JPH09216389A - 紙カール低減式印刷方法および装置 - Google Patents

紙カール低減式印刷方法および装置

Info

Publication number
JPH09216389A
JPH09216389A JP9013797A JP1379797A JPH09216389A JP H09216389 A JPH09216389 A JP H09216389A JP 9013797 A JP9013797 A JP 9013797A JP 1379797 A JP1379797 A JP 1379797A JP H09216389 A JPH09216389 A JP H09216389A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
paper
printing
aqueous liquid
substrate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9013797A
Other languages
English (en)
Inventor
John Wei-Ping Lin
ウェイピン リン ジョン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Xerox Corp
Original Assignee
Xerox Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Xerox Corp filed Critical Xerox Corp
Publication of JPH09216389A publication Critical patent/JPH09216389A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41MPRINTING, DUPLICATING, MARKING, OR COPYING PROCESSES; COLOUR PRINTING
    • B41M5/00Duplicating or marking methods; Sheet materials for use therein
    • B41M5/0011Pre-treatment or treatment during printing of the recording material, e.g. heating, irradiating
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J11/00Devices or arrangements  of selective printing mechanisms, e.g. ink-jet printers or thermal printers, for supporting or handling copy material in sheet or web form
    • B41J11/0015Devices or arrangements  of selective printing mechanisms, e.g. ink-jet printers or thermal printers, for supporting or handling copy material in sheet or web form for treating before, during or after printing or for uniform coating or laminating the copy material before or after printing
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/21Ink jet for multi-colour printing
    • B41J2/2107Ink jet for multi-colour printing characterised by the ink properties
    • B41J2/2114Ejecting specialized liquids, e.g. transparent or processing liquids
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41MPRINTING, DUPLICATING, MARKING, OR COPYING PROCESSES; COLOUR PRINTING
    • B41M7/00After-treatment of prints, e.g. heating, irradiating, setting of the ink, protection of the printed stock

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)
  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
  • Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)
  • Accessory Devices And Overall Control Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 インクジェット印刷において、特にグラフィ
クスやカラー印刷に適した印刷基材のカールを低減し得
る印刷方法および装置を開発する。 【解決手段】 インクジェト印刷における紙カール低減
方法は、像面5に染料または顔料を含む少なくとも一種
類の水性インクが付加された基材Ssの反対面6に透明
水性液または水性インクを付加すること、および水性イ
ンクと透明水性液の付加の前、間中および後の各段階で
インク乾燥手段2、3による任意の基材加熱によって行
なう。印刷モードはチェック盤状または単純パスのいず
れかを用いる。また適正な組成の透明水性液を発明す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はインクジェットプリ
ンタ用のカール防止式印刷方法に関する。また本発明は
インクジェット印刷技術において、印刷された紙材のカ
ールの低減を可能とする印刷方法、装置および材料に関
する。さらに本発明は少ないカールでの基材の片面また
は両面への水性インクのインクジェット印刷像の作製に
関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット印刷はノンインパクト印
刷法であり、インク滴を生成してデジタル電子信号に応
じて紙やOHPフィルムなどの基材に付着させる。熱ま
たはバブルジェット式ドロップオンデマンドインクジェ
ットプリンタは事務所や家庭のパーソナルコンピュータ
の出力用として幅広く応用されている。
【0003】インクジェット印刷方式には一般に二つの
型がある。すなわち連続流型とドロップオンデマンド型
である。連続流型インクジェット方式では、インクは少
なくとも一つの穴またはノズルを通して加圧下で連続流
となって放出される。また複数の穴またはノズルを用い
て像形成速度や処理量を増すこともできる。インクは穴
から噴出して揺動し、穴から一定の距離でインク滴内部
の破裂をひき起こす。破裂点で、帯電したインク滴は付
加電極中を通過する。同電極はデジタルデータ信号にし
たがって制御され、オンオフの切り換えが行われる。帯
電したインク滴は制御可能な電界中を通過する。同電界
は各インク滴の軌道を調整し、インクの削除と再循環の
経路かあるいは記録媒体上の像形成用の特定位置に向か
う経路のいずれかに方向付ける。像形成は電子信号で制
御される。
【0004】ドロップオンデマンド方式では、インク滴
は圧力により穴から記録媒体上のある位置に向けてまっ
すぐに噴出される。圧力の生成は、デジタルデータ信号
で制御された圧電素子、音響素子または熱素子により行
われる。インク滴は記録媒体上に位置する必要がなけれ
ば生成されずかつ像形成装置のノズルから噴出されな
い。
【0005】ドロップオンデマンド方式はインクの回
収、充填あるいは偏向操作を要さない。このため同方式
は連続流型よりも簡単である。ドロップオンデマンドイ
ンクジェット方式には三つのタイプがある。第1のタイ
プは、圧力パルス生成用のインク充填チャンネルまたは
通路をもつ。これらチャンネル等は一端にノズル、別の
一端付近に調整式圧電変換器を有する。変換器の寸法が
大きいと高解像度の印刷に必要な挟間隙のノズルが出来
にくい。また変換器の物理的制約によりインク滴下速度
が低下する。滴下速度の低下は同速度の変化幅と指向性
の公差を著しく低下させる。このために本来もっている
高画質の複写作製能力に悪影響を与えると共に印刷速度
の低下をもたらす。圧電素子を用いてインク滴を噴出さ
せるタイプのドロップオンデマンド方式にも低解像度と
いう欠点がある。ドロップオンデマンドインクジェット
装置の第2のタイプは、いわゆる音響インク印刷であ
る。同印刷は高周波数かつ高解像度での動作が可能であ
る。このタイプの印刷では球状レンズで形成した集中音
響ビームが用いられる。球状レンズには圧電変換器で生
成された音響平面波が照射される。表面で反射した集中
音響ビームは液体表面に圧力を及ぼし、その結果像形成
基材上に微小インク滴を噴出させる。この方式には水性
インクが使用される。
【0006】ドロップオンデマンド方式の第3のタイプ
はいわゆる熱インクジェットまたはバブルジェット方式
である。この方式は高速のインク滴を作製し、かつきわ
めて挟間隙のノズルに対応できる。このタイプのドロッ
プオンデマンド方式の主構成品は一端にノズルを備えた
インク充填チャンネルとノズル近傍の発熱抵抗器であ
る。デジタル情報を表す印刷信号により孔またはノズル
近傍の各インク通路内の抵抗層(抵抗器)に電流パルス
が発生し、これにより抵抗器間近のインクが周期的に加
熱される。瞬間加熱によってインクは蒸発し、即時にバ
ブルが生成する。孔部でインクはバブルを拡張しながら
高速で旋回するインク滴となり、同孔から放出される。
非連続的な加熱部の冷却後インクの水力学的動作が終了
すると、次のインク放出過程の再開体制に入る。加熱生
成したバブルにもとずくインク滴放出方式、通称「バブ
ルジェット」方式の導入により、ドロップオンデマンド
インクジェットプリンタは連続流方式に比べて簡単で安
価な装置を供給しており、かつ実質的に同じ高速印刷能
力を保持している。
【0007】バブルジェット方式の動作シーケンスはイ
ンク充填チャンネル中の抵抗層を通じた電流パルスによ
って開始される。抵抗層は該チャンネルの孔またはノズ
ルに密接している。熱は抵抗器からインクに伝えられ
る。インクは標準沸点以上に超加熱され、最終的に水性
インクにおけるバブル核形成および成長の臨界温度であ
る約280℃以上に達する。核が生成し拡張すると、バ
ブルまたは水蒸気はインクをヒーターから熱遮断し、以
後熱はインクに加わらない。このバブルは加熱時の圧力
増加により急速に拡張する。バブルの拡張は標準沸点以
上でのインクの蓄熱が全部拡散しきるまであるいはこの
熱で液体が気化するまで続く。気化は蒸発熱によって熱
を除去する。バブルの拡張によりインク滴はノズルから
強制放出させられる。ノズルはヒーターの直上あるいは
側面のいずれかに位置する。前記過度の熱が圧力の消滅
によって除去されると、バブルは抵抗器上で破裂する。
この時点では、電流パルスが終結しているため抵抗器は
もはや加熱状態にない。バブル破裂と同時に、インク滴
は高速で旋回しながら記録媒体または基材へと向かう。
続いて、キャピラリ動作によりインクチャンネルが再充
填され、次の熱インクジェット過程を繰返す体制にな
る。以上のバブル完成と破裂の連続動作は約30秒で起
こる。100〜2000μsecの最低停留時間の後ヒ
ーターは再加熱されてチャンネルからインクを放出す
る。また再充填操作上の問題を発生することなくチャン
ネルにインクを再充填できるようにする。熱インクジェ
ット方式は公知のものであり、記載例として、米国特許
第4,601,777号、4,251,824号、4,
410,899号、4,412,224号、4,46
3,359号、4,532,530号、5,281,2
61号、5,139,574号および5,145,51
8号がある。
【0008】インクジェット印刷はノンインパクト方式
であり、インク滴を生成しデジタル電子信号に応じて基
材に滴下するものである。基材として無地紙、コート
紙、織布あるいはOHPフィルムなどがある。ドロップ
オンデマンドモードで動作する熱またはバブルジェット
式インクジェットプリンタは、デジタルプリンタ、プロ
ッタおよびファクシミリ機において幅広い応用が見いだ
されている。これらデジタルプリンタ等は事務所や家庭
でのパーソナルコンピュータや大型コンピュータの出力
装置としてのものである。
【0009】単色のインクジェット印刷装置では、印刷
ヘッドは一般に直線状に配列した放出器からなる。印刷
ヘッドは印刷シート(基材あるいは記録媒体)表面上を
移動する。この移動は固定式印刷ヘッドに対する印刷シ
ートの移動、またはその逆、もしくはその両方のいずれ
かである。ある型の装置では、部分幅プリンタ内の比較
的小形の印刷ヘッドまたは二つ以上の印刷ヘッドアレー
が、印刷シート基材を横切って帯状に多数回動く。この
動きはタイプライターによく似ている。別の型では、放
出器アレーからなりかつ印刷シートの全幅に及んだ同印
刷ヘッドが、一度に一ライン分のインクを滴下しながら
印刷シートの進行前に同シート上を通過し、頁全体の像
を完成させる。この型は「全幅アレー」(FNA)プリ
ンタといわれるものである。印刷ヘッドと印刷シートと
が相対移動する期間に、像形成用のデジタルデータを用
いて印刷ヘッド内の熱エネルギー発生器(抵抗器)を選
択的に動作させ、これにより印刷シート上に所望の像を
形成するようにする。
【0010】熱インクジェット印刷では通常水が重要な
構成材料である。バブル形成およびノズルから像形成基
材(印刷シート)に向かってのインクの旋回は水に起因
して起こる。しかし、高濃度の水の使用にはいくつかの
欠点も伴う。水は高沸点の有機溶剤(例えば湿潤剤、カ
ール防止剤他)に比べて蒸発速度が速い。インク成分と
して水溶性または水混和性の染料、顔料、殺菌剤および
その他の添加剤がある。これらは非印刷動作時に水の欠
乏により不安定になることがある。この結果印刷ヘッド
が目詰まりし、インク噴出不良を生起する。また水は紙
と反応し、紙しわおよび紙カールという二つの重大な歪
の原因となる。紙しわは、隆起や窪みその他の異形状物
が不規則に印刷紙面に生成し、紙をひだ状の外観にする
歪である。カールは紙の端部や角が紙中央に向かって
(像形成側に向かって)、あるいは紙中央から遠ざかる
向きに(像形成側から遠ざかる向きに)集中移動する現
象である。カールが起こり得る原因として紙の片面への
水性インク印刷による紙表面の応力緩和がある。同応力
緩和によって、乾燥および放置後に紙の上面と下面間に
異なる紙内応力または不均一な応力が誘起される。カー
ル方向は紙の印刷(像形成)側か非印刷(非像形成)側
のいずれかである。本発明の目的上、紙「カール」とは
紙材のカールとしわの両方を含むものとする。
【0011】カールは印刷直後または1〜2日経過後に
現れる。最終形状として、甚だしい場合には紙シートは
チューブ状、巻物状あるいは渦巻状になる。カールした
紙ではシート同士を重ねることができない。このことは
ユーザに多大な不便さをもたらす。カールしたシートは
表示や保存が難しい。また媒体送給、トラッキングおよ
び印刷位置調整などかなりの平面性を要する工程では使
用できない。カールはベタ印刷でもっとも発生しやす
い。このためグラフィクスにおいては文書印刷よりもカ
ールは深刻な問題である。同様の理由で、カールは4色
カラー印刷とも関係し、特に同印刷が混色印刷を含む場
合またはグラフィクス主体の印刷と深く関係する。また
カールは大量のインクを要して高い光学濃度の像を形成
する場合にも問題となる。
【0012】紙カールの強度に影響を与えるものは、無
地およびコート紙素材の性質、印刷用水性インクの種
類、印刷時の基材温度およびインクジェット印刷方法で
ある。紙は製造時に上面と下面間に異なる応力を受けこ
れを内蔵する。この応力差が小さい紙はインクジェット
印刷後もほとんどカールを生じない。これに対して同応
力差が大きい紙はインクジェット印刷後相当程度の紙カ
ールが表れる傾向がある。紙に内蔵される応力差の度合
は紙の製造条件に依存する。厚手でまたは重くてかつ機
械的強度が高い紙は、薄くて機械的強度が低い紙に比べ
て紙カールの度合が低い傾向にある。インクジェット印
刷の用紙が選択されるとカール発生の結果はある程度固
定される。他に比べて特にカールが発生しやすい種類の
紙がある。通常の事務所環境では無地紙およびコート紙
がインクジェット印刷に使用される。事務所での紙の供
給状況によっては、顧客はインクジェット印刷に適した
カール性の小さい紙を選択する機会がない。そのため、
紙からの作用を最小にして紙カールを低減する方法が必
要である。
【0013】大量のカール防止剤を含むインクによって
カールを低減し得るが、インク中における必要量のカー
ル防止剤の使用は、インク粘度を高め、インク噴出にお
いて著しい困難さをもたらす。この困難さは特に非印刷
動作後に印刷ヘッド内で生じるものである。特に典型的
な場合は、非印刷動作時にノズル付近で水が蒸発し、こ
れによってインク粘度が劇的に増加して噴出不良が起こ
るときである。また非印刷動作時の水の蒸発は染料の結
晶化と沈澱、あるいは顔料の凝集を招く原因ともなる。
カール防止剤の多くは高沸点と高粘度という性質を有す
る。したがって有効となる大量の高粘度カール防止剤の
使用はインク滞留可能時間を短縮し、インク噴出をより
困難にする。特に典型的な場合は、細いノズル口をもつ
高解像度のインクジェット印刷ヘッドの使用時である。
例えば、ノズル口は、1インチ当り400〜500点の
解像度をもつ印刷ヘッド用では10〜49ミクロンであ
る。これに比べ1インチ当り300点の解像度をもつ印
刷ヘッド用では49ミクロン以上である。上述の制限に
よりインクジェット印刷方法を開発する必要がある。同
印刷方法は紙カールの低減をもたらし、グラフィクス用
途に適したベタ像インクジェット印刷が簡単に行えるよ
うにするものである。
【0014】インクジェット印刷において、紙消費量の
低減が経済性と環境性の上で望ましい。時には二重印刷
が望まれることがある。しかし、ベタ部を含む像が水性
インクで紙に印刷されると、紙にカールあるいはしわが
発生する。このカール等は次のインクジェット印刷にお
ける円滑な給紙を阻害する。したがって像形成された紙
が印刷後すぐに取り扱われない限り、(紙の両面への)
二重印刷は困難である。紙カールは印刷後のエージング
において悪化が進行する。片面インクジェット印刷と両
面(二重)インクジェット印刷の両方のための手段を提
供して、少ないカールで紙面に像が得られるようにする
必要がある。
【0015】(チェック盤状または単純パスの)インク
ジェット印刷もまた多色印刷で紙がカールしやすい。特
にベタ像を含む印刷でカールしやすい。紙カールを低減
し得るカール防止法の提供もまた必要である。
【0016】水性インクジェットインクによって生じる
紙カールは印刷されたカラー像の種類によって変化す
る。例えば、青、緑および赤の像を紙に印刷するには
(例えば標準インクの200%の範囲の)数種のインク
を使用する必要がある。このインク使用量は、(例えば
標準インクの100%の範囲の)シアン、マゼンタおよ
び黄の原色像の印刷時に比べ著しく多い。この結果、
(混色の)青、緑および赤のベタ像印刷は原色像(シア
ン、マゼンタおよび黄など)の印刷よりも重大な紙カー
ルの問題を起こす。カールの増加は、単純パスモードで
ベタ像が印刷されたときにも見られることが多く、複数
パス(例えばチェック盤状)モードにおけるよりも顕著
である。
【0017】インクジェットプリンタでのしわとカール
を減少させる取り組みにおいて、この問題を克服する上
でのカール防止およびしわ防止剤を得るための努力がな
されてきた。例えば、ヒックマン等による米国特許第
5,356,465号にはインクジェットインクに利用
される所望の量のカール防止剤についての記載がある。
しかしながらこれらのカール防止剤は粘度増加によりイ
ンクの安定性に悪影響を与える。この種のインクは滞留
可能時間を短縮させ、インクジェット印刷ヘッドノズル
の凝集を増加させる。
【0018】モファット等による米国特許第5,20
7,824号記載のインクジェットインクは熱インクジ
ェットプリンタ用のしわ防止剤を含む。場合によっては
カール低減に必要な量のしわ防止剤のインク中での使用
はノズル詰まりとインク噴出不良を増大させやすい。こ
れは多分に同防止剤がインク粘度の増加をもたらすこ
と、およびなんらかの染料類と顔料類を含むインク成分
との非相溶性による。インク中でのしわ防止剤の有効活
用は時に制限されることがある。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】したがってインクジェ
ットプリンタ用印刷紙のカールを低減する新しい方法が
必要である。また水性インクと紙カールを低減できる透
明水性液を用いたインクジェットプリンタが必要であ
る。
【0020】また印刷方法として、高顔料濃度のインク
を用いて紙カールを起こすことなくページ全体に図表や
文書を印刷できる印刷方法が必要である。また望ましく
ない印刷材のカールが発生することなく高解像度プリン
タでの鮮明な印刷品質が得られる方法、装置およびイン
クジェットインクが必要である。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明のインクジェット
印刷におけるカール低減方法は、(a)一つ以上の染料
または顔料を含む少なくとも一つの水性インクを基材の
片面に像の形に付加して可視像を得る工程、(b)前記
基材の反対面に少なくとも一つの透明水性液を付加する
工程、および(c)前記水性インクと前記透明水性液の
付加の前、間中および後の各段階で加熱手段により前記
基材を任意に加熱する工程、を含むことを特徴とする。
【0022】本発明のインクジェット印刷装置は、
(a)第1の位置に取り付けられた少なくとも一つの印
刷ヘッドであって、該印刷ヘッドには、水性インクを供
給する供給手段が備えられ、基材の片面に前記水性イン
クを付加して像を形成する第1の印刷ヘッド、(b)前
記第1の印刷ヘッドから距離を置いた第2の位置に取り
付けられた少なくとも一つの透明水性液付加手段であっ
て、前記基材の反対面へ付加するための前記透明水性液
を供給する透明水性液供給手段が備えられた透明水性液
付加手段、および(c)前記水性インクと前記透明水性
液の付加の、前、間中および後の各印刷段階で任意に加
熱を行う加熱手段、を含むことを特徴とする。
【0023】本発明によりインクジェット印刷用の多種
類の紙材がほとんどカールすることなく印刷できる。多
種類の紙材には種々の型式と寸法がある。また、本発明
は、基材への文書の印刷およびベタ像を含むグラフィク
ス印刷におけるカールを低減することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明による紙カール低減方法は
反対面に水性インクが付加された基材の非像形成面に透
明水性液を付加することで達成される。透明水性液と水
性インクは加熱もしくは非加熱状態のいずれでも付加で
きる。(紙などの)基材の片面への透明水性液の印刷に
より応力緩和が生じ、生じた応力緩和が基材のもう一方
の面への水性インクの付加とつり合って、長期にわたっ
て紙カールを低減させる(クールカール)、と判断され
る。この透明水性液の付加は基材の非像形成面(透明水
性液の受容面)に着色や変色を起こさず、かつ像形成面
(水性インクの受容面)の外観を変化させない。本紙カ
ール低減方法は紙材の一面(水性インクの受容面)にイ
ンクジェット像を形成する上で有用である。
【0025】上述の紙カールの低減方法は両面(二重)
インクジェット印刷方法で基材の両面に可視像を得る場
合にも適用できる。この場合本発明の片面用の紙カール
低減式印刷方法で像形成された紙材が非像形成面(先に
水性インクを受容しない面)で第2の水性インク印刷工
程に供せられる。この方法において透明水性液は任意に
付加される。同付加が先に形成した像に影響を及ぼすこ
とはない。
【0026】本発明の別の実施形態における両面(また
は二重)インクジェット印刷でのカール低減方法は、
(a)基材の片面への染料または顔料を含む少なくとも
一つの水性インクの付加および透明水性液の像の形での
任意の付加、(b)前記基材の反対面への染料または顔
料を含む少なくとも一つの水性インクの付加および像の
形での透明水性液の付加、および、(c)水性インクと
透明水性液の付加の前、間中および後の各段階での加熱
手段による任意の基材加熱、からなる。本実施の形態の
両面(二重)インクジェット印刷によりほとんどカール
することなく基材の両面に可視像が形成される。ステッ
プ(a)で用いた水性インクと透明水性液が含む成分は
ステップ(b)におけるものと同じかあるいは異なって
いてもよい。透明水性液はこのカール低減式両面(また
は二重)インクジェット印刷において任意に使用され
る。
【0027】本発明の透明水性液は像形成用機器を用い
て基材に付加される。同機器として連続インクジェット
機器、熱インクジェット印刷ヘッド、圧電機器、音響イ
ンクジェット機器およびその他同様のインクジェット機
器がある。さらに紙面に水または湿気を供給する他の手
段として、湿式ロールまたはブラシ、水蒸気装置、スプ
レー装置等が使用される。本発明では熱インク形印刷ヘ
ッドを利用している。
【0028】片面インクジェット印刷では基材の非像形
成面上の透明水性液の印刷パターンは、基材の反対面の
水性インクでの印刷パターンすなわち像と一致もしくは
類似させることが好ましい。好適な基材の像形成面上の
印刷パターンは基材の非像形成面に付加される透明水性
液のパターンと同一である。ただし透明水性液の印刷パ
ターンは水性インクのパターンと同じかあるいは異なっ
ていてもよい。本実施形態において基材の両面間の応力
差は著しく低減される。このことは特にベタ印刷像にと
って、あるいは複数インクの付加が基材に適用されると
きに重要である。基材の非像形成面への透明水性液の付
加量は紙カール低減の必要度に応じて調整される。例え
ば透明水性液での1/2階調、1/3階調、1/4階
調、不規則画素群を含む中間調パターンあるいは全域に
わたるベタ像が使用される。
【0029】基材の非像形成面への透明水性液の付加は
インクジェット印刷工程のどの段階で行ってもよい。例
えば、基材の像形成面への透明水性液の付加はインク印
刷の前、間中あるいは後のいずれでも行なうことができ
る。好ましくは、基材の非像形成面への透明水性液の付
加は所望のカラーまたは黒色像が紙の画像形成面に形成
された後に行なうことが好ましい。これにより多くの無
駄な装置や紙の取扱い操作が不要になる。用いられるイ
ンクジェット印刷方法により透明水性液は単純パスとチ
ェック盤状技術のいずれかまたは両方を使い分けて付加
される。基材の像形成面へのインク付加技術は基材の非
像形成面への透明水性液の付加技術と同じかもしくは異
なってもよい。いくつかの実施形態においてはチェック
盤状技術が加熱および遅延技術と組み合わせて使用され
る。
【0030】基材の加熱は基材への透明水性液付加の
前、間中あるいは後のいずれにおいて行ってもよい。さ
らに基材加熱は水性インクの印刷および水性液付加の
前、間中あるいは後のいずれの時点でも可能である。加
熱は何らかの適当な加熱手段により、真空と循環熱風の
いずれかまたは両方の補助を用いてまたは用いずに行わ
れる。加熱手段としては、加熱ベルト、加熱プラテン、
加熱ロール、ランプ、輻射ヒータ、マイクロ波ヒータ等
がある。好適には、基材の像形成面のインク乾燥用加熱
は非像形成面の透明水性液の乾燥に用いたと同じ機構で
行われる、ただしこれに限定はされない。基材片面上の
可視像がほとんどカールすることなく得られる。
【0031】本発明の両面(二重)インクジェット印刷
に用いる水性インクは基材の両面で同一もしくは類似の
成分をもつことが好ましい。紙カールの低減は二重イン
クジェット印刷(基材の両面への可視像形成)により透
明水性液の付加の有無のいずれでも達成される。
【0032】基材の両面に類似の像またはインク割合が
低い像(例えば文書)が印刷されるならば透明水性液は
必ずしも付加する必要はない。これは基材面の応力緩和
のレベルがほとんど等しいことにより、該等しいレベル
は紙の各面に類似の範囲で類似の像を印刷することで得
られる。しかしながら、各像の寸法、位置および階調
(インク濃度)が著しく異なっているならば、基材のど
ちらかの選択面に透明水性液が選択的に付加され、紙応
力のつり合いとカールの低減とが行われる。透明水性液
は基材片面の選択された一定の範囲、特にカラーまたは
黒色のベタ印刷範囲に対応する裏面、に付加される。こ
の付加は透明水性液が可視像に歪を与えない限り行われ
る。希望により透明水性液での中間調あるいはベタ像が
紙に付加される。透明水性液が所望のインク像に影響あ
るいは歪を与えなければ、同液は先に付加されたインク
像の隣りあるいは同一域に付加される。
【0033】ある種の透明水性液が水性インクジェット
インクと関連していることは本発明の実行上好適であ
る。特に、好適な透明水性液は安価で、多くの既成の湿
潤剤やインクジェットインク成分との相溶性があり、高
沸点と低蒸気圧を有し、高濃度の蒸気や臭気の発生がな
く加熱および遅延技術を用いる像形成処理に適し、毒性
が低く、インクジェットノズルの目詰まりや滞留が簡単
には起こらず、細菌の成長を抑制し、かつ固形着色料を
有さずそのため水性インクよりも調合しやすいものであ
る。
【0034】例えば本発明の透明液は、水、溶剤、補足
的に湿潤剤、界面活性剤、分散剤、発泡剤、pH緩衝
剤、カール防止またはしわ防止剤、浸透剤、殺菌剤、キ
レート剤、酸化防止剤、水溶性高分子およびその他の所
望の化学薬品からなる。一般に使用される湿潤剤は、エ
チレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレ
ングリコール、テトラエチレングリコール、プロピレン
グリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレン
グリコール、テトラプロピレングリコール、ジメチルス
ルフォキシド、スルホレン、ベタイン、尿素、グリセリ
ン、グリセリンプロポキシレート、グリセリンエトキシ
レート、グリセリンエトキシレート/プロポキシレート
混合物、トリメチルプロパンエトキシレート、トリメト
キシプロパンプロポキシレート、トリメチルプロパンエ
トキシレート/プロポキシレート混合物、1.5−ペン
タンジオール含有ペンタンジオール、1.6−ヘキサン
ジオール含有ヘキサンジオール、トリメチルプロパン、
1,2,6−ヘキサントリオール含有ヘキサントリオー
ル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコー
ル、ブチルカルビトルおよびブチルセルソロブ等含有グ
リコエーテル誘導体、アルキルアルコール含有アルコー
ル類、エタノルアミンとジエタノルアミンおよびトリエ
タノルアミン含有アミノアルコール類、ケトン類、N−
メチルピロリドンおよびN−シクロヘキシルピロリドン
等含有アミド類、および上記各誘導体のチオ(硫化)誘
導体を含む。カール防止のために高速浸透性の透明水性
液が必要であれば、界面活性剤や有機溶剤を用いて液の
表面張力が55dyn/cm以下に調整される。この界
面活性剤あるいは分散剤はイオン性(アニオン性、カチ
オン性および両性)もしくは非イオン性である。本発明
の透明水性液は像形成用水性インクから着色剤だけを除
いたものと類似または同じ成分をもつ。透明水性液中の
インク成分は不揮発性の色材や汚染物を全く含まないこ
とが好ましい。この理由は、(片面および両面インクジ
ェット印刷用の)本発明では透明水性液の使用が紙の裏
面に可視像を全く生成しないためである。簡単な組成の
透明水性液として水と微量の界面活性剤だけを含むもの
がある。
【0035】片面および両面(二重)インクジェット印
刷用の本発明の水性インクは、水、着色剤(染料または
顔料)、湿潤剤、インク浸透剤、発泡補助剤、抗凝固
剤、anti−kogation、しわ防止剤、界面活
性剤および分散剤からなる。片面および二重印刷用に選
択されたインクジェットインクは高画質のために望まれ
る特性をすべてもつことが好ましい。該特性には、優れ
た光学濃度と色範囲、十分な滞留可能時間、および短
期、長期両方のインク噴出能力が含まれる。
【0036】紙の両面に可視像が必要であるなら、水性
インクのインクジェット印刷が先に水性インクを受容し
ない側の紙面に行われる。この理由は本発明の透明水性
液処理は紙面に可視像を生成せず、このため同じ紙面に
いかなる所望の可視像をも再び印刷できるためである。
この工程で紙の両面にインクジェット印刷の可視像が生
成される。同工程は少ないカールで二重印刷を行なう上
での一つの有効な方法である。あるいは、水性インクジ
ェット印刷像をもつ紙の非像形成面に所定のインクジェ
ット水性インクで迅速に印刷を行って少ないカールで紙
の両面に可視像を得ることもできる。同水性インクは少
なくとも一種類の染料または顔料を含む。続いての二重
インクジェット印刷時の妨げとなる、相当量の紙カール
が起こる前に一連の手順ですばやく二重印刷を行っても
よい。紙材の両面へのインクジェット印刷は上面と下面
間の応力差を著しく少なくしてカールの低減をもたら
す。同じもしくは異なる水性インクジェットインクが二
重インクジェット印刷に使用される。二重印刷に用いる
水性インクジェットインクは染料または顔料系インクの
中から選ばれる。二重インクジェット印刷では透明水性
液の使用は必ずしも必要でなく、状況と必要に応じた任
意のものである。この少ないカールでの基材両面への像
形成工程はバッチ式あるいは連続式いずれの印刷工程で
もよい。
【0037】使用する基材は水性インク受容性の各カッ
トシート状または連続状の織布である。同織布材とし
て、ゼロックス社シリーズ10紙、同4024紙、ボン
ド紙、商業紙などの無地紙、ゼロックス社、ヒューレッ
トパッカード社、キヤノン社および王子製紙社提供のコ
ート紙(すなわち特別なインクジェット用紙)、および
水性インクあるいはインクジェット印刷法に適したイン
クジェット用OHP材があり、同OHP材はゼロックス
社、アートライト社およびヒューレットパッカード社の
製品を含む。
【0038】適当な全てのインクジェット印刷装置が本
発明のカール防止式印刷方法(カール低減方法)用に使
用できる。ただし装置の構成として、印刷ヘッド、ソフ
トウェア、コンピュータ、必要なハードウェアおよび印
刷インク用インクジェットプリンタ内の電気接続部だけ
でなくアプリケータをも含む必要がある。アプリケータ
は本発明の透明水性液の基材への付加を可能にするもの
である。さらにこのインクジェット印刷機器(または装
置)は本発明の透明水性液の基材の片面または両面への
付加と併せて、基材の片面または両面に水性インクを付
加できることが必要である。前記インクジェット印刷機
器(または装置)は印刷ヘッドと、数種の(例えば黒、
シアン、マゼンタ、黄の着色剤の印刷用)印刷ヘッドと
からなる印刷アセンブリおよび全幅印刷ヘッドアレーを
含む。
【0039】図1、2に各々本発明による片面および両
面(二重)印刷用インクジェット印刷方式の基本構成を
例示する。
【0040】図1に本発明の熱インクジェット印刷方式
の一例を示す。この方式ではインクは基材の一面5に印
刷され、本発明の透明液は基材の他の面6に付加され
る。特に図1では、シートSs(片面インクジェット印
刷用基材)は種々の基材送給機構により印刷処理方向P
に動かされる。基材送給機構としてはベルト、ローラ
ー、誘導輪、回転ドラム、往復プラテン等がある。ロー
ラ4(すなわち回転方向を示す矢印の位置にある給紙機
構)がシートSsの移動手段として図示されているが、
他の手段を使用してもよい。該他の手段は、ベルト、誘
導輪、回転ドラムあるいは往復プラテンなどである。ま
た、基材Ssは連続シートとして図示されているが不連
続状であってもよい。連続基材シートの場合は、同シー
トは付属のカッター9で切断されて所望の長さにされ、
これにより像形成された基材が片面印刷物トレー(SS
POT)10に供給される。印刷ヘッドアセンブリ12
は黒(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)および黄
(Y)の印刷ヘッドと各々に対応するインクカートリッ
ジからなり、シートSsの処理方向に沿ったある一点に
位置する。大容量のインクジェット印刷の場合、印刷ヘ
ッドアセンブリは付属のインク供給装置11からインク
を補給される。装置11は黒、シアン、マゼンタおよび
黄のインク容器からなり、同容器は各々独立した配線を
備えて対応する印刷ヘッド(黒、シアン、マゼンタおよ
び黄の印刷ヘッド)に接続される。一つ以上のインクジ
ェット印刷ヘッドを含む種々の印刷ヘッドが利用でき、
同ヘッドは連続インクジェット、圧電式、熱インクジェ
ットおよび音響インクジェット印刷ヘッド並びに全幅ア
レーインクジェット印刷ヘッド(例えば全幅熱インクジ
ェット印刷ヘッド)の中から所望のものが選択される。
他の実施形態では複数の印刷ヘッドが利用され、同複数
印刷ヘッドにより好みに応じて種々の色インクを適用で
きる。この印刷ヘッドで色インクを付加する一連の印刷
動作はフレキシブルに行なうことができ(例えばY,
C,M,K;Y,M,C,K;K,M,C,Y;K,
C,M,Y;他)、図1に示すK,C,M,Yの順の配
置だけに限定されない。単純パス並びに複数パス(例え
ば印刷ヘッドを数回基材面を横切って移動させ像を完成
する)あるいはチェック盤状のインクジェット印刷法を
用いてカラー、黒色のいずれかまたは両方の像を基材上
に形成できる。このインクジェット印刷は加熱もしくは
非加熱いずれか任意の状態で行われる。加熱は図1に示
すインク乾燥用輻射ヒータなどのインク乾燥手段2、3
により供給される。別の透明水性液用印刷ヘッド14が
処理方向の下流に位置し、透明水性液を基材面6の上に
印刷する。面6は基材Ssの(可視像からなる)像面5
の反対側にある。図では透明水性液用印刷ヘッド14は
インクジェット印刷ヘッドアセンブリ12の下流位置に
示されているが、ヘッド14はアセンブリ12の前、あ
るいは後のいずれにも設置可能である。希望により(可
視インク印刷ヘッドアセンブリ)12と(接続配線を伴
う可視インク容器)11の位置を(透明水性液用印刷ヘ
ッド、CALP)14と(透明水性液用カートリッジま
たは容器および接続配線、CAL)13の位置と入れ換
えることもできる。本発明の透明水性液は供給源13を
介して透明水性液用印刷ヘッド14に補給される。印刷
ヘッドの型は印刷ヘッドアセンブリ12(例えば圧電イ
ンクジェット、熱インクジェット、音響インクジェッ
ト、連続インクジェット他)の型と同じかあるいは異な
っていてもよい。また同ヘッドは上述の各印刷ヘッドの
いずれをも含む。透明水性液を基材Ssに供給する他の
手段として湿式ロール装置、蒸気発生装置、スプレー装
置等がある。
【0041】印刷ヘッド12、14に加えてシートSs
の経路沿いに付属の基材予備加熱装置1並びにインク乾
燥手段2、3が配列している。装置1は加熱ローラーま
たはドラム、加熱ベルト、発熱素子、ランプ、輻射ヒー
タ他を含む。インク乾燥手段2、3は公知の各加熱手段
を用いて基材Ssを加熱することで得られる。この加熱
は真空と循環熱風のいずれかまたは両方の補助の有無い
ずれかで行われる。前記公知の加熱手段は加熱ベルト、
プラテンまたはロール、ランプ、輻射ヒータ、マイクロ
波ヒータ等を含む。基材加熱はインクと透明水性液のい
ずれかまたは両方の付加の前または間中あるいは後に行
われる。図解のために、インク乾燥手段2、3の輻射ヒ
ータは基材Ssと印刷ヘッド12、14の下部に位置
し、印刷の前、間中および後に基材を加熱している。予
備加熱装置1とインク乾燥手段2、3はインクジェット
印刷工程中のどの位置にも設置可能である。
【0042】透明水性液を付加する透明水性液用印刷ヘ
ッド14は印刷ヘッドアセンブリ12と同じかもしくは
異なる基材面上に設置され、アセンブリ12の前あるい
は後に位置する。印刷ヘッドアセンブリ12からのイン
ク付加後あるいは透明水性液用印刷ヘッド14からの透
明水性液の付加後に基材Ss転置させてもよく、これに
より反対面に透明水性液またはインクが付加される。
【0043】図2に本発明によるインクジェット印刷装
置(機器)の別の実施形態を示す。基材は印刷工程方向
PDに移動する。本実施形態では、インクは基材S
d(二重インクジェット印刷用基材)の両面に付加され
る。インクジェット印刷ヘッドアセンブリ22、29は
本節および前節で述べた(例えば図1の印刷ヘッドアセ
ンブリ12と類似かもしくは同じの)各印刷ヘッドを含
み、同じあるいは異なる種類のインク(例えば同じかあ
るいは異なる組成の黒(K)、シアン(C)、マゼンタ
(M)および黄(Y))のインク供給器21、28(イ
ンク容器またはカートリッジ状)を介して水性インクを
基材Sdに付加する。複数印刷ヘッドが多色付加用とし
て利用される。本開示の各種印刷ヘッドを含む透明水性
液用印刷ヘッド24、27(CALP)には補給器2
3、26(CAL)から透明水性液が補給される。これ
ら各補給器には、同じかあるいは異なる組成の透明水性
液を収容することができる。一方の印刷ヘッドに補給さ
れる透明水性液はもう一方に補給される透明液と同じか
あるいは異なっていてもよい(例えば異なる湿潤剤、異
なる粘度、異なる表面張力あるいは異なる添加物)。あ
るいはまた、透明水性液は本節および前節記載のものと
異なる手段で基材Sdに付加される。基材Sdの加熱はイ
ンクと透明水性液のいずれかまたは両方の付加の前、間
中および後を含むあらゆる位置で行なうことができる。
図中に輻射ヒータ31、32、33、34および付属の
マイクロ波ヒータ25、30を示す。さらにその他のあ
らゆる従来式加熱手段が本記載の手段と同様に利用でき
る。該加熱手段は加熱ローラ、加熱ドラム、加熱ベル
ト、加熱プラテン、ランプ、レーザダイオード他を含
む。回転ローラー、回転ホイール、ベルトまたはプラテ
ン用の移送機器およびガイド用ギアを含む基材送給装置
35が使用される。
【0044】水性インク付加用印刷ヘッドアセンブリ2
2、29が透明液付加用印刷ヘッドの反対側(図2の基
材の上面)に位置している(あるいは対面している)
が、水性インクと透明水性液の付加用印刷ヘッドの位置
はフレキシブルであり、一方をもう一方の隣にあるいは
同一面上に置くこともできる。印刷ヘッドの配置とカラ
ーインク付加の印刷手順は自由にでき(例えばY,C,
M,K;Y,M,C,K;K,M,C,Y;K,C,
M,Y他)、図2に示すK,C,M,Yに限定されな
い。本発明における紙カール低減の目的が達成される限
り、対応する透明水性液(CAL)をもった透明水性液
用印刷ヘッド24、27(CALP)の二重印刷での使
用は印刷パターンに応じて任意にかつ選択的に行われ
る。
【0045】単純な場合では、透明水性液の付加は必ず
しも必要でない。この理由は同じもしくは類似の水性イ
ンクでの基材(Sd)の両面への印刷が水性インク付加
による応力緩和を平衡させるためである。この場合は透
明水性液を用いずに二重インクジェット印刷によって基
材(紙)の両側での可視像形成が行われる。ただし必要
なら、カール低減のために所望の可視像を歪めることな
く透明水性液の付加を行なうことが可能である。透明水
性液用の所望の印刷パターン(中間調あるいは全階調、
あるいは不規則画素他)が可視像の印刷を妨げることが
ないようにソフトウェアおよびコンピュータで予備設定
され、選択式に仕上げられる。加えて二重印刷(基材S
dの両面印刷)用に、基材Sdが図2の印刷方式あるいは
図1の印刷方式で利用される。図1の印刷方式では、基
材Ss(図1のSs)が2回以上印刷ヘッド部12、14
を通って送給される(両面に像形成された仕上げ基材の
製品トレーへの収納前の、基材の上面への1回目の可視
像の印刷と同下面への2回目の可視像の印刷)。
【0046】別の実施形態では、図2の印刷ヘッドアセ
ンブリ22、29と透明水性液用印刷ヘッド24、27
のいずれもが個別に選択されて基材Sdの一面あるいは
もう一方の面のいずれかに設置される。基材は、印刷ヘ
ッドアセンブリ22からのインク付加と透明水性液用印
刷ヘッド24からの透明水性液付加のいずれかまたは両
方の間で転置される。同様に基材Sdの所望の面へのイ
ンクと透明水性液のいずれかまたは両方の付加用の印刷
ヘッドアセンブリ29と透明水性液用印刷ヘッド27の
間で基材が転置される。二重印刷においては、(K,
C,M,Y印刷ヘッドからなる)印刷ヘッドアセンブリ
22がインク印刷用として基材の一面に位置し、(K,
C,M,Y印刷ヘッドからなる)印刷ヘッドアセンブリ
29が基材の反対面に位置する。
【0047】図2において基材Sdは水平位置に示さ
れ、印刷ヘッドアセンブリ22、29と透明水性液用印
刷ヘッド24、27がインクと透明水性液を基材上に向
けて下方に噴出する。インクを受容して可視像が描かれ
る基材は所望の各位置(例えば垂直や斜向あるいは水平
位置)に配置可能であり、水平位置だけに限定されな
い。別の実施形態(図示せず)では水平位置にない基材
がインクと透明水性液を受容する。このような場合は、
インクおよび透明水性液用の印刷ヘッドアセンブリ22
と透明水性液用印刷ヘッド24により基材の一面が印刷
され、一方で水性インクおよび透明水性液用の印刷ヘッ
ドアセンブリ29と透明水性液用印刷ヘッド27により
基材の反対面が印刷されるべく適切な配置が行われる。
【0048】図2において、連続織布基材が使用される
ときは基材(紙)カッター36が付属品として装備さ
れ、所望の各長さに該基材を切断する。基材収納トレー
(二重式収納トレー、DOT)37の使用によりほとん
どカールすることなく両面に像形成された印刷基材の最
終製品が受理される。希望により印刷材の最終製品は収
納トレー37に収容される前にホチキス止めされる(図
2に示さず)。
【0049】必要に応じ種々のカール防止剤が水性イン
クおよび本発明の透明水性液に適用される。同カール防
止剤として種々の分子量の、グリセリン(グリセロー
ル)プロキシレート、グリセリン(グリセロール)エト
キシレート、グリセリン(グリセロール)エトキシレー
ト/プロポキシレート混合物、トリメチルプロパンプロ
ポキシレート、トリメチルプロパンエトキシレート、ト
リメチルプロパンエトキシレート/プロポキシレート混
合物の誘導体およびその他公知のカール防止剤がある。
【0050】水性インクおよび本発明の透明水性液中で
のカール防止剤の存在量は一般にインクに対する重量比
で約0〜30%、好適には約0〜20%、特に好適には
約0〜15%である。ただしこの量は上記範囲外であっ
てもよい。
【0051】ここで用いる水性インクと透明水性液の液
媒は水である。あるいは同液媒は水と水に混和性または
水溶性の有機成分(湿潤剤や溶剤)の混合物を含有して
もよい。該有機成分として、エチレングリコール、プロ
ピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレ
ングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレ
ングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレ
ングリコールを含むグリコール誘導体;1.5−ペンタ
ンジオール等のペンタンジオールおよび1.6ヘキサン
ジオール等のヘキサンジオールを含むジオール類;トリ
ヒドロキシヘキサン(1.2.6−トリヒドロキシヘキ
サン)を含むトリオール類、グリセリン(グリセロー
ル)、トリメチルプロパンおよびエチレンオキサイドと
アルキルエチレンオキサイド(例えばグリセリン(グリ
セロール))プロポキシレートとの濃縮物、グリセリン
(グリセロール)エトキシレート、グリセリン(グリセ
ロール)エトキシレート/プロポキシレートの混合物、
トリメチルオプロパンプロポキシレート、トリメチルプ
ロパンエトキシレート、トリメチルオプロパンエトキシ
レート/プロポキシレート混合物;N−アルキルピロリ
ドン(N−メチルピロリドン、N−シクロヘキシルピロ
リドン他)を含むアミド類;尿素;カルビトール、ブチ
ルカルビトール、セルソロブ他等のグリコールエーテル
を含むエーテル類;ポリグリコールエーテル類;カルボ
ン酸類;エステル類;アルコール類;有機硫化物;ジメ
チル酸硫化物等有機酸硫化物;スルホレンを含むスルホ
ン酸;イソプロパノールおよびアルキルアルコールを含
むアルコール誘導体;エーテル誘導体;エタノルアミ
ン、ジエタノルアミンおよびトリエタノルアミンを含む
アミノアルコール類;ケトン類;ベタイン;およびその
他の水混和性または水溶性物質、並びにこれらの混合物
がある。
【0052】水と水混和性または水溶性有機物の混合物
を水性インクと透明水性液の液媒として選択したとき
は、有機物に対する水の比率は所定の有効範囲におかれ
る。この比は一般に約100:0から30:60であ
り、好適には98:2から40:60、特に好適には9
7:3から50:50である。ただしこの比は上記範囲
外であってもよい。該液媒の非水成分として一般に湿潤
剤または溶剤が適用される。これらは水(100℃)よ
りも高い沸点をもつ。水性インクおよび本発明の方法に
用いる透明水性液中での液媒の存在量は一般に重量比で
約50〜100%、好適には約60〜98%、特に好適
には70〜95%である。ただしこの量は上記範囲外で
あってもよい。
【0053】目的が達成されるものであれば、種々の材
料や湿潤剤またはそれらの混合物を水性インクおよび透
明水性液用として選択できる。適当な材料や溶剤の選択
に関係する重要な特性として、水との良好な相溶性、所
望の蒸気圧、毒性が低いこと、例えば7センチポイズ以
下の所望の固有粘度、例えば25dyn/cm以上の大
きな表面張力値他がある。水中でのこれら材料は染料成
分を実質的に完全溶解させる(インクの場合のみ)。イ
ンク成分および本発明の透明水性液用として選択される
有機材料の具体例には、Sulfolaneとして市販
されているテトラメチレンスルフォン:1,1,3,3
−テトラメチルウレア:3−メチルスルホレン:1.3
−ジメチル−2−イミダゾルダン等がある。好適な材料
はスルホレンなどのスルホン誘導体である。この理由は
同材料が本質的に低毒性であることを初めとして多くの
好ましい性質を備えているためである。本発明の目的が
実現できれば、例えばホルムアミド等の他の材料も選択
できる。溶剤の量は重量比で0〜約50%の範囲にあ
り、好適には約0.5〜30%、特に好適には約1.0
〜20%の範囲にある。ただしこの量は上記範囲外であ
ってもよい。 好適な共溶剤あるいは湿潤剤は、エチレ
ングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレング
リコール、ポリプロピレングリコール他などのジオー
ル、あるいはグリセリン(グリセロール)、トリメチル
プロパン(TMP)などのトリオール、およびこれらの
エチレンオキサイド、並びにアルキレンオキサイド(例
えばプロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド他)と
の濃縮物、スルホンおよびその他前述の湿潤剤などであ
る。
【0054】本発明の方法に用いる水性インク用着色剤
として染料がある。適当な染料の例として、アントラキ
ノン、モノアゾ色素、ジアゾ色素、フタロシアニン、ア
ザ[18]アヌレン、ホルマザン銅複合物、トリフェノ
ジオキサザン、ベルンアシッド(Bernacid)レ
ッド2BMN;ポンタミン(Pontamine)光沢
ボンドブルーA;ポンタミンフードブラック1、フード
ブラック22;カロリナ&ケミカル提供のカロダイレク
ト(Carodirect)ターコイズFBLスープラ
コンク(ダイレクトブルー199);モバイケミカル市
販のスペシャルファストターコイズ8GLリキッド(ダ
イレクトブルー86);クロンプトン(Crompto
n)&ノールズ(Knowles)提供のイントラボン
ドリキッドターコイズGLL(ダイレクトブルー8
6)、アルドリッヒケミカル市販のサイブラコン(Ci
bracon)光沢レッド38−A(リアクティブレッ
ド56)、モバイケミカル提供のレバフィックス(Le
vafix)光沢レッドE−4B;モバイケミカル提供
のレバフィックス光沢レッドE−6BA;ICIアメリ
カ提供のプロシオン(Procion)レッドH8B
(リアクティブレッド31);ピラム(Pylam)提
供のピラム保証D&Cレッド#28(アシッドレッド9
2);クロンプトン&ノールズ提供のダイレクトブリル
ピンクBグランドクルード(Clude);サンダズ
(Sandoz)社提供のカルタゾル(Cartaso
l)イェローGTFプレスケーキ;サンダズ提供のテト
ラジンエキストラコンク(FD&Cイェロー#5、アシ
ッドイェロー23);カロリナカラー&ケミカル提供の
カロダイレクトイェローRL(ダイレクトイェロー8
6);サンダズ提供のカルタゾルイェローGTFリキッ
ドスペシャル110;トリコン(Tricon)提供の
D&Cイェロー#10(アシッドイェロー3);トリコ
ン提供のイェローシェード16948;バスフ(BAS
F)提供のバスアシッド(Basacid)ブラックX
34、サンダズ社提供のカルタブラック2GT、ダイレ
クト光沢ピンクB(クロンプトン−ノルズ(Knoll
s));カヤノルレッド3BL(日本化薬社);レバノ
ール(Levanol)光沢レッド3BW(モバイケミ
カル社);レバダム(Levaderem)レモンイェ
ロー(モバイケミカル社);スピリットファストイェロ
ー3G;シリウススープライェローGD167;カルタ
ゾル光沢イェロー4GF(サンダズ);ペルガゾル(P
ergasol)イェローCGP(チバガイギー);デ
ルマカーボン(Dermacarbon)2GT(サン
ダズ);ピラゾル(Pyrazol)ブラックBG(I
CI);ラクゾル(Luxol)ブルーMBSN(モー
トン−チオコール);シェブロンブルー5GMF(IC
I);バスアシッドブルー750(BASF);ベルン
カラー(ニューヨーク、Poughkeepsie)市
販のベルンアシッドレッド;ポンタミン光沢ボンドブル
ー;ベルンカラーA,Y,34;テロン(Telon)
ファストイェロー4GL−175;BASFバスアシッ
ドブラックSE0228;ICI提供のプロジェットイ
ェロー1(ダイレクトイェロー86)、プロジェットマ
ゼンタ1(アシッドレッド249)、プロジェットシア
ン1(ダイレクトブルー199)、プロジェットブラッ
ク1(ダイレクトブラック168)、プロジェットイェ
ロー1−G(ダイレクトイェロー132)を含むプロジ
ェットシリーズの色素、住友化学社(日本)提供のアミ
ニル(Aminyl)光沢レッドF−B、ホーフェスト
(Hoechst)提供の「無塩」色素のドゥアシン
(Duasyn)ライン、同ラインとしてドゥアシンダ
イレクトブラックHEF−SF(ダイレクトブラック1
68)、ドゥアシンブラックRL−SF(リアクティブ
ブラック31)、ドゥアシンダイレクトイェロー6G−
SF VP216(ダイレクトイェロー157)、ドゥ
アシン光沢イェローGL−SF VP220(リアクテ
ィブイェロー37)、ドゥアシンアシッドイェローXX
−SFVP413(アシッドイェロー23)、ドゥアシ
ン光沢レッドF3B−SFVP218(リアクティブレ
ッド180)、ドゥアシンローダミンB−SF VP3
53(アシッドレッド52)、ドゥアシンダイレクトタ
ーコイズブルーFRL−SF VP368(ダイレクト
ブルー199)、ドゥアシンアシッドブルーAE−SF
VP344(アシッドブルー9)など、等並びにこれ
らの混合物がある。これら染料は所定の有効量分存在
し、一般には重量比で約0.1〜20%、好適には約
0.5〜10%、特に好適には約1.0〜7.0%存在
する。ただしこの量は上記範囲外であってもよい。
【0055】また、本発明の水性インク成分用着色剤は
顔料、あるいは一つ以上の染料と一つ以上の顔料のいず
れかまたは両方の混合物でもよい。顔料として黒、シア
ン、マゼンタ、黄、赤、青、緑、茶およびこれらの混合
等がある。適当な黒色顔料としてチャネルブラック、フ
ァーネスブラック、ランプブラックなどの種々のカーボ
ンブラックがある。着色顔料として赤、緑、青、茶、マ
ゼンタ、シアンおよび黄色の各粒子、並びにこれらの混
合物がある。適当なシアン顔料の具体例としては、銅テ
トラ−4−(オクタデシルスルホンアミド)フタロシア
ニン、色指数CI74160掲載のX−銅フタロシアニ
ン顔料、色指数CI69810認証のCI顔料ブルーと
アントラダンセレン(Anthradanthren
e)ブルー、スペシャルブルーX−2137、ホスパタ
ーム(Hostaperm)ブルー(フタロシアニン誘
導体)等がある。黄色顔料用に選択できるものの具体例
として、ダイアリライド(diarylide)イェロ
ー3,3−ジクロロベンジンアセトアニリド、色指数C
I12700認証のモノアゾ顔料、CIソルベントイェ
ロー16、ホロン(Foron)イェローSE/GLN
として色指数に認証されているニトロフェニルアミンス
ルホアミド、CIディスパースドイェロー33、2,5
−ジメトキシ−4−スルホンアニリドフェニルアゾ−
4′−クロロ−2.5−ジメトキシアセト−アセトアニ
リド、パーマネントイェローFGL、等がある。追加の
顔料例として、ノルマンディマゼンタRD−2400
(ポールユーリッヒ(Paul Uhlich))、パ
リオゲン(Paliogen)バイオレット5100
(BASF)、パリオゲンバイオレット5890(BA
SF)、パーマネントバイオレットVI2645(ポー
ルユーリッヒ)、ヘリオゲン(Heliogen)グリ
ーンL8730(BASF)、アーガイルグリーンXP
−111−S(ポールユーリッヒ)、光沢グリーントナ
ーGR0991(ポールユーリッヒ)、ヘイオゲンブル
ーL6900、L7200(BASF)、ヘリオゲンブ
ルーD6840、D7080(BASF)、スーダンブ
ルーOS(BASF)、PVファストブルーB2G01
(アメリカンホーフェスト(Hoechst))、アー
ガライト(Irgalite)ブルーBCA(チバガイ
ギー)、パリオゲンブルー6470(BASF)、スー
ダンIII(マテソン(Matheson)、コールマ
ン、ベル)、スーダンII(マテソン、コールマン、ベ
ル)、スーダンIV(マテソン、コールマン、ベル)、ス
ーダンオレンジG(アルドリッヒ)、スーダンオレンジ
220(BASF)、パリオゲンオレンジ3040(B
ASF)、オルソオレンジOR2673(ポールユーリ
ッヒ)、パリオゲンイェロー152、1560(BAS
F)、リソル(Lithol)ファストイェロー099
1K(BASF)、パリオトル(Paliotol)イ
ェロー1840(BASF)およびノボパーム(Nov
operm)イェローFG1(ホーフェスト)、パーマ
ネントイェローYE0305(ポールユーリッヒ)、ル
モゲン(Lumogen)、イェローD0790(BA
SF)、スコゲルブ(Suco−Gelb)L1250
(BASF)およびスコイェローD1355(BAS
F)がある。マゼンタ顔料の具体例として、ホスタパー
ムピンクE(アメリカンホーフェスト)、ファナル(F
anal)ピンクD4830(BASF)、シンカシア
(Cinquasisa)マゼンタ(デュポン)、リソ
ルスカーレットD3700(BASF)、トリジンレッ
ド(アルドリッヒ)、サーモプラスト用スカーレットN
SD PS PA(ユジーン(Ugine)クールマ
ン、カナダ)、E.D.トルイジンレッド(アルドリッ
ヒ)、リソルルービン(Rubine)トナー(ポール
ユーリッヒ)、リソルスカーレット4440(BAS
F)、ボンレッドC(ドミナンカラー社)、ロイヤル光
沢レッドRD−8192(ポールユーリッヒ)、オーラ
セット(Oracet)ピンクRF(チバガイギー)、
パイロゲンレッド3871K(BASF)、パイロゲン
レッド3340(BASF)、色指数CI60710認
証の2,9−ジメチル−置換キナクリドンおよびアント
ラキノン、およびリソルファストスカーレットL430
0(BASF)がある。適当な市販顔料分散体の追加例
として、ホスタファインブラックT、ホスタファインブ
ラックTS、ホスタファインイェローHR、ホスタファ
インイェローGR、ホスタファインレッドFRLL、ホ
スタファインルービン(Rubine)F6B、および
ホスタファインブルーB2Gを含むホーフェストセラネ
ス(Hoechst Celanese)社販売のホス
タファイン(Hostafine)顔料、レバニル(L
evanyl)ブラックA−SF、レバニルイェロー5
GXZ−SF等を含むベイヤー(Bayer)社提供の
顔料分散体、デルゾル(Derussol)Z350
S、デルゾルVU 25/L、デルゾル345およびデ
ルゾル345OSからなるデルゾルカーボンブラック顔
料分散体を含むデグサ社提供の顔料分散体、ディスパー
ブラック006607、ルコニール(Luconyl)
イェロー1250、バソフレックス(Basofle
x)ピンク4810、ルコニルブルー7050を含むB
ASF社提供の顔料分散体、サンスパーズ(Sunsp
erse)9303、サンスパーズレッドRHD936
5、サンスパーズマゼンタW83012、アクアトーン
マゼンタ、アクアトーンブルー、アクアトーンイェロー
を含むサンケミカル社提供の顔料分散体、等がある。
【0056】その他の顔料もまた適宜選択できる。顔料
分散体としてホスタファインブラック(TおよびT
S)、サンスパーズ9303およびレバニルブラックA
−SFなどのカーボンブラックがある。本発明における
好適な顔料は無毒かつエームズ試験で陰性の材料(カー
ボンブラックや色顔料)であり、安全性の面から同材料
は非突然変異誘発性および非発ガン性の顔料を含む。例
えば、顔料はきわめて低濃度の芳香族炭化水素重合体を
もつカーボンブラックや着色顔料を含むことが望まし
い。同重合体は発ガン性あるいは突然変異誘発性である
ことがわかっている。具体例として、多くの市販カーボ
ンブラックおよび着色顔料中のニトロピレン、ピレン、
テトラシン、ペンタシンおよびその他の芳香族炭化水素
重合体は濃度5ppm以上で有毒と考えられる。したが
って有毒の芳香族炭化水素の顔料中での含有量を5pp
m以下に制限する必要があり、これにより毒性のないイ
ンクジェットインクが作製される。多くの市販カーボン
ブラックおよび顔料は5ppm以上の芳香族炭化水素濃
度をもつ。このためこれらを適用したインクは一般に有
毒でエームズ試験に合格しないと考えられる。しかしな
がら多くの無毒性カーボンブラックおよび着色顔料は芳
香族炭化水素重合体の含有量が5ppm以下であり、こ
のため本発明用に適する。同無毒性顔料類として、ラー
ベン(Raven)5250、ラーベン5750、リー
ガル330、ブラックパール1300、ブラックパール
ズL、バルカンXC−7、ホスタパームピンクE、ホス
タパームブルー(フタロシアニン誘導体の一種)および
その他の顔料がある。好適な顔料は芳香族炭化水素重合
体の含有量が1ppm以下のものである。同顔料はエー
ムズ試験で陽性を示さず、トナーおよびインクジェット
インク用として安全と考えられる。これら芳香族炭化水
素重合体の量が少ない(少なくとも5ppm以下)無毒
性カーボンブラックおよび着色顔料は簡単に市場で入手
できるものでなく、ゼロックス社特性のものであり、本
発明の無毒性インクジェットインク作製上きわめて有用
である。
【0057】必要であれば、上述の顔料および顔料分散
体の色適性(例えば色合い、色範囲、光学濃度他)は公
知の各染料を用いて変性できる。染料として、フードブ
ラックNo.1、フードブラックNo.2、ダイレクト
ブラック168、アシッドブルー9、銅フタロシアニン
テトラスルホネートナトリウム塩他を含む水溶性銅フタ
ロシアニン誘導体、アシッドレッド52、アシッドイェ
ロー17、テトラジンイェロー、プロジェクトシアン、
プロジェクトマゼンタ、プロジェクトイェロー等があ
る。ただし本発明ではほとんどのインクジェット像の着
色はインク中の顔料系着色剤により行われる。
【0058】本発明では本節記述の方法で作製された顔
料分散体がインクジェット印刷用のインク構成材料に使
用される。この顔料インク作製用分散体は顔料を少なく
とも一つの分散剤もしくは分散用薬品、水並びに他の薬
品添加剤と混合して得られる。前記分散剤等はアニオン
性、カチオン性、ノニオン性の各分散剤およびこれらを
相溶させた混合物(例えばアニオン性とノニオン性の混
合分散剤、カチオン性とノニオン性の混合分散剤など)
の中から選択される。顔料には他の顔料以外に以下に掲
げるものが含まれる。すなわちホスタパームピンク、C
I顔料レッド9、146と184、フタロシアニン(C
Iピグメントブルー15、15:4他)、金属フタロシ
アニン誘導体(例え銅フタロシアニンおよびその誘導
体、バナジルフタロシアニン、あるいは金属を含まない
フタロシアニン他)、CIピグメントイェローB、8
3、85他、ダイレクトイェロー157他、およびラー
ベン5250、ラーベン5750、ブラックパールス
L、ブラックパールズ1300、リーガル330、バル
カンXC−72Cを含むカーボンブラック、他である。
本発明による好適な顔料の一つにカボット(Cabo
t)社提供のリーガル330、およびコロンビアンケミ
カル社提供のラーベン5750およびラーベン5250
などのカーボンブラックがある。
【0059】水性インクあるいは分散体中の顔料粒径は
できるだけ小さいことが好ましい。これにより顔料粒子
が液媒中で良好な色濃度を有して安定にコロイド懸濁す
ることができる。またこれにより熱インクジェットプリ
ンタでの前記インクの使用時にインクジェットチャンネ
ルまたはノズル開口部の目詰まりが防止される。平均粒
子径は一般に約0.001〜5ミクロン、好適には約
0.01〜3ミクロン、特に好適には0.01〜1.2
ミクロンである。ただしこの平均粒径は上記範囲外であ
ってもよい。本発明のインクにおける特に好適な顔料粒
径をもつ粒子は、少なくとも50%の粒子が0.3ミク
ロン以下であり3.0ミクロン以上の粒子を含まないも
のである(測定はホダカCAPA700粒度分布径で行
った)。さらに好適な顔料粒径をもつインクの粒子は、
少なくとも70%の粒子が0.3ミクロン以下であり
1.0〜1.2ミクロンより大きい粒子がないことであ
る。これらの顔料は、超音波処理、遠心分離および濾過
されて所望の粒径にされる。顔料はインク成分中で所定
の有効量分存在し、この量は一般に重量比で約1〜20
%、好適には約2〜10%、特に好適には約4〜8%で
ある。ただしこの量は上記範囲外であってもよい。
【0060】本発明では水性インク中の顔料は一つ以上
の分散剤を用いて水に分散される。分散剤はアニオン
性、カチオン性およびノニオン性のものであり、特にイ
オン性(水中でイオン化する性質)と疎水性(顔料に対
して親和性)の部分を兼ね備えたイオン性分散剤であ
る。適当な分散剤としてアニオン性分散剤があり、同分
散剤にはスチレンスルホネート塩(例えばNa+,L
+,K+,Cs+,Rb+置換および無置換のアンモニウ
ムカチオン他)またはナフタレンスルホート塩(例えば
Na+,Li+,K+,Cs+,Rb+置換および無置換の
アンモニウムカチオン他)、無置換および置換された
(例えばアルキル、アルコキシ置換ナフタレン誘導体
他)ナフタレンスルホネート塩(例えばNa+,Li+
+,Cs+,Rb+置換および無置換のアンモニウムカ
チオン他)とアルデヒド誘導体(例えばホルムアルデヒ
ド、アセトアルデヒド、プロピルアルデヒドを含む無置
換のアルキルアルデヒド他)などの重合体および共重合
体およびこれらの混合物、並びに以上の水溶液がある。
これら分散剤にはローマー(Lomar)D、ダグザド
(Daxad)19、ダグザドK、タモール(Tamo
l)SN等の商品が含まれる。特に好適な分散剤はナフ
タレンスルホネート塩を含み、特にナフタレンスルホン
酸とホルムアルデヒドの濃縮物およびその塩類(例えば
Na+,Li+,K+,Cs+,Rb+置換および無置換の
アンモニウムカチオン他)を含む。またノニオン性の分
散剤あるいは界面活性剤を用いてもよい。ノニオン性分
散剤としてエトキシル化モノアルキルまたはジアルキル
フェノールがあり、これにはローヌープーランク社製の
アイゲパル(Igepal)CA、COシリーズ(例え
ばアイゲパルCA−630、アイゲパルCO−630
他)材料、およびユニオンカーバイド社製のトリトーン
シリーズが含まれる。これらノニオン性界面活性剤ある
いは分散剤は単独または前記アニオン性分散剤(例えば
前記ナフタレンスルホネート塩やホルムアルデヒド他)
と併せて使用される。またノニオン性分散剤は水への顔
料分散において単独または一つ以上のカチオン性分散剤
と併せて使用される。本発明による上述の顔料分散剤に
対する顔料の比率は約1/0.01〜1/3の範囲にあ
り、好適には約1/0.1〜1/1、特に好適には約1
/0.15〜1/0.5の範囲にある。前記アニオン性
分散剤中のアルデヒド(例えばホルムアルデヒド、アセ
トアルデヒド他)に対するナフタレン置換量は一般に約
1対1である。ただしこの比は原料の化学量論組成や反
応条件によって異なる。またこの比は簡単に調整でき、
所望の分子量およびアルデヒドに対する所望のナフタレ
ン置換比率をもつ分散剤が得られる。分散体の残分は、
水、溶剤または湿潤剤および薬品添加物などの不活性成
分からなる。分散剤の平均分子量は一般に20,000
以下、好適には13,000以下、特に好適には10,
000以下である。顔料分散体は、水およびインク中で
の顔料粒子を安定化させるに十分な分散剤を含むことだ
けでなく、粘度、安定性および光学濃度などの分散体性
質に多大な悪影響を与えないことが必要である。
【0061】本発明では、水性顔料インク用顔料分散体
は少なくとも一つの分散剤(例えばホルムアルデヒドと
ナトリウムナフタレンスルホネートの生成物あるいはア
ルデヒドとナフタレンスルホン酸塩誘導体の生成物他)
と顔料とをミキサー中で水と混合して作製される。この
混合は付属の粉砕用媒体を用いてまたは用いずに行われ
る。ミキサーとして、アトリッタ(attrito
r)、サンドミル、ホモジナイザ、ミクロフルーイダイ
ザを含むフルーイダイザ(fluidizer)、高速
ミキサがある。粉砕用媒体としてステンレス鋼ボール、
セラミック片等がある。前記の顔料と分散剤との適性比
率および十分な粉砕(製粉)時間が顔料粒径を下げるた
めに必要であり、これにより相応の顔料分散体が得られ
る。
【0062】他の薬品添加剤もまた水性インクおよび本
発明の透明水性液中に存在する。例えば界面活性剤ある
いはぬれ性促進剤がインクに添加される。これらの添加
剤としてカチオン性、アニオン性あるいはノニオン性の
各タイプのものがある。適当な界面活性剤およびぬれ性
促進剤として、ローム&ハース(Haas)社提供のタ
モール(Tamol)SN、タモールLGおよびトリト
ーンシリーズの各材料、ローヌープーランク社(正式に
はCA社)提供のマラスパーズ(Maraspers
e)シリーズの各材料およびアイゲパールシリーズの各
材料、E.I.デュポン ダ ネマーズ(Nemour
s)&カンパニー提供のデュポノール(Dupono
l)シリーズの各材料、CAF提供のエマルファー(E
mulphor)ON870およびON877およびそ
の他の市販界面活性剤がある。これらの界面活性剤とぬ
れ性促進剤は顔料インクあるいは分散体中に有効量分存
在し、一般には重量比で0〜約15%、好適には約0.
01〜10%、特に好適には約0.02〜8%存在す
る。ただしこの量は上記範囲外であってもよい。
【0063】高分子薬品添加剤もまたインクおよび本発
明の方法に用いる透明水性液に添加され、これによりイ
ンクと透明水性液の粘度が高められる。同添加剤とし
て、アラビアゴムなどの水溶性高分子、ポリアクリレー
ト塩、ポリメタクリレート塩、ポリビニルアルコール、
ヒドロキシプロピルセルローズ、ヒドロキシエチルセル
ローズ、ポリビニルピロリドン、ポリビニルエーテル、
でんぷん、多糖類、ポリエチレン酸化物とポリプロピレ
ン酸化物から誘導されたポリエチレンイミン等がある。
ポリエチレンイミンにはDKSインターナショナル(日
本、東京)提供のDiscoleシリーズ、およびテキ
サコ、ベライレ(Texaco,Bellaire)
(テキサス)提供のジェファーミン(Jeffamin
e)シリーズ等がある。高分子添加剤はインクあるいは
本発明の透明水性液中に重量比で0〜約10%、好適に
は約0.001〜8%、特に好適には約0.01〜5%
存在する。ただしこの量は上記範囲外であってもよい。
【0064】インクおよび本発明の方法に用いる透明水
性液への他の補足的な添加剤として細菌の成長を抑制す
る殺菌剤、浸透調整剤(または浸透剤)およびpH調整
剤がある。殺菌剤として、ダウイシル(Dowici
l)150、200および75、ウンデシレン酸塩、安
息香酸塩、アスコルビルパルミチル酸塩、プロピオン酸
塩、ソルビン酸塩、ICI社製プラクセル(Proxc
el)シリーズ等がある。これら殺菌剤の量は約0.0
001〜10%であり、好適には約0.001〜8%、
特に好適には約0.01〜4%である。ただしこの量は
上記範囲外であってもよい。浸透調整剤(または浸透
剤)として、プロピルカルビトル、ブチルカルビトルお
よびヘキシルカルビトルなどのアルキルカルビトルを含
むアルコールエーテル誘導体、エチレングリコールアル
キルエーテル、プロピレングリコールアルキルエーテ
ル、ジエチレングリコールヘキシルエーテルを含むジエ
チレングリコールアルキルエーテル、ポリエチレングリ
コールアルキルエーテル、ポリプロピレングリコールア
ルキルエーテル、N−メチルピロリドンとN−ヘキシル
ピロリドンと1−ドデシル−2−ピロリドンを含むアル
キルピロリドン誘導体、N,N−ジメチルトルアミドを
含むアルキルトルアミド誘導体、アルキルアミド誘導
体、ベンジルアルコール等、およびこれらの混合物があ
る。これら浸透調整剤の量は重量比で0〜約25%、好
適には約0.01〜20%、特に好適には約0.01〜
15%である。ただしこの量は上記範囲外であってもよ
い。インクあるいは透明水性液中の他の補足的な成分と
してキレート剤がある。同成分のインク中濃度は重量比
で約0〜10%の範囲にあり、好適には約0.1〜8
%、特に好適には約0.1〜5%の範囲にある。
【0065】インクあるいは透明水性液に適した添加剤
のその他の例として米国特許第5,223,026号お
よび同第5,207,825号に開示のものがある。各
明細書はすべて参考文献として本書に引用されている。
【0066】水性インクと本発明の透明水性液は染料以
外のイオン性成分を含有してもよい。同イオン性化合物
は液媒中で少なくとも一部がイオン化し、乾燥用マイク
ロ波との所望の結合作用を行なう。このイオン性化合物
はインク中で比較的少量で所望の導電性が得られるよう
に選択されることが好ましい。例えば、同イオン性化合
物はインクおよび透明水性液の水性液媒中で高い解離度
を示すことが好ましい。この理由は、高い解離度によっ
て液中でのフリーイオン数が増し、そのために一定分子
量におけるイオン性化合物の導電性が高まるためであ
る。一般に好適なイオン性化合物は約100%の解離度
を示す。ただし低い解離度を示すイオン性化合物も使用
可能である。
【0067】イオン性化合物として酸、塩基または塩が
ある。代表的なカチオンはH+,Li+,Na+,K+,M
2+,Ca2+,Fe2+,Fe3+,Al3+,NH4+等であ
る、ただしこれらに限定はされない。代表的なアニオン
はOH-,F-,Cl-,Br-,I-,NO3 -,SO4 2-
CH3COO-等である、ただしこれらに限定はされな
い。適当な酸の具体例としてHCl,HBr,HI,H
NO3,H2SO4、酢酸等がある、ただしこれらに限定
はされない。塩基の具体例としてLiOH,NaOH,
KOH,Mg(OH)2,Ca(OH)2,Fe(OH)
2,Fe(OH)3,Al(OH)3,NH4OH等があ
る、ただしこれらに限定はされない。適当な塩の具体例
としてNaCl,KI,NH4I,NH4Br,NH4
CO3,NaI,NaNO3,(NH42SO4,NH4
l,LiCl等がある、ただしこれらに限定はされな
い。
【0068】一般にイオン性化合物がインクおよび透明
水性液中で単位重量当りに高いインク導電性をもたらす
上で、同化合物はインクおよび透明水性液の乾燥用マイ
クロ波と関連して選択されることが好ましい。例えば一
般に低分子量のカチオンとアニオンを含む化合物は高分
子量のカチオンとアニオンを含むイオン性化合物よりも
インクおよび透明水性液中で単位化合物重量当りに高い
導電性をもたらす。したがって1重量%の塩化リチウム
を含むインクまたは透明水性液は1重量%のヨー化カリ
ウムを含むインクよりも高い導電性を示す。この理由は
塩化リチウムを含むインクはヨー化カリウムを含むイン
クよりも単位重量当りのフリーイオン数が多いためであ
る。イオン性化合物には、インクあるいは透明水性液中
にごく微量を要するだけで所望の導電性が実現されるも
のがある。この化合物は、他のインク構成材料または染
料や顔料のコロイド分散安定性などのインク特性が多量
のイオンの存在によって悪影響を受ける場合に特に好適
である。イオン性化合物の適用は他成分の溶解性を適正
化するべく適宜選択される。
【0069】水性インクまたは透明水性液がマイクロ波
で乾燥される場合同インクまたは水性液中に存在する染
料以外のイオン性化合物の量は種々変化する。一般にイ
ンクは色素以外のイオン性化合物すなわち無機および有
機の塩類を重量比で約0〜20%含有し、好適には約
0.01〜10%、特に好適には約0.1〜5%含有す
る。ただし本発明の乾燥における導電性の目標が達成さ
れれば、前記含有量は上記範囲外であってもよい。また
一般にイオン性化合物の存在量は、化合物中のイオンの
半径と価数、所望の印刷処理速度、所望のインク導電
性、紙寸法と像寸法の関係およびインク付着濃度(mg
/cm2)、マイクロ波乾燥装置の出力レベル等にも依
存する。
【0070】イオン性化合物または塩と結合作用するマ
イクロ波については、適量が水性インクおよび本発明の
透明水性液に対して使用される必要がある。ただし過度
の導電性はインク特性に悪影響を与える。塩濃度が高い
と染料等のインク成分が液媒中で溶解しにくくなる。加
えて導電性が高いとマイクロ波による加熱のためにベタ
像が沸騰、飛散する。
【0071】本発明の水性インク構成物は前述の顔料分
散体を前述の溶剤、湿潤剤およびその他のインク添加剤
(あるいは成分)と混合して得られる。混合は種々の方
法で行われる。同方法として均質化処理、超音波処理、
ミクロ流動処理(microfluidizatio
n)、機械混合、磁気スターラ、高速ジェット処理等が
ある。超音波処理あるいは均質化処理が好適な方法であ
る。この理由はこれらの処理によって顔料インク内に分
散剤が一様に分散され、その結果均質な顔料粒子分散体
が得られるためである。またミクロ流動処理は顔料分散
体およびインクの大規模生産用に用いられる。
【0072】顔料分散体の形成後、本発明に相応する顔
料インクが水系インクの作製に適する諸々の方法により
作製される。例えば各インク構成材料は所望の量に混合
され、均一なインク組成が得られるまで攪拌される(通
常は約30分、ただし混合または攪拌はこれよりも長時
間、短時間のいずれもあり得る)。必ずしも必要ではな
いが、希望によりインク構成材料は混合時に加熱され
る。混合と遠心分離兼攪拌に続いて、一般にインク構成
材料は濾過され3.0ミクロン以上の固形物あるいは異
物がすべて取り除かれる。他の各種インク作製方法もま
た適宜使用される。
【0073】本発明において水性インクと透明水性液の
表面張力は25dyn/cm以上であり、好適には30
dyn/cm以上、特に好適には35dyn/cm以上
である。ただしこの値は上記範囲外であってもよい。イ
ンクあるいは透明水性液の粘度は通常20.0cps以
下であり、好ましくは10.0cps以下、特に好まし
くは5.0cps以下である。
【0074】水性インクあるいは本発明の透明水性液は
すぐれた滞留可能時間をもつ。一般に同インクは600
dpiの印刷ヘッドの使用時に好適な最低20秒以上の
滞留可能時間と併せて少なくとも10秒、特に好適には
20秒から1000秒以上程度の滞留可能時間をもつ。
【0075】水性インクと透明水性液とは像の形で適当
な基材に付加される。基材へのインク付加は水系インク
に適合した相応の各印刷法によって行われる。同印刷法
としてペンプロッタ、連続流インクジェット印刷、ドロ
ップオンデマンドインクジェット印刷(圧電、音響およ
び熱インクジェット方式を含む)等がある。単純パス並
びに複数パスあるいはチェック盤状インクジェット印刷
法を用いてカラー、白黒のいずれかまたは両方の像が基
材に形成される。加熱および遅延技術を併用したチェッ
ク盤状印刷が好ましい。基材加熱は公知の各加熱手段に
より行われる。このとき真空、循環熱風のいずれかまた
は両方の補助手段を併用してあるいはしないで行われ
る。前記加熱手段として加熱ベルト、プラテン、ロー
ル、ランプ、輻射ヒーター、マイクロ波ヒーター、レー
ザダイオード等がある。イオン性インク添加剤の使用時
にはマイクロ波ヒーターが好適に利用される。マイクロ
波乾燥器を用いたインクジェットプリンタとして適当な
ものに、キャレイラ(Carreira)らによる米国
特許第5,220,346号開示のものがある。
【0076】本インクジェット印刷法と水系インクおよ
び本発明の透明水性液の構成材料は広範囲で幅広い変形
が可能である。以下の実施例は単に例示のために提供す
るものである。また本インクジェット印刷法と水性イン
クおよびカール低減用透明水性液の構成材料に関して、
本発明の範囲内で従来技術により種々の他の変形が可能
である。
【0077】
【実施例】チェック盤状技術を用いたもしくは用いない
印刷時に(輻射ヒーターを用いて)基材加熱が行われ
る。印刷モードとして、a)高速モード(チェック盤状
技術を用いない単純パス、PF)、b)高品質モード
(HQモードでのチェック盤状技術および加熱)、およ
びc)標準モード(チェック盤状技術および加熱、Nモ
ード)などがあり、これらのモードを用いて4周辺に余
白を有した81/2×11インチの紙に大面積(81/16×
101/4インチ)のベタ印刷が行われる。ヒューレット
パッカーHP−1200C黒およびカラーインク(カー
ボンブラックインク、シアン、マゼンタおよび黄色染料
インク)、CH3カラーセット水性インク(シアン、マ
ゼンタおよび黄色染料インク)、新形インク、および透
明水性液を用いて本発明の実証実験が行われる。寸法、
紙重量および製造工程(アルカリあるいは酸処理工程)
の異なる種々の無地紙が使用される。水の付加後、イン
クジェット像をもつもしくはもたない紙はカール特性の
測定前に最低一晩乾燥させられる。 紙カールデータ
は、カール半径、4隅の平均紙高さおよび紙の長手側の
中心(11インチ側の中心)近くの平均紙高さを用いて
求められる。カール半径はフリーハンギング(free
hanging)法によって求められる。紙挟みを測
定する紙の中心(幅方向、81/2インチ側)に取り付け
て紙が空気中で自由に吊下がるようにする。紙カールの
曲率は端近傍の紙カール形状を既知の曲率半径の湾曲を
有したテンプレートと一致させて決定される。カール半
径の値が大のものは紙カールが少ないことを示す。
【0078】紙隅の平均高さはインクジェットインクあ
るいは透明水性液で像形成された紙を平坦面上に置いて
4隅の合計高さを求め、これを4で割って決定した。紙
隅の平均高さの値が大きいものは紙カールの問題が大き
いことを示す(表2、3中の全A事例)。平均紙高さの
値が小さいものは少ない紙カールを示す(望ましい事
例、表2、3中の全B事例)。同様に紙中央の平均高さ
もまた、紙の(81/2×11インチ紙の11インチ側に
沿った)長手側の中央の高さが測定、平均化されること
以外は上記と同様の方法で決定された。同平均値が小さ
いものはカールが少ないことを反映している。
【0079】実施例1.紙カールは水あるいは水系イン
クのいずれかによって紙面にベタ印刷をすることで生じ
る。水と少量(@0.01%)の界面活性剤(アイゲパ
ールCO−630)を含む透明水性液が作製される。透
明水性液は室温で33.5dyn/cmの表面張力をも
つ。透明水性液は清浄な空のHP−1200Cシアンイ
ンク印刷用カートリッジ中に配置されて、紙カールに対
する水の影響を実証する(表1)。数種の無地紙がHP
−1200Cプリンタを用いて透明水性液により高品質
モード(HQモード)で印刷される。HQモード印刷は
印刷時に加熱とチェック盤状(中間調印刷)方式を使用
する。高速モードに比べHQモードでは紙カールが少な
い。高速モードでは一本の帯状でインクが紙に供給さ
れ、ベタ印刷が行われる。好適なHQモードにおいても
透明水性液あるいは水系のインクジェット印刷に起因し
た紙カールが観察される(表1、2、3参照)。紙カー
ルは本発明の方法によって低減され得る(表1、2、
3、4参照)。
【0080】
【表1】 実施例2.CH3水性インク一式(CH3シアンイン
ク、CH3マゼンタインクおよびCH3黄色インク)が
カールの研究に供試される。同インク組成を以下に重量
%で示す。1).CH3シアンインク:プロジェクトシ
アン染料(ICI 10%液体染料濃縮、35%固
体)、ブチルカルビトル(10.0%)、N−シクロピ
ロリジオーネ(2.0%)、スルホレン(15.0
%)、ポリエチレンオキサイド(0.07%)、および
水(残分)。2).CH3マゼンタインク:三菱マゼン
タ染料(4.0%)、ブチルカルビトル(10.0
%)、N−シクロピロリジオーネ(2.0%)、スルホ
レン(15.0%)、ポリエチレンオキサイド(0.0
5%)、および水(残分)。3).CH3黄色インク:
プロジェクトイェロー1G(4.0%)、ブチルカルビ
トル(10.0%)、N−シクロピロリジオーネ(2.
0%)、スルホレン(15.0%)、ポリエチレンオキ
サイド(0.03%)、および水(残分)。これらのイ
ンクによる紙の片面へのベタ印刷により紙カールが生成
する。紙カールは本発明により著しく低減することがで
きる。
【0081】またヒューレットパッカードHP−120
0Cインクジェットインク(シアン、マゼンタ、黄色の
染料インクおよびカーボンブラックの顔料インク)を使
用してベタ印刷が行われる。ベタ印刷はカールを発生さ
せるものであるが、本発明の方法によって明確に低減さ
れる。
【0082】種々の水性インクと透明水性液がHP−1
200C熱インクジェットプリンタで種々の無地紙に印
刷される。また印刷後の試料は実験室環境で最低一晩乾
燥され、紙が平衡状態に達するようにされる。
【0083】本発明の透明水性液は水と微量(@0.0
1%)の界面活性剤(アイゲパールCO−630)を含
む。この液を用いてあらかじめ像形成された紙の裏面に
印刷が行われる。像形成は水性インク(例えばHP−1
200Cインクジェットインク)を用いて熱インクジェ
ット方式で行い、エージング後紙にカールが生じてい
る。(前面に)インクジェット像を含む紙の裏面への透
明水性液を用いた印刷によるカール低減結果を表2、3
に示す。事例A(例えば1A、2A、3A他)ではすべ
て、紙片面へのインクジェット印刷後の周囲環境下での
大気乾燥だけで紙カールが発生した。すべての紙は、印
刷および実験室環境でのエージング後異なるレベルの紙
カールを示した。種々異なる度合のカールがインク、紙
および印刷モードの種類により観察される。最悪の場合
は、像形成された紙は渦巻状あるいは巻物状(甚だしい
場合)であり測定不能である。本発明の透明水性液での
像形成された紙への印刷(実施例4に示す、表2、4の
全A事例)および乾燥後、明確な紙カールの低減が全事
例で観察される(例えば1B、2B、3B他)。結果を
表2、3に示す。本データは、本発明の透明水性液を効
果的に用いてあらかじめ形成された像を乱すことなく紙
カールをほとんどなくすることができることを明確に示
している。
【表2】
【表3】 実施例3.インクジェットインクでの無地紙へのベタ印
刷はエージングにおいて望ましくない紙カールを発生さ
せる。像形成された紙(少なくとも一種類の水性インク
ジェットインクを用いて熱インクジェット印刷法であら
かじめ像形成される)の裏面を水系の水性インクジェッ
トインク(例えばCH3マゼンタインク、CHシアンイ
ンク、HP−1200Cインク他)で印刷することによ
り、紙カールは明確に低減する。この紙カールの低減は
紙の上面と下面間の応力差の減少によるものであり、同
応力差の減少は水性インク中の水によって生じる。本実
施例は多くの事例(事例1、4、および5)において、
水系の水性インクジェットインクで像形成された紙の裏
面を印刷することによりカールの低減が行えることを示
す。
【0084】(水性インクジェットインクは最初に印刷
したインクと同一(事例2)かもしくは異なるインク
(他の全ての事例)のいずれかのものである。)カラー
インクの構成材料と印刷モードは、最初の印刷インクと
第2の印刷インク間で同じかあるいは異なっている。本
発明の紙カールの低減が達成されれば、像形成された紙
の裏面印刷(二重印刷)は中間調(1/4階調、1/2
階調、文書、グラフィック他)および全階調(ベタ)を
含むあらゆる所望のパターンで実施できる。本実施例で
は例証のために全階調(ベタ印刷)像での裏面印刷を用
いて極端な場合をシミュレートする。結果を表4に示
す。片面印刷で紙カールを発生させることがわかってい
るインク(* 印)が両面インクジェット印刷(二重イン
クジェット印刷)では悪質な紙カールを発生させない。
二重インクジェット印刷は紙の消費を節約するだけでな
く、本実施例で例証したように紙カール低減の上でも望
ましいことが明らかにされた。基材へのインクジェット
印刷はチェック盤状モード(例えばHQ=高画質チェッ
ク盤状モード)あるいは単純パスモード(例えばPF=
高速給紙モード)のいずれかで行われた。
【0085】
【表4】
【0086】
【発明の効果】本発明による紙カール低減式印刷方法、
装置および材料によりインクジェット印刷における紙カ
ールが低減する。これにより印刷基材の表示、保存およ
び送給性が向上し、特にグラフィクスやカラー印刷に適
したインクジェット印刷が基材の片面あるいは両面に行
える。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の方法に適した一実施形態による印刷
方式の模式図である。
【図2】 本発明の方法に適した別の実施形態による印
刷方式の模式図である。
【符号の説明】
2, 3 インク乾燥手段、5 像形成面、6 非像形成
面、12, 22, 29印刷ヘッドアセンブリ、14, 2
4, 27 透明水性液用印刷ヘッド。
【手続補正書】
【提出日】平成9年1月30日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0083
【補正方法】変更
【補正内容】
【0083】本発明の透明水性液は水と微量(@0.0
1%)の界面活性剤(アイゲパールCO−630)を含
む。この液を用いてあらかじめ像形成された紙の裏面に
印刷が行われる。像形成は水性インク(例えばHP−1
200Cインクジェットインク)を用いて熱インクジェ
ット方式で行い、エージング後紙にカールが生じてい
る。(前面に)インクジェット像を含む紙の裏面への透
明水性液を用いた印刷によるカール低減結果を表2、3
に示す。事例A(例えば1A、2A、3A他)ではすべ
て、紙片面へのインクジェット印刷後の周囲環境下での
大気乾燥だけで紙カールが発生した。すべての紙は、印
刷および実験室環境でのエージング後異なるレベルの紙
カールを示した。種々異なる度合のカールがインク、紙
および印刷モードの種類により観察される。最悪の場合
は、像形成された紙は渦巻状あるいは巻物状(甚だしい
場合)であり測定不能である。本発明の透明水性液での
像形成された紙への印刷(実施例4に示す、表2、4の
全A事例)および乾燥後、明確な紙カールの低減が全事
例で観察される(例えば1B、2B、3B他)。結果を
表2、3に示す。本データは、本発明の透明水性液を効
果的に用いてあらかじめ形成された像を乱すことなく紙
カールをほとんどなくすることができることを明確に示
している。
【表2】
【表3】 実施例3.インクジェットインクでの無地紙へのベタ印
刷はエージングにおいて望ましくない紙カールを発生さ
せる。像形成された紙(少なくとも一種類の水性インク
ジェットインクを用いて熱インクジェット印刷法であら
かじめ像形成される)の裏面を水系の水性インクジェッ
トインク(例えばCH3マゼンタインク、CHシアンイ
ンク、HP−1200Cインク他)で印刷することによ
り、紙カールは明確に低減する。この紙カールの低減は
紙の上面と下面間の応力差の減少によるものであり、同
応力差の減少は水性インク中の水によって生じる。本実
施例は多くの事例(事例1、4、および5)において、
水系の水性インクジェットインクで像形成された紙の裏
面を印刷することによりカールの低減が行えることを示
す。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0085
【補正方法】変更
【補正内容】
【0085】
【表4】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクジェット印刷におけるカール低減
    方法が、(a)一つ以上の染料または顔料を含む少なく
    とも一つの水性インクを基材の片面に像の形に付加して
    可視像を得る工程、(b)前記基材の反対面に少なくと
    も一つの透明水性液を付加する工程、 および(c)前記水性インクと前記透明水性液の付加の
    前、間中および後の各段階で加熱手段により前記基材を
    任意に加熱する工程、を含むことを特徴とするインクジ
    ェット印刷におけるカール低減方法。
  2. 【請求項2】 インクジェット印刷装置において、
    (a)第1の位置に取り付けられた少なくとも一つの印
    刷ヘッドであって、該印刷ヘッドには、水性インクを供
    給する供給手段が備えられ、基材の片面に前記水性イン
    クを付加して像を形成する第1の印刷ヘッド、(b)前
    記第1の印刷ヘッドから距離を置いた第2の位置に取り
    付けられた少なくとも一つの透明水性液付加手段であっ
    て、前記基材の反対面へ付加するための前記透明水性液
    を供給する透明水性液供給手段が備えられた透明水性液
    付加手段および、(c)前記水性インクと前記透明水性
    液の付加の、前、間中および後の各印刷段階で任意に加
    熱を行う加熱手段、を含むことを特徴とするインクジェ
    ット印刷装置。
JP9013797A 1996-02-05 1997-01-28 紙カール低減式印刷方法および装置 Pending JPH09216389A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US08/596,821 US5764263A (en) 1996-02-05 1996-02-05 Printing process, apparatus, and materials for the reduction of paper curl
US08/596,821 1996-02-05

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09216389A true JPH09216389A (ja) 1997-08-19

Family

ID=24388862

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9013797A Pending JPH09216389A (ja) 1996-02-05 1997-01-28 紙カール低減式印刷方法および装置

Country Status (4)

Country Link
US (1) US5764263A (ja)
EP (1) EP0787596B1 (ja)
JP (1) JPH09216389A (ja)
DE (1) DE69700413T2 (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007307763A (ja) * 2006-05-17 2007-11-29 Fuji Xerox Co Ltd 液滴吐出装置及び液滴吐出方法
JP2008018711A (ja) * 2006-06-14 2008-01-31 Canon Inc インクジェット記録装置、データ生成装置および記録物
JP2008044181A (ja) * 2006-08-11 2008-02-28 Seiko Epson Corp 記録装置
JP2009143012A (ja) * 2007-12-11 2009-07-02 Seiko Epson Corp カール予測方法
JP2009143013A (ja) * 2007-12-11 2009-07-02 Seiko Epson Corp カール予測方法、及び、液体吐出装置
JP2014117876A (ja) * 2012-12-17 2014-06-30 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
JP2014121795A (ja) * 2012-12-20 2014-07-03 Mimaki Engineering Co Ltd 印刷装置及び印刷方法
JP2014162027A (ja) * 2013-02-22 2014-09-08 Seiko Epson Corp 印刷装置および印刷装置の制御方法

Families Citing this family (128)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5700315A (en) * 1996-02-29 1997-12-23 Hewlett-Packard Company Anti-outgassing ink composition and method for using the same
EP0860290B1 (en) * 1997-02-20 2002-05-15 Canon Kabushiki Kaisha Sheet conveying apparatus and image forming apparatus
JP3620223B2 (ja) * 1997-07-07 2005-02-16 富士ゼロックス株式会社 画像記録方法および画像記録装置
DE19735070C2 (de) * 1997-08-13 2001-09-06 Advanced Photonics Tech Ag Anlage zum Erstellen blattartiger Druckerzeugnisse
EP1231172A1 (en) * 1997-09-04 2002-08-14 Xaar Technology Limited Vacuum drums for printing and duplex printers
US6142622A (en) * 1997-09-18 2000-11-07 Paxar Corporation Ink jet printer and method
NL1008641C2 (nl) * 1998-03-19 1999-09-21 Color Wings B V Bedrukken van textiel met gebruikmaking van een inktjet-printer.
US8337006B2 (en) * 1998-05-06 2012-12-25 Sawgrass Technologies, Inc. Energy activated printing process
JP4708518B2 (ja) 1998-05-21 2011-06-22 キヤノン株式会社 情報処理装置、データ処理方法、情報処理システム、及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体
US5974298A (en) * 1998-08-28 1999-10-26 Tektronix, Inc. Duplex printing media handling system
US5991564A (en) * 1998-10-02 1999-11-23 Tektronix, Inc. Electrophotographic duplex printing media system
US6190070B1 (en) 1998-10-13 2001-02-20 Xerox Corporation Printer with media corrugation at media output
US6357871B1 (en) * 1998-11-27 2002-03-19 Mitsubishi Paper Mills Limited Ink jet recording medium, apparatus for preparing an ink jet printed product, and ink jet printed product
GB2353761B (en) * 1999-09-01 2003-02-19 Hewlett Packard Co Method for reducing print medium cockle
US6336722B1 (en) * 1999-10-05 2002-01-08 Hewlett-Packard Company Conductive heating of print media
US6341857B1 (en) * 2000-05-18 2002-01-29 Scitex Digital Printing, Inc. Ink set for a multi-color, high speed continuous ink jet printer
US6444964B1 (en) 2000-05-25 2002-09-03 Encad, Inc. Microwave applicator for drying sheet material
US6508550B1 (en) 2000-05-25 2003-01-21 Eastman Kodak Company Microwave energy ink drying method
US6425663B1 (en) 2000-05-25 2002-07-30 Encad, Inc. Microwave energy ink drying system
US6698878B1 (en) * 2000-05-30 2004-03-02 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Cleaning medium for ink-jet hard copy apparatus
US6477948B1 (en) * 2000-08-14 2002-11-12 The Proctor & Gamble Company Means for enhancing print color density
JP3564049B2 (ja) * 2000-08-23 2004-09-08 キヤノン株式会社 インクジェット記録システム及びインクジェット記録方法
JP3818368B2 (ja) * 2000-09-07 2006-09-06 セイコーエプソン株式会社 両面印刷装置
US6604803B1 (en) 2000-09-12 2003-08-12 Canon Kabushiki Kaisha Printer which compensates for paper unevenness
US6557961B2 (en) 2001-06-22 2003-05-06 Canon Kabushiki Kaisha Variable ink firing frequency to compensate for paper cockling
DE10051088B4 (de) * 2000-10-14 2004-11-18 Tampoprint Gmbh Inkjet-Dekorationsverfahren
US20020122881A1 (en) * 2000-12-29 2002-09-05 Toshiyuki Kaeriyama Micromechanical device recoat methods
CN1274511C (zh) * 2001-01-26 2006-09-13 松下电器产业株式会社 记录装置
JP4761630B2 (ja) * 2001-02-08 2011-08-31 株式会社ミヤコシ 表裏印字装置
US6467896B2 (en) * 2001-02-13 2002-10-22 Hewlett-Packard Company Printing system for selectively printing with dye-based ink and/or pigment-based ink
US7073902B2 (en) * 2001-03-30 2006-07-11 L&P Property Management Company Method and apparatus for ink jet printing
US6862428B2 (en) * 2001-06-04 2005-03-01 Seiko Epson Corporaton Printer with sheet reversal mechanism
US20030044578A1 (en) * 2001-08-14 2003-03-06 Nissing Nicholas James Printed substrate with variable local attributes
US6865949B2 (en) * 2003-01-31 2005-03-15 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Transducer-based sensor system
US6927018B2 (en) * 2001-10-29 2005-08-09 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Three dimensional printing using photo-activated building materials
US7575315B2 (en) * 2001-10-30 2009-08-18 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Multiple print unit configurations
US7694887B2 (en) 2001-12-24 2010-04-13 L-1 Secure Credentialing, Inc. Optically variable personalized indicia for identification documents
ATE552120T1 (de) 2001-12-24 2012-04-15 L 1 Secure Credentialing Inc Verdeckte variableninformationen auf id- dokumenten und verfahren zu ihrer herstellung
EP1467834A4 (en) 2001-12-24 2005-04-06 Digimarc Id Systems Llc LASER SEVERE SAFETY ELEMENTS FOR IDENTIFICATION DOCUMENTS AND METHODS OF MAKING THE SAME
US7815124B2 (en) 2002-04-09 2010-10-19 L-1 Secure Credentialing, Inc. Image processing techniques for printing identification cards and documents
US20030160851A1 (en) * 2002-02-12 2003-08-28 Baccay Romeo A. Inkjet printed textiles with improved durability
JP4126996B2 (ja) * 2002-03-13 2008-07-30 セイコーエプソン株式会社 デバイスの製造方法及びデバイス製造装置
US7824029B2 (en) * 2002-05-10 2010-11-02 L-1 Secure Credentialing, Inc. Identification card printer-assembler for over the counter card issuing
US6679603B2 (en) * 2002-06-18 2004-01-20 Eastman Kodak Company Ink jet printing method
US6764173B2 (en) * 2002-09-27 2004-07-20 Eastman Kodak Company Inkjet printing method
US6773102B2 (en) * 2002-09-27 2004-08-10 Eastman Kodak Company Inkjet printing method for an ink/receiver combination
JP2004195956A (ja) * 2002-10-22 2004-07-15 Ricoh Co Ltd インクジェット記録装置、複写機及び記録媒体
US6866378B2 (en) * 2002-10-28 2005-03-15 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Conductive additives for use in printing processes employing radiational drying
WO2004049242A2 (en) 2002-11-26 2004-06-10 Digimarc Id Systems Systems and methods for managing and detecting fraud in image databases used with identification documents
US7399982B2 (en) * 2003-01-09 2008-07-15 Con-Trol-Cure, Inc UV curing system and process with increased light intensity
US7465909B2 (en) * 2003-01-09 2008-12-16 Con-Trol-Cure, Inc. UV LED control loop and controller for causing emitting UV light at a much greater intensity for UV curing
US7175712B2 (en) * 2003-01-09 2007-02-13 Con-Trol-Cure, Inc. Light emitting apparatus and method for curing inks, coatings and adhesives
US7137696B2 (en) * 2003-01-09 2006-11-21 Con-Trol-Cure, Inc. Ink jet UV curing
US20060204670A1 (en) * 2003-01-09 2006-09-14 Con-Trol-Cure, Inc. UV curing method and apparatus
US7671346B2 (en) * 2003-01-09 2010-03-02 Con-Trol-Cure, Inc. Light emitting apparatus and method for curing inks, coatings and adhesives
US20040164325A1 (en) * 2003-01-09 2004-08-26 Con-Trol-Cure, Inc. UV curing for ink jet printer
US7211299B2 (en) * 2003-01-09 2007-05-01 Con-Trol-Cure, Inc. UV curing method and apparatus
US7498065B2 (en) * 2003-01-09 2009-03-03 Con-Trol-Cure, Inc. UV printing and curing of CDs, DVDs, Golf Balls And Other Products
US20060121208A1 (en) * 2003-01-09 2006-06-08 Siegel Stephen B Multiple wavelength UV curing
US20050042390A1 (en) * 2003-01-09 2005-02-24 Siegel Stephen B. Rotary UV curing method and apparatus
JP2004230709A (ja) * 2003-01-30 2004-08-19 Fuji Photo Film Co Ltd インクジェット式記録装置
US6886459B2 (en) * 2003-02-14 2005-05-03 Escher-Grad Technologies, Inc. Double-sided high speed printing apparatus and method
US20040160472A1 (en) * 2003-02-14 2004-08-19 Najeeb Khalid Retractable high-speed ink jet print head and maintenance station
US7077516B2 (en) * 2003-03-26 2006-07-18 Eastman Kodak Company Inkjet printing method
JP4425559B2 (ja) * 2003-04-08 2010-03-03 セーレン株式会社 紫外線硬化型インクを用いた布帛のインクジェット記録方法および記録装置
ATE491190T1 (de) 2003-04-16 2010-12-15 L 1 Secure Credentialing Inc Dreidimensionale datenspeicherung
ATE408517T1 (de) * 2003-05-08 2008-10-15 Seiko Epson Corp Aufzeichnungsgerät und flüssigkeitsausstossgerät
US7140725B2 (en) * 2003-06-17 2006-11-28 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Methods for applying crystalline materials
JP2005014363A (ja) * 2003-06-25 2005-01-20 Konica Minolta Medical & Graphic Inc インクジェット記録装置
JP4164418B2 (ja) * 2003-07-17 2008-10-15 キヤノン株式会社 記録装置、記録方法、およびプログラム
US20050018257A1 (en) * 2003-07-21 2005-01-27 Andersen Eric L. Method and apparatus for imaging transparency sheet media
US7478895B2 (en) * 2003-12-05 2009-01-20 Eastman Kodak Company Backprinting assembly for a photographic printer
US7186042B2 (en) * 2004-01-21 2007-03-06 Silverbrook Research Pty Ltd Wallpaper printer
US8777390B2 (en) * 2004-04-15 2014-07-15 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Ink-jet printing system with reduced nozzle clogging
CA2600416A1 (en) * 2004-11-01 2006-05-11 Basf Corporation Radiofrequency activated inkjet inks and apparatus for inkjet printing
EP1738916A1 (en) * 2005-06-30 2007-01-03 Eastman Kodak Company Method and inkjet printing device for printing and drying a printing material
ITMI20061420A1 (it) * 2006-07-20 2008-01-21 J-Teck3 S R L Metodo ed apparecchiatura per la stampa per la stampa digitale su articoli tessili.
US9114635B1 (en) * 2007-01-23 2015-08-25 Marvell World Trade Ltd. Dual print head arrangement
JP2008246821A (ja) * 2007-03-30 2008-10-16 Brother Ind Ltd 前処理液、インクセット、インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法
JP5315645B2 (ja) 2007-08-30 2013-10-16 セイコーエプソン株式会社 パターン層と白色ベタ塗り層とを長尺シートに記録するインクジェット記録方法
US7954430B2 (en) * 2007-11-28 2011-06-07 Xerox Corporation Underside curing of radiation curable inks
JP5106199B2 (ja) * 2008-03-25 2012-12-26 富士フイルム株式会社 画像形成方法および画像形成装置
US8342675B2 (en) * 2008-03-26 2013-01-01 Tokyo Kikai Seisakusho, Ltd. Newspaper production system and production method for newspaper
US8038280B2 (en) * 2008-04-09 2011-10-18 Xerox Corporation Ink-jet printer and method for decurling cut sheet media prior to ink-jet printing
JP5304430B2 (ja) * 2008-08-28 2013-10-02 セイコーエプソン株式会社 印刷装置
US8079694B2 (en) * 2008-11-13 2011-12-20 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Clear fluid patterning on paper media
WO2010077132A1 (en) 2008-12-31 2010-07-08 Draka Comteq B.V. Uvled apparatus for curing glass-fiber coatings
JP5402121B2 (ja) * 2009-03-17 2014-01-29 セイコーエプソン株式会社 液滴吐出装置
EP2295252B1 (en) * 2009-08-27 2012-10-10 Seiko Epson Corporation Recording apparatus
EP2322348B1 (en) * 2009-11-12 2012-07-11 Canon Kabushiki Kaisha Recording apparatus and recording method
CN102152636B (zh) * 2009-11-12 2015-04-01 佳能株式会社 记录设备和记录方法
US20110141180A1 (en) * 2009-12-10 2011-06-16 Kabushiki Kaisha Toshiba Image forming apparatus and method of inkjet having humidity adjustment mechanism
JP2011173405A (ja) * 2010-01-27 2011-09-08 Seiko Epson Corp インクジェット記録システムおよび記録方法
JP2011194823A (ja) * 2010-03-23 2011-10-06 Seiko Epson Corp インクジェット記録方式の印刷方法
DK2388239T3 (da) 2010-05-20 2017-04-24 Draka Comteq Bv Hærdningsapparat, der anvender vinklede UV-LED'er
US8871311B2 (en) 2010-06-03 2014-10-28 Draka Comteq, B.V. Curing method employing UV sources that emit differing ranges of UV radiation
EP2571693A4 (en) * 2010-06-24 2018-04-04 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Web press and a method of duplex printing
WO2011162762A1 (en) * 2010-06-24 2011-12-29 Hewlett -Packard Development Company, L.P. Web press and method of printing
JP5442550B2 (ja) * 2010-07-16 2014-03-12 富士フイルム株式会社 インクジェット記録装置
EP2418183B1 (en) 2010-08-10 2018-07-25 Draka Comteq B.V. Method for curing coated glass fibres providing increased UVLED intensitiy
JP5713608B2 (ja) * 2010-09-01 2015-05-07 キヤノン株式会社 プリント装置
JP5159855B2 (ja) * 2010-09-29 2013-03-13 キヤノン株式会社 印刷制御装置、方法及びプログラム
DE102010060409B4 (de) 2010-11-08 2013-03-07 OCé PRINTING SYSTEMS GMBH Verfahren zur Reduzierung der Wellenbildung eines Bedruckstoffes in einem Drucker und Vorrichtung zum Bedrucken eines Bedruckstoffes
US8480199B2 (en) 2010-11-19 2013-07-09 Eastman Kodak Company Method of printing with anti-curl solution
JP5480114B2 (ja) * 2010-11-29 2014-04-23 株式会社ミヤコシ インクジェット記録装置及びそれを用いたインクジェット記録方法
US20130113857A1 (en) * 2011-11-09 2013-05-09 Randy E. Armbruster Media transport system including active media steering
US8721019B2 (en) * 2012-01-26 2014-05-13 Xerox Corporation Apparatus and method for treatment of printed ink images
US9193191B2 (en) * 2012-04-02 2015-11-24 Toshiba Tec Kabushiki Kaisha Printer
US9283784B2 (en) * 2012-04-02 2016-03-15 Toshiba Tec Kabushiki Kaisha Printer
US8833928B2 (en) 2012-04-27 2014-09-16 Funai Electric Co., Ltd Scored media substrate and curling remedy for micro-fluid applications
US9174409B2 (en) 2012-04-27 2015-11-03 Funai Electric Co., Ltd. Scored media substrate and curling remedy for micro-fluid applications
US8882258B2 (en) * 2012-05-03 2014-11-11 Delphax Technologies Inc. Web inkjet printing method and apparatus using an air bar
US9102181B2 (en) * 2012-11-07 2015-08-11 Bodi Corporation Method for printing designs on sandpaper
US9623660B2 (en) 2013-05-14 2017-04-18 Xerox Corporation B-stage film adhesive compatible with aqueous ink for printhead structures interstitial bonding in high density piezo printheads fabrication for aqueous inkjet
CN104924755B (zh) * 2014-03-18 2016-06-22 梁健 一种同步单双面数码喷绘机及其绕布方法
JP6506598B2 (ja) * 2014-04-29 2019-04-24 ゼロックス コーポレイションXerox Corporation 水性インクジェットのための高密度ピエゾプリントヘッド製作におけるプリントヘッド構造の間隙性結合のための水性インクと相溶性のbステージフィルム接着剤
DE102015102162B4 (de) * 2015-02-16 2018-12-13 Océ Printing Systems GmbH & Co. KG Verfahren zum Bedrucken eines Bedruckstoffs mit Tinte
US9375950B1 (en) * 2015-07-29 2016-06-28 Eastman Kodak Company Image authentication using surface deformation characteristics
US9375949B1 (en) * 2015-07-29 2016-06-28 Eastman Kodak Company Image authentication using lateral spreading characteristics
US9956789B2 (en) 2015-10-07 2018-05-01 Xerox Corporation Systems and methods for implementing a post-processing scheme for minimizing curl in sets of output image receiving media substrates imaged in image forming devices
CN105504983B (zh) * 2015-12-28 2018-09-21 广西师范学院 利用γ-环糊精和苯胺甲基二(二茂铁)复合溶液在微接触印刷的应用
US10138386B2 (en) 2016-08-18 2018-11-27 Eastman Kodak Company Method of inkjet printing a colorless ink
US10189271B2 (en) 2016-08-18 2019-01-29 Eastman Kodak Company Non-foaming aqueous particle-free inkjet ink compositions
CN111683815B (zh) * 2018-02-13 2022-04-05 株式会社新克 喷墨打印机及喷墨印刷方法
WO2020036589A1 (en) * 2018-08-14 2020-02-20 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Inhibiting media deformation
US10787002B1 (en) 2019-05-08 2020-09-29 Xerox Corporation System and device for attenuating curl in substrates printed by inkjet printers
US10780716B1 (en) * 2019-05-08 2020-09-22 Xerox Corporation System and device for attenuating curl in substrates printed by inkjet printers
DE102020128616A1 (de) 2020-10-30 2022-05-05 Canon Production Printing Holding B.V. Vorrichtung und Verfahren zum Bedrucken eines Bedruckstoffs mit einem Druckgerät

Family Cites Families (33)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2157388A (en) * 1937-01-22 1939-05-09 Interchem Corp Method of printing and setting a printing ink
US2518607A (en) * 1946-01-16 1950-08-15 Erickson Donald Robert Printing ink and method of printing
DE2515823C2 (de) * 1975-04-11 1984-06-07 Felix Schoeller jr. GmbH & Co KG, 4500 Osnabrück Verfahren zur Herstellung eines durch Mikrowellenbehandlung zu trocknenden fotografischen Trägermaterials
DE2945658A1 (de) * 1978-11-14 1980-05-29 Canon Kk Fluessigkeitsstrahl-aufzeichnungsverfahren
US4463359A (en) * 1979-04-02 1984-07-31 Canon Kabushiki Kaisha Droplet generating method and apparatus thereof
JPS56118471A (en) * 1980-02-25 1981-09-17 Konishiroku Photo Ind Co Ltd Ink composition for ink jet recording
JPS56139970A (en) * 1980-04-01 1981-10-31 Canon Inc Formation of droplet
JPS57102366A (en) * 1980-12-18 1982-06-25 Canon Inc Ink jet head
US4475128A (en) * 1981-03-11 1984-10-02 Canon Kabushiki Kaisha Image recording apparatus
US4532530A (en) * 1984-03-09 1985-07-30 Xerox Corporation Bubble jet printing device
US4501772A (en) * 1984-03-15 1985-02-26 Luxeder William P Process for producing ultra removable pressure sensitive labels
DE3434875A1 (de) * 1984-03-22 1985-10-03 Meteor-Siegen Apparatebau Paul Schmeck Gmbh, 5900 Siegen Verfahren und vorrichtung zum beschriften von beschichtetem oder getraenktem, insbesondere diazo-beschichtetem papier mit tinte
US4569888A (en) * 1984-07-13 1986-02-11 Andrews Paper & Chemical Co., Inc. Transparentized paper sheet
JPS61154882A (ja) * 1984-12-27 1986-07-14 Sanyo Kokusaku Pulp Co Ltd レリ−フ像の形成方法
US4601777A (en) 1985-04-03 1986-07-22 Xerox Corporation Thermal ink jet printhead and process therefor
US4748453A (en) * 1987-07-21 1988-05-31 Xerox Corporation Spot deposition for liquid ink printing
US5068140A (en) * 1989-08-02 1991-11-26 Xerox Corporation Transparencies
US5145518A (en) * 1990-06-27 1992-09-08 Xerox Corporation Inks containing block copolymer micelles
US5119116A (en) * 1990-07-31 1992-06-02 Xerox Corporation Thermal ink jet channel with non-wetting walls and a step structure
JP2948286B2 (ja) * 1990-08-24 1999-09-13 キヤノン株式会社 インクジェット用インク及びそれを用いたインクジェット記録方法
US5281261A (en) * 1990-08-31 1994-01-25 Xerox Corporation Ink compositions containing modified pigment particles
JPH04197637A (ja) * 1990-11-28 1992-07-17 Canon Inc インクジェット式の記録方法および記録装置
JPH04194637A (ja) * 1990-11-28 1992-07-14 Mitsubishi Electric Corp 圧力センサ
US5139574A (en) * 1991-01-28 1992-08-18 Xerox Corporation Ink compositions
US5207825A (en) * 1991-07-30 1993-05-04 Xerox Corporation Ink compositions for ink jet printing
US5223026A (en) * 1991-07-30 1993-06-29 Xerox Corporation Ink jet compositions and processes
US5214442A (en) * 1991-09-27 1993-05-25 Xerox Corporation Adaptive dryer control for ink jet processors
US5220346A (en) * 1992-02-03 1993-06-15 Xerox Corporation Printing processes with microwave drying
US5207824A (en) * 1992-04-16 1993-05-04 Hewlett-Packard Company Formulation for control of paper cockle in thermal ink-jet printing
JP2602404B2 (ja) * 1992-09-08 1997-04-23 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー 水性インク組成物
US5371531A (en) * 1992-11-12 1994-12-06 Xerox Corporation Thermal ink-jet printing with fast- and slow-drying inks
US5389133A (en) * 1992-12-17 1995-02-14 Xerox Corporation Ink compositions for ink jet printing
JP3224048B2 (ja) * 1993-03-01 2001-10-29 セイコーインスツルメンツ株式会社 インクジェット記録装置およびコーティング方法

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007307763A (ja) * 2006-05-17 2007-11-29 Fuji Xerox Co Ltd 液滴吐出装置及び液滴吐出方法
JP2008018711A (ja) * 2006-06-14 2008-01-31 Canon Inc インクジェット記録装置、データ生成装置および記録物
JP2008044181A (ja) * 2006-08-11 2008-02-28 Seiko Epson Corp 記録装置
JP2009143012A (ja) * 2007-12-11 2009-07-02 Seiko Epson Corp カール予測方法
JP2009143013A (ja) * 2007-12-11 2009-07-02 Seiko Epson Corp カール予測方法、及び、液体吐出装置
JP2014117876A (ja) * 2012-12-17 2014-06-30 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
JP2014121795A (ja) * 2012-12-20 2014-07-03 Mimaki Engineering Co Ltd 印刷装置及び印刷方法
JP2014162027A (ja) * 2013-02-22 2014-09-08 Seiko Epson Corp 印刷装置および印刷装置の制御方法

Also Published As

Publication number Publication date
EP0787596B1 (en) 1999-08-18
US5764263A (en) 1998-06-09
DE69700413D1 (de) 1999-09-23
EP0787596A1 (en) 1997-08-06
DE69700413T2 (de) 2000-02-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH09216389A (ja) 紙カール低減式印刷方法および装置
JP7088269B2 (ja) 前処理液、インキセット、及び印刷物の製造方法
JP6375019B1 (ja) インクジェット用水性インキ、及び印刷物の製造方法
JP6313503B1 (ja) 水性インクジェットインキ、及び、印刷物の製造方法
JP6419264B1 (ja) インキセット、及び印刷物の製造方法
JPH0881611A (ja) 液体組成物、インクセット及びこれを用いた画像形成方法と装置
JPH1112520A (ja) カール防止剤を含むインクジェットインク及び印刷プロセス
JP2018114751A (ja) 前処理液、インキセット、及び印刷物の製造方法
WO2020090554A1 (ja) インキセット、及び印刷物の記録方法
JP2005074655A (ja) 反応液、インクセット及びインクジェット記録方法
JP2017071662A (ja) インキセット及び印刷物の製造方法
JP2019183063A (ja) 水性インクジェットインキ、および、印刷物の製造方法
JPH0820720A (ja) 液体組成物、インクセット及びこれを用いた画像形成方法
JP4111103B2 (ja) 反応液、インクセット及びインクジェット記録方法
JP2018114748A (ja) 前処理液、インキセット、及び印刷物の製造方法
JP6388245B1 (ja) インクジェット用水性インキ、及び印刷物の製造方法
JPH0820161A (ja) 液体組成物、インクセット及びこれを用いた画像形成方法
JPH0820159A (ja) 液体組成物、インクセット及びこれを用いた画像形成方法
CN100402295C (zh) 喷墨记录方法和喷墨记录装置
JPH08267903A (ja) インクジェット記録方法を適用した画像形成方法
JP7388018B2 (ja) インク吐出装置、インク乾燥方法、及び記録用水性インク
JP2005320651A (ja) 記録用紙、及びそれを用いる画像記録方法
JPH09272199A (ja) インクジェットプリント方法およびインクジェットプリント装置
WO2020241195A1 (ja) インクジェット記録用水性インク及びインクジェット記録方法
JPH0820162A (ja) 液体組成物、インクセット及びこれを用いた画像形成方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040126

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20040126

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070130

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070409

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070515

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070731

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070904