JPH09199089A - 非水電解液二次電池 - Google Patents
非水電解液二次電池Info
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- JPH09199089A JPH09199089A JP8298889A JP29888996A JPH09199089A JP H09199089 A JPH09199089 A JP H09199089A JP 8298889 A JP8298889 A JP 8298889A JP 29888996 A JP29888996 A JP 29888996A JP H09199089 A JPH09199089 A JP H09199089A
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- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
Abstract
た場合でも電池ケースの膨張を抑えることで、高い信頼
性と高エネルギー密度の非水電解液二次電池を提供す
る。 【解決手段】 本発明は、樹脂製多孔質セパレータ3で
正極2と負極1とが絶縁されている電極素子を持ち、非
水電解液を注入してある非水電解液二次電池に関するも
のである。ここで、電池ケース12は、内部方向に凸部
12aを持っている。また、凸部を持っている面に垂直
な方向における電極素子挿入前のケース内厚みは、電極
素子厚みに対して0.3倍以上で1.09倍未満であ
る。
Description
R、携帯電話、ラップトップコンピューター等のポータ
ブル電子機器の電源に適用して好適な非水電解液二次電
池に関する。
ラップトップコンピューター等の新しいポータブル電子
機器が次々に出現し、ますますその小型軽量化が図ら
れ、それに伴って、携帯可能なポータブル電源として二
次電池が脚光を浴び、さらに高いエネルギー密度を得る
ため活発な研究開発がなされている。
ム電池等の水系電解液二次電池よりも高いエネルギー密
度を有する二次電池として非水電解液を用いたリチウム
イオン二次電池が提案され、実用化が始まった。
は、スパイラル状に巻回した電極を円筒形ケースに挿入
した筒形電池と、折り込んだ電極や矩形状積層電極、ま
た楕円状に巻回した電極を角形のケースに挿入した角形
電池がある。後者の角形電池は、筒形電池よりもスペー
ス効率が高く、近年の機器薄形化に伴い要求が高まって
いる。
二次電池は通常の使用はもちろんのこと、真夏の車中に
おいても使用され、高い信頼性が要求される。特に角形
の電池ケースは円筒形と比べ強度が弱いため電池内圧の
上昇にともない変形しやすい。そのため、機器内部に収
納するようなタイプの電池の場合、高温に曝すと電池の
膨張によって取り出せなくなったり、機器を破損してし
まうことがあった。予め寸法に余裕を持たせようとすれ
ばエネルギー密度が低下し十分な作動時間が得られなか
った。
負極材料はそれぞれの結晶中にリチウムイオンを出し入
れすることで充放電を行うが、その際に結晶の膨張収縮
を伴う。前記のごとく円筒形ケースは強度が高く、正負
極の膨張によってもケースが変形しない。そのため電極
間が十分密着されイオンの移動反応がスムーズとなり優
れた電池特性を示す。一方、角形電池では電極間が十分
密着されるまえにケースの変形が起こり良好な電池特性
が得られなかった。
鑑みて提案されたものであって、電極間が十分密着さ
れ、さらに高温に曝された場合でも電池ケースの膨張を
抑えることで、高い信頼性と高エネルギー密度の非水電
解液二次電池を提供することを目的とする。
めに、発明者らが鋭意検討したところ、特定の形状を有
する電池ケースを用いることで電池反応が円滑に進み、
さらに高温に曝されても電池ケースの膨張を抑制できる
ことを見い出した。
平な形状において、最も面積の大きい面(以後広幅面と
略す)に電池内部に突き出た変形部分を一つ以上の有す
ることを特徴とするものである。
られたケースの中に一定厚み寸法(G)の電極素子を挿
入する。充電によって電極素子は膨張するが、変形部分
のスプリングバック等により、電池厚みとしては当初の
寸法である(E)に収まる(図2)。
示した。充電によって電極素子は膨張するが、電池厚み
は当初の寸法である(E)を越えて膨張し、電池特性も
低下する。
場合は電池を高温に曝してもスプリングバック等によ
り、厚み増加が抑制される。
負極材料の種類によって電極素子の膨張する程度も異な
り、それに合わせて材質、寸法、変形部分の形状、その
個数が適宜選択可能である。
強度や、その加工性を考慮し適宜選択可能である。利用
可能なものとしては、鉄、ニッケル、ステンレス、アル
ミ等であり、非水電解液などで腐食が起こる場合はメッ
キ等を施すことにより使用可能となる。
いかなる方法によっても製造可能である。例えば、前記
種々の材質からなる鋼板等を少なくとも一組以上の雄雌
からなる金型を用いて、何段階かにわけてしぼり成形加
工をすることによって作製することができる。そして、
さらにしぼり成形前あるいは成形後に別な金型によって
型押し成形することにより本発明の凹み変形された缶と
することができる。
素子の膨張の程度と密接な関係があり、最適組み合わせ
が存在する。膨張が小さい電極素子を用いた場合には、
変形の程度を大きくしすぎると、充電しても変形部分が
戻らず、その体積が無駄となり体積当りのエネルギー密
度のロスとなる。
説明を行う。本発明の二次電池は正極と負極とが樹脂製
多孔質セパレータで絶縁された電極素子を有し、非水電
解液を注入してなるが、内部方向に凸部を一つ以上有す
る電池ケースを使用したことを特徴とする。
る素子挿入前のケース内厚みは、電極素子厚みに対して
1.09倍未満が好ましく、1.05倍以下がさらに好
ましい。さらに、凸部を有する面に垂直な方向における
素子挿入前のケース内厚みは、電極素子厚みに対して
0.3以上が好ましく、0.5以上がさらに好ましい。
ためには、変形部分(C)の面積を広幅面の0.5%〜
20%の比とするのが好ましい。さらに変形部分(C)
の形状は円形が好ましく、四角形がさらに好ましい。
み合わせを複数積み重ねてなる積層式電極素子や、短冊
状の正負極を楕円形に巻き回してなる楕円式電極素子を
使用することができる。
且つ内部の方向に凸部を有する電池ケースを使用するこ
とがことが好ましい。また、楕円式電極素子の場合は、
素子の長径に垂直で且つ内部の方向に凸部を有する電池
ケースを使用することが好ましい。
として利用可能な材料は、酸化鉄、酸化ルテニウム、酸
化モリブデン、酸化タングステン、酸化チタン等の比較
的電位が卑な酸化物やその他酸化物や炭素材料などが上
げられる。
池に用いられるものはいずれも使用可能であるが、特に
以下に列挙される炭素材料が好適である。
り炭素化して得られる炭素材料である。出発原料となる
有機材料としては、フェノール樹脂、アクリル樹脂、ハ
ロゲン化ビニル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミ
ド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアセチレン、ポリ(p−
フェニレン)等の共役系樹脂、セルロースおよびその誘
導体、任意の有機高分子系化合物を使用することが出来
る。
ントラセン、トリフェニレン、ピレン、ペリレン、ペン
タフェン、ペンタセン等の縮合多環炭化水素化合物、そ
の他誘導体(例えばこれらのカルボン酸、カルボン酸無
水物、カルボン酸イミド等)、前記各化合物の混合物を
主成分とする各種ピッチ、アセナフチレン、インドー
ル、イソインドール、キノリン、イソキノリン、キノキ
サリン、フタラジン、カルバゾール、アクリジン、フェ
ナジン、フェナントリジン等の縮合複素環化合物、その
誘導体も使用可能である。
フルフラールのホモポリマー、コポリマーよりなるフラ
ン樹脂も好適である。このフラン樹脂を炭素化した炭素
質材料は、(002)面の面間隔が0.370nm以
上、真密度1.7g/cc以下かつDTAで700℃以
上に酸化発熱ピークを持たず、電池の負極材料として非
常に良好な特性を示す。
出発原料によっても異なり、通常は500〜2000℃
とされる。
油ピッチに酸素を含む官能基を導入(いわゆる酸素架
橋)したものも前記フラン樹脂と同様、炭素化したとき
に優れた特性を発揮することから、前記有機材料として
使用することが可能である。
ンボトム油、原油等の高温熱分解で得られるタール類、
アスファルトなどより蒸留(真空蒸留、常圧蒸留、スチ
ーム蒸留)、熱重縮合、抽出、化学重縮合等の操作によ
って得られる。
要で、難黒鉛化炭素とするためにはこのH/C原始比を
0.6〜0.8とする必要がある。
導入する具体的な手段は限定されないが、例えば硝酸、
混酸、硫酸、次亜塩素酸等の水溶液による湿式法、ある
いは酸化性ガス(空気、酸素)による乾式法、さらに硫
黄、硝酸アンモニア、過硫酸アンモニア、塩化第二鉄等
の固体試薬による反応などが用いられる。
素を導入した場合、炭素化の過程(400℃以上)で溶
融することなく固相状態で最終の炭素質材料が得られ、
それは難黒鉛化炭素の生成過程に類似する。
した石油ピッチを炭素化して負極材とするが、炭素化の
際の条件は問わず、(002)面の面間隔が0.370
nm以上、真密度1.7g/cc以下かつDTAで70
0℃以上に酸化発熱ピークを持たないという特性を満足
する炭素質材料が得られるように設定すれば、単位重量
あたりのリチウムドープ量の大きなものが得られる。こ
れは、例えば石油ピッチを酸素架橋した前駆体の酸素含
有量を10重量%以上とすることで、(002)面の面
間隔を0.370nm以上とすることが出来る。したが
って、前記前駆体の酸素含有量は10重量%以上にする
ことが好ましく、実用的には10〜20重量%の範囲で
ある。
得る場合、例えば、窒素気流中、300〜700℃で炭
化した後、窒素気流中、昇温速度毎分1〜20℃、到達
温度900〜1300℃、到達温度での保持時間0〜5
時間程度の条件で焼成すれば良い。勿論、場合によって
は炭化操作を省略しても良い。
を炭素化する際にリン化合物、或いはホウ素化合物を添
加することで、リチウムドープ量の大きな特殊な負極化
合物も使用可能である。
ンの酸化物や、オルトリン酸等のオキソ酸やその塩等が
挙げられるが、取扱やすさ等の点からリン酸化物及びリ
ン酸が好適である。
くは炭素質材料に対してリン換算で0.2〜30重量
%、好ましくは0.5〜15重量%、また負極材料中に
残存するリンの割合は0.2〜9.0重量%、好ましく
は0.3〜5重量%とする。
いはホウ酸を水溶液の形で添加することができる。添加
するホウ素化合物の量は、有機材料もしくは炭素質材料
に対してホウ素換算で0.2〜30重量%、好ましくは
0.5〜15重量%、また負極材料中に残存するホウ素
の割合は0.2〜9.0重量%、好ましくは0.3〜5
重量%とする。
の低温処理炭素材料と比較して真密度が高いので、活物
質としての電極充填性が高く、それ故設計上においては
高エネルギー密度の二次電池が可能となる。
料としては、黒鉛類の炭素材料が好適である。そのなか
でも、より高い電極充填性を得るには、真密度が2.1
g/cm3 以上が好ましく、2.18g/cm3 以上が
さらに好ましい。そのような真密度を得るには、X線回
折法で得られる(002)面間隔が好ましくは0.33
9nm未満、さらに好ましくは0.335nm以上、
0.337nm以下を満足し002面のC軸結晶子厚み
が16.0nm以上、さらに好ましくは300nm以上
であることが必要である。
天然黒鉛があげられる。また、有機材料を炭素化し、さ
らに高温処理された人造黒鉛も前記結晶構造パラメータ
を示す。
となる有機材料としては、石炭やピッチが代表的であ
る。
ボトム油、原油等の高温熱分解で得られるタール類、ア
スファルトなどより蒸留(真空蒸留、常圧蒸留、スチー
ム蒸留)、熱重縮合、抽出、化学重縮合等の操作によっ
て得られるものや、その他木材乾留時に生成するピッチ
等もある。
塩化ビニル樹脂、ポリビニルアセテート、ポリビニルブ
チラート、3、5−ジメチルフェノール樹脂等がある。
400℃程度で液状で存在し、その温度で保持すること
で芳香環同士が縮合、多環化して積層配向した状態とな
り、その後500℃程度以上の温度になると固体の炭素
前駆体則ちセミコークスを形成する。このような過程を
液相炭素化過程と呼び、易黒鉛化炭素の典型的な生成過
程である。
ントラセン、トリフェニレン、ピレン、ペリレン、ペン
タフェン、ペンタセン等の縮合多環炭化水素化合物、そ
の他誘導体(例えばこれらのカルボン酸、カルボン酸無
水物、カルボン酸イミド等)、あるいは混合物、アセナ
フチレン、インドール、イソインドール、キノリン、イ
ソキノリン、キノキサリン、フタラジン、カルバゾー
ル、アクリジン、フェナジン、フェナントリジン等の縮
合複素環化合物、さらにはその誘導体も原料として使用
可能である。
造黒鉛を生成するには、例えば、上記有機材料を窒素等
の不活性ガス気流中、300〜700℃で炭化した後、
不活性ガス気流中、昇温速度毎分1〜100℃、到達温
度900〜1500℃、到達温度での保持時間0〜30
時間程度の条件でか焼し、さらに2000℃以上、好ま
しくは2500℃以上で熱処理されることによって得ら
れる。勿論、場合によっては炭化やか焼操作を省略して
も良い。
材料は粉砕・分級して負極材料に供されるが、この粉砕
は炭化、か焼、高温熱処理の前後あるいは昇温過程の間
いずれで行っても良い。
料を得るには以下の物性値を満足する材料を用いること
が好ましい。
上であり、且つ嵩比重が0.4g/cm3 以上の黒鉛材
料を用いることが好ましい。黒鉛材料は真密度が高いの
で、これで負極を構成すると、電極充填性が高められ、
電池のエネルギー密度が向上する。また、黒鉛材料のう
ち特に嵩比重が0.4g/cm3 以上の黒鉛材料を用い
ると、このように嵩比重が大きな黒鉛材料は負極合剤層
中に比較的均一に分散されることができる等の理由によ
り、電極構造が良好なものとなって、サイクル特性が改
善される。
あって且つ平均形状パラメータXaveが125以下で
ある扁平度の低い材料を用いると、さらに電極構造が良
好なものとなり、さらにサイクル特性が改善される。
とされた状態で黒鉛化のための熱処理を行う方法が好ま
しく、この黒鉛化成型体を粉砕することによって、より
嵩比重が高く、平均形状パラメータXaveの小さい黒
鉛材料が可能となる。
ラメータXaveが前記の範囲であって、比表面積が9
m2 /g以下の黒鉛粉末を用いた場合、黒鉛粒子に付着
したサブミクロンの微粒子が少なく、嵩比重が高くな
り、電極構造が良好なものとなっ て、さらにサイクル
特性が改善される。
分布において、累積10%粒径が3μm以上であり、且
つ累積50%粒径が10μm以上であり、且つ累積90
%粒径が70μm以下である黒鉛粉末を用いることによ
り安全性、信頼性の高い非水電解液二次電池が得られ
る。粒度の小さい粒子は比表面積が大きくなるが、この
含有率を制限することにより、比表面積の大きい粒子に
よる過充電時などの異常発熱を抑制するとともに、粒度
の大きい粒子の含有率を制限することにより、初充電時
における粒子の膨張に伴う内部ショートを抑制すること
ができ、高い安全性、信頼性を有する実用的な非水電解
液二次電池が可能となる。
gf/mm2 以上である黒鉛粉末を用いることにより、
電極中に電解液を含有させるための空孔を多く存在させ
ることができ、負荷特性の良好な非水電解液二次電池が
可能となる。
材料としては、リチウムイオンのドープ・脱ドープ可能
な金属酸化物が使用可能である。前記金属酸化物として
は、遷移金属を含む酸化物が好適であり、酸化鉄、酸化
ルテニウム、酸化モリブデン、酸化タングステン、酸化
チタン、酸化スズ、酸化珪素等を主体とする結晶化合物
あるいは非晶質化合物が負極として可能であり、特に充
放電電位が比較的金属Liに近い化合物が望ましい。
合わせて用いられる正極材料は特に限定されないが、十
分な量のLiを含んでいることが好ましく、例えば一般
式LiMO2 (ただしMはCo、Ni、Mn、Fe、A
l、V、Tiの少なくとも1種を表す。)で表されるリ
チウムと遷移金属からなる複合金属酸化物やLiを含ん
だ層間化合物等が好適である。
電解液において、電解液としては電解質が非水溶媒に溶
解されてなる非水電解液が用いられる。
(エチレンカーボネート)等の比較的誘電率の高いもの
を主溶媒に用いることが前提となるが、本発明を完成さ
せるにはさらに複数成分の低粘度溶媒を添加する必要が
ある。
カーボネート)、ブチレンカーボネート、ビニレンカー
ボネート、スルホラン類、ブチロラクトン類、バレロラ
クトン類等が好適である。低粘度溶媒としては、ジエチ
ルカーボネート、ジメチルカーボネート、メチルエチル
カーボネート、メチルプロピルカーボネート等の対称あ
るいは非対称の鎖状炭酸エステルが好適であり、さらに
2種以上低粘度溶媒を混合して用いても良好な結果が得
られる。
媒の主溶媒として好適なのはECがまず挙げられるが、
ECの水素原子をハロゲン元素で置換した構造の化合物
も好適である。
るものの、主溶媒としてのECやECの水素原子をハロ
ゲン元素で置換した構造の化合物等に対して、その一部
を極く少量第2成分溶媒で置換することにより、良好な
特性が得られる。その第2成分溶媒としては、PC、ブ
チレンカーボネート、1,2−ジメトキシエタン、1,
2−ジエトキシメタン、γ−ブチロラクトン、バレロラ
クトン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロ
フラン、1,3−ジオキソラン、4−メチル−1,3−
ジオキソラン、スルホラン、メチルスルホラン、等が使
用可能であり、その添加量としては10Vol%未満が
好ましい。
して、あるいは主溶媒と第2成分溶媒の混合溶媒に対し
て、第3の溶媒を添加し導電率の向上、ECの分解抑
制、低温特性の改善を図るとともにリチウム金属との反
応性を低め、安全性を改善するようにしても良い。
エチルカーボネート)やDMC(ジメチルカーボネー
ト)等の鎖状炭酸エステルが好適である。また、MEC
(メチルエチルカーボネート)やMPC(メチルプロピ
ルカーボネート)等の非対称鎖状炭酸エステルが好適で
ある。主溶媒あるいは主溶媒と第2成分溶媒の混合溶媒
に対する第3成分となる鎖状炭酸エステルの混合比(主
溶媒または、主溶媒と第2成分溶媒の混合溶媒:第3成
分溶媒)は、容量比で15:85から40:60が好ま
しく、18:82から35:65がさらに好ましい。
DMCとの混合溶媒であってもよい。MEC−DMC混
合比率は、MEC容量をm、DMC容量をdとしたとき
に、1/9≦d/m≦8/2で示される範囲とすること
が好ましい。また、主溶媒あるいは主溶媒と第2成分溶
媒の混合溶媒と第3成分の溶媒となるMEC−DMCの
混合比率は、MEC容量をm、DMC容量をd、溶媒全
量をTとしたときに、3/10≦(m+d)/T≦9/
10で示される範囲とすることが好ましく、5/10≦
(m+d)/T≦8/10で示される範囲とすることが
さらに好ましい。
ては、この主の電池に用いられるものであればいずれも
1種以上混合し使用可能である。例えばLiPF6 が好
適であるが、その他LiClO4 、LiAsF6 、Li
BF4 、LiB(C6 H5 )4 、CH3 SO3 Li、C
F3 SO3 Li、LiN(CF3 SO2 )2 、LiC
(CF3 SO2 )3 、LiCl、LiBr等も使用可能
である。
いて、最も面積の大きい面に電池の内部方向に凸部を一
つ以上有する特定形状の電池ケースに電極素子を挿入し
てなるものである。すなわち、通常充電によって電極素
子は膨張するが、凸部のスプリングバック等により、凸
部がない場合よりも電池厚みは増加せず、そのためを電
極間が十分密着されイオンの移動反応がスムーズとなり
優れた電池特性を示すとともに、電池を高温に曝しても
凸部のスプリングバック等により厚み増加が抑制可能と
なり、高い信頼性と高エネルギー密度を有する非水電解
液二次電池を提供することが可能となる。
の一実施例について図1〜図7を参照しながら説明す
る。
示すとおりである。まず、負極1を次のようにして作製
した。H/C原子比が0.6〜0.8の範囲から適当に
選んだ石油ピッチを粉砕し、空気気流中で酸化処理して
炭素前駆体を得た。この炭素前駆体のキノリン不溶分
(JIS遠心法:K2425−1983)は80%であ
り、また酸素含有率(有機元素分析法による)は15.
4重量%であった。
に昇温して熱処理し後、粉砕し、平均粒径10μmの炭
素材料粉末とした。なおこのとき得られた難黒鉛化炭素
材料についてX線回折測定を行った結果、(002)面
の面間隔は0.381nmであり真比重は1.54であ
った。
ーであるポリフッ化ビニリデン10重量部と混合して負
極混合物を調製し、この負極混合物を溶剤N−メチルー
2−ピロリドンに分散させてスラリー状にし、負極スラ
リーを調製した。
リーを負極集電体となる厚さ10μmの帯状銅箔の両面
に均一に塗布し、乾燥させた後、ロールプレス機で圧縮
成形し、帯状電極を作製した。この帯状電極を図5
(A)に示される矩形状に切断し負極1を得た。
た。炭酸リチウムと炭酸コバルトを0.5モル:1.0
モルなる比率で混合し、900℃、5hr空気中で焼成
してLiCoO2 を得た。
1重量部を、導電材であるグラファイト6重量部及びバ
インダーであるポリフッ化ビニリデン3重量部と混合し
て正極混合物を調製し、この正極混合物を溶剤N−メチ
ルー2−ピロリドンに分散させてスラリー状にし、正極
スラリーを調製した。
リーを正極集電体となる厚さ20μmの帯状アルミ箔の
両面に均一に塗布し、乾燥させた後、ロールプレス機で
圧縮成形し、帯状電極を作製した。この帯状電極を図5
(B)に点線で示される矩形状に切断し正極2を得た。
りなるセパレータ3で負極1および正極2を挟み、接着
テープ10で固定して積層式電極素子を得た。
のニッケルメッキを施した鉄製扁平角形電池ケース12
の底に絶縁シート11を敷き、その中へ前記積層式電極
素子を挿入した。この時、図6で示される電池ケースの
寸法は幅=34mm、A=48mm、B=40mm、C
=15mm、D=4mm、E=8.3mm、F=6.6
mm、電極素子の厚みはG=6.6mmであった。な
お、Fは図6に示すように、凸部12aの頂上部の外寸
である。
を介して電池フタ9に取付けられた正極端子8に熔接し
た。ここで、前記積層式電極素子の正極リード5を束
ね、サブリード6に熔接した。また、負極リード4も束
ね、電池ケース12に熔接した。
溶媒にLiPF6 を1モル/lなる割合で溶解させて調
製した電解液を電池ケース12の中に注入し、レーザ熔
接で電池フタ9を電池ケース12に固定して、扁平角形
リチウムイオン二次電池を作製した。
れる黒鉛試料粉末の作製方法を示す。
0重量部に対し、バインダーとなるコールタール系ピッ
チを30重量部を加え、約100℃で混合した後、プレ
スにて圧縮成型し、炭素成型体の前駆体を得た。この前
駆体を1000℃以下で熱処理して得た炭素材料成型体
に、さらに200℃以下で溶融させたバインダーピッチ
を含浸し、1000℃以下で熱処理するという、ピッチ
含浸/焼成工程を数回繰り返した。その後、この炭素成
型体を不活性雰囲気で2600℃にて熱処理し、黒鉛化
成型体を得た後、粉砕分級し試料の黒鉛材料粉末を作製
した。
密度=2.23g/cm3 、嵩比重=0.83g/cm
3 、平均形状パラメータXave.=10、比表面積=
4.4m2 /g、平均粒径=31.2μm、累積10%
粒径=12.3μm、累積50%粒径=29.5μm、
累積90%粒径=53.7μmであった。
る以外は、実施例1と同様に扁平角形リチウムイオン二
次電池を作製した。
=15mm、D=4mm、E=8.3mm、F=7.2
mmの扁平角形電池ケースを使用する以外は、実施例2
と同様に扁平角形リチウムイオン二次電池を作製した。
=15mm、D=4mm、E=8.3mm、F=7.8
mmの扁平角形電池ケースを使用する以外は、実施例2
と同様に扁平角形リチウムイオン二次電池を作製した。
=10mm、D=9mm、E=8.3mm、F=7.2
mmの扁平角形電池ケースを使用する以外は、実施例2
と同様に扁平角形リチウムイオン二次電池を作製した。
=6mm、E=8.3mm、F=6.8mmの凸部がD
1=9mmおよびD2=25mmの2箇所有する扁平角
形電池ケースを使用する以外は、実施例2と同様に扁平
角形リチウムイオン二次電池を作製した。ここで、2つ
の凸部は電池の縦方向に並んでおり、D1およびD2は
それぞれの凸部の電池底辺側の端部と電池底辺との距離
を表す。
2と同様に扁平角形リチウムイオン二次電池を作製し
た。
ある以外は、実施例7と同様に扁平角形リチウムイオン
二次電池を作製した。
5%)である以外は、実施例7と同様に扁平角形リチウ
ムイオン二次電池を作製した。
0%)である以外は、実施例7と同様に扁平角形リチウ
ムイオン二次電池を作製した。
(C)の面積が広幅面の3%)である以外は、実施例7
と同様に扁平角形リチウムイオン二次電池を作製した。
形部分(C)の面積が広幅面の0.5%)である以外
は、実施例7と同様に扁平角形リチウムイオン二次電池
を作製した。
分(C)の面積が広幅面の20%)である以外は、実施
例7と同様に扁平角形リチウムイオン二次電池を作製し
た。
実施例1と同様に扁平角形リチウムイオン二次電池を作
製した。
実施例2と同様に扁平角形リチウムイオン二次電池を作
製した。
=10mm、D=9mm、E=8.3mm、F=8.1
mmの扁平角形電池ケースを使用する以外は、実施例2
と同様に扁平角形リチウムイオン二次電池を作製した。
3%)である以外は、実施例7と同様に扁平角形リチウ
ムイオン二次電池を作製した。
%)である以外は、実施例7と同様に扁平角形リチウム
イオン二次電池を作製した。
形部分(C)の面積が広幅面の0.3%)である以外
は、実施例7と同様に扁平角形リチウムイオン二次電池
を作製した。
分(C)の面積が広幅面の30%)である以外は、実施
例7と同様に扁平角形リチウムイオン二次電池を作製し
た。
比較例1〜7のそれぞれのについて、定電流400m
A、定電圧4.2V、5hr充電後、400mAの定電
流で2.75Vまで放電し、電池初期容量、この時のク
ーロン効率、電池ケース厚みを測定した。また、4.2
V充電後、90℃に保存し、電池ケース厚みを測定し
た。その結果を表1に示した。なお、クーロン効率とは
放電容量/充電容量の値である。また、電池ケース厚み
は図6においてFで示すように、凸部12aの頂上部の
外寸である。
電解液二次電池は電池初期容量及びクーロン効率が高
く、また90℃に保存した場合にも、電池ケースの厚み
増加が小さく、高温保存時において高い信頼性が得られ
ることがわかった。
と、凸部を持たない扁平角形電池(比較例1および2)
では初充電後電池厚みが8.5mmおよび8.9mmと
厚いのに対して、凸部を持った扁平角形電池ケース(実
施例1〜13)では初充電後電池厚みが8.2〜8.4
mmの範囲にあり、電池厚みがほとんど変化しないこと
がわかる。このことから、凸部を持った扁平角形電池ケ
ースを用いることにより、凸部を持たない扁平角形電池
ケースよりも電池ケース厚みの増加を小さくすることが
できることが確認できた。
ると、凸部を持たない扁平角形電池(比較例1および
2)では90℃1日保存後電池厚みが9.0mmおよび
9.4mmと厚いのに対して、凸部を持った扁平角形電
池ケース(実施例1〜13)では90℃1日保存後電池
厚みが8.4〜8.9mmの範囲にあり、電池厚みの変
化が小さいことがわかる。このことから、凸部を持った
扁平角形電池ケースを用いることにより、凸部を持たな
い扁平角形電池ケースよりも電池ケース厚みの増加を小
さくすることができることが確認できた。
(実施例1〜7、および比較例3)について、ケース内
厚み/電極素子厚みと電池厚みの関係を表したのが図7
である。なお、ケース内厚みは、図6に示すFの値から
肉厚(0.45mm+0.45mm=0.9mm)を引
いた値であり、電極素子挿入前の値である。
ると、ケース内厚み/電極素子厚みが0.84〜1.0
5の範囲(実施例1〜7)では初充電後電池厚みが8.
2〜8.4mmと小さいのに対して、ケース内厚み/電
極素子厚みが1.09(比較例3)になると電池厚みは
8.7mmと非常に厚くなっている。このことから、凸
部を持った扁平角形電池ケースでも、ケース内厚み/電
極素子厚みが1.09になると電池厚みの増加が大きく
なることがわかる。
みてみると、ケース内厚み/電極素子厚みが0.84〜
1.05の範囲(実施例1〜7)では90℃1日保存後
電池厚みが8.5〜8.8mmと比較的小さいのに対し
て、ケース内厚み/電極素子厚みが1.09(比較例
3)になると電池厚みは9.2mmと非常に厚くなって
いる。このことから、凸部を持った扁平角形電池ケース
でも、ケース内厚み/電極素子厚みが1.09になると
電池厚みの増加が大きくなることがわかる。
向における素子挿入前のケース内厚みは、電極素子厚み
に対して1.09倍未満が好ましく、1.05倍以下が
さらに好ましい。
0.3以上であることが好ましく、0.5以上であるこ
とがさらに好ましい。ケース内厚み/電極素子厚みが
0.3より小さくなると、電極素子を電池ケースに入れ
た場合に電極素子が破壊されるおそれがあるほか、電池
ケース内に納めることができる電極素子の容量が減少し
てしまいエネルギー体積密度が小さくなってしまうから
である。
ためには、変形部分(C)の面積を広幅面の0.5%〜
20%の比とするのが好ましい。
ると変形部分(C)の面積を広幅面の0.5%未満また
は20%より大きくすると(比較例4〜7)、実施例7
の8.4mmに比べて8.6〜8.7mmと厚くなって
いる。また、90℃1日保存後厚みも実施例7の8.8
mmに比べて9.1〜9.4mmと増加してしまうこと
がわかる。
四角形がさらに好ましい。変形部分の形状については四
角形より円形の方が初充電後電池厚み、90℃1日保存
電池厚みとも厚くなってしまうので四角形がさらに好ま
しいことがわかる。(実施例8〜13)
明の要旨を逸脱することなくその他種々の構成を採り得
ることはもちろんである。
明は角形などの扁平な形状の電池において、最も面積の
大きい面(広幅面)に電池の内部方向に凸部を一つ以上
有する特定形状の電池ケースに電極素子を挿入してなる
もので、充電によって膨張する電極素子を凸部のスプリ
ングバック等によって抑え、電極間を十分密着させるこ
とでイオンの移動反応がスムーズとなり優れた電池特性
を示すとともに、電池を高温に曝しても凸部のスプリン
グバック等の力により厚み増加が抑制可能となり、高い
信頼性と高エネルギー密度を有する非水電解液二次電池
を提供することが可能となる。
成図である。
する概念図である。
念図である。
面図である。
極、およびセパレータを示す図である。
概念図である。
を示す図である。
ド、5 正極リード、6サブリード、7 ガスケット、
8 正極端子、9 電池フタ、10 接着テープ、11
絶縁シート、12 電池ケース、12a 凸部、13
電極素子
Claims (5)
- 【請求項1】 多孔質セパレータで正極と負極とが絶縁
されてなる電極素子を有し、非水電解液を注入してなる
非水電解液二次電池において、 内部方向に凸部を一つ以上有する電池ケースを使用する
ことを特徴とする非水電解液二次電池。 - 【請求項2】 凸部を有する面に垂直な方向における素
子挿入前のケース内厚みは、電極素子厚みに対して0.
3倍以上で1.09倍未満である電池ケースを使用した
ことを特徴とする請求項1記載の非水電解液二次電池。 - 【請求項3】 リチウムイオンをドープ・脱ドープ可能
な炭素材料よりなる負極と、Lix MOy (但し、Mは
Co、Ni、Mn、Fe、Al、V、Tiの少なくとも
1種を表す。)よりなる正極と、電解液から構成される
ことを特徴とする請求項1記載の非水電解液二次電池。 - 【請求項4】 リチウムイオンをドープ・脱ドープ可能
な黒鉛材料よりなる負極と、Lix MOy (但し、Mは
Co、Ni、Mn、Fe、Al、V、Tiの少なくとも
1種を表す。)よりなる正極と、電解液から構成される
とを特徴とする請求項1記載の非水電解液二次電池。 - 【請求項5】 リチウムイオンをドープ・脱ドープ可能
な結晶質または非晶質金属酸化物よりなる負極と、Li
x MOy(但し、MはCo、Ni、Mn、Fe、Al、
V、Tiの少なくとも1種を表す。)よりなる正極と、
電解液から構成されることを特徴とする請求項1記載の
非水電解液二次電池。
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