JP4453816B2 - アミノ組成物の製造方法 - Google Patents

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本発明はポリアミンとアルケニル化合物との付加反応によるアミノ組成物の製造方法に関するものであり、本発明におけるアミノ組成物は、エポキシ樹脂やイソシアネート等との反応性を有し、エポキシ樹脂硬化剤およびウレタン樹脂の鎖延長剤の分野で好適に用いられる。
ポリアミンとアルケニル化合物との付加反応により得られるアミノ組成物は、低粘度で、例えば、該アミノ組成物を含むエポキシ樹脂硬化剤を用いたエポキシ樹脂組成物は良好なエポキシ樹脂硬化物性能を与え、有用な組成物である。
該アミノ組成物は、ポリアミンとアルケニル化合物との付加反応により得られる。このアミノ組成物は、公知の方法により製造する事ができる(特許文献1参照)。しかしながら、上記文献により得られるアミノ組成物には、未反応ポリアミンが含まれる。未反応ポリアミンがアミノ組成物中に残存していると、例えばエポキシ樹脂硬化剤として上記アミノ組成物を用いた場合には、大気中の二酸化炭素や水蒸気を吸収してカルバミン酸塩や炭酸塩が生成するため、塗膜の白化現象や粘着現象を生じ、塗膜外観が低下するという欠点を有している。
上記のようなアミノ組成物の欠点を除くために、アミノ組成物中の未反応ポリアミン量を減少させる事が有効である事が知られている。一般的な方法としては、ポリアミンに対するアルケニル化合物の反応比率を多くする事が考えられるが、得られたアミノ組成物を、例えば、エポキシ樹脂硬化剤として使用する場合には、硬化剤としてのアミノ組成物の配合量が多くなるだけではなく、エポキシ樹脂のエポキシ基と反応するアミノ組成物の反応点が減少することから、得られるエポキシ樹脂硬化物が十分な網目構造を形成しないため、性能を得られないという欠点を有している。
一方、アミノ組成物中の未反応ポリアミンは、減圧蒸留等の方法を用いて除去する事が可能である。しかしながら通常の減圧蒸留では、塗膜外観が改善できる程度に未反応ポリアミンを除去することは困難であることから、薄膜蒸留等の特殊な除去装置を必要とする。薄膜蒸留のように高真空状態を必要とする装置は一般に高価であり、簡便な未反応ポリアミン除去方法が求められている。
特開2002−161076号公報
本発明の目的は、ポリアミンとアルケニル化合物との付加反応によるアミノ組成物の製造方法において、アミノ組成物中の未反応ポリアミンの簡便な除去により、性能の向上したアミノ組成物の製造方法を提供することである。
本発明者らは、前記したような問題点を解決すべく鋭意検討した結果、親水性のポリアミンと疎水性のアルケニル化合物との付加反応によるアミノ化合物が、特定の溶媒に対して低い溶解性を有することを見出し、本発明に至ったものである。
即ち、本発明は、ポリアミンとアルケニル化合物との反応によるアミノ組成物の製造方法において、親水性のポリアミンと疎水性のアルケニル化合物を原料とし、少なくとも以下の工程を含むことを特徴とする、未反応ポリアミンの含有量が2重量%以下であるアミノ組成物の製造方法。
(1)強塩基性を呈する触媒を用いて親水性のポリアミンと疎水性のアルケニル化合物を付加反応させてアミノ組成物を含む反応溶液を得る工程。
(2)(1)で得られた反応溶液から、水を除去溶媒に用いて未反応ポリアミンを水/未反応ポリアミンを含む混合液として除去し、アミノ組成物を得る工程。
(3)除去した、水/未反応ポリアミンを含む混合液から、水を除去した後、未反応ポリアミンを回収する工程。
ポリアミンとアルケニル化合物との付加反応によるアミノ組成物の製造方法において、親水性のポリアミンと疎水性のアルケニル化合物を原料とし、未反応ポリアミンが2重量%以下のアミノ組成物を得る事ができる。
本発明で使用される親水性のポリアミンとは、水と容積比1:1で混合した場合に相分離、白濁等を示さず、均一溶液となるポリアミンであり、例えば、式(1)で示されるポリアミン、式(2)で示されるポリアミン、分子内の炭素数が9以上で、分子内のアミノ基数が2以上であり、かつ該アミノ基に由来する活性水素数が3以上である環状脂肪族ポリアミン、ポリオキシエチレンポリアミンなどが挙げられる。
Figure 0004453816
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本発明で使用される式(1)で示されるポリアミンとしては、例えば、オルソキシリレンジアミン、メタキシリレンジアミン、パラキシリレンジアミン、1,2−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、などが挙げられる。
本発明で使用される式(2)で示されるポリアミンとしては、例えば、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、などが挙げられる。
本発明で使用される、分子内の炭素数が9以上で、分子内のアミノ基数が2以上であり、かつ該アミノ基に由来する活性水素数が3以上である環状脂肪族ポリアミンとしては、例えば、メンセンジアミン、イソホロンジアミン、ジアミノジシクロヘキシルメタン、ビス(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシル)メタン、N−アミノメチルピペラジン、ノルボルナンジアミン、ビス(アミノメチル)トリシクロデカンなどが挙げられる。
本発明で使用されるポリオキシエチレンポリアミンとしては、例えば、ポリオキシエチレンジアミン、あるいはポリオキシエチレントリアミン、などが挙げられる。
本発明で使用される疎水性のアルケニル化合物とは、水と該アルケニル化合物が容積比9:1から1:9の範囲で2層に相分離するアルケニル化合物であれば使用する事が可能であるが、好ましいアルケニル化合物としては、ベンゼン環および/またはシクロヘキサン環を持つ化合物や、炭素数が5〜10である直鎖アルケニル化合物が挙げられる。上記の化合物として具体的には、ペンテン、ヘキセン、ヘプテン、オクテン、ノネン、デセン、イソブチレン、2−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、2−メチル−2−ブテン、2,3−ジメチル−2−ブテン、スチレン、ジビニルベンゼン、シクロヘキセン、シクロヘキサジエン、ビニルシクロヘキサン、ジビニルシクロヘキサンなどが挙げられる。この中で特に好ましいアルケニル化合物としては、ベンゼン環、またはシクロヘキサン環を有する化合物が挙げられ、この中でも更に好ましいアルケニル化合物としては、スチレン、ジビニルベンゼン、シクロヘキセン、シクロヘキサジエン、ビニルシクロヘキサン、ジビニルシクロヘキサンなどが挙げられる。
本発明において、アミノ組成物を合成する際には、強塩基性を呈する触媒を使用する。強塩基性を呈する触媒としては、例えば、アルカリ金属、アルカリ金属アミド、アルキル化アルカリ金属などが挙げられる。
アルカリ金属としては、例えば、金属リチウム、金属ナトリウム、金属カリウム、などが挙げられ、アルカリ金属アミドとしては、例えば、リチウムアミド、リチウムジイソプロピルアミド、ナトリウムアミド、などが挙げられ、アルキル化アルカリ金属としては、メチルリチウム、ブチルリチウムなどが挙げられ、その他の強塩基性を呈する触媒としては、リチウムメチラート、リチウムエチラート、ナトリウムエチラート、ナトリウムメチラート、カリウムメチラートなどが挙げられる。
(1)強塩基性を呈する触媒を用いて親水性のポリアミンと疎水性のアルケニル化合物を付加反応させてアミノ組成物を含む反応溶液を得る工程。
本発明において、親水性のポリアミンと疎水性のアルケニル化合物の付加反応は、あらかじめ強塩基性を呈する触媒と親水性のポリアミンを反応させ、反応中間体を生成してから、反応中間体に疎水性のアルケニル化合物を付加反応させる。この反応中間体では、親水性のポリアミンの活性水素の反応性が高くなり、疎水性のアルケニル化合物の付加反応がスムーズに進行するようになる。
強塩基性を呈する触媒と親水性のポリアミンとの反応において、触媒の使用量は、原料中0.05〜5重量%であり、好ましくは0.1〜3重量%である。触媒の使用量が、0.05重量%より少ないと、親水性のポリアミンと疎水性のアルケニル化合物の付加反応速度が極端に遅く、5重量%より大きくしても反応速度はほとんど変わらないため経済的に好ましくない。
強塩基性を呈する触媒と親水性のポリアミンとの反応において、反応温度は10〜140℃であり、好ましくは50〜120℃である。反応温度が10℃未満だと、強塩基性を呈する触媒と親水性のポリアミンとの反応が進行せず好ましくない。また反応温度が140℃を超えても、反応速度はほとんど変わらないため、経済的に好ましくない。
強塩基性を呈する触媒と親水性のポリアミンとの反応において、反応時間は10〜360分、好ましくは20〜120分で行なう。反応時間が10分より短いと、強塩基性を呈する触媒と親水性のポリアミンとの反応が充分でなく、好ましくない。また360分より長くしても、反応速度はほとんど変わらないため、経済的に好ましくない。
強塩基性を呈する触媒と親水性のポリアミンを反応させた後、疎水性のアルケニル化合物は分割または連続添加し、付加反応させることが好ましい。強塩基性を呈する触媒、親水性のポリアミン、および疎水性のアルケニル化合物を一括添加して付加反応させると、急激な発熱が発生したり、疎水性のアルケニル化合物の重合物が生成するので好ましくない。疎水性のアルケニル化合物の分割添加は、疎水性のアルケニル化合物の重合物が生成しない範囲で、いくつに分割してもよい。分割添加する方法は、一般的な方法で良く、特に限定されない。また疎水性のアルケニル化合物を連続添加する場合は、滴下漏斗を使用して疎水性のアルケニル化合物を添加して付加反応させる方法、送液ポンプを使用して疎水性のアルケニル化合物を添加して付加反応させる方法など、一般に良く知られた方法で可能であり、特に限定されない。
強塩基性を呈する触媒と親水性のポリアミンを反応させた後、疎水性のアルケニル化合物の付加反応は、通常、50〜150℃の温度で行い、好ましくは80〜100℃で行う。50℃より低い場合は、親水性のポリアミンと疎水性のアルケニル化合物の付加反応速度が遅く、好ましくない。また逆に150℃より高い場合は、副生成物として疎水性のアルケニル化合物の重合物が生成するので好ましくない。
本発明の親水性のポリアミンと疎水性のアルケニル化合物の反応において、親水性のポリアミンのアミノ基に対する疎水性のアルケニル化合物のビニル基の反応比率は原料である親水性のポリアミンのアミノ基と理論的に反応しうる範囲内であれば特に限定されず、用途に応じて選択できることは勿論であるが、親水性のポリアミンのアミノ基に対して疎水性のアルケニル化合物のビニル基の反応比率が小さいと、アミノ組成物中に残存する未反応ポリアミン量が増大し、親水性のポリアミンの除去に大量の水が必要となるため好ましくない。また、親水性のポリアミンのアミノ基に対する疎水性のアルケニル化合物のビニル基の反応比率が高くなると、疎水性のアルケニル化合物の重合物が生成しやすくなるので好ましくない。以上のことより、親水性のポリアミンのアミノ基に対する疎水性のアルケニル化合物のビニル基の反応比率は0.2〜2.0が好ましく、更に好ましくは0.5〜1.8である。
疎水性のアルケニル化合物添加終了後、30〜120分間、反応温度を保つことで、未反応アルケニル化合物が1重量%以下であり、性状の安定したアミノ組成物を含む反応溶液を得る事ができる。
本発明で得られるアミノ組成物は、親水性のポリアミンと疎水性のアルケニル化合物との付加反応により得られるものであって、下記のアミノ化合物群から選ばれる1種以上のアミノ化合物(の混合物)である。アミノ化合物群とは、親水性のポリアミン1分子に疎水性のアルケニル化合物1分子が付加した1付加物、親水性のポリアミン1分子に疎水性のアルケニル化合物2分子が付加した2付加物、親水性のポリアミン1分子に疎水性のアルケニル化合物3分子が付加した3付加物、親水性のポリアミン1分子に疎水性のアルケニル化合物4分子が付加した4付加物等、親水性のポリアミン1分子中のアミノ基の活性水素1つから親水性のポリアミン1分子中のアミノ基の全活性水素が疎水性のアルケニル基と反応した付加物までを含む化合物である。
また、本発明で得られるアミノ組成物は、上述した親水性のポリアミンと疎水性のアルケニル化合物との付加反応により得られるものであるから、通常は上記のアミノ化合物群から選択されるアミノ化合物の他に、未反応のポリアミン等を含む混合物となる。
(2)(1)で得られた反応溶液から、水を除去溶媒に用いて未反応ポリアミンを水/未反応ポリアミンを含む混合液として除去し、アミノ組成物を得る工程。
本発明で得られるアミノ組成物を含む反応溶液から未反応ポリアミンを除去するためには、アミノ化合物の溶媒への溶解度が低く、未反応ポリアミンの溶解度の高い溶媒であれば、未反応ポリアミンの除去溶媒として使用する事ができる。本発明において、未反応ポリアミンの除去溶媒としては水が好適に用いられる。
本発明で使用される水には、工業用水、水道水、イオン交換水、蒸留水等が使用可能であるが、回収される未反応ポリアミンを蒸留等によって精製しない場合には、水に含まれる不純物が、未反応ポリアミン中に残存することになる。そのため、水に含まれる不純物はできるだけ少ない方が好ましい。上記の点から、除去溶媒としては、水中の不純物が比較的少ない水道水、イオン交換水、蒸留水を使用する事が好ましい。
本発明において、アミノ組成物を含む反応溶液から、水を除去溶媒に用いて未反応ポリアミンを水/未反応ポリアミンを含む混合液として除去する際の水の添加量は、水を添加した際に、アミノ組成物と水/未反応ポリアミンを含む混合液が2層に分離する範囲であれば特に限定されないが、一般にアミノ組成物の未反応ポリアミンの残存量が多くなると、アミノ組成物の未反応ポリアミンを含有した水に対する溶解度が向上するため、水の添加量を多くする必要がある。また、水の添加量を多くすると、未反応ポリアミンを除去するまでに必要な水の総量が多くなり、経済的に不利となる。そのため、アミノ組成物と水/未反応ポリアミンを含む混合液を除去するのに使用される水の重量は、(工程(1)の反応溶液中の未反応ポリアミン重量)/(工程(2)で1回の除去操作で使用する水の重量+反応溶液中の未反応ポリアミン重量)が0.3以下である重量である事が好ましく、さらに好ましくは0.27未満、最も好ましいのは0.25未満である。
また、水の添加によるアミノ組成物と水/未反応ポリアミンを含む混合液の除去は、アミノ組成物中の未反応ポリアミンの残存量が2重量%未満となるまで、繰り返し行なうことによって達成される。また未反応ポリアミンの除去操作を繰り返す場合には、各除去操作毎に、水の重量を(工程(1)の反応溶液中の未反応ポリアミン重量)/(工程(2)で1回の除去操作で使用する水の重量+反応溶液中の未反応ポリアミン重量)が0.3以下の範囲で、必要に応じて変更することも可能である。
(1A)(1)で得られた反応溶液から強塩基性を呈する触媒を除去する工程。
および、
(2A)(1A)で得られた、強塩基性を呈する触媒を除去した溶液から、水を除去溶媒に用いて未反応ポリアミンを水/未反応ポリアミンを含む混合液として除去し、アミノ組成物を得る工程。
反応終了後に得られる反応溶液中には、反応により生成したアミノ組成物と強塩基性を呈する触媒が含まれる。未反応ポリアミンの除去操作の前に強塩基性を呈する触媒を除去する工程を加えることができる。未反応ポリアミンの除去操作の前に強塩基性を呈する触媒を除去する場合には、強塩基性を呈する触媒は塩酸、塩化水素ガス、酢酸などの酸、メタノール、エタノール等のアルコール、あるいは水等を加えて除去容易な塩に変えてからろ過することが可能である。例えば触媒にアルカリ金属アミドを用いた場合には、水を加えることによって、アルカリ金属アミドが水酸化物となり、ろ過が容易となる。強塩基性を呈する触媒を除去した溶液から、水を除去溶媒に用いて未反応ポリアミンを水/未反応ポリアミンを含む混合液として除去し、アミノ組成物を得る工程は、前記、工程(2)と同様にして行うことができる。
(2B)(1)で得られた反応溶液から、水を除去溶媒に用いて未反応ポリアミン、強塩基性を呈する触媒を、水/未反応ポリアミン/強塩基性を呈する触媒から生成した水酸化物を含む混合液として除去し、アミノ組成物を得る工程。
強塩基性を呈する触媒の除去操作を行わずに、(1)で得られた反応溶液から、水を除去溶媒に用いて未反応ポリアミンを水/未反応ポリアミンを含む混合液として除去する場合、強塩基性を呈する触媒は水により分解され水酸化物となり、未反応ポリアミンと共に水に溶解し、水/未反応ポリアミンを含む混合液に強塩基性を呈する触媒から生成した水酸化物も含まれる。このため、水/未反応ポリアミン/強塩基性を呈する触媒から生成した水酸化物を含む混合液を除去した後のアミノ組成物には、強塩基性を呈する触媒より生成した水酸化物は殆ど残存せず、強塩基性を呈する触媒より生成した水酸化物を除去するために、ろ過等の操作を必要としない。
水/未反応ポリアミンを含む混合液、または水/未反応ポリアミン/強塩基性を呈する触媒から生成した水酸化物を含む混合液を除去して得たアミノ組成物は、そのまま製品とすることもできるが、アミノ組成物以外に若干量の水が含まれているので、必要に応じて蒸留等の通常良く知られた方法で水を除去する事により、製品とする事もできる。
(3)除去した、水/未反応ポリアミンを含む混合液から、水を除去した後、未反応ポリアミンを回収する工程。
水を除去溶媒に用いて未反応ポリアミンを除去した水/未反応ポリアミンを含む混合液から未反応ポリアミンを回収する場合の方法は特に限定されず、通常良く知られたる方法を用いる事ができるが、蒸留、減圧蒸留などで、水を除去する方法を好適に用いる事ができる。また、回収した未反応ポリアミンの純度を高めるために、ポリアミンの蒸留等を行なうこともできる。
(3A)除去した、水/未反応ポリアミン/強塩基性を呈する触媒から生成した水酸化物を含む混合液から、水を除去し、未反応ポリアミン/強塩基性を呈する触媒から生成した水酸化物を含む混合液を得る工程。
および、
(3B)(3A)で得られた未反応ポリアミン/強塩基性を呈する触媒から生成した水酸化物を含む混合液から強塩基性を呈する触媒から生成した水酸化物を除去した後、未反応ポリアミンを回収する工程。
水を使用して、水/未反応ポリアミン/強塩基性を呈する触媒から生成した水酸化物を含む混合液を除去した場合、この混合液から未反応ポリアミンを回収する方法は、通常良く知られた方法、例えば蒸留、減圧蒸留などで、水を除去した後に、ろ過等により強塩基性を呈する触媒から生成した水酸化物を回収する方法を用いる事ができる。また、溶液にアルカリ吸着剤を用いることにより、溶液中から強塩基性を呈する触媒から生成した水酸化物を除去した後に、上記の方法で水を除去することも可能である。また、回収した未反応ポリアミンの純度を高めるために、ポリアミンの蒸留等を行なうこともできる。
以下に、本発明を実施例によって具体的に説明するが、本発明はこれによって限定されるものではない。
<実施例1>
(工程1)
撹拌装置、温度計、窒素導入管、滴下漏斗、冷却管を備えた2リットルフラスコに、メタキシリレンジアミン(三菱ガス化学(株)製、MXDA(分子量136.2))817.2g(6.0モル)とリチウムアミド(メルク社製、試薬)2.9g(0.13モル)を仕込み、窒素気流下、撹拌しながら80℃に昇温した。その後、80℃に保ちながら、スチレン(和光純薬工業(株)製、試薬特級)625.2g(6.0モル)を2時間かけて連続滴下した。滴下終了後、80℃で30分保った後、仕込んだリチウムアミドの10倍モル量の蒸留水23.4g(1.3モル)を添加して撹拌し、フラスコ内液中の沈殿物をろ過で除去した。得られたアミノ組成物を含む反応溶液1453g中の未反応MXDAは15.8重量%であった。
(工程2)
得られたアミノ組成物を含む反応溶液1453gを3Lのフラスコに入れ、(工程(1)の反応溶液中の未反応ポリアミン重量)/(工程(2)で1回の除去操作で使用する水の重量+工程(1)反応溶液中の未反応ポリアミン重量)=0.27になる80℃の蒸留水623gを加え、15分間攪拌した。攪拌後、溶液を分液漏斗に移し、5分間静置した後に、下層をセパラブルフラスコに戻した。上層(水/未反応ポリアミンを含む混合液)はビーカーに移した。上記操作を5回行なった。これにより得られた下層から減圧蒸留で水を留去し、アミノ組成物A 1175.4gを得た。未反応MXDAは、1.6重量%であった。また、1付加物が52.7重量%、2付加物が41.7重量%、3付加物が4.0重量%であった。
(工程3)
上層(水/未反応ポリアミンを含む混合液)をセパラブルフラスコに仕込み、減圧蒸留で水を除去し、206.2gの残渣を得た。残渣中のMXDAの純度は92%であった。
<実施例2>
(工程1)
実施例1と同様にしてアミノ組成物を含む反応溶液1453gを得た。
(工程2)
得られた溶液1453gを3Lのフラスコに入れ、(工程(1)の反応溶液中の未反応ポリアミン重量)/(工程(2)で1回の除去操作で使用する水の重量+工程(1)反応溶液中の未反応ポリアミン重量)=0.19になる80℃の蒸留水969gを加え、15分間攪拌した。攪拌後、溶液を分液漏斗に移し、5分間静置した後に、下層をセパラブルフラスコに戻した。上層(水/未反応ポリアミンを含む混合液)はビーカーに移した。上記操作を4回行なった。これにより得られた下層から減圧蒸留で水を留去し、アミノ組成物B 1180.0gを得た。未反応MXDAは、1.2重量%であった。また、1付加物が53.0重量%、2付加物が41.6重量%、3付加物が4.2重量%であった。
(工程3)
上層(水/未反応ポリアミンを含む混合液)をセパラブルフラスコに仕込み、減圧蒸留で水を除去し、201.0gの残渣を得た。残渣中のMXDAの純度は94%であった。
<実施例3>
(工程1)
実施例1と同様にしてアミノ組成物を含む反応溶液1453gを得た。
(工程2)
得られた溶液1453gを4Lのフラスコに入れ、(工程(1)の反応溶液中の未反応ポリアミン重量)/(工程(2)で1回の除去操作で使用する水の重量+工程(1)反応溶液中の未反応ポリアミン重量)=0.09になる80℃の蒸留水2179gを加え、15分間攪拌した。攪拌後、溶液を分液漏斗に移し、5分間静置した後に、下層をセパラブルフラスコに戻した。上層(水/未反応ポリアミンを含む混合液)はビーカーに移した。上記操作を2回行なった。これにより得られた下層から減圧蒸留で水を留去し、アミノ組成物C 1182.4gを得た。未反応MXDAは、1.9重量%であった。また、1付加物が52.5重量%、2付加物が41.9重量%、3付加物が3.7重量%であった。
(工程3)
上層(水/未反応ポリアミンを含む混合液)をセパラブルフラスコに仕込み、減圧蒸留で水を除去し、198.5gの残渣を得た。残渣中のMXDAの純度は95%であった。
<実施例4>
(工程1)
実施例1と同様のフラスコに、MXDA 681.0g(5.0モル)とリチウムアミド 3.3g(0.14モル)を仕込み、窒素気流下、撹拌しながら80℃に昇温した。その後、80℃に保ちながら、スチレン 651.3g(6.25モル)を2.5時間かけて連続滴下した。滴下終了後、80℃で30分保った後、仕込んだリチウムアミドの10倍モル量の蒸留水25.2g(1.4モル)を添加して撹拌し、フラスコ内液中の沈殿物をろ過で除去した。得られたアミノ組成物を含む反応溶液1347.5g中の未反応MXDAは8.1重量%であった。
(工程2)
得られたアミノ組成物を含む反応溶液1347.5gを2Lのフラスコに入れ、(工程(1)の反応溶液中の未反応ポリアミン重量)/(工程(2)で1回の除去操作で使用する水の重量+工程(1)反応溶液中の未反応ポリアミン重量)=0.25になる80℃の蒸留水337gを加え、15分間攪拌した。攪拌後、溶液を分液漏斗に移し、5分間静置した後に、下層をセパラブルフラスコに戻した。上層(水/未反応ポリアミンを含む混合液)はビーカーに移した。上記操作を4回行なった。これにより得られた下層から減圧蒸留で水を留去し、アミノ組成物D 1183.9gを得た。未反応MXDAは、1.8重量%であった。また、1付加物が41.6重量%、2付加物が48.7重量%、3付加物が7.6重量%、4付加物が0.3重量%、であった。
(工程3)
上層(水/未反応ポリアミンを含む混合液)をセパラブルフラスコに仕込み、減圧蒸留で水を除去し、80.9gの残渣を得た。残渣中のMXDAの純度は94%であった。
<実施例5>
(工程1)
実施例4と同様にしてアミノ組成物を含む反応溶液1347.5gを得た。
(工程2)
得られた溶液1347.5gを3Lのフラスコに入れ、(工程(1)の反応溶液中の未反応ポリアミン重量)/(工程(2)で1回の除去操作で使用する水の重量+工程(1)反応溶液中の未反応ポリアミン重量)=0.11になる80℃の蒸留水898gを加え、15分間攪拌した。攪拌後、溶液を分液漏斗に移し、5分間静置した後に、下層をセパラブルフラスコに戻した。上層(水/未反応ポリアミンを含む混合液)はビーカーに移した。上記操作を2回行なった。これにより得られた下層から減圧蒸留で水を留去し、アミノ組成物E 1180.5gを得た。未反応MXDAは、1.9重量%であった。また、1付加物が41.0重量%、2付加物が48.9重量%、3付加物が7.9重量%、4付加物が0.3重量%、であった。
(工程3)
上層(水/未反応ポリアミンを含む混合液)をセパラブルフラスコに仕込み、減圧蒸留で水を除去し、82.5gの残渣を得た。残渣中のMXDAの純度は93%であった。
<実施例6>
(工程1)
実施例4と同様にしてアミノ組成物を含む反応溶液1347.5gを得た。
(工程2)
得られた溶液1347.5gを3Lのフラスコに入れ、(工程(1)の反応溶液中の未反応ポリアミン重量)/(工程(2)で1回の除去操作で使用する水の重量+工程(1)反応溶液中の未反応ポリアミン重量)=0.08になる80℃の蒸留水1348gを加え、15分間攪拌した。攪拌後、溶液を分液漏斗に移し、5分間静置した後に、下層をセパラブルフラスコに戻した。上層(水/未反応ポリアミンを含む混合液)はビーカーに移した。上記操作を2回行なった。これにより得られた下層から減圧蒸留で水を留去し、アミノ組成物F 1170.5gを得た。未反応MXDAは、1.4重量%であった。また、1付加物が42.0重量%、2付加物が48.2重量%、3付加物が8.1重量%、4付加物が0.3重量%、であった。
(工程3)
上層(水/未反応ポリアミンを含む混合液)をセパラブルフラスコに仕込み、減圧蒸留で水を除去し、85.2gの残渣を得た。残渣中のMXDAの純度は91%であった。
<実施例7>
(工程1)
実施例1と同様のフラスコに1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン(三菱ガス化学(株)製、1,3−BAC(分子量142.2))853.2g(6.0モル)とリチウムアミド3.0g(0.13モル)を仕込み、窒素気流下、撹拌しながら80℃に昇温した。その後、80℃で120分撹拌したのち、80℃に保ちながら、スチレン625.2g(6.0モル)を2時間かけて連続滴下した。滴下終了後、80℃で60分保った。その後、仕込んだリチウムアミドの10倍モル量の蒸留水23.4g(1.3モル)を添加して撹拌し、フラスコ内液中の沈殿物をろ過で除去した。得られたアミノ組成物を含む反応溶液1430.2g中の未反応1,3−BACは15.1重量%であった。
(工程2)
得られたアミノ組成物を含む反応溶液1430.2gを4Lのフラスコに入れ、(工程(1)の反応溶液中の未反応ポリアミン重量)/(工程(2)で1回の除去操作で使用する水の重量+工程(1)反応溶液中の未反応ポリアミン重量)=0.13になる80℃の蒸留水1430gを加え、15分間攪拌した。攪拌後、溶液を分液漏斗に移し、5分間静置した後に、下層をセパラブルフラスコに戻した。上層(水/未反応ポリアミンを含む混合液)はビーカーに移した。上記操作を3回行なった。これにより得られた下層から減圧蒸留で水を留去し、アミノ組成物G 1242.4gを得た。未反応1,3−BACは、1.6重量%であった。また、1付加物が62.7重量%、2付加物が33.3重量%、3付加物が2.4重量%であった。
(工程3)
上層(水/未反応ポリアミンを含む混合液)をセパラブルフラスコに仕込み、減圧蒸留で水を除去し、215.3gの残渣を得た。残渣中の1,3−BACの純度は96%であった。
<実施例8>
(工程1)
実施例1と同様のフラスコにジエチレントリアミン(関東化学(株)社製、試薬特級、DETA)412.7g(4.0モル)とリチウムアミド2.5g(0.2モル)を仕込み、窒素気流下、撹拌しながら80℃に昇温した。その後、80℃で120分撹拌したのち、80℃に保ちながら、スチレン416.8g(4.0モル)を2時間かけて連続滴下した。滴下終了後、80℃で60分保った。その後、仕込んだリチウムアミドの10倍モル量の蒸留水36.0g(2.0モル)を添加して撹拌し、フラスコ内液中の沈殿物をろ過で除去した。。得られたアミノ組成物を含む反応溶液777g中の未反応DETAは16.3重量%であった。
(工程2)
得られたアミノ組成物を含む反応溶液777gを3Lのフラスコに入れ、(工程(1)の反応溶液中の未反応ポリアミン重量)/(工程(2)で1回の除去操作で使用する水の重量+工程(1)反応溶液中の未反応ポリアミン重量)=0.14になる80℃の蒸留水777gを加え、15分間攪拌した。攪拌後、溶液を分液漏斗に移し、5分間静置した後に、下層をセパラブルフラスコに戻した。上層(水/未反応ポリアミンを含む混合液)はビーカーに移した。上記操作を3回行なった。これにより得られた下層から減圧蒸留で水を留去し、アミノ組成物H 589.5gを得た。未反応DETAは、1.9重量%であった。また、1付加物が43.2重量%、2付加物が45.0重量%、3付加物が9.9重量%であった。
(工程3)
上層(水/未反応ポリアミンを含む混合液)をセパラブルフラスコに仕込み、減圧蒸留で水を除去し、128.3gの残渣を得た。残渣中のDETAの純度は94%であった。
<実施例9>
(工程1)
実施例1と同様のフラスコにイソホロンジアミン(デグッサ社製、IPDA)681.2g(4.0モル)とリチウムアミド3.3g(0.14モル)を仕込み、窒素気流下、撹拌しながら80℃に昇温した。その後、80℃で120分撹拌したのち、80℃に保ちながら、スチレン416.8g(4.0モル)を2.5時間かけて連続滴下した。滴下終了後、80℃で60分保った。その後、仕込んだリチウムアミドの10倍モル量の蒸留水25.2g(1.4モル)を添加して撹拌し、フラスコ内液中の沈殿物をろ過で除去した。得られたアミノ組成物を含む反応溶液1085g中の未反応IPDAは14.6重量%であった。
(工程2)
得られたアミノ組成物を含む反応溶液1085gを3Lのフラスコに入れ、(工程(1)の反応溶液中の未反応ポリアミン重量)/(工程(2)で1回の除去操作で使用する水の重量+工程(1)反応溶液中の未反応ポリアミン重量)=0.13になる80℃の蒸留水1085gを加え、15分間攪拌した。攪拌後、溶液を分液漏斗に移し、5分間静置した後に、下層をセパラブルフラスコに戻した。上層(水/未反応ポリアミンを含む混合液)はビーカーに移した。上記操作を3回行なった。これにより得られた下層から減圧蒸留で水を留去し、アミノ組成物I 917.7gを得た。未反応IPDAは、1.2重量%であった。また、1付加物が59.8重量%、2付加物が39.0重量%であった。
(工程3)
上層(水/未反応ポリアミンを含む混合液)をセパラブルフラスコに仕込み、減圧蒸留で水を除去し、158.3gの残渣を得た。残渣中のIPDAの純度は94%であった。
<実施例10>
(工程1)
実施例1と同様のフラスコにノルボルナンジアミン(三井化学(株)製、NBDA)617.2g(4.0モル)とリチウムアミド3.1g(0.14モル)を仕込み、窒素気流下、撹拌しながら80℃に昇温した。その後、80℃で120分撹拌したのち、80℃に保ちながら、スチレン416.8g(4.0モル)を2.5時間かけて連続滴下した。滴下終了後、80℃で120分保った。その後、仕込んだリチウムアミドの10倍モル量の蒸留水25.2g(1.4モル)を添加して撹拌し、フラスコ内液中の沈殿物をろ過で除去した。得られたアミノ組成物を含む反応溶液1032.3g中の未反応NBDAは15.5重量%であった。
(工程2)
得られたアミノ組成物を含む反応溶液1032.3gを3Lのフラスコに入れ、(工程(1)の反応溶液中の未反応ポリアミン重量)/(工程(2)で1回の除去操作で使用する水の重量+工程(1)反応溶液中の未反応ポリアミン重量)=0.13になる80℃の蒸留水1032gを加え、15分間攪拌した。攪拌後、溶液を分液漏斗に移し、5分間静置した後に、下層をセパラブルフラスコに戻した。上層(水/未反応ポリアミンを含む混合液)はビーカーに移した。上記操作を3回行なった。これにより得られた下層から減圧蒸留で水を留去し、アミノ組成物J 860.3gを得た。未反応NBDAは、1.6重量%であった。
(工程3)
上層(水/未反応ポリアミンを含む混合液)をセパラブルフラスコに仕込み、減圧蒸留で水を除去し、149.4gの残渣を得た。残渣中のNBDAの純度は92%であった。
<実施例11>
(工程1)
実施例1と同様のフラスコに、メタキシリレンジアミン(三菱ガス化学(株)製、MXDA(分子量136.2))817.2g(6.0モル)とリチウムアミド(メルク社製、試薬)2.9g(0.13モル)を仕込み、窒素気流下、撹拌しながら80℃に昇温した。その後、80℃に保ちながら、スチレン(和光純薬工業(株)製、試薬特級)625.2g(6.0モル)を2時間かけて連続滴下した。滴下終了後、80℃で30分保った。得られたアミノ組成物を含む反応溶液1441g中の未反応MXDAは15.8重量%であった。
(工程2)
得られたアミノ組成物を含む反応溶液1441gを3Lのフラスコに入れ、(工程(1)の反応溶液中の未反応ポリアミン重量)/(工程(2)で1回の除去操作で使用する水の重量+工程(1)反応溶液中の未反応ポリアミン重量)=0.27になる80℃の蒸留水623gを加え、15分間攪拌した。攪拌後、溶液を分液漏斗に移し、5分間静置した後に、下層をセパラブルフラスコに戻した。上層(水/未反応ポリアミン/強塩基性を呈する触媒から生成した水酸化物を含む混合液)をビーカーに移した。上記操作を5回行なった。これにより得られた下層から減圧蒸留で水を留去し、アミノ組成物K 1172.1gを得た。未反応MXDAは、1.6重量%であった。また、1付加物が52.7重量%、2付加物が41.7重量%、3付加物が4.0重量%であった。
(工程3)
上層(水/未反応ポリアミン/強塩基性を呈する触媒から生成した水酸化物を含む混合液)をセパラブルフラスコに仕込み、減圧蒸留で水を除去し、フラスコ内液中の沈殿物をろ過で除去した。得られた残渣206.2g中のMXDAの純度は92%であった。
<比較例1>
(工程1)
実施例1と同様にしてアミノ組成物を含む反応溶液1453gを得た。
(工程2)
得られた得られたアミノ組成物を含む反応溶液1453gを3Lのフラスコに入れ、(工程(1)の反応溶液中の未反応ポリアミン重量)/(工程(2)で1回の除去操作で使用する水の重量+工程(1)反応溶液中の未反応ポリアミン重量)=0.39になる80℃の蒸留水363gを加え、15分間攪拌する。攪拌後、溶液を分液漏斗に移し、1日間静置したが、混合溶液は均一透明な溶液であった。
<比較例2>
(工程1)
実施例1と同様にしてアミノ組成物を含む反応溶液1453gを得た。
(工程2)
得られたアミノ組成物を含む反応溶液1453gを3Lのフラスコに入れ、(工程(1)の反応溶液中の未反応ポリアミン重量)/(工程(2)で1回の除去操作で使用する水の重量+工程(1)反応溶液中の未反応ポリアミン重量)=0.35になる80℃の蒸留水427gを加え、15分間攪拌した。攪拌後、溶液を分液漏斗に移し、1日間静置したが、混合溶液は均一透明な溶液であった。

Claims (5)

  1. ポリアミンとアルケニル化合物との反応によるアミノ組成物の製造方法において、親水性のポリアミンと疎水性のアルケニル化合物を原料とし、少なくとも以下の工程を含むことを特徴とする、未反応ポリアミンの含有量が2重量%以下であるアミノ組成物の製造方法。
    (1)下記(A)に示される強塩基性を呈する触媒を用いて下記(B)〜(E)のいずれかに示される親水性のポリアミンと下記(F)に示される疎水性のアルケニル化合物を付加反応させてアミノ組成物を含む反応溶液を得る工程。
    (2)(1)で得られた反応溶液から、水を除去溶媒に用いて未反応ポリアミンを水/未反応ポリアミンを含む混合液として除去し、アミノ組成物を得る工程。
    (3)除去した、水/未反応ポリアミンを含む混合液から、水を除去した後、未反応ポリアミンを回収する工程。
    (A)金属リチウム、金属ナトリウム、金属カリウム、リチウムアミド、リチウムジイソプロピルアミド、ナトリウムアミド、メチルリチウム、ブチルリチウム、リチウムメチラート、リチウムエチラート、ナトリウムエチラート、ナトリウムメチラート、およびカリウムメチラートからなる群より選ばれる触媒。
    (B) 式(1)で示されるポリアミン。
    Figure 0004453816
    (C)式(2)で示されるポリアミン。
    Figure 0004453816
    (D)メンセンジアミン、イソホロンジアミン、ジアミノジシクロヘキシルメタン、ビス(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシル)メタン、N−アミノメチルピペラジン、ノルボルナンジアミンおよびビス(アミノメチル)トリシクロデカンからなる群より選ばれる環状脂肪族ポリアミン。
    (E)ポリオキシエチレンポリアミン。
    (F)ペンテン、ヘキセン、ヘプテン、オクテン、ノネン、デセン、イソブチレン、2−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、2−メチル−2−ブテン、2,3−ジメチル−2−ブテン、スチレン、ジビニルベンゼン、シクロヘキセン、シクロヘキサジエン、ビニルシクロヘキサンおよびジビニルシクロヘキサンからなる群より選ばれるアルケニル化合物。
  2. 少なくとも以下の工程を含むことを特徴とする、請求項1記載のアミノ組成物の製造方法。
    (1)前記強塩基性を呈する触媒を用いて前記親水性のポリアミンと前記疎水性のアルケニル化合物を付加反応させてアミノ組成物を含む反応溶液を得る工程。
    (1A)(1)で得られた反応溶液から強塩基性を呈する触媒を除去する工程。
    (2A)(1A)で得られた、強塩基性を呈する触媒を除去した溶液から、水を除去溶媒に用いて未反応ポリアミンを水/未反応ポリアミンを含む混合液として除去し、アミノ組成物を得る工程。
    (3)除去した、水/未反応ポリアミンを含む混合液から、水を除去した後、未反応ポリアミンを回収する工程。
  3. 少なくとも以下の工程を含むことを特徴とする、請求項1記載のアミノ組成物の製造方法。
    (1)前記強塩基性を呈する触媒を用いて前記親水性のポリアミンと前記疎水性のアルケニル化合物を付加反応させてアミノ化合物を含む反応溶液を得る工程。
    (2B)(1)で得られた反応溶液から、水を除去溶媒に用いて未反応ポリアミン、強塩基性を呈する触媒を、水/未反応ポリアミン/強塩基性を呈する触媒から生成した水酸化物を含む混合液として除去し、アミノ組成物を得る工程。
    (3A)除去した、水/未反応ポリアミン/強塩基性を呈する触媒から生成した水酸化物を含む混合液から、水を除去し、未反応ポリアミン/強塩基性を呈する触媒から生成した水酸化物を含む混合液を得る工程。
    (3B)(3A)で得られた未反応ポリアミン/強塩基性を呈する触媒から生成した水酸化物を含む混合液から強塩基性を呈する触媒から生成した水酸化物を除去した後、未反応ポリアミンを回収する工程。
  4. 工程(2)において、1回の除去操作で使用する水の重量が、
    (工程(1)の反応溶液中の未反応ポリアミン重量/(工程(2)で1回の除去操作で使用する水の重量+反応溶液中の未反応ポリアミン重量)の値を0.3以下とする重量である請求項1記載のアミノ組成物の製造方法。
  5. 疎水性のアルケニル化合物が、スチレン、ジビニルベンゼン、シクロヘキセン、シクロヘキサジエン、ビニルシクロヘキサン、ジビニルシクロヘキサンである請求項1記載のアミノ組成物の製造方法。
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