JP2002121177A - ポリアミノ化合物の製造方法 - Google Patents

ポリアミノ化合物の製造方法

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JP2002121177A
JP2002121177A JP2000311975A JP2000311975A JP2002121177A JP 2002121177 A JP2002121177 A JP 2002121177A JP 2000311975 A JP2000311975 A JP 2000311975A JP 2000311975 A JP2000311975 A JP 2000311975A JP 2002121177 A JP2002121177 A JP 2002121177A
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alcohol
polyamino compound
diamine
epihalohydrin
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JP2000311975A
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Hisamasa Kuwabara
久征 桑原
Tetsushi Ichikawa
哲史 市川
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Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
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  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】芳香環または脂環基を有するジアミンとエピハ
ロヒドリンとアルコールからアルカリ金属化合物を用い
てポリアミノ化合物を製造するに際して、残留する未反
応原料ジアミン量が少なく、低粘度であり、エピハロヒ
ドリンとアルコールの反応物を含有しないポリアミノ化
合物の製造法を提供する。 【解決手段】アルコールとエピハロヒドリンを反応させ
た後に、該反応生成物とジアミンと反応させ、その後に
アルカリ金属化合物を用いて脱ハロゲン化水素反応を行
う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は芳香環または脂環基
を有するジアミンとエピハロヒドリンとアルコールから
得られるポリアミノ化合物の製造法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】芳香環または脂環基を有するジアミンと
エピハロヒドリンから、アルカリ金属化合物によりアル
カリ金属ハロゲン化物を分別して製造されるポリアミノ
化合物は、その分子中に1級アミノ基、2級アミノ基、
水酸基、フェニレン基またはシクロへキシレン基等を有
する多くの分子の混合物である。
【0003】このようなポリアミノ化合物は分子内に活
性な水素原子と、剛直な芳香環(フェニレン基等)また
は脂環基(シクロヘキシレン基等)を有しており、例え
ばエポキシ樹脂の硬化剤の原料として用いられた場合、
低温での良好な硬化性と硬化物の優れた耐薬品性や金属
への良好な接着性など、通常の脂肪族系ポリアミン化合
物や芳香族系ポリアミン化合物にはない諸性能を有して
いる。またこのようなポリアミノ化合物はエポキシ樹脂
の硬化剤原料以外にも金属用防錆剤、ポリウレタン用鎖
長延長剤、キレート剤、チクソ剤、紙力増強剤、接着剤
等の原料として幅広い産業分野で利用されている。
【0004】このようなポリアミノ化合物の製造方法と
しては、芳香環または脂環基を有するジアミンとエピハ
ロヒドリンとアルカリ金属水酸化物から製造される方法
が提案されている(特公平3−21014号)。この方
法によって得られるポリアミノ化合物には、目的とする
ポリアミノ化合物以外に未反応の原料ジアミンが大量に
残留し、この未反応原料ジアミンは空気中の炭酸ガスと
容易に反応してカルバミン酸塩を生成することが知られ
ている。大量の未反応原料ジアミンが残留するポリアミ
ノ化合物を、エポキシ樹脂の硬化剤として使用した場
合、白化現象などの好ましくない現象を引き起こす。こ
のため、ポリアミノ化合物中に残留する未反応原料ジア
ミンの量はなるべく少ない方が望ましい。そこでポリア
ミノ化合物中に残留している未反応原料ジアミンを高真
空下で減圧蒸留し、なるべく残留する未反応原料ジアミ
ンを少なくして製品とする必要がある。しかし、芳香環
または脂環基を有するジアミンは比較的高沸点であるの
で、ポリアミノ化合物から残留する未反応原料ジアミン
を留去するためには、特殊な減圧蒸留装置が必要であ
り、蒸留に伴いポリアミノ化合物の全製造時間が長くな
るばかりでなく、蒸留装置の運転費用の増加、反応装置
容量当たりの製品収量の減少などの問題がある。
【0005】一方、仕込み時に原料ジアミン量を少なく
してエピハロヒドリンと反応させることにより、残留す
る未反応原料ジアミンを留去することなく、残留する未
反応原料ジアミン量の少ないポリアミノ化合物を製造す
る方法もある。この方法では、製品であるポリアミノ化
合物中に残留する未反応原料ジアミン量は少なくなる
が、ポリアミノ化合物は高粘度になる。そのためポリア
ミノ化合物製造中に生成するアルカリ金属ハロゲン化物
をポリアミノ化合物と分別する作業が煩雑になる。ま
た、分別したアルカリ金属ハロゲン化物にポリアミノ化
合物が多く付着していると、廃棄した場合、環境の汚染
や製品収量の低下を招く。また、粘度の高いポリアミノ
化合物をエポキシ樹脂の硬化剤、あるいはその原料とし
て使用する場合には、無溶剤系では使用ができないた
め、溶剤で希釈することが必要となる。近年、塗料用エ
ポキシ樹脂に使用されている硬化剤は、地球環境の汚染
防止の観点から溶剤を使用しない傾向が強まってきてい
るため、粘度が低いポリアミノ化合物の製造が望まれて
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ポリアミノ化合物の粘
度と残留する未反応原料ジアミン量の問題を解決する製
造法として、ジアミンとエピハロヒドリンをアルカリ金
属化合物とアルコールの共存下で製造する方法が提案さ
れている(特開平9−208535号)。この製造方法
により得られたポリアミノ化合物は低粘度であり、かつ
残留する未反応原料ジアミン量が少なくなっている。し
かしこの方法により得られたポリアミノ化合物中には、
(4)式または(5)式で示されるようなエピハロヒド
リンとアルコールの反応物を含有している。
【化4】
【化5】
【0007】上記ポリアミノ化合物をエポキシ樹脂硬化
剤、あるいはその原料として使用した場合、(4)式ま
たは(5)式のようなエピハロヒドリンとアルコールの
反応物は、エポキシ樹脂との反応性はほとんど無くエポ
キシ樹脂硬化物中に残存するため、硬化物の物性を低下
させる可能性がある。また、(4)式、(5)式で示さ
れるエピハロヒドリンとアルコールの反応物は高沸点で
あるため、これらを除去するためには減圧蒸留装置が必
要であり、蒸留に伴いポリアミノ化合物の全製造時間が
長くなるばかりではなく、蒸留装置の運転費用の増加な
どの問題がある。
【0008】以上のように、芳香環または脂環基を有す
るジアミンとエピハロヒドリン又は、ジアミンとエピハ
ロヒドリンとアルコールからアルカリ金属化合物により
アルカリ金属ハロゲン化物を分別して製造されるポリア
ミノ化合物は、それぞれの製造法で以下の問題点を持っ
ている。 ポリアミノ化合物の粘度を低くするために仕込み時の
原料ジアミンの量を増やしてエピハロヒドリンと反応さ
せるとアルカリ金属ハロゲン化物の分別は容易になる
が、ポリアミノ化合物中に未反応原料ジアミンが大量に
残留するため減圧留去しなければならない。 ポリアミノ化合物に残留する未反応原料ジアミン量を
少なくするために、仕込み時のジアミン量を少なくして
エピハロヒドリンと反応させるとポリアミノ化合物が高
粘度化するため、アルカリ金属ハロゲン化物の分別工程
が煩雑になる。またポリアミノ化合物が高粘度になるた
めポリアミン原料としての使用が制限される。 ポリアミノ化合物の粘度、残留する未反応原料ジアミ
ン量を同時に低下させるために、ジアミンとエピハロヒ
ドリンをアルカリ金属化合物とアルコールの共存下で反
応させると、エピハロヒドリンとアルコールの反応物が
ポリアミノ化合物中に含有し、ポリアミノ化合物の性能
を低下させる可能性がある。本発明の目的は、芳香環ま
たは脂環基を有するジアミンとエピハロヒドリンとアル
コールからアルカリ金属化合物を用いてポリアミノ化合
物を製造するに際して、残留する未反応原料ジアミン量
が少なく、低粘度であり、エピハロヒドリンとアルコー
ルの反応物を含有しないポリアミノ化合物の製造法を提
供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の如
きポリアミノ化合物の課題を解決するために鋭意検討を
重ねた結果、エピハロヒドリンとアルコールを反応した
後にジアミンを添加し、次にアルカリ金属化合物を添加
して反応させることにより、残留する未反応原料ジアミ
ンが少なく粘度が低いポリアミノ化合物が得られ、この
ポリアミノ化合物中にはエピハロヒドリンとアルコール
の反応物が含まれていないことを見出し、本発明を完成
した。
【0010】すなわち本発明は、アルコールとエピハロ
ヒドリンを反応させた後に、該反応生成物と芳香環また
は脂環基を有するジアミンとを反応させ、その後にアル
カリ金属化合物を用いて脱ハロゲン化水素反応を行うこ
とを特徴とするポリアミノ化合物の製造方法である。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明における芳香環または脂環
基を有するジアミン(以下、単にジアミンと称す)とし
ては、一般式(1)で示されるジアミンが好適に用いら
れる。
【化6】 該ジアミンとしては、キシリレンジアミンやビスアミノ
メチルシクロヘキサンがあり、具体的にはメタキシリレ
ンジアミンやパラキシリレンジアミン、1,3−ビスア
ミノメチルシクロヘキサンや1,4−ビスアミノメチル
シクロヘキサンを挙げることができる。またこれらのジ
アミンは任意の範囲で混合して用いてもよい。
【0012】本発明におけるエピハロヒドリンとして
は、一般式(2)で示されるエピハロヒドリンが好適に
用いられ、具体的にはエピクロルヒドリン、エピブロム
ヒドリン、β−メチルエピクロルヒドリン等が挙げられ
る。
【化7】
【0013】本発明で用いられるジアミンとエピハロヒ
ドリンのモル比は、エピハロヒドリン1モルに対してジ
アミン0.5モル以上、2モル以下が望ましい。0.5
モル未満ではポリアミノ化合物が高粘度となり実用上好
ましくない。また2モルより多いとポリアミノ化合物中
に残留する未反応原料ジアミンの量が多くなるので、残
留する未反応原料ジアミンの留去などの工程が必要とな
る。ポリアミノ化合物に残留する未反応原料ジアミンの
量は25重量%以下、好ましくは15重量%以下であ
る。
【0014】本発明におけるアルコールとしては一般式
(3)で示されるアルコールが好適に用いられる。
【化8】 アルコールの具体例としては、メチルアルコール、エチ
ルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコー
ル、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレ
ングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコー
ルモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメ
チルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエー
テル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、
エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチ
レングリコールモノイソプロピルエーテル等を挙げるこ
とができる。これらのアルコールは単独で用いても混合
で用いてもよい。このアルコールはエピハロヒドリンの
仕込みモル量に対して、5モル%以上、300モル%以
下が望ましい。5モル%より少なくなると本発明の目的
は達成できず、また300モル%より多くなるとアルコ
ールの留去量が増加するため、留去に要する時間が過大
になり好ましくない。
【0015】本発明で用いられる無機酸としては、硫
酸、塩酸、硝酸、リン酸、過塩素酸、三フッ化ホウ素等
を挙げることができる。酢酸のごとき有機酸類は、合成
中にジアミンと反応することが考えられるので、好まし
くない。これらの無機酸はエピハロヒドリンの仕込みモ
ル量に対して0.1モル%以上、20モル%以下が好ま
しい。0.1モル%より少なくなると本発明の目的は達
せられず、20モル%より多くなると、上記無機酸を除
去するために大量のアルカリ金属化合物が必要となるた
め好ましくない。
【0016】本発明で用いられるアルカリ金属化合物と
してはアルカリ金属の水酸化物、炭酸塩および炭酸水素
塩が用いられ、水酸化ナトリウムか水酸化カリウムが主
に用いられる。これらのアルカリ金属化合物は固形のま
まで用いても、水溶液の形で用いてもよい。水溶液で用
いる場合は後で水を留去することを考慮し、なるべく濃
厚な水溶液を用いる方が好ましい。アルカリ金属化合物
の使用量は化学量論的にエピハロヒドリンの量と上記の
無機酸を中和する量と等モルであればよい。また、本発
明はポリアミノ化合物の製造法に用いられるアルカリ金
属炭酸塩を併用する方法を用いることができる(特公平
4−50325号)。
【0017】本発明において、ジアミンとエピハロヒド
リンとアルコールからのポリアミノ化合物の製造は、無
機酸存在下において、エピハロヒドリンとアルコールを
反応した後にジアミンを添加し、更にアルカリ金属化合
物を添加して行うことにより好適になされる。つまり本
発明では、所定量のエピハロヒドリンとアルコールを混
合して攪拌し、これに無機酸を添加して反応させる。無
機酸の添加量が多い場合には希釈熱による発熱があるの
で滴下によって添加温度を40〜90℃の範囲で制御
し、無機酸の添加終了後は上記の温度範囲内でできるだ
け高い温度まで上げることが好ましい。また、無機酸滴
下時の温度を50〜60℃とし、滴下終了後に90℃ま
で上げる方法でもよい。ここで、アルコールの沸点が低
ければ還流温度まで上げることでよい。反応は30分〜
5時間程度行うことが好適である。
【0018】上記の反応を所定時間行った後に冷却し、
ジアミンを添加する。このとき上記の無機酸とジアミン
との間で中和熱による発熱があるので、ジアミンを40
〜60℃の温度範囲で添加する。この操作は、所定量の
ジアミンに上記のエピハロヒドリンとアルコールの反応
物を添加する方法で行ってもよい。ジアミンと上記反応
物との反応は40〜60℃の範囲内で1〜2時間行うこ
とが好ましい。所定時間ジアミンと反応させた後、アル
カリ金属化合物を添加する。このとき添加温度は40〜
100℃の範囲で制御することが好ましい。また、アル
カリ金属化合物添加後はこの温度範囲内で1〜2時間反
応させることが好ましい。
【0019】反応終了後は、反応で生成したアルカリ金
属ハロゲン化物をポリアミノ化合物のアルコール溶液で
ある濾液とに分別する。分別には濾過器等、特開平9−
208535号に示されるような分別装置を用いること
ができる。分別後は反応に使用したアルコールと同じ種
類のアルコールを用いアルカリ金属ハロゲン化物に付着
したポリアミノ化合物を溶解し、濾液として回収するこ
とにより、ポリアミノ化合物の収量を増加することがで
きる。分別後の濾液からアルコールと水を留去し、少量
析出するアルカリ金属ハロゲン化物を再度分別し、製品
であるポリアミノ化合物を得る。なお、特開平9−20
8535号に示されるような1回の分別操作で生成物を
得ることも可能である。
【0020】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明する。但し本発明はこれらの実施例により制限される
ものではない
【0021】実施例1 攪拌装置、温度計、窒素導入管、還流冷却管および滴下
ロートを備えた1リットルのセパラブルフラスコにエピ
クロルヒドリン(ダイソー(株)製)185g(2.0
モル)、ノルマルブタノール(和光純薬(株)試薬特
級)208g(2.8モル)を仕込み、窒素気流下50
℃で95重量%硫酸(和光純薬(株)試薬特級)20.
6g(0.2モル)を約30分で滴下し、滴下終了後に
90℃まで昇温し2時間反応後、50℃まで冷却した。
次にメタキシリレンジアミン(三菱ガス化学(株)製)
272g(2.0モル)をこれに添加し、1時間反応の
後、48重量%苛性ソーダ水溶液204g(2.4モ
ル)を約30分で滴下し、滴下終了後80℃に昇温し1
時間反応をおこなった。得られた生成物を室温まで冷却
し、ガラス濾紙を敷いた濾過器を使用して濾過を行っ
た。得られたろ液をナス型フラスコに仕込み、ロータリ
ーエバポレーターを用いて水とノルマルブタノールを留
去し、最終的には10mmHgで120℃まで昇温し3
0分間保持した。室温まで冷却後、新しいガラス濾紙を
敷いた濾過器で濾過して製品であるポリアミノ化合物3
91gを得た。このポリアミノ化合物は25℃で粘度2
8psであった。またガスクロマトグラムでの分析の結
果、残留する未反応メタキシリレンジアミンは12重量
%であり、エピクロルヒドリンとアルコールとの反応物
である3−ブトキシ―1,2―プロパンジオールと1,
3−ジブトキシ−2−プロパノールのピークは確認され
なかった。
【0022】実施例2 実施例1と同様の方法で、硫酸存在下でのエピクロルヒ
ドリン、ノルマルブタノールの反応時間を2時間から3
時間に変更して合成を行い、製品であるポリアミノ化合
物408gを得た。このポリアミノ化合物の粘度は25
℃で15psであった。またガスクロマトグラムでの分
析の結果、残留する未反応メタキシリレンジアミンは1
4重量%であり、エピクロルヒドリンとアルコールとの
反応物である3−ブトキシ―1,2―プロパンジオール
と1,3−ジブトキシ−2−プロパノールのピークは確
認されなかった。
【0023】実施例3 実施例1と同様の装置を用い、エピクロルヒドリン18
5g(2.0モル)、ノルマルブタノール208g
(2.8モル)を仕込み窒素気流下50℃で95重量%
硫酸20.6g(0.2モル)を約30分で滴下し、滴
下終了後に90℃まで昇温し2時間反応後、50℃まで
冷却した。次に1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサ
ン284g(2.0モル)をこれに添加し、1時間反応
の後、48重量%苛性ソーダ水溶液204g(2.4モ
ル)を約30分で滴下し、滴下終了後80℃に昇温し更
に1時間反応をおこなった。得られた生成物を室温まで
冷却し、ガラス濾紙を敷いた濾過器を使用して濾過を行
った。得られたろ液をナス型フラスコに仕込み、ロータ
リーエバポレーターを用いて水とノルマルブタノールを
留去し、最終的には10mmHgで120℃まで昇温し
30分間保持した。室温まで冷却後、新しいガラス濾紙
を敷いた濾過器で濾過して製品であるポリアミノ化合物
418gを得た。このポリアミノ化合物は25℃で粘度
37psであった。またガスクロマトグラムでの分析の
結果、残留する未反応1,3−ビスアミノメチルシクロ
ヘキサンは13重量%であり、エピクロルヒドリンとア
ルコールとの反応物である3−ブトキシ―1,2―プロ
パンジオールと1,3−ジブトキシ−2−プロパノール
のピークは確認されなかった。
【0024】実施例4 実施例1と同様の装置を用い、エピクロルヒドリン18
5g(2.0モル)、ノルマルブタノール208g
(2.8モル)を仕込み窒素気流下50℃で70重量%
過塩素酸(和光純薬(株)試薬特級)2.9g(0.0
2モル)を添加し、添加終了後90℃に昇温し2時間反
応後、50℃まで冷却した。次にメタキシリレンジアミ
ン272g(2.0モル)をこれに添加し、1時間反応
の後、48重量%苛性ソーダ水溶液179g(2.1モ
ル)を約30分で滴下し、滴下終了後80℃に昇温し更
に1時間反応をおこなった。得られた生成物を室温まで
冷却し、ガラス濾紙を敷いた濾過器を使用して濾過を行
った。得られたろ液をナス型フラスコに仕込み、ロータ
リーエバポレーターを用いて水とノルマルブタノールを
留去し、最終的には10mmHgで120℃まで昇温し
30分間保持した。室温まで冷却後、新しいガラス濾紙
を敷いた濾過器で濾過して製品であるポリアミノ化合物
413gを得た。このポリアミノ化合物は25℃で粘度
24psであった。またガスクロマトグラムでの分析の
結果、残留する未反応メタキシリレンジアミンは12重
量%であり、エピクロルヒドリンとアルコールとの反応
物である3−ブトキシ―1,2―プロパンジオールと
1,3−ジブトキシ−2−プロパノールのピークは確認
されなかった。
【0025】比較例1 攪拌装置、温度計、窒素導入管、還流冷却管および滴下
ロートを備えた2リットルの反応容器に、メタキシリレ
ンジアミン544g(4.0モル)、48重量%苛性ソ
ーダ水溶液168g(2.0モル)を仕込み、50℃窒
素気流下でエピクロルヒドリン185g(2.0モル)
を約2時間で滴下し、滴下終了後70℃に昇温し、その
温度で30分間反応を行った。得られた生成物を室温ま
で冷却しガラス濾紙を敷いた濾過器を使用して濾過を行
った。次にメタノール100gを濾過器に入れ、反応に
よって生成した食塩を一回洗浄し、洗浄したメタノール
は濾液に混ぜた。濾液を反応容器に戻し、再度過熱して
メタノールと水を留去し、最終的には30mmHgで1
00℃まで昇温しこの条件で30分間保持した。室温ま
で冷却後、新しいガラス濾紙を敷いた濾過器で濾過して
製品であるポリアミノ化合物595gを得た。このポリ
アミノ化合物は25℃で粘度180psであった。また
ガスクロマトグラムでの分析の結果、残留する未反応メ
タキシリレンジアミンは29重量%であった。エピクロ
ルヒドリンとアルコールとの反応物である3−ブトキシ
―1,2―プロパンジオールと1,3−ジブトキシ−2
−プロパノールのピークは確認されなかった。
【0026】比較例2 攪拌装置、温度計、窒素導入管、還流冷却管および滴下
ロートを備えた2リットルのセパラブルフラスコにメタ
キシリレンジアミン272g(2.0モル)、ノルマル
ブタノール741.2g(10.0モル)98%固形苛
性ソーダ81g(2.0モル)を仕込み、100℃窒素
気流下でエピクロルヒドリン185g(2.0モル)を
2時間かけて滴下した。滴下終了後100℃で30分間
反応を継続した。得られた生成物を室温まで冷却し、ガ
ラス濾紙を敷いた濾過器を使用して濾過を行った。得ら
れたろ液をナス型フラスコに仕込み、ロータリーエバポ
レーターを用いて水とノルマルブタノールを留去し、最
終的には10mmHgで120℃まで昇温し30分間保
持した。室温まで冷却後、新しいガラス濾紙を敷いた濾
過器で濾過して製品であるポリアミノ化合物414gを
得た。このポリアミノ化合物は25℃で粘度11psで
あった。またガスクロマトグラムでの分析の結果、残留
する未反応メタキシリレンジアミンは16重量%であ
り、エピクロルヒドリンとアルコールとの反応物である
3−ブトキシ―1,2―プロパンジオール1%と1,3
−ジブトキシ−2−プロパノール9%が確認された。
【0027】各実施例、比較例の結果を表1にまとめて
示す。
【表1】
【0028】
【発明の効果】本発明の方法を用いてジアミンとエピハ
ロヒドリンとアルコールからポリアミノ化合物を製造す
ることにより、残留する未反応原料ジアミンが少なく、
粘度が低く、生成物中にエピハロヒドリンとアルコール
の反応物が存在しないポリアミノ化合物が得られる。こ
のため、本発明の方法では、残留する未反応原料ジアミ
ンやエピハロヒドリン−アルコール反応物の減圧留去等
の工程が不要であり、ポリアミノ化合物を工業的に有利
に製造できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4H006 AA02 AC41 AC43 AC52 BA66 BA92 BE10 4J043 PA01 QB51 QC17 RA08 SA06 SB01 TA37 TA41 TA42 TA45 TB01 UA041 UA121 UA762 UA782 UB011 UB012 XB14 YA03 ZB01 ZB60

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルコールとエピハロヒドリンを反応させ
    た後に、該反応生成物と芳香環または脂環基を有するジ
    アミンとを反応させ、その後にアルカリ金属化合物を用
    いて脱ハロゲン化水素反応を行うことを特徴とするポリ
    アミノ化合物の製造方法。
  2. 【請求項2】アルコールとエピハロヒドリンの反応を無
    機酸存在下で行う請求項1記載のポリアミノ化合物の製
    造方法。
  3. 【請求項3】芳香環または脂環基を有するジアミンとし
    て一般式(1)に示される化合物、エピハロヒドリンと
    して一般式(2)に示される化合物、アルコールとして
    一般式(3)に示される化合物を用い、アルカリ金属化
    合物として、アルカリ金属の水酸化物、炭酸塩および炭
    酸水素塩から選択される少なくとも1種の化合物を使用
    する請求項1記載のポリアミノ化合物の製造方法。 【化1】 【化2】 【化3】
JP2000311975A 2000-10-12 2000-10-12 ポリアミノ化合物の製造方法 Pending JP2002121177A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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