JPH09157528A - ポリシラザン組成物、ポリシラザン溶液の調製方法、該組成物を用いたコーティング用組成物及び該コーティング用組成物を用いて得られるセラミックス被膜付プラスチック - Google Patents

ポリシラザン組成物、ポリシラザン溶液の調製方法、該組成物を用いたコーティング用組成物及び該コーティング用組成物を用いて得られるセラミックス被膜付プラスチック

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JPH09157528A
JPH09157528A JP7346021A JP34602195A JPH09157528A JP H09157528 A JPH09157528 A JP H09157528A JP 7346021 A JP7346021 A JP 7346021A JP 34602195 A JP34602195 A JP 34602195A JP H09157528 A JPH09157528 A JP H09157528A
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英樹 松尾
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリシラザンと反応せずに安定にポリシラザ
ンを溶解し、しかもポリカーボネート樹脂やアクリル樹
脂などのプラスチックを侵さない溶媒を用いた、これら
のプラスチックに直接施工することが可能なポリシラザ
ン組成物、ポリシラザン溶液の調製方法、該組成物を用
いたコーティング用組成物及び該コーティング組成物を
用いて得られるセラミックス被膜付プラスチックを提供
する。 【解決手段】 ポリシラザン用溶媒として下記一般式(I
I)及び(III) (R4)(R4)Si(R4)(R4) (II) (R5)(R5)(R5)SiOSi(R5)(R5)(R5) (III) で表される少なくとも1種のアルコキシオルガノシラン
類を使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はセラミックス前駆体
として有用な組成物、ポリシラザン溶液の調製方法、ポ
リシラザンを基材に塗布するためのコーティング用組成
物及び該コーティング用組成物を用いたセラミックス被
膜付プラスチックに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、シリカ、窒化珪素、酸窒化珪素の
前駆体ポリマーであるポリシラザンは、耐熱性、耐摩耗
性、耐蝕性等に優れたセラミックコーティング膜が得ら
れるため、注目されている。このポリシラザンを基材に
塗布する場合、あるいは安定に保存する場合には、適当
な溶媒に溶解する必要がある。ポリシラザンは一般の有
機ポリマーと比較して反応性が高いため、ポリシラザン
と反応させずに安定に溶解することが確認されている溶
媒は少ない。ポリシラザンの溶媒としては、従来はベン
ゼン、キシレン、トルエン等の芳香族炭化水素が主に用
いられてきたが、より人体への悪影響が少なく且つ取り
扱い性の良い溶媒が望まれている。このような要望に答
えるために、本発明者らは先にポリシラザンを安定に溶
解し得るものとして、特定のエステル系溶媒を見出し、
該溶媒に溶解させてなるポリシラザン組成物、その調製
方法及び該組成物を用いたコーティング組成物を提案し
た(特願平7−200585号)。
【0003】また、最近のポリシラザンの低温セラミッ
クス化技術の進展により、従来不可能であったプラスチ
ックへのSiO2系コーティングが可能になり、本発明
者らも先に特定構造のポリシラザン(変形物)を水蒸気
雰囲気にさらす又は/及び触媒を含有した蒸留水中に浸
すことによる、あるいは同ポリシラザン(変形物)にア
ミン類又は/及び酸類を添加した組成物を水蒸気と接触
させることによる、ポリシラザンの低温形成方法を提案
した(特願平6−313425号、特願平7−2005
84号)。
【0004】ところが、プラスチックへSiO2系コー
ティングを行う場合に問題になるのが、コーティング施
工時のプラスチックの耐溶剤性である。従来から用いら
れてきたベンゼン、キシレン、トルエンなどの芳香族炭
化水素や上記の特定のエステル類等に耐え得るプラスチ
ックは、ポリエチレン、ナイロン等の熱可塑性樹脂や、
フェノール樹脂、メラミン樹脂等の熱硬化性樹脂に限ら
れていた。従って、例えばエンジニアリングプラスチッ
クとして使用されるポリカーボネート樹脂やアクリル樹
脂などに直接使用できるポリシラザン溶液が強く望まれ
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は上記
従来技術の実状に鑑みてなされたものであって、人体へ
の悪影響が少なく且つ安全で取り扱い性が良く、またポ
リカーボネート樹脂、アクリル樹脂などのプラスチック
を侵さない溶媒を用いたポリシラザン組成物(換言すれ
ば、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂などのプラス
チックへ直接施工することが可能なポリシラザン組成
物)、ポリシラザン溶液の調製方法、ポリシラザンコー
ティング用組成物及び該コーティング用組成物を用いた
セラミックス被膜付プラスチックを提供することを、そ
の目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、鋭意研究を
重ねた結果、ポリシラザン用溶媒として特定のアルコキ
シオルガノシラン類が前記要求を満足するものであるこ
とを見い出し、本発明に到達した。
【0007】すなわち、本発明によれば、第一に、主と
して下記一般式(I)
【化1】 (式中、R1、R2及びR3は、それぞれ独立に水素原
子、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、ア
リール基、若しくはこれらの基以外でフルオロアルキル
基等のケイ素に直結する基が炭素である基、アルキルシ
リル基、アルキルアミノ基又はアルコキシ基を表す。但
し、R1、R2及びR3の少なくとも1つは水素原子であ
る。)で表される構造単位からなる骨格を有する数平均
分子量が約100〜50,000のポリシラザン又はそ
の変性物を、下記一般式(II)及び(III)
【化2】
【化3】 (式中、R4及びR5はそれぞれ独立に炭素数20以下の
アルキル基、ハロゲン化アルキル基、アルケニル基、シ
クロアルキル基、アリール基、アルキルシリル基、アル
キルアミノ基又はアルコキシ基を表し、少なくとも1個
のR4及びR5はアルコキシ基である。)で表される少な
くとも1種のアルコキシオルガノシラン類に溶解させて
なることを特徴とするポリシラザン組成物が提供され
る。第二に、主として下記一般式(I)
【化1】 (式中、R1、R2及びR3は、それぞれ独立に水素原
子、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、ア
リール基、若しくはこれらの基以外でフルオロアルキル
基等のケイ素に直結する基が炭素である基、アルキルシ
リル基、アルキルアミノ基又はアルコキシ基を表す。但
し、R1、R2及びR3の少なくとも1つは水素原子であ
る。)で表される構造単位からなる骨格を有する数平均
分子量が約100〜50,000のポリシラザン又はそ
の変性物を、下記一般式(II)及び(III)
【化2】
【化3】 (式中、R4及びR5はそれぞれ独立に炭素数20以下の
アルキル基、ハロゲン化アルキル基、アルケニル基、シ
クロアルキル基、アリール基、アルキルシリル基、アル
キルアミノ又はアルコキシ基を表し、少なくとも1個の
4及びR5はアルコキシ基である。)で表される少なく
とも1種のアルコキシオルガノシラン類に添加し溶解さ
せることを特徴とするポリシラザン溶液の調製方法が提
供される。第三に、上記第一に記載したポリシラザン組
成物を用いたことを特徴とするコーティング用組成物が
提供される。第四に、上記第三に記載したコーティング
用組成物をプラスチックに塗布し、硬化して得られるセ
ラミックス被膜付プラスチックが提供される。
【0008】なお、本発明の実施態様をまとめると、次
のようになる。 (1)前記アルコキシオルガノシラン類が一般式(II)
で表されるものである前記第一に記載したポリシラザン
組成物。 (2)前記アルコキシオルガノシラン類が一般式(II)
で表されるものである前記第二に記載したポリシラザン
組成物の調製方法。 (3)前記アルコキシオルガノシラン類がテトラメトキ
シシラン、テトラエトキシシラン、テトラ−n−プロポ
キシシラン及びテトラ−n−ブトキシシランの中から選
ばれるものである上記(1)に記載したポリシラザン組
成物。 (4)前記アルコキシオルガノシラン類がテトラメトキ
シシラン、テトラエトキシシラン、テトラ−n−プロポ
キシシラン及びテトラ−n−ブトキシシランの中から選
ばれるものである上記(2)に記載したポリシラザン組
成物の調製方法。 (5)前記アルコキシオルガノシラン類がテトラエトキ
シシランである上記(3)に記載したポリシラザン組成
物。 (6)前記アルコキシオルガノシラン類がテトラエトキ
シシランである上記(4)に記載したポリシラザン組成
物の調製方法。
【0009】本発明のポリシラザン組成物は、前記一般
式(II)及び(III)で表される少なくとも1種のアル
コキシオルガノシラン類を溶媒成分として用いたもので
あるが、該アルコキシオルガノシラン類は他の金属のア
ルコキシドと比べて最も安定であり、ポリシラザンと室
温で反応することはなく、しかもポリカーボネート樹脂
やアクリル樹脂などのプラスチックを侵さない。従っ
て、本ポリシラザン組成物は、直接ポリカーボネート樹
脂等のプラスチックにコーティングすることが可能であ
り、プライマーコートが不要になる(換言すれば、プラ
イマーコートとして利用できるものとなる)。また、人
体への悪影響がより少なくなり、且つアルコキシオルガ
ノシラン類の炭素数によっては引火点も上昇するため、
取り扱い性も良くなる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳しく説明
する。本発明で用いるポリシラザンは、分子内に少なく
ともSi−H結合、あるいはN−H結合を有するポリシ
ラザンであればよく、ポリシラザン単独は勿論のこと、
ポリシラザンと他のポリマーとの共重合体やポリシラザ
ンと他の化合物との混合物でも利用できる。用いるポリ
シラザンには、鎖状、環状、あるいは架橋構造を有する
もの、あるいは分子内にこれら複数の構造を同時に有す
るものがあり、これら単独でもあるいは混合物でも利用
できる。
【0011】用いるポリシラザンの代表例としては下記
のようなものがあるが、これらに限定されるものではな
い。一般式(I)でR1、R2及びR3に水素原子を有す
るものは、ペルヒドロポリシラザンであり、その製造方
法は例えば特開昭60−145903号公報、D.Se
yferthらCommunication of A
m.Cer.Soc.,C−13,January 1
983.に報告されている。これらの方法で得られるも
のは、種々の構造を有するポリマーの混合物であるが、
基本的には分子内に鎖状部分と環状部分を含み、
【化4】 の化学式で表すことができる。
【0012】ペルヒドロポリシラザンの構造の一例を示
すと下記の如くである。
【化5】
【0013】一般式(I)でR1及びR2に水素原子、R
3にメチル基を有するポリシラザンの製造方法は、D.
SeyferthらPolym.Prepr.Am.C
hem.Soc.,Div.Polym.Chem,.
25,10(1984)に報告されている。この方法に
より得られるポリシラザンは、繰り返し単位が−(Si
2NCH3)−の鎖状ポリマーと環状ポリマーであり、
いずれも架橋構造をもたない。
【0014】一般式(I)でR1及びR2に水素原子、R
3に有機基を有するポリオルガノ(ヒドロ)シラザンの
製造法は、D.SeyferthらPolym.Pre
pr.Am.Chem.Soc.,Div.Poly
m.Chem,.25,10(1984)、特開昭61
−89230号公報に報告されている。これら方法によ
り得られるポリシラザンには、−(R2SiHNH)−
を繰り返し単位として、主として重合度が3〜5の環状
構造を有するものや(R3SiHNH)x〔(R2SiH)
1.5N〕1-X(0.4<X<1)の化学式で示される分子
内に鎖状構造と環状構造を同時に有するものがある。
【0015】一般式(I)でR1に水素原子、R2、R3
に有機基を有するポリシラザン、またR1及びR2に有機
基、R3に水素原子を有するものは−(R12SiN
3)−を繰り返し単位として、主に重合度が3〜5の
環状構造を有している。
【0016】次に、用いるポリシラザンの内、一般式
(I)以外のものの代表例を挙げる。ポリオルガノ(ヒ
ドロ)シラザンの中には、D.SeyferthらCo
mmunication of Am.Cer.So
c.C−132,July 1984.が報告されてい
る様な分子内に架橋構造を有するものもある。一例を示
すと下記の如くである。
【化6】
【0017】また、特開昭49−69717号公報に報
告されている様なR1SiX3(X:ハロゲン)のアンモ
ニア分解によって得られる架橋構造を有するポリシラザ
ンR1Si(NH)x、あるいはR1SiX3及びR2 2Si
2の共アンモニア分解によって得られる下記の構造を
有するポリシラザンも出発材料として用いることができ
る。
【化7】
【0018】用いるポリシラザンは、上記の如く一般式
(I)で表される単位からなる主骨格を有するが、一般
式(I)表される単位は、上記にも明らかな如く環状化
することがあり、その場合にはその環状部分が末端基と
なり、このような環状化がされない場合には、主骨格の
末端はR1、R2、R3と同様の基又は水素原子であるこ
とができる。
【0019】また、ポリシラザン変性物として、例えば
下記の構造(式中、側鎖の金属原子であるMは架橋をな
していてもよい)のように金属原子を含むポリメタロシ
ラザンも出発材料として用いることができる。
【化8】
【0020】その他、特開昭62−195024号公報
に報告されているような繰り返し単位が〔(SiH2n
(NH)m〕及び〔(SiH2rO〕(これら式中、
n、m、rはそれぞれ1、2又は3である)で表される
ポリシロキサザン、特開平2−84437号公報に報告
されているようなポリシラザンにボロン化合物を反応さ
せて製造する耐熱性に優れたポリボロシラザン、特開昭
63−81122号、同63−191832号、特開平
2−77427号各公報に報告されているようなポリシ
ラザンとメタルアルコキシドとを反応させて製造するポ
リメタロシラザン、特開平1−138108号、同1−
138107号、同1−203429号、同1−203
430号、同4−63833号、同3−320167号
各公報に報告されているような分子量を増加させたり
(上記公報の前4者)、耐加水分解性を向上させた(後
2者)、無機シラザン高重合体や改質ポリシラザン、特
開平2−175726号、同5−86200号、同5−
331293号、同3−31326号各公報に報告され
ているようなポリシラザンに有機成分を導入した厚膜化
に有利な共重合シラザン、特開平5−238827号公
報、特願平4−272020号、同5−93275号、
同5−214268号、同5−30750号、同5−3
38524号に報告されているようなポリシラザンにセ
ラミックス化を促進するための触媒的化合物を付加又は
添加したプラスチックスやアルミニウムなどの金属への
施工が可能で、より低温でセラミックス化する低温セラ
ミックス化ポリシラザンなども同様に使用できる。
【0021】本発明では、更に、以下のような低温セラ
ミックス化ポリシラザンを使用することできる。例え
ば、本願出願人による特願平4−39595号明細書に
記載されているケイ素アルコキシド付加ポリシラザンが
挙げられる。この変性ポリシラザンは、前記一般式
(I)で表されるポリシラザンと、下記一般式(IV): Si(OR44 (IV) (式中、R4は、同一でも異なっていてもよく、水素原
子、炭素原子数1〜20個を有するアルキル基又はアリ
ール基を表し、少なくとも1個のR4は上記アルキル基
又はアリール基である)で表されるケイ素アルコキシド
を加熱反応させて得られる、アルコキシド由来ケイ素/
ポリシラザン由来ケイ素原子比が0.001〜3の範囲
内且つ数平均分子量が約200〜50万のケイ素アルコ
キシド付加ポリシラザンである。
【0022】低温セラミックス化ポリシラザンの別の例
として、本出願人による特開平6−122852号公報
に記載されているグリシドール付加ポリシラザンが挙げ
られる。この変性ポリシラザンは、前記一般式(I)で
表されるポリシラザンとグリシドールを反応させて得ら
れる、グリシドール/ポリシラザン重量比が0.001
〜2の範囲内且つ数平均分子量が約200〜50万のグ
リシドール付加ポリシラザンである。
【0023】低温セラミックス化ポリシラザンの更に別
の例として、本願出願人による特願平5−35604号
明細書に記載されているアセチルアセトナト錯体付加ポ
リシラザンが挙げられる。この変性ポリシラザンは、前
記一般式(I)で表されるポリシラザンと、金属として
ニッケル、白金、パラジウム又はアルミニウムを含むア
セチルアセトナト錯体を反応させて得られる、アセチル
アセトナト錯体/ポリシラザン重量比が0.00000
1〜2の範囲内且つ数平均分子量が約200〜50万の
アセチルアセトナト錯体付加ポリシラザンである。前記
の金属を含むアセチルアセトナト錯体は、アセチルアセ
トン(2,4−ペンタジオン)から酸解離により生じた
陰イオンacac-が金属原子に配位した錯体であり、
一般に式(CH3COCHCOCH3nM〔式中、Mは
n価の金属を表す〕で表される。
【0024】低温セラミックス化ポリシラザンのまた別
の例として、本願出願人による特願平5−93275号
明細書に記載されている金属カルボン酸塩付加ポリシラ
ザンが挙げられる。この変性ポリシラザンは、前記一般
式(I)で表されるポリシラザンと、ニッケル、チタ
ン、白金、ロジウム、コバルト、鉄、ルテニウム、オス
ミウム、パラジウム、イリジウム、アルミニウムの群か
ら選択される少なくとも1種の金属を含む金属カルボン
酸塩を反応させて得られる、金属カルボン酸塩//ポリ
シラザン重量比が0.000001〜2の範囲内且つ数
平均分子量が約200〜50万の金属カルボン酸塩付加
ポリシラザンである。上記金属カルボン酸塩は、式(R
COO)nM〔式中、Rは炭素原子数1〜22個の脂肪
族基又は脂環式基であり、Mは上記金属群から選択され
る少なくとも1種の金属を表し、そしてnは金属Mの原
子価である〕で表される化合物である。上記金属カルボ
ン酸塩は無水物であっても水和物であってもよい。ま
た、金属カルボン酸塩/ポリシラザン重量比は好ましく
は0.001〜1、より好ましくは0.01〜0.5で
ある。金属カルボン酸塩付加ポリシラザンの調製につい
ては、上記特願平5−93275号明細書を参照された
い。
【0025】更に、本発明においては、前記一般式
(I)で表される構成単位からなる主骨格を有するポリ
シラザン又はその変性物に、アミン類又は/及び酸類を
添加した組成物を出発原料として用いることもできる。
このアミン類/酸類添加ポリシラザンは低温且つ高速で
シリカ系セラミックスに転化し得るという利点を有す
る。添加されるアミン類としては、一般式R678
(式中R6〜R8はアルキル基、アルケニル基、シクロア
ルキル基、アリール基、アルキルシリル基、アルキルア
ミノ基、アルコキシ基又は水素原子を表す。)で表され
る第一、第二、第三アミン類の他に、ピリジン類やDB
U、DBN等があり、また添加される酸類には、酢酸、
プロピオン酸、マレイン酸等の有機酸や塩酸、硝酸、硫
酸等の無機酸がある。なお、これらのアミン類又は/及
び酸類は、後記するアルコキシオルガノシラン系溶媒に
原料ポリシラザンを溶解後、添加してもよい。
【0026】このようなポリシラザンあるいはポリシラ
ザン変成物は、その形態は任意である。従って、繊維、
バルク、粉末などのいずれでもよい。
【0027】本発明においては、ポリシラザンを溶解す
る溶媒として、前記一般式(II)及び(III)で表され
る少なくとも1種のアルコキシオルガノシラン類が用い
られる。一般式(II)で表されるアルコキシオルガノシ
ラン類の具体例としては、例えば以下のものが挙げられ
るが、これらに限定されるものではない。テトラメトキ
シシラン、テトラエトキシシラン、テトラ−n−プロポ
キシシラン、テトラ−n−ブトキシシラン、テトラキス
(2−エチルヘキシロキシ)シラン、テトラキス(2−
エチルブトキシ)シラン、テトラフェノキシシラン、テ
トラアリロキシシラン等。トリメトキシ(メチル)シラ
ン、トリメトキシ(エチル)シラン、トリメトキシ(n
−プロピル)シラン、トリメトキシ(n−ブチル)シラ
ン、トリメトキシ(フェニル)シラン、トリエトキシ
(メチル)シラン、トリエトキシ(エチル)シラン、ト
リエトキシ(n−プロピル)シラン、トリエトキシ(n
−ブチル)シラン、トリエトキシ(フェニル)シラン、
トリエトキシ(ビニル)シラン、トリ−n−イソプロポ
キシ(メチル)シラン等。ジエトキシジメチルシラン、
ジエトキシジエチルシラン、ジエトキシジフェニルシラ
ン、ジエトキシ(メチル)ビニルシラン、メチルドデシ
ルジエトキシシラン、メチルフェニルジエトキシシラ
ン、ジメトキシジメチルシラン、ジメトキシジフェニル
シラン、ジメトキシ(メチル)ビニルシラン、メチルフ
ェニルジメキシシラン等。トリメチルエトキシシラン、
トリメチルメトキシシラン、トリメチル−n−プロポキ
シシラン、トリフェニルエトキシシラン等。また、一般
式(III)で表されるアルコキシオルガノシラン類の具
体例としては、例えば以下のものが挙げられる。もちろ
ん、これらに限定されるものではない。1,3−ジメチ
ルテトラメトキシジシロキサン、1,3−ジビニルテト
ラメトキシジシロキサン、1,3−ジビニルテトラエト
キシジシロキサン等。本発明においては、テトラメトキ
シシラン、テトラエトキシシラン、テトラ−n−プロポ
キシシラン、テトラ−n−ブトキシシランが好ましい。
特に、経済上の理由から、テトラエトキシシランが好ま
しい。なお、2種類以上の沸点の異なるアルコキシオル
ガノシラン類を乾燥性、施工性などを改良する目的で混
合することももちろん可能である。
【0028】ポリシラザンを上記アルコキシオルガノシ
ラン類に溶解する方法は、任意の方法を採用することが
できるが、一般には次の方法が採用される。 (1)ポリシラザンに上記アルコキシオルガノシラン類
を添加し、単純に撹拌する。 (2)ポリシラザン溶液をロータリーエバポレーター等
の蒸留機器を用いて沸点の高い上記アルコキシオルガノ
シラン類に徐々に置換する。 なお、ポリシラザンは水分と容易に反応するため、上記
アルコキシオルガノシラン類は水分含有量の低いもので
ある必要がある。水分含有量は、100ppm以下が好
ましい。また、ポリシラザンを上記アルコキシオルガノ
シラン類に溶解する際の温度は、特に限定されるもので
はないが、一般的には上記アルコキシオルガノシラン類
の凝固点以上沸点以下が採用される。また、溶解する際
の雰囲気は、特に限定されるものではないが、ポリシラ
ザンは水分と反応しやすいため、乾燥空気、乾燥窒素雰
囲気が好ましい。
【0029】ポリシラザン又はその変性物を上記アルコ
キシオルガノシラン類に溶解させた組成物は、そのまま
コーティング用組成物として使用できる。本発明のコー
ティング用組成物には、得られるセラミックス膜に紫外
線カット性を付与するために、透明無機フィラーを含め
ることができる。このような透明無機フィラーとして
は、ポリシラザンとの相性が良いことから酸化亜鉛(Z
nO)、酸化チタン(TiO2)、酸化セリウム(Se2
3)、等を使用することが好ましい。紫外線カット性
を示すセラミックス膜が透明であるためには、無機フィ
ラーの平均粒径が1.0μm以下、好ましくは0.05
μm以下である必要がある。また、ポリシラザン含有組
成物中でこれらの無機フィラーが凝集しないように、必
要に応じて撹拌、超音波、ボールミル、振動ミル、ペイ
ントシェーカー、アトライター、分散剤、等を使用する
ことが好ましい。このような紫外線カットを目的とした
ポリシラザンへの無機フィラー導入についての詳細は、
本出願人による特願平6−308917号〔発明の名称
「紫外線防止透明板及びその製造方法」〕を参照された
い。
【0030】本発明のポリシラザン含有組成物には、必
要に応じて適当な充填剤及び/又は増量剤を加えること
ができる。充填剤の例としては、シリカ、アルミナ、ジ
ルコニア、マイカを始めとする酸化物系無機物あるいは
炭化珪素、窒化珪素等の非酸化物系無機物の微粉等が挙
げられる。また、用途によっては、アルミニウム、亜
鉛、銅等の金属粉末の添加も可能である。更に、充填剤
の例を詳しく述べれば、シリカゾル、ジルコニアゾル、
アルミナゾル、チタニアゾル等のゾル:ケイ砂、石英、
ノバキュライト、ケイ藻土等のシリカ系:合成無定形シ
リカ:カオリナイト、雲母、滑石、ウオラストナイト、
アスベスト、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム等
のケイ酸塩:ガラス粉末、ガラス球、中空ガラス球、ガ
ラスフレーク、泡ガラス球等のガラス体:窒化ホウ素、
炭化ホウ素、窒化アルミニウム、炭化アルミニウム、窒
化ケイ素、炭化ケイ素、ホウ化チタン、窒化チタン、炭
化チタン等の非酸化物系無機物:炭酸カルシウム:アル
ミナ、マグネシア、酸化ベリリウム等の金属酸化物:硫
酸バリウム、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、
弗化炭素その他無機物:アルミニウム、ブロンズ、鉛、
ステンレススチール、亜鉛等の金属粉末:カーボンブラ
ック、コークス、黒鉛、熱分解炭素、中空カーボン球等
のカーボン体等が挙げられる。
【0031】これら充填剤は、針状(ウィスカーを含
む)、粒状、鱗片状等種々の形状のものを単独又は2種
以上混合して用いることができる。また、これら充填剤
の粒子の大きさは、1回に適用可能な膜厚よりも小さい
ことが望ましい。また、充填剤の添加量はポリシラザン
1重量部に対し、0.05〜10重量部の範囲であり、
特に好ましい添加量は0.2〜3重量部の範囲である。
ポリシラザン含有組成物には、更に必要に応じて各種顔
料、レベリング剤、消泡剤、帯電防止剤、紫外線吸収
剤、pH調整剤、分散剤、表面改質剤、可塑剤、乾燥促
進剤、流れ止め剤、等を加えてもよい。ポリシラザン溶
解後の濃度は特に限定されるものではないが、コーティ
ング用組成物の場合は、通常0.01〜80重量%、好
ましくは0.1〜50重量%である。
【0032】本発明のコーティング組成物は、前記した
ように、溶剤成分であるアルコキシオルガノシラン類が
ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂などを侵さないの
で、直接プラスチックにコーティングすることができ
る。プラスチック又はそのほかの基材にコーティングす
ることによって、ポリシラザンの膜を形成する。塗布方
法は、通常実施されている塗布方法、すなわち浸漬塗
布、ロール塗布、バー塗布、ウェブ塗布(グラビア、キ
ス、キスメイヤバー、ダイ、フレキソ、等)、刷毛塗
り、スプレー塗布、回転塗布、フローコート等が用いら
れる。1回の適用で得られる塗膜の厚さは、ポリシラザ
ン含有組成物の濃度を変更することによって制御するこ
とができる。すなわち、塗膜厚を増加するためには、ポ
リシラザン含有組成物の固形分濃度を高くする(溶剤濃
度を低くする)ことができる。また、ポリシラザン含有
組成物を複数回塗布することによって、塗膜厚を更に増
加させることもできる。
【0033】本発明によると、このような方法で基材に
ポリシラザンをコーティングした後、その塗膜をセラミ
ックス化して実質的にSiO2からなるセラミックス膜
を得る。このセラミックス化は乾燥によって行うことが
できる。また任意に、乾燥後に更に酸化工程を施すこと
もできる。乾燥のための条件は、ポリシラザンの分子
量、構造等によって異なる。乾燥温度は、基材に合わせ
て適宜選択できるが、例えば、プラスチック(ポリカー
ボネート)基材の耐熱性を考慮すると、より低温でセラ
ミックス化するタイプのポリシラザンを用いて、例えば
120℃で1時間乾燥することが好ましい。昇温速度は
特に限定しないが、0.5〜10℃/分の緩やかな昇温
速度が好ましい。乾燥雰囲気は酸素中、空気中又は不活
性ガス等のいずれであってもよい。
【0034】上記の乾燥処理においては、Si−O、S
i−N、Si−H,N−H結合が存在する膜が形成され
る。この膜はまだSiO2への転化が不完全である。こ
の膜を酸化雰囲気に暴露することによって、膜のSiO
2化を更に進行させる。こうして、実質的にSiO2から
なるセラミックス膜を形成させる。酸化雰囲気として
は、次に述べる2つの方法及びのいずれか一方又は
両方を採用することが好ましい。
【0035】水蒸気雰囲気中での熱処理。圧力は特に
限定されるものではないが、1〜3気圧が現実的に適当
である。相対湿度は特に限定されるものではないが、1
0〜100%RHが好ましい。温度は室温以上で効果的
であるが、室温〜150℃が好ましい。熱処理時間は特
に限定されるものではないが、10分〜30日が現実的
に適当である。水蒸気雰囲気中での熱処理により、ポリ
シラザンの酸化又は水蒸気との加水分解が進行するの
で、上記のような低い加熱温度で、実質的にSiO2
らなる緻密な膜が表面から形成される。但し、このSi
2膜はポリシラザンに由来するため、窒素を原子百分
率で0.005〜5%含有する。この窒素含有量が5%
よりも多いと膜のSiO2化が不十分となり、所期の効
果(例えば耐擦傷性や硬度)が得られない。一方、窒素
含有量を0.005%よりも少なくすることは困難であ
る。好ましい窒素含有量は、原子百分率で0.1〜3%
である。
【0036】蒸留水中又は触媒を含有した蒸留水中に
浸す。触媒を使用する場合には、酸、塩基が好ましく、
その種類については特に限定されないが、例えば、トリ
エチルアミン、ジエチルアミン、モノエタノールアミ
ン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、n−
ヘキシルアミン、n−ブチルアミン、ジ−n−ブチルア
ミン、トリ−n−ブチルアミン、グアニジン、ピグアニ
ン、イミダゾール、1,8−ジアザビシクロ−〔5,
4,0〕−7−ウンデセン、1,4−ジアザビシクロ−
〔2,2,2〕−オクタン等のアミン類;水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、ピリジン、ア
ンモニア水等のアルカリ類;リン酸等の無機酸類;氷酢
酸、無水酢酸、プロピオン酸、無水プロピオン酸のよう
な低級モノカルボン酸、又はその無水物、シュウ酸、フ
マル酸、マレイン酸、コハク酸のような低級ジカルボン
酸又はその無水物、トリクロロ酢酸等の有機酸類;過塩
素酸、塩酸、硝酸、硫酸、スルホン酸、パラトルエンス
ルホン酸、三フッ化ホウ素及びその電気供与体との錯
体、等:SnCl4、ZnCl2、FeCl3、AlC
3、SbCl3、TiCl4などのルイス酸及びその錯
体等を使用することができる。好ましい触媒は塩酸であ
る。触媒の含有割合としては0.01〜50重量%、好
ましくは1〜10重量%である。保持温度としては、室
温から沸点までの温度にわたって有効である。保持時間
としては特に限定されるものではないが、10分〜30
日が現実的に適当である。蒸留水中又は触媒を含有した
蒸留水中に浸すことにより、(触媒が存在する場合には
ポリシラザンの酸化あるいは水との加水分解が更に加速
され)上記のような低い加熱温度で、実質的にSiO2
からなる緻密な膜が表面から形成される。但し、先に記
載したように、このSiO2膜はポリシラザンに由来す
るため、窒素を同様に原子百分率で0.005〜5%含
有する。こうして、本発明のポリシラザン含有組成物を
セラミックス化すると、シリカ系セラミックス高硬度膜
が塗布、硬化という通常の簡便な方法で得られる。
【0037】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
するが、本発明の技術的範囲がこれらにより限定される
ものではない。
【0038】参考例1[ペルヒドロポリシラザンの合
成] 内容積1lの四つ口フラスコにガス吹き込み管、メカニ
カルスターラー、ジュワーコンデンサーを装着した。反
応器内部を脱酸素した乾燥窒素で置換した後、四つ口フ
ラスコに脱気した乾燥ピリジンを490ml入れ、これ
を氷冷した。次に、ジクロロシラン51.9gを加える
と、白色固体状のアダクト(SiH2Cl2・2C5
5N)が生成した。反応混合物を氷冷し、撹拌しながら
水酸化ナトリウム管及び活性炭管を通して精製したアン
モニア51.0gを吹き込んだ後、100℃で加熱し
た。
【0039】反応終了後、反応混合物を遠心分離し、乾
燥ピリジンを用いて洗浄した後、更に乾燥窒素雰囲気下
で濾過して濾液850mlを得た。濾液5mlから溶媒
を減圧除去すると、樹脂状固体ペルヒドロポリシラザン
0.102gが得られた。
【0040】得られたポリマーの数平均分子量は、凝固
点降下法で(溶媒:乾燥ベンゼン)により測定したとこ
ろ、1120であった。IR(赤外吸収)スペクトル
(溶媒:乾燥o−キシレン;ペルヒドロポリシラザンの
濃度:10.2g/l)は、波数(cm-1)3390、
及び1180のN−Hに基づく吸収:2170のSi−
Hに基づく吸収:1040〜800のSi−N−Siに
基づく吸収を示した。IRスペクトルを図1に示す。
【0041】参考例2[ポリメチル(ヒドロ)シラザン
の合成] 内容積500mlの四つ口フラスコにガス吹き込み管、
メカニカルスターラー、ジュワーコンデンサーを装着し
た。反応器内部を脱酸素した乾燥窒素で置換した後、四
つ口フラスコにメチルジクロロシラン(CH3SiHC
2、24.3g,0.221mol)と乾燥ジクロロ
メタン300mlを入れた。反応混合物を氷冷し、撹拌
しながら乾燥アンモニア20.5g(1.20mol)
を窒素ガスと共に吹き込んでアンモニア分解を行った。
【0042】反応終了後、反応混合物を遠心分離した
後、濾過した。濾液から溶媒を減圧除去し、ポリメチル
(ヒドロ)シラザンを無色の液体として8.79g得
た。生成物の数平均分子量を凝固点降下法で(溶媒:乾
燥ベンゼン)により測定したところ、310であった。
【0043】内容積100mlの四つ口フラスコにガス
導入管、温度計、コンデンサー及び滴下ロートを装着
し、反応系内をアルゴンガスで置換した。四つ口フラス
コにテトラヒドロフラン12ml及び水酸化カリウム
0.189g(4.71mol)を入れ、磁気撹拌を開
始した。滴下ロートに上述のポリメチル(ヒドロ)シラ
ザン5.00g及び乾燥テトラヒドロフラン50mlを
入れ、これを水酸化カリウムに滴下した。室温で1時間
反応させた後、滴下ロートにヨウ化メタン1.60g
(11.3mmol)、及び乾燥テトラヒドロフラン1
mlを入れ、これを反応溶液に滴下した。室温で3時間
反応させた後、反応混合物の溶媒を減圧除去し、乾燥n
−ヘキサン40mlを加えて遠心分離し、濾過した。濾
液の溶媒を減圧除去すると、ポリメチル(ヒドロ)シラ
ザンが白色粉末として4.85g得られた。
【0044】生成したポリマーの数平均分子量は106
0であった。IR(赤外吸収)スペクトル〔溶媒:乾燥
o−キシレン;ポリメチル(ヒドロ)シラザンの濃度:
43.2g/l〕は、波数(cm-1)3380、及び1
170のN−Hに基づく吸収:2140のSi−Hに基
づく吸収:1250のSi−CH3に基づく吸収を示し
た。IRスペクトルを図2に示す。
【0045】実施例1 市販の乾燥済み4A型モレキュラーシーブ10gをテト
ラエトキシシラン50gに添加し、乾燥窒素雰囲気で4
8時間放置して脱水した。乾燥させたテトラエトキシシ
ラン40gに、参考例1で合成したペルヒドロポリシラ
ザン10gを、乾燥窒素雰囲気で撹拌しながら溶解し
た。これを乾燥窒素雰囲気で十分に乾燥させた容量10
0mlのガラス瓶に入れて密栓し、温度25℃で30日
間放置した。
【0046】放置後のポリマーの数平均分子量は、凝固
点降下法で(溶媒:乾燥ベンゼン)により測定したとこ
ろ、1170であり、参考例1の合成後のペルヒドロポ
リシラザンの分子量とほぼ等しかった。また、放置後の
IRスペクトルを図3に示す。波数(cm-1)337
0、及び1170のN−Hに基づく吸収:2150のS
i−Hに基づく吸収:1040〜780のSi−N−S
iに基づく吸収を示し、図1と比較して変化は見られな
かった。
【0047】放置後のポリマーをテフロン製メンブラン
フィルター(孔径0.2μm)で濾過後、市販のポリカ
ーボネート基板(100×100×1.0mmt)にフ
ローコートでコーティングを行い、120℃で1時間乾
燥させた。この基板を光学顕微鏡にて表面の観察を行っ
たところ、コーティング前と比較してポリカーボネート
基板に白濁などの変化は見られなかった。
【0048】実施例2 市販の乾燥済み4A型モレキュラーシーブ10gをテト
ラ−n−ブトキシシラン50gに添加し、乾燥窒素雰囲
気で48時間放置して脱水した。乾燥させたテトラ−n
−ブトキシシラン40gに、参考例1で合成したペルヒ
ドロポリシラザン10gを、乾燥窒素雰囲気で撹拌しな
がら溶解した。これを乾燥窒素雰囲気で十分に乾燥させ
た容量100mlのガラス瓶に入れて密栓し、温度25
℃で30日間放置した。
【0049】放置後のポリマーの数平均分子量は、凝固
点降下法で(溶媒:乾燥ベンゼン)により測定したとこ
ろ、1170であり、参考例1の合成後のペルヒドロポ
リシラザンの分子量とほぼ等しかった。また、放置後の
IRスペクトルは図3と同様のものであった。波数(c
-1)3370、及び1170のN−Hに基づく吸収:
2150のSi−Hに基づく吸収:1040〜780の
Si−N−Siに基づく吸収を示し、図1と比較して変
化は見られなかった。
【0050】放置後のポリマーをテフロン製メンブラン
フィルター(孔径0.2μm)で濾過後、市販のポリカ
ーボネート基板(100×100×1.0mmt)にフ
ローコートでコーティングを行い、120℃で1時間乾
燥させた。この基板を光学顕微鏡にて表面の観察を行っ
たところ、コーティング前と比較してポリカーボネート
基板に白濁などの変化は見られなかった。
【0051】実施例3 市販の乾燥済み4A型モレキュラーシーブ10gをテト
ラエトキシシラン50gに添加し、乾燥窒素雰囲気で4
8時間放置して脱水した。乾燥させたテトラエトキシシ
ラン40gに、参考例2で合成したポリメチル(ヒド
ロ)シラザン10gを、乾燥窒素雰囲気で撹拌しながら
溶解した。これを乾燥窒素雰囲気で十分に乾燥させた容
量100mlのガラス瓶に入れて密栓し、温度25℃で
30日間放置した。
【0052】放置後のポリマーの数平均分子量は、凝固
点降下法で(溶媒:乾燥ベンゼン)により測定したとこ
ろ、1100であり、参考例2の合成後のポリメチル
(ヒドロ)シラザンの分子量とほぼ等しかった。また、
放置後のIRスペクトルを図4に示す。波数(cm-1
3380、及び1170のN−Hに基づく吸収:214
0のSi−Hに基づく吸収:1250のSi−CH3
基づく吸収を示し、図2と比較して変化は見られなかっ
た。
【0053】放置後のポリマーをテフロン製メンブラン
フィルター(孔径0.2μm)で濾過後、市販のポリカ
ーボネート基板(100×100×1.0mmt)にフ
ローコートでコーティングを行い、120℃で1時間乾
燥させた。この基板を光学顕微鏡にて表面の観察を行っ
たところ、コーティング前と比較してポリカーボネート
基板に白濁などの変化は見られなかった。
【0054】実施例4 市販の乾燥済み4A型モレキュラーシーブ10gをテト
ラ−n−ブトキシシラン50gに添加し、乾燥窒素雰囲
気で48時間放置して脱水した。乾燥させたテトラ−n
−ブトキシシラン40gに、参考例2で合成したペルメ
チル(ヒドロ)シラザン10gを、乾燥窒素雰囲気で撹
拌しながら溶解した。これを乾燥窒素雰囲気で十分に乾
燥させた容量100mlのガラス瓶に入れて密栓し、温
度25℃で30日間放置した。
【0055】放置後のポリマーの数平均分子量は、凝固
点降下法で(溶媒:乾燥ベンゼン)により測定したとこ
ろ、1100であり、参考例2の合成後のポリメチル
(ヒドロ)シラザンの分子量とほぼ等しかった。また、
放置後のIRスペクトルは図4と同様のものであった。
波数(cm-1)3380、及び1170のN−Hに基づ
く吸収:2140のSi−Hに基づく吸収:1250の
Si−CH3に基づく吸収を示し、図2と比較して変化
は見られなかった。
【0056】放置後のポリマーをテフロン製メンブラン
フィルター(孔径0.2μm)で濾過後、市販のポリカ
ーボネート基板(100×100×1.0mmt)にフ
ローコートでコーティングを行い、120℃で1時間乾
燥させた。この基板を光学顕微鏡にて表面の観察を行っ
たところ、コーティング前と比較してポリカーボネート
基板に白濁などの変化は見られなかった。
【0057】比較例1 市販の乾燥済み4A型モレキュラーシーブ10gをメタ
キシレン50gに添加し、乾燥窒素雰囲気で48時間放
置して脱水した。乾燥させたメタキシレン40gに、参
考例1で合成したペルヒドロポリシラザン10gを、乾
燥窒素雰囲気で撹拌しながら溶解した。これを乾燥窒素
雰囲気で十分に乾燥させた容量100mlのガラス瓶に
入れて密栓し、温度25℃で30日間放置した。
【0058】放置後のポリマーの数平均分子量は、凝固
点降下法で(溶媒:乾燥ベンゼン)により測定したとこ
ろ、1170であり、参考例1の合成後のペルヒドロポ
リシラザンの分子量とほぼ等しかった。また、放置後の
IRスペクトルを図 に示す。波数(cm-1)337
0、及び1170のN−Hに基づく吸収:2150のS
i−Hに基づく吸収:1040〜780のSi−N−S
iに基づく吸収を示し、図1と比較して変化は見られな
かった。
【0059】放置後のポリマーをテフロン製メンブラン
フィルター(孔径0.2μm)で濾過後、市販のポリカ
ーボネート基板(100×100×1.0mmt)にフ
ローコートでコーティングを行い、120℃で1時間乾
燥させた。この基板においては白濁が観察された。これ
はメタキシレンがポリカーボネート基板を部分的に溶解
してしまったためと考えられる。
【0060】比較例2 市販の乾燥済み4A型モレキュラーシーブ10gをメタ
キシレン50gに添加し、乾燥窒素雰囲気で48時間放
置して脱水した。乾燥させたメタキシレン40gに、参
考例2で合成したペルメチル(ヒドロ)シラザン10g
を、乾燥窒素雰囲気で撹拌しながら溶解した。これを乾
燥窒素雰囲気で十分に乾燥させた容量100mlのガラ
ス瓶に入れて密栓し、温度25℃で30日間放置した。
【0061】放置後のポリマーの数平均分子量は凝固点
降下法(溶媒:乾燥ベンゼン)により測定したところ、
1100であり、参考例2の合成後のペルメチル(ヒド
ロ)シラザンの分子量とほぼ等しかった。また、放置後
のIRスペクトルを図6に示す。波数(cm~1)337
0、及び1170のN−Hに基づく吸収:2150のS
i−Hに基づく吸収:1250のSi−CH3に基づく
吸収を示し、図2と比較して変化は見られなかった。
【0062】放置後のポリマーをテフロン製メンブラン
フィルター(孔径0.2μm)で濾過後、市販のポリカ
ーボネート基板(100×100×1.0mmt)にフ
ローコートでコーティングを行い、120℃で1時間乾
燥させた。この基板においては白濁が観察された。これ
はメタキシレンがポリカーボネート基板を部分的に溶解
してしまったためと考えられる。
【0063】
【発明の効果】請求項1のポリシラザン組成物は、主と
して前記一般式(I)で表される構造単位からなる骨格
を有する数平均分子量が約100〜50,000のポリ
シラザン又はその変性物を、前記一般式(II)及び(II
I)で表される少なくとも1種のアルコキシオルガノシ
ラン類に溶解させてなるものとしたことから、ポリカー
ボネート樹脂やアクリル樹脂などのプラスチックを侵さ
ず、直接このようなプラスチックにコーティングするこ
とができるものであり、もちろん人体への悪影響がな
く、且つ取り扱い性も良好である。
【0064】請求項2のポリシラザン溶液の調製方法
は、主として前記一般式(I)で表される構造単位から
なる骨格を有する数平均分子量が約100〜50,00
0のポリシラザン又はその変性物を、前記一般式(II)
及び(III)で表される少なくとも1種のアルコキシオ
ルガノシラン類に添加し溶解させるという構成としたこ
とから、人体への悪影響なしに、直接プラスチックにコ
ーティングできるポリシラザン溶液を容易に得ることが
できる。
【0065】請求項3のコーティング用組成物は請求項
1のポリシラザン組成物を用いたことから、ポリカーボ
ネート樹脂やアクリル樹脂などのプラスチックに直接塗
布することができ、もちろん人体への悪影響がなく、且
つ取扱い性の良好なものである。
【0066】請求項4のセラミックス被膜付きプラスチ
ックは、請求項3のコーティング組成物をプラスチック
に塗布し、硬化して得られるものであることから、基板
が全く侵されておらず、耐熱性、耐摩耗性、耐蝕性等に
優れたセラミックスコーティング膜を有するものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】参考例1で得られたペルヒドロポリシラザンの
IRスペクトル図である。
【図2】参考例2で得られたポリメチル(ヒドロ)シラ
ザンのIRスペクトル図である。
【図3】実施例1で得られたペルヒドロポリシラザンの
IRスペクトル図である。
【図4】実施例3で得られたポリメチル(ヒドロ)シラ
ザンのIRスペクトル図である。
【図5】比較例1で得られたペルヒドロポリシラザンの
IRスペクトル図である。
【図6】比較例2で得られたペルヒドロポリシラザンの
IRスペクトル図である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主として下記一般式(I) 【化1】 (式中、R1、R2及びR3は、それぞれ独立に水素原
    子、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、ア
    リール基、若しくはこれらの基以外でフルオロアルキル
    基等のケイ素に直結する基が炭素である基、アルキルシ
    リル基、アルキルアミノ基又はアルコキシ基を表す。但
    し、R1、R2及びR3の少なくとも1つは水素原子であ
    る。)で表される構造単位からなる骨格を有する数平均
    分子量が約100〜50,000のポリシラザン又はそ
    の変性物を、下記一般式(II)及び(III) 【化2】 【化3】 (式中、R4及びR5はそれぞれ独立に炭素数20以下の
    アルキル基、ハロゲン化アルキル基、アルケニル基、シ
    クロアルキル基、アリール基、アルキルシリル基、アル
    キルアミノ基又はアルコキシ基を表し、少なくとも1個
    のR4及びR5はアルコキシ基である。)で表される少な
    くとも1種のアルコキシオルガノシラン類に溶解させて
    なることを特徴とするポリシラザン組成物。
  2. 【請求項2】 主として下記一般式(I) 【化1】 (式中、R1、R2及びR3は、それぞれ独立に水素原
    子、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、ア
    リール基、若しくはこれらの基以外でフルオロアルキル
    基等のケイ素に直結する基が炭素である基、アルキルシ
    リル基、アルキルアミノ基又はアルコキシ基を表す。但
    し、R1、R2及びR3の少なくとも1つは水素原子であ
    る。)で表される構造単位からなる骨格を有する数平均
    分子量が約100〜50,000のポリシラザン又はそ
    の変性物を、下記一般式(II)及び(III) 【化2】 【化3】 (式中、R4及びR5はそれぞれ独立に炭素数20以下の
    アルキル基、ハロゲン化アルキル基、アルケニル基、シ
    クロアルキル基、アリール基、アルキルシリル基、アル
    キルアミノ基又はアルコキシ基を表し、少なくとも1個
    のR4及びR5はアルコキシ基である。)で表される少な
    くとも1種のアルコキシオルガノシラン類に添加し溶解
    させることを特徴とするポリシラザン溶液の調製方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のポリシラザン組成物を用
    いたことを特徴とするコーティング用組成物。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のコーティング用組成物を
    プラスチックに塗布し、硬化して得られるセラミックス
    被膜付プラスチック。
JP34602195A 1995-12-11 1995-12-11 ポリシラザン組成物、ポリシラザン溶液の調製方法、該組成物を用いたコーティング用組成物及び該コーティング用組成物を用いて得られるセラミックス被膜付プラスチック Expired - Lifetime JP3696311B2 (ja)

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