JPH09194258A - 圧電磁器材料 - Google Patents

圧電磁器材料

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JPH09194258A
JPH09194258A JP8155427A JP15542796A JPH09194258A JP H09194258 A JPH09194258 A JP H09194258A JP 8155427 A JP8155427 A JP 8155427A JP 15542796 A JP15542796 A JP 15542796A JP H09194258 A JPH09194258 A JP H09194258A
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piezoelectric
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 PbOの蒸発を回避し得る低温(1000℃
以下)で焼成可能であると共に、製造コストを低減化し
得る圧電磁器材料を提供すること。 【解決手段】 この圧電磁器材料の一例では、組成式a
PbTiO3 +bPbZrO3 +cPb(Mn1/3 Sb
2/3 )O3 +dPb(Zn1/3 Nb2/3 )O3 +eZn
O+fPbOで表わされ、更に、a=10〜60[mo
l%],b=10〜65[mol%],c=3〜20
[mol%],d=0〜65[mol%](但し、a+
b+c+d=100)とする主成分と、この主成分重量
(主成分を重量で100%としたとき)に対してe=
0.2〜2.5[wt%],f=0〜8[wt%]とし
て添加された副成分とを含むもので、PbOの蒸発を回
避可能な低温(1000℃以下)で焼成可能とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する利用分野】本発明は、例えば各種超音波
振動子,セラミックフィルタ,圧電発音体,圧電アクチ
ュエーター等の圧電磁器製造物に利用される圧電磁器材
料に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、圧電磁器材料としてはPbTiO
3 やPbZrO3 を主成分として含む圧電セラミック
(以下、PZT系圧電セラミックと略する)が汎用的に
用いられている。一般に、この種の圧電セラミックで
は、その製造に要する焼結温度が二成分系では約126
0℃であり、更に特性改善のために複合ペロブスカイト
類を第三成分,第四成分として固溶させた多成分PZT
系圧電セラミックでは、焼結温度が多少低下して120
0℃近辺となっている。
【0003】ところで、PZT系圧電セラミックの焼結
過程において、主成分の一つであるPbOの蒸発が10
00℃近辺から急激に増加することが知られている。従
って、上記の温度領域では多量のPbO蒸発が起こると
いう問題がある。PbOが蒸発すると、焼結体の組成ず
れを引き起こし、特性のばらつきや劣化を招く上、蒸発
したPb成分は環境汚染の原因となる。
【0004】そこで、PbOの蒸発を制御することはP
ZT系圧電セラミックの製造上、非常に重要となってお
り、このためには焼結温度を1000℃以下にすること
が望ましい。焼結温度の低下は省エネルギーの点でも有
益である上に、例えば一体焼成で製造される積層型圧電
素子の場合、焼結温度が低下できれば内部電極の構成に
おいてパラジウムを減らし、銀の比率を増大させること
が可能であり、製造コスト面で有利となると期待され
る。このように、圧電磁器材料の焼結温度を低下させる
ことは製造コスト面で長所を奏する他、省エネルギーを
具現化する点でも有益である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したPZT系圧電
セラミックの場合、一般に焼結温度が通常1200℃以
上であるため、PbOの蒸発を回避したり、或いは製造
コストを低減化させることが困難となっている。
【0006】本発明は、このような問題点を解決すべく
なされたもので、その技術的課題は、PbOの蒸発を回
避できる低温(1000℃以下)で焼成可能であると共
に、製造コストを低減化し得る圧電磁器材料を提供する
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、組成式
aPbTiO3 +bPbZrO3 +cPb(Mn1/3
2/3 )O3 +dPb(Zn1/3 Nb2/3 )O3 +eZ
nO+fPbOで表わされると共に、a=10〜60
[mol%],b=10〜65[mol%],c=3〜
20[mol%],d=0〜65[mol%](但し、
a+b+c+d=100)とする主成分と、該主成分重
量(主成分を重量で100%としたとき)に対してe=
0.2〜2.5[wt%],f=0〜8[wt%]とし
て添加された副成分とを含む圧電磁器材料が得られる。
【0008】又、本発明によれば、組成式aPbTiO
3 +bPbZrO3 +cPb(Mn1/3 Nb2/3 )O3
+dPb(Zn1/3 Nb2/3 )O3 +eZnO+fPb
Oで表わされると共に、a=10〜55[mol%],
b=10〜60[mol%],c=2〜40[mol
%],d=0〜65[mol%](但し、a+b+c+
d=100)とする主成分と、該主成分重量に対してe
=0.2〜2.5[wt%],f=0〜8[wt%]と
して添加された副成分とを含む圧電磁器材料が得られ
る。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に実施例を挙げ、本発明の圧
電磁器材料について、図面を参照して詳細に説明する。
【0010】最初に、本発明の圧電磁器材料の概要並び
にその具現に至る背景を簡単に説明する。この圧電磁器
材料の一例は、組成式aPbTiO3 +bPbZrO3
+cPb(Mn1/3 Sb2/3 )O3 +dPb(Zn1/3
Nb2/3 )O3 +eZnO+fPbOで表わされ、更
に、a=10〜60[mol%],b=10〜65[m
ol%],c=3〜20[mol%],d=0〜65
[mol%](但し、a+b+c+d=100)とする
主成分と、この主成分重量(主成分を重量で100%と
したとき)に対してe=0.2〜2.5[wt%],f
=0〜8[wt%]として添加された副成分とを含むも
のである。
【0011】又、この圧電磁器材料の他例は、組成式a
PbTiO3 +bPbZrO3 +cPb(Mn1/3 Nb
2/3 )O3 +dPb(Zn1/3 Nb2/3 )O3 +eZn
O+fPbOで表わされると共に、a=10〜55[m
ol%],b=10〜60[mol%],c=2〜40
[mol%],d=0〜65[mol%](但し、a+
b+c+d=100)とする主成分と、該主成分重量に
対してe=0.2〜2.5[wt%],f=0〜8[w
t%]として添加された副成分とを含むものである。こ
のような組成によりPbOの蒸発を回避可能な低温(1
000℃以下)で焼成可能となる。
【0012】一般に、PbTiO3 及びPbZrO3
固溶体に、AサイトにPbを有する複合ペロブスカイト
類を第三成分として固溶させる場合、この比率が多いほ
ど一般には焼結温度が低下する。これは複合ペロブスカ
イト類の融点が低い(1200℃未満)ことに起因して
いる。ところが、これらの含有率が高くなるに従って強
誘電性を有する組成範囲ではキュリー温度が低下する。
【0013】多成分のPZT系圧電セラミックは、複合
ペロブスカイト類を一種若しくは複数種としてPbTi
3 −PbZrO3 に固溶させることにより、二成分系
では得られなかった誘電的,圧電的な特性改善がなされ
て実用に供される。又、PbTiO3 −PbZrO3
Pb(Mn1/3 2/3 )O3 (但し、E=Sb,Nb)
系圧電セラミックは、Pb(Mn1/3 Sb2/3 )O3
はPb(Mn1/3 Nb2/3 )O3 を固溶させることで数
百〜数千の機械的品質係数と高い誘電的,圧電的な特性
とが得られるが、実用的な組成範囲はPb(Mn1/3
2/3 )O3 の比率が20mol%以下、又Pb(Mn
1/3 Nb2/3 )O3 の比率が40mol%以下である。
これはこの値を越えるとキュリー温度が200℃以下と
なり、誘電的,圧電的な特性における温度安定性が低下
するためである。
【0014】本発明では、PbTiO3 −PbZrO3
−Pb(Mn1/3 2/3 )O3 (但し、E=Sb,N
b)系に、更に第四の複合ペロブスカイト類として、強
誘電性でキュリー温度が比較的高いPb(Zn1/3 Nb
2/3 )O3 を選んで固溶させることで、キュリー温度の
低下を抑え、比較的機械的品質係数が高く、しかも10
00℃以下の低温で焼結できる組成を見い出している。
【0015】しかしながら、PbTiO3 −PbZrO
3 −Pb(Mn1/3 2/3 )O3 −Pb(Zn1/3 Nb
2/3 )O3 (但し、E=Sb,Nb)の組成のみでは焼
結体に巨大ボイドが生じ易く、実用面で問題がある。
【0016】そこで、一定量のZnOを添加すること
で、巨大ボイドの発生が著しく抑制されると共に、焼結
性が改善されて実用的な誘電圧電特性を有する組成とな
ることが判明した。又、ZnOはPb(Zn1/3 Nb
2/3 )O3 が存在しない条件下でも単独で焼結温度の低
下を可能にすることが明らかとなった。更に、ZnOに
加えてPbOを添加すると、焼結温度を一層低下させ得
ることが確認された。
【0017】以下は、本発明の圧電磁器材料をその製造
工程を含めて具体的な幾つかの実施例(比較例を含む)
に基づいて説明する。
【0018】[実施例1]実施例1では、最初に主成分
及び副成分の原料として、PbO,TiO2 ,Zr
2 ,MnCO3 ,Sb2 3 ,Nb2 5 ,及びZn
Oをそれぞれ異なる組成となるように秤量し、これらの
原料粉をジルコニアボールと一緒にアクリルポット中に
入れて20時間湿式混合した。
【0019】次に、これらの混合粉を脱水乾燥後、アル
ミナこう鉢中で温度800℃の条件下で2時間予焼を行
ってから各予焼粉をアクリルポット中ジルコニアボール
にて15時間湿式粉砕した。
【0020】引き続き、蒸発乾燥して得られた各予焼粉
砕にバインダを混合して加圧し、直径φが15mm,厚
さ3mmとなるように成形した。これらの成形体を75
0〜1050[℃]で2時間焼成し、各焼結体を1mm
の厚さに加工した後、両面に銀ペーストを塗布して温度
条件450℃で焼き付けて電極を形成することにより、
それぞれ組成の異なる総計28種の試料とした。
【0021】このようにして得られた各試料を100
℃,4kV/mmの条件下で15分間に及ぶ分極処理を
施した後、比誘電率εr ,電気機械結合係数Kp ,機械
的品質係数Qm を測定したところ、表1に示すような結
果(各試料の組成を含む)となった。
【0022】
【表1】
【0023】因みに、表1においてTc はキュリー温度
であり、T.S.は焼結体密度ρが7.5g/cm3
上となるのに必要な最低の焼結温度である。尚、図1は
表1における各試料のうちの代表的な例(試料No.1
9,No.20,No.26,No.27のもの)に関
する焼結温度に対する焼結体密度の関係を示したもので
ある。
【0024】表1からは、本発明の圧電磁器材料に関し
て組成範囲を決定する理由として、排除されるべき以下
の第1乃至第6の不適当事項を列挙することができる。
即ち、各試料のうち、εr <400(試料No.12,
No.14),Kp <25(試料No.4,No.6,
No.8,No.12,No.14),Qm <500
(試料No.1,No.8,No.10),Tc <20
0℃(試料No.4,No.6,No.8)のものに関
しては実用性に乏しいため、本発明の実施例から除外さ
れる。
【0025】第1の不適当事項は、試料No.8のよう
にPbTiO3 量aが10mol%未満ではKp
m ,Tc が低い値となって好ましくないこと、更に試
料No.12のように60mol%を越えてもεr ,K
p が低い値となって好ましくないことである。
【0026】第2の不適当事項は、試料No.10のよ
うにPbZrO3 量bが10mol%未満ではQm が低
下して好ましくないこと、更に試料No.14のように
65mol%を越えてもεr ,Kp が低い値となって好
ましくないことである。
【0027】第3の不適当事項は、試料No.1のよう
にPb(Mn1/3 Sb2/3 )O3 量cが3mol%未満
ではQm が低下して好ましくないこと、更に試料No.
4のように20mol%を越えてもKp ,Tc が低い値
となって好ましくないことである。
【0028】第4の不適当事項は、試料No.6のよう
にPb(Zn1/3 Nb2/3 )O3 量dが65mol%を
越えるとKp ,Tc が低い値となって好ましくないこと
である。
【0029】第5の不適当事項は、試料No.15,N
o.22のようにZnO量eが主成分全重量に対して
0.2wt%未満では焼結体に巨大ボイドが生じて組織
が不均質となるため好ましくないこと、更に試料No.
18,No.25のように2.5wt%を越えても組織
が不均質となって好ましくないことである。
【0030】第6の不適当事項は、試料No.21,N
o.28のようにPbO量fが8wt%を越えると巨大
ボイドが生じて好ましくないことである。
【0031】このような各不適当事項に該当する試料と
特性が劣化した試料とを排除することにより、組成式a
PbTiO3 +bPbZrO3 +cPb(Mn1/3 Sb
2/3)O3 +dPb(Zn1/3 Nb2/3 )O3 +eZn
O+fPbOにおいて、aを10〜60[mol%],
bを10〜65[mol%],cを3〜20[mol
%],dを0〜65[mol%](但し、a+b+c+
d=100とする)から成る主成分に関し、その主成分
重量に対してeを0.2〜2.5[wt%],fを0〜
8[wt%]とする副成分を添加するという組成の決定
ができ、高特性で1000℃以下の低温で焼成可能な圧
電磁器材料が得られる。
【0032】即ち、表1に示した総計28種の試料のう
ち、試料No.2,No.3,No.5,No.7,N
o.9,No.11,No.13,No.16,No.
17,No.19,No.20,No.23,No.2
4,No.26,No.27のものは、本発明の実施例
となり、これ以外の試料No.1,No.4,No.
6,No.8,No.10,No.12,No.14,
No.15,No.18,No.21,No.22,N
o.25,No.28のものは本発明外の比較例となっ
ている。
【0033】尚、図1に示した各試料(試料No.1
9,No.20,No.26,No.27)関して、表
1中の試料No.19のものからはPb(Zn1/3 Nb
2/3 )O3 が存在しない条件でもZnOが単独で焼結温
度の低下に効果を示すことが判り、しかも表1中の試料
No.19,No.20,No.26,No.27のも
のからは更にPbOを添加することによって焼結温度を
一層低下させ得ることが判る。
【0034】[実施例2]実施例2では、最初に主成分
及び副成分の原料として、PbO,TiO2 ,Zr
2 ,MnCO3 ,Nb2 5 ,及びZnOをそれぞれ
異なる組成となるように秤量し、これらの原料粉を用い
て実施例1の場合と同じ条件でそれぞれ組成の異なる総
計30種の試料とした。
【0035】このようにして得られた各試料を100
℃,4kV/mmの条件下で15分間に及ぶ分極処理を
施した後、比誘電率εr ,電気機械結合係数Kp ,機械
的品質係数Qm を測定したところ、表2に示すような結
果(各試料の組成を含む)となった。
【0036】
【表2】
【0037】因みに、表2においてTc はキュリー温度
であり、T.S.は焼結体密度ρが7.5g/cm3
上となるのに必要な最低の焼結温度である。尚、図2は
表2における各試料のうちの代表的な例(試料No.1
9,No.20,No.26,No.27のもの)に関
する焼結温度に対する焼結体密度の関係を示したもので
ある。
【0038】ここでも、表2からは、本発明の圧電磁器
材料に関して組成範囲を決定する理由として、排除され
るべき以下の第1乃至第6の不適当事項を列挙すること
ができる。即ち、各試料のうち、εr <400(試料N
o.8,No.12,No.14),Kp <25(試料
No.4,No.6,No.8,No.12,No.1
4),Qm <500(試料No.1,No.8,No.
10),Tc <200℃(試料No.4,No.6,N
o.8)のものに関しては実用性に乏しいため、本発明
の実施例から除外される。
【0039】第1の不適当事項は、試料No.8のよう
にPbTiO3 量aが10mol%未満ではεr
p ,Qm ,Tc が低い値となって好ましくないこと、
更に試料No.12のように55mol%を超過しても
εr ,Kp が低い値となって好ましくないことである。
【0040】第2の不適当事項は、試料No.10のよ
うにPbZrO3 量bが10mol%未満ではQm が低
下して好ましくないこと、更に試料No.14のように
60mol%を越えてもεr ,Kp が低い値となって好
ましくないことである。
【0041】第3の不適当事項は、試料No.1のよう
にPb(Mn1/3 Nb2/3 )O3 量cが2mol%未満
ではQm が低下して好ましくないこと、更に試料No.
4のように40mol%を越えてもKp ,Tc が低い値
となって好ましくないことである。
【0042】第4の不適当事項は、試料No.6のよう
にPb(Zn1/3 Nb2/3 )O3 量dが65mol%を
越えるとKp ,Tc が低い値となって好ましくないこと
である。
【0043】第5の不適当事項は、試料No.15,N
o.22のようにZnO量eが主成分全重量に対して
0.2wt%未満では焼結体に巨大ボイドが生じて組織
が不均質となるため好ましくないこと、更に試料No.
18,No.25のように2.5wt%を越えても組織
が不均質となって好ましくないことである。
【0044】第6の不適当事項は、試料No.21,N
o.28のようにPbO量fが8wt%を越えると巨大
ボイドが生じて好ましくないことである。
【0045】このような各不適当事項に該当する試料と
特性が劣化した試料とを排除することにより、組成式a
PbTiO3 +bPbZrO3 +cPb(Mn1/3 Nb
2/3)O3 +dPb(Zn1/3 Nb2/3 )O3 +eZn
O+fPbOにおいて、aを10〜55[mol%],
bを10〜65[mol%],cを2〜40[mol
%],dを0〜65[mol%](但し、a+b+c+
d=100とする)から成る主成分に関し、その主成分
重量に対してeを0.2〜2.5[wt%],fを0〜
8[wt%]とする副成分を添加するという組成の決定
ができ、高特性で1000℃以下の低温で焼成可能な圧
電磁器材料が得られる。
【0046】即ち、表2に示した総計30種の試料のう
ち、試料No.2,No.3,No.5,No.7,N
o.9,No.11,No.13,No.16,No.
17,No.19,No.20,No.23,No.2
4,No.26,No.27,No.29,No.30
のものは、本発明の実施例となり、これ以外の試料N
o.1,No.4,No.6,No.8,No.10,
No.12,No.14,No.15,No.18,N
o.21,No.22,No.25,No.28のもの
は本発明外の比較例となっている。
【0047】尚、図2に示した各試料(試料No.1
9,No.20,No.26,No.27)関して、表
2中の試料No.19のものからはPb(Zn1/3 Nb
2/3 )O3 が存在しない条件でもZnOが単独で焼結温
度の低下に効果を示すことが判り、しかも表2中の試料
No.19,No.20,No.26,No.27のも
のからは更にPbOを添加することによって焼結温度を
一層低下させ得ることが判る。又、試料No.29,N
o.30のものの組成では、特性的に極めて優れた材料
が得られることが判る。
【0048】
【発明の効果】以上に述べた通り、本発明によれば、主
成分及び副成分としてのPbTiO3,PbZrO3
Pb(Mn1/3 2/3 )O3 (但し、E=Sb,N
b),Pb(Zn1/3 Nb2/3 )O3 ,ZnO,PbO
を適量範囲で用いることにより、PbOの蒸発を回避で
きる1000℃以下の低温で焼成可能で、しかも比誘電
率εr が400以上,電気機械結合係数Kp が25以
上,機械的品質係数Qm が500以上,キュリー温度T
c が200℃以上の優れた特性を有する圧電体材料を省
エネルギーで低コストで製造可能となるため、工業的に
有益となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の圧電磁器材料の製造工程を説明した実
施例1において作製した各試料のうちの代表的なものに
関する焼結温度に対する焼結体密度の関係を示したもの
である。
【図2】本発明の圧電磁器材料の製造工程を説明した実
施例2において作製した各試料のうちの代表的なものに
関する焼結温度に対する焼結体密度の関係を示したもの
である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 組成式aPbTiO3 +bPbZrO3
    +cPb(Mn1/3Sb2/3 )O3 +dPb(Zn1/3
    Nb2/3 )O3 +eZnO+fPbOで表わされると共
    に、a=10〜60[mol%],b=10〜65[m
    ol%],c=3〜20[mol%],d=0〜65
    [mol%](但し、a+b+c+d=100)とする
    主成分と、該主成分重量に対してe=0.2〜2.5
    [wt%],f=0〜8[wt%]として添加された副
    成分とを含むことを特徴とする圧電磁器材料。
  2. 【請求項2】 組成式aPbTiO3 +bPbZrO3
    +cPb(Mn1/3Nb2/3 )O3 +dPb(Zn1/3
    Nb2/3 )O3 +eZnO+fPbOで表わされると共
    に、a=10〜55[mol%],b=10〜60[m
    ol%],c=2〜40[mol%],d=0〜65
    [mol%](但し、a+b+c+d=100)とする
    主成分と、該主成分重量に対してe=0.2〜2.5
    [wt%],f=0〜8[wt%]として添加された副
    成分とを含むことを特徴とする圧電磁器材料。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006160582A (ja) * 2004-12-10 2006-06-22 Taiheiyo Cement Corp 圧電セラミックス用焼結助剤および圧電セラミックス
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JP2006256925A (ja) * 2005-03-18 2006-09-28 Taiheiyo Cement Corp 圧電セラミックス用焼結助剤および圧電セラミックス
JP2014208562A (ja) * 2013-03-27 2014-11-06 太平洋セメント株式会社 圧電磁器およびこれを用いた圧電素子

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