JPH09153344A - 蛍光ランプおよび照明装置 - Google Patents

蛍光ランプおよび照明装置

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JPH09153344A
JPH09153344A JP31260995A JP31260995A JPH09153344A JP H09153344 A JPH09153344 A JP H09153344A JP 31260995 A JP31260995 A JP 31260995A JP 31260995 A JP31260995 A JP 31260995A JP H09153344 A JPH09153344 A JP H09153344A
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JP
Japan
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metal oxide
fluorescent lamp
protective film
oxide
ultraviolet blocking
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Application number
JP31260995A
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English (en)
Inventor
Masahiro Izumi
昌裕 泉
Keiji Hatakeyama
圭司 畠山
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Toshiba Lighting and Technology Corp
Original Assignee
Toshiba Lighting and Technology Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】紫外線遮断保護膜を設けた一般の蛍光ランプお
よびラピットスタート形蛍光ランプにおいて、外観の黒
ずみや初期光束の低下および光束維持率の低下を防止し
た蛍光ランプおよびこれを用いた照明装置を提供する。 【解決手段】バルブ1の内面に、酸化亜鉛および酸化チ
タンの少なくとも1種を含む紫外線遮断機能をもつ微粒
子金属酸化物80からなる紫外線遮断保護膜8を形成す
るとともに、この紫外線遮断保護膜8の上に蛍光体被膜
9を設け、上記紫外線遮断保護膜を構成する微粒子金属
酸化物80は、表面に酸化珪素および酸化アルミニウム
の少なくとも1種からなる表面処理用金属酸化物81が
付着されていることを特徴とする蛍光ランプである。紫
外線遮断保護膜を構成する微粒子金属酸化物と蛍光体と
の反応が抑止され蛍光体の劣化が防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バルブの内面に紫
外線遮断保護膜を形成した蛍光ランプ(ラピッドスター
ト形蛍光ランプを含む)および照明装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に蛍光ランプは、電極を封装したガ
ラスバルブの内面に蛍光体被膜を形成してあり、このバ
ルブ内に水銀および希ガスを封入し、水銀原子から発す
る共鳴輝線である紫外線で上記蛍光体体被膜を励起して
可視光を発光させ、この可視光を外部に放出するように
なっている。
【0003】しかしながら、蛍光ランプは、点灯時間の
経過に伴い光束が低下する問題がある。光束が低下する
原因としては種々の理由が考えられるが、その1つに、
封入されている水銀とバルブを構成するガラス材料とが
化学反応して透明なガラスが着色することが原因といわ
れている。すなわち、バルブを構成するガラスは、多な
り少なりナトリウムNaが含有されており、例えば蛍光
ランプのバルブとして用いられる代表的なソーダライム
ガラスの場合は15〜17重量%程度のナトリウムNa
が含まれている。このようなナトリウムはバルブ温度が
高くなると表面に析出する性質がある。さらにバルブに
紫外線(波長400nm以下)が照射された場合はその析
出が助長される傾向がある。また、バルブ内に封入され
た水銀は蛍光体被膜を通って拡散し、バルブの表面に達
することがある。したがって、上記析出されたナトリウ
ムNaと、上記けい光体被膜を通過した水銀とが接触
し、相互に化学反応を生じ、この結果、ナトリウムアマ
ルガムが形成されてバルブが黒化したり、変色して光束
が低下すると考えられている。
【0004】このような不具合を解消する手段として、
バルブ内面と蛍光体被膜との間に紫外線遮断保護膜を形
成する提案がなされている。すなわち、バルブと蛍光体
被膜との間に、紫外線遮断機能をもつ微粒子金属酸化
物、例えば酸化亜鉛ZnOまたは酸化チタンTiO2
少なくとも1種からなる被膜を形成すると、この紫外線
遮断機能保護膜が、水銀から放出される紫外線を吸収し
てバルブに達するのを抑止するようになる。このため、
ガラス製のバルブからナトリウムが析出するのが抑えら
れる。よって、水銀が蛍光体被膜を透過して拡散したと
しても、バルブからナトリウムの析出が抑制されている
ので、水銀とナトリウムとの反応を抑えることができ
る。また、上記紫外線遮断機能保護膜は蛍光体被膜を透
過した水銀がバルブの表面に達するのを阻止する作用が
あり、これにより水銀とナトリウムとの反応を抑えるこ
とができる。この結果バルブの黒化や変色を防止するこ
とができるものである。
【0005】一方、蛍光ランプの1種として瞬時始動形
(ラピッドスタート形)の蛍光ランプが知られている。
この種のラピッドスタート形は、ガラスバルブと、バル
ブの内側に形成された蛍光体被膜との間に、始動性を向
上させるために酸化錫(SnO2 )などからなる透明な
導電膜(ネサ膜)を形成してある。このような導電膜を
形成するとこの導電膜が導体の役割をなし、一方の電極
が陰極モードの時に電極に塗布されたエミッタから放出
される電子がこの近くの導電膜を伝播して他方の電極の
近傍に導かれ、これによりガラスバルブの管壁抵抗を実
質的に低くし、よってランプの始動を容易にし、始動電
圧を低くする作用を奏するものである。
【0006】しかしながら、従来のラピッドスタート形
蛍光ランプでは、長時間の使用に伴ってバルブの内側に
茶褐色に変色した過剰の水銀が砂を撒いたように付着
し、いわゆる砂撒き現象(黄斑現象)が発生して外観を
損なうとう問題がある。この原因は、放電空間内の水銀
粒と導電膜との間で微放電が発生することに起因してい
るといわれている。すなわち、ランプ点灯中は、蛍光体
被膜の内側に水銀が付着しており、この放電空間の水銀
粒は放電電位に相当するプラス電位(Hg+)に保たれ
ているのに対し、導電膜は中位の電位状態に保たれてい
る。上記水銀粒と導電膜の間に存在している蛍光体被膜
は絶縁体であり、よって、上記水銀粒と導電膜の間に絶
縁体である蛍光体被膜を介してかなりの電位差がかかっ
ている。そして、この蛍光体被膜が上記電位差によって
絶縁破壊した場合、水銀粒と導電膜の間で微放電が起こ
る。また、水銀は、前記通常の蛍光ランプの場合と同様
に、蛍光体被膜を通過して拡散し、プラスに電荷してい
る水銀が導電膜に近づくと、水銀粒と導電膜の間で微放
電が生じる。このような放電エネルギーの熱により水銀
が酸化(HgO)したり、蛍光体被膜が溶解や飛散し、
蛍光体が変色し(蛍光体の黒化)、これにより茶褐色の
斑点模様が発生するものと考えられる。
【0007】また、このような外観不良の外に、導電膜
が徐々に変質し、始動電圧が上昇していくという問題も
ある。これは導電膜を構成する酸化錫が還元されて導電
性を高めていくことから導電膜の抵抗値が低下するため
であると推測される。つまり、放電空間で水銀から放射
された紫外線は蛍光体被膜を励起して可視光を発生させ
るが、一部の紫外線は蛍光体被膜を透過して導電膜に達
する。400nm以下の波長域の紫外線が透明な導電膜を
構成する酸化錫(SnO2 )に達すると酸化錫から酸素
が解離され、このため、酸素が解離された錫は導電膜内
のキャリア数を増加させ、よって導電膜の抵抗値が低下
するものと考えられる。
【0008】このように点灯時間の経過により導電膜の
抵抗値が次第に下がると、始動電圧が上昇するととも
に、蛍光体被膜が絶縁破壊し易くなり、蛍光体の黒化
や、茶褐色の斑点模様が再度発生し易くなる。
【0009】これを解決するために、この種のラピッド
スタート形蛍光ランプにおいても、透明導電膜と蛍光体
被膜の間に、前記一般に蛍光ランプと同様な、紫外線の
透過を阻止し、かつ電気的に絶縁性の高い被膜を形成す
る対策が検討されている。すなわち、透明導電膜と蛍光
体被膜の間に紫外線遮断機能をもつ微粒子金属酸化物、
例えば酸化亜鉛ZnOまたは酸化チタンTiO2 の少な
くとも1種からなる被膜を形成すると、この微粒子金属
酸化物からなる紫外線遮断保護膜が絶縁抵抗作用を奏
し、水銀粒と導電膜の間に微放電が生じるのを防止す
る。よって水銀が酸化(HgO)したり、蛍光体が変色
するのを抑止し、茶褐色の斑点模様の発生を抑える。
【0010】また、この紫外線遮断保護膜は、紫外線を
吸収して導電膜に達するのを抑止する。この結果、40
0nm以下の紫外線が透明導電膜に達するのを低減するよ
うになり、導電膜の抵抗値の低下を防止し、よって始動
性の低下や蛍光体被膜の絶縁破壊を防止するようにな
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような紫外線遮断保護膜を設けた一般の蛍光ランプおよ
びラピットスタート形蛍光ランプにおいては、外観が黒
ずんで見え、初期光束が低下し、かつ光束維持率が低下
するという新たな不具合が発生した。
【0012】この原因について本発明者等が種々研究し
たところ、未だ十分に解明されていないが、紫外線遮断
保護膜を構成する主として酸化亜鉛ZnOおよび酸化チ
タンTiO2 の少なくとも1種からなる微粒子金属酸化
物は活性度が高いという性質があり、このため蛍光体と
の界面で蛍光体と反応し、蛍光体を劣化させるものと推
測される。
【0013】また、これら酸化亜鉛ZnOおよび酸化チ
タンTiO2 からなる微粒子金属酸化物自身が蛍光体を
透過した水銀と反応して劣化することも原因であると推
測される。
【0014】さらに、蛍光体を透過した紫外線が酸化亜
鉛ZnOや酸化チタンTiO2 に達すると、これら酸化
亜鉛ZnOや酸化チタンTiO2 の酸素の一部が抜けて
酸素欠陥を生じ、これら酸化亜鉛ZnOや酸化チタンT
iO2 が変質することも原因として考えられる。
【0015】したがって、本発明の目的とするところ
は、紫外線遮断保護膜を設けた一般の蛍光ランプおよび
ラピットスタート形蛍光ランプにおいて、外観の黒ずみ
や初期光束の低下および光束維持率の低下を防止した蛍
光ランプおよびこれを用いた照明装置を提供しようとす
るものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、両端
部に電極が配置されるとともに、内部に水銀および希ガ
スが封入されたバルブと;上記バルブの内面に形成さ
れ、酸化亜鉛および酸化チタンの少なくとも1種を含む
紫外線遮断機能をもつ微粒子金属酸化物からなる紫外線
遮断保護膜と;上記紫外線遮断保護膜の上に形成された
蛍光体被膜と;を具備し、上記紫外線遮断保護膜を構成
する微粒子金属酸化物は、表面に酸化珪素および酸化ア
ルミニウムの少なくとも1種からなる表面処理用金属酸
化物が付着されていることを特徴とする蛍光ランプであ
る。
【0017】なお、ここでいう蛍光ランプは、直管形蛍
光ランプ、環形蛍光ランプ、コンパクト形蛍光ランプな
どと称される屈曲形蛍光ランプを含む。また、表面処理
用金属酸化物は微粒子の状態で紫外線遮断保護膜を構成
する微粒子金属酸化物に付着されていてもよく、または
金属アルコキシドから結晶成長させて表面処理をしても
よい。
【0018】請求項1の発明によれば、紫外線遮断保護
膜を構成する微粒子金属酸化物の表面に酸化珪素SiO
2 および酸化アルミニウムAl23 の少なくとも1種
からなる表面処理用金属酸化物を付着させたから、この
表面処理用金属酸化物が紫外線遮断保護膜を構成する微
粒子金属酸化物と蛍光体とが蛍光体の界面で反応するの
を抑止して蛍光体の劣化を防止する。また、表面処理用
金属酸化物は紫外線遮断保護膜を構成する微粒子金属酸
化物自身が水銀と反応して劣化するのを防止する。さら
に、表面処理用金属酸化物は蛍光体を透過した紫外線が
紫外線遮断保護膜を構成する微粒子金属酸化物に達して
酸素欠陥を生じるのを防止する。
【0019】酸化珪素SiO2 や酸化アルミニウムAl
23 などからなる表面処理用金属酸化物が、酸化亜鉛
ZnOや酸化チタンTiO2 からなる紫外線遮断保護膜
を構成する微粒子金属酸化物と水銀との反応を抑えた
り、紫外線照射による変質を防止する理由は明確でない
が、接触帯電傾向に影響されることが考えられる。例え
ば、酸化亜鉛ZnOは接触帯電傾向がプラスに大きく偏
っており、これに対して酸化珪素SiO2 は接触帯電傾
向がマイナス側に偏っているから、これらを組み合わせ
ると中和される。逆に、酸化チタンTiO2 は接触帯電
傾向がマイナスに大きく偏っており、これに対して酸化
アルミニウムAl23 は接触帯電傾向がプラス側に偏
っているから、これらを組み合わせると中和される。
【0020】このようなことから、紫外線遮断保護膜を
構成する微粒子金属酸化物に表面処理用金属酸化物を付
着させると、前記の不具合が解消され、外観の黒ずみや
初期光束の低下および光束維持率の低下が防止されるも
のと考えられる。
【0021】請求項2の発明は、両端部に電極が配置さ
れるとともに、内部に水銀および希ガスが封入されたバ
ルブと;上記バルブの内面に形成された透明導電膜と;
上記透明導電膜の上に形成され、酸化亜鉛および酸化チ
タンの少なくとも1種を含む紫外線遮断機能をもつ微粒
子金属酸化物からなる紫外線遮断保護膜と;上記紫外線
遮断保護膜の上に形成された蛍光体被膜と;を具備し、
上記紫外線遮断保護膜を構成する微粒子金属酸化物は、
表面に酸化珪素および酸化アルミニウムの少なくとも1
種からなる表面処理用金属酸化物が付着されていること
を特徴とするラピッドスタート形の蛍光ランプである。
【0022】すなわち、請求項2の発明は、請求項1の
発明を紫外線遮断保護膜を設けたラピッドスタート形蛍
光ランプに適用した場合であり、紫外線遮断保護膜を構
成する微粒子金属酸化物の表面に酸化珪素および酸化ア
ルミニウムの少なくとも1種からなる表面処理用金属酸
化物を付着したから、前記請求項1の発明の作用と同様
な作用により、紫外線遮断保護膜を設けたラピットスタ
ート形蛍光ランプであっても、外観の黒ずみや初期光束
の低下および光束維持率の低下を防止することができ
る。
【0023】請求項3の発明は、表面処理用金属酸化物
は微粒子であり、紫外線遮断保護膜を構成する微粒子金
属酸化物の表面にまばらに付着されていることを特徴と
する請求項1または請求項2に記載の蛍光ランプであ
る。
【0024】表面処理用金属酸化物を微粒子の状態で紫
外線遮断保護膜を構成する微粒子金属酸化物の表面にま
ばらに付着させても接触帯電傾向を中和させることがで
き、その作用効果が認められる。よって、表面処理用金
属酸化物の使用量を節約することができ、また格別困難
な作業を要することなく表面に付着させることができ
る。
【0025】請求項4の発明は、表面処理用金属酸化物
は、紫外線遮断保護膜を構成する微粒子金属酸化物の表
面を覆っていることを特徴とする請求項1または請求項
2に記載の蛍光ランプである。
【0026】請求項4の発明によれば、表面処理用金属
酸化物が紫外線遮断保護膜を構成する微粒子金属酸化物
の表面を覆っているから、紫外線遮断保護膜を構成する
微粒子金属酸化物が水銀との反応したり、紫外線によっ
て劣化するのを良好に防止することができる。
【0027】請求項5の発明は、紫外線遮断保護膜の平
均膜厚は、0.2μm以上で1.5μm以下に形成され
ていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいず
れか一に記載の蛍光ランプである。
【0028】請求項5の発明によれば、紫外線吸収保護
膜の平均膜厚を0.2μm以上で1.5μm以下とした
から、可視光を良好に透過ししかも紫外線を効果的に遮
断する。平均膜厚が0.2μm未満の場合は紫外線の遮
断作用が低く、また1.5μmを越えると可視光の吸収
が多くなり過ぎる。この平均膜厚は、0.3μm以上で
1.0μm以下が特に好ましい範囲である。
【0029】請求項6の発明は、紫外線遮断保護膜を構
成する微粒子金属酸化物の平均粒径は0.01μm以上
1.0μm以下であり、この表面に付着された表面処理
用金属酸化物は微粒子からなり、上記紫外線遮断保護膜
を構成する微粒子金属酸化物の平均粒径より小さいこと
を特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか一に記
載の蛍光ランプである。
【0030】請求項6の発明によれば、紫外線遮断保護
膜を構成する微粒子金属酸化物の平均粒径を0.01μ
m以上1.0μm以下にしたから、可視光を透過ししか
も紫外線を遮断するのに良好な膜厚の紫外線遮断保護膜
を作ることができる。そして、表面処理用金属酸化物は
微粒子であり、その平均粒径を紫外線遮断保護膜を構成
する微粒子金属酸化物の平均粒径より小さくしたから、
表面処理用金属酸化物を紫外線遮断保護膜を構成する微
粒子金属酸化物の表面に確実に付着させることができ
る。
【0031】請求項7の発明は、蛍光体が3波長発光蛍
光体であることを特徴とする請求項1ないし請求項7の
いずれか一に記載の蛍光ランプである。3波長発光蛍光
体は、比較的蛍光体の平均粒径が小さく欠陥が生じ易
く、しかも紫外線遮断保護膜を構成する微粒子金属酸化
物の材料である酸化亜鉛ZnOや酸化チタンTiO2
反応し易いので、蛍光体が劣化し易く、光束の低下を招
き易い。しかし、紫外線遮断保護膜を構成する微粒子金
属酸化物の表面に酸化珪素SiO2 および酸化アルミニ
ウムAl23 の少なくとも1種からなる表面処理用金
属酸化物を付着させると、紫外線遮断保護膜を構成する
微粒子金属酸化物の活性度が抑えられるようになり、よ
って3波長発光蛍光体との界面で蛍光体との反応を抑止
して蛍光体の劣化を防止する。ゆえに光束の低下を防止
するようになる。
【0032】請求項8の発明は、請求項1ないし請求項
7のいずれか一に記載の蛍光ランプと;このランプを装
着した器具本体と;この器具本体に設けられ上記ランプ
を点灯させる点灯回路部品と;を具備したことを特徴と
する照明装置である。
【0033】請求項8の発明によれば、光源として用い
る蛍光ランプが、蛍光体の黒化や茶褐色の斑点模様を抑
制するとともに初期光束の低下を抑制するから、照明装
置として光束および外観の低下を防止し、寿命特性を向
上させることができる。
【0034】
【発明の実施の形態】以下本発明について、図面に示す
一実施例にもとづき説明する。図1は直管形ラピッドス
タ−ト形蛍光ランプ10を示すもので、図中1はソーダ
ライムガラスからなるバルブである。バルブ1の端部は
ステム2、2により閉塞されており、これらステム2、
2には内部リード線3…を介してタングステンフィラメ
ントからなる電極4、4が取着されている。電極4、4
には、図示しないBaO、SrO、CaOなどからなる
電子放射性物質(エミッタ)が塗布されている。
【0035】バルブ1の端部には、口金5、5が被着さ
れており、これら口金5、5には上記内部リード線3…
に接続された口金ピン6…が突設されている。上記バル
ブ1の内面には、酸化錫(SnO2 )などからなる透明
な導電膜(=EC膜)7が形成されている。この導電膜
7の導電性は酸化錫の一部が還元していることにより得
られる。
【0036】そして、上記透明導電膜7の内面には紫外
線遮断保護膜8が形成されている。紫外線遮断保護膜8
は、高融点金属酸化物の微粒子80により形成されてお
り、微粒子金属酸化物80としては酸化亜鉛ZnOまた
は酸化チタンTiO2 もしくはこれら酸化亜鉛ZnOと
酸化チタンTiO2 を混合して用いてもよい。なお、こ
れら酸化亜鉛ZnOおよび酸化チタンTiO2 に加え
て、酸化珪素SiO2 および酸化アルミニウムAl2
3 が混合されていてもよい。この高融点金属酸化物の平
均粒径は0.01μm以上1.0μm以下とされてい
る。
【0037】上記紫外線吸収保護膜8は、400〜70
0nmの波長域の可視光の透過率が90%以上で、400
nm以下の波長域の紫外線の吸収率が90%以下の特性を
有している。このような特性は、例えばZnOの微粒子
金属酸化物からなる紫外線吸収保護膜8の場合、平均膜
厚を0.2μm以上で1.5μm以下に形成することに
より実現することができ、好ましくは0.3μm以上で
1.0μm以下の範囲がよい。
【0038】そして、上記紫外線遮断保護膜8を構成す
る微粒子金属酸化物80の表面には、図3および図4に
示すように、表面処理用金属酸化物81が付着されてい
る。表面処理用金属酸化物81は、酸化珪素SiO2
よび酸化アルミニウムAl23 の少なくとも1種から
なる。
【0039】本実施例では表面処理用金属酸化物81が
上記紫外線遮断保護膜8を構成する微粒子金属酸化物8
0の平均粒径より小さな小さな微粒子により形成されて
おり、上記紫外線遮断保護膜8を構成する微粒子金属酸
化物80の表面にまばらにまぶすようにして付着してあ
る。
【0040】なお、表面処理用金属酸化物81を上記紫
外線遮断保護膜8を構成する微粒子金属酸化物80の表
面に被膜状に被覆してもよい。この場合、表面処理用金
属酸化物を金属アルコキシドから結晶成長させて紫外線
遮断保護膜8を構成する微粒子金属酸化物80の表面に
表面処理をしてもよい。
【0041】このような紫外線遮断保護膜8の内面には
蛍光体被膜9が形成されている。蛍光体被膜9は、アン
チモン・マンガン付活ハロりん酸塩蛍光体(Ca5 (P
43 (F,Cl):Sn,Mn)であってもよい
が、希土類蛍光体からなる3波長発光蛍光体を使用して
もよい。3波長発光蛍光体は、赤、青、緑の各波長域に
発光する3種類の希土類蛍光体を混合して用いたもので
あり、例えば赤色系蛍光体には酸化イットリウムY2
3 :Eu、青色系蛍光体には2価のユーロピウム付活ア
ルカリ土類ハロ燐酸塩蛍光体(Sr,Ca,Ba)
10(PO46 Cl2:Euまたは2価のユーロピウム
付活アルカリ土類アルミン酸塩蛍光体BaMg2 Al16
27:Eu、および緑色蛍光体としてはセリウムCeを
含有するテリビウムTb付活けい・りん酸塩蛍光体(L
a,Ce,Tb)・(P,Si)O4 などが用いられて
いる。バルブ1の内部には、所定量の水銀と、アルゴン
などの希ガスが封入されている。
【0042】このような構成のラピッドスタ−ト形蛍光
ランプにおいては、点灯中に水銀から発せられる紫外線
が蛍光体被膜9により可視光に変換され、この可視光は
紫外線遮断保護膜8、透明導電膜7およびガラスバルブ
1を透過して外部に放射される。
【0043】水銀から発せられた紫外線の一部は、蛍光
体被膜9を透過して透明導電膜7に達しようとする。し
かし、蛍光体被膜9と導電膜7の間には紫外線遮断保護
膜8が形成されているから、この紫外線遮断保護膜8が
紫外線を吸収して透過を阻止し、導電膜7に達するのを
抑制する。このため導電膜7を構成した酸化錫が紫外線
の照射を受けて還元される割合が少なくなり、導電膜7
内のキャリアの増加が抑えられる。したがって、導電膜
7の抵抗値が高く保たれ、始動電圧の増加が抑えられる
とともに、抵抗値の低下にもとづく蛍光体被膜9の絶縁
破壊も抑制されるようになる。このことから絶縁破壊に
よる微放電の発生も抑えられるから、長期に点灯して
も、微放電に原因する蛍光体の黒化や黄斑の発生が抑制
され、よって、高い光束維持率を保ち、寿命特性が向上
することになる。
【0044】また、上記紫外線遮断保護膜8を構成する
微粒子金属酸化物80の表面に、酸化珪素SiO2 およ
び酸化アルミニウムAl23 の少なくとも1種からな
る表面処理用金属酸化物81を付着させたから、上記紫
外線遮断保護膜8を構成する微粒子金属酸化物80の活
性度が抑えられる。
【0045】例えば、図5に示す通り、酸化亜鉛ZnO
は接触帯電傾向がプラスに大きく偏っており、これに対
して酸化珪素SiO2 は接触帯電傾向がマイナス側に偏
っているから、酸化亜鉛ZnOの微粒子の表面に酸化珪
素SiO2 の微細な微粒子を付着させると、酸化亜鉛Z
nOの微粒子の接触帯電傾向が中和される。また、酸化
チタンTiO2 は接触帯電傾向がマイナスに大きく偏っ
ており、これに対して酸化アルミニウムAl23 は接
触帯電傾向がプラス側に偏っているから、酸化チタンT
iO2 微粒子の表面に酸化アルミニウムAl23 の微
細な微粒子を付着させると酸化チタンTiO2 微粒子の
接触帯電傾向が中和される。
【0046】このため紫外線遮断保護膜8と蛍光体被膜
9との界面で紫外線遮断保護膜8を構成する微粒子金属
酸化物80と蛍光体との反応が抑えられるものと推測さ
れ、これにより蛍光体の劣化が防止される。
【0047】また紫外線遮断保護膜8を構成する微粒子
金属酸化物80の接触帯電傾向が中和されることから、
放電空間側の水銀イオンHg+が蛍光体被膜9を透過し
て紫外線遮断保護膜8に引き寄せられるのが抑えられ、
よって紫外線遮断保護膜8を構成する微粒子金属酸化物
80が水銀と反応して劣化するが防止される。
【0048】さらに、表面処理用金属酸化物81が、蛍
光体被膜9を透過した紫外線が紫外線遮断保護膜8を構
成する微粒子金属酸化物80に達してこの微粒子金属酸
化物80に酸素欠陥が生じるのを防止する。
【0049】図6は、点灯時間と全光束との関係を測定
した結果を示す特性図である。特性Aは、表面処理用金
属酸化物81を付着させた微粒子金属酸化物80を用い
た紫外線遮断保護膜8を形成したラピッドスタート形蛍
光ランプの場合、特性Bは、表面処理用金属酸化物81
を付着させない微粒子金属酸化物80を用いた紫外線遮
断保護膜8を形成したラピッドスタート形蛍光ランプの
場合、特性Cは、紫外線遮断保護膜8を形成しないラピ
ッドスタート形蛍光ランプの場合をそれぞれ示す。
【0050】図6から、本発明のランプAでは、初期光
束および光束維持率が向上していることが判る。図7
は、点灯時間とバルブの黄変および黒化の発生との関係
を示す実験結果の特性図である。特性Aは、表面処理用
金属酸化物81を付着させた微粒子金属酸化物80を用
いた紫外線遮断保護膜8を形成したラピッドスタート形
蛍光ランプの場合、特性Bは、表面処理用金属酸化物8
1を付着させない微粒子金属酸化物80を用いた紫外線
遮断保護膜8を形成したラピッドスタート形蛍光ランプ
の場合である。
【0051】図7から、本発明のランプAは、黄変およ
び黒化の発生が少なく、初期の段階でも黒ずみが防止さ
れ、外観の低下が防止されることが判る。上記実験のラ
ンプは、蛍光体として3波長発光蛍光体を用いた例であ
り、本発明は3波長発光蛍光体を用いたランプでその効
果が顕著である。その理由は、3波長発光蛍光体は、ハ
ロりん酸塩蛍光体などに比べて蛍光体の平均粒径が小さ
く、このため欠陥が生じ易く、しかも紫外線遮断保護膜
8を構成する微粒子金属酸化物80の材料である酸化亜
鉛ZnOや酸化チタンTiO2 と反応し易いので、蛍光
体が劣化し易く、光束の低下を招き易い。
【0052】しかしながら、本発明のように、紫外線遮
断保護膜8を構成する微粒子金属酸化物80の表面に酸
化珪素SiO2 および酸化アルミニウムAl23 の少
なくとも1種からなる表面処理用金属酸化物81を付着
させると、紫外線遮断保護膜8を構成する微粒子金属酸
化物80の活性度が抑えられるから、3波長発光蛍光体
との界面で蛍光体との反応を抑止し、よって蛍光体の劣
化を防止する。このことから、光束の低下を防止するよ
うになる。
【0053】なお、高融点金属酸化物からなる微粒子の
中でも、特に酸化亜鉛ZnOは可視光を良く透過すると
ともに紫外線をよく吸収し、特に可視光透過性能の点で
は酸化チタンTiO2 よりも優れている。したがって、
微粒子金属酸化物としては酸化亜鉛ZnOを用いる方が
可視光の吸収が少ないので好適である。しかし、酸化亜
鉛ZnOに代わって酸化チタンTiO2 を用いても紫外
線遮断作用があり、またこれらを混合しても初期の目的
を達成することができる。酸化亜鉛ZnOと酸化チタン
TiO2 を混合して用いる場合はTiO2 の混合比を重
量比で30〜70%の範囲にするのが好ましい。これに
より紫外線吸収と可視光透過の2つの相反する要素をバ
ランスよく保つことができる。
【0054】図8は、図1ないし図4に示すラピッドス
タート形蛍光ランプ10を照明器具に取り付けて構成し
た照明装置の例を示す。すなわち、図において30は天
井直付け形照明器具の本体であり、この器具本体30の
長手方向両端にはランプソケット31、31が相互に対
向して配置されている。これらソケット21、21間に
図1に示す蛍光ランプ10が、その口金ピン6、6を係
合させて取り付けられている。器具本体30にはランプ
の安定点灯を維持するための点灯回路部品として、安定
器32が収容されている。上記蛍光ランプ10は上記安
定器32を介して図示しない電源に接続されている。
【0055】このような照明装置によれば、上記ランプ
10がバルブの黒ずみや黒化や黄斑現象を防止して外観
が向上されており、初期光束および光束維持率に優れ、
しかも始動性に優れているから、照明装置として外観が
向上し、寿命特性に優れた照明装置を提供することがで
きる。
【0056】なお、上記実施例では、ラピッドスタート
形蛍光ランプ10について説明したが、本発明はラピッ
ドスタート形蛍光ランプ10に制約されるものではな
い。すなわち、図9および図10にはラピッドスタート
形でない蛍光ランプ20が示されている。この蛍光ラン
プ20とラピッドスタート形蛍光ランプ10の相違点
は、ラピッドスタート形蛍光ランプ10の場合はバルブ
1の内面に透明導電膜(EC膜)7が形成されているの
に対し、通常の蛍光ランプ20は透明導電膜(EC膜)
がない。
【0057】ところで、一般の蛍光ランプ20の場合、
点灯時間の経過に伴い光束が低下する問題がある。光束
が低下する原因1つとして、封入されている水銀とバル
ブ1を構成するガラス材料とが化学反応して透明なガラ
スが着色する現象がある。すなわち、バルブ1を構成す
るガラスにはナトリウムNaが含有されており、このよ
うなナトリウムはバルブ温度が高くなると表面に析出す
る。さらにバルブ1に紫外線(波長400nm以下)が照
射された場合はその析出が助長される傾向がある。ま
た、バルブ内に封入された水銀は蛍光体被膜9を通って
拡散し、バルブ1の表面に達する。したがって、上記析
出されたナトリウムNaと、上記蛍光体被膜を通過した
水銀とが接触し、相互に化学反応を生じ、この結果、ナ
トリウムアマルガムが形成されてバルブが黒化したり、
変色して光束が低下する。
【0058】このような不具合を解消する手段として、
バルブ1内面と蛍光体被膜9との間に、紫外線遮断保護
膜8を形成する提案がなされている。バルブ1と蛍光体
被膜9との間に、紫外線遮断機能をもつ微粒子金属酸化
物80、例えば酸化亜鉛ZnOまたは酸化チタンTiO
2 の少なくとも1種からなる被膜8を形成すると、この
紫外線遮断機能保護膜8が、水銀から放出される紫外線
を吸収してバルブ1に達するのを抑止するようになる。
このため、ガラス製のバルブ1からナトリウムが析出す
るのが抑えられる。よって、水銀が蛍光体被膜9を透過
して拡散したとしても、バルブ1からナトリウムの析出
が抑制されているので、水銀とナトリウムとの反応を抑
えることができる。また、上記紫外線遮断機能保護膜8
は蛍光体被膜9を透過した水銀がバルブ1の表面に達す
るのを阻止する作用があり、これにより水銀とナトリウ
ムとの反応を抑えることができる。この結果バルブの黒
化や変色を防止することができるものである。
【0059】しかしながら、上記のような紫外線遮断保
護膜8を設けた場合、外観が黒ずんで見え、初期光束が
低下し、かつ光束維持率が低下するという問題がある。
これに対し、第1の実施例の図3および図4に示すよう
に、紫外線遮断保護膜8を構成する微粒子金属酸化物8
0の表面に、酸化珪素SiO2 および酸化アルミニウム
Al23 の少なくとも1種からなる表面処理用金属酸
化物81を付着させると、上記紫外線遮断保護膜8を構
成する微粒子金属酸化物80の活性度が抑えられるか
ら、紫外線遮断保護膜8と蛍光体被膜9との界面で微粒
子金属酸化物80と蛍光体との反応が抑えられるように
なり、これにより蛍光体の劣化が防止される。
【0060】また紫外線遮断保護膜8を構成する微粒子
金属酸化物80の接触帯電傾向が中和されることから、
放電空間側の水銀イオンHg+が蛍光体被膜9を透過し
て紫外線遮断保護膜8に引き寄せられるのが抑えられ、
よって紫外線遮断保護膜8を構成する微粒子金属酸化物
80が水銀と反応して劣化するが防止される。
【0061】さらに、表面処理用金属酸化物81は、蛍
光体被膜9を透過した紫外線が紫外線遮断保護膜8を構
成する微粒子金属酸化物80に達してこの微粒子金属酸
化物80に酸素欠陥が生じるのを防止する。この結果、
外観が黒ずんで見えたり、初期光束が低下したり、光束
維持率が低下する等の不具合を防止することができる。
【0062】
【発明の効果】以上述べたように請求項1の発明によれ
ば、紫外線遮断保護膜を構成する微粒子金属酸化物の表
面に酸化珪素SiO2 および酸化アルミニウムAl2
3 の少なくとも1種からなる表面処理用金属酸化物を付
着させたから、紫外線遮断保護膜を構成する微粒子金属
酸化物と水銀の反応が抑えられ、蛍光体の劣化が抑止さ
れる。さらに、蛍光体を透過した紫外線が紫外線遮断保
護膜を構成する微粒子金属酸化物に達して酸素欠陥を生
じるのが防される。
【0063】このようなことから、外観の黒ずみや初期
光束の低下および光束維持率の低下が防止される。請求
項2の発明によれば、ラピッドスタート形蛍光ランプで
あっても、前記請求項1の発明の作用と同様な作用によ
り、外観の黒ずみや初期光束の低下および光束維持率の
低下を防止することができる。
【0064】請求項3の発明によれば、表面処理用金属
酸化物は微粒子からなり、紫外線遮断保護膜を構成する
微粒子金属酸化物の表面にまばらに付着されているか
ら、表面処理用金属酸化物の使用量を節約することがで
き、また格別困難な作業を要することなく表面に付着さ
せることができる。
【0065】請求項4の発明によれば、表面処理用金属
酸化物が紫外線遮断保護膜を構成する微粒子金属酸化物
の表面を覆っているから、紫外線遮断保護膜を構成する
微粒子金属酸化物が水銀と反応したり、紫外線によって
劣化するのを良好に防止することができる。
【0066】請求項5の発明によれば、紫外線遮断保護
膜は可視光を良好に透過ししかも紫外線を効果的に遮断
する。請求項6の発明によれば、可視光を透過ししかも
紫外線を遮断するのに良好な膜厚の紫外線遮断保護膜を
作ることができる。
【0067】請求項7の発明によれば、蛍光体として3
波長発光蛍光体を用いた場合、特に光束の低下を防止す
るようになる。請求項8の発明によれば、光源として用
いる蛍光ランプが、蛍光体の黒化や茶褐色の斑点模様を
抑制するとともに初期光束の低下を抑制するから、照明
装置として光束および外観の低下を防止し、寿命特性を
向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例のラピッドスタ−ト形蛍
光ランプを示し、(A)図はランプ全体の構成図、
(B)図は(A)図のB部分を拡大して断面した図。
【図2】図1のII−II線に沿う断面図。
【図3】紫外線遮断保護膜を拡大した断面図。
【図4】紫外線遮断保護膜を構成する微粒子金属酸化物
の表面に表面処理用微粒子金属酸化物をまばらに付着さ
せた状態を示す図。
【図5】種々の微粒子金属酸化物の接触帯電傾向を示す
図。
【図6】点灯時間と全光束との関係を示す特性図。
【図7】点灯時間と黄変および黒化の発生割合を示す特
性図。
【図8】同実施例の蛍光ランプを照明器具に取り付けた
照明装置の図。
【図9】本発明の第2の実施例の蛍光ランプを示し、
(A)図はランプ全体の構成図、(B)図は(A)図の
B部分を拡大して断面した図。
【図10】図1のX−X線に沿う断面図。
【符号の説明】
1…バルブ 4…電極 7…透明導電膜 8…紫外線遮断保護膜 9…蛍光体被膜 10…ラピッドスタート形蛍光ランプ 20…ラピッドスタート形でない蛍光ランプ 80…紫外線遮断保護膜を構成する微粒子金属酸化物 81…表面処理用微粒子金属酸化物

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両端部に電極が配置されるとともに、内
    部に水銀および希ガスが封入されたバルブと;上記バル
    ブの内面に形成され、酸化亜鉛および酸化チタンの少な
    くとも1種を含む紫外線遮断機能をもつ微粒子金属酸化
    物からなる紫外線遮断保護膜と;上記紫外線遮断保護膜
    の上に形成された蛍光体被膜と;を具備し、 上記紫外線遮断保護膜を構成する微粒子金属酸化物は、
    表面に酸化珪素および酸化アルミニウムの少なくとも1
    種からなる表面処理用金属酸化物が付着されていること
    を特徴とする蛍光ランプ。
  2. 【請求項2】 両端部に電極が配置されるとともに、内
    部に水銀および希ガスが封入されたバルブと;上記バル
    ブの内面に形成された透明導電膜と;上記透明導電膜の
    上に形成され、酸化亜鉛および酸化チタンの少なくとも
    1種を含む紫外線遮断機能をもつ微粒子金属酸化物から
    なる紫外線遮断保護膜と;上記紫外線遮断保護膜の上に
    形成された蛍光体被膜と;を具備し、 上記紫外線遮断保護膜を構成する微粒子金属酸化物は、
    表面に酸化珪素および酸化アルミニウムの少なくとも1
    種からなる表面処理用金属酸化物が付着されていること
    を特徴とするラピッドスタート形の蛍光ランプ。
  3. 【請求項3】 上記表面処理用金属酸化物は微粒子から
    なり、上記紫外線遮断保護膜を構成する微粒子金属酸化
    物の表面にまばらに付着されていることを特徴とする請
    求項1または請求項2に記載の蛍光ランプ。
  4. 【請求項4】 上記表面処理用金属酸化物は、上記紫外
    線遮断保護膜を構成する微粒子金属酸化物の表面を覆っ
    ていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載
    の蛍光ランプ。
  5. 【請求項5】 上記紫外線遮断保護膜の平均膜厚は、
    0.2μm以上で1.5μm以下に形成されていること
    を特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一に記
    載の蛍光ランプ。
  6. 【請求項6】 上記紫外線遮断保護膜を構成する微粒子
    金属酸化物の平均粒径は0.01μm以上1.0μm以
    下であり、この表面に付着された表面処理用金属酸化物
    は微粒子であり、上記紫外線遮断保護膜を構成する微粒
    子金属酸化物より小さいことを特徴とする請求項1ない
    し請求項5のいずれか一に記載の蛍光ランプ。
  7. 【請求項7】 蛍光体は、3波長発光蛍光体であること
    を特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか一に記
    載の蛍光ランプ。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし請求項7のいずれか一に
    記載の蛍光ランプと;このランプを装着した器具本体
    と;この器具本体に設けられ上記ランプを点灯させる点
    灯回路部品と;を具備したことを特徴とする照明装置。
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Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100323035B1 (ko) * 1998-04-28 2002-02-09 모리시타 요이찌 형광램프 및 그 제조방법
JP2005228559A (ja) * 2004-02-12 2005-08-25 Harison Toshiba Lighting Corp 蛍光ランプ及び照明装置
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JP2012004037A (ja) * 2010-06-18 2012-01-05 Nec Lighting Ltd 蛍光ランプ

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