JP3343362B2 - ラピッドスタ−ト形けい光ランプ - Google Patents
ラピッドスタ−ト形けい光ランプInfo
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Description
い光ランプにおいて、けい光体層やEC膜の黒化防止手
段に関する。
光管バルブの内面に、例えば酸化錫SnOなどからなる
透明性導電膜(EC膜=ネサ膜)を形成するとともに、
このEC膜の内面にけい光体被膜を形成してあり、EC
膜が管壁抵抗を引下げる役割を果たすので始動性に優れ
たけい光ランプとして知られている。
演色性を得るため、狭い波長範囲で線状の発光スペクト
ルを有する赤、青、緑の3色のけい光体を組合わせた、
いわゆる3波長発光形けい光体を用いたラピッドスター
ト形けい光ランプが開発されている。
プは、バルブ内に水銀および1種または2種以上の希ガ
スを含む混合ガスが充填され、2つの電極を経て電極エ
ネルギ−を混合ガスに供給することによってこの混合ガ
ス中で陽光柱放電を生じるように構成されている。この
放電によって、主に紫外線が発生し、その大半は185
nmと254nmの波長を有しており、この紫外線はバルブ
内面に形成されている3波長発光形けい光体により、
赤、青、緑の3色の発光スペクトルに変換され、これら
3色の混合色の光が得られている。
うな3波長発光形けい光体を用いたラピッドスタート形
けい光ランプにおいては、長時間の使用にともなってけ
い光体被膜が黄変して光束が低下したり、またはEC膜
に暗褐色の帯状斑点による黒化現象が発生する場合があ
る。このような変色や黒化は、特に青色系けい光体およ
び緑色けい光体において著しい。
上記のけい光体はランプ点灯中に水銀および炭素や水素
などの不純物と反応した水銀化合物を吸着し易く、これ
ら吸着した水銀および水銀化合物はけい光体被膜の表面
からなかなか離れず、水銀はさらに不純物を取り込んで
水銀化合物を形成し、このような水銀化合物が黄色の変
色すること、およびこのような水銀化合物がEC膜の近
くまで到達してこれら水銀化合物とEC膜が電位差によ
り微放電を発生し、この放電により水銀化合物が黒く変
色してEC膜の黒化に至ると推察される。
として、EC膜の電気抵抗を高くすることにより電位差
を低くすることが考えられるが、このようにすると、管
壁抵抗が増大するので始動電圧が高くなり、始動が困難
になり、特に0℃以下の低温雰囲気で始動させようとす
ると、容易に始動しなくなり、このため、ランプの用途
が限られるなどの欠点を生じる。
たもので、その目的とするところは、けい光体の黄変や
EC膜の黒化を防止することができるラピッドスタ−ト
形傾けい光ランプを提供しようとするものである。
に透明性導電膜およびけい光体層を形成し、このバルブ
内に水銀および希ガスを封入したラピッドスタ−ト形け
い光ランプにおいて、前記けい光体層を構成するけい光
体は、3波長発光形希土類けい光体からなり、このけい
光体にMg、Ca、Sr、Ba、Znの中から選ばれた
一種の金属酸化物の粒子を付着させて粒子径44〜74
μmの還元鉄粉との接触時にけい光体1g当り−0.5
〜+1.5マイクロク−ロンの電荷を帯電することを特
徴とする。
ろ、ラピッドスタ−ト形けい光ランプにおいては、けい
光体の帯電傾向がけい光体の黄変やEC膜の黒化に密接
に関与していることを尽きとめた。
プの3波長発光形けい光体としては、赤色系けい光体と
してY2 O3 :Eu、青色系けい光体としてBaMg2
Al16O27:Eu、緑色系けい光体として(Ra,T
b,Ce)・(P,Si)O4が多用されている。
化の発生具合を調べてみた。帯電傾向は通常知られてい
るように、粒子径44〜74μmの還元鉄粉との接触時
にけい光体1g当りの帯電電荷量で示される。図2にお
いては、けい光体の帯電傾向と、点灯500時間後にお
けるけい光体への水銀および水銀化合物の吸着量を示
す。この実験では、けい光体としては赤色けい光体Y2
O3:Euを用い、けい光体粒子の表面に金属酸化物の
粉末を付着させる方法で帯電傾向を変化させた。
物のけい光体に対する吸着性は、けい光体の帯電傾向に
依存していることが判明した。そして、けい光体の帯電
傾向が0〜+1μC/gの範囲で水銀および水銀化合物
のけい光体に対する吸着量が最小となり、これ以下およ
び以上のいづれに変化しても水銀および水銀化合物の吸
着量は増加する。
種類により正の方向に帯電したり、負の方向に帯電する
ことが判り、MgOはけい光体を正の方向に帯電させる
とともに、SiO2 はけい光体を負の方向に帯電させる
傾向がある。
a、Znの各酸化物の中から選ばれた1種の金属酸化物
を用いてもけい光体の帯電傾向を正の方向に変化させる
ことができる。
Ge、Ta、Nb、V、Moの各酸化物の中から選ばれ
た少なくとも一種を用いてもけい光体の帯電傾向を負の
方向に変化させることができる。
て0.01〜3.0重量%の範囲で付着させれば有効で
ある。つまり、けい光体における帯電傾向の制御は金属
酸化物の量が非常に重要な因子となっており、付着量が
3.0重量%より多くなると、各けい光体の発光出力が
著しく低下する。一方、付着量が0.01重量%よりす
くなくなると、金属酸化物を付着させる効果、つまり帯
電傾向を変える作用が顕著でなくなる。
光体を20W直管形ラピッドスタート形けい光ランプの
EC膜の上に塗布して3000時間点灯後のEC膜黒化
発生率を測定したものである。図3の特性Aは、EC膜
の抵抗値が0.50KΩ/cmの場合である。
い光体の帯電傾向に左右されることが判り、図2に示し
た水銀および水銀化合物のけい光体に対する吸着性と対
応していることが明らかになった。
/g以下の領域では、帯電傾向の負の値が増す程EC膜
黒化の発生率が高くなる。また、けい光体の帯電電荷量
が+2μC/g以上の領域でもEC膜黒化が発生してい
る。けい光体の帯電電荷量が−0.5〜+1.5μC/
gの範囲では、点灯3000時間後でもEC膜黒化の発
生は皆無であった。そして、この場合周囲温度が0℃の
低温始動試験を行ったが、格別な始動電圧の上昇がな
く、始動特性に異常は認められなかった。
1.0KΩ/cmとした場合のEC膜黒化発生率を測定し
たものである。この場合はEC膜の抵抗値が大きいので
けい光体被膜を挟んでEC膜と水銀との電位差が小さ
く、けい光体被膜の絶縁破壊が少なくなるため、EC膜
の黒化発生はかなり改善されることが認められるが、始
動電圧が高くなり、0℃の低温始動の場合に確実な始動
が不可能となり、始動特性に異常が生じる。このため、
EC膜の抵抗値は0.9KΩ/cm以下で、0.1KΩ/
cm以上がよい。
もとづき説明する。
けい光ランプを示し、1はガラスバルブである。バルブ
1の両端はフレアステム2、2により気密に閉塞されて
おり、これらステム2、2にはそれぞれ一対のリード線
3…が気密に貫通されている。
タングステン等からなる熱陰極、すなわちフィラメント
4、4が掛け渡されている。なお、フィラメント4、4
には図示しないが酸化バリウムなどの電子放射物質が塗
布されている。
うな透明性導電膜(EC膜=ネサ膜)5が形成されてお
り、この透明性導電膜5の表面にはけい光体被膜6が形
成されている。このけい光体被膜6は3波長発光形希土
類けい光体を用いており、赤色系けい光体にはY
2 O3 :Eu(赤色)、青色系けい光体にはBaMg2
Al16O27:Eu、および緑色けい光体には(Re,T
b,Ce)・(P,Si)O4 が用いられ、これら3種
のけい光体粉末を混合して構成されている。これらけい
光体は、図1の(B)図に示すように、けい光体粉末1
0の表面に金属酸化物粉末を付着させることにより帯電
傾向を変化させてある。
種類および付着量を適宜に選択して、けい光体全体の帯
電電荷量が、−0.5〜+1.5μC/gの範囲に制御
されている。また、EC膜5は電気抵抗値が0.1〜
0.9KΩ/cmに設定されている。そして、バルブ1内
には、所定量の水銀と、アルゴン等の希ガスが封入され
ている。このような構成のけい光ランプは、点灯300
0時間を経過しても、けい光体の黄変および黒化の発生
は認められない。
〜+1.5μC/gの範囲に規制したので、けい光体が
水銀原子や不純物との反応による水銀化合物の吸着性が
弱めれれ、これら水銀原子や水銀化合物がけい光体から
離れ易くなったために、けい光体の黄変やEC膜の黒化
を防止するものと推測される。
にα−アルミナ(Al2 O3 )を混合させると、α−ア
ルミナは外部から格別な刺激を付与しなくても電子放射
性がよいので、始動電圧を引き下げることができる。な
お、本発明は3波長発光形けい光体を用いることに限ら
ず、従来のさらに、本発明は直管形けい光ランプに限ら
ず、環形、コンパクト屈曲形などのランプに適用可能で
ある。
い光体の帯電傾向を制御することにより、けい光体と水
銀および水銀化合物の吸着性を規制することができ、け
い光体の黄変やEC膜の黒化を防止することができる。
スタ−ト形けい光ランプの断面図、(B)図はけい光体
粉末の表面にMgO粉末を付着した状態を示す模式図。
吸着量との関係を示す図。
係を示す図。
…EC膜、6…けい光体被膜、10…けい光体、20…
金属酸化物粉末。
Claims (3)
- 【請求項1】 バルブの内面に透明性導電膜およびけい
光体層を形成し、このバルブ内に水銀および希ガスを封
入したラピッドスタ−ト形けい光ランプにおいて、 前記けい光体層を構成するけい光体は、3波長発光形希
土類けい光体からなり、このけい光体にMg、Ca、Sr、Ba、Znの中から
選ばれた一種の金属酸化物の粒子を付着させて 粒子径4
4〜74μmの還元鉄粉との接触時にけい光体1g当り
−0.5〜+1.5マイクロク−ロンの電荷を帯電する
ことを特徴とするラピッドスタ−ト形けい光ランプ。 - 【請求項2】 上記けい光体は、金属酸化物の粒子を
0.01〜3.0重量%の割合で付着させることによ
り、けい光体1g当り−0.5〜+1.5マイクロク−
ロンの電荷を帯電したことを特徴とする請求項1に記載
のラピッドスタ−ト形けい光ランプ。 - 【請求項3】 上記透明性導電膜は、電気抵抗値が0.
1〜0.9KΩ/cmであることを特徴とする請求項1ま
たは請求項2に記載のラピッドスタ−ト形けい光ラン
プ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19146691A JP3343362B2 (ja) | 1991-07-31 | 1991-07-31 | ラピッドスタ−ト形けい光ランプ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19146691A JP3343362B2 (ja) | 1991-07-31 | 1991-07-31 | ラピッドスタ−ト形けい光ランプ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0536381A JPH0536381A (ja) | 1993-02-12 |
JP3343362B2 true JP3343362B2 (ja) | 2002-11-11 |
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ID=16275124
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19146691A Expired - Lifetime JP3343362B2 (ja) | 1991-07-31 | 1991-07-31 | ラピッドスタ−ト形けい光ランプ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3343362B2 (ja) |
-
1991
- 1991-07-31 JP JP19146691A patent/JP3343362B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0536381A (ja) | 1993-02-12 |
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