JPH09212647A - 画像処理装置 - Google Patents

画像処理装置

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Publication number
JPH09212647A
JPH09212647A JP8040644A JP4064496A JPH09212647A JP H09212647 A JPH09212647 A JP H09212647A JP 8040644 A JP8040644 A JP 8040644A JP 4064496 A JP4064496 A JP 4064496A JP H09212647 A JPH09212647 A JP H09212647A
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JP
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Application number
JP8040644A
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Masato Some
真人 染
Hiromi Shibata
広海 柴田
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 精度良いテンプレートマッチングを速やかに
行う。 【解決手段】 少なくとも2つの形状の類似した画像領
域に対応する画像データ領域を含み、画像データ記憶手
段42に記憶された画像データを二次元的に展開して、
一時的に記憶する一時メモリ66、表示された画像中の
少なくとも2つの形状の類似した画像領域中の対応する
点に対応する画素を指定する画素指定手段104、及び
指定された画素の座標を中心とする微小な領域に対応す
る微小領域画像データ間で、テンプレートマッチングを
実行するテンプレートマッチング手段202を備え、複
数のステップにより、前のステップで相関の最も高い画
素と決定された画素を中心とした領域内で、テンプレー
トマッチングを行い、テンプレート領域内の画像データ
から間引く画素数、相関をとる画素間隔及び相関をとる
画素の領域サイズを次第に小さくしながら、テンプレー
トマッチングを実行する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、画像処理装置に関する
ものであり、さらに詳細には、画像データに基づいて再
生された複数の画像を重ね合わせ、画像間演算を実行す
るために、複数の画像に対して、効率良く、かつ、精度
良く、テンプレートマッチングをおこなうことのできる
画像処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】放射線が照射されると、放射線のエネル
ギーを吸収して、蓄積、記録し、その後に、特定の波長
域の電磁波を用いて励起すると、照射された放射線のエ
ネルギーの量に応じた光量の輝尽光を発する特性を有す
る輝尽性蛍光体を、放射線の検出材料として用いて、被
写体を透過した放射線のエネルギーを、蓄積性蛍光体シ
ートに設けられた輝尽性蛍光体層に含まれる輝尽性蛍光
体に、蓄積、記録し、しかる後に、電磁波により、輝尽
性蛍光体層を走査して、輝尽性蛍光体を励起し、輝尽性
蛍光体から放出された輝尽光を光電的に検出して、ディ
ジタル画像信号を生成し、画像処理を施して、CRTな
どの表示手段あるいは写真フイルムなどの記録材料上
に、放射線画像を再生するように構成された放射線診断
システムが知られている(たとえば、特開昭55−12
429号公報、同55−116340号公報、同55−
163472号公報、同56−11395号公報、同5
6−104645号公報など。)。また、同様な輝尽性
蛍光体を、放射線の検出材料として用い、放射性標識を
付与した物質を、生物体に投与した後、その生物体ある
いはその生物体の組織の一部を試料とし、この試料を、
輝尽性蛍光体層が設けられた蓄積性蛍光体シートと一定
時間重ね合わせることにより、放射線エネルギーを輝尽
性蛍光体に、蓄積、記録し、しかる後に、電磁波によっ
て、輝尽性蛍光体層を走査して、輝尽性蛍光体を励起
し、輝尽性蛍光体から放出された輝尽光を光電的に検出
して、ディジタル画像信号を生成し、画像処理を施し
て、CRTなどの表示手段上あるいは写真フイルムなど
の記録材料上に、画像を再生するように構成されたオー
トラジオグラフィ画像検出システムが知られている(た
とえば、特公平1−60784号公報、特公平1−60
782号公報、特公平4−3952号公報など)。
【0003】さらに、光が照射されると、そのエネルギ
ーを吸収して、蓄積、記録し、その後に、特定の波長域
の電磁波を用いて励起すると、照射された光のエネルギ
ーの量に応じた光量の輝尽光を発する特性を有する輝尽
性蛍光体を、光の検出材料として用い、蛋白質、核酸配
列などの固定された高分子を、化学発光物質と接触し
て、化学発光を生じさせる標識物質により、選択的に標
識し、標識物質によって選択的に標識された高分子と、
化学発光物質とを接触させて、化学発光物質と標識物質
との接触によって生ずる可視光波長域の化学発光を、蓄
積性蛍光体シートに設けられた輝尽性蛍光体層に、蓄
積、記録し、しかる後に、電磁波により、輝尽性蛍光体
層を走査して、輝尽性蛍光体を励起し、輝尽性蛍光体か
ら放出された輝尽光を光電的に検出して、ディジタル画
像信号を生成し、画像処理を施して、CRTなどの表示
手段あるいは写真フイルムなどの記録材料上に、放射線
画像を再生して、遺伝子情報などの高分子に関する情報
を得るようにした化学発光検出システムが知られている
(たとえば、米国特許第5,028,793号、英国特
許出願公開GB第2,246,197Aなど。)。
【0004】また、電子線あるいは放射線が照射される
と、電子線あるいは放射線のエネルギーを吸収して、蓄
積、記録し、その後に、特定の波長域の電磁波を用いて
励起すると、照射された電子線あるいは放射線のエネル
ギーの量に応じた光量の輝尽光を発する特性を有する輝
尽性蛍光体を、電子線あるいは放射線の検出材料として
用い、金属あるいは非金属試料などに電子線を照射し、
試料の回折像あるいは透過像などを検出して、元素分
析、試料の組成解析、試料の構造解析などをおこなった
り、生物体組織に電子線を照射して、生物体組織の画像
を検出する電子顕微鏡による検出システム、放射線を試
料に照射し、得られた放射線回折像を検出して、試料の
構造解析などをおこなう放射線回折画像検出システムな
どが知られている(たとえば、特開昭61−51738
号公報、特開昭61−93538号公報、特開昭59−
15843号公報など)。これらのシステムは、写真フ
イルムを用いる場合とは異なり、という化学的処理が不
必要であるだけでなく、得られた画像データに画像処理
を施すことによって、所望のように、画像を再生し、あ
るいは、コンピュータによる定量解析が可能になるとい
う利点を有している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような蓄積性蛍光
体シートを用いたシステムにおいては、同一の対象物か
ら複数の画像データを生成し、得られた画像データを用
いて、対象物の特定の部分の画像を重ね合わせて、重ね
合わせ処理をおこなって、ノイズの低減を図ったり、あ
るいは、、サブトラクション処理をおこなって、特定の
部分のみが強調された画像を得る必要のある場合があ
る。いずれの場合には、このような処理を実行するため
には、複数の画像中の特定の画像領域を重ね合わせる必
要があるが、蓄積性蛍光体シートを用いたシステムにあ
っては、画像は、蓄積性蛍光体シートの輝尽性蛍光体層
内に蓄積、記録されており、目視することができないた
め、複数の画像中の特定の画像領域を、正確に重ね合わ
せるために、複数の画像に対して、固定された位置にあ
る位置合わせ用のマーカーを、画像とともに、蓄積性蛍
光体シートに記録し、このマーカーに基づき、画像の一
方を、他方の画像と合致するように、ディジタルデータ
上で、回転および/または移動させ、複数の画像の特定
の画像領域を重ね合わせる方法が提案されている(たと
えば、特開昭58−163338号公報。)。
【0006】しかしながら、この方法では、蓄積性蛍光
体シートに、画像を蓄積、記録させる際に、つねに、位
置合わせ用のマーカーを、同時に、蓄積性蛍光体シート
に蓄積、記録させなければならず、操作が煩雑であるば
かりでなく、位置合わせ用のマーカーを蓄積、記録する
部分が画像データとして利用できないという問題があっ
た。そこで、特開平6−165036号公報は、位置合
わせをおこなう複数の画像上に、複数の画像間で、ほぼ
共通する少なくとも2つの関心領域を設定し、複数の画
像のうち、基準となる画像の関心領域を基準領域、他の
画像の関心領域をテンプレート領域とし、複数の画像の
それぞれについて、直交座標を定義し、テンプレート領
域を基準領域にマッチングさせるテンプレートマッチン
グを実行し、複数の画像の互いに対応する少なくとも2
つの対応点の座標値を求め、対応点が一致するように、
テンプレート領域を含む画像の座標値を、基準領域を含
む画像の座標値に変換するアフィン変換の係数を求め、
求められた係数を用いて、テンプレート領域を含む画像
について、回転移動補正と拡大または縮小率補正を少な
くともおこなう第1のアフィン変換を実行し、第1のア
フィン変換が実行された複数の画像について、再度、テ
ンプレートマッチングを実行し、アフィン変換の係数を
求め、求められた係数を用いて、テンプレート領域を含
む画像について、回転移動補正と拡大または縮小率補正
をおこなう第2のアフィン変換を実行することにより、
複数の画像の位置合わせをおこなう方法を提案してい
る。
【0007】この方法によれば、重ね合わせるべき複数
の画像中に少なくとも2つの関心領域を設定し、これら
の関心領域を用いて、テンプレートマッチング、アフィ
ン変換を実行し、位置合わせをおこなっているので、複
数の画像全体につき、テンプレートマッチング、アフィ
ン変換を実行して、位置合わせをする場合に比して、迅
速かつ高精度で、複数の画像の位置合わせをおこなうこ
とが可能になる。しかしながら、この方法においてもな
お、2つの関心領域内のすべての画素の間で、相関をと
って、テンプレートマッチングを実行する必要があるた
め、演算時間を十分に短縮することができないという問
題があった。
【0008】そこで、特開昭63−211474号公報
は、テンプレートマッチングに要する演算時間を短縮す
るため、テンプレートマッチングを段階的に実行し、各
段階で、相関度の最も高い点を決定し、それにしたがっ
て、テンプレート領域を小さくして、マッチングの各段
階における処理データ量が一定となるように、テンプレ
ートマッチングをおこなうテンプレートマッチング方法
を提案している。しかしながら、このように、テンプレ
ート領域を小さくしながら、テンプレートマッチングを
おこなう場合には、ある段階で、誤って、相関度の最も
高い点を決定すると、精度良く、テンプレートマッチン
グをおこなうことができないという問題があった。した
がって、本発明は、短い演算時間で、かつ、精度良く、
テンプレートマッチングをおこなうことのできる画像処
理装置を提供することを目的とするものである。
【0009】
【発明の構成】本発明のかかる目的は、少なくとも2つ
の形状の類似した画像領域に対応する画像データ領域を
含み、画像データ記憶手段に記憶された画像データを二
次元的に展開して、一時的に記憶する一時メモリ手段
と、該一時メモリ手段に記憶された画像データに基づい
て、画像を再生する表示手段と、該表示手段上に表示さ
れた画像中の少なくとも2つの形状の類似した画像領域
中の対応する点に対応する画素を指定する画素指定手段
と、該画素指定手段により指定された画素の座標を中心
とする微小な領域に対応する微小領域画像データ間で、
テンプレートマッチングを実行するテンプレートマッチ
ング手段とを備え、該テンプレートマッチング手段が、
複数のステップにより、前のステップで相関の最も高い
画素と決定された画素を中心とした領域内で、テンプレ
ートマッチングをおこない、テンプレート領域内の画像
データから間引く画素数、相関をとる画素間隔および相
関をとる画素の領域サイズを、ステップ毎に、次第に小
さくながら、テンプレートマッチングを実行するように
構成された画像処理装置によって達成される。本発明に
よれば、テンプレートマッチング手段が、複数のステッ
プによって、前のステップで相関の最も高い画素と決定
された画素を中心とした領域内で、テンプレートマッチ
ングをおこない、テンプレート領域内の画像データから
間引く画素数、相関をとる画素間隔および相関をとる画
素の領域サイズを、ステップ毎に、次第に小さくなが
ら、テンプレートマッチングを実行しているので、短い
演算時間で、しかも、高精度で、テンプレートマッチン
グをおこなうことが可能になる。
【0010】本発明の好ましい実施態様においては、前
記テンプレートマッチング手段が、最終のステップを除
く各ステップにおいて、相関の高い順に、所定の画素を
選択して、前記相関の最も高い画素を決定するように構
成されている。本発明の好ましい実施態様によれば、最
終のステップを除く各ステップにおいて、相関の高い順
に、所定数の画素を選択し、前記相関の最も高い画素を
決定するように構成されているから、演算時間を短縮し
て、より高精度で、テンプレートマッチングをおこなう
ことが可能になる。本発明のさらに好ましい実施態様に
おいては、前記画素指定手段が、前記表示手段上に表示
された画像中の少なくとも2つの形状の類似した画像領
域中の対応する少なくとも2つの点に対応する画素を指
定可能で、さらに、前記画素指定手段により指定された
少なくとも2つの画素の座標を中心とする微小な領域に
対応する微小領域画像データ間で、前記少なくとも2つ
の画像領域の1つの基準画像領域に、他の画像領域の回
転角度および拡大/縮小倍率が合致するように、前記他
の画像領域に対応する画像データ中の前記微小領域画像
データに、回転補正および拡大/縮小倍率補正を施すデ
ータ補正手段と、前記テンプレートマッチング手段によ
り実行されたテンプレートマッチングの結果に基づい
て、前記一時メモリ手段に記憶された画像データに対し
て、アフィン変換を施すアフィン変換手段とを備え、前
記テンプレートマッチング手段が、前記データ補正手段
により補正された微小領域画像データおよび前記基準画
像領域に対応する画像データ中の前記微小領域画像デー
タに対して、テンプレートマッチングを実行するように
構成されている。
【0011】本発明のさらに好ましい実施態様によれ
ば、データ補正手段により、画素指定手段により指定さ
れた少なくとも2つの画素の座標を中心とする微小な領
域に対応する微小領域画像データ間で、少なくとも2つ
の画像領域の1つの基準画像領域に、他の画像領域の回
転角度および拡大/縮小倍率が合致するように、他の画
像領域に対応する画像データ中の前記微小領域画像デー
タに、回転補正および拡大/縮小倍率補正が施された後
に、微小領域画像データに、テンプレートマッチング手
段によるテンプレートマッチングが実行されるので、テ
ンプレートマッチングに要する演算時間を、さらに大幅
に短縮することが可能となる。本発明のさらに好ましい
実施態様においては、さらに、アフィン変換を施された
画像データおよび前記基準画像領域に対応する画像デー
タに、サブトラクション処理を施すサブトラクション処
理部を備えている。本発明のさらに好ましい実施態様に
おいては、前記画像データが、異なった条件の下で、同
一対象物から生成されている。本発明のさらに好ましい
実施態様においては、前記画像データが、蓄積性蛍光体
シートを用いて生成されている。
【0012】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記画像データが、被写体の放射線画像、オートラ
ジオグラフィ画像データ、放射線回折画像データ、電子
顕微鏡画像データおよび化学発光画像データよりなる群
から選ばれる画像データにより構成されている。本発明
のさらに好ましい実施態様においては、前記被写体の放
射線画像データ、前記オートラジオグラフィ画像デー
タ、前記放射線回折画像データまたは前記電子顕微鏡画
像データが、試料から発せられる放射線または電子線
を、輝尽性蛍光体に蓄積、吸収させ、しかる後に、前記
輝尽性蛍光体に、電磁波を照射して、該輝尽性蛍光体か
ら発せられた光を光電変換することにより生成されてい
る。本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記
化学発光画像データが、試料から発せられる可視光を、
輝尽性蛍光体に蓄積、吸収させ、しかる後に、前記輝尽
性蛍光体に、電磁波を照射して、該輝尽性蛍光体から発
せられた光を光電変換することにより生成されている。
【0013】本発明において、被写体の放射線画像デー
タ、オートラジオグラフィ画像データ、放射線回折画像
データまたは電子顕微鏡画像データを生成するために使
用することのできる輝尽性蛍光体としては、放射線また
は電子線のエネルギーを蓄積可能で、電磁波によって励
起され、蓄積している放射線または電子線のエネルギー
を光の形で放出可能なものであればよく、とくに限定さ
れるものではないが、可視光波長域の光によって励起可
能であるものが好ましい。具体的には、たとえば、特開
昭55−12145号公報に開示されたアルカリ土類金
属弗化ハロゲン化物系蛍光体(Ba1-x,2+ x )FX:
yA(ここに、M2+はMg、Ca、Sr、ZnおよびC
dからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ土
類金属元素、XはCl、BrおよびIからなる群より選
ばれる少なくとも一種のハロゲン、AはEu、Tb、C
e、Tm、Dy、Pr、Ho、Nd、YbおよびErか
らなる群より選ばれる少なくとも一種の3価金属元素、
xは0≦x≦0.6、yは0≦y≦0.2である。)、
特開平2−276997号公報に開示されたアルカリ土
類金属弗化ハロゲン化物系蛍光体SrFX:Z(ここ
に、XはCl、BrおよびIからなる群より選ばれる少
なくとも一種のハロゲン、ZはEuまたはCeであ
る。)、特開昭59−56479号公報に開示されたユ
ーロピウム付活複合ハロゲン物系蛍光体BaFX・xN
aX’:aEu2+(ここに、XおよびX’はいずれも、
Cl、BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも
一種のハロゲンであり、xは0<x≦2、aは0<a≦
0.2である。)、特開昭58−69281号公報に開
示されたセリウム付活三価金属オキシハロゲン物系蛍光
体であるMOX:xCe(ここに、MはPr、Nd、P
m、Sm、Eu、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb
およびBiからなる群より選ばれる少なくとも一種の三
価金属元素、XはBrおよびIのうちの一方あるいは双
方、xは、0<x<0.1である。)、特開昭60−1
01179号公報および同60−90288号公報に開
示されたセリウム付活希土類オキシハロゲン物系蛍光体
であるLnOX:xCe(ここに、LnはY、La、G
dおよびLuからなる群より選ばれる少なくとも一種の
希土類元素、XはCl、BrおよびIからなる群より選
ばれる少なくとも一種のハロゲン、xは、0<x≦0.
1である。)および特開昭59−75200号公報に開
示されたユーロピウム付活複合ハロゲン物系蛍光体MII
FX・aMI X’・bM'II '' 2 ・cMIII ''' 3
・xA:yEu2+(ここに、MIIはBa、SrおよびC
aからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ土
類金属元素、MI はLi、Na、K、RbおよびCsか
らなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ金属元
素、M’IIはBeおよびMgからなる群より選ばれる少
なくとも一種の二価金属元素、MIII はAl、Ga、I
nおよびTlからなる群より選ばれる少なくとも一種の
三価金属元素、Aは少なくとも一種の金属酸化物、Xは
Cl、BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも
一種のハロゲン、X’、X''およびX''' はF、Cl、
BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種の
ハロゲンであり、aは、0≦a≦2、bは、0≦b≦1
-2、cは、0≦c≦10-2で、かつ、a+b+c≧1
-2であり、xは、0<x≦0.5で、yは、0<y≦
0.2である。)が、好ましく使用し得る。本発明にお
いて、化学発光画像データを生成するために使用するこ
とのできる輝尽性蛍光体としては、可視光波長域の光の
エネルギーを蓄積可能で、電磁波によって励起され、蓄
積している可視光波長域の光のエネルギーを光の形で放
出可能なものであればよく、とくに限定されるものでは
ないが、可視光波長域の光によって励起可能であるもの
が好ましい。具体的には、たとえば、特開平4−232
864号公報に開示された金属ハロリン酸塩系蛍光体、
希土類元素付活蛍光体、アルミン酸塩系蛍光体、珪酸塩
系蛍光体、フッ化物系蛍光体が、好ましく使用し得る。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて、本発
明にかかる好ましい実施態様につき、詳細に説明を加え
る。図1は、本発明の実施態様にかかる画像処理装置に
より処理される画像データを生成する画像読み取り装置
の一例を示す略斜視図である。図1において、蓄積性蛍
光体シート1には、放射性標識物質により標識化された
薬物を実験用マウスに投与してから、第1の所定時間、
たとえば、1時間が経過した後に、採取した実験用マウ
スの脳切片(図示せず)に含まれる放射性標識物質の位
置情報が、放射線エネルギーの形で、蓄積されている。
ここに、位置情報とは、試料中における放射性標識物質
もしくはその集合体の位置を中心とした各種の情報、た
とえば、試料中に存在する放射性標識物質の集合体の存
在位置と形状、その位置における放射性標識物質の濃
度、分布などからなる情報の一つもしくは任意の組み合
わせとして得られる各種の情報を意味するものである。
放射性標識物質の位置情報が蓄積記録された蓄積性蛍光
体シート1を、レーザ光2により、走査して、励起し、
輝尽光を発生させる。
【0015】レーザ光2は、レーザ光源3により発生さ
れ、フィルタ4を通過することにより、レーザ光2によ
る励起によって蓄積性蛍光体シート1から発生する輝尽
光の波長領域に対応する波長領域の部分がカットされ
る。次いで、レーザ光2は、ビーム・エクスパンダ5に
より、そのビーム径が正確に調整され、ガルバノミラー
等の光偏向器6に入射する。光偏向器6によって偏向さ
れたレーザ光2は、fθレンズ7を介して、平面反射鏡
8により反射され、蓄積性蛍光体シート1上に、一次元
的に入射する。fθレンズ7は、蓄積性蛍光体シート1
上を、レーザ光2により走査するときに、つねに、均一
のビーム速度で、走査がなされることを保証するもので
ある。このようなレーザ光2による走査と同期して、蓄
積性蛍光体シート1は、図1において、矢印Aの方向に
移動され、その全面が、レーザ光2によって走査される
ようになっている。蓄積性蛍光体シート1は、レーザ光
2が照射されると、蓄積記録していた放射線エネルギー
に比例する光量の輝尽光を発光し、発光した輝尽光は、
導光性シート9に入射する。
【0016】導光性シート9は、その受光端部が直線状
をなし、蓄積性蛍光体シート1上の走査線に対向するよ
うに近接して配置され、また、その射出端部は、円環状
をなし、フォトマルチプライアなどの光電変換型の光検
出器10の受光面に接続されている。この導光性シート
9は、アクリル系合成樹脂などの透明な熱可塑性樹脂シ
ートを加工して作られており、受光端部から入射した光
が、その内面で、全反射を繰り返しながら、射出端部を
経て、光検出器10の受光面に伝達されるように、その
形状が定められている。したがって、レーザ光2の照射
に応じて、蓄積性蛍光体シート1から発光した輝尽光
は、導光性シート9に入射し、その内部で、全反射を繰
り返しながら、射出端部を経て、光検出器10によって
受光される。光検出器10の受光面には、蓄積性蛍光体
シート1から発光される輝尽光の波長領域の光のみを透
過し、レーザ光2の波長領域の光をカットするフィルタ
が貼着されており、光検出器10は、蓄積性蛍光体シー
ト1から発光された輝尽光のみを光電的に検出するよう
に構成されている。光検出器10によって光電的に検出
された輝尽光は、電気信号に変換され、所定の増幅率を
有する増幅器11によって、所定のレベルの電気信号に
増幅された後、A/D変換器12に入力される。電気信
号は、A/D変換器12において、信号変動幅に適した
スケールファクタで、ディジタル信号に変換され、ライ
ンバッファ13に入力される。ラインバッファ13は、
走査線1列分の画像データを一時的に記憶するものであ
り、以上のようにして、走査線1列分の画像データが記
憶されると、そのデータを、ラインバッファ13の容量
よりもより大きな容量を有する送信バッファ14に出力
し、送信バッファ14は、所定の容量の画像データが記
憶されると、画像データを、オートラジオグラフィ画像
解析装置に出力するように構成されている。
【0017】図2は、本発明の実施態様にかかる画像処
理装置を含むオートラジオグラフィ画像解析装置および
画像読み取り装置のブロックダイアグラムである。図2
において、オートラジオグラフィ画像解析装置30は、
蓄積性蛍光体シート1に蓄積記録され、画像読み取り装
置20によって読み取られて、ディジタル信号に変換さ
れた試料に含まれる放射性標識物質の位置情報を含む画
像データを受け、濃度、色調、コントラストなどが適正
で、観察解析特性に優れた可視画像を再生し得るよう
に、データ処理を施す画像処理装置60と、画像読み取
り装置20から画像処理装置60に入力され、データ処
理が施された画像データを記憶する画像データ記憶手段
40と、試料に含まれる放射性標識物質の位置情報を含
む画像データを画像として再生するCRT50を備えて
いる。画像読み取り装置20の送信バッファ14に、一
時的に記憶された画像データは、オートラジオグラフィ
画像解析装置30の画像処理装置60の受信バッファ6
2に入力されて、一時的に記憶され、受信バッファ62
内に、所定量の画像データが記憶されると、記憶された
画像データが、画像データ記憶手段40の画像データ一
時記憶部41に出力され、記憶される。このようにし
て、画像読み取り装置20の送信バッファ14から、画
像処理装置60の受信バッファ62に送られ、一時的に
記憶された画像データは、さらに、受信バッファ62か
ら、画像データ記憶手段40の画像データ一時記憶部4
1に記憶される。こうして、蓄積性蛍光体シート1の全
面を、レーザ光2によって走査して得られた画像データ
が、画像データ記憶手段40の画像データ一時記憶部4
1に記憶されると、画像処理装置60のデータ処理部6
4は、画像データ一時記憶部41から画像データを読み
出し、画像処理装置60の一時メモリ66に記憶して、
必要なデータ処理を施した後、このような画像データの
みを、画像データ記憶手段40の画像データ記憶部42
に記憶させ、しかる後に、画像データ一時記憶部41に
記憶された画像データを消去する。
【0018】同様にして、放射性標識物質により標識化
された薬物を実験用マウスに投与してから、第2の所定
時間、たとえば、2時間が経過した後に、採取した実験
用マウスの脳切片(図示せず)に含まれる放射性標識物
質の位置情報が、放射線エネルギーの形で蓄積された蓄
積性蛍光体シート1が、レーザ光2によって走査され
て、画像データが生成され、画像データ記憶手段40の
画像データ記憶部42に記憶させる。画像データ記憶手
段40の画像データ記憶部42に記憶された画像データ
は、操作者が、画像を観察解析するために、データ処理
部64によって、読み出されて、CRT50の画面上に
表示されるようになっている。図3は、本発明の実施態
様にかかる画像処理装置60のブロックダイアグラムで
ある。図3において、画像処理装置60は、画像読み取
り装置20の送信バッファ14から画像データを受け取
る受信バッファ62と、データ処理を実行するデータ処
理部64と、画像データを一時的に記憶する一時メモリ
66を備えている。ここに、一時メモリ66は、画像デ
ータを、二次元的に展開して、一時的に記憶するように
構成されており、複数枚の蓄積性蛍光体シート1から読
み出された画像データを、同時に、二次元的に展開し
て、一時的に記憶することのできるメモリ容量を有して
いる。
【0019】画像処理装置60は、さらに、一時メモリ
66に一時的に記憶された画像データの中から、画像デ
ータの一部を選択する画像データ選択部68と、画像デ
ータ選択部68により選択された画像データを拡大ある
いは縮小する画像データ拡大/縮小部70と、画像デー
タ拡大/縮小部70により拡大あるいは縮小された画像
データを、二次元的に展開して、一時的に記憶する拡大
/縮小画像データ記憶部72と、図形データ記憶部74
に記憶された図形データの中から、所定の図形データを
選択し、拡大/縮小画像データ記憶部72に二次元的に
展開されて、一時的に記憶された画像データに重ね合わ
せるために、位置およびサイズを設定する図形データ設
定部76、拡大/縮小画像データ記憶部72に一時的に
記憶された画像データと、図形データ設定部76により
選択され、CRT50の画面上に表示すべき図形データ
とを合成するデータ合成部78と、データ合成部78に
よって合成された画像データおよび図形データを、二次
元的に展開して、一時的に記憶する合成データ記憶部8
0と、合成データ記憶部80に一時的に記憶された画像
データおよび図形データの中から、所定のデータ領域を
選択するデータ領域選択部82と、データ領域選択部8
2によって選択された画像データおよび図形データのデ
ータ領域を、二次元的に展開して、一時的に記憶するウ
インドメモリ84と、一時メモリに記憶された画像デー
タに演算処理を施す画像データ演算部86と、ウインド
メモリ84に、二次元的に展開されて、一時的に記憶さ
れた画像データおよび図形データに基づいて、CRT5
0の画面上に、画像を生成する画像表示部88とを備え
ている。
【0020】画像データ選択部68には、選択画像デー
タ決定手段90からの画像データ選択信号が入力され、
画像データ拡大/縮小部70には、画像データ倍率決定
手段92からの拡大/縮小信号が入力されている。さら
に、図形データ設定部76には、図形データ表示手段9
4からの図形データ表示信号が、データ合成部78に
は、どの図形データを選択し、どのように画像データと
図形データを合成して、CRT50の画面上に表示する
かを決定するデータ合成指示手段96からのデータ合成
信号が、それぞれ、入力されている。また、データ領域
選択部80には、データ領域指定手段98からのデータ
領域指定信号が入力され、画像表示部86には、画像表
示指示手段102からの画像表示指示信号が入力されて
いる。画像データ演算部88には、画像データ演算指示
手段100からの画像データ演算信号および画素指定手
段104からの画素指定信号が入力されている。本実施
態様においては、選択画像データ決定手段90、画像デ
ータ倍率決定手段92、図形データ表示手段94、デー
タ合成指示手段96、データ領域指定手段98、画像表
示指示手段102、画像データ演算指示手段100およ
び画素指定手段104は、マウス(図示せず)によって
操作可能に構成されている。
【0021】以上のように構成されたオートラジオグラ
フィ画像解析装置30は、以下のようにして、画像デー
タ記憶手段40に記憶された画像データおよび図形デー
タ記憶部74に記憶された図形データに基づいて、CR
T50の画面上に表示された画像中に、関心領域を画定
する。まず、画像データ記憶部42に記憶された画像デ
ータが、一時メモリ66に、二次元的に展開されて、記
憶される。次いで、選択画像データ決定手段90が操作
されて、一時メモリ66に二次元的に展開されて、記憶
された画像データの一部が選択され、画像データ選択部
68に、二次元的に展開されて、記憶される。その後、
画像データ選択部68に二次元的に展開されて、記憶さ
れた画像データは、拡大も縮小もされることなく、拡大
/縮小画像データ記憶部72に、二次元的に展開され
て、記憶され、さらに、図形データが合成されることな
く、合成データ記憶部82に、二次元的に展開されて、
記憶される。合成データ記憶部82に二次元的に展開さ
れて、記憶された画像データは、ウインドメモリ84
に、二次元的に展開されて、記憶され、画像表示指示手
段102が操作されることによって、CRT50の画面
上に、画像として表示される。
【0022】操作者は、CRT50の画面上に表示され
た画像を観察し、必要に応じて、画像データ倍率決定手
段92が操作して、画像データ拡大/縮小部70によ
り、画像データ選択部68に二次元的に展開されて、記
憶された画像データが拡大あるいは縮小し、画像データ
を、拡大/縮小画像データ記憶部72に、二次元的に展
開して、記憶させる。次いで、拡大/縮小画像データ記
憶部72に二次元的に展開されて、記憶された画像デー
タは、データ合成部78により読み出され、合成データ
記憶部82に、二次元的に展開されて、記憶される。そ
の後、操作者が、データ領域指定手段98を操作して、
合成データ記憶部82に二次元的に展開されて、記憶さ
れた画像データの一部の領域を指定すると、指定された
画像データが、ウインドメモリ84に送られて、二次元
的に展開されて、記憶され、画像表示指示手段102が
操作されると、画像表示部86により、CRT50の画
面上に、画像として表示される。図4は、こうして、C
RT50の画面上に表示された実験用マウスの脳切片中
の放射性標識物質のオートラジオグラフィ画像を示して
いる。図4においては、放射性標識物質により標識化さ
れた薬物を実験用マウスに投与してから、第1の所定時
間、たとえば、1時間が経過した後に、採取した実験用
マウスの脳切片に含まれる放射性標識物質の位置情報
が、放射線エネルギーの形で、蓄積された蓄積性蛍光体
シート1および第2の所定時間、たとえば、2時間が経
過した後に、採取した実験用マウスの脳切片に含まれる
放射性標識物質の位置情報が、放射線エネルギーの形
で、蓄積された蓄積性蛍光体シート1から読み取られ
て、画像データ記憶部42に記憶された画像データの中
から、選択画像データ決定手段90およびデータ領域指
定手段98により選択された画像データに基づき、2つ
の脳切片の画像が、CRT50の画面上に表示された例
が示されている。
【0023】図4に示されるように、CRT50の画面
上に表示された2つの画像は、放射性標識物質により標
識化された薬物を実験用マウスに投与してから、第1の
所定時間が経過した後に、採取した実験用マウスの脳切
片に含まれる放射性標識物質の位置情報および第2の所
定時間が経過した後に、採取した実験用マウスの脳切片
に含まれる放射性標識物質の位置情報を示すものである
から、同じ形状を有する画像領域を含んでいる。このよ
うな画像を解析する際、たとえば、第1の所定時間から
第2の所定時間までの間に、実験用マウスの脳の所定の
部分に、どの程度の量の薬物が蓄積されたかを調べるた
め、対応する画像領域を重ね合わせ、その画像領域内の
画像データを構成する各画素の有する濃度レベルを引き
算するサブトラクション処理を実行することがある。そ
こで、本実施態様においては、まず、2つの画像中の重
ね合わせる画像領域を画定することができるように構成
されている。まず、操作者は、CRT50の画面上に表
示された濃度を求める画像領域を画定するために使用す
る図形を、マウス(図示せず)を用いて、CRT50の
画面上に描くことにより、選択する。すなわち、操作者
が、あらかじめ、データ合成指示手段96を操作して、
画像データと図形データの合成を指示し、マウスを操作
することにより、図形データ表示手段94を操作する
と、マウスの操作に応じた位置情報を含む図形データ表
示信号が図形データ設定部76に入力され、図形データ
設定部76により、その位置情報に対応する図形データ
が、図形データ記憶部74から読み出され、データ合成
部78に読み出されて、拡大/縮小画像データ記憶部7
2に二次元的に展開され、記憶された画像データと合成
されて、合成データ記憶部82に、二次元的に展開され
て、記憶され、ウインドメモリ84を経て、CRT50
の画面上に表示された画像上に、図形が表示される。そ
の結果、画像データに基づいて、CRT50に表示され
ている画像中の所定の画像領域が、図形によって画定さ
れる。合成データ記憶部82に、二次元的に展開され
て、記憶された画像データおよび図形データの座標値
は、画像データ演算部86に入力される。
【0024】図5は、こうして、CRT50の画面上に
表示された2つの画像中の対応する画像領域が、関心領
域として、図形によって画定された状態を示している。
しかしながら、図4および図5に示された例において
は、2つの画像は、実験用マウスの脳切片を蓄積性蛍光
体シート1と重ね合わせて、露光する際の脳切片の向き
が同じではなかったため、画像領域の一方が他方に対し
て、回転しており、また、選択画像データ決定手段90
およびデータ領域指定手段98によって選択された画像
データの領域が異なっていたため、画像に占める位置も
異なっており、さらには、画像データ拡大/縮小部70
による拡大/縮小の倍率が異なっていたため、その大き
さも異なっている。したがって、そのままでは、2つの
関心領域を重ね合わせることができない。そこで、本実
施態様においては、CRT50の画面上に表示された2
つの画像の対応する2つの関心領域を重ね合わせる場合
には、2つの画像のずれを補正するために、操作者は、
まず、マウスを用いて、画像データ演算指示手段100
を操作した後、CRT50の画面上に表示された2つの
画像の対応する2つの関心領域を観察しながら、マウス
を用いて、2つの関心領域内の対応すると考えられる点
を、それぞれ、2つづつ、指定する。その結果、画素指
定手段104が操作されて、画像データ演算部86に、
画像データ演算信号が入力され、画像データ演算部86
は、一時メモリ66にアクセスし、一時メモリ66に二
次元的に展開され、一時的に記憶された2つの画像デー
タから、操作者によって指定された2点の座標値を読み
出す。
【0025】図6は、画像データ演算部86のブロック
ダイアグラムである。図6に示されるように、画像デー
タ演算部86は、一時メモリ66に記憶された2つの画
像データを読み出し、2つの画像データ間のずれを算出
し、一時メモリ66に二次元的に展開されて、一時的に
記憶された2つの画像データの一方の補正をおこなうデ
ータ補正部200と、データ補正部200により補正さ
れた画像データを、一時メモリ66から読み出し、テン
プレートマッチングを実行するテンプレートマッチング
部202と、テンプレートマッチング部202により実
行されたテンプレートマッチングの結果にしたがって、
一時メモリ66に記憶された一方の画像データ中の関心
領域に対応する画像データにアフィン変換を施すアフィ
ン変換部204と、アフィン変換部204によりアフィ
ン変換が施された関心領域に対応する画像データと他方
の画像データ中の関心領域に対応する画像データとを読
み出し、サブトラクション処理を施し、サブトラクショ
ン処理が施された画像データを一時メモリ66に出力し
て、画像データが記憶されていないメモリ領域に、二次
元的に展開させ、一時的に記憶させるサブトラクション
処理部206と、サブトラクション処理が施された画像
データに基づいて、指定した関心領域に対応する画像デ
ータの領域内の画素の有する濃度レベルの積算値を求
め、必要に応じて、表データを作成して、ウインドメモ
リ84に出力する演算処理部208を備えている。
【0026】操作者により、画素指定手段104が操作
されて、関心領域内の対応すると考えられる点が、それ
ぞれ、2つづつ、指定されると、データ補正部200
に、その点の位置情報を含む画素指定信号が入力され、
データ補正部200は、画素指定信号にしたがって、一
時メモリ66に二次元的に展開され、一時的に記憶され
ている画像データの中から指定された画素の座標値を読
み出す。図7は、画素指定手段104が操作されて、関
心領域内に、2点づつの対応すると考えられる点が指定
された状態を示すCRT50の画面である。図7に示さ
れるように、画素指定手段104により、関心領域内
に、2点づつの対応すると考えられる点300、30
2、400、402が指定されているので、各関心領域
内において指定された2点300および302ならびに
400および402に対応する画素の座標値に基づい
て、その2点を結ぶ線分の長さを求め、比較することに
より、拡大/縮小の倍率を差を求めることができ、ま
た、2点を結ぶ線分の角度を求めて、比較することによ
り、関心領域の一方が他方に対して、どの程度、回転さ
れているかを求めることができる。ここに、本実施態様
においては、図4および図5に示される左側の画像が基
準画像であり、したがって、右側の画像内に画定された
関心領域が、左側の画像内に画定された関心領域に重ね
合わされる。したがって、データ補正部200は、こう
して、各関心領域内において指定された2点に基づい
て、右側の画像中の関心領域と左側の画像中の関心領域
の拡大/縮小の倍率を差および右側の画像中の関心領域
が左側の画像中の関心領域に対して、どの程度、回転さ
れているかを求める。そのため、データ補正部200
は、操作者により指定された点400に対応する画素を
中心とする200×200の画素からなる微小なテンプ
レート領域内の画像データを、回転角度および拡大/縮
小倍率が、点300に対応する画素を中心とする200
×200の画素からなる微小な基準領域内の画像データ
と合致するように補正するとともに、点402に対応す
る画素を中心とする200×200の画素からなる微小
なテンプレート領域内の画像データを、回転角度および
拡大/縮小倍率が、点302に対応する画素を中心とす
る200×200の画素からなる微小な基準領域内の画
像データと合致するように補正する。
【0027】図8は、補正前の点300、302、40
0および402により決定された基準領域およびテンプ
レート領域内の画像を模式的に示すものであり、図9
は、補正後の点300、302、400および402に
より決定された基準領域およびテンプレート領域内の画
像を模式的に示すものである。図8および図9に示され
るように、テンプレート領域内の画像のみが、データ補
正部200により、回転補正および拡大/縮小倍率を補
正を受けている。こうして、データ補正部200によ
り、回転角度および拡大/縮小倍率が補正された微小な
テンプレート領域内の画像データおよび微小な基準領域
内の画像データは、テンプレートマッチング部202に
出力される。テンプレートマッチング部202は、デー
タ補正部200から入力された画像データに基づき、操
作者により指定された点400に対応する画素を中心と
する微小なテンプレート領域内の画像データと点300
に対応する画素を中心とする同じ数の画素からなる微小
な基準領域内の画像データに対して、テンプレートマッ
チングを実行するとともに、点402に対応する画素を
中心とする同じ数の画素からなる微小なテンプレート領
域内の画像データと点302に対応する画素を中心とす
る同じ数の画素からなる微小な基準領域内の画像データ
に対して、テンプレートマッチングを実行する。
【0028】テンプレートマッチング部202は、ま
ず、200×200の画素からなる微小なテンプレート
領域内の画像データの8画素毎に、7画素を間引き、微
小な基準領域内の画像データと、8画素毎に、64×6
4の画素の領域内で、周知の方法で、相関をとって、相
関の値の高い順に4つの画素を選び出し、この4つの画
素の相関の値に基づいて、最小二乗法により、最も相関
の高い画素を求める。こうして、求められた最も相関の
高い画素は、±14画素の誤差を有している。そこで、
テンプレートマッチング部202は、次いで、200×
200の画素からなる微小なテンプレート領域内の画像
データの4画素毎に、3画素を間引いて、微小な基準領
域内の画像データと、4画素毎に、直前のステップで、
最も相関が高いと決定された画素を中心とする29×2
9の画素の領域内で、相関をとって、相関の値の高い順
に4つの画素を選び出し、この4つの画素の相関の値に
基づいて、最小二乗法により、最も相関の高い画素を求
める。こうして、求められた最も相関の高い画素は、±
6画素の誤差を有している。したがって、テンプレート
マッチング部202は、次いで、200×200の画素
からなる微小なテンプレート領域内の画像データの2画
素毎に、1画素を間引いて、微小な基準領域内の画像デ
ータと、2画素毎に、直前のステップで、最も相関が高
いと決定された画素を中心とする13×13の画素の領
域内で、相関をとって、相関の値の高い順に4つの画素
を選び出し、この4つの画素の相関の値に基づいて、最
小二乗法により、最も相関の高い画素を求める。こうし
て、求められた最も相関の高い画素は、±2画素の誤差
を有している。
【0029】最後に、テンプレートマッチング部202
は、200×200の画素からなる微小なテンプレート
領域内の各画素と、微小な基準領域内の各画素とを、直
前のステップで、最も相関が高いと決定された画素を中
心とする5×5の画素の領域内で、相関をとって、最も
相関の高い画素を求める。ここに、テンプレートマッチ
ングに要する演算時間を短縮するため、各領域内に、対
応する2画素づつ、指定して、各画素を含む所定領域の
画像データについて、相関法などに基づき、テンプレー
トマッチングが実行されるが、それでも、図4および図
5に示されるように、テンプレート領域の基準領域に対
する拡大/縮小倍率が大きく、かつ、テンプレート領域
の基準領域に対する回転角度が大きい場合には、テンプ
レートマッチングの精度が低下してしまう。殊に、オー
トラジオグラフィ画像は、試料と蓄積性蛍光体シート1
とを暗室内で重ね合わせて、露光するため、試料と蓄積
性蛍光体シート1とを、つねに、所定の関係で重ね合わ
せることができず、テンプレート領域を含む画像領域の
基準領域に対する回転角度が大きい場合がしばしばあ
り、したがって、テンプレートマッチングの精度が低下
してしまう場合が多い。しかしながら、本実施態様にお
いては、まず、操作者により、2つの関心領域内の対応
すると考えられる2点が、それぞれ、指定され、2つの
関心領域内において指定された対応する2点の座標値に
基づいて、データ補正部200によって、回転角度およ
び拡大/縮小倍率が補正されることにより、微小なテン
プレート領域内の画像データは、それぞれ、対応する基
準領域内の画像データと、回転角度および拡大/縮小倍
率がほぼ等しくなるように補正されているから、テンプ
レートマッチング部202により、高精度で、テンプレ
ートマッチングをおこなうことができる。
【0030】また、第1ステップでは、200×200
の画素からなる微小なテンプレート領域内の画像データ
の8画素毎に、7画素を間引き、微小な基準領域内の画
像データと、8画素毎に、64×64の画素の領域内
で、周知の方法で、相関をとって、最も相関の高い画素
を求め、第2ステップ以降、次第に、微小なテンプレー
ト領域内の画像データから間引く画素数、相関をとる画
素間隔および相関をとる画素の領域を小さくして、テン
プレートマッチングをおこなっているので、演算時間を
短縮することが可能になる。しかも、最終ステップで
は、テンプレート領域内のすべての画素と、基準領域内
のすべての画素との相関をとり、また、各ステップにお
いて、相関の値の高い順に4つの画素を選び出し、この
4つの画素の相関の値に基づき、最小二乗法により、最
も相関の高い画素を求めているので、テンプレート領域
を次第に小さくして、テンプレートマッチングをおこな
う場合に比して、テンプレートマッチングの精度を大幅
に向上させることができる。テンプレートマッチング2
02は、こうして、テンプレートマッチングをおこな
い、アフィン変換をおこなうための係数を求めて、アフ
ィン変換部204に出力する。
【0031】本実施態様においては、図4および図5に
示されるように、重ね合わせる画像は、基準画像に対し
て、平行移動、回転、拡大あるいは縮小されているだけ
であるので、次式によって、重ね合わせる画像に対応す
る画像データの基準画像に対応する画像データに対する
位置のずれを補正することができる。
【0032】
【数1】 ここに、xa、yaは、基準領域の座標であり、xb、
ybはテンプレート領域の座標、αは、テンプレート領
域を含む画像領域の基準領域に対する拡大/縮小倍率で
あり、θは、テンプレート領域を含む画像領域の基準領
域に対する回転角度、aおよびbは、テンプレート領域
を含む画像の基準領域に対する平行移動量を示すもので
ある。アフィン変換部204は、テンプレートマッチン
グ部202により求められ、入力された係数α、θ、a
およびbは、アフィン変換部204に出力され、一時メ
モリ66に二次元的に展開され、一時的に記憶されてい
る画像データのうち、テンプレート領域を含む画像デー
タを読み出して、アフィン変換を施し、一時メモリ66
に出力する。その結果、アフィン変換が施された画像デ
ータに基づいて、画像がCRT50の画面上に表示され
る。図10は、こうして、得られた画像データに基づく
画像が表示されたCRT50の画面を示すものである。
さらに、操作者が、画像データ演算指示手段100を操
作して、サブトラクション処理を指示すると、サブトラ
クション実行信号が、サブトラクション処理部206に
入力され、サブトラクション処理部206は、一時メモ
リ66に二次元的に展開され、一時的に記憶されている
2つの画像データ中の関心領域に対応する画像データを
読み出して、サブトラクション処理を施し、サブトラク
ション処理が施された画像データを、一時メモリ66の
画像データが記憶されていないメモリ領域に、二次元的
に展開して、記憶させるとともに、演算処理部208に
出力する。
【0033】一時メモリ66に、二次元的に展開され
て、一時的に記憶されたサブトラクション処理が施され
た画像データは、拡大/縮小画像データ記憶部72、合
成データ記憶部82を経て、ウインドメモリ84に送ら
れ、画像表示指示手段102が操作されると、この画像
データに基づいて、サブトラクション処理が施された画
像が、CRT50の画面上に表示される。演算処理部2
08は、画像データ演算指示手段100から、演算を指
示する信号が入力されたときは、サブトラクション処理
が施された画像データに基づき、指定した関心領域に対
応する画像データの領域内の画素の有する濃度レベルの
積算値を求め、必要に応じて、表データを作成して、ウ
インドメモリ84に出力する。こうして、ウインドメモ
リ84に出力された演算結果を示すデータは、画像表示
指示手段102が操作されると、CRT50の画面上に
表示される。本実施態様によれば、テンプレートマッチ
ング手段202は、4つのステップによって、前のステ
ップで相関の最も高い画素と決定された画素を中心とし
た領域内で、テンプレートマッチングをおこない、テン
プレート領域内の画像データから間引く画素数、相関を
とる画素間隔および相関をとる画素の領域サイズを、ス
テップ毎に、次第に小さくながら、テンプレートマッチ
ングを実行しているので、短い演算時間で、テンプレー
トマッチングを完了させることが可能になる。また、テ
ンプレートマッチング手段202は、最終ステップを除
く各ステップにおいて、相関の値の高い順に4つの画素
を選び出し、この4つの画素の相関の値に基づいて、最
小二乗法により、最も相関の高い画素を求めているか
ら、高精度で、テンプレートマッチングを実行すること
が可能になる。さらに、本実施態様によれば、まず、操
作者によって、2つの関心領域内の対応すると考えられ
る2点が、それぞれ、指定され、2つの関心領域内にお
いて指定された対応する2点の座標値に基づいて、テン
プレート領域を含む画像データの回転角度および拡大/
縮小倍率がほぼ補正された上で、テンプレートマッチン
グが実行されるので、テンプレートマッチング部202
により、精度良く、テンプレートマッチングをおこなう
ことができる。
【0034】本発明は、以上の実施態様に限定されるこ
となく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種
々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含
されるものであることがいうまでもない。たとえば、前
記実施態様においては、放射性標識物質により標識化さ
れた薬物を実験用マウスに投与してから、第1の所定時
間が経過した後に、採取した実験用マウスの脳切片に含
まれる放射性標識物質の位置情報の画像および第2の所
定時間が経過した後に、採取した実験用マウスの脳切片
に含まれる放射性標識物質の位置情報の画像中の対応す
る関心領域を重ね合わせ、サブトラクション処理を施す
場合につき説明を加えたが、本発明は、かかるオートラ
ジオグラフィ画像に限らず、類似の画像領域を含む画像
間で、画像領域を重ね合わせて、処理する必要がある場
合であれば、同一の対象物についての複数の画像の間だ
けでなく、たとえば、脳切片などのように、対称的な画
像領域を含む画像中で、対称的な画像領域を重ね合わせ
る場合にも、広く適用することができる。たとえば、被
写体の放射線画像、放射線回折画像、電子顕微鏡画像、
化学発光画像などにも適用することができる。
【0035】また、前記実施態様においては、2つの関
心領域を重ね合わせて、2つの関心領域に対応する画像
データにサブトラクション処理を施しているが、関心領
域を重ね合わせた後に、おこなわれる画像間演算処理
は、サブトラクション処理に限らず、重ね合わせ処理な
ど、種々の画像間演算処理をおこなうことができる。
【0036】さらに、前記実施態様においては、2つの
関心領域を重ね合わせているが、本発明は、3以上の関
心領域の重ね合わせに適用することができる。また、前
記実施態様においては、テンプレート領域を含む画像
が、基準画像に対して、平行移動されて、回転され、異
なった倍率で、拡大/縮小されているのみであるので、
2つの関心領域に、対応する2つの点を指定して、その
点に対応する画素を中心とする微小なテンプレート領域
に対応する画像データに回転補正および倍率補正を施し
た後に、テンプレートマッチングおよびアフィン変換を
実行しているが、試料を、蓄積性蛍光体シート1に重ね
合わせて、露光する際に、試料が正しく蓄積性蛍光体シ
ート1と面接触させないで、露光がなされた場合など、
テンプレート領域を含む画像が、基準画像に対し、さら
に、歪んでいる場合は、2つの関心領域に、対応する3
つの点を指定して、その点に対応する画素を中心とする
微小なテンプレート領域に対応する画像データに回転補
正および倍率補正を施した後に、テンプレートマッチン
グおよびアフィン変換を実行すればよい。この場合に
は、アフィン変換は、次式にしたがって、実行される。
【0037】
【数2】 ここに、xa、yaは、基準領域の座標、xb、ybは
テンプレート領域の座標であり、a、b、c、d、e、
fは、テンプレートマッチングによって求められる係数
である。さらに、前記実施態様においては、蓄積性蛍光
体シート1を用いて、試料中の放射性標識物質の位置情
報を電気信号に変換して得た画像データを、CRT50
の画面上に、可視画像として表示しているが、蓄積性蛍
光体シート1に代えて、写真フィルムを用いて、一旦、
可視画像を形成し、この可視画像を光電的に読み取っ
て、電気信号に変換した画像データに対して、同様の処
理をおこなうことも可能である。また、前記実施態様に
おいては、テンプレート領域として、200×200の
画素からなる微小領域を用いているが、いかなるサイズ
のテンプレート領域を用いるかは任意に決定することが
できる。さらに、前記実施態様においては、第1ステッ
プで、200×200の画素からなる微小なテンプレー
ト領域内の画像データの8画素毎に、7画素を間引き、
微小な基準領域内の画像データと、8画素毎に、64×
64の画素の領域内で、相関をとって、最も相関の高い
画素を求めているが、これは、4つのステップでテンプ
レートマッチングを完了させ、最終ステップで、200
×200の画素からなる微小なテンプレート領域内の各
画素と、微小な基準領域内の各画素とを、直前のステッ
プで、最も相関が高いと決定された画素を中心とする5
×5の画素の領域内で、相関をとって、最も相関の高い
画素を求めるようにしているからであって、必ずしも第
1ステップで、200×200の画素からなる微小なテ
ンプレート領域内の画像データの8画素毎に、7画素を
間引き、微小な基準領域内の画像データと、8画素毎
に、64×64の画素の領域内で、相関をとって、最も
相関の高い画素を求めることは必ずしも必要ではない。
すなわち、最終ステップで、200×200の画素から
なる微小なテンプレート領域内の各画素と、微小な基準
領域内の各画素とを、直前のステップで、最も相関が高
いと決定された画素を中心とする5×5の画素の領域内
で、相関をとり、誤差を生じさせることなく、最も相関
の高い画素を求めるためには、その前のステップでの誤
差は、±2画素でなければならず、最終ステップの直前
のステップで、200×200の画素からなる微小なテ
ンプレート領域内の画像データの2画素毎に、1画素を
間引いて、微小な基準領域内の画像データと、2画素毎
に、直前のステップで、最も相関が高いと決定された画
素を中心とする13×13の画素の領域内で、相関をと
って、最も相関の高い画素を求めているため、その前の
ステップでの誤差は、±6画素でなければならない。さ
らに、第2ステップで、200×200の画素からなる
微小なテンプレート領域内の画像データの4画素毎に、
3画素を間引いて、微小な基準領域内の画像データと、
4画素毎に、直前のステップで、最も相関が高いと決定
された画素を中心とする29×29の画素の領域内で、
相関をとり、最も相関の高い画素を求めるようにしてい
るため、その前のステップでの誤差は、±14画素でな
ければならないため、第1ステップで、200×200
の画素からなる微小なテンプレート領域内の画像データ
の8画素毎に、7画素を間引き、微小な基準領域内の画
像データと、8画素毎に、64×64の画素の領域内
で、相関をとり、最も相関の高い画素を求めているので
あって、テンプレート領域内の画像データから間引く画
素数、相関をとる画素間隔および相関をとる画素の領域
サイズは、誤差をなくすために、数学的に決定されるも
のであり、したがって、ステップ数によっても、最初の
ステップにおけるテンプレート領域内の画像データから
間引く画素数、相関をとる画素間隔および相関をとる画
素の領域サイズは異なるものである。
【0038】また、前記実施態様においては、4つのス
テップで、テンプレートマッチングをおこなっている
が、テンプレートマッチングをおこなうステップ数は、
対象とする画像に応じて、任意に選択することができ
る。さらに、前記実施態様においては、最終ステップ
で、200×200の画素からなる微小なテンプレート
領域内の各画素と、微小な基準領域内の各画素とを、5
×5の画素の領域内で、相関をとり、最も相関の高い画
素を求めるようにしているが、各ステップにおいて、相
関の値の高い順に4つの画素を選び出し、この4つの画
素の相関の値に基づいて、最小二乗法により、最も相関
の高い画素を求めているので、各ステップにおいて、単
に、最も相関の値の高い画素を選ぶ場合に比して、精度
が大幅に向上しているから、演算時間を短縮するため、
最後のステップを省略しても、十分に高い精度で、テン
プレートマッチングをおこなうことができ、したがっ
て、最後のステップを省略することもできる。また、画
像によっては、途中の1または複数のステップを省略し
て、最終ステップを実行することにより、テンプレート
マッチングを実行することもできるし、途中の1または
複数のステップを省略し、さらに、最終ステップを省略
することもできる。
【0039】また、前記実施態様においては、相関の値
の高い順に4つの画素を選び出し、この4つの画素の相
関の値に基づいて、最小二乗法により、最も相関の高い
画素を求めているが、相関の値の高い順に4つの画素を
選び出すことは必ずしも必要がなく、画像に応じて、相
関の値の高い順に、複数の画素を選び出せばよく、さら
には、最小二乗法以外の方法によって、相関の値の高い
順に、選び出された複数の画素に基づき、最も相関の高
い画素を求めることもできる。さらに、前記実施態様に
おいては、データ補正部200により、テンプレート領
域の基準領域に対する回転角度、拡大/縮小倍率を補正
して、テンプレートマッチングをおこなっているが、画
像によっては、データ補正部200によって補正処理を
施すことは必ずしも必要でない。また、本発明におい
て、手段とは、必ずしも物理的手段を意味するものでは
なく、各手段の機能がソフトウエアによって実現される
場合も包含する。また、一つの手段の機能が二以上の物
理的手段により実現されても、二以上の手段の機能が一
つの物理的手段により実現されてもよい。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、短い演算時間で、か
つ、精度良く、テンプレートマッチングをおこなうこと
のできる画像処理装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の実施態様にかかる画像処理装
置により処理される画像データを生成する画像読み取り
装置の一例を示す略斜視図である。
【図2】図2は、本発明の実施態様にかかる画像処理装
置を含むオートラジオグラフィ画像解析装置および画像
読み取り装置のブロックダイアグラムである。
【図3】図3は、本発明の実施態様にかかる画像処理装
置のブロックダイアグラムである。
【図4】図4は、CRTの画面上に表示された実験用マ
ウスの脳切片中の放射性標識物質のオートラジオグラフ
ィ画像を示す中間調画像である。
【図5】図5は、2つの画像中の対応する画像領域が、
関心領域として、図形によって画定されたCRTの画面
を示す中間調画像である。
【図6】図6は、画像データ演算部のブロックダイアグ
ラムである。
【図7】図7は、2つの関心領域内に、2点づつの対応
すると考えられる点が指定されたCRT50の画面を示
す中間調画像である。
【図8】図8は、補正前の基準領域およびテンプレート
領域内の画像を模式的に示す図面である。
【図9】図9は、補正後の基準領域およびテンプレート
領域内の画像を模式的に示す図面である。
【図10】図10は、テンプレート領域を含む画像デー
タが、アフィン変換された後のCRT50の画面を示す
中間調画像である。
【符号の説明】
1 蓄積性蛍光体シート 2 レーザ光 3 レーザ光源 4 フィルタ 5 ビーム・エクスパンダ 6 光偏向器 7 fθレンズ 8 平面反射鏡 9 導光性シート 10 光検出器 11 増幅器 12 A/D変換器 13 ラインバッファ 14 送信バッファ 20 画像読み取り装置 30 オートラジオグラフィ画像解析装置 40 画像データ記憶手段 41 画像データ一時記憶部 42 画像データ記憶部 50 CRT 60 データ処理手段 62 受信バッファ 64 データ処理部 66 一時メモリ 68 画像データ選択部 70 画像データ拡大/縮小部 72 拡大/縮小画像データ記憶部 74 図形データ記憶部 76 図形データ設定部 78 データ合成部 80 データ領域選択部 82 合成データ記憶部 84 ウインドメモリ 86 画像データ演算部 88 画像表示部 90 選択画像データ決定手段 92 画像データ倍率決定手段 94 図形データ表示手段 96 データ合成指示手段 98 データ領域指定手段 100 画像データ演算指示手段 102 画像表示指示手段 104 画素指定手段 200 データ補正部 202 テンプレートマッチング部 204 アフィン変換部 206 サブトラクション処理部 208 演算処理部

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも2つの形状の類似した画像領
    域に対応する画像データ領域を含み、画像データ記憶手
    段に記憶された画像データを二次元的に展開して、一時
    的に記憶する一時メモリ手段と、該一時メモリ手段に記
    憶された画像データに基づいて、画像を再生する表示手
    段と、該表示手段上に表示された画像中の少なくとも2
    つの形状の類似した画像領域中の対応する点に対応する
    画素を指定する画素指定手段と、該画素指定手段により
    指定された画素の座標を中心とする微小な領域に対応す
    る微小領域画像データ間で、テンプレートマッチングを
    実行するテンプレートマッチング手段とを備え、該テン
    プレートマッチング手段が、複数のステップにより、前
    のステップで相関の最も高い画素と決定された画素を中
    心とした領域内で、テンプレートマッチングをおこな
    い、テンプレート領域内の画像データから間引く画素
    数、相関をとる画素間隔および相関をとる画素の領域サ
    イズを、ステップ毎に、次第に小さくながら、テンプレ
    ートマッチングを実行するように構成されたことを特徴
    とする画像処理装置。
  2. 【請求項2】 前記テンプレートマッチング手段が、最
    終のステップを除く各ステップにおいて、相関の高い順
    に、所定の画素を選択して、前記相関の最も高い画素を
    決定するように構成されたことを特徴とする請求項1に
    記載の画像処理装置。
  3. 【請求項3】 前記画素指定手段が、前記表示手段上に
    表示された画像中の少なくとも2つの形状の類似した画
    像領域中の対応する少なくとも2つの点に対応する画素
    を指定可能で、さらに、前記画素指定手段により指定さ
    れた少なくとも2つの画素の座標を中心とする微小な領
    域に対応する微小領域画像データ間で、前記少なくとも
    2つの画像領域の1つの基準画像領域に、他の画像領域
    の回転角度および拡大/縮小倍率が合致するように、前
    記他の画像領域に対応する画像データ中の前記微小領域
    画像データに、回転補正および拡大/縮小倍率補正を施
    すデータ補正手段と、前記テンプレートマッチング手段
    により実行されたテンプレートマッチングの結果に基づ
    いて、前記一時メモリ手段に記憶された画像データに対
    して、アフィン変換を施すアフィン変換手段とを備え、
    前記テンプレートマッチング手段が、前記データ補正手
    段により補正された微小領域画像データおよび前記基準
    画像領域に対応する画像データ中の前記微小領域画像デ
    ータに対して、テンプレートマッチングを実行するよう
    に構成されたことを特徴とする請求項1または2に記載
    の画像処理装置。
  4. 【請求項4】 さらに、アフィン変換を施された画像デ
    ータおよび前記基準画像領域に対応する画像データに、
    画像間演算処理を施す画像間演算処理手段を備えたこと
    を特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。
  5. 【請求項5】 前記画像データが、異なった条件の下
    で、同一対象物から得られたものであることを特徴とす
    る請求項1ないし4のいずれか1項に記載の画像処理装
    置。
  6. 【請求項6】 前記画像データが、蓄積性蛍光体シート
    を用いて生成されたものであることを特徴とする請求項
    1ないし5のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  7. 【請求項7】 前記画像データが、被写体の放射線画像
    データ、オートラジオグラフィ画像データ、放射線回折
    画像データ、電子顕微鏡画像データおよび化学発光画像
    データよりなる群から選ばれる画像データにより構成さ
    れたことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項
    に記載の画像形成装置。
  8. 【請求項8】 前記被写体の放射線画像データ、前記オ
    ートラジオグラフィ画像データ、前記放射線回折画像デ
    ータまたは前記電子顕微鏡画像データが、試料から発せ
    られる放射線または電子線を、輝尽性蛍光体に蓄積、吸
    収させ、しかる後に、前記輝尽性蛍光体に、電磁波を照
    射して、該輝尽性蛍光体から発せられた光を光電変換す
    ることにより生成されたことを特徴とする請求項7に記
    載の画像形成装置。
  9. 【請求項9】 前記化学発光画像データが、試料から発
    せられる可視光を、輝尽性蛍光体に蓄積、吸収させ、し
    かる後に、前記輝尽性蛍光体に、電磁波を照射して、該
    輝尽性蛍光体から発せられた光を光電変換することによ
    り生成されたことを特徴とする請求項7に記載の画像形
    成装置。
JP8040644A 1996-02-02 1996-02-02 画像処理装置 Pending JPH09212647A (ja)

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JP8040644A JPH09212647A (ja) 1996-02-02 1996-02-02 画像処理装置
US08/792,191 US5841148A (en) 1996-02-02 1997-01-30 Image processing apparatus

Applications Claiming Priority (1)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004179964A (ja) * 2002-11-27 2004-06-24 Fuji Photo Film Co Ltd 画像処理装置
JP2004186873A (ja) * 2002-12-02 2004-07-02 Fuji Photo Film Co Ltd 画像処理装置
CN110211182A (zh) * 2019-05-31 2019-09-06 东北大学 一种基于灰度匹配与目标轮廓的液晶背光视觉定位方法

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