JPH09204951A - ファインピッチコネクター成形品 - Google Patents

ファインピッチコネクター成形品

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JPH09204951A
JPH09204951A JP1214796A JP1214796A JPH09204951A JP H09204951 A JPH09204951 A JP H09204951A JP 1214796 A JP1214796 A JP 1214796A JP 1214796 A JP1214796 A JP 1214796A JP H09204951 A JPH09204951 A JP H09204951A
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crystalline resin
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清一 中村
Norio Kitajima
教雄 北島
Shunei Inoue
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Abstract

(57)【要約】 【課題】バリの発生が少なく、寸法精度、ウェルド強度
に優れ、表面実装可能で高密度化のための多芯化が可能
な、端子間のピッチ間隔が0.8mm以下のファインピ
ッチコネクターを得ることを課題とする。 【手段】異方性溶融相を形成する液晶性ポリエステルお
よび/または液晶性ポリエステルアミドから選ばれた1
種以上の液晶性樹脂100重量部に対して、充填剤0〜
400重量部を配合してなる液晶性樹脂組成物からなる
端子間のピッチ間隔が0.8mm以下のファインピッチ
コネクター成形品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は寸法精度に優れ、バ
リの発生が少なく、接触端子の圧入が容易で、ウェルド
強度が優れ、高密度化のための多芯化が可能で、また、
表面実装可能な耐熱性を有した、改良された液晶性樹脂
製ファインピッチコネクター成形品に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】コネクターはエレクトロニクス機器の接
続機能部品としてVTR、携帯電話などの民生用機器か
ら、コンピューター、通信機などの産業用機器、さらに
航空機や原子炉などの高度な信頼性を必要とされる機器
などあらゆる分野で用いられている。これらに用いられ
る樹脂材料もその目的に応じポリプロピレン樹脂、ポリ
ブチレンテレフタレート樹脂、ナイロン樹脂、ポリフェ
ニレンスルフィド樹脂など各種使い分けられている。
【0003】近年、エレクトロニクス機器の高性能化に
伴ない、コネクターも高耐熱化(実装技術による生産性
向上)、高密度化(多芯化)、小型化が時代の要請とし
て要求されている。高耐熱化には従来の汎用エンプラに
替わって、耐熱性の高いスーパーエンプラがコネクター
用樹脂材料として使用され、表面実装技術により高生産
性が得られている。また、高密度化(多芯化)の実現の
ために、端子間のピッチ間隔を狭くする、いわゆるファ
インピッチ化、すなわち接触端子を保持する樹脂部分の
肉厚の薄肉化および薄肉でも十分な強度が得られる高強
度、高剛性が必要とされている。
【0004】コネクターのこれらの高性能化を達成する
方法としてポリフェニレンスルフィド樹脂製コネクタ
ー、4,6ナイロン製コネクターなどがプラスチック成
形技術、第10巻、4号、45〜59頁に開示されてい
るが、ポリフェニレンスルフィド樹脂製コネクターでは
耐熱性は優れるものの、薄肉化(流動性)に限界があ
り、バリが発生しやすく、脆いなどの問題点があり、
4,6ナイロン製コネクターでは、靭性には優れるもの
の、吸水により剛性低下や寸法変動が大きいなどの問題
があり、端子間のピッチ間隔が0.8mm以下のファイ
ンピッチコネクターとして使用するには性能が不十分で
あった。
【0005】端子間のピッチ間隔が0.8mm以下のフ
ァインピッチコネクターとしては、プラスチック成形技
術、第10巻、4号、45〜59頁に0.8mmピッチ
のLCP製コネクターがポリフェニレンスルフィド樹脂
製コネクターに比較し、成形時の流動性が良いこと、バ
リ発生が小さいことなど開示されている。しかしながら
ウェルド強度が低いためワレなどが発生しやすいこと、
反り変形が大きいこと、バリの発生がポリフェニレンス
ルフィド樹脂製コネクターに比較し、小さいものの十分
でないこと、離型時に肉厚の薄い部分が変形し易いなど
の指摘があり、未だ性能バランスが優れた端子間のピッ
チ間隔が0.8mm以下のファインピッチコネクターが
必ずしも得られていないなど問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】よって本発明は、上述
の問題を解決し、バリの発生が少なく、接触端子の圧入
が容易で、ウェルド強度が優れ、高密度化のための多芯
化が可能で、また、表面実装可能な耐熱性を有した、改
良された液晶性樹脂製ファインピッチコネクター成形品
に関するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決すべく鋭意検討した結果、本発明に到達した。
【0008】すなわち、本発明は、(A)異方性溶融相
を形成する液晶性ポリエステルおよび液晶性ポリエステ
ルアミドから選ばれた1種以上の液晶性樹脂100重量
部に対して、(B)充填剤0〜400重量部を配合して
なる液晶性樹脂組成物であって、かつ、該組成物の溶融
粘度が下記条件範囲である組成物を射出成形により成形
することを特徴とする端子間のピッチ間隔が0.8mm
以下のファインピッチコネクター成形品、 (溶融粘度測定条件) 温度:液晶性樹脂の融点(Tm)+10℃ ノズルサイズ:ノズルの直径1.0mmφ、ノズルの長
さ10mm (溶融粘度)ずり速度1200(1/秒)の溶融粘度が
200Pa・s以下、かつ、ずり速度12(1/秒)の
溶融粘度が300〜2500Pa・s また、上記溶融粘度が下記条件範囲である組成物を射出
成形により成形することを特徴とする端子間のピッチ間
隔が0.8mm以下の上記ファインピッチコネクター成
形品、 (溶融粘度測定条件) 温度:液晶性樹脂の融点(Tm)+10℃ ノズルサイズ:ノズルの直径1.0mmφ、ノズルの長
さ10mm (溶融粘度)ずり速度1200(1/秒)の溶融粘度が
90Pa・s以下、かつ、ずり速度12(1/秒)の溶
融粘度が350〜1300Pa・s また、端子間のピッチ間隔が0.6mm以下である上記
ファインピッチコネクター成形品。
【0009】また、上記液晶性樹脂(A)が全芳香族ポ
リエステル、全芳香族の液晶性ポリエステルアミド、エ
チレンジオキシ単位を有する液晶性ポリエステル、エチ
レンジオキシ単位を有する液晶性ポリエステルアミドか
ら選ばれた1種以上の液晶性樹脂である前記ファインピ
ッチコネクター成形品、また、(A)液晶性樹脂が下記
[(I)、(II)および(IV)]、[(I)、(I
II)および(IV)]または[(I)、(II)、
(III)および(IV)]の構造単位からなる液晶性
ポリエステルである上記ファインピッチコネクター成形
品、
【化5】 (ただし式中のR1は、
【化6】 から選ばれた一種以上の基を示し、R2は、
【化7】 から選ばれた一種以上の基を示す。また、式中Xは水素
原子または塩素原子を示し、構造単位[(II)+(I
II)]と構造単位(IV)は実質的に等モルであ
る。) また、液晶性樹脂組成物が(A)液晶性樹脂100重量
部に対して、さらにポリエチレン、ポリプロピレン、エ
チレンと炭素数3以上のα−オレフィンを共重合してな
る共重合体、プロピレンと炭素数が4以上のα−オレフ
ィンを共重合してなる共重合体、エチレンと炭素数が3
以上のα−オレフィンおよび非共役ジエンを共重合して
なる共重合体およびプロピレンと炭素数が4以上のα−
オレフィンおよび非共役ジエンを共重合してなる共重合
体から選ばれた一種以上のオレフィン系重合体0.01
〜10重量部を配合してなるものである上記ファインピ
ッチコネクター成形品、液晶性樹脂組成物が(A)液晶
性樹脂100重量部に対して、さらに有機臭素化物0.
5〜60重量部を配合してなるものである上記ファイン
ピッチコネクター成形品、また、有機臭素化物が臭素化
スチレンモノマから製造した下記構造単位の一種以上を
主要構成成分とする重量平均分子量が1×10〜12
0×10のポリ臭素化スチレンである上記ファインピ
ッチコネクター成形品、
【化8】 また、液晶性樹脂組成物が(A)液晶性樹脂100重量
部に対して、さらにカーボンブラック0.01〜10重
量部を配合してなるものである上記ファインピッチコネ
クター成形品である。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明でいう液晶性樹脂(A)は
液晶性ポリエステルおよび液晶性ポリエステルアミドか
ら選ばれた一種以上である。
【0011】本発明でいう液晶ポリエステルとは芳香族
オキシカルボニル単位、芳香族ジオキシ単位、芳香族ジ
カルボニル単位、エチレンジオキシ単位などから選ばれ
た構造単位からなる異方性溶融相を形成するポリエステ
ルなどである。また、液晶性ポリエステルアミドとは上
記構造単位と芳香族イミノカルボニル単位、芳香族ジイ
ミノ単位、芳香族ジイミノオキシ単位などから選ばれた
構造単位からなる異方性溶融相を形成する液晶性ポリエ
ステルアミドなどである。
【0012】本発明で用いる液晶性樹脂は全芳香族、好
ましくはナフタレン環を有する液晶性ポリエステル、全
芳香族、好ましくはナフタレン環を有する液晶性ポリエ
ステルアミド、エチレンジオキシ単位を有する液晶性ポ
リエステル、エチレンジオキシ単位を有する液晶性ポリ
エステルアミドなどが挙げられる。
【0013】液晶性ポリエステルの好ましい例としては
上記の[(I)、(II)および(IV)]、
[(I)、(III)および(IV)]または
[(I)、(II)、(III)および(IV)]の構
造単位からなる液晶性ポリエステルを挙げることができ
る。
【0014】上記構造単位(I)はp−ヒドロキシ安息
香酸から生成した構造単位であり、構造単位(II)は
4,4´−ジヒドロキシビフェニル、3,3´,5,5
´−テトラメチル−4,4´−ジヒドロキシビフェニ
ル、ハイドロキノン、t−ブチルハイドロキノン、フェ
ニルハイドロキノン、2,6−ジヒドロキシナフタレ
ン、2,7−ジヒドロキシナフタレン、2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)プロパンおよび4,4´−
ジヒドロキシジフェニルエーテルから選ばれた芳香族ジ
ヒドロキシ化合物から生成した構造単位を、構造単位
(III)はエチレングリコールから生成した構造単位
を、構造単位(IV)はテレフタル酸、イソフタル酸、
4,4´−ジフェニルジカルボン酸、2,6−ナフタレ
ンジカルボン酸、1,2−ビス(フェノキシ)エタン−
4,4´−ジカルボン酸、1,2−ビス(2−クロルフ
ェノキシ)エタン−4,4´−ジカルボン酸および4,
4´−ジフェニルエーテルジカルボン酸から選ばれた芳
香族ジカルボン酸から生成した構造単位を各々示す。
【0015】これらのうちR1が
【化9】 であり、R2が、
【化10】 であるものが特に好ましい。
【0016】本発明に好ましく使用できる液晶性ポリエ
ステルは、上記構造単位[(I)、(II)および(I
V)]、[(I)、(III)および(IV)]または
[(I)、(II)、(III)および(IV)]から
なる共重合体であり、上記構造単位(I)、(II)、
(III)および(IV)の共重合量は任意である。し
かし流動性の点から次の共重合量であることが好まし
い。
【0017】すなわち上記構造単位(III)を含む場
合は、耐熱性、難燃性、流動性および機械的特性の点か
ら上記構造単位[(I)+(II)]は[(I)+(I
I)+(III)]の60〜95モル%が好ましく、7
5〜93モル%がより好ましい。また、構造単位(II
I)は[(I)+(II)+(III)]の40〜5モ
ル%が好ましく、25〜7モル%がより好ましい。ま
た、構造単位(I)/(II)のモル比は耐熱性と流動
性のバランスの点から好ましくは75/25〜95/5
であり、より好ましくは78/22〜93/7である。
また、構造単位(IV)は構造単位[(II)+(II
I)]と実質的に等モルである。
【0018】一方、上記構造単位(II)を含まない場
合は流動性の点から上記構造単位(I)は[(I)+
(II)]の40〜90モル%が好ましく、60〜88
モル%であることが特に好ましく、構造単位(IV)は
構造単位(II)と実質的に等モルである。また、液晶
ポリエステルアミドとしては上記構造単位(I)〜(I
V)以外にp−アミノフェノールから生成したp−アミ
ノフェノキシ単位を含有した異方性溶融相を形成するポ
リエステルアミドが好ましい。
【0019】なお、本発明で好ましく使用できる上記液
晶性ポリエステル、液晶性ポリエステルアミドを重縮合
する際には上記構造単位(I)〜(IV)を構成する成
分以外に3,3´−ジフェニルジカルボン酸、2、2´
−ジフェニルジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸、
アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジオ
ン酸などの脂肪族ジカルボン酸、ヘキサヒドロテレフタ
ル酸などの脂環式ジカルボン酸、クロルハイドロキノ
ン、メチルハイドロキノン、4、4´−ジヒドロキシジ
フェニルスルホン、4、4´−ジヒドロキシジフェニル
スルフィド、4、4´−ジヒドロキシベンゾフェノン等
の芳香族ジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−
ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−
シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメ
タノールなどの脂肪族、脂環式ジオールおよびm−ヒド
ロキシ安息香酸、2,6−ヒドロキシナフトエ酸などの
芳香族ヒドロキシカルボン酸およびp−アミノフェノー
ル、p−アミノ安息香酸などを少割合の範囲でさらに共
重合せしめることができる。
【0020】本発明における(A)液晶性樹脂の製造方
法は、特に制限がなく、公知のポリエステルの重縮合法
に準じて製造できる。
【0021】例えば、上記の好ましく用いられる液晶性
ポリエステルの製造において、上記構造単位(III)
を含まない場合は(1)および(2)、構造単位(II
I)を含む場合は(3)の製造方法が好ましく挙げられ
る。
【0022】(1)p−アセトキシ安息香酸および4,
4´−ジアセトキシビフェニル、4,4´−ジアセトキ
シベンゼンなどの芳香族ジヒドロキシ化合物のジアシル
化物とテレフタル酸などの芳香族ジカルボン酸から脱酢
酸重縮合反応によって製造する方法。 (2)p−ヒドロキシ安息香酸および4,4´−ジヒド
ロキシビフェニル、ハイドロキノンなどの芳香族ジヒド
ロキシ化合物、テレフタル酸などの芳香族ジカルボン酸
に無水酢酸を反応させて、フェノール性水酸基をアシル
化した後、脱酢酸重縮合反応によって製造する方法。 (3)ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル
のポリマー、オリゴマーまたはビス(β−ヒドロキシエ
チル)テレフタレートなど芳香族ジカルボン酸のビス
(β−ヒドロキシエチル)エステルの存在下で(1)ま
たは(2)の方法により製造する方法。
【0023】これらの重縮合反応は無触媒でも進行する
が、酢酸第一錫、テトラブチルチタネート、酢酸カリウ
ムおよび酢酸ナトリウム、三酸化アンチモン、金属マグ
ネシウムなどの金属化合物を添加した方が好ましいとき
もある。
【0024】本発明における(A)液晶性樹脂は、ペン
タフルオロフェノール中で、対数粘度を測定することが
可能なものもあり、その際には0.1g/dlの濃度で
60℃で測定した値で0.5dl/g以上が好ましく、
特に上記構造単位(III)を含む場合は1.0〜3.
0dl/gが好ましく、上記構造単位(III)を含ま
ない場合は2.0〜10.0dl/gが好ましい。
【0025】なお、本発明においては、他の添加剤、充
填剤の配合を必須としていないので、液晶性樹脂単独で
ファインピッチコネクター成形品を構成する場合もある
が、その場合、液晶性樹脂単独であっても液晶性樹脂組
成物と表現する場合がある。
【0026】本発明において用いることができる充填剤
(B)としては、ガラス繊維、炭素繊維、芳香族ポリア
ミド繊維、チタン酸カリウム繊維、石膏繊維、黄銅繊
維、ステンレス繊維、スチール繊維、セラミック繊維、
ボロンウィスカー繊維、硼酸アルミニウム繊維、アスベ
スト繊維、マイカ、タルク、シリカ、炭酸カルシウ
ム、、ガラス粉末、ガラスビーズ、ガラスフレーク、ガ
ラスマイクロバルーン、クレー、二硫化モリブデン、ワ
ラステナイト、酸化チタン、ポリリン酸カルシウム、グ
ラファイトなどの繊維状、粉状、粒状あるいは板状のフ
ィラーが挙げられる。
【0027】上記充填剤中、ガラス繊維が好ましく使用
される。ガラス繊維の種類は一般に強化用に用いられる
ものであれば特に限定はなく、例えば長繊維タイプや短
繊維タイプのチョップドストランド、ミルドファイバー
などから選択して用いることができる。
【0028】上記の充填剤を添加する場合の添加量は液
晶性樹脂100重量部に対し、通常0〜400重量部で
あり、好ましくは50〜250重量部、より好ましくは
70〜200重量部である。
【0029】なお、本発明に使用する上記の充填剤はそ
の表面を公知のカップリング剤(例えば、シラン系カッ
プリング剤、チタネート系カップリング剤など)、その
他の表面処理剤で処理して用いることもできる。
【0030】また、ガラス繊維はエチレン/酢酸ビニル
共重合体などの熱可塑性樹脂、エポキシ樹脂などの熱硬
化性樹脂で被覆あるいは集束されていてもよい。
【0031】本発明においてはさらにオレフィン系重合
体を配合することができる。本発明で用いるオレフィン
系重合体としてはポリエチレン、ポリプロピレン、エチ
レンと炭素数3以上のα−オレフィンを共重合してなる
共重合体、プロピレンと炭素数4以上のα−オレフィン
を共重合してなる共重合体、エチレン、炭素数3以上の
α−オレフィンおよび非共役ジエンを共重合してなる共
重合体、プロピレンと炭素数4以上のα−オレフィンお
よび非共役ジエンを共重合してなる共重合体から選ばれ
た一種以上のものである。
【0032】炭素数が3以上のα−オレフィンとして
は、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、3−メチ
ルペンテン−1、オクタセン−1などであり、プロピレ
ンおよびブテン−1がさらに好ましく、これら一種また
は二種以上併用して使用できる。また、炭素数が4以上
のα−オレフィンとしては、上記炭素数3以上のα−オ
レフィンのうち、プロピレン以外のものである。
【0033】非共役ジエンとは、好ましくは5−エチリ
デン−2−ノルボルネン、ジシクロペンタジエン、1,
4−ヘキサジエン等が使用できる。
【0034】非共役ジエンを含有しない場合、エチレン
と炭素数3以上のα−オレフィンの共重合比は通常、4
0/60〜99/1(モル比)、好ましくは70/30
〜95/5(モル比)であり、プロピレンと炭素数4以
上のα−オレフィンの共重合比は通常、40/60〜9
9/1(モル比)、好ましくは70/30〜95/5
(モル比)であ。
【0035】非共役ジエンを含有する場合、炭素数3以
上のα−オレフィンあるいは炭素数4以上のα−オレフ
ィンの共重合量は、通常、3〜80モル%、好ましくは
15〜60モル%であり、非共役ジエンの共重合量は、
通常、0.1〜15モル%、好ましくは0.5〜10モ
ル%である。
【0036】これらの共重合体の具体例としてはエチレ
ン/プロピレン共重合体、エチレン/ブテン−1共重合
体、エチレン/ペンテン−1共重合体、エチレン/プロ
ピレン/ブテン−1共重合体、エチレン/プロピレン/
5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体、エチレン
/プロピレン/1,4−ヘキサジエン共重合体、エチレ
ン/プロピレン/ジシクロペンタジエン共重合体などで
あり、なかでもエチレン/プロピレン共重合体およびエ
チレン/ブテン−1共重合体が耐熱性に優れより好まし
い。
【0037】上記オレフィン系重合体は2種以上併用す
ることもできる。
【0038】上記オレフィン系重合体の重量平均分子量
は10000〜600000、好ましくは30000〜
500000、さらに好ましくは100000〜450
000の範囲にあることが望ましい。
【0039】上記オレフィン系重合体の添加量は0.0
〜10重量部、0.05〜5重量部が好ましく、0.0
1〜2重量部が特に好ましい。
【0040】本発明においてはさらに有機臭素化物など
の難燃剤を配合することができる。
【0041】本発明において使用される有機臭素化物
は、通常難燃剤として使用されている公知の有機臭素化
物を含み、特に臭素含有量20重量%以上のものが好ま
しい。
【0042】具体的にはヘキサブロモベンゼン、ペンタ
ブロモトルエン、ヘキサブロモビフェニル、デカブロモ
ビフェニル、ヘキサブロモシクロデカン、デカブロモジ
フェニルエーテル、オクタブロモジフェニルエーテル、
ヘキサブロモジフェニルエーテル、ビス(ペンタブロモ
フェノキシ)エタン、エチレン−ビス(テトラブロモフ
タルイミド)、テトラブロモビスフェノールAなどの低
分子量有機臭素化合物、臭素化ポリカーボネート(例え
ば臭素化ビスフェノールAを原料として製造されるポリ
カーボネートオリゴマーあるいはそのビスフェノールA
との共重合物)、臭素化エポキシ化合物(例えば臭素化
ビスフェノールAとエピクロルヒドリンとの反応によっ
て製造されるジエポキシ化合物や臭素化フェノール類と
エピクロルヒドリンとの反応によって得られるモノエポ
キシ化合物)、ポリ(臭素化ベンジルアクリレート)、
臭素化ポリフェニレンエーテル、臭素化ビスフェノール
A、塩化シアヌルおよび臭素化フェノールの縮合物、臭
素化ポリスチレン、架橋臭素化ポリスチレン、架橋水素
化ポリα−メチルスチレンなどのハロゲン化されたポリ
マーやオリゴマーあるいは、これらの混合物が挙げら
れ、なかでもエチレンビス(テトラブロモフタルイミ
ド)、臭素化エポキシオリゴマーまたはポリマー、臭素
化ポリスチレン、架橋臭素化ポリスチレン、臭素化ポリ
フェニレンエーテルおよび臭素化ポリカーボネートが好
ましく、臭素化ポリスチレンが最も好ましく使用でき
る。
【0043】上記の好ましい有機臭素化物についてさら
に詳しく述べると、臭素化エポキシポリマーとしては下
記一般式(i)で表わされるものが好ましい。
【0044】
【化11】
【0045】上記一般式(i)中の重合度nは好ましく
は15以上、さらに好ましくは50〜80である。
【0046】本発明に用いる臭素化ポリスチレンとして
はラジカル重合またはアニオン重合によって得られるポ
リスチレンを臭素化することによって製造された臭素化
ポリスチレンおよび架橋臭素化ポリスチレン、あるいは
臭素化スチレンモノマーをラジカル重合またはアニオン
重合、好ましくはラジカル重合によって製造された(i
i)および/または(iii)式で表わされる臭素化ス
チレン単位を有するポリ臭素化スチレンなどが挙げられ
るが、とりわけ臭素化スチレンモノマーから製造した下
記一般式(ii)および/又は(iii)式で示される
構造単位を主要構成成分とする重量平均分子量が1×1
〜120×10のポリ臭素化スチレンが好まし
い。
【0047】
【化12】
【0048】ここでいう臭素化スチレンモノマーとはス
チレンモノマー1個あたり、その芳香環に2〜3個の臭
素原子が置換反応により導入されたものが好ましく、二
臭素化スチレンおよび/又は三臭素化スチレンの他に一
臭素化スチレンなどを含んでいてもよい。
【0049】上記ポリ臭素化スチレンは二臭素化スチレ
ンおよび/又は三臭素化スチレン単位を60重量%以上
含有しているものが好ましく、70重量%以上含有して
いるものがより好ましい。二臭素化ポリスチレンおよび
/又は三臭素化スチレン以外に一臭素化スチレンを40
重量%以下、好ましくは30重量%以下共重合したポリ
臭素化スチレンであってもよい。このポリ臭素化スチレ
ンの重量平均分子量は1×10〜15×10がより
好ましい。なお、この重量平均分子量はゲル浸透クロマ
トグラフを用いて測定した値であり、ポリスチレン分子
量基準の相対値である。架橋臭素化ポリスチレンとして
は、ジビニルベンゼンで架橋された多孔質ポリスチレン
を臭素化したポリスチレンが好ましい。
【0050】臭素化ポリカーボネートとしては、下記一
般式(iv)で表わされるものが好ましい。
【0051】
【化13】 (R3、R4は置換あるいは無置換のアリール基を示
し、p−t−ブチルフェニル基が最も好ましい。)
【0052】上記一般式(iv)中の重合度nとしては
4以上のものが好ましく、8以上のも、とりわけ8〜2
5がより好ましく使用できる。これらの有機臭素化物の
配合量は、液晶性樹脂100重量部あたり、0.5〜6
0重量部、特に1〜30重量部が好適である。
【0053】また、本発明の液晶性樹脂成形品において
有機臭素化物は成形前の樹脂組成物中に平均径25μm
以下で分散していることが好ましく、2.0μm以下で
分散していることがより好ましい。
【0054】本発明で用いるカーボンブラックは特に限
定されるものではないが、得られる組成物の機械的性質
の点からPHが3〜10が好ましく、PHが5〜9のも
のが特に好ましく使用できる。
【0055】本発明の液晶性樹脂成形品には、酸化防止
剤および熱安定剤(例えばヒンダードフェノール、ヒド
ロキノン、ホスファイト類およびこれらの置換体な
ど)、紫外線吸収罪(例えばレゾルシノール、サリシレ
ート、ベンゾトリアゾール、ベンゾフェノンなど)、滑
剤および離型剤(モンタン酸およびその塩、そのエステ
ル、そのハーフエステル、ステアリルアルコール、ステ
アラミドおよびポリエチレンワックスなど)、染料(例
えばニグロシンなど)および顔料(たとえば硫化カドミ
ウム、フタロシアニンなどを含む着色剤、可塑剤、難燃
助剤、帯電防止剤などの通常の添加剤や他の熱可塑性樹
脂(フッ素樹脂など)が含有されていてもよい。
【0056】本発明の端子間のピッチ間隔が0.8mm
以下のファインピッチコネクター成型品とは端子間のピ
ッチ間隔が0.8mm以下、特に0.6mm以下、さら
に0.5mm以下、またさらに0.4mm以下であるコ
ネクター成形品である。
【0057】本発明においては端子間の樹脂部分の肉厚
は0.4mm以下、特に0.3mm以下、さらに0.2
mm以下であるコネクター成形品とすることができる。
【0058】本発明のファインピッチコネクター成形品
の製造方法は特に限定されるものではないが、溶融混練
により液晶性樹脂組成物を製造し、次いで溶融成形によ
り望みの成形品とすることができる。
【0059】液晶性樹脂組成物の製造方法も特に限定さ
れるものではないが、溶融混練により液晶性樹脂組成物
を製造し、次いで溶融成形により望みの成形品とするこ
とができる。
【0060】具体的には例えば、バンバリーミキサー、
ゴムロール機、ニーダー、単軸もしくは二軸押出機など
を用い、200〜400℃の温度で溶融混練して組成物
とすることができる。なかでも2軸押出機を使用し、原
料である(A)液晶性樹脂、(B)充填剤、(C)オレ
フィン系重合体および他の添加剤などを一括にブレンド
した後、該押出機に供給する方法、また、原料を逐次か
つ連続的に該押出機に供給する方法などにより溶融混練
する方法などを適用することが推奨される。
【0061】本発明においては液晶性樹脂組成物の溶融
粘度が下記条件範囲であることが重要である。すなわ
ち、測定温度:液晶性樹脂の融点(Tm)+10℃ ノズルサイズ:ノズルの直径1.0mmφ、ノズルの長
さ10mm で測定した溶融粘度がずり速度1200(1/秒)にお
いて200Pa・s以下、かつ、ずり速度12(1/
秒)において300〜2500Pa・s、好ましくはず
り速度1200(1/秒)において90Pa・s以下、
かつ、ずり速度12(1/秒)において350〜130
0Pa・s、特に好ましくはずり速度1200(1/
秒)において70Pa・s以下、かつ、ずり速度12
(1/秒)において450〜900Pa・sであること
が好ましい。
【0062】ずり速度が1200(1/秒)において2
00Pa・sを越えると成形時の流動性が低下し、成形
品の賦形が十分にできないばかりか、賦形のために成形
圧力を増圧する必要があるため成形品にバリが発生しや
すくなる。また、ずり速度が12(1/秒)において2
500Pa・sを越えると特に金型内の薄肉先端部へ樹
脂が十分に充填されず、ピッチ間隔が0.8mm以下の
ファインピッチコネクターを安定的に賦形することが困
難となる。一方、ずり速度が12(1/秒)において3
00Pa・sに満たないとバリの発生が顕著となる。
【0063】本発明のファインピッチコネクター成形品
は上述の液晶性樹脂組成物を射出成形により成形するこ
とが好ましい。特に、限定されるものではないが、好ま
しい射出成形法としては、例えば、前記の液晶性樹脂の
融点−30℃から融点+50℃の範囲に設定されたイン
ライン型射出成形機に前記の液晶性樹脂組成物を供し、
金型温度を約70℃から150℃の温度条件に設定した
成形品の金型に射出成形してファインピッチコネクター
成形品を得るなどの方法が推奨される。
【0064】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳述す
る。
【0065】参考例1 p−ヒドロキシ安息香酸994重量部、4,4´−ジヒ
ドロキシビフェニル126重量部、テレフタル酸112
重量部、固有粘度が約0.6dl/gのポリエチレンテ
レフタレート216重量部および無水酢酸960重量部
を撹拌翼、留出管を備えた反応容器に仕込み重縮合を行
ない、重縮合を完結させ、樹脂(A)を得た。この樹脂
の融点(Tm)は314℃であった。
【0066】参考例2 p−ヒドロキシ安息香酸994重量部、4,4´−ジヒ
ドロキシビフェニル222重量部、2,6−ジアセトキ
シナフタレン147重量部、無水酢酸1078重量部お
よびテレフタル酸299重量部を撹拌翼、留出管を備え
た反応容器に仕込み、重縮合を行ない、重縮合を間欠さ
せ、樹脂(B)を獲た。この樹脂の融点(Tm)は33
6℃であった。
【0067】参考例3 p−アセトキシ安息香酸1296重量部と固有粘度が約
0.6dl/gのポリエチレンテレフタレート346重
量部を撹拌翼、留出管を備えた反応容器に仕込み、重縮
合を行ない、樹脂(C)を得た。この樹脂の融点(T
m)は283℃であった。
【0068】参考例4 p−ヒドロキシ安息香酸654重量部、4,4´−ジヒ
ドロキシビフェニル266重量部、6−ヒドロキシ−2
−ナフトエ酸61重量部、テレフタル酸237重量部及
び無水酢酸890重量部を撹拌翼、留出管を備えた反応
容器に仕込み、重縮合を行ない、重縮合を完結させ、樹
脂(D)を得た。この樹脂の融点(Tm)は347℃で
あった。
【0069】参考例5 p−アセトキシ安息香酸921重量部と6−アセトキシ
−2−ナフトエ酸435重量部を撹拌翼、留出管を備え
た反応容器に仕込み、重合時間を変えて重縮合を行な
い、樹脂(E)を得た。この樹脂の融点(Tm)は28
3℃であった。
【0070】ここで融点(Tm)とは示差熱量測定によ
りポリマーを室温から20℃/分の昇温条件で測定した
際に観測される吸熱ピーク温度Tm1の観測後、Tm1
+20℃の温度まで昇温し、同温度で5分間保持した
後、20℃/分の降温条件で室温まで一旦冷却した後、
再度20℃/分の昇温条件で測定した際に観測される吸
熱ピーク温度を指す。
【0071】実施例1〜7、比較例1〜5 原料供給口と中間添加口を有する35mmφの2軸押出
機を用い、参考例1〜4で得た液晶性樹脂を、シリンダ
温度を各々の液晶性樹脂の融点に設定した35mmφの
2軸押出機の原料供給口に供給し、次いで中間添加口か
ら表1に示した充填剤を表1に示した割合になるように
供給し、溶融混練して液晶性樹脂組成物のペレットとし
た。次に得られたペレットの溶融粘度を下記条件で測定
し、その結果を表1に示した。
【0072】(溶融粘度測定条件) 温度:液晶性樹脂の融点(Tm)+10℃ ノズルサイズ:ノズルの直径1.0mmφ、ノズルの長
さ10mm ずり速度1200(1/秒)およびずり速度12(1/
秒) また、得られたペレットを住友ネスタール射出成形機プ
ロマット(住友重機械工業(株)製)に供し、シリンダ
ー温度を融点+10℃、金型温度130℃の条件で外形
寸法が幅0.3mm×長さ22mm×高さ5mmで、端
子間のピッチ間隔が0.5mm、端子間の樹脂部分の肉
厚が0.3mmのファインピッチコネクター成形品の4
個取り金型(ゲート形状:ピンポイントゲート)を用
い、ファインピッチコネクター成形品を射出成形した。
図1は該ファインピッチコネクター成形品の4個取り金
型の断面概念図であり、各成形品はランナー2から各ゲ
ート3を通過して成形品キャビティ4中に充填された樹
脂により形成される。
【0073】4個のキャビティ(E,F,G,H)に樹
脂が充填され、成形品が射出成形できる最低の圧力(成
形可能最低圧力)および各成形品の肉厚が0.3mmの
薄肉部分(端子間の樹脂部分)の樹脂の充填状態を観察
した。また、キャビティHの成形品の部位Mに発生した
バリの大きさを測定した。図2はキャビティHで成形さ
れた成形品の斜視図であり、部位Mの位置が示されてい
る。さらに、キャビティHの成形品を各温度に設定した
ハンダ浴に20秒間浸漬し、成形品に発泡や変形などの
異常が発生しない最高温度をハンダ耐熱温度として求め
た。
【0074】これらの結果を表1に示した。
【0075】
【表1】
【0076】実施例8〜15 実施例1においてさらにオレフィン系重合体、カーボン
ブラックを液晶性樹脂100重量部に対し、表2に示し
た割合に配合した液晶性樹脂組成物を用いた以外は実施
例1と同様に行なった。
【0077】これらの結果を表2に示した。
【0078】
【表2】
【0079】参考例6 以下の実施例で用いた有機臭素化合物の構造を表3に示
す。
【0080】
【表3】
【0081】実施例16〜21 実施例13において更に表3(参考例6)に示した有機
臭素化物を液晶性樹脂100重量部に対し表4に示した
割合に配合した液晶性樹脂組成物を用いた以外は実施例
1と同様にして組成物のペレットを製造した。このペレ
ットを住友ネスタール射出成形機プロマット40/25
(住友重機械工業(株)製)に供し、シリンダー温度を
融点+10℃、金型温度を90℃の条件にて0.5mm
(厚み)×12.7mm×127mmの燃焼試験片を成
形し、該燃焼試験片を用いてUL94規格に従い垂直型
燃焼テストを実施し、難燃性を評価した以外は実施例1
と同様に行なった。
【0082】これらの結果を表4に示した。
【0083】
【表4】
【0084】
【発明の効果】本発明の端子間のピッチ間隔が0.8m
m以下のファインピッチコネクター成形品はその有する
優れた耐熱性、機械特性、寸法精度が優れ、ウェルド強
度も優れるので電気・電子関連機器、精密機械関連機
器、事務用機器、自動車・車両関連部品・その他各種用
途に用いるファインピッチコネクターとして有用であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は実施例で成形したファインピッチコネク
ター成形品の4個取り金型の断面概念図である。
【図2】図2はキャビティHで成形された成形品の斜視
図である。
【符号の説明】
1.金型 2.ランナー 3.ゲート 4.成形品キャビティー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01R 43/18 H01R 43/18

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)異方性溶融相を形成する液晶性ポリ
    エステルおよび液晶性ポリエステルアミドから選ばれた
    1種以上の液晶性樹脂100重量部に対して、(B)充
    填剤0〜400重量部を配合してなる液晶性樹脂組成物
    であって、かつ、該組成物の溶融粘度が下記条件範囲で
    ある組成物を射出成形により成形することを特徴とする
    端子間のピッチ間隔が0.8mm以下のファインピッチ
    コネクター成形品。 (溶融粘度測定条件) 温度:液晶性樹脂の融点(Tm)+10℃ ノズルサイズ:ノズルの直径1.0mmφ、ノズルの長
    さ10mm (溶融粘度)ずり速度1200(1/秒)の溶融粘度が
    200Pa・s以下、かつ、ずり速度12(1/秒)の
    溶融粘度が300〜2500Pa・s
  2. 【請求項2】液晶性組成物の溶融粘度が下記条件範囲で
    ある組成物を射出成形により成形することを特徴とする
    端子間のピッチ間隔が0.8mm以下の請求項1記載の
    ファインピッチコネクター成形品。 (溶融粘度測定条件) 温度:液晶性樹脂の融点(Tm)+10℃ ノズルサイズ:ノズルの直径1.0mmφ、ノズルの長
    さ10mm (溶融粘度)ずり速度1200(1/秒)の溶融粘度が
    90Pa・s以下、かつ、ずり速度12(1/秒)の溶
    融粘度が350〜1300Pa・s
  3. 【請求項3】端子間のピッチ間隔が0.6mm以下であ
    る請求項1または2記載のファインピッチコネクター成
    形品。
  4. 【請求項4】液晶性樹脂(A)が全芳香族ポリエステ
    ル、全芳香族の液晶性ポリエステルアミド、エチレンジ
    オキシ単位を有する液晶性ポリエステル、エチレンジオ
    キシ単位を有する液晶性ポリエステルアミドから選ばれ
    た1種以上の液晶性樹脂である請求項1〜3のいずれか
    記載のファインピッチコネクター成形品。
  5. 【請求項5】(A)液晶性樹脂が下記[(I)、(I
    I)および(IV)]、[(I)、(III)および
    (IV)]または[(I)、(II)、(III)およ
    び(IV)]の構造単位からなる液晶性ポリエステルで
    ある請求項1〜4のいずれか記載のファインピッチコネ
    クター成形品。 【化1】 (ただし式中のR1は、 【化2】 から選ばれた一種以上の基を示し、R2は、 【化3】 から選ばれた一種以上の基を示す。また、式中Xは水素
    原子または塩素原子を示し、構造単位[(II)+(I
    II)]と構造単位(IV)は実質的に等モルであ
    る。)
  6. 【請求項6】液晶性樹脂組成物が(A)液晶性樹脂10
    0重量部に対して、さらにポリエチレン、ポリプロピレ
    ン、エチレンと炭素数3以上のα−オレフィンを共重合
    してなる共重合体、プロピレンと炭素数が4以上のα−
    オレフィンを共重合してなる共重合体、エチレンと炭素
    数が3以上のα−オレフィンおよび非共役ジエンを共重
    合してなる共重合体およびプロピレンと炭素数が4以上
    のα−オレフィンおよび非共役ジエンを共重合してなる
    共重合体から選ばれた一種以上のオレフィン系重合体
    0.01〜10重量部を配合してなるものである請求項
    1〜5のいずれか記載のファインピッチコネクター成形
    品。
  7. 【請求項7】液晶性樹脂組成物が(A)液晶性樹脂10
    0重量部に対して、さらに有機臭素化物0.5〜60重
    量部を配合してなるものである請求項1〜6のいずれか
    記載のファインピッチコネクター成形品。
  8. 【請求項8】有機臭素化物が臭素化スチレンモノマから
    製造した下記構造単位の一種以上を主要構成成分とする
    重量平均分子量が1×10〜120×10のポリ臭
    素化スチレンである請求項7記載のファインピッチコネ
    クター成形品。 【化4】
  9. 【請求項9】液晶性樹脂組成物が(A)液晶性樹脂10
    0重量部に対して、さらにカーボンブラック0.01〜
    10重量部を配合してなるものである請求項1〜8のい
    ずれか記載のファインピッチコネクター成形品。
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