JPH0827425A - コーティング用組成物、セラミックス被膜及び被膜の製法 - Google Patents

コーティング用組成物、セラミックス被膜及び被膜の製法

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JPH0827425A
JPH0827425A JP6167962A JP16796294A JPH0827425A JP H0827425 A JPH0827425 A JP H0827425A JP 6167962 A JP6167962 A JP 6167962A JP 16796294 A JP16796294 A JP 16796294A JP H0827425 A JPH0827425 A JP H0827425A
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coating composition
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 硬度、密着性、耐食性、透明性、緻密性、耐
汚染性、摺動性、特に撥水性に優れた被覆膜を容易に低
温で成膜できるコーティング用組成物及びコーティング
方法を提供する。 【構成】 セラミックス化温度が350℃以下であるポ
リシラザン系コーティング用組成物を構成するポリシラ
ザン系ポリマーに脂肪族フッ素化合物を反応付加させ
る。この組成物を基板に塗付し、150℃以下の温度で
熱処理した後、水蒸気雰囲気にさらす、あるいは触媒を
含有した水溶液中に浸す、あるいはその両方を用いる処
理を行なってセラミックス化することを特徴とするセラ
ミックス被膜の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はセラミックスコーティン
グ用組成物、これを用いるセラミックス被膜の製法及び
それによって得られる撥水性膜に係る。より特定的に
は、本発明は低温で容易に製造できる撥水性被膜とその
製法に向けられている。
【0002】
【従来の技術】
(1)物質の表面を撥水性にするための塗布処理方法と
しては、テフロン(ポリテトラフルオロエチレン)の塗
布、又はポリシロキサンを主成分とするシリコーンオイ
ルの塗布が知られている。 (2)又、シラザン類を使用した撥水性膜としてはパー
フルオロアルキル基もしくはパーフルオロアルキルエー
テル基を含んでなるオルガノシラザン共重合体を含む被
膜形成剤組成物が知られている(特開平5−31112
1号公報参照)。
【0003】(3)低温でセラミックス化できるポリシ
ラザンとして本願出願人は下記を開示している。 ケイ素アルコキシド添加系−特願平4−39595
号 アルコール添加系−特願平5−30750号 金属カルボン酸塩添加系−特願平5−93275号 アセチルアセトナト錯体添加系−特願平5−356
04号 金属微粒子添加系−特願平5−338524号 (4)低温セラミックス化プロセスとして、150℃以
下の低温で焼成しその後水蒸気雰囲気に曝すあるいは触
媒を含有した水溶液中に浸すあるいはその両方を用いる
技術を本出願人は特願平5−318118号に開示し
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記
(1)については、テフロンはガラスとの付着力が十分
でない、またテフロンが有機物質であるため硬度に劣る
という問題点があった。シリコーンオイルは摩擦性が十
分でなく、撥水の効果が持続しないという問題があっ
た。
【0005】(2)については、低温での焼成では塗布
膜が完全にセラミックス化しないので膜の硬度が十分で
なく、又高温で焼成しても、有機基、フッ素が飛散する
ため、よい特性の膜は得られないと思われる。上記問題
を解決し、硬度、密着性、耐食性、透明性、緻密性、耐
汚染性、摺動性、特に撥水性に優れた被覆膜を容易に低
温で成膜できるコーティング用組成物及びコーティング
方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記問題を
解決するために、硬度、密着性、耐食性、透明性、緻密
性、耐汚染性、摺動性等に優れたポリシラザン系コーテ
ィング用組成物に脂肪族フッ素化合物を反応あるいは混
合させた化合物を用いると、ポリシラザンの特性と撥水
性を合わせ持つコーティング用組成物が得られることを
見い出した。また、これに低温セラミックス化プロセス
を行うことによって、セラミックス化が進んだ特性の良
好な膜が得られることを見い出した。
【0007】すなわち、本発明は、上記目的を達成する
ために下記を提供する。 (1)セラミックス化温度が350℃以下であるポリシ
ラザン系コーティング用組成物を構成するポリシラザン
系ポリマーに脂肪族フッ素化合物を反応付加あるいは混
合して成ることを特徴とするコーティング組成物。 (2)上記(1)に記載のコーティング組成物を基板に
塗付し、150℃以下の温度で熱処理した後、水蒸気雰
囲気にさらす、あるいは触媒を含有した水溶液中に浸
す、あるいはその両方を用いる処理を行なってセラミッ
クス化することを特徴とするセラミックス被膜の製造方
法。
【0008】(3)上記(2)記載の方法で形成された
撥水性膜。 (4)上記(2)の方法で形成された撥水性膜付基材。 (5)ポリシラザン系コーティング用組成物が金属カル
ボン酸塩を含有してなるものである(1)のコーティン
グ用組成物。 (6)脂肪族フッ素化合物がフッ化アルキル基含有アル
コールである(1)のコーティング用組成物。
【0009】(7)脂肪族フッ素化合物がフッ化アルキ
ル基含有シラン化合物である(1)のコーティング用組
成物。 (8)基材がガラスである(4)の撥水性被膜付基材。 (9)基材がプラスチックである(4)の撥水性被膜付
基材。 本発明の基本コーティング用組成物としては、350℃
以下の温度で熱処理することによりセラミックス化する
ポリシラザン系コーティング組成物であれば特に制限は
ないが、例えば、下記の組成物を用いることができる。
【0010】(1)主として一般式(I):
【0011】
【化1】
【0012】(但し、R1 ,R2 ,R3 はそれぞれ独立
に水素原子、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキ
ル基、アリール基、またはこれらの基以外でケイ素に直
結する基が炭素である基、アルキルシリル基、アルキル
アミノ基、アルコキシ基を表わす。ただし、R1
2 ,R3 のうち少なくとも1つは水素原子である。)
で表わされる単位からなる主骨格を有する数平均分子量
が100〜5万のポリシラザンと、一般式(II): Si(OR4 4 (II) (式中、R4 は、同一でも異なっていてもよく、水素原
子、炭素原子数1〜20個を有するアルキル基またはア
リール基を表わし、少なくとも1個のR4 は上記アルキ
ル基またはアリール基である。)で表わされるケイ素ア
ルコキシドを加熱反応させて得られる、アルコキシド由
来ケイ素/ポリシラザン由来ケイ素原子比が0.001
〜3の範囲内かつ数平均分子量が約200〜50万のケ
イ素アルコキシド付加ポリシラザンを少なくとも含有す
るコーティング用組成物(特願平4−39595号参
照)。
【0013】(2)上記(1)において、ポリシラザン
に対して、ケイ素アルコキシドに代えてアルコールを反
応させて得られる、アルコール/ポリシラザン重量比が
0.001〜2の範囲内かつ数平均分子量が約100〜
50万のアルコール付加ポリシラザンを少なくとも含有
するコーティング用組成物(特願平5−30750号参
照)。
【0014】(3)上記(1)において、ポリシラザン
に対して、ケイ素アルコキシドに代えて、ニッケル、チ
タン、白金、ロジウム、コバルト、鉄、ルテニウム、オ
スミウム、パラジウム、イリジウム、アルミニウムの群
から選択される少なくとも一種の金属を反応させて得ら
れる、金属カルボン酸塩/ポリシラザン重量比が0.0
00001〜2の範囲内かつ数平均分子量が約200〜
50万の金属カルボン酸塩付加ポリシラザンを少なくと
も含有するコーティング用組成物(特願平5−9327
5号参照)。
【0015】(4)上記(1)において、ポリシラザン
に代えて、金属としてニッケル、白金、パラジウム又は
アルミニウムを含むアセチルアセトナト錯体を反応させ
て得られる、アセチルアセトナト錯体/ポリシラザン重
量比が0.000001〜2の範囲内かつ数平均分子量
が約200〜50万のアセチルアセトナト錯体付加ポリ
シラザンを少なくとも含有するコーティング用組成物
(特願平5−35604号参照)。
【0016】(5)上記(1)のポリシラザンを主成分
とするコーティング溶液に、金属の微粒子を添加したこ
とを特徴とするコーティング用組成物(特願平5−33
8524号参照)。これらのうちでは、特に(3)の金
属カルボン酸塩添加系が好ましい。上記において用いる
ポリシラザンは、分子内に少なくともSi−H結合、あ
るいはN−H結合を有するポリシラザンであればよく、
ポリシラザン単独は勿論のこと、ポリシラザンと他のポ
リマーとの共重合体やポリシラザンと他の化合物との混
合物でも利用できる。
【0017】用いるポリシラザンには、鎖状、環状、あ
るいは架橋構造を有するもの、あるいは分子内にこれら
複数の構造を同時に有するものがあり、これら単独でも
あるいは混合物でも利用できる。用いるポリシラザンの
代表例としては下記のようなものがあるが、これらに限
定されるものではない。ペルヒドロポリシラザンが好ま
しい。
【0018】一般式(I)でR1 ,R2 、及びR3 に水
素原子を有するものは、ペルヒドロポリシラザンであ
り、その製造法は例えば特公昭63−16325号公
報、D.SeyferthらCommunication of Am.Cer.Soc., C-1
3, January 1983. に報告されている。これらの方法で
得られるものは、種々の構造を有するポリマーの混合物
であるが、基本的には分子内に鎖状部分と環状部分を含
み、
【0019】
【化2】
【0020】の化学式で表わすことができる。ペルヒド
ロポリシラザンの構造の一例を示すと下記の如くであ
る。
【0021】
【化3】
【0022】一般式(I)でR1 及びR2 に水素原子、
3 にメチル基を有するポリシラザンの製造方法は、D.
SeyferthらPolym.Prepr., Am.Chem.Soc., Div.Polym.Ch
em.,25, 10(1984)に報告されている。この方法により得
られるポリシラザンは、繰り返し単位が−(SiH2
CH3 )−の鎖状ポリマーと環状ポリマーであり、いず
れも架橋構造をもたない。
【0023】一般式(I)でR1 及びR3 に水素原子、
2 に有機基を有するポリオルガノ(ヒドロ)シラザン
の製造法は、D.SeyferthらPolym.Prepr., Am.Chem.So
c., Div.Polym.Chem., 25, 10(1984)、特開昭61−8
9230号公報、同62−156135号公報に報告さ
れている。これらの方法により得られるポリシラザンに
は、−(R2 SiHNH)−を繰り返し単位として、主
として重合度が3〜5の環状構造を有するものや(R3
SiHNH)x 〔(R2 SiH)1.5 N〕1-x (0.4
<x<1)の化学式で示せる分子内に鎖状構造と環状構
造を同時に有するものがある。
【0024】一般式(I)でR1 に水素原子、R2 及び
3 に有機基を有するポリシラザン、またR1 及びR2
に有機基、R3 に水素原子を有するものは−(R1 2
SiNR3 )−を繰り返し単位として、主に重合度が3
〜5の環状構造を有している。用いるポリシラザンは、
上記の如く一般式(I)で表わされる単位からなる主骨
格を有するが、一般式(I)で表わされる単位は、上記
にも明らかな如く環状化することがあり、その場合には
その環状部分が末端基となり、このような環状化がされ
ない場合には、主骨格の末端はR1 ,R2 ,R3 と同様
の基又は水素であることができる。
【0025】ポリオルガノ(ヒドロ)シラザンの中に
は、D.SeyferthらCommunication of Am.Cer.Soc., C-13
2, July 1984. が報告されている様な分子内に架橋構造
を有するものもある。一例を示すと下記の如くである。
【0026】
【化4】
【0027】また、特開昭49−69717に報告され
ている様なR1 SiX3 (X:ハロゲン)のアンモニア
分解によって得られる架橋構造を有するポリシラザン
(R1Si(NH)x )、あるいはR1 SiX3 及びR2
2SiX2 の共アンモニア分解によって得られる下記の
構造を有するポリシラザンも出発材料として用いること
ができる。
【0028】
【化5】
【0029】さらに、下記の構造(式中、側鎖の金属原
子であるMは架橋をなしていてもよい)の如く金属原子
を含むポリメタロシラザンも出発材料として用いること
ができる。
【0030】
【化6】
【0031】また、特開昭62−195024号に報告
されている様なポリシロキサザン、特開平2−8443
7号に報告されている様なボロシラザン、特開昭63−
81122号、特開昭63−191832号、特開平2
−77427号に報告されている様なポリメタロシラザ
ン、特開平1−138108号、特開平1−13810
7号、特開平1−203429号、特開平1−2034
30号、特開平4−63833号、特願平3−3201
67号に報告されている様な改質ポリシラザン、特開平
2−175726号、特開平1−138107号、特開
平5−86200号、特開平5−331293号、特開
平3−31326号に報告されている様な共重合ポリシ
ラザンも好適に使用できる。
【0032】用いるポリシラザンの分子量は数平均分子
量で100〜5万、より好ましくは500〜10,00
0である。分子量が小さすぎると焼成時の収率が低く、
実用的でなく、一方分子量が、大きすぎると溶液の安定
性が低く、健全な膜が得られない。この様なポリシラザ
ンと反応させて、コーティング用組成物のセラミックス
化温度を低下させることができ、あるいは金属微粒子を
添加するだけでもセラミックス化温度を低下させること
ができる。
【0033】用いるケイ素アルコキシドに特に制約はな
いが、反応性の点で、式(I)におけるR4 はC1 〜C
20のアルキル基が好ましく、C1 〜C10のアルキル基が
より好ましく、C1 〜C4 のアルキル基が最も好まし
い。ポリシラザンとケイ素アルコキシドとの混合比は、
アルコキシド由来Si/ポリシラザン由来Si原子比が
0.001から60になるように、好ましくは0.01
から5になるように、さらに好ましくは0.05から
2.5になる様に加える。ケイ素アルコキシドの添加量
をこれより増やすとケイ素アルコキシドが未反応のまま
回収され、また、少ないと十分な効果が得られない。
【0034】用いるアルコールは沸点110℃以上のア
ルコールが好ましい。例を挙げるとブタノール、ヘキサ
ノール、オクタノール、ノナノール、メトキシエタノー
ル、エトキシエタノール、フルフリルアルコール等があ
る。ポリシラザンとアルコールとの混合比は、アルコー
ル/ポリシラザン重量比が0.001から2になるよう
に、好ましくは0.01から1になるように、さらに好
ましくは0.05から0.5になる様に加える。アルコ
ールの添加量をこれより増やすとポリシラザンの分子量
が上がり過ぎてゲル化し、また、少ないと十分な効果が
得られない。
【0035】用いる金属カルボン酸塩は、式(RCO
O)n M〔式中、Rは脂肪族基または脂環基で炭素数1
〜22のものを表わし、MはNi,Ti,Pt,Rh,
Co,Fe,Ru,Os,Pd,Ir,Alからなる群
より選択される少なくとも1種の金属を表わし、nはM
の原子価である。〕で表わされる化合物である。また、
金属カルボン酸塩は無水物でも水和物でもよい。
【0036】ポリシラザンと金属カルボン酸塩との混合
比は、金属カルボン酸塩/ポリシラザン重量比が0.0
00001から2になるように、好ましくは0.001
から1になるように、さらに好ましくは0.01から
0.5になる様に加える。金属カルボン酸塩の添加量を
これより増やすとポリシラザンの分子量が上がり過ぎて
ゲル化し、また、少ないと十分な効果が得られない。
【0037】用いるアセチルアセトナト錯体は、アセチ
ルアセトン(2,4−ペンタジオン)から酸解離により
生じた陰イオンacac- が金属原子に配位した錯体で
あり、一般的には式 (CH3 COCHCOCH3 n M〔式中、Mはn値の
金属を表す。〕 で表わされる。
【0038】ポリシラザンとアセチルアセトナト錯体と
の混合比は、アセチルアセトナト錯体/ポリシラザン重
量比が0.000001から2になるように、好ましく
は0.001から1になるように、さらに好ましくは
0.01から0.5になる様に加える。アセチルアセト
ナト錯体の添加量をこれより増やすとポリシラザンの分
子量が上がり過ぎてゲル化し、また、少ないと十分な効
果が得られない。
【0039】次に、ポリシラザンと添加化合物との反応
についてケイ素アルコキシドの場合を用いて説明する
が、他の化合物の場合もほぼ同様であることができる。
反応は、無溶媒で行なうこともできるが、有機溶媒を使
用する時に比べて、反応制御が難しく、ゲル状物質が生
成する場合もあるので、一般に有機溶媒を用いた方が良
い。溶媒としては、芳香族炭化水素、脂肪族炭化水素、
脂環式炭化水素の炭化水素溶媒、ハロゲン化炭化水素、
脂肪族エーテル、脂環式エーテル類、芳香族アミン類が
使用できる。好ましい溶媒としては、例えばベンゼン、
トルエン、キシレン、塩化メチレン、クロロホルム、n
−ヘキサン、エチルエーテル、テトラヒドロフラン、ピ
リジン、メチルピリジン等があげられる。また反応に対
して不活性な雰囲気、例えば、窒素、アルゴン等の雰囲
気中において反応を行なうことが必要であり、空気中の
ような酸化性雰囲気中で行なうと、原料のポリシラザン
及びケイ素アルコキシドの酸化や加水分解が起こるため
好ましくない。
【0040】反応を促進させるために触媒を使用するこ
とも可能である。この場合の触媒としては室温硬化性シ
リコーン樹脂用触媒として公知のものの中から適宜選択
することができる。このような触媒としては、例えば、
オクチル酸亜鉛、オクチル酸スズ、オクチル酸コバル
ト、オレイン酸スズのようなカルボン酸金属塩、ジブチ
ルスズジラウレート、ジブチルスズジオクテート、ジブ
チルスズジアセテートのような四価スズ化合物等が挙げ
られる。触媒の配合量は反応条件にもよるが、ポリシラ
ザン100重量部に対し0.01〜10重量部であり、
好ましくは0.05〜5重量部である。
【0041】また、反応促進剤としてエポキシ化合物を
併用することも可能である。この場合のエポキシ化合物
としてはエチレンオキシド、プロピレンオキシド、スチ
レンオキシド、アリルグリシジルエーテル、フェニルグ
リシジルエーテル、グリシドール等が挙げられる。配合
量は反応条件にもよるが、ポリシラザン100重量部に
対し0.1〜20重量部である。
【0042】反応温度は広い範囲にわたって変更するこ
とができ、例えば有機溶媒を使用する場合には、その有
機溶媒の沸点以下の温度に加熱してもよいが、数平均分
子量の高い固体を得るには、引続き有機溶媒の沸点以上
に加熱して有機溶媒を留去させて反応を行なうこともで
きる。反応温度は、ケイ素アルコキシド付加ポリシラザ
ンの熱分解によるゲル化を防ぐため、一般に400℃以
下にするのが好ましい。
【0043】反応時間は特に重要ではないが、通常、1
〜50時間程度である。反応は一般に常圧付近で行なう
のが好ましく、真空中や高い減圧中で反応を行なうと、
低分子量成分やケイ素アルコキシドが系外に留出するた
め収率が低下するので好ましくない。生成物のケイ素ア
ルコキシド付加ポリシラザンと出発原料のケイ素アルコ
キシドとは、ケイ素アルコキシドの減圧留去あるいはゲ
ルパーミエーションクロマトグラフィー、高速液体クロ
マトグラフィーによって分離することができる。
【0044】前記ケイ素アルコキシド付加ポリシラザン
を用いてコーティング用組成物を調製するには、通常ケ
イ素アルコキシド付加ポリシラザンを溶剤に溶解させれ
ばよい。溶剤としては、脂肪族炭化水素、脂環式炭化水
素、芳香族炭化水素の炭化水素溶媒、ハロゲン化メタ
ン、ハロゲン化エタン、ハロゲン化ベンゼン等のハロゲ
ン化炭化水素、脂肪族エーテル、脂環式エーテル等のエ
ーテル類が使用できる。好ましい溶媒は、塩化メチレ
ン、クロロホルム、四塩化炭素、ブロモホルム、塩化エ
チレン、塩化エチリデン、トリクロロエタン、テトラク
ロロエタン等のハロゲン化炭化水素、エチルエーテル、
イソプロピルエーテル、エチルブチルエーテル、ブチル
エーテル、1,2−ジオキシエタン、ジオキサン、ジメ
チルジオキサン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピ
ラン等のエーテル類、ペンタンヘキサン、イソヘキサ
ン、メチルペンタン、ヘプタン、イソヘプタン、オクタ
ン、イソオクタン、シクロペンタン、メチルシクロペン
タン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の炭化水素
等である。
【0045】これらの溶剤を使用する場合、前記ケイ素
アルコキシド付加ポリシラザンの溶解度や溶剤の蒸発速
度を調節するために、2種類以上の溶剤を混合してもよ
い。溶剤の使用量(割合)は採用するコーティング方法
により作業性がよくなるように選択され、またケイ素ア
ルコキシド付加ポリシラザンの平均分子量、分子量分
布、その構造によって異なるので、コーティング用組成
物中溶剤は90重量%程度まで混合することができ、好
ましくは10〜50重量%の範囲で混合することができ
る。
【0046】また溶剤濃度はケイ素アルコキシド付加ポ
リシラザンの平均分子量、分子量分布、その構造によっ
て異なるが、通常0〜90重量%の範囲で良い結果が得
られる。また、本発明は前記ポリシラザンを用いたコー
ティング用組成物に金属微粒子を添加した系にも適用さ
れるが、その金属微粒子としては、特に限定されない
が、Au,Ag,Pd,Niが好ましく、特にAgが好
ましい。
【0047】金属微粒子の粒径は0.5μmより小さい
ことが好ましく、0.1μm以下がより好ましく、0.
05μmより小さいことがさらに好ましい。金属微粒子
の粒径が大きいと触媒としての効果が小さく、また溶液
中で沈降するので好ましくない。特に独立分散超微粒子
と呼ばれる粒径50〜100Å(0.005〜0.01
μm)のAu,Ag,Pdなどの超微粒子をα−テルピ
ネオールなどの高沸点アルコールのような分散液に分散
させたものは、分散液(10〜70wt%濃度)のまま、
あるいはキシレンなどコーティング液の溶剤で希釈した
分散液を添加し、スターラーで10〜60分程度撹拌す
るだけでよく、一般の微粒子の場合のように、ボールミ
ルや超音波分散により、さらには分散剤を用いて、均一
に分散させる必要がないので、非常に好適である。
【0048】金属微粒子の好ましい添加量は、ポリシラ
ザン100重量部に対して0.01〜10重量部、より
好ましくは0.05〜5重量部である。添加量が少ない
と効果がなく、一方多すぎると金属微粒子の凝集部が膜
の欠陥となるので好ましくない。前記の如く、金属微粒
子はポリシラザンコーティング溶液に均一に分散させる
べきである。均一に分散させる方法としては独立分散超
微粒子の分散液の場合は、スターラーによる撹拌で十分
であるが、一般の金属微粒子の場合には必要に応じ予め
市販の分散剤を添加したシラザン溶液中でボールミル、
振動ミルなどにより混合、分散して均一なコーティング
液とするなどによる。
【0049】本発明では、上記の如き、ポリシラザン系
コーティング用組成物のポリシラザンに脂肪族フッ素化
合物を反応あるいは混合させる。用いる脂肪族フッ素化
合物としては、フッ化アルキル基含有アルコール、例え
ば、F(CF2 n CH2 OH,F(CF2 n CH2
CH2 OH,F(CF2n (CH2 m OH,(CF
3 2 CF(CF2 n (CH2 m OH,H(C
2 n (CH2 m OH,(CF3 2 CHOH,C
3 CHFCF2 CH 2 OH,(CH3 2 C(C
3 )CH2 OH〔これらの式中、n=約1〜10、m
=約1〜10〕、あるいはフッ化アルキル基含有シラン
化合物、例えば、CF3 CH2 CH2 Si(OCH3
3 ,CH3 (CF2 5 CH2 CH2 Si(OCH3
3 ,CF3 (CF2 7 CH2 CH2 Si(OCH3
3 ,CF3 (CF2 7 CH2 CH2 CH3 Si(OC
3 2 等、さらにはCF3 (CF27 CH2 CH2
SiCl3 等、あるいはこれらの部分加水物などが採用
できる。などが挙げられる。
【0050】ポリシラザンと脂肪族フッ素化合物の反応
あるいは混合は、上記のポリシラザンと各種化合物との
反応と同様であることができる。あるいは混合すればよ
い。例えば、脂肪族フッ素化合物がフッ化アルキル基含
有アルコールであれば、上記のポリシラザンとアルコー
ルの反応と同様であることができる。フッ化アルキル基
含有シラン化合物の場合は単に混合すればよい。
【0051】ポリシラザンと脂肪族フッ素化合物との混
合比は、脂肪族フッ素化合物/ポリシラザン(低温セラ
ミックス化タイプのポリシラザン)の重量比が0.00
1〜2、好ましくは0.001〜0.5になる様に加え
る。脂肪族フッ素化合物の添加量をこれより増やすとポ
リシラザンの分子量が上がり過ぎてゲル化し、また、少
ないと十分な効果が得られない。
【0052】なお、用いる溶媒としては、用いる脂肪族
フッ素化合物を溶解するものであればよく、例えば、キ
シレン、トルエンがポリシラザンと脂肪族フッ素化合物
の両者を安定的に溶解するので好ましく、テトラヒドロ
フラン(THF)、メチルエチルケトン(MEK)、ジ
メチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド
(DMA)、ジエチルアセトアミド(DEA)、n−ブ
チルカルビトールアセテート(BCA)、メチルイソブ
チルケトン(MIBK)、メチルメトキシプロピオネー
ト(MMP)、ジエチルホルムアミド(DEP)がポリ
シラザンを変質させないので好ましい。
【0053】本発明のコーティング組成物の溶媒量は、
最終コーティング組成物(溶液)を基準にして20〜9
5重量%(固形分80〜5重量%)がよい。また、本発
明においては、必要に応じて適当な充填剤を加えてもよ
い。充填剤の例としてはシリカ、アルミナ、ジルコニ
ア、マイカを始めとする酸化物系無機物あるいは炭化珪
素、窒化珪素等の非酸化物系無機物の微粉等が挙げられ
る。また用途によってはアルミニウム、亜鉛、銅等の金
属粉末の添加も可能である。さらに充填剤の例を詳しく
述べれば、ケイ砂、石英、ノバキュライト、ケイ藻土な
どのシリカ系:合成無定形シリカ:シリカゾル:フッ化
カルシウム、フッ化マグネシウムなどのフッ化物:カオ
リナイト、雲母、滑石、ウオラストナイト、アスベス
ト、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム等のケイ酸
塩:ガラス粉末、ガラス球、中空ガラス球、ガラスフレ
ーク、泡ガラス球等のガラス体:窒化ホウ素、炭化ホウ
素、窒化アルミニウム、炭化アルミニウム、窒化ケイ
素、炭化ケイ素、ホウ化チタン、窒化チタン、炭化チタ
ン等の非酸化物系無機物:炭酸カルシウム:酸化亜鉛、
アルミナ、マグネシア、酸化チタン、酸化ベリリウム等
の金属酸化物:硫酸バリウム、二硫化モリブデン、二硫
化タングステン、弗化炭素その他無機物:アルミニウ
ム、ブロンズ、鉛、ステンレススチール、亜鉛等の金属
粉末:カーボンブラック、コークス、黒鉛、熱分解炭
素、中空カーボン球等のカーボン体等があげられる。
【0054】これら充填剤は、針状(ウィスカーを含
む。)、粒状、鱗片状等種々の形状のものを単独又は2
種以上混合して用いることができる。又、これら充填剤
の粒子の大きさは1回に塗布可能な膜厚よりも小さいこ
とが望ましい。また充填剤の添加量はポリシラザン1重
量部に対し、0.05重量部〜10重量部の範囲であ
り、特に好ましい添加量は0.2重量部〜3重量部の範
囲である。又、充填剤の表面をカップリング剤処理、蒸
着、メッキ等で表面処理して使用してもよい。
【0055】コーティング用組成物には、必要に応じて
各種顔料、レベリング剤、消泡剤、帯電防止剤、紫外線
吸収剤、pH調整剤、分散剤、表面改質剤、可塑剤、乾燥
促進剤、流れ止め剤を加えてもよい。こうして得られた
本発明のコーティング用組成物は、基材に1回又は2回
以上塗布した後、焼成してセラミックス化することがで
きる。
【0056】コーティング組成物を塗布する基盤は、特
に限定されず、ガラス、金属、セラミックス、プラスチ
ックス等のいずれでもよい。コーティングとしての塗布
手段としては、通常の塗布方法、つまり浸漬、ロール塗
り、バー塗り、刷毛塗り、スプレー塗り、フロー塗り等
が用いられる。又、塗布前に基盤をヤスリがけ、脱脂、
各種ブラスト等で表面処理しておくとコーティング組成
物の付着性能は向上する。
【0057】このような方法でコーティングし、充分乾
燥させた後、加熱・焼成する。この焼成によって金属微
粒子含有ポリシラザンは架橋、縮合、あるいは、焼成雰
囲気によっては酸化、加水分解して硬化し、強靱な被覆
を形成する。上記焼成条件はポリシラザンの分子量や構
造などによって異なる。昇温速度は特に限定しないが、
0.5〜10℃/分の緩やかな昇温速度が好ましい。好
ましい焼成温度は350℃以下である。焼成雰囲気は酸
素中、空気中あるいは不活性ガス等のいずれであっても
よいが、空気中がより好ましい。
【0058】しかしながら、本発明によれば、低温セラ
ミックス化プロセスを採用することが好ましい。すなわ
ち、コーティング用組成物を基材に塗布した後、150
℃以下の温度で加熱し、または水蒸気雰囲気にさらし、
あるいはこれら両方の処理を伴なう処理を行なって成膜
することにより、脂肪族フッ素化合物の分解、飛散を防
止し、膜中にとどめることができる。この膜中の脂肪族
フッ素化合物の存在により、撥水性が発現する。このよ
うにして作成した膜は、Si−O結合あるいはSi−N
結合を主体とするセラミックス部分と脂肪族フッ素化合
物からなる有機質部分が微細なレベルで複合化した緻密
な膜であると言える。この膜はフィラーを添加したもの
と異なり、微細な構造レベルでハイブリッド化したコー
ティングが得られる。そして、ポリシラザンと脂肪族フ
ッ素化合物の割合を任意に変えることにより、硬度に重
点をおいたものから、撥水性に重点をおいたものまで、
広範囲に特性を実現出来る。
【0059】
【実施例】実施例1 (コーティング溶液の調製及び成膜)東燃製ペルヒドロ
ポリシラザンType−1(PHPS−1;数平均分子
量900)の20%キシレン溶液10gに酢酸パラジウ
ム(II)(エヌ・イー・ケムキャット(株)製)の0.
5%キシレン溶液4gを添加し、大気中、20℃で3時
間撹拌しながら反応を行った。
【0060】次に、2,2,3,3,3−ペンタフロロ
プロパノールを0.3g添加し、大気中、20℃で3時
間撹拌しながら反応を行った。更に濃縮して濃度20wt
%の溶液を調製した。本溶液の数平均分子量はGPCに
より測定したところ1000であった。この溶液をコー
ティング液とし、孔径0.2μmのPTFE製フィルタ
ーで濾過後、ソーダライムガラス基板にディップコーテ
ィングにより、膜を形成させ、大気雰囲気下150℃で
1時間予備硬化させた。更に80%RH(相対湿度)中、
大気圧下で95℃×3h加熱した。この膜についてIR
測定をしたところ、Si−Oの吸収のみが認められ、セ
ラミックス化していた。この膜の厚さは触針式記録計で
測定したところ、1μmであった。 (撥水性試験)大気中での純水に対する接触角を測定し
たところ、90度であった。 (鉛筆硬度試験)得られたコーティングサンプルの鉛筆
硬度を測定したところ、9Hであった。 実施例2 (コーティング溶液の調製及び成膜)東燃製ペルヒドロ
ポリシラザンType−1(PHPS−1;数平均分子
量900)の20%キシレン溶液10gに酢酸パラジウ
ム(II)の0.5%キシレン溶液4gを添加し、大気
中、20℃で3時間撹拌しながら反応を行った。
【0061】次に、2−(パーフロロオクチル)エタノ
ールの1%キシレン溶液を2g添加し、大気中、20℃
で3時間撹拌しながら反応を行った。更に濃縮して濃度
20wt%の溶液を調製した。本溶液の数平均分子量はG
PCにより測定したところ1000であった。この溶液
をコーティング液とし、孔径0.2μmのPTFE製フ
ィルターで濾過後、ソーダライムガラス基板にディップ
コーティングにより、膜を形成させ、大気雰囲気下15
0℃で1時間予備硬化させた。更に80%RH(相対湿
度)中、大気圧下で95℃×3h加熱した。この膜の厚
さは触針式記録計で測定したところ、1μmであった。 (撥水性試験)大気中での純水に対する接触角を測定し
たところ、100度であった。 (鉛筆硬度試験)得られたコーティングサンプルの鉛筆
硬度を測定したところ、9Hであった。 実施例3 〔フッ化アルキル基含有シラン化合物添加の
例〕 (コーティング溶液の調製及び成膜)東燃製ペルヒドロ
ポリシラザンType−1(PHPS−1;数平均分子
量900)の20%キシレン溶液10gに酢酸パラジウ
ム(II)の0.5%キシレン溶液4gを添加し、大気
中、20℃で3時間撹拌しながら反応を行った。本溶液
の数平均分子量はGPCにより測定したところ1000
であった。(これを溶液Aとする) 次に、3−3−3−トリフロロプロピルトリメトキシシ
ランの2%イソプロピルアルコール溶液を50g用意
し、これに60%硝酸1gを添加し、大気中、20℃で
24時間撹拌しながら反応させ、部分加水分解物を得
た。この溶液に更にキシレンを50g加え、エバポレー
タにて濃縮する工程を2回繰り返し、キシレンに溶媒置
換された濃度20wt%の溶液を調製した。(これを溶液
Bとする) 次に、溶液A14gに対し、溶液Bを0.1g添加し
た。
【0062】この溶液をコーティング液とし、孔径0.
2μmのPTFE製フィルターで濾過後、ソーダライム
ガラス基板にディップコーティングにより、膜を形成さ
せ、大気雰囲気下150℃で1時間予備硬化させた。更
に80%RH(相対湿度)中、大気圧下で95℃×3h加
熱した。 (撥水性試験)大気中での純水に対する接触角を測定し
たところ、100度であった。 (鉛筆硬度試験)得られたコーティングサンプルの鉛筆
硬度を測定したところ、9Hであった。
【0063】
【発明の効果】本発明によれば、硬度、密着性、耐食
性、透明性、緻密性、耐汚染性、摺動性、特に撥水性に
優れた被覆膜を容易に低温で成膜できるコーティング用
組成物及びコーティング方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例のIRチャートである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C10M 109/02 (C10M 109/02 107:50 105:52) C10N 50:08

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミックス化温度が350℃以下であ
    るポリシラザン系コーティング用組成物を構成するポリ
    シラザン系ポリマーに脂肪族フッ素化合物を反応付加あ
    るいは混合して成ることを特徴とするコーティング組成
    物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のコーティング組成物を基
    板に塗付し、150℃以下の温度で熱処理した後、水蒸
    気雰囲気にさらす、あるいは触媒を含有した水溶液中に
    浸す、あるいはその両方を用いる処理を行なってセラミ
    ックス化することを特徴とするセラミックス被膜の製造
    方法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の方法で形成された撥水性
    膜付基材。
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