JPH09193756A - 車体上面洗浄装置 - Google Patents

車体上面洗浄装置

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JPH09193756A
JPH09193756A JP2994096A JP2994096A JPH09193756A JP H09193756 A JPH09193756 A JP H09193756A JP 2994096 A JP2994096 A JP 2994096A JP 2994096 A JP2994096 A JP 2994096A JP H09193756 A JPH09193756 A JP H09193756A
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JP
Japan
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vehicle
vehicle body
rotating brush
detecting means
body upper
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Application number
JP2994096A
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English (en)
Inventor
Shigeo Takeuchi
茂夫 竹内
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Takeuchi Iron Works Corp
Original Assignee
Takeuchi Iron Works Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 上面回転ブラシの昇降位置検出手段と、車体
上面輪郭検出手段と、車両の走行位置検出手段の各検出
信号に基づいて、上面回転ブラシの回転軸と車両の車体
上面との距離が所定距離になるようにブラシ昇降駆動手
段を制御して、該ブラシを車両の車体上面形状に追従さ
せるようにした車体上面洗浄装置において、搬送装置に
よって搬送される車両の実際の走行位置と、走行位置検
出手段が検出した走行位置との間にずれの発生を防止で
きるようにして、上面回転ブラシの昇降位置制御を安定
して行なえるようにし、洗浄効果を向上させる。 【解決手段】 搬送装置SCが、車両Vの車輪Wと、搬
送装置SCの駆動部材Tとの位置関係のずれを制限する
制限手段8を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、上面回転ブラシで
自動車等の車両の車体上面を洗浄するようにした車体上
面洗浄装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、走行フレームに昇降可能に支持し
た上面回転ブラシを昇降駆動する昇降駆動手段と、車両
の車体上面位置を検出する車体上面位置検出手段と、走
行フレームの走行位置及び上面回転ブラシの昇降位置を
それぞれ検出する検出手段とを備え、前記各検出手段の
検出信号に基づいて前記昇降駆動手段を制御することに
より、上面回転ブラシの回転軸が車体上面から所定距離
になるようにした車体上面洗浄装置は、例えば特開平1
−164654号公報に記載されているように公知であ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、上面
回転ブラシ等を装備したフレームを走行させ車両を停止
させる移動式洗車機と呼ばれるタイプの車両洗浄装置に
実施されているが、斯かる従来技術を、フレームを設置
面上に固定し且つ車両を搬送装置で搬送するようにした
連続洗車タイプの車両洗浄装置にそのまま実施しようと
する場合において、もし車両の実際の走行位置と、検出
した走行位置との間にずれが発生すると、車体上面に対
する予定位置に上面回転ブラシを制御することができな
くなって、洗浄効果が悪くなる問題がある。
【0004】例えば従来の連続洗車タイプの車両洗浄装
置は、一般にプッシュローラで車両の前輪タイヤの後面
を前側に押出して該前輪を転動させつつ車両を搬送し、
そのローラの移動量を検出することで車両の走行位置を
間接的に検出するようにしているので、車両の前輪タイ
ヤがローラから離れて前方に移動してしまうことがあ
り、その場合には車両の実際の走行位置と検出した走行
位置との間にずれが発生して、車体上面に対する予定位
置に上面回転ブラシを制御することができなくなり、洗
浄効果が悪くなる。また洗車開始に当り自動車が車体上
面検出位置手段に達すると車体上面位置の検出が始まる
が、自動車が搬送装置の搬送による移動ではなくて自走
により車体上面位置検出手段に進入した場合には、実際
の走行位置と検出した走行位置とが異なった時に車体上
面位置検出手段が検出した車体上面位置のデータに基づ
いて上面回転ブラシの昇降位置制御が行なわれることと
なり、これまた車体上面に対する予定位置に上面回転ブ
ラシを制御することができなくなって、洗浄効果が悪く
なる。
【0005】本発明は、以上の事情に鑑みてなされたも
ので、車両の実際の走行位置と検出した走行位置との間
にずれがでて、車体上面に対する予定位置に上面回転ブ
ラシを制御することができなくなり洗浄効果が悪くなる
ようなことを防止できる車体上面洗浄装置を提供するこ
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
請求項1の発明は、車両をフレームに対して搬送する搬
送装置と、前記フレームに昇降可能に支持された上面回
転ブラシと、その上面回転ブラシを昇降駆動する昇降駆
動手段と、車両の車体上面の輪郭を検出する車体上面輪
郭検出手段と、前記上面回転ブラシの昇降位置を検出す
る昇降位置検出手段と、前記搬送装置に設けられ車両の
車輪に係合して車両を移動させる駆動部材の移動量を検
出することにより、車両の走行位置を検出する走行位置
検出手段とを備え、前記車体上面輪郭検出手段、前記昇
降位置検出手段及び前記走行位置検出手段の各検出信号
に基づいて、前記上面回転ブラシの回転軸と車両の車体
上面との距離が所定距離になるように前記昇降駆動手段
を制御して、前記上面回転ブラシを車両の車体上面形状
に追従させるようにした車体上面洗浄装置において、前
記搬送装置が、車両の車輪と前記駆動部材との位置関係
のずれを制限する制限手段を有することを特徴とし、ま
た請求項2の発明は、請求項1の特徴に加えて、前記車
体上面輪郭検出手段が、車両の車体上面位置を検出する
車体上面位置検出手段と、前記搬送装置と、前記走行位
置検出手段とから構成されていることを特徴とし、更に
請求項3の発明は、請求項2の特徴に加えて、前記車体
上面位置検出手段よりも車両搬送方向後側に開閉可能な
遮断機を設け、その遮断機を以て該遮断機の車両搬送方
向後側に停止させた車両を、前記搬送装置により搬送で
きるようにしたことを特徴とし、更に請求項4の発明
は、請求項2又は3の発明の各特徴に加えて、前記車体
上面位置検出手段が、前記フレームの設置面上に鉛直方
向に複数配設した複数の光電センサーから構成されてい
ることを特徴としている。
【0007】更に請求項5の発明は、車両をフレームに
対して搬送する搬送装置と、前記フレームに昇降可能に
支持された上面回転ブラシと、その上面回転ブラシを昇
降駆動する昇降駆動手段と、車両の車体上面位置を検出
する車体上面位置検出手段と、前記上面回転ブラシの昇
降位置を検出する昇降位置検出手段と、前記搬送装置に
設けられ車両の車輪に係合して車両を移動させる駆動部
材の移動量を検出することにより、車両の走行位置を検
出する走行位置検出手段とを備え、前記車体上面位置検
出手段、前記昇降位置検出手段及び前記走行位置検出手
段の各検出信号に基づいて、前記上面回転ブラシの回転
軸と車両の車体上面との距離が所定距離になるように前
記昇降駆動手段を制御して、前記上面回転ブラシを車両
の車体上面形状に追従させるようにした車体上面洗浄装
置において、前記車体上面位置検出手段よりも車両搬送
方向後側に開閉可能な遮断機を設け、その遮断機を以て
該遮断機の車両搬送方向後側に停止させた車両を、前記
搬送装置により搬送できるようにしたことを特徴とす
る。
【0008】更にまた請求項6の発明は、請求項1〜5
の発明の各特徴に加えて、前記上面回転ブラシが、前記
フレームに揺動可能に支持した揺動アームの先端に支持
されていて、該上面回転ブラシを下降させるように前記
昇降駆動手段が制御されていても、該上面回転ブラシに
所定以上の持ち上げ力が働いている時には、その上面回
転ブラシが下降しないように構成されていることを特徴
とし、また請求項7の発明は、前記搬送装置が、車両の
少なくとも左右一方の車輪を載置し得る搬送面を有して
前記フレームの設置面に設けられるスラットコンベアで
あり、前記制限手段は、前記搬送面に形成されて車両の
車輪が係合載置可能な凹部より構成され、前記搬送面
と、該搬送面の左右に隣接する前記設置面との間の高低
差が、その相互間での車輪の転動を可能とするように設
定されることを特徴とし、また請求項8の発明は、車両
の運転者が乗車したまま車両洗浄を行なうドライブスル
ー式の車両洗浄装置に設けられたことを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を、添付図面
に例示した本発明の一実施例に基づいて以下に具体的に
説明する。
【0010】添付図面において、図1〜図11は、車両
洗浄装置の第1実施例を示すものであり、特に図1は全
体側面図、図2は図1の2矢視図(全体平面図)、図3
は図1の3矢視図(フレームの正面図)、図4は図3の
4矢視図(フレームの要部側面図)、図5は図2の5−
5矢示拡大断面図(スラットコンベアの要部縦断面
図)、図6は、図2の6−6矢示拡大断面図(スラット
コンベアの要部横断面図)、図7は、図5の7矢示図面
断面図(スラットコンベアの要部平面図)、図8は制御
系のブロック図、図9は第1実施例の作用説明図、図1
0は第1,第2遮断機の作動手順を示すフローチャー
ト、図11は、ブラッシング処理のフローチャートであ
る。また図12,13は、車体上面洗浄装置の第2実施
例を示すもので、図12はフレームの要部側面図、図1
3は上面回転ブラシとブラシ昇降駆動系との関係を示す
説明図である。更に図14は第3実施例のフレームの要
部側面図、図15は第4実施例のブラッシング処理のフ
ローチャートである。更にまた図16は、第5実施例の
フレームを示す、図3と同様の正面図、図17は、第5
実施例のフレームの要部側面図(図16の17矢視
図)、図18は第5実施例の制御系のブロック図であ
る。
【0011】先ず、本発明の第1実施例を図1〜11を
参照して説明する。本実施例の車両洗浄装置WAは、車
両としての自動車Vを跨ぎ得るように門型形状に形成さ
れて車体洗浄のための種々の処理装置(即ち上面回転ブ
ラシB,側面回転ブラシB′,上面乾燥ノズルNt,側
面乾燥ノズルNs、洗浄水噴射管31等)を装備したフ
レーム1と、このフレーム1内をその前後方向(図1で
左右方向)に自動車Vが通過するように自動車Vを搬送
するための搬送装置としてのスラットコンベアSCと、
自動車Vの車体上面位置を検出し得る車体上面位置検出
手段P1 とを備える。前記フレーム1、スラットコンベ
アSC及び車体上面位置検出手段P1 は何れも地面等の
設置面Fに設備されており、特にフレーム1は、車体洗
浄時において自動車Vを搬送すべき所定経路を跨ぐよう
にして設置面Fに固定される。
【0012】またスラットコンベアSCは、自動車Vの
前記搬送経路に沿って且つその左右一側(図示例では右
側)に偏位して設置面Fに配設される。即ち、その設置
面Fに凹設されたピットPi内には、スラットコンベア
SCの、上面を開放したコンベアフレーム2が収容固定
されており、このコンベアフレーム2の前後両端部には
駆動軸3及び被動軸4がそれぞれ回転自在に設けられ、
その駆動軸3の左右両端にそれぞれ設けたスプロケット
3s,3sと、被動軸4の左右両端にそれぞれ設けたス
プロケット4s,4sとには、リンクLi,Li相互の
ピン連結部にローラRoを有する左右一対の無端状ロー
ラチェンChがそれぞれ巻き掛けられている。その左右
のチェンChの対応する内側リンクLi,Li相互間に
は、エンドレスに並ぶ多数のスラット5・・がそれぞれ
一体的に横架連結されており、それらスラット5は、チ
ェンChの各リンクLiと一体的に移動するものであ
り、それらスラット5が互いに協働して駆動部材として
の無端状搬送帯Tを構成している。
【0013】コンベアフレーム2の左右側壁の上,下端
部には、左右のチェンChの各ローラRoを転動可能に
案内するガイドレール2gがそれぞれ一体に沿設されて
おり、特に上側のガイドレール2gの案内作用により、
前記搬送帯Tの上半部分の上面(即ちスラットコンベア
SCの、自動車Vの車輪Wを載置し得る搬送面Tf)
は、前記設置面Fと略同一レベルを保ちながらフレーム
1の前方より後方(図1で左方)に向けて移動する。ま
た前記ローラRoの外周面には、ガイドレール2gとの
係合により該ローラRoの横方向移動範囲を規制するフ
ランジが一体に突設されている。
【0014】前記コンベアフレーム2の左右側壁の上縁
には、左右のチェンChを上方より覆う内向きフランジ
2fがそれぞれ一体に沿設され、そのフランジ2fは、
フレーム1の設置面Fと略面一に配設されている。更に
コンベアフレーム2の前後端壁の上縁にも、フレーム1
の設置面Fと略面一の内向きフランジ2f′が一体に沿
設されており、それらの内端縁は、前記搬送面Tfの始
端と終端とにそれぞれ細隙を存して対向している。
【0015】前記駆動軸3には、これを回転駆動するコ
ンベアモータ6と、ロータリエンコーダ7とが接続され
ている。また駆動部材としての搬送帯Tの外面には、自
動車Vの車輪Wを車体前後方向に実質的に相対移動不能
に係合し得る係合凹部8が該帯Tの周方向に等間隔に形
成されており、この係合凹部8は、搬送帯Tと自動車V
の車輪Wとの位置関係のずれを制限する本発明の制限手
段として機能するものであり、その係合凹部8に自動車
Vの車輪Wを落とし込んで該車輪Wを搬送方向に押すこ
とで自動車Vを搬送し得るようになっている。前記係合
凹部8は、特定の互いに隣接するスラット5,5の各上
面に、下り傾斜面8aとこれに続く平面8bとからなる
屈折面を対称的に形成することで、その両スラット5,
5間に亘って形成されており、しかもその両スラット
5,5上面の左右両側には、係合凹部8の左右側壁とな
る左右一対のカバー板8c,8cが一体に立設される。
また係合凹部8が設けられる前記両スラット5,5の少
なくとも車両搬送方向後側に隣接するスラット5には、
車輪Wとの係合深さを大きくして係合力を高めるための
滑り止め突起5sが一体的に突設される。
【0016】而して前記搬送面Tfは、該搬送面Tf
と、それの前後左右両側に隣接する設置面Fとの間の高
低差が、その相互間での車輪Wの回転移動を可能とする
ように設定されるが、特にその高低差をゼロないしは小
さく設定すれば、該搬送面Tfが設置面Fと略面一(即
ち相互間に段差が無いか有っても小さい状態)となっ
て、後述する車両洗浄の終了後において該設置面Tf上
に在る車輪Wを、該搬送面Tfの左右に隣接する設置面
F側へも車輪Wに傷を付けずに極めてスムーズに移動退
出させることができる。
【0017】車体上面位置検出手段P1 は、鉛直方向に
配列された複数(例えば13個)の光電センサSからな
る多軸光電センサから構成されており、それら光電セン
サSの対をなす投光器SAと受光器SBとは、同一高さ
で、しかもフレーム1より車両搬送方向の後側(以下、
単に「手前側」という)に所定距離離れた設置面F上に
立設固定された左右一対のセンサ支持枠F1 ,F1 ′に
それぞれ鉛直方向に等間隔で固定される。
【0018】また車体上面位置検出手段P1 の手前側に
は、自動車Vを検出し得る第2補助光電センサS2 の対
をなす投光器S2 Aと受光器S2 Bとが同一高さに配設
される。また車体上面検出手段P1 と第2補助光電セン
サS2 との間には、開閉可能な第2遮断機G2 が設けら
れている。更に第2補助光電センサS2 の手前側には、
自動車Vが第2遮断機G2 手前で停止するときの自動車
Vの先端の位置を示す「停止位置」の表示SLが設置面
Fに付され、更にその表示SLよりも手前側には、開閉
可能な第1遮断機G1 が設けられ、この第1遮断機G1
と第2補助光電センサS2 との間には、該第1遮断機G
1 寄りに、自動車Vを検出し得る第1補助光電センサS
1 の対をなす投光器S1 Aと受光器S1 Bとが同一高さ
に配設される。前記第1及び第2補助光電センサS1
2 の各対をなす投光器S1 A,S2 Aと受光器S
1 B,S2 Bとは、左右一対のセンサ支持枠F1
1 ′よりその前側にそれぞれ水平に延びる左右一対の
水平支持枠F2 ,F2 ′にそれぞれ固定される。
【0019】図1,2から明らかなように第1遮断機G
1 は、その直前に自動車Vを停止させた時に自動車Vの
前輪WがスラットコンベアSCの搬送面Tfに載らない
位置に、また第2遮断機G2 は、その直前に自動車Vを
停止させた時に自動車Vの前輪WがスラットコンベアS
Cの搬送面Tfには載るが自動車Vの前端が車体上面位
置検出手段P1 に未だ検出されない位置に、それぞれ配
設されている。
【0020】更に第1遮断機G1 の手前側の設置面F上
には受付ボックスOBが、該第1遮断機G1 の直前に停
止させた自動車Vの運転席側方に臨むように立設されて
おり、この受付ボックスOBには、図示されないプリペ
イドカードを使用するためのカードリーダと、洗車コー
スを任意に選択するための洗車コースキーと、自動車V
に装着されているルーフキャリア、スポイラ等の突起物
に対する上面回転ブラシB等の回避動作を行なわせるた
めの回避動作キーと、洗車コースキー及び回避動作キー
の入力操作に間違いがないときに押す洗車スタートキー
とが設けられている。
【0021】前記フレーム1の左右両側部には、同一軸
線上に配列された左右一対の第1,第2支持軸91 ,9
2 がそれぞれ回転可能に支持される。その両支持軸
1 ,92 の内端には、左右一対の第1,第2揺動アー
ム101 ,102 の中間部がそれぞれ固定されており、
その両揺動アーム101 ,102 の先端間には、その間
を一体的に連結するブラシ支持軸Jが固定されている。
このブラシ支持軸Jには上面回転ブラシBが回転可能に
設けられ、この上面回転ブラシBは、ブラシ支持軸Jに
回転可能に嵌挿支持された回転体としてのブラシパイプ
111 と、そのブラシパイプ111 の外周に固定された
吸水性のある洗浄体112 とから構成されている。その
洗浄体112 としては、図示例ではブラシパイプ111
の外周に放射状に固定された複数枚の不織布(例えばポ
リエステル長繊維等)が用いられ、洗浄水を含むと上面
回転ブラシBの重量変化を来たすものである。尚、この
不織布に代えて織布を用いてもよいことは勿論である。
【0022】第2揺動アーム102 の他端には減速機付
きブラシ回転モータ12が設けられ、このブラシ回転モ
ータ12の出力軸に固定されたスプロケット13と、ブ
ラシパイプ111 の一端部に固定されたスプロケット1
4とは第2揺動アーム102内においてチェン15で連
結されている。これにより、ブラシ回転モータ12を回
転駆動することによって上面回転ブラシBを回転させる
ことができる。また第1揺動アーム101 の他端にはバ
ランスウェイト16が固定されている。
【0023】第1支持軸91 にはストッパアーム17が
固定され、このストッパアーム17が、フレーム1に各
々固設された下限ストッパ18および上限ストッパ19
にそれぞれ当たることにより、上面回転ブラシBの下限
位置Dおよび上限位置Uがそれぞれ規制される。またフ
レーム1には、減速機付きトルクモータ20が固定さ
れ、このトルクモータ20の出力軸に固定されたスプロ
ケット21と、第1支持軸91 に固定されたスプロケッ
ト22とはチェン23で連結されており、その両スプロ
ケット21,22及びチェン23は、トルクモータ20
の駆動力を支持軸91 に伝達する伝動機構TMを構成し
ている。而してトルクモータ20は、上面回転ブラシB
を昇降駆動する本発明の昇降駆動手段を構成する。
【0024】第2支持軸92 には、磁石24を一体的に
取付けた磁石アーム25が固定され、この磁石24に対
応して上限スイッチ26Bと下限スイッチ26Aがフレ
ーム1に固定されている。上限スイッチ26Bと下限ス
イッチ26Aとは、磁石24が所定距離内に近づくとそ
れぞれ作動して上面回転ブラシBが上限位置Uと下限位
置Dとにあることを検出する。また第2支持軸92
は、フレーム1に設けられた昇降位置検出用ロータリエ
ンコーダ27が接続されている。
【0025】フレーム1には、上面回転ブラシBに洗浄
水を噴射する洗浄水噴射管31が設けられ、この洗浄水
噴射管31には、該管31に洗浄水を連続的に供給し得
る水ポンプ32が接続されている。
【0026】フレーム1には制御盤33が設けられ、こ
の制御盤33の内部には、車体上面洗浄装置を制御する
制御装置35と、トルクモータ20に接続されたインバ
ータ36と、ブラシ回転モータ12に接続されたインバ
ータ37が設けられる。
【0027】図8に示すように制御装置35は、以下に
説明する走行位置検出手段D1 、昇降位置検出手段
2 、上昇位置検出手段D3 、下降力検出手段D5 、記
憶手段M、レベルカウンタLC及びタイマーT1 ,T2
の各機能を具備しており、しかもそれらD1 〜D3 ,D
5 ,M,LC,T1 ,T2 からの出力信号を制御プログ
ラムに基づいて演算処理してコンベアモータ6、ブラシ
回転モータ12、トルクモータ20および水ポンプ32
を作動させる、制御手段としての制御回路Cを備える。
また制御回路Cには、前記受付ボックスOBの入力操作
部(即ち前記プリペイドカード用カードリーダ、洗車コ
ースキー、回避動作キー、洗車スタートキー)と、前記
第1及び第2補助光電センサS1 ,S2 とが接続され、
更に第1及び第2遮断機G1 ,G2 の駆動部も接続され
ている。
【0028】前記走行位置検出手段D1 は、前記第2補
助光電センサS2 が自動車Vの前端を検知した時を基準
として、走行位置検出用ロータリエンコーダ7からの出
力パルスを加算することにより、第2補助光電センサS
2 からの自動車Vの走行位置X(従って自動車Vとフレ
ーム1との相対位置)を検出するものである。
【0029】前記昇降位置検出手段D2 は、上面回転ブ
ラシBが下限位置Dから上昇を始めて下限スイッチ26
Aが不作動になった時を基準として、上面回転ブラシB
が上昇している間は昇降位置検出用ロータリエンコーダ
27からの出力パルスを加算し、また同ブラシBが下降
している間は同ロータリエンコーダ27からの出力パル
スを減算することにより、上面回転ブラシBの昇降位置
θを下限位置Dからの角度として検出する。
【0030】前記上昇位置検出手段D3 は、昇降位置検
出手段D2 の検出した昇降位置θが、上面回転ブラシB
の上,下限位置U,D間に設定した所定上昇位置Z(図
示例では図9に示すように下限位置D寄りに設定)に対
応して予め決められた設定昇降位置θ1 より大きいかを
判断する。即ち上面回転ブラシBが前記上昇位置Zより
も高い位置に在ることを検出する。
【0031】下降力検出手段D5 は、後記する表1に示
す下降力測定電圧Vsのうち一番低い電圧Vs0 から、
順次高い電圧Vs1 ,Vs2 ,・・・・をインバータ3
6を介してトルクモータ20に印加してゆき、その下降
力測定電圧Vsを印加した時の、上昇位置検出手段D3
からの検出信号に基づいて上面回転ブラシBの下降力を
検出する。
【0032】即ち、上面回転ブラシBが設定昇降位置θ
1 よりも下方に在る時に、上面回転ブラシBを上昇させ
る方向の予め定められた下降力測定電圧Vs0 をトルク
モータ20に印加し、それでも上面回転ブラシBが設定
昇降位置θ1 まで上昇しない時は、Vs0 の次に高い予
め定めた下降力測定電圧Vs1 をトルクモータ20に印
加する。それでも上面回転ブラシBが設定昇降位置θ1
まで上昇しない時は、Vs1 の次に高い予め定めた下降
力測定電圧Vs2 をトルクモータ20に印加し、このよ
うなことを繰り返して順次高い下降力測定電圧Vsをト
ルクモータ20に印加することにより、上面回転ブラシ
Bが設定昇降位置θ1 まで上昇した時の電圧を検出す
る。かくして、上面回転ブラシBの下降力をトルクモー
タ20に印加する電圧として検出することができる。
【0033】インバータ36は、制御装置35の制御回
路Cから出力された制御信号により、出力周波数を変え
る周波数変更手段K1 と、出力電圧を変える電圧変更手
段K2 と、入力電圧が変動しても指定された電圧を出力
する定電圧手段K3 とを含んでいる。而してインバータ
36は、昇降駆動手段としてのトルクモータ20の出力
を可変とする駆動出力可変手段を構成している。尚、本
実施例では、インバータ36の出力周波数は一定で使用
している。
【0034】上記構成において、バランスウェイト16
の重量、並びに減速機付トルクモータ20の減速比は、
上面回転ブラシBが乾燥状態の時に該トルクモータ20
を不作動(非通電)にした場合、上面回転ブラシBが自
重で下降し、また上面回転ブラシBと自動車Vとの接触
により上面回転ブラシBが上昇することができるように
設定されている。
【0035】記憶手段Mには、例えば次の表1の内容が
予め記憶されている。
【0036】
【表1】
【0037】この表1において、上昇電圧Vaは、これ
をトルクモータ20に印加した時に、上面回転ブラシB
を強制的に上昇させることができる大きさの電圧であ
り、この上昇電圧Vaを後述するように昇降位置θ及び
上面回転ブラシBの重量に応じて変えることにより、上
面回転ブラシBを強制的に上昇させた時に上面回転ブラ
シBが慣性で、後記する昇降位置θY +θA より大きく
上昇するのを防止することができる。
【0038】また保持電圧Vbは、これをトルクモータ
20に印加した時に、上面回転ブラシBが自動車Vと非
接触状態であっても同ブラシBが昇降しないでその位置
に静止し得るような大きさの電圧である。
【0039】更に下降電圧Vcは、上面回転ブラシBが
自重で下降することができ、且つ上面回転ブラシBの重
量増加による下降力の増加分を減少させて、車体上面に
対する接触面圧を適切な面圧に補正するためにトルクモ
ータ20に印加される電圧である。
【0040】而して上面回転ブラシBの下降力は、該ブ
ラシBが洗浄水を含んで重量増となるに伴い増加するた
め、その重量変化に伴う下降力変化に対応すべく、下降
力の大きさ(従って下降力測定電圧Vsの測定レベル)
に応じて複数(図示例では8段階)のレベルLが設定さ
れており、その各レベルL毎に前記上昇電圧Va、保持
電圧Vb及び下降電圧Vcの各設定値が設定される。し
かも上面回転ブラシBの重量によってチェン23の張り
側23Aを引っ張る力は、揺動アーム101 ,102
水平のときに最大になり、水平から上方、又は下方に向
かうに従って減少するため、この昇降位置変化に伴う引
張力変化に対応すべく上昇電圧Va、保持電圧Vb及び
下降電圧Vcは、上面回転ブラシBの下限位置Dから一
定角度間隔(例えば下限位置Dから15度,30度,4
5度・・・の各昇降位置θ)で設定値がそれぞれ決めら
れ、記憶手段Mに記憶されている。
【0041】尚、下降力測定電圧Vs0 は上面回転ブラ
シBの面圧が適切な範囲内のときの下降力測定電圧であ
るので、これに対応した下降電圧V0 は昇降位置θに係
わりなく「0ボルト」でもよい。
【0042】次に第1実施例の作用を図1,2,9〜1
1を参照して説明する。先ず、トルクモータ20が不作
動にされ、上面回転ブラシBが下限位置Dに在って下限
スイッチ26Aが作動し、第1及び第2遮断機G1 ,G
2 が閉じている時に洗車を始めるものとする。
【0043】先ず、図1,2,10を参照して第1及び
第2遮断機G1 ,G2 の作用を説明する。洗車すべき自
動車Vを運転して第1遮断機G1 手前の待機位置V1に
停車させ、次いで運転者は自動車Vに乗ったまま、受付
ボックスOBのカードリーダにプリペイドカードを入
れ、洗車コースキーと回避動作キーを押し、スタートキ
ーを押す(ステップ101)。この第1遮断機G1 の特
設によれば、先行する自動車Vを搬送するために駆動さ
れているスラットコンベアSCの搬送面Tf上に、後続
の自動車Vの前輪Wを誤って、受付ボックスOBのキー
入力を行なわずに載せてしまうことが回避され、これに
より、回避動作キーを操作せずに自動車Vが車両洗浄装
置WAのフレーム1内に入って洗車されてしまう不具合
が未然に防止される。
【0044】前記スタートキーの入力操作により、第1
遮断機G1 が開き、コンベアモータ6が駆動されてスラ
ットコンベアSCが駆動される(ステップ102)。そ
こで運転者は、返却されたプリペイドカードを受取り、
自動車Vを前進させ、その先端を設置面F上の「停止位
置」の表示SLに合わせて自動車Vを停止させる。この
停止位置V2において、運転者はブレーキ操作を解除
し、変速ギヤをニュートラルにして待つ。このとき、自
動車Vの一方(図示例では右側)の前輪Wは、駆動状態
にあるスラットコンベアSCの搬送面Tf上に載ってい
るが、その前輪Wの下に搬送面Tfの係合凹部8が来る
までは該前輪Wは搬送面Tf上を転動(その他の車輪W
は設置面F上で静止)し、自動車Vは搬送されずに停止
している。その係合凹部8が自動車Vの一方の前輪Wの
下に来て、該前輪Wが係合凹部8に入り込むと、該前輪
Wに係合凹部8が係合押圧して自動車Vの搬送が始ま
る。
【0045】この自動車Vの搬送に伴い、第2補助光電
センサS2 が遮光されて自動車Vの前端を検出すると
(ステップ103)、走行位置検出手段D1 により該セ
ンサS2 からの自動車Vの走行位置Xの検出が始まると
共に、第2遮断機G2 が開く(ステップ104)。そし
て自動車Vが車体上面位置検出手段P1 に達すると、該
検出手段P1 により自動車Vの車体上面位置Hが検出さ
れる。而して前記第2遮断機G2 の特設によれば、自動
車VがスラットコンベアSCの搬送による移動ではなく
て自動車Vの自走で車体上面位置検出手段P1 まで前進
することが防止できるから、自動車Vが自走で車体上面
位置検出手段P1 に進入した場合のように、走行位置検
出手段D1 の検出している走行位置Xと自動車Vの実際
の走行位置とが異なる時に車体上面位置検出手段P1
検出した車体上面位置Hのデータで後述する上面回転ブ
ラシBの昇降位置制御が行なわれて、自動車Vの車体上
面に対する予定位置に上面回転ブラシBを制御できなく
なるような不具合を防止することができる。
【0046】更に自動車Vが搬送され、その車体後端が
第1補助光電センサS1 を通過して該センサS1 が受光
すると(ステップ105)、第1遮断機G1 が閉じられ
る(ステップ106)。更に、自動車Vが搬送され、そ
の車体後端が車体上面位置検出手段P1 を通過して、該
検出手段P1 が全て受光すると(ステップ107)、第
2遮断機G2 が閉じられる(ステップ108)。
【0047】次に図9,11を参照して、自動車Vがフ
レーム1内を通過する際の上面回転ブラシBの昇降位置
制御について説明する。自動車Vが車体上面位置検出手
段P1 を通過する際に該検出手段P1 によって検出され
る車体上面位置Hは、走行位置検出手段D1 により検出
した自動車Vの走行位置Xに対応させて記憶手段Mに記
憶される。そして、記憶されている走行位置X−車体上
面位置Hにより、所定走行位置X′の時の上面回転ブラ
シBの目標昇降位置θY が計算され、実際の走行位置X
が所定走行位置X′になったときの実際の昇降位置θと
前記目標昇降位置θY に基づいて上面回転ブラシBの昇
降位置制御が行われる。即ち、実際の昇降位置θが目標
昇降位置θY から所定角度θA 上方の昇降範囲にあると
き(θY≦θ≦θY +θA )は保持電圧Vbを、また実
際の昇降位置θが目標昇降位置θY よりも低いとき(θ
<θY )は上昇電圧Vaを、更に実際の昇降位置θが目
標昇降位置θY から所定角度θA 上方の昇降範囲より高
いとき(θY +θA <θ)は下降電圧Vcをそれぞれト
ルクモータ20に印加することにより、上面回転ブラシ
Bの昇降位置制御がなされ、これにより、上面回転ブラ
シBの回転軸と車体上面との距離を所定の適性範囲に保
つことができる。
【0048】次に上面回転ブラシBの前記昇降位置制御
のときにトルクモータ20に印加する上昇電圧Va,保
持電圧Vb,下降電圧Vcを決める作用を説明する。第
2補助光電センサS2 が自動車Vを検出すると、水ポン
プ32が駆動され且つブラシ回転モータ12が低速で逆
回転駆動されると共に、タイマーT1 を作動させる。こ
れにより、洗浄水噴射管31から洗浄水が噴射され、上
面回転ブラシBが図9に示す矢印b方向に低速回転する
(ステップS1)。
【0049】タイマーT1 の検出時間t1 が所定時間t
1 を越えると(ステップS2)、レベルカウンタLC
のレベルLを「0」にし(ステップS3)、タイマーT
1 を「0」にする(ステップS4)。前記所定時間ts
1 は、下降力測定が終る前に自動車Vが上面回転ブラシ
Bに達しないように決められている。
【0050】次に表1からレベルLが「0」のところの
下降力測定電圧Vsを読みだす。そして、その下降力測
定電圧Vs0 をトルクモータ20に印加すると共に、タ
イマーT2 を作動する(ステップS5)。
【0051】次に昇降位置θを読み込み(ステップS
6)、その昇降位置θが設定昇降位置θ1 より大きいか
を判断し、即ち、上面回転ブラシBが所定上昇位置Zよ
りも高い位置に上昇したかを検出する(ステップS
7)。上面回転ブラシBが所定上昇位置Zよりも低い時
は、タイマーT2 の検出時間t2 が所定時間ts2 を越
えたか判断し(ステップS8)、所定時間ts2 を越え
ていないときはステップS6に戻る。そして上面回転ブ
ラシBが所定上昇位置Zよりも高い位置になるか、所定
時間ts2 を越えるまでステップS6〜S8を繰り返
す。
【0052】ステップS7で上面回転ブラシBが所定上
昇位置Zよりも高い位置になったことを検出することな
く、ステップS8で所定時間ts2 を超えたことを検出
すると、レベルカウンカLCのレベルLを「1」にし
(ステップS9)、ステップS4に戻る。そしてステッ
プS7で上面回転ブラシBが所定上昇位置Zよりも高い
位置に上昇したことを検出するまで、ステップS4〜S
9を繰り返す。
【0053】ステップS7で上面回転ブラシBが所定上
昇位置Zよりも高い位置に上昇したことを検出すると、
そのときのレベルカウンタLCのレベルLを記憶する
(ステップS10)。例えばレベルLが「2」の時の下
降力測定電圧Vs2 をトルクモータ20に印加したとき
に、上面回転ブラシBが所定上昇位置Zよりも高い位置
に上昇したことを検出した場合は、レベルLを「2」と
記憶する。このステップS4〜S10により上面回転ブ
ラシBの下降力を検出することができる。
【0054】次にブラシ回転モータ12を高速で正回転
駆動して上面回転ブラシBを矢印a方向に高速回転させ
る(ステップS11)。
【0055】次に上面回転ブラシBの昇降位置θを読み
込む(ステップS12)。そして次に表1から、ステッ
プS10で記憶したレベルLの番号に対応した上昇電圧
Va、保持電圧Vb、下降電圧Vc(例えば記憶したレ
ベルLが「2」の場合はVa2 ,Vb2 ,Vc2 )で、
しかもステップS12で読み込んだ昇降位置θに対応し
た電圧を記憶手段Mより読み出し、その電圧を上面回転
ブラシBの前記昇降位置制御の時に用いる(ステップS
13)。
【0056】そうして自動車Vの後端が、上面回転ブラ
シBの位置を通過(ステップ14)するまで、ステップ
12〜14を繰り返す。
【0057】以上のようにして、スラットコンベアSC
により搬送された自動車Vがフレーム1を通過する間
に、上面回転ブラシBで自動車Vのボンネット面、天井
面、トランク面を順次ブラッシング洗浄することがで
き、特にステップS12〜S14によれば、ステップS
4〜S10で検出した下降力に基づいて、トルクモータ
20に印加する上昇電圧Va、保持電圧Vb、下降電圧
Vcを制御することにより、上面回転ブラシBの重量変
化に影響されずに安定した前記昇降位置制御を行うこと
ができる。
【0058】また特に下降電圧Vcの前記制御によれ
ば、洗浄体112 が多量に水を含み上面回転ブラシBの
重量が重くなっている場合において、自動車Vの車体上
面の輪郭、フレーム1と自動車Vとの相対位置、及び上
面回転ブラシBの昇降位置の検出ミス等に因り上面回転
ブラシBの目標昇降位置θY が正常の位置より下方に決
められたような時、或いは運転者が乗車したまま自動車
Vの洗浄を行う際に誤って運転者が自動車Vを動かして
しまい、走行位置検出手段D1 の検出した走行位置Xと
実際に自動車Vが在る位置とがずれることで上面回転ブ
ラシBの目標昇降位置θY が見掛け上、正常な位置より
下方になってしまったような時に、上面回転ブラシBの
面圧が大きくなって車体上面に大きな力が掛かることを
効果的に防止することができる。
【0059】ところで自動車Vがフレーム1内を搬送さ
れる時に、前記した上面回転ブラシBばかりか、フレー
ム1に設けた他の処理装置(側面回転ブラシB′,上面
乾燥ノズルNt,側面乾燥ノズルNs、洗浄水噴射管3
1等)も、受付ボックスOBでの入力操作で選択された
制御プログラムに基づいて作動制御され、洗車のための
一連の処理を行なう。
【0060】而して自動車Vの搬送中は、スラットコン
ベアSCの搬送面Tf上に設けた制限手段としての前記
係合凹部8により、駆動部材としての搬送帯Tと車輪W
との位置関係のずれが制限されるため、自動車Vの実際
の走行位置Xと、走行位置検出手段D1 が検出した走行
位置との間にずれが発生することを防止でき、従って上
面回転ブラシBを車体上面に対する予定位置に昇降させ
るための前記昇降位置制御を安定して行なうことがで
き、洗浄効果を向上させることができる。しかも前記係
合凹部8に車輪Wを係合載置させて該車輪Wを押させる
だけで自動車Vの搬送が可能となるから、プッシュロー
ラにより車輪を押圧しつつ転動させる従来装置のように
車輪の左右移動範囲を規制するガイドを設置面に特別に
突設する必要はなくなり、該ガイドに車輪が摺接してタ
イヤやホイールを傷付けたりタイヤバランスウエイトを
脱落させたりするような不都合が回避される。
【0061】洗車処理が全て完了すると、自動車Vはフ
レーム1外に搬送される。この場合、それまでスラット
コンベアSCの搬送面Tf上の係合凹部8に係合してい
た自動車Vの前輪Wが搬送面Tfの終端に達すると、該
前輪Wは設置面F上に乗り上げ、自動車Vがその位置で
一旦停車する。そして、引き続くコンベアSCの駆動に
より自動車Vの一方の後輪Wが搬送面Tf上の係合凹部
8に係合するようになると、自動車Vは再びコンベアS
Cに駆動されて動きだし、該後輪Wが搬送面Tfの終端
に達して設置面Fに乗り上げたところで、運転者は自動
車Vを車両洗浄装置WAより退出させる。尚、図示例で
は、フレーム1から車両搬送方向前側へのスラットコン
ベアSCの延出長さが比較的短いが、該コンベアSCを
比較的長く延出させることも可能であり、何れの場合に
おいても、自動車Vがフレーム1を通過後、未だコンベ
アSC上に車輪Wが在る時に、自動車Vをその自走によ
って車両洗浄装置WAより随時退出させることは可能で
ある。その場合、コンベアSCの搬送面Tfとフレーム
1の設置面Fとが図示例のように略面一であれば、搬送
面Tf上の車輪Wを、該搬送面Tfの左右に隣接する設
置面F側へも傷つけずに極めてスムーズに転動させるこ
とができ、洗車終了後において車両の自走によるスムー
ズな退出が可能となる。
【0062】而してこの第1実施例において、上面回転
ブラシBを昇降駆動する昇降駆動手段としてのトルクモ
ータ20と、その出力を可変とする駆動出力可変手段と
してのインバータ36と、そのインバータ36に出力す
る制御信号と上面回転ブラシBの昇降位置検出手段D2
の検出信号とに基づいて上面回転ブラシBの下降力を検
出する下降力検出手段D5 とは互いに協働して、上面回
転ブラシBの重量を検出する重量検出手段DW を構成し
ている。また上面回転ブラシBを昇降駆動する昇降駆動
手段としてのトルクモータ20と、その出力を可変とす
る駆動出力可変手段としてのインバータ36と、そのイ
ンバータ36を前記重量検出手段DW の検出信号に基づ
いて制御する制御手段としての制御回路Cとは互いに協
働して、上面回転ブラシBの昇降力(上昇力又は下降
力)を補正する補正手段DK (上昇力補正手段又は下降
力補正手段)を構成している。更に車体上面位置検出手
段P1 と、搬送装置としてのスラットコンベアSCと、
前記走行位置検出手段D1 とは互いに協働して、車体上
面の輪郭を検出する本発明の車体上面輪郭検出手段D S
を構成している。
【0063】次に図12,13を参照して本発明の第2
実施例について説明する。この第2実施例の装置は、ト
ルクモータ20の出力を第1支持軸91 に伝達する伝動
機構TMの構造が、第1実施例の装置と相違しており、
その他の部分の構造は第1実施例と同じであるので、第
1実施例と同じ構成の部材については第1実施例と同一
の参照符号を付すに留め、その説明は省略する。従って
この第2実施例については、伝動機構TMの構造を以下
に具体的に説明する。
【0064】第1支持軸91 には、第1実施例のスプロ
ケット22に代えて、円板から扇形を切り欠いた形状の
カム板50が固定されている。このカム板50とスプロ
ケット21との間はチェン51で連結され、このチェン
51の両端は、カム板50の優弧状をなす外周部の一端
部51aと中間部51bとに連結固定されている。走行
フレーム1に固定された軸52にはテンションアーム5
3が揺動可能に設けられ、このテンションアーム53の
先端には、チェン51に係合するアイドルスプロケット
54が回転可能に設けられている。またテンションアー
ム53と走行フレーム1との間には引張りバネ55が設
けられていて、このバネ55のバネ力でチェン51に常
時張力を加えている。
【0065】このような第2実施例の伝動機構TMによ
れば、図13の(b)に示す揺動アーム101 ,102
が略水平の時から、上面回転ブラシBが(a)に示す下
限位置Dに向かって下降するか、或いは(c)に示す上
限位置Uに向かって上昇しても、上面回転ブラシBの重
量によってチェン51の張り側51Aを引っ張る力を常
に略一定にすることができる。よって、記憶手段Mに記
憶されている表1の上昇電圧Va、保持電圧Vb及び下
降電圧Vcは、各レベルLにおいて昇降位置θの如何に
よらない一定の電圧が記憶されている。
【0066】この第2実施例の作用は、第1実施例の作
用とステップS13において唯一相違し、その他の作用
は第1実施例と全く同様である。即ち第1実施例では、
ステップS13において、上昇電圧Va、保持電圧Vb
及び下降電圧Vcの各設定値を昇降位置θに応じて変え
ているが、第2実施例では、上昇電圧Va、保持電圧V
b及び下降電圧Vcの各設定値が昇降位置θの如何によ
らず一定であり、それだけ制御装置35の構成簡素化を
図り得る利点がある。
【0067】次に図14を参照して本発明の第3実施例
を説明する。この第3実施例の装置は、上面回転ブラシ
Bの昇降駆動手段として、第1実施例のトルクモータ2
0に代えて伸縮シリンダ61を用い、また駆動出力可変
手段として、第1実施例のインバータ36に代えて電・
空減圧器63を用いる点が、第1実施例と相違してお
り、その他の部分の構造は第1実施例と同じであるの
で、第1実施例と同じ構成の部材については第1実施例
と同一の参照符号を付すに留め、その説明は省略する。
従ってこの第3実施例については、伸縮シリンダ61及
び電・空減圧器63を含むブラシ昇降駆動系の構成につ
いて以下に説明する。
【0068】第1支持軸91 には、第1実施例のスプロ
ケット22に代えて、シリンダアーム60が固定され、
このシリンダアーム60の先端と走行フレーム1との間
には、油圧作動式の伸縮シリンダ61が設けられる。こ
のシリンダ61内の、ピストンロッドとは反対側の作動
油室には、オイルタンク62の下部621 が接続され、
そのオイルタンク62の上部622 には、従来公知の電
・空減圧器(電・空レギュレータともいう)63を介し
て高圧エア供給源64が接続されている。この電・空減
圧器63は制御装置35からの電気的な入力信号によ
り、出力側の空気圧が該入力信号に応じて予め決められ
た圧力になるように制御する。またオイルタンク62
は、空気圧を油圧に変換する機能を有している。
【0069】この第3実施例において記憶手段Mに記憶
されている表1には、第1実施例の電圧に代えて、空気
圧が記憶されている。またこの実施例では、第2実施例
と同様に揺動アーム101 ,102 が略水平の時から、
上面回転ブラシBが下限位置Dに向かって下降するか、
或いは上限位置Uに向かって上昇しても、上面回転ブラ
シBの重量によって伸縮シリンダ61に掛かる力を常に
略一定にすることができる。よって、記憶手段Mに記憶
されている表1の上昇空気圧Va′、保持空気圧Vb′
及び下降空気圧Vc′は、各レベルLにおいて昇降位置
θの如何によらない一定の電圧が記憶されている。
【0070】この第3実施例は、第2実施例の「トルク
モータ20」を「伸縮シリンダ61」に、また「電圧」
を「空気圧」にそれぞれ置き換えたものであるから、そ
れらトルクモータ20と伸縮シリンダ61の差異や、電
圧と空気圧の差異を除いて第3実施例の作用は第2実施
例の作用と基本的に同じである。従ってこの第3実施例
では、上面回転ブラシBの下降力のレベルを、伸縮シリ
ンダ61に加えるべき下降力測定空気圧により検出し、
その検出結果に基づいて、記憶手段Mに記憶されている
表1の上昇空気圧Va′、保持空気圧Vb′及び下降空
気圧Vc′の各設定値を伸縮シリンダ61に加えること
により、上面回転ブラシBの車体上面に対する接触面圧
を常に適切な面圧に制御することができる。
【0071】次に本発明の第4実施例を説明する。この
第4実施例の制御装置35は、前記実施例の下降力検出
手段D5 に代えて、別の手順で上面回転ブラシBの下降
力を検出する下降力検出手段D6 を備えており、更にタ
イマーT3 ,T4 を備えているところが、第1実施例と
相違していて、その他の部分の構造は第1実施例と同じ
である。
【0072】即ち下降力検出手段D6 は、上面回転ブラ
シBが上限位置Uに在る時に表1の下降力測定電圧Vs
の一番高い電圧Vs8 から、順次低い電圧Vs7 ,Vs
6 ・・・・をトルクモータ20に印加してゆき、上面回
転ブラシBが上限位置Uから下降して上限スイッチ26
が不作動になる電圧を検出する。
【0073】この第4実施例の作用を図4,図15を参
照して説明する。洗車開始に当たってトルクモータ20
には、上面回転ブラシBの重量が最大の場合でも該ブラ
シBを上限位置Uに上昇させ得る大きさの電圧Vuが印
加され、上面回転ブラシBが図4に示す上限位置Uに在
ることを上限スイッチ26Bが検出している時に(ステ
ップS51)、第2補助光電センサS2 が自動車Vを検
出すると、タイマーT3 を「0」にして(ステップS5
2)、水ポンプ32の駆動し且つブラシ回転モータ12
を高速で正回転駆動すると共に、タイマーT3 を作動さ
せ、これにより、洗浄水噴射管31から洗浄水が噴射さ
れ、上面回転ブラシBが図9に示す矢印a方向に回転す
る(ステップS53)。
【0074】タイマーT3 の検出時間t3 が所定時間t
3 を超えたら(ステップS54)、上面回転ブラシB
の回転および洗浄水の噴射を停止させると共に、レベル
カウンタLCのレベルLを「8」にし(ステップS5
5)、タイマーT4 を「0」にする(ステップS5
6)。前記所定時間ts3 は、上面回転ブラシBが洗浄
水を吸水して急速に重量を増加させる時間(例えば5〜
10秒)である。
【0075】次に、表1からレベルLが「8」のところ
の下降力測定電圧Vsを読み出す。そして、その下降力
測定電圧Vs8 をトルクモータ20に印加すると共に、
タイマーT4 を作動する(ステップS57)。
【0076】次に上限スイッチ26Bが不検出か判断し
(ステップS58)、検出の時は、タイマーt4 の検出
時間t4 が所定時間ts4 を超えたか判断する(ステッ
プS59)。所定時間ts4 を超えていない時はステッ
プS58に戻る。そしてステップS58,S59を繰り
返す。
【0077】ステップS58で、上限スイッチ26Bが
不検出になることなく、ステップS59で所定時間ts
4 を超えたことを検出すると、レベルカウンタLCを
「7」にし(ステップS60)、ステップS56に戻
る。そしてステップS56〜S60を繰り返す。
【0078】ステップS58で、上限スイッチ26Bが
不検出になったら、図11のステップS10に進み、ス
テップS58で不検出になったときのレベルカウンタL
CのレベルLの番号を記憶する。例えばレベルLが
「6」の時の下降力測定電圧Vs 6 をトルクモータ20
に印加したときに、上限スイッチ26Bが不作動になっ
たこと(即ち上面回転ブラシBが上限位置Uから下降し
たこと)を検出した場合は、レベルLを「6」と記憶す
る(ステップS10)。このステップS55〜S60に
より上面回転ブラシBの下降力を検出することができ
る。ステップS10以降の手順は、第1実施例と全く同
じである。而してこの実施例では、上限スイッチ26B
が昇降位置検出手段として機能することができる。
【0079】次に第5実施例を図16〜18を用いて説
明する。この第5実施例は、上面回転ブラシBの昇降駆
動手段として機能する昇降モータ203を該ブラシBの
昇降位置制御に専用として、下降力補正手段DK や重量
検出手段DW から独立させた点で第1実施例と相違して
いる。即ちフレーム1には、出力軸にスプロケット20
2が固定された、自己制動する減速機付き昇降モータ2
03が固定されており、一方、第1支持軸91 には、丸
棒200が外周部一側に一体に突設されたスプロケット
201が回転自在に支持されており、その両スプロケッ
ト202,201間にはチェン206が掛け渡されてい
て、昇降モータ203によって丸棒200をスプロケッ
ト202と一体に強制回動し得るようになっている。丸
棒200はストッパアーム17の回動軌跡内に在って該
アーム17と接離可能であり、従って該丸棒200に対
して昇降モータ203から上面回転ブラシBの上昇駆動
力が伝えられた時には、該丸棒200はストッパアーム
17に係合して、上面回転ブラシBを強制的に上昇させ
ることができ、また上面回転ブラシBに車体上面からの
接触反力で上昇力ガ働いた時には該丸棒200がストッ
パアーム17から離れ、上面回転ブラシBが前記接触反
力により車体上面形状に沿って昇降し得るようになって
いる。前記昇降モータ203の出力軸には、フレーム1
に設けたロータリエンコーダ204が接続されており、
またフレーム1には、上面回転ブラシBが下限位置Dに
ある時に丸棒200によって作動する下限スイッチ20
5が固定されている。
【0080】更に第1支持軸91 には、第1実施例と同
様の構成のトルクモータ20′が伝動機構TMを介して
連動連結される。このトルクモータ20′は、本発明
(請求項7〜10)の第2の昇降駆動手段を構成し、し
かも本発明(請求項7〜10)の下降力補正手段DK
重量検出手段DW の一部を構成している。
【0081】記憶手段Mに記憶されている表1には、レ
ベルLと、第2の昇降駆動手段としてのトルクモータ2
0′に印加すべき下降力測定電圧Vs及び下降電圧Vc
とが記憶されている。即ち上昇電圧Vaと保持電圧Vb
は不要である。
【0082】また制御装置35には、上面回転ブラシB
の昇降位置制御に検出信号が用いられる昇降位置検出手
段D4 が設けられており、下限スイッチ205が不作動
になった時を基準として、昇降モータ203が上面回転
ブラシBを上昇させる方向に作動している間は、ロータ
リエンコーダ204からの出力パルスを加算し、また下
降させる方向に作動している間は、ロータリエンコーダ
204からの出力パルスを減算することにより、上面回
転ブラシBの見掛け上の昇降位置θM を検出する。
【0083】またこの第5実施例でも、上面回転ブラシ
Bの実際の昇降位置θを検出するために、第1実施例の
昇降位置検出手段D2 と同様の構成を有する昇降位置検
出手段D2 ′が設けられており、この昇降位置検出手段
2 ′は、上面回転ブラシBの昇降位置制御には用いら
れておらず、重量検出や下降力補正に用いられるもので
あって、本発明(請求項8,10)の第2の昇降位置検
出手段を構成する。而して見掛け上の昇降位置θM と実
際の昇降位置θとは、丸棒200にストッパアーム17
が当接して上面回転ブラシBが昇降している時は一致す
るが、丸棒200からストッパアーム17が離れると相
違する。
【0084】次に第5実施例の作用を説明する。第1実
施例は、昇降位置制御に実際の昇降位置θと、昇降駆動
手段としてのトルクモータ20を用いているが、第5実
施例は、昇降位置制御に、実際の昇降位置θに代えて見
掛け上の昇降位置θM を用い、またトルクモータ20′
に代えて専用の制動機能付き昇降モータ203を用いて
いる。即ち、見掛け上の昇降位置θM が目標昇降位置θ
Y から所定角度θA 上方の昇降範囲にあるとき(θY
θM ≦θY +θA )は昇降モータ203を停止させ(即
ち昇降モータ203は自己制動により回転停止状態にロ
ックされ)、また見掛け上の昇降位置θM が目標昇降位
置θY よりも低いとき(θM <θY )は上面回転ブラシ
Bが上昇する方向に所定電圧(図示例では200ボル
ト)を昇降モータ203に印加し、更に見掛け上の昇降
位置θM が目標昇降位置θY から所定角度θA 上方の昇
降範囲より高いとき(θY +θA <θM )は上面回転ブ
ラシBが下降する方向に所定電圧(図示例では200ボ
ルト)を昇降モータ203に印加することにより、上面
回転ブラシBの昇降位置制御を安定よく的確に行うこと
ができる。
【0085】また第5実施例は、第1実施例とはステッ
プ13の作用が相違する。即ち、第5実施例では、ステ
ップ10で記憶したレベルLの番号に対応した下降電圧
Vcで、しかもステップ12で読み込んだ実際の昇降位
置θに対応した電圧を記憶手段Mより読み出し、その下
降電圧Vcを第2の昇降駆動手段としてのトルクモータ
20′に印加する。従って、前記検出ミス等により、上
面回転ブラシBの目標昇降位置θY が正常の位置より下
方に決められた時、或いは走行位置Xと実際に自動車V
が在る位置とがずれて、目標昇降位置θY が見掛け上、
正常の位置よりも下方になった時に、上面回転ブラシB
が車体上面より受ける接触反力で丸棒200からストッ
パアーム17が離れるが、この時に、第2の昇降駆動手
段としてのトルクモータ20′により下降力がブラシ重
量変化に応じて制御されているため、車体上面に大きな
力が掛かることを防止できる。
【0086】而して第5実施例において、前記丸棒20
0とストッパアーム17とは互いに協働してクラッチ手
段CLを構成しており、このクラッチ手段CLは、昇降
駆動手段としての昇降モータ203を用いた上面回転ブ
ラシBの昇降位置制御を可能とすべく該モータ203と
上面回転ブラシB間を通常は接続し、また昇降モータ2
03を用いて制御される上面回転ブラシBの目標昇降位
置θM よりも上方で該ブラシBが車体上面からの接触反
力で昇降するのを許容するように該モータ203と上面
回転ブラシB間を一時的に遮断する。
【0087】また第1〜第3実施例,第5実施例のもの
では、揺動アーム101 ,102 を実際に動かして上面
回転ブラシBの下降力を検出するので、その揺動アーム
101 ,102 を動かすのに係わる機械部分の摩擦抵抗
が各部の摩耗、変形、油切れ等の原因で大きくなった場
合には、上面回転ブラシBの重量が重くなったのと同じ
ことになり、前記機械部分の摩擦抵抗が増加したような
時にも接触面圧が大きくなり過ぎるのを防止することが
できる。
【0088】以上、本発明の第1〜第5実施例について
説明したが、本発明はこれら実施例に限定されることな
く、本発明の範囲内で種々の実施例が可能である。例え
ば第2,第3及び第5実施例についても、第4実施例と
同様にして下降力を検出すること、即ち上面回転ブラシ
Bが上限位置Uから下降して上限スイッチ26が不検出
になった時の電圧あるいは空気圧により上面回転ブラシ
Bの下降力を検出することが可能である。また本発明
は、フレームに設けた昇降レールに沿って上面回転ブラ
シを鉛直に昇降変位させるようにした車体上面洗浄装置
にも実施可能である。また前記第1〜第5実施例の車体
上面洗浄装置は、前述の如く、洗車時(コンベアSCに
よる自動車Vの搬送時)に於いて前記検出ミス等があっ
たり、或いは運転者が誤って自動車Vを動かしてしまっ
たような場合でも上面回転ブラシBの面圧が過大となら
ないようなフェールセーフ手段(下降力補正手段DK
クラッチ手段CL等)を具備するものであるが、斯かる
フェールセーフ手段を具備しない車体上面洗浄装置にも
本発明を実施可能であることは勿論である。
【0089】また前記各実施例では、上面回転ブラシB
の昇降駆動手段としてトルクモータ20又は伸縮シリン
ダ61を用いたが、本発明ではこれらモータ又はシリン
ダに代えて、バランスウェィト16の揺動アーム101
に対する取付位置を位置制御するようにしてもよく、こ
の場合には、バランスウェィト16を揺動アーム101
にその長さ方向に移動可能に支持すると共に、その相互
間に設けたアクチュエータを以て該ウェィトの揺動アー
ム101 に対する取付位置を移動制御することにより、
上面回転ブラシBを昇降させたり或いは上面回転ブラシ
Bの下降力を減少させるようにしてもよい。更にまた上
面回転ブラシBの重量検出を行うために、ストッパアー
ム17に係合し得る圧電素子を下限ストッパ18に設け
て、該素子により上面回転ブラシBの重量を検出するよ
うにしてもよく、この場合には、この圧電素子が重量検
出手段DW を構成する。
【0090】
【発明の効果】以上のように各請求項の発明によれば、
搬送装置によって搬送される車両の実際の走行位置と、
走行位置検出手段が検出した走行位置との間にずれが発
生することを防止できるので、上面回転ブラシを車体上
面に対する予定位置に昇降させるための制御を安定して
行なうことができ、これにより洗浄効果を向上させるこ
とができる。また車両の車体上面を検出して、上面回転
ブラシを車体上面から所定距離に位置させることができ
るから、安全に洗浄ができる。
【0091】また特に請求項6の発明によれば、各検出
手段の検出ミス等により、上面回転ブラシが正常の位置
より下方に制御されたときに揺動アームが揺動するの
で、安全である。
【0092】更に請求項7の発明によれば、車両の搬送
装置を構成するスラットコンベアの搬送面に設けた凹部
により、搬送装置の駆動部材と車輪との位置関係のずれ
を制限するようにしているので、その凹部に車輪を係合
載置させて該車輪を押させるだけで車両の搬送が可能と
なり、従って、プッシュローラにより車輪を押圧しつつ
転動させる従来装置のように車輪の左右移動範囲を規制
するガイドを設置面に特別に突設する必要はなくなり、
該ガイドに車輪が摺接してタイヤやホイールを傷付けた
りタイヤバランスウエイトを脱落させたりする不都合が
回避される。またフレームから車両搬送方向前側にスラ
ットコンベアが長く延びているような場合でも、車輪が
該コンベアの搬送面上にある状態から、該搬送面の左右
に隣接する設置面側へ車輪を転動させることができるか
ら、洗車終了後において車両の自走によるスムーズな退
出が可能となる。
【0093】更に請求項8の発明によれば、車両の運転
者が乗車したまま車両洗浄を行なうドライブスルー方式
の車両洗浄装置に本発明を実施した場合でも、前述のよ
うに車両に対する安全を確保することができるから、洗
車場所に従業員や管理者がいない、いわゆる無人洗車の
場合でも、運転者が乗車したままで安全に車両の洗浄を
行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】車両洗浄装置の第1実施例を示す全体側面図
【図2】図1の2矢視図(第1実施例の全体平面図)
【図3】図1の3矢視図(第1実施例のフレームの正面
図)
【図4】図3の4矢視図(第1実施例のフレームの要部
側面図)
【図5】図2の5−5矢示拡大断面図(スラットコンベ
アの要部縦断面図)
【図6】図2の6−6矢示拡大断面図(スラットコンベ
アの要部横断面図)
【図7】図5の7矢示図面断面図(スラットコンベアの
要部平面図)
【図8】制御系のブロック図
【図9】第1実施例の作用説明図
【図10】第1,第2遮断機の作動手順を示すフローチ
ャート
【図11】第1実施例のブラッシング処理のフローチャ
ート
【図12】第2実施例のフレームの要部側面図
【図13】第2実施例における上面回転ブラシとブラシ
昇降駆動系との関係を示すもので(a)はブラシが下限
位置にある場合を、(b)は略中間位置にある場合を、
(c)は上限位置にある場合をそれぞれ示す
【図14】第3実施例のフレームの要部側面図
【図15】第4実施例のブラッシング処理のフローチャ
ート
【図16】第5実施例のフレームを示す、図3と同様の
正面図
【図17】第5実施例のフレームの要部側面図(図16
の17矢視図)
【図18】第5実施例の制御系のブロック図
【符号の説明】
B 上面回転ブラシ C 制御手段としての制御回路 D1 走行位置検出手段 D2 ,D4 昇降位置検出手段 DS 車体上面輪郭検出手段 G2 遮断機としての第2遮断機 P1 車体上面位置検出手段 SC 搬送装置としてのスラットコンベア S1 光電センサ 1 フレーム 101 ,102 揺動アームとしての第1,第2揺動ア
ーム 20 昇降駆動手段としてのトルクモータ 35 制御装置 61 昇降駆動手段としての伸縮シリンダ 203 昇降駆動手段としての昇降モータ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両(V)をフレーム(1)に対して搬
    送する搬送装置(SC)と、前記フレーム(1)に昇降
    可能に支持された上面回転ブラシ(B)と、その上面回
    転ブラシ(B)を昇降駆動する昇降駆動手段(20,6
    1,203)と、車両(V)の車体上面の輪郭を検出す
    る車体上面輪郭検出手段(DS )と、前記上面回転ブラ
    シ(B)の昇降位置を検出する昇降位置検出手段
    (D2 ,D4)と、前記搬送装置(SC)に設けられ車
    両(V)の車輪(W)に係合して車両(V)を移動させ
    る駆動部材(T)の移動量を検出することにより、車両
    (V)の走行位置を検出する走行位置検出手段(D1
    とを備え、前記車体上面輪郭検出手段(DS )、前記昇
    降位置検出手段(D2 ,D4 )及び前記走行位置検出手
    段(D1 )の各検出信号に基づいて、前記上面回転ブラ
    シ(B)の回転軸と車両(V)の車体上面との距離が所
    定距離になるように前記昇降駆動手段(20,61,2
    03)を制御して、前記上面回転ブラシ(B)を車両
    (V)の車体上面形状に追従させるようにした車体上面
    洗浄装置において、 前記搬送装置(SC)は、車両(V)の車輪(W)と前
    記駆動部材(T)との位置関係のずれを制限する制限手
    段(8)を有することを特徴とする、車体上面洗浄装
    置。
  2. 【請求項2】 前記車体上面輪郭検出手段(DS )は、
    車両(V)の車体上面位置を検出する車体上面位置検出
    手段(P1 )と、前記搬送装置(SC)と、前記走行位
    置検出手段(D1 )とから構成されていることを特徴と
    する、請求項1に記載の車体上面洗浄装置。
  3. 【請求項3】 前記車体上面位置検出手段(P1 )より
    も車両搬送方向後側に開閉可能な遮断機(G2 )を設
    け、その遮断機(G2 )を以て該遮断機(G2)の車両
    搬送方向後側に停止させた車両(V)を、前記搬送装置
    (SC)により搬送できるようにしたことを特徴とす
    る、請求項2に記載の車体上面洗浄装置。
  4. 【請求項4】 前記車体上面位置検出手段(P1 )は、
    前記フレーム(1)の設置面(F)上に鉛直方向に複数
    配設した複数の光電センサー(S)から構成されている
    ことを特徴とする、請求項2又は3に記載の車体上面洗
    浄装置。
  5. 【請求項5】 車両(V)をフレーム(1)に対して搬
    送する搬送装置(SC)と、前記フレーム(1)に昇降
    可能に支持された上面回転ブラシ(B)と、その上面回
    転ブラシ(B)を昇降駆動する昇降駆動手段(20,6
    1,203)と、車両(V)の車体上面位置を検出する
    車体上面位置検出手段(P1 )と、前記上面回転ブラシ
    (B)の昇降位置を検出する昇降位置検出手段(D2
    4 )と、前記搬送装置(SC)に設けられ車両(V)
    の車輪(W)に係合して車両(V)を移動させる駆動部
    材(T)の移動量を検出することにより、車両(V)の
    走行位置を検出する走行位置検出手段(D1 )とを備
    え、前記車体上面位置検出手段(P1 )、前記昇降位置
    検出手段(D2 ,D4 )及び前記走行位置検出手段(D
    1 )の各検出信号に基づいて、前記上面回転ブラシ
    (B)の回転軸と車両(V)の車体上面との距離が所定
    距離になるように前記昇降駆動手段(20,61,20
    3)を制御して、前記上面回転ブラシ(B)を車両
    (V)の車体上面形状に追従させるようにした車体上面
    洗浄装置において、 前記車体上面位置検出手段(P1 )よりも車両搬送方向
    後側に開閉可能な遮断機(G2 )を設け、その遮断機
    (G2 )を以て該遮断機(G2 )の車両搬送方向後側に
    停止させた車両(V)を、前記搬送装置(SC)により
    搬送できるようにしたことを特徴とする、車体上面洗浄
    装置。
  6. 【請求項6】 前記上面回転ブラシ(B)が、前記フレ
    ーム(1)に揺動可能に支持した揺動アーム(101
    102 )の先端に支持されていて、該上面回転ブラシ
    (B)を下降させるように前記昇降駆動手段(20,6
    1,203)が制御されていても、該上面回転ブラシ
    (B)に所定以上の持ち上げ力が働いている時には、そ
    の上面回転ブラシ(B)が下降しないように構成されて
    いることを特徴とする、請求項1〜5の何れかに記載の
    車体上面洗浄装置。
  7. 【請求項7】 前記搬送装置(SC)は、車両(V)の
    少なくとも左右一方の車輪(W)を載置し得る搬送面
    (Tf)を有して前記フレーム(1)の設置面(F)に
    設けられるスラットコンベアであり、前記制限手段
    (8)は、前記搬送面(Tf)に形成されて車両(V)
    の車輪(W)が係合載置可能な凹部より構成され、前記
    搬送面(Tf)と、該搬送面(Tf)の左右に隣接する
    前記設置面(F)との間の高低差は、その相互間での車
    輪(W)の転動を可能とするように設定されることを特
    徴とする、請求項1〜6の何れかに記載の車体上面洗浄
    装置。
  8. 【請求項8】 車両(V)の運転者が乗車したまま車両
    洗浄を行なうドライブスルー式の車両洗浄装置に設けら
    れたことを特徴とする、請求項1〜7の何れかに記載の
    車体上面洗浄装置。
JP2994096A 1996-01-23 1996-01-23 車体上面洗浄装置 Pending JPH09193756A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009298249A (ja) * 2008-06-12 2009-12-24 Daifuku Co Ltd 洗車機
CN102229119A (zh) * 2011-06-24 2011-11-02 无锡洲翔重工科技有限公司 电动升降滚刷装置
JP2013129298A (ja) * 2011-12-21 2013-07-04 Daifuku Co Ltd 洗車機

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