JPH09177871A - 防振装置 - Google Patents

防振装置

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Publication number
JPH09177871A
JPH09177871A JP34372595A JP34372595A JPH09177871A JP H09177871 A JPH09177871 A JP H09177871A JP 34372595 A JP34372595 A JP 34372595A JP 34372595 A JP34372595 A JP 34372595A JP H09177871 A JPH09177871 A JP H09177871A
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JP
Japan
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valve body
vibration
liquid chamber
round hole
elastic
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Pending
Application number
JP34372595A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Kojima
宏 小島
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Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
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Publication date
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  • Combined Devices Of Dampers And Springs (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 シール構造の簡素化をしてシールの信頼性を
向上すると共にコストダウンを図る。 【解決手段】 仕切部材30が液室28を主液室32と
副液室34とに区画する。仕切部材30に丸形孔42が
形成され、丸形孔42の一端側は開口部42Aを介して
上方へ屈曲して主液室32へ連通され、丸形孔42の他
端側は副液室34に連通される。外筒16の外周側に配
置されるベース金具50の内周部分に、自由状態では丸
形孔42側へ向けて略円錐状に突出された形状に形成さ
れた弾性シール材52が、加硫接着される。弾性シール
材52の中央部が弁体54から突出したシャフト部54
Aに加硫接着される。ソレノイド64から突出したプラ
ンジャ64Aに弁体54のシャフト部54Aが嵌合され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、振動を発生する部
材からの振動の伝達を防止する防振装置に関し、例えば
車両に搭載されるエンジンからの振動の伝達を防止する
場合等に適用可能なものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、振動発生部となる車両のエンジ
ンと振動受部となる車体との間には、エンジンマウント
としての防振装置が配設されていて、エンジンが発生す
る振動をこの防振装置が吸収し、車体側に伝達されるの
を阻止するような構造となっている。
【0003】すなわち、この防振装置としては、防振装
置の本体内部に一対の液室を設けると共に、これら一対
の液室を仕切る仕切部材内にオリフィスとなる制限通路
を形成し、これらの液室を互いに連通したものが知られ
ている。そして、搭載されたエンジンが作動して振動が
発生した場合には、これら液室を連通するオリフィス内
の液体の粘性抵抗などで振動を吸収し、振動の伝達を阻
止するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一方、幅広いエンジン
の作動状態に伴って振動周波数も広範囲になるので、広
範囲な周波数の振動それぞれにおいても防振特性を維持
するべく、近年、種々の長さ及び内径を有する制限通路
を仕切部材内に形成し、モータ或いはソレノイド等のア
クチュエータで回転或いは往復動される弁体によりこの
制限通路を開閉して、振動の低減を図る防振装置も提案
されている。
【0005】しかし、このような防振装置は、弁体が回
転したり往復動する為、弁体と弁体を支持する周囲の壁
部との間にシール用のOリング等を配置する必要があ
る。そして、このようなOリング等を用いたシール構造
では、シール構造が複雑になって、シールの耐久性等の
信頼性が不十分となると共に製造コストが上昇する欠点
を有していた。
【0006】本発明は上記事実を考慮し、シール構造の
簡素化をしてシールの信頼性を向上すると共にコストダ
ウンを図った防振装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1による防振装置
は、振動発生部及び振動受部の一方へ連結される第1の
取付部材と、振動発生部及び振動受部の他方へ連結され
る第2の取付部材と、前記第1の取付部材と前記第2の
取付部材との間に設けられ振動発生時に変形する弾性体
と、前記弾性体を隔壁の一部として拡縮可能とされ且つ
液体が封入された主液室と、前記主液室と複数の制限通
路を介して連通され且つ拡縮可能な副液室と、移動して
前記制限通路のいずれかを開閉し得る弁体と、前記制限
通路の周囲の壁部への当接によっていずれかの前記制限
通路を閉鎖する閉鎖状態及び前記制限通路の周囲の壁部
から離れていずれかの前記制限通路を開放する開放状態
の間で前記弁体を移動し得るアクチュエータと、前記弁
体に接着されつつ前記弁体が貫通された状態で配置され
ると共に、弾性変形して前記制限通路の周囲の壁部へ当
接するように前記弁体を付勢する弾性シール材と、を備
えたことを特徴とする。
【0008】請求項2による防振装置は、請求項1に係
る防振装置において、前記弁体が移動する際の前記弁体
の移動方向が水平方向に沿った方向であることを特徴と
する。
【0009】請求項1に係る防振装置の作用を以下に説
明する。振動発生部よりの振動は、第1の取付部材或い
は第2の取付部材を介して、弾性体に伝達される。この
とき、振動は弾性体の内部摩擦に基づく抵抗により吸収
される他、弾性体を隔壁の一部とする主液室を拡縮し、
複数の制限通路を流れる液体の通過抵抗または液柱共振
により吸収され、振動受部側に振動が伝達され難くな
る。
【0010】また、アクチュエータが、制限通路の周囲
の壁部への当接によっていずれかの制限通路を閉鎖する
閉鎖状態及び、制限通路の周囲の壁部から離れていずれ
かの制限通路を開放する開放状態の間で、弁体を移動し
得る。さらに、弾性変形して制限通路の周囲の壁部へ当
接するように弁体を付勢する弾性シール材が、弁体に接
着されつつ弁体により貫通された状態で配置される。
【0011】従って、振動発生部側からの振動の周波数
に対応して弁体によって制限通路が開閉されて振動の吸
収に用いられる制限通路が切り換えられる。そして、弾
性変形して制限通路の周囲の壁部へ当接するように弁体
を付勢する弾性シール材が、弁体に接着されつつ弁体が
貫通された状態で配置されているので、弁体と弾性シー
ル材との間が摺動することがなく、弁体と弁体を支持す
る弾性シール材との間にシール用のOリング等を配置す
る必要がなくなる。
【0012】この為、シール構造が単純化されて、シー
ルの信頼性が向上すると共に製造コストが低減される。
【0013】請求項2に係る防振装置の作用を以下に説
明する。本請求項も請求項1と同様な作用を奏する。但
し、弁体が移動する際の弁体の移動方向が水平方向に沿
った方向であるので、重力に影響されることなく、弁体
が制限通路を開閉動することになる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明に係る防振装置の第1の実
施の形態を図1から図4に示し、これらの図に基づき本
実施の形態を説明する。
【0015】図1及び図2に示すように、本実施の形態
の防振装置10には第1の取付部材としての底板12が
備えられている。この底板12の中央下部には取付ボル
ト14が突出され、一例として図示しない自動車の車体
へこの取付ボルト14を用いて防振装置10が固定され
る。底板12の周囲は直角に屈曲された筒状の立壁部1
2Aとされており、この立壁部12Aの上端部には直角
に屈曲されたフランジ部12Bが連続して形成されてい
る。
【0016】この底板12のフランジ部12Bには筒状
の外筒16の下端部がかしめ固定されており、フランジ
部12Bと外筒16の下端部との間に、ダイヤフラム1
8の周縁部が挟持されている。このダイヤフラム18と
前記底板12との間の空間は空気室20とされている。
【0017】外筒16の内周面上端部は内径が拡大され
た拡開部16Bとされており、この拡開部16Bには、
外筒16の開口部分を閉塞する弾性体22の外周が加硫
接着されている。また、弾性体22の一部は外筒16の
内周下端部まで延設されており、弾性体22の外周側が
外筒16に加硫接着されている。
【0018】この弾性体22の中央には第2の取付部材
としての支持台24が加硫接着されている。この支持台
24は図示しないエンジンの搭載部であり、エンジンを
固定する取付ボルト26が立設されている。
【0019】ここに外筒16の内周部、弾性体22の下
端部及びダイヤフラム18等によって液室28が形成さ
れており、この液室28内にはエチレングリコール等の
液体が充填されている。
【0020】液室28内には合成樹脂等で形成された円
柱状の仕切部材30が配置され、液室28を主液室32
と副液室34とに区画している。なお、この仕切部材3
0の副液室34側には、凹部30Aが形成されている。
また、この仕切部材30の下側に形成されたフランジ部
30Bが、底板12のフランジ部12Bと外筒16の下
端部との間に、ダイヤフラム18と共に挟持されて、仕
切部材30が固定されている。
【0021】図3に示すように、仕切部材30の外周に
は、周方向に沿って断面矩形状の細溝44Aが形成され
ている。この細溝44Aの一端には、仕切部材30の上
面まで延びる細溝44Bが連結されるように形成されて
おり、細溝44Aの他端に凹部30Aへ貫通する開口部
44Cが連結されるように形成されている。細溝44
A、44Bの外筒16側は前記弾性体22の延長部によ
って閉塞され、主液室32と副液室34との間を連通す
るシェイクオリフィス62とされている。
【0022】さらに、仕切部材30には、仕切部材30
の一端側から仕切部材30の他端側へ向けて丸形孔42
が形成されており、図1及び図2に示すように、この丸
形孔42の一端側は開口部42Aを介して上方へ屈曲し
て主液室32へ連通され、丸形孔42の他端側は下方へ
屈曲して副液室34に連通している。従って、丸形孔4
2及び開口部42Aが、主液室32と副液室34との間
を連通するアイドルオリフィス60を構成している。
【0023】外筒16の側面であって仕切部材30の開
口部42Aに対応する位置には、貫通孔48が形成され
ており、貫通孔48に対応する外筒16の外周面にはリ
ング状のベース金具50が取り付けられている。
【0024】図3及び図4に示すように、ベース金具5
0の内周部分には、自由状態では丸形孔42側へ向けて
略円錐状に突出された形状にゴム材等の弾性材料により
形成された弾性シール材52が、加硫接着されている。
そして、この弾性シール材52の中央部が弁体54から
突出したシャフト部54Aの軸方向中程に加硫接着され
ている。つまり、弁体54のシャフト部54Aに接着さ
れつつこのシャフト部54Aが貫通された状態で弾性シ
ール材52がベース金具50の内側に配置される。
【0025】また、この弁体54の本体部分は円盤状に
形成されていて、丸形孔42の周囲の壁部に対向した部
分には、ゴム材でリング状に形成されたパッキン56が
固着されている。
【0026】ベース金具50の右側には、図1及び図2
に示すようなアクチュエータであるソレノイド64を収
納した収納ケース66が配置されており、この収納ケー
ス66がベース金具50を外筒16に固定しつつ外筒1
6に図示しないボルトでねじ止められて、ソレノイド6
4が外筒16に取り付けられている。
【0027】このソレノイド64内には、図示しないコ
イルが収納されると共にプランジャ64Aが移動可能に
配置されている。そして、ソレノイド64から突出した
プランジャ64Aの先端側には、弁体54のシャフト部
54Aが嵌合されて連結されている。
【0028】さらに、図4(A)に示す外筒16の外周
面から開口部42Aの底部までの長さL2より、図4
(B)に示す弁体54及び弾性シール材52の開口部4
2A内に装着される部分の長さL1は、長くされてい
る。
【0029】この為、弁体54をアイドルオリフィス6
0の開口部42A内に設置する際、丸形孔42の周囲の
壁部へ当接して、L1−L2の長さ分だけ弾性シール材
52が圧縮されるので、弾性シール材52が弾性変形し
て、(L1−L2)×Kの力で弁体54を丸形孔42の
周囲の壁部側に付勢する。ここで、Kは弾性シール材5
2のばね定数である。
【0030】従って、ソレノイド64のコイルへ電圧を
印加していない場合には、図1に示すように、弁体54
が弾性シール材52に付勢されて丸形孔42の周囲の壁
部へ当接され、アイドルオリフィス60を閉鎖する。一
方、ソレノイド64のコイルへ所定の電圧を印加する
と、図2に示すように、プランジャ64Aがコイルの発
生する電磁力によって吸引され、プランジャ64Aと連
結された弁体54が弾性シール材52の付勢力に抗して
逃げ、アイドルオリフィス60が開放される。
【0031】コイルは、印加電圧をオン・オフする制御
手段である制御回路72に連結されている。制御回路7
2は車両電源によって駆動され、少なくとも車速センサ
74及びエンジン回転数検出センサ76からの検出信号
を受け、車速及びエンジン回転数を検出できる。これに
より制御回路72は車両がアイドル時かシェイク時かを
判断できる。
【0032】なお、アイドルオリフィス60の通路長さ
よりシェイクオリフィス62の通路長さの方が長く、シ
ェイクオリフィス62の通路断面積の方が、アイドルオ
リフィス60の通路断面積より小さくなっている。
【0033】次に、本実施の形態に係る防振装置10の
作用を説明する。支持台24に搭載されるエンジンが作
動すると、エンジンの振動が支持台24を介して弾性体
22に伝達される。弾性体22は吸振主体として作用
し、弾性体22の内部摩擦に基づく制振機能によって振
動を吸収することが出来る。さらに、弾性体22及びダ
イヤフラム18の変形に伴って内容積が変化する主液室
32及び副液室34内の液体がオリフィス60、62を
通って相互に流通する。
【0034】そして、アイドルオリフィス60の丸形孔
42の開口端に対向して弁体54を配置した結果として
以下のように作用する。
【0035】車両が例えば70〜80km/h以上の高速
で走行するとシェイク振動(15Hz未満)が生じる。制
御回路72は車速センサ74、エンジン回転数検出セン
サ76によりシェイク振動発生時か否かを判断する。制
御回路72がシェイク振動発生時であると判断すると、
制御回路72はソレノイド64のコイルへ電圧を印加し
ない。この結果、弾性シール材52の弾性変形に伴う付
勢力で弁体54を押圧して、図1に示すように、アイド
ルオリフィス60を構成する丸形孔42の周囲の壁部へ
弁体54が当接され、この当接により、アイドルオリフ
ィス60を閉鎖する閉鎖状態にする。これによってアイ
ドルオリフィス60の一端は閉止される。
【0036】この結果、アイドルオリフィス60は閉鎖
され、エンジン振動に基づいて主液室32内に生じる圧
力変化が、シェイクオリフィス62内の液体にのみ伝達
されると共にこの液体の抵抗を受けシェイク振動が吸収
される。
【0037】また、エンジンがアイドリング運転の場合
にはアイドル振動(20〜40Hz)が生じる。この際、
断面積が小さいと共に長くて通過抵抗の大きなシェイク
オリフィス62は、高周波数の振動である為、目ずまり
する。
【0038】そして、制御回路72は車速センサ74、
エンジン回転数検出センサ76によりアイドル振動発生
時か否かを判断する。制御回路72がアイドル振動発生
時であると判断すると、制御回路72はソレノイド64
のコイルへ所定の電圧を印加し、プランジャ64Aを移
動することにより弁体54を右方に移動する。この結
果、図2に示すように、アイドルオリフィス60を構成
する丸形孔42の周囲の壁部から弁体54が弾性シール
材52の弾性変形に伴う付勢力に抗しつつ離れて、アイ
ドルオリフィス60を開放する開放状態にする。
【0039】これによって、液体は通過抵抗の小さなア
イドルオリフィス60を介して主液室32と副液室34
と行き来することになり、アイドルオリフィス60内で
液柱共振して動ばね定数が低減されて、アイドル振動が
吸収される。
【0040】以上より、オリフィス60、62がシェイ
ク振動及びアイドル振動をそれぞれ低減することができ
る。
【0041】一方、弾性変形して丸形孔42の周囲の壁
部へ当接するように弁体54を付勢する弾性シール材5
2が、弁体54に接着されつつ弁体54が貫通された状
態で配置されている。そして、この弾性シール材52
が、液室側とソレノイド64との間の仕切り壁にもな
る。
【0042】従って、この弾性シール材52が、弁体5
4に接着されつつ弁体54が貫通された状態で配置され
ているので、弁体54と弾性シール材52との間が回転
したり摺動することがなく、弁体54と弁体54を支持
する弾性シール材52との間にシール用のOリング等を
配置する必要がなくなる。
【0043】この為、シール構造が単純化されて、シー
ルの信頼性が向上すると共に製造コストが低減される。
【0044】さらに、主液室32側よりアイドルオリフ
ィス60を閉鎖するように弁体54を配置し、弾性シー
ル材52が圧縮して弾性変形する際の反力により、弁体
54が丸形孔42の周囲の壁部に押し当てられる。この
為、主液室32の内圧上昇に対しては、弾性シール材5
2の反力と液圧とが加わり、弁体54が丸形孔42の周
囲の壁部に押しつけられる形のセルフシールとなる為、
弁体54によるシール性が高まる。
【0045】また、主液室32の液圧減少に対しては、
最大の大気圧差(760mmHg)の圧力に打ち勝つよ
うに、(L1−L2)×Kの力の値を設定しておけば、
シールするとことが可能となり、弁体54の移動による
アイドルオリフィス60内での液体の流動は無くなる。
【0046】他方、アイドル振動時に際して、弾性シー
ル材52の弾性変形に伴う反力を越える程度の小さい力
で、ソレノイド64が弁体54を丸形孔42の周囲の壁
部から離すことができるので、ソレノイド64の小型化
及び低コスト化を図ることができる。つまり、本実施の
形態のように、プランジャ64Aを付勢するためのソレ
ノイド64内のスプリングを廃止したり、或いは付勢力
の弱い安価なスプリングを採用して、ソレノイド64の
小型化やコストダウンを図ることができる。
【0047】また、弁体54が移動する際の弁体54の
移動方向が水平方向に沿った方向であるので、重力に影
響されることなく、弁体54がアイドルオリフィス60
を開閉動することになる。
【0048】さらに、丸形孔42の周囲の壁部への弁体
54の当接部に、パッキン56を丸形孔42の開口端を
囲むように配置したので、弁体54のシール性が高まっ
て閉鎖状態において確実にアイドルオリフィス60が封
止され、弁体54によるアイドルオリフィス60の確実
な開閉動作が可能となった。
【0049】本発明に係る防振装置の第2の実施の形態
を図5に示し、この図に基づき本実施の形態を説明す
る。尚、第1の実施の形態で説明した部材と同一の部材
には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
【0050】図5に示すように、この所謂ブシュタイプ
の防振装置10には図示しない車体への連結用の取付フ
レーム112が備えられており、この取付フレーム11
2の環状部114内には第1の取付部材となる円管状の
外筒116が配設されている。外筒116の内周面には
薄肉ゴム層118が加硫接着されており、薄肉ゴム層1
18の一部は外筒116の内周面から離れたダイヤフラ
ム120とされている。ダイヤフラム120と外筒11
6との間は空気室131とされており、必要に応じて外
部と連通される。
【0051】外筒116内には、中間筒122及び中間
ブロック124が挿入されることとなる。中間ブロック
124は、外筒116の軸方向から見て略半円形のブロ
ック状とされており、外周面が薄肉ゴム層118の内周
面へ密着している。
【0052】中間筒122の軸方向両端部には、それぞ
れフランジ部122A(図7に示す)が形成されてお
り、これら一対のフランジ部122A間に中間ブロック
124が嵌入されることとなる。また、フランジ部12
2Aの外周面は薄肉ゴム層118の内周面へ密着されて
いる。
【0053】図5に示すように、中間筒122には、中
間ブロック124の平面部124B側中央部に対向して
切欠部122Bが形成されており、切欠部122B内を
図示しないエンジンに連結されて第2の取付部材となる
内筒126が貫通している。内筒126は外筒116と
同軸的に配置され、中間筒122との間にゴム材等で形
成される弾性体128が掛け渡されている。これによっ
て内筒126は外筒116に対して相対移動可能となっ
ている。
【0054】弾性体128は中間筒122のフランジ部
122A間の外周面にも延設されており、中間ブロック
124の内周円弧面124Aに密着している。また、弾
性体128の中間部であって内筒126の下側に、切欠
部128Aが形成されており、切欠部128Aと中間ブ
ロック124との間に主液室130が形成されている。
【0055】一方、中間筒122のフランジ部122A
間には、中間ブロック124、薄肉ゴム層118及びダ
イヤフラム120によって囲まれた副液室132が形成
されている。すなわち、外筒116、中間筒122、弾
性体128及びこれらの間に介在される溝肉ゴム層11
8等で液室130、132を区画する内壁面が形成され
ると共に、中間ブロック124が液室130、132を
二分している。そして、これらの主液室130及び副液
室132には、エチレングリコール等の液体が充填され
るように封入されている。
【0056】また、図5に示すように、中間ブロック1
24の外周面には、溝部である通路164が形成されて
いる。この通路164の一端は、中間ブロック124の
図5上、左側の端部124Dに開口して副液室132に
連結されている。この通路164の中間部は、図5上、
右側の端部124Gの近傍でU字状に屈曲され、通路1
64の他端は、中間ブロック124内を貫通して形成さ
れる貫通孔165を介して、主液室130と連通してい
る。従って、これら通路164及び貫通孔165は、シ
ェイク振動吸収用の制限通路として主液室130と副液
室132とを連通するシェイクオリフィス62となる。
【0057】主液室130の隔壁とされる中間ブロック
124には、中間ブロック124の一端側から中間ブロ
ック124の他端側へ向けて丸形孔42が形成されてお
り、この丸形孔42の一端側は開口部42Aを介して上
方へ屈曲して主液室130へ連通され、丸形孔42の他
端側も上方へ屈曲して副液室132に連通している。従
って、第1の実施の形態と同様に、丸形孔42及び開口
部42Aが、アイドル振動吸収用の制限通路として主液
室130と副液室132との間を連通するアイドルオリ
フィス60を構成している。
【0058】外筒116の側面であって仕切部材30の
開口部42Aに対応する位置には、貫通孔48が形成さ
れており、貫通孔48に対応する外筒116の外周面に
はリング状のベース金具50が取り付けられている。
【0059】ベース金具50の内周部分には、第1の実
施の形態と同様な弾性シール材52が加硫接着されてい
る。そして、この弾性シール材52が弁体54から突出
したシャフト部54Aに加硫接着されている。
【0060】ベース金具50の右側には、ソレノイド6
4を収納した収納ケース66が配置されており、この収
納ケース66がベース金具50を外筒116に固定しつ
つ外筒116に図示しないボルトでねじ止められて、ソ
レノイド64が外筒116に取り付けられている。
【0061】以上より、本実施の形態もソレノイド64
に必要に応じて電圧を印加することで、アイドルオリフ
ィス60を弁体54が開閉することができるので、第1
の実施の形態と同様な作用、効果を奏することになる。
【0062】次に、本発明に係る防振装置の第3の実施
の形態を図6及び図7に示し、これらの図に基づき本実
施の形態を説明する。尚、第1の実施の形態及び第2の
実施の形態で説明した部材と同一の部材には同一の符号
を付し、重複した説明を省略する。
【0063】図6及び図7に示すように、本実施の形態
に係る防振装置10には、ソレノイド64が縦方向に配
置されており、中間ブロック124に形成される円穴1
72を弁体54が下方から開閉するようになっている。
そして、この円穴172は中間ブロック124の外周面
に沿って形成されて、副液室132に繋がる溝部174
に連通されていて、円穴172及び溝部174でアイド
ルオリフィス60を構成している。
【0064】従って、本実施の形態では、第1の実施の
形態及び第2の実施の形態と同様の作用、効果を奏する
ことになる。
【0065】尚、上記実施の形態において車体に外筒1
6、116側が取り付けられ、エンジンに支持台24、
内筒126側が取り付けられる構成としたが、この逆の
構成としてもよい。
【0066】一方、上記実施の形態において、車両に搭
載されるエンジンの防振を目的としたが、本発明の防振
装置は他の用途にも用いられることはいうまでもなく、
また、形状等も実施の形態のものに限定されるものでは
ない。
【0067】他方、上記実施の形態において、弁体をソ
レノイドによって移動させる構成としたが、本発明はこ
れに限らず、弁体を移動させるアクチュエータはソレノ
イド以外のものであってもよく、弁体も円盤状以外の弁
等を用いることとしてもよい。
【0068】
【発明の効果】本発明よれば、以上のように説明した構
成とした結果、シール構造の簡素化をしてシールの信頼
性を向上すると共にコストダウンを図った防振装置を得
ることが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る防振装置の第1の実施の形態を示
す断面図であって、閉鎖状態を示す図である。
【図2】本発明に係る防振装置の第1の実施の形態を示
す断面図であって、開放状態を示す図である。
【図3】本発明に係る防振装置の第1の実施の形態の要
部の分解状態を示す斜視図である。
【図4】本発明に係る防振装置の第1の実施の形態の組
立てを説明する図であって、(A)はアイドルオリフィ
スの一部を構成する開口部周辺の拡大図あり、(B)は
弁体及び弾性シール材の拡大図あり、(C)は開口部に
弁体を設置した状態を示す拡大図ある。
【図5】本発明に係る防振装置の第2の実施の形態を示
す断面図である。
【図6】本発明に係る防振装置の第3の実施の形態を示
す断面図である。
【図7】本発明に係る防振装置の第3の実施の形態の分
解状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
10 防振装置 16 外筒 12 底板 22 弾性体 24 支持台 32 主液室 34 副液室 52 弾性シール材 54 弁体 60 アイドルオリフィス 62 シェイクオリフィス 64 ソレノイド 116 外筒 126 内筒 128 弾性体 130 主液室 132 副液室

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動発生部及び振動受部の一方へ連結さ
    れる第1の取付部材と、 振動発生部及び振動受部の他方へ連結される第2の取付
    部材と、 前記第1の取付部材と前記第2の取付部材との間に設け
    られ振動発生時に変形する弾性体と、 前記弾性体を隔壁の一部として拡縮可能とされ且つ液体
    が封入された主液室と、 前記主液室と複数の制限通路を介して連通され且つ拡縮
    可能な副液室と、 移動して前記制限通路のいずれかを開閉し得る弁体と、 前記制限通路の周囲の壁部への当接によっていずれかの
    前記制限通路を閉鎖する閉鎖状態及び前記制限通路の周
    囲の壁部から離れていずれかの前記制限通路を開放する
    開放状態の間で前記弁体を移動し得るアクチュエータ
    と、 前記弁体に接着されつつ前記弁体が貫通された状態で配
    置されると共に、弾性変形して前記制限通路の周囲の壁
    部へ当接するように前記弁体を付勢する弾性シール材
    と、 を備えたことを特徴とする防振装置。
  2. 【請求項2】 前記弁体が移動する際の前記弁体の移動
    方向が水平方向に沿った方向であることを特徴とする請
    求項1記載の防振装置。
JP34372595A 1995-12-28 1995-12-28 防振装置 Pending JPH09177871A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100819961B1 (ko) * 2006-09-06 2008-04-07 기아자동차주식회사 가변용량제어 터보차져를 이용한 디젤 엔진의 엔진 마운팅장치

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100819961B1 (ko) * 2006-09-06 2008-04-07 기아자동차주식회사 가변용량제어 터보차져를 이용한 디젤 엔진의 엔진 마운팅장치

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