JPH09194474A - 1,3−ジオキサン−4−オン誘導体の製造方法 - Google Patents

1,3−ジオキサン−4−オン誘導体の製造方法

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JPH09194474A
JPH09194474A JP8021606A JP2160696A JPH09194474A JP H09194474 A JPH09194474 A JP H09194474A JP 8021606 A JP8021606 A JP 8021606A JP 2160696 A JP2160696 A JP 2160696A JP H09194474 A JPH09194474 A JP H09194474A
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JP
Japan
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group
acid
substituted
dioxan
aromatic hydrocarbon
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JP8021606A
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English (en)
Inventor
Masahito Nishimura
雅人 西村
Michiyasu Hoshi
道康 星
Hiroshi Ikawa
博 伊川
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Fujirebio Inc
Original Assignee
Fujirebio Inc
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Publication date
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  • Heterocyclic Compounds That Contain Two Or More Ring Oxygen Atoms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 医薬品、農薬又はその原料として用いられる
1,3−ジオキサン−4−オン誘導体を製造するための
収率よい簡便な方法の提供。 【解決手段】 一般式 【化1】 (式中、Aは置換若しくは無置換の芳香族炭化水素基又
は芳香族複素環基である。)で表されるカルボン酸誘導
体と一般式 R1 COR2 (III) (式中、R1 及びR2 は水素原子、置換又は無置換のア
ルキル基、芳香族炭化水素基又は芳香族複素環基であ
り、さらにR1 とR2 とは結合している炭素原子と一体
になり結合して4〜7員の置換又は無置換の環状アルキ
ル基を形成することができる。)で表されるカルボニル
誘導体とをアシル化剤及び酸の存在下反応させて一般式 【化2】 (式中、A、R1 及びR2 は前記と同じである。)で表
される1,3−ジオキサン−4−オン誘導体を製造す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般式
【化3】 (式中、Aは水素原子、置換若しくは無置換の芳香族炭
化水素基又は芳香族複素環基、R1 及びR2 は置換若し
くは無置換のアルキル基、芳香族炭化水素基又は芳香族
複素環基であり、さらにR1 とR2 とは結合している炭
素原子と一体になり結合して4〜7員の置換又は無置換
の環状アルキル基を形成することができる。)で表され
る1,3−ジオキサン−4−オン誘導体の製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】芳香族ジオキサン化合物は、医薬品、農
薬又はその原料として用いられている。従来、これら芳
香族ジオキサン化合物の製造法として、芳香族アミノカ
ルボン酸より芳香族ジアゾニウムカルボン酸塩を経由し
製造されていた(J. Chem. Soc., Chem. Commun., 196
9, 771 参照。) 。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の製造法では煩雑
な操作を必要とし工程数が長く、且つ不安定な中間体を
経由するため副生物が多い等、工業的な製造法としては
満足できるものではなく、新たな収率の高い簡便な製造
法が求められていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は鋭意研究し
た結果、一般式
【化4】 (式中、Aは置換若しくは無置換の芳香族炭化水素基又
は芳香族複素環基である。)で表されるカルボン酸誘導
体と一般式 R1 COR2 (III) (式中、R1 及びR2 は水素原子、置換又は無置換のア
ルキル基、芳香族炭化水素基、又は芳香族複素環基であ
り、さらにR1 とR2 とは結合している炭素原子と一体
になり結合して4〜7員の置換又は無置換の環状アルキ
ル基を形成することができる。)で表されるカルボニル
誘導体とをアシル化剤及び酸の存在下反応させる前記一
般式(I)で表される1,3−ジオキサン−4−オン誘
導体の製造方法を見い出し本発明を完成した。
【0005】本発明は、アシル化剤及び酸の存在下に前
記一般式(II)で表されるカルボン酸誘導体と前記一般
式(III)で表されるカルボニル誘導体とを混合し反応さ
せて、前記一般式(I)で表される1,3−ジオキサン
−4−オン誘導体を製造するものである。
【0006】この反応に用いる前記一般式(II)で表さ
れるカルボン酸誘導体において、Aとしては例えばフェ
ニル基、ナフチル基、アントラニル基等の芳香族炭化水
素基、フリル基、チエニル基、ピリジル基、キノリル
基、イソキノリ基等の芳香族複素環基を挙げることがで
きる。さらにこの芳香族炭化水素基又は芳香族複素環基
には置換基を有していてもよく、例えば水酸基、置換又
は無置換の炭素数1〜6のアルコキシ基、アシルオキシ
基、アルコキシカルボニル基、置換カルバモイルオキシ
基等を挙げることができる。この炭素数1〜6のアルコ
キシ基としては、例えばメトキシ基、エトキシ基、プロ
ポキシ基、ブチルオキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシ
ルオキシ基等を挙げることができる。また、このアルコ
キシ基への置換基としては、例えばフェニル基、1−ナ
フチル基、2−ナフチル基、2−ピリジル基、3−ピリ
ジル基、4−ピリジル基等の芳香族炭化水素基又は芳香
族複素環基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、
ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基等の
炭素数1〜6のアルコキシ基を挙げることができる。ア
シルオキシ基としては、例えばアセチルオキシ基、プロ
ピオニルオキシ基、ブチリルオキシ基、バレリルオキシ
基、ベンゾイルオキシ基、トルオイルオキシ基、フロイ
ル基、テノイル基、ニコチノイル基、イソニコチノイル
基等を挙げることができる。またアルコキシカルボニル
基としては、例えばメトキシカルボニル基、エトキシカ
ルボニル基、プロポキシカルボニル基、フェノキシカル
ボニル基、ベンジルオキシカルボニル基等を挙げること
ができる。さらに置換カルバモイルオキシ基としては、
例えばメチルカルバモイルオキシ基、エチルカルバモイ
ルオキシ基、プロピルカルバモイルオキシ基、ブチルカ
ルバモイルオキシ基、ベンジルカルバモイルオキシ基、
ナフチルカルバモイルオキシ基、ジメチルカルバモイル
オキシ基、ジエチルカルバモイルオキシ基等を挙げるこ
とができる。
【0007】前記一般式(II)で表されるカルボン酸誘
導体としては、例えばサリチル酸、2,3−ジヒドロキ
シ安息香酸、2,4−ジヒドロキシ安息香酸、2,5−
ジヒドロキシ安息香酸、2,6−ジヒドロキシ安息香
酸、3,5−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸、5−アセ
トキシ−3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、3−ヒドロ
キシ−5−(3−ピリジルメチルオキシ)−2−ナフト
エ酸、3,6−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸、3,8
−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸、3−ヒドロキシ−5
−ベンジルオキシ−2−ナフトエ酸、3−ヒドロキシ−
5−メトキシ−2−ナフトエ酸、2−ヒドロキシ−3−
フランカルボン酸、2−ヒドロキシ−3−チオフェンカ
ルボン酸、2−ヒドロキシ−3−ピリジンカルボン酸等
挙げることができる。
【0008】また、前記一般式(III)で表されるカルボ
ニル誘導体において、R1 及びR2は同一又は異なって
水素原子、置換又は無置換のアルキル基、芳香族炭化水
素基、又は芳香族複素環基であり、さらにR1 とR2
はアルキル基で結合4〜7員の環状ケトン化合物を形成
することができる。アルキル基としては、例えば炭素数
1〜6のアルキル基であり、メチル基、エチル基、プロ
ピル基、、イソプロピル基、イソブチル基、ブチル基、
ペンチル基、ヘキシル基等を挙げることができる。この
アルキル基には置換基を有していてもよく、例えばフェ
ニル基、炭素数1〜6のアルコキシ基等を挙げることが
できる。さらに芳香族炭化水素基又は芳香族複素環基と
しては、前記Aと同じ基を挙げることができる。また、
1 とR2 とは結合している炭素原子と一体になり結合
して、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキ
シル基、シクロヘプチル基等の4〜7員の環状のアルキ
ル基を形成し、さらに前記アルキル基への置換基と同じ
置換基を有することもできる。
【0009】前記一般式(III)で表されるカルボニル誘
導体としては、例えばアセトン、2−ブタノン、3−ペ
ンタノン、3−メチル−2−ブタノン、4−メチル−3
−ペンタノン、シクロブタノン、シクロペンタノン、シ
クロヘキサノン、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒ
ド、アセトフェノン、プロピオフェノン、アセトアルデ
ヒド、ベンズアルデヒド等を挙げることができる。
【0010】本発明の前記一般式(II)で表されるカル
ボン酸誘導体と前記一般式(III)で表されるカルボニル
誘導体との反応は、アシル化剤と酸の存在下に両者を混
合することにより行うことができる。前記一般式(III)
で表されるカルボニル誘導体は前記一般式(II)で表さ
れるカルボン酸誘導体1モルに対して少なくとも1当
量、好ましくは2〜3当量用いて反応を行うとができ
る。また反応に用いるアシル化剤としては、例えば無水
トリフルオロ酢酸、無水酢酸、無水トリクロロ酢酸、無
水プロピオン酸、無水フェニル酢酸、無水イソ酪酸、無
水イソ吉草酸、無水トリメチル酢酸、無水安息香酸等の
酸無水物、アセチルクロリド、プロピオニルクロリド、
ピバロイルクロリド、ベンゾイルクロリド等のハロゲン
化アシル化合物、プロペニルアセテート、プロペニルプ
ロピオネート、プロペニルピバロエート、イソプロペニ
ルアセテート、イソプロペニルプロピオネート、イソプ
ロペニルピバロエート等のカルボン酸エステル化合物等
を挙げることができる。このアシル化剤は、前記一般式
(II)で表されるカルボン酸誘導体1モルに対して2〜
4当量用いることが好ましい。
【0011】また反応中に添加する酸としては、例えば
硫酸、塩酸等の鉱酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエ
ンスルホン酸、メタンスルホン酸等の有機酸を用いるこ
とができる。この酸は反応溶液中に触媒量を添加し行う
ことができるが、前記一般式(II)で表されるカルボン
酸誘導体1モルに対して0.1〜0.5当量用いること
が好ましい。
【0012】また反応は前記原料化合物を溶媒を用いず
に混合し反応を行うことができるが、溶媒中で反応を行
う場合には、例えばジエチルエーテル、ジメトキシエタ
ン(DME)、テトラヒドロフラン(THF)、1,4
−ジオキサン、ジグライム等のエーテル類、ベンゼン、
トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、酢酸エチル
等のエステル類、DMF等のアミド類、アセトニトリ
ル、プロピオニトリル等のニトリル類等の不活性溶媒を
単独又は混合して用いることができる。反応は−78℃
〜200℃で行うことができるが、効率良く行うには0
℃〜50℃で行うことが好ましい。尚、本反応を行うに
は無水条件下でかつ不活性ガス、例えば窒素ガス、アル
ゴンガス等の雰囲気下で反応を行うことが目的物を効率
よく得るためには好ましい。
【0013】
【実施例】以下、参考例及び実施例により本発明を更に
詳細に説明する。 実施例1 2,2−ジメチル−ベンゾ〔d〕−1,3−ジオキサン
−4−オン
【0014】
【化5】
【0015】窒素気流下サリチル酸5g(36.2mm
ol)、無水酢酸4.4ml(47mmol)及びアセ
トン11.6ml(143mmol)の混合物に氷冷下
触媒量の硫酸を加え、0℃で15時間撹拌した。反応終
了後、反応液に5%炭酸カリウム水溶液を加え10分撹
拌し、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水
で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後溶媒を留去し
た。残留物をシリカゲルクロマトグラフィーに付し、
2,2−ジメチル−ベンゾ〔d〕−1,3−ジオキサン
−4−オン3.67g(収率57%)を得た。
【0016】IR(cm-1,KBr):1700 NMR(δ,CDCl3 ):1.76(6H,s),
6.96(1H,d,J=8Hz),7.12(1H,
dd,J=7Hz,8Hz),7.55(1H,dd,
J=7Hz,8Hz),7.96(1H,d,J=8H
z)
【0017】実施例2 2,2−ジメチル−ベンゾ〔d〕−1,3−ジオキサン
−4−オン
【0018】
【化6】
【0019】窒素気流下サリチル酸5g(36.2mm
ol)、イソプロペニルアセタート5.2ml(47m
mol)及びアセトン11.6ml(143mmol)
の混合物に氷冷下触媒量の硫酸を加え、0℃で15時間
撹拌した。反応終了後、反応液に5%炭酸カリウム水溶
液を加え10分撹拌し、酢酸エチルで抽出した。有機層
を水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥
後溶媒を留去した。残留物をシリカゲルクロマトグラフ
ィーに付し、2,2−ジメチル−ベンゾ〔d〕−1,3
−ジオキサン−4−オン3.3g(収率50%)を得
た。IR及びNMRは実施例1と同じ測定結果であっ
た。
【0020】実施例3 2,2−ジメチル−ベンゾ〔d〕−1,3−ジオキサン
−4−オン
【0021】
【化7】
【0022】窒素気流下サリチル酸1g(7.24mm
ol)、無水トリメチル酢酸2.94ml(14.5m
mol)及びアセトン2.13ml(28.9mmo
l)の混合物に氷冷下触媒量の硫酸を加え、0℃で15
時間撹拌した。反応終了後、反応液に5%炭酸カリウム
水溶液を加え10分撹拌し、酢酸エチルで抽出した。有
機層を水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで
乾燥後溶媒を留去した。残留物をシリカゲルクロマトグ
ラフィーに付し、2,2−ジメチル−ベンゾ〔d〕−
1,3−ジオキサン−4−オン4.5g(収率70%)
を得た。IR及びNMRは実施例1と同じ測定結果であ
った。
【0023】実施例4 2,2−ジメチル−9−ヒドロキシナフト〔2,3−
e〕−1,3−ジオキサン−4−オン
【0024】
【化8】
【0025】窒素気流下、3,5−ジヒドロキシ−2−
ナフトエ酸1g(4.9mmol)、アセトン1.5m
l(19.6mmol)及び無水トリメチル酢酸2.0
ml(9.8mmol)の混合物に、氷冷下触媒量の硫
酸を加え、室温にて15時間撹拌した。反応終了後、反
応液に5%炭酸カリウム水溶液を加え10分撹拌し、酢
酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄
し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後溶媒を留去した。残留
物をシリカゲルクロマトグラフィーに付し、2,2−ジ
メチル−9−ヒドロキシナフト〔2,3−e〕−1,3
−ジオキサン−4−オン0.9g(収率75%)を得
た。
【0026】IR(cm-1,KBr):1708 NMR(δ,CDCl3 ):1.77(6H,s),
5.43(1H,br−s),6.92(1H,d,J
=7Hz),7.28(1H,dd,J=7Hz,8H
z),7.52(1H,d,J=8Hz),7.72
(1H,s),8.57(1H,s) 質量分析(EI):m/z 244(M+ ),186,
158,102 融点(℃):226−227
【0027】実施例5 2,2−ジメチル−9−ヒドロキシナフト〔2,3−
e〕−1,3−ジオキサン−4−オン 窒素気流下、3,5−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸1
g(4.9mmol)、アセトン1.5ml(19.6
mmol)及び無水酢酸0.92ml(9.8mmo
l)の混合物に、氷冷下触媒量の硫酸を加え、氷冷下1
5時間撹拌した。反応終了後、反応液に5%炭酸カリウ
ム水溶液を加え10分撹拌し、酢酸エチルで抽出した。
有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム
で乾燥後溶媒を留去した。残留物をシリカゲルクロマト
グラフィーに付し、実施例4と同じ2,2−ジメチル−
9−ヒドロキシナフト〔2,3−e〕−1,3−ジオキ
サン−4−オン0.78g(収率65%)を得た。I
R,NMR,質量分析及び融点は、実施例4と同じ測定
結果であった。
【0028】実施例6 2,2−ジメチル−9−ヒドロキシナフト〔2,3−
e〕−1,3−ジオキサン−4−オン 窒素気流下、3,5−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸1
g(4.9mmol)、アセトン1.5ml(19.6
mmol)及び無水イソ酪酸1.55g(9.8mmo
l)の混合物に、氷冷下触媒量の硫酸を加え、室温で1
5時間撹拌した。反応終了後、反応液に5%炭酸カリウ
ム水溶液を加え10分撹拌し、酢酸エチルで抽出した。
有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム
で乾燥後溶媒を留去した。残留物をシリカゲルクロマト
グラフィーに付し、実施例4と同じ2,2−ジメチル−
9−ヒドロキシナフト〔2,3−e〕−1,3−ジオキ
サン−4−オン0.84g(収率70%)を得た。I
R,NMR,質量分析及び融点は、実施例4と同じ測定
結果であった。
【0029】実施例7 2,2−ジメチル−9−ヒドロキシナフト〔2,3−
e〕−1,3−ジオキサン−4−オン 窒素気流下、3,5−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸1
g(4.9mmol)、アセトン1.5ml(19.6
mmol)及び無水イソ吉草酸1.83g(9.8mm
ol)の混合物に、氷冷下触媒量の硫酸を加え、室温で
15時間撹拌した。反応終了後、反応液に5%炭酸カリ
ウム水溶液を加え10分撹拌し、酢酸エチルで抽出し
た。有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥後溶媒を留去した。残留物をシリカゲルクロ
マトグラフィーに付し、実施例4と同じ2,2−ジメチ
ル−9−ヒドロキシナフト〔2,3−e〕−1,3−ジ
オキサン−4−オン0.82g(収率68%)を得た。
IR,NMR,質量分析及び融点は、実施例4と同じ測
定結果であった。
【0030】実施例8 2,2−ジメチル−9−ヒドロキシナフト〔2,3−
e〕−1,3−ジオキサン−4−オン 窒素気流下、3,5−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸1
g(4.9mmol)、アセトン1.5ml(19.6
mmol)及びピバロイルクロリド0.78ml(6.
37mmol)の混合物に、氷冷下触媒量の硫酸を加
え、室温で15時間撹拌した。反応終了後、反応液に5
%炭酸カリウム水溶液を加え10分撹拌し、酢酸エチル
で抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫
酸ナトリウムで乾燥後溶媒を留去した。残留物をシリカ
ゲルクロマトグラフィーに付し、実施例4と同じ2,2
−ジメチル−9−ヒドロキシナフト〔2,3−e〕−
1,3−ジオキサン−4−オン0.79g(収率66
%)を得た。IR,NMR,質量分析及び融点は、実施
例4と同じ測定結果であった。
【0031】実施例9 2−エチル−2−メチル−9−ヒドロキシナフト〔2,
3−e〕−1,3−ジオキサン−4−オン
【0032】
【化9】
【0033】窒素気流下、3,5−ジヒドロキシ−2−
ナフトエ酸1g(4.9mmol)、メチルエチルケト
ン1.75ml(19.6mmol)及び無水トリメチ
ル酢酸2.0ml(9.8mmol)の混合物に、氷冷
下触媒量の硫酸を加え、室温にて15時間撹拌した。反
応終了後、反応液に5%炭酸カリウム水溶液を加え10
分撹拌し、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食
塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後溶媒を留去
した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィーに付し、
2−エチル−2−メチル−9−ヒドロキシナフト〔2,
3−e〕−1,3−ジオキサン−4−オン0.87g
(収率69%)を得た。
【0034】IR(cm-1,KBr):1706 NMR(δ,CDCl3 ):1.10(3H,t,J=
7.5Hz),1.70(3H,s),2.05(2
H,d,J=7.5Hz),5.57(1H,s),
6.93(1H,d,J=7Hz),7.27(1H,
dd,J=7Hz,8Hz),7.52(1H,d,J
=8Hz),7.72(1H,s),8.56(1H,
s) 質量分析(EI):m/z 258(M+ ),186,
158,102 融点(℃):191−192
【0035】実施例10 9−ヒドロキシナフト〔2,3−e〕−1,3−ジオキ
サン−4−オン−2−スピロペンタン
【0036】
【化10】
【0037】窒素気流下、3,5−ジヒドロキシ−2−
ナフトエ酸1g(4.9mmol)、シクロペンタノン
1.70ml(19.6mmol)及び無水トリメチル
酢酸2.0ml(9.8mmol)の混合物に、氷冷下
触媒量の硫酸を加え、室温にて15時間撹拌した。反応
終了後、反応液に5%炭酸カリウム水溶液を加え10分
撹拌し、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩
水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後溶媒を留去し
た。残留物をシリカゲルクロマトグラフィーに付し、9
−ヒドロキシナフト〔2,3−e〕−1,3−ジオキサ
ン−4−オン−2−スピロペンタン0.69g(収率5
2%)を得た。
【0038】IR(cm-1,KBr):1706 NMR(δ,CDCl3 ):1.75−1.95(4
H,m),2.15−2.25(4H,m),5.49
(1H,s),6.92(1H,d,J=7Hz),
7.28(1H,dd,J=7Hz,8Hz),7.5
2(1H,d,J=8Hz),7.74(1H,s),
8.56(1H,s) 質量分析(EI):m/z 270(M+ ),186,
158,102 融点(℃):220(分解)
【0039】参考例1 2,2−ジメチル−9−(3−ピリジルメトキシ)ナフ
ト〔2,3−e〕−1,3−ジオキサン−4−オン
【0040】
【化11】
【0041】窒素気流下、実施例4で製造した2,2−
ジメチル−9−ヒドロキシナフト〔2,3−e〕−1,
3−ジオキサン−4−オン1g(4.1mmol)のテ
トラヒドロフラン40ml溶液にトリフェニルフォスフ
ィン1.3g(4.92mmol)、ピリジンメタノー
ル0.46ml(4.7mmol)及びジイソプロピル
カルボキシラート0.93ml(5.8mmol)を順
次加え、5時間撹拌した。反応終了後、溶媒を留去後、
残留物を酢酸エチルで抽出し、有機層を水、飽和食塩水
で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後溶媒を留去し
た。残留物をシリカゲルクロマトグラフィーに付し、
2,2−ジメチル−9−(3−ピリジルメトキシ)ナフ
ト〔2,3−e〕−1,3−ジオキサン−4−オン1.
23g(収率89%)を得た。
【0042】IR(cm-1,KBr):1744 NMR(δ,CDCl3 ):1.76(6H,s),
5.26(2H,s),7.00(1H,d,J=7H
z),7.36(1H,dd,J=7Hz,8Hz),
7.39(1H,dd,J=5Hz,7Hz),7.5
5(1H,d,J=8Hz),7.82(1H,s),
7.87(1H,ddd,J=1.5Hz,2Hz,7
Hz),8.57(1H,s),8.65(1H,d
d,J=1.5Hz,5Hz),8.80(1H,d,
J=2Hz) 質量分析(EI):m/z 335(M+ ),277,
185,157,101,92 融点(℃):184−185
【0043】参考例2 N−〔2−〔4−(ベンズヒドリルオキシ)ピペリジ
ノ〕エチル〕−3−ヒドロキシ−5−(3−ピリジルメ
トキシ)−2−ナフタミド
【0044】
【化12】
【0045】参考例1で製造した2,2−ジメチル−9
−(3−ピリジルメトキシ)ナフト〔2,3−e〕−
1,3−ジオキサン−4−オン500mg(1.5mm
ol)のトルエン5ml溶液に1−(2−アミノエチ
ル)−4−ベンズヒドリルオキシピペリジン555mg
(1.8mmol)を加え7時間加熱環流した。溶媒を
留去した後、残留物をシリカゲルクロマトグラフィーに
付し、N−〔2−〔4−(ベンズヒドリルオキシ)ピペ
リジノ〕エチル〕−3−ヒドロキシ−5−(3−ピリジ
ルメトキシ)−2−ナフタミド800mg(収率90
%)を得た。
【0046】IR(cm-1,KBr):1660 NMR(δ,CDCl3 ):1.70−1.85(2
H,m),1.92−2.03(2H,m),2.18
−2.30(2H,m),2.63(2H,t,J=6
Hz),2.81−2.92(2H,m),3.37−
3.57(3H,m),5.23(2H,s),5.5
4(1H,s),6.88(1H,d,J=7Hz),
7.19−7.42(14H,m),7.71(1H,
s),7.89(1H,d,J=7Hz),7.94
(1H,s),8.62(1H,dd,J=6Hz,2
Hz),8.74(1H,d,J=2Hz)
【0047】
【発明の効果】本発明の方法は、原料化合物を反応させ
ることにより目的とする前記一般式(I)で表される
1,3−ジオキサン−4−オン誘導体を収率よく製造す
ることができる。この方法で得られた前記一般式(I)
で表される1,3−ジオキサン−4−オン誘導体は、各
種アミン化合物との反応を行い芳香族アミド化合物を容
易に製造することができる。例えば参考例2に示す通り
アレルギー反応により引き起こされる気管支喘息、鼻
炎、季節性結膜炎、じんましん等の疾患の治療剤として
用いられる2−ナフタミド化合物(特開平4−3541
56号参照)が得られる。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式 【化1】 で表されるカルボン酸誘導体と一般式 R1 COR2 で表されるカルボニル誘導体とをアシル化剤及び酸の存
    在下反応させることからなる一般式 【化2】 で表される1,3−ジオキサン−4−オン誘導体の製造
    方法(式中、Aは置換若しくは無置換の芳香族炭化水素
    基又は芳香族複素環基、R1 及びR2 は水素原子、置換
    若しくは無置換のアルキル基、芳香族炭化水素基又は芳
    香族複素環基であり、さらにR1 とR2 とは結合してい
    る炭素原子と一体になり結合して4〜7員の置換又は無
    置換の環状アルキル基を形成することができる。)。
  2. 【請求項2】 Aで表される芳香族炭化水素基がフェニ
    ル基又はナフチル基である請求項1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 R1 及びR2 が置換若しくは無置換の炭
    素数1〜6のアルキル基である請求項1記載の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 R1 及びR2 で表される芳香族炭化水素
    基がフェニル基又はナフチル基である請求項1記載の製
    造方法。
  5. 【請求項5】 R1 及びR2 で表される芳香族複素環基
    がフリル基、チエニル基、ピリジル基、キノリル基又は
    イソキノリル基である請求項1記載の製造方法。
  6. 【請求項6】 アシル化剤が酸無水物、ハロゲン化アシ
    ル化合物又はカルボン酸エステル化合物である請求項1
    ないし5のいずれか1項に記載の製造方法。
  7. 【請求項7】 酸が硫酸、塩酸、ベンゼンスルホン酸、
    p−トルエンスルホン酸又はメタンスルホン酸である請
    求項1ないし5のいずれか1項に記載の製造方法。
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