JPH09188552A - クリンカクーラの格子板 - Google Patents

クリンカクーラの格子板

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JPH09188552A
JPH09188552A JP353096A JP353096A JPH09188552A JP H09188552 A JPH09188552 A JP H09188552A JP 353096 A JP353096 A JP 353096A JP 353096 A JP353096 A JP 353096A JP H09188552 A JPH09188552 A JP H09188552A
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JP
Japan
Prior art keywords
cooling air
clinker
lattice plate
plate
lattice
Prior art date
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Pending
Application number
JP353096A
Other languages
English (en)
Inventor
Hidehisa Yoshizako
秀久 吉廻
Takahiro Marumoto
隆弘 丸本
Akira Mochizuki
明 望月
Kazuto Fujiwara
和人 藤原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Power Ltd
Original Assignee
Babcock Hitachi KK
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Publication date
Application filed by Babcock Hitachi KK filed Critical Babcock Hitachi KK
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Publication of JPH09188552A publication Critical patent/JPH09188552A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱焼損の防止を図ったクリンカクーラの格子
板を提供すること。 【解決手段】 冷却空気を供給するファンと、ファンか
ら導いた冷却空気を格子板に分配する風箱と、上面に推
積した高温のクリンカ粒子層に冷却空気を噴出するため
の開口を備えた格子板とからなり、格子板の先端面の往
復運動によりクリンカ粒子層を移送しながら冷却するク
リンカクーラにおいて、冷却空気の少なくとも一部が一
旦、格子板5の先端15の裏側を通過してから噴出する
ような流路を形成する案内板16を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クリンカクーラに
係り、特に燃焼損を防止できるクリンカクーラの格子板
に関する。
【0002】
【従来の技術】セメントの製造は原料の粉砕・混合工
程、焼成・冷却工程、及び石膏と粉砕して混合する調整
工程とのプロセスから成る。
【0003】クリンカクーラは冷却工程に携わるもの
で、キルンで焼成された約1400℃のクリンカを常温
まで冷却する装置である。
【0004】図4にクリンカクーラのうち代表的なグレ
ート式クーラの側断面を示す。同図においてクリンカク
ーラ1はファン2、通風ダクト3、風箱4、格子板5、
外壁6及び熱風ダクト7から成る通風系と、駆動装置8
とフレーム9とから成る駆動系とで構成される。
【0005】駆動系は格子板上のクリンカ11を往復運
動することにより移送する。駆動形式にはグレート式、
ペンデュラム式、コンベア式などがあるが、いずれも数
多く使われており特に優位性はない。
【0006】ファン2から通風ダクト3を通って風箱4
に入った冷却空気は、格子板5に開けた複数の孔から上
面に載ったクリンカ層11に噴出される。
【0007】風箱4は長手方向及び幅方向に複数に仕切
られ、最適な冷却を行うために風量の流量調整が行なわ
れる。
【0008】格子板5から噴出した冷却空気の一部は高
温のクリンカ11と熱交換した後、キルン用バーナ10
の燃焼と、原料の予熱とに使われる。前者は1次空気
a、後者は2次空気bと呼ばれる。これ以外の余剰空気
はミルに使われるものcと煙突より排出されるものdで
ある。熱回収の状態を評価するために、セメントプラン
トでは次式で示す熱回収効率が定義され、使用されてい
る。運転ではこの値ができるだけ高くなるように管理さ
れている。
【0009】 ここで、 TO :外気温度(℃) Ta :冷却空気温度(℃) Tal:回収空気温度(℃) Tc :入口クリンカ温度(℃) Wa :冷却空気量(kg/s) Wal:回収空気量(kg/s) Wc :クリンカ流量(kg/s) である。熱回収効率を議論するために、図5の冷却空気
量と冷却空気温度との関係を用いる。図5の横軸は冷却
空気量をクリンカ流量で割った単位クリンカ当りの空気
流量である。破線Pは完全に熱交換された場合の理論
線、実線Qは実プラントの結果である。原点からの積分
量がクリンカの冷却熱量である。回収用空気量は限定さ
れているので、熱回収率を高くするためにはできるだけ
能率よく冷却しなければならない。熱回収効率は以前は
60%程度であったが最近は80%に達するものもあ
る。熱回収効率が向上した最大の理由は格子板形状の改
良によるところが大きい。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】冷却空気は格子板の冷
却も兼ねているので、冷却空気の量が減少すると格子板
上面のクリンカからの伝熱により格子板の温度が高くな
る。格子板には高温でも高強度を維持できる特殊合金の
鋳物が使われるが、それでも500℃以上になると強度
が低下する。キルンから落下してきたクリンカの温度は
約1400℃なので、冷却不足になると格子板の温度は
500℃以上に達し、応力を受けると容易に燃焼損す
る。
【0011】従って、熱回収効率を向上するためには空
気量を減らしても温度が上昇しない格子板が必要であ
る。この要求を満たすために図6乃至図8に示したよう
な種々の構造をした格子板が提案されている。
【0012】図6は従来型、図7は噴出孔を斜めにした
もの、図8は副室12を設けたものである。大きさはい
ずれも約300mm×500mmで板厚さは10mmである。
図6の従来型の格子板では孔13を冷却空気が通過する
ときに空気で格子板を冷却しているが、図7、8の改良
型の格子板では更に格子板内に空気流路を設けて冷却作
用を強化している。
【0013】また冷却空気を上向きに噴出するとクリン
カ粒子が落下しやすいので噴出孔の向きを水平に近く形
成してある。特に図8に示す格子板では副室12が設け
てあり、そこから一旦、冷却空気は格子板5上面に衝突
し、強力に冷却した後、水平の噴出孔13から吹き出す
ようにしてある。
【0014】また、ポッケト14が設けてあり、そこに
は常にクリンカが留まるようになっており、冷却された
クリンカが保護膜の役割をして格子板の焼損と摩擦を防
止している。
【0015】このように少量の冷却空気でも燃焼損しな
いように改良されてきているが、熱回収効率を向上する
ために従来より空気量を低減しているので、やはり格子
板の熱焼損が生じている。特に、格子板の先端部分15
は往復運動により高温のクリンカを押すので、応力が最
大になり噴出孔13のピッチを粗くせざるを得ない。そ
のため、どうしても焼損しやすい。図7、8に示す格子
板は図6に示す格子板よりは優れているものの、やはり
先端部の焼損は避けられない。
【0016】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、熱焼損の防止を図ったクリンカクーラの格
子板を提供することを目的とする。
【0017】
【問題点を解決するための手段】冷却空気が格子板の裏
側に沿って流れるように案内板を設ける。特に格子板先
端部から冷却空気が流入するように格子板後端を塞いだ
構造とする。
【0018】冷却空気は案内板と隣接した格子板の表面
との間を通り、先ず格子板の先端裏側に到達した後、格
子板の裏側と格子板との間を逆向きに流れる。この時、
格子板先端部に流れる空気量は最大で、しかも低温なの
で格子板の冷却作用は最も大きい。つまり、焼損しやす
い部分が最優先で冷却されるので従来の格子板より焼損
しにくい。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。
【0020】図1に本発明に係るクリンカクーラの格子
板の一実施形態を示す。同図において格子板5は従来の
格子板にネジ孔をあけ、厚さ3mmの案内板16を後から
付加した構造となっている。案内板16には開口率40
%の開口17が開いている。冷却空気の一部は開口17
を通り、ノズル13から噴出するが、残りは先ず案内板
16と2点鎖線で示した次の格子板5の表面との間を流
れ、一旦格子板5先端の裏側に衝突する。そして、格子
板裏面に沿って逆向きに流れ、噴出孔から噴出する。冷
却空気の大半が格子板5の先端の裏側に衝突するので、
この領域で熱伝導率は従来のものより格段に向上し、冷
却が促進される。案内板16には特に熱応力とか機械的
な力が発生しないので厚さは3mmで格子板5には後から
ボルト18によりネジ止めする構造となっている。
【0021】本発明の効果を確認するために実機と同じ
状態が得られるテスト装置で実験した。テスト装置は格
子板を底板とする断熱容器(300mm×500mm、高さ
100mm)とその上に配置される加熱容器とからなって
いる。クリンカ100kgを予め加熱容器内で1200度
まで昇温しておき、実機と同じ量だけ冷却空気が流れて
いる格子板の上に落下させて、その後の格子板の温度変
化を測定するようになっている。
【0022】実験の結果、空気量を従来よりも10%少
なくしても格子板先端部の温度は500℃以上にならな
かった。
【0023】なお、同様の実験を従来の格子板で行うと
格子板の先端は700℃以上になったので、本発明の効
果は確認できた。
【0024】次に本発明に係るクリンカクーラの格子板
の他の実施形態を図2及び図3に示す。
【0025】図2は噴出孔13を斜めに形成したもので
ある。冷却空気を斜め方向に噴出することにより、クリ
ンカの落下を抑制することができる。また、噴出孔13
の向きが交互に交差するようにしているのは、全ての噴
出孔が同一方向を向くと空気流によってクリンカを移送
する作用が発生し、クリンカの冷却に必要な滞留時間が
確保できなくなるからである。この例では案内板16は
格子板5とボルト18で止めてある。
【0026】図3に示す格子板は、風箱付きの副室式格
子板に案内板を付けたものである。この場合も冷却空気
の一部は、まず格子板先端裏側に衝突してから噴出する
ので、同様な効果が得られる。案内板は格子板5の裏面
にボルト18によりネジ止めされている。
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、構造が簡単なので製作
費も安く、しかも焼損しやすい部分を優先的に冷却して
いるので少なくとも50%以上寿命を延ばすことができ
る。
【0028】また寿命を同じにした場合、冷却空気量が
低減できるので試算では回収熱効率が少なくとも3%向
上し、同時にプラント効率も改善される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るクリンカクーラの格子板の一実施
形態の構造を示す平面図及び側断面図である。
【図2】本発明に係るクリンカクーラの格子板の他の実
施形態の構造を示す平面図及び側断面図である。
【図3】本発明に係るクリンカクーラの格子板の他の実
施形態の構造を示す平面図及び側断面図である。
【図4】クリンカクーラの全体構成を示す側断面図であ
る。
【図5】空気量と冷却空気の温度上昇との関係を示す特
性図である。
【図6】従来のクリンカクーラの格子板の一例の構造を
示す平面図及び側断面図である。
【図7】従来のクリンカクーラの格子板の他の例の構造
を示す平面図及び側断面図である。
【図8】従来のクリンカクーラの格子板の他の例の構造
を示す平面図及び側断面図である。
【符号の説明】
1 クリンカクーラ 2 ファン 3 通風ダクト 4 風箱 5 格子板 6 外壁 7 熱風ダクト 8 駆動装置 9 フレーム 10 キルン 11 クリンカ 12 副室 13 ノズル 14 ポケット 15 先端部分 16 案内板 17 開口 18 ボルト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 望月 明 神奈川県横浜市磯子区磯子一丁目2番10号 バブコック日立株式会社横浜エンジニア リングセンタ内 (72)発明者 藤原 和人 神奈川県横浜市磯子区磯子一丁目2番10号 バブコック日立株式会社横浜エンジニア リングセンタ内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷却空気を供給するファンと、ファンか
    ら導いた冷却空気を格子板に分配する風箱と、上面に推
    積した高温のクリンカ粒子層に冷却空気を噴出するため
    の開口を備えた格子板とからなり、格子板の先端面の往
    復運動によりクリンカ粒子層を移送しながら冷却するク
    リンカクーラにおいて、 冷却空気の少なくとも一部が一旦、格子板先端の裏側を
    通過してから噴出するような流路を形成する案内板を設
    けたことを特徴とするクリンカクーラの格子板。
  2. 【請求項2】 前記案内板と格子板とを分離構造とし、
    組立てが可能に構成したことを特徴とする請求項1に記
    載のクリンカクーラの格子板。
  3. 【請求項3】 冷却空気を供給するファンと、ファンか
    ら導いた冷却空気を格子板に分配する風箱と、上面に推
    積した高温のクリンカ粒子層に冷却空気を噴出するため
    の開口を備えた格子板とからなり、格子板の先端面の往
    復運動によりクリンカ粒子層を移送しながら冷却するク
    リンカクーラにおいて、 前記格子板は、請求項1または2のいずれかに記載の格
    子板であることを特徴とするクリンカクーラ。
JP353096A 1996-01-12 1996-01-12 クリンカクーラの格子板 Pending JPH09188552A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003100321A1 (fr) * 2002-05-27 2003-12-04 Denki Kagaku Kogyo Kabushiki Kaisha Dispositif d'alimentation mecanique amovible
JP2008519956A (ja) * 2004-11-11 2008-06-12 カーハーデー フンボルト ヴェダーク ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング バラ積材料用格子冷却器の動作を制御する方法

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WO2003100321A1 (fr) * 2002-05-27 2003-12-04 Denki Kagaku Kogyo Kabushiki Kaisha Dispositif d'alimentation mecanique amovible
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