JPH09161313A - 光学記録媒体 - Google Patents

光学記録媒体

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Publication number
JPH09161313A
JPH09161313A JP7315492A JP31549295A JPH09161313A JP H09161313 A JPH09161313 A JP H09161313A JP 7315492 A JP7315492 A JP 7315492A JP 31549295 A JP31549295 A JP 31549295A JP H09161313 A JPH09161313 A JP H09161313A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
recording medium
optical recording
photocurable resin
resin film
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Application number
JP7315492A
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English (en)
Inventor
Toshiyuki Kashiwagi
俊行 柏木
Kokichi Obinata
好吉 小日向
Takeshi Yamazaki
剛 山崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板と透明フィルムとの境界部分における剥
がれを効果的に防止し、光学的特性にすぐれた光学記録
媒体を得る。 【解決手段】 複数の情報面が、重ね合わされてなる光
学記録媒体において、情報面間に透明フィルム30が配
置され、透明フィルム30は、その外縁が光学記録媒体
の外縁の内側に位置するように選定し、また透明フィル
ムの内縁が、光学記録媒体の内縁より外側に位置するよ
うに選定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学記録媒体に係
わる。
【0002】
【従来の技術】オーディオ用、ビデオ用そのほかの各種
情報を記録する光学記録媒体として、その記録もしくは
再生を光照射によって行う光ディスク、光カード、光磁
気ディスク、相変化光学記録媒体等のROM(Read
Only Memory)型、追記型、書換え型等の
光学記録媒体があるが、例えばコンパクトディスクにお
けるようなROM型においてその情報面にデータ情報、
トラッキングサーボ信号等の記録がなされる位相ピッ
ト、プリグルーブ等の微細凹凸が、また、追記型、書換
え型等の光磁気あるいは相変化等による光学記録媒体に
おいてもプリグルーブ等の微細凹凸の形成がなされる。
【0003】一方、情報記録の大容量化の要求から、情
報面が2層以上重ねて形成された多層光学記録媒体の実
用化の開発が著しい。
【0004】図10は、透明な基板1上に、第1および
第2の情報面13および14が透明中間膜23を介して
積層されてなる2層構造の光学記録媒体の概略断面図を
示す。
【0005】第1の情報面13は、第1の微細凹凸21
が例えば基板1とともにポリカーボネート等の透明樹脂
によって射出成型によって形成され、これに例えばSi
Nより成る半透明膜15が被覆されてなり、第2の情報
面14は、第2の微細凹凸22が形成され、これにAl
蒸着膜等による反射膜16が形成されてなる。この第2
の情報面14上には、光硬化性樹脂等よりなる保護膜6
が形成される。
【0006】この光学記録媒体に対する第1の情報面1
3と第2の情報面14からの情報の読み出しは、ドライ
ブ装置の簡略化をはかることができるように、また第1
および第2の情報面13および14に対し連続的にその
記録ないしは読み出しを容易に行うことができるよう
に、1組の光学ヘッドによって光学記録媒体の同一側す
なわち基板1側からの光照射によって行うことができる
ようにすることが望まれる。この同一側からの第1およ
び第2の情報面13および14に対する記録ないしは読
み出しは、光学ヘッドからの照射光Lを、図10で実線
で示すように、第1の情報面13にフォーカシングさせ
て、その記録、再生を行い、第2の情報面14に対して
は、光学ヘッドからの照射光Lを、図10で破線で示す
ように、第2の情報面14にフォーカシングさせて、そ
の記録、再生を行う。この方法による場合、その読み出
しないしは再生において、各情報面13および14間に
干渉が生じることがないようにするには、これら情報面
間の透明中間膜23の厚さを、比較的大なる30〜60
μmの例えば40μm程度の大なる厚さに選定すること
が必要となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述した例えば第1お
よび第2の情報面13および14が積層されてなる多層
光学記録媒体を得る方法としては、第1の情報面13
は、例えば第1の微細凹凸21をポリカーボネート樹脂
等の透明樹脂による基板1とともに射出成型によって形
成し、これの上に半透明膜15を被着形成することによ
って構成する。
【0008】そして、この第1の情報面13上に透明中
間膜23と第2の情報面14の第2の微細凹凸22を形
成する。この透明中間膜23と第2の微細凹凸22の形
成は、所定の厚さ例えば40μmの厚さを有する透明フ
ィルムを介在させた例えば光硬化性樹脂によるいわゆる
2P法(Photopolymerization法)
によって行う。
【0009】このように透明中間膜23の厚さ、したが
って第1および第2の情報面間の間隔は、あらかじめ所
定の厚さに設定された透明フィルムを用いることによ
り、必要充分で一定の厚さに形成することができる。
【0010】この透明中間膜23と、第2の情報面14
の微細凹凸を形成する方法は、まず図10で説明したよ
うに、例えば射出成型によって第1の情報面13の微細
凹凸21が形成された基板1上に、半透明膜15を形成
する。この基板1に図11に示すように、光硬化性樹脂
フィルム30を加熱下においてローラー19によって圧
着して、基板1上の第1の微細凹凸21(図示せず)を
埋め込み、かつ密着を確保する。
【0011】次に、この光硬化性樹脂フィルム30上に
光硬化性樹脂3を塗布する。
【0012】一方、図6に示すように、目的とする第2
の情報記録面に形成する微細凹凸の転写パターンの微細
凹凸8sが形成されたスタンパー8を用意する。
【0013】次に、図12に示すように、スタンパー8
を水平基台35上に設定し、これの上に基板1を光硬化
性樹脂3が塗布された側をスタンパー8の微細凹凸8s
が形成された側に合致させて衝合する。この状態で例え
ば円柱状の押圧ローラー9を、スタンパー8上に配置さ
れた基板1上から一定の荷重をかけて、基板1上を転動
させる。このようにすると、基板1とスタンパー8との
間に介在する光硬化性樹脂3が押圧されて基板1および
スタンパー8の板面に沿って展延する。
【0014】その後、図8に示すように、基板1の背面
からランプ10によって例えば紫外線照射を行って光硬
化性樹脂3の硬化を行う。
【0015】その後、図9に示すように、スタンパー8
から基板1を光硬化性樹脂3とともに剥離する。このよ
うにすると、基板1の一方の面に、光硬化性樹脂3によ
って第2の情報面14の微細凹凸22が形成される。
【0016】この微細凹凸面に図10に示す反射膜16
を形成して、第2の情報面14を形成し、これの上に保
護膜6を塗布して多層光学記録媒体(光ディスク)が得
られる。
【0017】この構成による多層光学記録媒体は、図1
0に示すように、その透明中間膜23が光硬化性樹脂フ
ィルム30と、第2の微細凹凸22を形成する光硬化性
樹脂3によって構成されるが、通常、光硬化性樹脂フィ
ルム30の外径は、多層光学記録媒体の外径すなわち基
板1の外径よりも大に選定された場合においては言うま
でもなく、また基板1の外径と同等とした場合において
も、光硬化性樹脂フィルム30の外縁が基板1との圧着
によってその外縁からはみ出すため、基板1の外縁から
はみ出した光硬化性樹脂フィルム30を基板1の大きさ
にあわせて少なくとも最終的には、トリミングする必要
がある。また、この場合、製造工程において、基板1と
光硬化性樹脂フィルム30の境界部分から剥がれが生じ
やすく、また、このように製造工程において剥がれが生
じない場合でも、繰り返し使用することによって基板1
と光硬化性樹脂フィルム30との境界部分から剥がれが
生じ、ディスクが破壊しやすいという問題がある。
【0018】また、光硬化性樹脂フィルム30の内径に
ついても同様のことが言え、光硬化性樹脂フィルム30
の内径は、基板1の内径と同等、もしくは基板1の内径
よりも小に選定されることからこの場合においても、光
硬化性樹脂フィルム30の内縁が基板1の内縁からはみ
出すため、上記と同様に、基板1の大きさに合わせて、
光硬化性樹脂フィルム30をトリミングする必要があ
る。また、この場合においても、製造工程において、基
板1と光硬化性樹脂フィルム30との境界部分から、剥
がれが生じやすく、また、このように製造工程における
剥がれが生じない場合でも、繰り返し使用によって、基
板1と光硬化性樹脂フィルム30との境界部分から剥が
れが生じ、ディスクが破壊しやすいという問題がある。
【0019】このように製造工程中において、光硬化性
樹脂フィルム30と基板1との間の剥がれが生じた場
合、この剥がれが生じたまま光硬化性樹脂フィルム30
の光硬化を行い、その後第2の情報面を形成して多層光
学記録媒体を作製した場合、また、製造工程中において
は上述した剥がれが生じなくても、その後の使用により
剥がれが生じると、図10で説明したように、例えば基
板1側から、例えばレーザー光を照射して微細凹凸によ
る情報を照射レーザー光の干渉によって読み出すに際し
てのエラーの発生原因となる。
【0020】また、基板1の射出成型の際において、ポ
リカーボネート等の透明樹脂を射出成型金型に射出し、
その後冷却するが、この温度降下が各部一様でないこと
によって、中心部での収縮が大きく、射出成型された基
板1は、図5に示すように、その外縁部の厚さが中心部
より大となり、基板1の外縁部が湾曲する。ここで、図
5において、曲線50は基板1の表面形状の測定曲線を
示し、図5中の縦軸1目盛は10μmを示すものとす
る。また、横軸は外縁からの距離を表し、図5中の横軸
2目盛は0.5mmを示すものとする。
【0021】図5から明らかなように、射出成型による
基板1は、その外周縁部に著しい湾曲が生じる。
【0022】このように、基板1の外周縁部に湾曲が生
じたまま、その後の工程において、図13に示すよう
に、光硬化性樹脂フィルム30の外縁すなわち外径を基
板1の外縁すなわち外径よりも大、もしくは同等の大き
さとすると、光硬化性樹脂フィルム30を基板1に圧着
する際に基板1の外周縁部が先に圧着されることから、
この基板1と光硬化性樹脂フィルム30との間に存在し
ている空気が基板1と光硬化性樹脂フィルム30との間
に閉じ込められて、気泡40を発生する。これは微細凹
凸による情報を照射レーザー光の干渉によって読み出す
に際してのエラーの発生原因となる。
【0023】そこで、本発明においては、基板1と光硬
化性樹脂フィルム30との境界部分における剥がれを効
果的に防止し、さらに基板1と光硬化性樹脂フィルム3
0との間の気泡の発生を防止し、光学的特性にすぐれた
光学記録媒体を得るようにする。
【0024】
【課題を解決するための手段】本発明においては、複数
の情報面が、重ね合わされてなる光学記録媒体におい
て、情報面間に透明フィルムが配置され、透明フィルム
は、その外縁が光学記録媒体の外縁より内側に位置する
ように選定する。
【0025】また、複数の情報面が、重ね合わされてな
る光学記録媒体において、情報面間に透明フィルムが配
置され、透明フィルムは、その内縁が光学記録媒体の内
縁より外側に位置するようにする。
【0026】上述したように本発明においては、情報面
間に配置した透明フィルムの外縁を光学記録媒体の外縁
より内側に位置するように選定し、また、透明フィルム
の内縁を光学記録媒体の内縁より外側に位置するように
選定することにより、基板と透明フィルムとの境界部分
における剥がれを効果的に防止し、基板と透明フィルム
との間の気泡の発生を防止し、光学的特性にすぐれた光
学記録媒体を得ることができる。
【0027】
【発明の実施の形態】本発明の具体的な実施の形態を説
明する。以下において、ディスク状、いわゆる円板状の
光学ディスクに適用する場合について説明するが、本発
明は、このような光ディスクや、形状に限られるもので
はなく、光磁気ディスク、相変化ディスク、その他カー
ド状、シート状等の微細凹凸を情報面に有する各種光学
記録媒体に適用できることはいうまでもない。
【0028】この例は、図10に示したように、例えば
ポリカーボネート等の光透過性樹脂の射出成型によっ
て、基板1の成型と同時に基板1の一主面にデータ記録
ピット、またはプリグルーブ等の第1の微細凹凸21を
形成し、これの上に半透明膜15を形成して第1の情報
面13を形成した場合である。この第1の情報面13上
に、光硬化性樹脂フィルム30を介して、2P法によっ
て、データ記録ピット、またはプリグルーブ等の第2の
微細凹凸22を形成し、これの上にAl蒸着膜等による
反射膜16を被着して第2の情報面14を形成する。そ
してこの第2の情報面14上に、例えば光硬化性樹脂よ
りなる保護膜6が塗布されて成る光学記録媒体、例えば
光学ディスクを得る場合である。
【0029】そして、第1および第2の情報面間に主と
して透明フィルム例えば紫外線硬化による光硬化性樹脂
フィルム30よりなる透明中間膜23を介在させた場合
である。
【0030】この例では、図1に示すように、例えば上
述したように射出成型によって第1の情報面13を形成
する微細凹凸21が形成された基板1が用意され、この
微細凹凸21上に例えばSiNより成る半透明膜15が
形成されて、第1の情報面を形成される。この第1の情
報面13が形成された基板1上に、例えば厚さ50μm
の光硬化性樹脂フィルム30、例えば転写性光硬化性樹
脂フィルムのデュポン社製の〔SURPHEX〕を、例
えば90〜100℃の加熱下において、ローラー19に
より圧着する。
【0031】このようにして図2に示すように、基板1
に光硬化性樹脂フィルム30を圧着した後、光硬化性樹
脂フィルム30を露光硬化する。この際、光硬化性樹脂
フィルム30は基板1に対してその外縁が内側にくるよ
うに、すなわち外径が基板1の外径より小に選定されて
いる。すなわち図1に示すように基板1の外径(半径)
をr1 とし、光硬化性樹脂フィルム30の外径(半径)
をr2 とすると、r1>r2 の関係が成り立つ。
【0032】また、図5に示すように基板1の外縁部の
湾曲は幅約0.5mmで著しくなっているので、基板1
と光硬化性樹脂フィルムのそれぞれの外径(半径)の
差、すなわち(r1 −r2 )は、0.5mm以上、望ま
しくは1.0mm程度とする。
【0033】また、光ディスクを得る場合においては、
光硬化性樹脂フィルム30の内縁を基板1の内縁よりも
外側にくるように、すなわち内径を基板1の内径に対し
て大に選定する。すなわち、図1に示すように基板1の
中心孔1hの内径をr3 (半径)とし、光硬化性樹脂フ
ィルム30の中心孔30hの内径をr4 (半径)とする
と、r3 <r4 の関係が成り立つ。
【0034】このように、本発明においては、基板1上
に配置した光硬化性樹脂フィルム30の外縁が基板1の
外縁より内側にくるように選定し、また、光硬化性樹脂
フィルム30の内縁が基板1の内縁より外側にくるよう
に選定したことにより、基板1と光硬化性樹脂フィルム
30との境界部分における剥がれを効果的に防止するこ
とができ、基板1と光硬化性樹脂フィルム30との間の
気泡40の発生を効果的に防止することができ、また、
製造段階における寸法制御に余裕をもたせることができ
る。
【0035】このように、基板1に圧着された光硬化性
樹脂フィルム30上に2P法により第2の情報面を形成
する。このため、図6に示すように、第2の情報面14
の微細凹凸を形成するための転写微細凹凸8sを有する
例えばニッケル等の磁性金属よりなるスタンパー8を用
意する。
【0036】このスタンパー8を、図7に示すように、
例えば永久磁石、もしくは電磁石(図示せず)を具備
し、充分な平坦度を有する水平基台35上に磁気的に吸
着保持する。
【0037】そしてこのスタンパー8上に、光硬化性樹
脂3が塗布された基板1を、その光硬化性樹脂3が基板
1とスタンパー8との間の介在されるように合致させ
る。
【0038】このとき、図3に示すように、光硬化性樹
脂フィルム30は基板1に対してその外縁が内側に来る
ように、すなわち外径が小に選定されているため、光硬
化性樹脂3は、光硬化性樹脂フィルム30の基板1に対
して小である部分を埋め込むようにする。また、基板1
と光硬化性樹脂フィルム30の内径についても同様とす
る。
【0039】このようにすることにより、基板1と光硬
化性樹脂フィルム30との間の気泡の発生を効果的に防
止することができる。
【0040】この状態で図7に示すように、例えば円柱
状ローラー9を、スタンパー8上に配置された基板1上
から一定の荷重をかけて、基板1上を転動させる。
【0041】このようにして、基板1とスタンパー8と
の間に展延されて両者間に押圧された光硬化性樹脂3に
スタンパー8の微細凹凸8sが転写されて、第2の情報
記録面14を形成する微細凹凸が形成される。
【0042】その後、図8に示すように、光硬化性樹脂
3に例えばランプ10からの紫外線を照射して露光硬化
を行った後、図9に示すように、基板1を光硬化性樹脂
3とともにスタンパー8から剥離する。このようにし
て、図4に示すように、射出成型により形成した第1の
情報面13の上に、光硬化性樹脂3、例えば紫外線硬化
性樹脂によって位相ピット、プリグルーブ等の第2の微
細凹凸22を形成する。そして、この第2の微細凹凸2
2が形成された光硬化性樹脂3の表面に、金属、例えば
Al蒸着膜による反射膜16を被着して第2の情報面1
4を形成する。この第2の情報面14上には、同時に、
例えば光硬化性樹脂よりなる保護膜6を塗布して目的と
する光学記録媒体、例えば光ディスクを形成する。
【0043】この構成による光ディスクは、上述したよ
うに、基板1と光硬化性樹脂フィルム30との形状、大
きさをr1 >r2 ,r3 <r4 としたことから、両者の
境界部分における剥がれを効果的に防止し、また、基板
1と光硬化性樹脂フィルム30との間の気泡の発生を回
避でき、さらに、製造工程における寸法制御を簡便にな
らしめたことから、情報面間に透明中間膜23の厚さが
大なる情報面を形成する多層光学記録媒体において、簡
便な方法で、この透明中間膜23の膜厚を極めて均一性
がよく形成でき、これにより光学記録再生特性に優れ、
エラー発生の小さい、すなわち光学的特性にすぐれた多
層光学記録媒体を得ることができた。
【0044】なお、上述した例においては、基板1に直
接転写製光硬化性樹脂フィルム30を圧着させる場合を
示したが、むしろ、望ましくはあらかじめ第1の情報面
13を有する基板1およびスタンパー8のそれぞれに液
体光硬化性樹脂3を露光硬化後の厚さが例えば2〜3μ
m程度になるように塗布し、液体光硬化性樹脂3の塗布
されたスタンパー8の上に光硬化性樹脂フィルム30を
配置し、さらにその上に上記液体光硬化性樹脂3の塗布
された基板1を第1の情報面13側を内側にして合致
し、これを基板1の背面からローラー19により圧着
し、その後、例えば紫外線を照射して露光硬化をしてな
る製造工程をとって目的とする光学記録媒体を得ること
ができる。
【0045】また、上述した例においては、情報面が2
層形成される多層光学記録媒体を作製する場合について
説明したが、本発明は、これに限らず、第2の情報面上
に上述したものと同様に第3の情報面を形成した3層以
上の情報面が積層されて成る光学記録媒体にも適用でき
るものであることは言うまでもない。
【0046】また、上述した例は、第2の情報面14を
形成する第2の微細凹凸22を2P法により形成した場
合であるが、この他に、射出成型、または2P法により
それぞれ情報面が形成された第1および第2の基板の間
に、各情報面を内側にして、両者間に光硬化性樹脂フィ
ルム30を介在させ、光硬化性樹脂フィルム30が基板
1より小であるために生じた隙間を光硬化性樹脂3で埋
める構成とすることもできる。
【0047】またこの他に、上述の例において両基板の
一方を情報面を有さないいわゆるダミーの基板とする単
層、または多層の光学記録媒体を得る場合、または両基
板の一方をダミーの基板、または射出成型もしくは2P
法により情報面を形成した基板で、他の一方の基板を外
側に情報面を向けて、光硬化性樹脂フィルム30を介在
させるようにしてもよい。
【0048】また上述した例では、基板1がディスクで
ある場合を主として説明したが、カード状、シート状等
各種の構造にも適用することができる。
【0049】また、上述したように本発明は、光ディス
クすなわち微細凹凸がデータ情報を含むものであるが、
この場合に限られるものではなく、例えば光磁気記録
面、光照射によって相変化を生じる相変化記録面のよう
に微細凹凸が例えばトラッキング用、アドアレス用等の
プリグルーブ、ピット等を有する情報記録面による光学
記録媒体にも適用でき、この場合は微細凹凸の形成面
を、もしくはこれの上の面に光磁気材料、相変化材料を
形成する構成とすることができる。
【0050】
【発明の効果】上述したように、本発明構成によれば、
光学記録媒体の製造において、基板1と透明フィルムす
なわち光硬化性樹脂フィルム30との境界部分における
剥がれを効果的に防止することができ、また、基板1と
光硬化性樹脂フィルム30との間の気泡の発生を防止で
きたことから、情報記録面間の透明中間膜の厚さが大な
る情報記録面を形成する光学記録媒体、特に多層光学記
録媒体において、簡便な方法で、透明中間膜の膜厚を極
めて均一性よく形成でき、これにより光学的再生特性に
優れ、エラー発生の小さい、すなわち光学的特性にすぐ
れた光学記録媒体を構成することができる。
【0051】また、情報面間に配置された透明フィルム
の内縁が、光学記録媒体の内縁より内側に位置するよう
に選定することにより、光学記録媒体の製造工程におい
て、寸法制御に余裕をもたせることができ、それにより
不良品の発生を充分低くすることができ、コストの低廉
化を図ることができるなど、工業的に大きな効果をもた
らすものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による光学記録媒体の一例を得る製造工
程図である。
【図2】本発明による光学記録媒体の一例を得る製造工
程図である。
【図3】本発明による光学記録媒体の一例を得る製造工
程図である。
【図4】本発明による光学記録媒体の一例を得る製造工
程図である。
【図5】本発明による光学記録媒体の基板の湾曲状態を
示す概略断面図である。
【図6】本発明による情報面を得るスタンパーの斜視図
である。
【図7】本発明の説明に供する一製造工程の概略断面図
である。
【図8】本発明および従来の説明に供する一製造工程の
斜視図である。
【図9】本発明および従来の説明に供する一製造工程の
斜視図である。
【図10】多層光学記録媒体の概略断面図である。
【図11】従来の説明に供する一製造工程の概略断面図
である。
【図12】従来の説明に供する一製造工程の概略断面図
である。
【図13】従来の説明に供する一製造工程の概略断面図
である。
【符号の説明】
1 基板 1h 中心孔 3 光硬化性樹脂 5 情報面 6 保護膜 8 スタンパー 8s 微細凹凸 9 ローラー 10 ランプ 13 第1の情報面 14 第2の情報面 15 半透明膜 16 反射膜 19 ローラー 21 第1の微細凹凸 22 第2の微細凹凸 23 透明中間膜 30 光硬化性樹脂フィルム 30h 中心孔 35 水平基台 40 気泡 50 基板1の表面形状の測定曲線

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の情報面が、重ね合わされてなる光
    学記録媒体において、 上記情報面間に透明フィルムが配置され、 該透明フィルムは、その外縁が光学記録媒体の外縁より
    内側に位置するように選定されたことを特徴とする光学
    記録媒体。
  2. 【請求項2】 上記透明フィルムの内縁が、光学記録媒
    体の内縁より外側に位置するように選定されたことを特
    徴とする請求項1に記載の光学記録媒体。
  3. 【請求項3】 上記情報面の少なくとも一の情報面が、
    射出成型基板によって構成されたことを特徴とする請求
    項1に記載の光学記録媒体。
  4. 【請求項4】 上記情報面の少なくとも一の情報面が、
    射出成型基板によって構成され、上記透明フィルムの外
    縁が上記基板の外縁より0.5mm以上内側に位置する
    ようにしたことを特徴とする請求項1に記載の光学記録
    媒体。
  5. 【請求項5】 少なくとも一方の基板に情報面を有する
    少なくとも対の基板が、 透明フィルムを介して重ね合わされてなり、 該透明フィルムは、その外縁が光学記録媒体の外縁より
    内側に位置するように選定されたことを特徴とする光学
    記録媒体。
  6. 【請求項6】 上記透明フィルムの内縁が、光学記録媒
    体の内縁より外側に位置するように選定されたことを特
    徴とする請求項5に記載の光学記録媒体。
  7. 【請求項7】 上記基板が、射出成型基板によって構成
    されたことを特徴とする請求項5に記載の光学記録媒
    体。
  8. 【請求項8】 上記透明フィルムの外縁が上記基板の外
    縁より0.5mm以上内側に位置するようにしたことを
    特徴とする請求項5に記載の光学記録媒体。
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