JPH09202024A - ピンチローラおよびその製造方法ならびにリボンカセット - Google Patents

ピンチローラおよびその製造方法ならびにリボンカセット

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JPH09202024A
JPH09202024A JP1296896A JP1296896A JPH09202024A JP H09202024 A JPH09202024 A JP H09202024A JP 1296896 A JP1296896 A JP 1296896A JP 1296896 A JP1296896 A JP 1296896A JP H09202024 A JPH09202024 A JP H09202024A
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JP
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pinch roller
ink ribbon
ribbon
outer member
elastomer
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JP1296896A
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English (en)
Inventor
Hiroaki Horie
弘明 堀江
Junji Yoshida
淳史 吉田
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Alps Alpine Co Ltd
Original Assignee
Alps Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 経済的負担を低減するとともに、長期間に亘
りインクリボンの走行安定性を確実に保持すること。 【解決手段】 エラストマおよび樹脂を2色成型し、樹
脂からなる内側部材7の外側に、エラストマからなる外
側部材8を一体に形成してなることを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ピンチローラおよ
びその製造方法ならびにリボンカセットに係り、特に、
長期間に亘りインクリボンの走行安定性を確実に保持す
ることのできるピンチローラおよびその製造方法ならび
にリボンカセットに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、プラテンの前方に記録のための
用紙と、所望のインクを塗工したインクリボンとを支持
しておき、記録ヘッドとしての複数の発熱素子を整列配
置させたサーマルヘッドをキャリッジとともにプラテン
に沿って往復動させながら、サーマルヘッドに整列配置
された発熱素子を、記録情報に基づいて選択的に発熱さ
せることにより、用紙上に所望の文字等の画像の記録を
行う熱転写プリンタが、高印字品質、低騒音、低コス
ト、メンテナンスの容易性等の理由により、コンピュー
タ、ワードプロセッサ等の出力装置として多用されてい
る。
【0003】このような熱転写プリンタのリボンカセッ
トは、1対の回転自在なリールを有しており、これらの
リールにインクリボンがそれぞれ両端から巻回されてい
る。そして、リボンカセットが熱転写プリンタのキャリ
ッジに装着されると、一方のリールは、インクリボンを
送出する送出リールとされ、他方は、記録に供した部分
のインクリボンを巻取る巻取りリールとされている。
【0004】また、巻取りリールは、キャリッジの走行
に従動されるかあるいはキャリッジに登載されたモータ
等により駆動される巻取りボビンとフェルト等のスリッ
プ機構を介して所定の巻取りトルクにより駆動され、イ
ンクリボンに所定のテンションが付与される。そして、
送出リールは、キャリッジに登載された送出ボビンとコ
イルばね等のスリップ機構を介して所定のトルク(バッ
クテンション)が付与されるようになっている。
【0005】ところで、近年のリボンカセットは、リボ
ンカセットに巻回されているインクリボンの厚みを薄く
してその総長を長くすることにより、リボンカセットの
寿命を長くしたものが多用されている。
【0006】そして、薄いインクリボンを用いたリボン
カセットにおいては、インクリボンの厚みが薄いために
生じる問題、すなわち、インクリボンを円滑に巻き取り
難いという問題に対処するために、1対の回転自在なピ
ンチローラを配設し、送出リール側に配設したピンチロ
ールにより送り出し側の負荷を一定にし、巻取りリール
側に配設したピンチロールにより記録に供したインクリ
ボンを用紙から確実に引き剥がすようにされている。
【0007】図5は従来のリボンカセットに用いられる
従来のピンチローラを示すものであり、従来のピンチロ
ーラ1は、略円筒形状に形成された樹脂からなる内側部
材(コア)2と、インクリボンRの表面に当接する略円
筒形状に形成されたゴムからなる外側部材3とをそれぞ
れ個別に形成し、その後、内側部材2の外側(外周面)
に外側部材3を圧入することにより製造され、異なる素
材により2層構造とされている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た従来のピンチローラ1においては、樹脂からなる内側
部材2と、ゴムからなる外側部材3とをそれぞれ個別に
形成し、その後、内側部材2の外側(外周面)に外側部
材3を圧入することにより製造されているために、寸法
のばらつき、特に、完成品とされたピンチローラ1の圧
入された外側部材3の軸方向の寸法のばらつきが大き
く、ピンチローラ1の寸法安定性(寸法精度)に劣ると
いう問題点があった。
【0009】また、ピンチローラ1は、内側部材2の外
側(外周面)に外側部材3を圧入することにより形成さ
れるので、設計上、設計上、ピンチローラ1の図5にお
いて符号LOにて示す外側部材3のインクリボンRとの
当接部5の軸方向の長さ寸法を、圧入した外側部材3の
軸方向への位置決めのためのフランジ部4aを設けるこ
となどの理由により、外側部材3が装着可能な図5にお
いて符号LIにて示す内側部材2の装着可能部4の軸方
向の長さ寸法より短くしなければならず、その結果、外
側部材3の軸方向の長さたる当接部5の軸方向の長さ寸
法LOが図5において符号Wにて示すインクリボンRの
幅寸法に近づき、ピンチローラ1を図5において想像腺
にて示すインクリボンR(インクリボンRの幅を図5に
符号Wにて示す)と接触させた際に、インクリボンRの
幅方向の位置ずれ、あるいはピンチローラ1をリボンカ
セットに装着した際のピンチローラ1の軸方向(インク
リボンRの幅方向)の位置ずれにより、インクリボンR
の幅方向の両端が外側部材3の当接部5の両端の間に位
置せずに、図5に示すように、インクリボンRの幅方向
の一端が外側部材3の当接部5の端面より軸方向外側に
位置して、インクリボンRの一部がピンチローラ1の外
側部材3の表面(当接部5)に接しない部位が生じ(図
5において誇張して示す)、その結果、インクリボンR
が斜行したりしてインクリボンRの安定した走行性を保
持することができない(インクリボンRの走行安定性の
阻害要因を内包している)という問題点があった。
【0010】さらに、ピンチローラ1は、個別に形成さ
れた内側部材2の外側(外周面)に外側部材3を圧入す
ることにより形成されるために、内側部材2および外側
部材3の仕掛かりの在庫管理や物量に多大な労力と時間
とを要し、経済的負担が大きいという問題点があった。
【0011】さらにまた、ピンチローラ1のゴムからな
る外側部材3は、ゴムの経時変化により、ブリードと称
されるゴムに含まれる添加剤、例えば可塑剤などが表面
に滲み出し、インクリボンRのインクを変質させて記録
品質を低下させたり、インクリボンRとピンチローラ1
との摩擦力を変化させて記録に供したインクリボンRの
引き剥がし性を低下させてインクリボンRの走行安定性
を損なう場合があるという問題点があった。
【0012】本発明はこれらの点に鑑みてなされたもの
であり、経済的負担を低減するとともに、長期間に亘り
インクリボンの走行安定性を確実に保持することのでき
るピンチローラおよびその製造方法ならびにリボンカセ
ットを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ため特許請求の範囲の請求項1に記載の本発明のピンチ
ローラの特徴は、樹脂からなる内側部材の外側に、エラ
ストマからなる外側部材を一体に形成してなる点にあ
る。そして、このような構成とすることにより、ピンチ
ローラの寸法精度を確実に向上させるとともに、インク
リボンの走行安定性を長期間に亘り保持させることがで
きる。
【0014】また、特許請求の範囲の請求項2に記載の
本発明のピンチローラの特徴は、エラストマの硬度が3
0〜50(JIS A)である点にある。そして、この
ような構成とすることにより、インクリボンに対するピ
ンチローラの摩擦力を適正に保持することができる。
【0015】また、特許請求の範囲の請求項3に記載の
本発明のピンチローラの製造方法の特徴は、エラストマ
および樹脂を2色成型する点にある。そして、このよう
な構成とすることにより、一体に形成されたピンチロー
ラを短時間で効率よく製することができる。
【0016】また、特許請求の範囲の請求項4に記載の
本発明のリボンカセットの特徴は、請求項1または請求
項2に記載のピンチローラを有する点にある。そして、
このような構成とすることにより、長期間に亘りインク
リボンの走行安定性を確実に保持することができる。
【0017】また、特許請求の範囲の請求項5に記載の
本発明のリボンカセットの特徴は、ピンチローラとイン
クリボンとの巻付角度が100〜130度である点にあ
る。そして、このような構成とすることにより、長期間
に亘りインクリボンの走行安定性を確実に保持すること
ができるとともに、インクリボンの巻き込みを防止する
ことができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示す実施の
形態により説明する。なお、前述した従来のものと同一
ないしは相当する構成については、図面中に同一の符号
を付し、その詳しい説明は省略する。
【0019】まず、本発明に係るピンチローラの実施の
形態の一例について図1により説明する。
【0020】図1は本発明に係るピンチローラの実施の
形態の一例を示すものであり、(a)は縦半断面図であ
り、(b)は横断面図である。
【0021】図1に示すように、本実施の形態のピンチ
ローラ6は、樹脂からなる内側部材7の外側に、エラス
トマからなる外側部材8が一体に形成されている。
【0022】また、本実施の形態のピンチローラ6の外
側部材8のインクリボンRとの当接部10の長さ寸法L
OAは、外側部材8が装着可能な内側部材7の装着可能
部9の長さ寸法LIより若干短かく設定されており、ピ
ンチローラ6を図1において想像腺にて示すインクリボ
ンRと接触させた際に、インクリボンRの幅方向の位置
ずれ、あるいはピンチローラ6を後述するリボンカセッ
ト11に装着した際のピンチローラ1の軸方向(インク
リボンRの幅方向)の位置ずれが生じた場合において
も、インクリボンRの幅方向の両端が外側部材8の当接
部5の両端の間に位置するように構成されている。
【0023】すなわち、本実施の形態のピンチローラ6
の内側部材7の装着可能部9には、従来の外側部材3の
軸方向への位置決めのためフランジ部4aが設けられて
おらず、本実施の形態のピンチローラ6の外側部材8の
インクリボンRとの当接部10の長さ寸法LOAは、従
来の外側部材3のインクリボンRとの当接部5の長さ寸
法LOより確実に長くされている。
【0024】なお、外側部材8の当接部5の両端面の位
置と内側部材7の装着可能部9の両端面の位置とを同
一、すなわち、当接部10の長さ寸法LOAを内側部材
7の装着可能部9の長さ寸法LIと同一にする構成とし
てもよい。
【0025】前記ピンチローラ6の内側部材7の素材と
しては、ポリプロピレン樹脂(PP)、ポリアセタール
樹脂(POM)等の各種の樹脂を例示することができ
る。
【0026】前記ピンチローラ6の外側部材8の素材と
しては、スチレン系エラストマ等の各種のエラストマを
例示することができる。
【0027】前記外側部材8の素材として用いるエラス
トマは、その硬度が30〜50(JIS A)のものが
好ましい。前記エラストマの硬度がこの範囲より低くな
ると、本実施の形態のピンチローラ6を後述するリボン
カセット11に用いた場合に、インクリボンRとピンチ
ローラ6との摩擦力(グリップ力)が大きくなってイン
クリボンRが弛んだ際にインクリボンRを巻き込む傾向
がある。また、外側部材8の素材として用いるエラスト
マの硬度がこの範囲より高くなると、本実施の形態のピ
ンチローラ6を後述するリボンカセット11に用いた場
合に、インクリボンRとピンチローラ6との摩擦力(グ
リップ力)が小さくなって記録に供したインクリボンを
用紙から引き剥がす力やインクリボンRに付与する負荷
が少なくなる傾向がある。すなわち、外側部材8の素材
として用いるエラストマの硬度が30〜50の範囲を外
れると、インクリボンRが斜行するなどのリボン走行性
に支障を来すことになる。
【0028】また、内側部材7の素材と外側部材8の素
材との組み合わせは、必要に応じて選択することができ
るが、内側部材7の素材をポリプロピレン樹脂(PP)
とし、外側部材8の素材をスチレン系エラストマとする
ことにより、内側部材7と外側部材8とをより強固に結
合させることができる。
【0029】つぎに、本発明に係るピンチローラの製造
方法の実施の形態の一例について説明する。
【0030】本実施の形態のピンチローラ6は、内側部
材7を構成する樹脂の素材(原料樹脂)と、外側部材8
を構成するエラストマの素材(原料エラストマ)とを、
周知の2色成型機(射出成型機)および前記ピンチロー
ラ6に対応した金型(図示せず)を用いて2色成型(2
色・異材質成型)を施すことにより一体に形成されるよ
うになっている。
【0031】なお、2色・異材質成型の方法としては、
いわゆるコア回転方式やコアバック方式などから必要に
応じて選択して用いればよい。
【0032】つぎに、本実施の形態のピンチローラの作
用について説明する。
【0033】本実施の形態のピンチローラ6は、樹脂か
らなる内側部材7の外側にエラストマからなる外側部材
8が金型を用いた2色・異材質成型により一体に形成さ
れているので、ピンチローラ6の寸法精度をより確実に
向上させることができる。
【0034】また、本実施の形態のピンチローラ6は、
2色・異材質成型により一体に形成されているので、外
側部材8の軸方向の位置決めのための従来のフランジ部
4aを設ける必要がなく、外側部材8の当接部10の軸
方向の長さ寸法L0Aを外側部材8に一体に形成される
内側部材7の装着可能部9の長さ寸法LIより若干短く
設定することができる、すなわち、本実施の形態のピン
チローラ6の外側部材8の当接部10の軸方向の長さ寸
法L0Aを従来のピンチローラ1の外側部材3の当接部
5の長さ寸法LOより確実かつ容易に長くすることがで
きるので、従来のインクリボンRの幅方向の両端が外側
部材3の当接部5の両端の間に位置せずに、インクリボ
ンRの幅方向の一端が外側部材3の当接部5の端面より
軸方向外側に位置して、インクリボンRの一部がピンチ
ローラ1の外側部材3の表面(当接部5)に接しない部
位が生じることに起因するインクリボンRの走行安定性
の阻害要因を確実に除去することができ、長期間に亘り
インクリボンRの走行安定性を確実に保持することがで
きる。
【0035】さらに、本実施の形態のピンチローラ6
は、内側部材7を構成する原料樹脂と、外側部材8を構
成する原料エラストマとを、周知の2色成型機(射出成
型機)および金型(図示せず)を用いて2色・異材質成
型を施すことにより、内側部材7と外側部材8とを同時
に一体に形成することができるので、従来の内側部材2
および外側部材3を個別に形成した後に組み立てるピン
チローラ1に比較して、製造工程を簡略とし、製造に要
する労力と時間を確実に低減する、すなわち、ピンチロ
ーラ6を短時間で効率よく製することができ、コストダ
ウンを確実に図ることができるとともに、生産効率を確
実に向上させることができる。
【0036】さらにまた、本実施の形態のピンチローラ
6は、外側部材8の素材としてエラストマを用いている
ので、従来の外側部材3の素材としてゴムを用いたピン
チローラ1が有する径時変化による可塑剤のブリードが
生じないので、長期間に亘り安定した品質を確実に保持
させることができる。すなわち、インクリボンRに対す
る摩擦力を長期間に亘り適正に保持させることができ
る。
【0037】さらにまた、本実施の形態のピンチローラ
6の外側部材8に用いるエラストマは、一般的に、ゴム
よりも安価であるので、ピンチローラ6のコストダウン
をより容易に図ることができる。
【0038】つぎに、本発明に係るリボンカセットの実
施の形態の一例について図2および図3により説明す
る。
【0039】図2は本発明に係るリボンカセットの実施
の形態の一例の上ケースを省略して示す要部の平面図で
あり、図3はピンチローラ近傍の拡大平面図である。
【0040】図2に示すように、本実施の形態例のリボ
ンカセット11は、上下1対とされた上ケースおよび下
ケース(下ケースのみ図示)からなる平面略矩形のケー
ス本体12の内部に、回転自在に支持された1対のリー
ル13と、回転自在に支持された1対の前述した本発明
のピンチローラ6と、回転自在に支持されたリボン経路
に臨んでいる複数の、本実施の形態においては4個のガ
イドローラ14とが配設されている。
【0041】前記1対のリール13は略円筒状に形成さ
れており、各リール13の外周面には、インクリボンR
がそれぞれ両端から巻回されている。この1対のリール
13は、後述するキャリッジ15に搭載されると、図2
において左方に示す一方は、記録に供した部分のインク
リボンRを巻取る巻取りリール13aとされ、図2にお
いて右方に示す他方は、インクリボンRを送出する送出
リール13bとされている。また、各リール13の内周
面には、複数のキー溝16,16…が周方向に間隔を隔
ててスプライン状に形成されており、図2において左方
に示す一方のリール13aの内周面は、後述する巻取り
ボビン16が係合される巻取り孔18とされ、図2にお
いて右方に示す他方のリール13bの内周面は、後述す
る送出ボビン18が係合される送出孔19とされてい
る。
【0042】前記1対のピンチローラ6は、前述したよ
うに略円筒状に形成されており、この1対のピンチロー
ラ6は、後述するキャリッジ15に搭載されると、図2
において左方に示す一方は、記録に供した部分のインク
リボンRを用紙から引き剥がして巻取る巻取りピンチロ
ーラ6aとされ、図2において右方に示す他方は、イン
クリボンに所定の負荷(バックテンション)付与する送
出ピンチローラ6bとされている。
【0043】また、各ピンチローラ6の内側部材7の内
周面には、図示しない複数のキー溝周方向に間隔を隔て
てスプライン状に形成されており、図2において左方に
示す一方のピンチローラ6aの内周面は、後述する巻取
り用ローラ駆動軸20が係合される巻取り用係合孔21
とされ、図2において右方に示す他方のピンチローラ6
bの内周面は、後述する送出用ローラ駆動軸22が係合
される送出用係合孔23とされている。
【0044】また、図2において想像腺にて示す後述す
るプラテン24と対向する側のリボンカセット11のケ
ース本体12には、図2において想像腺にて示す後述す
るサーマルヘッド25が臨む凹部26が形成されてお
り、凹部26内においてインクリボンRの中間部が導出
されている。
【0045】そして、インクリボンRは、送出リール1
3bからガイドローラ14aを介して送出ピンチローラ
6bの外側部材8の外周に沿い、ガイドローラ14bを
経て凹部26に案内され、さらに、ガイドローラ14c
を経て巻取りピンチローラ6aの外側部材8の外周に沿
い、ガイドローラ14dを介して巻取りリール13aに
巻取られるようになっている。
【0046】また、図3に示すように、少なくともイン
クリボンRの巻取り側に位置する巻取りピンチローラ6
aに対するインクリボンRの巻付角度θは100〜13
0度の範囲になるように構成されている。
【0047】さらに、各ピンチローラ6の外側部材8の
表面とインクリボンRとは、インクリボンRのインクの
塗工されていない背面で接触状態とされている。
【0048】なお、ピンチローラ6に対するインクリボ
ンRの巻付角度θは、インクリボンRの巻始めと巻終わ
りとで変化せず常に同一となるように構成することがイ
ンクリボンRの走行性を安定させるうえで好ましい。
【0049】前記インクリボンRとしては、例えば、P
ET(ポリエチレンテレフタート)を素材とした厚さ1
〜3μmの一般的な厚さ3.5〜6μmより薄いベース
フィルムの一方の面に、PPCに用いるような普通紙等
にも記録可能な高粘度タイプの適宜なインクを従来の塗
工量の約1/2〜1/3程度の塗工量で塗工して、総厚
1.5〜6μmとして形成されたものを例示することが
できる。
【0050】ここで、本発明に係るリボンカセットを適
用する熱転写プリンタについて図4により説明する。
【0051】図4は本発明に係るリボンカセットを適用
する熱転写プリンタの実施の形態の一例の要部示す斜視
図である。
【0052】図4に示すように、本実施の形態の熱転写
プリンタ27は、図示しないフレームの所望の位置に平
板状のプラテン24がその記録面24aがほぼ垂直とな
るように配設されており、このプラテン24の前側下方
には図示しないガイドシャフトがプラテン24と平行に
配設されている。そして、ガイドシャフトの適宜な位置
にはキャリッジ15が取付けられている。さらに、キャ
リッジ15は、図示しない1対のプーリに巻回されてい
る適宜な駆動ベルト28を図示しないスッテッピングモ
ータなどの適宜な駆動手段により駆動させて、ガイドシ
ャフトに沿って往復動自在に駆動されるようになってい
る。また、キャリッジ15の一端を介して、図示しない
制御部からキャリッジ15内の所望の機構に対して、電
力および制御指令等を伝達するFPC29が配設されて
いる。
【0053】前記キャリッジ15には、プラテン24に
対向するようにして、サーマルヘッド取付台30に固着
された記録手段たるサーマルヘッド25が配設されてい
る。このサーマルヘッド25は、図示しないキーボード
等の適宜な入力装置により入力された所望の記録情報に
基づいて選択的に発熱される整列配置された複数の発熱
素子を備えている。また、サーマルヘッド取付台30
は、図示しない周知のヘッド駆動機構によりプラテン2
4に対して遠近自在な構成とされており、サーマルヘッ
ド取付台30をプラテン24に対して遠近させることに
より、プラテン24に対してサーマルヘッド25が接離
動作するように構成されている。
【0054】前記キャリッジ15の上面は、前述したイ
ンクリボンRを収納し、このインクリボンRをサーマル
ヘッド25との間に案内する前述したリボンカセット1
1が装着されるようになっている。
【0055】また、キャリッジ15には、インクリボン
走行装置として、周知のキャリッジ15の上面から突設
されている巻取りボビン16と巻取り用ローラ駆動軸2
0とから構成された巻取り機構と、同様に、キャリッジ
15の上面から突設されている送出ボビン18と送出用
ローラ駆動軸22とから構成された送出機構とが配設さ
れており、インクリボンRを図4において矢印Aにて示
す方向に走行させるようになっている。
【0056】そして、キャリッジ15にリボンカセット
11が装着されると、巻取りボビン16がリボンカセッ
ト11の巻取り孔17に係合され、巻取り用ローラ駆動
軸20が巻取りピンチローラ6aの巻取り用係合孔21
に係合され、送出ボビン18がリボンカセット11の送
出孔19に係合され、送出用ローラ駆動軸22が送出用
係合孔23に係合されるようになっている。
【0057】つぎに、前述した構成からなる本実施の形
態のリボンカセットの作用について説明する。
【0058】本実施の形態のリボンカセット11は、少
なくとも巻取り用ピンチローラ6aに対するインクリボ
ンRの巻付角度θを100〜130度の範囲となるよう
に各ガイドローラ14が配設されてリボン経路を形成し
ているので、インクリボンRが弛んだ際に、ピンチロー
ラ6がインクリボンRの弛んだ部位を巻き込むのを確実
に防止することができる。つまり、巻取り用ピンチロー
ラ6aに対するインクリボンRの巻付角度θを100〜
130度の範囲とすることにより、硬度が30〜50
(JIS A)のエラストマを素材としてなる外側部材
8を具備したピンチローラ6を用いることができる構成
とされている。
【0059】すなわち、従来のリボンカセットにおいて
は、インクリボンRが弛んだ際のインクリボンRの巻き
込みを防止するために、ピンチローラ1に対するインク
リボンRの巻付角度θが大きいので(インクリボンRの
入力側と出力側との距離が近いので)、ピンチローラ1
の外側部材3の硬度を高くすることにより、インクリボ
ンRとピンチローラ1との摩擦力を低減(記録に供した
インクリボンRの引き剥がし力が低下する:インクリボ
ンRの走行安定性が多少犠牲になる)することのできる
硬度が60〜80(JIS A)のゴム(EPDMな
ど)が外側部材3として用いられているが、本実施の形
態のリボンカセット11においては、各ガイドローラ1
4の配設位置(リボン経路)をもってピンチローラ6に
対するインクリボンRの巻付角度θを小さくするととも
に、ピンチローラ6の外側部材8の硬度を低くして、イ
ンクリボンRが弛んだ際のインクリボンRの巻き込みを
防止するとともに、記録に供したインクリボンRの引き
剥がし力の向上およびバックテンションの一層の安定
化、すなわち、インクリボンRに対する摩擦力を適正に
保持することができ、長期間に亘りインクリボンRの走
行安定性を確実に保持させることができる。
【0060】なお、本発明は、前記各実施の形態に限定
されるものではなく、必要に応じて変更することができ
る。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように本発明のピンチロー
ラによれば、寸法精度を確実に向上させるとともにイン
クリボンの摩擦力を適正に保持させて長期間に亘りイン
クリボンの走行安定性を確実に保持させることができと
いう極めて優れた効果を奏する。そして、本発明のピン
チローラの製造方法によれば、本発明のピンチローラを
短時間で効率よく製することができ、経済的負担を確実
に低減することができるという極めて優れた効果を奏す
る。さらに、本発明のピンチローラを適用する本発明の
リボンカセットによれば、インクリボンの巻き込みを確
実に防止するとともに、インクリボンに対する摩擦力を
適正に保持することができ、長期間に亘りインクリボン
の走行安定性をより確実に保持させることができという
極めて優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るピンチローラの実施の形態の一
例を示すものであり、(a)は縦半断面図、(b)は横
断面図
【図2】 本発明に係るピンチローラを適用する本発明
に係るリボンカセットの実施の形態の一例の上ケースを
省略して示す要部の平面図
【図3】 図2のピンチローラ近傍の拡大平面図
【図4】 本発明に係るリボンカセットを適用する熱転
写プリンタの実施の形態の一例の要部示す斜視図
【図5】 従来のピンチローラを示すものであり、
(a)は縦半断面図、(b)は横断面図
【符号の説明】
6 ピンチローラ 7 内側部材 8 外側部材 11 リボンカセット 14 ガイドローラ R インクリボン θ (インクリボンの)巻付角度

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 異なる素材により2層構造とされたリボ
    ンカセットのピンチローラであって、 樹脂からなる内側部材の外側に、エラストマからなる外
    側部材を一体に形成してなることを特徴とするピンチロ
    ーラ。
  2. 【請求項2】 前記エラストマの硬度が30〜50(J
    IS A)であることを特徴とする請求項1に記載のピ
    ンチローラ。
  3. 【請求項3】 エラストマおよび樹脂を2色成型するこ
    とを特徴とするピンチローラの製造方法
  4. 【請求項4】 請求項1または請求項2に記載のピンチ
    ローラを有することを特徴とするリボンカセット。
  5. 【請求項5】 前記ピンチローラとインクリボンとの巻
    付角度が100〜130度であることを特徴とする請求
    項4に記載のリボンカセット。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6719286B1 (en) * 1999-10-25 2004-04-13 Canon Kabushiki Kaisha Sheet conveying apparatus and image forming apparatus having the same
CN113661070A (zh) * 2019-03-31 2021-11-16 兄弟工业株式会社 带盒

Cited By (3)

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CN113661070A (zh) * 2019-03-31 2021-11-16 兄弟工业株式会社 带盒
CN113661070B (zh) * 2019-03-31 2024-02-09 兄弟工业株式会社 带盒

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