JPH09197609A - ハロゲン化銀写真要素及びその処理方法 - Google Patents

ハロゲン化銀写真要素及びその処理方法

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JPH09197609A
JPH09197609A JP8008297A JP829796A JPH09197609A JP H09197609 A JPH09197609 A JP H09197609A JP 8008297 A JP8008297 A JP 8008297A JP 829796 A JP829796 A JP 829796A JP H09197609 A JPH09197609 A JP H09197609A
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JP
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silver halide
photographic element
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silver
tabular
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JP8008297A
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保彦 ▲高▼向
Yasuhiko Takamukai
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Konica Minolta Inc
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 環境を配慮した低補充量での処理でも高感度
で圧力特性が改良され、ローラーマークの発生及び残色
の発生がない超迅速処理適性を有する写真要素及びその
処理方法の提供。 【解決手段】 支持体上にハロゲン化銀乳剤層と非感光
性親水性コロイド層を有する写真要素において、該ハロ
ゲン化銀乳剤層及び/又は支持体から最も遠くに位置す
る非感光性親水性コロイド層に平板状シリカとキトサン
又はキトサンの誘導体の複合物を含有することを特徴と
する写真要素及び該写真要素1m2当たり35〜98m
lの現像補充液で、全処理時間が10〜30秒である自
動現像機で処理する写真要素の処理方法により達成。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハロゲン化銀写真
要素(以下、単に写真要素という)及びその処理方法に
関し、特に現像液の補充量を低減した環境で全処理時間
が30秒以下の超迅速処理した際にも高感度で圧力特性
及び処理後の残色性に優れた写真要素及びその処理方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、エレクトロニクスの進歩により映
像へのアクセスタイムの短縮化が飛躍的に進み、写真要
素へも益々迅速処理が要求されている。このためハロゲ
ン化銀粒子も高感度であることが要求され、平板状ハロ
ゲン化銀粒子がしばしば用いられる。これは平板化する
ことにより投影面積が増大し、単位粒子当たりの受光量
を増大させ、また増感色素等を多く吸着させることがで
き、更に高い分光増感が期待されるためである。ゼラチ
ンをバインダーとするハロゲン化銀写真感光材料には上
記平板状ハロゲン化銀粒子の使用については、米国特許
第4,386,156号、第4,399,215号、第
4,414,304号、第4,425,425号等にそ
の記載が見られる。
【0003】一方、迅速処理性を付与するには、従来ハ
ロゲン化銀粒子を分散かつ保護してきたバインダーであ
るゼラチンの使用量を少なくし、写真処理の現像速度、
定着速度、水洗速度、乾燥速度を高める技術が知られて
いる。しかし、ゼラチンの使用量が少なくなると高感度
のハロゲン化銀粒子は外的圧力に対して益々弱くなり、
自動現像機で処理した際にローラーマークと呼ばれる自
動現像機の現像槽内の搬送ローラーの凹凸に起因する圧
力による細かい斑点状の濃度ムラが多数発生するという
問題が発生する。そして、この問題は、高感度な平板状
ハロゲン化銀粒子では、顕著に現れてしまう。そこで、
この問題を解決する技術として、例えば、特開平7−6
4232号、特開平7−92606号に平板状シリカや
合成クレーを添加する技術や特開平3−111839
号、特開平3−111840号、特開平3−26495
0号、特開平4−337724号及び特開平5−348
52号にキトサンまたは、キトサン誘導体を添加する技
術が開示されているが、これらの技術では、ローラーマ
ークは改良されるものの、現像処理後に感光材料に残留
する増感色素に起因する残色が劣化することがわかっ
た。
【0004】さらに近年、地球環境汚染が世界的問題と
して取り上げられ、国内外において廃棄物に対する関心
が高まってきており、企業としての責務が問われ出して
いる。このような状況において、写真処理廃液について
もその低減が緊急な課題となってきている。
【0005】上記課題を解決する手段として従来、ハロ
ゲン化銀粒子を平板化したり、セレン増感をハロゲン化
銀粒子に施したりする技術が、例えば特開平4−291
252号に開示されている。またハロゲン化銀粒子とし
て塩化銀を使用すると、現像性が迅速で、かつ現像液へ
のハライドイオンの影響がBrイオン、Iイオンに比べ
Clイオンが非常に小さい点で現像液蓄積の影響を改善
できるため低補充化処理に有利である。
【0006】しかし、これらの技術では、補充量低減の
レベルはまだ不十分でさらに低減しようとすると上記圧
力耐性のレベルが劣化し、上記合成クレー、キトサンの
技術と組み合わせても、全処理時間が30秒以下のよう
な超迅速処理では高感度、圧力性及び残色性をすべてみ
たすことは難しいことがわかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のような問題に対
して、本発明の課題は、環境を配慮した低補充量での処
理でも高感度で圧力特性が改良され、ローラーマークの
発生及び残色の発生がない超迅速処理適性を有する写真
要素及びその処理方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の上記課題は、下
記手段により達成される。
【0009】 支持体上にハロゲン化銀乳剤層と非感
光性親水性コロイド層を有する写真要素において、該ハ
ロゲン化銀乳剤層及び/又は支持体から最も遠くに位置
する非感光性親水性コロイド層に平板状シリカとキトサ
ン又はキトサンの誘導体の複合物を含有することを特徴
とする写真要素。
【0010】 ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも一層
にハロゲン化銀粒子の全投影面積の50%以上が、アス
ペクト比が2以上の平板状粒子を含有し、かつ、支持体
の片側の全親水性コロイド層のゼラチン量が合計で1.
3〜2.5g/m2であることを特徴とする上記項に
記載の写真要素。
【0011】 上記、平板状ハロゲン化銀粒子の2つ
の平行な主平面が(100)面であり、かつ塩化銀含有
率20モル%以上であることを特徴とする上記項又は
項に記載の写真要素。
【0012】 上記、平板状ハロゲン化銀粒子が、セ
レンまたはテルル化合物により化学増感されることを特
徴とする上記〜項いずれか1項に記載の写真要素。
【0013】 上記〜項のいずれか1項に記載の
写真要素を該写真要素1m2当たり35〜98mlの現
像補充液で、全処理時間が10〜30秒である自動現像
機で処理することを特徴とする写真要素の処理方法。
【0014】以下、本発明について具体的に説明する。
【0015】本発明に用いられる平板状シリカとキトサ
ン又はキトサンの誘導体の複合物とは、平板状シリカと
キトサン、又はキトサン誘導体を原料とするが、両者が
物理化学的に吸着して複合化した物質のことであり、平
板状シリカとキトサン、又はキトサン誘導体の単体をそ
れぞれ別個に写真要素に添加したものとは本質的に異な
るものである。
【0016】まず、原料について説明する。平板状シリ
カとは、アルカリ、アルカリ土類金属、アルミニウムな
どを含有する層状ケイ酸塩を意味し、詳細は特開平7−
64232号に記載のものである。特開平7−9260
6号記載の合成クレーもこの範疇に含まれる。具体例と
しては、カオリナイト、デイッカイト、ナクライト、ハ
ロイサイト、蛇紋石、パイロフィライト、タルク、白雲
母、膨潤性合成フッ素雲母、セリサイト、緑泥石、スメ
クタイト、バーミキュライト、膨潤性合成フッ素バーミ
キュライトが挙げられる。この中で好ましいものは、膨
潤性とイオン交換性を有するスメクタイトである。そし
て、透明性が優れている点で合成スメクタイトが最も好
ましく用いられる。
【0017】キトサンとは、キチンの脱アセチル化で得
られる。詳細については、特開平3−111839号、
特開平3−111840号、及び特開平4−33772
4号に記載のものである。また、キトサン誘導体は特開
平3−264950号、特開平5−34852号に記載
の写真的有用基のついたキトサン、ヒドロキシアルキル
キトサンやサクシニル化カルボキシメチルキトサンなど
を用いることができる。複合体の調製は、例えば、平板
状シリカの水溶液または、懸濁液を激しく撹拌しながら
キトサンまたはキトサン誘導体水溶液を添加することに
より行う。生成物を濾過後微粉砕し、分散液として使用
する。この複合反応は、平板状シリカのアニオン性とキ
トサンのアミノ基のカチオン性の結合により行われる。
従って、キトサン誘導体を用いる場合、キトサンのアミ
ノ基が修飾前の量の5%以上残っている必要がある。
【0018】平板状シリカとキトサン、キトサン誘導体
の複合比率は1/10〜10/1が好ましい。複合体の
平均粒径は、0.01μm〜10μmで、好ましくは
0.1μm〜1.0μmである。これより小さくても、
大きくても圧力耐性が不十分である。添加量としては、
0.1g/m2〜10g/m2、好ましくは0.3g/m
2〜1.0g/m2である。
【0019】以下に具体例を示す。
【0020】
【表1】
【0021】以下にK1の合成例を述べる。
【0022】キトサン(共和油脂工業(株)製フローナ
ックc)2.50gを、キトサンの半分の重量の酢酸と
純水1.25lよりなる希酢酸水溶液に溶解させてキト
サン酢酸溶液を調製した。次に、スメクタイト(コープ
ケミカル(株)製ルーセンタイトSWN)25.00g
を純水2.50lに溶解して得られた水溶液を25℃で
ホモミキサーを用いて激しく撹拌しながら、上記キトサ
ン酢酸溶液を少量ずつ添加した。6時間撹拌を続けたの
ち1日静置し、生成物を濾過して純水で繰り返し洗浄
し、水溶性物質を取り除いた。50℃で恒量になるまで
乾燥したのち、界面活性剤Triton X−200
(ローム&ハース社製)250mgと純水0.30lを
加えて湿式ボールミル粉砕し、平均粒径0.3μmのス
メクタイト/キトサン複合体分散液を得た。
【0023】本発明において片側の乳剤層を含む全親水
性コロイド層のゼラチン量は、好ましくは支持体片側あ
たり1.3〜2.5g/m2、特に1.5〜2.3g/
2が好ましい。ゼラチンとしてはいわゆるアルカリ処
理ゼラチン、酸処理ゼラチンが挙げられる。
【0024】本発明の写真要素に用いるハロゲン化銀と
しては、高感度を得るために平板状粒子が好ましく用い
られる。ハロゲン化銀組成としてAgBr、AgCl、
AgClBr、AgClBrI、AgBrI、AgCl
BrI等任意に用いることができるが、AgBrかAg
ClBrが好ましい。
【0025】平板状粒子は、米国特許第4,439,5
20号、第4,425,425号、第4,414,30
4号等に記載されており、容易に目的の平板状粒子を得
ることができる。平板状粒子は、特定表面部位に組成の
異なるハロゲン化銀をエピタキシャル成長させたり、シ
ェリングさせたりすることができる。また感光核を制御
するために、平板状粒子の表面あるいは内部に転移線を
持たせてもよい。本発明に用いられる平板状粒子は、平
板状粒子が使用されている乳剤層の全粒子の投影面積の
総和の50%以上がアスペクト比2以上の平板状粒子で
あることが好ましい。特に平板状粒子の割合が60%か
ら70%、さらに80%へと増大するほど好ましい結果
が得られる。ここでいうアスペクト比が平板状粒子の投
影面積と同一の面積を有する円の直径と2つの平行平面
間距離の比を表す。本発明においてアスペクト比は2以
上20未満、3以上16未満であることが好ましい。
【0026】本発明ニ用いられる平板状粒子は、厚みが
0.5μm以下、好ましくは0.3μm以下であること
が好ましい。また、平板状粒子の分布は、しばしば使用
される変動係数(投影面積を円近似した場合の標準偏差
Sを直径Dで割った値S/Dの100倍)が30%以
下、特に20%以下である単分散乳剤であることが好ま
しい。また平板状粒子と正常晶の非平板状粒子を2種以
上混合してもよい。
【0027】平板状粒子の形成時に粒子の成長を制御す
るためにハロゲン化銀溶剤として例えばアンモニア、チ
オエーテル化合物、チオン化合物などを使用することが
できる。また、物理熟成時や化学熟成時に亜鉛、鉛、タ
リウム、イリジウム、ロジウム等の金属塩等を共存させ
ることができる。
【0028】本発明のハロゲン化銀粒子は全投影面積の
50%以上が、以下の条件を満足する平板状粒子である
場合、低補充処理の点で好ましい結果が得られる。
【0029】a)平行な主平面が(100)面であり、
かつアスペクト比2以上である。 b)塩化銀含有率が20モル%以上である。
【0030】より好ましくは、塩化銀含有率が30モル
%以上70モル%以下である。さらに好ましくは上記条
件を満足する平板状粒子が全投影面積の80%以上であ
ることである。
【0031】ここでいう主平面は実質的に直方体乳剤粒
子を形成する結晶表面のうち、面積が最も大きな平行す
る一組の面であり、またアスペクト比とは、粒子の主平
面を形成する平均の縁長さに対する主平面間の厚みの比
をいう。主平面の平均の縁長さは、例えば該粒子を電子
顕微鏡で1万倍〜5万倍に拡大して撮影し、そのプリン
ト上の粒子の縁長さ叉は投影時の面積を実測することに
よって得られる。ただし、測定粒子個数は無差別に10
00個以上あるものとする。また、粒子厚みも同様に電
子顕微鏡写真を実測することによって得られる。主平面
が(100)面であることは電子回折法やX線回折法に
より調べることができる。また、電子顕微鏡写真の観察
では、(100)主平面を有する粒子は、その主平面が
直交方形(正方形もしくは長方形)面であることから調
べることができる。
【0032】本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤(以
下、単に乳剤という)は、(a)分散媒体中に銀塩及び
ハロゲン化物塩を導入し平板状粒子の核形成を行う工
程、(b)核形成に引き続き、平板状粒子の(100)
主面を維持する条件下でオストワルド熟成を行う工程、
(c)所望の粒径、塩化銀含有率になるように、粒子成
長を行う工程によって調製される。
【0033】核形成時の銀塩とハロゲン化物塩を反応さ
せる形式としてはダブルジェット法(同時混合法)を用
いることが好ましい。粒子成長時にも同時混合法が用い
られるが、同時混合法の一つの形式としてハロゲン化銀
の生成する液相中のpAgを一定に保つ方法、即ち、い
わゆるコントロールド・ダブルジェット法を用いること
もできる。この方法によると結晶形が規則的で粒子サイ
ズが均一に近い乳剤が得られる。
【0034】本発明に用いられる乳剤は、その粒子形成
時の一部または全工程が微細なハロゲン化銀粒子を供給
することによる粒子形成工程であってもよい。微粒子の
粒子サイズはハライドイオンの供給速度を支配するた
め、その好ましい粒子サイズはホストのハロゲン化銀粒
子のサイズやハロゲン組成によって変わるが、平均球相
当直径が0.3μm以下のものが用いられる。より好ま
しくは0.1μm以下である。微粒子がホスト粒子上に
再結晶化によって積層するためには、この微粒子サイズ
はホスト粒子の球相当直径より小さいことが望ましく、
更に好ましくは、この球相当直径の1/10以下であ
る。
【0035】本発明の実施に際して用いられる乳剤は、
ハロゲン化銀粒子の成長の終了後に可溶性塩類を除去し
て化学増感に適するpAgイオン濃度にするためにヌー
デル水洗法、フロキュレーション沈降法などを用いてよ
く、好ましい水洗法としては例えば、特公昭35−16
086号記載のスルホ基を含む芳香族炭化水素系アルデ
ヒド樹脂を用いる方法、または特開平2−7037号記
載の高分子凝集剤である例示G−3、G−8などを用い
る脱塩法を挙げることができる。また、リサーチ・ディ
スクロージャー(RD)Vol.102、1972、1
0月号、Item10208及びVol.131、19
75、3月号、Item13122に記載されている限
外濾過法を用いて脱塩を行ってもよい。本発明に用いら
れる乳剤は、化学増感としてセレン増感またはテルル増
感を施すのが好ましい。本発明に用いられるセレン増感
剤は広範な種類のセレン化合物を含む。例えば、これに
関しては、米国特許1,574,944号、同1,60
2,592号、同1,623,499号、特開昭60−
150046号、特開平4−25832号、同4−10
9240号、同4−147250号等に記載されてい
る。有用なセレン増感剤としては、 コロイドセレン金
属、イソセレノシアネート類(例えば、アリルイソセレ
ノシアネート等)、セレノ尿素類(例えば、N,N−ジ
メチルセレノ尿素、N,N,N′−トリエチルセレノ尿
素、N,N,N′−トリメチル−N′−ヘプタフルオロ
セレノ尿素、N,N,N′−トリメチル−N′−ヘプタ
フルオロプロピルカルボニルセレノ尿素、N,N,N′
−トリメチル−N′−4−ニトロフェニルカルボニルセ
レノ尿素等)、セレノケトン類(例えば、セレノアセト
ン、セレノアセトフェノン等)、セレノアミド類(例え
ば、セレノアセトアミド、N,N−ジメチルセレノベン
ズアミド等)、セレノカルボン酸類及びセレノエステル
類(例えば、2−セレノプロピオン酸、メチル−3−セ
レノブチレート等)、セレノフォスフェート類(例え
ば、トリ−p−トリセレノフォスフェート等)、セレナ
イド類(ジエチルセレナイド、ジエチルジセレナイド、
トリフェニルフォスフィンセレナイド等)が挙げられ
る。特に、好ましいセレン増感剤は、セレノ尿素類、セ
レノアミド類、及びセレンケトン類である。
【0036】これらのセレン増感剤の使用技術の具体例
は下記に開示されている。即ち米国特許1,574,9
44号、同1,602,592号、同1,623,49
9号、同3,297,446号、同3,297,447
号、同3,320,069号、同3,408,196
号、同3,408,197号、同3,442,653
号、同3,420,670号、同3,591,385
号、フランス特許第2693038号、同209320
9号、特公昭52−34491号、同52−34492
号、同53−295号、同57−22090号、特開昭
59−180536号、同59−185330号、同5
9−181337号、同59−187338号、同59
−192241号、同60−150046号、同60−
151637号、同61−246738号、特開平3−
4221号、同3−24537号、同3−111838
号、同3−116132号、同3−148648号、同
3−237450号、同4−16838号、同4−25
832号、同4−32831号、同4−96059号、
同4−109240号、同4−140738号、同4−
140739号、同4−147250号、同4−149
437号、同4−184331号、同4−190225
号、同4−191729号、同4−195035号、英
国特許255846号、同861984号。尚、H.
E. Spencer等著Journal of Ph
otographic Science誌、31巻、1
58〜169頁(1983)等の科学文献にも開示され
ている。
【0037】本発明に用いられる乳剤には、セレン増感
剤の使用量は使用するセレン化合物、ハロゲン化銀粒
子、化学熟成条件等により変わるが、一般にハロゲン化
銀1モル当たり10-8モル〜10-4モル程度を用いる。
また、添加方法は、使用するセレン化合物の性質に応じ
て、水またはメタノール、エタノール、酢酸エチルなど
の有機溶媒の単独または混合溶媒に溶解して添加する方
法でも、或いは、ゼラチン溶液と予め混合して添加する
方法でも、特開平4−140739号に開示されている
方法、即ち、有機溶媒可溶性の重合体との混合溶液の乳
化分散物の形態で添加する方法でも良い。
【0038】セレン増感剤を用いる化学熟成の温度は、
40〜90℃の範囲が好ましい。より好ましくは45℃
以上80℃以下である。またpHは4〜9、pAgは6
〜9.5の範囲が好ましい。
【0039】テルル増感剤及び増感法に関しては、米国
特許第1,623,499号、同3,320,069
号、同3,772,031号、同3,531,289
号、同3,655,394号、英国特許第235,21
1号、同1,121,496号、同1,295,462
号、同1,396,696号、カナダ特許第800,9
58号、特開平4−204640号、同平4−3330
43号等に開示されている。有用なテルル増感剤の例と
しては、テルロ尿素類(例えば、N,N−ジメチルテル
ロ尿素、テトラメチルテルロ尿素、N−カルボキシエチ
ル−N,N′−ジメチルテルロ尿素、N,N′−ジメチ
ル−N′フェニルテルロ尿素)、ホスフィンテルリド類
(例えば、トリブチルホスフィンテルリド、トリシクロ
ヘキシルホスフィンテルリド、トリイソプロピルホスフ
ィンテルリド、ブチル−ジイソプロピルホスフィンテル
リド、ジブチルフェニルホスフィンテルリド)、テルロ
アミド類(例えば、テルロアセトアミド、N,N−ジメ
チルテルロベンズアミド)、テルロケトン類、テルロエ
ステル類、イソテルロシアナート類などが挙げられる。
テルル増感剤の使用技術は、セレン増感剤の使用技術に
準じる。
【0040】また、セレン増感またはテルル増感にイオ
ウ増感、還元増感、貴金属増感を組み合わせ用いてもよ
い。硫黄増感剤としては、米国特許1,574,944
号、同2,410,689号、同2,278,947
号、同2,728,668号、同3,501,313
号、同3,656,955号、西独出願公開(OLS)
1,422,869号、特開昭56−24937号、同
55−45016号公報等に記載されている硫黄増感剤
を用いることが出来る。具体例としては、1,3−ジフ
ェニルチオ尿素、トリエチルチオ尿素、1−エチル,3
−(2−チアゾリル)チオ尿素などのチオ尿素誘導体、
ローダニン誘導体、ジチアカルバミン酸類、ポリスルフ
ィド有機化合物、硫黄単体などが好ましい例として挙げ
られる。尚、硫黄単体としては斜方晶系に属するα−硫
黄が好ましい。
【0041】本発明に於いては、還元増感を併用するこ
とも好ましい。該還元増感は、ハロゲン化銀粒子の成長
途中に施すのが好ましい。成長途中に施す方法として
は、ハロゲン化銀粒子が成長しつつある状態で還元増感
を施す方法だけでなく、ハロゲン化銀粒子の成長を中断
した状態で還元増感を施し、その後に還元増感されたハ
ロゲン化銀粒子を成長せしめる方法をも含む。
【0042】本発明に使用される金増感剤としては、塩
化金酸、チオ硫酸金、チオシアン酸金等の他に、チオ尿
素類、ローダニン類、その他各種化合物の金錯体を挙げ
ることができる。セレン増感剤、テルル増感剤、硫黄増
感剤、還元増感剤及び金増感剤の使用量は、ハロゲン化
銀乳剤の種類、使用する化合物の種類、熟成条件などに
よって一様ではないが、通常は、ハロゲン化銀1モル当
たり、1×10-4モル〜1×10-9モルであることが好
ましい。更に好ましくは1×10-5モル〜1×10-8
ルである。本発明においてセレン増感剤、テルル増感
剤、硫黄増感剤、還元増感剤及び金増感剤の添加方法
は、水或いはアルコール類、その他無機或いは有機溶媒
に溶解し、溶液の形態で添加しても良く、水に不溶性の
溶媒或いはゼラチンのような媒体を利用して、乳化分散
させて得られる分散物の形態で添加しても良い。
【0043】本発明において用いる増感色素は任意であ
る。例えばシアニン色素を好ましく用いることができ
る。その場合、特開平1−100533号に記載された
一般式(1)〜(3)で表されるS−1〜S−124の
化合物を好ましく使用できる。なお、上記増感色素を添
加する場合は、2種以上を併用してもよい。この場合に
は2種以上の増感色素を混合して同時に添加してもよい
し、また異なる時期に別々に添加してもよい。また、添
加量は、銀1モル当たり1mg〜1000mg、好まし
くは5mg〜500mgがよい。更に、これらの増感色
素を添加する前にヨウ化カリウムを添加しておいてその
後に添加することが好ましい。
【0044】本発明に用いる増感色素は、ハロゲン化銀
粒子形成時ならびに形成後塗布までの任意の時期に添加
してよいが、脱塩工程終了前が好ましい。添加するとき
の反応液(通常反応釜中)のpHは、4〜10の範囲内
であることが好ましい。更に好ましくはpH6〜9の範
囲内がよい。反応液(反応釜)中のpAgは5〜11で
あることが好ましい。本発明に用いる増感色素は、直接
乳剤中へ分散することができる。また、これらは適当な
溶媒、例えばメチルアルコール、エチルアルコール、メ
チルセロソルブ、アセトン、水、ピリジン、あるいはこ
れらの混合溶媒に溶解し、溶液の形で添加することもで
きる。また、溶解に超音波を使用することもできる。ま
た、水不溶性増感色素を水に溶解することなしに高速イ
ンペラー分散により微粒子分散液として添加してもよ
い。
【0045】本発明においては、マット剤として米国特
許第2992101号、同第2701245号、同第4
142894号、同第4396706号に記載のような
ポリメチルメタクリレートのホモポリマーまたはメチル
メタクリレートとメタクリル酸とのポリマー、デンプン
などの有機化合物、不定形シリカ、二酸化チタン、硫酸
ストロンチウム、硫酸バリウム等の無機化合物の微粒子
を使用することができる。粒子サイズとしては、0.6
〜10μm、特に1〜5μmであることが好ましい。
【0046】本発明の写真要素の表面層には滑り剤とし
て米国特許第3489576号、同第4047958号
等に記載のシリコーン化合物、特公昭56−23139
号に記載のコロイダルシリカの他に、パラフィンワック
ス、高級脂肪酸エステル、デンプン誘導体等を用いるこ
とができる。
【0047】本発明の写真要素の構成層には、トリメチ
ロールプロパン、ペンタンジオール、ブタンジオール、
エチレングリコール、グリセリン等のポリオール類を可
塑剤として添加することができる。さらに、本発明の写
真要素の構成層には、耐圧力性向上の目的でポリマーラ
テックスを含有させることができる。ポリマーとしては
アクリル酸のアルキルエステルのホモポリマーまたはア
クリル酸、スチレン等とのコポリマー、スチレン−ブタ
ジエンコポリマー、活性メチレン基、水溶性基またはゼ
ラチンとの架橋性基を有するモノマーからなるポリマー
またはコポリマーを好ましく用いることができる。とく
に、バインダーであるゼラチンとの親和性を高めるため
に、アクリル酸のアルキルエステル、スチレン等疎水性
モノマーを主成分とした水溶性基またはゼラチンとの架
橋性基を有するモノマーとのコポリマーが最も好ましく
用いられる。水溶性基有するモノマーの望ましい例とし
ては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、2−ア
クリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、スチレ
ンスルホン酸等であり、ゼラチンとの架橋性基を有する
モノマーの望ましい例としてはアクリル酸グリシジル、
メタクリル酸グリシジル、N−メチロールアクリルアミ
ド等である。
【0048】本発明の写真要素が医療用両面X線感光材
料として利用される場合は、画像鮮鋭性を向上させる目
的で、横断光遮断層を設けることが好ましい。該横断光
遮断層には横断光を吸収させる目的で染料の固体微粒子
分散体が含有される。このような染料としては、例えば
pH9以上のアルカリには可溶で、pH7以下では難溶
な構造を有する染料であれば特に制限はないが、現像処
理時の脱色性がよい点で特開平6−368070号記載
の一般式(I)の化合物が好ましく用いられる。
【0049】本発明に用いられる感光材料を現像する好
ましい現像液としては現像主薬として、特開平4−15
641号、特開平4−16841号などに記載のジヒド
ロキシベンゼン、例えばハイドロキノン、パラアミノフ
ェノール類、例えばp−アミノフェノール、N−メチル
−p−アミノフェノール、2,4−ジアミフェノールな
ど、3−ピラゾリドン類としては、例えば1−フェニル
−3−ピラゾリドン類、1−フェニル−3−ピラゾリド
ン、1−フェニル−4−メチル−4−ヒドロキシメチル
−3−ピラゾリドン、5、5−ジメチル−1−フェニル
−3−ピラゾリドン等で、またこれらを併用して用いる
ことが好ましい。また、上記パラアミノフェノール類、
3−アミノピラゾリドン類の好ましい使用量は0.00
4モル/リットルであり、より好ましくは0.04〜
0.12モル/lである。また、これら全現像処理液構
成成分中に含まれるジヒドロキシベンゼン類、パラアミ
ノフェノール類、3−ピラゾリドン類の総モル数が0.
1モル/l以下が好ましい。
【0050】保恒剤としては、亜硫酸塩類、例えば亜硫
酸カリウム、亜硫酸ナトリウム、レダクトン類、例えば
ピペリジノヘキソースレダクトンなどを含んでもよく、
これらは、好ましくは0.2〜1モル/l、より好まし
くは0.3〜0.6モル/l用いるのがよい。また、ア
スコルビン酸類を多量に添加することも処理安定性につ
ながる。
【0051】アルカリ剤としては、水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、第三
燐酸ナトリウム、第三燐酸カリウムの如きpH調節剤を
含む。さらに特開昭61−28708号記載の硼酸塩、
特開昭60−93439号記載のサッカローズ、アセト
オキシム、5−スルホサリチル酸、燐酸塩、炭酸塩など
の緩衝剤を用いてもよい。これらの薬剤の含有量は現像
液のpHを9.0〜13、好ましくはpH10〜12.
5とするように選ぶ。
【0052】溶解助剤としては、ポリエチレングリコー
ル類、およびこれらのエステルなど、増感剤としては、
例えば四級アンモニウム塩など、現像促進剤、界面活性
剤などを含有させることができる。
【0053】銀スラッジ防止剤としては、特開昭56−
106244号記載の銀汚れ防止剤、特開平3−518
44号記載のスルフィド、ジスルフィド化合物、特願平
4−92947号記載のシステイン誘導体あるいはトリ
アジン化合物が好ましく用いられる。
【0054】有機抑制剤としてアゾール系有機カブリ防
止剤、例えばインダゾール系、イミダゾール系、ベンツ
イミダゾール系、トリアゾール系、ベンツトリアゾー
系、テトラゾール系、チアジアゾール系化合物が用いら
れる。無機抑制剤としては、臭化ナトリウム、臭化カリ
ウム、沃化カリウムなどを含有する。この他、L.F.
A.メンソン著「フォトグラフィック・プロセッシング
・ケミストリー」フォーカルプレス社刊(1966年)
の226〜229頁、米国特許2,193,015号、
同2,592,364号、特開昭48−64933号な
どに記載のものを用いてもよい。
【0055】処理液に用いられる水道水中に混在するカ
ルシウムイオンを隠蔽するためのキレート剤には、有機
キレート剤として特開平1−193853号記載の鉄と
のキレート安定化定数が8以上のキレート剤が好ましく
用いられる。無機キレート剤としてヘキサメタ燐酸ナト
リウム、ヘキサメタ燐酸カルシウム、ポリ燐酸塩等があ
る。現像硬膜剤としてはジアルデヒド系化合物を用いて
もよい。この場合、グルタルアルデヒドが好ましく用い
られる。
【0056】本発明における補充は、処理疲労と酸化疲
労相当分を補充するが、写真要素1m2当たり35〜9
8mlの補充量で行う。補充法としては、特開昭55−
126243号に記載の幅、送り速度による補充、特開
昭60−104946号記載の面積補充、特開平1−1
49156号記載の連続処理枚数によりコントロールさ
れた面積補充でもよい。
【0057】好ましい定着液としては、当業界で一般に
用いられている定着素材を含むことができる。pH3.
8以上、好ましくは4.2〜5.5である。定着剤とし
ては、チオ硫酸アンモニウム、チオ硫酸ナトリウムなど
のチオ硫酸塩であり、定着速度からチオ硫酸アンモニウ
ムが特に好ましい。該チオ硫酸アンモニウムの濃度は
0.1〜5mol/lの範囲が好ましく、より好ましく
は0.8〜3mol/lの範囲である。本発明の定着液
は酸性硬膜を行うものであってもよい。この場合硬膜剤
としてはアルミニウムイオンが好ましく用いられる。例
えば硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム、カリ明礬な
どの形態で添加するのが好ましい。
【0058】その他本発明に用いられる定着液には、所
望により亜硫酸塩、重亜硫酸塩等の保恒剤、酢酸、硼酸
等のpH緩衝剤、鉱酸(硫酸、硝酸)や有機酸(クエン
酸、蓚酸、リンゴ酸など)、塩酸などの各種酸や金属水
酸化物(水酸化カリウム、ナトリウム)等のpH調整剤
や硬水軟化能を有するキレート剤を含むことができる。
定着促進剤としては、例えば特公昭45−35754
号、同58−122535号、同58−122536号
記載のチオ尿素誘導体、米国特許4,126,459号
記載のチオエーテルなどが挙げられる。
【0059】尚、本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤
層は、現像処理中の膨潤率が150〜250%が好まし
く、膨張後の膜厚が70μm以下が好ましい。水膨潤率
が250%を越えると乾燥不良を生じ、例えば自動現像
機処理、特に迅速処理において搬送不良も併発する。ま
た、水膨潤率が150%未満では現像した際に現像ム
ラ、残色が劣化する傾向がある。ここで、水膨潤率とは
各処理液中で膨潤した後の膜厚と、現像処理前の膜厚と
の差を求め、これを処理前の膜厚で除して100倍した
ものを言う。
【0060】本発明の写真要素は全処理時間が10〜3
0秒である自動現像機による迅速現像処理にすぐれた性
能を示す。本発明の迅速処理において現像、定着等の温
度及び時間は約25℃〜50℃で各々15秒以下である
が、好ましくは30℃〜40℃で2秒〜10秒である。
本発明においては写真要素は現像、定着された後水洗さ
れる。ここで、水洗工程は、2〜3段の向流水洗方式を
用いることによって、節水処理することができる。また
少量の水洗水で水洗するときにはスクイズローラー洗浄
槽を設けることが好ましい。水洗工程の温度及び時間は
5℃〜50℃で2秒〜10秒が好ましい。本発明では現
像、定着、水洗された写真要素はスクイズローラーを経
て乾燥される。
【0061】乾燥方式は熱風対流乾燥、遠赤外線ヒータ
ーによる放射乾燥、ヒートローラーによる伝熱乾燥のい
ずれかまたは併用を用いる事ができる。乾燥温度と時間
は40℃〜100℃で4秒〜15秒で行われる。本発明
における全処理時間とは自動現像機の挿入口にフイルム
の先端を挿入してから、現像槽、渡り部分、定着槽、渡
り部分、水洗槽、渡り部分、乾燥部分を通過して、フイ
ルムの先端が乾燥出口からでてくるまでの全時間であ
る。本発明のハロゲン化銀写真要素は圧力特性を損なう
ことなく、乳剤層及び保護層のバインダーとして用いら
れるゼラチンを減量することができるため、全処理時間
が10〜30秒の迅速処理においても現像速度、定着速
度、乾燥速度を損なうことなく、現像処理をすることが
できる。
【0062】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。な
お、当然のことながら、本発明は以下述べる実施例によ
り限定されるものではない。
【0063】実施例1(種乳剤EM−Aの調製) 下記のようにして種乳剤EM−Aを調製した。
【0064】 A1 オセインゼラチン 100g 臭化カリウム 2.05g 水で 11.5l B1 オセインゼラチン 55g 臭化カリウム 65g 沃化カリウム 1.8g 0.2N硫酸 38.5ml 水で 2.6l C1 オセインゼラチン 75g 臭化カリウム 950g 沃化カリウム 27g 水で 3.0l D1 硝酸銀 95g 水で 2.7l E1 硝酸銀 1410g 水で 3.2l 反応釜で60℃に保温したA1液に、B1液とD1液を
コントロールダブルジェット法により、30分間かけて
添加し、その後、C1及びE1液をコントロールダブル
ジェット法により105分間かけて加えた。撹拌は、5
00rpmで行った。流速は、粒子の成長に伴い、新し
い核が発生せず、かついわゆるオストワルド熟成をおこ
し、粒径分布の広がらない流速で添加した。銀イオン液
及びハライドイオン液の添加時において、pAgは臭化
カリウム液を用い、8.3±0.05に調整し、pHは
硫酸を用いて2.0±0.1に調整した。
【0065】添加終了後、pHを6.0に合わせてか
ら、過剰の塩類を除去するため、特公昭35−1608
6号記載の方法により脱塩処理を行った。この種乳剤を
電子顕微鏡で観察したところ、平均粒径0.27μm、
粒径分布の広さ17%の角がややかけた立方体形状の1
4面体単分散性乳剤であった。
【0066】(Em−1の調製)種乳剤EM−Aと以下
に示す7種の溶液を用い、単分散性コア/シェル型乳剤
を調製した。
【0067】 A2 オセインゼラチン 10g アンモニア水(28%) 28ml 氷酢酸 3ml EM−A 0.119モル相当 水で 600mlに仕上げる B2 オセインゼラチン 0.8g 臭化カリウム 5g 沃化カリウム 3g 水で 110mlに仕上げる C2 オセインゼラチン 2g 臭化カリウム 90g 水で 240mlに仕上げる D2 硝酸銀 9.9g アンモニア水(28%) 7.0ml 水で 110mlに仕上げる E2 硝酸銀 130g アンモニア水(28%) 100ml 水で 240mlに仕上げる F2 臭化カリウム 94g 水で 165mlに仕上げる G2 硝酸銀 9.9g アンモニア水(28%) 7.0ml 水で 110mlに仕上げる A2液を40℃に保温し撹拌機で800rpmで撹拌を
行った。A2液のpHは酢酸を用い9.90に調整し、
EM−Aを採取し分散懸濁させ、その後G2液を7分間
かけて等速で添加しpAgを7.3にした。更に、B2
液、D2液を同時に20分かけて添加した。この時のp
Agは7.3一定とした。さらに10分間かけて臭化カ
リウム溶液及び酢酸を用いてpH=8.83、pAg=
9.0に調整した後、C2液、E2液を同時に30分間
かけて添加した。この時、添加速度時と添加終了時の流
量比は1:10であり、時間とともに流速を上昇せしめ
た。又、流量比に比例してpHを8.83から8.00
まで低下せしめた。又、C2液及びE2液が全体の2/
3量だけ添加された時に、F2液を追加注入し8分間か
けて等速で添加した。この時、pAgは9.0から1
1.0まで上昇した。更に酢酸を加えてpHを6.0に
調整した。
【0068】添加終了後、過剰な塩類を除去するため
に、デモール(花王アトラス社製)水溶液及び硫酸マグ
ネシウム水溶液を用いて沈澱脱塩を行い、pAg8.
5、40℃においてpH5.85の平均沃化銀含有率が
約2モル%の乳剤を得た。
【0069】得られた乳剤を電子顕微鏡にて観察したと
ころ、平均粒径 0.55μm、粒径分布の広さが14
%の丸みを帯びた14面体単分散性コア/シェル型乳剤
を得た。
【0070】(六角平板状種乳剤の調製)以下の方法に
より純臭化銀の六角平板状種乳剤EM−Bを作成した。
【0071】 A3 オセインゼラチン 60.2g 蒸留水 20.0l HO−(CH2CH2O)n−[CH(CH3)CH2O]17 −(CH2CH2O)mH (n+m=5〜7) 10%メタノール水溶液 5.6ml KBr 26.8g 10%H2SO4 144ml B3 硝酸銀 1487.5g 蒸留水で 3500mlにする C3 KBr 1050g 蒸留水で 3500mlにする D3 1.75N KBr水溶液 下記銀電位制御量 35℃において、特公昭58−58288号、同58−
58289号に示される混合撹拌機を用いて、溶液A3
に溶液B3及び溶液C3の各々64.1mlを同時混合
法により2分の時間を要して添加し、核形成を行った。
溶液B3及び溶液C3の添加を停止した後、60分の時
間を要して溶液A3の温度を60℃に上昇させ、再び溶
液B3と溶液C3を同時混合法により、各々68.5m
l/minの流量で50分間添加した。この間の銀電位
(飽和銀−塩化銀電極を比較電極として銀イオン選択電
極で測定)を溶液Dを用いて+6mVになるように制御
した。添加終了後3%KOHによってpHを6に合わ
せ、直ちに脱塩、水洗を行い種乳剤EM−Bとした。
【0072】このように作成した種乳剤EM−Bは、ハ
ロゲン化銀粒子の全投影面積の90%以上が最大隣接辺
比が1.0〜2.0の六角平板粒子よりなり、六角平板
の平均厚さ0.07μm、平均直径(円直径換算)は
0.5μm、変動係数は25%であることが電子顕微鏡
観察により判明した。
【0073】(沃臭化銀乳剤EM−2の調製)以下の4
種類の溶液を用いて平板状純臭化銀乳剤を作成した。
【0074】 A4 オセインゼラチン 29.4g HO−(CH2CH2O)n−[CH(CH3)CH2O]17 −(CH2CH2O)mH (n+m=5〜7) 10%メタノール水溶液 1.25ml 種乳剤EM−B 2.65モル相当 蒸留水で 3000mlとする B4 3.50N AgNO3水溶液 1760ml C4 KBr 737g 蒸留水で 1760mlにする D4 1.75N KBr水溶液 下記銀電位制御量 60℃において、特公昭58−58288号、同58−
58289号に示される混合撹拌機を用いて、溶液A4
に溶液B4及び溶液C4の全量を同時混合法(ダブルジ
ェット法)により添加終了時の流速が添加開始時の流速
の3倍になるように110分の時間を要し添加成長を行
った。この間の銀電位は溶液D4を用いて+40mVに
なるように制御した。
【0075】添加終了後、過剰な塩類を除去するため、
以下に示す方法で沈澱脱塩を行った。
【0076】1.混合終了した反応液を40℃にして、
例示凝集ゼラチン剤G−3を20g/AgX1モルを加
え、56wt%酢酸を加えてpHを4.30まで落と
し、静置し、デカンテーションを行う。
【0077】2.40℃の純水1.8l/AgX1モル
を加え、10分間撹拌させた後、静置、デカンテーショ
ンを行う。
【0078】3.上記2の工程をもう1回繰り返す。
【0079】4.後ゼラチン 15g/AgX1モルと
炭酸ナトリウム、水を加え、pH6.0にして分散さ
せ、450ml/AgX 1モルに仕上げる。
【0080】得られた乳剤EM−2の約3000個を電
子顕微鏡により観察・測定し形状を分析したところ、平
均円相当直径0.59μm、平均厚さ0.17μm、ア
スペクト比3.5の六角平板状粒子であり、変動係数は
24%であった。
【0081】(塩化銀乳剤の調製) EM−C(純塩化銀平板状種乳剤)の調製 A5 オセインゼラチン 37.5g KI 0.625g NaCl 16.5g 蒸留水で 7500mlとする B5 硝酸銀 1500g 蒸留水で 2500mlとする C5 KI 4g NaCl 140g 蒸留水で 684mlとする D5 NaCl 375g 蒸留水で 1816mlとする 40℃において、特公昭58−58288号、同58−
58289号に示される混合撹拌機中の溶液A5に、溶
液B5の684mlと溶液C5の全量を1分間かけて添
加した。EAgを149mVに調整し、20分間オスト
ワルド熟成した後に溶液A5の残り全量と溶液D5の全
量を40分かけて添加した。その間、EAgは149m
Vに制御した。
【0082】添加終了後、直ちに脱塩、水洗を行い種乳
剤EM−Cとした。このように作成した種乳剤EM−C
は、ハロゲン化銀粒子の全投影面積の60%以上が(1
00)面を主平面とする平板状粒子よりなり、平均厚さ
0.07μm、平均直径は0.5μm、変動係数は25
%であることが電子顕微鏡観察により判明した。
【0083】(純塩化銀乳剤EM−3の調製)以下の4
種類の溶液を用いて平板状純塩化銀乳剤を作成した。
【0084】 A6 オセインゼラチン 29.4g HO−(CH2CH2O)n−[CH(CH3)CH2O]17 −(CH2CH2O)mH (n+m=5〜7) 10%メタノール水溶液 1.25ml 種乳剤EM−C 0.98モル相当 蒸留水で 3000mlとする B6 3.50N AgNO3水溶液 2240ml C6 NaCl 455g 蒸留水で 2240mlにする D6 1.75N NaCl水溶液 下記銀電位制御量 40℃において、特公昭58−58288号、同58−
58289号に示される混合撹拌機を用いて、溶液A6
に溶液B6及び溶液C6の全量を同時混合法(ダブルジ
ェット法)により添加終了時の流速が添加開始時の流速
の3倍になるように110分の時間を要し添加成長を行
った。この間の銀電位は溶液D6を用いて+120mV
になるように制御した。
【0085】添加終了後、過剰な塩類を除去するため、
EM−1同様の方法で沈澱脱塩を行った。得られた乳剤
EM−3の約3000個を電子顕微鏡により観察・測定
し形状を分析したところ、全投影面積の80%以上が
(100)面を主平面とする、平均直径1.17μm、
平均厚さ0.12μm,アスペクト比9.7の平板状粒
子であり、変動係数は24%であった。
【0086】(EM−4[AgBr0.45Cl0.55平板状
粒子]の調製)EM−3の調整方法において、溶液C6
中に臭化カリウム473gを加え、溶液B6、溶液C6
添加中の銀電位を+100mVに制御する以外は、全く
同様に行うことで平板状粒子EM−4を調整した。
【0087】得られた乳剤EM−4の約3000個を電
子顕微鏡により観察・測定し形状を分析したところ、全
投影面積の80%以上が(100)面を主平面とする、
平均直径1.17μm、平均厚さ0.12μmの平板状
粒子であり、変動係数は24%であった。
【0088】 (沃化銀微粒子の調製) A7 オセインゼラチン 100g KI 8.5g 蒸留水で 2000mlにする B7 AgNO3 360g 蒸留水で 605mlにする C7 KI 352g 蒸留水で 605mlにする 反応容器に溶液A7を加え、40℃に保ち撹拌しなが
ら、溶液B7及び溶液C7を同時混合法により30分を
要して定速で添加した。添加中のpAgは常法のpAg
制御手段で13.5に保った。生成した沃化銀は平均粒
径0.06μmのβ−AgIとγ−AgIの混合物であ
った。この乳剤を沃化銀微粒子乳剤と呼ぶ。
【0089】(分光増感色素の固体微粒子分散物の調
製)下記分光増感色素(A)及び(B)を100:1の
比率で予め27℃に調温した水に加え、高速撹拌機(デ
ィゾルバー)で3,500rpmにて30〜120分間
にわたって撹拌することによって、分光増感色素の固体
微粒子状の分散物を得た。このとき増感色素(A)の濃
度が2%になるように調製した。
【0090】増感色素(A):5,5′−ジクロロ−9
−エチルー3,3′−ジ−(3−スルホプロピル)オキ
サカルボシアニン塩 無水物 増感色素(B):5,5′−ジ−(ブトキシカルボニ
ル)−1,1′−ジエチル−3,3′−ジ−(4−スル
ホブチル)ベンゾイミダゾロカルボシアニン−ナトリウ
ム塩 無水物 <金−硫黄増感>次に、得られた乳剤EM−1〜EM−
4を以下の方法で分光増感及び化学増感を施して、化学
増感乳剤A−1〜A−4を得た。乳剤を50℃にした
後、増感色素(A)が銀1モル当たり460mgになる
ように、上記固体微粒子分散物を加えた後に、チオシア
ン酸アンモニウム塩を銀1モル当たり7.0×10-4
ルを加え、塩化金酸カリウムとチオ硫酸ナトリウムを添
加して最適に化学熟成を行い、上記沃化銀微粒子乳剤を
3×10-3モル/Ag1モル添加後、4−ヒドロキシ−
6−メチル−1,3,3a,7−テトラザインデン(T
AI)3×10-2モルで安定化した。
【0091】<セレン増感>各乳剤EM−1〜EM−4
を以下の方法で分光増感及び化学増感を施すことによっ
て、化学増感乳剤B−1〜B−4を得た。乳剤を60℃
にした後、増感色素(A)が銀1モル当たり460mg
になるように、上記固体微粒子分散物を加えた後に、チ
オシアン酸アンモニウム塩を銀1モル当たり7.0×1
-4モルを加え、塩化金酸カリウムとチオ硫酸ナトリウ
ム及びトリフェニルフォスフィンセレナイドを銀1モル
当たり3.0×10-6モル、添加して最適に化学熟成を
行い、上記沃化銀微粒子乳剤を3×10-3モル/Ag1
モル添加後、4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3
a,7−テトラザインデン(TAI)3×10-2モルで
安定化した。
【0092】<テルル増感>各乳剤EM−1〜EM−4
を以下の方法で分光増感及び化学増感を施すことによっ
て、化学増感乳剤C−1〜C−4を得た。乳剤を60℃
にした後、増感色素(A)が銀1モル当たり460mg
になるように、上記固体微粒子分散物を加えた後に、チ
オシアン酸アンモニウム塩を銀1モル当たり7.0×1
-4モルを加え、塩化金酸カリウムとチオ硫酸ナトリウ
ム及びテルル増感剤としてトリブチルホスフィンテルリ
ドを銀1モル当たり3.0×10-6モル、添加して最適
に化学熟成を行い、上記沃化銀微粒子乳剤を3×10-3
モル/Ag1モル添加後、4−ヒドロキシ−6−メチル
−1,3,3a,7−テトラザインデン(TAI)3×
10-2モルで安定化した。
【0093】次にこのようにして増感を施した乳剤A−
1〜A−4、B−1〜B−4、C−1〜C−4に、後記
する添加剤を加え乳剤層塗布液とした。また同時に保護
層塗布液も調製した。
【0094】<下引き済み支持体の作成>濃度0.17
0に青色着色したX線用のポリエチレンテレフタレート
フィルムベース(厚みが175μm)の一方の側に、ス
チレン−ブタジエン下塗り用ラテックス(固形分20
%)の下塗りラテックス液を、もう一方の側の下層には
SnO2ゾルとスチレン−ブタジエン下塗り用ラテック
スと混合した塗布液を、乾燥後の膜厚が0.1μmにな
るように、上層にはゼラチンを0.1μmになるように
同時に塗布し、120℃で1分間乾燥した。塗布前に
は、0.5kV・A・min/m2のコロナ放電処理を
した。
【0095】<試料の作成>上記支持体のそれぞれの両
面に、下記の横断光遮光層と乳剤層塗布液と保護下層塗
布液と保護上層塗布液とを下記の所定の塗布量になるよ
うに下から順に同時重層塗布し、乾燥した。
【0096】 第1層(横断光遮光層(AHL) 固体微粒子分散体染料(AH) 50mg/m2 ゼラチン 0.2g/m2 ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 5mg/m2 化合物(I) 5mg/m2 2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−1,3,5 −トリアジンナトリウム塩 5mg/m2 コロイダルシリカ(平均粒径0.014μm) 10mg/m2 ラテックス(L) 0.2g/m2 ポリスチレンスルホン酸カリウム 50mg/m2 第2層[乳剤層(EML)] 上記で得た各々の乳剤に下記の各種添加剤を加えた。
【0097】 テトラクロロパラジウム(2)酸カリウム 100mg/m2 化合物(G) 0.5mg/m2 2,6−ビス(ヒドロキシアミノ)−4−ジエチルアミノ− 1,3,5−トリアジン 5mg/m2 t−ブチル−カテコール 130mg/m2 ポリビニルピロリドン(分子量10,000) 35mg/m2 スチレン−無水マレイン酸共重合体 80mg/m2 ポリスチレンスルホン酸ナトリウム 80mg/m2 トリメチロールプロパン 350mg/m2 ジエチレングリコール 50mg/m2 ニトロフェニル−トリフェニル−ホスホニウムクロリド20mg/m2 1,3−ジヒドロキシベンゼン−4 −スルホン酸アンモニウム 500mg/m2 2−メルカプトベンツイミダゾール−5 −スルホン酸ナトリウム 5mg/m2 化合物(H) 0.5mg/m2 n−C49OCH2CH(OH)CH2N(CH2COOH)2 350mg/m2 化合物(M) 5mg/m2 化合物(N) 5mg/m2 本発明の化合物 表1参照 ラテックス(L) 0.4g/m2 デキストリン(平均分子量1000) 0.2g/m2 ソルビトール 0.1g/m ただし、ゼラチン付量は片面の全付量が表1記載の量に
なるように調整した。 第3層[保護下層(EPD)] ゼラチン 0.2g/m ラテックス(L) 0.2g/m2 ポリアクリル酸ナトリウム(平均分子量50000) 30mg/m2 化合物(K) 15mg/m2 第4層[保護上層(EPU)] ゼラチン 0.4g/m2 4−ヒドロキシ−6−メチルー1,3,3a,7 −テトラザインデン 50mg/m2 コロイダルシリカ(平均粒径0.014μm) 10mg/m2 ホルムアルデヒド 20mg/m2 2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−1,3,5 −トリアジンンナトリウム塩 10mg/m2 ビス−ビニルスルホニルメチルエーテル 36mg/m2 ポリアクリルアミド(平均分子量10000) 0.1g/m2 ポリシロキサン(SI) 20mg/m2 本発明の化合物 (表1参照) 化合物(I) 12mg/m2 化合物(J) 2mg/m2 化合物(S−1) 7mg/m2 化合物(O) 50mg/m2 化合物(S−2) 5mg/m2 化合物(F−1) 3mg/m2 化合物(F−2) 2mg/m2 化合物(F−3) 1mg/m2 化合物(P) 50mg/m
【0098】
【化1】
【0099】
【化2】
【0100】
【化3】
【0101】
【化4】
【0102】なお、素材の付量は片面分であり、塗布銀
量は片面分として1.0g/mになるように調整し
た。
【0103】感度の評価 塗布乾燥した試料を23
℃,55%RHで3日間保存した後、X線写真用増感紙
KO−250ではさみ、ペネトロメータB型を介してX
線照射後、ローラー搬送型自動現像機(SRX−50
1:コニカ(株)製)を用い下記組成の現像液、定着液
にて処理を行った。
【0104】 現像液処方Part−A(12l仕上げ用) 水酸化カリウム 450g 亜硫酸カリウム(50%溶液) 2280g ジエチレンテトラアミン5酢酸 120g 重炭酸水素ナトリウム 132g 5−メチルベンゾトリアゾール 1.2g 1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール 0.2g ハイドロキン 340g 水を加えて 5000mlに仕上げる Part−B(12l仕上げ用) 氷酢酸 170g トリエチレングリコール 185g 1−フェニル−3−ピラゾリドン 22g 5−ニトロインダゾール 0.4g スターター 氷酢酸 120g 臭化カリウム 225g 水を加えて 1.0lに仕上げる 定着液処方Part−A(18l仕上げ用) チオ硫酸アンモニウム(70wt/vol%) 6000g 亜硫酸ナトリウム 110g 酢酸ナトリウム・3水塩 450g クエン酸ナトリウム 50g グルコン酸 70g 1−(N,N−ジメチルアミノ)−エチル−5 −メルカプトテトラゾール 18g Part−B 硫酸アルミニウム 800g 現像液の調製は水約5lにPartA、PartBを同
時添加し、撹拌溶解しながら水を加え12lに仕上げ氷
酢酸でpHを10.40に調整した。これを現像補充液
とする。この現像補充液1lに対して前記のスターター
を20ml/l添加しpHを10.26に調整し使用液
とする。
【0105】定着液の調製は水約5lにPartA、P
artBを同時添加し、撹拌溶解しながら水を加え18
lに仕上げ、硫酸とNaOHを用いてpHを4.4に調
整した。これを定着補充液とする。
【0106】1)感度、最高濃度 感度は試料1がカブリ+1.0の濃度を与えるのに要し
た露光エネルギー量の逆数を100とした相対値で表し
た。最高濃度は試料に光を爆射した時に得られる黒化濃
度を示す。
【0107】2)残色の評価 塗布乾燥した試料を23℃55%RHで3日間保存した
後、未露光のまま1)と同じ条件で処理した。残留色素
による残色レベルを以下のランクによって目視評価し
た。
【0108】5 残色の発生なし 4 残色がわずかに発生しているが実用上問題にならな
いレベル 3 残色が少し発生しているが許容限界レベル 2 残色が発生しており、誰がみてもわかるレベル 1 残色が強く発生しており、問題外のレベル。
【0109】3)ローラーマークの評価 試料を10×12インチのサイズで黒化濃度が1.0に
なるように一様露光したのち、上記の処理を行った。た
だし、この時使用した現像ラック、現像から定着への渡
りラックは故意に疲労させたものを用いた。すなわち、
各ラックのローラーは疲労のため、約10μm程度の凹
凸が全面にできていた。処理後の試料にはこの凹凸に起
因する圧力のため、細かい斑点状の濃度ムラが耐圧性の
悪い試料には多数発生した。このレベルを以下のランク
によって目視評価した。
【0110】5 斑点の発生なし 4 斑点がわずかに発生しているが実用上問題にならな
いレベル 3 斑点が少量発生しているが通常ラックでは発生しな
い許容限界レベル 2 斑点が発生しており、通常ラックでも時々発生する 1 斑点が多発。通常ラックでも常に発生している 結果を表2,表3に示す。
【0111】
【表2】
【0112】
【表3】
【0113】比較a:キトサン(共和油脂工業(株)製
フローナックc) 比較b:スメクタイト(コープケミカル(株)製ルーセ
ンタイトSWN) 表2,表3から明かなように本発明により、高感度でロ
ーラーマーク及び残色の発生のないすぐれた写真要素が
得られることがわかる。
【0114】実施例2 実施例1で作成した試料No.7〜45にX線露光を与
え、実施例1の現像液、定着液を使用して自動現像機は
実施例1で用いたSRX−501(コニカ(株)製)を
改造して搬送スピードを速めたものを用い、以下の条件
で各試料をランニング平衡に達するまで処理しランニン
グ平衡液1及びランニング平衡液2をつくった。
【0115】 補充条件 四切サイズ1枚当たり(10×12インチ) ランニング平衡液1 ランニング平衡液2 現像補充量 14.0ml 7.0ml (180ml/m2) (90ml/m2) 定着補充量 14.0ml 7.0ml (180ml/m2) (90ml/m2) 実施例1で作成した試料No.7〜45を上記のランニ
ング平衡液1(条件1)及びランニング平衡液2(条件
2)を用いて上記の条件で処理し、感度、ローラーマー
ク及び残色の評価を行った。
【0116】
【表4】
【0117】表4から明かなように本発明により、低補
充量での超迅速処理でも感度の低下が小さく、ローラー
マーク及び残色の発生のないすぐれた写真要素が得られ
ることがわかる。
【0118】
【発明の効果】本発明により、環境を配慮した低補充量
での処理でも高感度で圧力特性が改良され、ローラーマ
ークの発生及び残色の発生がない超迅速処理適性を有す
る写真要素及びその処理方法を提供することができた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03C 1/95 G03C 1/95 5/26 5/26 5/31 5/31

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上にハロゲン化銀乳剤層と非感光
    性親水性コロイド層を有する写真要素において、該ハロ
    ゲン化銀乳剤層及び/又は支持体から最も遠くに位置す
    る非感光性親水性コロイド層に平板状シリカとキトサン
    又はキトサンの誘導体の複合物を含有することを特徴と
    するハロゲン化銀写真要素。
  2. 【請求項2】 ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも一層に
    ハロゲン化銀粒子の全投影面積の50%以上が、アスペ
    クト比が2以上の平板状粒子を含有し、かつ、支持体の
    片側の全親水性コロイド層のゼラチン量が合計で1.3
    〜2.5g/m2であることを特徴とする請求項1に記
    載のハロゲン化銀写真要素。
  3. 【請求項3】 上記、平板状ハロゲン化銀粒子の2つの
    平行な主平面が(100)面であり、かつ塩化銀含有率
    20モル%以上であることを特徴とする請求項1又は2
    に記載のハロゲン化銀写真要素。
  4. 【請求項4】 上記、平板状ハロゲン化銀粒子が、セレ
    ンまたはテルル化合物により化学増感されることを特徴
    とする請求項1〜3いずれか1項に記載のハロゲン化銀
    写真要素。
  5. 【請求項5】 上記、請求項2〜4のいずれか1項に記
    載のハロゲン化銀写真要素を該写真要素1m2当たり3
    5〜98mlの現像補充液で、全処理時間が10〜30
    秒である自動現像機で処理することを特徴とするハロゲ
    ン化銀写真要素の処理方法。
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