JP2000001488A - ピロロ[1,2−a]ピリミジン化合物及びそれを用いた感熱記録材料 - Google Patents

ピロロ[1,2−a]ピリミジン化合物及びそれを用いた感熱記録材料

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JP2000001488A
JP2000001488A JP10163454A JP16345498A JP2000001488A JP 2000001488 A JP2000001488 A JP 2000001488A JP 10163454 A JP10163454 A JP 10163454A JP 16345498 A JP16345498 A JP 16345498A JP 2000001488 A JP2000001488 A JP 2000001488A
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English (en)
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Hisao Yamada
尚郎 山田
Yasuhiro Mitamura
康弘 三田村
Naoto Yanagihara
直人 柳原
Mitsuyuki Tsurumi
光之 鶴見
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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  • Non-Silver Salt Photosensitive Materials And Non-Silver Salt Photography (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シアン系の良好な色相と充分な発色濃度を与
えるピロロ[1,2−a]ピリミジン化合物を提供す
る。更に、シェルフライフ、画像耐光性、画像定着性に
優れた新規な紫〜シアン発色型のジアゾ感熱記録材料を
提供する。 【解決手段】 下記一般式(1)で表されることを特徴
とするピロロ[1,2−a]ピリミジン化合物である。
また、支持体上に、ジアゾニウム塩化合物と、カプラー
とを含有する感熱記録層を設けた感熱記録材料におい
て、該カプラーとして下記一般式(1)で表されるピロ
ロ[1,2−a]ピリミジン化合物の少なくとも1種を
含むことを特徴とする感熱記録材料である。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、感熱記録材料のカ
プラーとして有用なピロロ[1,2−a]ピリミジン化
合物に関する。更に、本発明は、ジアゾニウム塩化合物
と上記カプラーとを発色成分として用いる感熱記録材料
に関する。
【0002】
【従来の技術】感熱記録材料の高性能化に伴って、紫〜
シアン発色性であり、かつ、良好な色相と充分な発色濃
度を与え、記録材料の長いシェルフライフ、画像の保存
性、画像定着性を向上した感熱記録材料が強く要請され
ている。ジアゾニウム塩化合物は、非常に化学的活性の
高い化合物であり、フェノール誘導体や活性メチレン基
を有する化合物等のカプラーと呼ばれる化合物と反応し
て容易にアゾ染料を形成すると共に、感光性をも有し、
光照射によって分解し、その活性を失う。そのため、ジ
アゾニウム塩化合物は、ジアゾコピーに代表される光記
録材料として古くから利用されている(日本写真学会編
「写真工学の基礎−非銀塩写真編−」コロナ社(198
2)89〜117、182〜201頁参照)。
【0003】更に、光によって分解し活性を失う性質を
利用して、最近では画像の定着が要求される記録材料に
も応用され、代表的なものとして、ジアゾニウム塩化合
物とカプラーとを画像信号に従って加熱し、反応させて
画像を形成させた後、光照射して画像を定着する、光定
着型感熱記録材料が提案されている(佐藤弘次ら 画像
電子学会誌 第11巻 第4号(1982)290〜2
96頁等)。
【0004】しかしながら、ジアゾニウム塩化合物を発
色要素として用いたこれらの記録材料は、ジアゾニウム
塩化合物の活性が非常に高く、暗所であってもジアゾニ
ウム塩化合物が徐々に熱分解して反応性を失うので、記
録材料としてのシェルフライフが短いという欠点があっ
た。この欠点を改善する手段の一つとして、ジアゾニウ
ム塩化合物をマイクロカプセル中に内包させる方法が挙
げられる。この方法により、ジアゾニウム塩化合物を、
水・塩基のような分解を促進させるものから、隔離する
ことができ、記録材料としてのシェルフライフを飛躍的
に向上させることが可能となった(宇佐美智正ら 電子
写真学会誌 第26巻 第2号(1987)115〜1
25頁)。
【0005】このマイクロカプセルがウレア樹脂やウレ
タン樹脂のようにガラス転移温度を有し、そのガラス転
移温度が室温よりやや高い壁を有するマイクロカプセル
の場合には、室温におけるカプセル壁は物質非透過性を
示す一方、ガラス転移温度以上では物質透過性を示すた
め、熱応答性マイクロカプセルと呼ばれ、感熱記録材料
に有用である。即ち、支持体上に、ジアゾニウム塩化合
物を含有した熱応答性マイクロカプセルとカプラー及び
塩基を含有する感熱記録層を塗布した記録材料を作製す
ることにより、ジアゾニウム塩化合物を長期間安定に保
持させることができると共に、加熱により容易に発色画
像を形成させることができる上、光照射により画像を定
着することも可能となった。上述したように、マイクロ
カプセル化することによりジアゾニウム塩化合物の安定
性を飛躍的に向上させることができるようになった。
【0006】カプラーとして2−ヒドロキシ−3−ナフ
トエ酸アニリド類を用いると、感熱記録用発色材料とし
て特に優れた性能を示し、4−置換アミノ−2−アルコ
キシベンゼンジアゾニウム塩化合物とカップリング反応
させた場合には、青系色素を生成することが知られてい
る(特開平2−225082号公報)。
【0007】しかしながら、ジアゾニウム塩化合物とし
ては、より長波長側にλmax を有するジアゾニウム塩化
合物を用いると記録材料の生保存性(コピー前保存中の
地肌着色性)が低下するという欠点があった。また、よ
り短波長側にλmax を有するジアゾニウム塩化合物に対
しては、先の2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸アニリド
類を用いると光照射時の画像の定着性が阻害されるとい
う欠点、及び色相の点でシアン色までの長波化、更には
発色画像の保存性(光堅牢性)が十分でないという欠点
があった。
【0008】このように、紫〜シアン発色性を有し、か
つ、良好な色相と充分な発色濃度を与え、シェルフライ
フ、画像保存性、画像定着性を満足させる感熱記録材料
は未だ得られていないのが現状であった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の現状
を踏まえてなされたもので、シアン系の良好な色相と充
分な発色濃度を与えるカプラーとして有用なピロロ
[1,2−a]ピリミジン化合物を提供することを目的
とする。更に、本発明は、上記のカプラーとジアゾニウ
ム塩化合物とを含み、上記のような特性に加え、シェル
フライフ、画像耐光性、画像定着性に優れた新規な紫〜
シアン発色型のジアゾ感熱記録材料を提供することを目
的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、カプラー
について鋭意検討した結果、下記一般式(1)で表され
る新規なピロロ[1,2−a]ピリミジン化合物が、シ
アン系の良好な色相と充分な発色濃度を与えるカプラー
として有用であることを見出した。更に、上記のピロロ
[1,2−a]ピリミジン化合物と下記ジアゾニウム塩
化合物とを用いた感熱記録材料は、シェルフライフ、画
像耐光性、画像定着性が改善され、かつ、紫〜シアン発
色性に優れることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0011】即ち、本発明は、 <1> 下記一般式(1)で表されることを特徴とする
ピロロ[1,2−a]ピリミジン化合物である。
【0012】
【化5】
【0013】(式中、R1 、R2 及びR3 は、それぞ
れ、水素原子、ハロゲン原子、アリール基、アルキル
基、シアノ基、アシル基、カルバモイル基、アルコキシ
カルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アルキル
ホスホリル基、アリールホスホリル基、アシルオキシ
基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ
基、アリールチオ基、又はアミノ基を表し、R4 は、ア
リール基、アルキル基、アシル基、カルバモイル基、ア
ルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、
アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アルキ
ルホスホリル基、又はアリールホスホリル基を表す。) <2> 支持体上に、ジアゾニウム塩化合物と、該ジア
ゾニウム塩化合物と熱時反応して発色するカプラーとを
含有する感熱記録層を設けた感熱記録材料において、該
カプラーとして前記<1>に記載の一般式(1)で表さ
れるピロロ[1,2−a]ピリミジン化合物の少なくと
も1種を含むことを特徴とする感熱記録材料である。 <3> 前記ジアゾニウム塩化合物の最大吸収波長λ
max が、450nm以下である前記<2>に記載の感熱
記録材料である。 <4> 前記ジアゾニウム塩化合物が、下記一般式
(2)〜(4)の少なくとも一つである前記<2>又は
<3>に記載の感熱記録材料である。
【0014】
【化6】
【0015】(式中、Arは、置換又は無置換のアリー
ル基を、R11及びR12は、それぞれ置換若しくは無置換
のアルキル基、又は置換若しくは無置換のアリール基を
表す。R11及びR12は、同一でもよく、また異なってい
てもよい。X- は、酸アニオンを表す。)
【0016】
【化7】
【0017】(式中、R14、R15及びR16は、それぞれ
置換若しくは無置換のアルキル基、又は置換若しくは無
置換のアリール基を表す。R14、R15及びR16は、同一
でもよく、また異なっていてもよい。Yは、水素原子又
は−OR13基を表す。R13は、置換若しくは無置換のア
ルキル基、又は置換若しくは無置換のアリール基を表
す。X- は、酸アニオンを表す。)
【0018】
【化8】
【0019】(式中、R17及びR18は、それぞれ置換若
しくは無置換のアルキル基、又は置換若しくは無置換の
アリール基を表す。X- は、酸アニオンを表す。) <5> 前記ジアゾニウム塩化合物が、マイクロカプセ
ルに内包されている前記<2>から<4>のいずれか一
つに記載の感熱記録材料である。 <6> 前記マイクロカプセルのカプセル壁が、ポリウ
レタン及び/又はポリウレアを構成成分として含むカプ
セル壁である前記<5>に記載の感熱記録材料である。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明のピロロ[1,2−
a]ピリミジン化合物について詳細に説明する。本発明
のピロロ[1,2−a]ピリミジン化合物は、カプラー
としてジアゾニウム塩化合物とカップリングさせた場
合、シアン系の良好な色相と充分な発色濃度を与えると
ともに、耐光性を向上させ、特に耐光性については厳し
い条件の下でも優れた結果を与え、地肌部の着色を著し
く減少させるという特徴を有している。具体的には、前
記一般式(1)で表される新規な化合物である。式中、
1 、R2 及びR3 は、それぞれ、水素原子、ハロゲン
原子、アリール基、アルキル基、シアノ基、アシル基、
カルバモイル基、アルコキシカルボニル基、アリールオ
キシカルボニル基、アルキルホスホリル基、アリールホ
スホリル基、アシルオキシ基、アルコキシ基、アリール
オキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、又はアミ
ノ基を表し、R4 は、アリール基、アルキル基、アシル
基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基、アリー
ルオキシカルボニル基、アルキルスルホニル基、アリー
ルスルホニル基、アルキルホスホリル基、又はアリール
ホスホリル基を表す。
【0021】この中でも、R1 及びR2 で表される置換
基としては、R1 及びR2 のうち少なくとも一方が、ハ
メットの置換基定数σP の値が0.20以上の電子吸引
性基であることが好ましく、R1 及びR2 のうち少なく
とも一方が、σP の値が0.35以上の電子吸引性基で
あることが更に好ましい。σP の値が0.20以上の電
子吸引性基の中でも、シアノ基(σP 値0.66)、パ
ーフルオロアルキル基(例えば、トリフルオロメチル基
σP 値0.54)、アシル基(例えば、アセチル基σP
値0.50、ベンゾイル基σP 値0.43)、カルバモ
イル基(σP 値0.36)等が好ましいものとして挙げ
られるが、これらに限定されるものではない。ハロゲン
原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等が挙
げられ、フッ素原子、塩素原子がより好ましい。
【0022】R1 〜R4 の置換基のうち、アリール基
は、更にアルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ
基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、置換カルバモ
イル基、置換スルファモイル基、置換アミノ基、置換オ
キシカルボモイル基、置換オキシスルホニル基、アルキ
ルチオ基、アリールチオ基、アルキルスルホニル基、ア
リールスルホニル基、アリール基、ヒドロキシ基、アシ
ル基、アシルオキシ基、置換スルホニルオキシ基、置換
アミノカルボニルオキシ基、置換ホスホリルオキシ基等
で置換されていてもよい。
【0023】R1 〜R4 が、アリール基を表すとき、ア
リール基としては、炭素原子数6〜30のアリール基が
好ましく、例えば、フェニル基、2−メチルフェニル
基、2−クロロフェニル基、2−メトキシフェニル基、
2−エトキシフェニル基、2−プロポキシフェニル基、
2−イソプロポキシフェニル基、2−ブトキシフェニル
基、2−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニル基、2
−オクチルオキシフェニル基、2−ウンデシルオキシフ
ェニル基、2−トリフルオロメチルフェニル基、2−
(2−エチルヘキシルオキシ)−5−クロロフェニル
基、2,2’−ヘキシルオキシ−3,5−ジクロロフェ
ニル基、3−(2,4−ジ−t−ペンチルフェノキシエ
トキシ)フェニル基、2−(ジブチルアミノカルボニル
エトキシ)フェニル基、2,4−ジクロロフェニル基、
2,5−ジクロロフェニル基、2,4,6−トリメチル
フェニル基、3−クロロフェニル基、3−ニトロフェニ
ル基、3−シアノフェニル基、3−トリフルオロメチル
フェニル基、3−メトキシフェニル基、3−エトキシフ
ェニル基、3−ブトキシフェニル基、3−(2’−エチ
ルヘキシルオキシ)フェニル基、3,4−シクロロフェ
ニル基、3,5−ジクロロフェニル基、3,4−ジメト
キシフェニル基、3,5−ジブトキシフェニル基、3−
オクチルオキシフェニル基、3−(ジブチルアミノカル
ボニルメトキシ)フェニル基、3−(ジ−2−エチルヘ
キシルアミノカルボニルメトキシ)フェニル基、3−ド
デシルオキシフェニル基、4−クロロフェニル基、4−
シアノフェニル基、4−ニトロフェニル基、4−トリフ
ルオロメチルフェニル基、4−メトキシフェニル基、4
−エトキシフェニル基、4−イソプロポキシフェニル
基、4−ブトキシフェニル基、4−(2−エチルヘキシ
ルオキシ)フェニル基、4−イソペンチルオキシフェニ
ル基、4−(オクタデシルオキシ)フェニル基、4−ベ
ンジルフェニル基、4−アミノスルホニルフェニル基、
4−N,N−ジブチルスルホニルフェニル基、4−エト
キシカルボニルフェニル基、4−(2−エチルヘキシル
オキシカルボニル)フェニル基、4−t−オクチルフェ
ニル基、4−フルオロフェニル基、3−アセチルフェニ
ル基、2−アセチルアミノフェニル基、2,4−ジ−t
−ペンチルフェニル基、4−(2−エチルヘキシルオキ
シ)カルボニルフェニル基、4−メチルチオフェニル
基、4−(4−クロロフェニルチオ)フェニル基、の他
にヒドロキシフェニル基、フェニルスルホニルフェニル
基、フェニルスルホニルオキシフェニル基、フェニルカ
ルボニルオキシフェニル基、ジメチルアミノカルボニル
オキシフェニル基、ブチルカルボニルオキシフェニル
基、等が挙げられる。
【0024】R1 〜R4 の置換基のうち、アルキル基は
直鎖状でも分岐状でもよく、不飽和結合を有していても
よい。更にこれらのアルキル基は、アルコキシ基、アリ
ールオキシ基、アルコキシカルボニル基、アリールオキ
シカルボニル基、アリール基、ヒドロキシ基、ハロゲン
原子等で置換されていてもよい。また、このアリール基
は、更にアルキル基、アルコキシ基、ニトロ基、シアノ
基、ヒドロキシ基又はハロゲン原子で置換されていても
よい。R1 〜R4 が、アルキル基を表すとき、アルキル
基としては、炭素原子数1〜30のアルキル基が好まし
く、例えば、メチル基、トリフルオロメチル基、エチル
基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、2−エチルヘ
キシル基、デシル基、ドデシル基、オクタデシル基、プ
ロピル基、イソプルピル基、イソブチル基、sec−ブ
チル基、t−ブチル基、ペンチル基、1−エチルペンチ
ル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、イソペン
チル基、ヘプチル基、ノニル基、ウンデシル基、プロペ
ニル基、ヘプタデセニル基、t−オクチル基、エトキシ
カルボニルメチル基、ブトキシカルボニルメチル基、2
−エチルヘキシルオキシカルボニルメチル基、1−(エ
トキシカルボニル)エチル基、2’,4’−ジイソペン
チルフェニルオキシメチル基、2’,4’−ジ−t−ブ
チルフェニルオキシメチル基、エトキシカルボニルエチ
ル基、2−エチルヘキシルオキシカルボニルエチル基、
ブチルデシルオキシカルボニルエチル基、ジブチルアミ
ノカルボニルメチル基、ジベンジルアミノカルボニルエ
チル基、エチルオキシカルボニルプロピル基、2−エチ
ルヘキシルオキシカルボニルプロピル基、2,4−ジ−
t−アミルフェニルオキシプロピル基、1−(2’,
4’−ジ−t−アミルフェニルオキシ)プロピル基、
2,4−ジ−t−ブチルフェニルオキシプロピル基、ア
セチルアミノエチル基、N,N−ジヘキシルアミノカル
ボニルエチル基、2,4−ジ−t−アミルオキシエチル
オキシカルボニルプロピル基、イソステアリルオキシカ
ルボニルプロピル、1−(2,4−ジ−t−ペンチルフ
ェニルオキシ)プロピル基、2,4−ジ−t−ペンチル
フェニルオキシエチルオキシカルボニルプロピル基、ナ
フチルオキシエチルオキシカルボニルエチル基、N−メ
チル−N−フェニルエチルオキシカルボニルエチル基、
メタンスルホニルアミノプロピル基等が挙げられる。
【0025】R1 〜R4 の置換基のうち、アシル基とし
ては、炭素原子数2〜20のアシル基が好ましく、例え
ば、アセチル基、プロパノイル基、ブタノイル基、ヘキ
サノイル基、オクタノイル基、2−エチルヘキサノイル
基、デカノイル基、ドデカノイル基、オクタデカノイル
基、2−シアノプロパノイル基、1,1−ジメチルプロ
パノイル基等が挙げられる。
【0026】R1 〜R4 の置換基のうち、カルバモイル
基は、置換又は無置換のカルバモイル基を意味し、例え
ば、カルバモイル基、N−アルキルカルバモイル基、N
−アリールカルバモイル基、N,N−ジアルキルカルバ
モイル基、N,N−ジアリールカルバモイル基、N−ア
ルキル−N−アリールカルバモイル基等が含まれる。置
換カルバモイル基としては、炭素原子数1〜30の置換
カルバモイル基が好ましく、例えば、N−メチルカルバ
モイル基、N−エチルカルバモイル基、N−プロピルカ
ルバモイル基、N−ブチルカルバモイル基、N−ヘキシ
ルカルバモイル基、N−シクロヘキシルカルバモイル
基、N−オクチルカルバモイル基、N−2−エチルヘキ
シルカルバモイル基、N−デシルカルバモイル基、N−
オクタデシルカルバモイル基、N−フェニルカルバモイ
ル基、N−2−メチルフェニルカルバモイル基、N−2
−クロロフェニルカルバモイル基、N−2−メトキシフ
ェニルカルバモイル基、N−2−イソプロポキシフェニ
ルカルバモイル基,N−2−(2−エチルヘキシルオキ
シ)フェニルカルバモイル基、N−3−クロロフェニル
カルバモイル基、N−3−ニトロフェニルカルバモイル
基、N−3−シアノフェニルカルバモイル基、N−4−
メトキシカルバモイル基、N−4−(2’−エチルヘキ
シルオキシ)フェニルカルバモイル基、N−4−シアノ
フェニルカルバモイル基、N−メチル−N−フェニルカ
ルバモイル基、N,N−ジメチルカルバモイル基、N,
N−ジブチルカルバモイル基、N,N−ジフェニルカル
バモイル基等が挙げられる。
【0027】R1 〜R4 の置換基のうち、アルコキシカ
ルボニル基としては、炭素原子数2〜20のアルコキシ
カルボニル基が好ましく、例えば、メトキシカルボニル
基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、
ブトキシカルボニル基、ヘキシルオキシカルボニル基、
2−エチルヘキシルオキシカルボニル基、オクチルオキ
シカルボニル基、デシルオキシカルボニル基、オクタデ
シルオキシカルボニル基、フェニルオキシエチルオキシ
カルボニル基、フェニルオキシプロピルオキシカルボニ
ル基、2,4−ジ−t−アミルフェニルオキシエチルカ
ルボニル基、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルシク
ロヘキシルオキシカルボニル基、イソステアリルオキシ
カルボニル基等が挙げられる。
【0028】R1 〜R4 の置換基のうち、アリールオキ
シカルボニル基としては、炭素原子数7〜30のアリー
ルオキシカルボニル基が好ましく、例えば、2−メチル
フェニルオキシカルボニル基、2−クロロフェニルオキ
シカルボニル基、2,6−ジメチルフェニルオキシカル
ボニル基、2,4,6−トリメチルフェニルオキシカル
ボニル基、2−メトキシフェニルオキシカルボニル基、
2−ブトキシフェニルオキシカルボニル基、3−シアノ
フェニルオキシカルボニル基、3−ニトロフェニルオキ
シカルボニル基、2,2−エチルヘキシルフェニルオキ
シカルボニル基、3−(2−エチルヘキシルオキシ)フ
ェニルオキシカルボニル基、4−フルオロフェニルオキ
シカルボニル基、4−クロロフェニルオキシカルボニル
基、4−シアノフェニルオキシカルボニル基、4−ブト
キシフェニルオキシカルボニル基等が挙げられる。
【0029】R1 〜R4 の置換基のうち、アルキルホス
ホリル基としては、炭素原子数2〜40のアルキルホス
ホリル基が好ましく、例えば、メチルホスホリル基、エ
チルホスホリル基、プロピルホスホリル基、イソプロピ
ルホスホリル基、ブチルホスホリル基、イソブチルホス
ホリル基、sec−ブチルホスホリル基、t−ブチルホ
スホリル基、ペンチルホスホリル基、イソペンチルホス
ホリル基、ヘキシルホスホリル基、ヘプチルホスホリル
基、オクチルホスホリル基、2−エチルヘキシルホスホ
リル基、デシルホスホリル基、ドデシルホスホリル基、
オクタデシルホスホリル基、エトキシカルボニルメチル
ホスホリル基、2−エチルヘキシルオキシカルボニルメ
チルホスホリル基、アミノカルボニルメチルホスホリル
基、N,N−ジブチルアミノカルボニルメチルホスホリ
ル基、N−メチルアミノカルボニルメチルホスホリル
基、N−エチルアミノカルボニルメチルホスホリル基、
N−オクチルアミノカルボニルメチルホスホリル基、ベ
ンジルホスホリル基等が挙げられる。
【0030】R1 〜R4 の置換基のうち、アリールホス
ホリル基としては、炭素原子数12〜50のアリールホ
スホリル基が好ましく、例えば、フェニルホスホリル
基、1−ナフチルホスホリル基、2−ナフチルホスホリ
ル基、2−クロロフェニルホスホリル基、2−メチルフ
ェニルホスホリル基、2−メトキシフェニルホスホリル
基、2−ブトキシフェニルホスホリル基、3−クロロフ
ェニルホスホリル基、3−トリフルオロメチルフェニル
ホスホリル基、3−シアノフェニルホスホリル基、3−
(2−エチルヘキシルオキシ)フェニルホスホリル基、
3−ニトロフェニルホスホリル基、4−フルオリフェニ
ルホスホリル基、4−シアノフェニルホスホリル基、4
−ブトキシフェニルホスホリル基、4−(2−エチルヘ
キシルオキシ)フェニルホスホリル基、4−オクタデシ
ルフェニルホスホリル基等が挙げられる。
【0031】R1 〜R3 の置換基のうち、アシルオキシ
基としては、炭素原子数2〜20のアシルオキシ基が好
ましく、例えば、アセチルオキシ基、プロパノイルオキ
シ基、ブタノイルオキシ基、ペンタノイルオキシ基、ト
リフルオロメチルカルボニルオキシ、オクタノイルオキ
シ基、デカノイルオキシ基、ウンデカノイルオキシ基、
オクタデカノイルオキシ基等が挙げられる。
【0032】R1 〜R3 の置換基のうち、アルコキシ基
としては、炭素原子数1〜30のアルコキシ基が好まし
く、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ
基、イソプロピルオキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ
基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基、ペンチルオ
キシ基、イソペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘ
プチルオキシ基、オクチルオキシ基、2−エチルヘキシ
ルオキシ基、デシルオキシ基、ドデシルオキシ基、オク
タデシルオキシ基、エトキシカルボニルメチルオキシ
基、2−エチルヘキシルオキシカルボニルメチルオキシ
基、アミノカルボニルメチルオキシ基、N,N−ジブチ
ルアミノカルボニルメチルオキシ基、N−メチルアミノ
カルボニルメチルオキシ基、N−エチルアミノカルボニ
ルメチルオキシ基、N−オクチルアミノカルボニルメチ
ルオキシ基、N−メチル−N−ベンジルアミノカルボニ
ルメチルオキシ基、ベンジルオキシ基、シアノメチルオ
キシ基等が挙げられる。
【0033】R1 〜R3 の置換基のうち、アリールオキ
シ基としては、炭素原子数6〜30のアリールオキシ基
が好ましく、例えば、フェニルオキシ基、1−ナフチル
オキシ基、2−ナフチルオキシ基、2−クロロフェニル
オキシ基、2−メチルフェニルオキシ基、2−メトキシ
フェニルオキシ基、2−ブトキシフエニルオキシ基、3
−クロロフェニルオキシ基、3−トリフルオロメチルフ
ェニルオキシ基、3−シアノフェニルオキシ基、3−
(2−エチルヘキシルオキシ)フェニルオキシ基、3−
ニトロフェニルオキシ基、4−フルオリフェニルオキシ
基、4−シアノフェニルオキシ基、4−ブトキシフェニ
ルオキシ基、4−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニ
ルオキシ基、4−オクタデシルフェニルオキシ基等が挙
げられる。
【0034】R1 〜R3 の置換基のうち、アルキルチオ
基としては、炭素原子数1〜30のアルキルチオ基が好
ましく、例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピ
ルチオ基、イソプロピルチオ基、ブチルチオ基、イソブ
チルチオ基、sec−ブチルチオ基、t−ブチルチオ
基、ペンチルチオ基、イソペンチルチオ基、ヘキシルチ
オ基、ヘプチルチオ基、オクチルチオ基、2−エチルヘ
キシルチオ基、デシルチオ基、ドデシルチオ基、オクタ
デシルチオ基、エトキシカルボニルメチルチオ基、2−
エチルヘキシルオキシカルボニルメチルチオ基、アミノ
カルボニルメチルチオ基、N,N−ジブチルアミノカル
ボニルメチル基、N−メチルアミノカルボニルメチルチ
オ基、N−エチルアミノカルボニルメチルチオ基、N−
オクチルアミノカルボニルメチルチオ基、N−メチル−
N−ベンジルアミノカルボニルメチルチオ基、ベンジル
チオ基、シアノメチルチオ基等が挙げられる。
【0035】R1 〜R3 の置換基のうち、アリールチオ
基としては、炭素原子数6〜30のアリールチオ基が好
ましく、例えば、フェニルチオ基、1−ナフチルチオ
基、2−ナフチルチオ基、2−クロロフェニルチオ基、
2−メチルフェニルチオ基、2−メトキシフェニルチオ
基、2−ブトキシフェニルチオ基、3−クロロフェニル
チオ基、3−トリフルオロメチルフェニルチオ基、3−
シアノフェニルチオ基、3−(2−エチルヘキシルオキ
シ)フェニルチオ基、3−ニトロフェニルチオ基、4−
フルオリフェニルチオ基、4−シアノフェニルチオ基、
4−ブトキシフェニルチオ基、4−(2−エチルヘキシ
ルオキシ)フェニルチオ基、4−オクタデシルフェニル
チオ基等が挙げられる。
【0036】R1 〜R3 の置換基のうち、アミノ基は、
置換又は無置換のアミノ基を意味し、例えば、アミノ
基、N−アルキルアミノ基、N−アリールアミノ基、N
−アシルアミノ基、N−スルホニルアミノ基、N,N−
ジアルキルアミノ基、N,N−ジアリールアミノ基、N
−アルキル−N−アリールアミノ基、N,N−ジスルホ
ニルアミノ基等が含まれる。置換アミノ基としては、炭
素数0〜50の置換アミノ基が好ましく、例えば、N−
メチルアミノ基、N−エチルアミノ基、N−プロピルア
ミノ基、N−イソプロピルアミノ基、N−tertブチ
ルアミノ基、N−ヘキシルアミノ基、N−シクロヘキシ
ルアミノ基、N−オクチルアミノ基、N−2−エチルヘ
キシルアミノ基、N−デシルアミノ基、N−オクタデシ
ルアミノ基、N−ベンジルアミノ基、N−フェニルアミ
ノ基、N−2−メチルフェニルアミノ基、N−2−クロ
ロフェニルアミノ基、N−2−メトキシフェニルアミノ
基、N−2−イソプロポキシフェニルアミノ基、N−2
−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニルアミノ基、N
−3−クロロフェニルアミノ基、N−3−ニトロフェニ
ルアミノ基、N−3−シアノフェニルアミノ基、N−4
−メトキシアミノ基、N−4−(2’−エチルヘキシル
オキシ)フェニルアミノ基、N−4−シアノフェニルア
ミノ基、N−メチル−N−フェニルアミノ基、N,N−
ジメチルアミノ基、N,N−ジブチルアミノ基、N,N
−ジフェニルアミノ基、N,N−ジアセチルアミノ基、
N,N−ジベンゾイルアミノ基、N,N−(ジブチルカ
ルボニル)アミノ基、N,N−(ジ−2−エチルヘキシ
ルカルボニル)アミノ基、N,N−(ジメチルスルホニ
ル)アミノ基、N,N−(ジエチルスルホニル)アミノ
基、N,N−(ジブチルスルホニル)アミノ基、N,N
−(2−エチルヘキシルスルホニル)アミノ基、N,N
−(ジフェニルスルホニル)アミノ基等が挙げられる。
【0037】R4 の置換基のうち、アルキルスルホニル
基としては、炭素数1〜20のアルキルスルホニル基が
好ましく、例えば、メチルスルホニル基、エチルスルホ
ニル基、プロピルスルホニル基、イソプロピルスルホニ
ル基、ブチルスルホニル基、ヘキシルスルホニル基、シ
クロヘキシルスルホニル基、オクチルスルホニル基、2
−エチルヘキシルスルホニル基、デカノイルスルホニル
基、ドデカノイルスルホニル基、オクタデカノイルスル
ホニル基、シアノメチルスルホニル基等が挙げられる。
【0038】R4 の置換基のうち、アリールスルホニル
基としては、炭素原子数6〜30のアリールスルホニル
基が好ましく、例えば、フェニルスルホニル基、1−ナ
フチルスルホニル基、2−ナフチルスルホニル基、2−
クロロフェニルスルホニル基、2−メチルフェニルスル
ホニル基、2−メトキシフェニルスルホニル基、2−ブ
トキシフェニルスルホニル基、3−クロロフェニルスル
ホニル基、3−トリフルオロメチルフェニルスルホニル
基、3−シアノフェニルスルホニル基、3−(2−エチ
ルヘキシルオキシ)フェニルスルホニル基、3−ニトロ
フェニルスルホニル基、4−フルオリフェニルスルホニ
ル基、4−シアノフェニルスルホニル基、4−ブトキシ
フェニルスルホニル基、4−(2−エチルヘキシルオキ
シ)フェニルスルホニル基、4−オクタデシルフェニル
スルホニル基等が挙げられる。
【0039】これらの置換基のうち、R1 の置換基とし
ては、アルキル基又はアリール基が好ましく、アリール
基がより好ましい。R2 の置換基としては、シアノ基又
はアルコキシカルボニル基が好ましく、アルコキシカル
ボニル基がより好ましい。R3 の置換基としては、水素
原子、ハロゲン原子、又はアリール基が好ましく、色相
の観点から、水素原子が特に好ましい。また、R4 の置
換基としては、カルバモイル基又はアルコキシカルボニ
ル基が好ましく、色相及び熱安定性の観点から、カルバ
モイル基が特に好ましい。
【0040】以下に、本発明の前記一般式(1)で表さ
れるピロロ[1,2−a]ピリミジン化合物の代表的な
具体例を挙げるが、本発明はこれに限定されるものでは
ない。
【0041】
【化9】
【0042】
【化10】
【0043】
【化11】
【0044】
【化12】
【0045】
【化13】
【0046】一般式(1)で表されるピロロ[1,2−
a]ピリミジン化合物は、アミノピロール誘導体と、マ
ロン酸ジエステル誘導体とを塩基存在下縮合させ、ジケ
ト体を得た後に、ハライド化合物を塩基存在下反応させ
て得ることができる(下記反応式)。
【0047】
【化14】
【0048】塩基−1としては、ナトリウムメトキシサ
イド、水酸化ナトリウム、t−ブトキシカリウム等が好
ましく、塩基−2としては、水素化ナトリウム、t−ブ
トキシカリウム、トリエチルアミン、ピリジン等が好ま
しい。溶媒−1としては、メタノール、エタノール、ジ
メチルアセトアミド等が好ましく、溶媒−2としては、
テトラヒドロフラン、アセトニトリル、ジメチルアセト
アミド等が好ましい。アミノピロール誘導体は、特願平
9−63619号明細書等に記載されている方法で合成
することができる。
【0049】次に、本発明の感熱記録材料について詳細
に説明する。本発明の感熱記録材料は、支持体上に感熱
記録層を有し、更に必要に応じて、その他の層を有して
なる。 [感熱記録層]前記感熱記録層は、カプラー及びジアゾ
ニウム塩化合物を含有し、更に必要に応じて、その他の
成分を含有してなる。
【0050】(カプラー)感熱記録層に含有されるカプ
ラーは、前記一般式(1)で表されるピロロ[1,2−
a]ピリミジン化合物の少なくとも1種を含んでなり、
単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
【0051】本発明に関わるカプラーは、塩基性雰囲気
及び/又は中性雰囲気でジアゾ化合物とカップリングし
て色素を形成するものである。本発明に関わるカプラー
は、色相調整等種々目的に応じて、公知のカプラーと併
用することが可能である。併用するカプラーとしては、
カルボニル基の隣にメチレン基を有するいわゆる活性メ
チレン化合物、フェノール誘導体、ナフトール誘導体等
があり、具体例として下記のものが挙げられ、本発明の
目的に合致する範囲で使用される。
【0052】本発明において併用できるカプラーとして
特に好ましいものとしては、レゾルシン、フロログルシ
ン、2,3−ジヒドロキシナフタレン、2,3−ジヒド
ロキシナフタレン−6−スルホン酸ナトリウム、1−ヒ
ドロキシ−2−ナフトエ酸モルホリノプロピルアミド、
2−ヒドロキシ−3−ナフタレンスルホン酸ナトリウ
ム、2−ヒドロキシ−3−ナフタレンスルホン酸アニリ
ド、2−ヒドロキシ−3−ナフタレンスルホン酸モルホ
リノプロピルアミド、2−ヒドロキシ−3−ナフタレン
スルホン酸−2−エチルヘキシルオキシプロピルアミ
ド、2−ヒドロキシ−3−ナフタレンスルホン酸−2−
エチルヘキシルアミド、5−アセトアミド−1−ナフト
ール、1−ヒドロキシ−8−アセトアミドナフタレン−
3,6−ジスルホン酸ナトリウム、1−ヒドロキシ−8
−アセトアミドナフタレン−3,6−ジスルホン酸ジア
ニリド、1,5−ジヒドロキシナフタレン、2−ヒドロ
キシ−3−ナフトエ酸モルホリノプロピルアミド、2−
ヒドロキシ−3−ナフトエ酸オクチルアミド、2−ヒド
ロキシ−3−ナフトエ酸アニリド、5,5−ジメチル−
1,3−シクロヘキサンジオン、1,3−シクロペンタ
ンジオン、5−(2−n−テトラデシルオキシフェニ
ル)−1,3−シクロヘキサンジオン、5−フェニル−
4−メトキシカルボニル−1,3−シクロヘキサンジオ
ン、5−(2,5−ジ−n−オクチルオキシフェニル)
−1,3−シクロヘキサンジオン、N,N’−ジシクロ
ヘキシルバルビツール酸、N,N’−ジ−n−ドデシル
バルビツール酸、N−n−オクチル−N’−n−オクタ
デシルバルビツール酸、N−フェニル−N’−(2,5
−ジ−n−オクチルオキシフェニル)バルビツール酸、
N,N’−ビス(オクタデシルオキシカルボニルメチ
ル)バルビツール酸、1−フェニル−3−メチル−5−
ピラゾロン、1−(2,4,6−トリクロロフェニル)
−3−アニリノ−5−ピラゾロン、1−(2,4,6−
トリクロロフェニル)−3−ベンズアミド−5−ピラゾ
ロン、6−ヒドロキシ−4−メチル−3−シアノ−1−
(2−エチルヘキシル)−2−ピリドン、2,4−ビス
−(ベンゾイルアセトアミド)トルエン、1,3−ビス
−(ピバロイルアセトアミドメチル)ベンゼン、ベンゾ
イルアセトニトリル、テノイルアセトニトリル、アセト
アセトアニリド、ベンゾイルアセトアニリド、ピバロイ
ルアセトアニリド、2−クロロ−5−(N−n−ブチル
スルファモイル)−1−ピバロイルアセトアミドベンゼ
ン、1−(2−エチルヘキシルオキシプロピル)−3−
シアノ−4−メチル−6−ヒドロキシ−1,2−ジヒド
ロピリジン−2−オン、1−(ドデシルオキシプロピ
ル)−3−アセチル−4−メチル−6−ヒドロキシ−
1,2−ジヒドロピリジン−2−オン、1−(4−n−
オクチルオキシフェニル)−3−tert−ブチル−5
−アミノピラゾール等が挙げられる。
【0053】カプラーの詳細については、特開平4−2
01483号、特開平7−223367号、特開平7−
223368号、特開平7−323660号、特願平5
−278608号、特願平5−297024号、特願平
6−18669号、特願平6−18670号、特願平7
−316280号、特願平8−027095号、特願平
8−027096号、特願平8−030799号、特願
平8−12610号、特願平8−132394号、特願
平8−358755号、特願平8−358756号、特
願平9−069990号等の公報に記載されている。
【0054】カプラーの添加量は、感熱記録層中に0.
02〜5g/m2 の範囲で用いられ、効果の点から好ま
しくは0.1〜4g/m2 の範囲で用いられる。添加量
が0.02g/m2 未満では発色性の点で、5g/m2
を越えると塗布適性の点で、いずれも好ましくない。
【0055】本発明に用いられるカプラーは、その他の
成分とともに水溶性高分子を添加して、サンドミル等に
より固体分散して用いることもできるが、適当な乳化助
剤とともに乳化物として用いることもできる。固体分散
方法及び乳化方法に関しては特に限定されるものではな
く、従来公知の方法を使用することができる。これらの
方法の詳細については、特開昭59−190886号公
報、特開平2−141279号公報、特開平7−171
45号公報に記載されている。
【0056】(ジアゾニウム塩化合物)本発明において
用いられるジアゾニウム塩化合物は、下記一般式 Ar−N2 + - (式中、Arは芳香族部分を示し、X- は酸アニオンを
示す。) で表される化合物であり、加熱によりカプラーとカップ
リング反応を起こして発色し、また光によって分解する
化合物である。これらはAr部分の置換基の位置や種類
によって、その最大吸収波長を制御することが可能であ
る。
【0057】塩を形成するジアゾニウムの具体例として
は、4−(p−トリルチオ)−2,5−ジブトキシベン
ゼンジアゾニウム、4−(4−クロロフェニルチオ)−
2,5−ジブトキシベンゼンジアゾニウム、4−(N,
N−ジメチルアミノ)ベンゼンジアゾニウム、4−
(N,N−ジエチルアミノ)ベンゼンジアゾニウム、4
−(N,N−ジプロピルアミノ)ベンゼンジアゾニウ
ム、4−(N−メチル−N−ベンジルアミノ)ベンゼン
ジアゾニウム、4−(N,N−ジベンジルアミノ)ベン
ゼンジアゾニウム、4−(N−エチル−N−ヒドロキシ
エチルアミノ)ベンゼンジアゾニウム、4−(N,N−
ジエチルアミノ)−3−メトキシベンゼンジアゾニウ
ム、4−(N,N−ジメチルアミノ)−2−メトキシベ
ンゼンジアゾニウム、4−(N−ベンゾイルアミノ)−
2,5−ジエトキシベンゼンジアゾニウム、4−モルホ
リノ−2,5−ジブトキシベンゼンジアゾニウム、4−
アニリノベンゼンジアゾニウム、4−〔N−(4−メト
キシベンゾイル)アミノ〕−2.5−ジエトキシベンゼ
ンジアゾニウム、4−ピロリジノ−3−エチルベンゼン
ジアゾニウム、4−〔N−(1−メチル−2−(4−メ
トキシフェノキシ)エチル)−N−ヘキシルアミノ〕−
2−ヘキシルオキシベンゼンジアゾニウム、4−〔N−
(2−(4−メトキシフェノキシ)エチル)−N−ヘキ
シルアミノ〕−2−ヘキシルオキシベンゼンジアゾニウ
ム、2−(1−エチルプロピルオキシ)−4−〔ジ−
(ジ−n−ブチルアミノカルボニルメチル)アミノ〕ベ
ンゼンジアゾニウム、2−ベンジルスルホニル−4−
[N−メチル−N−(2−オクタノイルオキシエチ
ル)]アミノベンゼンジアゾニウム等が挙げられる。
【0058】本発明に用いられるジアゾニウム塩化合物
の最大吸収波長λmax は、450nm以下であることが
効果の点から好ましく、290〜440nmであること
がより好ましい。ジアゾニウム塩化合物が上記波長領域
よりも長波長側にλmax を有すると生保存性の点で、短
波長側にλmax を有するとカプラーとの組み合わせにお
いて画像定着性、画像保存性、紫〜シアン発色の色相の
点でいずれも好ましくない。また、本発明において用い
られるジアゾニウム塩化合物は、炭素原子数が12以上
で、水に対する溶解度が1%以下で、かつ酢酸エチルに
対する溶解度が5%以上であることが望ましい。
【0059】これらのジアゾニウム塩化合物の中でも、
色素の色相、画像保存性、画像定着性の点で、前記一般
式(2)〜(4)で表されるジアゾニウム塩化合物を用
いることがより好ましい。
【0060】一般式(2)において、Arは、置換又は
無置換のアリール基を表す。置換基としては、アルキル
基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリ
ールオキシ基、アリールチオ基、アシル基、アルコキシ
カルボニル基、カルバモイル基、カルボアミド基、スル
ホニル基、スルファモイル基、スルホンアミド基、ウレ
イド基、ハロゲン基、アミノ基、ヘテロ環基等が挙げら
れ、これら置換基は、更に置換されていてもよい。
【0061】Arで表されるアリール基としては、炭素
原子数6〜30のアリール基が好ましく、例えば、フェ
ニル基、2−メチルフェニル基、2−クロロフェニル
基、2−メトキシフェニル基、2−ブトキシフェニル
基、2−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニル基、2
−オクチルオキシフェニル基、3−(2,4−ジ−t−
ペンチルフェノキシエトキシ)フェニル基、4−クロロ
フェニル基、2,5−ジクロロフェニル基、2,4,6
−トリメチルフェニル基、3−クロロフェニル基、3−
メチルフェニル基、3−メトキシフェニル基、3−ブト
キシフェニル基、3−シアノフェニル基、3−(2−エ
チルヘキシルオキシ)フェニル基、3,4−ジクロロフ
ェニル基、3,5−ジクロロフェニル基、3,4−ジメ
トキシフェニル基、3−(ジブチルアミノカルボニルメ
トキシ)フェニル基、4−シアノフェニル基、4−メチ
ルフェニル基、4−メトキシフェニル基、4−ブトキシ
フェニル基、4−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニ
ル基、4−ベンジルフェニル基、4−アミノスルホニル
フェニル基、4−N,N−ジブチルアミノスルホニルフ
ェニル基、4−エトキシカルボニルフェニル基、4−
(2−エチルヘキシルカルボニル)フェニル基、4−フ
ルオロフェニル基、3−アセチルフェニル基、2−アセ
チルアミノフェニル基、4−(4−クロロフェニルチ
オ)フェニル基、4−(4−メチルフェニル)チオ−
2,5−ブトキシフェニル基、4−(N−ベンジル−N
−メチルアミノ)−2−ドデシルオキシカルボニルフェ
ニル基等が挙げられるが、特にこれらに限定されるもの
ではない。また、これらの基は、更に、アルキルオキシ
基、アルキルチオ基、置換フェニル基、シアノ基、置換
アミノ基、ハロゲン原子、ヘテロ環基等により置換され
ていてもよい。
【0062】R11及びR12は、それぞれ置換若しくは無
置換のアルキル基、又は置換若しくは無置換のアリール
基を表す。R11及びR12は、同一でもよく、また異なっ
ていてもよい。置換基としては、アルコキシ基、アルコ
キシカルボニル基、アルキルスルホニル基、置換アミノ
基、置換アミド基、アリール基、アリールオキシ基等が
挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0063】R11及びR12が、それぞれアルキル基を表
すとき、アルキル基としては、炭素原子数1〜18のア
ルキル基が好ましく、例えば、メチル基、トリフルオロ
メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブ
チル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル
基、イソペンチル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、
シクロヘキシル基、オクチル基、t−オクチル基、2−
エチルヘキシル基、ノニル基、オクタデシル基、ベンジ
ル基、4−メトキシベンジル基、トルフェニルメチル
基、エトキシカルボニルメチル基、ブトキシカルボニル
メチル基、2−エチルヘキシルオキシカルボニルメチル
基、2’,4’−ジイソペンチルフェニルオキシメチル
基、2’,4’−ジ−t−ブチルフェニルオキシメチル
基、ジベンジルアミノカルボニルメチル基、2,4−ジ
−t−アミルフェニルオキシプロピル基、エトキシカル
ボニルプロピル基、1−(2’,4’−ジ−t−アミル
フェニルオキシ)プロピル基、アセチルアミノエチル
基、2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル基、2−
(N,N−ジエチルアミノ)プロピル基、メタンスルホ
ニルアミノプロピル基、アセチルアミノエチル基、2−
(N,N−ジメチルアミノ)エチル基、2−(N,N−
ジエチルアミノ)プロピル基等が挙げられる。
【0064】また、R11及びR12が、それぞれアリール
基を表すとき、アリール基としては、炭素原子数6〜3
0のアリール基が好ましく、例えば、フェニル基、2−
メチルフェニル基、2−クロロフェニル基、2−メトキ
シフェニル基、2−ブトキシフェニル基、2−(2−エ
チルヘキシルオキシ)フェニル基、2−オクチルオキシ
フェニル基、3−(2,4−ジ−t−ペンチルフェノキ
シエトキシ)フェニル基、4−クロロフェニル基、2,
5−ジクロロフェニル基、2,4,6−トリメチルフェ
ニル基、3−クロロフェニル基、3−メチルフェニル
基、3−メトキシフェニル基、3−ブトキシフェニル
基、3−シアノフェニル基、3−(2−エチルヘキシル
オキシ)フェニル基、3,4−ジクロロフェニル基、
3,5−ジクロロフェニル基、3,4−ジメトキシフェ
ニル基、3−(ジブチルアミノカルボニルメトキシ)フ
ェニル基、4−シアノフェニル基、4−メチルフェニル
基、4−メトキシフェニル基、4−ブトキシフェニル
基、4−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニル基、4
−ベンジルフェニル基、4−アミノスルホニルフェニル
基、4−N,N−ジブチルアミノスルホニルフェニル
基、4−エトキシカルボニルフェニル基、4−(2−エ
チルヘキシルカルボニル)フェニル基、4−フルオロフ
ェニル基、3−アセチルフェニル基、2−アセチルアミ
ノフェニル基、4−(4−クロロフェニルチオ)フェニ
ル基、4−(4−メチルフェニル)チオ−2,5−ブト
キシフェニル基、4−(N−ベンジル−N−メチルアミ
ノ)−2−ドデシルオキシカルボニルフェニル基等が挙
げらるが、特にこれらに限定されるものではない。ま
た、これらの基は、更に、アルキルオキシ基、アルキル
チオ基、置換フェニル基、シアノ基、置換アミノ基、ハ
ロゲン原子、ヘテロ環基等により置換されていてもよ
い。
【0065】一般式(3)において、R14、R15及びR
16は、それぞれ置換若しくは無置換のアルキル基、又は
置換若しくは無置換のアリール基を表す。R14、R15
びR 16は、同一でもよく、また異なっていてもよい。置
換基としては、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチ
オ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ
基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル
基、カルボアミド基、スルホニル基、スルファモイル
基、スルホンアミド基、ウレイド基、ハロゲン原子、ア
ミノ基、ヘテロ環基等が挙げられる。
【0066】R14、R15及びR16が、それぞれアルキル
基を表すとき、アルキル基としては、炭素原子数1〜1
8のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、トリフ
ルオロメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル
基、ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、ベン
チル基、イソペンチル基、シクロペンチル基、ヘキシル
基、シクロヘキシル基、オクチル基、t−オクチル基、
2−エチルヘキシル基、ノニル基、オクタデシル基、ベ
ンジル基、4−メトキシベンジル基、トリフェニルメチ
ル基、エトキシカルボニルメチル基、ブトキシカルボニ
ルメチル基、2−エチルヘキシルオキシカルボニルメチ
ル基、2’,4’−ジイソペンチルフェニルオキシメチ
ル基、2’,4’−ジ−t−ブチルフェニルオキシメチ
ル基、ジベンジルアミノカルボニルメチル基、2,4−
ジ−t−アミルフェニルオキシプロピル基、エトキシカ
ルボニルプロピル基、1−(2’,4’−ジ−t−アミ
ルフェニルオキシ)プロピル基、アセチルアミノエチル
基、2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル基、2−
(N,N−ジエチルアミノ)プロピル基、メタンスルホ
ニルアミノプロピル基、アセチルアミノエチル基、2−
(N,N−ジメチルアミノ)エチル基、2−(N,N−
ジエチルアミノ)プロピル基、1−メチル−2−(4−
メトキシフェノキシ)エチル基、ジ−n−ブチルアミノ
カルボニルメチル基、ジ−n−オクチルアミノカルボニ
ルメチル基等が挙げられる。
【0067】また、R14、R15及びR16が、それぞれア
リール基を表すとき、アリール基としては、炭素原子数
6〜30のアリール基が好ましく、例えば、フェニル
基、2−メチルフェニル基、2−クロロフェニル基、2
−メトキシフェニル基、2−ブトキシフェニル基、2−
(2−エチルヘキシルオキシ)フェニル基、2−オクチ
ルオキシフェニル基、3−(2,4−ジ−t−ペンチル
フェノキシエトキシ)フェニル基、4−クロロフェニル
基、2,5−ジクロロフェニル基、2,4,6−トリメ
チルフェニル基、3−クロロフェニル基、3−メチルフ
ェニル基、3−メトキシフェニル基、3−ブトキシフェ
ニル基、3−シアノフェニル基、3−(2−エチルヘキ
シルオキシ)フェニル基、3,4−ジクロロフェニル
基、3,5−ジクロロフェニル基、3,4−ジメトキシ
フェニル基、3−(ジブチルアミノカルボニルメトキ
シ)フェニル基、4−シアノフェニル基、4−メチルフ
ェニル基、4−メトキシフェニル基、4−ブトキシフェ
ニル基、4−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニル
基、4−ベンジルフェニル基、4−アミノスルホニルフ
ェニル基、4−N,N−ジブチルアミノスルホニルフェ
ニル基、4−エトキシカルボニルフェニル基、4−(2
−エチルヘキシルカルボニル)フェニル基、4−フルオ
ロフェニル基、3−アセチルフェニル基、2−アセチル
アミノフェニル基、4−(4−クロロフェニルチオ)フ
ェニル基、4−(4−メチルフェニル)チオ−2,5−
ブトキシフェニル基、4−(N−ベンジル−N−メチル
アミノ)−2−ドデシルオキシカルボニルフェニル基等
が挙げられるが、特にこれらに限定されるものではな
い。また、これらの基は、更に、アルキルオキシ基、ア
ルキルチオ基、置換フェニル基、シアノ基、置換アミノ
基、ハロゲン原子、ヘテロ環基等により置換されていて
もよい。
【0068】一般式(3)中のYは、水素原子又は−O
13基を表す。−OR13基において、R13は、置換若し
くは無置換のアルキル基、又は置換若しくは無置換のア
リール基を表す。置換基としては、アルキル基、アルコ
キシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ
基、アリールチオ基、アシル基、アルコキシカルボニル
基、カルバモイル基、カルボアミド基、スルホニル基、
スルファモイル基、スルホンアミド基、ウレイド基、ハ
ロゲン原子、アミノ基、ヘテロ環基等が挙げられる。色
相調節の点で、Yは、水素原子、又はR13がアルキル基
であるアルキルオキシ基が好ましい。
【0069】−OR13基におけるR13が、アルキル基を
表すとき、アルキル基としては、炭素原子数1〜18の
アルキル基が好ましく、例えば、メチル基、トルフルオ
ロメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、
ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、ベンチル
基、イソペンチル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、
シクロヘキシル基、オクチル基、t−オクチル基、2−
エチルヘキシル基、ノニル基、オクタデシル基、ベンジ
ル基、4−メトキシベンジル基、トルフェニルメチル
基、エトキシカルボニルメチル基、ブトキシカルボニル
メチル基、2−エチルヘキシルオキシカルボニルメチル
基、2’,4’−ジイソペンチルフェニルオキシメチル
基、2’,4’−ジ−t−ブチルフェニルオキシメチル
基、ジベンジルアミノカルボニルメチル基、2,4−ジ
−t−アミルフェニルオキシプロピル基、エトキシカル
ボニルプロピル基、1−(2’,4’−ジ−t−アミル
フェニルオキシ)プロピル基、アセチルアミノエチル
基、2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル基、2−
(N,N−ジエチルアミノ)プロピル基、メタンスルホ
ニルアミノプロピル基、アセチルアミノエチル基、2−
(N,N−ジメチルアミノ)エチル基、2−(N,N−
ジエチルアミノ)プロピル基等が挙げられる。
【0070】また、−OR13基におけるR13が、アリー
ル基を表すとき、アリール基としては、炭素原子数6〜
30のアリール基が好ましく、例えば、フェニル基、2
−メチルフェニル基、2−クロロフェニル基、2−メト
キシフェニル基、2−ブトキシフェニル基、2−(2−
エチルヘキシルオキシ)フェニル基、2−オクチルオキ
シフェニル基、3−(2,4−ジ−t−ペンチルフェノ
キシエトキシ)フェニル基、4−クロロフェニル基、
2,5−ジクロロフェニル基、2,4,6−トリメチル
フェニル基、3−クロロフェニル基、3−メチルフェニ
ル基、3−メトキシフェニル基、3−ブトキシフェニル
基、3−シアノフェニル基、3−(2−エチルヘキシル
オキシ)フェニル基、3,4−ジクロロフェニル基、
3,5−ジクロロフェニル基、3,4−ジメトキシフェ
ニル基、3−(ジブチルアミノカルボニルメトキシ)フ
ェニル基、4−シアノフェニル基、4−メチルフェニル
基、4−メトキシフェニル基、4−ブトキシフェニル
基、4−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニル基、4
−ベンジルフェニル基、4−アミノスルホニルフェニル
基、4−N,N−ジブチルアミノスルホニルフェニル
基、4−エトキシカルボニルフェニル基、4−(2−エ
チルヘキシルカルボニル)フェニル基、4−フルオロフ
ェニル基、3−アセチルフェニル基、2−アセチルアミ
ノフェニル基、4−(4−クロロフェニルチオ)フェニ
ル基、4−(4−メチルフェニル)チオ−2,5−ブト
キシフェニル基、4−(N−ベンジル−N−メチルアミ
ノ)−2−ドデシルオキシカルボニルフェニル基等が挙
げられるが、特にこれらに限定されるものではない。ま
た、これらの基は、更に、アルキルオキシ基、アルキル
チオ基、置換フェニル基、シアノ基、置換アミノ基、ハ
ロゲン原子、ヘテロ環基等により置換されていてもよ
い。
【0071】一般式(4)において、R17及びR18は、
それぞれ置換若しくは無置換のアルキル基、又は置換若
しくは無置換のアリール基を表す。R17及びR18は、同
一でもよく、また異なっていてもよい。置換基として
は、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリ
ール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アシル
基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、カルボ
アミド基、スルホニル基、スルファモイル基、スルホン
アミド基、ウレイド基、ハロゲン原子、アミノ基、ヘテ
ロ環基等が挙げられる。
【0072】R17及びR18が、それぞれアルキル基を表
すとき、アルキル基としては、炭素数1〜18のアルキ
ル基が好ましく、例えば、メチル基、トルフルオロメチ
ル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル
基、sec−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、イ
ソペンチル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、シクロ
ヘキシル基、オクチル基、t−オクチル基、2−エチル
ヘキシル基、ノニル基、オクタデシル基、ベンジル基、
4−メトキシベンジル基、トリフェニルメチル基、エト
キシカルボニルメチル基、ブトキシカルボニルメチル
基、2−エチルヘキシルオキシカルボニルメチル基、
2’,4’−ジイソベンチルフェニルオキシメチル基、
2’,4’−ジ−t−ブチルフェニルオキシメチル基、
ジベンジルアミノカルボニルメチル基、2,4−ジ−t
−アミルフェニルオキシプロピル基、エトキシカルボニ
ルプロピル基、1−(2’,4’−ジ−t−アミルフェ
ニルオキシ)プロピル基、アセチルアミノエチル基、2
−(N,N−ジメチルアミノ)エチル基、2−(N,N
−ジエチルアミノ)プロピル基、メタンスルホニルアミ
ノプロピル基、アセチルアミノエチル基、2−(N,N
−ジメチルアミノ)エチル基、2−(N,N−ジエチル
アミノ)プロピル基等が挙げられるが、特にこれらに限
定されるものではない。
【0073】また、R17及びR18が、それぞれアリール
基を表すとき、アリール基としては、炭素原子数6〜3
0のアリール基が好ましく、例えば、フェニル基、2−
メチルフェニル基、2−クロロフェニル基、2−メトキ
シフェニル基、2−ブトキシフェニル基、2−(2−エ
チルヘキシルオキシ)フェニル基、2−オクチルオキシ
フェニル基、3−(2,4−ジ−t−ペンチルフェノキ
シエトキシ)フェニル基、4−クロロフェニル基、2,
5−ジクロロフェニル基、2,4,6,−トリメチルフ
ェニル基、3−クロロフェニル基、3−メチルフェニル
基、3−メトキシフェニル基、3−ブトキシフェニル
基、3−シアノフェニル基、3−(2−エチルヘキシル
オキシ)フェニル基、3,4−ジクロロフェニル基、
3,5−ジクロロフェニル基、3,4−ジメトキシフェ
ニル基、3−(ジブチルアミノカルボニルメトキシ)フ
ェニル基、4−シアノフェニル基、4−メチルフェニル
基、4−メトキシフェニル基、4−ブトキシフェニル
基、4−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニル基、4
−ベンジルフェニル基、4−アミノスルホニルフェニル
基、4−N,N−ジブチルアミノスルホニルフェニル
基、4−エトキシカルボニルフェニル基、4−(2−エ
チルヘキシルカルボニル)フェニル基、4−フルオロフ
ェニル基、3−アセチルフェニル基、2−アセチルアミ
ノフェニル基、4−(4−クロロフェニルチオ)フェニ
ル基、4−(4−メチルフェニル)チオ−2,5−ブト
キシフェニル基、4−(N−ベンジル−N−メチルアミ
ノ)−2−ドデシルオキシカルボニルフェニル基等が挙
げられる。また、これらの基は、更に、アルキルオキシ
基、アルキルチオ基、置換フェニル基、シアノ基、置換
アミノ基、ハロゲン原子、ヘテロ環基等により置換され
ていてもよい。
【0074】一般式(2)〜(4)において、X- は、
酸アニオンを表し、酸アニオンとしては、炭素原子数1
〜9のポリフルオロアルキルカルボン酸、炭素原子数1
〜9のポリフルオアルキルスルホン酸、四フッ化ホウ
素、テトラフェニルホウ素、ヘキサフルオロリン酸、芳
香族カルボン酸、芳香族スルホン酸等が挙げられる。結
晶性の点で、ヘキサフルオロリン酸が好ましい。
【0075】以下に、一般式(2)〜(4)で表される
ジアゾニウム塩化合物の具体例を示すが、本発明はこれ
に限定されるものではない。
【0076】
【化15】
【0077】
【化16】
【0078】
【化17】
【0079】
【化18】
【0080】本発明において、一般式(2)〜(4)で
表されるジアゾニウム塩化合物は、単独で用いてもよい
し、2種以上を併用してもよい。更に色相調整等の諸目
的に応じて、一般式(2)〜(4)で表されるジアゾニ
ウム塩化合物と既存のジアゾニウム塩化合物とを併用し
てもよい。
【0081】本発明に用いられるジアゾニウム塩化合物
は、感熱記録層中に0.02〜3g/m2 含有されるこ
とが好ましく、0.1〜2g/m2 が更に好ましい。
【0082】本発明に用いられるジアゾニウム塩化合物
は、マイクロカプセルに内包させることが保存性の観点
から好ましい。マイクロカプセル化の方法に関しては特
に限定されるものではなく、ゼラチン、ポリウレア、ポ
リウレタン、ポリイミド、ポリエステル、ポリカーボネ
ート、メラミン等の壁材を用いて従来公知の方法により
マイクロカプセル化することができる。これらの壁材の
中でも、発色性及び保存性の観点から、ポリウレタン及
びポリウレアが好ましい。マイクロカプセル化の方法の
詳細については、特開平2−141279号公報等に記
載されている。またマイクロカプセル化の際に、ジアゾ
ニウム塩化合物の分散溶媒として高沸点有機溶媒を使用
してもよい。この有機溶媒に関しては特に限定されるも
のではなく、フタル酸アルキル、リン酸エステル、クエ
ン酸エステル、安息香酸エステル、アルキルアミド、脂
肪族エステル、トリメシン酸エステル等従来公知のもの
を使用することができる。詳細については、特開平7−
17145号公報等に記載されている。
【0083】(その他の成分)本発明においては、カッ
プリング反応を促進する目的で、第3級アミン類、ピペ
リジン類、ピペラジン類、アミジン類、フォルムアミジ
ン類、ピリジン類、グアニジン類、モルホリン類等の有
機塩基を用いることが好ましい。
【0084】これらの有機塩基の具体例としては、N,
N’−ビス(3−フェノキシ−2−ヒドロキシプロピ
ル)ピペラジン、N,N’−ビス〔3−(p−メチルフ
ェノキシ)−2−ヒドロキシプロピル〕ピペラジン、
N,N’−ビス〔3−(p−メトキシフェノキシ)−2
−ヒドロキシプロピル〕ピペラジン、N,N’−ビス
(3−フェニルチオ−2−ヒドロキシプロピル)ピペラ
ジン、N,N’−ビス〔3−(β−ナフトキシ)−2−
ヒドロキシプロピル〕ピペラジン、N−3−(β−ナフ
トキシ)−2−ヒドロキシプロピル−N’−メチルピペ
ラジン、1,4−ビス{〔3−(N−メチルピペラジ
ノ)−2−ヒドロキシ〕プロピルオキシ}ベンゼン等の
ピペラジン類、N−〔3−(β−ナフトキシ)−2−ヒ
ドロキシ〕プロピルモルホリン、1,4−ビス〔(3−
モルホリノ−2−ヒドロキシ)プロピルオキシ〕ベンゼ
ン、1,3−ビス〔(3−モルホリノ−2−ヒドロキ
シ)プロピルオキシ〕ベンゼン等のモルホリン類、N−
(3−フェノキシ−2−ヒドロキシプロピル)ピペリジ
ン、N−ドデシルピペリジン等のピペリジン類、トリフ
ェニルグアニジン、トリシクロヘキシルグアニジン、ジ
シクロヘキシルフェニルグアニジン、4−ヒドロキシ安
息香酸2−N−メチル−N−ベンジルアミノエチルエス
テル、4−ヒドロキシ安息香酸2−N,N−ジ−n−ブ
チルアミノエチルエステル、4−(3−N,N−ジブチ
ルアミノプロポキシ)ベンゼンスルホンアミド、4−
(2−N,N−ジブチルアミノエトキシカルボニル)フ
ェノキシ酢酸アミド等が挙げられる。これらの詳細につ
いては、特開昭57−123086号公報、特開昭60
−49991号公報、特開昭60−94381号公報、
特願平7−228731号公報、特願平7−23515
7号公報、特願平7−235158号公報等に記載され
ている。これらの有機塩基は、単独でも2種以上併用で
も用いることができる。本発明に用いられる有機塩基の
使用量については、特に限定されるものではないが、ジ
アゾニウム塩化合物1モルに対して1〜30モルの範囲
で使用することが好ましい。
【0085】本発明においては、一般式(1)で表され
るピロロ[1,2−a]ピリミジン化合物の他にも発色
反応を促進させる目的のために発色助剤を加えることが
できる。これらの発色助剤としては、フェノール誘導
体、ナフトール誘導体、アルコキシ置換ベンゼン類、ア
ルコキシ置換ナフタレン類、ヒドロキシ化合物、カルボ
ン酸アミド化合物、スルホンアミド化合物等が挙げられ
る。これらの化合物は、カプラーあるいは、塩基性物質
の融点を低下させるか、あるいは、マイクロカプセル壁
の熱透過性を向上させ、その結果、高い発色濃度が得ら
れるものと考えられる。
【0086】(感熱記録層の製法)本発明の感熱記録材
料における感熱記録層は、ジアゾニウム塩化合物、一般
式(1)で表されるピロロ[1,2−a]ピリミジン化
合物、及びその他の添加物を含有した塗布液を調製し、
紙や合成樹脂フィルム等の支持体の上にバー塗布、ブレ
ード塗布、エアナイフ塗布、グラビア塗布、ロールコー
ティング塗布、スプレー塗布、ディップ塗布、カーテン
塗布等の塗布方法により塗布乾燥して固分2〜30g/
2 の感熱記録層を設ける。
【0087】本発明において用いられるバインダーとし
ては、特に限定されるものではなく、ポリビニルアルコ
ール、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、スチレン
−アクリル酸共重合体等、従来公知のバインダーを使用
することができる。詳細については特開平2−1412
79号公報等に記載されている。この他にも必要に応じ
て各種の有機又は無機顔料、各種安定化剤、酸化防止剤
等を添加することもできる。
【0088】本発明の感熱記録材料においては、ジアゾ
ニウム塩化合物、一般式(1)で表されるピロロ[1,
2−a]ピリミジン化合物等が上記方法に記したように
同一層に含まれていてもよいし、別層に含まれるような
積層型の構成をとることもできる。
【0089】[支持体]本発明に用いられる支持体とし
ては、従来公知の支持体を用いることができる。具体的
には、中性紙、酸性紙、再生紙、ポリオレフィン樹脂ラ
ミネート紙、合成紙、ポリエステルフィルム、三酢酸セ
ルロースフィルム等のセルロース誘導体フィルム、ポリ
スチレンフィルム、ポリプロピレンフィルムやポリエチ
レンフィルム等のポリオレフィンフィルム等が挙げら
れ、これら単体で、あるいは貼り合わせて用いることが
できる。支持体の厚みとしては、20〜200μのもの
が用いられる。また支持体と感熱記録層との間に中間層
を設けることも可能である。これについては特開昭61
−54980号公報等に記載されている。
【0090】[その他の層等]本発明の感熱記録材料に
おいては、感熱記録層上に保護層を設けることが好まし
く、更には保護層を積層して設けることが好ましい。こ
の保護層は,水溶性高分子化合物、顔料等から構成され
る。この保護層中に耐光性と光定着性との両立の観点か
ら、紫外線透過率調整機能を有する化合物を含有させる
ことが好ましい。この紫外線透過率調整機能を有する化
合物を含有させた感熱記録材料については、特開平7−
276808号公報に詳細に記載されている。
【0091】本発明の感熱記録材料は、多色の感熱記録
材料に使用することができる。この多色の感熱記録材料
(感熱記録材料)については、特開平4−135787
号公報、同4−144784号公報、同4−14478
5号公報、同4−194842号公報、同4−2474
47号公報、同4−247448号公報、同4−340
540号公報、同4−340541号公報、同5−34
860号公報等に記載されている。具体的には、異なる
色相に発色する感熱記録層を積層することにより得るこ
とができる。層構成としては特に限定されるものではな
いが、一例として、感光波長が異なる2種のジアゾニウ
ム塩化合物と、それぞれのジアゾニウム塩化合物と熱時
反応して異なった色相に発色するカプラーとを組み合わ
せた感熱記録層2層(B層、C層)と、電子供与性無色
染料と電子受容性化合物とを組み合わせた感熱記録層
(A層)とを積層した多色感熱記録材料が挙げられる。
具体的には、支持体上に電子供与性無色染料と電子受容
性化合物とを含む第1の感熱記録層(A層)、最大吸収
波長360nm±20nmであるジアゾニウム塩化合物
と該ジアゾニウム塩化合物と熱時反応して呈色するカプ
ラーとを含有する第2の感熱記録層(B層)、最大吸収
波長400±20nmであるジアゾニウム塩化合物と該
ジアゾニウム塩化合物と熱時反応して呈色するカプラー
とを含有する第3の感熱記録層(C層)とするものであ
る。この例において、各感熱記録層の発色色相を減色混
合における3原色、イエロー、マゼンタ、シアンとなる
ように選んでおけば、フルカラーの画像記録が可能とな
る。
【0092】この多色感熱記録材料の記録方法は、まず
第3の感熱記録層(C層)を加熱し、該層に含まれるジ
アゾニウム塩とカプラーとを発色させる。次に、400
±20nmの光を照射してC層中に含まれている未反応
のジアゾニウム塩化合物を分解させ光定着させた後、第
2の感熱記録層(B層)が発色するに十分な熱を与え、
該層に含まれているジアゾニウム塩化合物とカプラーと
を発色させる。このときC層も同時に強く加熱される
が、既にジアゾニウム塩化合物は分解しており(光定着
されている)、発色能力が失われているので発色しな
い。更に、360±20nmの光を照射してB層に含ま
れているジアゾニウム塩化合物を分解して、最後に第1
の感熱記録層(A層)が発色する十分な熱を与えて発色
させる。このときC層、B層の感熱記録層も同時に強く
加熱されるが、既にジアゾニウム塩化合物は分解してお
り発色能力が失われているので発色しない。
【0093】また、すべての感熱記録層(上層から順
に、A層、B層、C層)を、感光波長が異なる3種のジ
アゾニウム塩化合物と、それぞれのジアゾニウム塩化合
物と熱時反応して異なった色相に発色するカプラーとを
組み合わせた感熱記録層から構成することもできる。特
に、視感度の低いイエロー層を最下層にすることで、支
持体の面上の粗さに起因する画質への影響を減らし、画
質向上を目指すことができる。すべての感熱記録層(A
層、B層、C層)を、ジアゾ系の感熱記録層とした場合
には、A層とB層は、発色させた後に光定着を行うこと
が必要である。C層に関しては、光定着を行う必要はな
い。
【0094】上記の光定着に用いられる定着用光源とし
ては、種々の蛍光灯、キセノンランプ、水銀灯等が用い
られる。この発光スペクトルは、感熱記録材料で用いた
ジアゾニウム塩化合物の吸収スペクトルとほぼ一致して
いることが、効率よく光定着させることができるので好
ましい。
【0095】また本発明の感熱記録材料に記録するにあ
たり、材料を原稿を通して露光し、画像形成部以外のジ
アゾニウム塩化合物を分解して潜像を形成させた後、材
料全体を加熱して熱現像し画像を得るといった熱現像型
感光材料として用いることも可能である。
【0096】
〔一般式(1)で表されるピロロ[1,2−a]ピリミジン化合物〕
(実施例1) 2−フェニル−3−(2,6−ジ−t- ブチル−4−メ
チル)シクロヘキシルオキシカルボニル−5−N,N−
ジメチルアミノカルボキシ−ピロロ[1,2−a]ピリ
ミジンの合成。(例示されたカプラー(1)) 2−アミノ−3−(2,6−ジ−t- ブチル−4−メチ
ル)シクロヘキシルオキシカルボニル−4−フェニルピ
ロール48.8g(0.119mol)、ジメチルマロ
ン酸エステル17.3g(0.131mol)、ナトリ
ウムメトキサイド(28%メタノール溶液)50.5g
(0.262mol)、メタノール400mlの混合液
を還流下、6時間撹拌した。反応液を冷却後、冷希塩酸
溶液にあけ、析出した結晶をろ集、水洗した。得られた
結晶をメタノールで洗い、乾燥することにより、2−フ
ェニル−3−(2,6−ジ−t- ブチル−4−メチル)
シクロヘキシルオキシカルボニル−5−ヒドロキシ−ピ
ロロ[1,2−a]ピリミジン44.5g(0.093
mol、78%)を得た。窒素雰囲気下、水素化ナトリ
ウム0.7g(17.6mmol)、テトラヒドロフラ
ン30mlの混合溶液を氷冷した。2−フェニル−3−
(2,6−ジ−t- ブチル−4−メチル) シクロヘキシ
ルオキシカルボニル−5−ヒドロキシ−ピロロ[1,2
−a]ピリミジン2.8g(5.9mmol)を分割添
加した。氷冷下15min撹拌後、ジメチルカルバミン
酸クロライド1.19ml(12.9mmol)を添加
し、室温で1時間,更に50℃で2時間撹拌した。反応
液を冷却して、冷希塩酸溶液にあけ、酢酸エチルで抽出
後、水洗、乾燥した。溶媒留去後、カラムクロマトグラ
フィー(ヘキサン/酢酸エチル)、再結晶(アセトニト
リル)精製により、2−フェニル−3−(2,6−ジ−
t- ブチル−4−メチル)シクロヘキシルオキシカルボ
ニル−5−N,N−ジメチルアミノカルボキシ−ピロロ
[1,2−a]ピリミジン2.0g(3.6mmol、
62%)を得た。融点は、140〜143℃であった。
1 H−NMR(CDCl3 、300MHz)解析によ
り、11.25(s,1H)、7.38(brs,1
H)、7.18(s,1H)、5.91(s,1H)、
5.62(s,1H)、3.13(s,3H)、3.0
7(s,3H)、1.20〜1.30(m)、0.95
〜1.05(m)、0.84(s,18H)、0.5〜
0.75(m)の結果が得られた。
【0097】(実施例2) 2−(4−クロロフェニル)−3−(2,6−ジ−t-
ブチル−4−メチル)シクロヘキシルオキシカルボニル
−5−N,N−ジメチルアミノカルボキシ−ピロロ
[1,2−a]ピリミジンの合成。(例示されたカプラ
ー(18)) 実施例1で使用した2−アミノ−3−(2,6−ジ−t
- ブチル−4−メチル)シクロヘキシルオキシカルボニ
ル−4−フェニルピロールの代わりに、2−アミノ−3
−(2,6−ジ−t- ブチル−4−メチル)シクロヘキ
シルオキシカルボニル−4−(4−クロロ)フェニルピ
ロールを使用した以外は、実施例1と同様にして、上記
カプラー(18)を得た。融点は、211〜213℃で
あった。1 H−NMR(CDCl3 、300MHz)解
析により、11.30(s,1H)、7.38(d,2
H)、7.31(d,2H)、7.18(s,1H)、
5.92(s,1H)、5.62(d,1H)、3.1
3(s,3H)、3.07(s,3H)、1.20〜
1.30(m)、0.95〜1.05(m)、0.84
(s,18H)、0.47〜0.63(m)の結果が得
られた。
【0098】〔感熱記録材料〕 (実施例3) <マイクロカプセル液Aの調製>酢酸エチル19部にジ
アゾニウム塩(例示化合物(3)−2、最大吸収波長3
70nm)2.8部、トリクレジルフォスフェート10
部を添加して均一に混合した。次いでこの混合液に壁剤
としてタケネートD−110N(武田薬品工業社製)
7.6部を加えて均一に混合し、I液を得た。次に、こ
のI液にフタル化ゼラチンの8重量%水溶液46部、水
17.5部、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダの10
%水溶液2部を加え、40℃、10000r.p.m.
で10分間乳化分散した。得られた乳化物に水20部を
加えて均一化した後、攪拌しながら40℃で3時間マイ
クロカプセル化反応を行わせてマイクロカプセル液Aを
得た。マイクロカプセルの平均粒径は0.7〜0.8μ
mであった。
【0099】<カプラー乳化液Bの調製>酢酸エチル1
0.5部にカプラー(例示されたカプラー(1))3.
0部、トリフェニルグアニジン3.0部、トリクレジル
フォスフェート0.5部、マレイン酸ジエチルエステル
0.24部を溶かしたII液を得た。次に、石灰処理ゼラ
チンの15重量%水溶液49部、ドデシルベンゼンスル
ホン酸ソーダ10%水溶液9.5部、水35部を40℃
で均一に混合した中にII液を添加しホモジナイザーを用
いて40℃、10000r.p.m.で10分間乳化分
散した。得られた乳化物を40℃で2時間攪拌して酢酸
エチルを除いた後、揮散した酢酸エチルと水の重量を加
水により補い、カプラー乳化液Bを得た。
【0100】<感熱記録層塗布液Cの調製>マイクロカ
プセル液A3.6部、水3.3部、カプラー乳化液B
9.5部を均一に混合し、感熱記録層塗布液Cを得た。
【0101】<保護層塗布液Dの調製>イタコン酸変性
ポリビニルアルコール(KL−318;商品名、クラレ
株式会社製)6%水溶液100部とエポキシ変性ポリア
ミド(FL−71;商品名、東邦化学株式会社製)30
%の分散液10部とを混合した液に、ステアリン酸亜鉛
40%の分散液(ハイドリンZ;商品名、中京油脂株式
会社製)15部を均一に混合し、保護層塗布液Dを得
た。
【0102】<塗布>上質紙にポリエチレンをラミネー
トした印画紙用支持体上に、ワイヤーバーで感熱記録層
塗布液C、保護層塗布液Dの順に、順次塗布と50℃で
の乾燥を行い、目的の感熱記録材料を得た。固形分とし
ての塗布量は、各々8.0g/m2 、1.2g/m2
あった。
【0103】[発色試験]京セラ株式会社製サーマルヘ
ッド(KST型)を用い、単位面積あたりの記録エネル
ギーが50mJ/mm2 となるようにサーマルヘッドに
対する印加電力及びパルス幅を決め熱印画した後、発光
中心波長が365nm、出力40Wの紫外線ランプを用
いて15秒間全面光照射した。得られた試料の画像部及
び地肌部の濃度をマクベス濃度計にて測定した。
【0104】[画像耐光性の試験]京セラ株式会社製サ
ーマルヘッド(KST型)を用いて発色させた画像部を
蛍光灯耐光性試験機を用い、32,000ルックスで7
2時間連続で光照射した後、画像部の濃度を測定した。
光照射後の画像部の濃度が高い方が、画像耐光性に優れ
ている。
【0105】[画像定着性の試験]画像定着性の試験
は、前記定着した試料の地肌部(未印画部)を京セラ株
式会社製サーマルヘッド(KST型)を用い、単位面積
あたりの記録エネルギーが40mJ/mm2 となるよう
にサーマルヘッドに対する印加電力及びパルス幅を決め
て熱印画し、その濃度変化を調べた。印画後の濃度が低
い方が画像定着性に優れている。
【0106】(実施例4)実施例3で用いたカプラー
(1)の代わりに、例示カプラー(3)を用いて乳化液
を得た外は、実施例3と同様にして感熱記録材料を作製
し、評価した。
【0107】(実施例5)実施例3で用いたカプラー
(1)の代わりに、例示カプラー(6)を用いて乳化液
を得た外は、実施例3と同様にして感熱記録材料を作製
し、評価した。
【0108】(実施例6)実施例3で用いたジアゾニウ
ム塩(例示化合物(3)−2)の代わりに、例示化合物
(3)−3(最大吸収波長365nm)を用いてマイク
ロカプセル液を調製した外は、実施例3と同様にして感
熱記録材料を作製し、評価した。
【0109】(実施例7)実施例3で用いたカプラー
(1)の代わりに、例示カプラー(18)を用いて乳化
液を得た外は、実施例3と同様にして感熱記録材料を作
製し、評価した。
【0110】(実施例8)実施例3で用いたカプラー
(1)の代わりに、例示カプラー(21)を用いて乳化
液を得た外は、実施例3と同様にして感熱記録材料を作
製し、評価した。
【0111】(比較例1)実施例3で用いたカプラー
(1)の代わりに、2−ヒドロキシー3−ナフトエ酸
[3−(2−エチルヘキシルオキシ)]アニリドを用い
て乳化液を得た外は、実施例3と同様にして感熱記録材
料を作製し、評価した。
【0112】画像部のλmax 、画像耐光性試験、画像定
着性試験の結果を表1に示す。
【0113】
【表1】
【0114】この結果より、本発明の一般式(1)で表
されるピロロ[1,2−a]ピリミジン化合物をカプラ
ーとして用いた紫〜シアン発色型の感熱記録材料は、発
色濃度が高いことがわかる。また、蛍光灯での光照射の
後も、画像部の濃度低下の割合が少なく、画像耐光性に
優れていることがわかる。一方、厳しい条件により光照
射をしているにも拘わらず、地肌部の濃度増加は著しく
少なかった。更に、画像定着後の試料の地肌部を再度熱
印画した場合の発色が少なく、画像定着性に優れている
ことがわかる。
【0115】
【発明の効果】本発明によれば、カプラーとしてジアゾ
ニウム塩化合物とカップリングさせた場合、シアン系の
良好な色相と充分な発色濃度を与えるとともに、耐光性
を向上させ、特に耐光性については厳しい条件の下でも
優れた結果を与え、地肌部の着色を著しく減少させるこ
とができるピロロ[1,2−a]ピリミジン化合物を提
供することができる。更に、本発明によれば、上記のピ
ロロ[1,2−a]ピリミジン化合物とジアゾニウム塩
化合物とを組み合わせることにより、上記のような特性
に加え、シェルフライフ、画像耐光性、画像定着性に優
れた新規な紫〜シアン発色型のジアゾ感熱記録材料を提
供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柳原 直人 静岡県富士宮市大中里200番地 富士写真 フイルム株式会社内 (72)発明者 鶴見 光之 静岡県富士宮市大中里200番地 富士写真 フイルム株式会社内 Fターム(参考) 2H026 AA07 BB42 BB43 FF05 2H123 AC05 AC12 BA20 4C050 AA01 BB04 CC08 EE02 FF03 FF05 GG03 HH01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(1)で表されることを特徴と
    するピロロ[1,2−a]ピリミジン化合物。 【化1】 (式中、R1 、R2 及びR3 は、それぞれ、水素原子、
    ハロゲン原子、アリール基、アルキル基、シアノ基、ア
    シル基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基、ア
    リールオキシカルボニル基、アルキルホスホリル基、ア
    リールホスホリル基、アシルオキシ基、アルコキシ基、
    アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、
    又はアミノ基を表し、R4 は、アリール基、アルキル
    基、アシル基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル
    基、アリールオキシカルボニル基、アルキルスルホニル
    基、アリールスルホニル基、アルキルホスホリル基、又
    はアリールホスホリル基を表す。)
  2. 【請求項2】 支持体上に、ジアゾニウム塩化合物と、
    該ジアゾニウム塩化合物と熱時反応して発色するカプラ
    ーとを含有する感熱記録層を設けた感熱記録材料におい
    て、該カプラーとして請求項1に記載の一般式(1)で
    表されるピロロ[1,2−a]ピリミジン化合物の少な
    くとも1種を含むことを特徴とする感熱記録材料。
  3. 【請求項3】 前記ジアゾニウム塩化合物の最大吸収波
    長λmax が、450nm以下である請求項2に記載の感
    熱記録材料。
  4. 【請求項4】 前記ジアゾニウム塩化合物が、下記一般
    式(2)〜(4)の少なくとも一つである請求項2又は
    3に記載の感熱記録材料。 【化2】 (式中、Arは、置換又は無置換のアリール基を、R11
    及びR12は、それぞれ置換若しくは無置換のアルキル
    基、又は置換若しくは無置換のアリール基を表す。R11
    及びR12は、同一でもよく、また異なっていてもよい。
    - は、酸アニオンを表す。) 【化3】 (式中、R14、R15及びR16は、それぞれ置換若しくは
    無置換のアルキル基、又は置換若しくは無置換のアリー
    ル基を表す。R14、R15及びR16は、同一でもよく、ま
    た異なっていてもよい。Yは、水素原子又は−OR13
    を表す。R13は、置換若しくは無置換のアルキル基、又
    は置換若しくは無置換のアリール基を表す。X- は、酸
    アニオンを表す。) 【化4】 (式中、R17及びR18は、それぞれ置換若しくは無置換
    のアルキル基、又は置換若しくは無置換のアリール基を
    表す。X- は、酸アニオンを表す。)
  5. 【請求項5】 前記ジアゾニウム塩化合物が、マイクロ
    カプセルに内包されている請求項2から4のいずれか1
    項に記載の感熱記録材料。
  6. 【請求項6】 前記マイクロカプセルのカプセル壁が、
    ポリウレタン及び/又はポリウレアを構成成分として含
    むカプセル壁である請求項5に記載の感熱記録材料。
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