JP2000289340A - 感熱記録材料 - Google Patents

感熱記録材料

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JP2000289340A
JP2000289340A JP11101546A JP10154699A JP2000289340A JP 2000289340 A JP2000289340 A JP 2000289340A JP 11101546 A JP11101546 A JP 11101546A JP 10154699 A JP10154699 A JP 10154699A JP 2000289340 A JP2000289340 A JP 2000289340A
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Mitsuyuki Tsurumi
光之 鶴見
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Fujifilm Holdings Corp
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ジアゾニウム塩とカプラーとの反応によりシ
アン系色を生じ、発色性が高く、かつ、画像部の耐光性
の良好な感熱記録材料を提供すること。 【解決手段】 支持体上に、少なくとも、ジアゾニウム
塩、カプラーおよび塩基を含有する感熱記録層を設けて
なる感熱記録材料であって、前記塩基として2種以上の
塩基を含有しており、該塩基の少なくとも1種がカップ
リング部位を有しない2級もしくは3級のアミン化合物
であることを特徴とする感熱記録材料である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は感熱記録材料に関
し、更に詳しくは、ジアゾニウム塩とカプラーとの反応
によりシアン系色を生じ、発色性が高く、画像部の耐光
性に優れた感熱記録材料に関する。
【0002】
【従来の技術】ジアゾニウム塩は非常に化学的活性の高
い化合物であり、フェノール誘導体や活性メチレン基を
有する化合物などのカプラーと呼ばれる化合物と反応し
て容易にアゾ染料を形成すると共に、感光性をも有し、
光照射によって分解し、その活性を失う。そのため、ジ
アゾニウム塩は、ジアゾコピーに代表される光記録材料
として古くから利用されている(日本写真学会編「写真
工学の基礎−非銀塩写真編−」コロナ社(1982)8
9〜117、182〜201頁参照)。
【0003】最近では、光によって分解し活性を失うジ
アゾニウム塩の性質を利用して、画像の定着が要求され
る記録材料にもジアゾニウム塩が応用されるようになっ
てきている。その代表例として、ジアゾニウム塩とカプ
ラーとを画像信号に従って加熱し、反応させて画像を形
成させた後、光照射して該画像を定着する、光定着型感
熱記録材料も提案されている(佐藤弘次ら 画像電子学
会誌 第11巻 第4号(1982)290〜296頁
など)。
【0004】しかしながら、上述したジアゾニウム塩を
発色要素として用いた感熱記録材料において、近時にお
ける感光記録材料の高性能化に伴い、より一層の発色性
向上、および、画像部の耐光性向上が望まれていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明は、ジア
ゾニウム塩とカプラーとの反応によりシアン系色を生
じ、発色性が高く、かつ、画像部の耐光性の良好な感熱
記録材料を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、本発明者らの
鋭意検討の結果得られた以下の知見に基づくものであ
る。即ち、ジアゾニウム塩、カプラーおよび塩基のカッ
プリング反応によりシアン系色を発色する感熱記録材料
において、特定のアミン化合物を用いることにより、発
色性向上および画像部の耐光性向上を達成し得るという
知見である。
【0007】前記課題を解決するための手段は、以下の
通りである。 <1> 支持体上に、少なくとも、ジアゾニウム塩、カ
プラーおよび塩基を含有する感熱記録層を設けてなる感
熱記録材料であって、前記塩基として2種以上の塩基を
含有しており、該塩基の少なくとも1種がカップリング
部位を有しない2級もしくは3級のアミン化合物である
ことを特徴とする感熱記録材料。
【0008】<2> 前記カップリング部位を有しない
2級もしくは3級のアミン化合物が、下記一般式(1)
で表される化合物、および/または、下記一般式(2)
で表される化合物であることを特徴とする<1>に記載
の感熱記録材料。
【0009】・一般式(1)
【化3】
【0010】上記一般式(1)中、R1、R2およびR3
は、それぞれ独立に水素、炭素数1〜20のアルキル
基、炭素数6〜20のアリール基、または、炭素数1〜
20のアルコキシ基を表し、これらはそれぞれさらに置
換基を有していても良い。また、R1、R2およびR3
うち2以上が水素であることはない。
【0011】・一般式(2)
【化4】
【0012】上記一般式(2)中、R4は、水素、炭素
数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール
基、または、炭素数1〜20のアルコキシ基を表し、Z
は、Nとともに5員または6員の複素環を形成する原子
群を表す。これらはそれぞれさらに置換基を有していて
も良い。
【0013】<3> 前記ジアゾニウム塩と前記カプラ
ーとの反応により生成する色素の最大吸収波長λmaxが
600nm以上であることを特徴とする<1>または<
2>に記載の感熱記録材料。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明の感熱記録材料は、支持体上に感熱記録層
を有してなり、更に目的に応じて適宜選択したその他の
層を有してなる。本発明の感熱記録材料は、感熱記録層
にジアゾニウム塩、カプラー、塩基およびカップリング
部位を有しない2級もしくは3級のアミン化合物(以
下、単に「アミン化合物」という場合がある。)を含有
する。なお、前記感熱記録層は、更に必要に応じて適宜
選択したその他の成分を含有していてもよい。
【0015】本発明においては、前記ジアゾニウム塩と
前記カプラーとの反応により生成する色素の最大吸収波
長λmaxが600nm以上であることが一般的である。
即ち、本発明の感熱記録材料は、シアン系色素を発色す
るものであるが、本発明の感熱記録材料は更に他の色素
を発色する多色のものであってもよい。
【0016】1.アミン化合物 本発明に用いられるアミン化合物は、カップリング部位
を有さず(例えば、活性水素等を有さず)、かつ、2級
もしくは3級のものである。カップリング部位を有する
ものは、ジアゾニウム塩とカップリング反応を起こし、
本来目的とするカプラーとジアゾニウム塩との反応によ
り生成する色素とは、異なる色相の色素を生成する可能
性があるため好ましくなく、また、1級アミンは、水溶
性が高くカプラーとの相溶性が低いため、効果が得られ
にくく、さらに着色が大きいため、それぞれ不適とな
る。本発明において、好ましく用いられるアミン化合物
としては、下記一般式(1)または下記一般式(2)で
表されるものが挙げられる。
【0017】・一般式(1)
【化5】
【0018】上記一般式(1)中、R1、R2およびR3
は、それぞれ独立に水素、炭素数1〜20のアルキル
基、炭素数6〜20のアリール基、または、炭素数1〜
20のアルコキシ基を表し、これらはそれぞれさらに置
換基を有していても良い。また、R1、R2およびR3
うち2以上が水素であることはない。
【0019】・一般式(2)
【化6】
【0020】上記一般式(2)中、R4は、水素、炭素
数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール
基、または、炭素数1〜20のアルコキシ基を表し、Z
は、Nとともに5員または6員の複素環を形成する原子
群を表す。これらはそれぞれさらに置換基を有していて
も良い。
【0021】上記一般式(1)および上記一般式(2)
中のR1〜R4およびZの置換基としては、例えば、アル
キル基、アリール基、アルコキシ基、アルキルチオ基等
が挙げられる。
【0022】上記一般式(2)中のZおよびNにより形
成される複素環は、5員環でも6員環でもよく、さらに
置換基を有していてもよい。また、置換基同士が結合し
環を形成した縮合複素環であってもよい。具体的には、
ピロール環、ピラゾール環、イミダゾール環、ピリジン
環、ピリダジン環、ピリミジン環、トリアジン環、イン
ドール環、キノリン環、イソキノリン環、シンノリン
環、キナゾリン環、キノキサリン環、ナフチリジン環、
カルバゾール環等が挙げられる。
【0023】上記一般式(1)または上記一般式(2)
においては、置換基として、各置換基以外の部分の上記
一般式(1)または上記一般式(2)にて表される構造
が繰り返される、いわゆるビス体やトリス体等の構造で
あっても構わない。
【0024】以下に、上記一般式(1)または上記一般
式(2)で表されるアミン化合物の具体例を挙げるが、
本発明はこれらに限定されるものではない。
【0025】
【化7】
【0026】これらアミン化合物は、1種類単独で用い
てもよいし、2種以上併用してもよい。アミン化合物
は、感熱記録層中に液体オイルの状態で、もしくは固体
オイルの状態で含有される。
【0027】2.ジアゾニウム塩 ジアゾニウム塩は、下記一般式(3)で表される化合物
である。 ・一般式(3)Ar−N2+ - 上記一般式(3)において、Arは、芳香族部分を表
す。X-は、酸アニオンを表す。
【0028】前記ジアゾニウム塩は、加熱によりカプラ
ーとカップリング反応を起こして発色し、また光によっ
て分解する化合物である。前記ジアゾニウム塩は、Ar
で表される芳香族部分の置換基の位置や種類によって、
その最大吸収波長λmaxが異なるが、本発明において
は、前記最大吸収波長λmaxが330〜390nmであ
るのが好ましい。
【0029】前記最大吸収波長λmaxが、330nm未
満であると、廉価な定着ランプで定着することが難し
く、また使用可能な定着ランプの光は有害であることが
多く、一般用途には向かない。また、カプラーとの組合
せにおいて画像定着性、画像保存性の点で良好でないこ
とがあり、390nmを超えると、シアン系色の発色が
良好でないことがある。
【0030】本発明においては、前記ジアゾニウム塩
(一般式(3)で表される化合物)の中でも、発色色
相、ジアゾの安定性等の点で、下記一般式(4)で表さ
れる化合物が特に好ましい。
【0031】・一般式(4)
【化8】
【0032】上記一般式(4)において、R1およびR2
は、水素原子または置換基を有してもよいアルキル基を
表す。R1とR2とは、互いに連結して複素環を形成して
もよいが、これらが同時に水素原子であることはない。
3は、置換基を有していてもよい、アルキルオキシ
基、アリールオキシ基、アルキルチオ基またはアリール
チオ基を表す。X-は、酸アニオンを表す。
【0033】前記ジアゾニウム塩の具体例としては、後
述する実施例において使用した化合物が特に好適に挙げ
られ、外にも、例えば、4−(N−(2−(2,4−ジ
−tert−アシルフェノキシ)ブチリル)ピペラジ
ノ)ベンゼンジアゾニウム、4−ジオクチルアミノベン
ゼンジアゾニウム、4−(N−(2−エチルヘキサノイ
ル)ピペラジノ)ベンゼンジアゾニウム、4−ジヘキシ
ルアミノ−2−ヘキシルオキシベンゼンジアゾニウム、
4−N−エチル−N−ヘキサデシルアミノ−2−エトキ
シベンゾジアゾニウム、3−クロロ−4−ジオクチルア
ミノ−2−オクチルオキシベンゼンジアゾニウム等が好
適に挙げられる。
【0034】前記ジアゾニウム塩の前記感熱記録層中に
おける含有量として、0.02〜3.0g/m2が好ま
しく、0.1〜2.0g/m2がより好ましい。前記含
有量が、0.02g/m2未満であると十分な発色濃度
が得られないことがあり、3.0g/m2を超えると定
着に時間がかかる上、未印画部の定着後の着色が増加す
ることがある。
【0035】前記ジアゾニウム塩は、マイクロカプセル
に内包させることが保存性の観点から好ましい。前記ジ
アゾニウム塩を前記マイクロカプセルに内包させる方法
(以下「マイクロカプセル化法」と称することがある)
としては、特に限定されるものではなく、ゼラチン、ポ
リウレア、ポリウレタン、ポリイミド、ポリエステル、
ポリカーボネート、メラミン等の壁材を用いて従来公知
の方法を採用することができる。前記マイクロカプセル
化法の詳細については、特開平2−141279号公報
等に記載されている。
【0036】また、マイクロカプセル化の際に、前記ジ
アゾニウム塩の分散溶媒として、高沸点の有機溶媒を使
用してもよい。この有機溶媒に関しては、特に制限はな
いが、フタル酸アルキル、リン酸エステル、クエン酸エ
ステル、安息香酸エステル、アルキルアミド、脂肪族エ
ステル、トリメシン酸エステル等の従来より公知のもの
を使用することができる。その詳細については、特開平
7−17145号公報等に記載されている。
【0037】3.カプラー 前記カプラーとしては、そのpKaが、2〜13である
のが好ましく、3〜12であるのがより好ましい。前記
pKaが、2未満であると塩基がなくても発色すること
があり、生保存性が悪くなることがあり、13を超える
とカプラーの解離がなくなり、発色しなくなることがあ
る。
【0038】前記カプラーとしては、例えば、下記一般
式(5)で表されるピロロピリミジン化合物が好適に挙
げられる。
【0039】一般式(5)
【化9】
【0040】上記一般式(5)中、R1〜R4は、水素原
子、ハロゲン原子、アリール基、アルキル基、シアノ
基、アシル基、置換カルバモイル基、アルコキシカルボ
ニル基、アリールオキシカルボニル基、アシルオキシ
基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ
基、アリールチオ基、置換スルファモイル基、アルキル
スルホニル基、アリールスルホニル基、アルキルホスホ
リル基、アリールホスホリル基、または置換アミノ基を
表す。
【0041】これらの中でも、R1およびR2で表される
置換基としては、R1およびR2の少なくとも一方が、ハ
メットの置換基定数σpの値が0.20以上の電子吸引
性基であるのが好ましく、前記σpの値が0.35以上
の電子吸引性基であるのがより好ましい。
【0042】前記σpの値が0.20以上の電子吸引性
基の中でも、シアノ基(σp値0.66)、パーフルオ
ロアルキル基{例えば、トリフルオロメチル基(σp
0.54)}、アシル基{例えば、アセチル基(σp
0.50)、ベンゾイル基(σp値0.43)}、カル
バモイル基(σp値0.36)などが好適例として挙げ
られるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0043】前記ハロゲン原子としては、フッ素原子、
塩素原子、臭素原子等が挙げられ、フッ素原子、塩素原
子がより好ましい。
【0044】前記アリール基としては、炭素数6〜30
のアリール基が好ましい。前記アリール基は、アルキル
基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ハロゲン原子、
ニトロ基、シアノ基、置換カルバモイル基、置換スルフ
ァモイル基、置換アミノ基、置換オキシカルボモイル
基、置換オキシスルホニル基、アルキルチオ基、アリー
ルチオ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル
基、アリール基、ヒドロキシ基、アシル基、アシルオキ
シ基、置換スルホニルオキシ基、置換アミノカルボニル
オキシ基、置換ホスホリルオキシ基等により置換されて
いてもよい。
【0045】前記アルキル基としては、炭素数1〜30
のアルキル基が好ましい。前記アルキル基は、直鎖状で
もよいし分岐状でもよく、不飽和結合を有していてもよ
く、更にアルコキシ基、アリールオキシ基、アルコキシ
カルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アリール
基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子等により置換されてい
てもよい。
【0046】前記アシル基としては、炭素数2〜20の
アシル基が好ましい。前記置換カルバモイル基として
は、炭素数1〜30の置換カルバモイル基が好ましい。
前記置換カルバモイル基には、カルバモイル基、N−ア
ルキルカルバモイル基、N−アリールカルバモイル基、
N,N−ジアルキルカルバモイル基、N,N−ジアリー
ルカルバモイル基、N−アルキル−N−アリールカルバ
モイル基等が含まれる。
【0047】前記アルコキシカルボニル基としては、炭
素数2〜20のアルコキシカルボニル基が好ましい。前
記アリールオキシカルボニル基としては、炭素数7〜3
0のアリールオキシカルボニル基が好ましい。前記アシ
ルオキシ基としては、炭素数2〜20のアシルオキシ基
が好ましい。前記アルコキシ基としては、炭素数1〜3
0のアルコキシ基が好ましい。前記アリールオキシ基と
しては、炭素数6〜30のアリールオキシ基が好まし
い。前記アルキルチオ基としては、炭素数1〜30のア
ルキルチオ基が好ましい。前記アリールチオ基として
は、炭素数6〜30のアリールチオ基が好ましい。
【0048】前記置換スルファモイル基としては、炭素
数1〜30の置換スルファモイル基が好ましい。前記置
換スルファモイル基には、スルファモイル基、N−アル
キルスルファモイル基、N−アリールスルファモイル
基、N,N−ジアルキルスルファモイル基、N,N−ジ
アリールスルファモイル基、N−アルキル−N−アリー
ルスルファモイル基が含まれる。
【0049】前記アルキルスルホニル基としては、炭素
数1〜20のアルキルスルホニル基が好ましい。前記ア
リールスルホニル基としては、炭素数6〜30のアリー
ルスルホニル基が好ましい。前記アルキルホスホリル基
としては、炭素数2〜40のアルキルホスホリル基が好
ましい。前記アリールホスホリル基としては、炭素数1
2〜50のアリールホスホリル基が好ましい。
【0050】前記置換アミノ基としては、炭素数0〜5
0の置換アミノ基が好ましい。前記置換アミノ基には、
アミノ基、N−アルキルアミノ基、N−アリールアミノ
基、N−アシルアミノ基、N−スルホニルアミノ基、
N,N−ジアルキルアミノ基、N,N−ジアリールアミ
ノ基、N−アルキル−N−アリールアミノ基、N,N−
ジスルホニルアミノ基等が含まれる。
【0051】本発明において用いるカプラーは、塩基性
雰囲気および/または中性雰囲気で前記ジアゾニウム塩
とカップリングしてシアン系色素を形成するものであれ
ば特に制限はなく、目的に応じて公知のカプラーの中か
ら適宜選択することができる。具体的には、カルボニル
基の隣にメチレン基を有するいわゆる活性メチレン化合
物、フェノール誘導体、ナフトール誘導体などが挙げら
れる。
【0052】併用するカプラーとしては、レゾルシン、
フロログルシン、2,3−ジヒドロキシナフタレン、
2,3−ジヒドロキシナフタレン−6−スルホン酸ナト
リウム、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸モルホリノプ
ロピルアミド、2−ヒドロキシ−3−ナフタレンスルホ
ン酸ナトリウム、2−ヒドロキシ−3−ナフタレンスル
ホン酸アニリド、2−ヒドロキシ−3−ナフタレンスル
ホン酸モルホリノプロピルアミド、2−ヒドロキシ−3
−ナフタレンスルホン酸−2−エチルヘキシルオキシプ
ロピルアミド、2−ヒドロキシ−3−ナフタレンスルホ
ン酸−2−エチルヘキシルアミド、5−アセトアミド−
1−ナフトール、1−ヒドロキシ−8−アセトアミドナ
フタレン−3,6−ジスルホン酸ナトリウム、1−ヒド
ロキシ−8−アセトアミドナフタレン−3,6−ジスル
ホン酸ジアニリド、1,5−ジヒドロキシナフタレン、
2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸モルホリノプロピルア
ミド、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸オクチルアミ
ド、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸アニリド、5,5
−ジメチル−1,3−シクロヘキサンジオン、1,3−
シクロペンタンジオン、5−(2−n−テトラデシルオ
キシフェニル)−1,3−シクロヘキサンジオン、5−
フェニル−4−メトキシカルボニル−1,3−シクロヘ
キサンジオン、5−(2,5−ジ−n−オクチルオキシ
フェニル)−1,3−シクロヘキサンジオン、N,N’
−ジシクロヘキシルバルビツール酸、N,N’−ジ−n
−ドデシルバルビツール酸、N−n−オクチル−N’−
n−オクタデシルバルビツール酸、N−フェニル−N’
−(2,5−ジ−n−オクチルオキシフェニル)バルビ
ツール酸、N,N’−ビス(オクタデシルオキシカルボ
ニルメチル)バルビツール酸、1−フェニル−3−メチ
ル−5−ピラゾロン、1−(2,4,6−トリクロロフ
ェニル)−3−アニリノ−5−ピラゾロン、1−(2,
4,6−トリクロロフェニル)−3−ベンズアミド−5
−ピラゾロン、6−ヒドロキシ−4−メチル−3−シア
ノ−1−(2−エチルヘキシル)−2−ピリドン、2,
4−ビス−(ベンゾイルアセトアミド)トルエン、1,
3−ビス−(ピバロイルアセトアミドメチル)ベンゼ
ン、ベンゾイルアセトニトリル、テノイルアセトニトリ
ル、アセトアセトアニリド、ベンゾイルアセトアニリ
ド、ピバロイルアセトアニリド、2−クロロ−5−(N
−n−ブチルスルファモイル)−1−ピバロイルアセト
アミドベンゼン、1−(2−エチルヘキシルオキシプロ
ピル)−3−シアノ−4−メチル−6−ヒドロキシ−
1,2−ジヒドロピリジン−2−オン、1−(ドデシル
オキシプロピル)−3−アセチル−4−メチル−6−ヒ
ドロキシ−1,2−ジヒドロピリジン−2−オン、1−
(4−n−オクチルオキシフェニル)−3−tert−
ブチル−5−アミノピラゾール等が好適に挙げられる。
【0053】前記カプラーの詳細については、特開平4
−201483号、特開平7−223367号、特開平
7−223368号、特開平7−323660号、特願
平5−278608号、特願平5−297024号、特
願平6−18669号、特願平6−18670号、特願
平7−316280号、特願平8−027095号、特
願平8−027096号、特願平8−030799号、
特願平8−12610号、特願平8−132394号、
特願平8−358755号、特願平8−358756
号、特願平9−069990号等に記載されている。
【0054】前記カプラーの感熱記録層中の含有量とし
ては、通常0.02〜5g/m2であり、0.1〜4g
/m2が好ましい。前記含有量が、0.02g/m2未満
であると発色性が十分でないことがあり、5g/m2
超えると塗布適性が十分でないことがある。
【0055】4.塩基 前記塩基としては、そのpKaが、4〜13であるのが
好ましく、5〜12であるのがより好ましい。前記pK
aが、4未満であると発色が生じないことがあり、13
を超えると前記ジアゾニウム塩を分解してしまうことが
ある。
【0056】前記塩基は、前記ジアゾニウム塩と前記カ
プラーとによるカップリング反応を促進する作用があ
り、本発明においては、前記塩基として、第3級アミン
類、ピペリジン類、ピペラジン類、アミジン類、フォル
ムアミジン類、ピリジン類、グアニジン類、モルホリン
類等の有機塩基が好適に挙げられる。
【0057】前記塩基の具体例としては、N,N’−ビ
ス(3−フェノキシ−2−ヒドロキシプロピル)ピペラ
ジン、N,N’−ビス〔3−(p−メチルフェノキシ)
−2−ヒドロキシプロピル〕ピペラジン、N,N’−ビ
ス〔3−(p−メトキシフェノキシ)−2−ヒドロキシ
プロピル〕ピペラジン、N,N’−ビス(3−フェニル
チオ−2−ヒドロキシプロピル)ピペラジン、N,N’
−ビス〔3−(β−ナフトキシ)−2−ヒドロキシプロ
ピル〕ピペラジン、N−3−(β−ナフトキシ)−2−
ヒドロキシプロピル−N’−メチルピペラジン、1,4
−ビス{〔3−(N−メチルピペラジノ)−2−ヒドロ
キシ〕プロピルオキシ}ベンゼンなどのピペラジン類、
N−〔3−(β−ナフトキシ)−2−ヒドロキシ〕プロ
ピルモルホリン、1,4−ビス〔(3−モルホリノ−2
−ヒドロキシ)プロピルオキシ〕ベンゼン、1,3−ビ
ス〔(3−モルホリノ−2−ヒドロキシ)プロピルオキ
シ〕ベンゼンなどのモルホリン類、N−(3−フェノキ
シ−2−ヒドロキシプロピル)ピペリジン、N−ドデシ
ルピペリジンなどのピペリジン類、トリフェニルグアニ
ジン、トリシクロヘキシルグアニジン、ジシクロヘキシ
ルフェニルグアニジン、4−ヒドロキシ安息香酸2−N
−メチル−N−ベンジルアミノエチルエステル、4−ヒ
ドロキシ安息香酸2−N,N−ジ−n−ブチルアミノエ
チルエステル、4−(3−N,N−ジブチルアミノプロ
ポキシ)ベンゼンスルホンアミド、4−(2−N,N−
ジブチルアミノエトキシカルボニル)フェノキシ酢酸ア
ミド等が挙げられる。これらの詳細については、特開昭
57−123086号公報、特開昭60−49991号
公報、特開昭60−94381号公報、特願平7−22
8731号、特願平7−235157号、特願平7−2
35158号等に記載されている。
【0058】また、前記塩基の特に好ましい具体例とし
ては、後述する実施例において使用する化合物が挙げら
れるが、外にも下記の化合物が挙げられる。なお、括弧
内の数値はpKaの値を意味する。
【0059】
【化10】
【0060】
【化11】
【0061】
【化12】
【0062】
【化13】
【0063】
【化14】
【0064】
【化15】
【0065】
【化16】
【0066】
【化17】
【0067】
【化18】
【0068】
【化19】
【0069】
【化20】
【0070】
【化21】
【0071】前記塩基は、1種単独で用いてもよいし、
2種以上を併用してもよい。前記塩基の前記感熱記録層
中の含有量としては、特に限定されるものではないが、
前記ジアゾニウム塩1モルに対して0.5〜30モルが
好ましい。
【0072】5.感熱記録層の具体的構成 本発明における前記ジアゾニウム塩、前記カプラーおよ
び前記塩基の好ましい組合せとしては、後述する実施例
において採用したこれらの組合せが好適に挙げられる。
【0073】前記カプラーおよび前記塩基は、その他の
成分と共に水溶性高分子を添加して、サンドミル等によ
り固体分散して用いることもできるが、適当な乳化助剤
と共に乳化分散して用いることもできる。固体分散方法
および乳化分散方法に関しては特に限定されるものでは
なく、従来公知の方法を使用することができる。これら
の方法の詳細については、特開昭59−190886号
公報、特開平2−141279号公報、特開平7−17
145号公報に記載されている。
【0074】本発明においては、前記その他の成分とし
て、発色反応を促進させる目的のために発色助剤を用い
ることができる。前記発色助剤としては、フェノール誘
導体、ナフトール誘導体、アルコキシ置換ベンゼン類、
アルコキシ置換ナフタレン類、ヒドロキシ化合物、カル
ボン酸アミド化合物、スルホンアミド化合物等が挙げら
れる。これらを用いると、前記カプラーまたは前記塩基
の融点を低下させるか、あるいは、前記ジアゾニウム塩
のマイクロカプセル壁の熱透過性を向上させる結果、高
い発色濃度が得られるものと推測される。
【0075】また、前記その他の成分としては、有機ま
たは無機顔料、各種安定化剤、酸化防止剤なども挙げら
れる。さらに、発色反応を促進させる目的のため、有機
または無機の塩を添加することができる。前記塩として
は、酢酸塩、乳酸塩、炭酸塩、硫酸塩、硝酸塩、4級ア
ンモニウム塩等が挙げられる。具体的には、酢酸塩とし
て酢酸カルシウム、酢酸マグネシウム、酢酸アンモニウ
ム、酢酸カリウム、酢酸バリウム等があり、炭酸塩とし
ては炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム等
があり、その他トリエタノールアミン塩酸塩等がある。
これらの有機または無機の塩は、発色反応を促進させる
観点から感熱記録層中にカプラーの0.01倍〜1倍モ
ル含有させることが望ましい。これらの有機または無機
の塩がどのような作用で発色反応を促進させるかは不明
であるが、発色反応そのものを速くする効果があるもの
とは思われる。
【0076】6.感熱記録材料の具体的構成 本発明の感熱記録材料は、例えば、以下のようにして作
製することができる。即ち、前記アミン化合物、前記ジ
アゾニウム塩、前記カプラー、前記塩基、前記その他の
成分、および後述のバインダーを含有する塗布液を調製
し、これを支持体上に、バー塗布、ブレード塗布、エア
ナイフ塗布、グラビア塗布、ロールコーティング塗布、
スプレー塗布、ディップ塗布、カーテン塗布等の塗布方
法により塗布・乾燥して固形分2〜30g/m2の感熱
記録層を設けることにより、前記感熱記録材料を作製す
ることができる。
【0077】前記感熱記録層にはバインダーが使用され
るが、該バインダーとしては、特に限定されるものでは
なく、ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロ
ース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロー
ス、ゼラチン、スチレン−アクリル酸共重合体等、従来
公知のバインダーが挙げられる。その詳細については、
特開平2−141279号公報等に記載されている。ま
た、塗布液を調製するための溶剤としては、特に限定さ
れるものではなく、公知の溶剤を目的に応じて適宜選択
し得る。
【0078】本発明の感熱記録材料においては、前記感
熱記録層は、単層構造であってもよいし、多層構造であ
ってもよい。本発明においては、前記アミン化合物、前
記ジアゾニウム塩、前記カプラー、および前記塩基は、
同一の層(感熱記録層が積層構造の場合には、その内の
一層)に含まれていてもよいし、異なる層に含まれてい
てもよい。
【0079】支持体としては、従来公知の支持体を用い
ることができる。具体的には、中性紙、酸性紙、再生
紙、ポリオレフィン樹脂ラミネート紙、合成紙、ポリエ
ステルフィルム、三酢酸セルロースフィルム等のセルロ
ース誘導体フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリプロ
ピレンフィルムやポリエチレンフィルム等のポリオレフ
ィンフィルム等が挙げられ、これらを単体で、あるいは
貼り合わせて用いることができる。前記支持体の厚みと
しては、一般的には20〜200μmのものが用いられ
る。
【0080】本発明の感熱記録材料においては、その他
の層として、中間層を設けることができる。該中間層
は、前記支持体と前記感熱記録層との間に設けることが
できる。該中間層については、例えば特開昭61−54
980号公報等に記載されている。
【0081】また、その他の層として、保護層を設ける
こともできる。該保護層は、前記感熱記録層上に設ける
ことが好ましい。該保護層は、通常、水溶性高分子化合
物、顔料などから構成される。該保護層中に耐光性と光
定着性との両立の観点から、紫外線透過率調整機能を有
する化合物を含有させることが好ましい。この紫外線透
過率調整機能を有する化合物を含有させた感熱記録材料
については、特開平7−276808号公報に詳細に記
載されている。
【0082】本発明の感熱記録材料は、多色の感熱記録
材料とすることができる。この多色の感熱記録材料(感
熱記録材料)については、特開平4−135787号公
報、同4−144784号公報、同4−144785号
公報、同4−194842号公報、同4−247447
号公報、同4−247448号公報、同4−34054
0号公報、同4−340541号公報、同5−3486
0号公報等に記載されている。具体的には、異なる色相
に発色する感熱記録層を積層することにより多色の感熱
記録材料とすることができる。
【0083】多色の感熱記録材料の層構成としては特に
限定されるものではないが、一例として、感光波長が異
なる2種のジアゾニウム塩をそれぞれのジアゾニウム塩
と熱時反応して異なった色相に発色するカプラーとを組
合せた感熱記録層2層(B層、C層)と、電子供与性無
色染料と電子受容性化合物とを組合せた感熱記録層(A
層)とを積層した多色感熱記録材料が挙げられる。具体
的には、支持体上に電子供与性無色染料と電子受容性化
合物とを含む第1の感熱記録層(A層)、最大吸収波長
360nm±30nmであるジアゾニウム塩と該ジアゾ
ニウム塩と熱時反応して呈色するカプラーを含有する第
2の感熱記録層(B層)、最大吸収波長400±30n
mであるジアゾニウム塩と該ジアゾニウム塩と熱時反応
して呈色するカプラーとを含有する第3の感熱記録層
(C層)とするものである。この例において、各感熱記
録層の発色色相を減色混合における3原色、イエロー、
マゼンタ、シアンとなるように選んでおけば、フルカラ
ーの画像記録が可能となる。
【0084】この多色の感熱記録材料の記録方法は、ま
ず第3の感熱記録層(C層)を加熱し、該層に含まれる
ジアゾニウム塩とカプラーとを発色させる。次に400
±30nmの光を照射してC層中に含まれている未反応
のジアゾニウム塩を分解させ光定着させた後、第2の感
熱記録層(B層)が発色するに十分な熱を与え、該層に
含まれているジアゾニウム塩とカプラーとを発色させ
る。このときC層も同時に強く加熱されるが、すでにジ
アゾニウム塩は分解しており(光定着されており)、発
色能力が失われているので発色しない。さらに360±
30nmの光を照射してB層に含まれているジアゾニウ
ム塩を分解して、最後に第1の感熱記録層(A層)が発
色するに十分な熱を与えて発色させる。このときC層、
B層の感熱記録層も同時に強く加熱されるが、すでにジ
アゾニウム塩は分解しており光定着されており)発色能
力が失われているので発色しない。
【0085】また、すべての感熱記録層(上層から順
に、A層、B層、C層)を、感光波長が異なる3種のジ
アゾニウム塩をそれぞれのジアゾニウム塩と熱時反応し
て異なった色相に発色するカプラーを組み合わせた感熱
記録層から構成することもできる。特に、視感度の低い
イエロー層を最下層にすることで、支持体の面上の粗さ
に起因する画質への影響を減らすことにより画質向上を
目指す場合にこのような層構成が必要となる。すべての
感熱記録層(A層、B層、C層)を、ジアゾ系の感熱記
録層とした場合には、A層とB層は、発色させた後に光
定着を行うことが必要である。C層に関しては、光定着
を行う必要はない。
【0086】上記の光定着に用いられる定着用光源とし
ては、種々の蛍光灯、キセノンランプ、水銀灯などが用
いられる。この発光スペクトルは、感熱記録材料で用い
たジアゾニウム塩化合物の吸収スペクトルとほぼ一致し
ていることが、効率よく光定着させることができるので
好ましい。
【0087】本発明においては、感熱記録材料に対し原
稿を通して露光し、画像形成部以外のジアゾニウム塩を
分解して潜像を形成させた後、該感熱記録材料の全体を
加熱して熱現像し画像を得るといった熱現像型の感熱記
録材料として設計することも可能である。
【0088】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明するが、本発明
はこれらの実施例によって何ら限定されるものではな
い。なお、以下の実施例および比較例中の「部」は総て
重量部を意味する。
【0089】(実施例1) (感熱記録層用塗布液の調製) −ジアゾニウム塩カプセル液の調製− 前記ジアゾニウム塩として365nmに分解の最大吸収
波長を持つ化合物Jを2.8部、硫酸ジブチル2.8
部、および、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニル
エタン−1−オン(チバ・ガイギー社製、イルガキュア
651)0.56部を、酢酸エチル19.0部に溶解し
た。この溶液に、更に高沸点溶媒であるイソプロピルフ
ェニルを5.9部およびリン酸トリクレジル2.5部を
添加し、加熱して均一に混合した。この溶液に、カプセ
ル壁剤として、キシリレンジイソシアナート/トリメチ
ロールプロパン付加物(75%酢酸エチル溶液、武田薬
品工業(株)製、タケネートD110N)7.6部を更
に添加し、均一に撹拌した。
【0090】別途、10%重量ドデシルスルホン酸ナト
リウム水溶液2.0部を加えた6重量%ゼラチン(ニッ
ピゼラチン工業社製、MGP−9066)水溶液64部
を用意し、これに、先のジアゾニウム塩の溶液を添加
し、ホモジナイザーにて乳化分散した。得られた乳化液
に水20部を加え均一化した後、撹拌しながら40℃に
昇温し、3時間カプセル化反応を行わせた。この後、3
5℃に液温を下げ、イオン交換樹脂(オルガノ社製、ア
ンバーライトIRA68)6.5部、イオン交換樹脂
(オルガノ社製、アンバーライトIRC50)13部を
加え更に一時間撹拌する。この後、イオン交換樹脂をろ
過して目的のジアゾニウム塩カプセル液を調製した。ジ
アゾニウム塩カプセルの平均粒径は、0.64μmであ
った。
【0091】−カプラー乳化分散液の調製− カプラーとして以下に示す化合物A(ピロロピリミジオ
ン系カプラー、pka=7.53)を3.0部と、塩基
としてトリフェニルグアニジン3.6部(pka=6.
9)と、アミン化合物として以下に示す化合物a7.2
部と、4,4’−(p−フェニレンジイソプロピリデ
ン)ジフェノール6.6部とを、酢酸エチル10.5部
に溶解し、更に高沸点溶媒であるリン酸トリクレジル
0.48部、マレイン酸ジエチル0.24部、およびバ
イオニンA41C(竹本油脂社製)1.27部を添加し
た後、加熱し均一に混合した。これを、別途8重量%ゼ
ラチン(新田ゼラチン社製、#750ゼラチン)水溶液
93部中に加えてホモジナイザーにて乳化分散した。こ
の乳化液より残存する酢酸エチルを蒸発させ目的とする
カプラー乳化分散液を調製した。
【0092】
【化22】
【0093】−感熱記録層用塗布液の調製− 前記ジアゾニウム塩カプセル液、前記カプラー乳化分散
液、更にスチレン−ブタジエンゴム(SBR:住友ノー
ガタック社製、SN307)をそれぞれ、ジアゾニウム
塩化合物/カプラーの比率が1/2となるように、また
ジアゾニウム塩化合物/スチレン−ブタジエンゴムの比
率が1/6.4となるように混合し、目的の感熱記録層
用塗布液を調製した。
【0094】(保護層用塗布液の調製)5.0重量%イ
タコン酸変性ポリビニルアルコール(クラレ(株)製、
KL−318)水溶液61部に、20.5重量%ステア
リン酸亜鉛分散液(中京油脂社製、ハイドリンF11
5)を2.0重量部添加し、c−1で表される化合物の
2重量%水溶液8.4部、フッ素系離型剤(ダイキン社
製、ME−313)8.0部、および小麦粉澱粉(籠島
澱粉社製、KF−4)0.5部を添加し、均一に撹拌し
た。これを「母液」と称することにする。
【0095】別途、イオン交換した20重量%カオグロ
ス(白石工業社製)水溶液12.5部、ポイズ532A
(花王社製)0.06部、ハイドリンZ−7(中京油脂
社製)1.87部、10重量%ポリビニルアルコール
(クラレ社製、PVA105)1.25部、および、2
重量%ドデシルスルホン酸ナトリウム水溶液0.39部
を混合し、ダイノミルにて微分散を行った。この液を
「顔料液」と称することにする。前記母液80部に、前
記顔料液4.4部を加えて30分以上撹拌した。その
後、Wetmaster500(東邦化学社製)2.8
部を添加し、更に30分以上撹拌して目的とする保護層
用塗布液を調製した。
【0096】(感熱記録材料の作製)上質紙上にポリエ
チレンをラミネートした印画紙用支持体上に、メイヤー
バーで前記感熱記録層用塗布液、前記保護層用塗布液の
順に順次塗布し乾燥して目的の感熱記録材料を得た。固
形分としての塗布量は1m2当たり各々8.33g、
1.23gであった。
【0097】<熱記録による発色濃度>サーマルヘッド
(京セラ製、KST型)を用い、得られた感熱記録材料
につき、以下のように熱記録を行い、その発色濃度を評
価した。即ち、単位面積当たりの記録エネルギーが62
mJ/mm2となるようにサーマルヘッドに対する印加
電力、パルス幅を決め、該感熱記録材料に印字を行った
ところ、シアン色に発色し、発色色素の最大吸収波長λ
maxは600nm以上であった。
【0098】印字後の前記感熱記録材料を、発光中心波
長365nm、出力40Wの紫外線ランプ下に15秒間
晒し、定着を行った。熱記録が行われた感熱記録材料に
おける画像部の発色濃度を、マクベス濃度計(マクベス
社製、反射濃度計RD918)を用いて測定した。結果
を下記表1に示す。
【0099】<耐光性評価>各感熱記録材料に上記同様
熱記録を行い得られた各サンプルに、蛍光灯の光を3
2,000Luxの照度で24時間照射した後、画像部
の発色濃度をマクベス濃度計(マクベス社製、反射濃度
計RD918)を用いて測定した。蛍光灯照射前の発色
濃度に対する照射後の濃度の割合を残存率として評価を
行った。結果を下記表1に示す。
【0100】(実施例2)実施例1において、アミン化
合物aを下記アミン化合物bに代えた外は、実施例1と
同様にして感熱記録材料を製造し、実施例1と同様の評
価を行った。その結果を下記表1に示す。
【0101】
【化23】
【0102】(実施例3)実施例1において、アミン化
合物aを下記アミン化合物cに代えた外は、実施例1と
同様にして感熱記録材料を製造し、実施例1と同様の評
価を行った。その結果を下記表1に示す。
【0103】
【化24】
【0104】(実施例4)実施例1において、アミン化
合物aを下記アミン化合物dに代えた外は、実施例1と
同様にして感熱記録材料を製造し、実施例1と同様の評
価を行った。その結果を下記表1に示す。
【0105】
【化25】
【0106】(実施例5)実施例1において、アミン化
合物aを下記アミン化合物eに代えた外は、実施例1と
同様にして感熱記録材料を製造し、実施例1と同様の評
価を行った。その結果を下記表1に示す。
【0107】
【化26】
【0108】(比較例1)実施例1において、アミン化
合物aを加えなかった外は、実施例1と同様にして感熱
記録材料を製造し、実施例1と同様の評価を行った。そ
の結果を下記表1に示す。
【0109】(比較例2)実施例1において、アミン化
合物aを下記アミン化合物fに代えた外は、実施例1と
同様にして感熱記録材料を製造し、実施例1と同様の評
価を行った。その結果を下記表1に示す。
【0110】
【化27】
【0111】
【表1】
【0112】表1の結果より、カップリング部位を有し
ない2級もしくは3級のアミン化合物を感熱記録層に含
有する本発明の感熱記録材料の場合は、発色濃度が高
く、かつ、耐光性の高いものとなった。
【0113】
【発明の効果】本発明によれば、ジアゾニウム塩とカプ
ラーとの反応によりシアン系色を生じ、発色性が高く、
かつ、画像部の耐光性の良好な感熱記録材料を提供する
ことができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に、少なくとも、ジアゾニウム
    塩、カプラーおよび塩基を含有する感熱記録層を設けて
    なる感熱記録材料であって、前記塩基として2種以上の
    塩基を含有しており、該塩基の少なくとも1種がカップ
    リング部位を有しない2級もしくは3級のアミン化合物
    であることを特徴とする感熱記録材料。
  2. 【請求項2】 前記カップリング部位を有しない2級も
    しくは3級のアミン化合物が、下記一般式(1)で表さ
    れる化合物、および/または、下記一般式(2)で表さ
    れる化合物であることを特徴とする請求項1に記載の感
    熱記録材料。・一般式(1) 【化1】 上記一般式(1)中、R1、R2およびR3は、それぞれ
    独立に水素、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜
    20のアリール基、または、炭素数1〜20のアルコキ
    シ基を表し、これらはそれぞれさらに置換基を有してい
    ても良い。また、R1、R2およびR3のうち2以上が水
    素であることはない。・一般式(2) 【化2】 上記一般式(2)中、R4は、水素、炭素数1〜20の
    アルキル基、炭素数6〜20のアリール基、または、炭
    素数1〜20のアルコキシ基を表し、Zは、Nとともに
    5員または6員の複素環を形成する原子群を表す。これ
    らはそれぞれさらに置換基を有していても良い。
  3. 【請求項3】 前記ジアゾニウム塩と前記カプラーとの
    反応により生成する色素の最大吸収波長λmaxが600
    nm以上であることを特徴とする請求項1または2に記
    載の感熱記録材料。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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