JPH09150570A - 被記録媒体、該媒体用分散液、該媒体の製造方法、及び該媒体を用いる画像形成方法 - Google Patents

被記録媒体、該媒体用分散液、該媒体の製造方法、及び該媒体を用いる画像形成方法

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JPH09150570A
JPH09150570A JP27286195A JP27286195A JPH09150570A JP H09150570 A JPH09150570 A JP H09150570A JP 27286195 A JP27286195 A JP 27286195A JP 27286195 A JP27286195 A JP 27286195A JP H09150570 A JPH09150570 A JP H09150570A
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洋 冨岡
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斉 芳野
Kyo Miura
協 三浦
Yuji Kondo
祐司 近藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像濃度、解像度が高く、色調が鮮明な、イ
ンク吸収性が良好でしかも画像の色調変化がなく、色再
現性の良い被記録媒体、及び該媒体を用いる画像形成方
法、並びに該媒体の製造に好適な、特に塗工上の適性に
優れ、更に生産性や経時安定性、保存性等に優れる分散
液、及び該分散液の製造方法の提供。 【解決手段】 顔料とアルカリ法ゼラチンを含むインク
受容層を有する記録媒体の、アルカリ法ゼラチンの室温
下でゾル−ゲル変換能を発現せず、しかもPAGI法に
よる重量平均分子量が、5万〜15万であることを特徴
とする、本発明目的の被記録媒体、該媒体用分散液、該
媒体の製造方法、及び該媒体を用いる画像形成方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水性インクを用い
た記録に好適な被記録媒体、該媒体用分散液、該媒体の
製造方法、及び該媒体を用いる画像形成方法に関する。
更に詳しくは、画像濃度、解像度が高く、色調が鮮明
で、インク吸収能力に優れ且つ画像の色調変化が少な
く、色調再現性の良い被記録媒体、これを用いたインク
ジェット記録方法を利用して行う画像形成方法、及び印
字物に関するものであり、また本発明は、上記被記録媒
体を製造するのに好適な分散液及びこれを用いた被記録
媒体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、インクジェット記録方式は、イン
クの微小液滴を種々の作動原理により飛翔させて、紙等
の被記録媒体に付着させ、画像、文字等の記録を行なう
ものであるが、高速且つ低騒音で、多色化が容易であ
り、記録パターンの融通性が大きく、現像や定着が不要
である等の優れた特徴があるために、各種画像の記録装
置として情報機器を始め各種の用途において急速に普及
している。
【0003】更に多色インクジェット方式により形成さ
れる画像は、製版方式による多色印刷や、カラー写真方
式による印画と比較して遜色のない記録を得ることも可
能であり、作成部数が少ない場合には通常の多色印刷や
印画によるよりも安価であることから、フルカラー画像
記録分野にまで広く応用されつつある。記録の高速化、
高精細化、フルカラー化等の記録特性の向上に伴って記
録装置、記録方法の改良が進められてきたが、被記録媒
体に対しても高度な特性が要求されるに到っている。
【0004】かかる問題点を解消すべく、従来から多種
多様の被記録媒体の改良形態が提案されてきた。例えば
特開昭55−5830号公報には、支持体表面にインク
吸収性の塗工層を設けたインクジェット記録用紙が開示
され、また特開昭55−51583号公報には被覆層中
の顔料として非晶質シリカを用いた例が開示され、特開
昭55−146786号公報には水溶性高分子塗工層を
用いた例が開示されている。
【0005】特に特開平5−16517号公報、特公平
3−72460号公報、特開平2−289375号公
報、同6−64306号公報、米国特許明細書第437
9804号等ではインクジェット記録用シ−トのインク
受容層にゼラチンを用いた方法が開示されており、これ
らからゼラチンがインク溶媒吸収に優れた機能を有して
いることが明かとなっている。
【0006】また近年、ベーマイト構造のアルミナ水和
物を用いた塗工層を有する被記録媒体が提案されてお
り、例えば、米国特許明細書第4879166号、同5
104730号、特開平2−276670号公報、同4
−37576号公報、同5−32037号公報に開示さ
れている。然しながら、上記従来技術には以下に列挙す
る問題点がある。
【0007】(1)一般に高分子量のゼラチンをバイン
ダーとして用いた場合、室温下では分散液がゲル状に凝
固することから、塗工に際し、分散液を40℃〜60℃
にて加温することが必須となり、分散装置の設備や生産
性に影響が生ずる。特開平6−64306号公報では塗
工時にゲル化温度以下で塗布層をゲル化した後に、ゲル
化温度以下で徐々に乾燥させるコールドドライ法が開示
されているが、この方法では乾燥時間が長くなり、塗工
装置等の設備面や生産性に多大な影響を与える。またこ
れらのゼラチンは、室温下でゾル−ゲル変換能を有する
ため上記の通り、これを含む分散液を塗工する際に加温
しなければならず、そのため加温下で加水分解が進行し
て低分子化するので、分散液の粘度が低下するという問
題点があり、分散液を冷蔵保存する必要性が生じる。更
に、低分子量のゼラチンを用いた場合は、室温下ではゲ
ル形成能を示さないので、分散や塗布工程において加温
の必要がなくなる。しかし、ゼラチンが低分子量である
がために皮膜性やチクソ性に乏しく、塗工時に液だれ現
象が起こったり、クラックが発生し易くなるため、安定
的に厚いインク受容層を得るのが困難となる。
【0008】(2)被記録媒体に使用される顔料とし
て、アルミナ水和物を用いた場合には、分散液の粘度の
経時的上昇により塗工困難になるため、液の固形分濃度
を高くすることができないという問題点がある。特開平
4−67986号公報にはバインダーポリマーの重合度
を下げる方法が開示されているが、インク受容層のひび
割れ等の外観不良や耐水性低下等の問題点があり十分な
改良がなされていない。
【0009】(3)インクの吸収性や画像の解像度を改
良するために、米国特許明細書第5104730号、特
公平3−72460号公報、特開平4−37576号公
報等には、インク受容層を2層又は多層状に構成にする
方法が開示されているが、インク受容層の塗工・乾燥が
2回になり工数が増えるために生産性に多大な影響を及
ぼすと共に、各層の物性値が異なるため経時変化、イン
ク受容層のひび割れ等の外観不良、印字等で各層が分離
して剥離するという問題点も生じる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記に鑑み、本願発明
者らは鋭意検討の結果、上記の諸問題の解決を可能とす
る本発明を完成するに到った。即ち、本発明は、画像濃
度、解像度が高く、色調が鮮明で、インク吸収性が良好
でしかも画像の色調変化が少なく色再現性の良い被記録
媒体、及び該媒体を用いるインクジェット記録方法、該
媒体の製造に好適な、特に塗工上の適性に優れ、更に生
産性や経時安定性、保存性等に優れる分散液、及び該分
散液の製造方法、並びに該媒体を用いる優れた画像形成
方法の提供をその目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段及び作用】上記の目的は、
以下に示す本発明によって達成される。即ち、本発明
は、顔料とアルカリ法ゼラチンを含むインク受容層を有
する被記録媒体であって、前記アルカリ法ゼラチンが、
室温下でゾル−ゲル変換能を発現せず、しかもPAGI
法(写真用ゼラチン試験法)により測定される重量平均
分子量が、5万〜15万の範囲にあることを特徴とする
被記録媒体、並びに該被記録媒体に画像が形成されてな
る印字物を開示するものである。
【0012】また、本発明は、顔料とアルカリ法ゼラチ
ンを水に分散してなるコーティング用の分散液であっ
て、前記アルカリ法ゼラチンが、室温下でゾル−ゲル変
換能を発現せず、しかもPAGI法による重量平均分子
量が、5万〜15万の範囲にあることを特徴とする、コ
ーティング用分散液を開示するものである。
【0013】更に、本発明は、被記録媒体を製造する方
法であって、室温下でゾル−ゲル変換能を発現せず、し
かもPAGI法による重量平均分子量が、5万〜15万
の範囲にあるアルカリ法ゼラチンと顔料を水に分散して
なる分散液を室温下で支持体に塗工し、次いで80℃以
上で高温乾燥することを特徴とする、被記録媒体の製造
方法を開示するものである。
【0014】更にまた、本発明は、インクの小滴を微細
孔から吐出させて被記録媒体に付与して印字を行う画像
形成方法であって、前記被記録媒体が、前記本発明の被
記録媒体であることを特徴とする、画像形成方法をも開
示するものである。
【0015】本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、顔
料及びバインダーとして高分子量体で、且つ室温下でゾ
ル−ゲル変換能(セット性)を発現しない特定のアルカ
リ法ゼラチンを用いることにより、上記問題点を解決す
るに至った。なお室温とは、15〜30℃の温度範囲を
示す。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明で用いられるアルカリ法ゼ
ラチンは天然物であり、アミノ基やカルボキシル基等を
有する高分子電解質であるために、他のポリマーに比べ
インク吸収性、解像性、色再現性、画像濃度等に優れた
特徴を有している。更に、合成樹脂と比較して、ゼラチ
ンは天然物特有のブロードな分子量分布を有し、高い分
散性とチクソ性、皮膜性及び柔軟性を合わせ持つため
に、安定的にクラックのない厚いインク受容層を形成す
ることができる。その結果、十分なインク吸収能や解像
度等の画像(印字)適性と、高光沢度等の外観適性を満
足した被記録媒体が得られる。更に本発明によって従
来、室温下でセット性を有するゼラチンを用いた場合困
難であった室温での分散液の調製や塗工が可能となり、
同時に分散液の生産性や経時変化に対する安定性、保存
性が向上した。また、このゼラチンを用いた被記録媒体
は、従来のセット性を有するゼラチンを用いた場合と比
べて、高温乾燥が可能なため乾燥後の含水率が低く、イ
ンク吸収速度が優れており、更に滲みも少なく鮮明な画
像が得られる。
【0017】本発明の被記録媒体は、図1に示すよう
に、基材上に主として顔料とバインダーから成るインク
受容層が形成された構成を有する。以下、本発明におい
て好ましく用いられるアルカリ法ゼラチンの物性につい
て説明する。本発明に用いられるアルカリ法ゼラチン
は、豚皮、牛骨等を原料とし、脱灰工程を経たコラーゲ
ン(オセイン)からの製造工程において、石灰液処理を
施して製造されるアルカリ法ゼラチン(アルカリ処理ゼ
ラチン)である。
【0018】本発明に使用されるアルカリ法ゼラチン
は、従来の室温下でセット性を有するゼラチンと比較し
て、抽出段階で高温且つ長時間熱処理を施したり、製造
する際のpHを高くすることによって得ることができ
る。このような処理を施すことによって、高分子量体で
ありながら、ゲルの形成能が低下して、室温においても
ゾル−ゲル変換能が発現しなくなる。本発明に用いられ
るアルカリ法ゼラチンは、上記処理により製造されたア
ルカリ法ゼラチンの他に、上記処理により製造されたア
ルカリ法ゼラチンを化学修飾したフタル化ゼラチンやア
シル化ゼラチン、フェニルカルバミル化ゼラチン、アセ
チル化ゼラチン、コハク化ゼラチン、カルボキシ変性ゼ
ラチンをも含むものである。更に、上記アルカリ法ゼラ
チンについて本発明者らが鋭意検討した結果、後述する
顔料との相性が良く、インクジェット記録方法に適した
良好なインク受容層を形成し得るのは、以下に示す或る
特定範囲の分子量等の物性を有するアルカリ法ゼラチン
がとりわけ好ましいことが見い出された。
【0019】1)ゼラチン水溶液の粘度比 B型粘度計を用いて測定することができ、下記式で表さ
れる2%ゼラチン水溶液の温度15℃及び30℃におけ
る粘度比が10以下であることが好ましい。 ゼラチン水溶液の粘度比=(15℃の粘度)/(30℃
の粘度) この範囲を超えると、顔料/アルカリ法ゼラチン分散液
が室温でゲル状に凝固し易くなるため分散や塗工で加温
が必要となる場合がある。更に好ましい範囲としては上
記粘度比が8以下であって、この範囲外では温度によっ
て分散液の粘度が変化しやすくなり、塗工安定性に影響
が生じる。
【0020】2)重量平均分子量 液体クロマトグラフィーにより求めることができ、重量
平均分子量(Mw)は5万〜15万が好ましい。この範
囲の上限を超えると、顔料/アルカリ法ゼラチン分散液
の粘度が高くなり、室温でゲル状に凝固し易くなるため
分散や塗工が困難となる。また、この範囲の下限未満で
は皮膜性が低いため、印字前又は印字後にクラックが生
じ易いという問題点が生じる。更に、好ましい範囲とし
ては重量平均分子量(Mw)が7万〜12万であって、
この範囲では分散液の経時安定性やインク吸収性等が優
れている。
【0021】また、分散処理後の重量平均分子量(Mw
2)と分散処理前の重量平均分子量(Mw1)との比
(Mw2/Mw1)は0.5〜1が好ましい。この範囲
の上限を超えると分散後に分散液がゲル状に凝固し易
く、均一な分散を行うのが困難となり、この範囲の下限
未満では、ゼラチンが分散によって低分子化するために
皮膜性が低くなり、印字前又は印字後にクラックが生じ
易い。更に好ましい範囲としては0.7〜1であって、
この範囲内では分散液の経時安定性や保存性が優れてい
る。ここでの分散処理とは、例えばホモミキサー等の分
散機によって行われる分散処理のことを意味する。
【0022】3)ゼリー強度 ゼリーテスターを用いて測定することができ、その強度
は200g以下が好ましい。この範囲を超えると、顔料
/アルカリ法ゼラチン液の粘度が極めて高くなり室温で
ゲル状に凝固し易くなるため分散や塗工で加温が必要で
あり、不溶物の析出が見られる。より好ましくは150
g以下であって、この範囲内での分散液は経時安定性に
優れる。
【0023】4)電気伝導度 電導度計を用いて測定することができ、電気伝導度は2
00μS/cm以下が好ましい。この範囲を超えると理由
は定かではないが、顔料/アルカリ法ゼラチン混合分散
液中にCaイオンやMgイオン等のカチオン種、硫酸イ
オンやハロゲン化物イオン等のアニオン種等が過剰に存
在することによって、粘度が急激に増加してゲル化や不
溶物の析出等が引き起こされ易くなる。そのために一定
の粘度が得られなくなり、塗工・乾燥により得られるイ
ンク受容層の物性、例えば厚みや細孔半径、細孔容積が
変化するため安定して良好なインク受容層を形成するこ
とが困難となる。より好ましくは180μS/cm以下の
範囲であって、この範囲内では高い光沢を有する被記録
媒体が得られる。
【0024】ここで、上記2)〜4)項の物性値につい
ては、PAGI法(写真用ゼラチン試験法、1992
年)に規定される方法で測定されるものである。またこ
れらの物性測定に関する詳細は、後述する実施例におい
て説明する。
【0025】上記した本発明に用いられるアルカリ法ゼ
ラチンは、製造段階においてその熱処理条件やpHを調
製することにより、比較的高分子量でありながら室温下
でゲル形成能を発現せず、安定なゾル状態を保ち続ける
分散液が得られ、同時にチクソ性や皮膜性等に優れた性
質を示す。またこのアルカリ法ゼラチンは加水分解によ
る低分子化が起こり難く、分散液の経時安定性や保存性
にも優れている。上記の特定アルカリ法ゼラチンは、単
独で用いても良いし、また2種以上混合して用いても良
い。又、酸性法ゼラチンを併用しても良い。
【0026】更に、粘度調整、接着性向上、皮膜強度向
上等の点で、重量平均分子量が5万以下のゼラチンや種
々の水溶性高分子物質を併用しても良い。その量は、良
好なインク受容層形成に支障を来さない範囲であれば良
く、使用する物質の種類等の条件により異なるために一
概には論じられないが、全バインダー量の約3〜35重
量%程度である。
【0027】上記の併用し得る水溶性高分子物質として
は、具体的には例えば、天然高分子物質、でんぷん、酸
化でんぷん、酢酸でんぷん、アミンでんぷん、カルボキ
シでんぷん、ジアルデヒドでんぷん、カチオンでんぷ
ん、デキストリン、カゼイン、ブルラン、デキストラ
ン、メチルセルロース、エチルセルロース、プロピルセ
ルロース、エチルメチルセルロース、カルボキシメチル
セルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシ
プロピルセルロース、アラビアゴム、トランガカントゴ
ム、カラヤゴム、エコーゴム、ローストビーンガム、ア
ルブミン、キチン、サッカロイド等の天然高分子物質又
はその誘導体;ポリビニルアルコール、カチオン変性ポ
リビニルアルコール、アニオン変性ポリビニルアルコー
ル、シラノール変性ポリビニルアルコール、ポリビニル
ピロリドン、ポリビニルピリジニウム、ポリビニルイミ
ダゾール、ポリビニルピラゾール等のビニルポリマー又
はその誘導体;ポリアクリルアミド、ポリジメチルアミ
ノアクリレート、ポリアクリル酸又はその塩、アクリル
酸−メタクリル酸共重合体又はその塩、ポリメタクリル
酸又はその塩、アクリル酸−ビニルアルコール共重合体
又はその塩等のアクリル基含有ポリマー;SBRラテッ
クス、NBRラテックス、メチルメタクリレート−ブタ
ジエン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のラ
テックス類;ポリエチレングリコール、ポリプロピレン
グリコール、ポリエチレンイミン、無水マレイン酸又は
その共重合体等が列挙されるが、また、これらのものの
1種又は2種以上をアルカリ法ゼラチンと併用しても良
い。
【0028】顔料とアルカリ法ゼラチンの混合比は、重
量比で3:1〜30:1の範囲から任意に選択すること
ができる。アルカリ法ゼラチンの量が上記範囲より少な
い場合は、インク受容層の機械的強度が不足して、ひび
割れや粉落ちが発生し易く、上記範囲を超える場合は、
細孔容積が少なくなってインク吸収性が低下し易い。よ
り好ましくは、5:1〜25:1の範囲であり、この範
囲内では分散液の経時安定性に優れ、安定的に厚いイン
ク受容層を形成することが容易となる。
【0029】本発明に用いられるアルカリ法ゼラチン
は、硬膜剤により硬膜することが可能であり、硬膜する
ことによりインク受容層の耐水性を向上することができ
るものである。硬膜剤の具体例としては、ホルムアルデ
ヒド、グリオキザール、グルタールアルデヒド等のアル
デヒド系化合物;ジアセチル、シクロペンタンジオン等
のケトン系化合物;ビス(2−クロロエチル尿素)−2
−ヒドロキシ−4、6−ジクロロ−1、3、5トリアジ
ン、2、4−ジクロロ−6−S−トリアジン・ナトリウ
ム塩等の活性ハロゲン化合物;ジビニルスルホン酸、
1、3−ビニルスルホニル−2−プロパノール、N、
N’−エチレンビス(ビニルスルホニルアセタミド)、
1、3、5−トリアクリロイル−ヘキサヒドロ−S−ト
リアジン等の活性ビニル化合物;ジメチロール尿素、メ
チロールジメチルヒダントイン等のN−メチロール化合
物;1、6−ヘキサメチレンジイソシアネート等のイソ
シアネート系化合物;米国特許明細書第3017280
号、同第2983611号に記載されたアジリジン系化
合物;米国特許明細書第3100704号に記載される
カルボキシイミド系化合物;グリセロールトリグリシジ
ルエーテル等のエポキシ系化合物;1、6−ヘキサメチ
レン−N、N’−ビスエチレン尿素等のエチレンイミノ
系化合物;ムコクロル酸、ムコフェノキシクロル酸等の
ハロゲンカルボキシアルデヒド系化合物;2、3−ジヒ
ドロキシジオキサン等のジオキサン系化合物;クロム明
ばん、カリ明ばん、硫酸ジルコニウム、酢酸クロム等の
無機硬膜剤を挙げることができるが、また、これらを1
種或いは2種以上組み合わせて用いることができる。
【0030】硬膜剤の使用量は、インク受容層の耐水性
とアルカリ法ゼラチンの膨潤性との兼ね合いから適宜定
められるが、アルカリ法ゼラチンの使用量に対して、
0.2〜20重量部、好ましくは、0.5〜15重量部
である。
【0031】本発明において、実質的に水溶性染料の担
持粒子源である顔料としては、例えば炭酸カルシウム、
カオリン、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、チ
タニア、酸化亜鉛、炭酸亜鉛、ケイ酸アルミニウム、ア
ルミナ水和物、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸カルシウ
ム、シリカ等の無機系顔料や、プラスチックピグメン
ト、尿素樹脂顔料等の有機系顔料、等々を利用すること
ができ、また、これらを併用することも可能である。特
に、インク吸収性や解像性等の画像適性の観点から好ま
しい顔料としては、アルミナ水和物、シリカ、炭酸カル
シウムである。
【0032】本発明に用いられるアルミナ水和物として
は、水酸化アルミニウムと称されるものをも含み、下記
一般式(I)により定義されるものである。 Al2 3-n (OH)2n・mH2 O (I) 但し、式中、nは0〜3の整数の内の何れかを表し、m
は0〜10、好ましくは0〜5の値を表す。mH2 Oは
多くの場合結晶格子の形成に関与しない脱離可能な水相
を表すものであるため、mは整数でない値を採ることが
できる。また、この種のアルミナ水和物をか焼するとm
は0の値に達することがある。また、シリカとしては天
然シリカや合成シリカ、非晶質シリカ等やこれらを化学
修飾したシリカ系化合物を用いることができ、特に制限
はない。また、炭酸カルシウムとしては重質炭酸カルシ
ウムや軽質炭酸カルシウム、膠質炭酸カルシウム等の何
れを用いても良い。
【0033】本発明に用いられるこれらの顔料について
特に制限はないが、インク吸収性や分散性等の点から、
0.1g/ml以上の細孔容積を有し、数百nm〜数十
μm程度の微細な粒子径を持つものが特に好適である。
【0034】とりわけアルミナ水和物は、正電荷を持っ
ているためにインク染料の定着が良く、高光沢、高画像
濃度で発色の良い画像が得られるので、インク受容層に
用いる顔料としてはより好ましい。特に、特願平5−1
25437号、同5−125438号、同5−1254
39号、同6−114571号等に記載のものが本発明
において用いられるアルミナ水和物としては最も好適で
ある。
【0035】インク受容層は、顔料とゼラチン等のバイ
ンダーを含む分散液を、塗工装置を用いて支持体上に塗
布し、乾燥する方法により形成される。塗工方法として
は、特に制限はないものの、ブレードコート方式、エア
ーナイフ方式、ロールコート方式、ブラッシュコート方
式、グラビアコート方式、キスコート方式、エクストル
ージョン方式、スライドホッパー(スライドビード)方
式、カーテンコート方式、スプレー方式等を用いること
ができる。
【0036】分散液の塗布量は、0.5〜60g/m2
の範囲、より好ましくは、5〜45g/m2 の範囲であ
るが、良好なインク吸収性、解像性を得るには、15μ
m以上、好ましくは20μm以上のインク受容層の厚み
にすることが望ましい。上記塗工を行うための分散液
は、室温下で分散、塗工を可能にするため室温でゲル形
成能を発現せず、安定なゾル状態を示す。そのため本発
明の顔料/アルカリ法ゼラチン分散液は、全固形分濃度
が20%でアルカリ法ゼラチンの固形分濃度が2%の場
合に、分散液の温度15℃及び30℃における粘度の比
(15℃の粘度/30℃の粘度)が2以下であることが
好ましく、また温度15℃と温度20℃の粘度の比(1
5℃の粘度/20℃の粘度)が1.5以下であることが
好ましい。この範囲を外れると室温下では分散液がゲル
状に凝固し易くなり、場合によっては、分散や塗工を行
う際に加温が必要となり、設備や生産性の面で問題が生
じ易い。また、高温で乾燥する場合に塗布液が乾燥途中
で低粘度化して液だれしやすく、厚いインク受容層を得
るために低温で乾燥する必要が生じ、生産性が低下す
る。
【0037】また、更に好ましくは分散液の温度15℃
及び30℃における粘度の比が1.5以下であって、温
度15℃及び20℃における粘度の比が1.3以下であ
る。この範囲外であると温度によって分散液の粘度が大
きく変化するために塗布時の温度制御が困難となり、塗
工の安定性に影響が生じ易い。
【0038】また、本発明の分散液の、7日間静置保存
した後の粘度と分散直後の初期段階での粘度との比(経
時粘度/初期粘度)が、0.5〜3であることが好まし
い範囲である。この範囲外では分散液のポットライフが
短くなるために、分散液の塗工安定性や保存性に問題が
生じ易い。更に好ましい範囲としては0.5〜2.5で
あって、この範囲内では分散液の脱泡が容易であるため
に、生産性が向上し、同時に塗布欠陥を防ぐことができ
る。本発明において用いられるアルカリ法ゼラチンは先
にも述べたように、分散液の経時安定性や保存性に優れ
ており、長期に渡って安定な分散状態を保つことができ
る。
【0039】更に、上記塗工を行うための分散液は、理
由は明らかではないがチクソ性を示す。本発明において
は、チクソ性の度合いを示すものとしてTI値を用い
る。TI(Thixotropic Index)値と
は、B型粘度計等の回転粘度計を用いて、回転数を変え
て粘度を測定し、高速回転の時の数値で低速回転の時の
数値を割った値であり、本発明では、6rpm/60r
pmの数値として算出している。この値が、1より大き
い場合、その液体は構造体を形成しており、チクソ性を
示すこととなる。本発明の分散液においてTI値は、固
形分濃度、分散条件等により変わるが、1.1〜5.0
の範囲が好ましく、更に1.3〜4.5の範囲が好まし
い。このような範囲に分散液を調整するのが良い。
【0040】本発明の分散液は特定のアルカリ法ゼラチ
ンを用いることにより、室温下でゲル形成能を発現せず
にチクソ性を示す。そのため、塗布時には安定した低い
粘度で支持体上に液が乗り、レベリングした後、液が止
まった状態(力のかからない状態)になるので粘度が上
昇し、液だれし難くなって、厚いインク受容層が容易に
形成される。
【0041】上記TI値の特定範囲外ではチクソ性が低
いため、或いはチクソ性がないために、支持体上に塗布
された分散液のだれが生じ易く、乾燥工程において風圧
の影響を受け易くなるので厚いインク受容層を形成する
のが困難となる。またこの範囲以上では、粘度を下げる
ために、大きな力のかかる分散機が必要となり装置が巨
大化したり、或いは力不足の場合、粘度が下がらず塗工
困難になる。
【0042】また、分散液に含有するアルカリ法ゼラチ
ンの固形分濃度としては、0.01〜10%の範囲が好
ましい。上記濃度範囲未満では、分散液のチクソ性が低
く、良好な厚みのインク受容層の形成が困難となる。ま
た上記濃度範囲を越えると分散液の粘度高くなり、分散
液の経時安定性が低下し易い。より好ましい範囲として
は0.05〜7%であり、この範囲内においては、イン
クの発色性や受容層の光沢度に優れ、高品質の印字物が
得られる。
【0043】顔料、バインダーには、必要に応じて顔料
分散剤、増粘剤、pH調整剤、潤滑剤、流動性変性剤、
界面活性剤、消泡剤、耐水化剤、抑泡剤、離型剤、発泡
剤、浸透剤、着色染料、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、酸
化防止剤、防腐剤、防バイ剤等々を必要に応じて添加す
ることも可能である。
【0044】耐水化剤としては、ハロゲン化第4級アン
モニウム塩、第4級アンモニウム塩ポリマー等の公知の
材料の中から自由に選択して用いることができる。
【0045】支持体としては適度のサイジングを施した
紙、無サイズ紙、レジンコート紙等の紙類、熱可塑性フ
ィルムのようなシート状物質、及び布帛を使用すること
ができ、特に制限はない。
【0046】熱可塑性フィルムの場合はポリエステル、
ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリメチルメタクリレ
ート、酢酸セルロース、ポリエチレン、ポリカーボネー
ト等の透明フィルムや、アルミナ水和物やチタンホワイ
トの充填又は微細な発泡により不透明化されシートを用
いることもできる。
【0047】支持体にレジンコート紙を用いた場合、通
常の写真プリントと同じ手触り、こし、風合いが得ら
れ、更に本発明の被記録媒体は、インク受容層に高い光
沢性を有していることもあり、通常の写真プリントにか
なり近似したものになる。
【0048】また、上記支体とインク受容層との接着性
を良好にするために、コロナ処理等の表面処理を行った
り、易接着層を下引き層として設けても良い。更にカ−
ルを防止するために支持体の裏面或いは所定の部位に樹
脂層や顔料層等のカ−ル防止層を設けることもできる。
【0049】前述の特定のアルカリ法ゼラチンを用いる
ことにより、これまで必須であった顔料/アルカリ法ゼ
ラチン混合液の加温分散や分散液の加温塗工等が不必要
となり、通常の室温分散や室温塗工が可能となった。ま
たこのアルカリ法ゼラチンには、同時にチクソ性もある
ために塗工直後に液だれがし難く、厚いインク受容層を
形成するのが容易である。更に、このゼラチンは高分子
量なために皮膜性や光沢等の外観適性にも優れている。
【0050】本発明による被記録媒体は、画像濃度、イ
ンク吸収性、色再現性に優れ、しかも従来の室温下でセ
ット性を有するゼラチンを用いた場合と比較して、イン
ク吸収速度に優れた被記録媒体が得られる。これは、分
散液が有するチクソ性と温度変化に対する粘度安定性に
よって、支持体上で塗工液をゲル化させて乾燥する必要
がなくなり、塗布直後から80℃以上の高温乾燥が可能
となることによって、インク受容層の含水率を低くする
ことができるためである。特に本発明ではインク受容層
の含水率が、0.01〜5%であるためにシート表面の
タック性が少なく、媒体同士が密着したり、搬送時のロ
ーラーへのはり付きもほとんどない。
【0051】この原因は、顔料との相互作用によってイ
ンク受容層の膨潤率が低くなるためではないかと推察さ
れる。また、これによってゼラチンを用いた場合に起こ
り易い高濃度の印字部での膨潤によるちりめん状のしわ
も解消される。また更に含水率が0.1〜3.5%の範
囲になると、インクのにじみが少なくドット再現性にも
優れた高解像度の印字画像が得られ易くなるのでより好
ましい。さらに、この被記録媒体はインク受容層上でイ
ンク滴同士が混ざりにくく、ビーディングやブリーディ
ング等が起こりにくく、鮮明な画像が得られる。ここで
ビーディングとは、ベタ印字部で起こるインク滴同士の
凝集による粒状の濃度ムラ現象であり、ブリーディング
とは、印字境界部で起こる異種インク滴同士の混色によ
るにじみ現象である。
【0052】本発明の記録方法に使用されるインクは、
主として色材(染料もしくは顔料)、水溶性有機溶剤及
び水を含むものである。染料としては、例えば直接染
料、酸性染料、塩基性染料、反応性染料、食用色素等に
代表される水溶性染料が好ましく、被記録媒体との組み
合わせで定着性、発色性、鮮明性、安定性、耐光性その
他の要求される諸性能を満たす画像を与えるものであれ
ば何れも使用することができる。
【0053】水溶性染料は、一般に水又は水と有機溶剤
から成る溶媒中に溶解して使用するものであり、これら
の溶媒成分としては、好ましくは水と水溶性の各種有機
溶剤等との混合物が使用されるが、インク中の水分含有
量が、20〜90重量%、好ましくは60〜90重量%
の範囲内となるように調整するのが好ましい。
【0054】上記水溶性の有機溶剤としては、例えばメ
チルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアル
コール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコー
ル、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアル
コール、イソブチルアルコール等の炭素数が1〜4のア
ルキルアルコール類、ジメチルホルムアミド、ジメチル
アセトアミド等のアミド類、アセトン、ジアセトンアル
コール等のケトン又はケトンアルコール類、テトラヒド
ロフラン、ジオキサン等のエーテル類、ポリエチレング
リコール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレ
ングリコール類、エチレングリコール、プロピレングリ
コール、1、2、6−ヘキサントリオール、チオジグリ
コール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール
等のアルキレン基が2〜6個の炭素数を含むアルキレン
グリコール類、グリセリン;エチレングリコールメチル
エーテル、ジエチレングリコーメルチルエーテル、ジエ
チレングリコールエチルエーテル、トリエチレングリコ
ールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノ
エチルエーテル等の多価アルコールの低級アルキルエー
テル類等を用いることができる。
【0055】これらの多くの水溶性有機溶剤の中でも、
エチレングリコール、ジエチレングリコール等の多価ア
ルコール、トリエチレングリコールモノメチルエーテ
ル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル等の多
価アルコールの低級アルキルエーテル類が好ましい。多
価アルコール類は、インク中の水が蒸発し、水溶性染料
が析出することに基づくノズルの目詰まり減少を防止す
るための潤滑剤としての効果が大きいので、特に好まし
い。
【0056】インクには可溶化剤を加えることもでき
る。代表的な可溶化剤は、含窒素複素環式ケトン類であ
り、その目的とする作用は、水溶性染料の溶媒に対する
溶解性を飛躍的に向上させることにある。例えばN−メ
チル−2−ピロリドン、1、3−ジメチル−2−イミダ
ゾリジノンが好ましく用いられる。更に特性の改善のた
めに、粘度調整剤、界面活性剤、表面張力調整剤、pH
調整剤、比抵抗調整剤、保存安定剤等の添加剤を加えて
用いることもできる。
【0057】前記被記録媒体に上記インクを付与して記
録を行う方法としては、インクジェット記録方法が好ま
しく、該記録方法はインクをノズルより効果的に離脱さ
せ、被記録媒体にインクを付与し得る方法であれば如何
なる方法を用いても良い。特に特開昭54−59936
号公報に記載されている方法で、熱エネルギーの作用を
受けたインクが急激な体積変化を生じ、この状態変化に
よる作用力によって、インクをノズルから吐出させるイ
ンクジェット方式は有効に使用することができる。
【0058】
【実施例】以下、実施例に基いて本発明を更に具体的に
説明するが、本発明がこれらによって何ら限定されるも
のではない。本実施例に係わるゼラチン(ニッピゼラチ
ン工業(株)製:A〜C)の諸物性の測定は下記の要領
で行った。結果を表1に示す。
【0059】1)ゼラチン水溶液の粘度比 2%ゼラチン水溶液の温度を50℃から1℃/分の速度
で降温しながら、10℃の温度までB型回転粘度計(T
OKIMEC社製,VISCOMETER)と低粘度ア
ダプター、No.2ローター(回転数:30rpm)を
用いて粘度を測定した。液温度15℃及び30℃におけ
る粘度比を下記式に従って求めた。ゼラチン水溶液の粘
度比=(15℃の粘度)/(30℃の粘度)。
【0060】2)重量平均分子量 ゼラチン2.0gを100mlのメスフラスコに採り、
溶離液(0.1Mりん酸二水素カリウムと0.1Mりん
酸水素二ナトリウムの1:1混合液)を加え、十分膨潤
させた後、約40℃にて約6時間かけて溶解させ、これ
を原液とした。この原液を溶離液で10倍に希釈し、
0.2%の検液とし、0.45μmのメンブレンフィル
ターで濾過した後、高速液体クロマトグラフィーにより
測定した。また、分散処理後の分子量分布の測定方法
は、原液を分散機(特殊機化工業(株)製、T.K.ホ
モミキサーM型)を用いて、8000rpmにて30分
間攪拌した後、同様に溶離液で希釈してろ過した後、高
速液体クロマトグラフィーにより測定した。その装置及
び測定条件は以下の通りである。
【0061】(装置:東ソー(株)製) 本体 :HLC−8020 システムコンローラー :SC−8010 分光光度計 :UV−8010 オートサンプラー :AS−8000 デガッサー :SD−8000 プリンター :PP−8010 (条件) カラム:ビニルアルコール・コポリマーから成るGPC用カラム (旭化成(株)製、AsahipakGS−620 2本直列) 流速 :1.0ml/分 注入量 :100μl 検出方法 :紫外領域230nmの光学濃度 分子量の算出は、上記の条件下にて予め分子量の判明し
ているアルブミン、オバルブミン、ミトクローム等を用
いてリテンションタイムと分子量とから検量線を作り、
試料ゼラチン溶液のリテンションタイムを検量線にあて
はめ分子量を算出する方法を採った。この方法は、昭和
59年3月9日に開催された日本写真学会3月例会にて
公知文献となった「ゼラチンの分子量分布と粘度及びゼ
リー強度との関係」に記載されている。また、分散処理
後の重量平均分子量(Mw2)と分散処理前の重量平均
分子量(Mw1)との比(Mw2/Mw1)を求めた。
【0062】3)ゼリー強度 特定のガラス製ゼリーカップ中で10℃に冷却した6 2
/3 %ゼラチンの表面を特定のプランジャーにて4mm
押し下げるのに要する荷重をゼリーテスター(スチーブ
ンス社製)を用いて測定した。
【0063】4)電気伝導度 ゼラチンの2%水溶液を液温25℃にて電導度計(東亜
電波工業(株)製、CM−60S)を用いて測定した。
【0064】
【表1】 (表1)
【0065】[実施例1〜5]室温(25℃)下で、イ
オン交換水に溶解・分散したアルカリ法ゼラチンA〜C
の2.5重量%溶液に、アルミナ水和物(特願平6−1
14671号に記載の実施例1;a)、シリカ(ミズカ
シルP−87、水沢化学(株)製;s)、炭酸カルシウ
ム(カルライトSA、白石工業(株)製;c)を添加し
て、分散機(特殊機化工業(株)製、T.K.ホモミキ
サーM型)を用いて、8000rpmにて30分間分散
して20重量%の混合分散液を得た。これらの分散液中
での顔料とアルカリ法ゼラチンの重量比は、8.8:1
であった。この分散液を室温下(25℃)で白色ポリエ
ステルフィルム(東レ(株)製、ルミラーX−21、厚
み100μm)の上にバーコートし、100℃にて乾燥
し厚さ30μmのインク受容層を形成する被記録媒体を
得た。混合した各分散液、インク受容層の物性をそれぞ
れ後述の方法で測定した。結果を表2に示す。
【0066】(分散液諸物性の評価・測定方法) 1)分散状態 目視判定により評価した。尚、ゲル化、不溶物を生じな
いものを「○」とし、またゲル化或いは不溶物を生じて
分散不良となったものを「×」とした。
【0067】2)TI値 上記B型回転粘度計を用いて前述の通り、下記の関係式
より求めた。 TI値=(6rpmでの粘度)/(60rpmでの粘
度) 但し、ローター:No.1、測定温度:25℃での値で
ある。
【0068】3)分散液粘度比 分散液の温度を50℃から1℃/分の速度で降温しなが
ら、10℃の温度まで上記B型回転粘度計と低粘度アダ
プター、No.3ローター(回転数:30rpm)を用
いて粘度を測定した。尚、液温度15℃及び30℃にお
ける粘度比と、液温度15℃及び20℃における粘度比
を下記の関係式に従ってそれぞれ求めた。 分散液粘度比1=(15℃の粘度)/(30℃の粘度) 分散液粘度比2=(15℃の粘度)/(20℃の粘度)
【0069】4)経時安定性 分散液を調製した直後の初期粘度と、その液を25℃に
て7日間密閉容器中に静置保存した後の経時粘度を、上
記B型回転粘度計を用いて下記の条件にて測定し(経時
粘度)/(初期粘度)の値を求めた。但し、ローター:
No.1、回転数:30rpm、測定温度:25℃での
値である。
【0070】(被記録媒体物性の評価・測定方法) 1)インク受容層の塗膜状態 目視判定により評価した。尚、平滑面が得られ良好なも
のを「○」とし、また粗面或いはクラック、不溶物付着
等のよる欠陥の生じたものを「×」とした。
【0071】2)インク受容層の含水率 支持体(白色ポリエステルフィルム)及び被記録媒体を
各々10cm四方の試験片に切り取り、温度23℃、湿度
60%の環境下に24時間放置して、支持体(W 1 )及
び被記録媒体(W2 )の質量を測定した。これを105
℃の恒温乾燥器中に2時間放置後、支持体(W1')及び
被記録媒体(W2')の乾燥質量を測定して、下記の関係
式に従ってインク受容層の含水率を求めた。 含水率(%)=100{(W2 −W1 )−(W2'−W1')}
/(W2 −W1
【0072】3)被記録媒体の密着性 A4 サイズの被記録媒体を10枚積み重ねた上に厚さ5
mmの同型の硝子板をのせ、更にその上に20kgのおもり
をのせて、温度23℃、湿度60%の環境下に24時間
放置した。放置後シート同士がはり付いたものを「×」
とし、はり付かなかったものを「○」とした。
【0073】4)印字特性 1mmに16本の割合のノズル間隔で、128本のノズ
ルを有するインクジェットヘッドをY、M、C、及びB
kの4色分を具備したインクジェットプリンタ−を用
い、下記組成のインクにより、インクジェット記録を行
なって、印字部の表面状態、インクの乾燥性(吸収
性)、画像濃度、滲み、ビ−ディング、ブリーディン
グ、光沢度、画像の色調変化に就いて評価した。
【0074】(a)印字部の表面状態 下記のインクに就いて、Bk100%+Y50%+C5
0%+M50%にて印字した後の被記録媒体の表面状態
を目視判定により評価した。尚、平滑面が維持された良
好なものを「○」とし、また、クラックやちりめん状の
しわ等が発生して粗面となったものを「×」とした。
【0075】(b)インク吸収性 下記のY、M、C、及びBkそれぞれのインクを単色又
は多色にてベタ印字した後の被記録媒体表面のインクの
乾燥状態を記録部の指触判定により評価した。但し、単
色印字でのインク量を100%とした。尚、インク量3
00%にてインクが指に付着しないものを「◎」とし、
また、インク量200%にてインクが指に付着しないも
のを「○」とし、更に、インク量100%にてインクが
指に付着しないものを「△」とした。
【0076】(c)画像濃度 下記のMインクにてベタ印字した画像の画像濃度を、マ
クベス反射濃度計RD−918を用いて評価したが、何
れの実施例においても4色中、Mの画像濃度が最も低か
った。
【0077】(d)解像性 下記のY、M、C、及びBkそれぞれのインクを単色又
は多色にてベタ印字した後の被記録媒体表面のにじみを
目視判定により評価した。但し、単色印字でのインク量
を100%とした。尚、インク量300%にて発生して
いないものを「◎」とし、また、インク量200%にて
発生していないものを「○」とし、更にインク量100
%にて発生していないもの「△」とした。
【0078】(e)ビーディング 下記のY、M、C、及びBkそれぞれのインクをにて単
色又は多色にてベタ印字した後の印字部での粒状の濃度
ムラを目視判定により評価した。尚、インク量300%
にて発生していないものを「◎」とし、また、インク量
200%にて発生していないものを「○」とし、更に、
インク量100%にて発生していないものを「△」とし
た。
【0079】(f)ブリーディング 下記のY、M、C、及びBkそれぞれのインクを単色又
は多色にてベタ印字し、その印字境界部での混色滲みを
目視判定により評価した。尚、インク量300%にて発
生していないものを「◎」とし、また、インク量200
%にて発生していないものを「○」とし、更に、インク
量100%にて発生していないものを「△」とした。
【0080】(g)光沢度 光沢計((株)堀場製作所製、グロスチェッカーIG−
320)を用い、白地(非印字部)及び黒(Bk100
%+C50%+M50%+Y50%の印字部)を測定し
て求めた。
【0081】(h)色再現性 下記のCインクの最大吸収波長λ1、及びシアンインク
により印字した被記録媒体の印字部の最大吸収波長λ2
を、分光光度計((株)日立製作所製、日立自記分光光
度計U−3410)を用いて測定し、各色の最大吸収波
長の変化量(△λC)の絶対値を求めた。
【0082】(インク組成) 染料 : 5部 エチレングリコ−ル :10部 ポリエチレングリコ−ル :10部 水 :75部 (インク染料) Y :C.I.ダイレクトイエロ−86 M :C.I.アシッドレッド35 C :C.I.ダイレクトブル−199 Bk :C.I.フ−ドブラック2
【0083】
【表2】 (表2)
【0084】
【発明の効果】バインダーとして高分子量体であり、且
つ室温下にてゾル−ゲル変換能(セット性)を発現しな
い特定のアルカリ法ゼラチンを用いることにより、イン
ク吸収性、解像性、色再現性、画像濃度等に優れた特徴
を有し、更にこのアルカリ法ゼラチンが高い分散性とチ
クソ性及び皮膜性を合わせ持つために、安定的に厚いイ
ンク受容層を形成することができ、十分なインク吸収能
や解像度等の画像(印字)適性と、高光沢度等の外観適
性を満足した被記録媒体が得られる。
【0085】また、従来室温下でセット性を有するゼラ
チンを用いた場合困難であった室温での分散液の調製や
塗工が可能となり、同時に分散液の生産性や経時変化に
対する安定性、保存性が向上した。その上このゼラチン
を用いた被記録媒体は、従来のセット性を有するゼラチ
ンを用いた場合と比べて、高温乾燥が可能なため乾燥後
の含水率が低く、インク吸収速度が優れており、更にに
じみやビーディング、ブリーディングも少なく鮮明な画
像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の被記録媒体の実施形態を示す模式断面
図。
【符号の説明】
1 支持体 2 インク受容層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 近藤 祐司 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (37)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 顔料とアルカリ法ゼラチンを含むインク
    受容層を有する被記録媒体であって、前記アルカリ法ゼ
    ラチンが、室温下でゾル−ゲル変換能を発現せず、しか
    もPAGI法(写真用ゼラチン試験法)により測定され
    る重量平均分子量が、5万〜15万の範囲にあることを
    特徴とする被記録媒体。
  2. 【請求項2】 前記ゼラチンの重量平均分子量が、7万
    〜12万の範囲にある請求項1記載の被記録媒体。
  3. 【請求項3】 前記顔料が、アルミナ水和物、シリカ、
    炭酸カルシウムから選択される請求項1記載の被記録媒
    体。
  4. 【請求項4】 前記ゼラチンの電気伝導度が、200μ
    S/cm以下である請求項1記載の被記録媒体。
  5. 【請求項5】 前記ゼラチンの電気伝導度が、180μ
    S/cm以下である請求項1記載の被記録媒体。
  6. 【請求項6】 前記ゼラチンのゼリー強度が、200g
    以下である請求項1記載の被記録媒体。
  7. 【請求項7】 前記ゼラチンのゼリー強度が、150g
    以下である請求項1記載の被記録媒体。
  8. 【請求項8】 前記顔料とアルカリ法ゼラチンが、重量
    比で3:1〜30:1の範囲で含まれる請求項1記載の
    被記録媒体。
  9. 【請求項9】 前記顔料とアルカリ法ゼラチンが、重量
    比で5:1〜25:1の範囲で含まれる請求項1記載の
    被記録媒体。
  10. 【請求項10】 前記インク受容層の含水率が、0.0
    1〜5%の範囲にある請求項1記載の被記録媒体。
  11. 【請求項11】 前記インク受容層の含水率が、0.1
    〜3.5%の範囲にある請求項1記載の被記録媒体。
  12. 【請求項12】 顔料とアルカリ法ゼラチンを水に分散
    してなるコーティング用の分散液であって、前記アルカ
    リ法ゼラチンが、室温下でゾル−ゲル変換能を発現せ
    ず、しかもPAGI法による重量平均分子量が、5万〜
    15万の範囲にあることを特徴とするコーティング用分
    散液。
  13. 【請求項13】 前記分散液の、15℃と30℃におけ
    る粘度の比(15℃の粘度/30℃の粘度)が、2以下
    である請求項12記載のコーティング用分散液。
  14. 【請求項14】 前記分散液の、15℃と20℃におけ
    る粘度の比(15℃の粘度/20℃の粘度)が、1.5
    以下である請求項12記載のコーティング用分散液。
  15. 【請求項15】 前記分散液の、7日後における経時粘
    度と調製直後における初期粘度との比(経時粘度/初期
    粘度)が、0.5〜3の範囲にある請求項12記載のコ
    ーティング用分散液。
  16. 【請求項16】 前記ゼラチンの、2%水溶液の15℃
    と30℃における粘度の比(15℃の粘度/30℃の粘
    度)が、10以下である請求項12記載のコーティング
    用分散液。
  17. 【請求項17】 前記ゼラチンの、分散処理後の重量平
    均分子量(Mw2)と分散処理前の重量平均分子量(M
    w1)との比(Mw2/Mw1)が、0.5〜1の範囲
    にある請求項12記載のコーティング用分散液。
  18. 【請求項18】 前記顔料が、アルミナ水和物、シリ
    カ、炭酸カルシウムから選択される請求項12記載のコ
    ーティング用分散液。
  19. 【請求項19】 前記ゼラチンの電気伝導度が、200
    μS/cm以下である請求項12記載のコーティング用分
    散液。
  20. 【請求項20】 前記ゼラチンの電気伝導度が、180
    μS/cm以下である請求項12記載のコーティング用分
    散液。
  21. 【請求項21】 前記ゼラチンのゼリー強度が、200
    g以下である請求項12記載のコーティング用分散液。
  22. 【請求項22】 前記ゼラチンのゼリー強度が、150
    g以下である請求項12記載のコーティング用分散液。
  23. 【請求項23】 前記顔料とアルカリ法ゼラチンが、重
    量比で3:1〜30:1の範囲で含まれる請求項12記
    載のコーティング用分散液。
  24. 【請求項24】 前記顔料とアルカリ法ゼラチンが、重
    量比で5:1〜25:1の範囲で含まれる請求項12記
    載のコーティング用分散液。
  25. 【請求項25】 被記録媒体を製造する方法であって、
    室温下でゾル−ゲル変換能を発現せず、しかもPAGI
    法による重量平均分子量が、5万〜15万の範囲にある
    アルカリ法ゼラチンと顔料を水に分散してなる分散液を
    室温下で支持体に塗工し、次いで80℃以上で高温乾燥
    することを特徴とする被記録媒体の製造方法。
  26. 【請求項26】 前記ゼラチンの重量平均分子量が、7
    万〜12万の範囲にある請求項25記載の被記録媒体の
    製造方法。
  27. 【請求項27】 前記顔料が、アルミナ水和物、シリ
    カ、炭酸カルシウムから選択される請求項25記載の被
    記録媒体の製造方法。
  28. 【請求項28】 前記ゼラチンの電気伝導度が、200
    μS/cm以下である請求項25記載の被記録媒体の製造
    方法。
  29. 【請求項29】 前記ゼラチンの電気伝導度が、180
    μS/cm以下である請求項25記載の被記録媒体の製造
    方法。
  30. 【請求項30】 前記ゼラチンのゼリー強度が、200
    g以下である請求項25記載の被記録媒体の製造方法。
  31. 【請求項31】 前記ゼラチンのゼリー強度が、150
    g以下である請求項25記載の被記録媒体の製造方法。
  32. 【請求項32】 前記顔料とアルカリ法ゼラチンを、重
    量比で3:1〜30:1の範囲で含ませる請求項25記
    載の被記録媒体の製造方法。
  33. 【請求項33】 前記顔料とアルカリ法ゼラチンを、重
    量比で5:1〜25:1の範囲で含ませる請求項25記
    載の被記録媒体の製造方法。
  34. 【請求項34】 インクの小滴を微細孔から吐出させて
    被記録媒体に付与して印字を行う画像形成方法であっ
    て、前記被記録媒体が、請求項1ないし11のいずれか
    に記載の被記録媒体であることを特徴とする画像形成方
    法。
  35. 【請求項35】 前記インクの小滴を吐出させる方法
    が、インクジェト方式を利用して行う方法である請求項
    34記載の画像形成方法。
  36. 【請求項36】 前記インクの小滴を吐出させる方法
    が、インクに熱エネルギーを付与して行う方法である請
    求項34記載の画像形成方法。
  37. 【請求項37】 被記録媒体に画像が形成されてなる印
    字物であって、前記被記録媒体が、請求項1ないし11
    のいずれかに記載の被記録媒体であることを特徴とする
    印字物。
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