JPH09152529A - 光ファイバケーブル - Google Patents

光ファイバケーブル

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Publication number
JPH09152529A
JPH09152529A JP7310624A JP31062495A JPH09152529A JP H09152529 A JPH09152529 A JP H09152529A JP 7310624 A JP7310624 A JP 7310624A JP 31062495 A JP31062495 A JP 31062495A JP H09152529 A JPH09152529 A JP H09152529A
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JP
Japan
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optical fiber
fiber cable
protective sheath
cable according
core wire
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Application number
JP7310624A
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English (en)
Inventor
Kazuo Imamura
一雄 今村
Takashi Kaneko
隆 金子
Kazuya Koo
一也 小尾
Seiro Oizumi
晴郎 大泉
Koji Tsuji
貢司 辻
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Cable Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Cable Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 十分な可撓性を維持し、また、曲げ応力が加
わった場合でも伝送損失の劣化が少なく、しかも、低コ
ストで容易に製作できる光ファイバケーブルを提供す
る。 【解決手段】 複数のテープ心線4が集合されるととも
に、これらに近接して水分を吸収する吸水体8が配置さ
れ、かつ、これらのテープ心線4と吸水体8とが所定の
空隙10を存してパイプ状の保護シース12で覆われて
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ファイバケーブ
ルに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、光ファイバケーブルの構造とし
ては、断面が円形の光ファイバ心線(単心線)を多数撚り
合わて集合するストランド型のものや、光ファイバ心線
を並列させた状態でテープ状に一体化してなるテープ心
線の複数枚をそれぞれ溝(スロット)内に収納するスロッ
ト型のものなどがある。
【0003】たとえば、後者のスロット型の光ファイバ
ケーブルaにおいては、従来、図9に示すように、ポリ
エチレン樹脂などでできたスロットロッドbを備え、こ
のスロットロッドbの中心には、鋼撚線からなるテンシ
ョンメンバcが埋設され、また、スロットロッドbの外周
面の複数箇所(この例では5カ所)には、軸方向に沿って
螺旋状あるいはSZ状に溝dが形成されており、各溝d内
にはテープ心線eが本例では5層にわたって積層されて
収納されている。さらに、このスロットロッドbの表面
には、溝dを閉鎖する状態で不織布に吸水性のプラスチ
ックテープを積層してなる押え巻層fが巻回され、さら
に、この押え巻層fの上には、ポリエチレン樹脂などで
できた保護シースgが設けられている。なお、hは各溝d
の位置を特定するためのトレーサマークである。
【0004】上記の各テープ心線eは、図10に示すよ
うに、コアとクラッドからなる光ファイバ素線e2の上に
紫外線硬化型樹脂からなる一次被覆層e3を形成してなる
ファイバ心線e1の複数本(本例では4本)を並列配置した
状態で、同じく紫外線硬化型樹脂からなる二次被覆層e4
を長楕円形状に被覆して一体化したものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の光フ
ァイバケーブルは、次の問題がある。
【0006】まず、ストランド型のものでは、メタルケ
ーブルと同様の製造が可能で、また、ケーブル全体とし
て可撓性もあるが、光ファイバ心線が撚り合わされて保
護シースで密に覆われているために、ケーブルの外部か
ら曲げ応力が加わった場合には、光ファイバ心線に直接
に歪みが加わり易く、伝送損失の増加を招き易い。ケー
ブル製造時における全体的な工数が多く必要となるため
に、ランニングコストがかかる。
【0007】一方、スロット型のものでは、光ファイバ
心線eの高密度化が可能であるが、比較的硬質のスロッ
トロッドbを備えているために、可撓性が不十分であ
る。また、スロッドロッドbにテープ心線eが直接接触し
ているから、ケーブルaの外部から曲げ応力が加わった
場合には、光ファイバ心線eに歪みが加わり易く、伝送
損失の増加を招き易い。さらに、ケーブル製造時におい
ては、スロッドロッドbの製作や、各溝dにテープ心線e
を収納する工程、押巻層fや保護シースgの形成工程がそ
れぞれ必要となり、全体的な工数が多く製造コストが高
い。
【0008】そこで、本発明においては、十分な可撓性
を維持し、また、曲げ応力が加わった場合でも伝送損失
の劣化が少なく、しかも、低コストで容易に製作できる
光ファイバケーブルを提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
達成するために、次の構成を採用している。
【0010】すなわち、請求項1記載の発明では、複数
の光ファイバ心線または少なくとも1枚のテープ心線を
備えるとともに、これらに近接して水分を吸収する吸水
体が配置され、かつ、これらの光ファイバ心線またはテ
ープ心線と吸水体とが所定の空隙を存してパイプ状の保
護シースで覆われている。
【0011】請求項2記載の発明では、請求項1記載の
構成において、前記保護シースには、テンションメンバ
が埋設されている。
【0012】請求項3記載の発明では、請求項1または
請求項2記載の構成において、光ファイバ心線の複数ま
たはテープ心線の複数が糸やテープなどの集束体により
所定数ずつ集束されてユニット化されている。
【0013】請求項4記載の発明では、請求項3に記載
の構成において、前記集束体は、ユニット識別用として
着色が施されている。
【0014】請求項5記載の発明では、請求項3ないし
請求項4のいずれかに記載の構成において、前記吸水体
は、集束体により構成されている。
【0015】請求項6記載の発明では、請求項3ないし
請求項5のいずれかに記載の構成において、前記ユニッ
トを構成する各テープ心線は、所定のピッチで捩られて
いる。
【0016】請求項7記載の発明では、請求項1ないし
請求項6のいずれかに記載の構成において、前記保護シ
ースは、光ファイバ心線またはテープ心線および吸水体
との間で空隙が形成され、かつ、テンションメンバが埋
設されるように押し出し成形されてなるものである。
【0017】請求項8記載の発明では、請求項1ないし
請求項6のいずれかに記載の構成において、前記保護シ
ースは、内層と外層とを有し、内層はパイプで構成さ
れ、このパイプはその軸方向に沿ってスリットが形成さ
れている一方、外層はテンションメンバが埋設されるよ
うに押し出し成形されてなる。
【0018】請求項9記載の発明では、請求項1ないし
請求項6のいずれかに記載の構成において、前記保護シ
ースは、内層と外層とを有し、内層はパイプ状に形成さ
れた金属ラミネートで構成される一方、外層はテンショ
ンメンバが埋設されるように押し出し成形されてなる 請求項10記載の発明では、請求項3ないし請求項6の
いずれかに記載の構成において、保護シースは、内層と
外層とを有し、内層はコイルで構成される一方、外層は
テンションメンバが埋設されるように押し出し成形され
てなる。
【0019】請求項11記載の発明では、請求項3ない
し請求項10のいずれかに記載の構成において、保護シ
ースの内径で決まる断面積に対するユニットの総断面積
の比率(占積率)は、0.5以下となるように設定されて
いる。
【0020】請求項12記載の発明では、請求項1ない
し請求項11のいずれかに記載の構成において、保護シ
ースの単位長さ当たりのユニットの長さの比率(余長率)
は、1.002以下となるように設定されている。
【0021】
【発明の実施の形態】実施形態1 図1はこの実施形態1における光ファイバケーブルの断
面図である。
【0022】この光ファイバケーブル1は、ケーブル全
体の外径が約14mmのものであって、複数(本例では5
つ)のテープ心線ユニット2を備えるとともに、これら
のテープ心線ユニット2に近接して複数(本例では4つ)
の吸水体8が配置されている。そして、これらの各テー
プ心線ユニット2と吸水体8とは、互いに撚り合わされ
ることなく並列的に集合され、これら2,8が所定の空
隙10を存してパイプ状の保護シース12で覆われてい
る。さらに、保護シース12内には左右一対のテンショ
ンメンバ16が埋設されている。
【0023】上記のテープ心線ユニット2は、図2に示
すように、本例では5枚のテープ心線4が積層された状
態で、その上から集束体6を所定のピッチ(たとえば、
20mm〜25mmピッチ)で横巻きすることで集束されて
なる。
【0024】テープ心線ユニット2を構成する各テープ
心線4は、本例では図10に示した構成と同じものであ
って、4本のファイバ心線4aを有している。よって、
この光ファイバケーブル1におけるファイバ心線4aの
総数は、100心線(=4×5×5)となっている。
【0025】なお、本例の場合、テープ心線ユニット2
を構成する各テープ心線4は、単に5枚を積層した状態
のままで集束体6を巻き付けているが、テープ心線ユニ
ット2の可撓性をより一層高めるためには、各テープ心
線4をケーブルの軸方向に沿って所定(たとえば50〜
1000mm)のピッチで捩りを加えた状態で集束体6を
巻き付けるのが好ましい。
【0026】また、テープ心線4を構成するファイバ心
線4aの本数は複数あればよく、特に本例に限定される
ものではない。また、テープ心線4の枚数も、本例に限
定されるものではなく、保護シース12内に1枚だけあ
るものも本発明に含まれる。さらに、テープ心線ユニッ
ト2の数も、本例に限定されるものではなく、少なくと
も1ユニットあればよい。
【0027】集束体6は、本例ではナイロンなどの合成
繊維や、木綿、絹などの天然繊維などでできた糸からな
り、各々のテープ心線ユニット2が識別できるように、
ユニットごとに異なる色となるように着色が施されてい
る。なお、集束体6としては、複数のテープ心線4を集
束してユニット化できるものであれば特に本例のような
糸に限定されるものではなく、たとえば、テープを使用
したり、さらには接着剤を適用することも可能である。
【0028】吸水体8は、本例では、ナイロン糸に高吸
水性ポリマなどの吸水材を含浸させたものであるが(た
とえば特開昭61−89364号公報参照)、湿気を吸
う性質があれば、特に本例に限定されるものではなく、
たとえば、テープ状にしたものや、粉状、ゼリー状のも
のであってもよい。
【0029】保護シース12は、本例では、共にポリエ
チレンでできた内層13と外層14bとからなり、いず
れも押し出し成形されたものである。このように2層構
造とするのがテープ心線4の取り出し性の点で有利であ
るが、1層構造とすることも可能である。また、保護シ
ース12の材質としては、本例のポリエチレンの外にナ
イロンやPBT(ポリブチレンテレフタレート)を適用す
ることができ、2層の場合には、これらの樹脂を組み合
わせることもできる。
【0030】テンションメンバ16は、本例では、外径
が2mmの単鋼線からなるもので、そのテンションメンバ
16の一対を保護シース12の外層12b内に対向配置
させている。しかし、内層12a内に埋設することもで
きる。また、テンションメンバ16の本数は、特に本例
のように2本に限定されるものではないが、本数が多く
なるとケーブル全体の可撓性が損なわれるので、強度と
可撓性とを考慮して実際の本数を決定する必要がある。
さらに、テンションメンバ16の材質としては、鋼線の
外に、FRPや高強度繊維を使用することができる。
【0031】上記構成の光ファイバケーブル1におい
て、保護シース12の内径で決まる断面積をS1、各テ
ープ心線ユニット2の断面積(本例では実質的に5枚の
テープ心線4の断面積の総和)をS2としたとき、保護シ
ース12内の断面積S1に対するテープ心線ユニット2
の総断面積n・S2(ただし、nはユニット数で本例ではn
=5)の比率(占積率)ε(=n・S2/S1)は、0.5以下
となるように、すなわち、ε=≦0.5となるように設
定されている。
【0032】このように、占積率εを0.5以下になる
ようにしているのは、次の表1に示す実験結果からも分
かるように、占積率εがあまり大きくなると、テープ心
線ユニット2が相互に接触することによる押圧力が大き
くなって伝送損失が増えるので好ましくないが、占積率
εを0.5以下にしておけば伝送損失も0.30dB/km
を越えることがないので比較的良好な特性を維持できる
からである。
【0033】
【表1】
【0034】さらに、この光ファイバケーブル1におい
ては、保護シース12の単位長さL1当たりのテープ心
線ユニット2の長さL2の比率(余長率)ρ(=L2/L1)
は、1.002以下となるように、すなわち、1<ρ≦
1.002となるように設定されている。
【0035】このように、余長率ρを1.002以下に
なるようにしているのは、次の表2に示す実験結果から
も分かるように、余長率ρがあまり大きくなると、テー
プ心線ユニット2が保護シース12内で蛇行して伝送損
失が増えるので好ましくないが、余長率ρを1.002
以下にしておけば伝送損失も0.30dB/kmを越えるこ
とがないので比較的良好な特性を維持できるからであ
る。
【0036】
【表2】
【0037】この実施形態1における光ファイバケーブ
ル1においては、テープ心線ユニット2および吸水体8
は、撚り合わされておらず、しかも、これら2,8を囲
む保護シース12との間に空隙10が確保されているの
で、各素材の線膨張係数の差異に起因した歪みがテープ
心線4に加わることもなく、しかも、保護シース12に
加わる外圧も直接にテープ心線ユニット2に伝わらない
から、伝送損失の劣化が少なく、良好なケーブル特性が
得られる。特に、上述のように占積率εや余長率ρを規
定しておけば、一層伝送損失の劣化が防止される。
【0038】ところで、上記構成の光ファイバケーブル
1を製造する場合には、予め所要数のテープ心線ユニッ
ト2と吸水体8とを互いに撚り合わせることなく並列的
に集合させて走行させるとともに、これらに沿ってテン
ションメンバ16も走行させテンションメンバ16のみ
が埋設されるように溶融したポリエチレン樹脂を二段に
わたって押し出し成形することで、空隙10内にテープ
心線ユニット2と吸水体8とが閉じ込められた状態で保
護シース12が形成される。
【0039】実施形態2 図3はこの実施形態2における光ファイバケーブルの断
面図である。
【0040】この光ファイバケーブル1'は、ケーブル
全体の外径が約14mmのものであって、複数(本例では
5つ)の光ファイバ心線ユニット3を備えるとともに、
これらの光ファイバ心線ユニット3に近接して複数(本
例では4つ)の吸水体8が配置されている。そして、こ
れらの各光ファイバ心線ユニット3と吸水体8とは、互
いに撚り合わされることなく並列的に集合され、これら
3,8が所定の空隙10を存してパイプ状の保護シース
12で覆われている。さらに、保護シース12内には左
右一対のテンションメンバ16が埋設されている。
【0041】上記の光ファイバ心線ユニット3は、図4
および図5に示すように、本例では4本の光ファイバ心
線5を互いに撚り合わすことなく並列的に集合した状態
でその上から集束体6aを所定のピッチ(たとえば、20
mm〜25mmピッチ)で横巻きすることでサブユニット7
を構成し、さらに、このサブユニット7を本例では5つ
撚り合わすことなく並列的に集合した状態でその上から
集束体6bを所定のピッチ(たとえば、20mm〜30mmピ
ッチ)で横巻きすることで構成されている。よって、こ
の光ファイバケーブル1における光ファイバ心線5の総
数は、実施形態1の場合と同様に100心線(=4×5
×5)となっている。
【0042】これらのユニット3,7を構成する各光フ
ァイバ心線5は、図示していないが、コアとクラッドか
らなる光ファイバ素線の上に紫外線硬化型樹脂からなる
一次被覆層および二次被覆層が形成され、さらにその上
に着色層が形成されて構成されている。
【0043】なお、サブユニット7を構成する光ファイ
バ心線5の本数は複数あればよく、特に本例に限定され
るものではない。また、光ファイバ心線ユニット3の数
も、本例に限定されるものではなく、少なくとも1ユニ
ットあればよい。
【0044】また、光ファイバ心線ユニット3とサブユ
ニット7を構成するために使用される各集束体6a,6b
には、ユニット識別用のためにユニット3,7ごとに異
なる色となるように着色が施されている。
【0045】その他の構成、作用効果は、実施形態1の
場合と同様であるから、図1と対応する部分には同一の
符号を付して詳しい説明は省略する。また、この構成の
光ファイバケーブル1'は、実施形態1の場合と同様な
工程で製造される。
【0046】変形例 (1) 上記の各実施形態1,2においては、テープ心線
ユニット2あるいは光ファイバ心線ユニット3に近接し
て吸水体8を別途設けているが、集束体6,6a,6bを
吸水体8で構成することも可能である。
【0047】たとえば、集束体6,6a,6bをナイロン
などの合成繊維や、木綿、絹などの天然繊維などででき
た糸を着色するとともに、その糸に吸水材を含浸させる
ことで構成すれば、吸水体8を別途設ける手間が省け、
コスト低減を図ることができる。
【0048】(2) 上記の各実施形態1,2において、
保護シース12を構成する内層13と外層14は、共に
押し出し成形されたものであるが、内層13としては、
図6に示すように、予め軸方向に沿ってスリット20a
が形成されたパイプ20を使用することもできる。な
お、外層14は、テンションメンバ16が埋設されるよ
うに押し出し成形される。
【0049】内層13にこのようなパイプ20を使用す
るときには、図示のように、パイプ20のスリット20
aの間隔を広げてその内部に光ファイバ心線ユニット
2、テープ心線ユニット3、吸水体8などを容易に収納
することができ、外層14の押し出し成形だけで済むた
め、押し出し工程の省略化が図れる。しかも、外層14
を押し出し成形する際の熱は、パイプ20で遮られてユ
ニット2,3を構成するテープ心線4や光ファイバ心線
5に直接伝わり難くなるので、熱による悪影響を低減す
ることができる。
【0050】(3) さらに、保護シース12の内層13
としては、上記のパイプ20に代えて、図7に示すよう
に、パイプ状に形成された金属ラミネート22を使用す
ることもできる。
【0051】すなわち、金属ラミネート22としては、
たとえば、LAP(Laminated Aluminum PE)を適用
し、このLAPをパイプ状に曲げて両端の一部を積層し
た状態で接着剤で接着することで構成される。なお、外
層14は、テンションメンバ16が埋設されるように押
し出し成形される。
【0052】内層13にこのような金属ラミネート22
を使用するときには、それ自体で防湿効果が得られるの
で、吸水体8の作用と相俟ってより一層の防湿効果が得
られる。また、外層14の押し出し成形だけで済むた
め、押し出し工程の省略化も図れる。
【0053】(4) さらに、保護シース12の内層13
としては、上記のパイプ20や金属ラミネート22に代
えて、図8に示すように、コイル24を使用することも
できる。
【0054】すなわち、本例の場合、コイル24は、直
径が1.0mmの単鋼線をコイル外径を8.5mm、コイルピ
ッチを2mmに成形したものが使用されている。しかし、
単鋼線以外に、アルミや銅などの金属や、FRPや、プ
ラスチックなどを成形したものを使用することもでき
る。なお、外層14は、テンションメンバ16が埋設さ
れるように押し出し成形される。
【0055】内層13にこのようなコイル24を使用す
るときには、保護シース12の可撓性が高くなり、しか
も、ケーブル1,1'に側圧が加わった場合でも、弾力
性が高いので、内部のユニット2,3が損傷することが
ない利点がある。また、外層14の押し出し成形だけで
済むため、押し出し工程の省略化も図れる。
【0056】
【発明の効果】本発明によれば、次の効果を奏する。
【0057】(1) 請求項1記載の発明では、複数の光
ファイバ心線または複数のテープ心線と吸水体とは空隙
を確保した状態で保護シースで覆われているから、十分
な可撓性が維持されるとともに、各素材の線膨張係数の
差異に起因した歪みが光ファイバ心線やテープ心線に加
わることもなく、しかも、保護シースに加わる外圧も直
接に光ファイバ心線やテープ心線に伝わらないから、伝
送損失の劣化が少なく、良好なケーブル特性が得られ
る。
【0058】特に、請求項11あるいは請求項12のよ
うに占積率εや余長率ρを規定しておけば、一層伝送損
失の劣化が防止される。
【0059】(2) 請求項2記載の発明では、テンショ
ンメンバを設けているから、軸方向の張力はこのテンシ
ョンメンバで受け止められて、光ファイバ心線やテープ
心線に張力が直接加わることがなくなり、これらの心線
の損傷が防止される。
【0060】(3) 請求項3記載の発明では、光ファイ
バ心線やテープ心線が集束体によりユニット化されてい
るので、取り扱いが容易で、ケーブル端末の接続作業も
楽に行える。
【0061】(4) 請求項4記載の発明では、集束体が
着色されているので、ユニット識別が容易になり、ケー
ブル端末の接続において、互いの接続を誤ることもなく
なり、接続作業が容易になる。
【0062】(5) 請求項5記載の発明では、吸水体を
別途設ける必要がなくなるので、より一層コストダウン
を図ることができる。
【0063】(6) 請求項6記載の発明では、光ファイ
バ心線ユニットの可撓性が高くなり、曲げ応力に対する
伝送損失の劣化を防止することができる。
【0064】(7) 請求項7記載の発明では、保護シー
スは押し出し成形されるので、従来のものに比較して、
工数が削減され、低コストで容易にケーブルを製造する
ことができる。たとえば、実施形態1の光ファイバケー
ブルを従来のスロット型のケーブルと比較すると、約3
0%のコストダウンを図ることができる。
【0065】(8) 請求項8記載の発明では、押し出し
工程の省略化を図れるだけでなく、外層を押し出し成形
する際の熱は、パイプで遮られてテープ心線や光ファイ
バ心線に直接伝わり難くなるので、熱による悪影響を低
減することができる。
【0066】(9) 請求項9記載の発明では、金属ラミ
ネート自体である程度の防湿効果が得られるので、吸水
体の作用と相俟ってより一層の防湿効果が得られる。し
かも、押し出し工程の省略化も図れる。
【0067】(10) 請求項10記載の発明では、保護
シースの可撓性が高くなり、しかも、ケーブルに側圧が
加わった場合でも、弾力性が高いので、内部のテープ心
線や光ファイバ心線が損傷することがない。しかも、押
し出し工程の省略化も図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に対応する光ファイバケー
ブルの構造を示す断面図である。
【図2】図1の光ファイバケーブルを構成するテープ心
線ユニットの一部を拡大して示す斜視図である。
【図3】本発明の実施形態2に対応する光ファイバケー
ブルの構造を示す断面図である。
【図4】図3の光ファイバケーブルを構成するサブユニ
ットの一部を拡大して示す斜視図である。
【図5】図3の光ファイバケーブルを構成する光ファイ
バ心線ユニットの一部を拡大して示す斜視図である。
【図6】保護シースの内層に使用するパイプの断面図で
ある。
【図7】保護シースの内層に使用する金属ラミネートの
斜視図である。
【図8】保護シースの内層に使用するコイルの斜視図で
ある。
【図9】従来のスロット型の光ファイバケーブルの構造
を示す断面図である。
【図10】図9の光ファイバケーブルを構成するテープ
心線を示す断面図である。
【符号の説明】
1,1'…光ファイバケーブル、2…テープ心線ユニッ
ト、3…光ファイバ心線ユニット、4…テープ心線、4
a…ファイバ心線、5…光ファイバ心線、6,6a,6b
…集束体、7…サブユニット、8…吸水体、10…空
隙、12…保護シース、13…内層、14…外層、20
…パイプ、22…金属ラミネート、24…コイル。
フロントページの続き (72)発明者 大泉 晴郎 兵庫県伊丹市池尻4丁目3番地 三菱電線 工業株式会社伊丹製作所内 (72)発明者 辻 貢司 兵庫県伊丹市池尻4丁目3番地 三菱電線 工業株式会社伊丹製作所内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の光ファイバ心線または少なくとも
    1枚のテープ心線を備えるとともに、これらに近接して
    水分を吸収する吸水体が配置され、かつ、これらの光フ
    ァイバ心線またはテープ心線と吸水体とが所定の空隙を
    存してパイプ状の保護シースで覆われていることを特徴
    とする光ファイバケーブル。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の光ファイバケーブルにお
    いて、 前記保護シースには、テンションメンバが埋設されてい
    ることを特徴とする光ファイバケーブル。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2記載の光ファイ
    バケーブルにおいて、 光ファイバ心線の複数またはテープ心線の複数が糸やテ
    ープなどの集束体により所定数ずつ集束されてユニット
    化されていることを特徴とする光ファイバケーブル。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の光ファイバケーブルにお
    いて、 前記集束体は、ユニット識別用として着色が施されてい
    ることを特徴とする光ファイバケーブル。
  5. 【請求項5】 請求項3ないし請求項4のいずれかに記
    載の光ファイバケーブルにおいて、 前記吸水体は、集束体により構成されていることを特徴
    とする光ファイバケーブル。
  6. 【請求項6】 請求項3ないし請求項5のいずれかに記
    載の光ファイバケーブルにおいて、 前記ユニットを構成する各テープ心線は、所定のピッチ
    で捩られていることを特徴とする光ファイバケーブル
  7. 【請求項7】 請求項1ないし請求項6のいずれかに記
    載の光ファイバケーブルにおいて、 前記保護シースは、光ファイバ心線またはテープ心線お
    よび吸水体との間で空隙が形成され、かつ、テンション
    メンバが埋設されるように押し出し成形されてなるもの
    であることを特徴とする光ファイバケーブル。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし請求項6のいずれかに記
    載の光ファイバケーブルにおいて、 前記保護シースは、内層と外層とを有し、内層はパイプ
    で構成され、このパイプはその軸方向に沿ってスリット
    が形成されている一方、外層はテンションメンバが埋設
    されるように押し出し成形されてなることを特徴とする
    光ファイバケーブル。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし請求項6のいずれかに記
    載の光ファイバケーブルにおいて、 前記保護シースは、内層と外層とを有し、内層はパイプ
    状に形成された金属ラミネートで構成される一方、外層
    はテンションメンバが埋設されるように押し出し成形さ
    れてなることを特徴とする光ファイバケーブル。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし請求項6のいずれかに
    記載の光ファイバケーブルにおいて、 前記保護シースは、内層と外層とを有し、内層はコイル
    で構成される一方、外層はテンションメンバが埋設され
    るように押し出し成形されてなることを特徴とする光フ
    ァイバケーブル。
  11. 【請求項11】 請求項3ないし請求項10のいずれか
    に記載の光ファイバケーブルにおいて、 保護シースの内径で決まる断面積に対するユニットの総
    断面積の比率(占積率)は、0.5以下となるように設定
    されていることを特徴とする光ファイバケーブル。
  12. 【請求項12】 請求項3ないし請求項11のいずれか
    に記載の光ファイバケーブルにおいて、 保護シースの単位長さ当たりのユニットの長さの比率
    (余長率)は、1.002以下となるように設定されてい
    ることを特徴とする光ファイバケーブル。
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