JPH09202282A - バーハンドル車両用操作レバーの握り代調整機構 - Google Patents

バーハンドル車両用操作レバーの握り代調整機構

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Publication number
JPH09202282A
JPH09202282A JP1251996A JP1251996A JPH09202282A JP H09202282 A JPH09202282 A JP H09202282A JP 1251996 A JP1251996 A JP 1251996A JP 1251996 A JP1251996 A JP 1251996A JP H09202282 A JPH09202282 A JP H09202282A
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JP
Japan
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cam
knocker
pin
lever
clutch
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Pending
Application number
JP1251996A
Other languages
English (en)
Inventor
Toru Aonuma
亨 青沼
Naoki Kobayashi
小林  直樹
Yasuhiko Tsuchiya
靖彦 土屋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissin Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Nissin Kogyo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 握り代調整機構の部品点数と組付け工数を大
幅に削減して、組付け作業性と生産性を向上し、低コス
ト化と軽量化とを図る。 【構成】 レバー本体11の作用腕対向部11cを、ノ
ッカー12の作用腕12aよりも厚肉に形成する。作用
腕対向部11cにピン孔11gを設ける。ピン孔11g
に、上側のガイド受け部を兼ねたクラッチ収容部11i
と、ガイド受け部11kとを設ける。アジャストピン1
9に、中心軸Oからの距離がそれぞれに異なるカム面1
9fを周方向に連続させたカムクラッチ部19aと、回
動ガイド部19b,19dとを設ける。カムクラッチ部
19aと回動ガイド部19bとをクラッチ収容部11i
に収容し、ガイド受け部11kに回動ガイド部19dを
係合し、操作ダイヤル19cをざぐり孔11jに収容し
て、アジャストピン19をピン孔11gに吊持する。作
用腕12aにカム当接面12dを有する突部12eを設
け、該カム当接面12dを、コイルスプリング20の付
勢力によって、カムクラッチ部19aのいずれか1つの
カム面19fに当接させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動二輪車を始め、車
体前部に操向用のハンドルバーを備える自動三輪車や三
・四輪バギー車等のバーハンドル車両のブレーキやクラ
ッチを液圧で作動する液圧マスタシリンダの操作レバー
に係り、詳しくは操作レバーとハンドルバーのクリップ
との間の握り代を調整できるようにしたバーハンドル車
両用操作レバーの握り代調整機構に関する。
【0002】
【従来の技術】自動二輪車等のブレーキやクラッチを液
圧で作動するバーハンドル車両用の液圧マスタシリンダ
装置には、例えば特公昭63−2836号や特公平6−
8115号公報に示される操作レバーが用いられてい
る。この操作レバーは、ハンドルバー端部のグリップ前
方に配設されるレバー本体と、作用腕を前記液圧マスタ
シリンダのシリンダ孔に内挿されたピストンの後端に臨
ませて配設されるノッカーとに分割されており、レバー
本体とノッカーの作用腕との間に握り代調整機構を設
け、レバー本体を握り代調整機構でグリップに接近また
は離間する方向へ移動させることによって、レバー本体
とグリップとの間の握り代を、ライダーの体格や好みに
合わせて調整できるようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
握り代調整機構は、使用する構成部品の点数が多いため
に組付け工数が多く、部品の製造・管理が面倒であるば
かりか組付け作業が繁雑となって、組付け作業性や生産
性並びにコストの各面で不利であった。また、操作レバ
ー重量も重く嵩むため好ましくなく、成形後にレバー本
体やノッカーに行なう孔開けや切削等の各種の後加工も
多く、不利であった。
【0004】本発明は、このような実情を背景にしてな
されたもので、その目的とするところは、部品点数と組
付け工数を大幅に削減して、組付け作業性と生産性に優
れたバーハンドル車両用操作レバーの握り代調整機構を
低コストで提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述の目的に従い、第1
発明として、液圧マスタシリンダに付設される操作レバ
ーを、ハンドルバー端部のグリップ前方に配設されるレ
バー本体と、作用腕を前記液圧マスタシリンダのシリン
ダ孔に内挿されたピストンの後端に臨ませて配設される
ノッカーとに分割し、該ノッカーの作用腕と前記レバー
本体の作用腕対向部との間に、レバー本体を前記グリッ
プに接近または離間する方向へ移動して、レバー本体と
グリップとの間の握り代を調整する握り代調整機構を設
けたバーハンドル車両用操作レバーにおいて、前記握り
代調整機構を、前記レバー本体の作用腕対向部と前記ノ
ッカーの作用腕のいずれか一方を他方よりも厚肉に形成
し、該一方に、前記他方側の側面に開口する縦方向のピ
ン孔を設けて、該ピン孔にアジャストピンを装着し、該
アジャストピンに、中心軸からの距離がそれぞれに異な
るカム面を周方向に連続させたカムクラッチ部と、該カ
ムクラッチ部を挟んだ上下に円形の回動ガイド部とを設
け、前記ピン孔に、前記アジャストピンのカムクラッチ
部よりも大きなクラッチ収容部と、該クラッチ収容部を
挟んだ上下に前記回動ガイド部と同径の円弧面からなる
2つのガイド受け部とを設け、該ガイド受け部にそれぞ
れ回動ガイド部を係合すると共に、前記クラッチ収容部
にカムクラッチ部を収容して、前記アジャストピンを回
動可能に支持し、前記レバー本体の作用腕対向部とノッ
カーの作用腕の他方にカム当接面を形成して、該カム当
接面を前記ピン孔側部の開口から前記アジャストピンの
カムクラッチ部へ向けて突設し、前記レバー本体とノッ
カーとの間に、レバー本体を握り方向へ付勢して、前記
カム当接面を常時カムクラッチ部のいずれか1つのカム
面に当接させるスプリング等の付勢手段を設けている。
【0006】また、前記の目的を達成する第2発明とし
て、液圧マスタシリンダに付設される操作レバーを、ハ
ンドルバー端部のグリップ前方に配設されるレバー本体
と、作用腕を前記液圧マスタシリンダのシリンダ孔に内
挿されたピストンの後端に臨ませて配設されるノッカー
とに分割し、該ノッカーの作用腕と前記レバー本体の作
用腕対向部との間に、レバー本体を前記グリップに接近
または離間する方向へ移動して、レバー本体とグリップ
との間の握り代を調整する握り代調整機構を設けたバー
ハンドル車両用操作レバーにおいて、前記握り代調整機
構を、前記レバー本体の作用腕対向部と前記ノッカーの
作用腕のいずれか一方を他方よりも厚肉に形成し、該一
方に、前記他方側の側面に開口する縦方向のピン孔を設
けて、該ピン孔にアジャストピンを装着し、該アジャス
トピンに、中心軸からの距離がそれぞれに異なる複数の
突状及び/または凹状のカム部を周方向に設けたカムク
ラッチ部と、該カムクラッチ部を挟んだ上下に円形の回
動ガイド部とを設け、前記ピン孔に、前記アジャストピ
ンのカムクラッチ部よりも大きなクラッチ収容部と、該
クラッチ収容部を挟んだ上下に前記回動ガイド部と同径
の円弧面からなる2つのガイド受け部とを設け、該ガイ
ド受け部にそれぞれ回動ガイド部を係合すると共に、前
記クラッチ収容部にカムクラッチ部を収容して、前記ア
ジャストピンを回動可能に支持し、前記レバー本体の作
用腕対向部とノッカーの作用腕の他方に凹状及び/また
は突状のカム嵌合部を形成して、該カム嵌合部を前記ピ
ン孔側部の開口からアジャストピンのカムクラッチ部へ
向けて突設し、前記レバー本体とノッカーとの間に、レ
バー本体を握り方向へ付勢して、前記カム嵌合部を常時
カムクラッチ部のいずれかのカム部と凹凸嵌合するスプ
リング等の付勢手段を設けている。
【0007】側面の開口からピン孔へ差し込まれたアジ
ャストピンは、回動ガイド部と軸受凹部との係合や、操
作ダイヤルがピン孔のいずれかの部分と係合して吊持さ
れ、また回動ガイド部とガイド受け部との係合によって
回動可能に支持される。カムクラッチ部外周のカム面や
カム部は、付勢手段にて握り方向へ付勢してレバー本体
によって、カム当接面やカム嵌合部と当接或いは凹凸嵌
合し、アジャストピンは、ピン孔での回動とピン孔の側
面開口からの抜けがそれぞれ阻止され、レバー本体とグ
リップとの間に握り代が設定される。
【0008】また、握り代を調整する場合には、レバー
本体を付勢手段の付勢力に抗して反握り方向へ回動し、
カム面とカム当接面との当接やカム部とカム嵌合部との
凹凸嵌合を解除しながら、回動ダイヤルを操作してアジ
ャストピンを回動し、アジャストピンの所望のカム面や
カム部をカム当接面やカム嵌合部に向けてレバー本体を
解除し、該レバー本体を再び付勢手段で握り方向へ付勢
することにより、レバー本体とグリップとの間に異なっ
た握り代が設定される。アジャストピンのカムクラッチ
部は、カムクラッチ部よりも大きなピン孔のクラッチ収
容部に収容されているので、アジャストピンを握り代調
整で回動する場合に、カムクラッチ部がピン孔のクラッ
チ収容部と干渉することはない。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、第1発明を適用した第1形
態例を、図1乃至図4に基づいて説明する。バーハンド
ル車両の車体前部で前輪を操向するハンドルバー1に
は、右端のアクセルグリップ2の内側位置に、フロント
ブレーキ用の液圧マスタシリンダ装置3が取付けられて
いる。この液圧マスタシリンダ装置3は、ハンドルバー
1をシリンダボディ4の車体取付け腕4aとブラケット
5とで包持して、ハンドルバー1の車体前部側にボルト
止めされる液圧マスタシリンダ6と、シリンダボディ4
から上下一対で突出するレバーホルダ4b,4cに付設
されるブレーキレバー7とからなっている。
【0010】シリンダボディ4には、有底のシリンダ孔
8がハンドルバー1に沿って形成され、該シリンダ孔8
の開口側にピストン9が内挿されており、ピストン9
は、シリンダ孔底部の液圧室に縮設されたリターンスプ
リング(いずれも図示しない)にて常時開口部方向へ弾
発され、その後退限をシリンダ孔8の開口端に係着した
サークリップ10にて支承されている。
【0011】ブレーキレバー7は、アクセルグリップ2
の前方に配設されるレバー本体11と、作用腕12aを
シリンダ孔8のピストン9の後端に当接させて配設され
るノッカー12とに分割して、該ノッカー12の作用腕
12aとレバー本体11の作用腕対向部11cとの間に
握り代調整機構15を配設した2ピースタイプで、レバ
ー本体11及びノッカー12は、予めカラー16にて仮
組みされた回動基部11b,12bをレバーホルダ4
b,4cの間に差し込み、ピボット17とナット18を
用いてレバーホルダ4b,4cに回動可能に支持されて
いる。
【0012】レバー本体11は、ライダーに握り操作さ
れる本体部11aが、アクセルグリップ2の前方に略沿
って緩やかに湾曲するやや縦長の棒状体で形成され、該
本体部11aに続く作用腕対向部11cと回動基部11
bが、本体部11aやノッカー12よりも厚肉の板状体
で形成されている。回動基部11bは、上腕11dと下
腕11eとからなる二股状に形成されており、両腕11
d,11eには挿通孔11f,11fが穿設されてい
る。作用腕対向部11cには、縦方向のピン孔11g
が、上下面と作用腕側の側面とに開口して設けられ、該
ピン孔11gにアジャストピン19が装着されており、
また作用腕対向部11cの上面には、握り代の調整に用
いる三角形の指標11hが、ピン孔11gのざぐり孔1
1jに向けて刻設されている。
【0013】上記アジャストピン19は、六角柱のカム
クラッチ部19aと、該カムクラッチ部19aの上側に
連続する回動ガイド部19b及び操作ダイヤル19c
と、同じくカムクラッチ部19aの下側に連続する回動
ガイド部19d及び抜け止め部19eとからなってい
る。カムクラッチ部19aには、中心軸Oからの距離が
それぞれに異なる6つのカム面19fを周方向に連続し
た断面変形六角形に形成されており、上端の操作ダイヤ
ル19cの上面には、アジャストピン19の回動位置を
示す1〜6までの数字が、カム面19fと対応して設け
られている。また、上側の回動ガイド部19bは、カム
クラッチ部19aよりも大径のフランジ状に、下側の回
動ガイド部19dは、カムクラッチ部19aよりも小径
の円柱状にそれぞれ形成されており、更に下端の抜け止
め部19eは、カムクラッチ部19aと略同径のフラン
ジ状に形成されている。
【0014】レバー本体11のピン孔11gは、作用腕
対向部11cの厚みの大半を占めるクラッチ収容部11
iと、作用腕対向部11cの上面を浅く抉った上述のざ
ぐり孔11jと、クラッチ収容部11iの下側に連続し
て、作用腕対向部11cの下面に開口するガイド受け部
11kとからなっている。クラッチ収容部11iは、ア
ジャストピン19の上側の回動ガイド部19bと同径の
半円形に形成されており、クラッチ収容部11iの上部
は第1発明でいう上側のガイド受け部を兼ねている。
【0015】ざぐり孔11jは、アジャストピン19の
操作ダイヤル19cよりも大径の半円形に、また下側の
ガイド受け部11kは、同じくアジャストピン19の下
側の回動ガイド部19dと同径の半円形にそれぞれ形成
されており、更にこれらクラッチ収容部11iとざぐり
孔11j,ガイド受け部11kは、ノッカー12の作用
腕方向へ向けて一体に開口している。
【0016】レバー本体11のピン孔11gには、アジ
ャストピン19が、下端の抜け止め部19eを作用腕対
向部11cの下面に突出させながら、作用腕側の開口か
ら差し込まれ、六角柱のカムクラッチ部19aと上側の
回動ガイド部19bとがクラッチ収容部11iに、また
操作ダイヤル19cがざぐり孔11jに、更に下側の回
動ガイド部19dがガイド受け部11kにそれぞれ収容
される。アジャストピン19は、ざぐり孔11j上に位
置する操作ダイヤル19cによって、ピン孔11gに吊
持され、また上下の回動ガイド部19b,19dが、ク
ラッチ収容部11iの上部位置と下側のガイド受け部1
1kとに係合し、該クラッチ収容部11iとガイド受け
部11kのガイドにて回動可能に支持される。
【0017】前記ノッカー12は、前記作用腕12a及
び回動基部12bと、該回動基部12bからシリンダボ
ディ4の車体前面側へ延びるストッパ片12cとからな
っている。シリンダ孔8とレバー本体11の作用腕対向
部11cとの間に配設される作用腕12aには、先端に
平らなカム当接面12dを有する突片12eが、作用腕
対向部側の側面に設けられ、また回動基部12bには挿
通孔12fが貫通形成されており、前記握り代調整機構
15は、上記突片12eのカム当接面12dと、レバー
本体11のピン孔11g及び指標11hと、アジャスト
ピン19とで構成される。
【0018】上記ノッカー12は、レバー本体11の回
動基部11bの上腕11dと下腕11eの間に回動基部
12bを差し込んで、挿通孔11f,11f,12fに
前記カラー16を挿通し、該カラー16の上下端をレバ
ー本体11の挿通孔11f,11fに向けて押し拡げる
ことにより、ブレーキレバー7として一体化され、更に
回動基部11b,12bの対向片11m,12gの間
に、本発明の付勢手段となる圧縮コイルスプリング20
が縮設される。
【0019】このようにして一体化されたブレーキレバ
ー7は、コイルスプリング20の弾発力によって、レバ
ー本体11とノッカー12がカラー16を支点に互いに
反対方向へ付勢され、ノッカー12の突片12eが、ピ
ン孔11gの作用腕側開口より、アジャストピン19の
カムクラッチ部19aへ向けて押し込まれる。ピン孔1
1g内のアジャストピン19は、操作ダイヤル19cの
いずれか1つの数字をレバー本体11の指標11hに位
置合わせして、カムクラッチ部19aのカム面19fの
1つが、予めピン孔11gの作用腕側開口に向けられて
おり、突片12e先端のカム当接面12dは、このカム
面19fの1つと当接する。これによりアジャストピン
19は、ピン孔11gでの回動が規制され、同時にピン
孔11gの作用腕側開口からの抜けを防止される。
【0020】アジャストピン19を装着したブレーキレ
バー7は、レバー本体11とノッカー12の回動基部1
1b,12bを、シリンダボディ4のレバーホルダ4
b,4cの間に差し込み、上レバーホルダ4bのピン孔
4dとカラー16とにピボット17を挿通して、該ピボ
ット17のおねじ17aを下レバーホルダ4cのめねじ
孔4eにねじ込み、更に下レバーホルダ4cの下面に突
出したおねじ17aにナット18を螺着して、ピボット
17回りに回動可能に軸支される。
【0021】レバーホルダ4b,4cに装着されたブレ
ーキレバー7は、ノッカー12の作用腕12aが、ピス
トン9の後端に当接して、該ノッカー12が、レバー本
体11と一体にピボット17を支点に図2及び図3の反
時計方向へ付勢され、その後退限をストッパ片12cと
シリンダボディ4の車体前面壁との当接によって規制さ
れると共に、レバー本体11とアクセルグリップ2との
間に握り代が設定される。
【0022】アジャストピン19のカム面19fと、ノ
ッカー12のカム当接面12dとは常時当接状態にあ
り、制動時にライダーがレバー本体11を握り操作する
と、レバー本体11とノッカー12とが一体となって、
ピボット17を支点に図1,図2及び図3の時計方向へ
回動し、ノッカー12の作用腕12aが、ピストン9を
シリンダ孔8の底部方向へ押し込んで前記液圧室内部の
作動液を昇圧し、該作動液をフロントブレーキへ供給し
て前輪を制動する。
【0023】また、握り代調整機構15を用いて握り代
を調整する場合には、レバー本体11を、コイルスプリ
ング20の付勢力に抗して、図2の実線に示す非作動位
置から想像線位置へ回動し、アジャストピン19のカム
面19fとノッカー12のカム当接面12dとの当接を
解除する。次に、この状態を保持しながら、操作ダイヤ
ル19cを操作してアジャストピン19を回動し、操作
ダイヤル19cの所望の数字を指標11hに合わせるこ
とにより、アジャストピン19の他のカム面19fをピ
ン孔11gの作用腕側開口へ向ける。そして、レバー本
体11の反握り方向の回動を解除して、レバー本体11
をコイルスプリング20の付勢力によって握り方向へ回
動し、アジャストピン19の他のカム面19fをノッカ
ー12のカム当接面12dに当接させることにより、レ
バー本体11とアクセルグリップ2との間に異なった握
り代が設定される。
【0024】図5は、第2発明を適用した第2形態例を
示すもので、本形態例は、アジャストピン19のカムク
ラッチ部19aとノッカー12の突片12eの形状が、
上述の第1形態例と異なっている。アジャストピン19
のカムクラッチ部19aは、円弧状の凹部と周方向へ交
互に連続する6個の円弧状の突部を、カムクラッチ部1
9aの中心軸Oからそれぞれ異なる距離に設定して、こ
れら突部をカム部19gとなした断面変形花びら形に形
成されている。
【0025】ノッカー12の突片12eには、先端面に
円弧状のカム嵌合部12hが凹設されており、突片12
eは、レバー本体11とノッカー12とを互いに反対方
向へ付勢するコイルスプリング20の弾発力によって、
ピン孔11gの作用腕側開口より、アジャストピン19
のカムクラッチ部19aへ向けて押し込まれ、先端のカ
ム嵌合部12hが、カムクラッチ部19aのいずれか1
つのカム部19gと凹凸嵌合して、アジャストピン19
の回動と抜けとが阻止される。
【0026】また、アジャストピン19を反握り方向へ
回動して、カム部19gとカム嵌合部12hとの凹凸嵌
合を一旦解除し、アジャストピン19を回動して、カム
嵌合部12hを中心軸Oからの距離が異なる他のカム部
19gと嵌合を変えることにより、異なる握り代が設定
される。
【0027】本形態例の変形例として、カムクラッチ部
のカム部を突部形状から凹部形状に代えて、ノッカーの
カム嵌合部を突部形状にしてもよく、或いはカムクラッ
チ部のカム部とノッカーのカム嵌合部とを、それぞれ凹
部と突部とが連続する組合わせ形状とすることもでき
る。
【0028】尚、上述の両形態例では、アジャストピン
をレバー本体に、カム当接部やカム嵌合部をノッカーに
設けて説明したが、本発明は、レバー本体とノッカー
に、アジャストピンとカム当接部またはカム嵌合部を逆
に設定しても、実施することができる。また、ピン孔の
側面開口から差し込んだアジャストピンは、形態例の操
作ダイヤルに代えて、ピン孔のガイド受け部を断面コ字
形に形成することによってもピン孔に吊持することがで
きる。
【0029】更に、形態例に示した如き、数字付きの操
作ダイヤルと指標等を組合わせした位置合せ手段を用い
ると、カム面とカム当接面との当接やカム部とカム嵌合
部との凹凸嵌合を確実且つ容易に行なえて好ましいが、
位置合わせの確認は、ピン孔の側面開口からの目視や節
度感のある感触によって行なえるので、位置合わせ手段
は必ずしも必要でない。特に第2発明では、カム部とカ
ム嵌合部との凹凸嵌合が、クリックアクションとして確
実に体感できるようになる。また、付勢手段として、形
態例で示した圧縮コイルスプリング以外に、引っ張りコ
イルスプリングや板ばね,ゴムや弾性力のある合成樹脂
を用いることもできる。
【0030】
【発明の効果】本発明は、レバー本体の作用腕対向部と
ノッカーの作用腕のいずれか一方を他方よりも厚肉に形
成し、該一方に、他方側の側面に開口する縦方向のピン
孔を設けて、該ピン孔にアジャストピンを装着し、該ア
ジャストピンに、中心軸からの距離がそれぞれに異なる
カム面を周方向に連続させたカムクラッチ部と、該カム
クラッチ部を挟んだ上下に円形の回動ガイド部とを設
け、前記ピン孔に、前記アジャストピンのカムクラッチ
部よりも大きなクラッチ収容部と、該クラッチ収容部を
挟んだ上下に前記回動ガイド部と同径の円弧面からなる
2つのガイド受け部とを設け、該ガイド受け部にそれぞ
れ回動ガイド部を係合すると共に、前記クラッチ収容部
にカムクラッチ部を収容して、前記アジャストピンを回
動可能に支持し、前記レバー本体の作用腕対向部とノッ
カーの作用腕の他方にカム当接面を形成して、該カム当
接面を前記ピン孔側部の開口から前記アジャストピンの
カムクラッチ部へ向けて突設し、前記レバー本体とノッ
カーとの間に、レバー本体を握り方向へ付勢して、前記
カム当接面を常時カムクラッチ部のいずれか1つのカム
面に当接させるスプリング等の付勢手段を設けたり、或
いは、厚肉に形成したレバー本体の作用腕対向部とノッ
カーの作用腕のいずれか一方に、他方側の側面に開口す
る縦方向のピン孔を設けて、該ピン孔にアジャストピン
を装着し、該アジャストピンに、中心軸からの距離がそ
れぞれに異なる複数の突状及び/または凹状のカム部を
周方向に設けたカムクラッチ部と、該カムクラッチ部を
挟んだ上下に円形の回動ガイド部とを設け、前記ピン孔
に、前記アジャストピンのカムクラッチ部よりも大きな
クラッチ収容部と、該クラッチ収容部を挟んだ上下に前
記回動ガイド部と同径の円弧面からなる2つのガイド受
け部とを設け、該ガイド受け部にそれぞれ回動ガイド部
を係合すると共に、前記クラッチ収容部にカムクラッチ
部を収容して、前記アジャストピンを回動可能に支持
し、前記レバー本体の作用腕対向部とノッカーの作用腕
の他方に凹状及び/または突状のカム嵌合部を形成し
て、該カム嵌合部を前記ピン孔側部の開口からアジャス
トピンのカムクラッチ部へ向けて突設し、前記レバー本
体とノッカーとの間に、レバー本体を握り方向へ付勢し
て、前記カム嵌合部を常時カムクラッチ部のいずれかの
カム部と凹凸嵌合するスプリング等の付勢手段を設けた
構成としたことにより、操作レバーの構成部品が、レバ
ー本体とノッカー以外に握り代調整機構に用いるアジャ
ストピンだけで済むようになり、従来握り代調整機構に
用いてきた部品の製造や管理並びに組付け工程を大幅に
削減できて、組付け作業性と生産性の向上を図ることが
できる。
【0031】また、握り代調整機構の部品点数が少ない
ことから、操作レバーの全体重量を軽減することがで
き、更にピン孔のガイド受け部やカム当接面,カム嵌合
部が、レバー本体やノッカーの厚さ方向の形状に統一さ
れるので、レバー本体やノッカーに後加工が必要であっ
たとしても、単純な切削加工で済む利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1形態例を示す操作レバーの分解斜
視図
【図2】本発明の第1形態例を示す操作レバーをハンド
ルバーに取付けた平面図
【図3】本発明の第1形態例を示す図1の要部拡大平面
【図4】本発明の第1形態例を示す図3のIV−IV断面図
【図5】本発明の第2形態例を示す操作レバーをハンド
ルバーに取付けた要部平面拡大図
【符号の説明】
1…バーハンドル車両のハンドルバー 2…アクセルグリップ 3…フロントブレーキ用の液圧マスタシリンダ装置 4…シリンダボディ 4b,4c…レバーホルダ 6…液圧マスタシリンダ 7…レバー本体11とノッカー12とからなるブレーキ
レバー(本発明の操作レバー) 8…シリンダ孔 9…ピストン 11…レバー本体 11a…本体部 11b…回動基部 11c…作用腕対向部 11d,11e…回動基部11bの上腕と下腕 11f…上・下腕11d,11eの挿通孔 11g…ピン孔 11h…指標 11i…本発明の上側のガイド受け部を兼ねたクラッチ
収容部 11j…ざぐり孔 11k…ガイド受け部 12…ノッカー 12a…作用腕 12b…回動基部 12c…ストッパ片 12d…カム当接面 12e…突片 12f…挿通孔 12h…カム嵌合部 15…握り代調整機構 16…カラー 17…ピボット 19…アジャストピン 19a…カムクラッチ部 19b,19d…回動ガイド部 19c…操作ダイヤル 19e…抜け止め部 19f…カムクラッチ部19aのカム面 19g…カム部 20…本発明の付勢手段となるコイルスプリング O…カムクラッチ部19aの中心軸

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液圧マスタシリンダに付設される操作レ
    バーを、ハンドルバー端部のグリップ前方に配設される
    レバー本体と、作用腕を前記液圧マスタシリンダのシリ
    ンダ孔に内挿されたピストンの後端に臨ませて配設され
    るノッカーとに分割し、該ノッカーの作用腕と前記レバ
    ー本体の作用腕対向部との間に、レバー本体を前記グリ
    ップに接近または離間する方向へ移動して、レバー本体
    とグリップとの間の握り代を調整する握り代調整機構を
    設けたバーハンドル車両用操作レバーにおいて、前記握
    り代調整機構を、前記レバー本体の作用腕対向部と前記
    ノッカーの作用腕のいずれか一方を他方よりも厚肉に形
    成し、該一方に、前記他方側の側面に開口する縦方向の
    ピン孔を設けて、該ピン孔にアジャストピンを装着し、
    該アジャストピンに、中心軸からの距離がそれぞれに異
    なるカム面を周方向に連続させたカムクラッチ部と、該
    カムクラッチ部を挟んだ上下に円形の回動ガイド部とを
    設け、前記ピン孔に、前記アジャストピンのカムクラッ
    チ部よりも大きなクラッチ収容部と、該クラッチ収容部
    を挟んだ上下に前記回動ガイド部と同径の円弧面からな
    る2つのガイド受け部とを設け、該ガイド受け部にそれ
    ぞれ回動ガイド部を係合すると共に、前記クラッチ収容
    部にカムクラッチ部を収容して、前記アジャストピンを
    回動可能に支持し、前記レバー本体の作用腕対向部とノ
    ッカーの作用腕の他方にカム当接面を形成して、該カム
    当接面を前記ピン孔側部の開口から前記アジャストピン
    のカムクラッチ部へ向けて突設し、前記レバー本体とノ
    ッカーとの間に、レバー本体を握り方向へ付勢して、前
    記カム当接面を常時カムクラッチ部のいずれか1つのカ
    ム面に当接させるスプリング等の付勢手段を設けたこと
    を特徴とするバーハンドル車両用操作レバーの握り代調
    整機構。
  2. 【請求項2】 液圧マスタシリンダに付設される操作レ
    バーを、ハンドルバー端部のグリップ前方に配設される
    レバー本体と、作用腕を前記液圧マスタシリンダのシリ
    ンダ孔に内挿されたピストンの後端に臨ませて配設され
    るノッカーとに分割し、該ノッカーの作用腕と前記レバ
    ー本体の作用腕対向部との間に、レバー本体を前記グリ
    ップに接近または離間する方向へ移動して、レバー本体
    とグリップとの間の握り代を調整する握り代調整機構を
    設けたバーハンドル車両用操作レバーにおいて、前記握
    り代調整機構を、前記レバー本体の作用腕対向部と前記
    ノッカーの作用腕のいずれか一方を他方よりも厚肉に形
    成し、該一方に、前記他方側の側面に開口する縦方向の
    ピン孔を設けて、該ピン孔にアジャストピンを装着し、
    該アジャストピンに、中心軸からの距離がそれぞれに異
    なる複数の突状及び/または凹状のカム部を周方向に設
    けたカムクラッチ部と、該カムクラッチ部を挟んだ上下
    に円形の回動ガイド部とを設け、前記ピン孔に、前記ア
    ジャストピンのカムクラッチ部よりも大きなクラッチ収
    容部と、該クラッチ収容部を挟んだ上下に前記回動ガイ
    ド部と同径の円弧面からなる2つのガイド受け部とを設
    け、該ガイド受け部にそれぞれ回動ガイド部を係合する
    と共に、前記クラッチ収容部にカムクラッチ部を収容し
    て、前記アジャストピンを回動可能に支持し、前記レバ
    ー本体の作用腕対向部とノッカーの作用腕の他方に凹状
    及び/または突状のカム嵌合部を形成して、該カム嵌合
    部を前記ピン孔側部の開口からアジャストピンのカムク
    ラッチ部へ向けて突設し、前記レバー本体とノッカーと
    の間に、レバー本体を握り方向へ付勢して、前記カム嵌
    合部を常時カムクラッチ部のいずれかのカム部と凹凸嵌
    合するスプリング等の付勢手段を設けたことを特徴とす
    るバーハンドル車両用操作レバーの握り代調整機構。
JP1251996A 1996-01-29 1996-01-29 バーハンドル車両用操作レバーの握り代調整機構 Pending JPH09202282A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003535758A (ja) * 2000-06-02 2003-12-02 フレニ・ブレンボ エス・ピー・エー 水力学アクチュエータの操作レバーの位置を調節するための装置
KR20210112095A (ko) * 2020-03-04 2021-09-14 구동현 오토바이용 핸드브레이크
KR20230055296A (ko) * 2021-10-18 2023-04-25 최성호 이륜차용 압력조절식 주차브레이크

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