JPH09216211A - 外装仕上げ材先付けプレキャストコンクリート版製造工法 - Google Patents

外装仕上げ材先付けプレキャストコンクリート版製造工法

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JPH09216211A
JPH09216211A JP5816596A JP5816596A JPH09216211A JP H09216211 A JPH09216211 A JP H09216211A JP 5816596 A JP5816596 A JP 5816596A JP 5816596 A JP5816596 A JP 5816596A JP H09216211 A JPH09216211 A JP H09216211A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プレキャストコンクリート製品の製造に際
し、外装仕上げ材のセット工程を簡略化すること、コン
クリート打設時の外装仕上げ材のペースト汚損を防止す
ること、仕上げ工程でのコストを削減すること。 【解決手段】 本発明外装仕上げ材先付けプレキャスト
コンクリート版製造工法は、型枠の内部底壁に多数の外
装仕上げ材が配置され、それらの間にそれらに結合する
特殊充填粘土層4が緻密に介在せしめられている状態を
形成する工程と、PC型枠内にコンクリートを打設する
工程と、打設したコンクリートを硬化させてPC版を生
成させる工程と、PC型枠から粘土層付きのPC版を脱
型する工程と、脱型後のPC版の仕上げ洗いをする工程
とを含有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この出願の発明は、プレキャ
ストコンクリート版製造工法、並びに同製造工法用特殊
充填粘土に関する。特に、プレキャストコンクリート版
に対して、先付けをすることの困難な不定型タイルや自
然石材等の外装仕上げ材を、フェイスダウン工法によ
り、工場先付けをする、外装仕上げ材先付けプレキャス
トコンクリート版製造工法、及び打放し仕上げプレキャ
ストコンクリート版のコンクリート表面に対して、デザ
インで決定した自由曲面やパターン模様を転写すること
が出来るプレキャストコンクリート版製造工法、並び
に、これらの製造工法用特殊充填粘土に関する。
【0002】
【従来の技術】建築物ないし構築物の外装仕上げ材とし
て、種々なる材料を貼り付ける工事が、年々増加してい
る。近年、この種の建築物ないし構築物の外装材とし
て、プレキャストコンクリート版(PC版)や、プレキ
ャストコンクリートフォーム版(PCF版)に外装仕上
げ材を先打ちした壁版等を工場で生産し、その製品を、
現場で構造部材に取付ける工法が一般化している。PC
版やPCF版に外装仕上げ材を打ち込むフェイスダウン
工法としては、発泡ポリエチレンフォームにセットした
プレパックタイルや一定の平面形状に成形された石材を
打設する工法が一般的である。
【0003】
【従来技術の問題点】昨今、PC版やPCF版の意匠設
計としてパック化が困難な自然石及び凹凸のある外装仕
上げ材を用いる場合が増えてきている。従来、自然石
(玉石・鉄平石等)を外装仕上げ材とした場合の打設方
法は、一度打設したコンクリート表面に特殊モルタルを
敷き詰め、後から自然石をセットするいわゆるフェイス
トップ工法が多用されている。この方法の場合は製作が
2工程になると同時にモルタル敷き詰め及び自然石セッ
ト作業が全て型枠内となり作業効率も低下する。また、
2工程には、施工後時間経過に伴うコンクリートや特殊
モルタルの凝結を起因とするオープンタイムという制約
が発生し施工時間管理が困難となる。特殊モルタル面は
コテ仕上げを行っても平滑になりにくいという欠点もあ
り美観的に満足される状況にはない。耐久性の面ではモ
ルタルに発生するブリージング水が自然石下面に水膜を
形成し自然石とモルタルの付着強度を低下させる恐れが
ある。モルタルとコンクリートの収縮差により界面の剥
離も懸念される。
【0004】現在行われているフェイスダウン工法の一
例としては、型枠底面にコンクリート硬化遅延剤を塗布
後外装仕上げ材を打ち込みコンクリート打設し、硬化・
脱型後表面部分のコンクリートを洗い流し、外装仕上げ
材を露出させる、いわゆる洗い出し工法がある。この工
法の欠点は、洗い出し深さが最大6〜8mmと小さく意
匠的自由度が制限される。洗い出されたコンクリート表
面は凝結遅延作用によりペースト分も流出し、砂目状態
になると同時に耐久性も低下する。タイル先付け工法で
は、シートパック工程において、外装仕上げ材が定型で
あることが第一前提となる。外装仕上げ材の平面形状及
び断面形状が不揃い・不定型、及びセット時の姿勢が不
安定である時は、適用することが出来ない、という欠点
がある。第二に外装仕上げ材及びパック用発泡ポリエチ
レンフォーム製目地材の寸法・面精度に起因する密着性
が問題となり、コンクリートペーストが仕上げ面側に侵
入するのを完全に防ぐ事が出来ない、という欠点があ
る。そのため、PC版脱型後に、仕上げ面及び外装仕上
げ材側面側に漏出・固化したコンクリートを除去する作
業が必要となり、大幅な時間とコストが掛かるという欠
点がある。
【0005】
【発明の目的】それ故、この出願の発明の第1の目的
は、プレキャストコンクリート版製造工法用特殊充填粘
土であって、しかも、(1)外装仕上げ材の特性・意匠
的仕上げ方法に応じて、調合条件を変化させることによ
り自由な粘性・流動性が選択でき、コンクリート打設時
の振動締め固めや、コンクリート自重圧にも変形するこ
とがなく、(2)蒸気養生等の熱に対し安定であり、ま
た、コンクリートに対しても化学的に安定であって、相
互に変状を来すことがなく、(3)最終工程において高
圧洗浄水等によって容易に洗い落とすことが出来、洗い
出されたコンクリート表面は砂目状態を回避出来る、P
C版製造工法用特殊充填粘土を提供することにある。こ
の出願の発明の第2の目的は、上記(1)、(2)、
(3)、かつ、(4)外装仕上げ材とPC型枠面間及び
外装仕上げ材相互間を固定し、また、外装仕上げ材の移
動・浮き上がり防止が可能であり、(5)外装仕上げ材
との密着性が高く、コンクリート打設時ペーストの漏出
を完全に抑止するすることが可能であり、(6)外装仕
上げ材に対しても化学的に安定であって、相互に変状を
来すことがない、外装仕上げ材先付けPC版製造工法用
特殊充填粘土を提供することにある。この出願の発明の
第3の目的は、PC版外装仕上げ材の平面形状が不揃い
・不定形、及び、セット時の所要の姿勢が不安定な場合
であっても、無理なく、配置出来る、外装仕上げ材先付
けPC版製造工法を提供することにある。この出願の発
明の第4の目的は、外装仕上げ材のプレパック化、脱型
したPC版の仕上げ作業を大幅に簡素化した外装仕上げ
材先付けPC版製造工法を提供すること及びPC版の製
造コストを大幅に低減することにある。この出願の発明
の第5の目的は、打放し仕上げプレキャストコンクリー
ト版のコンクリート表面に対して、デザインで決定した
自由曲面やパターン模様を容易に転写することが出来る
プレキャストコンクリート版製造工法を提供することに
ある。
【0006】
【目的を達成するための手段】前記の諸問題を解決し、
且つ前記の諸目的を達成するためのこの出願の発明によ
る、外装仕上げ材先付けプレキャストコンクリート版製
造工法は、(1)特殊充填粘土の製造及び特殊充填粘土
の型枠底面直敷き詰め若しくは特殊充填粘土のプレパッ
ク敷き詰め工程、(2)PC型枠の内部底盤に多数の外
装仕上げ材が配置され、それらの間にそれらに結合する
特殊充填粘土層が緻密に介在せしめられている状態を形
成する工程、(3)PC型枠の中に鉄筋をセットする工
程、(4)鉄筋をセットしたPC型枠の中にコンクリー
トを打設する工程、(5)打設したコンクリートを硬化
させてPC版を生成させる工程、(6)PC型枠から、
特殊充填粘土層付きのPC版を、脱型する工程、(7)
PC版の表面に仕上げ洗いをする工程からなる。上記の
特殊充填粘土は、基幹材料としての乾燥細粒砂に可塑性
賦与剤(例えばベントナイト)・凝結調整剤(例えば水
ガラス)を添加・混合し水で混練することにより、可塑
性、粘性、粘着性、及び粘結性を、適度に調節したもの
である。
【0007】この特殊充填粘土は、外装仕上げ材の形状
特性により可塑性賦与剤・水の混合比率を変化させるこ
とにより可塑性、粘性、粘着性、及び粘結性を自由に変
化させることが可能である。また、この特殊充填粘土
(凝結調整剤を用いない場合)には凝固性が無いため調
整後の可塑性、粘性、粘着性、及び粘結性は殆ど変化し
ない。従って、外装仕上げ材のセットに関わる時間的制
約を考慮する必要がない。従って、一定の保湿ストック
条件が可能であれば事前に外装仕上げ材をパックするプ
レパック工法も可能である。外装仕上げ材の特性により
特殊充填粘土に流動性が必要な場合には、練り混ぜ水に
凝結調整剤として水ガラスを添加することにより特殊充
填粘土の敷き詰め・充填等の作業を容易にさせることが
出来る。この出願の発明による特殊充填粘土は、コンク
リートとの反応性がなく、また、特殊充填粘土表面を平
滑仕上げすることにより、硬化したコンクリート表面を
平滑にすることが出来る。さらに特殊充填粘土表面には
コンクリート凝結遅延剤や有機系パック剤等の塗布も可
能である。
【0008】
【発明の実施の形態】この出願の発明は、以下の形態で
実施される。第1の実施の形態は、基幹材料としての乾
燥細粒砂に対して、可塑性賦与材としてのベントナイ
ト、凝結調整剤としての水ガラス、及び保水剤・練り混
ぜ水を添加し、混練して成る、外装仕上げ材先付けプレ
キャストコンクリート版製造工法用特殊充填粘土であ
る。第2の実施の形態は、型枠直敷き並べ方式に適した
粘度に調整して成る第1の実施形態を成す特殊充填粘土
を、PC型枠8の底面に層状にかつ緻密に敷き詰めて、
特殊充填粘土層4を形成し、その特殊充填粘土層4に対
して不定型な外装仕上げ材Sを差し込み・並べて、外装
仕上げ材S間及び外装仕上げ材SとPC型枠8の底面間
に特殊充填粘土層4が緻密に介在しかつそれらに対して
特殊充填粘土層4が強固に結合している状態を形成する
工程、PC型枠の中に鉄筋ibをセットする工程、鉄筋
ibをセットしたPC型枠8の中にコンクリートを打設
する工程、打設したコンクリートCを硬化させてPC版
を製造する工程、PC型枠8から特殊粘土層付きのPC
版を脱型する工程、及びPC版表面の洗い・仕上げをす
る一連の工程から成る、外装仕上げ材先付けプレキャス
トコンクリート版製造工法である。
【0009】第3の実施の形態は、第1の実施の形態を
成す特殊充填粘土を、PC版寸法からモジュール割りさ
れたパック用パレット3面に層状にかつ緻密に敷き詰
めて特殊充填粘土層4を形成し、その特殊充填粘土層4
に対して不定形な外装仕上げ材Sを差し込み・並べて、
外装仕上げ材S間及び外装仕上げ材Sとパック用パレッ
ト3面間に特殊充填粘土層4が緻密に介在しかつそれ
らに対して特殊充填粘土層4が強固に結合している状態
を形成する工程、以上の諸工程によって成るプレパック
をPC型枠内で敷き並べる工程、PC型枠の中に鉄筋i
bをセットする工程、鉄筋ibをセットしたPC型枠の
中にコンクリートを打設する工程、打設したコンクリー
トを硬化させてPC版を製造する工程、PC型枠から特
殊充填粘土層4付きのPC版を脱型する工程、及びPC
版表面の洗い・仕上げをする一連の工程から成る、外装
仕上げ材先付けプレキャストコンクリート版製造工法で
ある。第4の実施の形態は、PC型枠8の底面に、流し
込み可能な程度の流動性をもたせた請求項1記載の特殊
充填粘土を流し込んで、特殊充填粘土層4を形成し、該
特殊充填粘土層4に対して不定形な外装仕上げ材S
差し込み・配置すると共に、同外装仕上げ材S間に目
地を形成する工程、PC型枠8の中に鉄筋ibをセット
する工程、鉄筋ibをセットしたPC型枠の中にコンク
リートを打設する工程、打設したコンクリートを硬化さ
せてPC版を製造する工程、PC型枠から特殊粘土層付
きのPC版を脱型する工程、及びPC版表面の洗い・仕
上げをする一連の工程から成る、外装仕上げ材先付けプ
レキャストコンクリート版製造工法である。
【0010】第5の実施の形態は、PC型枠8の底面
に、第1の実施の形態を成す特殊充填粘土を層状に敷き
詰めて特殊充填粘土層4を形成し、その表面部分にデザ
インで決定したパターンを転写する工程、PC型枠の中
に鉄筋ibをセットする工程、鉄筋ibをセットしたP
C型枠の中にコンクリートを打設する工程、打設したコ
ンクリートを硬化させてPC版を製造する工程、PC型
枠から特殊粘土層付きのPC版を脱型する工程、PC版
表面の洗い・仕上げをする一連の工程から成る打放しプ
レキャストコンクリート版製造工法である。第6の実施
の形態は、PC型枠8の底面に、第1の実施の形態を成
す特殊充填粘土を敷き詰めて特殊充填粘土層4を形成す
る工程、該特殊充填粘土層4の表面にコンクリート凝結
遅延剤Dを塗布する工程、不定型な外装仕上げ材S
セットする工程、PC型枠8の中に鉄筋ibをセットす
る工程、鉄筋ibをセットしたPC型枠8の中にコンク
リート打設する工程、打設したコンクリートCを硬化さ
せてPC版10を製造する工程、PC型枠8から特殊粘
土層付きのPC版10を脱型する工程、PC版10表面
の洗い・仕上げをする一連の工程から成る、外装仕上げ
材先付けプレキャストコンクリート版製造・洗い出し工
法である。第7の実施の形態は、割り肌タイル等パック
用型枠1の内部底壁に、第1の実施の形態を成す特殊充
填粘土を用い、割り肌タイル等2を敷き並べて割り肌タ
イル等パックPを製造する工程、該割り肌タイル等パッ
クPをPC型枠8の底面に敷き並べる工程、PC型枠8
の中に鉄筋ibをセットする工程、鉄筋ibをセットし
たPC型枠8の中にコンクリート打設する工程、打設し
たコンクリートを硬化させてPC版10を製造する工
程、PC型枠8から特殊粘土層付きのPC版10を脱型
する工程、PC版10表面の洗い・仕上げをする一連の
工程から成る、割り肌タイル先付けプレキャストコンク
リート版製造工法である。
【0011】
【実施例】
[第1の実施例]、この出願の発明による外装仕上げ材
先付けプレキャストコンクリート版製造工法用特殊充填
粘土(人工粘土)、及びその製造方法について説明す
る。この出願の発明による特殊充填粘土は、乾燥細粒砂
・ベントナイト・練り混ぜ水を基準調合とし、用途に応
じて凝結調整剤(水ガラス)や保水剤を添加する。混合
は、重量比で乾燥細粒砂:ベントナイト:練り混ぜ水=
3:1:1程度を基本とし、外装仕上げ材の形状、セッ
トの容易さを考慮して調合重量比を変化させることも可
能である。また、特殊充填粘土の敷き詰めに際し流動性
が必要な場合は、練り混ぜ水量を増加させ、凝結調整剤
を適量添加する。この特殊充填粘土は保水性が高く密閉
容器内保存であれば可塑性、粘性、粘着性、及び粘結性
は全く変化しない。
【0012】本発明者等は、上記の構成を有する特殊充
填粘土の研究開発と平行して、これを使用した外装仕上
げ材先付けPC版製造工法の開発を行った。それ故、こ
の出願の発明による外装仕上げ材先付けPC版製造工法
は、少なくとも下記四つの基本的工程を包含することと
なる。 (1)型枠の底面に上記の特殊充填粘土を用いて外装仕
上げ材をセットする工程、この工程は、型枠の底面に上
記の特殊充填粘土を層状に且つ緻密に敷き詰めて特殊充
填粘土層を形成し、該特殊充填粘土層に対して外装仕上
げ材を差し込み・敷き並べる工程、又は、型枠の底面に
外装仕上げ材を敷き並べ、それらの間に上記の特殊充填
粘土を塗り付け若しくは流し込む工程として、具体化さ
れる。この工程においては、外装仕上げ材相互間及び外
装仕上げ材と型枠底面間に上記の特殊充填粘土が緻密に
充填され、且つそれらと特殊充填粘土層とが強固に結合
された状態が実現される。 (2)特殊充填粘土層及び外装仕上げ材の上にコンクリ
ートを打設する工程、 (3)特殊充填粘土層付きのPC版を脱型する工程、 (4)PC版の表面から特殊充填粘土層を洗い流しする
工程。 なお、上記の如く、練り混ぜられて成る特殊充填粘土の
物性は、弱アルカリ性(pH8程度)である。従って、
特殊充填粘土除去時に発生する洗浄水は、コンクリート
工場で発生するスラッジ水と同様、同一中和処理槽で処
理する事が出来る。又、化学的有害物質を含まないた
め、使用後の人工粘土は、土壌改良に再利用することも
可能である。
【0013】[第2の実施例]、この出願の発明による
外装仕上げ材先付けプレキャストコンクリート版製造工
法の第2の実施例について説明する。同第2の実施例
は、玉石を外装仕上げ材として使用する外装仕上げ材先
付け直打ち工法で、比較的小規模のプレキャストコンク
リート版を対象としている。図1は、同第2の実施例の
説明図である。図1において、4は特殊充填粘土層、8
はPC型枠、Sは玉石、Cはコンクリート、ibは鉄筋
である。第2の実施例では、予め、PC型枠8を製作す
ると共に、これに加えて、特殊充填粘土、玉石S、コン
クリート、鏝(こて)、及び鉄筋ibを用意しておく。
【0014】PC型枠8の中に、図1(a)の如く、特
殊充填粘土4を一定の厚みに敷き詰めて特殊充填粘土層
4を形成し、その表面を平滑にする。特殊充填粘土層4
の表面を平滑にしたら、特殊充填粘土層4に、図1
(b)の如く、各玉石Sを互いに略等間隔を成す様に差
し込む。差し込みの深さは、玉石SがPC型枠8の底面
に突き当たる深さとする。玉石Sで排除された特殊充填
粘土が水平方向に移動するため、特殊充填粘土層4の厚
みが全体的に略均等に増大する。特殊充填粘土層4の厚
みによって、各玉石Sを、図示の如く所望の向きに固定
する。(玉石Sの差し込みの際に、水分不足で特殊充填
粘土層4が硬(かた)過ぎたり、細粒砂成分が過少だっ
たりすると、玉石Sの近傍の特殊充填粘土層表面だけが
局所的に盛り上がって凹凸を生じる。その様な場合は、
該当箇所の鏝(こて)なで等をして、その凹凸を解消し
なければならない。)
【0015】次に、PC型枠8内に、鉄筋ibを、図1
(c)の如く、セットし、PC型枠8内に、コンクリー
トCを打設・硬化させる。これによって、PC型枠8内
に、粘土層付きのPC版10が形成される。PC型枠8
から、特殊充填粘土層付きのPC版10をPC型枠8か
ら脱型したら、表面の特殊充填粘土層の除去を行う。除
去作業は、例えば公知のウォータージェットウォッシャ
ーで容易に行うことが出来る。かくして、玉石Sを使用
したPC版10が出来あがる。(総工程終了) 第2の実施例は、外装仕上げ材の乱貼りや、不定形な外
装仕上げ材一般にも、容易に適用することが出来る。
【0016】第2の実施例に使用すべき特殊充填粘土の
諸特性は、上記の諸工程と、出発原料とした乾燥細粒砂
やベントナイトの諸特性とで、自ら規定される。即ち、
この実施例に使用すべき特殊充填粘土の諸特性は、PC
型枠の内部底壁に特殊充填粘土層4を形成することが出
来、形成した特殊充填粘土層4は、玉石Sを差し込んで
直下の特殊充填粘土を押し除(の)けた時、玉石Sの近
傍の特殊充填粘土層表面だけが局所的に盛り上がって凹
凸を生じる様なことがなく、各玉石S間の特殊充填粘土
層4の表面が均等に盛り上がり、盛り上がった厚みによ
って玉石Sを固定し、コンクリート打設時にその打設圧
に抗してそれ自身の形状及びそれ自身と玉石Sとの間の
密着状態を維持し、それによってPC版10の仕上げ面
側へのコンクリートペーストの侵入・漏出を確実・完全
に阻止し、且つ、最終工程において例えばウォータージ
ェットウォッシャーによって容易に洗い落とすことが出
来る様に、水と砂との適度な添加によって、調節され
る。
【0017】[第3の実施例]、この出願の発明による
外装仕上げ材先付けPC版製造工法の第3の実施例につ
いて説明する。同第3の実施例は、比較的大規模でかつ
量産されるプレキャストコンクリート版を対象とし、形
状不特定の自然石、例えば玉石を外装仕上げ材として使
用するパック工法である。図2は、同第3の実施例の前
半部分の説明図、図3は、同実施例の後半部分の説明図
である。図2〜3において、4は特殊充填粘土層、6
は玉石パック用パレット、9はパック割り、10はPC
版、1は玉石パック用型枠、Sは玉石(たまいし)、
8はPC型枠、Sは玉石、jはパック間継ぎ目、Cはコ
ンクリートである。この実施例では、予め、PC型枠
8、及び玉石パック用型枠1を製作する。PC版10
については、図2(a)の破線9の如く、パック割りを
する。パック割り9によって、玉石パックPの寸法が
決定され、次いで、玉石パック用型枠1の寸法が決定
される。玉石パック用型枠1は底を持たない。これら
に加えて、特殊充填粘土4、玉石パック用パレット
、玉石S、コンクリートを用意する。
【0018】先ず、玉石パックPの製造工程について
説明する。玉石パック用型枠1内の底部全体に亙っ
て、図2(b)の如く、1枚の玉石パック用パレット6
を敷設する。玉石パック用型枠1の内側、且玉石パ
ック用パレットE6の上側に、図示の如く、別途板状
に形成した特殊充填粘土層4を置き、上から押圧して玉
石パック用パレットに付着させる。或は、玉石パック用
パレット6の上面に、特殊充填粘土4を一定の厚みに
塗り付けて特殊充填粘土層4を形成し、その表面を平滑
にする。特殊充填粘土層4の表面を平滑にしたら、特殊
充填粘土層4に、図2(c)の如く、各玉石Sを互いに
略等間隔を成す様に差し込む。差し込みの深さは、玉石
SがPC型枠8の底面に突き当たる深さとする。但し、
特殊充填粘土層4の額縁状の周縁部分は、玉石Sを差し
込まず、図示の如く、そのまま残して置く。玉石Sの差
し込み作業が終了したら、無底の玉石パック用型枠1
だけを垂直に持ち上げる、即ち脱型する。元の位置に
は、内容物がそのまま残る。かくして、図2(d)の如
く、玉石パックPが出来上がり、プレパック作業が完
了する。パック作業の終了後、玉石パックPを一時ス
トックする時は、特殊充填粘土層4の乾燥防止のため、
玉石パックP全体に適宜のシートを被(かぶ)せて置
く。
【0019】次に、玉石パックPを使用したPC版の
製造工程について説明する。PC型枠8の内部底壁に、
図3(e)の如く、各玉石パックPを、割り付け通り
に、即ち、互いに隣接する様にセットする。このときパ
ック間継ぎ目jが生じるが、この継ぎ目には隙間が出来
ない様に注意する。玉石パックPのセット作業が終了
したら、パック間継ぎ目jを鏝(こて)なでして、継ぎ
目消しを行う。図3(f)の矢印tは、鏝(こて)なで
によって、継ぎ目jを接続して一体化した状態を示す。
これまで玉石を差し込むことなく残して置いた額縁状の
部分に、図3(g)の矢印insの如く、玉石Sを差し
込む。
【0020】玉石Sの2回目の差し込み作業が終了した
ら、PC型枠8の中に鉄筋ibをセットする(図1
(c)参照)。鉄筋ibをセットしたら、PC型枠8の
中にコンクリートCを打設し、硬化させる。これによっ
て、PC型枠8の中に、特殊充填粘土層付きのPC版1
0が形成される。PC型枠8から、特殊充填粘土層付き
のPC版10を脱型し、特殊充填粘土層4を洗い流すだ
けで、玉石Sを使用したPC版10が出来する。(総工
程を終了する。)第3の実施例に使用すべき特殊充填粘
土の諸特性は、上記の諸工程と、出発原料とした乾燥細
粒砂やベントナイトの諸特性とで、自ら規定される。従
って、この実施例に使用すべき特殊充填粘土の諸特性
は、第2の実施例に使用する特殊充填粘土の諸特性と同
様である。
【0021】[第4の実施例]、この出願の発明による
PC版外装仕上げ材先付け工法の第4の実施例について
説明する。同第4の実施例は、比較的大型な形状不特定
の鉄平石を外装仕上げ材として使用する工法である。図
4は、同第4の実施例の説明図である。図4において、
8はPC型枠、4は特殊充填粘土層、Sは外装仕上げ
材としての鉄平石、ibは鉄筋、Cはコンクリートであ
る。この実施例では、予め、PC型枠8を製作しておく
と共に、これに加えて、特殊充填粘土、鉄平石S、コ
ンクリートC、鏝(こて)、及び鉄筋ibを用意する。
【0022】PC型枠8の底面部分に、図4(a)の如
く、流動性を高くし凝結調整剤を添加した特殊充填粘土
を一定の厚さに流し込んで特殊充填粘土層4を形成し、
その表面をこてにより平滑にする。特殊充填粘土層4の
表面を平滑にしたら、それに対して、図4(b)の如
く、鉄平石Sを差し込み・配置する。鉄平石Sの差
し込みの深さは、鉄平石SがPC型枠8の底面に突き
当たる深さとする。また、特殊充填粘土の流し込み厚さ
は、鉄平石Sの厚さの例えば1/2程度とする。これ
によって、隣接する鉄平石S間に、図4(b)の如
く、目地が生じる。
【0023】次に、PC型枠8内に、鉄筋ibを、図4
(c)の如く、セットし、PC型枠8内に、コンクリー
トCを打設・硬化させる。これによって、PC型枠8内
に、特殊充填粘土層付きのPC版が形成される。PC型
枠8から、特殊充填粘土層付きのPC版を脱型したら、
表面の特殊充填粘土の除去を行う。除去作業は、ウォー
タージェットウォッシャーで容易に行うことが出来る。
かくして、鉄平石Sを使用したPC版が出来あがる。
(総工程を終了する。)
【0024】[第5の実施例]、この出願の発明による
PC版製造工法の第5の実施例について説明する。同第
5の実施例は、外装打放し仕上げプレキャストコンクリ
ート版を対象とし、コンクリート表面に自由曲面やデザ
インで決定したパターンを転写する工法である。図5
は、同第5の実施例の前半部分の説明図、図6は、同実
施例の後半部分の説明図である。図5〜6において、8
はPC型枠、4は特殊充填粘土層、11は押型パターン
(デザインパターン)、12はネガチブパターン、13
はパターン模様、ibは鉄筋、Cはコンクリートであ
る。この実施例では、予め、PC型枠8を製作し、これ
に加えて、特殊充填粘土、押型パターン11、コンクリ
ートC、鏝(こて)、及び鉄筋ibを用意する。
【0025】PC型枠8の底面部分に、図5(a)の如
く、流動性を高くし凝結調整剤を添加した特殊充填粘土
を一定の厚みに流し込み特殊充填粘土層4を形成し、そ
の表面を平滑にする。特殊充填粘土層4の表面をこてに
より平滑にしたら、その特殊充填粘土層4上面に、図5
(b)の如く、押型パターン(デザインパターン)を押
しつける。これによって、特殊充填粘土層の表面にネガ
チブパターン12が転写される。特殊充填粘土の流し込
み厚さは、ネガチブパターン12の深さの2倍程度とす
る。
【0026】次に、PC型枠8内に、鉄筋ibを、図6
(c)の如く、セットし、PC型枠8内に、コンクリー
トCを打設・硬化させる。これによって、PC型枠8内
に、特殊充填粘土層付きのPC版が形成される。PC型
枠8から、特殊充填粘土層付きのPC版を脱型したら、
表面の特殊充填粘土の除去を行う。除去作業は、ジェッ
トウォッシャーで容易に行うことが出来る。かくして、
コンクリート表面にデザインされたパターン模様13が
転写されたレリーフ調打放しPC版が出来あがる。(総
工程を終了する。)
【0027】[第6の実施例]、この出願の発明による
外装仕上げ材先付けPC版製造工法の第6の実施例につ
いて説明する。同第6の実施例は、本石乱貼り・コンク
リート洗い出し仕上げ工法である。図7は、同第6の実
施例の前半部分の説明図、図8は、同実施例の後半部分
の説明図である。 図7〜8において、8はPC型枠、
4は特殊充填粘土層、Sは乱貼り用本石、Dはコンク
リート凝結遅延剤、ibは鉄筋、Cは洗い出し用コンク
リートである。この実施例では、予め、PC型枠8を製
作し、これに加えて、特殊充填粘土、乱貼り用本石
、コンクリー卜凝結遅延剤D、コンクリート、鏝
(こて)、及び鉄筋ibを用意しておく。
【0028】PC型枠8の底面部分に、図7(a)の如
く、特殊充填粘土を敷き詰めるか若しくは流動性を高く
し凝結調整剤を添加した特殊充填粘土を一定の厚みに流
し込むかして特殊充填粘土層4を形成し、その表面をこ
てにより平滑にする。特殊充填粘土層4の表面を平滑に
した後、コンクリート凝結遅延剤Dを塗布する。次に、
図7(b)の如く、仕上げ用本石を乱貼り配置する。特
殊充填粘土の流し込み厚さは、本石厚の例えば1/2程
度とする。
【0029】次に、PC型枠8内に、鉄筋ibを、図8
(d)の如く、セットし、PC型枠8内に、洗い出し用
コンクリートC′を打設・硬化させる。これによって、
PC型枠8内に、特殊充填粘土層付きのPC版が形成さ
れる。PC型枠8から、特殊充填粘土層付きのPC版を
脱型したら、表面の特殊充填粘土及び洗い出し用コンク
リートC′表面の洗い出しを行う。除去作業は、ジェッ
トウォッシャーで容易に行うことが出来る。 かくし
て、洗い出されたコンクリート表面に乱貼り配置された
PC版が出来あがる。(総工程を終了する。)
【0030】[第7の実施例]、この出願の発明による
外装仕上げ材先付けPC版製造工法の第7の実施例につ
いて説明する。同第7の実施例は、割り肌タイルやリブ
タイルを、外装仕上げ材として使用する工法である。図
9は、同第7の実施例の前半部分の説明図、図10は後
半部分の説明図である。図9〜10において、1は割り
肌タイル又はリブタイルパック用型枠(以下「割り肌タ
イル等パック用型枠」という。)、2は割り肌タイル又
はリブタイル(以下「割り肌タイル等」という。)、3
は目地材、4は特殊充填粘土層、5は定規、6は割り肌
タイル等パック用パレット、Pは割り肌タイル等パック
である。この実施例では、予め、割り肌タイル等パック
用型枠1、及びPC型枠(図示しない。)を製作してお
く。第7の実施例に使用する、各割り肌タイル等2の縦
幅と横幅は、通常一定であるが、高さは、通常一定せ
ず、様々であるから、タイルパック用型枠1の側枠の高
さは、各割り肌タイル等2の高さのうちの最大の高さに
合わせる。これらに加えて、割り肌タイル等2、目地材
3、特殊充填粘土、へら、定規5、割り肌タイル等パッ
ク用パレット6、及びウォータージェットウォッシャー
を用意する。
【0031】先ず、割り肌タイル等パックPの製造工程
について説明する。割り肌タイルパック用型枠1の内部
底壁に、図9(a)の如く、規格寸法通りに、割り肌タ
イル等2を並べる。その際、各割り肌タイル等2は、仕
上げ部を上に向ける。割り肌タイル等2の並べ作業が完
了したら、目地部に、目地材3(例えば発泡ポリエチレ
ンフォーム製の目地材3)を入れる。目地材3の高さ
は、PC版完成時の目地底と同じ高さにする。目地材3
が目地部にしっかり納まっているかどうかを確認する。
特殊充填粘土を、目地材3の入った各目地部と各割り肌
タイル等2の上に、へらで押し付けるようにして塗り付
けて、特殊充填粘土層4を、図示の如く、緻密に形成す
る。特殊充填粘土層4の中に、全てのタイル2と、全て
の目地材3とを、図9(a)の如く、完全に埋め尽くす
様にする。特殊充填粘土層4と割り肌タイル等2とは、
粘着力によって結合される。
【0032】特殊充填粘土の塗り付け作業が完了した
ら、図9(b)の如く、タイルパックの幅寸法と略同一
寸法の定規4を、タイルパック用型枠1の側枠に合わせ
て引いて、余分な特殊充填粘土を取り除き、側枠と同面
(ずら)に所要の特殊充填粘土層4を残す。特殊充填粘
土層4の表面からはタイル2を露出させない。特殊充填
粘土層4の表面を平滑にする。特殊充填粘土層4の表面
を平滑にしたら、図9(c)の如く、タイルパック用パ
レット6を特殊充填粘土面に精確に合わせ、押圧してこ
れを固定する。割り肌タイル等パック用型枠1を逆さに
して、脱型する。これにより、割り肌タイル等パックP
が出来あがる。
【0033】次に、割り肌タイル等パックPを使用した
PC版の製造工程について、説明する。各割り肌タイル
等パックPを、図10(e)の如く、PC型枠8の内部
底壁に、互いに隣接する様にセットする。セットが完了
したら、発泡ポリエチレンフォーム製の目地材3を取り
外す。これによって、目地部の特殊充填粘土層4の乾燥
が防止され、割り肌タイル等パックPの精度が確保され
る。各割り肌タイル等パックPをセットしたPC型枠8
に、図10(f)の如く、鉄筋ibをセットする。
【0034】各割り肌タイル等パックPをセットしたP
C型枠内に、コンクリートを打設・硬化させる。これに
よって、PC型枠内に、特殊充填粘土層付きのPC版が
形成される。PC型枠から、特殊充填粘土層付きのPC
版を脱型する。特殊充填粘土層付きのPC版を脱型した
ら、表面の仕上げ洗いをする。仕上げ洗いは、ウォータ
ージェットウォッシャーで、特殊充填粘土層4を洗い流
すだけで良い。かくして、割り肌タイル又はリブタイル
を使用したPC版10が出来あがる。(総工程を終了す
る。) 第7の実施例に使用すべき特殊充填粘土の諸特性は、上
記の諸工程と、出発原料とした乾燥細粒砂やベントナイ
トの諸特性とで、自ら規定される。従って、この実施例
に使用すべき特殊充填粘土の諸特性は、第1の実施例に
使用する特殊充填粘土の諸特性と同様である。
【0035】
【発明の効果】この出願の発明によるPC版製造工法
は、以上の様に構成したから、下記の通りの顕著な効果
を奏することが出来る。 (a)PC版外装仕上げ材先付け工程において、基幹材
・可塑剤・水を適度に調整した特殊充填粘土を使用する
ため、並べられた各外装仕上げ材の平面形状が、不揃い
・不定形な場合であっても、それらの間に、それらに密
着する緻密な特殊充填粘土層を、容易に形成することが
出来る。形成された特殊充填粘土は、コンクリート打設
時の、打設圧・振動に抗して、それ自身の形状及びそれ
自身と外装仕上げ材との密着性を保持し、コンクリート
ペーストの侵入を完全に阻止することが出来る。 (b)PC版等の外装仕上げ材先付け工程において、上
記特殊充填粘土の使用により、PC版外装仕上げ材の所
望の姿勢が不安定な場合であっても、それらを所望の姿
勢において確実に固定化することが出来る。 (c)PC版外装仕上げ材先付け工法において、仕上げ
作業を大幅に簡単化することが出来た。仕上げ作業は、
仕上げ面に付着し残存する特殊充填粘土を、ウォーター
ジェットウォッシャーで洗い落とすだけで良く、その他
の作業は一切必要としない。 (d)打放し仕上げPC版のコンクリート表面に、自由
曲面やデザインで決定したパターン模様を、容易に転写
することが出来る。 (e)従って、PC版の製造コストを大幅に低減するこ
とが出来た。
【図面の簡単な説明】
【図1】この出願の発明の第2の実施例の説明図であ
る。
【図2】この出願の発明の第3の実施例の前半部分の説
明図である。
【図3】同第3の実施例の後半部分の説明図である。
【図4】この出願の発明の第4の実施例の説明図であ
る。
【図5】この出願の発明の第5の実施例の前半部分の説
明図である。
【図6】同第5の実施例の後半部分の説明図である。
【図7】この出願の発明の第6の実施例の前半部分の説
明図である。
【図8】同第6の実施例の後半部分の説明図である。
【図9】この出願の発明の第7の実施例の前半部分の説
明図である。
【図10】同第7の実施例の後半部分の説明図である。
【符号の説明】
1 割り肌タイル等パック用型枠 1玉石パック用型枠 2 割り肌タイル等 3 目地材 4 特殊充填粘土 5 定規 6 割り肌タイル等パック用パレット 6玉石パック用パレット 8 PC型枠 9 パック割 10 PC版 11 押型パターン(デザインパターン) 12 ネガチブパターン 13 パターン模様 S 玉石 S鉄平石 C コンクリート又はコンクリートペースト C′洗い出し用コンクリート D コンクリート凝結遅延剤 ib 鉄筋 j パック間継ぎ目 P 割り肌タイル等パック P玉石パック
フロントページの続き (72)発明者 花屋 剛 東京都葛飾区新小岩2−11−20 エステー トピア古森103

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基幹材料としての乾燥細粒砂に対して、
    可塑性賦与材としてのベントナイト、凝結調整剤として
    の水ガラス、及び保水剤・練り混ぜ水を添加し、混練し
    て成る、外装仕上げ材先付けプレキャストコンクリート
    版製造工法用特殊充填粘土。
  2. 【請求項2】 型枠直敷き並べ方式に適した粘度に調整
    して成る請求項1記載の特殊充填粘土を、PC型枠
    (8)の底面に層状にかつ緻密に敷き詰めて、特殊充填
    粘土層(4)を形成し、その特殊充填粘土層(4)に不
    定型な外装仕上げ材(S)を差し込み・並べて、外装仕
    上げ材(S)間及び外装仕上げ材(S)とPC型枠
    (8)の底面間に特殊充填粘土層(4)が緻密に介在し
    かつそれらに対して特殊充填粘土層(4)が強固に結合
    している状態を形成する工程、PC型枠の中に鉄筋(i
    b)をセットする工程、鉄筋(ib)をセットしたPC
    型枠(8)の中にコンクリートを打設する工程、打設し
    たコンクリート(C)を硬化させてPC版を製造する工
    程、PC型枠(8)から特殊粘土層付きのPC版を脱型
    する工程、及びFC版表面の洗い・仕上げをする一連の
    工程から成る、外装仕上げ材先付けプレキャストコンク
    リート版製造工法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の特殊充填粘土を、PC版
    寸法からモジュール割りされたパック用パレット
    (3)面に、層状にかつ緻密に敷き詰めて特殊充填粘
    土層(4)を形成し、その特殊充填粘土層(4)に不定
    形な外装仕上げ材(S)を差し込み・並べて、外装仕上
    げ材(S)間及び外装仕上げ材(S)とパック用パレッ
    ト(3)面間に特殊充填粘土層(4)が緻密に介在し
    かつそれらに対して特殊充填粘土層(4)が強固に結合
    している状態を形成する工程、以上の諸工程によって成
    るプレパックをPC型枠(8)内で敷き並べる工程、P
    C型枠(8)の中に鉄筋(ib)をセットする工程、鉄
    筋(ib)をセットしたPC型枠(8)の中にコンクリ
    ートを打設する工程、打設したコンクリートを硬化させ
    てPC版を製造する工程、PC型枠(8)から特殊充填
    粘土層(4)付きのPC版(10)を脱型する工程、及
    びPC版(10)表面の洗い・仕上げをする一連の工程
    から成る、外装仕上げ材先付けプレキャストコンクリー
    ト版製造工法。
  4. 【請求項4】 PC型枠(8)の底面に、流し込み可能
    な程度の流動性をもたせた請求項1記載の特殊充填粘土
    を流し込んで、特殊充填粘土層(4)を形成し、該特殊
    充填粘土層(4)に対して不定形な外装仕上げ材
    (S)を差し込み・配置すると共に、同外装仕上げ材
    (S)間に特殊充填粘土層による目地を形成する工
    程、PC型枠(8)の中に鉄筋(ib)をセットする工
    程、鉄筋(ib)をセットしたPC型枠(8)の中にコ
    ンクリートを打設する工程、打設したコンクリート
    (C)を硬化させてPC版(10)を製造する工程、P
    C型枠(8)から特殊充填粘土層付きのPC版(10)
    を脱型する工程、及びPC版(10)表面の洗い・仕上
    げをする一連の工程から成る、外装仕上げ材先付けプレ
    キャストコンクリート版製造工法。
  5. 【請求項5】 PC型枠(8)の底面に、請求項1記載
    の特殊充填粘土を層状に敷き詰めて特殊充填粘土層
    (4)を形成し、その表面部分にデザインで決定したパ
    ターンを転写する工程、PC型枠(8)の中に鉄筋(i
    b)をセットする工程、鉄筋(ib)をセットしたPC
    型枠(8)の中にコンクリートを打設する工程、打設し
    たコンクリート(C)を硬化させてPC版(10)を製
    造する工程、PC型枠(8)から特殊粘土層付きのPC
    版(10)を脱型する工程、及びPC版(10)表面の
    洗い・仕上げをする一連の工程から成る、打放しプレキ
    ャストコンクリート版製造工法。
  6. 【請求項6】 PC型枠(8)の底面に、請求項1記載
    の特殊充填粘土を敷き詰めて特殊充填粘土層(4)を形
    成する工程、該特殊充填粘土層(4)の表面にコンクリ
    ート凝結遅延剤を塗布する工程、不定型な外装仕上げ材
    (S)をセットする工程、PC型枠(8)の中に鉄筋
    (ib)をセットする工程、鉄筋(ib)をセットした
    PC型枠(8)の中にコンクリート打設する工程、打設
    したコンクリート(C)を硬化させてPC版(10)を
    製造する工程、PC型枠(8)から特殊充填粘土層付き
    のPC版(10)を脱型する工程、及びPC版(10)
    表面の洗い・仕上げをする一連の工程から成る、外装仕
    上げ材先付けプレキャストコンクリート版製造・洗い出
    し工法。
  7. 【請求項7】 割り肌タイル等パック用型枠(1)の内
    部底壁に、請求項1記載の特殊充填粘土を用い、割り肌
    タイル等(2)を敷き並べて割り肌タイル等パック
    (P)を製造する工程、該割り肌タイル等パック(P)
    をPC型枠(8)の底面に敷き並べる工程、PC型枠
    (8)の中に鉄筋(ib)をセットする工程、鉄筋(i
    b)をセットしたPC型枠(8)の中にコンクリートを
    打設する工程、打設したコンクリート(C)を硬化させ
    てPC版(10)を製造する工程、PC型枠(8)から
    特殊粘土層付きのPC版(10)を脱型する工程、及び
    PC版(10)表面の洗い・仕上げをする一連の工程か
    ら成る、割り肌タイル先付けプレキャストコンクリート
    版製造工法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004028765A1 (ja) * 2002-09-30 2004-04-08 Solve Corporation Co., Ltd. 自然石パネルの製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2004028765A1 (ja) * 2002-09-30 2004-04-08 Solve Corporation Co., Ltd. 自然石パネルの製造方法

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