JP2001058872A - 圧電磁器材料 - Google Patents
圧電磁器材料Info
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- JP2001058872A JP2001058872A JP11232290A JP23229099A JP2001058872A JP 2001058872 A JP2001058872 A JP 2001058872A JP 11232290 A JP11232290 A JP 11232290A JP 23229099 A JP23229099 A JP 23229099A JP 2001058872 A JP2001058872 A JP 2001058872A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 PbOの蒸発を回避できる低温(1000℃
以下)で焼結可能であるとともに、製造コストを低減し
た圧電磁器材料を提供すること。 【解決手段】 PbTiO3、PbZrO3、Pb(M
n1/3Nb2/3)O 3、あるいは、Pb(Mn
1/3Sb2/3)O3を主成分とする三元組成図上
で、六角形ABCDEF(あるいは、GHIJKL)で
囲まれた範囲内と、副成分として、MoO3とV2O5
等の酸化物を一定量添加した圧電磁器材料。
以下)で焼結可能であるとともに、製造コストを低減し
た圧電磁器材料を提供すること。 【解決手段】 PbTiO3、PbZrO3、Pb(M
n1/3Nb2/3)O 3、あるいは、Pb(Mn
1/3Sb2/3)O3を主成分とする三元組成図上
で、六角形ABCDEF(あるいは、GHIJKL)で
囲まれた範囲内と、副成分として、MoO3とV2O5
等の酸化物を一定量添加した圧電磁器材料。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧電磁器材料に関
し、特に、各種超音波振動子、セラミックフィルタ、圧
電発音体、圧電アクチュエータ等の圧電磁器製造物に利
用される圧電磁器材料に関するものである。
し、特に、各種超音波振動子、セラミックフィルタ、圧
電発音体、圧電アクチュエータ等の圧電磁器製造物に利
用される圧電磁器材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、圧電磁器材料としては、PbTi
O3やPbZrO3を主成分として含む圧電セラミック
ス(以下、PZT系圧電セラミックスと略す)が汎用的
に用いられている。一般に、この種の圧電セラミックス
では、その製造に要する焼結温度が二成分系では約12
60℃であり、さらに特性改善のために複合ペロブスカ
イト類を第三、第四成分として固溶させた多成分系PZ
T系圧電セラミックスでは、焼結温度が多少低い120
0℃近辺となっている。
O3やPbZrO3を主成分として含む圧電セラミック
ス(以下、PZT系圧電セラミックスと略す)が汎用的
に用いられている。一般に、この種の圧電セラミックス
では、その製造に要する焼結温度が二成分系では約12
60℃であり、さらに特性改善のために複合ペロブスカ
イト類を第三、第四成分として固溶させた多成分系PZ
T系圧電セラミックスでは、焼結温度が多少低い120
0℃近辺となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、PZT系圧
電セラミックスの焼結課程において、主成分の一つであ
るPbOの蒸発が1000℃近辺から急激に増加するこ
とが知られている、従って、上記の温度領域では、多量
のPbO蒸発が起こるという問題がある。PbOが蒸発
すると、焼結体の組成ずれを引き起こし、特性のばらつ
きや劣化を招く上、蒸発した鉛成分は環境汚染の原因と
もなる。
電セラミックスの焼結課程において、主成分の一つであ
るPbOの蒸発が1000℃近辺から急激に増加するこ
とが知られている、従って、上記の温度領域では、多量
のPbO蒸発が起こるという問題がある。PbOが蒸発
すると、焼結体の組成ずれを引き起こし、特性のばらつ
きや劣化を招く上、蒸発した鉛成分は環境汚染の原因と
もなる。
【0004】そこで、PbOの蒸発を制御することは、
PZT系圧電セラミックスの製造上、非常に重要となっ
ており、このためには、焼結温度を1000℃以下にす
ることが望ましい。焼結温度の低下は、省エネルギーの
点でも有益である上に、例えば、一体焼成で製造される
積層型圧電素子の場合、焼結温度が低下できれば、内部
電極の構成においてパラジウムを減らし、銀の比率を増
大させることが可能であり、製造コスト面で有利となる
と期待される。このように、圧電磁器材料の焼結温度を
低下させることは、製造コスト面で有利であるととも
に、省エネルギーを具現化する点でも有益である。
PZT系圧電セラミックスの製造上、非常に重要となっ
ており、このためには、焼結温度を1000℃以下にす
ることが望ましい。焼結温度の低下は、省エネルギーの
点でも有益である上に、例えば、一体焼成で製造される
積層型圧電素子の場合、焼結温度が低下できれば、内部
電極の構成においてパラジウムを減らし、銀の比率を増
大させることが可能であり、製造コスト面で有利となる
と期待される。このように、圧電磁器材料の焼結温度を
低下させることは、製造コスト面で有利であるととも
に、省エネルギーを具現化する点でも有益である。
【0005】しかし、上述した従来のPZT系圧電セラ
ミックスの場合には、次のような決点がある。即ち、一
般に、焼結温度が通常1200℃以上であるため、Pb
Oの蒸発を回避したり、あるいは製造コストを低減させ
ることが困難となる問題がある。
ミックスの場合には、次のような決点がある。即ち、一
般に、焼結温度が通常1200℃以上であるため、Pb
Oの蒸発を回避したり、あるいは製造コストを低減させ
ることが困難となる問題がある。
【0006】従って、本発明は、このような問題点を解
決すべくなされたもので、その技術的課題は、PbOの
蒸発を回避できる低温(1000℃以下)で焼結可能で
あるとともに、製造コストを低減した圧電磁器材料を提
供することにある。
決すべくなされたもので、その技術的課題は、PbOの
蒸発を回避できる低温(1000℃以下)で焼結可能で
あるとともに、製造コストを低減した圧電磁器材料を提
供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】多成分のPZT系圧電セ
ラミックスは、PbTi3−PbZrO3に複合ペロブ
スカイト類を一種もしくは複数種固溶させることによ
り、二成分系では得られなかった誘電特性、圧電特性の
改善がなされて、実用に供されている。PbTiO3−
PbZrO3−Pb(Mn1/3Sb2/3)O3系圧
電セラミックスおよびPbTiO3−PbZrO3−P
b(Mn1/3Nb2/3)O3系圧電セラミックス
は、Pb(Mn1/3Sb2/3)O3やPb(Mn
1/3Nb2/ 3)O3を固溶させることで、数百から
数千の機械的品質係数および高い誘電特性、圧電特性が
得られている。
ラミックスは、PbTi3−PbZrO3に複合ペロブ
スカイト類を一種もしくは複数種固溶させることによ
り、二成分系では得られなかった誘電特性、圧電特性の
改善がなされて、実用に供されている。PbTiO3−
PbZrO3−Pb(Mn1/3Sb2/3)O3系圧
電セラミックスおよびPbTiO3−PbZrO3−P
b(Mn1/3Nb2/3)O3系圧電セラミックス
は、Pb(Mn1/3Sb2/3)O3やPb(Mn
1/3Nb2/ 3)O3を固溶させることで、数百から
数千の機械的品質係数および高い誘電特性、圧電特性が
得られている。
【0008】即ち、本発明は、PbTiO3、PbZr
O3、Pb(Mn1/3Sb2/3)O3を主成分とす
る酸化物圧電磁器材料であって、その組成が、PbTi
O3−PbZrO3−Pb(Mn1/3Sb2/3)O
3の三成分系組成図上で、A(59mol%、40mo
l%、1mol%)、B(29mol%、70mol
%、1mol%)、C(20mol%、65mol%、
15mol%)、D(35mol%、40mol%、2
5mol%)、E(50mol%、25mol%、25
mol%)、F(65mol%、25mol%、10m
ol%)で囲まれる六角形ABCDEFの範囲内(A,
B,C,D,E,F各点を結ぶ線上を含む)にあり、か
つ、副成分として、M酸化物(MOx:V2O5,La
2O3,Bi2O3,ZnO,CuO,PbO,W
O3)のうち、少なくとも1種とMoO 3とを含み、前
記主成分重量に対して、合わせて10wt%未満(0を
含まず)含有している圧電磁器材料である。
O3、Pb(Mn1/3Sb2/3)O3を主成分とす
る酸化物圧電磁器材料であって、その組成が、PbTi
O3−PbZrO3−Pb(Mn1/3Sb2/3)O
3の三成分系組成図上で、A(59mol%、40mo
l%、1mol%)、B(29mol%、70mol
%、1mol%)、C(20mol%、65mol%、
15mol%)、D(35mol%、40mol%、2
5mol%)、E(50mol%、25mol%、25
mol%)、F(65mol%、25mol%、10m
ol%)で囲まれる六角形ABCDEFの範囲内(A,
B,C,D,E,F各点を結ぶ線上を含む)にあり、か
つ、副成分として、M酸化物(MOx:V2O5,La
2O3,Bi2O3,ZnO,CuO,PbO,W
O3)のうち、少なくとも1種とMoO 3とを含み、前
記主成分重量に対して、合わせて10wt%未満(0を
含まず)含有している圧電磁器材料である。
【0009】また、本発明は、PbTiO3、PbZr
O3、Pb(Mn1/3Nb2/3)O3を主成分とす
る酸化物圧電磁器材料であって、その組成が、PbTi
O3−PbZrO3−Pb(Mn1/3Nb2/3)O
3の三成分系組成図上で、G(54mol%、45mo
l%、1mol%)、H(37mol%、62mol
%、1mol%)、I(20mol%、50mol%、
30mol%)、J(25mol%、30mol%、4
5mol%)、K(40mol%、15mol%、45
mol%)、L(55mol%、25mol%、20m
ol%)で囲まれる六角形GHIJKLの範囲内(G,
H,I,J,K,L各点を結ぶ線上を含む)にあり、か
つ、副成分として、M酸化物(MOx:V2O5,La
2O3,Bi2O3,ZnO,CuO,PbO,W
O3)のうち、少なくとも1種とMoO 3とを含み、前
記主成分重量に対して、合わせて10wt%未満(0を
含まず)含有している圧電磁器材料である。
O3、Pb(Mn1/3Nb2/3)O3を主成分とす
る酸化物圧電磁器材料であって、その組成が、PbTi
O3−PbZrO3−Pb(Mn1/3Nb2/3)O
3の三成分系組成図上で、G(54mol%、45mo
l%、1mol%)、H(37mol%、62mol
%、1mol%)、I(20mol%、50mol%、
30mol%)、J(25mol%、30mol%、4
5mol%)、K(40mol%、15mol%、45
mol%)、L(55mol%、25mol%、20m
ol%)で囲まれる六角形GHIJKLの範囲内(G,
H,I,J,K,L各点を結ぶ線上を含む)にあり、か
つ、副成分として、M酸化物(MOx:V2O5,La
2O3,Bi2O3,ZnO,CuO,PbO,W
O3)のうち、少なくとも1種とMoO 3とを含み、前
記主成分重量に対して、合わせて10wt%未満(0を
含まず)含有している圧電磁器材料である。
【0010】本発明では、PbTiO3−PbZrO3
−Pb(Mn1/3Sb2/3)O 3系あるいはPbT
iO3−PbZrO3−Pb(Mn1/3Nb2/3)
O3系に、副成分として、V2O5、La2O3、Bi
2O3、ZnO、CuO、PbO、WO3のうち少なく
とも一種とMoO3とを合わせて一定量添加すること
で、焼結温度を1000℃以下に低下することができ
る。
−Pb(Mn1/3Sb2/3)O 3系あるいはPbT
iO3−PbZrO3−Pb(Mn1/3Nb2/3)
O3系に、副成分として、V2O5、La2O3、Bi
2O3、ZnO、CuO、PbO、WO3のうち少なく
とも一種とMoO3とを合わせて一定量添加すること
で、焼結温度を1000℃以下に低下することができ
る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の発明の実施の形
態について、図面を参照しながら説明する。
態について、図面を参照しながら説明する。
【0012】図1は、本発明の第1の実施の形態による
組成範囲を示す図である。
組成範囲を示す図である。
【0013】主成分の組成範囲は、PbTiO3−Pb
ZrO3−Pb(Mn1/3Sb2 /3)O3の三成分
系組成図上で表され、A(59mol%、40mol
%、1mol%)、B(29mol%、70mol%、
1mol%)、C(20mol%、65mol%、15
mol%)、D(35mol%、40mol%、25m
ol%)、E(50mol%、25mol%、25mo
l%)、F(65mol%、25mol%、10mol
%)で囲まれる六角形ABCDEFの範囲内(A,B,
C,D,E,F各点を結ぶ線上を含む)にある。
ZrO3−Pb(Mn1/3Sb2 /3)O3の三成分
系組成図上で表され、A(59mol%、40mol
%、1mol%)、B(29mol%、70mol%、
1mol%)、C(20mol%、65mol%、15
mol%)、D(35mol%、40mol%、25m
ol%)、E(50mol%、25mol%、25mo
l%)、F(65mol%、25mol%、10mol
%)で囲まれる六角形ABCDEFの範囲内(A,B,
C,D,E,F各点を結ぶ線上を含む)にある。
【0014】以下は、本発明の圧電磁器材料を、その製
造過程を含めて具体的な例(比較例を含む)に基づいて
説明する。
造過程を含めて具体的な例(比較例を含む)に基づいて
説明する。
【0015】最初に、主成分および副成分の原料とし
て、PbO、TiO2、ZrO2、MnCO3、Sb2
O3、MoO3、V2O5、La2O3、Bi2O3、
ZnO、CuO、WO3を、それぞれ所定の組成となる
ように調製し、これらの原料粉をジルコニアボールとと
もにアクリルポット中に入れ、20時間湿式混合した。
て、PbO、TiO2、ZrO2、MnCO3、Sb2
O3、MoO3、V2O5、La2O3、Bi2O3、
ZnO、CuO、WO3を、それぞれ所定の組成となる
ように調製し、これらの原料粉をジルコニアボールとと
もにアクリルポット中に入れ、20時間湿式混合した。
【0016】次に、これらの混合粉を脱水乾燥後、アル
ミナこう鉢中で予焼を行ってから、各予焼粉をアクリル
ポット中ジルコニアボールにて15時間湿式粉砕した。
ミナこう鉢中で予焼を行ってから、各予焼粉をアクリル
ポット中ジルコニアボールにて15時間湿式粉砕した。
【0017】引き続き、脱水乾燥して得られた予焼粉砕
粉にバインダを混合して加圧し、直径15mm、厚み3
mmに成形した。この成形体を750℃〜1050℃で
2時間焼成し、各焼結体を1mmの厚さに加工した後、
両面に銀ペーストを塗布して、450℃で焼き付けて電
極を形成することにより試料とした。
粉にバインダを混合して加圧し、直径15mm、厚み3
mmに成形した。この成形体を750℃〜1050℃で
2時間焼成し、各焼結体を1mmの厚さに加工した後、
両面に銀ペーストを塗布して、450℃で焼き付けて電
極を形成することにより試料とした。
【0018】このようにして得られた各試料を100
℃、4kV/mm、15分で分極処理をし、比誘電率ε
r、電気機械結合係数Kp、機械的品質係数Qmを測定
した。測定結果は、各試料の組成とともに表1に示す。
なお、表1において、T.S.は焼結温度で、焼結体密
度ρが7.5g/cm3以上となるのに必要な最も低温
で焼結可能な温度を示した。
℃、4kV/mm、15分で分極処理をし、比誘電率ε
r、電気機械結合係数Kp、機械的品質係数Qmを測定
した。測定結果は、各試料の組成とともに表1に示す。
なお、表1において、T.S.は焼結温度で、焼結体密
度ρが7.5g/cm3以上となるのに必要な最も低温
で焼結可能な温度を示した。
【0019】
【表1】
【0020】本発明において、圧電磁器材料に関して、
その組成範囲を限定する理由として、各試料のうちのε
r<400、Kp<25%、Qm<500のものは、特
性が劣化して実用性に乏しいため、本発明からは除外さ
れる。また、副成分の添加量が本発明の請求範囲を超え
た場合、組織が不均一となり、好ましくないため除外さ
れる。
その組成範囲を限定する理由として、各試料のうちのε
r<400、Kp<25%、Qm<500のものは、特
性が劣化して実用性に乏しいため、本発明からは除外さ
れる。また、副成分の添加量が本発明の請求範囲を超え
た場合、組織が不均一となり、好ましくないため除外さ
れる。
【0021】このような不適事項に該当する試料と特性
が劣化した試料とを排除することにより、組成範囲を決
定することができる。
が劣化した試料とを排除することにより、組成範囲を決
定することができる。
【0022】図3に、代表的な試料の焼結温度と焼結体
密度の関係について例を示す。1000℃以下でも十分
な焼結体密度が得られた。
密度の関係について例を示す。1000℃以下でも十分
な焼結体密度が得られた。
【0023】図2は、本発明の第2の実施の形態による
組成範囲を示す図である。
組成範囲を示す図である。
【0024】主成分の組成範囲は、PbTiO3−Pb
ZrO3−Pb(Mn1/3Nb2 /3)O3の三成分
系組成図上で表され、G(54mol%、45mol
%、1mol%)、H(37mol%、62mol%、
1mol%)、I(20mol%、50mol%、30
mol%)、J(25mol%、30mol%、45m
ol%)、K(40mol%、15mol%、45mo
l%)、L(55mol%、25mol%、20mol
%)で囲まれる六角形GHIJKLの範囲内(G,H,
I,J,K,L各点を結ぶ線上を含む)にある。
ZrO3−Pb(Mn1/3Nb2 /3)O3の三成分
系組成図上で表され、G(54mol%、45mol
%、1mol%)、H(37mol%、62mol%、
1mol%)、I(20mol%、50mol%、30
mol%)、J(25mol%、30mol%、45m
ol%)、K(40mol%、15mol%、45mo
l%)、L(55mol%、25mol%、20mol
%)で囲まれる六角形GHIJKLの範囲内(G,H,
I,J,K,L各点を結ぶ線上を含む)にある。
【0025】本発明の第1の実施の形態と同様に、主成
分および副成分の原料として、PbO、TiO2、Zr
O2、MnCO3、Nb2O3、MoO3、V2O5、
La 2O3、Bi2O3、ZnO、CuO、WO3を、
それぞれ表2に示す各試料の組成となるように調製し
た。その後は、本発明の第1の実施の形態と同様な方法
で製造し、諸特性を測定した。その時の結果を表2に示
す。
分および副成分の原料として、PbO、TiO2、Zr
O2、MnCO3、Nb2O3、MoO3、V2O5、
La 2O3、Bi2O3、ZnO、CuO、WO3を、
それぞれ表2に示す各試料の組成となるように調製し
た。その後は、本発明の第1の実施の形態と同様な方法
で製造し、諸特性を測定した。その時の結果を表2に示
す。
【0026】
【表2】
【0027】本発明において、圧電磁器材料に関して、
その組成範囲を限定する理由として、本発明の第1の実
施の形態と同様に、各試料のうちのεr<400、Kp
<25%、Qm<500のものは、特性が劣化して実用
性に乏しいため、本発明からは除外される。また、副成
分の添加量が本発明の請求範囲を超えた場合、組織が不
均一となり、好ましくないため除外される。よって、こ
の組成範囲とすることで、高特性で、1000℃以下の
低温で焼成可能な圧電磁器材料が得られる。
その組成範囲を限定する理由として、本発明の第1の実
施の形態と同様に、各試料のうちのεr<400、Kp
<25%、Qm<500のものは、特性が劣化して実用
性に乏しいため、本発明からは除外される。また、副成
分の添加量が本発明の請求範囲を超えた場合、組織が不
均一となり、好ましくないため除外される。よって、こ
の組成範囲とすることで、高特性で、1000℃以下の
低温で焼成可能な圧電磁器材料が得られる。
【0028】このような不適事項に該当する試料と特性
が劣化した試料とを排除することにより、組成範囲を決
定することができる。
が劣化した試料とを排除することにより、組成範囲を決
定することができる。
【0029】
【発明の効果】以上に述べたとおり、本発明によれば、
主成分および副成分としてのPbTiO3、PbZrO
3、Pb(Mn1/3Sb2/3)O3、Pb(Mn
1/3Nb2/3)O3、Mox,MoO3(ただしM
oxは、V2O5、La2O3、Bi2O3、ZnO、
CuO、PbO、WO3のうち少なくとも一種を含むこ
ととする)を適量範囲で用いることにより、PbOの蒸
発を回避できる1000℃以下の低温で焼結可能で、し
かも比誘電率εrが400以上、電気機械結合係数Kp
が25%以上、機械的品質係数Qmが500以上の優れ
た特性を有する圧電体材料を省エネルギー、低コストで
提供することが可能となる。従って、本発明は、工業的
に有益である。
主成分および副成分としてのPbTiO3、PbZrO
3、Pb(Mn1/3Sb2/3)O3、Pb(Mn
1/3Nb2/3)O3、Mox,MoO3(ただしM
oxは、V2O5、La2O3、Bi2O3、ZnO、
CuO、PbO、WO3のうち少なくとも一種を含むこ
ととする)を適量範囲で用いることにより、PbOの蒸
発を回避できる1000℃以下の低温で焼結可能で、し
かも比誘電率εrが400以上、電気機械結合係数Kp
が25%以上、機械的品質係数Qmが500以上の優れ
た特性を有する圧電体材料を省エネルギー、低コストで
提供することが可能となる。従って、本発明は、工業的
に有益である。
【図1】本発明の第1の実施の形態によるPbTi
O3、PbZrO3、Pb(Mn1 /3Sb2/3)O
3の三元組成図。
O3、PbZrO3、Pb(Mn1 /3Sb2/3)O
3の三元組成図。
【図2】本発明の第2の実施の形態によるPbTi
O3、PbZrO3、Pb(Mn1 /3Nb2/3)O
3の三元組成図。
O3、PbZrO3、Pb(Mn1 /3Nb2/3)O
3の三元組成図。
【図3】本発明の第1の実施の形態による各試料のうち
の代表的なものに関する焼結温度に対する焼結体密度の
関係を示す図。
の代表的なものに関する焼結温度に対する焼結体密度の
関係を示す図。
Claims (2)
- 【請求項1】 PbTiO3、PbZrO3、Pb(M
n1/3Sb2/3)O3を主成分とする酸化物圧電磁
器材料であって、その組成が、PbTiO3−PbZr
O3−Pb(Mn1/3Sb2/3)O3の三成分系組
成図上で、A(59mol%、40mol%、1mol
%)、B(29mol%、70mol%、1mol
%)、C(20mol%、65mol%、15mol
%)、D(35mol%、40mol%、25mol
%)、E(50mol%、25mol%、25mol
%)、F(65mol%、25mol%、10mol
%)で囲まれる六角形ABCDEFの範囲内(A,B,
C,D,E,F各点を結ぶ線上を含む)にあり、かつ、
副成分として、M酸化物(MOx:V2O5,La2O
3,Bi2O3,ZnO,CuO,PbO,WO3)の
うち、少なくとも1種とMoO 3とを含み、前記主成分
重量に対して、合わせて10wt%未満(0を含まず)
含有していることを特徴とする圧電磁器材料。 - 【請求項2】 PbTiO3、PbZrO3、Pb(M
n1/3Nb2/3)O3を主成分とする酸化物圧電磁
器材料であって、その組成が、PbTiO3−PbZr
O3−Pb(Mn1/3Nb2/3)O3の三成分系組
成図上で、G(54mol%、45mol%、1mol
%)、H(37mol%、62mol%、1mol
%)、I(20mol%、50mol%、30mol
%)、J(25mol%、30mol%、45mol
%)、K(40mol%、15mol%、45mol
%)、L(55mol%、25mol%、20mol
%)で囲まれる六角形GHIJKLの範囲内(G,H,
I,J,K,L各点を結ぶ線上を含む)にあり、かつ、
副成分として、M酸化物(MOx:V2O5,La2O
3,Bi2O3,ZnO,CuO,PbO,WO3)の
うち、少なくとも1種とMoO 3とを含み、前記主成分
重量に対して、合わせて10wt%未満(0を含まず)
含有していることを特徴とする圧電磁器材料。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11232290A JP2001058872A (ja) | 1999-08-19 | 1999-08-19 | 圧電磁器材料 |
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JP11232290A JP2001058872A (ja) | 1999-08-19 | 1999-08-19 | 圧電磁器材料 |
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Publication Number | Publication Date |
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Family Applications (1)
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JP11232290A Withdrawn JP2001058872A (ja) | 1999-08-19 | 1999-08-19 | 圧電磁器材料 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2001058872A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003063865A (ja) * | 2001-08-29 | 2003-03-05 | Kyocera Corp | 圧電磁器組成物及び圧電共振子並びに積層型圧電素子 |
JP2006027926A (ja) * | 2004-07-13 | 2006-02-02 | Nec Tokin Corp | 圧電磁器組成物及び圧電磁器の製造方法 |
US7067965B2 (en) | 2002-09-18 | 2006-06-27 | Tdk Corporation | Piezoelectric porcelain composition, piezoelectric device, and methods of making thereof |
-
1999
- 1999-08-19 JP JP11232290A patent/JP2001058872A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2003063865A (ja) * | 2001-08-29 | 2003-03-05 | Kyocera Corp | 圧電磁器組成物及び圧電共振子並びに積層型圧電素子 |
US7067965B2 (en) | 2002-09-18 | 2006-06-27 | Tdk Corporation | Piezoelectric porcelain composition, piezoelectric device, and methods of making thereof |
JP2006027926A (ja) * | 2004-07-13 | 2006-02-02 | Nec Tokin Corp | 圧電磁器組成物及び圧電磁器の製造方法 |
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