JPH09208605A - 医療用粘着剤の製造方法及び医療用粘着剤 - Google Patents
医療用粘着剤の製造方法及び医療用粘着剤Info
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- JPH09208605A JPH09208605A JP1754896A JP1754896A JPH09208605A JP H09208605 A JPH09208605 A JP H09208605A JP 1754896 A JP1754896 A JP 1754896A JP 1754896 A JP1754896 A JP 1754896A JP H09208605 A JPH09208605 A JP H09208605A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】凝集力が高く、粘着物性に優れた高分子量の医
療用粘着剤を、ばらつきが少なく安定して供給できる医
療用粘着剤の製造方法、及び凝集力が高く、粘着物性に
優れた高分子量の医療用粘着剤を提供する。 【解決手段】(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主
成分とする単量体組成物をラジカルが発生する開始剤の
存在下で溶液重合するにあたり、好ましくは重合開始時
に重合系の溶存酸素量が飽和率5%以下の状態で、好ま
しくは密閉された状態で重合することを特徴とする医療
用粘着剤の製造方法、及びその方法により得られる重量
平均分子量80万以上のアクリル系(共)重合体からな
る医療用粘着剤。
療用粘着剤を、ばらつきが少なく安定して供給できる医
療用粘着剤の製造方法、及び凝集力が高く、粘着物性に
優れた高分子量の医療用粘着剤を提供する。 【解決手段】(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主
成分とする単量体組成物をラジカルが発生する開始剤の
存在下で溶液重合するにあたり、好ましくは重合開始時
に重合系の溶存酸素量が飽和率5%以下の状態で、好ま
しくは密閉された状態で重合することを特徴とする医療
用粘着剤の製造方法、及びその方法により得られる重量
平均分子量80万以上のアクリル系(共)重合体からな
る医療用粘着剤。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医療用粘着剤の製
造方法及び医療用粘着剤に関する。
造方法及び医療用粘着剤に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、簡便なる経皮投与手段として、プ
ラスター剤、パップ剤等の経皮吸収製剤が汎用されてい
る。これら経皮吸収製剤の粘着剤としては、アクリル系
粘着剤、ゴム系粘着剤等が用いられており、なかでもア
クリル系粘着剤は、アクリル系モノマーを種々に組み合
わせることによって粘着力等の物性をコントロールでき
ることから広く用いられている。一般に経皮吸収製剤
は、アクリル系粘着剤等のベースポリマーを溶液重合や
エマルジョン重合によって製造し、そのポリマー溶液に
薬物や添加物を混合後、溶媒を乾燥除去することにより
製造される。
ラスター剤、パップ剤等の経皮吸収製剤が汎用されてい
る。これら経皮吸収製剤の粘着剤としては、アクリル系
粘着剤、ゴム系粘着剤等が用いられており、なかでもア
クリル系粘着剤は、アクリル系モノマーを種々に組み合
わせることによって粘着力等の物性をコントロールでき
ることから広く用いられている。一般に経皮吸収製剤
は、アクリル系粘着剤等のベースポリマーを溶液重合や
エマルジョン重合によって製造し、そのポリマー溶液に
薬物や添加物を混合後、溶媒を乾燥除去することにより
製造される。
【0003】経皮吸収製剤は、人体に貼付するものであ
るため、粘着物性を狭い範囲で制御することが要求され
る。すなわち貼付中においては浮きや剥がれが生じず、
剥離の際には痛みや皮膚に損傷を与えないことが必要で
ある。
るため、粘着物性を狭い範囲で制御することが要求され
る。すなわち貼付中においては浮きや剥がれが生じず、
剥離の際には痛みや皮膚に損傷を与えないことが必要で
ある。
【0004】また、近年、経皮吸収製剤の使用にあたっ
て皮膚刺激の低減化が要求されるようになり、その手段
の一つとして粘着剤と相溶する液状成分を配合し油状ゲ
ルにする方法が知られているが、この場合、液状成分の
可塑化作用により刺激低減化効果は高められるが、粘着
剤の凝集力が低下し、糊残りや糸引き等の問題が生じ
る。
て皮膚刺激の低減化が要求されるようになり、その手段
の一つとして粘着剤と相溶する液状成分を配合し油状ゲ
ルにする方法が知られているが、この場合、液状成分の
可塑化作用により刺激低減化効果は高められるが、粘着
剤の凝集力が低下し、糊残りや糸引き等の問題が生じ
る。
【0005】上記の粘着物性には、粘着剤の分子量・分
子量分布が大きく関与することが知られている。たとえ
ば組成が同じアクリル系粘着剤の場合、重量平均分子量
が高いほど粘着力は低く、凝集力は高くなる傾向があ
る。また、ほぼ同程度の重量平均分子量であっても、分
子量分布(Mw/Mn)が小さいほど凝集力が高くな
る。
子量分布が大きく関与することが知られている。たとえ
ば組成が同じアクリル系粘着剤の場合、重量平均分子量
が高いほど粘着力は低く、凝集力は高くなる傾向があ
る。また、ほぼ同程度の重量平均分子量であっても、分
子量分布(Mw/Mn)が小さいほど凝集力が高くな
る。
【0006】従って、粘着剤の分子量を高くすること、
分子量分布を小さくすることで、経皮吸収製剤として重
要な粘着物性である凝集力を高めることが可能である。
そのため医療用粘着剤の製造においては、経皮吸収製剤
の貼付性を狭い範囲で管理するために、分子量・分子量
分布を安定に制御できる重合方法が要求される。一般
に、粘着剤の分子量は、種々の重合条件、すなわち単量
体仕込み濃度、重合温度、重合開始剤添加量等の因子で
制御されている。また、重合系に存在する酸素が分子量
に影響を及ぼすことが知られている。
分子量分布を小さくすることで、経皮吸収製剤として重
要な粘着物性である凝集力を高めることが可能である。
そのため医療用粘着剤の製造においては、経皮吸収製剤
の貼付性を狭い範囲で管理するために、分子量・分子量
分布を安定に制御できる重合方法が要求される。一般
に、粘着剤の分子量は、種々の重合条件、すなわち単量
体仕込み濃度、重合温度、重合開始剤添加量等の因子で
制御されている。また、重合系に存在する酸素が分子量
に影響を及ぼすことが知られている。
【0007】特開平1−197504号公報には、ビニ
ルエステルモノマーの乳化重合において、重合系の酸素
濃度を2×10-4mol/l以下に脱酸素を行った後、
−60〜15℃の低温下で重合することにより、高重合
度ポリビニルエステル系重合体が得られることが記載さ
れている。しかしながら、この方法では医療用粘着剤と
して十分な粘着物性を有する粘着剤を得ることができな
い。
ルエステルモノマーの乳化重合において、重合系の酸素
濃度を2×10-4mol/l以下に脱酸素を行った後、
−60〜15℃の低温下で重合することにより、高重合
度ポリビニルエステル系重合体が得られることが記載さ
れている。しかしながら、この方法では医療用粘着剤と
して十分な粘着物性を有する粘着剤を得ることができな
い。
【0008】さらに、比較的スケールの大きい工業的規
模において医療用粘着剤を製造する場合、同じ重合条件
であっても単量体のロットの違いや製造時期(季節)に
よって、バッチ毎に分子量・分子量分布にばらつきが生
じることがある。特に、凝集力の高い高重合度の医療用
粘着剤を製造する際にばらつきが大きくなる傾向があ
り、バッチ毎の分子量の違いによる粘着物性への影響が
問題となる。
模において医療用粘着剤を製造する場合、同じ重合条件
であっても単量体のロットの違いや製造時期(季節)に
よって、バッチ毎に分子量・分子量分布にばらつきが生
じることがある。特に、凝集力の高い高重合度の医療用
粘着剤を製造する際にばらつきが大きくなる傾向があ
り、バッチ毎の分子量の違いによる粘着物性への影響が
問題となる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
を解決するものであり、その目的は、凝集力が高く、粘
着物性に優れた高分子量の医療用粘着剤を、バッチ毎の
ばらつきが少なく、安定して供給できる医療用粘着剤の
製造方法、及び凝集力が高く、粘着物性に優れた高分子
量の医療用粘着剤を提供する点である。
を解決するものであり、その目的は、凝集力が高く、粘
着物性に優れた高分子量の医療用粘着剤を、バッチ毎の
ばらつきが少なく、安定して供給できる医療用粘着剤の
製造方法、及び凝集力が高く、粘着物性に優れた高分子
量の医療用粘着剤を提供する点である。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の医療用粘着剤の
製造方法は、(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主
成分とする単量体組成物をラジカルが発生する開始剤の
存在下で溶液重合するにあたり、前記重合系の溶存酸素
量が飽和率5%以下の状態で重合するものである。
製造方法は、(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主
成分とする単量体組成物をラジカルが発生する開始剤の
存在下で溶液重合するにあたり、前記重合系の溶存酸素
量が飽和率5%以下の状態で重合するものである。
【0011】(メタ)アクリル酸アルキルエステルは、
重合を生じさせないことを目的として、エアーをバブリ
ングさせながら保存されている。したがって(メタ)ア
クリル酸アルキルエステルを重合反応器に供給する段階
では酸素が飽和した状態で溶解している。すなわち、溶
存酸素量は、保存の状態や環境温度によって異なるた
め、重合時に同じ脱酸素操作を行っていても、完全に酸
素が除去されない限りは溶存酸素量に違いが生じる。
重合を生じさせないことを目的として、エアーをバブリ
ングさせながら保存されている。したがって(メタ)ア
クリル酸アルキルエステルを重合反応器に供給する段階
では酸素が飽和した状態で溶解している。すなわち、溶
存酸素量は、保存の状態や環境温度によって異なるた
め、重合時に同じ脱酸素操作を行っていても、完全に酸
素が除去されない限りは溶存酸素量に違いが生じる。
【0012】一般にアクリル系粘着剤は、窒素置換した
重合器に各種単量体や溶剤を供給し、窒素気流中で重合
を行ったり、単量体等を供給後、窒素ガスで数分間バブ
リングした後に重合を行っている。しかしながらこのよ
うな通常の方法は、溶存酸素量を管理しておらず、また
脱酸素効果が十分でないため、初期の溶存酸素量に依存
してばらつきが生じている場合が多い。
重合器に各種単量体や溶剤を供給し、窒素気流中で重合
を行ったり、単量体等を供給後、窒素ガスで数分間バブ
リングした後に重合を行っている。しかしながらこのよ
うな通常の方法は、溶存酸素量を管理しておらず、また
脱酸素効果が十分でないため、初期の溶存酸素量に依存
してばらつきが生じている場合が多い。
【0013】溶存酸素は重合の禁止・抑制剤として作用
するとともに、酸素とビニルモノマーと反応した生成物
は連鎖移動剤として働くため、重合開始時に長い誘導期
間を生じると共に重合度を大きく低下させる。したがっ
て溶存酸素量が管理されていない場合は、重合への影響
が異なり、得られる重合体の分子量にばらつきが生じる
こととなる。
するとともに、酸素とビニルモノマーと反応した生成物
は連鎖移動剤として働くため、重合開始時に長い誘導期
間を生じると共に重合度を大きく低下させる。したがっ
て溶存酸素量が管理されていない場合は、重合への影響
が異なり、得られる重合体の分子量にばらつきが生じる
こととなる。
【0014】すなわち、溶存酸素量が管理されず、多く
なると重合初期の誘導期間が異なることから、経時的に
発生する重合反応による発熱パターンが異なり、得られ
る重合体の分子量が小さくなったり、分子量分布が大き
くなるなどのばらつきが生じるので、本発明の医療用粘
着剤の製造方法においては、溶存酸素量を飽和率5%以
下の状態で溶液重合を行う。これにより酸素による重合
への影響を無視できるほどに抑えることが可能となる。
上記飽和率とは、重合開始時の単量体組成物溶液に対す
る酸素の飽和溶解度を100%とした時の溶存酸素の割
合である。
なると重合初期の誘導期間が異なることから、経時的に
発生する重合反応による発熱パターンが異なり、得られ
る重合体の分子量が小さくなったり、分子量分布が大き
くなるなどのばらつきが生じるので、本発明の医療用粘
着剤の製造方法においては、溶存酸素量を飽和率5%以
下の状態で溶液重合を行う。これにより酸素による重合
への影響を無視できるほどに抑えることが可能となる。
上記飽和率とは、重合開始時の単量体組成物溶液に対す
る酸素の飽和溶解度を100%とした時の溶存酸素の割
合である。
【0015】上記溶存酸素量を飽和率5%以下に管理す
る方法としては、通常の方法が用いられ、例えば、溶存
酸素計を用いる方法等が挙げられる。上記溶存酸素量を
飽和率5%以下にする方法としては、例えば、窒素ガス
をバブリングしたり、沸騰還流、好ましくは窒素気流中
で沸騰還流する等により脱酸素操作を行う方法が挙げら
れる。特に、窒素気流中で沸騰還流を行う場合は、液温
上昇により単量体溶液の酸素の飽和溶解度が大きく低下
し、短時間で効率よく溶存酸素を排除することができる
ため好ましい。上記脱酸素操作の時間は、重合器の容
量、攪拌状態、窒素ガスの流量、溶剤の種類、単量体組
成・濃度、初期溶存酸素量等により異なるが、一般的
に、窒素ガスのバブリングでは1時間以上、沸騰還流で
は30分以上である。
る方法としては、通常の方法が用いられ、例えば、溶存
酸素計を用いる方法等が挙げられる。上記溶存酸素量を
飽和率5%以下にする方法としては、例えば、窒素ガス
をバブリングしたり、沸騰還流、好ましくは窒素気流中
で沸騰還流する等により脱酸素操作を行う方法が挙げら
れる。特に、窒素気流中で沸騰還流を行う場合は、液温
上昇により単量体溶液の酸素の飽和溶解度が大きく低下
し、短時間で効率よく溶存酸素を排除することができる
ため好ましい。上記脱酸素操作の時間は、重合器の容
量、攪拌状態、窒素ガスの流量、溶剤の種類、単量体組
成・濃度、初期溶存酸素量等により異なるが、一般的
に、窒素ガスのバブリングでは1時間以上、沸騰還流で
は30分以上である。
【0016】上記溶液重合に用いられる溶剤としては、
例えば、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル等のエ
ステル系溶剤、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン
等のケトン系溶剤、ベンゼン、トルエン等の芳香族系溶
剤、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ等のセロソル
ブ系溶剤などが挙げられ、これらのうちの一種以上が用
いられる。
例えば、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル等のエ
ステル系溶剤、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン
等のケトン系溶剤、ベンゼン、トルエン等の芳香族系溶
剤、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ等のセロソル
ブ系溶剤などが挙げられ、これらのうちの一種以上が用
いられる。
【0017】上記重合の反応温度は、低くなると反応性
が小さくなり重合に時間を要するため生産性が低下し、
高くなると初期の反応性が大きくなり重合反応の制御が
困難となるので、50〜120℃が好ましく、より好ま
しくは60〜100℃である。反応は50〜120℃の
間の一定温度で行ってもよいし、適当な時間ごとに温度
を変えて反応を行ってもよい。
が小さくなり重合に時間を要するため生産性が低下し、
高くなると初期の反応性が大きくなり重合反応の制御が
困難となるので、50〜120℃が好ましく、より好ま
しくは60〜100℃である。反応は50〜120℃の
間の一定温度で行ってもよいし、適当な時間ごとに温度
を変えて反応を行ってもよい。
【0018】本発明の単量体組成物の主成分として用い
られる(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、
例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル
酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アク
リル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、
(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸n
−ヘキシル、(メタ)アクリル酸イソヘキシル、(メ
タ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸イソ
オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、
(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸デシ
ル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸
ステアリル等の炭素数1〜18のアルキル基からなる
(メタ)アクリル酸のエステルが挙げられ、これらのう
ちの一種以上が用いられる。
られる(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、
例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル
酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アク
リル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、
(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸n
−ヘキシル、(メタ)アクリル酸イソヘキシル、(メ
タ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸イソ
オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、
(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸デシ
ル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸
ステアリル等の炭素数1〜18のアルキル基からなる
(メタ)アクリル酸のエステルが挙げられ、これらのう
ちの一種以上が用いられる。
【0019】上記単量体組成物には、必要に応じて(メ
タ)アクリル酸アルキルエステルと共重合可能な単量体
を添加してもよく、他の単量体としては、例えば、ビニ
ルピロリドン、酢酸ビニル、アクリロニトリル、スチレ
ン等が挙げられ、さらに、カルボキシル基、ヒドロキシ
ル基、アミド基、エポキシ基、アミノ基等を有する単量
体が挙げられる。
タ)アクリル酸アルキルエステルと共重合可能な単量体
を添加してもよく、他の単量体としては、例えば、ビニ
ルピロリドン、酢酸ビニル、アクリロニトリル、スチレ
ン等が挙げられ、さらに、カルボキシル基、ヒドロキシ
ル基、アミド基、エポキシ基、アミノ基等を有する単量
体が挙げられる。
【0020】上記カルボキシル基を有する単量体として
は、例えば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、イタコ
ン酸、フマル酸、マレイン酸等が挙げられる。上記ヒド
ロキシル基を有する単量体としては、例えば、(メタ)
アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒド
ロキシプロピル、マレイン酸モノ(ヒドロキシエチ
ル)、モノ(メタ)アクリル酸エチレングリコール、モ
ノ(メタ)アクリル酸プロピレングリコール等が挙げら
れる。
は、例えば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、イタコ
ン酸、フマル酸、マレイン酸等が挙げられる。上記ヒド
ロキシル基を有する単量体としては、例えば、(メタ)
アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒド
ロキシプロピル、マレイン酸モノ(ヒドロキシエチ
ル)、モノ(メタ)アクリル酸エチレングリコール、モ
ノ(メタ)アクリル酸プロピレングリコール等が挙げら
れる。
【0021】上記アミド基を有する単量体としては、例
えば、(メタ)アクリルアミド、ジメチルアクリルアミ
ド、ジアセトンアクリルアミド等が挙げられる。上記エ
ポキシ基を有する単量体としては、例えば、(メタ)ア
クリル酸グリシジル等が挙げられる。上記アミノ基を有
する単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸ジメ
チルアミノエチル、(メタ)アクリル酸t−ブチルアミ
ノエチル等が挙げられる。上記単量体は、粘着剤の粘着
性、凝集性に影響を及ぼさない程度に添加され、通常単
量体全体の0.01〜50重量%である。
えば、(メタ)アクリルアミド、ジメチルアクリルアミ
ド、ジアセトンアクリルアミド等が挙げられる。上記エ
ポキシ基を有する単量体としては、例えば、(メタ)ア
クリル酸グリシジル等が挙げられる。上記アミノ基を有
する単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸ジメ
チルアミノエチル、(メタ)アクリル酸t−ブチルアミ
ノエチル等が挙げられる。上記単量体は、粘着剤の粘着
性、凝集性に影響を及ぼさない程度に添加され、通常単
量体全体の0.01〜50重量%である。
【0022】また他の単量体として、ビニル基、アリル
基等のラジカル重合性の官能基を1分子中に2以上有す
る多官能性単量体を用いると、より高重合度の共重合体
が得られ、粘着剤の凝集力が向上する。上記多官能性単
量体としては、例えば、ジビニルベンゼン、メチレンビ
スアクリルアミド、エチレングリコールジ(メタ)アク
リレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキ
シレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサメチ
レンジオールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレング
リコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリ
コールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパ
ントリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
基等のラジカル重合性の官能基を1分子中に2以上有す
る多官能性単量体を用いると、より高重合度の共重合体
が得られ、粘着剤の凝集力が向上する。上記多官能性単
量体としては、例えば、ジビニルベンゼン、メチレンビ
スアクリルアミド、エチレングリコールジ(メタ)アク
リレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキ
シレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサメチ
レンジオールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレング
リコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリ
コールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパ
ントリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0023】多官能性単量体は、多くなると反応時の重
合度の調整が困難になり反応液がゲル化しやすく、薬剤
の均一混合工程が困難になるため、通常単量体全体の
0.001〜0.1重量%である。
合度の調整が困難になり反応液がゲル化しやすく、薬剤
の均一混合工程が困難になるため、通常単量体全体の
0.001〜0.1重量%である。
【0024】上記単量体組成物としては、好ましくは、
(メタ)アクリル酸アルキルエステル50〜99重量
%、ビニルピロリドン1〜50重量%からなる単量体組
成物100重量部に対して多官能性単量体0.001〜
0.1重量部を含有する単量体組成物;メタクリル酸2
−エチルヘキシルを40〜90重量%含有するアルキル
基の炭素数6以上の(メタ)アクリル酸アルキルエステ
ルからなる単量体組成物100重量部に対して多官能性
単量体0.001〜0.1重量部を含有する単量体組成
物等が挙げられる。
(メタ)アクリル酸アルキルエステル50〜99重量
%、ビニルピロリドン1〜50重量%からなる単量体組
成物100重量部に対して多官能性単量体0.001〜
0.1重量部を含有する単量体組成物;メタクリル酸2
−エチルヘキシルを40〜90重量%含有するアルキル
基の炭素数6以上の(メタ)アクリル酸アルキルエステ
ルからなる単量体組成物100重量部に対して多官能性
単量体0.001〜0.1重量部を含有する単量体組成
物等が挙げられる。
【0025】本発明に用いられるラジカルが発生する開
始剤としては、通常の熱ラジカル開始剤が挙げられ、例
えば、パーオキシカーボネート、ケトンパーオキサイ
ド、パーオキシケタール、ハイドロパーオキサイド、ジ
アルキルパーオキサイド(ラウロイルパーオキサイド、
ベンゾイルパーオキサイドなど)、ジアシルパーオキサ
イド、パーオキシエステル等の有機過酸化物、2,2’
−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス
(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビス
(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾ
ビスイソ酪酸ジメチル等のアゾ化合物などが挙げられ、
これらのうちの一種以上が用いられる。上記開始剤は、
反応温度により選択され、使用量は単量体組成物中に
0.0001〜5重量%が好ましい。
始剤としては、通常の熱ラジカル開始剤が挙げられ、例
えば、パーオキシカーボネート、ケトンパーオキサイ
ド、パーオキシケタール、ハイドロパーオキサイド、ジ
アルキルパーオキサイド(ラウロイルパーオキサイド、
ベンゾイルパーオキサイドなど)、ジアシルパーオキサ
イド、パーオキシエステル等の有機過酸化物、2,2’
−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス
(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビス
(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾ
ビスイソ酪酸ジメチル等のアゾ化合物などが挙げられ、
これらのうちの一種以上が用いられる。上記開始剤は、
反応温度により選択され、使用量は単量体組成物中に
0.0001〜5重量%が好ましい。
【0026】本発明の医療用粘着剤の製造方法におい
て、溶存酸素量は、重合開始時に飽和率5%以下とされ
ていることが好ましい。その結果、次の重合反応を進め
るための昇温する工程により、単量体組成物溶液が沸点
以上に達すれば、実質的に溶存酸素量の増加が抑えられ
る。また、後述の密閉された状態で重合を行う場合に
は、実質的に酸素の混入は防がれる。
て、溶存酸素量は、重合開始時に飽和率5%以下とされ
ていることが好ましい。その結果、次の重合反応を進め
るための昇温する工程により、単量体組成物溶液が沸点
以上に達すれば、実質的に溶存酸素量の増加が抑えられ
る。また、後述の密閉された状態で重合を行う場合に
は、実質的に酸素の混入は防がれる。
【0027】本発明の医療用粘着剤の製造方法による
と、まず重合反応器に窒素ガスをパージし、器内に残存
する空気を排出する。次いで所定量の(メタ)アクリル
酸アルキルエステル等の単量体及び溶剤を供給し、溶存
酸素量が飽和率5%以下になるまで脱酸素操作を行う。
この時上記単量体及び溶剤は、所定量を一括して供給し
てもよいし、適当な比率で分割して供給してもよいが、
分割して供給する場合は、溶存酸素量を飽和率5%以下
に脱酸素した後に添加し、供給する際も酸素が混入しな
いように操作する。溶存酸素量が飽和率5%以下である
ことを確認した後、所定の重合実施温度に維持する。次
いで開始剤を添加し、重合反応を進行させる。この時開
始剤は、所定量を一括して供給してもよいし、分割して
供給してもよいが、分割して供給する場合は、溶存酸素
量を飽和率5%以下に脱酸素した後に添加し、供給する
際も酸素が混入しないように操作する。
と、まず重合反応器に窒素ガスをパージし、器内に残存
する空気を排出する。次いで所定量の(メタ)アクリル
酸アルキルエステル等の単量体及び溶剤を供給し、溶存
酸素量が飽和率5%以下になるまで脱酸素操作を行う。
この時上記単量体及び溶剤は、所定量を一括して供給し
てもよいし、適当な比率で分割して供給してもよいが、
分割して供給する場合は、溶存酸素量を飽和率5%以下
に脱酸素した後に添加し、供給する際も酸素が混入しな
いように操作する。溶存酸素量が飽和率5%以下である
ことを確認した後、所定の重合実施温度に維持する。次
いで開始剤を添加し、重合反応を進行させる。この時開
始剤は、所定量を一括して供給してもよいし、分割して
供給してもよいが、分割して供給する場合は、溶存酸素
量を飽和率5%以下に脱酸素した後に添加し、供給する
際も酸素が混入しないように操作する。
【0028】上記溶液重合において、重合反応は密閉さ
れた状態で行うことが好ましい。密閉状態とすることに
より、重合反応中に酸素の混入がなく、重合系に窒素ガ
スを還流させる操作を省くことができ、重合系は初期に
調製した溶存酸素量を維持することが可能となる。さら
に、加圧状態で重合することができ、従って重合液温を
用いられる溶剤の常圧下での沸点以上に保つことが可能
となり、重合時間を短縮できる。また、特に医療用粘着
剤では、高分子量の重合体を得たり、残存モノマーを極
力低減化するために、通常の工業用粘着剤よりも長い時
間重合反応を行う場合があるが、その結果重合反応器の
器壁付近にゲルが付着することがある。このようなゲル
は、生産性の低下や医療用粘着剤の品質の低下に繋がる
ものであるが、密閉された状態で重合反応を行うことに
より、溶媒の還流を防止して吸熱反応が抑えられ、気液
付近で局所的な濃度上昇による反応が起こらないので、
ゲルの発生が防止される。
れた状態で行うことが好ましい。密閉状態とすることに
より、重合反応中に酸素の混入がなく、重合系に窒素ガ
スを還流させる操作を省くことができ、重合系は初期に
調製した溶存酸素量を維持することが可能となる。さら
に、加圧状態で重合することができ、従って重合液温を
用いられる溶剤の常圧下での沸点以上に保つことが可能
となり、重合時間を短縮できる。また、特に医療用粘着
剤では、高分子量の重合体を得たり、残存モノマーを極
力低減化するために、通常の工業用粘着剤よりも長い時
間重合反応を行う場合があるが、その結果重合反応器の
器壁付近にゲルが付着することがある。このようなゲル
は、生産性の低下や医療用粘着剤の品質の低下に繋がる
ものであるが、密閉された状態で重合反応を行うことに
より、溶媒の還流を防止して吸熱反応が抑えられ、気液
付近で局所的な濃度上昇による反応が起こらないので、
ゲルの発生が防止される。
【0029】密閉された状態で重合反応を行う場合は、
まず重合反応器に窒素ガスをパージし、器内に残存する
空気を排出し、さらに必要に応じて窒素ガスを真空ポン
プにて排出し、真空に維持する。その後、上記と同様に
通常の手順に従って重合体を得る。上記重合反応器とし
ては、耐圧構造であれば特に限定されず、例えば、槽
型、塔状、槽長状の反応器が挙げられる。
まず重合反応器に窒素ガスをパージし、器内に残存する
空気を排出し、さらに必要に応じて窒素ガスを真空ポン
プにて排出し、真空に維持する。その後、上記と同様に
通常の手順に従って重合体を得る。上記重合反応器とし
ては、耐圧構造であれば特に限定されず、例えば、槽
型、塔状、槽長状の反応器が挙げられる。
【0030】上記本発明の医療用粘着剤の製造方法によ
り、重合が極めて安定化し、高分子量の重合体がばらつ
きなく安定して得られ、また溶存酸素による重合初期の
低分子量体の生成が抑えられるため、分子量分布が小さ
くなる。
り、重合が極めて安定化し、高分子量の重合体がばらつ
きなく安定して得られ、また溶存酸素による重合初期の
低分子量体の生成が抑えられるため、分子量分布が小さ
くなる。
【0031】上記本発明の医療用粘着剤の製造方法によ
り得られる医療用粘着剤は、重量平均分子量が80万以
上の高分子量のアクリル系(共)重合体であり、実質的
には重量平均分子量が80万〜5000万の高分子量の
アクリル系(共)重合体である。
り得られる医療用粘着剤は、重量平均分子量が80万以
上の高分子量のアクリル系(共)重合体であり、実質的
には重量平均分子量が80万〜5000万の高分子量の
アクリル系(共)重合体である。
【0032】上記医療用粘着剤は、重量平均分子量が高
いことに加え、溶存酸素による重合初期の低分子量体の
生成が抑えられるため、分子量分布が小さく、経皮吸収
製剤としたときに粘着剤層の凝集力が高い。
いことに加え、溶存酸素による重合初期の低分子量体の
生成が抑えられるため、分子量分布が小さく、経皮吸収
製剤としたときに粘着剤層の凝集力が高い。
【0033】上記経皮吸収製剤は、例えば、必要に応じ
て薬物、経皮吸収促進剤などを添加混合してフィルム状
に成形し、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリウレタン等の支持体を貼り合わせることにより
得られる。
て薬物、経皮吸収促進剤などを添加混合してフィルム状
に成形し、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリウレタン等の支持体を貼り合わせることにより
得られる。
【0034】本発明の医療用粘着剤の製造方法による
と、(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成分とす
る単量体組成物を、ラジカルが発生する開始剤の存在下
で溶液重合するにあたり、成長ラジカルと速やかに反応
し、低反応性の安定ラジカルを発生させる溶存酸素量
を、好ましくは重合の開始時に飽和率5%以下に管理
し、好ましくは密閉された状態に維持することにより、
溶存酸素量に基づく誘導期間の違いを防止し、さらに重
合初期に酸素と反応することにより生じる低分子量体の
生成を軽減することが可能となる。その結果、得られる
医療用粘着剤は、優れた凝集性を有する高重合物であ
り、重量平均分子量や凝集性にばらつきがなく、分子量
分布が小さくなる。
と、(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成分とす
る単量体組成物を、ラジカルが発生する開始剤の存在下
で溶液重合するにあたり、成長ラジカルと速やかに反応
し、低反応性の安定ラジカルを発生させる溶存酸素量
を、好ましくは重合の開始時に飽和率5%以下に管理
し、好ましくは密閉された状態に維持することにより、
溶存酸素量に基づく誘導期間の違いを防止し、さらに重
合初期に酸素と反応することにより生じる低分子量体の
生成を軽減することが可能となる。その結果、得られる
医療用粘着剤は、優れた凝集性を有する高重合物であ
り、重量平均分子量や凝集性にばらつきがなく、分子量
分布が小さくなる。
【0035】
【実施例】以下に本発明を実施例において説明する。 (実施例1)攪拌機、温度調節機、窒素ガス導入管、加
熱ジャケット及び冷却ジャケットにより構成された重合
反応器(300l)に窒素ガスをパージし、器内に残存
する空気を排出して窒素置換した。次いで下記に示す単
量体及び酢酸エチルを供給して30rpmで攪拌し、窒
素ガスを50ml/分で吹き込みながら昇温し、1時間
沸騰還流した。この間、単量体組成物溶液の一部を採取
し、溶存酸素量を測定した。また重合器内は、重合温度
80℃になるよう制御した。
熱ジャケット及び冷却ジャケットにより構成された重合
反応器(300l)に窒素ガスをパージし、器内に残存
する空気を排出して窒素置換した。次いで下記に示す単
量体及び酢酸エチルを供給して30rpmで攪拌し、窒
素ガスを50ml/分で吹き込みながら昇温し、1時間
沸騰還流した。この間、単量体組成物溶液の一部を採取
し、溶存酸素量を測定した。また重合器内は、重合温度
80℃になるよう制御した。
【0036】溶存酸素量の測定は、東亞電波工業社製の
ポータブル溶存酸素計(DO−14P)に接液部がステ
ンレスのDO電極(OE−8270)を接続したものを
用いた。溶存酸素計の校正は、25℃において、電極の
プラグを外した状態(酸素に基づく電流が全く流れない
状態)を0%とし、試料と同一組成(比)の溶液に酸素
をバブリングして飽和状態にした時を100%とした。
試料の測定は、25℃の飽和値で実施し、測定時には試
料が空気に触れないように操作した。
ポータブル溶存酸素計(DO−14P)に接液部がステ
ンレスのDO電極(OE−8270)を接続したものを
用いた。溶存酸素計の校正は、25℃において、電極の
プラグを外した状態(酸素に基づく電流が全く流れない
状態)を0%とし、試料と同一組成(比)の溶液に酸素
をバブリングして飽和状態にした時を100%とした。
試料の測定は、25℃の飽和値で実施し、測定時には試
料が空気に触れないように操作した。
【0037】次いで、開始剤溶液として、ラウロイルパ
ーオキサイド600gを全量20kgになるように酢酸
エチルに溶解させた。この溶液を予め窒素ガスでバブリ
ングし、2時間おきに9回、逐次添加して窒素雰囲気下
で重合を行った。重合は25時間行い、冷却後、共重合
体濃度が30重量%となるように酢酸エチルを添加し、
均一に混合後粘着剤溶液を抜き出した。得られた医療用
粘着剤の重量平均分子量(ポリスチレン換算値)を、テ
トラヒドロフランを溶離液としたゲルパーミエーション
クロマトグラフィー(カラム温度40℃)により測定し
た。その結果を溶存酸素量とあわせて表1に示す。
ーオキサイド600gを全量20kgになるように酢酸
エチルに溶解させた。この溶液を予め窒素ガスでバブリ
ングし、2時間おきに9回、逐次添加して窒素雰囲気下
で重合を行った。重合は25時間行い、冷却後、共重合
体濃度が30重量%となるように酢酸エチルを添加し、
均一に混合後粘着剤溶液を抜き出した。得られた医療用
粘着剤の重量平均分子量(ポリスチレン換算値)を、テ
トラヒドロフランを溶離液としたゲルパーミエーション
クロマトグラフィー(カラム温度40℃)により測定し
た。その結果を溶存酸素量とあわせて表1に示す。
【0038】 メタクリル酸2−エチルヘキシル 70.0kg アクリル酸2−エチルヘキシル 8.7kg メタクリル酸ラウリル 8.7kg ヘキサメチレンジオールジメタクリレート 9.0g 酢酸エチル 37.6kg
【0039】(実施例2)単量体として下記の組成のも
のを用い、沸騰還流時間を30分としたこと以外は実施
例1と同様にして医療用粘着剤を得、重量平均分子量を
測定した。その結果を溶存酸素量とあわせて表1に示
す。
のを用い、沸騰還流時間を30分としたこと以外は実施
例1と同様にして医療用粘着剤を得、重量平均分子量を
測定した。その結果を溶存酸素量とあわせて表1に示
す。
【0040】 アクリル酸エチル 31.3kg アクリル酸オクチル 25.0kg N−ビニル−2−ピロリドン 6.3kg ヘキサメチレンジオールジメタクリレート 6.0g 酢酸エチル 62.5kg
【0041】(実施例3)単量体として下記の組成のも
のを用い、沸騰還流時間を30分としたこと以外は実施
例1と同様にして医療用粘着剤を得、重量平均分子量を
測定した。その結果を溶存酸素量とあわせて表1に示
す。
のを用い、沸騰還流時間を30分としたこと以外は実施
例1と同様にして医療用粘着剤を得、重量平均分子量を
測定した。その結果を溶存酸素量とあわせて表1に示
す。
【0042】 アクリル酸2−エチルヘキシル 46.9kg N−ビニル−2−ピロリドン 15.6kg ヘキサメチレンジオールジメタクリレート 6.0g 酢酸エチル 62.5kg
【0043】(実施例4)攪拌機、温度調節機、窒素ガ
ス導入管、加熱ジャケット及び冷却ジャケットにより構
成された重合反応器(300l)に窒素ガスをパージ
し、器内に残存する空気を排出し窒素置換した。次いで
実施例1に用いたと同じ組成の単量体及び酢酸エチルを
供給し、30rpmで攪拌しながら重合器底部から窒素
ガスを50ml/分で吹き込みながら2時間バブリング
を行った。この間、単量体組成物溶液の一部を採取し、
溶存酸素計で溶存酸素量を測定した。また重合器内は、
重合温度80℃になるよう制御した。以下実施例1と同
様にして重合を行い、医療用粘着剤を得、重量平均分子
量を測定した。その結果を溶存酸素量とあわせて表1に
示す。
ス導入管、加熱ジャケット及び冷却ジャケットにより構
成された重合反応器(300l)に窒素ガスをパージ
し、器内に残存する空気を排出し窒素置換した。次いで
実施例1に用いたと同じ組成の単量体及び酢酸エチルを
供給し、30rpmで攪拌しながら重合器底部から窒素
ガスを50ml/分で吹き込みながら2時間バブリング
を行った。この間、単量体組成物溶液の一部を採取し、
溶存酸素計で溶存酸素量を測定した。また重合器内は、
重合温度80℃になるよう制御した。以下実施例1と同
様にして重合を行い、医療用粘着剤を得、重量平均分子
量を測定した。その結果を溶存酸素量とあわせて表1に
示す。
【0044】(実施例5)単量体として実施例2に用い
たと同じ組成のものを用い、バブリング時間を1時間と
したこと以外は実施例4と同様にして医療用粘着剤を
得、重量平均分子量を測定した。その結果を溶存酸素量
とあわせて表1に示す。
たと同じ組成のものを用い、バブリング時間を1時間と
したこと以外は実施例4と同様にして医療用粘着剤を
得、重量平均分子量を測定した。その結果を溶存酸素量
とあわせて表1に示す。
【0045】(実施例6)単量体として実施例3に用い
たと同じ組成のものを用い、バブリング時間を1時間と
したこと以外は実施例4と同様にして医療用粘着剤を
得、重量平均分子量を測定した。その結果を溶存酸素量
とあわせて表1に示す。
たと同じ組成のものを用い、バブリング時間を1時間と
したこと以外は実施例4と同様にして医療用粘着剤を
得、重量平均分子量を測定した。その結果を溶存酸素量
とあわせて表1に示す。
【0046】(実施例7〜9)実施例1と同じ組成で、
各実施例でそれぞれロットの異なる単量体(計3ロッ
ト)を用いたこと以外は実施例1と同様にして医療用粘
着剤を得、重量平均分子量を測定した。その結果を溶存
酸素量とあわせて表1に示す。
各実施例でそれぞれロットの異なる単量体(計3ロッ
ト)を用いたこと以外は実施例1と同様にして医療用粘
着剤を得、重量平均分子量を測定した。その結果を溶存
酸素量とあわせて表1に示す。
【0047】(比較例1)実施例1において、窒素置換
及び沸騰還流を行わなかったこと以外は同様にして医療
用粘着剤を得、重量平均分子量を測定した。その結果を
溶存酸素量とあわせて表1に示す。
及び沸騰還流を行わなかったこと以外は同様にして医療
用粘着剤を得、重量平均分子量を測定した。その結果を
溶存酸素量とあわせて表1に示す。
【0048】(比較例2)実施例1において、沸騰還流
時間を15分としたこと以外は同様にして医療用粘着剤
を得、重量平均分子量を測定した。その結果を溶存酸素
量とあわせて表1に示す。
時間を15分としたこと以外は同様にして医療用粘着剤
を得、重量平均分子量を測定した。その結果を溶存酸素
量とあわせて表1に示す。
【0049】(比較例3)単量体として実施例2に用い
たと同じ組成のものを用い、窒素ガスを100ml/分
で吹き込みながら30分バブリングを行ったこと以外は
実施例4と同様にして医療用粘着剤を得、重量平均分子
量を測定した。その結果を溶存酸素量とあわせて表1に
示す。
たと同じ組成のものを用い、窒素ガスを100ml/分
で吹き込みながら30分バブリングを行ったこと以外は
実施例4と同様にして医療用粘着剤を得、重量平均分子
量を測定した。その結果を溶存酸素量とあわせて表1に
示す。
【0050】(比較例4)単量体として実施例3に用い
たと同じ組成のものを用い、窒素ガスを100ml/分
で吹き込みながら20分バブリングを行ったこと以外は
実施例4と同様にして医療用粘着剤を得、重量平均分子
量を測定した。その結果を溶存酸素量とあわせて表1に
示す。
たと同じ組成のものを用い、窒素ガスを100ml/分
で吹き込みながら20分バブリングを行ったこと以外は
実施例4と同様にして医療用粘着剤を得、重量平均分子
量を測定した。その結果を溶存酸素量とあわせて表1に
示す。
【0051】(比較例5〜7)実施例1と同じ組成で、
各比較例でそれぞれロットの異なる単量体(計3ロッ
ト)を用い、沸騰還流時間を15分としたこと以外は実
施例1と同様にして医療用粘着剤を得、重量平均分子量
を測定した。その結果を溶存酸素量とあわせて表1に示
す。
各比較例でそれぞれロットの異なる単量体(計3ロッ
ト)を用い、沸騰還流時間を15分としたこと以外は実
施例1と同様にして医療用粘着剤を得、重量平均分子量
を測定した。その結果を溶存酸素量とあわせて表1に示
す。
【0052】
【表1】
【0053】実施例1〜9は、溶存酸素量が飽和率5%
以下に管理されているため、得られた医療用粘着剤は比
較例に比べて重量平均分子量が大きく、80万以上の高
重合物であった。また実施例1、7〜9及び比較例2、
5〜7は、それぞれ同一条件での重合であるが、実施例
に示すように溶存酸素量を飽和率5%以下に管理するこ
とにより、重量平均分子量にばらつきが少なく、バッチ
が異なっても安定的に医療用粘着剤が得られた。
以下に管理されているため、得られた医療用粘着剤は比
較例に比べて重量平均分子量が大きく、80万以上の高
重合物であった。また実施例1、7〜9及び比較例2、
5〜7は、それぞれ同一条件での重合であるが、実施例
に示すように溶存酸素量を飽和率5%以下に管理するこ
とにより、重量平均分子量にばらつきが少なく、バッチ
が異なっても安定的に医療用粘着剤が得られた。
【0054】(実施例10)攪拌機、温度調節機、窒素
ガス導入管、加熱ジャケット及び冷却ジャケットにより
構成された耐圧構造の密閉重合反応器(300l)に窒
素ガスをパージし、器内に残存する空気を排出し窒素置
換した。次いで実施例2に用いたと同じ組成の単量体及
び酢酸エチルを供給して30rpmで攪拌し、窒素ガス
を20ml/分で吹き込みながら昇温し、30分間沸騰
還流した。この間、単量体組成物溶液の一部を採取し、
溶存酸素量を測定した。次いで重合反応器を密閉し、重
合器内を重合温度90℃になるよう制御した。以下実施
例1と同様にして重合を行い、医療用粘着剤を得、重量
平均分子量を測定した。その結果を溶存酸素量とあわせ
て表2に示す。
ガス導入管、加熱ジャケット及び冷却ジャケットにより
構成された耐圧構造の密閉重合反応器(300l)に窒
素ガスをパージし、器内に残存する空気を排出し窒素置
換した。次いで実施例2に用いたと同じ組成の単量体及
び酢酸エチルを供給して30rpmで攪拌し、窒素ガス
を20ml/分で吹き込みながら昇温し、30分間沸騰
還流した。この間、単量体組成物溶液の一部を採取し、
溶存酸素量を測定した。次いで重合反応器を密閉し、重
合器内を重合温度90℃になるよう制御した。以下実施
例1と同様にして重合を行い、医療用粘着剤を得、重量
平均分子量を測定した。その結果を溶存酸素量とあわせ
て表2に示す。
【0055】(実施例11)単量体として下記の組成の
ものを用いたこと以外は実施例10と同様にして医療用
粘着剤を得、重量平均分子量を測定した。その結果を溶
存酸素量とあわせて表2に示す。
ものを用いたこと以外は実施例10と同様にして医療用
粘着剤を得、重量平均分子量を測定した。その結果を溶
存酸素量とあわせて表2に示す。
【0056】 アクリル酸エチル 31.3kg アクリル酸オクチル 25.0kg N−ビニル−2−ピロリドン 6.3kg ヘキサメチレンジオールジメタクリレート 6.0g 酢酸エチル 156.5kg
【0057】(実施例12)単量体として実施例3に用
いたと同じ組成のものを用い、沸騰還流時間を60分と
したこと以外は実施例10と同様にして医療用粘着剤を
得、重量平均分子量を測定した。その結果を溶存酸素量
とあわせて表2に示す。
いたと同じ組成のものを用い、沸騰還流時間を60分と
したこと以外は実施例10と同様にして医療用粘着剤を
得、重量平均分子量を測定した。その結果を溶存酸素量
とあわせて表2に示す。
【0058】(実施例13)単量体として実施例1に用
いたと同じ組成のものを用い、重合温度を100℃とし
たこと以外は実施例10と同様にして医療用粘着剤を
得、重量平均分子量を測定した。その結果を溶存酸素量
とあわせて表2に示す。
いたと同じ組成のものを用い、重合温度を100℃とし
たこと以外は実施例10と同様にして医療用粘着剤を
得、重量平均分子量を測定した。その結果を溶存酸素量
とあわせて表2に示す。
【0059】(実施例14〜16)実施例10と同じ組
成で、各実施例でそれぞれロットの異なる単量体(計3
ロット)を用いたこと以外は実施例10と同様にして医
療用粘着剤を得、重量平均分子量を測定した。その結果
を溶存酸素量とあわせて表2に示す。
成で、各実施例でそれぞれロットの異なる単量体(計3
ロット)を用いたこと以外は実施例10と同様にして医
療用粘着剤を得、重量平均分子量を測定した。その結果
を溶存酸素量とあわせて表2に示す。
【0060】(比較例8)実施例10において、窒素置
換及び沸騰還流を行わなかったこと以外は同様にして医
療用粘着剤を得、重量平均分子量を測定した。その結果
を溶存酸素量とあわせて表2に示す。
換及び沸騰還流を行わなかったこと以外は同様にして医
療用粘着剤を得、重量平均分子量を測定した。その結果
を溶存酸素量とあわせて表2に示す。
【0061】(比較例9)実施例10において、沸騰還
流時間を15分としたこと以外は同様にして医療用粘着
剤を得、重量平均分子量を測定した。その結果を溶存酸
素量とあわせて表2に示す。
流時間を15分としたこと以外は同様にして医療用粘着
剤を得、重量平均分子量を測定した。その結果を溶存酸
素量とあわせて表2に示す。
【0062】(比較例10〜12)実施例1と同じ組成
で、各比較例でそれぞれロットの異なる単量体(計3ロ
ット)を用い、沸騰還流時間を15分としたこと以外は
実施例10と同様にして医療用粘着剤を得、重量平均分
子量を測定した。その結果を溶存酸素量とあわせて表2
に示す。
で、各比較例でそれぞれロットの異なる単量体(計3ロ
ット)を用い、沸騰還流時間を15分としたこと以外は
実施例10と同様にして医療用粘着剤を得、重量平均分
子量を測定した。その結果を溶存酸素量とあわせて表2
に示す。
【0063】〔保持力試験〕上記実施例10、11、1
4、15及び16と比較例9、10、11及び12で得
られた医療用粘着剤を、乾燥後の厚みが50μmとなる
ように、表面がシリコン処理されたポリエチレンテレフ
タレートフィルム上に塗工し、乾燥させて粘着剤層を形
成した。次いでポリエチレンテレフタレートとエチレン
−酢酸ビニル共重合体の積層フィルムからなる支持体上
に上記粘着剤層を転写し、試料を調製し、JIS Z
0237に準拠して保持力試験を行った。上記各試料
を、幅25mm×長さ150mmに裁断し、ステンレス
板に25mm×25mmの面積が接するように、2kg
のローラーを300mm/分の速度で一往復させて圧着
した。さらにこれを40℃の恒温槽に20分以上放置し
た後、試料が垂直状態になるようにして下端に1kgの
おもりを付けて荷重をかけ、おもりが落下するまでの時
間(保持時間)を測定した。結果を表2に示す。
4、15及び16と比較例9、10、11及び12で得
られた医療用粘着剤を、乾燥後の厚みが50μmとなる
ように、表面がシリコン処理されたポリエチレンテレフ
タレートフィルム上に塗工し、乾燥させて粘着剤層を形
成した。次いでポリエチレンテレフタレートとエチレン
−酢酸ビニル共重合体の積層フィルムからなる支持体上
に上記粘着剤層を転写し、試料を調製し、JIS Z
0237に準拠して保持力試験を行った。上記各試料
を、幅25mm×長さ150mmに裁断し、ステンレス
板に25mm×25mmの面積が接するように、2kg
のローラーを300mm/分の速度で一往復させて圧着
した。さらにこれを40℃の恒温槽に20分以上放置し
た後、試料が垂直状態になるようにして下端に1kgの
おもりを付けて荷重をかけ、おもりが落下するまでの時
間(保持時間)を測定した。結果を表2に示す。
【0064】
【表2】
【0065】実施例10〜16は、溶存酸素量が飽和率
5%以下に管理されているため、得られた医療用粘着剤
は比較例に比べて重量平均分子量が大きく、80万以上
の高重合物であった。さらに密閉された状態で重合され
たため溶存酸素量の管理が容易であり、重合器の壁にゲ
ルが付着することなく、内容物の濃度変化がないため重
合が安定していた。また実施例10、14〜16及び比
較例9〜12は、それぞれ同一条件での重合であるが、
表2の実施例に示すように溶存酸素量を飽和率5%以下
に管理することにより、重量平均分子量にばらつきが少
なく、バッチが異なっても安定的に医療用粘着剤が得ら
れた。さらに保持力試験で示されるように、本発明の医
療用粘着剤は、保持時間が長く(凝集力が高く)、ばら
つきが少ない。特に実施例11と比較例12は、単量体
組成が同じで重量平均分子量がほぼ同じであるが、溶存
酸素量が異なるため重量平均分子量及び保持時間に大き
な差が認められた。
5%以下に管理されているため、得られた医療用粘着剤
は比較例に比べて重量平均分子量が大きく、80万以上
の高重合物であった。さらに密閉された状態で重合され
たため溶存酸素量の管理が容易であり、重合器の壁にゲ
ルが付着することなく、内容物の濃度変化がないため重
合が安定していた。また実施例10、14〜16及び比
較例9〜12は、それぞれ同一条件での重合であるが、
表2の実施例に示すように溶存酸素量を飽和率5%以下
に管理することにより、重量平均分子量にばらつきが少
なく、バッチが異なっても安定的に医療用粘着剤が得ら
れた。さらに保持力試験で示されるように、本発明の医
療用粘着剤は、保持時間が長く(凝集力が高く)、ばら
つきが少ない。特に実施例11と比較例12は、単量体
組成が同じで重量平均分子量がほぼ同じであるが、溶存
酸素量が異なるため重量平均分子量及び保持時間に大き
な差が認められた。
【0066】
【発明の効果】本発明の医療用粘着剤の製造方法は、上
述のとおりであり、溶存酸素による重合反応への影響を
なくすことにより、凝集力が高く、粘着物性に優れた高
分子量の医療用粘着剤を、バッチ毎のばらつきがなく、
工業的規模において安定的に得ることができる。さらに
本発明の医療用粘着剤は、重量平均分子量が80万以上
であり、より凝集性が高められ、経皮吸収製剤として用
いる場合に、液状成分を添加しても糊残りや糸引き等の
問題が生じず、粘着性に優れた低刺激性の経皮吸収製剤
が得られる。
述のとおりであり、溶存酸素による重合反応への影響を
なくすことにより、凝集力が高く、粘着物性に優れた高
分子量の医療用粘着剤を、バッチ毎のばらつきがなく、
工業的規模において安定的に得ることができる。さらに
本発明の医療用粘着剤は、重量平均分子量が80万以上
であり、より凝集性が高められ、経皮吸収製剤として用
いる場合に、液状成分を添加しても糊残りや糸引き等の
問題が生じず、粘着性に優れた低刺激性の経皮吸収製剤
が得られる。
Claims (4)
- 【請求項1】(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主
成分とする単量体組成物をラジカルが発生する開始剤の
存在下で溶液重合するにあたり、重合系の溶存酸素量が
飽和率5%以下の状態で重合することを特徴とする医療
用粘着剤の製造方法。 - 【請求項2】重合開始時に、重合系の溶存酸素量が飽和
率5%以下とされていることを特徴とする請求項1記載
の医療用粘着剤の製造方法。 - 【請求項3】請求項1又は2記載の医療用粘着剤の製造
方法において、密閉された状態で重合することを特徴と
する医療用粘着剤の製造方法。 - 【請求項4】請求項1乃至3のいずれかに記載の方法に
より得られる、重量平均分子量80万以上のアクリル系
(共)重合体からなる医療用粘着剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1754896A JPH09208605A (ja) | 1996-02-02 | 1996-02-02 | 医療用粘着剤の製造方法及び医療用粘着剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1754896A JPH09208605A (ja) | 1996-02-02 | 1996-02-02 | 医療用粘着剤の製造方法及び医療用粘着剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09208605A true JPH09208605A (ja) | 1997-08-12 |
Family
ID=11946976
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1754896A Pending JPH09208605A (ja) | 1996-02-02 | 1996-02-02 | 医療用粘着剤の製造方法及び医療用粘着剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09208605A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009154169A1 (ja) | 2008-06-19 | 2009-12-23 | 学校法人近畿大学 | ペプチド誘導体およびそれを含む涙液分泌促進組成物 |
-
1996
- 1996-02-02 JP JP1754896A patent/JPH09208605A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009154169A1 (ja) | 2008-06-19 | 2009-12-23 | 学校法人近畿大学 | ペプチド誘導体およびそれを含む涙液分泌促進組成物 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Effective date: 20040618 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20040721 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20041117 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |