JPH09208535A - ポリアミノ化合物の製造法 - Google Patents

ポリアミノ化合物の製造法

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JPH09208535A
JPH09208535A JP1557896A JP1557896A JPH09208535A JP H09208535 A JPH09208535 A JP H09208535A JP 1557896 A JP1557896 A JP 1557896A JP 1557896 A JP1557896 A JP 1557896A JP H09208535 A JPH09208535 A JP H09208535A
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JP
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polyamino compound
alkali metal
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diamine
compound
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JP1557896A
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Kiirou Seki
喜位郎 関
Yutaka Kono
豊 河野
Takeshige Kasuya
武滋 糟谷
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Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
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Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】芳香環または脂環基を有するジアミンとエピハ
ロヒドリンとアルカリ金属化合物によりアルカリ金属ハ
ロゲン化物を分別してポリアミノ化合物を製造するに際
し、ポリアミノ化合物に残留するジアミンを蒸留する必
要もなく、アルカリ金属ハロゲン化物の分別と洗浄が良
好で、製品収量も改良されたポリアミノ化合物の製造法
を提供する。 【解決手段】芳香環または脂環基を有するジアミンとエ
ピハロヒドリンからポリアミノ化合物を生成する脱ハロ
ゲン化水素反応を、アルカリ金属化合物とアルコールの
共存下で行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は芳香環または脂環基
を有するジアミンとエピハロヒドリンから、アルカリ金
属化合物の脱ハロゲン化水素反応によるポリアミノ化合
物の製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】芳香環または脂環基を有するジアミンと
エピハロヒドリンから、アルカリ金属化合物によりアル
カリ金属ハロゲン化物を分別して製造されるポリアミノ
化合物は、その分子中に1級アミノ基、2級アミノ基、
水酸基、フェニレン基またはシクロヘキシレン基などを
有する多くの分子の混合物である。
【0003】このようなポリアミノ化合物は分子内に活
性な水素原子に基づく特異な反応性と、剛直な芳香環ま
たは脂環基(フェニレン基、シクロヘキセン基等)を有
しており、例えばエポキシ樹脂の硬化剤の原料として用
いられた場合、低温での良好な硬化性と硬化物の優れた
耐薬品性や金属への良好な接着性など通常の脂肪族系ポ
リアミン化合物や芳香族系ポリアミン化合物には無い特
異な諸性能を有している。またこのようなポリアミノ化
合物は、エポキシ硬化剤原料以外にも金属用防錆剤、ポ
リウレタン用鎖長延長剤、キレート剤、チクソ剤、紙力
増強剤、接着剤などの原料として幅広い産業分野に利用
されている。
【0004】このようなポリアミノ化合物の製造方法と
しては、特公平3−21014号に示される苛性ソーダ
水溶液を用いる方法が提案されている。しかしこの方法
により得られたポリアミノ化合物は、芳香環または脂環
基を有する大過剰のジアミンとエピハロヒドリンと苛性
ソーダから合成され、ポリアミノ化合物の中には目的と
するポリアミノ化合物以外に原料のジアミンが大量に残
留する。大量のジアミンが残留するとこの原料のジアミ
ンの性能が顕著になる。ポリアミノ化合物の特徴を発揮
させるために大量に残留しているジアミンを高真空下で
減圧蒸留しなるべく残留ジアミンを少なくして製品とす
る必要がある。
【0005】一方、エピハロヒドリンと反応させる仕込
み時のジアミンの量を少なくすることにより残留ジアミ
ンを留去しないでポリアミノ化合物を製造する方法もあ
る。この方法は製品であるポリアミノ化合物中の残留ジ
アミンは確かに少なくなるが、ポリアミノ化合物は高粘
度になり、生成するアルカリ金属ハロゲン化物と製品で
あるポリアミノ化合物とを分別する操作が煩雑となる。
またエピハロヒドリンに比較してジアミンを極端に少な
くすると、反応途中でゲル化する等のトラブルも発生す
る。分別したアルカリ金属ハロゲン化物にポリアミノ化
合物が多く付着していると、廃棄した場合環境の汚染や
製品収率の低下を招く。従ってポリアミノ化合物を製造
する場合、アルカリ金属ハロゲン化物に付着したポリア
ミノ化合物をポリアミノ化合物を溶解しアルカリ金属ハ
ロゲン化物は溶解しない溶剤で洗浄してポリアミノ化合
物を回収する工程が採用されている。
【0006】前述の芳香環または脂環基を有するジアミ
ンの粘度は低いので、ポリアミノ化合物の低粘度化のた
めには残留ジアミン量は多い方が望ましいが、大量のジ
アミンが残留するとポリアミノ化合物の性質としてこの
ジアミンは空気中の炭酸ガスと容易に反応しポリアミノ
化合物に不溶のカルバミン酸塩を生成する等の好ましく
ない反応を起こす。そのためポリアミノ化合物に残留す
るジアミンの量はなるべく少ない方が望まれている。
【0007】また芳香環または脂環基を有するジアミン
は比較的高沸点であるので、ポリアミノ化合物から残留
ジアミンを留去するためには、特殊な減圧蒸留装置が必
要であり、蒸留に伴いポリアミノ化合物の全製造時間の
が長くなるばかりでなく、蒸留装置の運転費用の増加、
反応装置の容量当たりの製品収量が少ないなどの課題が
ある。
【0008】粘度の高いポリアミノ化合物をエポキシ樹
脂の硬化剤の原料として使用する場合、硬化剤として変
性した後の硬化剤も高粘度となり無溶剤系では使用が出
来ないため溶剤で希釈することが必要になる。一般的に
塗料用エポキシ樹脂に使用されるエポキシ硬化剤は、地
球環境の汚染防止の観点から溶剤を使用しない傾向があ
る。このため原料としての高粘度のポリアミノ化合物は
好ましくない。従って粘度が低いポリアミノ化合物の製
造が望まれている。
【0009】更にポリアミノ化合物を製造する上におい
て、重要な問題点は生成するアルカリ金属ハロゲン化物
の分別である。このアルカリ金属ハロゲン化物の分別方
法は、反応に用いた水および生成した水を留去した
後、アルカリ金属ハロゲン化物を分別する。水を留去
する前に一旦アルカリ金属ハロゲン化物を分別した後、
反応に用いた水および生成した水を留去し、析出するア
ルカリ金属ハロゲン化物を再度分別する等が行われてお
り、分別方法としては濾過器による濾過や、デカンター
によるデカンテーションが行われる。何れの方法も、ア
ルカリ金属ハロゲン化物を分別する時間はポリアミノ化
合物の粘度に大きく依存し、粘度が低いポリアミノ化合
物の場合の分別工程時間は短時間になり、粘度が高いポ
リアミノ化合物の場合の分別工程時間は長くなる。特に
このポリアミノ化合物の粘度にアルカリ金属ハロゲン化
物の濾別時間が大きく影響される事実は濾過器を使用す
る方法を採用すると顕著に現れる。
【0010】一方、ポリアミノ化合物の粘度を下げる目
的でポリアミノ化合物を加熱する場合があるが、分別に
長時間を要するとポリアミノ化合物が冷えて粘度が上昇
するので、更に長時間を要したり、装置の保温に特別な
手段を必要となる。更に濾過器を使用した分別方法にお
いて、濾過時間を短縮するため加圧が出来る特殊な濾過
装置もあるが、装置の費用や加圧濾過器に残る液の処理
等の問題が生ずる。また、分別したアルカリ金属ハロゲ
ン化物に付着したポリアミノ化合物の洗浄回収工程は、
環境汚染や製品収率の向上のため重要な工程であるが、
付着しているポリアミノ化合物の粘度が高くアルカリ金
属ハロゲン化物の量が多いと非常に面倒な工程であり、
アルカリ金属ハロゲン化物の再スラリー化等が必要とな
るなど非常に煩雑になる。一般にはアルカリ金属ハロゲ
ン化物は溶解せず、ポリアミノ化合物を溶解する溶剤を
使用してアルカリ金属ハロゲン化物を洗浄し、ポリアミ
ノ化合物を溶剤に溶解させ、さらにその溶剤を留去して
ポリアミノ化合物を回収すると言った煩雑な工程が行わ
れている。このようにアルカリ金属ハロゲン化物の分別
とそれに付着したポリアミノ化合物の回収を出来るだけ
簡素化するために出来るだけ低粘度のポリアミノ化合物
の合成方法が望まれている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、芳香環
または脂環基を有するジアミンとエピハロヒドリンから
アルカリ金属化合物によりアルカリ金属ハロゲン化物を
分別して製造されるポリアミノ化合物は、ポリアミノ
化合物の粘度を低くするために仕込み時のジアミンの量
をエピハロヒドリンに対して多く反応させると、アルカ
リ金属ハロゲン化物の分別は容易になるが残留するジア
ミンが大量になりこれを減圧留去しなければならないこ
と、ポリアミノ化合物に残留するジアミンを少なくし
てこの減圧留去工程を省略するために仕込み時のジアミ
ンの量をエピハロヒドリンに対してなるべく少なく反応
させると、ポリアミノ化合物が高粘度になり、アルカリ
金属ハロゲン化物の分別工程が難しくなり、ゲル化の可
能性も生じ、また生成するアルカリ金属ハロゲン化物に
高粘度の製品が付着しアルカリ金属ハロゲン化物の洗浄
と製品の回収工程困難になること等の問題がある。本発
明の目的は芳香環または脂環基を有するジアミンと、エ
ピハロヒドリンとアルカリ金属化合物によりアルカリ金
属ハロゲン化物を分別してポリアミノ化合物を製造する
に際し、ポリアミノ化合物に残留するジアミンを蒸留す
る必要もなく、アルカリ金属ハロゲン化物の分別と洗浄
が良好で、製品収量も改良されたポリアミノ化合物の製
造法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決する手段】本発明者は上記の如きポリアミ
ノ化合物の課題を解決するために鋭意検討を重ねた結
果、アルコール性溶剤中で芳香環または脂環基を有する
ジアミンの量を少なくしてエピハロヒドリンと反応させ
ると残留ジアミンが少なく粘度が低いポリアミノ化合物
が生成し、従って製造工程上のアルカリ金属ハロゲン化
物の分別工程も容易となり、それに付着したポリアミノ
化合物の洗浄回収工程も良好で、製品収率も向上するこ
とを見出し、本発明を完成した。
【0013】即ち本発明は、芳香環または脂環基を有す
るジアミンとエピハロヒドリンからポリアミノ化合物を
生成する脱ハロゲン化水素反応を、アルカリ金属化合物
とアルコールの共存下で行うことを特徴とするポリアミ
ノ化合物の製造法である。本発明において、芳香環また
は脂環基を有するジアミンは次の化4、エピハロヒドリ
ンは化5、アルコールは化6で表される化合物が好適に
用いられ、アルカリ金属化合物としては、アルカリ金属
の水酸化物、炭酸塩および炭酸水素塩から選ばれる化合
物が好適に用いられる。
【化4】H2 N−CH2 −A−CH2 −NH2 (Aはフェニレン基またはシクロヘキシレン基を示
す。)
【化5】 (R1 は水素原子またはメチル基、Xは塩素原子または
臭素原子を示す。)
【化6】R3 −R2 −OH (R2 は炭素数1〜8のアルキレン基、オキシエチレン
基またはオキシプロピレン基およびその2量体を示し、
3 は水素または炭素数1〜4のアルキル基を示す。)
【0014】
【発明の実施の形態】本発明で用いられる化4で示され
るジアミンとしては、キシリレンジアミンやビスアミノ
メチルシクロヘキサンがあり、具体的にはメタキシリレ
ンジアミンや1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン
を挙げることが出来る。これらは任意の範囲でパラキシ
リレンジアミンまたは1,4−ビスアミノメチルシクロ
ヘキサンと混合して用いても良い。本発明で用いられる
化5で示されるエピハロヒドリンとは、エピクロルヒド
リン、エピブロムヒドリン、β−メチルエピクロロヒド
リン等である。
【0015】本発明で用いられる化6で示されるアルコ
ール類としてはメチルアルコール、エチルアルコール、
ブチルアルコール、エチレングリコールモノメチルエー
テル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、プロ
ピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレング
リコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモ
ノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロ
ピルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエ
ーテル、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテ
ル等を挙げることが出来る。これらのアルコール類は単
独または混合して用いても良い。炭素数がさらに大きい
アルコール類はポリアミノ化合物の溶解性が悪くなり本
発明の効果は得られない。このアルコール類はジアミン
とエピハロヒドリンとアルカリ金属水酸化物およびアル
コール類の全仕込み量に対して5重量%以上、80重量
%以下である。5重量%以下であると本発明の目的は達
せられず、80重量%以上では最終的にアルコール類を
留去する必要がある場合その留去に要する時間が過大と
なり望ましくない。
【0016】本発明で用いられるジアミンとエピハロヒ
ドリンのモル比は、エピハロヒドリン1モルに対してジ
アミン1モル以上で、3モル以下が望ましい。1モル未
満ではポリアミノ化合物が実用上高粘度になり、3モル
以上では残留するジアミンの量が実質上多くなり有用な
ポリアミノ化合物を得るためにはジアミンの蒸留などの
工程が必要となる。ポリアミノ化合物に残留するジアミ
ンの量は50重量%以下、できれば30重量%以下であ
ることがポリアミノ化合物の特徴を発揮させるために望
ましい。アルカリ金属化合物としてはアルカリ金属の水
酸化物、炭酸塩および炭酸水素塩が用いられ、水酸化ナ
トリウムか水酸化カリウムが主に用いられる。これらの
アルカリ金属化合物は固形のままでも水溶液の形で用い
られても良い。水溶液で用いられる場合は水留去の点か
らなるべく濃厚な水溶液の方が望ましい。アルカリ金属
化合物の使用量は化学量論的にはエピハロヒドリンの量
に対して等モルであれば良い。また本発明はポリアミノ
化合物の製造法に用いられるアルカリ金属炭酸塩を併用
する方法にも適用できる(特公平4−50325号)。
【0017】本発明においてはジアミンとエピハロヒド
リンからポリアミノ化合物を生成する脱ハロゲン化水素
反応を、アルカリ金属化合物とアルコールの共存下で行
う。すなわち所定量のジアミンとアルカリ金属水酸化物
とアルコールを混合して撹拌した中へエピハロヒドリン
を滴下しながら脱ハロゲン化水素反応が行われる。滴下
温度は反応温度は40〜100℃の範囲であり、この温
度範囲内でアルコール類の沸点まで上げることが望まし
い。例えばエピクロルヒドリンの滴下温度を40℃と
し、滴下終了後に90℃まで、溶剤の沸点が90℃より
低ければその沸点まで上げる方法でも合成できる。反応
時間はエピハロヒドリンの滴下に2〜3時間、滴下終了
後の反応に30分〜2時間反応を行うことが好適であ
る。
【0018】反応終了後は、反応で生成したアルカリ金
属ハロゲン化物をポリアミノ化合物のアルコール類溶液
である濾液と分別する。分別は一般に濾過器、ヌッチェ
やトレーフィルター、遠心分離装置、デカンターなどの
一般的な分別装置が用いられるが、濾過装置を用いるの
が好適である。分別後は反応に使用した同じアルコー類
の適量でアルカリ金属ハロゲン化物を洗浄し、アルカリ
金属ハロゲン化物に付着したポリアミノ化合物を溶解し
そのまま濾液として回収する。分別後の濾過からアルコ
ール類と水を留去し、若干析出するアルカリ金属ハロゲ
ン化物を再度分別して製品であるポリアミノ化合物を得
る。なお最初の分別を省略して分別操作を1回のみでポ
リアミノ化合物を得ることも出来る。その場合はアルカ
リ金属ハロゲン化物を洗浄したアルコール類は瀘液に混
ぜず別に処理する必要がある。
【0019】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明する。但し本発明はこれらの実施例により制限される
ものではない。
【0020】実施例1 攪拌装置、温度計、窒素導入管、還流冷却管および滴下
ロートを備えた1リットルの反応容器にメタキシリレン
ジアミン544g(4モル)、固形苛性ソーダ81g
(2モル)とメタノール347gを仕込み、50℃窒素
気流下でエピクロルヒドリン185g(2モル)を約2
時間で滴下し、滴下終了後70℃に昇温し、その温度で
30分間反応を行なった。得られた反応生成物を室温ま
で冷却し、濾過面積140cm2 でガラス濾紙(GB1
00R)を敷いた濾過器を使用して濾過した。濾過は数
分と非常に短時間に終了した。次にメタノール100g
を濾過器に入れ生成した食塩を1回洗浄し、洗浄したメ
タノールは濾液に混ぜた。メタノールによる洗浄も非常
に良好であり1分以下と言う短時間で終了した。濾液を
反応容器に戻し、再び加温してメタノールと水を留去
し、最終的には30mmHgで100℃まで昇温しこの
条件で30分間保持した。室温まで冷却し新しいガラス
濾紙を敷いた濾過器で濾過して製品であるポリアミノ化
合物623g(収率95%)を回収した。このポリアミ
ノ化合物は25℃で粘度360センチポイズ、残留する
メタキシリレンジアミンは48重量%であった。
【0021】実施例2 実施例1と同様な方法でメタノールをn−ブタノールに
代えて同様にポリアミノ化合物を合成し、濾過はメタノ
ールと同様に1分以内で終了し、615g(収率94
%)のポリアミノ化合物を得た。該ポリアミノ化合物は
25℃で粘度7500センチポイズ、残留するメタキシ
リレンジアミンは29重量%であった。
【0022】実施例3 実施例1と同じ装置でメタキシリレンジアミン340g
(2.5モル)と苛性ソーダ81g(2モル)をメタノ
ール452gに溶解し、エピクロルヒドリン185g
(2モル)を50℃で滴下した。更にその温度で30分
反応させた後、食塩を濾過した。濾過に要した時間は数
分であった。食塩にメタノール100gをふりかけて洗
浄し、この濾液を先のポリアミン化合物に混ぜ、反応装
置に戻して昇温しながら、水とメタノールを留去した。
最終的には30mmHgまで減圧した。室温まで冷却
後、新しいガラス濾紙を敷いた濾過器でポリアミノ化合
物を濾過した。いずれの濾過も1分以内で終了し、61
0g(94%)のポリアミンン化合物が得られた。この
ポリアミノ化合物は25℃の粘度1960センチポイ
ズ、残留メタキシリレンジアミンは31重量%であっ
た。
【0023】比較例1 攪拌装置、温度計、窒素導入管、還流冷却管および滴下
ロートを備えた1リットルの反応容器に、メタキシリレ
ンジアミン544g(4モル)、48%固形苛性ソーダ
水溶液168g(2モル)を仕込み、50℃窒素気流下
でエピクロルヒドリン185g(2モル)を約2時間で
滴下し、滴下終了後70℃に昇温し、その温度で30分
間反応を行なった。得られた反応生成物を室温まで冷却
し、濾過面積140cm2 でガラス濾紙(GB100
R)を敷いた濾過器を使用して濾過した。濾過は約2時
間要した。次にメタノール100gを濾過器に入れ生成
した食塩を1回洗浄し、洗浄したメタノールは濾液に混
ぜた。メタノールによる洗浄は約30分要した。濾液を
反応容器に戻し、再び加温してメタノールと水を留去
し、最終的には30mmHgで100℃まで昇温しこの
条件で30分間保持した。室温まで冷却し新しいガラス
濾紙を敷いた濾過器で濾過して製品であるポリアミノ化
合物595g(収率91%)を回収した。このポリアミ
ノ化合物は25℃で粘度180ポイズ、残留メタキシリ
レンジアミンは29重量%であった。
【0024】比較例2 実施例3においてメタノールを使用せずにメタキシリレ
ンジアミンと苛性ソーダを仕込み、エピクロルヒドリン
を滴下したところ、エピクロルヒドリンの滴下終了時に
反応液がゲル化し、実験を中断した。
【0025】実施例4 実施例1と同じ装置でメタキシリレンジアミン544g
(4モル)、固形苛性ソーダ72g(1.8モル)とメ
タノール347gを仕込み、50℃窒素気流下でエピク
ロルヒドリン185g(2モル)を約2時間で滴下し、
滴下終了後90℃に昇温し、その温度で30分間反応を
行なった。反応終了後、生成物を70℃に冷却して炭酸
ソーダ42g(0.4モル)を加え更に2時間反応を行
った。得られた生成物を室温まで冷却して実施例1と同
様に濾過してポリアミノ化合物623g(収率96%)
を回収した。このポリアミノ化合物は25℃で粘度33
0ポイズ、残留メタキシリレンジアミンは47重量%で
あり、非常に淡色であった。
【0026】
【発明の効果】本発明の方法によりアルカリ金属化合物
およびアルコールの共存下で、ジアミンとエピハロヒド
リンからの脱ハロゲン化水素反応を行うことにより、残
留ジアミンが少なく粘度が低いポリアミノ化合物が生成
し、従って製造工程上のアルカリ金属ハロゲン化物の分
別工程も容易となり、それに付着したポリアミノ化合物
の洗浄回収工程も良好で製品収率も向上する。このため
ポリアミノ化合物が残留ジアミンの減圧留去といった複
雑な工程を経ずポリアミノ化合物を収率良く製造でき
る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】芳香環または脂環基を有するジアミンとエ
    ピハロヒドリンからポリアミノ化合物を生成する脱ハロ
    ゲン化水素反応を、アルカリ金属化合物とアルコールの
    共存下で行うことを特徴とするポリアミノ化合物の製造
    法。
  2. 【請求項2】化1で示される芳香環または脂環基を有す
    るジアミンと化2で示されるエピハロヒドリンからポリ
    アミノ化合物を生成する脱ハロゲン化水素反応を、アル
    カリ金属の水酸化物、炭酸塩および炭酸水素塩から選ば
    れるアルカリ金属化合物と化3で示されるアルコールの
    共存下で行う請求項1記載のポリアミノ化合物の製造
    法。 【化1】H2 N−CH2 −A−CH2 −NH2 (Aはフェニレン基またはシクロヘキシレン基を示
    す。) 【化2】 (R1 は水素原子またはメチル基、Xは塩素原子または
    臭素原子を示す。) 【化3】R3 −R2 −OH (R2 は炭素数1〜8のアルキレン基、オキシエチレン
    基またはオキシプロピレン基およびその2量体を示し、
    3 は水素または炭素数1〜4のアルキル基を示す)
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