JP3918348B2 - γ−ハロゲノ−β−ケトエステル類の製法 - Google Patents

γ−ハロゲノ−β−ケトエステル類の製法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、β-ケトエステル類からγ-ハロゲノ-β-ケトエステル類を製造する方法に関する。γ-ハロゲノ-β-ケトエステル類は、医薬や農薬等の合成中間体又は原料として有用な化合物である。
【0002】
【従来の技術】
従来、β-ケトエステル類のγ位にハロゲン原子を導入してγ-ハロゲノ-β-ケトエステル類を製造する方法としては、例えば、4-メチル-3-オキソペンタン酸エチルに塩素ガスを作用させて、γ位に塩素原子が導入された4-クロロ-4-メチル-3-オキソペンタン酸エチルが得られることが開示されている(特開昭49-14422号公報)。しかしながら、上記の方法では、α位に塩素原子が導入された2-クロロ-4-メチル-3-オキソペンタン酸エチルやα位とγ位の両方に塩素原子が導入された2,4-ジクロロ-4-メチル-3-オキソペンタン酸エチルが副生成物として得られてしまい、目的物である4-クロロ-4-メチル-3-オキソペンタン酸エチルの収率が低いという問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、即ち、β-ケトエステル類から、取り扱いが容易な原料を使用して、煩雑な操作を必要とすることなく、γ-ハロゲノ-β-ケトエステル類を高収率で製造することが出来る、工業的に好適なγ-ハロゲノ-β-ケトエステル類の製法を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的は、一般式(1)
【0005】
【化4】
Figure 0003918348
(式中、R1、R2、R3及びR4は、同一或いは異なっていても良く、水素原子、非置換又は置換された、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アラルキル基又はアリール基のいずれかを示す。また、R1、R2,R3及びR4は連結して環を形成していても良い。R5は、非置換又は置換された、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アラルキル基又はアリール基のいずれかを示す。)
【0006】
で示されるβ-ケトエステル類を一般式(2)
【化5】
Figure 0003918348
(式中、R6、R7、R8及びR9は、同一或いは異なっていても良く、非置換又は置換された、アルキル基、アラルキル基又はアリール基のいずれかを示し、Aは、窒素原子又はリン原子を示す。Xは、同一或いは異なっていても良く、ハロゲン原子を示す。)
【0007】
で示される四級オニウム塩と反応させることを特徴とする、一般式(3)
【化6】
Figure 0003918348
(式中、R1、R2、R3及びR4は、同一或いは異なっていても良く、水素原子、非置換又は置換された、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アラルキル基又はアリール基のいずれかを示す。また、R1、R2,R3及びR4は連結して環を形成していても良い。R5は、非置換又は置換された、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アラルキル基又はアリール基のいずれかを示す。Xは、同一或いは異なっていても良く、ハロゲン原子を示す。)
【0008】
で示されるγ-ハロゲノ-β-ケトエステル類の製法によって解決される。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の反応において使用する原料β-ケトエステル類は、前記の一般式(1)で示される。その一般式(1)において、R1、R2、R3及びR4は、同一或いは異なっていても良く、水素原子、非置換又は置換された、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アラルキル基又はアリール基のいずれかを示す。また、R1、R2,R3及びR4は連結して環を形成していても良い。即ち、R1(又はR2)とR3(又はR4)が連結して環を形成していても良く、或いはR1とR2若しくはR3とR4が連結して環を形成していても良い。
【0010】
前記アルキル基としては、特に炭素数1〜10のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基(及びその異性体)、ブチル基(及びその異性体)、ペンチル基(及びその異性体)、ヘキシル基(及びその異性体)、ヘプチル基(及びその異性体)、オクチル基(及びその異性体)、ノニル基(及びその異性体)、デシル基(及びその異性体)等が挙げられる。
【0011】
前記アルケニル基としては、特に炭素数2〜6のアルケニル基が好ましく、例えば、エテニル基、プロペニル基(及びその異性体)、ブテニル基(及びその異性体)、ペンテニル基(及びその異性体)、ヘキセニル基(及びその異性体)等が挙げられる。
【0012】
前記アルキニル基としては、特に炭素数2〜6のアルキニル基が好ましく、例えば、エチニル基、プロピニル基(及びその異性体)、ブチニル基(及びその異性体)、ペンチニル基(及びその異性体)、ヘキシニル基(及びその異性体)等が挙げられる。
【0013】
前記シクロアルキル基としては、特に炭素数3〜7のシクロアルキル基が好ましく、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基等が挙げられる。
【0014】
前記アラルキル基としては、特に炭素数7〜10のアラルキル基が好ましく、例えば、ベンジル基、フェネチル基(及びその異性体)、フェニルプロピル基(及びその異性体)、フェニルブチル基(及びその異性体)等が挙げられる。
【0015】
前記アリール基としては、特に炭素数6〜14のアリール基が好ましく、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントラニル基等が挙げられる。
【0016】
前記のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アルラキル基又はアリール基は、置換基を有していても良い。その置換基としては、炭素原子を介して出来る置換基、酸素原子を介して出来る置換基、窒素原子を介して出来る置換基、ハロゲン原子の中から選ばれる少なくとも一つが挙げられる。
【0017】
前記炭素原子を介して出来る置換基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のアルキル基;ベンジル基等のアラルキル基;エテニル基等のアルケニル基;エチニル基等のアルキニル基;フェニル基等のアリール基;シアノ基;カルボキシル基が挙げられる。
【0018】
前記酸素原子を介して出来る置換基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ベンジルオキシ基等のアルコキシ基;フェノキシ基等のアリールオキシ基;アセチルオキシ基、ベンゾイルオキシ基等のアシルオキシ基が挙げられる。
【0019】
前記窒素原子を介して出来る置換基としては、ニトロ基;アミノ基が挙げられる。
【0020】
前記ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
【0021】
前記一般式(1)において、R5は、同一或いは異なっていても良く、非置換又は置換された、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アラルキル基又はアリール基のいずれかを示す。
【0022】
前記アルキル基としては、特に炭素数1〜10のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基(及びその異性体)、ブチル基(及びその異性体)、ペンチル基(及びその異性体)、ヘキシル基(及びその異性体)、ヘプチル基(及びその異性体)、オクチル基(及びその異性体)、ノニル基(及びその異性体)、デシル基(及びその異性体)等が挙げられる。
【0023】
前記アルケニル基としては、特に炭素数2〜6のアルケニル基が好ましく、例えば、エテニル基、プロペニル基(及びその異性体)、ブテニル基(及びその異性体)、ペンテニル基(及びその異性体)、ヘキセニル基(及びその異性体)等が挙げられる。
【0024】
前記アルキニル基としては、特に炭素数2〜6のアルキニル基が好ましく、例えば、エチニル基、プロピニル基(及びその異性体)、ブチニル基(及びその異性体)、ペンチニル基(及びその異性体)、ヘキシニル基(及びその異性体)等が挙げられる。
【0025】
前記シクロアルキル基としては、特に炭素数3〜7のシクロアルキル基が好ましく、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基等が挙げられる。
【0026】
前記アラルキル基としては、特に炭素数7〜10のアラルキル基が好ましく、例えば、ベンジル基、フェネチル基(及びその異性体)、フェニルプロピル基(及びその異性体)、フェニルブチル基(及びその異性体)等が挙げられる。
【0027】
前記アリール基としては、特に炭素数6〜14のアリール基が好ましく、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントラニル基等が挙げられる。
【0028】
前記のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アルラキル基又はアリール基は、置換基を有していても良い。その置換基としては、炭素原子を介して出来る置換基、酸素原子を介して出来る置換基、窒素原子を介して出来る置換基の中から選ばれる少なくとも一つが挙げられる。
【0029】
前記炭素原子を介して出来る置換基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のアルキル基;ベンジル基等のアラルキル基;エテニル基等のアルケニル基;エチニル基等のアルキニル基;フェニル基等のアリール基;シアノ基;カルボキシル基が挙げられる。
【0030】
前記酸素原子を介して出来る置換基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ベンジルオキシ基等のアルコキシ基;フェノキシ基等のアリールオキシ基;アセチルオキシ基、ベンゾイルオキシ基等のアシルオキシ基が挙げられる。
【0031】
前記窒素原子を介して出来る置換基としては、ニトロ基;アミノ基が挙げられる。
【0032】
本発明の反応において使用する原料β-ケトエステル類としては、例えば、3-オキソブタン酸メチル、3-オキソブタン酸エチル、3-オキソブタン酸n-プロピル、3-オキソブタン酸i-プロピル、3-オキソブタン酸ベンジル、3-オキソペンタン酸メチル、3-オキソペンタン酸エチル、3-オキソペンタン酸n-プロピル、3-オキソペンタン酸i-プロピル、3-オキソペンタン酸ベンジル、3-オキソヘキサン酸メチル、3-オキソヘキサン酸エチル、3-オキソヘキサン酸n-プロピル、3-オキソヘキサン酸i-プロピル、3-オキソヘキサン酸ベンジル、3-オキソ-4-メチルペンタン酸メチル、3-オキソ-4-メチルペンタン酸エチル、3-オキソ-4-メチルペンタン酸n-プロピル、3-オキソ-4-メチルペンタン酸i-プロピル、3-オキソ-4-メチルペンタン酸ベンジル、3-オキソヘプタン酸メチル、3-オキソヘプタン酸エチル、3-オキソヘプタン酸n-プロピル、3-オキソヘプタン酸i-プロピル、3-オキソヘプタン酸ベンジル、3-オキソ-4-フェニルブタン酸メチル、3-オキソ-4-フェニルブタン酸エチル、3-オキソ-4-フェニルブタン酸n-プロピル、3-オキソ-4-フェニルブタン酸i-プロピル、3-オキソ-4-フェニルブタン酸ベンジル、3-シクロプロピル-3-オキソプロパン酸メチル、3-シクロプロピル-3-オキソプロパン酸エチル、3-シクロプロピル-3-オキソプロパン酸n-プロピル、3-シクロプロピル-3-オキソプロパン酸i-プロピル、3-シクロプロピル-3-オキソプロパン酸ベンジル、3-シクロペンチル-3-オキソプロパン酸メチル、3-シクロペンチル-3-オキソプロパン酸エチル、3-シクロペンチル-3-オキソプロパン酸n-プロピル、3-シクロペンチル-3-オキソプロパン酸i-プロピル、3-シクロペンチル-3-オキソプロパン酸ベンジル、3-シクロヘキシル-3-オキソプロパン酸メチル、3-シクロヘキシル-3-オキソプロパン酸エチル、3-シクロヘキシル-3-オキソプロパン酸n-プロピル、3-シクロヘキシル-3-オキソプロパン酸i-プロピル、3-シクロヘキシル-3-オキソプロパン酸ベンジル、4-シクロプロピル-3-オキソブタン酸メチル、4-シクロプロピル-3-オキソブタン酸エチル、4-シクロプロピル-3-オキソブタン酸n-プロピル、4-シクロプロピル-3-オキソブタン酸i-プロピル、4-シクロプロピル-3-オキソブタン酸ベンジル、4-シクロペンチル-3-オキソブタン酸メチル、4-シクロペンチル-3-オキソブタン酸エチル、4-シクロペンチル-3-オキソブタン酸n-プロピル、4-シクロペンチル-3-オキソブタン酸i-プロピル、4-シクロペンチル-3-オキソブタン酸ベンジル、4-シクロヘキシル-3-オキソブタン酸メチル、4-シクロヘキシル-3-オキソブタン酸エチル、4-シクロヘキシル-3-オキソブタン酸n-プロピル、4-シクロヘキシル-3-オキソブタン酸i-プロピル、4-シクロヘキシル-3-オキソブタン酸ベンジル等が挙げられる。
【0033】
本発明の反応において使用する四級オニウム塩は、前記の一般式(2)で示される。その一般式(2)において、R6、R7、R8及びR9は、同一或いは異なっていても良く、非置換又は置換された、アルキル基、アラルキル基又はアリール基のいずれかを示し、Aは、窒素原子又はリン原子を示す。Xは、同一或いは異なっていても良く、ハロゲン原子を示す。
【0034】
前記アルキル基としては、特に炭素数1〜10のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基(及びその異性体)、ブチル基(及びその異性体)、ペンチル基(及びその異性体)、ヘキシル基(及びその異性体)、ヘプチル基(及びその異性体)、オクチル基(及びその異性体)、ノニル基(及びその異性体)、デシル基(及びその異性体)等が挙げられる。
【0035】
前記アラルキル基としては、特に炭素数7〜10のアラルキル基が好ましく、例えば、ベンジル基、フェネチル基(及びその異性体)、フェニルプロピル基(及びその異性体)、フェニルブチル基(及びその異性体)等が挙げられる。
【0036】
前記アリール基としては、特に炭素数6〜14のアリール基が好ましく、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントラニル基等が挙げられる。
【0037】
前記のアルキル基、アルラキル基又はアリール基は、置換基を有していても良い。その置換基としては、メチル基、エチル基等のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基;フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子;ニトロ基;シアノ基が挙げられる。
【0038】
また、前記のハロゲン原子としては、同一或いは異なっていても良く、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子を示す。
【0039】
本発明の反応において使用する四級オニウム塩としては、例えば、ベンジルトリメチルアンモニウムトリブロミド、ベンジルトリメチルアンモニウムジクロロヨーダイド、テトラブチルアンモニウムトリブロミド、テトラブチルアンモニウムジクロロヨーダイド、テトラブチルホスホニウムトリブロミド、テトラフェニルホスホニウムトリブロミド、テトラフェニルホスホニウムジクロロヨーダイド等が挙げられる。
【0040】
前記四級オニウム塩の使用量は、原料のβ-ケトエステル類1モルに対して好ましくは0.8〜5モル、更に好ましくは1〜2.5モルである。
【0041】
本発明の反応は溶媒中で行われるのが好ましい。使用される溶媒としては、四級オニウム塩を溶解させるものならば特に限定されず、酢酸、プロピオン酸、酪酸等の低級脂肪酸類;ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル類が挙げられるが、好ましくはジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素類である。
【0042】
前記溶媒の使用量は、原料のβ-ケトエステル類1gに対して好ましくは5〜500g、更に好ましくは5〜200gである。これらの溶媒は、単独又は二種以上を混合して使用しても良い。
【0043】
本発明の反応は、β-ケトエステル類と四級オニウム塩とを液相で接触させることが好ましく、例えば、不活性ガス雰囲気にて、β-ケトエステル類、四級オニウム塩、溶媒を混合し、加熱攪拌する等の方法によって、常圧又は加圧下で行われる。その際の反応温度は好ましくは-20℃〜150℃、更に好ましくは、0〜80℃である。また得られた生成物は、例えば、反応終了後に水及び還元剤により反応液を処理した後に、カラムクロマトグラフィー、蒸留、再結晶等の一般的な方法によって分離精製される。
【0044】
【実施例】
次に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではない。
【0045】
参考例1
テトラブチルアンモニウムジクロロヨーダイドの合成
Chem.Lett.,1987,2109.に準じて合成した。テトラブチルアンモニウムクロリド50.00g(0.18mol)のジクロロメタン溶液200mlに、一塩化ヨウ素29.21g(0.18mol)を加え、室温で30分間攪拌した。ジクロロメタン溶液を硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去した。得られた粗結晶をジクロロメタン/エーテル混合液(容量比10:1)で再結晶してテトラブチルアンモニウムジクロロヨーダイド74.80gを得た。物性値は、融点;69.5〜71℃:元素分析;炭素43.45%、水素8.44%、窒素3.20%であった。
【0046】
参考例2
テトラフェニルホスホニウムジクロロヨーダイドの合成
参考例1と同様に合成した。テトラフェニルホスホニウムクロリド50.24g(0.134mol)のジクロロメタン溶液100mlに、一塩化ヨウ素21.75g(0.134mol)を加え、室温で30分間攪拌した。ジクロロメタン溶液を硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去した。得られた粗結晶をジクロロメタン/エーテル混合液(容量比10:1)で再結晶してテトラフェニルホスホニウムジクロロヨーダイド50.80gを得た。物性値は、融点;253〜254℃:元素分析;炭素53.69%、水素3.81%であった。
【0047】
参考例3
テトラフェニルホスホニウムトリブロミドの合成
Bull.Chem.Soc.Jpn.,62,439(1989)に準じて合成した。テトラフェニルホスホニムブロミド12.57g(0.03mol)、臭素酸ナトリウム3.02g(0.02mol)を水100mlに溶解し、47%臭化水素酸水溶液6.4mlを室温下で加えた。その後、ジクロロメタン40mlで三回抽出した。ジクロロメタン溶液を硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去した。得られた粗結晶をジクロロメタン/エーテル混合液(容量比4:1)で再結晶してテトラフェニルホスホニウムトリブロミド17.00gを得た。物性値は、融点;245.5〜246.5℃:元素分析;炭素49.50%、水素3.26%であった。
【0048】
実施例1
内容積100mlの三つ口丸底フラスコに、3-オキソペンタン酸メチル0.65g(5mmol)、ベンジルトリメチルアンモニウムトリブロミド2.15g(5.5mmol)及びジクロロメタン30mlを加えた後、窒素雰囲気下、室温で60分間攪拌した。その後、ジクロロメタンを減圧下で留去し、それに水20ml及び5%亜硫酸水素ナトリウム水溶液20mlを加えた。次いで、エーテル30mlで三回抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥後、エーテルを留去して、4-ブロモ-3-オキソペンタン酸メチル1.01gを得た(収率96%)。
4-ブロモ-3-オキソペンタン酸メチルの物性値は、1H-NMR(CDCl3);1.78ppm(d,3H,CH 3CHBrCO-)、3.69ppm(d,1H,-COCH 2COOCH3)、3.75ppm(s,3H,-COOCH 3)、3.86ppm(d,1H,-COCH 2COOCH3)、4.63ppm(q,1H,CH3CHBrCO-)であった。
【0049】
実施例2
実施例1において、ベンジルトリメチルアンモニウムトリブロミド2.15g(5.5mmol)をテトラブチルアンモニウムトリブロミド2.65g(5.5mol)に、反応時間を75分間に変えたこと以外は、実施例1と同様に反応を行った。その結果、4-ブロモ-3-オキソペンタン酸メチル0.95gを得た(収率90%)。
【0050】
実施例3
実施例1において、ベンジルトリメチルアンモニウムトリブロミド2.15g(5.5mol)をテトラブチルホスホニウムトリブロミド2.74g(5.5mmol)に、反応時間を75分間に変えたこと以外は、実施例1と同様に反応を行った。その結果、4-ブロモ-3-オキソペンタン酸メチル1.04gを得た(収率99%)。
【0051】
実施例4
実施例1において、ベンジルトリメチルアンモニウムトリブロミド2.15g(5.5mmol)をテトラフェニルホスホニウムトリブロミド3.18g(5.5mmol)に、反応時間を5時間に変えたこと以外は、実施例1と同様に反応を行った。その結果、4-ブロモ-3-オキソペンタン酸メチル0.96gを得た(収率91%)。
【0052】
実施例5
実施例1において、3-オキソペンタン酸メチルを3-オキソペンタン酸エチル0.72g(5.0mmol)に、反応時間を5時間に変えたこと以外は、実施例1と同様に反応を行った。その結果、4-ブロモ-3-オキソペンタン酸エチル1.11gを得た(収率99%)であった。
4-ブロモ-3-オキソペンタン酸エチルの物性値は、1H-NMR(CDCl3);1.29ppm(t,3H,-COOCH2CH 3)、1.77ppm(d,3H,CH 3CHBrCO-)、3.65ppm(d,1H,-COCH 2COOCH2CH3)、3.84ppm(d,1H,-COCH 2COOCH2CH3)、4.21ppm(q,2H,-COOCH 2CH3)、4.63ppm(q,1H,CH3CHBrCO-)であった。
【0053】
実施例6
実施例1において、3-オキソペンタン酸メチルを4-メチル-3-オキソペンタン酸メチル0.72g(5.0mmol)に、反応時間を45分間に変えたこと以外は、実施例1と同様に反応を行った。その結果、4-ブロモ-4-メチル-3-オキソペンタン酸メチル1.09gを得た(収率97%)であった。
4-ブロモ-4-メチル-3-オキソペンタン酸メチルの物性値は、1H-NMR(CDCl3);1.89ppm(s,6H,(CH 3)2CBrCO-)、3.75ppm(s,3H,-COOCH 3)、3.90ppm(s,2H,-COCH 2COOCH3)であった。
【0054】
実施例7
実施例6において、ベンジルトリメチルアンモニウムトリブロミド2.15g(5.5mmol)をテトラブチルアンモニウムトリブロミド2.65g(5.5mmol)に、反応時間を80分間に変えたこと以外は、実施例6と同様に反応を行った。その結果、4-ブロモ-4-メチル-3-オキソペンタン酸メチル1.06gを得た(収率95%)。
【0055】
実施例8
実施例6において、ベンジルトリメチルアンモニウムトリブロミド2.15g(5.5mmol)をテトラブチルホスホニウムトリブロミド2.74g(5.5mmol)に、反応時間を75分間に変えたこと以外は、実施例6と同様に反応を行った。その結果、4-ブロモ-4-メチル-3-オキソペンタン酸メチル1.09gを得た(収率97%)。
【0056】
実施例9
実施例1において、ベンジルトリメチルアンモニウムトリブロミド2.15g(5.5mmol)をテトラフェニルホスホニウムトリブロミド3.18g(5.5mmol)に、反応時間を75分間に変えたこと以外は、実施例6と同様に反応を行った。その結果、4-ブロモ-4-メチル-3-オキソペンタン酸メチル1.00gを得た(収率89%)。
【0057】
実施例10
実施例1において、3-オキソペンタン酸メチルを4-メチル-3-オキソペンタン酸エチル0.79g(5mmol)に、反応時間を2時間に変えたこと以外は、実施例1と同様に反応を行った。その結果、4-ブロモ-4-メチル-3-オキソペンタン酸エチル1.17gを得た(収率98%)であった。
4-ブロモ-4-メチル-3-オキソペンタン酸エチルの物性値は、1H-NMR(CDCl3);1.28ppm(t,3H,-COOCH2CH 3)、1.90ppm(s,6H,(CH 3)2CBrCO-)、3.88ppm(s,2H,-COCH 2COOCH2CH3)、4.21ppm(t,2H,-COOCH 2CH3)であった。
【0058】
実施例11
実施例1において、3-オキソペンタン酸メチルを3-オキソヘキサン酸メチル0.72g(5mmol)に、反応時間を65分間に変えたこと以外は、実施例1と同様に反応を行った。その結果、4-ブロモ-3-オキソヘキサン酸メチル1.04gを得た(収率93%)であった。
4-ブロモ-3-オキソヘキサン酸メチルの物性値は、1H-NMR(CDCl3);1.05ppm(t,3H,CH 3CH2CHBrCO-)、1.92-2.15ppm(m,2H,CH3CH 2CHBrCO-)、3.66ppm(s,1H,-COCH 2COOCH3)、3.75ppm(s,3H,-COOCH 3)、3.85ppm(s,1H,-COCH 2COOCH3)、4.41ppm(q,1H,CH3CH2CHBrCO-)であった。
【0059】
実施例12
実施例11において、ベンジルトリメチルアンモニウムトリブロミド2.15g(5.5mmol)をテトラブチルアンモニウムトリブロミド2.65g(5.5mmol)に、反応時間を75分間に変えたこと以外は、実施例11と同様に反応を行った。その結果、4-ブロモ-3-オキソヘキサン酸メチル1.10gを得た(収率98%)。
【0060】
実施例13
実施例11において、ベンジルトリメチルアンモニウムトリブロミド2.15g(5.5mmol)をテトラブチルホスホニウムトリブロミド2.74g(5.5mmol)に、反応時間を75分間に変えたこと以外は、実施例11と同様に反応を行った。その結果、4-ブロモ-3-オキソヘキサン酸メチル1.08gを得た(収率96%)。
【0061】
実施例14
実施例11において、ベンジルトリメチルアンモニウムトリブロミド2.15g(5.5mol)をテトラフェニルホスホニウムトリブロミド3.18g(5.5mol)に、反応時間を5時間に変えたこと以外は、実施例11と同様に反応を行った。その結果、4-ブロモ-3-オキソヘキサン酸メチル0.93gを得た(収率89%)。
【0062】
実施例15
実施例1において、3-オキソペンタン酸メチルを3-オキソヘキサン酸エチル0.79g(5mmol)に、反応時間を2時間に変えたこと以外は、実施例1と同様に反応を行った。その結果、4-ブロモ-3-オキソヘキサン酸エチル1.18gを得た(収率99%)であった。
4-ブロモ-3-オキソヘキサン酸エチルの物性値は、1H-NMR(CDCl3);1.05ppm(t,3H,CH 3CH2CHBrCO-)、1.29ppm(t,3H,-COOCH2CH 3)、1.92-2.15ppm(m,2H,CH3CH 2CHBrCO-)、3.63ppm(d,1H,-COCH 2COOCH2CH3)、3.84ppm(d,1H,-COCH 2COOCH2CH3)、4.21ppm(q,2H,-COOCH 2CH3)、4.42ppm(dd,1H,CH3CH2CHBrCO-)であった。
【0063】
実施例16
実施例1において、3-オキソペンタン酸メチルを3-オキソヘプタン酸メチル0.79g(5mmol)に、反応時間を65分間に変えたこと以外は、実施例1と同様に反応を行った。その結果、4-ブロモ-3-オキソヘプタン酸メチル1.18gを得た(収率99%)であった。
4-ブロモ-3-オキソヘプタン酸メチルの物性値は、1H-NMR(CDCl3);0.96ppm(t,3H,CH 3CH2CH2CHBrCO-)、1.36-1.58ppm(m,2H,CH3CH 2CH2CHBrCO-)、1.88-2.08ppm(m,2H,CH3CH2CH 2CHBrCO-)、3.66ppm(d,1H,-COCH 2COOCH3)、3.75ppm(s,3H,-COOCH 3)、3.85ppm(d,1H,-COCH 2COOCH3)、4.47ppm(dd,1H,CH3CH2CH2CHBrCO-)であった。
【0064】
実施例17
実施例16において、ベンジルトリメチルアンモニウムトリブロミド2.15g(5.5mol)をテトラブチルアンモニウムトリブロミド2.65g(5.5mol)に、反応時間を75分間に変えたこと以外は、実施例16と同様に反応を行った。その結果、4-ブロモ-3-オキソヘプタン酸メチル1.16gを得た(収率97%)。
【0065】
実施例18
実施例16において、ベンジルトリメチルアンモニウムトリブロミド2.15g(5.5mmol)をテトラブチルホスホニウムトリブロミド2.74g(5.5mmol)に、反応時間を75分間に変えたこと以外は、実施例16と同様に反応を行った。その結果、4-ブロモ-3-オキソヘプタン酸メチル1.17gを得た(収率98%)。
【0066】
実施例19
実施例16において、ベンジルトリメチルアンモニウムトリブロミド2.15g(5.5mol)をテトラフェニルホスホニウムトリブロミド3.18g(5.5mmol)に、反応時間を5時間に変えたこと以外は、実施例16と同様に反応を行った。その結果、4-ブロモ-3-オキソヘプタン酸メチル0.93gを得た(収率88%)。
【0067】
実施例20
実施例1において、3-オキソペンタン酸メチルを3-オキソヘプタン酸エチル0.86g(5mmol)に、反応時間を2時間に変えたこと以外は、実施例1と同様に反応を行った。その結果、4-ブロモ-3-オキソヘプタン酸エチル1.25gを得た(収率99%)であった。
4-ブロモ-3-オキソヘプタン酸エチルの物性値は、1H-NMR(CDCl3);0.96ppm(t,3H,CH 3CH2CH2CHBrCO-)、1.28ppm(t,3H,-COOCH2CH 3)、1.38-1.54ppm(m,2H,CH3CH 2CH2CHBrCO-)、1.88-2.07ppm(m,2H,CH3CH2CH 2CHBrCO-)、3.62ppm(d,1H,-COCH 2COOCH2CH3)、3.84ppm(d,1H,-COCH 2COOCH2CH3)、4.20ppm(q,2H,-COOCH 2CH3)、4.48ppm(dd,1H,CH3CH2CH2CHBrCO-)であった。
【0068】
実施例21
実施例1において、3-オキソペンタン酸メチルを3-オキソブタン酸メチル0.58g(5mmol)に、反応時間を90分間に変えたこと以外は、実施例1と同様に反応を行った。その結果、4-ブロモ-3-オキソブタン酸メチル0.27gを得た(収率28%)であった。
【0069】
実施例22
実施例1において、3-オキソペンタン酸メチルを3-オキソブタン酸エチル0.65g(5mmol)に、反応時間を2時間に変えたこと以外は、実施例1と同様に反応を行った。その結果、4-ブロモ-3-オキソブタン酸エチル0.49gを得た(収率46%)であった。
【0070】
実施例23
実施例22において、ベンジルトリメチルアンモニウムトリブロミド2.15g(5.5mmol)をテトラフェニルホスホニウムトリブロミド3.18g(5.5mol)に、反応時間を5.5時間に変えたこと以外は、実施例22と同様に反応を行った。その結果、4-ブロモ-3-オキソブタン酸エチル0.63gを得た(収率60%)。
【0071】
実施例24
実施例1において、ベンジルトリメチルアンモニウムトリブロミド2.15g(5.5mol)をベンジルトリメチルアンモニウムジクロロヨーダイド3.51g(10.5mmol)に、反応時間を19時間に変えたこと以外は、実施例1と同様に反応を行った。その結果、4-クロロ-3-オキソペンタン酸メチル0.73gを得た(収率89%)。
4-クロロ-3-オキソペンタン酸メチルの物性値は、1H-NMR(CDCl3);1.64ppm(d,3H,CH 3CHClCO-)、3.73ppm(d,1H,-COCH 2COOCH3)、3.75ppm(s,3H,-COOCH 3)、3.80ppm(d,1H,-COCH 2COOCH3)、4.54ppm(q,1H,CH3CHClCO-)であった。
【0072】
実施例25
実施例24において、ベンジルトリメチルアンモニウムジクロロヨーダイド3.51g(10.5mmol)をテトラブチルアンモニウムジクロロヨーダイド4.62g(10.5mmol)に、反応時間を44時間に変えたこと以外は、実施例24と同様に反応を行った。その結果、4-クロロ-3-オキソペンタン酸メチル0.59gを得た(収率72%)。
【0073】
実施例26
実施例24において、ベンジルトリメチルアンモニウムジクロロヨーダイド3.51g(10.5mmol)をテトラフェニルホスホニウムジクロロヨーダイド5.46g(10.5mmol)に、反応時間を16日間に変えたこと以外は、実施例24と同様に反応を行った。その結果、4-クロロ-3-オキソペンタン酸メチル0.39gを得た(収率72%)。
【0074】
実施例27
実施例24において、3-オキソペンタン酸メチルを3-オキソペンタン酸エチル0.72g(5mmol)に、反応時間を71時間に変えたこと以外は、実施例24と同様に反応を行った。その結果、4-クロロ-3-オキソペンタン酸エチル0.75gを得た(収率84%)であった。
4-クロロ-3-オキソペンタン酸エチルの物性値は、1H-NMR(CDCl3);1.29ppm(t,3H,-COOCH2CH 3)、1.64ppm(d,3H,CH 3CHClCO-)、3.67ppm(d,1H,-COCH 2COOCH2CH3)、3.80ppm(d,1H,-COCH 2COOCH2CH3)、4.21ppm(q,2H,-COOCH 2CH3)、4.54ppm(q,1H,CH3CHClCO-)であった。
【0075】
実施例28
実施例24において、3-オキソペンタン酸メチルを3-オキソヘキサン酸メチル0.72g(5mmol)に、反応時間を48時間に変えたこと以外は、実施例24と同様に反応を行った。その結果、4-クロロ-3-オキソヘキサン酸メチル0.86gを得た(収率97%)であった。
4-クロロ-3-オキソヘキサン酸メチルの物性値は、1H-NMR(CDCl3);1.05ppm(t,3H,CH 3CH2CHClCO-)、1.86-2.10ppm(m,2H,CH3CH 2CHClCO-)、3.67ppm(d,1H,-COCH 2COOCH3)、3.80ppm(d,1H,-COCH 2COOCH3)、3.75ppm(s,3H,-COOCH 3)、4.32-4.35ppm(m,1H,CH3CH2CHClCO-)であった。
【0076】
実施例29
実施例28において、ベンジルトリメチルアンモニウムジクロロヨーダイド3.51g(10.5mmol)をテトラブチルアンモニウムジクロロヨーダイド4.62g(10.5mmol)に、反応時間を8日間に変えたこと以外は、実施例28と同様に反応を行った。その結果、4-クロロ-3-オキソヘキサン酸メチル0.81gを得た(収率91%)。
【0077】
実施例30
実施例28において、ベンジルトリメチルアンモニウムジクロロヨーダイド3.51g(10.5mmol)をテトラフェニルホスホニウムジクロロヨーダイド5.46g(10.5mmol)に、反応時間を8日間に変えたこと以外は、実施例28と同様に反応を行った。その結果、4-クロロ-3-オキソヘキサン酸メチル0.71gを得た(収率80%)。
【0078】
実施例31
実施例24において、3-オキソペンタン酸メチルを3-オキソヘキサン酸エチル0.79g(5mmol)に、反応時間を18時間に変えたこと以外は、実施例24と同様に反応を行った。その結果、4-クロロ-3-オキソペンタン酸エチル0.81gを得た(収率84%)であった。
4-クロロ-3-オキソヘキサン酸エチルの物性値は、1H-NMR(CDCl3);1.05ppm(t,3H,CH 3CH2CHClCO-)、1.28ppm(t,3H,-COOCH2CH 3)、1.86-2.08ppm(m,2H,CH3CH 2CHClCO-)、3.64ppm(d,1H,-COCH 2COOCH2CH3)、3.78ppm(d,1H,-COCH 2COOCH2CH3)、4.21ppm(q,2H,-COOCH 2CH3)、4.33ppm(dd,1H,CH3CH2CHClCO-)であった。
【0079】
実施例32
実施例24において、3-オキソペンタン酸メチルを3-オキソヘプタン酸メチル0.79g(5mmol)に、反応時間を36時間に変えたこと以外は、実施例24と同様に反応を行った。その結果、4-クロロ-3-オキソヘプタン酸メチル0.80gを得た(収率83%)であった。
4-クロロ-3-オキソヘプタン酸メチルの物性値は、1H-NMR(CDCl3);0.96ppm(t,3H,CH 3CH2CH2CHClCO-)、1.41-1.59ppm(m,2H,CH3CH 2CH2CHClCO-)、1.81-2.03ppm(m,2H,CH3CH2CH 2CHClCO-)、3.67ppm(d,1H,-COCH 2COOCH3)、3.75ppm(s,2H,-COOCH 3)、3.80ppm(d,1H,-COCH 2COOCH3)、4.39ppm(dd,1H,CH3CH2CH2CHClCO-)であった。
【0080】
実施例33
実施例32において、ベンジルトリメチルアンモニウムジクロロヨーダイド3.51g(10.5mmol)をテトラブチルアンモニウムジクロロヨーダイド4.62g(10.5mmol)に、反応時間を7日間に変えたこと以外は、実施例32と同様に反応を行った。その結果、4-クロロ-3-オキソヘプタン酸メチル0.85gを得た(収率89%)。
【0081】
実施例34
実施例32において、ベンジルトリメチルアンモニウムジクロロヨーダイド3.51g(10.5mmol)をテトラフェニルホスホニウムジクロロヨーダイド5.46g(10.5mmol)に、反応時間を7日間に変えたこと以外は、実施例32と同様に反応を行った。その結果、4-クロロ-3-オキソヘプタン酸メチル0.75gを得た(収率78%)。
【0082】
実施例35
実施例24において、3-オキソペンタン酸メチルを3-オキソヘプタン酸エチル0.86g(5mmol)に、反応時間を67時間に変えたこと以外は、実施例24と同様に反応を行った。その結果、4-クロロ-3-オキソヘプタン酸エチル0.75gを得た(収率78%)であった。
4-クロロ-3-オキソヘプタン酸エチルの物性値は、1H-NMR(CDCl3);0.96ppm(t,3H,CH 3CH2CH2CHClCO-)、1.28ppm(t,3H,-COOCH2CH 3)、1.38-1.54ppm(m,2H,CH3CH 2CH2CHClCO-)、1.82-1.99ppm(m,2H,CH3CH2CH 2CHClCO-)、3.64ppm(d,1H,-COCH 2COOCH2CH3)、3.78ppm(d,1H,-COCH 2COOCH2CH3)、4.21ppm(q,2H,-COOCH 2CH3)、4.39ppm(dd,1H,CH3CH2CH2CHClCO-)であった。
【0083】
実施例36
実施例24において、3-オキソペンタン酸メチルを3-オキソブタン酸メチル0.58g(5mmol)に、反応時間を43時間に変えたこと以外は、実施例24と同様に反応を行った。その結果、4-クロロ-3-オキソブタン酸メチル0.43gを得た(収率57%)であった。
【0084】
実施例37
実施例24において、3-オキソペンタン酸メチルを3-オキソブタン酸エチル0.65g(5mmol)に、反応時間を19時間に変えたこと以外は、実施例24と同様に反応を行った。その結果、4-クロロ-3-オキソブタン酸エチル0.38gを得た(収率34%)であった。
【0085】
実施例38
実施例37において、ベンジルトリメチルアンモニウムジクロロヨーダイド3.51g(10.5mmol)をテトラブチルアンモニウムジクロロヨーダイド4.62g(10.5mmol)に、反応時間を40時間に変えたこと以外は、実施例37と同様に反応を行った。その結果、4-クロロ-3-オキソブタン酸エチル0.78gを得た(収率70%)。
【0086】
【発明の効果】
本発明により、β-ケトエステル類から、取り扱いが容易な原料を使用して、煩雑な操作を必要とすることなく、γ-ハロゲノ-β-ケトエステル類を高収率で製造することが出来る、工業的に好適なγ-ハロゲノ-β-ケトエステル類の製法を提供することが出来る。

Claims (1)

  1. 一般式(1)
    Figure 0003918348
    (式中、R1、R2、R3及びR4は、同一或いは異なっていても良く、水素原子、非置換又は置換された、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アラルキル基又はアリール基のいずれかを示す。また、R1、R2、R3及びR4は連結して環を形成していても良い。R5は、非置換又は置換された、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アラルキル基又はアリール基のいずれかを示す。)
    で示されるβ-ケトエステル類を一般式(2)
    Figure 0003918348
    (式中、R6、R7、R8及びR9は、同一或いは異なっていても良く、非置換又は置換された、アルキル基、アラルキル基又はアリール基のいずれかを示し、Aは、窒素原子又はリン原子を示す。Xは、同一或いは異なっていても良く、ハロゲン原子を示す。)
    で示される四級オニウム塩と反応させることを特徴とする、一般式(3)
    Figure 0003918348
    (式中、R1、R2、R3及びR4は、同一或いは異なっていても良く、水素原子、非置換又は置換された、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アラルキル基又はアリール基のいずれかを示す。また、R1、R2、R3及びR4は連結して環を形成していても良い。R5は、非置換又は置換された、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アラルキル基又はアリール基のいずれかを示す。Xは、同一或いは異なっていても良く、ハロゲン原子を示す。)
    で示されるγ-ハロゲノ-β-ケトエステル類の製法。
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