JPH09156225A - 感熱記録体用バインダー組成物及び感熱記録体 - Google Patents

感熱記録体用バインダー組成物及び感熱記録体

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JPH09156225A
JPH09156225A JP7345860A JP34586095A JPH09156225A JP H09156225 A JPH09156225 A JP H09156225A JP 7345860 A JP7345860 A JP 7345860A JP 34586095 A JP34586095 A JP 34586095A JP H09156225 A JPH09156225 A JP H09156225A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シャープで高感度な画像が得られる感熱記録
体のアンダーコート層用のバインダー組成物及びこれを
用いた感熱記録体を提供する。 【解決手段】 ラジカル重合性基を有する乳化剤を用い
て合成したSBRラテックス及びモルホリンのエチレン
オキシド1モル付加物のメタクリル酸エステルの重合体
を含む感熱記録紙のアンダーコート層用バインダー組成
物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、感熱記録体用バイ
ンダー組成物及び感熱記録体に関し、さらに詳しくは、
シャープで高感度な画像が得られる感熱記録体のアンダ
ーコート層用のバインダー組成物及びこれを用いた感熱
記録体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、感熱記録体において、画像のシャ
ープネスと感度を高めるために樹脂ラテックスをバイン
ダーとして用いたアンダーコート層を設けることが知ら
れている(例えば特開昭54−23545号公報)。さ
らに、アンダーコート層表面の平滑性を高めて高い感度
を達成するため、粗さ指数が小さい原紙にアンダーコー
ト層を設けた感熱記録体(特開平2−276673号公
報)が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、アンダーコー
ト層表面を平滑にしても、従来のアンダーコート層は断
熱性が不十分であるため加熱部分の周辺も発色し、画像
のシャープネスが不十分となるという問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、断熱性が優
れたアンダーコート層について鋭意検討した結果、アン
ダーコート層用のバインダーとして、加熱乾燥時の加熱
によって急激に増粘・ゲル化する、いわゆる感温ゲル化
性ラテックスを用いることによって、アンダーコート層
がポーラスで嵩高くなり、その結果断熱性が向上し、こ
のアンダーコート層を用いた感熱記録体は画像のシャー
プネスと感度が向上することを見いだし本発明に到達し
た。
【0005】すなわち本発明は、支持体上に、フィラー
およびそのバインダーを含むアンダーコート層と、感熱
発色層とを設けた感熱記録体のアンダーコート層用バイ
ンダーであって、樹脂ラテックス(A)と、一定の温度
を境界にして親水性と疎水性が可逆的に変化する重合体
(B)とからなり、ラテックス(A)の液相中の乳化剤
量が、0または0.01mmol/g以下であることを
特徴とする感熱記録体のアンダーコート層用バインダー
組成物;並びに、支持体上に、フィラーおよびそのバイ
ンダーを含むアンダーコート層と、感熱発色層とを設け
た感熱記録体であって、アンダーコート層の形成に用い
られるバインダーが上記バインダー組成物である感熱記
録体。
【0006】本発明において樹脂ラテックス(A)は、
液相中の乳化剤量が0または0.01mmol/g(樹
脂)以下の樹脂ラテックスである。(A)の種類には特
に制限は無く、例えば、ビニル重合体(アクリル系樹
脂、スチレン−アクリル系樹脂、スチレン−ブタジエン
系樹脂、ブタジエン−アクリロニトリル系樹脂、酢酸ビ
ニル系樹脂、エチレン−酢酸ビニル系樹脂、エチレン/
プロピレン系樹脂、ポリブタジエン系樹脂等)、ポリウ
レタン樹脂、ポリウレタンウレア樹脂、天然ゴム等の樹
脂のラテックスが挙げられる。
【0007】(A)のうち、ビニル重合体は、各種ラジ
カル重合性モノマーの(共)重合体であり、ラジカル重
合性モノマーとしては、例えば、アクリル系モノマー
[メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリ
レート、ブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル
(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレー
ト、オクタデシル(メタ)アクリレート、グリシジル
(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アク
リレート、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレ
ート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレー
ト、(メタ)アクリロイルオキシポリグリセロール、
N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、
N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレー
ト、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレー
ト、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレ
ート等]、スチレン系モノマー(スチレン、α−メチル
スチレン、ビニルトルエン等)、ブタジエン系モノマー
(ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等)、酢ビ系
モノマー(酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等)および
その他のモノマー[エチレン、プロピレン、(メタ)ア
クリロニトリル、ビニルアルコール、塩化ビニル、ビニ
ルアルコール、アリルアルコール、(メタ)アクリルア
ミド、N,N−ジブチル(メタ)アクリルアミド、シク
ロヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メ
タ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリル
アミド、N−ビニル−2−ピロリドン、ビニルイミダゾ
ール、N−メチロール−ε−カプロラクタム、N−メチ
ロールマレイミド、N−ビニルスクシンイミド、p−ア
ミノスチレン、N−ビニルカルバゾール、2−ビニルピ
リジン、2−シアノエチル(メタ)アクリレート、(メ
タ)アクリル酸、(無水)マレイン酸、フマル酸、イタ
コン酸、ビニルスルホン酸、(メタ)アクリルスルホン
酸、スチレンスルホン酸、ビニル安息香酸、アルキルア
リルスルホコハク酸、(メタ)アクリロイルポリオキシ
アルキレン硫酸エステル、N,N−ジメチルアミノエチ
ル(メタ)アクリルアミド、ビニルアニリン、1,1,
1−トリメチルアミン(メタ)アクリルイミド、1,1
−ジメチル−1−エチルアミン(メタ)アクリルイミ
ド、1,1−ジメチル−1−(2’−フェニル−2’−
ヒドロキシエチル)アミン(メタ)アクリルイミド、及
び、1,1,1−トリメチルアミン(メタ)アクリルイ
ミド、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プ
ロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチ
レングリコールジ(メタ)アクリレート、ジビニルベン
ゼン等ならびにこれらの組合せが挙げられる。
【0008】また、ポリウレタン樹脂は、ポリオール成
分とジイソシアネート化合物の付加重合体であり、ポリ
オール成分としては、多価アルコール(エチレングリコ
ール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ジ
メチロールプロピオン酸等)、ポリエステルポリオール
(ポリカプロラクトン、アジピン酸と上記多価アルコー
ルのポリエステル等)、ポリエーテルポリオール(上記
多価アルコールのエチレンオキシド及び/またはプロピ
レンオキシド付加物、ポリテトラメチレングリコール
等)等が挙げられる。ジイソシアネート化合物しては、
芳香族ジイソシアネート(トリレンジイソシアネート、
ジフェニルメタンジイソシアネート等)、脂肪族ジイソ
シアネート(ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホ
ロンジイソシアネート等)が挙げられる。
【0009】ポリウレタンウレア樹脂は、上記ポリオー
ル成分にポリアミン成分を併用した付加重合体であり、
ポリアミン成分としては、芳香族ポリアミン(アニリン
等)、脂肪族ポリアミン(メチルアミン、エチレンジア
ミン等)およびジイソシアネート化合物と水との反応に
よって得られるアミノ基含有化合物が挙げられる。
【0010】樹脂ラテックス(A)としては、スチレン
−ブタジエン系樹脂、スチレン−アクリル樹脂、アクリ
ル系樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリウレタンウレア樹脂
のラテックスが好ましい。
【0011】本発明におけるバインダー組成物を構成す
る樹脂ラテックス(A)における液相中の乳化剤量は、
0または0.01mmol(ミリモル)/g(樹脂)以
下、好ましくは、0または0.002mmol/g以下
であることが必要である。液相中の乳化剤量が0.01
mmol/gを越えると、重合体(B)の感温ゲル化性
が阻害され、その結果、ポーラスで嵩高いアンダーコー
ト層が得られ難くなる。なお、液相中の乳化剤量は樹脂
ラテックス(A)中の液相分の重量に対して表される。
【0012】液相中の乳化剤量は、樹脂ラテックスから
樹脂分を除いて得た液相を、液体クロマトグラフィー等
で分析し定量することによって求められる。樹脂ラテッ
クスから樹脂分を除く方法としては、例えば、樹脂ラテ
ックスを凍結させた後融解し樹脂成分を凝集固化させて
除く方法、遠心分離機によって樹脂分を沈降固化させて
除く方法、酸またはアルカリを加えて樹脂成分を沈降固
化させて除く方法等が挙げられる。
【0013】ラテックスの液相中の乳化剤量が0または
0.01mmol/g以下の樹脂ラテックスを製造する
方法としては、例えば、 水への溶解度が低い乳化剤を用いてラジカル重合性モ
ノマーを公知の方法で乳化重合する方法、 ラジカル重合性基を有するラジカル重合性乳化剤
(a)を使用してラジカル重合性モノマーを公知の方法
で乳化重合する方法、 水溶性ポリマーを保護コロイドとして使用してラジカ
ル重合性モノマーを公知の方法で乳化重合する方法、 有機溶剤中でイオン性官能基(カルボキシル基、スル
ホン酸基、アミノ基等)を有するポリマーを公知の方法
で合成し、必要によりアルカリまたは酸で中和し、水を
加えて乳化後に、溶剤を除去する方法等が挙げられる。
【0014】の方法における水への溶解度が低い乳化
剤としては、HLB値が3〜9のもの、例えば、炭素数
22以上の脂肪酸のアミンまたはアルカリ金属の塩、炭
素数15以上の脂肪族または芳香族アルコールのエチレ
ンオキシド1〜6モル付加物等が挙げられる。
【0015】の方法におけるラジカル重合性基を有す
るラジカル重合性乳化剤(a)としては、例えば、
(1)アニオン系(メタ)アクリル酸エステル類、
(2)アニオン系(メタ)アクリルアミド類、(3)ア
ニオン系スチレン誘導体類、(4)非イオン系(メタ)
アクリル酸エステル類、(5)非イオン系(メタ)アク
リルアミド類、(6)非イオン系スチレン誘導体類、
(7)カチオン系(メタ)アクリル酸エステル類、
(8)カチオン系(メタ)アクリルアミド類、(9)カ
チオン系スチレン誘導体類等が挙げられる。
【0016】(1)アニオン系(メタ)アクリル酸エス
テル類の具体例としては、例えば、CH2=C(R1)CO
2(CH2)mSO3M(式中R1は水素原子またはメチル
基、mは1〜24の整数、Mはアルカリ金属イオン、ア
ンモニウムイオンまたはアミニウムイオンを示す。)で
示されるもの、CH2=C(R1)CO(AO)pOSO3
またはCH2=C(R1)CO(AO)pOCH2CO2M(式
中R1は水素原子またはメチル基、AOは炭素数2〜4
のオキシアルキレン基、pは2〜200の整数、Mはア
ルカリ金属イオン、アンモニウムイオンまたはアミニウ
ムイオンを示す。)で示されるもの等が挙げられる。
【0017】(2)アニオン系(メタ)アクリルアミド
類の具体例としては、例えば、CH2=C(R1)CON
H(CH2)mSO3M(式中R1は水素原子またはメチル
基、mは1〜24の整数、Mはアルカリ金属イオン、ア
ンモニウムイオンまたはアミニウムイオンを示す。)で
示されるもの、CH2=C(R1)CONHCH2(AO)p
SO3M またはCH2=C(R1)CONHCH2(AO)p
OCH2CO2M(式中R1は水素原子またはメチル基、
AOは炭素数2〜4のオキシアルキレン基、pは2〜2
00の整数、Mはアルカリ金属イオン、アンモニウムイ
オンまたはアミニウムイオンを示す。)で示されるもの
等が挙げられる。 (3)アニオン系スチレン誘導体類の具体例としては、
例えば、CH2=CHAr(CH2)rSO3M(式中Arは
芳香族環、rは4〜24の整数、Mはアルカリ金属イオ
ン、アンモニウムイオン、またはアミニウムイオンを示
す。)で示されるもの、CH2=CHAr(AO)pSO3
MまたはCH2=CHAr(AO)pOCH2CO2M(式中
Arは芳香族環、pは2〜200の整数、Mはアルカリ
金属イオン、アンモニウムイオン、またはアミニウムイ
オンを示す。)で示されるもの等が挙げられる。 (4)非イオン系(メタ)アクリル酸エステル類の具体
例としては、例えば、CH2=C(R1)CO(EO)POR2
(式中R1は水素原子またはメチル基、EOはオキシエ
チレン基、pは2〜200の整数、R2は炭素数5〜2
1のアルキル基、アルケニル基またはアラルキル基を示
す。)で示されるもの、CH2=C(R1)CO(PO)p(E
O)sOR3またはCH2=C(R1)CO(EO)p(PO)s
3(式中R1は水素原子またはメチル基、POはオキシ
プロピレン基、EOはオキシエチレン基、p及びsは2
〜200の整数、R3は水素原子、炭素数1〜21のア
ルキル基、アルケニル基またはアラルキル基を示す。)
で示されるもの等が挙げられる。 (5)非イオン系(メタ)アクリルアミド類の具体例と
しては、例えば、CH2=C(R1)CONHCH2(EO)P
OR3(式中R1は水素原子またはメチル基、EOはオキ
シエチレン基、pは2〜200の整数、R3は炭素数5
〜21のアルキル基、アルケニル基またはアラルキル基
を示す。)で示されるものが挙げられる。 (6)非イオン系スチレン誘導体類の具体例としては、
例えば、CH2=CHAr(EO)POR3(式中Arは芳
香族環、EOはオキシエチレン基、pは2〜200の整
数、R3は炭素数5〜21のアルキル基、アルケニル基
またはアラルキル基を示す。)で示されるもの等が挙げ
られる。 (7)カチオン系(メタ)アクリル酸エステル類の具体
例としては、例えば、[CH2=C(R1)CO(AO)p
(R3)3]X(式中R1は水素原子またはメチル基、AO
は炭素数2〜4のオキシアルキレン基、pは2〜200
の整数、R3は水素原子または炭素数4〜21のアルキ
ル基、アルケニル基またはアラルキル基、Xはハロゲン
原子、NO3、HSO4、CH3OSO2、(CH3O)2PO
2、CH3CO2またはHCO3を示す。)で示されるもの
等が挙げられる。 (8)カチオン系(メタ)アクリルアミド類の具体例と
しては、例えば、[CH2=C(R1)CONH(AO)p
(R3)3]X(式中R1は水素原子またはメチル基、AO
は炭素数2〜4のオキシアルキレン基、pは2〜200
の整数、R3は水素原子または炭素数4〜21のアルキ
ル基、アルケニル基またはアラルキル基、Xはハロゲン
原子、NO3、HSO4、CH3OSO2、(CH3O)2PO
2、CH3CO2またはHCO3を示す。)で示されるもの
等が挙げられる。 (9)カチオン系スチレン誘導体類の具体例としては、
例えば、[CH2=CHAr(AO)pN(R3)3]X[式中
Arは芳香族環、AOは炭素数2〜4のオキシアルキレ
ン基、pは2〜200の整数、R3は水素原子または炭
素数4〜21のアルキル基、アルケニル基またはアラル
キル基、Xはハロゲン原子、NO3、HSO4、CH3
SO2、(CH3O)2PO2、CH3CO2またはHCO3
示す。]で示されるもの等が挙げられる。
【0018】これらのなかでは、通常の顔料分散剤[例
えば、ポリ(メタ)アクリル酸ナトリウム]によって凝
集しにくいという点で、(1)〜(6)のものが好まし
い。(1)のうち、アニオン基とポリオキシプロピレン
鎖とを有する(メタ)アクリル酸エステルは、安定なラ
テックスを与えるという点で特に好ましい。
【0019】、の方法において用いられる乳化剤の
使用量は通常、樹脂分に対して0.1〜20重量%であ
る。
【0020】の方法において保護コロイドとして使用
される水溶性ポリマーの具体例としては、例えば、親水
性のラジカル重合性モノマーを構成単位として含有する
水溶性のビニル重合体、ポリエチレングリコール、セル
ロース類等が挙げられる。親水性のラジカル重合性モノ
マーとしては、例えば、カルボン酸類[(メタ)アクリ
ル酸、(無水)マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等]
およびこのアルカリ塩、スルホン酸類[スチレンスルホ
ン酸、(メタ)アクリロイルアルキルスルホン酸等]お
よびこのアルカリ塩、アミノ基含有モノマー[ジメチル
アミノエチル(メタ)アクリレート、ビニルジメチルア
ニリン等]およびこの酸による塩、水酸基含有モノマー
[(メタ)アクリル酸のエチレンオキシド付加物、ビニ
ルアルコール等]、アミド類[(メタ)アクリル酸アミ
ド等]、アミンイミド類[1,1,1−トリメチルアミ
ン(メタ)アクリルイミド]が挙げられる。
【0021】の方法におけるイオン性官能基を有する
ポリマーの具体例としては、上記親水性のラジカル重合
性モノマーを構成単位として含有する非水溶性のビニル
重合体、イオン性官能基を有するポリオール成分(ジメ
チロールプロピオン酸、ポリエチレングリコール等)を
構成単位として含有するポリウレタン樹脂およびポリウ
レタンウレア樹脂等が挙げられる。
【0022】これらの方法のなかでは、樹脂ラテックス
が通常の条件で容易に得られる点での方法が好まし
い。
【0023】樹脂ラテックス(A)中の樹脂分は、通常
20〜75%であり、好ましくは、40〜60%であ
る。また、樹脂ラテックス(A)中に懸濁する樹脂の粒
子径は、通常10〜500nm、好ましくは50〜30
0nmであり、pHは、通常3〜12、好ましくは6〜
10である。粒子径が500nmを越える場合あるいは
pHが3未満または12を越える場合には、感温ゲル化
性が十分に発揮できない。
【0024】本発明における一定の温度を境界にして親
水性と疎水性が可逆的に変化する重合体(B)としては
例えば、下記重合体(B1)〜(B5)が挙げられる。 重合体(B1):環状アミンまたは炭素数5以上の非環
状アミンのアルキレンオキシド付加物のビニルカルボン
酸エステル(b1)を構成単位として50重量%以上含
有する重合体 重合体(B2):N−アルキル,N−アルキレンまたは
N−アルコキシアルキル(メタ)アクリルアミド(b
2)を構成単位として50重量%以上含有する重合体 重合体(B3):ポリエチレングリコールモノアルキル
エーテルモノ(メタ)アクリレートまたはポリアルキレ
ングリコールモノフェニルエーテルモノ(メタ)アクリ
レート(b3)を構成単位として50重量%以上含有す
る重合体 重合体(B4):ポリエチレングリコールモノアルキル
モノビニルエーテルまたはポリエチレングリコールモノ
フェニルモノビニルエーテル(b4)を構成単位として
50重量%以上含有する重合体 重合体(B5):ポリエチレングリコールモノアルキル
エーテルモノ(ビニルフェニル)エーテル(b5)を構
成単位として50重量%以上含有する重合体
【0025】重合体(B1)としては、上記ビニルカル
ボン酸エステル(b1)[非芳香族性ヘテロサイクリッ
クアミン(アジリジン、ピロリジン、2−メチルピペリ
ジン、1−メチルピペラジン、モルフォリン、3−ピロ
リン等);芳香族ヘテロサイクリックアミン(2−ヒド
ロキシピリジン、ピロール等);芳香族アミン(N−メ
チルアニリン等);炭素数5以上の脂肪族非環状アミン
(イソペンチルアミン、メチルブチルアミン、メチルヘ
キシルアミン、ジブチルアミン等)のエチレンオキシド
及び/またはプロピレンオキシド1〜50モル付加物の
(メタ)アクリル酸エステル等]を構成単位として50
重量%以上含有するビニル重合体等、特開平6−984
8号公報に記載のものが挙げられる。
【0026】重合体(B2)としては、上記N−アルキ
ル,N−アルキレンまたはN−アルコキシアルキル(メ
タ)アクリルアミド(b2)[N−イソプロピル(メ
タ)アクリルアミド、N−(メタ)アクリロイルピペリ
ジン、(メタ)アクリロイルモルホリン、N−イソプロ
ポキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシ
エチル(メタ)アクリルアミド等]を構成単位として5
0重量%以上含有するビニル重合体等、特開平1−14
276号公報等に記載のものが挙げられる。
【0027】重合体(B3)としては、ポリエチレング
リコールモノアルキルエーテルモノ(メタ)アクリレー
トまたはポリアルキレングリコールモノフェニルエーテ
ルモノ(メタ)アクリレート(b3)[ポリエチレング
リコールモノブチルエーテルモノ(メタ)アクリレー
ト、ポリエチレングリコールモノフェニルエーテルモノ
(メタ)アクリレート、(ポリ)オキシプロピレンポリ
オキシエチレングリコールモノメチルエーテルモノ(メ
タ)アクリレート、ポリオキシエチレン(ポリ)オキシ
プロピレンポリオキシエチレングリコールモノメチルエ
ーテルモノ(メタ)アクリレート等]を構成単位として
50重量%以上含有するビニル重合体等、特公平6−2
3375号公報等に記載のものが挙げられる。
【0028】重合体(B4)としては、上記ポリエチレ
ングリコールモノアルキルモノビニルエーテルまたはポ
リエチレングリコールモノフェニルモノビニルエーテル
(b4)[ポリエチレングリコールモノブチルモノビニ
ルエーテル、(ポリ)オキシプロピレンポリオキシエチ
レングリコールモノメチルモノビニルエーテル、ポリエ
チレングリコールモノフェニルモノビニルエーテル等)
を構成単位として50重量%以上含有するビニル重合体
等、ジャーナルオブポリマーサイエンス:パートA:ポ
リマーケミストリー、30巻2407頁(1992年)
に記載のものが挙げられる。
【0029】重合体(B5)としては、上記ポリエチレ
ングリコールモノアルキルエーテルモノ(ビニルフェニ
ル)エーテル(b5)[ポリエチレングリコールモノメ
チルモノ(ビニルフェニル)エーテルポリエチレングリ
コールモノプロピルモノ(ビニルフェニル)エーテル
等]を構成単位として50重量%以上含有するビニル重
合体が挙げられる。
【0030】これらのうち、乾燥中の塗布層表面へのバ
インダー[樹脂ラテックス(A)中の樹脂]の移行を抑
制する効果が高いという点で、重合体(B1)が好まし
い。
【0031】重合体(B)の重量平均分子量は通常1,
000〜5,000,000、好ましくは、10,00
0〜2,000,000、特に好ましくは100,00
0〜1,000,000である。
【0032】重合体(B)は、一定の温度を境界にして
親水性と疎水性が可逆的に変化するが、この親水性と疎
水性が変化する温度(転移温度)は、通常15〜100
℃、好ましくは40〜80℃である。なお、転移温度
は、(B)の1%水溶液を徐々に加温していき、その水
溶液が白濁またはゲル化し始める温度を測定することに
よって求められる。
【0033】本発明において、(A)の固形分(樹脂
分)と(B)の割合は、重量に基づいて通常20〜9
9.9:0.1〜80、好ましくは70〜99.9:
0.1〜30、さらに好ましくは80〜99.5:0.
5〜20である。(B)の割合が0.1重量%未満であ
ると、バインダー組成物の感温ゲル化性が不十分とな
り、感熱記録体の発色性が不十分となる。
【0034】本発明において(A)と(B)からなるバ
インダー組成物は、樹脂ラテックス(A)と重合体
(B)単独あるいは(B)の水溶液とを、重合体(B)
の親水性から疎水性へと変化する温度よりも低い温度
で、通常の混合装置(櫂型攪拌翼等)で混合することに
よって得られる。
【0035】本発明の感熱記録体を製造する方法につい
て述べる。支持体である原紙としては、特に制限はな
く、紙、合成紙、プラスチックフィルム等の各種のシー
ト状のものが用いられる。
【0036】本発明の(A)と(B)からなるバインダ
ー組成物とともにアンダーコート層を形成するために用
いられるフィラーとしては例えば、クレー、焼成クレ
ー、カオリン、焼成カオリン、炭酸カルシウム、サチン
ホワイト、酸化チタン、酸化アルミニウム、含水ケイ
酸、無水ケイ酸、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウ
ム、ケイ酸マグネシウム、アルミノケイ酸ソーダ、アル
ミノケイ酸マグネシウム、ケイソウ土、水酸化アルミニ
ウム、硫酸バリウム、酸化亜鉛、硫酸カルシウム、タル
ク、プラスチックピグメント(スチレン系、スチレン/
ブタジエン系、スチレン/アクリル系、アクリル系、尿
素−ホルマリン樹脂等の樹脂の密実状、中空状、コアシ
ェル状等のビーズ等)等が挙げられる。
【0037】本発明の(A)と(B)からなるバインダ
ー組成物とともに、本発明の効果を妨げない範囲で必要
に応じて、公知のバインダーを併用することができる。
公知のバインダーとしては、デンプン類、ヒドロキシエ
チルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチル
セルロース、ゼラチン、カゼイン、ポリビニルアルコー
ル、変性ポリビニルアルコール、スチレン−無水マレイ
ン酸共重合体及びそのアルカリ塩、エチレン−無水マレ
イン酸共重合体及びそのアルカリ塩、ポリアクリル酸ソ
ーダ、アクリルアミド−アクリル酸エステル共重合体等
が挙げられる。
【0038】本発明のバインダー組成物の使用量は、通
常、フィラー100重量部に対して固形分で5〜100
重量部である。
【0039】アンダーコート層は、フィラー、バインダ
ー(本発明のバインダー組成物及び必要に応じて併用さ
れる公知のバインダーと本発明のバインダー組成物の混
合物)及びその他の添加剤を分散混合して得られる塗料
を、塗工機によって一層あるいは多層に分けて塗工し、
ドライヤーで加熱乾燥し、必要によってカレンダー処理
することによって得られる。
【0040】アンダーコート層用塗料には、バインダー
及びフィラーのほか、各種添加剤を併用できる。各種添
加剤としては、顔料分散剤[ポリ(メタ)アクリル酸ナ
トリウム、ピロリン酸ナトリウム、ヘキサメタリン酸ナ
トリウム、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、スル
ホン酸変性ポリビニルアルコール等]、消泡剤(鉱物油
系消泡剤、シリコン系消泡剤等)、潤滑剤(ステアリン
酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、パラフィン、酸化パ
ラフィン、ポリエチレン、酸化ポリエチレン、ステアリ
ン酸アミド、カスターワックス等)、紫外線吸収剤(ベ
ンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系等)、サイズ剤
[酸性サイズ剤(ロジン、変性ロジン、ロジンエマルシ
ョン)、中性サイズ剤(石油樹脂系またはアクリル系な
どの自己定着型カチオン性サイズ剤とアルケニルコハク
酸無水物またはアルキルケテンダイマーの組合せ等)
等]、感度向上剤(メタターフェニル、ステアリン酸ア
ミド、パラベンジルビフェニル、ヒドロキシナフトエン
酸、トリベンジルアミンナフタレン誘導体、ジベンジル
テレフタレート等)、蛍光染料、防腐剤、耐水化剤等が
挙げられる。
【0041】塗料の塗工量は、乾燥後の重量として通常
0.5〜50g/m2、好ましくは3〜10g/m2であ
る。塗工機としては、エアナイフコーター、バーコータ
ー、ロールコーター、ブレードコーター、カーテンコー
ター、チャンプレックスコーター、グラビアコーター等
を設けたオンマシンあるいはオフマシンコーターが挙げ
られる。
【0042】アンダーコート層の上に設けられる感熱発
色層は通常、染料と染料を熱時発色させる顕色剤とバイ
ンダーを含有する。
【0043】染料としては、通常無色ないし淡色であっ
て、顕色剤と反応して発色する物質が好まく、例えば、
トリアリールメタン系化合物[3,3−ビス(p−ジメ
チルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド
(クリスタルバイオレットラクトン)等]、ジフェニル
メタン系化合物(N−ハロフェニルロイコオーラミン
等)、キサンテン系化合物[3−ジエチルアミノ−6−
メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−
N−イソアミル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフ
ルオラン等]、チアジン系化合物(ベンゾイルロイコメ
チレンブルー等)、スピロ系化合物(3−メチルスピロ
ジナフトピラン等)を挙げることができる。これらは単
独または2種以上を混合して使用される。
【0044】顕色剤は、常温では固体であり、熱時軟化
あるいは溶解して、上記ロイコ化合物と接触して顕色さ
せる電子受容性の物質であって、例えば、フェノール誘
導体[4−ターシャリブチルフェノール、1,1−ビス
(p−ヒドロキシフェニル)プロパン等]、芳香族カル
ボン酸誘導体(4−ヒドロキシ安息香酸ベンジル等)等
が挙げられる。
【0045】感熱発色層に使用されるバインダーとして
は、感熱発色層に使用される公知のバインダー[水溶性
バインダー(デンプン類、セルロース類、ポリビニルア
ルコール類、ポリアクリル酸金属塩、スチレン/無水マ
レイン酸共重合体金属塩等)、樹脂ラテックス類(ポリ
酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリアクリル酸エステル、
スチレン/ブタジエン共重合体、エチレン/酢酸ビニル
共重合体等の樹脂ラテックス)]等の他、本発明のアン
ダーコート層用バインダーが使用可能である。
【0046】感熱発色層には、感度を更に向上させるた
めに、増感剤を添加することができる。増感剤として
は、ワックス類(N−ヒドロキシメチルステアリン酸ア
ミド等)、ナフトール誘導体(2−ベンジルオキシナフ
タレン等)、ビフェニル誘導体(p−ベンジルビフェニ
ル等)、ポリエーテル化合物[1,2−ビス(3−メチ
ルフェノキシ)エタン等]、炭酸ジエステル誘導体(炭
酸ジフェニル等)、シュウ酸ジエステル誘導体(シュウ
酸ジベンジル等)等が挙げられる。
【0047】また、感熱発色層には、前記アンダーコー
ト層を形成するために用いられるフィラーを使用するこ
とができる。
【0048】この他に、ヘッド摩耗防止剤、スティッキ
ング防止剤等として、高級脂肪酸金属塩(ステアリン酸
亜鉛等)、ワックス類(パラフィン、酸化ポリエチレ
ン、ステアリン酸アミド等)を、また、分散剤(スルホ
ン酸変性ポリビニルアルコール等)、紫外線吸収剤(ベ
ンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系等)、蛍光染料
等が添加できる
【0049】感熱発色層は、上記各成分を含む感熱発色
塗料を、アンダーコート層の調製の場合と同様に調製
し、アンダーコート層の上に、アンダーコート層の塗工
と同様の塗工機で、通常乾燥重量で0.5〜50g/m
2、好ましくは3〜10g/m2塗工、乾燥して得られ
る。
【0050】感熱記録体は、必要に応じて、カレンダー
等により平滑化処理をすること、また、感熱記録層を保
護するために、オーバーコートを設けることも可能であ
る。
【0051】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに説明する
が、本発明はこれに限定されるものではない。実施例中
の部は重量部である。 製造例1 2−モルホリノエチルメタクリレート(モルホリンのエ
チレンオキシド1モル付加物とメタクリル酸とのエステ
ル)10部及び2,2’−アゾビス(2,4−ジメチル
バレロニトリル)0.01部をアンプルに加え、凍結脱
気後密閉し、50℃で8時間重合させて、重合体1を得
た。
【0052】製造例2 2−(2−モルホリノエトキシ)エチルメタクリレート
(モルホリンのエチレンオキシド2モル付加物、メタク
リル酸とのエステル)9部と、メチルメタクリレート1
0部及び2,2’−アゾ ビス(2,4−ジメチルバレ
ロニトリル)0.01部をアンプルに加え、凍結脱気後
密閉し、60℃で8時間重合させて、重合体2を得た。
【0053】製造例3 攪拌機、滴下ボンベ、窒素ガス導入管、温度計を備えた
加圧反応容器にラジカル重合性基を有する乳化剤として
アクリロイルオキシポリオキシプロピレン(重合度=1
2)硫酸エステルNa塩10部、水102部、スチレン
45部、メチルメタクリレート9部、メタクリル酸4
部、過硫酸ナトリウム1部およびラウリルメルカプタン
0.2部を仕込み、攪拌下、系内を窒素ガスで置換後、
滴下ボンベからブタジエン37部を圧入し、50℃で3
0時間、85℃で5時間反応させた。水酸化ナトリウム
水溶液でpH8.5に調整し、減圧下未反応モノマーを
ストリッピングすることによって、SBR系樹脂ラテッ
クス1(固形分47.9%、以下SBR1という)を得
た。SBR1の液相中の乳化剤量は0.0003mmo
l/g(樹脂)であった。
【0054】製造例4 製造例6と同様にして、スチレン50部、メチルメタク
リレート4部、メタクリル酸4部、アクリロニトリル5
部、ブタジエン32部及びメタクリロイルオキシポリオ
キシプロピレン(重合度=9)硫酸エステルNa塩10
部から、SBR系樹脂ラテックス2(固形分48.3
%、以下SBR2という)を得た。SBR2の液相中の
乳化剤量は、0.0005mmol/g(樹脂)であっ
た。
【0055】実施例1〜3、比較例1 水25部、分散剤[サンノプコ(株)製SNディスパー
サント5040]0.3部、水酸化ナトリウム0.1
部、消泡剤[サンノプコ(株)製ノプコDF122]
0.1部とともに、2級クレー40部および炭酸カルシ
ウム10部からなるフィラー組成物をディスパーで、2
000回転で30分間分散混合し、この分散液に、α化
リン酸化デンプン(30%水溶液)2.3部を加え、さ
らに、製造例3で得たSBR1を14部及び製造例1で
得た水溶性重合体1の30%水溶液6部を配合して得た
バインダー組成物1を14.1部、及び適量の水を加え
均一混合し、濃度65重量%のアンダーコート層用塗料
1を得た。前記と同様の操作をして、重合体1の代わり
に重合体2を用いてアンダーコート層用塗料2を、SB
R1の代わりにSBR2を用いてアンダーコート用塗料
3を、それぞれ得た。また、重合体1を用いないで比較
のためのアンダーコート層用塗料4を得た。
【0056】各アンダーコート層用塗料1〜4を、58
g/m2の上質紙に乾燥塗工量約5g/m2となるように
ブレードコーターを用いて片面塗工し、150℃の循風
乾燥機中で30秒間乾燥して、アンダーコート紙1〜4
を得た。
【0057】3−(N−エチル−N−イソアミル)アミ
ノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン40部、10
%ポリビニルアルコール水溶液20部、水40部からな
る混合物をサンドミルにて平均粒径が約1μmになるま
で粉砕分散して染料分散液を得た。また、ビスフェノー
ルA50部、2−ベンジルオキシナフタレン50部、1
0%ポリビニルアルコール水溶液50部、水100部か
らなる混合物をサンドミルにて平均粒径が約1μmにな
るまで粉砕分散して顕色剤分散液を得た。染料分散液5
0部に、10%ポリビニルアルコール水溶液216部、
ステアリン酸亜鉛40%水分散液25部、炭酸カルシウ
ム50%分散液100部および水367部を混合した。
次に顕色剤分散液250部を加えて感熱発色層用塗料を
得た。
【0058】感熱発色層用塗料を上記アンダーコート紙
1〜4のアンダーコート層上に、乾燥塗工量約5g/m
2となるようにブレードコーターを用いて塗工し、50
℃の温風で10秒、室温で5時間乾燥後、さらに30
℃、線圧120kg/cmでカレンダー処理を行なうこ
とによって、アンダーコート紙1から実施例1の感熱記
録体1を、アンダーコート紙2から実施例2の感熱記録
体2を、アンダーコート紙3から実施例3の感熱記録体
3を、アンダーコート紙4から比較例1の感熱記録体4
をそれぞれ得た。得られた各感熱記録体の発色性(動的
発色性及び静的発色性)を測定した。結果を表1に示
す。
【0059】
【表1】
【0060】(1)動的発色性 作成した感熱記録体をMSI型サ−マルヘッド発色装置
を用い動作時間(パルス幅)と発色濃度の関係を試験し
た。1msec,電圧22V。発色濃度はマクベス濃度
計(マクベス社製)を用い反射濃度を測定した。数値が
大きい程発色濃度の高いことを示す。 (2)静的発色性 作成した感熱記録体を熱傾斜ヒ−トシ−ラ−を用い温度
幅100℃、印圧2kg/cm、圧着時間2秒の条件で
発色させ反射濃度をマクベス濃度計で測定した。数値が
大きい程発色濃度の高いことを示す。 (3)印字シャープネス 清適発色性の試験で得られた印字のエッジ部のシャープ
さを、ルーペを用いて目視観察し、印字エッジが直線で
ニジミがないもの(5)〜印字エッジがぼやけてニジミ
が強いもの(1)の5段階で評価した。
【0061】
【発明の効果】本発明のバインダー組成物は、加熱乾燥
時の加熱によって急激に増粘・ゲル化する、いわゆる感
温ゲル化性ラテックスであり、本バインダー組成物を感
熱記録体のアンダーコート層用バインダーとして用いた
場合、加熱乾燥時に塗工液が不動化された状態で乾燥さ
れるため、バインダーマイグレーションが少なく、嵩高
で断熱効果が高いアンダーコート層が得られる。このた
め、このアンダーコート層を用いた感熱記録体は、非常
に優れた画像のシャープネスと感度を有するものとな
る。また、このアンダーコート層は嵩高であるため、印
字が裏面に透けるいわゆる裏抜けが少ないという利点も
備えている。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に、フィラーおよびそのバイン
    ダーを含むアンダーコート層と、感熱発色層とを設けた
    感熱記録体のアンダーコート層用バインダーであって、
    樹脂ラテックス(A)と、一定の温度を境界にして親水
    性と疎水性が可逆的に変化する重合体(B)とからな
    り、ラテックス(A)の液相中の乳化剤量が、0または
    0.01mmol/g以下であることを特徴とする感熱
    記録体のアンダーコート層用バインダー組成物。
  2. 【請求項2】 (A)が、(メタ)アクリロイルオキシ
    基を有するラジカル重合性乳化剤を用いて乳化重合され
    た樹脂ラテックスである請求項1記載のバインダー組成
    物。
  3. 【請求項3】 (A):(B)の固形分比が、(20〜
    99.9):(80〜0.1)である請求項1または2
    記載のバインダー組成物。
  4. 【請求項4】 (B)の親水性と疎水性が可逆的に変化
    する温度が15〜100℃である請求項1〜3のいずれ
    か記載のバインダー組成物。
  5. 【請求項5】 支持体上に、フィラーおよびそのバイン
    ダーを含むアンダーコート層と、感熱発色層とを設けた
    感熱記録体であって、アンダーコート層の形成に用いら
    れるバインダーが請求項1〜4のいずれか記載のバイン
    ダー組成物である感熱記録体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008194843A (ja) * 2007-02-08 2008-08-28 Ricoh Co Ltd 感熱記録材料
JP2012045832A (ja) * 2010-08-27 2012-03-08 Oji Paper Co Ltd 感熱記録体
JP2012101396A (ja) * 2010-11-09 2012-05-31 Oji Paper Co Ltd 感熱記録体及びその製造方法

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