JPH09205098A - バイポーラトランジスタおよびその製造方法 - Google Patents

バイポーラトランジスタおよびその製造方法

Info

Publication number
JPH09205098A
JPH09205098A JP1058296A JP1058296A JPH09205098A JP H09205098 A JPH09205098 A JP H09205098A JP 1058296 A JP1058296 A JP 1058296A JP 1058296 A JP1058296 A JP 1058296A JP H09205098 A JPH09205098 A JP H09205098A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
insulating film
epitaxial layer
base
type
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP1058296A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyuki Miwa
浩之 三輪
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP1058296A priority Critical patent/JPH09205098A/ja
Priority to US08/788,199 priority patent/US6043554A/en
Publication of JPH09205098A publication Critical patent/JPH09205098A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Bipolar Transistors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 開口部内にエピタキシャル成長させてベース
層を形成すると、開口部端部におけるエピタキシャル層
の結晶性が悪化し接合リークを起こす。それを避けるた
め、熱処理を行う浅い接合のベース層の形成ができな
い。 【解決手段】 n型のエピタキシャル層13上に形成した
ベース開口部18の端部近傍におけるp型のエピタキシャ
ル層19およびn型のエピタキシャル層13の上層ににp+
型のグラフトベース層22を形成することで、p型のエピ
タキシャル層19の結晶性が悪化している部分にpn接合
部を配置するのを避けた構造のバイポーラトランジスタ
1 である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バイポーラトラン
ジスタとその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、LSIのさらなる大規模化、高性
能化が要求され、その中でバイポーラトランジスタのさ
らなる高性能化が要求されている。このことは、ベース
幅の縮小化によるベース走行時間の短縮と、ベース抵抗
の削減、ベース・コレクタ間容量に代表される寄生容量
の削減により達成される。
【0003】エミッタ取り出し電極、ベース取り出し電
極を2層のポリシリコンで形成した、いわゆるダブルポ
リシリコン構造を採用しているバイポーラトランジスタ
においては、エミッタ取り出し電極とベース取り出し電
極とをサイドウォール絶縁膜で分離することで、ベース
・コレクタ間容量を大幅に削減している。また、ベース
走行時間の短縮を図るために、低エネルギーイオン注入
技術によって、ベースの浅い接合化を図り、ベース幅の
縮小化を実現している。さらに近年では、ベース幅の縮
小とベース抵抗の削減とを同時に実現する技術として、
エピタキシャル技術によってベース層を形成する技術
(いわゆるEpi Base技術)が提案されている。
【0004】ここで、特開平2−159726号公報に
開示されているダブルポリシリコン構造のバイポーラト
ランジスタにEpi Base技術を適用した例の概略を、図4
によって簡単に説明する。
【0005】図4の(1)に示すように、P型のシリコ
ン基板211の上層にn+ 型の埋め込み層212を形成
し、さらに上記p型のシリコン基板211上にn型のエ
ピタキシャル層213を形成する。そして選択的な異方
性エッチングおよび絶縁膜の埋め込み技術によって、上
記n型のエピタキシャル層213にいわゆるトレンチ構
造の素子分離領域214を形成する。この素子分離領域
214によって素子形成領域215が分離される。な
お、深い素子分離領域214は、図示したように、その
内部をポリシリコン層216を埋め込む状態に形成され
ている。またn+ 型の埋め込み層212に接続するn+
型のコレクタ取り出し拡散層241を形成する。
【0006】次に化学的気相成長(以下CVDという、
CVDはChemical Vapour Depositionの略)法によっ
て、上記n型のエピタキシャル層213の全面に酸化シ
リコン膜217を形成する。次いでリソグラフィー技術
とエッチング技術とによって、素子形成領域215上の
酸化シリコン膜217を除去して第1開口部218を形
成する。なお、リソグラフィー技術で形成したレジスト
マスク(図示省略)は、エッチングが終了した後に除去
する。以下、同様の工程では、エッチングが終了した後
にレジストマスクを除去するものとする。
【0007】次いで選択的なエピタキシャル成長法によ
って、上記第1開口部218の内部にp型の半導体層と
なるエピタキシャル層219を形成する。このエピタキ
シャル層219は、例えば、ホウ素(B)のようなP型
の不純物を導入したシリコン(Si)、ゲルマニウム
(Ge)、シリコンゲルマニウム(Si1-X GeX )等
を用いる。なお、絶縁膜として酸化シリコンを用いた場
合には、エピタキシャル成長時に酸化シリコン膜上にエ
ピタキシャル成長することなくn型のエピタキシャル層
213上のみに選択的に形成することで、p型のエピタ
キシャル層219の表面と酸化シリコン膜217の表面
とをほぼ平坦な面に形成できる。一方、酸化シリコン膜
217上にもp型のエピタキシャル層219の形成を行
う場合には、n型のエピタキシャル層213上には単結
晶層、酸化シリコン膜27上には多結晶層が形成され
る。本図では単結晶層を形成した場合を示した。
【0008】その後、図4の(2)に示すように、CV
D法によって、全面に酸化シリコン膜からなる絶縁膜2
20を形成する。そして、リソグラフィー技術とエッチ
ング技術とによって、上記絶縁膜220に、p型のエピ
タキシャル層219にかかる状態の第2開口部221を
形成する。したがって、この第2開口部221の底部に
は、上記p型のエピタキシャル層219の端部側が幅L
1 だけ露出される。また第2開口部221は、基板面上
方からみて、素子分離領域214とその一部が重なる状
態に形成される。したがって、上記第2開口部221の
底部では、p型のエピタキシャル層219の表面が幅L
1 だけ露出することになる。
【0009】次いで、CVD法によって、全面にp型の
ポリシリコン層222を形成する。このポリシリコン層
222は、ベース取り出し電極として機能するもので、
上記第2開口部221が形成された絶縁膜220上を被
覆し、特に上記第2開口部221の底部ではp型のエピ
タキシャル層219の表面に接続する。なお、ポリシリ
コン層222へのドーピングはイオン注入によって行う
ことも可能である。
【0010】その後、リソグラフィー技術によるレジス
トマスクの形成およびそのレジストマスクを用いたドラ
イエッチング技術によって上記ポリシリコン層222を
パターニングする。上記パターニングを行った後、全面
に酸化シリコン層223を形成する。そして、リソグラ
フィー技術により、レジスト層225を形成し、そのレ
ジスト層225に開口部226を形成する。上記開口部
226は、上記p型のエピタキシャル層219上の絶縁
膜220の内側上方に存在するようなパターンに形成さ
れ、例えば幅L2 だけ第2開口部221の端部から内側
に形成される。
【0011】次に図4の(3)に示すように、上記レジ
スト層(225)をマスクにした反応性イオンエッチン
グによる異方性エッチングによって、上記絶縁膜22
3、ポリシリコン層222および絶縁膜220を貫通す
る第3開口部224を形成する。この第3開口部224
は、上記開口部(226)の形状を転写する状態で形成
される。
【0012】その後、イオン注入法によって、p型のエ
ピタキシャル層219の下方のn型の埋め込み層212
とn型のエピタキシャル層213との界面近傍にn+
の深い不純物領域242を形成する。
【0013】次いでCVD法によって、全面にサイドウ
ォール絶縁膜を形成するための酸化シリコン膜を被着す
る。続いて、その酸化シリコン膜をエッチバックして、
上記第3開口部224の側壁に側壁絶縁膜になるサイド
ウォール絶縁膜227を形成する。
【0014】その後図4の(4)に示すように、例えば
CVD法によって、サイドウォール絶縁膜227の側壁
に薄いポリシリコン層228を形成する。続いてイオン
注入法によって、上記ポリシリコン層228にn型の不
純物をイオン注入する。そして上記ポリシリコン層22
8からの拡散によって、エミッタ層230を形成する。
このときの熱処理では、同時にポリシリコン222層か
らの拡散によってグラフトベース層229が形成され
る。なお、ポリシリコン層228はエミッタ取り出し電
極として機能する。
【0015】以下の工程は図示を省略して説明する。ま
ず、コレクタおよびベースの取り出しのためのコンタク
トホールを形成し、ベース電極、エミッタ電極、コレク
タ電極を形成して、バイポーラトランジスタが完成され
る。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記説
明した従来の技術では、バイポーラトランジスタの性能
の向上を妨げる課題が存在している。以下、前記従来の
技術の図4によって説明した構成部品の符号を付して説
明する。すなわち、エピタキシャル成長技術を用いてベ
ース層となるp型のエピタキシャル層(219)を形成
する際に、そのエピタキシャル層(219)の結晶性が
問題になる。選択的にエピタキシャル成長させたエピタ
キシャル層(219)は第1開口部(218)の端部に
おいて結晶性が悪化する。そのため、この部分に形成さ
れたpn接合は漏れ電流が大きくなる。したがって、p
n接合がエピタキシャル層(219)の端部にかからな
いようにする必要があるため、それが素子形成時の制約
になる。
【0017】具体的には、グラフトベース層(229)
の形成に際し、グラフトベース層(229)とコレクタ
領域になるN型のエピタキシャル層(213)との接合
部分と、第1開口部(218)端部との距離を確保する
必要があり、これを実現するためには、グラフトベース
層(219)の拡散深さをP型のエピタキシャル層(2
19)の膜厚よりも増大させる必要があった。ところ
が、グラフトベース層(229)はポリシリコン層(2
22)からの拡散によって形成するため、P型のエピタ
キシャル層(219)の膜厚よりも深い拡散層に形成す
るためには、高温の熱処理が必要であった。例えば、P
型のエピタキシャル層(219)の膜厚が50nm〜1
00nmの範囲であるとして、100nm〜200nm
程度の拡散深さを有するグラフトベース層(229)を
実現するためには、900℃で10分〜30分の熱処理
が必要となる。しかしながら、このような熱処理を施す
ことによって、同時にベース層〔P型のエピタキシャル
層(219)〕の不純物が拡散する。そのため、エピタ
キシャル成長技術で形成した浅い接合のベース形成の利
点が損なわれるという課題があった。
【0018】本発明は、エピタキシャル成長技術によっ
て形成した浅い接合のベース層の形成を妨げることな
く、エピタキシャル層における接合リークを防止して、
特性に優れた高性能なバイポーラトランジスタおよびそ
の製造方法を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するためになされたバイポーラトランジスタおよびそ
の製造方法である。
【0020】すなわち、バイポーラトランジスタは、コ
レクタとなる第1導電型の第1半導体層上にベース開口
部を設けた第1絶縁膜が形成されている。このベース開
口部内とともに第1絶縁膜上には第2導電型のエピタキ
シャル層が形成され、ベース開口部におけるエピタキシ
ャル層上にはベース開口部の端部から距離を置いてオフ
セット絶縁膜パターンが形成されている。そしてベース
開口部の端部近傍におけるエピタキシャル層と第1半導
体層とには第2導電型のグラフトベース層が形成されて
いる。さらにエピタキシャル層を覆う状態に第2絶縁膜
が形成され、この第2絶縁膜とオフセット絶縁膜パター
ンとにはエピタキシャル層の表面に達するエミッタ開口
部が形成されている。このエミッタ開口部にはエピタキ
シャル層に接続する第1導電型のエミッタ取り出し電極
が形成され、エピタキシャル層の上層にはエミッタ取り
出し電極に接続する第1導電型のエミッタ層が形成され
ているものである。また、上記エピタキシャル層からな
るベース取り出し電極の側周の第1酸化膜上には、絶縁
膜からなるダミーパターンを形成してもよい。
【0021】上記構成のバイポーラトランジスタでは、
グラフトベース層がベース開口部の端部近傍におけるエ
ピタキシャル層と第1半導体層とに形成されていること
から、グラフトベース層と第1半導体層とのpn接合部
はベース開口部から離間された位置になる。そのため、
エピタキシャル層の結晶性が悪化するベース開口部の端
部近傍はグラフトベース層になるので、エピタキシャル
層の結晶性が悪化する部分にpn接合部が配置されるこ
とが避けられる。その結果、エピタキシャル層の結晶性
がよい領域にpn接合は配置されることになる。また、
ダミーパターンを形成した構造では、第2絶縁膜の表面
が平坦化される。そのため、第2絶縁膜上に多層配線を
形成し易くなる。
【0022】第1の製造方法は、第1工程で、コレクタ
となる第1導電型の第1半導体層上に第1絶縁膜を形成
し、次いで第1半導体層上の第1絶縁膜にベース開口部
を形成した後、ベース開口部内とともに第1絶縁膜上に
第2導電型のエピタキシャル層を形成する。次いで第2
工程で、ベース開口部の端部から所定距離を置いたエピ
タキシャル層上にオフセット絶縁膜パターンを形成した
後、オフセット絶縁膜パターンをマスクに用いたイオン
注入法によって、エピタキシャル層および第1半導体層
の上層部分に第2導電型のグラフトベース層を形成す
る。その後第3工程で、エピタキシャル層を覆う状態に
第2絶縁膜を形成した後、この第2絶縁膜とオフセット
絶縁膜パターンとを貫通してエピタキシャル層表面に達
するエミッタ開口部を形成する。さらに第4工程で、エ
ミッタ開口部に第1導電型の不純物を含む導電層を形成
した後、拡散処理によって導電層からエピタキシャル層
の上層に第1導電型の不純物を拡散してエミッタ層を形
成するよいう製造方法である。
【0023】上記第1の製造方法では、オフセット絶縁
膜パターンをマスクに用いたイオン注入法によって、エ
ピタキシャル層と第1半導体層とに第2導電型の不純物
を導入してグラフトベース層を形成することから、グラ
フトベース層はベース開口部の端部近傍におけるエピタ
キシャル層と第1半導体層とに形成されることになる。
そのため、エピタキシャル層の結晶性が悪化するベース
開口部の端部近傍はグラフトベース層になり、グラフト
ベース層と第1半導体層との接合部はベース開口部から
離間された位置になる。また、オフセット絶縁膜パター
ンを形成する際、エピタキシャル層をパターニングして
形成されるベース取り出し電極の側周の第1酸化膜上
に、ダミーパターンを形成してもよい。この場合、ベー
ス取り出し電極による段差が緩和され、その後に成膜さ
れる第2絶縁膜表面の平坦化がなされる。そのため、第
2絶縁膜上に多層配線を形成し易くなる。
【0024】第2の製造方法は、第1工程で、コレクタ
となる第1導電型の第1半導体層上に第1絶縁膜を形成
し、次いで第1半導体層上の第1絶縁膜にベース開口部
を形成した後、このベース開口部内とともに第1絶縁膜
上に第2導電型のエピタキシャル層を形成する。次いで
第2工程で、ベース開口部の端部から所定距離を置いた
エピタキシャル層上にパターンを形成した後、このパタ
ーンをマスクに用いたイオン注入法によって、エピタキ
シャル層および第1半導体層の上層部分に第2導電型の
グラフトベース層を形成する。続いて第3工程で、上記
パターンを除去した後、エピタキシャル層を覆う状態に
第2絶縁膜を形成し、この第2絶縁膜を貫通してエピタ
キシャル層表面に達するエミッタ開口部を形成する。そ
の後第4工程で、エミッタ開口部に第1導電型の不純物
を含む導電層を形成した後、拡散処理によって該導電層
からエピタキシャル層の上層に第1導電型の不純物を拡
散してエミッタ層を形成するという製造方法である。
【0025】上記第2の製造方法では、ベース開口部内
のエピタキシャル層上に形成したパターンをマスクに用
いたイオン注入法によって、エピタキシャル層と第1半
導体層とに第2導電型の不純物を導入してグラフトベー
ス層を形成することから、グラフトベース層はベース開
口部の端部近傍におけるエピタキシャル層と第1半導体
層とに形成されることになる。そのため、エピタキシャ
ル層の結晶性が悪化するベース開口部の端部近傍はグラ
フトベース層になり、グラフトベース層と第1半導体層
との接合部はベース開口部から離間される。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態の一例を、図1
の概略構成断面図によって説明する。また、以下の説明
では、第1導電型をn型、第2導電型をp型として説明
する。
【0027】図1に示すように、第2導電型(以下、p
型とする)のシリコン基板11の上層には第1導電型
(以下、n+ 型とする、+ は高濃度であることを示す)
の埋め込み層12が形成されている。さらに上記p型の
シリコン基板11上には第1導電型の第1半導体層とし
てn型のエピタキシャル層13が形成されている。この
n型のエピタキシャル層13は、コレクタ層として機能
する。そしてn型のエピタキシャル層13の下層側には
上記n+ 型の埋め込み層12が若干拡散されている。こ
のようにして、p型のシリコン基板11とn型のエピタ
キシャル層13からなる半導体基板10が形成されてい
る。
【0028】また、上記n型のエピタキシャル層13に
は、例えばトレンチ構造の素子分離領域14が形成され
ている。この素子分離領域14によって素子形成領域1
5が分離される。なお、深い素子分離領域14には、図
示したように、その内部をポリシリコン層16を埋め込
む状態に形成されている。さらに上記n+ 型の埋め込み
層12に接続するn+ 型のコレクタ取り出し拡散層41
が形成されている。
【0029】上記n型のエピタキシャル層13上には、
第1絶縁膜17が例えば酸化シリコン膜で形成されてい
る。この第1絶縁膜17は、例えば熱酸化により形成し
た酸化シリコン膜とCVD法により形成した酸化シリコ
ン膜とを積層した膜、熱酸化による酸化シリコン膜とC
VD法により形成したポリシリコン膜とを積層した膜等
で形成することも可能である。
【0030】上記素子形成領域15上の第1絶縁膜17
には、ベース開口部18が形成されている。上記ベース
開口部18内および上記第1絶縁膜17上には、第2導
電型(p型)のエピタキシャル層19が形成されてい
る。このp型のエピタキシャル層19は、例えば、ホウ
素(B)のようなP型の不純物を導入したシリコン(S
i)、ゲルマニウム(Ge)、シリコンゲルマニウム
(Si1-X GeX )等で形成されていて、n型のエピタ
キシャル層13上は単結晶層になり、第1絶縁膜17上
は多結晶層になっている。この多結晶層の部分がベース
取り出し電極21になる。このように、p型のエピタキ
シャル層19を形成することによって、低抵抗な薄いベ
ース層が形成されるのでバイポーラトランジスタの高性
能化が実現できる。さらに、ゲルマニウム、シリコンゲ
ルマニウム等を採用した場合には、ナローバンドギャッ
プベースが実現できるため、エミッタ注入効率の向上、
ベース抵抗の低減が図れる。
【0031】上記p型のエピタキシャル層19の単結晶
層上には、ベース開口部18の端部から距離L1 を置い
てオフセット絶縁膜パターン20aが形成されている。
また、多結晶層からなるベース取り出し電極21の側部
における第1絶縁膜17上には、上記オフセット絶縁膜
パターン20aと同一層で形成されるダミーパターン5
1が形成されている。
【0032】上記ベース開口部18の端部近傍における
p型のエピタキシャル層19およびn型のエピタキシャ
ル層13には、p+ 型のグラフトベース層22が形成さ
れている。
【0033】そして上記エピタキシャル層19を覆う状
態に第2絶縁膜23が、例えば酸化シリコン膜で形成さ
れている。そして、上記第2絶縁膜23およびオフセッ
ト絶縁膜パターン20aを貫通してp型のエピタキシャ
ル層19の表面に達する状態にエミッタ開口部24が形
成されている。このエミッタ開口部24は、上記素子形
成領域15上のオフセット絶縁膜パターン20aの内側
上方に存在するようなパターンで形成され、例えば幅L
2 だけオフセット絶縁膜パターン20aの端部から内側
に形成されている。したがって、オフセット絶縁膜パタ
ーン20aの一部分が幅L2 を有して残存している。
【0034】上記エミッタ開口部24の内部にはポリシ
リコン層でn+ 型のエミッタ取り出し電極になるポリシ
リコン層25が形成されている。またp型のエピタキシ
ャル層19の単結晶層の部分がp型のベース層26にな
る。そして上記ポリシリコン層25に接続するもので上
記p+ 型のグラフトベース層22から離間された上記p
型のベース層26の上層にn+ 型のエミッタ層27が形
成されている。さらにp型のエピタキシャル層19の下
方におけるn+ 型の埋め込み層12とn型のエピタキシ
ャル層13との界面近傍にn+ 型の深い不純物領域42
が形成されている。
【0035】上記構成のバイポーラトランジスタ1で
は、p+ 型のグラフトベース層22がベース開口部18
の端部近傍におけるp型のエピタキシャル層19とn型
のエピタキシャル層13とに形成されていることから、
n型のエピタキシャル層13の結晶性が悪化するベース
開口部18の端部近傍はp+ 型のグラフトベース層22
になる。すなわち、n型のエピタキシャル層13とp+
型のグラフトベース層22との接合部はベース開口部1
8から離間される。したがって、n型のエピタキシャル
層13の結晶性が悪化する部分にpn接合部を配置する
ことが避けられる。その結果、n型のエピタキシャル層
13の結晶性がよい領域にpn接合は配置されることに
なるので、結晶性の悪化による接合リークが無くなる。
また、ダミーパターン51を形成した構造では、第2絶
縁膜23の表面が平坦化される。そのため、第2絶縁膜
23上に多層配線(図示省略)を形成し易くなる。
【0036】次に本発明の第1の製造方法に係わる実施
形態の一例を、図2の製造工程図によって説明する。図
2では、一例として、第1導電型をn型、第2導電型を
p型とし、npnバイポーラトランジスタを示した。ま
た前記図1によって説明したのと同様の構成部品には同
一符号を付した。
【0037】図2の(1)に示すように、第1の工程で
は、例えば固相拡散によって、第2導電型(以下、p型
とする)のシリコン基板11の上層に第1導電型(以
下、n + 型とする、+ は高濃度であることを示す)の埋
め込み層12を形成する。さらにエピタキシャル成長法
によって、上記p型のシリコン基板11上にn型のエピ
タキシャル層13を形成する。このとき、n型のエピタ
キシャル層13の下層側に上記n+ 型の埋め込み層12
が若干拡散される。このようにして、p型のシリコン基
板11とn型のエピタキシャル層13からなる半導体基
板10が形成される。
【0038】そして選択的な異方性エッチングおよび絶
縁膜の埋め込み技術によって、上記n型のエピタキシャ
ル層13に例えばいわゆるトレンチ構造の素子分離領域
14を形成する。この素子分離領域14によって素子形
成領域15が分離される。なお、深い素子分離領域14
には、図示したように、その内部をポリシリコン層16
を埋め込む状態に形成してもよい。さらに選択的なイオ
ン注入法によって、上記n+ 型の埋め込み層12に接続
するn+ 型のコレクタ取り出し拡散層41を形成する。
【0039】次に化学的気相成長(以下CVDという、
CVDはChemical Vapour Depositionの略)法によっ
て、上記エピタキシャル層13の全面に第1絶縁膜17
を、例えば酸化シリコン膜で形成する。この第1絶縁膜
17のかわりに、例えば熱酸化による酸化シリコン膜と
CVD法により形成した酸化シリコン膜とを積層したも
の、熱酸化による酸化シリコン膜とCVD法により形成
したポリシリコン膜とを積層したもの等を形成すること
も可能である。
【0040】次いで、リソグラフィー技術によって素子
形成領域15上に開口部を有するレジストパターン(図
示省略)を形成した後、そのレジストパターンをマスク
に用いたエッチングによって、素子形成領域15上の第
1絶縁膜17にベース開口部18を形成する。その後、
上記レジストパターンを除去する。以下、エッチングマ
スクとして形成したレジストパターンはエッチングが終
了した後に除去する。またイオン注入マスクとして形成
したレジストパターンはイオン注入が終了した後に除去
するものとする。
【0041】次いで、エピタキシャル成長法によって、
上記ベース開口部18の内部および上記第1絶縁膜17
上にP型のエピタキシャル層19を形成する。このp型
のエピタキシャル層19は、例えば、ホウ素(B)のよ
うなP型の不純物を導入したシリコン(Si)、ゲルマ
ニウム(Ge)、シリコンゲルマニウム(Si1-X Ge
X )等で形成されている。このように、エピタキシャル
成長技術を用いることによって、薄いベース層が低抵抗
かつ制御性良く形成され、高性能化が実現できる。さら
に、ゲルマニウム、シリコンゲルマニウム等を採用した
場合には、ナローバンドギャップベースが実現できるた
め、エミッタ注入効率の向上、ベース抵抗の低減が図れ
る。上記p型のエピタキシャル層19は、n型のエピタ
キシャル層13上は単結晶層になり、第1絶縁膜17上
は多結晶層になる。この多結晶層は後に形成されるベー
ス取り出し電極の一部になる。
【0042】その後、図2の(2)に示すように、第2
の工程を行う。この工程では、リソグラフィー技術によ
って、ベース層の形成領域およびベース取り出し電極の
形成領域を覆うレジストパターン(図示省略)を形成す
る。そしてそのレジストパターンをエッチングマスクに
用いたエッチングによって、上記p型のエピタキシャル
層19をパターニングする。
【0043】次いでCVD法によって、全面に酸化シリ
コン膜からなる絶縁膜(20)を形成する。この絶縁膜
(20)は、上記酸化シリコン膜に限定されることはな
く、熱酸化法による薄い酸化シリコン膜とCVD法によ
る酸化シリコン膜を積層したものでもよい。
【0044】続いてリソグラフィー技術によって、ベー
ス層となる領域のp型のエピタキシャル層19を覆うと
ともに少なくともベース開口部18の端部近傍上のp型
のエピタキシャル層19が露出する状態にレジストパタ
ーン(図示省略)形成し、そのレジストパターンをマス
クに用いたエッチングによって、上記絶縁膜(20)を
パターニングする。そしてp型のエピタキシャル層19
上に絶縁膜(20)からなるオフセット絶縁膜パターン
20aを形成する。このオフセット絶縁膜パターン20
aの側部は、上記ベース開口部18の端部からp型のエ
ピタキシャル層19側に幅L1 だけ距離を置いて形成さ
れる。この幅L1 はリソグラフィーのマスク合わせ精度
に依存して決定され、例えばおよそ0.2μm程度の幅
になる。したがって、オフセット絶縁膜パターン20a
の側部には、ベース開口部18内に形成されたp型のエ
ピタキシャル層19の表面が幅L1 で露出することにな
る。
【0045】上記パターニングにおいて、ベース取り出
し電極21の側部における第1絶縁膜17上に、上記絶
縁膜(20)でダミーパターニング51も形成する。こ
のように、よって、ダミーパターニング51を形成する
ことによって、その後に形成される絶縁膜の表面はほぼ
平坦化される。このため、高密度、高信頼性の配線層の
形成が可能になる。
【0046】その後、上記オフセット絶縁膜パターン2
0aをマスクに用いたイオン注入法によって、p型の不
純物をp型のエピタキシャル層19の露出している部分
およびその露出している部分の直下のn型のエピタキシ
ャル層13に導入する。そしてp+ 型のグラフトベース
層22を形成する。同時に、第1絶縁膜17上のp型の
エピタキシャル層19にもイオン注入されて、その部分
がp+ 型のベース取り出し電極21になる。必要に応じ
て、イオン注入は上記オフセット絶縁膜パターン20a
を形成するために用いたレジストパターンを残存した状
態で行ってもよい。なお、オフセット絶縁膜パターン2
0aに被覆されたp型のエピタキシャル層19は、オフ
セット絶縁膜パターン20aがマスクになるため、p型
の不純物は導入されない。そのため、被覆された部分の
p型のエピタキシャル層19は、エピタキシャル成長法
で形成された状態に所望の不純物分布が維持される。そ
してこの部分がp型のベース層26になる。
【0047】次いで第3工程を行う。この工程では、C
VD法によって、全面に酸化シリコン膜からなる第2絶
縁膜23を形成する。そして図2の(3)に示すよう
に、リソグラフィー技術により上記オフセット絶縁膜パ
ターン20aの内側上方に開口部を設けたレジストパタ
ーン(図示省略)を形成し、そのレジストパターンを用
いたエッチングによって、上記第2絶縁膜23およびオ
フセット絶縁膜パターン20aにエミッタ開口部24を
形成する。したがって、このエミッタ開口部24は、p
型のエピタキシャル層19に形成したp+ 型のグラフト
ベース層22の内側に存在するパターンになる。上記エ
ッチングでは、オフセット絶縁膜パターン20aと下地
のp型のエピタキシャル層19とはエッチング選択性が
あるので、p型のエピタキシャル層19が余分にエッチ
ングされることはない。そのため、p型のエピタキシャ
ル層19で浅いベース層を安定して形成することが可能
になる。
【0048】その後、イオン注入法によって、p型のエ
ピタキシャル層19の下方のn+ 型の埋め込み層12と
n型のエピタキシャル層13との界面近傍にn+ 型の深
い不純物領域42を形成する。
【0049】次いで第4工程を行う。この工程では、例
えばCVD法によって、エミッタ開口部24の内部にポ
リシリコン層25を形成する。続いてイオン注入法によ
って、上記ポリシリコン層25にn型の不純物をイオン
注入する。その結果、ポリシリコン層25は第1導電型
(n型)の導電層になる。そして熱処理によって、上記
ポリシリコン層25からの不純物を拡散して、p型のベ
ース層26の上層にn+ 型のエミッタ層27を形成す
る。上記熱処理は、一例として、急速加熱処理〔RTA
(Rapid Thermal Annealing )〕によって行い、その条
件は、例えば加熱温度を900℃〜1100℃の範囲に
設定し、加熱時間を数秒〜数十秒間に設定した。上記熱
処理を実現する方法としては、例えばランプアニーリン
グ、エキシマレーザアニーリング等の光照射によるアニ
ーリングでもよい。
【0050】以下の工程は図示を省略して説明する。ま
ず、コレクタおよびベースの取り出しのためのコンタク
トホールを形成し、ベース電極、エミッタ電極、コレク
タ電極を形成して、バイポーラトランジスタが完成され
る。
【0051】上記第1の製造方法では、オフセット絶縁
膜パターン20aをマスクにしたイオン注入によって、
p型のエピタキシャル層19からn型のエピタキシャル
層13に達する深いp+ 型のグラフトベース層22が形
成されるため、p+ 型のグラフトベース層22とコレク
タ領域になるn型のエピタキシャル層13との接合部分
をベース開口部18端部から離間させることが可能にな
る。そのため、ベース開口部18の端部近傍におけるp
型のエピタキシャル層19の結晶性が悪化している部分
には、p+ 型のグラフトベース層22が形成されるた
め、pn接合部は形成されない。したがって、p型のエ
ピタキシャル層19の結晶性が悪化している部分での接
合リークは起こらない。さらに、オフセット絶縁膜パタ
ーン20aがマスクになるため、p型のベース層26に
なるp型のエピタキシャル層19の不純物分布はイオン
注入による影響を受けない。
【0052】また、エミッタ開口部24は第2絶縁膜2
3およびオフセット絶縁膜パターン20aに形成される
ので、p型のエピタキシャル層19とはエッチング選択
性が取れる。そのため、このエッチングによってp型の
エピタキシャル層19がエッチングされ過ぎることはな
い。したがって、p型のエピタキシャル層19はエピタ
キシャル成長によって制御された膜厚が保たれるので、
浅い接合のベース層26の形成が可能になる。よって、
高性能なバイポーラトランジスタを実現することが可能
になる。
【0053】次に本発明の第2の製造方法に係わる実施
形態の一例を、図3の製造工程図によって説明する。図
3では、一例として、第1導電型をn型、第2導電型を
p型とし、npnバイポーラトランジスタを示した。ま
た、前記図2によって説明したのと同様の構成部品には
同一符号を付した。
【0054】前記図2の(1)によって説明した方法と
同様にして、図3の(1)に示すように、第1の工程で
は、p型のシリコン基板11の上層にn+ 型の埋め込み
層12を形成する。さらに上記p型のシリコン基板11
上にn型のエピタキシャル層13を形成する。このよう
にして、p型のシリコン基板11とn型のエピタキシャ
ル層13からなる半導体基板10を形成する。
【0055】そして上記n型のエピタキシャル層13に
素子分離領域14を形成する。この素子分離領域14に
よって素子形成領域15が分離される。なお、深い素子
分離領域14には、図示したように、その内部をポリシ
リコン層16を埋め込む状態に形成する。さらに上記n
+ 型の埋め込み層12に接続するn+ 型のコレクタ取り
出し拡散層41を形成する。
【0056】次に上記エピタキシャル層13の全面に第
1絶縁膜17を、例えば酸化シリコン膜で形成する。次
いで素子形成領域15上の第1絶縁膜17にベース開口
部18を形成する。
【0057】次いで上記ベース開口部18の内部および
上記第1絶縁膜17上にP型のエピタキシャル層19を
形成する。このp型のエピタキシャル層19は、例え
ば、ホウ素(B)のようなP型の不純物を導入したシリ
コン(Si)、ゲルマニウム(Ge)、シリコンゲルマ
ニウム(Si1-X GeX )等で形成されている。このよ
うに、エピタキシャル成長技術を用いることによって、
薄いベース層が低抵抗かつ制御性良く形成され、高性能
化が実現できる。さらに、ゲルマニウム、シリコンゲル
マニウム等を採用した場合には、ナローバンドギャップ
ベースが実現できるため、エミッタ注入効率の向上、ベ
ース抵抗の低減が図れる。上記p型のエピタキシャル層
19は、n型のエピタキシャル層13上は単結晶層にな
り、第1絶縁膜17上は多結晶層になる。この多結晶層
は後に形成するベース取り出し電極の一部になる。
【0058】その後、前記図2の(2)によって説明し
たのと同様にして、図3の(2)に示すように第2の工
程を行う。この工程では、上記p型のエピタキシャル層
19をパターニングして、ベース層およびベース取り出
し電極になるパターンを形成する。
【0059】次いでリソグラフィー技術によって、ベー
ス層26となる領域上を覆うレジストパターン61を形
成する。そしてこのレジストパターンをマスクに用いた
イオン注入法によって、ベース開口部18の端部近傍に
おけるp型のエピタキシャル層19およびn型のエピタ
キシャル層13の上層に、p型の不純物をイオン注入し
て、p+ 型のグラフトベース層22を形成する。同時
に、第1絶縁膜17上のp型のエピタキシャル層19に
もイオン注入されて、その部分がp+ 型のベース取り出
し電極21になる。また、上記レジストパターン61に
被覆されたp型のエピタキシャル層19がp型のベース
層26になり、そのp型のベース層26に上記p型の不
純物はイオン注入されない。そのため、p型のベース層
26は、エピタキシャル成長法で形成された所望の不純
物分布が維持される。なお、p型のエピタキシャル層1
9のパターニングは、上記p+ 型のグラフトベース層2
2を形成するイオン注入後に行うことも可能である。そ
の後、上記イオン注入マスクに用いたレジストパターン
を除去する。
【0060】次いで図3の(3)に示すように、第3工
程を行う。この工程では、CVD法によって、全面に酸
化シリコン膜からなる第2絶縁膜23を形成する。その
後前記図2の(3)によって説明したのと同様の方法に
よって、上記第2絶縁膜23にエミッタ開口部24を形
成する。このエミッタ開口部24は、p型のエピタキシ
ャル層19に形成したp+ 型のグラフトベース層22の
内側に存在するように形成される。
【0061】その後、p型のベース層26の下方のn+
型の埋め込み層12とn型のエピタキシャル層13との
界面近傍にn+ 型の深い不純物領域42を形成する。
【0062】次いで第4工程を行う。この工程では、エ
ミッタ開口部24の内部にポリシリコン層25を形成す
る。続いて上記ポリシリコン層25にn型の不純物をイ
オン注入する。このようにしてポリシリコン層25は第
1導電型(n型)化の導電層になる。そしてこのポリシ
リコン層25からの不純物拡散によってp型のベース層
26の上層にn+ 型のエミッタ層27を形成する。
【0063】以下の工程は図示を省略して説明する。ま
ず、コレクタおよびベースの取り出しのためのコンタク
トホールを形成し、ベース電極、エミッタ電極、コレク
タ電極を形成して、バイポーラトランジスタが完成され
る。
【0064】上記第2の製造方法では、イオン注入によ
って、p型のエピタキシャル層19からn型のエピタキ
シャル層13に達する深いp+ 型のグラフトベース層2
2が形成されるため、p+ 型のグラフトベース層22と
コレクタ領域になるn型のエピタキシャル層13との接
合部分をベース開口部18端部から離間させることが可
能になる。そのため、ベース開口部18の端部近傍にお
けるp型のエピタキシャル層19の結晶性が悪化してい
る部分には、p+ 型のグラフトベース層22が形成され
るため、pn接合部は形成されない。したがって、p型
のエピタキシャル層19の結晶性が悪化している部分で
の接合リークは起こらない。さらに、レジストパターン
がマスクになるため、p型のベース層26になるp型の
エピタキシャル層19の不純物分布はイオン注入による
影響を受けない。
【0065】また、エミッタ開口部24は第2絶縁膜2
3に形成されるので、p型のエピタキシャル層19とは
エッチング選択性が取れる。そのため、このエッチング
によってp型のエピタキシャル層19がエッチングされ
過ぎることはない。したがって、p型のエピタキシャル
層19はエピタキシャル成長によって制御された膜厚が
保たれるので、浅い接合のベース層26の形成が可能に
なる。よって、高性能なバイポーラトランジスタを実現
することが可能になる。
【0066】なお、上記各製造方法において、上記ポリ
シリコン層25の形成において、ポリシリコン層25を
CVDによるドーピングポリシリコンで形成することに
より、拡散温度の低温化が可能になる。その際、p+
のグラフトベース層22は、先にイオン注入によって形
成されるため、低温拡散条件であっても深いp+ 型のグ
ラフトベース層22が実現される。
【0067】
【発明の効果】以上、説明したように本発明のバイポー
ラトランジスタによれば、ベース開口部の端部近傍にお
けるエピタキシャル層と第1半導体層とにグラフトベー
ス層が形成されているので、エピタキシャル層の結晶性
が悪化するベース開口部の端部近傍はグラフトベース層
になる。したがって、エピタキシャル層の結晶性が悪化
する部分にpn接合部の配置を避けることができる。そ
の結果、エピタキシャル層の結晶性がよい領域にpn接
合は配置されることになる。また、ダミーパターンを形
成した構造では、第2絶縁膜の表面が平坦化される。そ
のため、第2絶縁膜上に多層配線を形成し易くなる。
【0068】本発明の製造方法によれば、イオン注入法
によって選択的に、エピタキシャル層と第1半導体層と
に第2導電型の不純物を導入してグラフトベース層を形
成するので、グラフトベース層はベース開口部の端部近
傍におけるエピタキシャル層と第1半導体層とに形成で
きる。そのため、エピタキシャル層の結晶性が悪化する
ベース開口部の端部近傍はグラフトベース層になる。し
たがって、結晶性のよい状態のエピタキシャル層の部分
にエミッタ層とのpn接合を形成することができる。ま
たエピタキシャル層でベース層を形成することができる
ので、浅い接合のベース層を形成することができる。よ
って、高性能なバイポーラトランジスタを実現すること
が可能になる。
【0069】また、オフセット絶縁膜パターンを形成す
る際、エピタキシャル層をパターニングして形成される
ベース取り出し電極の周囲の第1酸化膜上に、オフセッ
ト絶縁膜パターンと同一の絶縁膜からなるダミーパター
ンを形成する製造方法によれば、ベース取り出し電極に
よる段差が緩和され、その後に成膜される第2絶縁膜表
面の平坦化がなされる。そのため、第2絶縁膜上に多層
配線を形成し易くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる実施形態の概略構成断面図であ
る。
【図2】本発明の第1の製造方法に係わる実施形態の製
造工程図である。
【図3】本発明の第1の製造方法に係わる実施形態の製
造工程図である。
【図4】従来の技術の製造方法に係わる製造工程図であ
る。
【符号の説明】
1 バイポーラトランジスタ 13 n型のエピタキ
シャル層 17 第1絶縁膜 18 ベース開口部 19 p
型のエピタキシャル層 20a オフセット絶縁膜パターン 22 p+ 型の
グラフトベース層 23 第2絶縁膜 24 エミッタ開口部 25
ポリシリコン層 27 n+ 型のエミッタ層

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コレクタとなる第1導電型の第1半導体
    層と、 前記第1半導体層上に形成したものでベースが形成され
    る領域にベース開口部を形成した第1絶縁膜と、 前記ベース開口部内とともに前記第1絶縁膜上に形成し
    た第2導電型のエピタキシャル層と、 前記ベース開口部における前記エピタキシャル層上に該
    ベース開口部の端部から距離を置いて形成したオフセッ
    ト絶縁膜パターンと、 前記ベース開口部の端部近傍における前記エピタキシャ
    ル層と前記第1半導体層とに形成した第2導電型のグラ
    フトベース層と、 前記エピタキシャル層を覆う状態に形成した第2絶縁膜
    と、 前記第2絶縁膜と前記オフセット絶縁膜パターンとを貫
    通して前記エピタキシャル層の表面に達する状態に形成
    したエミッタ開口部と、 前記エピタキシャル層に接続するもので前記エミッタ開
    口部に形成した第1導電型のエミッタ取り出し電極と、 前記エミッタ取り出し電極が接続される前記エピタキシ
    ャル層の上層に形成した第1導電型のエミッタ層とを備
    えたことを特徴とするバイポーラトランジスタ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のバイポーラトランジスタ
    において、 前記エピタキシャル層からなるベース取り出し電極の側
    周の第1酸化膜上に、絶縁膜からなるダミーパターンが
    形成されていることを特徴とするバイポーラトランジス
    タ。
  3. 【請求項3】 コレクタとなる第1導電型の第1半導体
    層上に第1絶縁膜を形成し、次いで該第1半導体層上の
    該第1絶縁膜にベース開口部を形成した後、該ベース開
    口部内とともに該第1絶縁膜上に第2導電型のエピタキ
    シャル層を形成する第1工程と、 前記ベース開口部の端部から所定距離を置いた前記エピ
    タキシャル層上にオフセット絶縁膜パターンを形成した
    後、該オフセット絶縁膜パターンをマスクに用いたイオ
    ン注入法によって、該エピタキシャル層および前記第1
    半導体層の上層部分に第2導電型のグラフトベース層を
    形成する第2工程と、 前記エピタキシャル層を覆う状態に第2絶縁膜を形成し
    た後、該第2絶縁膜と前記オフセット絶縁膜パターンと
    を貫通して前記エピタキシャル層表面に達するエミッタ
    開口部を形成する第3工程と、 前記エミッタ開口部に第1導電型の不純物を含む導電層
    を形成した後、拡散処理によって該導電層から前記エピ
    タキシャル層の上層に該第1導電型の不純物を拡散して
    エミッタ層を形成する第4工程とを備えたことを特徴と
    するバイポーラトランジスタの製造方法。
  4. 【請求項4】 コレクタとなる第1導電型の第1半導体
    層上に第1絶縁膜を形成し、次いで該第1半導体層上の
    該第1絶縁膜にベース開口部を形成した後、該ベース開
    口部内とともに該第1絶縁膜上に第2導電型のエピタキ
    シャル層を形成する第1工程と、 前記ベース開口部の端部から所定距離を置いた前記エピ
    タキシャル層上にパターンを形成した後、該パターンを
    マスクに用いたイオン注入法によって、該エピタキシャ
    ル層および前記第1半導体層の上層部分に第2導電型の
    グラフトベース層を形成する第2工程と、 前記パターンを除去した後、前記エピタキシャル層を覆
    う状態に第2絶縁膜を形成した後、該第2絶縁膜を貫通
    して前記エピタキシャル層表面に達するエミッタ開口部
    を形成する第3工程と、 前記エミッタ開口部に第1導電型の不純物を含む導電層
    を形成した後、拡散処理によって該導電層から前記エピ
    タキシャル層の上層に該第1導電型の不純物を拡散して
    エミッタ層を形成する第4工程とを備えたことを特徴と
    するバイポーラトランジスタの製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項3記載のバイポーラトランジスタ
    の製造方法において、 前記オフセット絶縁膜パターンを形成する際に、前記エ
    ピタキシャル層をパターニングして形成されるベース取
    り出し電極の周囲の第1酸化膜上に絶縁膜からなるダミ
    ーパターンを形成することを特徴とするバイポーラトラ
    ンジスタの製造方法。
JP1058296A 1996-01-25 1996-01-25 バイポーラトランジスタおよびその製造方法 Pending JPH09205098A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1058296A JPH09205098A (ja) 1996-01-25 1996-01-25 バイポーラトランジスタおよびその製造方法
US08/788,199 US6043554A (en) 1996-01-25 1997-01-24 Bipolar transistor and its manufacturing method

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1058296A JPH09205098A (ja) 1996-01-25 1996-01-25 バイポーラトランジスタおよびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09205098A true JPH09205098A (ja) 1997-08-05

Family

ID=11754251

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1058296A Pending JPH09205098A (ja) 1996-01-25 1996-01-25 バイポーラトランジスタおよびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09205098A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0004298B1 (en) Method of fabricating isolation of and contact to burried layers of semiconductor structures
JPH088270A (ja) 半導体装置およびその製造方法
JPS6347963A (ja) 集積回路とその製造方法
US5856700A (en) Semiconductor device with doped semiconductor and dielectric trench sidewall layers
JP3258123B2 (ja) 半導体装置
JP4138806B2 (ja) バイポーラトランジスタの形成方法
JP2002083876A (ja) 半導体集積回路装置の製造方法
JPH11168186A (ja) 半導体記憶装置およびその製造方法
US6043554A (en) Bipolar transistor and its manufacturing method
KR950001146B1 (ko) 폴리실리콘 자체 정렬 바이폴라 장치 및 이의 제조 방법
JP3142336B2 (ja) 半導体装置及びその製造方法
JPS59108325A (ja) 半導体装置の製造方法
JPH0964359A (ja) 半導体装置及びその製造方法
JPH09205098A (ja) バイポーラトランジスタおよびその製造方法
US5187108A (en) Method of manufacturing a bipolar transistor
JP3456864B2 (ja) 半導体装置及びその製造方法
JP3257523B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JP3254691B2 (ja) バイポーラトランジスタの製造方法
JP2615652B2 (ja) バイポーラトランジスタの製造方法
JP3130330B2 (ja) 半導体集積回路の製造方法
JPH09219407A (ja) バイポーラトランジスタおよびその製造方法
KR0137568B1 (ko) 바이폴라 트랜지스터의 제조방법
JP2002083877A (ja) 半導体集積回路装置およびその製造方法
JP5238940B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JPH09205099A (ja) バイポーラトランジスタおよびその製造方法