JPH09204853A - スイッチ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 操作子の構成が複雑になって、操作子の製作
にコストがかかるという問題点があった。 【解決手段】 操作子２にレバー部３と押圧部２３とを
設け、ケース１内に電磁石装置５を収容固定して、この
電磁石装置５のコイル１５を捲回したヨーク１４の端部
を吸着部１４Ａとし、ケース１内に前記吸着部１４Ａ側
に向かう永久磁石スライド部８を設け、この永久磁石ス
ライド部８にスライダー１６を移動可能に設け、このス
ライダー１６に永久磁石２０とこの永久磁石２０により
磁化される鉄板２１とを設け、この鉄板２１に吸着部１
４Ａと対向する突起部２２を設け、スライダー１６に、
操作子２のレバー部３を転動可能に係合させると共に、
ケース１内に、鉄板２１の突起部２２がヨーク１４の吸
着部１４Ａに吸着された状態で操作子２の押圧部２３に
圧縮される復帰ばね２４を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、遮断機能付きのス
イッチ装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来のこの種のスイッチ装置としては、
実開平４−５８９１７号公報に開示された技術がある。
この開示技術は、図９に示すようにケース４０に対して
揺動自在に枢着された操作子４１と、この操作子４１の
揺動に伴ってオン・オフされる常開型のスイッチ装置を
有している。そして、ケース４０内には電磁石装置４２
が収容固定してあり、この電磁石装置４２は、略Ｕ字形
状の鉄心４３を備え、この鉄心４３の一方の脚片にはコ
イル４４を巻装したコイルボビン４５が装着してある。
そして、鉄心４３の脚片はコイルボビン４５から突出し
ている。

【０００３】また、操作子４１の下面には鉄心４３の両
脚片の先端部に離接可能な鉄片からなる接極子４６が固
着してあり、接極子４６は、鉄心４３の両脚片に対応し
て一対あり、両接極子４６の間には永久磁石４７が取り
付けてある。この永久磁石４７は各接極子４６を異極に
励磁する。

【０００４】そして、操作子４１の右端部をケース４０
に押し込んだ状態では、接極子４６が鉄心４３に当接し
て、永久磁石４７の磁力により復帰ばね４８のばね力に
抗して操作子４１が保持されてスイッチ・オンの状態に
なる。

【０００５】また、コイル４４に通電して鉄心４３と永
久磁石４７との間に反発力を生じさせることにより、操
作子４１が復帰ばね４８のばね力によって反転し、スイ
ッチ・オフの状態になる。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のスイッチ装置にあっては、操作子４１の下面に鉄心
４３の両脚片の先端部に離接可能な鉄片からなる接極子
４６と永久磁石４７とが固着してあるために、操作子４
１に、接極子４６と永久磁石４７を装着するための装着
部を形成する必要があり、構成が複雑になって、操作子
の製作にコストがかかるという問題点があった。

【０００７】本発明は、上記の問題点に着目して成され
たものであって、その目的とするところは、操作子には
接極子及び永久磁石を装着するための装着部を形成する
必要がなくなり、この操作子の製作コストが安価になる
スイッチ装置を提供することにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項１の発明に係わるスイッチ装置は、ケース
に対して揺動自在に枢着された操作子を備え、この操作
子の揺動に伴ってオン・オフされるスイッチ機構を有す
るスイッチ装置において、前記操作子にレバー部と押圧
部とを設け、前記ケース内に電磁石装置を収容固定し
て、この電磁石装置のコイルを捲回したヨークの端部を
吸着部とし、前記ケース内に前記吸着部側に向かう永久
磁石スライド部を設け、この永久磁石スライド部にスラ
イダーを移動可能に設け、このスライダーに永久磁石と
この永久磁石により磁化されると共に、前記吸着部に吸
着される磁性体を設け、前記スライダーに、前記操作子
の前記レバー部を転動可能に係合させると共に、前記ケ
ース内に、前記磁性体が前記ヨークの吸着部に吸着され
た状態で前記操作子の押圧部に圧縮される復帰ばねを設
けたことを特徴とする。

【０００９】かかる構成により、スイッチ装置がオン状
態の場合は、前記永久磁石の磁力により前記磁性体が前
記ヨークの吸着部に吸着されていて、前記復帰ばねは圧
縮されている。

【００１０】そして、スイッチ装置をオフにする場合に
は、電磁石装置のコイルに通電して前記ヨークを励磁し
て、このヨークの吸着部に、前記永久磁石の磁力に抗し
て反発力を発生させることにより、前記磁性体の吸着力
を減少させて、前記復帰ばねのばね力で操作子をスイッ
チ装置がオン状態とは逆に回動させ、前記永久磁石を搭
載したスライダーを、磁性体が前記ヨークの吸着部と離
間する方向に移動させる。

【００１１】したがって、前記操作子には、接極子及び
永久磁石を装着するための装着部を形成する必要がなく
なり、この操作子の製作コストが安価になる。

【００１２】また、上記の目的を達成するために、請求
項２の発明に係わるスイッチ装置は、請求項１記載のス
イッチ装置において、前記電磁石装置のボビンに、一対
のスライドレール部を有する前記永久磁石スライド部を
形成し、前記スライダーの下部に前記スライドレール部
を抱き込むスライド溝部を形成して、このスライド溝部
で前記スライドレール部を抱き込んで前記スライダーを
移動可能に前記永久磁石スライド部に設け、前記スライ
ダーに、磁石収容部と、前記操作子の前記レバー部を転
動可能に係合するレバー係合部とを設け、前記磁石収容
部に前記永久磁石と、この永久磁石の両側に位置する前
記磁性体とを収容固定した。

【００１３】かかる構成により、上記した請求項１の発
明の作用と同様な作用を奏し得る。

【００１４】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図１は本発明に係わるスイッチ装
置の縦断面図、図２は同スイッチ装置の横断面図、図３
は同スイッチ装置における電磁石装置の平面図、図４は
図３のＡ−Ａ線に沿う断面図、図５は図３のＢ方向から
の矢視図、図６は永久磁石を搭載したスライダーの正面
図、図７は同スライダーの側面図、図８は図７のＣ−Ｃ
線に沿う断面図である。

【００１５】本発明に係わるスイッチ装置は、図１に示
すようにケース１と、一方に揺動してスイッチ機構（図
示せず）をオン作動させ他方に揺動してスイッチ機構を
オフ作動させる操作子２とを有しており、この操作子２
は合成樹脂製であり、操作子２の内側にはレバー部３
が、この操作子２に一体に形成してある。

【００１６】前記スイッチ機構は、例えば、操作子２を
一方に揺動した際に反転ばねで操作子２を一方に揺動し
た状態にして操作子２に連動する可動接片の可動接点を
固定接点に接触させてスイッチ・オンにし、操作子２を
他方に揺動した際に反転ばねで操作子２を他方に揺動し
た状態にして操作子２に連動する可動接片の可動接点を
固定接点により離してスイッチ・オフにするものであ
る。

【００１７】そして、ケース１の底部には電磁石装置５
が縦置きにして固着してある。この電磁石装置５は合成
樹脂製のボビン６を備えており、このボビン６は、図３
及び図４に示すように巻線保持部７と永久磁石スライド
部８とを有しており、巻線保持部７には凹部９が形成し
てあり、また、永久磁石スライド部８には一対のスライ
ドレール部１０、１０が形成してあり、凹部９の右側は
切り欠かれていて、この切欠部１１により凹部９はスラ
イドレール部１０、１０側に通じている。

【００１８】そして、巻線保持部７の左側部には一方の
端子１２が取り付けてあり、また、前記スライドレール
部１０、１０間には他方の端子１３の中間部１３Ａが位
置しており、この中間部１３Ａから直角に接続部１３Ｂ
が立ち上げてあり、この接続部１３Ｂは前記切欠部１１
を避けている。また、他方の端子１３の中間部１３Ａの
右端部は直角に曲げて接続端部１３Ｃが形成してある。

【００１９】上記のように構成されたボビン６は前記ケ
ース１内に収容されており、一方及び他方の端子１２、
１３のそれぞれの接続端部１２Ｃ、１３Ｃがケース１の
底面部を貫通して外部に突出している。そして、ボビン
６の巻線保持部７の凹部９にはヨーク（鉄芯）１４の下
部が挿入固定されており、このヨーク１４の周部にコイ
ル１５が捲回されていて、このコイル１５のコイル線の
一端部は一方の端子１２の接続部１２Ｂに、コイル線の
他端部は他方の端子１３の接続部１３Ｂにそれぞれ接続
されている。そして、ヨーク１４の下部の左側には一対
の吸着部１４Ａ、１４Ａが形成してあり、これらの吸着
部１４Ａ、１４Ａは前記切欠部１１からスライドレール
部１０、１０側に突出している。

【００２０】前記永久磁石スライド部８のスライドレー
ル部１０には合成樹脂製のスライダー１６が移動可能に
設けてある。すなわち、このスライダー１６は、図６乃
至図８に示すようにその下部に前記スライドレール部１
０、１０を抱き込むスライド溝部１７、１７を、中間部
に磁石収容部１８を、上端部にレバー係合部１９をそれ
ぞれ有している。そして、磁石収容部１８には、永久磁
石２０と、この永久磁石２０両側に位置する磁性体であ
る鉄板２１、２１とが収容してある。これら鉄板２１、
２１の左側縁部には突起部２２、２２が形成してあり、
これらの突起部２２、２２はスライダー１６の左面部よ
り左方に突出している。

【００２１】そして、上記のように永久磁石２０を搭載
したスライダー１６は、そのスライド溝部１７、１７で
前記スライドレール部１０、１０を抱き込んで左右方向
に移動可能になされており、永久磁石２０の両側の鉄板
２１、２１の突起部２２、２２が、前記ヨーク１４の吸
着部１４Ａ、１４Ａに磁気力で吸着されており、スライ
ダー１６のレバー係合部１９には、操作子２のレバー部
３が転動可能に係合している。

【００２２】上記のように、永久磁石２０の両側の鉄板
２１、２１の突起部２２、２２が、前記ヨーク１４の吸
着部１４Ａ、１４Ａに磁気力で吸着された状態では、操
作子２の端部のばね受け部２３がケース１の右側に設け
た復帰ばね２４を圧縮している。

【００２３】次に、上記のように構成されたスイッチ装
置の作動を説明する。図１はスイッチ装置がオンの状態
であり、このスイッチ装置がオン状態の場合は、上記し
たように前記永久磁石２０の磁力により、この永久磁石
２０の両側の鉄板２１、２１の突起部２２、２２が、前
記ヨーク１４の吸着部１４Ａ、１４Ａに吸着されてい
て、復帰ばね２４は圧縮されている。

【００２４】そして、スイッチ装置をオフにする場合に
は、電磁石装置５のコイル１５に通電して前記ヨーク１
４を励磁して、このヨーク１４の吸着部１４Ａ、１４Ａ
に、前記永久磁石２０の磁力に抗して反発力を発生させ
ることにより、前記鉄板２１、２１の吸着力を減少させ
て、前記復帰ばね２４のばね力で操作子２を図１の状態
とは逆に回動させ、永久磁石２０を搭載したスライダー
１６を右方に移動させる。

【００２５】また、スイッチ装置を手動でオフにする場
合には、指で操作子２を押して、この操作子２を図１の
状態とは逆に回動させ、永久磁石２０を搭載したスライ
ダー１６を右方に移動させる。

【００２６】上記した本発明の実施の形態によれば、前
記操作子２には、従来にように接極子４６と永久磁石４
７とを装着するための装着部を形成する必要がなくな
り、この操作子２の製作コストが安価になる。

【００２７】

【発明の効果】以上説明したように、請求項１の発明に
係わるスイッチ装置によれば、ケースに対して揺動自在
に枢着された操作子を備え、この操作子の揺動に伴って
オン・オフされるスイッチ機構を有するスイッチ装置に
おいて、前記操作子にレバー部と押圧部とを設け、前記
ケース内に電磁石装置を収容固定して、この電磁石装置
のコイルを捲回したヨークの端部を吸着部とし、前記ケ
ース内に前記吸着部側に向かう永久磁石スライド部を設
け、この永久磁石スライド部にスライダーを移動可能に
設け、このスライダーに永久磁石とこの永久磁石により
磁化されると共に、前記吸着部に吸着される磁性体を設
け、前記スライダーに、前記操作子の前記レバー部を転
動可能に係合させると共に、前記ケース内に、前記磁性
体が前記ヨークの吸着部に吸着された状態で前記操作子
の押圧部に圧縮される復帰ばねを設けたことにより、ス
イッチ装置がオン状態の場合は、前記永久磁石の磁力に
より磁性体が前記ヨークの吸着部に吸着されていて、前
記復帰ばねは圧縮されている。そして、スイッチ装置を
オフにする場合には、電磁石装置のコイルに通電して前
記ヨークを励磁して、このヨークの吸着部に、前記永久
磁石の磁力に抗して反発力を発生させることにより、前
記磁性体の吸着力を減少させて、前記復帰ばねのばね力
で操作子をスイッチ装置がオン状態とは逆に回動させ、
前記永久磁石を搭載したスライダーを、磁性体が前記ヨ
ークの吸着部と離間する方向に移動させる。

【００２８】したがって、前記操作子には、接極子及び
永久磁石を装着するための装着部を形成する必要がなく
なり、この操作子の製作コストが安価になる。

【００２９】また、請求項２の発明に係わるスイッチ装
置によれば、請求項１記載のスイッチ装置において、前
記電磁石装置のボビンに一対のスライドレール部を有す
る前記永久磁石スライド部を形成し、前記スライダーの
下部に前記スライドレール部を抱き込むスライド溝部を
形成して、このスライド溝部で前記スライドレール部を
抱き込んで前記スライダーを移動可能に前記永久磁石ス
ライド部に設け、前記スライダーに、磁石収容部と、前
記操作子の前記レバー部を転動可能に係合するレバー係
合部とを設け、前記磁石収容部に、前記永久磁石とこの
永久磁石の両側に位置する前記磁性体とを収容固定した
ことにより、上記した請求項１の発明の効果と同様な効
果を奏し得る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係わるスイッチの縦断面図である。

【図２】同スイッチの横断面図である。

【図３】同スイッチにおける電磁石装置の平面図であ
る。

【図４】図３のＡ−Ａ線に沿う断面図である。

【図５】図３のＢ方向からの矢視図である。

【図６】永久磁石を搭載したスライダーの正面図であ
る。

【図７】同スライダーの側面図である。

【図８】図７のＣ−Ｃ線に沿う断面図である。

【図９】従来のスイッチ装置の縦断面図である。

【図１０】図９のＤ−Ｄ線に沿う断面図である。

【符号の説明】

１ ケース ２ 操作子 ３ レバー部 ５ 電磁石装置 ８ 永久磁石スライド部 １４ ヨーク １４Ａ 吸着部 １５ コイル ２０ 永久磁石 ２１ 鉄板（磁性体） ２２ 突起部 ２３ 押圧部 ２４ 復帰ばね

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ケースに対して揺動自在に枢着された操
   作子を備え、この操作子の揺動に伴ってオン・オフされ
   るスイッチ機構を有するスイッチ装置において、前記操
   作子にレバー部と押圧部とを設け、前記ケース内に電磁
   石装置を収容固定して、この電磁石装置のコイルを捲回
   したヨークの端部を吸着部とし、前記ケース内に前記吸
   着部側に向かう永久磁石スライド部を設け、この永久磁
   石スライド部にスライダーを移動可能に設け、このスラ
   イダーに永久磁石とこの永久磁石により磁化されると共
   に、前記吸着部に吸着される磁性体を設け、前記スライ
   ダーに、前記操作子の前記レバー部を転動可能に係合さ
   せると共に、前記ケース内に、前記磁性体が前記ヨーク
   の吸着部に吸着された状態で前記操作子の押圧部に圧縮
   される復帰ばねを設けたことを特徴とするスイッチ装
   置。
2. 【請求項２】 前記電磁石装置のボビンに、一対のスラ
   イドレール部を有する前記永久磁石スライド部を形成
   し、前記スライダーの下部に前記スライドレール部を抱
   き込むスライド溝部を形成して、このスライド溝部で前
   記スライドレール部を抱き込んで前記スライダーを移動
   可能に前記永久磁石スライド部に設け、前記スライダー
   に、磁石収容部と、前記操作子の前記レバー部を転動可
   能に係合するレバー係合部とを設け、前記磁石収容部に
   前記永久磁石と、この永久磁石の両側に位置する前記磁
   性体とを収容固定した請求項１記載のスイッチ装置。