JPH09177844A - ディスクブレーキ - Google Patents

ディスクブレーキ

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JPH09177844A
JPH09177844A JP7349260A JP34926095A JPH09177844A JP H09177844 A JPH09177844 A JP H09177844A JP 7349260 A JP7349260 A JP 7349260A JP 34926095 A JP34926095 A JP 34926095A JP H09177844 A JPH09177844 A JP H09177844A
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JP
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caliper
disc
slide
pad
disc brake
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JP7349260A
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Shinji Suzuki
伸二 鈴木
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Tokico Ltd
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Tokico Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 キャリパ傾きに伴うパッドの偏摩耗を防止し
てパッド寿命を長くできるディスクブレーキを提供す
る。 【解決手段】 頭部側、ねじ部側ブーツのそれぞれの第
2の基部22b,23bを、頭部側、ねじ部側環状凹部
21a,21bに嵌合してスリーブ4及びスライド部9
を押圧するようにした。液圧供給時のキャリパ5の矢印
M方向の傾きに伴い第2の基部22b,23bは押され
てばね力を蓄積し、液圧解除時にそのばね力がキャリパ
5のスライド部9に作用し、これによりキャリパ5が傾
斜方向と反対側に回動して良好な姿勢に戻される。この
ため、次のブレーキ作動時においてもパッドはディスク
に平行に当接して偏摩耗することがなくなって長寿命化
されることになる。さらに、偏摩耗が防止されることに
より、ジャダーや鳴きを低減できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両に用いられる
ディスクブレーキに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のディスクブレーキの一例として、
車両の固定部材に設けたピンに挿通されて変位可能に支
持されるスライド部、該スライド部に隣接し、液圧に応
動して進退するピストンが設けられたシリンダ部、該シ
リンダ部からディスクを跨いで延ばされたディスクパス
部、及び該ディスクパス部の先端からディスクの径方向
内方に延ばされた爪部からなるキャリパと、前記ディス
クとシリンダ部との間に介装されて該シリンダ部のピス
トンの進退によりディスクの軸線方向に移動可能に前記
キャリパに支持されるインナパッドと、ディスクと前記
爪部との間に介装されて前記キャリパに支持されるアウ
タパッドとを備えたものがある。このディスクブレーキ
は、制動時にアウタパッドにかかるトルクをキャリパで
受け止める。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術では、トルク負荷時にピンとスライド部との間の
クリアランス分だけ、キャリパが傾き、液圧解除した後
もこの状態が継続され、これによりインナパッド及びア
ウタパッドが偏摩耗し、ひいては液量が増加してペダル
ストロークが長くなったり、パッド寿命が短くなってし
まうことが起こり得た。
【0004】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、キャリパ傾きに伴うパッドの偏摩耗を防止してパッ
ド寿命を長くできるディスクブレーキを提供することを
目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
車両の固定部材に設けた長手状の支持部材に挿通されて
変位可能に支持されるスライド部、該スライド部に隣接
し、液圧に応動して進退するピストンが設けられたシリ
ンダ部、該シリンダ部からディスクを跨いで延ばされた
ディスクパス部、及び該ディスクパス部の先端からディ
スクの径方向内方に延ばされた爪部からなるキャリパ
と、前記ディスクとシリンダ部との間に介装されて該シ
リンダ部のピストンの進退によりディスクの軸線方向に
移動可能に前記キャリパに支持されるインナパッドと、
前記ディスクと前記爪部との間に介装されて前記キャリ
パに支持されるアウタパッドとを備え、前記支持部材の
一端側における該支持部材と前記スライド部との間に、
該支持部材と前記スライド部の挿通孔とが平行になるよ
うに前記支持部材と前記スライド部とを押圧するばね機
構を介装したことを特徴とする。請求項2記載の発明
は、請求項1記載の構成において、ばね機構はリング状
であり、その内径が支持部材の外径に比して大きく、か
つスライド部の挿通孔の内径に比して小さいことを特徴
とする。請求項3記載の発明は、請求項1または2記載
の構成において、キャリパにおけるスライド部の軸方向
の嵌合部内に、キャリパの重心位置を設定したことを特
徴とする。
【0006】請求項1記載のディスクブレーキでは、シ
リンダ部への液圧供給により制動力を発生し、その反力
によりキャリパが傾くと、キャリパの傾きに伴いばね機
構は押されてばね機構にはばね力が蓄積される一方、液
圧を解除すると、ばね機構のばね力がキャリパのスライ
ド部に作用し、これによりキャリパが傾斜方向と反対側
に押圧されて回動し支持部材とスライド部の挿通孔とが
平行になる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1実施の形態の
ディスクブレーキを図1ないし図7に基づいて説明す
る。図1、図2において、ディスク1の一面側に設けら
れた車両のナックル(非回転部)2には、一対のボルト
3がディスク1の軸線Gに沿うように取付けられてい
る。一対のボルト3における頭部3aとナックル2に螺
合したねじ部3bとの間の部分には、スリーブ(支持部
材)4がそれぞれ嵌合されている。一対のスリーブ4に
は、キャリパ5が変位可能に支持されている。
【0008】キャリパ5は、図1ないし図3に示すよう
に、液圧に応動してディスク1の軸線G方向に進退する
ピストン(図示せず)が収容されるシリンダ部6と、シ
リンダ部6からディスク1を跨いでディスク1の軸線G
方向に沿って延ばされたディスクパス部7と、ディスク
パス部7の先端からディスク1の径方向内方に延ばさ
れ、リセス部Rを間に形成する一対の爪部8と、シリン
ダ部6の両側部に、ディスク1の軸線G方向に延びるよ
うに設けられた一対の略筒状のスライド部9とから大略
構成されており、図4に示すようにスライド部9の孔
(挿通孔)10にはスリーブ4が嵌合される。
【0009】さらに、シリンダ部6のボア底部の両側部
には左右対称となるように、一対のブリーダボス部11
及び一対の配管ボス部12と、が形成されており、ブレ
ーキ液路中から空気を逃がすブリーダバルブの接続口、
図示せぬマスタシリンダに対してブレーキ液を給排する
ためのブレーキホースの接続口が設けられている。
【0010】また、図2に示すように、ディスク1の軸
方向について、ディスク1と一対の爪部8との間にはア
ウタパッド14が介装され、ディスク1とシリンダ部6
との間にはインナパッド15が介装されている。アウタ
パッド14、インナパッド15は、それぞれ、横長形状
の金属製の裏板14a,15aと、この裏板14a,1
5aに接合された横長形状のライニング材14b,15
bとからなっている。
【0011】アウタパッド14の裏板14aの中央部分
には、図1、図2に示すように、かしめ用凸部14cが
形成されている。このかしめ用凸部14cを挟むように
一対の突起14dが形成されている。この一対の突起1
4dは、かしめ用凸部14cと対向しない側面14d0
間の距離がリセス部Rの幅寸法と略等しくなるように配
置されており、かつこの側面14d0 の形状はリセス部
Rを画成する一対の爪部8の対向側部8aの形状と対応
するようになっている。そして、アウタパッド14は、
突起14dを一対の爪部8間に嵌合させてリセス部Rに
臨ませることにより、ディスク1の軸方向について当該
ディスク1と一対の爪部8との間に介装され、アウタパ
ッド14が両爪部8間の先端側に、すなわちディスク1
の径方向へ脱落しないように、キャリパ5に支持され
る。
【0012】これにより、ブレーキ作動時にアウタパッ
ド14に発生する制動トルクを、アウタパッド14の裏
板14aの突起14d、この突起14dの側面14d0
が当接する爪部8の対向側部8aを介してキャリパ5に
伝達し、ひいては車両のナックル2が受けるようにされ
ている。
【0013】アウタパッド14の裏板14aには、一対
の爪部8に係止されるリテーナスプリング16が前記か
しめ用凸部14cのかしめにより取付けられており、ア
ウタパッド14は、このリテーナスプリング16を介し
てキャリパ5にディスク1の軸線G方向に移動可能に支
持されている。
【0014】リテーナスプリング16は、中央部に前記
かしめ用凸部14cを挿入する孔16aが形成された略
矩形の基板16bと、基板16bの側部(図3左右側)
に、この基板16bの一面側(図2下方向)に向けて湾
曲された一対のアーム部16cと、基板16bの側部
(図3上下側)に延設された一対の押え部16dとから
大略構成されている。
【0015】このリテーナスプリング16は、孔16a
にアウタパッド14のかしめ用凸部14cを挿入し、上
述したようにかしめ用凸部14cのかしめによりアウタ
パッド14の裏板14aに固着されている。そして、ア
ーム部16cの先端部16fが一対の爪部8それぞれに
形成された凹所8bに係合させられ、アウタパッド14
をディスク1の軸線G方向に付勢している。
【0016】また、前記キャリパ5のディスクパス部7
の両側部には、該側部から突出し、前記インナパッド1
5の裏板15aの延設部15cに形成された溝15dに
係合可能なインナパッドガイド部17が、ディスク1の
軸線G(図1上下方向)に沿って、シリンダ部6側から
爪部8側に向かって延びて形成されている。そして、前
述のインナパッド15の裏板15aの延設部15cに形
成されている溝15dがこのインナパッドガイド部17
に嵌合されて、インナパッド15はキャリパ5に支持さ
れ、かつディスク1の軸線G方向に摺動案内されるよう
になっている。
【0017】図2に示すように、矢印B方向前方(図2
左側)の延設部15cの溝15dとインナパッドガイド
部17との間には、スプリングパッド18が介装されて
おり、インナパッド15をキャリパ5に対して矢印B方
向に付勢している。
【0018】また、図4に示すようにスリーブ4におけ
るボルト3の頭部3a側、ねじ部3b側の端部には、そ
れぞれ環状溝(以下、頭部側、ねじ部側環状溝とい
う。)20a,20bが形成されている。また、スライ
ド部9の孔10におけるボルト3の頭部3a側、ねじ部
3b側の開口部には、環状凹部(以下、頭部側、ねじ部
側環状凹部という。)21a,21bが形成されてい
る。
【0019】図中22,23は、天然または合成ゴム製
の頭部側、ねじ部側ブーツであり、スリーブ4とスライ
ド部9との間の摺動部に塵埃等が入り込むのを防止する
ようにしている。24は頭部側、ねじ部側ブーツ22,
23のそれぞれとスライド部9との間に介装される剛性
を有する中間部材である。中間部材24は、頭部側、ね
じ部側環状凹部21a,21bの内周側に当接する筒状
部24aと、この筒状部24aの一端側に径方向外方に
延びてスライド部9の端部に当接するリング状のフラン
ジ部24bとからなっている。
【0020】頭部側ブーツ22は、頭部側環状溝20a
に嵌合するリング状の第1の基部22aと、頭部側環状
凹部21aに中間部材24を介して嵌合するリング状の
第2の基部22bと、第1の基部22a及び第2の基部
22bを連接する伸縮自在の蛇腹状のブーツ本体と22
cとから大略構成されている。ねじ部側ブーツ23は、
前記頭部側ブーツ22と同様に、ねじ部側環状溝20b
に嵌合するリング状の第1の基部23aと、ねじ部側環
状凹部21bに中間部材24を介して嵌合するリング状
の第2の基部23bと、第1の基部22a及び第2の基
部22bを連接する伸縮自在のブーツ本体と23cとか
ら大略構成されている。第2の基部22b,23bはス
リーブ4及びスライド部9を押圧するようになってお
り、本実施の形態では、この第2の基部22b,23b
がばね機構を構成している。
【0021】上述したディスクブレーキでは、キャリパ
5が、スリーブ4を介して車両のナックル2に直接に浮
動状態で支持される。また、キャリパ5は、その重心位
置が、キャリパ5におけるスライド部9の軸方向の嵌合
部S内に入るように設定されている。この場合、パッド
の摩耗に伴い重心の位置が変化しても、重心が前記領域
S内に入るようにされている。
【0022】次に、上述した構成のディスクブレーキの
作用を説明する。この場合、車両前進時には、ディスク
1は矢印B方向に回転するものとする。そして、ディス
ク1が矢印B方向に回転しているときに、図示しないブ
レーキペダルが踏まれてシリンダ部6にブレーキ液が供
給されると、ピストンの前進によりインナパッド15が
ディスク1を押圧すると共に、その反作用によってキャ
リパ5が後退して爪部8がアウタパッド14をディスク
1に押し付けて制動力を得る。この際、インナパッド1
5が受けるトルクは、延設部15cからインナパッドガ
イド部17に伝達され、アウタパッド14のトルクは突
起14dから対向側部8aに伝達される。一方、キャリ
パ5を支持しているスリーブ4は、トルクの入力点から
ずれた位置に設けられているので、キャリパ5には図2
矢印M方向のモーメントが作用する。つまり、キャリパ
5は、図5に示すようにスライド部9とスリーブ4との
間のクリアランスE(図8参照)と孔10の長さ(嵌合
長)の比に応じた分だけ、矢印M方向に傾く。キャリパ
5がこのように傾斜することに伴い、頭部側、ねじ部側
ブーツ22,23の第2の基部22b,23bにおける
キャリパ5の傾斜方向ひいてはスライド部9の傾斜方向
の後方部分(第2の基部22bについては、図5左側の
部分、また第2の基部23bについては、図5右側の部
分)は押され、大きなばね力(反力)が蓄積された状態
になる。
【0023】そして、液圧を解除すると、第2の基部2
2b,23bにおけるスライド部9の傾斜方向後方部分
は反力を発生して対応するスライド部9の部分を押圧
し、キャリパ5を矢印Mと反対方向に回動し、図6また
は図7に示すようにスリーブ4とスライド部9の孔10
とを平行にしてキャリパ5を良好な姿勢に戻す。キャリ
パ5が良好な姿勢に戻されたことにより、次のブレーキ
作動時においてもアウタパッド14、インナパッド15
がディスク1に平行に当接することとなり、アウタパッ
ド14、インナパッド15を偏摩耗させることがない。
このため、アウタパッド14、インナパッド15の長寿
命化を図ることができる。さらに、偏摩耗が防止される
ことにより、ジャダーや鳴きを低減できる。また、シリ
ンダ部6で要する液量の増加を抑えてペダルストローク
を長くさせなくて済むことになる。
【0024】図6及び図7のうちいずれの状態になるか
は、キャリパ5の重心位置及びキャリパ5の取付角度に
より決まるものである。なお、図6、図7は模式的に記
したものである。
【0025】キャリパ5の重心位置は、キャリパ5にお
けるスライド部9の軸方向の嵌合部S内に設定されてい
る。このため、傾いたキャリパ5は小さい力(反力)で
所望の状態に戻されることになり、この分だけ、キャリ
パ5の良好な姿勢維持を容易に行える。
【0026】なお、本実施の形態では、頭部側、ねじ部
側ブーツ22,23の第2の基部22b,23bにおけ
るスライド部9の傾斜方向後方部分が反力を発生しスリ
ーブ4の両端側で反力をキャリパ5に作用させてキャリ
パ5の姿勢を正す場合を例にしたが、本発明はこれに限
定されるものではなく、スリーブ4の一端側で反力をキ
ャリパ5に作用させるように構成してもよい。
【0027】次に、本発明の第2実施の形態のディスク
ブレーキを図8に基づいて説明する。
【0028】この第2実施の形態のディスクブレーキは
第1実施の形態のディスクブレーキに比して頭部側、ね
じ部側ブーツ22,23の第2の基部22b,23bの
それぞれとスリーブ4との間にリング状のワイヤーリン
グ26を介装したことが異なっており、他の部分、部材
は、第1実施の形態のものと同等であり、この同等の部
分、部材についての図示、説明は適宜省略する。この第
2実施の形態では、第2の基部22b,23b及びワイ
ヤーリング26がばね機構を構成する。なお、第2の基
部23bとスリーブ4との間に介装したワイヤーリング
26及びねじ部側ブーツ23等についての図示は省略す
る。
【0029】ワイヤーリング26の内径mは、スリーブ
4の外径Dに比して大きく、かつスライド部9の孔10
の内径dに比して小さく(D<m<d)されている。こ
のディスクブレーキは、液圧解除時に、頭部側、ねじ部
側ブーツ22,23の第2の基部22b,23bにおけ
るスライド部9の傾斜方向後方部分が反力を発生して対
応するスライド部9の部分をワイヤーリング26を介し
て押圧し、スリーブ4とスライド部9の孔10とを平行
にしてキャリパ5を良好な姿勢に戻す。そして、キャリ
パ5が良好な姿勢に戻されたことにより、次のブレーキ
作動時においてもアウタパッド14、インナパッド15
がディスク1に平行に当接することとなり、アウタパッ
ド14、インナパッド15を偏摩耗させることがない。
【0030】なお、仮に、スライド部9がスリーブ4の
外径に対して締め代を持った状態(すなわち、D≧mの
状態)に構成されると、スリーブ4の摺動抵抗が高くな
って引きずりが大きくなり、燃費が悪化することとなる
が、本実施の形態では、ワイヤーリング26の内径m
は、スリーブ4の外径Dに比して大きく、かつスライド
部9の孔10の内径dに比して小さく(D<m<d)さ
れているので、スリーブ4の摺動抵抗が小さくなり、ひ
いては上述したような燃費の悪化を招くことがない。
【0031】本実施の形態では、ワイヤーリング26を
第2の基部22b,23bとスリーブ4との間に介装し
た場合を例にしたが、第2の基部22bとスリーブ4と
の間、または第2の基部23bとスリーブ4との間のい
ずれか一方に介装するように構成してもよい。
【0032】本実施の形態のワイヤーリング26に代え
て、図9に示すように略波形に湾曲し全体としてリング
状をなすワイヤーリング26Aを用いてもよい。この場
合、ワイヤーリング26Aに弾性機能を持たせて第2の
基部22b,23bの弾性力を補強するようにしてもよ
い。また、第2の実施の形態のワイヤーリング26に代
えて、図10に示すように略半円状に湾曲した複数の鋼
部材20Bを全体としてリング状になるように配設した
ものを用いてもよいし、複数個の鋼部材20Bの端部を
接合し全体としてリング状になるように一体化したもの
を用いてもよい。
【0033】次に、本発明の第3実施の形態のディスク
ブレーキを図11に基づいて説明する。
【0034】この第3実施の形態のディスクブレーキは
第1実施の形態のディスクブレーキに比して、スライド
部9の両端部の外周側に、環状の凹部(以下、外周側凹
部という。)30(二つの外周側凹部30のうちボルト
3の頭部3a側のもののみを図示する。)を設け、この
両外周側凹部30に第2の基部22b,23b(図4参
照)をそれぞれ嵌合すると共に、頭部側、ねじ部側環状
凹部21a,21b(図4参照)に円形の板ばね31を
嵌合したことが異なっており、他の部分、部材は、第1
実施の形態のものと同等であり、この同等の部分、部材
についての図示、説明は適宜省略する。この第3実施の
形態では、板ばね31がばね機構を構成する。
【0035】板ばね31は例えば波形の板を全体として
リング状になるように端部を接合して構成されたもので
あり、その内径mは、スリーブ4の外径Dに比して大き
く、かつスライド部9の孔10の内径dに比して小さく
(D<m<d)されている。このディスクブレーキは、
液圧解除時に、板ばね31のスライド部9の傾斜方向の
後方部分が反力を発生して対応するスライド部9の部分
を押圧し、スリーブ4とスライド部9の孔10とを平行
にしてキャリパ5を良好な姿勢に戻す。そして、キャリ
パ5が良好な姿勢に戻されたことにより、次のブレーキ
作動時においてもアウタパッド14、インナパッド15
がディスク1に平行に当接することとなり、アウタパッ
ド14、インナパッド15を偏摩耗させることがない。
【0036】本実施の形態では、板ばね31の内径m
は、スリーブ4の外径Dに比して大きく、かつスライド
部9の孔10の内径dに比して小さく(D<m<d)さ
れているので、スリーブ4の摺動抵抗を小さくして燃費
の悪化を防止できる。
【0037】また、本実施の形態では、頭部側、ねじ部
側環状凹部21a,21b(図4参照)にそれぞれ板ば
ね31を設けた場合を例にしたが、頭部側、ねじ部側環
状凹部21a,21bのうちいずれか一方に設けるよう
にしてもよい。
【0038】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
たディスクブレーキであるから、シリンダ部への液圧供
給により制動力を発生し、その反力によりキャリパが傾
くと、キャリパの傾きに伴いばね機構は押されてばね機
構にはばね力が蓄積される一方、液圧を解除すると、ば
ね機構のばね力がキャリパのスライド部に作用してキャ
リパを傾斜方向と反対側に押圧し、これによりキャリパ
が回動して支持部材とスライド部の挿通孔とが平行にな
ってキャリパが良好な姿勢に戻される。このため、次の
ブレーキ作動時にはアウタパッド、インナパッドがディ
スクに平行に当接することとなり、アウタパッド、イン
ナパッドを偏摩耗させることがなく、アウタパッド、イ
ンナパッドの長寿命化を図ることができる。さらに、偏
摩耗が防止されることにより、ジャダーや鳴きを低減で
きる。
【0039】ばね機構をリング状とし、その内径を支持
部材の外径に比して大きく、かつスライド部の挿通孔の
内径に比して小さく設定することにより、支持部材の摺
動抵抗が小さくなり、ひいては燃費の向上を図ることが
できる。
【0040】キャリパにおけるスライド部の軸方向の嵌
合部内に、キャリパの重心位置を設定することにより、
傾いたキャリパは小さい力(反力)で所望の状態に戻さ
れ、この分だけ、キャリパの良好な姿勢維持を容易に行
えることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施の形態のディスクブレーキを
示す斜視図である。
【図2】同ディスクブレーキを示す部分截断の平面図で
ある。
【図3】一方の爪部を省略した同ディスクブレーキを示
す部分截断の正面図である。
【図4】同ディスクブレーキのスライド部及びスリーブ
を示す断面図である。
【図5】同ディスクブレーキのキャリパのブレーキ作動
時の状態を模式的に示す断面図である。
【図6】液圧解除後のキャリパの状態を模式的に示す断
面図である。
【図7】液圧解除後の、図6と異なるキャリパの状態を
模式的に示す断面図である。
【図8】本発明の第2実施の形態のディスクブレーキの
一部を示す断面図である。
【図9】図8のワイヤーリングに代える、他のワイヤー
リングを示す断面図である。
【図10】図8のワイヤーリングに代える、複数の鋼部
材を示す断面図である。
【図11】本発明の第3実施の形態のディスクブレーキ
の一部を示す断面図である。
【符号の説明】 1 ディスク 2 ナックル 4 スリーブ(支持部材) 5 キャリパ 6 シリンダ部 7 ディスクパス部 8 爪部 9 スライド部 10 孔(挿通孔) 14 アウタパッド 15 インナパッド 22 頭部側ブーツ 22b 頭部側ブーツの第2の基部(ばね機構) 23 ねじ部側ブーツ 23b ねじ部側ブーツの第2の基部(ばね機構)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の固定部材に設けた長手状の支持部
    材に挿通されて変位可能に支持されるスライド部、該ス
    ライド部に隣接し、液圧に応動して進退するピストンが
    設けられたシリンダ部、該シリンダ部からディスクを跨
    いで延ばされたディスクパス部、及び該ディスクパス部
    の先端からディスクの径方向内方に延ばされた爪部から
    なるキャリパと、 前記ディスクとシリンダ部との間に介装されて該シリン
    ダ部のピストンの進退によりディスクの軸線方向に移動
    可能に前記キャリパに支持されるインナパッドと、 前記ディスクと前記爪部との間に介装されて前記キャリ
    パに支持されるアウタパッドとを備え、 前記支持部材の一端側における該支持部材と前記スライ
    ド部との間に、該支持部材と前記スライド部の挿通孔と
    が平行になるように前記支持部材と前記スライド部とを
    押圧するばね機構を介装したことを特徴とするディスク
    ブレーキ。
  2. 【請求項2】 ばね機構はリング状であり、その内径が
    支持部材の外径に比して大きく、かつスライド部の挿通
    孔の内径に比して小さいことを特徴とする請求項1記載
    のディスクブレーキ。
  3. 【請求項3】 前記キャリパにおける前記スライド部の
    軸方向の嵌合部内に、キャリパの重心位置を設定したこ
    とを特徴とする請求項1または2記載のディスクブレー
    キ。
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KR20030040965A (ko) * 2001-11-17 2003-05-23 기아자동차주식회사 디스크 브레이크
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