JPH09216432A - サーマルプリンタ - Google Patents

サーマルプリンタ

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JPH09216432A
JPH09216432A JP2810796A JP2810796A JPH09216432A JP H09216432 A JPH09216432 A JP H09216432A JP 2810796 A JP2810796 A JP 2810796A JP 2810796 A JP2810796 A JP 2810796A JP H09216432 A JPH09216432 A JP H09216432A
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paper
printing
roll
winding
platen
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JP2810796A
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Yukihiro Mori
幸博 森
Fumio Sakurai
文夫 桜井
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Nagano Fujitsu Component Ltd
Original Assignee
Nagano Fujitsu Component Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 印字済みの印字用紙を巻き取る手段を備えた
フリクション駆動のラインドット式のサーマルプリンタ
においては、バックラッシに起因する印字の不具合を解
消する。 【解決手段】 印字用紙2aの給紙部1と、印字が終了し
た該印字用紙2aの巻取り部5とを有するサーマルプリン
タ10であって、該給紙部1は、印字用紙2aのロール紙2
を回動自在の支持軸1aに支承するものであって、該支持
軸1aの方向に付勢され、該ロール紙2の外周面に弾接し
て紙送りされる該印字用紙2aが摺動する制動部材6有す
るものであり、前記制動部材6は、前記ロール紙2が紙
送りされてロール径が減径するにつれて減勢するもので
あるように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はサーマルプリンタ係
わり、特にロール紙になっている印字用紙に印字をして
ロール状に巻き取る機構を有するプリンタにおいて、印
字用紙の巻取り開始時と巻取り終了時とで、印字用紙の
バックテンションが変動するために生じる印字ピッチの
むらを改善したサーマルプリンタに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、情報化の進展により、情報の出力
装置であるプリンタの需要は益々増大している。紙送り
をパーフォレーション(送り孔)によって行い、印字用
紙が停止した状態で印字を行うインパクト式のプリンタ
の場合には、印字行のむらを問題にすることは少ない。
ところが、例えば、サーマルプリンタのような印字用紙
の紙送りをプラテンによるフリクション(摩擦)駆動に
よって行い、しかも、例えば、POS端末で用いられる
ような控えを残すために印字用紙の巻取り機構を備えた
プリンタの場合には、印字用紙のバックテンションの変
動によって印字ピッチにむらを生じることが間々起こ
り、その改善が望まれている。
【0003】図4は巻取り機構を備えた従来のサーマル
プリンタの一例の斜視図、図5は巻取り機構を備えた従
来のサーマルプリンタの一例の側面図で、図5(A)は
印字用紙の巻取り開始時、図5(B)は印字用紙の巻取
り終了時、図6はプラテンの紙送り駆動系における歯車
減速機構の一例の斜視図、図7は歯車の噛み合いの一例
の要部の拡大図、図8は印字例の拡大図で、図8(A)
は正常な印字例、図8(B)は異常な印字例である。
【0004】図において、1は給紙部、1bはバックテン
ションばね、2はロール紙、2aは印字用紙、3はプラテ
ン、4はサーマルヘッド、4aは付勢手段、5は巻取り
部、5aは巻取りコア、5bは巻取りモータ、5cはクラッ
チ、5dは歯車減速機構、9aは紙送りモータ側歯車、9bは
プラテン側歯車、10はサーマルプリンタである。
【0005】図4と図5に示したサーマルプリンタ10で
は、印字用紙2aが付勢手段4aで付勢されたサーマルヘッ
ド4によってプラテン3に弾接した構成になっている。
こゝで示した印字用紙2aはサーマルペーパとも俗称され
る感熱紙である。図示してない熱転写リボンを介して、
プレインペーパ(普通紙)にインクを転写する形態もあ
る。また、サーマルヘッド4は、ラインドット式と呼ば
れるもので、数百個から数千個の発熱ドットが印字用紙
2aの進行方向と直角の幅方向に並んだ構成になってい
る。厚膜や薄膜形成プロセスによって作られており、発
熱ドットの表面は平滑に仕上げられている。一方、プラ
テン3は、金属の軸芯にゴム被覆された構成になってい
る。
【0006】従って、印字用紙2aに対する摩擦係数は、
プラテン3の方がサーマルヘッド4よりも圧倒的に大き
い。従って、印字用紙2aを挟んだ状態でサーマルヘッド
4をプラテン3に弾接しプラテン3を回転させると、印
字用紙2aとプラテン3との間、印字用紙2aとサーマルヘ
ッド4との間のそれぞれの摩擦係数の差によって印字用
紙2aがプラテン3の動きに追動して紙送りされる。フリ
クション(摩擦)駆動と呼ばれる所以である。
【0007】印字用紙2aは、巻芯(コア)に巻かれたい
わゆるロール紙2として給紙部1に回動自在に支承され
るが、印字用紙2aの蛇行や斜行を防ぐために、ロール紙
2のコアの側面に一定の押圧力を持ったバックテンショ
ンばね1bで押圧している。給紙部1から引き出された印
字用紙2aは、プラテン3とサーマルヘッド4に挟まれ、
プラテン3の回転駆動に同期して電気的にスイッチング
駆動されるサーマルヘッド4によって印字が行われる。
そのあと、巻取り部5で、例えば、クラッチ5cを介して
巻取りモータ5bによって駆動される巻取りコア5aに巻き
取られるようになっている。
【0008】図5(A)において、印字開始時、つまり
給紙部1に装填したロール紙2の使い初めには、ロール
紙2の直径は最大で、巻取り部5の巻取りコア5aは空で
直径は最小になっている。印字を開始して順次印字用紙
2aが紙送りされると、給紙部1のロール紙2のロール径
が小さくなるとともに、巻取り部5の巻取りコア5aに印
字用紙2aが巻き込まれてロール径が太くなってくる。そ
して、図5(B)に示したように、印字が終了した時点
では、給紙部1のロール紙2はコアのみを残して空とな
り、巻取りコア5aの方がロール径が最大に太くなる。
【0009】印字に際して、印字用紙2aはプラテン3に
よって印字速度に見合った一定の速度(印字紙送り速
度)で紙送りされる。従って、巻取りコア5aの巻取り速
度は、印字用紙2aが巻き込まれてロール径が太くなるに
従って次第に遅くしなければならない。しかし、巻取り
コア5aの速度を、印字用紙2aが巻き込まれたロール紙2
のロール径に同期して巻取りコア5aの巻取り速度を制御
することは実質的に不可能である。
【0010】そのため、巻取りコア5aの巻取り速度は、
巻初めの時点でロール径が最小のときに、印字紙送り速
度よりも大きくなるように設定しなければならない。そ
こで、プラテン3を駆動する図示してない紙送りモータ
と巻取りコア5aを駆動する巻取りモータ5bを同時に始動
させ、巻取りコア5aのロール径に従って巻取りモータ5b
の駆動を断続しながら巻取りを行わせていた。ところ
が、このような巻取り制御では、印字用紙2aに掛かる張
力に強弱が生じてばたつきを起こし、巻き取りが緩くな
ったり斜行によって耳揃えが悪くなったりして円滑な巻
取りができない。その改善策として、従来は、印字開始
時に、先ず、巻取りコア5aを駆動する巻取りモータ5bを
始動して印字用紙2aに一旦張力を加えたあと、プラテン
3を駆動する図示してない紙送りモータを始動させると
同時に印字を開始させ、円滑な巻取りが行えるようにし
ていた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような巻
取り制御を行うと、巻取り動作は良好に行うことができ
るが印字動作に不具合が間々起こる。
【0012】つまり、巻取りコア5aの巻取り力は、巻取
りコア5aのロール径が大きくなっても充分に巻き取れる
ように巻取りモータ5bのトルクを設定している。そのた
めに、巻取りコア5aのロール径が小さいときには何倍も
の大きな巻取り力が発生する。例えば、巻取りコア5aの
ロール径が18mmφのとき、最大に巻き取ってロール径
が65mmφになれば、約 3.6倍の巻取り力が発生するこ
とになる。
【0013】ところで、一般に、図6に示したように、
回転速度を印字速度に見合った紙送り速度にするため
に、プラテン3を駆動する紙送りモータ3aは、複数段の
歯車減速機構5dによって減速される。そのために、それ
ぞれの歯合した歯面間にピッチ円に沿って隙間、いわゆ
るバックラッシが生じる。このバックラッシは、例え
ば、紙送りモータ3aの軸とプラテン3の軸との間に歯数
が大小で対をなす2組の歯車を介在させれば3箇所に同
方向に生じる。
【0014】図5において、F:巻取り力、f1 :給紙
部のバックテンション力、f2 :印字用紙2aに対するプ
ラテン3とサーマルヘッド4とによる摩擦力とする。た
だし、この摩擦力は印字用紙2aとプラテン3との間の方
が圧倒的に大きく、また、一定値と考えてよい。印字が
正常に行われている際の印字用紙2aに掛かる張力の平衡
関係は、F<f1 +f2 となっている。従って、図7
(A)に示したように、紙送りモータ側歯車9aが実線矢
印方向に駆動されてプラテン側歯車9bが点線矢印方向に
従動しているので、バックラッシPnは、紙送りモータ
側歯車9aの実線矢印方向の後歯面とプラテン側歯車9bの
点線矢印方向の前歯面との間に生じ、紙送りモータ3aの
回転方向に対する遊びはない。
【0015】ところが、印字開始時に巻取りモータ5bを
先に駆動させて印字用紙2aに張力を掛けた際には、印字
用紙2aに掛かる張力の平衡関係は、F>f1 +f2 とな
る。そのため、図7(B)に示したように、プラテン側
歯車9bが紙送りされて移動している印字用紙2aに引っ張
られて実線矢印方向に回転させられ、紙送りモータ側歯
車9aが点線矢印方向に従動している。従って、バックラ
ッシPrは、プラテン側歯車9bの実線矢印方向の後歯面
と紙送りモータ側歯車9aの点線矢印方向の前歯面との間
に生じる。つまり、正常に印字されている状態における
バックラッシPnに対して、バックラッシPrが生ずる
歯面の位置が反転する。
【0016】その結果、先に印字用紙2aの巻取りモータ
5bを駆動させ、バックラッシPrが生じた状態で紙送り
モータ3aを駆動させて印字を開始すると、プラテン側歯
車9bを始めるまでに、紙送りモータ側歯車9aがバックラ
ッシPr分を移動してバックラッシPrからバックラッ
シPnに反転する時間が掛かる。複数段の歯車を使って
減速すれば、その段数分だけ加算されてプラテン3の始
動に時間遅れ(タイムラグ)を生じることになる。
【0017】印字動作は、紙送りモータ3aの始動に同期
して行うので、プラテン3が始動する際にタイムラグが
生じることは、印字用紙2aの紙送りが正規の印字紙送り
速度に達していないことを意味している。印字状態でい
うと、図8(A)の正常な紙送り状態での印字に対し
て、図8(B)に示したように、印字の頭部の数ピッチ
分がピッチずれを起こして潰れてしまう不具合となる。
【0018】このピッチずれの不具合は、印字を開始し
た当初に起こるもので、印字が連続して行われる場合に
途中で生じることはない。また、印字が進んで給紙部の
ロール径が細くなるに従って巻取りコアのロール径が大
きくなってくると、印字用紙に掛かる張力の平衡関係
が、F<f1 +f2 となり、プラテンの駆動系に用いら
れる歯車減速機構でバックラッシがPnに落ちついてP
rへの反転が起こらなくなるので、ピッチずれの発生が
なくなる。
【0019】しかし、例えば、レシートの印字のように
間欠的に印字が繰り返されるプリンタにおいては、その
控えを巻き取りながら印字を行うと、こうした不具合を
避けることが厄介である。また、歯車による減速段数が
多いほど不具合なピッチずれのピッチ数が増えるが、小
形・低価格を指向するサーマルプリンタなどの場合に
は、歯車による減速機構を用いない構成にすることも困
難である。
【0020】そこで本発明は、プラテンの駆動系に用い
られる歯車機構でバックラッシの反転が起こらないよう
な手段を講じたり、バックラッシによってずれたドット
ラインを避ける手段をもったりした巻取り機構付きのサ
ーマルプリンタを提供することを目的としている。
【0021】
【課題を解決するための手段】上で述べた課題は、請求
項1、2および3において、ラインドット式のサーマル
ヘッドが印字用紙を挟んでプラテンに弾接するサーマル
プリンタであって、該印字用紙の給紙部と、印字が終了
した該印字用紙の巻取り部とを有し、前記給紙部は、前
記印字用紙のロール紙を回動自在の支持軸に支承するも
のであって、該支持軸の方向に付勢され、該ロール紙の
外周面に弾接して紙送りされる該印字用紙が摺動する制
動部材を有するものであり、前記制動部材は、前記ロー
ル紙が紙送りされて減径するにつれて減勢するものであ
るように構成され、請求項2において、前記制動部材
は、前記印字用紙が摺動する制動シュと、一端部が固定
され、他端部が該制動シュを保持して付勢する弾性部材
からなり、請求項3において、前記弾性部材が、押しば
ねまたは板ばねからなるサーマルプリンタによって解決
される。
【0022】すなわち、図5と図7で説明したように、
印字を始めた当初には、給紙部の支持軸に支承されてい
るロール紙の直径が大きいので、給紙部のバックテンシ
ョン力:f1 は相対的に小さく、巻取り部では、巻取り
コアが巻初めにはロール紙の直径が小さいので巻取り
力:Fが相対的に大きい。つまり、F>f1 +f2 (印
字用紙とサーマルヘッドの摩擦力で一定)の状態となっ
ている。そのため、印字を開始して一旦停止すると、紙
送りを司るプラテンを駆動する歯車減速機構では、図7
(B)に示したようにバックラッシPrが生じる。その
ため、次の印字に際して、紙送りモータを始動すると、
プラテンの始動にタイムラグを生じる。
【0023】そこで、このバックラッシPrが生じるこ
とを防ぐために、給紙部に装填されたロール紙の外周面
に制動部材を弾接するようにしている。この制動部材
は、ロール紙が紙送りされる際に、弾接部材によって付
勢された制動シュがロール紙の外周面と摺動するように
している。そして、ロール紙の解巻に制動を掛け、バッ
クテンション力:f1 が大きくなるようにしている。そ
うすると、印字を停止した際には、F<f1 +f2 とな
り、図7(B)に示したように、バックラッシPrが現
れず、図7(A)に示したバックラッシPnとなる。
【0024】また、ロール紙の外周面に弾接して摺動す
る制動部材は、ロール紙の法線方向に付勢するようにし
ている。そして、ロール紙が紙送りされて減径してくる
と、次第に減勢し、バックテンション力:f1 が減少す
るようにしている。そうすると、給紙部のロール紙のロ
ール径が減径するに従って、巻取り部の巻取りコアに巻
き取られるロール紙のロール径が増径して、巻取り力:
Fが小さくなってくるので、常にF<f1 +f2 の条件
が満たされ、図7(A)に示したようにバックラッシP
nが維持されることになる。
【0025】こうして、常時F<f1 +f2 の条件が満
たされ、図7(A)に示したようにバックラッシPnが
維持されれば、紙送りモータが始動する際に生じるプラ
テンの始動のタイムラグを防ぐことができる。
【0026】次いで、請求項4において、ラインドット
式のサーマルヘッドが印字用紙を挟んでプラテンに弾接
するサーマルプリンタであって、該印字用紙の給紙部
と、印字が終了した該印字用紙を巻取りコアに巻き込む
巻取り部と、該印字用紙のロール径を検出するセンサを
有し、前記センサは、前記給紙部または前記巻取り部の
少なくとも一方に設けられているものであり、前記巻取
り部は、巻取りコアがトルク可変可能な駆動源によって
駆動されるものであり、前記センサは、前記給紙部にあ
っては、前記ロール径の減少を検出し、前記巻取り部に
あっては、前記ロール径の増大を検出して前記駆動源の
トルクを調節するものであるように構成されたサーマル
プリンタによって解決される。
【0027】すなわち、給紙部のロール紙は、印字を開
始した当初は、ロール径が大きいので、バックテンショ
ン力:f1 が小さく、印字が進行するにつれてロール径
が小さくなり、バックテンション力:f1 が大きくなっ
てくる。それに対して、巻取り部の巻取りコアは、印字
を開始した当初は、ロール径が小さいので、巻取り力:
Fに大きいが、印字が進行するにつれてロール径が大き
くなり、巻取り力:Fが小さくなってくる。つまり、印
字の開始時は、F>f1 +f2 (印字用紙とサーマルヘ
ッドの摩擦力で一定)で、図7(B)に示したバックラ
ッシPrの状態であるが、途中でF=f1 +f2 とな
り、次いでF<f1 +f2 と反転して図7(A)に示し
たバックラッシPnとなる。
【0028】そこで、センサを給紙部または巻取り部の
少なくとも一方に設け、このようなロール径の増減を検
出するようにしている。また、巻取り部にトルクを可変
できる巻取りコアの駆動源を用いるようにしている。そ
して、給紙部にセンサを設けた場合には、ロール紙のロ
ール径が所定の径以下になって、F<f1 +f2 の条件
を満たすようになるまで、巻取り部にセンサを設けた場
合には、巻取りコアのロール径が所定の径以上になり、
F<f1 +f2 の条件を満たすまでは、巻取りコアの駆
動源のトルクを調節するようにしている。つまり、セン
サは、少なくとも一つを、給紙部あるいは巻取り部のそ
れぞれの所定の径が検出できる位置に設ければよい。
【0029】こうして、巻取りコアの駆動源を調節し
て、常時F<f1 +f2 の条件が満たされ、図7(A)
に示したようにバックラッシPnが維持されれば、紙送
りモータが始動する際に生じるプラテンの始動のタイム
ラグを防ぐことができる。
【0030】次いで、請求項5において、ラインドット
式のサーマルヘッドが印字用紙を挟んでプラテンに弾接
するサーマルプリンタにおいて、前記印字用紙は、前記
プラテンの回転駆動に連動して紙送りされるものであっ
て、印字紙送り速度に達した際に印字が開始されるもの
であるように構成されたサーマルプリンタによって解決
される。
【0031】つまり、図7(B)に示したバックラッシ
Prは、紙送りの際に紙送りモータが始動してもプラテ
ンが即座に追動せず、始動するまでにタイムラグを生じ
ることを示しており、そのために図8(B)に示したよ
うな印字開始時の印字の頭部がピッチづれを起こして寸
詰まりとなる。そこで、バックラッシPrに相当するプ
ラテンの正常な始動までのピッチずれを起こしている時
間を避けて印字を開始するようにしている。
【0032】このピッチずれのドットライン数は高々4
〜5ラインなので、頻繁に印字を断続する場合でも、ピ
ッチずれによる印字の不具合を避けることができる。
【0033】
【発明の実施の形態】図1は本発明の第一の実施例の模
式的な側面図、図2は本発明の第二の実施例の模式的な
側面図、図3は本発明の第三の実施例の模式的な印字例
である。図において、1は給紙部、1aは支持軸、2はロ
ール紙、2aは印字用紙、3はプラテン、3aは紙送りモー
タ、4はサーマルヘッド、5は巻取り部、5aは巻取りコ
ア、5bは巻取りモータ、6は制動部材、6aは制動シュ、
6bは弾性部材、7は筺体、8はセンサ、10はサーマルプ
リンタである。
【0034】〔実施例:1〕図1において、サーマルプ
リンタ10は、一般に、給紙部1の支持軸1aに支承された
ロール紙2から解巻された印字用紙2aが、回転駆動され
るプラテン3とサーマルヘッド4に弾接されて紙送りさ
れ、巻取り部5の巻取りコア5aに巻回される構成になっ
ているが、給紙部1に制動部材6を設ける。
【0035】この制動部材6は、給紙部1の装填された
印字用紙2aが紙送りされる際に外周面が摺動する制動シ
ュ6aと、一端部がプリンタの筺体7に固定され、他端部
が制動シュ6aを保持している弾性部材6bとで構成する。
この制動部材6は、制動シュ6aをロール紙2の方向に付
勢するコイル状の押しばねや板ばねを用いる。
【0036】弾性部材6bにばね材を用いると、図1
(A)に示したように、給紙部1に装填されているロー
ル紙2のロール径が大きい間は、制動シュ6aのロール紙
2の外周面に対する押圧力が強いので制動がよく効い
て、バックテンション力:f1 を大きく保つことができ
る。そして、印字を繰り返してロール紙2の紙送りが進
むと図1(B)に示したように、次第にロール径が次第
に小さくなってくると、制動シュ6aのロール紙2の外周
面に対する押圧力が減じて制動が効き難くなってくる
が、逆に、給紙部1のバックテンション力:f1 が大き
くなってくるので、返って好都合である。
【0037】つまり、巻取り部5の巻取りコア5aの巻取
り力:Fに対して、F<f1 +f2(印字用紙とサーマ
ルヘッドの摩擦力で一定)の条件が常に保たれ、図7
(A)のバックラッシPnが維持できる。従って、プラ
テン3の始動に対するタイムラグが生じないので、印字
を断続的に繰り返し行っても良好な印字を得ることがで
きる。
【0038】〔実施例:2〕図2において、サーマルプ
リンタ10の給紙部1または巻取り部5の少なくとも一方
にロール紙2のロール径を検出するセンサ8を設ける。
このセンサ8は、ロール紙2の側面を検出できるもの
で、例えば、側面から反射して戻る光の有無を検出する
発光/受光素子で構成された光センサや、側面の存在の
有無を静電容量の変化で検出する近接センサなどを用い
る。
【0039】前述のとおり、給紙部1のロール紙2は、
印字を開始した当初は、ロール径が大きいので、バック
テンション力:f1 が小さく、印字が進行するにつれて
ロール径が小さくなり、バックテンション力:f1 が大
きくなってくる。それに対して、巻取り部5の巻取りコ
ア5aは、印字を開始した当初は、ロール径が小さいの
で、巻取り力:Fに大きいが、印字が進行するにつれて
ロール径が大きくなり、巻取り力:Fが小さくなってく
る。
【0040】従って、印字の開始時のとき、F>f1
2 (印字用紙とサーマルヘッドの摩擦力で一定)で、
図7(B)に示したバックラッシPrの状態が、印字と
ともに紙送りが進行して、給紙部1のロール紙2のロー
ル径が減少し巻取り部5の巻取りコア5aのロール径が増
大して、F<f1 +f2 に反転して図7(A)に示した
バックラッシPnとなる。センサ8は、給紙部1または
巻取り部5において、このバックラッシPr→Pnに変
わる反転ロール径Rを検出して、常にバックラッシPn
となるように巻取り部5の巻取りコア5aを駆動する巻取
りモータ5bのトルクを調節する。
【0041】つまり、給紙部1にあっては、ロール紙2
のロール径が減少してバックラッシPr→Pnバックラ
ッシとなる反転ロール径Rに達するまで、巻取り部5に
あっては、ロール紙2のロール径が増大してバックラッ
シPr→Pnバックラッシとなる反転ロール径Rに達す
るまで、巻取り部5の巻取りモータ5bのトルクを調節し
て小さく抑え、F<f1 +f2 の条件を満たし、図7
(A)に示したバックラッシPnを維持させる。
【0042】このように、ロール紙2のロール径を少な
くとも一個のセンサ8を用いて印字初めの印字の不具合
を防ぐことができる。なお、ロール紙2のロール径の検
出には、ロール径の刻々の変化を検出して巻取りモータ
5bのトルク調節をするとか、トルクモータを用いるなど
の種々の変形が可能であるが、ミニプリンタのような簡
便で軽量、安価なことを主眼としたプリンタには馴染ま
ない。
【0043】〔実施例:3〕印字開始時に印字初めの所
定のドットラインを空送りしてから印字を行う。つま
り、プラテンとサーマルヘッドに挟持された印字用紙が
プラテンによるフリクション駆動によって紙送りされる
ラインドット式のサーマルプリンタにおいては、巻取り
部の巻取り力:Fと給紙部のバックテンション力:f1
(定数の印字用紙とサーマルヘッドの摩擦力f2 が加
算)との力関係によって、プラテンを回転駆動する紙送
りモータの歯車減速機構で、図7(B)のバックラッシ
Prが生じる。このバックラッシPrに起因してプラテ
ンが回転始動するまでのタイムラグは、紙送りのピッチ
ずれとなるため、印字の開始時には文字の頭部が図8
(B)に示したように潰れて寸詰まりとなる。
【0044】そこで、印字開始時に紙送りのピッチずれ
が最大となる給紙部のロール紙の使い初めのときの値を
予め規定しておき、そのピッチ分だけ印字用紙を空紙送
りしてから印字を開始する。つまり、従来のような、プ
ラテンを回転駆動する紙送りモータの起動と印字開始の
タイミングを同時にせず、紙送りモータを起動してから
所定のタイムラグを経てから印字開始を行う。図3は、
その際の印字例を模式的に示したものである。
【0045】ラインドット式のサーマルプリンタにおい
ては、プリンタの規模によって異なるが、例えば、主走
査ピッチが 0.3mm程度でも4〜5ライン程度なので、
1mm強を空紙送りすれば、正常な印字を行うことがで
きる。
【0046】
【発明の効果】印字済みの印字用紙を巻き取る手段を備
えたラインドット式のサーマルプリンタにおいては、フ
リクション駆動を行うプラテンの始動にバックラッシに
起因するピッチずれを生じ、印字開始時に文字の頭部が
潰れる不具合を生じるが、本発明によれば、給紙部のロ
ール紙を制動したり、ロール径を検出して巻取りモータ
のトルクを調節したり、プラテンの始動と印字のタイミ
ングとにタイムラグをもたせたりして、印字の不具合を
解消することができる。
【0047】その結果、今後ますます需要の拡大が基体
されるPOS端末などに搭載されるラインドット式のミ
ニサーマルプリンタの印字品質の改良に伴う信頼性の向
上に対して、本発明は寄与するところが大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第一の実施例の模式的な側面図であ
る。
【図2】 本発明の第二の実施例の模式的な側面図であ
る。
【図3】 本発明の第三の実施例の模式的な印字例であ
る。
【図4】 巻取り機構を備えた従来のサーマルプリンタ
の一例の斜視図である。
【図5】 巻取り機構を備えた従来のサーマルプリンタ
の一例の側面図である。
【図6】 プラテンの紙送り駆動系における歯車減速機
構の一例の斜視図である。
【図7】 歯車の噛み合いの一例の要部の拡大図であ
る。
【図8】 印字例の拡大図である。
【符号の説明】
1 給紙部 1a 支持軸 2 ロール紙 2a 印字用紙 3 プラテン 3a 紙送りモータ 4 サーマルヘッド 5 巻取り部 5a 巻取りコア 5b
巻取りモータ 6 制動部材 6a 制動シュ 6b
弾性部材 7 筺体 8 センサ 10 サーマルプリンタ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ラインドット式のサーマルヘッドが印字
    用紙を挟んでプラテンに弾接するサーマルプリンタであ
    って、該印字用紙の給紙部と、印字が終了した該印字用
    紙の巻取り部とを有し、 前記給紙部は、前記印字用紙のロール紙を回動自在の支
    持軸に支承するものであって、該支持軸の方向に付勢さ
    れ、該ロール紙の外周面に弾接して紙送りされる該印字
    用紙が摺動する制動部材を有するものであり、 前記制動部材は、前記ロール紙が紙送りされて減径する
    につれて減勢するものであることを特徴とするサーマル
    プリンタ。
  2. 【請求項2】 前記制動部材は、前記印字用紙が摺動す
    る制動シュと、一端部が固定され、他端部が該制動シュ
    を保持して付勢する弾性部材からなる請求項1記載のサ
    ーマルプリンタ。
  3. 【請求項3】 前記弾性部材が、押しばねまたは板ばね
    からなる請求項2記載のサーマルプリンタ。
  4. 【請求項4】 ラインドット式のサーマルヘッドが印字
    用紙を挟んでプラテンに弾接するサーマルプリンタであ
    って、該印字用紙の給紙部と、印字が終了した該印字用
    紙を巻取りコアに巻き込む巻取り部と、該印字用紙のロ
    ール径を検出するセンサを有し、 前記センサは、前記給紙部または前記巻取り部の少なく
    とも一方に設けられているものであり、 前記巻取り部は、巻取りコアがトルク可変可能な駆動源
    によって駆動されるものであり、 前記センサは、前記給紙部にあっては、前記ロール径の
    減少を検出し、前記巻取り部にあっては、前記ロール径
    の増大を検出して前記駆動源のトルクを調節するもので
    あることを特徴とするサーマルプリンタ。
  5. 【請求項5】 ラインドット式のサーマルヘッドが印字
    用紙を挟んでプラテンに弾接するサーマルプリンタにお
    いて、 前記印字用紙は、前記プラテンの回転駆動に連動して紙
    送りされるものであって、印字紙送り速度に達した際に
    印字が開始されるものであることを特徴とするサーマル
    プリンタ。
JP2810796A 1996-02-15 1996-02-15 サーマルプリンタ Pending JPH09216432A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102673189A (zh) * 2011-03-18 2012-09-19 精工电子有限公司 打印机与打印机控制方法
JP2015085604A (ja) * 2013-10-31 2015-05-07 ブラザー工業株式会社 印刷装置
JP2019055850A (ja) * 2017-09-21 2019-04-11 富士ゼロックス株式会社 画像形成装置

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