JP3645419B2 - 感熱記録材料 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はジアゾ化合物とカプラーの組み合わせを発色成分として用いる感熱記録材料に関し、特に記録後の発色色相および画像部耐光性、非画像部耐光性に優れたジアゾ感熱記録材料に関する。
【0002】
【従来の技術】
感熱記録材料の高性能化に伴って、マゼンタ〜シアン発色性であり、且つ記録材料の長いシェルフライフ、画像の保存性、画像定着性を向上した感熱記録材料が強く要請されている。
ジアゾ化合物はフェノール誘導体や活性メチレン基を有する化合物などのカプラーと呼ばれる化合物と反応してにアゾ染料を形成する。光照射によって分解し、その活性を失う。この性質を利用してジアゾ化合物は、ジアゾコピーに代表される光記録材料として古くから利用されている(日本写真学会編「写真工学の基礎−非銀塩写真編−」コロナ社(1982)89〜117、182〜201頁参照)。
【0003】
最近では画像の定着が要求される記録材料にも応用され、代表的なものとして、ジアゾ化合物とカプラーを画像信号に従って加熱し、反応させて画像を形成させた後、光照射して画像を定着する、光定着型感熱記録材料が提案されている(佐藤弘次ら 画像電子学会誌 第11巻 第4号(1982)290〜296頁など)。
【0004】
しかしながら、これらの記録材料は、暗所であってもジアゾ化合物が徐々に熱分解して反応性を失うので、記録材料としてのシェルライフが短いという欠点があった。この欠点を改善する目的で、ジアゾ化合物をマイクロカプセル中に内包させ、ジアゾ化合物を水・塩基のような分解を促進させる物質と隔離する方法が提案された。この方法により、記録材料としてのシェルフライフを飛躍的に向上させることが可能となる(宇佐美智正ら 電子写真学会誌 第26巻 第2号(1987)115〜125頁)。
【0005】
室温より高いガラス転移温度を有するマイクロカプセルは、室温におけるカプセル壁が物質非透過性を示す一方、ガラス転移温度以上では物質透過性を示すため、熱応答性マイクロカプセルとして、感熱記録材料に使用できる。即ち、支持体上に、ジアゾ化合物を含有した熱応答性マイクロカプセルとカプラーおよび塩基を含有する感熱記録層を塗布した記録材料により、(1)ジアゾ化合物を長期間安定に保持させることができる、(2)加熱による発色画像形成、(3)光照射による画像化が可能となる。
【0006】
このような感熱記録材料において、近年多色画像を形成する記録材料(特開平4−135787、同4−144784)のような高機能化が図られているが、記録材料の高機能化に伴い、発色画像の色相に優れ、画像部の耐光性、画像定着性等の性能向上が望まれている。
そこで本発明者らは、記録前の生保存性、記録後の画像部、非画像部の耐光性の性能向上について鋭意検討した結果、カプラーとして4級塩化合物を使用することにより極めて良好な結果を得られることを見出し、本発明に到達した。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の現状を踏まえてなされたもので、画像色相に優れるとともに、画像耐光性や画像定着性も良好なジアゾ感熱記録材料を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、支持体上に、ジアゾ化合物とカプラーとを含有する感熱記録層を設けた感熱記録材料において、該カプラーとして下記一般式(1)で表される4級塩複素環化合物を含み、かつ、ジアゾ化合物がマイクロカプセルに内包されていることを特徴とする感熱記録材料を提供することにより解決される。
【化2】
Figure 0003645419
(式中、XおよびYは同一でも異なってもよく、C、N、O、P、およびSよりなる群から選ばれる原子を示し、XとYは連結基を介して結合する。Rは置換基を有していてよいアルキル基、アリール基またはアラルキル基を示す。X、Y、およびXとYを連結する連結基は置換基を有していてもよく、また上記式で示される複素環にはさらに環が縮合していてもよい。A- は対アニオンを示す。)
前記感熱記録材料において、前記カプラーが油滴中に乳化分散されている感熱記録材料が好ましい。
また前記感熱記録材料において、前記カプラーが活性水素を有する化合物の存在下乳化分散されている感熱記録材料がさらに好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明において用いられるカプラーは、前記一般式(1)で表される化合物である。
前記一般式(1)で示される4級塩複素環化合物において、Rとしては炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜15のアリール基、炭素数7〜11のアラルキル基が好ましい。アルキル基は分岐していても不飽和結合を鎖中に有していてもよい。
一般式(1)で表される化合物のRのアルキル基、アリール基またはアラルキル基が置換基を有する場合の置換基としては、アルコキシ基、アルールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシカルボニル基、アシルオキシ基、アルキルオキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、カルボキシル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、ハロゲン原子が好ましい。
XとYを連結する連結基を構成する原子群は炭素、窒素等が挙げられる。
また、前記式中、X、Y、およびXとYを連結する連結基は置換基を有していてもよい。これらの置換基としてはアルキル基、アリール基、アルキルチオ基、アリールチオ基、置換アミノ基、等が挙げられる。
また、前記一般式(1)で示される複素環には、さらにベンゼン環等の環が縮合してもよく、該環は複素環であってもよい。
- で示される対アニオンとしては、対アニオンを形成できるものであれば何でもよいが、Cl- 、Br- 、I- 、炭素数1〜20のスルホン酸アニオン、炭素数2〜21のカルボン酸アニオン、アルキル硫酸イオン、PF6 - 、BF4 - 等が好ましい。Rが有する置換基がA- で示される対アニオンの代わりをしてもよく、その場合、分子内塩の形をとる。
次式で示されるヘテロ環のうち、
【0010】
【化3】
Figure 0003645419
【0011】
具体的なヘテロ環としては以下に示すものが好ましい。
【0012】
【化4】
Figure 0003645419
【0013】
【化5】
Figure 0003645419
【0014】
前記式で示されるヘテロ環のうち、良好なカップリング活性を示すという点からは、同一環内のヘテロ原子(N原子、O原子、P原子またはS原子など)の数は2つ以上、より好ましくは3つ以上が好ましく、中でも特にトリアゾール環とテトラゾール環が好ましい。
以下に、本発明にかかるカプラーの具体的化合物例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0015】
【化6】
Figure 0003645419
【0016】
【化7】
Figure 0003645419
【0017】
【化8】
Figure 0003645419
【0018】
【化9】
Figure 0003645419
【0019】
本発明における前記一般式(1)で示されるカプラーの合成例を、具体的化合物(8)を例にとり示す。合成スキームは以下の反応式で表される。
【0020】
【化10】
Figure 0003645419
【0021】
[第1工程]
フェニルヒドラジンの塩酸塩((8)−A)145gを酢酸エチル1.5lに攪拌し、トリエチルアミン101gを滴下する。室温で30分の攪拌の後、フェニルイソチオシアネートを135g滴下し、同温で1時間攪拌した。析出した塩を濾過し、酢酸エチル溶液を減圧濃縮し、メタノール−酢酸エチル混合溶媒で再結晶し、(8)−B体を230g得た。
[第2工程]
上記の(8)−B体100gを蟻酸0.5lに加え、内温105℃で0.5時間加熱した。反応液を冷却後、水にあけ、炭酸ナトリウムで中和し、析出した結晶を濾過した。粗結晶をエタノールで再結晶し、(8)−C体を94g得た。
[第3工程]
上記の(8)−C体50gをクロロホルム0.8lに懸濁させ、沃化メチル28.5gを室温で滴下した。反応液は一度均一になり、その後、結晶が析出したので、これを濾取し、(8)の化合物を68g得た。
(8)−C体及び(8)の化合物の構造は、1 H−NMRにより確認した。
(8)−C体:(CDCl3 )、8(TMS、ppm)、7.47−7.58(6位、m)、7.65−7.70(2H、m)、7.76−7.83(2H、d)、9.23(1H、S)
(8)化合物:(DMSO)、8(TMS、ppm)、2.73(3H、S)、7.64−7.86(8H、m)、8.03(2H、d)、11.29(1H、brs)
【0022】
本発明に関わるカプラーは、塩基性雰囲気および/または中性雰囲気でジアゾ化合物とカップリングして色素を形成するものである。本発明に関わるカプラーは、色相調整等種々目的に応じて、公知のカプラーと併用することが可能である。併用するカプラーとしては、カルボニル基の隣にメチレン基を有するいわゆる活性メチレン化合物、フェノール誘導体、ナフトール誘導体などがあり、具体例として下記のものが挙げられ本発明の目的に合致する範囲で使用される。
【0023】
本発明において併用できるカプラーとして特に好ましいものとしては、レゾルシン、フロログルシン、2,3−ジヒドロキシナフタレン、2,3−ジヒドロキシナフタレン−6−スルホン酸ナトリウム、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸モルホリノプロピルアミド、2−ヒドロキシ−3−ナフタレンスルホン酸ナトリウム、2−ヒドロキシ−3−ナフタレンスルホン酸アニリド、2−ヒドロキシ−3−ナフタレンスルホン酸モルホリノプロピルアミド、2−ヒドロキシ−3−ナフタレンスルホン酸−2−エチルヘキシルオキシプロピルアミド、2−ヒドロキシ−3−ナフタレンスルホン酸−2−エチルヘキシルアミド、5−アセトアミド−1−ナフトール、1−ヒドロキシ−8−アセトアミドナフタレン−3,6−ジスルホン酸ナトリウム、1−ヒドロキシ−8−アセトアミドナフタレン−3,6−ジスルホン酸ジアニリド、1,5−ジヒドロキシナフタレン、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸モルホリノプロピルアミド、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸オクチルアミド、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸アニリド、5,5−ジメチル−1,3−シクロヘキサンジオン、1,3−シクロペンタンジオン、5−(2−n−テトラデシルオキシフェニル)−1,3−シクロヘキサンジオン、5−フェニル−4−メトキシカルボニル−1,3−シクロヘキサンジオン、5−(2,5−ジ−n−オクチルオキシフェニル)−1,3−シクロヘキサンジオン、N,N’−ジシクロヘキシルバルビツール酸、N,N’−ジ−n−ドデシルバルビツール酸、N−n−オクチル−N’−n−オクタデシルバルビツール酸、N−フェニル−N’−(2,5−ジ−n−オクチルオキシフェニル)バルビツール酸、N,N’−ビス(オクタデシルオキシカルボニルメチル)バルビツール酸、1−フェニル−3−メチル−5−ピラゾロン、1−(2,4,6−トリクロロフェニル)−3−アニリノ−5−ピラゾロン、1−(2,4,6−トリクロロフェニル)−3−ベンズアミド−5−ピラゾロン、6−ヒドロキシ−4−メチル−3−シアノ−1−(2−エチルヘキシル)−2−ピリドン、2,4−ビス−(ベンゾイルアセトアミド)トルエン、1,3−ビス−(ピバロイルアセトアミドメチル)ベンゼン、ベンゾイルアセトニトリル、テノイルアセトニトリル、アセトアセトアニリド、ベンゾイルアセトアニリド、ピバロイルアセトアニリド、2−クロロ−5−(N−n−ブチルスルファモイル)−1−ピバロイルアセトアミドベンゼン、1−(2−エチルヘキシルオキシプロピル)−3−シアノ−4−メチル−6−ヒドロキシ−1,2−ジヒドロピリジン−2−オン、1−(ドデシルオキシプロピル)−3−アセチル−4−メチル−6−ヒドロキシ−1,2−ジヒドロピリジン−2−オン、1−(4−n−オクチルオキシフェニル)−3−tert−ブチル−5−アミノピラゾール等が挙げられる。
【0024】
カプラーの詳細については、特開平4−201483号、特開平7−223367号、特開平7−223368号、特開平7−323660号、特願平5−278608号、特願平5−297024号、特願平6−18669号、特願平6−18670号、特願平7−316280号、特願平8−027095号、特願平8−027096号、特願平8−030799号、特願平8−12610号、特願平8−132394号、特願平8−358755号、特願平8−358756号、特願平9−069990号等の公報に記載されている。
【0025】
カプラーの添加量は、感熱記録層中に0.02〜5g/m2 の範囲で用いられ、効果の点から好ましくは0.1〜4g/m2 の範囲で用いられる。添加量が0.02g/m2 未満では発色性の点で、5g/m2 を越えると塗布適性の点で、いずれも好ましくない。
【0026】
本発明において用いられるジアゾ化合物は、下記一般式
Ar−N2 + -
〔式中Arは芳香族部分を示し、X- は酸アニオンを示す〕
で表される化合物であり、加熱によりカプラーとカップリング反応を起こして発色し、また光によって分解する化合物である。これらはAr部分の置換基の位置や種類によって、その最大吸収波長を制御することが可能である。
【0027】
塩を形成するジアゾニウムの具体例としては、4−(p−トリルチオ)−2,5−ジブトキシベンゼンジアゾニウム、4−(4−クロロフェニルチオ)−2,5−ジブトキシベンゼンジアゾニウム、4−(N,N−ジメチルアミノ)ベンゼンジアゾニウム、4−(N,N−ジエチルアミノ)ベンゼンジアゾニウム、4−(N,N−ジプロピルアミノ)ベンゼンジアゾニウム、4−(N−メチル−N−ベンジルアミノ)ベンゼンジアゾニウム、4−(N,N−ジベンジルアミノ)ベンゼンジアゾニウム、4−(N−エチル−N−ヒドロキシエチルアミノ)ベンゼンジアゾニウム、4−(N,N−ジエチルアミノ)−3−メトキシベンゼンジアゾニウム、4−(N,N−ジメチルアミノ)−2−メトキシベンゼンジアゾニウム、4−(N−ベンゾイルアミノ)−2,5−ジエトキシベンゼンジアゾニウム、4−モルホリノ−2,5−ジブトキシベンゼンジアゾニウム、4−アニリノベンゼンジアゾニウム、4−〔N−(4−メトキシベンゾイル)アミノ〕−2.5−ジエトキシベンゼンジアゾニウム、4−ピロリジノ−3−エチルベンゼンジアゾニウム、4−〔N−(1−メチル−2−(4−メトキシフェノキシ)エチル)−N−ヘキシルアミノ〕−2−ヘキシルオキシベンゼンジアゾニウム、4−〔N−(2−(4−メトキシフェノキシ)エチル)−N−ヘキシルアミノ〕−2−ヘキシルオキシベンゼンジアゾニウム、2−(1−エチルプロピルオキシ)−4−〔ジ−(ジ−n−ブチルアミノカルボニルメチル)アミノ〕ベンゼンジアゾニウム、2−ベンジルスルホニル−4−[N−メチル−N−(2−オクタノイルオキシエチル)]アミノベンゼンジアゾニウム等が挙げられる。
【0028】
本発明に用いられるジアゾ化合物の最大吸収波長λmax は、450nm以下であることが効果の点から好ましく、290〜440nmであることがより好ましい。ジアゾ化合物が上記波長領域よりも長波長側にλmax を有すると生保存性の点で、短波長側にλmax を有するとカプラーとの組み合わせにおいて画像定着性、画像保存性、紫〜シアン発色の色相の点でいずれも好ましくない。
また、本発明において用いられるジアゾ化合物は、炭素原子数が12以上で、水に対する溶解度が1%以下で、かつ酢酸エチルに対する溶解度が5%以上であることが望ましい。
【0029】
これらのジアゾ化合物の中でも、色素の色相、画像保存性、画像定着性の点で、下記一般式(2)、一般式(3)、または一般式(4)で表されるジアゾ化合物を用いることがより好ましい。
【0030】
【化11】
Figure 0003645419
【0031】
(式中、Arは置換または無置換のアリール基を、R11およびR12はそれぞれ置換または無置換のアルキル基、または置換または無置換のアリール基を示す。R11およびR12は同一でもよくまた異なっていてもよい。X- は酸アニオンを表す。)
【0032】
【化12】
Figure 0003645419
【0033】
(一般式(3)において、R14、R15、R16は、それぞれ置換または無置換のアルキル基、または置換または無置換のアリール基を表す。R14、R15、R16は、同一でもよくまた異なっていてもよい。Yは水素原子または−OR13基を示す。R13は置換または無置換のアルキル基、または置換または無置換のアリール基を示す。X- は酸アニオンを示す。)
【0034】
【化13】
Figure 0003645419
【0035】
(式中、R17およびR18は、それぞれ置換または無置換のアルキル基、または置換または無置換のアリール基を示し、R17およびR18は同一でもよくまた異なっていてもよい。X- は酸アニオンを示す。)
【0036】
一般式(2)においてArは、置換または無置換のアリール基を示すが、その置換基としては、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、カルボアミド基、スルホニル基、スルファモイル基、スルホンアミド基、ウレイド基、ハロゲン基、アミノ基、ヘテロ環基、等が挙げられ、これら置換基は、更に置換されていてもよい。
【0037】
前記置換または無置換のアリール基としては、炭素原子数6〜30のアリール基が好ましく、例えば、フェニル基、2−メチルフェニル基、2−クロロフェニル基、2−メトキシフェニル基、2−ブトキシフェニル基、2−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニル基、2−オクチルオキシフェニル基、3−(2,4−ジ−t−ペンチルフェノキシエトキシ)フェニル基、4−クロロフェニル基、2,5−ジクロロフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基、3−クロロフェニル基、3−メチルフェニル基、3−メトキシフェニル基、3−ブトキシフェニル基、3−シアノフェニル基、3−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニル基、3,4−ジクロロフェニル基、3,5−ジクロロフェニル基、3,4−ジメトキシフェニル基、3−(ジブチルアミノカルボニルメトキシ)フェニル基、4−シアノフェニル基、4−メチルフェニル基、4−メトキシフェニル基、4−ブトキシフェニル基、4−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニル基、4−ベンジルフェニル基、4−アミノスルホニルフェニル基、4−N,N−ジブチルアミノスルホニルフェニル基、4−エトキシカルボニルフェニル基、4−(2−エチルヘキシルカルボニル)フェニル基、4−フルオロフェニル基、3−アセチルフェニル基、2−アセチルアミノフェニル基、4−(4−クロロフェニルチオ)フェニル基、4−(4−メチルフェニル)チオ−2,5−ブトキシフェニル基、4−(N−ベンジル−N−メチルアミノ)−2−ドデシルオキシカルボニルフェニル基、等が挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。また、これらの基は、さらに、アルキルオキシ基、アルキルチオ基、置換フェニル基、シアノ基、置換アミノ基、ハロゲン原子、ヘテロ環基等により置換されていてもよい。
【0038】
11、R12は、それぞれ置換または無置換のアルキル基、または置換または無置換のアリール基を表すが、その置換基としては、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アルキルスルホニル基、置換アミノ基、置換アミド基、アリール基、アリールオキシ基、等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0039】
前記置換または無置換のアルキル基としては、炭素原子数1〜18のアルキル基が好ましく、例えばメチル基、トリフルオロメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、t−オクチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、オクタデシル基、ベンジル基、4−メトキシベンジル基、トルフェニルメチル基、エトキシカルボニルメチル基、ブトキシカルボニルメチル基、2−エチルヘキシルオキシカルボニルメチル基、2’,4’−ジイソペンチルフェニルオキシメチル基、2’,4’−ジ−t−ブチルフェニルオキシメチル基、ジベンジルアミノカルボニルメチル基、2,4−ジ−t−アミルフェニルオキシプロピル基、エトキシカルボニルプロピル基、1−(2’,4’−ジ−t−アミルフェニルオキシ)プロピル基、アセチルアミノエチル基、2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル基、2−(N,N−ジエチルアミノ)プロピル基、メタンスルホニルアミノプロピル基、アセチルアミノエチル基、2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル基、2−(N,N−ジエチルアミノ)プロピル基、等が好ましい。
【0040】
また前記置換または無置換のアリール基としては、炭素原子数6〜30のアリール基が好ましく、例えば、フェニル基、2−メチルフェニル基、2−クロロフェニル基、2−メトキシフェニル基、2−ブトキシフェニル基、2−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニル基、2−オクチルオキシフェニル基、3−(2,4−ジ−t−ペンチルフェノキシエトキシ)フェニル基、4−クロロフェニル基、2,5−ジクロロフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基、3−クロロフェニル基、3−メチルフェニル基、3−メトキシフェニル基、3−ブトキシフェニル基、3−シアノフェニル基、3−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニル基、3,4−ジクロロフェニル基、3,5−ジクロロフェニル基、3,4−ジメトキシフェニル基、3−(ジブチルアミノカルボニルメトキシ)フェニル基、4−シアノフェニル基、4−メチルフェニル基、4−メトキシフェニル基、4−ブトキシフェニル基、4−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニル基、4−ベンジルフェニル基、4−アミノスルホニルフェニル基、4−N,N−ジブチルアミノスルホニルフェニル基、4−エトキシカルボニルフェニル基、4−(2−エチルヘキシルカルボニル)フェニル基、4−フルオロフェニル基、3−アセチルフェニル基、2−アセチルアミノフェニル基、4−(4−クロロフェニルチオ)フェニル基、4−(4−メチルフェニル)チオ−2,5−ブトキシフェニル基、4−(N−ベンジル−N−メチルアミノ)−2−ドデシルオキシカルボニルフェニル基、等が挙げらるが、特にこれらに限定されるものではない。また、これらの基は、さらに、アルキルオキシ基、アルキルチオ基、置換フェニル基、シアノ基、置換アミノ基、ハロゲン原子、ヘテロ環基等により置換されていてもよい。
【0041】
一般式(3)においてR14、R15およびR16はそれぞれ置換または無置換のアルキル基、または置換または無置換のアリール基を表すが、その置換基としては、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、カルボアミド基、スルホニル基、スルファモイル基、スルホンアミド基、ウレイド基、ハロゲン原子、アミノ基、ヘテロ環基、等が挙げられる。
【0042】
前記置換または無置換のアルキル基としては、炭素原子数1〜18のアルキル基が好ましく、例えばメチル基、トリフルオロメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、ベンチル基、イソペンチル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、t−オクチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、オクタデシル基、ベンジル基、4−メトキシベンジル基、トリフェニルメチル基、エトキシカルボニルメチル基、ブトキシカルボニルメチル基、2−エチルヘキシルオキシカルボニルメチル基、2’,4’−ジイソペンチルフェニルオキシメチル基、2’,4’−ジ−t−ブチルフェニルオキシメチル基、ジベンジルアミノカルボニルメチル基、2,4−ジ−t−アミルフェニルオキシプロピル基、エトキシカルボニルプロピル基、1−(2’,4’−ジ−t−アミルフェニルオキシ)プロピル基、アセチルアミノエチル基、2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル基、2−(N,N−ジエチルアミノ)プロピル基、メタンスルホニルアミノプロピル基、アセチルアミノエチル基、2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル基、2−(N,N−ジエチルアミノ)プロピル基、1−メチル−2−(4−メトキシフェノキシ)エチル基、ジ−n−ブチルアミノカルボニルメチル基、ジ−n−オクチルアミノカルボニルメチル基等が好ましい。
【0043】
また前記置換または無置換のアリール基としては、炭素原子数6〜30のアリール基が好ましく、例えば、フェニル基、2−メチルフェニル基、2−クロロフェニル基、2−メトキシフェニル基、2−ブトキシフェニル基、2−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニル基、2−オクチルオキシフェニル基、3−(2,4−ジ−t−ペンチルフェノキシエトキシ)フェニル基、4−クロロフェニル基、2,5−ジクロロフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基、3−クロロフェニル基、3−メチルフェニル基、3−メトキシフェニル基、3−ブトキシフェニル基、3−シアノフェニル基、3−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニル基、3,4−ジクロロフェニル基、3,5−ジクロロフェニル基、3,4−ジメトキシフェニル基、3−(ジブチルアミノカルボニルメトキシ)フェニル基、4−シアノフェニル基、4−メチルフェニル基、4−メトキシフェニル基、4−ブトキシフェニル基、4−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニル基、4−ベンジルフェニル基、4−アミノスルホニルフェニル基、4−N,N−ジブチルアミノスルホニルフェニル基、4−エトキシカルボニルフェニル基、4−(2−エチルヘキシルカルボニル)フェニル基、4−フルオロフェニル基、3−アセチルフェニル基、2−アセチルアミノフェニル基、4−(4−クロロフェニルチオ)フェニル基、4−(4−メチルフェニル)チオ−2,5−ブトキシフェニル基、4−(N−ベンジル−N−メチルアミノ)−2−ドデシルオキシカルボニルフェニル基、等が挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。また、これらの基は、さらに、アルキルオキシ基、アルキルチオ基、置換フェニル基、シアノ基、置換アミノ基、ハロゲン原子、ヘテロ環基等により置換されていてもよい。
【0044】
Yは、水素原子または−OR13基を表すが、−OR13基において、R13は、置換または無置換のアルキル基、または置換または無置換のアリール基を表す。置換基としては、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、カルボアミド基、スルホニル基、スルファモイル基、スルホンアミド基、ウレイド基、ハロゲン原子、アミノ基、ヘテロ環基、等が挙げられる。色相調節の点で、Yは、水素原子、またはR13がアルキル基であるアルキルオキシ基が好ましい。
【0045】
前記置換または無置換のアルキル基としては、炭素原子数1〜18のアルキル基が好ましく、例えばメチル基、トルフルオロメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、ベンチル基、イソペンチル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、t−オクチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、オクタデシル基、ベンジル基、4−メトキシベンジル基、トルフェニルメチル基、エトキシカルボニルメチル基、ブトキシカルボニルメチル基、2−エチルヘキシルオキシカルボニルメチル基、2’,4’−ジイソペンチルフェニルオキシメチル基、2’,4’−ジ−t−ブチルフェニルオキシメチル基、ジベンジルアミノカルボニルメチル基、2,4−ジ−t−アミルフェニルオキシプロピル基、エトキシカルボニルプロピル基、1−(2’,4’−ジ−t−アミルフェニルオキシ)プロピル基、アセチルアミノエチル基、2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル基、2−(N,N−ジエチルアミノ)プロピル基、メタンスルホニルアミノプロピル基、アセチルアミノエチル基、2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル基、2−(N,N−ジエチルアミノ)プロピル基、等が好ましい。
【0046】
また前記置換または無置換のアリール基としては、炭素原子数6〜30のアリール基が好ましく、例えば、フェニル基、2−メチルフェニル基、2−クロロフェニル基、2−メトキシフェニル基、2−ブトキシフェニル基、2−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニル基、2−オクチルオキシフェニル基、3−(2,4−ジ−t−ペンチルフェノキシエトキシ)フェニル基、4−クロロフェニル基、2,5−ジクロロフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基、3−クロロフェニル基、3−メチルフェニル基、3−メトキシフェニル基、3−ブトキシフェニル基、3−シアノフェニル基、3−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニル基、3,4−ジクロロフェニル基、3,5−ジクロロフェニル基、3,4−ジメトキシフェニル基、3−(ジブチルアミノカルボニルメトキシ)フェニル基、4−シアノフェニル基、4−メチルフェニル基、4−メトキシフェニル基、4−ブトキシフェニル基、4−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニル基、4−ベンジルフェニル基、4−アミノスルホニルフェニル基、4−N,N−ジブチルアミノスルホニルフェニル基、4−エトキシカルボニルフェニル基、4−(2−エチルヘキシルカルボニル)フェニル基、4−フルオロフェニル基、3−アセチルフェニル基、2−アセチルアミノフェニル基、4−(4−クロロフェニルチオ)フェニル基、4−(4−メチルフェニル)チオ−2,5−ブトキシフェニル基、4−(N−ベンジル−N−メチルアミノ)−2−ドデシルオキシカルボニルフェニル基、等が挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。また、これらの基は、さらに、アルキルオキシ基、アルキルチオ基、置換フェニル基、シアノ基、置換アミノ基、ハロゲン原子、ヘテロ環基等により置換されていてもよい。
【0047】
一般式(4)において、R17、R18は、それぞれ置換または無置換のアルキル基、または置換または無置換のアリール基を表すが、その置換基としては、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、カルボアミド基、スルホニル基、スルファモイル基、スルホンアミド基、ウレイド基、ハロゲン原子、アミノ基、ヘテロ環基、等が挙げられる。
【0048】
前記置換または無置換のアルキル基としては、炭素数1〜18のアルキル基が好ましく、たとえばメチル基、トルフルオロメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、t−オクチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、オクタデシル基、ベンジル基、4−メトキシベンジル基、トリフェニルメチル基、エトキシカルボニルメチル基、ブトキシカルボニルメチル基、2−エチルヘキシルオキシカルボニルメチル基、2’,4’−ジイソベンチルフェニルオキシメチル基、2’,4’−ジ−t−ブチルフェニルオキシメチル基、ジベンジルアミノカルボニルメチル基、2,4−ジ−t−アミルフェニルオキシプロピル基、エトキシカルボニルプロピル基、1−(2’,4’−ジ−t−アミルフェニルオキシ)プロピル基、アセチルアミノエチル基、2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル基、2−(N,N−ジエチルアミノ)プロピル基、メタンスルホニルアミノプロピル基、アセチルアミノエチル基、2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル基、2−(N,N−ジエチルアミノ)プロピル基、等が好ましいが、特にこれらに限定されるものではない。
【0049】
また前記置換または無置換のアリール基としては、炭素原子数6〜30のアリール基が好ましく、例えば、フェニル基、2−メチルフェニル基、2−クロロフェニル基、2−メトキシフェニル基、2−ブトキシフェニル基、2−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニル基、2−オクチルオキシフェニル基、3−(2,4−ジ−t−ペンチルフェノキシエトキシ)フェニル基、4−クロロフェニル基、2,5−ジクロロフェニル基、2,4,6,−トリメチルフェニル基、3−クロロフェニル基、3−メチルフェニル基、3−メトキシフェニル基、3−ブトキシフェニル基、3−シアノフェニル基、3−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニル基、3,4−ジクロロフェニル基、3,5−ジクロロフェニル基、3,4−ジメトキシフェニル基、3−(ジブチルアミノカルボニルメトキシ)フェニル基、4−シアノフェニル基、4−メチルフェニル基、4−メトキシフェニル基、4−ブトキシフェニル基、4−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニル基、4−ベンジルフェニル基、4−アミノスルホニルフェニル基、4−N,N−ジブチルアミノスルホニルフェニル基、4−エトキシカルボニルフェニル基、4−(2−エチルヘキシルカルボニル)フェニル基、4−フルオロフェニル基、3−アセチルフェニル基、2−アセチルアミノフェニル基、4−(4−クロロフェニルチオ)フェニル基、4−(4−メチルフェニル)チオ−2,5−ブトキシフェニル基、4−(N−ベンジル−N−メチルアミノ)−2−ドデシルオキシカルボニルフェニル基、等が挙げられる。また、これらの基は、さらに、アルキルオキシ基、アルキルチオ基、置換フェニル基、シアノ基、置換アミノ基、ハロゲン原子、ヘテロ環基等により置換されていてもよい。
【0050】
一般式(2)、一般式(3)、および一般式(4)において、X- は酸アニオンを表し、酸アニオンとしては、炭素原子数1〜9のポリフルオロアルキルカルボン酸、炭素原子数1〜9のポリフルオアルキルスルホン酸、四フッ化ホウ素、テトラフェニルホウ素、ヘキサフロロリン酸、芳香族カルボン酸、芳香族スルホン酸等が挙げられる。結晶性の点で、ヘキサフルオロリン酸が好ましい。
【0051】
以下に、一般式(2)、一般式(3)、または一般式(4)で表されるジアゾ化合物の具体例を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0052】
【化14】
Figure 0003645419
【0053】
【化15】
Figure 0003645419
【0054】
【化16】
Figure 0003645419
【0055】
【化17】
Figure 0003645419
【0056】
本発明において、一般式(2)、一般式(3)または一般式(4)で表されるジアゾ化合物は、単独で用いてもよいし、2種以上を併用することもできる。さらに色相調整等の諸目的に応じて、一般式(2)、一般式(3)または一般式(4)で表されるジアゾ化合物と既存のジアゾ化合物とを併用してもよい。
【0057】
本発明に用いられるジアゾ化合物は、感熱記録層中に0.02〜3g/m2 含有されることが好ましく、0.1〜2g/m2 が更に好ましい。
【0058】
本発明に用いられるジアゾ化合物は、マイクロカプセルに内包させることが保存性の観点から好ましい。マイクロカプセル化の方法に関しては特に限定されるものではなく、ゼラチン、ポリウレア、ポリウレタン、ポリイミド、ポリエステル、ポリカーボネート、メラミン等の壁材を用いて従来公知の方法によりマイクロカプセル化することができる。マイクロカプセル化の方法の詳細については特開平2−141279号公報等に記載されている。またマイクロカプセル化の際に、ジアゾ化合物の分散溶媒として高沸点有機溶媒を使用してもよい。この有機溶媒に関しては特に限定されるものではなく、フタル酸アルキル、リン酸エステル、クエン酸エステル、安息香酸エステル、アルキルアミド、脂肪族エステル、トリメシン酸エステル等従来公知のものを使用することができる。詳細については特開平7−17145号公報等に記載されている。
【0059】
本発明においては、カップリング反応を促進する目的で、第3級アミン類、ピペリジン類、ピペラジン類、アミジン類、フォルムアミジン類、ピリジン類、グアニジン類、モルホリン類等の有機塩基を用いることが好ましい。
【0060】
これらの有機塩基の具体例としてはN,N’−ビス(3−フェノキシ−2−ヒドロキシプロピル)ピペラジン、N,N’−ビス〔3−(p−メチルフェノキシ)−2−ヒドロキシプロピル〕ピペラジン、N,N’−ビス〔3−(p−メトキシフェノキシ)−2−ヒドロキシプロピル〕ピペラジン、N,N’−ビス(3−フェニルチオ−2−ヒドロキシプロピル)ピペラジン、N,N’−ビス〔3−(β−ナフトキシ)−2−ヒドロキシプロピル〕ピペラジン、N−3−(β−ナフトキシ)−2−ヒドロキシプロピル−N’−メチルピペラジン、1,4−ビス{〔3−(N−メチルピペラジノ)−2−ヒドロキシ〕プロピルオキシ}ベンゼンなどのピペラジン類、N−〔3−(β−ナフトキシ)−2−ヒドロキシ〕プロピルモルホリン、1,4−ビス〔(3−モルホリノ−2−ヒドロキシ)プロピルオキシ〕ベンゼン、1,3−ビス〔(3−モルホリノ−2−ヒドロキシ)プロピルオキシ〕ベンゼンなどのモルホリン類、N−(3−フェノキシ−2−ヒドロキシプロピル)ピペリジン、N−ドデシルピペリジンなどのピペリジン類、トリフェニルグアニジン、トリシクロヘキシルグアニジン、ジシクロヘキシルフェニルグアニジン、4−ヒドロキシ安息香酸2−N−メチル−N−ベンジルアミノエチルエステル、4−ヒドロキシ安息香酸2−N,N−ジ−n−ブチルアミノエチルエステル、4−(3−N,N−ジブチルアミノプロポキシ)ベンゼンスルホンアミド、4−(2−N,N−ジブチルアミノエトキシカルボニル)フェノキシ酢酸アミド等が挙げられる。これらの詳細については、特開昭57−123086号公報、特開昭60−49991号公報、特開昭60−94381号公報、特願平7−228731号、特願平7−235157号、特願平7−235158号等に記載されている。これらの有機塩基は、単独でも2種以上併用でも用いることができる。本発明に用いられる有機塩基の使用量については、特に限定されるものではないが、ジアゾ化合物1モルに対して1〜30モルの範囲で使用することが好ましい。
【0061】
本発明において感熱記録材料用の塗布液を作製する際には、本発明のカプラーを有機溶媒に溶解させた溶剤塗布型とするよりも、水塗布型を採用する方が、感熱記録材料を作製する場合の作業性や感熱記録材料の記録特性の点からみて好ましい。水塗布型としては本発明のカプラーを、その他の成分とともに水溶性高分子を添加して、サンドミル等により固体分散して用いる方法や、適当な乳化助剤を用いて油滴中に乳化分散させた乳化液として使用する方法等を挙げることができる。固体分散方法および乳化方法に関しては特に限定されるものではなく、従来公知の方法を使用することができる。これらの方法の詳細については、特開昭59−190886号公報、特開平2−141279号公報、特開平7−17145号公報に記載されている。
また、本発明のカプラーは4級塩化合物であるため、有機溶媒に対する溶解性が悪いので、油滴中に乳化分散させて用いることが難しい。このような溶解性の問題点を回避するために、本発明の一般式(1)で示される4級塩化合物カプラーを乳化分散させる際、活性水素を有する化合物の存在下乳化分散させることにより、乳化分散の効率を一層向上させることができ、更に好ましい実施態様となる。
【0062】
このような活性水素あるいは酸性プロトンを有する有機化合物としては、フェノール誘導体、ナフトール誘導体、アルコキシ置換ベンゼン類、アルコキシ置換ナフタレン類、ヒドロキシ化合物、カルボン酸アミド化合物、カルボン酸、スルホンアミド化合物、スルホン酸等が挙げられる。活性水素を有する化合物を添加することにより乳化分散性が改善される理由は必ずしも明らかでないが、4級塩カプラーとの塩交換が行われるためではないかと推測される。
また、前記の活性水素を有する化合物は発色反応を促進する(発色助剤としての機能)作用をも有しているが、これはカプラーあるいは、塩基性物質の融点を低下させるか、あるいは、マイクロカプセル壁の熱透過性を向上させ、その結果高い発色濃度が得られるものと考えられる。
【0063】
上記の活性水素を有する有機化合物としては、水酸基、アミノ基、カルボキシル基、もしくはスルフォ基(SO3 H基)を有する化合物、またはアミノスルホニル基を有する化合物、またはカルバモイル基を有する化合物が好ましく、特に水酸基、カルボキシル基、スルフォ基(SO3 H基)、アミノスルホニル基が好ましい。
前記活性水素化合物は、カプラーに対し0.1〜5モル%、好ましくは0.3〜3モル%添加される。0.1モル%より少ない添加量では上記のような効果が得られず、また5モル%より多いと塗布液の重量が多くなるので上記範囲とするのが好ましい。
具体例としては次のものが好ましい。
【化18】
Figure 0003645419
【0064】
【化19】
Figure 0003645419
【0065】
【化20】
Figure 0003645419
【0066】
本発明の感熱記録材料は、ジアゾ化合物、一般式(1)で示される4級塩化合物、およびその他の添加物を含有した塗布液を調製し、紙や合成樹脂フィルム等の支持体の上にバー塗布、ブレード塗布、エアナイフ塗布、グラビア塗布、ロールコーティング塗布、スプレー塗布、ディップ塗布、カーテン塗布等の塗布方法により塗布乾燥して固分2〜30g/m2 の感熱記録層を設ける。
【0067】
本発明において用いられるバインダーとしては、特に限定されるものではなく、ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、スチレン−アクリル酸共重合体等、従来公知のバインダーを使用することができる。詳細については特開平2−141279号公報等に記載されている。この他にも必要に応じて各種の有機または無機顔料、各種安定化剤、酸化防止剤などを添加することもできる。
【0068】
本発明の感熱記録材料においては、ジアゾ化合物、一般式(1)で示される4級塩化合物などが上記方法に記したように同一層に含まれていても良いし、別層に含まれるような積層型の構成をとることもできる。
【0069】
本発明に用いられる支持体としては、従来公知の支持体を用いることができる。具体的には、中性紙、酸性紙、再生紙、ポリオレフィン樹脂ラミネート紙、合成紙、ポリエステルフィルム、三酢酸セルロースフィルム等のセルロース誘導体フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリプロピレンフィルムやポリエチレンフィルム等のポリオレフィンフィルム等が挙げられ、これら単体で、あるいは貼り合わせて用いることができる。支持体の厚みとしては、20〜200μのものが用いられる。また支持体と感熱記録層との間に中間層を設けることも可能である。これについては特開昭61−54980号公報等に記載されている。
【0070】
本発明の感熱記録材料においては、感熱記録層上に保護層を設けることが好ましく、更には保護層を積層して設けることが好ましい。この保護層は水溶性高分子化合物、顔料などから構成される。この保護層中に耐光性と光定着性との両立の観点から、紫外線透過率調整機能を有する化合物を含有させることが好ましい。この紫外線透過率調整機能を有する化合物を含有させた感熱記録材料については、特開平7−276808号公報に詳細に記載されている。
【0071】
本発明の感熱記録材料は、多色の感熱記録材料に使用することができる。この多色の感熱記録材料(感熱記録材料)については、特開平4−135787号公報、同4−144784号公報、同4−144785号公報、同4−194842号公報、同4−247447号公報、同4−247448号公報、同4−340540号公報、同4−340541号公報、同5−34860号公報等に記載されている。具体的には異なる色相に発色する感熱記録層を積層することにより得ることができる。層構成としては特に限定されるものではないが、一例として、感光波長が異なる2種のジアゾ化合物をそれぞれのジアゾ化合物と熱時反応して異なった色相に発色するカプラーを組み合わせた感熱記録層2層(B層、C層)と、電子供与性無色染料と電子受容性化合物とを組み合わせた感熱記録層(A層)とを積層した多色感熱記録材料が挙げられる。具体的には、支持体上に電子供与性無色染料と電子受容性化合物を含む第1の感熱記録層(A層)、最大吸収波長360nm±20nmであるジアゾ化合物と該ジアゾ化合物と熱時反応して呈色するカプラーを含有する第2の感熱記録層(B層)、最大吸収波長400±20nmであるジアゾ化合物と該ジアゾ化合物と熱時反応して呈色するカプラーを含有する第3の感熱記録層(C層)とするものである。この例において、各感熱記録層の発色色相を減色混合における3原色、イエロー、マゼンタ、シアンとなるように選んでおけば、フルカラーの画像記録が可能となる。
【0072】
この多色感熱記録材料の記録方法は、まず第3の感熱記録層(C層)を加熱し、該層に含まれるジアゾニウム塩とカプラーとを発色させる。次に400±20nmの光を照射してC層中に含まれている未反応のジアゾ化合物を分解させ光定着させたのち、第2の感熱記録層(B層)が発色するに十分な熱を与え、該層に含まれているジアゾ化合物とカプラーとを発色させる。このときC層も同時に強く加熱されるが、すでにジアゾ化合物は分解しており(光定着されている)、発色能力が失われているので発色しない。さらに360±20nmの光を照射してB層に含まれているジアゾ化合物を分解して、最後に第1の感熱記録層(A層)が発色する十分な熱を与えて発色させる。このときC層、B層の感熱記録層も同時に強く加熱されるが、すでにジアゾ化合物は分解しており発色能力が失われているので発色しない。
【0073】
また、すべての感熱記録層(上層から順に、A層、B層、C層)を、感光波長が異なる3種のジアゾ化合物をそれぞれのジアゾ化合物と熱時反応して異なった色相に発色するカプラーを組み合わせた感熱記録層から構成することもできる。特に、視感度の低いイエロー層を最下層にすることで、支持体の面上の粗さに起因する画質への影響を減らすことにより画質向上を目指す場合にこのような層構成が必要となる。すべての感熱記録層(A層、B層、C層)を、ジアゾ系の感熱記録層とした場合には、A層とB層は、発色させた後に光定着を行うことが必要である。C層に関しては、光定着を行う必要はない。
【0074】
上記の光定着に用いられる定着用光源としては、種々の蛍光灯、キセノンランプ、水銀灯などが用いられる。この発光スペクトルは、感熱記録材料で用いたジアゾ化合物の吸収スペクトルとほぼ一致していることが、効率良く光定着させることができるので好ましい。
【0075】
また本発明の感熱記録材料に記録するにあたり、材料を原稿を通して露光し、画像形成部以外のジアゾ化合物を分解して潜像を形成させた後、材料全体を加熱して熱現像し画像を得るといった熱現像型感光材料として用いることも可能である。
【0076】
【実施例】
以下、本発明を実施例によって更に詳述するが、本発明はこれらによって制限されるものではない。なお、実施例中の「部」は全て重量部を示す。
[実施例1]
〔マイクロカプセル液Aの調製〕
酢酸エチル19部にジアゾニウム塩(例示化合物(3)−2、最大吸収波長370nm)2.8部、トリクレジルフォスフェート10部を添加して均一に混合した。次いでこの混合液に壁剤としてタケネートD−110N(武田薬品工業社製)7.6部を加えて均一に混合し、I液を得た。
次に、このI液にフタル化ゼラチンの8重量%水溶液46部、水17.5部、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダの10%水溶液2部を加え、40℃、10000r.p.m.で10分間乳化分散した。得られた乳化物に水20部を加えて均一化した後、攪拌しながら40℃で3時間マイクロカプセル化反応を行わせてマイクロカプセル液Aを得た。マイクロカプセルの平均粒径は0.7〜0.8μmであった。
【0077】
〔カプラー乳化液Bの調製〕
酢酸エチル10.5部にカプラ−(例示化合物(8))3.0部、トリフェニルグアニジン3.0部、トリクレジルフォスフェート0.5部、マレイン酸ジエチルエステル0.24部を溶かしたII液を得た。
次に、石灰処理ゼラチンの15重量%水溶液49部、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ10%水溶液9.5部、水35部を40℃で均一に混合した中にII液を添加しホモジナイザーを用いて40℃、10000r.p.m.で10分間乳化分散した。得られた乳化物を40℃で2時間攪拌して酢酸エチルを除いた後、揮散した酢酸エチルと水の重量を加水により補い、カプラー乳化液Bを得た。
【0078】
〔感熱記録層塗布液Cの調製〕
マイクロカプセル液A3.6部、水3.3部、カプラー乳化液B9.5部を均一に混合し、感熱記録層塗布液Cを得た。
〔保護層塗布液Dの調製〕
イタコン酸変性ポリビニルアルコール(KL−318;商品名、クラレ株式会社製)6%水溶液100部とエポキシ変性ポリアミド(FL−71;商品名、東邦化学株式会社製)30%の分散液10部とを混合した液に、ステアリン酸亜鉛40%の分散液(ハイドリンZ;商品名、中京油脂株式会社製)15部を均一に混合し、保護層塗布液Dを得た。
【0079】
〔塗布〕
上質紙にポリエチレンをラミネートした印画紙用支持体上に、ワイヤーバーで感熱記録層塗布液C、保護層塗布液Dの順に、順次塗布と50℃での乾燥を行い、目的の感熱記録材料を得た。固形分としての塗布量は、各々8.0g/m2 、1.2g/m2 であった。
【0080】
〔発色試験〕
京セラ株式会社製サーマルヘッド(KST型)を用い、単位面積あたりの記録エネルギーが50mJ/mm2 となるようにサーマルヘッドに対する印加電力およびパルス幅を決め熱印画した後、発光中心波長が365nmまたは420nm、出力40Wの紫外線ランプを用いて15秒間全面光照射した。得られた試料の画像部および地肌部の濃度をマクベス濃度計にて測定した。
【0081】
〔画像耐光性の試験〕
京セラ株式会社製サーマルヘッド(KST型)を用いて発色させた画像部を蛍光灯耐光性試験機を用い、30000ルックスで24時間連続で光照射した後、画像部の濃度を測定した。光照射後の画像部の濃度が高い方が、画像耐光性に優れている。
〔画像定着性の試験〕
画像定着性の試験は、前記定着した試料の地肌部(未印画部)を京セラ株式会社製サーマルヘッド(KST型)を用い、単位面積あたりの記録エネルギーが40mJ/mm2 となるようにサーマルヘッドに対する印加電力およびパルス幅を決めて熱印画し、その濃度変化を調べた。印画後の濃度が低い方が画像定着性に優れている。
【0082】
[実施例2]
実施例1で用いたカプラー(8)の代わりに、カプラー(25)を用いて乳化物を得た他は、実施例1と同様にして感熱記録材料を作製し、評価した。
【0083】
[実施例3]
実施例1で用いたジアゾニウム塩((3)−2)の代わりに、ジアゾニウム塩((3)−8)を用いて乳化物を得た他は、実施例1と同様にして感熱記録材料を作製し、評価した。
【0084】
[実施例4]
実施例1で用いたジアゾニウム塩((3)−2)の代わりに、ジアゾニウム塩((4)−1)を用いて乳化物を得た他は、実施例1と同様にして感熱記録材料を作製し、評価した。
【0085】
[実施例5]
実施例1において、カプラー乳化液の調製の際、更に発色助剤(4)を、3.0部加える他は同様にして感熱記録材料を作製し、評価した。
[実施例6]
実施例2において、カプラー乳化液の調製の際、更に発色助剤(4)を、3.0部加える他は同様にして感熱記録材料を作製し、評価した。
[実施例7]
実施例3において、カプラー乳化液の調製の際、更に発色助剤(4)を、3.0部加える他は同様にして感熱記録材料を作製し、評価した。
[実施例8]
実施例4において、カプラー乳化液の調製の際、更に発色助剤(4)を、3.0部加える他は同様にして感熱記録材料を作製し、評価した。
[実施例9]
実施例1において、カプラー乳化液の調製の際、更に発色助剤(7)を、3.0部加える他は同様にして感熱記録材料を作製し、評価した。
[実施例10]
実施例2において、カプラー乳化液の調製の際、更に発色助剤(7)を、3.0部加える他は同様にして感熱記録材料を作製し、評価した。
[実施例11]
実施例3において、カプラー乳化液の調製の際、更に発色助剤(7)を、3.0部加える他は同様にして感熱記録材料を作製し、評価した。
[実施例12]
実施例4において、カプラー乳化液の調製の際、更に発色助剤(7)を、3.0部加える他は同様にして感熱記録材料を作製し、評価した。
【0086】
[比較例]
実施例1で用いたカプラー(8)の代わりに下記式で示される化合物を用いて乳化物を得た他は、実施例1と同様にして感熱記録材料を作製し、評価した。
【0087】
【化21】
Figure 0003645419
【0088】
画像部の発色色相、画像耐光性試験、定着性試験の結果を表1に示す。
【0089】
【表1】
Figure 0003645419
【0090】
この結果より、本発明の一般式(1)で表される4級塩化合物をカプラーとして用いたマゼンタ〜シアン発色型の感熱記録材料は、発色濃度が高いことが分かる。また、蛍光灯での光照射の後も、画像部の濃度低下の割合が少なく、画像耐光性に優れていることが分かる。さらに、画像定着後の試料の地肌部を再度熱印画した場合の発色が少なく、画像定着性に優れていることがわかる。
【0091】
【発明の効果】
本発明の感熱記録材料は、マゼンタ〜シアン発色型の感熱記録材料において、画像保存性、画像定着性が大幅に改良されるという優れた効果を奏する。

Claims (3)

  1. 支持体上に、ジアゾ化合物とカプラーとを含有する感熱記録層を設けた感熱記録材料において、該カプラーとして下記一般式(1)で表される4級塩複素環化合物を含み、かつ、ジアゾ化合物がマイクロカプセルに内包されていることを特徴とする感熱記録材料。
    Figure 0003645419
    (式中、XおよびYは同一でも異なってもよく、C、N、O、P、およびSよりなる群から選ばれる原子を示し、XとYは連結基を介して結合する。Rは置換基を有していてよいアルキル基、アリール基またはアラルキル基を示す。X、Y、およびXとYを連結する連結基は置換基を有していてもよく、また上記式で示される複素環にはさらに環が縮合していてもよい。A- は対アニオンを示す。)
  2. 前記カプラーが、油滴中に乳化分散されていることを特徴とする請求項1に記載の感熱記録材料。
  3. 前記カプラーが、活性水素を有する化合物の存在下乳化分散されていることを特徴とする請求項2に記載の感熱記録材料。
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