JPH09185982A - ケーブル用リール装置 - Google Patents

ケーブル用リール装置

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JPH09185982A
JPH09185982A JP7343990A JP34399095A JPH09185982A JP H09185982 A JPH09185982 A JP H09185982A JP 7343990 A JP7343990 A JP 7343990A JP 34399095 A JP34399095 A JP 34399095A JP H09185982 A JPH09185982 A JP H09185982A
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JP
Japan
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cable
spacer
guide body
flat cable
reel device
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JP7343990A
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English (en)
Inventor
Satoshi Kitazawa
智 北澤
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Nihon Plast Co Ltd
Original Assignee
Nihon Plast Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ケーブル用リール装置から発生する音を抑制
する。 【解決手段】 自動車のステアリングホイールに電力を
供給するケーブル用リール装置を構成する。ロータとス
テータとを回転自在に組み合わせたケース内に、フラッ
トケーブル22と、このフラットケーブル22を案内するス
ペーサ14とを収納する。このスペーサ14に形成した反転
用挿通部106 により、フラットケーブル22を略U字状に
反転するように案内する。スペーサ14の内部の中空部A
の、反転用挿通部106 の近傍の部分には、吸音部材110
を充填する。フラットケーブル22がスペーサ14に摺接す
る音の共鳴を抑制できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、互いに相対的に回
転する部材間をケーブルにて接続するケーブル用リール
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車の車体側に設けられたバッ
テリなどの電気部品と、正逆方向に回転するステアリン
グホイール側に設けられたエアバッグ装置などの電気部
品との間を、フラットケーブルなどにて電気的に接続す
るケーブル用リール装置が用いられている。
【0003】そして、このケーブル用リール装置では、
例えば、特開平7−231550号公報に記載されてい
るように、ステアリングシャフトに嵌合する軸体と枠体
とを備えた中空円環状のケース体の内側に、平面略C字
状をなす下面を開口した略箱状の案内体を収納し、この
案内体に沿ってフラットケーブルを略U字状に反転させ
た状態で、この案内体の内周側と外周側とでフラットケ
ーブルを反対方向に巻回する構成が知られている。そし
て、この構成では、ステアリングホイールを一方向に回
転操作した状態で、フラットケーブルが案内体に沿って
U字状に反転しながらこの案内体の内周側に引き込ま
れ、軸体の外周部に巻き付けられる一方、ステアリング
ホイールを反対方向に回転操作した状態で、巻き戻され
たフラットケーブルが案内体に沿って略U字状に反転し
ながら案内体の外周側に押し出され、枠体の内周部に巻
き付けられる。そこで、この構成では、軸体の周囲にフ
ラットケーブルを一方向に巻き付けた状態を保って、こ
のフラットケーブルを巻き戻したり、巻き締めたりす
る、いわゆるクロックスプリング型のケーブル用リール
装置に比べて、フラットケーブルの長さ寸法を短くでき
るようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のように、一面を開口した略箱状の案内体を用いる
と、案内体の軽量化が可能になるものの、フラットケー
ブルを巻き付けあるいは巻き戻す動作の際にフラットケ
ーブルが反転部分で案内体に摺接する摺動音や、回転方
向を切り換える際にフラットケーブルと案内体とが当接
する打撃音などが、案内体の凹形状による共鳴箱の作用
により増幅され、車室に聞こえる問題を有している。
【0005】本発明は、このような点に鑑みなされたも
ので、動作中の音の発生を抑制できるケーブル用リール
装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のケーブル
用リール装置は、ケーブルと、このケーブルを収納する
ケーブル収納部を設けたケースと、前記ケーブル収納部
に回転自在に収納される略円環状をなし、内部に中空部
を有するとともに内周側と外周側とを連通し前記ケーブ
ルを挿通して反転させる反転用挿通部を形成し、前記ケ
ーブルを内周側と外周側とで反対方向に巻回する案内体
とを備え、前記案内体の中空部には、反転用挿通部近傍
に位置して、案内体の共鳴を抑制する共鳴抑制手段を設
けたものである。
【0007】そして、この構成では、相対的に正逆方向
に回転する部材間に、このケーブル用リール装置を配設
して、各部材にそれぞれケーブルの端部を接続すること
により、各部材がケーブルにより接続され、電力あるい
は信号などが伝達される。各部材を相対的に回転した際
には、ケーブルは、U字状に反転しながら案内体の反転
用挿通部を挿通し、案内体の内周側と外周側とで反対方
向に巻回される。また、案内体は、中空状としたので、
装置の軽量化が可能になる。さらに、案内体の中空部に
は、反転用挿通部近傍に位置して、案内体の共鳴を抑制
する共鳴抑制手段を設けたので、ケーブルと案内体の反
転用挿通部近傍との摺接時あるいは当接時に生じる音の
共鳴が抑制される。
【0008】請求項2記載のケーブル用リール装置は、
請求項1記載のケーブル用リール装置において、共鳴抑
制手段は、案内体の中空部に充填される吸音部材を備え
たものである。
【0009】そして、この構成では、吸音部材により、
効果的に音の共鳴が抑制される。
【0010】請求項3記載のケーブル用リール装置は、
請求項1記載のケーブル用リール装置において、共鳴抑
制手段は、案内体の中空部に位置してこの案内体の内側
面と外側面とを連結するリブを備えたものである。
【0011】そして、この構成では、案内体の内側面と
外側面とを連結するリブにより、案内体の振動が抑制さ
れ、効果的に音の共鳴が抑制される。
【0012】請求項4記載のケーブル用リール装置は、
請求項1記載のケーブル用リール装置において、共鳴抑
制手段は、反転用挿通部に連続する中実部を備えたもの
である。
【0013】そして、この構成では、反転用挿通部に連
続する中実部により、案内体の振動が抑制され、効果的
に音の共鳴が抑制される。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明のケーブル用リール
装置の一実施の形態を図面を参照して説明する。
【0015】図2において、11はケースで、このケース
11は、それぞれ例えば共重合ポリアセタールなどの合成
樹脂にて一体形成したロータ12、案内体としてのスペー
サ14、ドレインリング15、ステータ16、リテーナリング
17、ケーブルカバー18などを組み合わせて略中空円環状
に構成されている。そして、このケース11の内側には、
環状をなすケーブル収納部21が形成され、このケーブル
収納部21にケーブルとしてのフラットケーブル22が収納
されて、ケーブル用リール装置が構成されている。
【0016】そして、このケーブル用リール装置は、例
えば、自動車のステアリングシャフトに嵌合された状態
で、ステアリングホイール本体と、いわゆるコンビネー
ションスイッチとの間に装着されている。また、ステア
リングホイール本体は、ステアリングシャフトの先端部
に取り付けられ、ステアリングシャフトとともに回転す
るようになっている。一方、コンビネーションスイッチ
は、ステアリングシャフトの外側に設けられたステアリ
ングコラムに嵌合して車体側に取り付けられている。そ
して、このケーブル用リール装置のフラットケーブル22
により、ステアリングホイール本体に設けられたエアバ
ッグ装置、ホーンスイッチ、定速走行装置(ASCD)
の操作スイッチ、およびオーディオ装置の操作スイッチ
などの電気部品と、車体側に設けたバッテリー、衝撃セ
ンサ、ホーン装置、定速走行装置、およびオーディオ装
置などの電気部品とが、電気的に接続されるようになっ
ている。
【0017】また、このステアリングシャフトは、自動
車の操向伝導装置に接続されており、この操向伝導装置
のギア比などに応じて、例えば、中立位置から左右方向
にそれぞれ2回転から2.5回転ほど回転操作でき、す
なわち、いわゆるロックトゥロックで、最大4回転から
5回転ほど回転操作できるようになっている。
【0018】そして、フラットケーブル22は、柔軟で、
なおかつ若干の弾性を有する帯状(テープ状)に形成さ
れている。そして、このフラットケーブル22は、断面略
矩形状(帯状)の導電性を有する芯線を、2本から9本
などの複数本備え、これら芯線を互いに幅方向に沿って
同一面上に平行に配置し、これら芯線の両面に、接着層
を介して、フィルム状で絶縁性の絶縁被膜を貼着するな
どして形成されている。また、このフラットケーブル22
の両端部には、それぞれ合成樹脂などにて形成された変
換コネクタ28が接続されている。そして、この変換コネ
クタ28には、複数のリード線29の一端部が接続されてい
る。さらに、このリード線29の他端部に、それぞれステ
アリングホイール本体およびコンビネーションスイッチ
に設けた接続コネクタ30が接続されるようになってい
る。
【0019】また、ロータ12には、略円板状をなす上板
部31と、この上板部31の中央部に形成された円孔32の縁
部から下側に突設された略円筒状をなす軸部33とが形成
されている。そして、この上板部31の上面には、一対の
係合爪35,35を有した上部ケーブル保持部36が形成され
ている。さらに、この上板部31の外周部からは、ステア
リングホイール本体の下部を覆うカバー体などに固定さ
れる上部取付部37,37,38,38が突設されている。さら
に、この上板部31には、放射状に配置された弾性変形可
能な舌片部41が複数形成され、各舌片部41からは、それ
ぞれ下側に向かってスペーサ案内突部42が突設されてい
る。また、この上板部31の外周部からは、ロータ側スト
ッパ取付部43が突設されている。
【0020】そして、軸部33には、板状をなす内周側ケ
ーブル導出部44が形成され、この内周側ケーブル導出部
44の一側部に、図示しない溝状をなす内周側挿通部が形
成されている。また、軸部33の外周部の上部から、案内
体支持部46が複数放射状に突設されている。そして、こ
れら案内体支持部46は、それぞれ軸部33の周方向に沿っ
た円弧状をなし、外側下部の角部に傾斜面が形成されて
いる。なお、各案内体支持部46の上方に位置して、上板
部31には、金型を抜くための円弧状をなす開口部48が形
成されている。さらに、この軸部33の外周部の下部に
は、内周側に向かって凹設された図示しない嵌合段部が
形成されている。そして、この軸部33の下端部からは、
複数の係合爪50が突設されている。
【0021】また、ドレインリング15は、略円環状をな
し、軸部33の嵌合段部に嵌合するリング本体部53と、こ
のリング本体部53の外周側に形成されたリング外壁部54
と、これらリング本体部53とリング外壁部54との間に位
置する上側に開口した溝部55とが一体に形成されてい
る。そして、リング本体部53は、リング外壁部54よりも
高さ寸法が大きいとともに、内周側ケーブル導出部44が
係合する両側一対の切欠部56が形成されている。さら
に、これらリング本体部53とリング外壁部54との上端部
は、溝部55の底部に向かって傾斜するように形成されて
いる。
【0022】一方、ステータ16には、中央に円孔60を形
成した略円板状をなす下板部61と、この下板部61の外縁
部から上側に突設された略円筒状をなす枠部62とが一体
に形成されている。そして、下板部61には、底部64と、
この底部64の内周側の下部に連接するロータ接続部65と
が形成されている。そして、底部64の上面には、外周部
に、平面状をなす環状平面部66が形成されているととも
に、この環状平面部66の内周側に連接して、滑らかに上
側に向かって膨出するケーブル摺接部67が形成されてい
る。そして、このケーブル摺接部67の上端部は、ドレイ
ンリング15の溝部55の底部55a よりも高い位置に形成さ
れ、さらに、溝部55のリング外壁部54の上端部54a より
も高い位置に形成されている。なお、この底部64の下面
側には、補強用のリブが放射状をなして複数形成されて
いる。また、ロータ接続部65は、上面が平滑な平面状を
なし、下面には同心状をなす図示しない環状凹溝が形成
されている。
【0023】そして、ステータ16の枠部62の外周側に
は、外周側ケーブル導出部72が設けられている。そし
て、この外周側ケーブル導出部72には、平板状をなす上
側基部73と、この上側基部73の下側に形成された下側基
部74と、これら上側基部73および下側基部74の両側に形
成された一対の側板部75,75と、これら側板部75,75か
ら突設された相対向する係合爪76,76とが形成されてい
る。また、上側基部73の一側部には、外周側挿通部77が
開口形成されている。さらに、側板部75,75の外側部に
は、水平板状をなす両側一対の台座部78,78が形成さ
れ、各台座部78には、それぞれ上下に連通する角孔状の
係合孔79が形成されている。また、枠部62の一側には、
外周側に向かって図示しないステータ側ストッパ取付部
が突設されている。
【0024】また、ケーブルカバー18は、断面略コの字
状をなすカバー本体81を備え、このカバー本体81には、
ステータ16の係合爪76,76に係合する両側一対の角孔状
をなす係合孔部82,82が形成されている。さらに、この
カバー本体81の上端部からは、両側に向かって水平板状
をなす取付片部84,84が形成されているとともに、各取
付片部84から上側に向かって、ステータ16の係合孔79に
係合する係合爪85,85が突設されている。また、カバー
本体81の上端部からは、板状をなすカバー板部86が突設
されている。
【0025】さらに、リテーナリング17には、略円環状
をなすリング本体91と、このリング本体91の中央部に形
成した円孔92の縁部から上側に突設された筒状部93とが
形成されている。そして、リング本体91の内周側には、
ロータ12から突設した係合爪50が係合する複数のロータ
取付溝95が形成されているとともに、ロータ12の内周側
ケーブル導出部44の内側に対向する略矩形板状の内周側
ケーブルカバー部96が立設されている。また、リング本
体91の外周側には、ステータ16のロータ接続部65の下面
に摺動自在に嵌合するステータ支持部97が形成されてい
る。そして、このステータ支持部97には、ロータ接続部
65の環状凹溝69に摺動自在に嵌合する円環状の環状突部
98が形成されている。
【0026】また、図1および図2に示すように、スペ
ーサ14には、中央部に円孔101 を形成した天板部102 が
形成されている。そして、この天板部102 の下側には、
略円筒状をなす内板部104 と、この内板部104 の外周側
に位置する外板部105 とが、同心状をなして形成され、
これら内板部104 と外板部105 との間に下面を開口した
中空部Aが形成された略箱状になっている。さらに、こ
のスペーサ14には、これら内板部104 の内周側と外板部
105 の外周側を連通する反転用挿通部106 が形成されて
いる。そして、この反転用挿通部106 は、周方向に相対
向する突設面部107 と凹設面部108 とに囲まれ、略円弧
状に形成されている。また、これら突設面部107 と凹設
面部108 とは、それぞれ内板部104 および外板部105 に
連続する滑らかな曲面状に形成されている。
【0027】さらに、スペーサ14の中空部Aには、内板
部104 と外板部105 とを接続する接続リブ109 が複数形
成されて略放射状に区画されているとともに、反転用挿
通部106 に隣接する区画に、共鳴抑制手段を構成する吸
音部材110 が充填されている。そして、この吸音部材11
0 は、射出成形によるスペーサ14の一次成形品に、ウレ
タンなどの発泡樹脂を二次成形して形成し、あるいは、
あらかじめ形成された発泡ネオプレンあるいはフェルト
などからなる部材を挿入埋設し接着などして固着されて
いる。
【0028】また、天板部102 の下面には、内板部104
の内周側に沿って、ケーブル案内部111 が形成されてい
る。そして、このケーブル案内部111 には、反転用挿通
部106 の凹設面部108 側から全周の約3分の2にわたっ
て形成されたケーブル押え部112 と、このケーブル押え
部112 の先端部から反転用挿通部106 の突設面部107側
にわたって形成された傾斜面部114 とが形成されてい
る。そして、このケーブル押え部112 は、天板部102 の
下面から所定寸法だけ突設され、傾斜面部114 は、この
ケーブル押え部112 の下面と天板部102 の下面とを滑ら
かに連接するようになっている。
【0029】さらに、天板部102 の外周縁部117 は、下
方に向かって屈曲されているとともに、天板部102 の上
面には、円孔101 と同心状の環状をなす環状凹溝118 が
形成されている。
【0030】次に、このケーブル用リール装置の組み立
て動作を説明する。
【0031】まず、ロータ12の軸部33に、下側からスペ
ーサ14を嵌合し、ロータ12の案内体支持部46の上側に、
スペーサ14の天板部102 の内周側の縁部を摺動自在に係
止して、スペーサ14をロータ12に回転自在に支持する。
この状態で、スペーサ案内突部42と環状凹溝118 とが摺
接し、あるいはわずかな間隔を介して対向し、スペーサ
14の径方向および軸方向のがたつきが抑制される。
【0032】次いで、ロータ12の上部ケーブル保持部36
の係合爪35,35間に、フラットケーブル22の変換コネク
タ28を係合して装着するとともに、この変換コネクタ28
から導出されているフラットケーブル22を軸部33の内周
側ケーブル導出部44に沿って下方に屈曲させ、さらに、
フラットケーブル22の幅方向に向かってほぼ直角に折り
曲げ、内周側挿通部を通じて軸部33の外周側に導入す
る。
【0033】そして、このフラットケーブル22を、スペ
ーサ14の反転用挿通部106 に挿入した状態で、軸部33の
下部の嵌合段部にドレインリング15を嵌合して取り付け
る。この状態で、スペーサ14に対してロータ12を回転さ
せると、フラットケーブル22は、スペーサ14の内周側に
引き込まれ、下部がドレインリング15の溝部55に挿入さ
れた状態で、軸部33の周囲に巻き付けられる。
【0034】さらに、スペーサ14の外周側に残ったフラ
ットケーブル22を、ステータ16の外周側ケーブル導出部
72の外周側挿通部77に内周側から挿入する。そして、外
周側ケーブル導出部72の外周側に導出されたフラットケ
ーブル22を、フラットケーブル22の幅方向に向かってほ
ぼ直角に折り曲げ、変換コネクタ28を係合爪76,76間に
係合して保持する。
【0035】続いて、ステータ16をロータ12の下側から
組み合わせるとともに、ロータ12の軸部33の下端部にリ
テーナリング17を嵌合し、軸部33から突設した係合爪50
をリテーナリング17のロータ取付溝95に挿入係合して、
ロータ12にリテーナリング17を固定する。この状態で、
ステータ16は、それぞれロータ12に取り付けられたドレ
インリング15とリテーナリング17との間に摺動自在に挟
持され、ロータ12に対して回転自在に支持される。
【0036】最後に、ステータ16の外周側ケーブル導出
部72の外側に、ケーブルカバー18を係合して取り付け、
変換コネクタ28を覆うことにより、ケーブル用リール装
置の組み立て作業が終了する。
【0037】そして、この状態で、軸部33と枠部62との
間に形成されたケーブル収納部21に収納されたフラット
ケーブル22は、スペーサ14の反転用挿通部106 を挿通
し、この反転用挿通部106 に沿って略U字状に湾曲して
折り返された状態で、軸部33の外周面とスペーサ14の内
板部104 の内周面との間に捲回されているとともに、枠
部62の内周面とスペーサ14の外板部105 の外周面との間
に捲回されている。
【0038】また、ドレインリング15のリング外壁部54
の内径寸法は、スペーサ14の内板部104 の内径寸法より
小さく、ロータ12の軸部33と一体に回転するドレインリ
ング15の溝部55に挿入されたフラットケーブル22は、ス
ペーサ14に摺接せず、スペーサ14とフラットケーブル22
との摩擦抵抗が軽減されている。
【0039】そして、フラットケーブル22の上下方向の
幅寸法は、リング外壁部54の上端部からケーブル押え部
112 までの離間寸法より大きく、かつ、リング外壁部54
の上端部から天板部102 までの離間寸法より小さく形成
され、フラットケーブル22は、スペーサ14の反転用挿通
部106 の近傍以外では、溝部55から外れて外周側に膨ら
まないため、フラットケーブル22がスペーサ14に摺接す
るのは、反転用挿通部106 の近傍のみになり、フラット
ケーブル22とスペーサ14との摩擦抵抗が軽減されてい
る。
【0040】さらに、スペーサ14の内板部104 および外
板部105 の上下方向の長さ寸法は、ケーブル収納部21の
上下方向の長さ寸法の半分程度であり、スペーサ14の内
板部104 および外板部105 の下端部が、ステータ16の底
部64に摺接しないようになっている。
【0041】そして、このように構成されたケーブル用
リール装置は、ステータ16を車体側のコンビネーション
スイッチに固定するとともに、ロータ12をステアリング
ホイールのボスプレートなどに固定した状態で、ステア
リング装置に機械的に設置されるようになっている。
【0042】なお、このケーブル用リール装置は、自動
車の所定の位置に装着される以前の輸送時などには、ロ
ータ12のロータ側ストッパ取付部43と、ステータ16のス
テータ側ストッパ取付部とが、ストッパフィルム119 に
より互いに連結され、ロータ12とステータ16とが互いに
回転しないように保持されている。
【0043】次に、本実施の形態の動作を説明する。
【0044】まず、ステアリングホイールを、上側(乗
員側)から見て、時計回り方向に最大限回転操作した状
態では、フラットケーブル22は、ロータ12の軸部33に引
っ張られて、外周側から内周側に向かって時計回り方向
に巻き締められ、長さ方向の大部分が溝部55に挿入され
ている。
【0045】そして、この状態から、ステアリングホイ
ールを反時計回り方向に回転操作すると、まず、フラッ
トケーブル22は、ロータ12の軸部33の回転にともないス
ペーサ14の内側で巻き戻されて膨らみ、この軸部33と一
体に回転するドレインリング15のリング外壁部54の内周
面に押し付けられる。
【0046】さらに、ステアリングホイールを反時計回
り方向に回転操作すると、フラットケーブル22は、スペ
ーサ14の反転用挿通部106 を通ってこのスペーサ14の外
側に繰り出される。この際、フラットケーブル22は、反
転用挿通部106 の突設面部107 の近傍以外では、ケーブ
ル押え部112 により上下位置が規制されるため、溝部55
に挿入された状態で保持されるが、反転用挿通部106 の
突設面部107 の近傍では、傾斜面部114 に沿って上方へ
の移動が許容されているとともに、ステータ16の底部64
に下側22b の縁部が摺接してより上側に持ち上げられ、
幅方向に沿って湾曲された状態で、リング外壁部54を乗
り越える。
【0047】そして、反転用挿通部106 にて略U字状に
湾曲されながらスペーサ14の外側に繰り出されたフラッ
トケーブル22は、自らの弾性により、ステータ16の枠部
62の内周側に押し付けられて巻き付けられる。なお、ス
ペーサ14は、ロータ12に吊り下げ支持されているため、
負荷を受けない限りロータ12とともに回転する。
【0048】さらに、ステアリングホイールを回転操作
して、反時計回り方向に最大限回転操作した状態では、
フラットケーブル22の大部分が、ステータ16の枠部62の
内周側に押し付けられ、外周側から内周側に向かって反
時計回り方向に巻き付けられる。
【0049】また、この状態から、ステアリングホイー
ルを時計回り方向に回転操作すると、フラットケーブル
22は、ロータ12の軸部33に引っ張られ、この軸部33の外
周部に巻き付けられていく。この際、フラットケーブル
22は、スペーサ14の外側に繰り出される際と同様に、ス
ペーサ14の反転用挿通部106 を通り、リング外壁部54を
乗り越えて、スペーサ14の内側に引き込まれ、傾斜面部
114 に沿って下方に押し下げられて、溝部55に挿入され
る。また、このフラットケーブル22は、この反転用挿通
部106 の凹設面部108 を押動して、スペーサ14を時計回
り方向に回転させる。
【0050】そして、ステアリングホイールを、時計回
り方向に最大限回転操作した状態では、フラットケーブ
ル22は、ロータ12の軸部33の外周部に大部分が巻き締め
られた状態に復帰する。
【0051】このように、本実施の形態のケーブル用リ
ール装置によれば、ステアリングホイールを正逆方向に
回転操作した状態で、フラットケーブル22をケーブル収
納部21の内部に正逆方向に捲回できるため、中心軸の周
囲にフラットケーブル22を一方向に巻き付けた状態で、
このフラットケーブル22を巻き締めたり、巻き戻したり
する構成のケーブル用リール装置に比べて、フラットケ
ーブル22の長さ寸法を大幅に短くして、製造コストを低
減することができる。
【0052】また、ケーブル収納部21に収納したスペー
サ14により、フラットケーブル22を、ロータ12の軸部33
の外周部と、ステータ16の枠部62の内周部とに分離して
巻き付けることができるため、フラットケーブル22を円
滑に移動させ、ケーブル用リール装置を安定して回転さ
せることができる。
【0053】さらに、スペーサ14の内部に中空部Aを形
成した略箱状としたため、装置を軽量化することができ
るとともに、スペーサ14の略コの字状の断面の内部であ
る中空部Aには、反転用挿通部106 に隣接して、スペー
サ14の共鳴を抑制する吸音部材110 を充填したため、フ
ラットケーブル22がスペーサ14の反転用挿通部106 近傍
に摺接あるいは当接した際に生じる音の共鳴すなわち反
響増幅を抑制し、作動中の音の発生を抑制することがで
きる。また、スペーサ14の共鳴すなわち振動を抑制する
ことにより、スペーサ14とフラットケーブル22との摺動
時のトルクの増加を防ぎ、フラットケーブル22を円滑に
移動させることができる。
【0054】なお、上記の実施の形態では、スペーサ14
の中空部Aに吸音部材110 を充填して共鳴抑制手段を構
成したが、例えば、図3に示すように、反転用挿通部10
6 に隣接する区画に、内板部104 と外板部105 とを接続
する多数の放射状のリブ121、および突設面部107 ある
いは凹設面部108 と接続リブ109 とを接続する略円弧状
のリブ122 を一体または別体に形成し、共鳴抑制手段を
構成することもできる。そして、この構成においても、
スペーサ14の共鳴、振動を抑制することにより、スペー
サ14とフラットケーブル22との摺動時、当接時の音の共
鳴を抑制し、作動中の音の発生を抑制することができる
とともに、トルクの増加を防ぎ、フラットケーブル22を
円滑に移動させることができる。
【0055】また、図示しないが、スペーサ14は、突設
面部107 および凹設面部108 、あるいは反転用挿通部10
6 近傍する内板部104 および外板部105 など、フラット
ケーブル22が摺接あるいは当接しやすい部分を一体に肉
厚に形成して、共鳴抑制手段を構成することもできる。
さらに、図1に示す実施例において、吸音部材110 に代
えて、スペーサ14の中空部Aを、スペーサ14と同材質の
樹脂を一体に充填して中実とし、共鳴抑制手段を構成す
ることもできる。
【0056】さらに、上記の各実施の形態において、吸
音部材110 およびリブ121 ,122 は、スペーサ14の中空
部Aの回転軸方向すなわち高さ方向の全体を埋めるよう
に形成するほか、高さ方向の半分程度を埋めるように形
成することもできる。
【0057】
【発明の効果】請求項1記載のケーブル用リール装置に
よれば、相対的に正逆方向に回転する部材間を、このケ
ーブル用リール装置のケーブルにより接続し、電力ある
いは信号などを伝達できる。そして、各部材を相対的に
回転した際には、ケーブルは、U字状に反転しながら案
内体の反転用挿通部を挿通し、案内体の内周側と外周側
とで反対方向に巻回されるため、ケーブルの長手寸法を
短くできる。また、案内体を中空状としたので、装置を
軽量化することができる。さらに、案内体の中空部に
は、反転用挿通部近傍に位置して、案内体の共鳴を抑制
する共鳴抑制手段を設けたため、ケーブルと案内体の反
転用挿通部近傍との摺接時あるいは当接時に生じる音の
共鳴を抑制し、作動中の音の発生を抑制することができ
る。
【0058】請求項2記載のケーブル用リール装置によ
れば、請求項1記載の効果に加え、共鳴抑制手段の吸音
部材により、効果的に音の共鳴を抑制できるため、作動
中の音の発生を抑制することができる。
【0059】請求項3記載のケーブル用リール装置によ
れば、請求項1記載の効果に加え、案内体の内側面と外
側面とを連結するリブにより、案内体の振動を抑制し、
効果的に音の共鳴を抑制できるため、作動中の音の発生
を抑制することができる。
【0060】請求項4記載のケーブル用リール装置によ
れば、請求項1記載の効果に加え、反転用挿通部に連続
する中実部により、案内体の振動を抑制し、効果的に音
の共鳴を抑制できるため、作動中の音の発生を抑制する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のケーブル用リール装置の一実施の形態
を示す案内体の斜視図である。
【図2】同上ケーブル用リール装置の分解斜視図であ
る。
【図3】本発明の他の実施の形態を示す案内体の斜視図
である。
【符号の説明】
11 ケース 14 案内体としてのスペーサ 21 ケーブル収納部 22 ケーブルとしてのフラットケーブル 106 反転用挿通部 110 吸音部材 121 リブ A 中空部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケーブルと、 このケーブルを収納するケーブル収納部を設けたケース
    と、 前記ケーブル収納部に回転自在に収納される略円環状を
    なし、内部に中空部を有するとともに内周側と外周側と
    を連通し前記ケーブルを挿通して反転させる反転用挿通
    部を形成し、前記ケーブルを内周側と外周側とで反対方
    向に巻回する案内体とを備え、 前記案内体の中空部には、反転用挿通部近傍に位置し
    て、案内体の共鳴を抑制する共鳴抑制手段を設けたこと
    を特徴とするケーブル用リール装置。
  2. 【請求項2】 共鳴抑制手段は、案内体の中空部に充填
    される吸音部材を備えたことを特徴とする請求項1記載
    のケーブル用リール装置。
  3. 【請求項3】 共鳴抑制手段は、案内体の中空部に位置
    してこの案内体の内側面と外側面とを連結するリブを備
    えたことを特徴とする請求項1記載のケーブル用リール
    装置。
  4. 【請求項4】 共鳴抑制手段は、反転用挿通部に連続す
    る中実部を備えたことを特徴とする請求項1記載のケー
    ブル用リール装置。
JP7343990A 1995-12-28 1995-12-28 ケーブル用リール装置 Pending JPH09185982A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100732221B1 (ko) * 2004-02-12 2007-06-27 알프스 덴키 가부시키가이샤 회전커넥터

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KR100732221B1 (ko) * 2004-02-12 2007-06-27 알프스 덴키 가부시키가이샤 회전커넥터

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