JPH09154547A - 果実飲料の製造方法 - Google Patents

果実飲料の製造方法

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JPH09154547A
JPH09154547A JP7324828A JP32482895A JPH09154547A JP H09154547 A JPH09154547 A JP H09154547A JP 7324828 A JP7324828 A JP 7324828A JP 32482895 A JP32482895 A JP 32482895A JP H09154547 A JPH09154547 A JP H09154547A
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fruit
juice
straight
fruit juice
producing
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Toshio Sugihara
俊雄 杉原
Toshihiro Sato
壽弘 佐藤
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BEAM KOGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 風味、特に味の改善された果実飲料を効率よ
く製造する方法を提供する。 【解決手段】 原料果実を搾汁又は裏ごし処理し、さら
に篩別してストレート果汁を調製する工程及び殺菌処理
工程を必須工程として含む果実飲料の製造方法におい
て、ストレート果汁調製工程と殺菌処理工程との間に、
エレクトレット性を有する物質を通過した空気を果汁に
接触させて風味を改善する工程を設けた果実飲料を製造
する。特に好ましくは、ストレート果汁調製工程の後
に、ストレート果汁の少なくとも一部をアニオン型イオ
ン交換繊維により処理し、有機酸を除去する工程を設
け、その後に前記風味改善工程を設けて果実飲料を製造
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、果実飲料の製造方
法の改良に関するものである。さらに詳しくいえば、本
発明は、風味、特に味の改善された果実飲料を効率よく
製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】わが国の果実飲料は、日本農林規格に基
づいて、天然果汁(果実の搾汁100%のもの)、果汁
飲料(果実の搾汁を希釈したもので、果汁などが50%
以上100%未満含まれているもの)、果汁入り清涼飲
料(果汁などが10%以上50%未満含まれているも
の)、果肉飲料(果実を破砕して裏ごしして得られた果
実ピューレを希釈したもので、不溶性固形物を19%以
上含有するもの)及び果粒入り果実飲料(果粒含有率が
30%以下のもの)に分類することができる。なお、前
記天然果汁には、果実の搾汁をいったん濃縮した濃縮果
汁を再び希釈して搾汁の状態に戻したものも含まれる。
【0003】この果実飲料の原料としては、例えば温州
みかん、夏みかん、オレンジ、レモン、グレープフルー
ツなどの柑橘類、りんご、ぶどう、パインアップルの
他、いちご、トマトなどが用いられる。
【0004】天然果汁は、一般に、原料果実を必要なら
ば破砕したのち、搾汁処理又は裏ごし処理し、さらに搾
汁液又は裏ごし液を篩別して果皮やパルプ類を取り除い
てストレート果汁を調製し、次いで殺菌処理することに
よって製造されている。
【0005】ところで、果実飲料の風味の調整方法とし
ては、従来、単に果汁の濃度を変えたり、濃縮された果
汁にストレート果汁を加えて糖度を調整する方法などが
用いられてきた。しかしながら、このような風味の調整
方法においては、酸味の微妙な調整が不可能ですっぱさ
が残ったりする、糖分を加えた場合には天然の美味がそ
こなわれる、天然の未成熟な果汁にある不快な味や匂い
が残り、人間の味覚に合った風味に欠ける、などの問題
があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情のもとで、風味、特に味の改善された果実飲料を効
率よく製造する方法を提供することを目的としてなされ
たものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、果実飲料
の風味を改善する方法について鋭意研究を重ねた結果、
原料果実を搾汁又は裏ごし処理し、さらに篩別してスト
レート果汁を調製する工程と殺菌処理工程との間に、特
定の風味改善工程を設けることにより、特にストレート
果汁調製工程の後に有機酸を除去する特定の工程を設
け、その後に前記特定の風味改善工程を設けることによ
り、その目的を達成しうることを見出し、この知見に基
づいて本発明を完成するに至った。
【0008】すなわち、本発明は、原料果実を搾汁又は
裏ごし処理し、さらに篩別してストレート果汁を調製す
る工程及び殺菌処理工程を必須工程として含む果実飲料
の製造方法において、ストレート果汁調製工程と殺菌処
理工程との間に、エレクトレット性を有する物質を通過
した空気を果汁に接触させて風味を改善する工程を設け
たことを特徴とする果実飲料の製造方法を提供するもの
である。
【0009】また、本発明を実施するための好適な態様
は、前記果実飲料の製造方法において、ストレート果汁
調製工程の後に、ストレート果汁の少なくとも一部をア
ニオン型イオン交換繊維により処理し、有機酸を除去す
る工程を設け、その後に風味改善工程を設ける方法であ
る。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の果実飲料の製造方法にお
いて用いられる原料果実については特に制限はなく、従
来、果実飲料の原料として慣用されているものの中から
任意のものを選択して用いることができる。このような
原料果実としては、例えば温州みかん、夏みかん、オレ
ンジ、レモン、グレープフルーツなどの柑橘類、りん
ご、ぶどう、ピーチ、パインアップル、もも、うめの他
に、いちご、トマト、アロエベラ、アロエなどが挙げら
れる。
【0011】本発明方法においては、まず、これらの原
料果実を搾汁又は裏ごし処理し、さらに篩別してストレ
ート果汁を調製する。このストレート果汁の調製に際し
ては、例えば原料果実として柑橘類などを用いる場合に
は、表皮を洗浄後、搾汁機により搾汁して果肉と果汁
(搾汁液)を取り出し、さらに搾汁液を篩別して、果
皮、じょうのう膜、パルプ類などを取り除き、ストレー
ト果汁を調製する。
【0012】また、原料果実として、トマト、ぶどう、
りんごなどを用いる場合は、適当な破砕機を用いて破砕
したのち、前記と同様に搾汁機により搾汁し、搾汁液を
篩別し、果皮やパルプ類などを取り除き、ストレート果
汁を調製する。
【0013】一方、原料果実として、パインアップルを
用いる場合は、通常、まずハンマークラッシャーにより
原料果実を破砕する。この際、酸化防止のために、アス
コルビン酸を0.01〜0.1重量%程度添加するのが
有利である。次いで、80〜90℃程度の温度で蒸煮し
て果実内に存在する酵素(タンパク質分解酵素ブロメリ
ン)を失活させる。その後、蒸煮処理された破砕パイン
アップルから外殻などを除去したのち、裏ごし処理して
裏ごし液を取り出し、次いで篩別して、パルプ類などを
除去し、ストレート果汁を調製する。
【0014】これらのストレート果汁の調製工程におけ
る篩別処理には、通常デカンテーション法、遠心分離
法、ろ過法などが用いられる。
【0015】本発明方法においては、このようにして調
製されたストレート果汁に殺菌処理を施す前に、風味改
善処理を行うことが必要である。この風味改善処理は、
エレクトレット性を有する物質を通過した空気を果汁に
接触させることにより、行われる。ここで、エレクトレ
ット性を有する物質とは、ある種の誘電体を融解して直
流電圧を印加した電極間で固化させ、電極を取り去る
と、電極に接している面が正負に帯電して双極子モーメ
ントが生じ、この双極子モーメントが長期間保有されて
いる物質、あるいは自発分極性を有する物質のことであ
る。
【0016】このようなエレクトレット性を有する物質
としては、特に永久自発分極性を有する電気石が好適で
ある。この電気石は、組成式 MX33Al3(Al・Si2・O93(O,OH,F)4 (式中のMはNa又はCa、XはAl、Fe、Li、M
g又はMnである)で表わされるものである。
【0017】この電気石の純粋なものは、宝石として用
いられ、現在では人工的に結晶を合成することも可能に
なっており、本発明では、この人工結晶の電気石も含む
ものである。そして電気石は、永久自発電気分極をして
いる物質で、外部電界の影響で分極のベクトルを変えな
い。また、電気石は、鉱物の中で最も強い永久分極特性
を示すと共に、遠赤外線の放射も認められている。そし
て、イオン結晶が外力による応力に対応して誘電分極を
生じる圧電効果や、結晶の一部を熱したとき表面に電荷
が現れる焦電気効果が観測されるものである。
【0018】本発明においては、前記電気石は単独で用
いてもよいが、他のセラミックスに含有させて電気石含
有セラミックスとして用いてもよいし、また、適当な繊
維に含有させ、エレクトレット性繊維として用いてもよ
い。電気石含有セラミックスは、例えば電気石鉱石を粉
砕して微粒子状にし、これに他のセラミックス、具体的
にはアルミナ、シリカ、ジルコニア、チタニア、マグネ
シア、ムライト(3Al23・2SiO2)、ジルコン
(ZrO2・SiO2)、コージェライト(2MgO・2
Al23・5SiO2)など、あるいは粘土を混合して
粒状にし、これを1200℃以下の温度で焼成すること
により、調製することができる。
【0019】一方、エレクトレット性繊維は、例えば適
当な繊維に対し、遠赤外線を放射するセラミックスを1
〜35重量%程度及び電気石を0.05〜35重量%程
度の割合で含有させることにより調製することができ
る。該繊維としては、例えば再生繊維、半合成繊維、合
成繊維などが挙げられるが、特にレーヨン繊維が多孔性
を有し好適であり、このレーヨン繊維に遠赤外線を放射
するセラミックスと永久分極性を有する電気石とを含有
させることにより、効率よく多量の活性イオンと遠赤外
線を放射することができる。遠赤外線を放射するセラミ
ックスとしては、例えばアルミナ、シリカ、ジルコニ
ア、チタニア、マグネシア、ムライト、ジルコン、コー
ジェライト、低熱膨張性赤外線放射体、窒化ケイ素と炭
化ケイ素との複合体などが挙げられる。
【0020】このようなエレクトレット性を有する物質
を通過した空気は活性イオンを含んでおり、水と接触す
ると水の電気伝導度を増加させる作用を有している。こ
の理由は、水は通常H−O−Hから成る分子が、水素結
合によりクラスターを形成しており、活性イオンを含む
空気と接触することにより、この水素結合が切れて、イ
オンの解離度が増大し、電気伝導度が増加するものと思
われる。
【0021】このような活性イオンを含む空気を果汁と
接触させることにより、果汁の風味が効率よく改善され
るが、本発明においては、風味をさらに効率よく改善す
るために、所望により、ストレート果汁調製工程と前記
風味改善工程との間に、ストレート果汁の少なくとも一
部をアニオン型イオン交換繊維により処理し、有機酸を
除去する工程を設けることが望ましい。該アニオン型イ
オン交換繊維については特に制限はないが、例えばポリ
ビニルアルコール系アニオン型イオン交換繊維を主体と
し、このものとポリエステル繊維とから成る不織布など
が好適に用いられる。このような不織布は、クエン酸な
どの酸類の吸着速度が極めて速く、ストレート果汁中に
浸せきするのみで、5分間以内で酸類の吸着がほぼ飽和
状態に達する。
【0022】酸類の吸着に際して、一般のイオン交換樹
脂を用いる場合には、上から果汁を注いでろ過したり、
あるいはカラムにイオン交換樹脂を充てんし、これに果
汁を通液しなければならないが、本発明のようにアニオ
ン型イオン交換繊維を用いる場合は、単に果汁中に浸せ
きするだけでよいので、取り扱いが極めて簡単である。
また、このアニオン型イオン交換繊維を再生するには、
0.1重量%程度の濃度の水酸化ナトリウム水溶液中に
浸せきすればよく、この処理により結合したクエン酸な
どの酸類が外れて容易に再生される。
【0023】次に、本発明の好適な実施態様の1例につ
いて説明する。まず、原料果実から前記のようにしてス
トレート果汁を調製したのち、その一部に前記のように
してアニオン型イオン交換繊維による処理を施し、有機
酸を除去した果汁を調製する。一方、ストレート果汁の
残部を濃縮処理して濃縮果汁を調製する。この濃縮処理
においては、一般に真空下にて60〜80℃程度の温度
で15秒ないし3分間程度加熱し、容積基準で 1/5
前後まで濃縮したのち、必要に応じ篩別して濃縮果汁を
調製する。
【0024】次いで、前記の有機酸を除去した果汁と濃
縮果汁とを混合して糖度及び酸度を調整する。この際、
所望により糖分又は酸あるいはその両方を添加すること
ができる。糖分としては、例えばショ糖、ブドウ糖、果
糖、麦芽糖、乳糖、転化糖、マルチトール、ソルビトー
ル、マンニトール、蜂蜜などが挙げられるが、これらの
中で特に、風味などの点から、精製糖よりも蜂蜜が好適
である。一方、酸としては、例えば食酢、乳酸、コハク
酸、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、レモン汁などが挙げ
られるが、これらの中で風味などの点からレモン汁が好
適である。
【0025】次に、このようにして、所望の糖度及び酸
度に調整した果汁に、前記したように、エレクトレット
性を有する物質を通過した空気を接触させて風味改善処
理を施したのち、殺菌処理を施す。この殺菌処理として
は、通常93〜96℃の温度で3〜20秒間程度加熱す
る瞬間高温殺菌法が用いられる。殺菌処理後の果汁は常
温まで冷却したのち、びんなどの容器に充てんされる。
【0026】
【発明の効果】本発明によると、風味が改善された果実
飲料、すなわち、未成熟な青ずっぱい味や匂いが、完熟
したまろやかな味や高貴な甘い香りに改善された果実飲
料を効率よく製造することができる。
【0027】
【実施例】次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定さ
れるものではない。
【0028】参考例 図1は、活性イオンの発生状況を調べるための実験装置
の簡略図であり、この実験装置を用いて、エレクトレッ
ト性繊維の活性イオンの発生状況を調べた。なお、エレ
クトレット性繊維として、レーヨン繊維に対し、電気石
2.0重量%及びコージェライト(2MgO・2Al2
3・5SiO2)5.0重量%を含有させたものを用い
た。
【0029】外周部にヒーター2を有する活性イオン発
生装置1の中に、レーヨン繊維のみのわた又はエレクト
レット性繊維のわた3を200g充てんし、ポンプ4を
動かして、空気を55ミリリットル/分の速度で活性イ
オン発生装置1に導入した。導入された空気はヒーター
2により60〜65℃(空気温度は温度計5により測
定)に調整されたのち、ビーカー6中に収容されている
200mlの蒸留水7の水面上に吹き付けられ、蒸留水
7には白金電極9が挿入されており、その電気伝導度の
変化をLCRメーター(ヒューレットパッカード社製,
商品名:プレシジョンLCRメーター4285A)8に
より測定した。
【0030】結果を図2にグラフで示す。実線はエレク
トレット性繊維を、破線はレーヨン繊維のみを用いた場
合である。この図から明らかなように、エレクトレット
性繊維を用いた場合、レーヨン繊維に比べて、時間の経
過とともに電気伝導度が著しく高くなっており、活性イ
オンを多量に放出していることが分かる。
【0031】実施例1 パインアップルに、アスコルビン酸を0.03重量%の
割合で添加し、ハンマークラッシャーによりパインアッ
プルを破砕したのち、85℃で蒸煮処理を行った。次い
で、この蒸煮処理された破砕パインアップルのうち、外
殻などを除去したのち、裏ごし処理し、得られた裏ごし
果汁を遠心分離機により篩別してパルプなどを除去し、
ストレート果汁を調製した。このストレート果汁200
mlをガラス容器に入れ、参考例と同様の実験条件にお
いて、すなわち、活性イオン発生装置にエレクトレット
性繊維(レーヨン繊維に対し、電気石2.0重量%及び
コージェライト5.0重量%を含有させたもの)のわた
200gを充てんし、空気流量55ミリリットル/分、
空気温度60〜65℃の条件にて、ストレート果汁上に
活性イオンを有する空気を10時間吹きかけ、風味改善
処理を行った。
【0032】その結果、処理前及び処理後のストレート
果汁は、それぞれpH:3.5、3.5、酸度:0.6
3、0.71、ブリックス糖度:12.6、13.9、
アミノ酸態窒素:16.6、18.4であった。すなわ
ち、pH値は変化しないが、酸度、糖度及びアミノ酸態
窒素はそれぞれ多少上昇した。
【0033】次に、処理後のストレート果汁の味の変化
について、男性5名及び女性5名のパネラーにより、官
能試験を行った。結果を表1に示す。
【0034】
【表1】
【0035】味の変化に対して、10人中7人までが完
熟した味でおいしくなったと答え、また3人が完熟した
味であるが、やや舌をさすような酸味が残ると評価し
た。
【0036】実施例2 (1)酸度調整処理 実施例1と同様にして調製したパインアップルストレー
ト果汁200mlに、アニオン型イオン交換繊維を含む
不織布25gを浸せきし、ストレート果汁のpHの変化
を測定した。その結果、浸せき前のストレート果汁のp
Hは3.3であったが、浸せき5分後にはpHは4.6
に、30分後にはpHは4.9に上昇した。すなわち、
このアニオン型イオン交換繊維を含む不織布は、酸類の
吸着速度が極めて速く、5分以内で酸類の吸着がほぼ飽
和状態に達することが分かる。
【0037】なお、アニオン型イオン交換繊維を含む不
織布として、イオン交換容量が3.0ミリ当量/gのポ
リビニルアルコール系アニオン型イオン交換繊維70重
量%とポリエステル繊維30重量%とから成る不織布を
用いた。
【0038】(2)風味改善処理 上記(1)において、アニオン型イオン交換繊維を含む
不織布を5分間浸せきして、酸度調整処理したストレー
ト果汁について、実施例1と全く同様にして風味改善処
理を行った。その結果、処理前及び処理後の果汁は、そ
れぞれpH:4.7、4.7、酸度:0.36、0.3
8、ブリックス糖度:12.0、12.9、アミノ酸態
窒素:18.2、19.3であった。すなわち、pH値
は変化しないが、酸度、糖度及びアミノ酸態窒素はそれ
ぞれ上昇した。
【0039】次に、処理後のストレート果汁の味の変化
について、実施例1の場合と同じパネラー(男性5名、
女性5名)により、官能試験を行った。結果を表2に示
す。
【0040】
【表2】
【0041】味の変化に対して、10人中9人までが、
酸味がまろやかになり、清涼感(サラッとした感じ)が
出て、完熟した味になったと評価した。また、実施例1
においては、完熟した味であるが、やや舌をさすような
酸味が残ると評価したものが3人いたが、今回は、この
ように評価したものは1人のみであった。また、匂も青
ずっぱい匂いから、香り高い甘い匂いに変ったといずれ
のパネラーも評価した。
【図面の簡単な説明】
【図1】 活性イオンの発生状況を調べるための実験装
置の概要図。
【図2】 参考例において、エレクトレット性繊維及び
レーヨン繊維を用いた場合の水の電気伝導度の変化を示
すグラフ。
【符号の説明】
1 活性イオン発生装置 2 ヒーター 3 エレクトレット性繊維のわた又はレーヨン繊維のわ
た 4 ポンプ 5 温度計 6 ビーカー 7 蒸留水 8 LCRメーター 9 白金電極

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原料果実を搾汁又は裏ごし処理し、さら
    に篩別してストレート果汁を調製する工程及び殺菌処理
    工程を必須工程として含む果実飲料の製造方法におい
    て、ストレート果汁調製工程と殺菌処理工程との間に、
    エレクトレット性を有する物質を通過した空気を果汁に
    接触させて風味を改善する工程を設けたことを特徴とす
    る果実飲料の製造方法。
  2. 【請求項2】 ストレート果汁調製工程の後に、ストレ
    ート果汁の少なくとも一部をアニオン型イオン交換繊維
    により処理し、有機酸を除去する工程を設け、その後に
    風味改善工程を設けた請求項1記載の果実飲料の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 ストレート果汁の一部に、アニオン型イ
    オン交換繊維による有機酸の除去処理を施して成る果汁
    と、該ストレート果汁の残部に濃縮処理を施して成る果
    汁とを混合して糖度及び酸度を調整する工程を設け、そ
    の後に風味改善工程を設けた請求項2記載の果実飲料の
    製造方法。
  4. 【請求項4】 糖度及び酸度を調整する工程において、
    糖分又は酸あるいはその両方を添加する請求項3記載の
    果実飲料の製造方法。
  5. 【請求項5】 エレクトレット性を有する物質が電気石
    含有セラミックス、又は繊維に遠赤外線を放射するセラ
    ミックス及び電気石を含有させて成るエレクトレット性
    繊維である請求項1ないし4のいずれかに記載の果実飲
    料の製造方法。
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