JP3743481B2 - インクジェット用被記録材料 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェット記録方式を利用したプリンターやプロッターに使用されるインクジェット用被記録材料に関するものであり、特にカラー記録での要望が高い写真印画紙調の光沢を有するインクジェット用被記録材料またはオーバーヘッドプロジェクター用(OHP)フィルムとして使用可能な高品質のインクジェット用被記録材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、インクジェットプリンターやプロッターの目ざましい進歩により、フルカラーでしかも高精細な画像が容易に得られるようになってきた。これに伴い、従来からあるインクジェット記録用の上質紙や塗工紙以外のインクジェット用被記録材料の開発が切望されている。
【0003】
インクジェット記録方式は、種々の作動原理によりインクの微小液滴を飛翔させて紙等の被記録材料に付着させ、画像・文字等の記録を行うものである。インクジェットプリンターやプロッターは、高速印字性や低騒音性に優れ、記録パターンの融通性が大きく、現像−定着が不要等の特長があり、複雑な画像を正確、且つ迅速に形成することができる点で注目されている。特にコンピューターにより作成した文字や各種図形等の画像情報のハードコピー作成装置として、インクジェットプリンターやプロッターは、近年急速に普及している。又、インクジェット記録方式は複数個のインクノズルを使用することにより、多色記録を行うことも容易である。多色インクジェット方式により、形成されるカラー画像は、製版方式による多色印刷やカラー写真方式による印画に比較して、遜色のない記録を得ることが可能であり、更に作成部数が少ない用途においては、印刷技術や写真技術によるよりも安価で済むことから広く応用されつつある。
【0004】
最近では、銀塩写真の画像に匹敵する高精細な画像を出力できるインクジェットプリンター等が安価で市販されている。インクジェット用被記録材料は、銀塩写真方式と比べ同品質の画像が得られながら非常に安価であることから、大面積の画像が必要な電飾看板や商品見本等で表示画像を頻繁に取り替える利用者にとって経済的に大きなメリットがある。また、最近一般的になってきたパーソナルコンピューター上で画像を作成、プリントアウトし、これを見ながら配色やレイアウトを訂正することは従来の銀塩写真方式では全く無理であったが、インクジェット記録ではこのような操作が気軽にできるという長所もある。
【0005】
インクジェット記録方式で使用される被記録材料としては、通常の印刷、或いは筆記用上質紙やコーテッド紙を用いることができるように、装置やインク組成の面から努力がなされてきた。しかし、記録の高速化・高精細化、或いはフルカラー化等インクジェット記録装置、記録方法の性能の向上や用途の拡大に伴い、被記録材料に対しても、より高度な特性が要求されるようになってきた。即ち、当該被記録材料としては、印字ドットの濃度が高く、色調が明るく鮮やかであること、インクの吸収が速くて、印字ドットが重なった場合においてもインクが流れ出したり滲んだりしないこと、印字ドットの横方向への拡散が必要以上に大きくなく、且つ周辺が滑らかでぼやけないこと等が要求される。特に、カラー記録の場合は、イエロー・マゼンタ・シアン・ブラックの単色記録だけでなく、これらの色を重ねる重色記録がなされ、インク付着量が更に多くなるために極めて厳しい性能が要求される。
【0006】
インク吸収速度が速く、透明性、光沢性を高めたインクジェット用被記録材料としては、近年、アルミナ水和物を用いたインクジェット用被記録材料が提案されており、例えば、特開昭60−232990号、同60−245588号公報、特公平3−24906号公報、特開平2−276670号、同3−215082号、同4−37576号、同4−67986号、同5−16517号、同5−24335号、同5−32037号、同5−50739号、同5−286228号、同5−301441号、同6−48016号、同6−55829号、同6−183126号、同6−184954号、同6−199034号、同6−199035号、同6−218324、同6−255235号、同6−262844号、同6−270530号、同6−286297号、同6−297831号、同6−297832号、同6−316145号、同7−68919号、同7−68920号、同7−76161号、同7−76162号、同7−82694号、同7−89221号公報等に記載されているように微細なアルミナ水和物を水溶性バインダーとともに支持体上に塗工したインクジェット用被記録材料が開示されている。
【0007】
これらのインクジェット用被記録材料は、画質、光沢の点で優れており、非常に好ましい。しかしながら、これらアルミナ水和物からなるインク吸収層の表面は非常に傷がつきやすいという欠点を有しており、布や紙等でこするだけで記録物の品質を著しく損なうおそれがあった。
【0008】
これらを解決する手段として、特開平7−76162号公報記載のごとく、インク吸収層の上にコロイダルシリカを用いた保護層を設けるという方法がある。しかしながら、一般的な球状粒子のコロイダルシリカを用いた保護層の場合、保護層の粒子の充填が密になるため、保護層がインクの浸透を阻害し、結果として画像が悪化するという欠点を有していた。
【0009】
さらに、これらを改善する方法として、特開平10−166715号公報記載のごとく、球状のコロイダルシリカではなく鎖状の形状を有するコロイダルシリカを用いる方法が提示されており、球状コロイダルシリカを用いた場合よりもインクの浸透が改善される。
【0010】
また、アルミナ水和物からなるインク吸収層は、インク吸収層の吸着性が強いため表面の滑り性が悪く、1枚ずつはがすのが困難であったり、プリンタへの連続自動給紙が困難であった。
【0011】
これらを解決する手段として、特開平8−2091号や同8−2093号公報のごとく最表層であるシリカゲル層から樹脂粒子やシリカ粒子が突出させ凹凸を形成することで表面の滑り性を改善するという方法がある。しかしながら、これらはシリカゲル層に一般的な球状粒子のコロイダルシリカを用いており、粒子の充填が密になるためインクの浸透を阻害しており好ましくない。また、最表層から樹脂粒子やシリカ粒子が突出するよう最表層の厚さよりも2〜100倍の粒子径をもつ樹脂粒子やシリカ粒子を使用しているため、この様な方法で作成される記録シートは表面がざらつくため手触り感が不快であり好ましくない。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、耐擦傷性に優れ、かつ優れたインク吸収性を有し、表面滑り性にも優れたインクジェット用被記録材料を提供することである。さらに詳しくは、擬ベーマイト状アルミナ水和物からなるインク吸収層を有し、カラー記録での要望が高い写真調の光沢を有するインクジェット用被記録シート、またはオーバーヘッドプロジェクター用(OHP)フィルムとして使用可能な高品質のインクジェット用被記録材料を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の課題は以下に述べる手段によって解決される。
【0014】
すなわち、支持体上に擬ベーマイト状アルミナ水和物を主成分とするインク吸収層を設け、更にその上に少なくとも非球状シリカ粒子として粒子形状が、シリカの一次粒子が細長く連結した鎖状粒子、シリカの球状の一次粒子が複数個連結したパールネックレス状粒子から選ばれる少なくとも1種である非球状コロイダルシリカ及び、コロイダルシリカ、シリコーン微粒子および架橋ポリスチレン微粒子から選ばれる少なくとも1種の平均粒子径100nm以上μm以下の球状粒子及び、バインダーを含有し、非球状シリカ粒子と球状粒子の固形分に対してバインダーを1〜30重量%含有する保護層を有することで、耐擦傷性に優れ、かつ優れたインク吸収性を有し、表面滑り性にも優れたインクジェット用被記録材料を提供することができた。
【0016】
非球状シリカ粒子及び平均粒子径100nm以上の球状粒子からなる保護層は、粒子の充填が粗になるため、球状のシリカ粒子だけからなる保護層に比してインクの浸透性に優れた保護層を設けることができた。
【0017】
これらにより、擬ベーマイト状アルミナ水和物からなるインク吸収層が有する画質や光沢を実質的に損なわず、かつアルミナ水和物からなるインク吸収層の欠点である傷つきやすさや滑り性の悪さを著しく改善することができた。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下に好ましい実施の形態を挙げ、本発明を更に詳細に説明する。
【0019】
本発明のインクジェット用被記録材料においては、インクを吸収し色素を定着する機能は、主としてインク吸収層が有しており、保護層はインク吸収層を傷から守る機能および適度な表面滑り性を与える。従って、インクジェットプリンターからのインクは、保護層を透過してアルミナ水和物層にまで浸透し、色素がインク吸収層で定着される。このため保護層には、1)耐擦傷性、2)表面光沢、3)インク浸透性、4)透明性、5)適度な表面滑り性などの機能が要求される。
【0020】
本発明における保護層を構成するシリカ粒子は、非球状のコロイダルシリカであることが特徴である。一般的にコロイダルシリカの粒子形状は、球状または球状に近い形状の粒子が連結せずに独立して存在している。それに対して、非球状粒子とは小さいシリカ粒子が細長く連結した鎖状粒子、球状の一次粒子が複数個連結し、真珠のネックレスに似た形状を示すパールネックレス状の粒子等がある。
【0021】
細長い形状の鎖状粒子とは三次元方向には伸長を有さず、同一平面内に伸長したものをいう。細長い形状の鎖状粒子には、ほぼ真っ直ぐなもの、屈曲しているもの、分枝を有するもの、環を有するもの等が含まれる。
【0022】
パールネックレス状粒子や鎖状粒子はいずれもシリカの一次粒子が連結した、分岐を有する細長い形状であるが、両者の違いは球状一次粒子の占める割合にある。ここでパールネックレス状粒子とは、電子顕微鏡による二次元像において、球状一次粒子に起因する円状図形が真円度70%以上を有し、かつ各円状図形の内接円の合計面積がパールネックレス状粒子全投影面積の70%以上を占め、かつ各円状図形の内接円が互いに重ならないもの等である。ここで、真円度とは、対象とする図形輪郭の外接円の半径に対する内接円の半径の比率で表され、真円では100%となる。
【0023】
本発明におけるこれら非球状のシリカ粒子は種々の方法によって得られ、本発明においては、いかなる方法によって得られたものであっても、シリカ粒子が非球状を有していれば本発明に用いることができる。
【0024】
これら非球状粒子のシリカを保護層に用いることにより、球状の粒子を単独で使用した場合と比較して、小さいシリカ粒子が鎖状に連結した細長い構造または三次元網目構造を有するため、粒子の充填が粗となり易く、インクの浸透を阻害しにくい保護層を得ることができる。
【0025】
保護層には被膜の機械的強度を得るために水溶性ポリマーなどのバインダーを添加する場合が多いが、鎖状シリカ粒子やパールネックレス状シリカ粒子からなる被膜は機械的強度にも優れており、他の球状のコロイダルシリカを用いた場合と比較してバインダーの添加量が少なくて済むため、より一層空隙率を高くすることができる。
【0026】
さらに、非球状粒子を使用することで、球状粒子を単独で用いた場合と比較して、より少ない塗工量で優れた耐擦傷性を実現することができる。従って、シリカ層の塗工量を少なくすることにより、耐傷強度はそのままに、インクの浸透性への悪影響が軽減されるだけでなく、インクジェット用被記録材料のヘーズ(曇価)の悪化も軽減されるため、特にオーバーヘッドプロジェクター用(OHP)シートとして用いる場合、その透明度を高くすることが可能となり好ましい。
【0027】
本発明における保護層は非球状シリカ粒子及び平均粒子径100nm以上の球状粒子から構成され、非球状シリカ粒子を単独で使用する場合よりも粒子の充填がさらに粗となり易く、インクの浸透を阻害しにくい保護層を得ることができる。この球状粒子の大きさは平均粒子径100nm〜6μmである。
【0028】
また、本発明における保護層は、この平均粒子径100nm以上の球状粒子のごく一部が保護層表面から適度に突出しているため、表面の滑り性を改善することができるとともに、表面の手触り感も良好である。
【0029】
この平均粒子径100nm以上の球状粒子としては、無機粒子としては、コロイダルシリカを使用することができる。また、有機粒子としては、シリコーン微粒子、架橋ポリスチレン微粒子を使用することができる。
【0030】
非球状シリカ粒子と平均粒子径100nm以上の球状粒子を保護層に含有する割合は、用いる球状粒子の平均粒子径によって異なり、例えば平均粒子径300nmの球状粒子の場合、1平方メートル当たり1〜3×1012個の割合で含有するように用いた時に、インクの浸透性にも優れ、表面滑り性に優れた保護層を設けることができより好ましい。それ以上の割合で使用した場合には塗膜の透明度が悪くなったり、球状粒子が剥がれ落ちやすくなるため好ましくない。
【0031】
本発明において、擬ベーマイト状アルミナ水和物を主成分とするインク吸収層上に保護層を設けることにより、これらの層全体としての耐擦傷性が向上する機構は明らかではないが、保護層の皮膜強度がアルミナ水和物のインク吸収層のそれに比べて優れているためであると推測される。
【0032】
本発明に係る保護層は、擬ベーマイト状アルミナ水和物からなるインク吸収層上にシリカゾル塗液を塗布、乾燥して得られるが、本発明に係るシリカ粒子の分散媒としては、水単独でも良いし、水可溶性の有機溶媒、例えば、メタノール、エタノール、2−プロパノール、2−メトキシエタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、及びジメチルアセトアミド等、を水に混合して用いても良い。さらに、本発明における非球状シリカ粒子の製造工程において、水を上記水溶性有機溶媒に置換した有機溶媒分散タイプ(オルガノシリカゾル)も用いることができる。オルガノシリカゾルを用いる場合、水に不溶のバインダーを併用することもできるため、水を主溶媒とするインクによるバインダーの溶解、膨潤を防ぐことができるため好ましい。
【0033】
本発明に係る保護層は、非球状シリカ粒子と球状粒子に対してバインダーを併用する。バインダー添加量が多いほど、保護層の耐擦傷性は向上するが、多すぎるとインクジェット被記録材料のインク吸収性を悪化させる。非球状シリカ粒子と球状粒子の固形分に対してバインダーを1〜30重量%とすることにより、インク吸収性と耐擦傷性のバランスが良く、より好ましい。
【0034】
本発明における保護層に用いるバインダーとしては、溶媒に合わせて様々なポリマーを選ぶことができる。例えば溶媒が水の場合、メチルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、及びヒドロキシエチルセルロース等のセルロース系バインダー、でんぷん及びその変性物、ゼラチン及びそれらの変性物、カゼイン、プルラン、アラビアゴム、カラヤゴム、及びアルブミン等の天然高分子樹脂またはこれらの誘導体、ポリビニルアルコール及びその変性物、SBRラテックス、NBRラテックス、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のラテックスやエマルション類、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドン等のビニルポリマー、ポリエチレンイミン、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、及び無水マレイン酸またはその共重合体等を挙げることができるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0035】
本発明における保護層形成用塗液の塗布方法としては、ダイレクトグラビア方式を用いるのが好ましいが、それ以外のマイクログラビア方式、リバースグラビア方式、スライドホッパー方式、カーテン方式、エクストルージョン方式、エアナイフ方式、ロッドバーコーティング方式、及びロールコーティング方式等の通常用いられている塗布方法も用いることができる。
【0036】
塗布性等を改善する目的で、本発明に係る保護層形成用塗液に界面活性剤を添加しても良い。用いる界面活性剤の種類は、特に限定されず、アニオン系、カチオン系、ノニオン系、またはベタイン系のいずれのタイプから選択しても良く、また、低分子のものでも高分子のものでも良い。1種もしくは2種以上界面活性剤を組み合わせて用いても良い。
【0037】
本発明に係る保護層の乾燥塗工量は、0.05〜5g/m2の範囲が好ましい。この範囲を下回ると、耐擦傷性が十分に得られないことがあって好ましくない。また、この範囲を超えると、保護層のヘーズが悪化する。そのため、特に透明フィルムを基材として用いてOHP用シートとする場合、透光性が悪化するため好ましくない。また、不透明基材を用いて印字面側から見ることを目的としたシートの場合にも、印字部分の発色に悪影響して好ましくない。これは、インクの色素はアルミナ水和物からなるインク吸収層において定着するため、上に設けた保護層が濁っているとくすんだような発色となるためである。
【0038】
次に、本発明に係るインク吸収層を説明する。本発明のインクジェット被記録材料におけるインク吸収層は、本発明に係る保護層の形成に先立って、支持体上に設けられ、少なくとも擬ベーマイト状アルミナ水和物からなる。本発明における擬ベーマイト状アルミナ水和物は下記一般式により表すことができる。
【0039】
Al23・nH2
式中、nが1である場合はベーマイト構造のアルミナ水和物を表し、nが1を超え3未満である場合は擬ベーマイト構造のアルミナ水和物を表し、nがそれ以上になる場合は非晶質構造のアルミナ水和物を表す。特に、本発明に用いるアルミナ水和物としては、少なくともnが1を超え3未満の擬ベーマイト構造のアルミナ水和物が、インク吸収性、吸収速度の点から好ましい。
【0040】
インク吸収層が十分なインク吸収速度を有するには、アルミナ水和物から構成されるキセロゲルの平均細孔半径が1〜10nmであることが好ましく、特に2〜7nmであることが好ましい。細孔半径が小さすぎるとインクを吸収し難くなる。また、細孔半径が大きすぎると、インク中の染料の定着が悪くなり画像のにじみが発生する。
【0041】
インク吸収層が十分なインク吸収容量を有するには、アルミナ水和物から構成されるキセロゲルの細孔容積は0.1〜0.8ml/gの範囲であることが好ましく、特に0.4〜0.6ml/gの範囲であることが好ましい。インク吸収層の細孔容積が大きい場合にはインク吸収層にクラックや粉落ちが発生することがあり、小さい場合にはインクの吸収が遅くなる傾向がある。また細孔半径2nm〜10nmの細孔容積は0.1ml/g以上が望ましい。この範囲外ではインク中の染料の吸着が悪くなるため好ましくない。さらにインク吸収層の単位面積当たりの溶媒吸収量は5ml/m2以上、特に10ml/m2以上であることが好ましい。単位面積当たりの溶媒吸収量が小さい場合には、特に多色印字を行った場合にインクが溢れることがある。
【0042】
アルミナ水和物から構成されるキセロゲルがインク中の染料を十分に吸収し、定着するにはBET比表面積が70〜300m2/gの範囲であることが好ましい。BET比表面積が大きすぎると細孔径分布が大きい方に片よって、インク中の染料の定着の効率が悪くなり画像のにじみが発生する。逆にBET比表面積が小さすぎるとアルミナ水和物の分散が困難になる。
【0043】
アルミナ水和物の分散液の濃度を上げるためには、アルミナ水和物の表面水酸基の数は1020個/g以上であることが好ましい。表面水酸基の数が少ないと、アルミナ水和物が凝集しやすくなり、分散液の濃度を上げるのが困難になる。
【0044】
また、アルミナ水和物の分散液を安定化させるために、通常は種々の酸類が分散液に添加される。このような酸類としては、硝酸、塩酸、臭化水素酸、酢酸、蟻酸、塩化第二鉄、塩化アルミニウム等を挙げることができるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0045】
なお、アルミナ水和物は、アルミニウムイソプロポキシド等のアルミニウムアルコキシドの加水分解、アルミニウム塩のアルカリによる中和、アルミン酸塩の加水分解等公知の方法によって製造することができる。また、アルミナ水和物の粒子径、細孔径、細孔容積、比表面積、表面水酸基の数等は、析出温度、熟成時間、液pH、液濃度、共存塩類等によって制御することができる。
【0046】
例えば、特開昭57−88074号、同62−56321号、特開平4−275917号、同6−64918号、同7−10535号、同7−267633号公報、米国特許第2,656,321号明細書、Am.Ceramic Soc.Bull.,54,289(1975)等にアルミニウムアルコキシドを加水分解する方法が開示されている。これらのアルミニウムアルコキシドとしてはイソプロポキシド、プロポキシド、2−ブトキシド等が挙げられる。この方法では非常に純度の高いアルミナ水和物を得ることができる。
【0047】
その他にアルミナ水和物を得る方法としては、特開昭54−116398号、同55−23034号、同55−27824号、同56−120508号公報に例示されている如きアルミニウムの無機塩またはその水和物を原料として得る方法が一般的である。これらの無機塩としては、例えば塩化アルミニウム、硝酸アルミニウム、硫酸アルミニウム、ポリ塩化アルミニウム、アンモニウムミョウバン、アルミン酸ナトリウム、アルミン酸カリウム、水酸化アルミニウム等の無機塩等、およびこれら無機塩の水和物等を挙げることができる。
【0048】
具体例としては、硫酸アルミニウム、硝酸アルミニウム、塩化アルミニウム等の酸性のアルミニウム塩水溶液と、アルミン酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、アンモニア水等の塩基性水溶液との中和反応によってアルミナ水和物を製造することができる。この場合、液中に生成するアルミナ水和物の量が5重量%を超えない範囲で混合し、pHは6〜10、温度20〜100℃の条件下で反応させることが一般的である。また、特開昭56−120508号公報に記載されている如きpHを酸および塩基側に交互に変動させ、アルミナ水和物の結晶を成長させる方法、特公平4−33728号公報に記載されている如き、アルミニウムの無機塩から得られるアルミナ水和物と、バイヤー法で得られるアルミナとを混合し、アルミナを再水和する方法等によっても製造することができる。
【0049】
本発明において、アルミナ水和物の製造方法として、公知の方法を以上に示したが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0050】
本発明に係わるインク吸収層は、少なくとも本発明における擬ベーマイト状アルミナ水和物を含む塗液を支持体上に塗布して形成する。また、このインク吸収層形成用塗液には、塗液の液性、塗液粘度、インク吸収層の成膜性、及び強度等を調整することを目的として、水溶性バインダーを複数組み合わせて用いても良い。このような水溶性バインダーとしては、完全ケン化または部分ケン化のポリビニルアルコールが、擬ベーマイト状アルミナ水和物との混合性や塗液粘度の調整等の点で特に好ましいが、この他に少なくとも本発明に係わるシリカ層形成用塗液に併用しても良い上記で例示したバインダーはすべて用いることができるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0051】
また、インク吸収層形成用塗液を調製した時に良好な液性を得るためには、調製するインク吸収層形成用塗液の粘度が100cps以上になるように、水溶性バインダーを選択することが好ましい。また、インク吸収層形成用塗液の粘度が高すぎると塗布が困難となることがあるため、塗液の粘度は5000cps以下になるように水溶性バインダーを選択することが好ましい。
【0052】
また、ポリビニルアルコールの量、あるいは、ポリビニルアルコールとその他のバインダーの総量は、擬ベーマイト状アルミナ水和物に対して、5〜20重量%が好ましく、特に8〜15重量%が好ましい。上記範囲より少ないとインク吸収層の成膜性が悪くなり、塗膜のクラックや粉落ちが発生しやすくなり、上記範囲より多い場合にはインク吸収層の細孔容積が少なくなりインクの吸収性が悪化する。
【0053】
アルミナ水和物とバインダーとを混合させると経時により増粘したり、チキソトロピー性がでたりする傾向がみられるが、塗工液温度を制御することで塗液の粘度の経時変化を避けることができ、塗工の安定性が良くなり塗工面質を良好に保つことができる。塗工液温度は20℃〜70℃、好ましくは40℃〜50℃が望ましい。20℃未満では塗液のチキソトロピー性が強いため塗工しにくくなり、また70℃より高いと塗工液の表面が乾燥し、それが塗工筋の原因となるため好ましくない。
【0054】
また、インク吸収層の塗工条件(塗工装置、塗工液温度、粘度等)および乾燥条件(乾燥温度、乾燥時間、温度勾配、風量、風の当て方、湿度等)によってインク吸収層の物性を制御することができる。
【0055】
インク吸収層の乾燥温度は、支持体の耐熱性にもよるが60〜200℃、好ましくは70〜150℃にするのが良い。さらにインク吸収層が十分に乾燥した後に、支持体に悪影響を与えない範囲で熱処理を行うとインク吸収性が良くなり、さらにインク吸収層の耐水性も良くなる。熱処理する温度は基材にもよるが100〜200℃、好ましくは120〜150℃が良い。
【0056】
本発明においてインクジェット用被記録材料を製造する場合に、用いられる支持体としては、例えば熱可塑性フィルム、樹脂被覆紙、コーテッド紙等が主に用いられるが、ガラス、アルミニウム箔、蒸着紙、蒸着フィルム、布地等インク吸収層を設けることができる支持体であれば特に限定されるものではない。
【0057】
熱可塑性フィルムとしては、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、酢酸セルロース、ポリエチレン、ポリカーボネート等を用いることができる。
【0058】
本発明における支持体には、インク吸収層と支持体との接着性向上等の目的でアンカー層を設けてもよい。アンカー層にはゼラチン等の親水性バインダー、ポリビニルブチラール等の溶剤可溶性バインダー、ラテックス、硬化剤、顔料、界面活性剤等を適宜組み合わせて含有させることができる。
【0059】
本発明における支持体には、帯電防止性、搬送性、カール防止性、筆記性、糊付け性等のために、各種のバックコート層を塗設することができる。バックコート層には、無機帯電防止剤、有機帯電防止剤、親水性バインダー、ラテックス、硬化剤、顔料、滑剤、界面活性剤等を適宜組み合わせて含有させることができる。
【0060】
本発明は、OHPフィルムとしても使用可能な、透明性の高いインクジェット用被記録材料にも適用できるものでもあるが、OHPフィルム等の透光性を要求される被記録材料においても、インク吸収層の組成だけでなく、支持体の特性も重要である。OHPフィルムとして使用する際の光透過性は、全光線透過率よりも、ヘーズ(曇価)の方が、人の感覚に近く、JIS−K−7105によるヘーズ(曇価)が3.0以下の透明支持体であることが特に好ましい。
【0061】
また、OHPフィルムとして使用する際のインクジェット用被記録材料のヘーズは、支持体上にインク吸収層を設けたインクジェット用被記録材料において、このインクジェット用被記録材料のJIS−K−7105によるヘーズ(曇価)が10.0以下であることが特に好ましい。
【0062】
OHPフィルム等の透光性を要求される被記録材料において、用いる支持体の厚さは特に制限する必要はないが、ハンドリング性とプリンターの通紙適性から50〜200μm程度のものが好ましい。
【0063】
また、写真の印画紙調の光沢感、風合いを有するインクジェット用被記録材料を得るためには、インク吸収層の組成だけでなく、支持体の特性も重要である。写真の印画紙調の光沢感、風合いを得るためには、ポリエステルフィルムまたは樹脂被覆紙を用いることが好ましく、また、支持体のJIS−P−8123で測定したハンター白色度が65%以上であることが特に好ましく、インク吸収層側のJIS−Z−8741で測定した60度鏡面光沢が30%以上であることが好ましい。
【0064】
ポリエステルフィルムの白色度を高める方法としては、硫酸バリウム、二酸化チタン、炭酸カルシウム、二酸化珪素、酸化アルミニウム、カオリン、タルク等の無機微粒子をポリエステルフィルム内部に含有させる方法や、白色塗料を表面に塗布する方法等がある。
【0065】
また、クッション性や隠蔽性を付与するために、フィルム内部に多数の空洞を含有する空洞含有フィルム、例えば発泡ポリエステルフィルム等も用いることができる。
【0066】
本発明に用いる支持体として、ポリエステルフィルムを用いる際には、その厚さに特に制限する必要はないが、ハンドリング性とプリンターの通紙適性から10〜200μm程度のものが好ましい。
【0067】
本発明に用いる支持体として、樹脂被覆紙を用いる際にも、厚さについては特に制限する必要はないが、ハンドリング性とプリンターの通紙適性から、50〜300μm程度のものが好ましい。また、写真の印画紙の風合いを得るためには200〜300μm程度のものが好ましい。
【0068】
樹脂被覆紙用の原紙は、特に制限はなく、一般に用いられている紙が使用できるが、好ましくは、例えば、写真用支持体に用いられているような平滑な原紙が好ましい。原紙を構成するパルプとしては、天然パルプ、再生パルプ、合成パルプ等を1種もしくは2種以上混合して用いられる。この原紙には、一般に製紙で用いられているサイズ剤、紙力増強剤、填料、帯電防止剤、蛍光増白剤、染料等の添加剤が配合される。更に、表面サイズ剤、表面紙力剤、蛍光増白剤、帯電防止剤、染料、アンカー剤等が表面塗布されていても良い。
【0069】
又、樹脂被覆紙用の原紙は、抄造中または抄造後、カレンダー等にて圧力を印加して圧縮した表面平滑性の良いものが好ましく、JIS−P−8119で測定したベックの平滑度が200秒以上のものが特に好ましい。また、その坪量は30〜250g/m2が好ましい。
【0070】
樹脂被覆紙用の原紙の白色度は、JIS−P−8123で測定したハンター白色度が65%以上であると白色度が高く、高級感のある被記録材料が得られるが、目的により求める白色度は異なり、天然パルプとして未晒しパルプを併用した茶褐色の原紙を用いても良い。また、染料等の着色剤を用いて着色した原紙を用いても良い。
【0071】
樹脂被覆紙用の被覆樹脂としては、ポリオレフィン樹脂が好ましく、特にポリエチレン樹脂が好ましい。また、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレンまたはこれらの混合物が使用できる。ここで言う低密度ポリエチレンとは、密度が0.915〜0.930g/cm3のものであり、通常高圧法で製造されるものである。一方、高密度ポリエチレンとは、密度が0.950g/cm3以上のものであり、通常低圧法或は中圧法で製造されるものである。これらのポリエチレン樹脂は、各種の密度およびメルトフローレートを有するものを単独にまたはそれらの2種以上を混合して用いることができる。
【0072】
本発明において支持体として用いられる樹脂被覆紙は、走行する原紙上に、加熱溶融したポリオレフィン樹脂を流延する、いわゆる押出コーティング法により製造される。また、樹脂と原紙との接着性を向上させるために、樹脂を原紙に被覆する前に、原紙にコロナ放電処理、火炎処理等の活性化処理を施すことが好ましい。支持体のインク吸収層が塗布される面(表面)は、その用途に応じて、光沢面、マット面等を有し、特に光沢面が好ましく用いられる。必ずしも裏面に樹脂を被覆する必要はないが、カール防止の点から樹脂被覆したほうが好ましい。裏面は通常無光沢面であり、表面あるいは必要に応じて表裏両面にも、コロナ放電処理、火炎処理等の活性処理を施すことができる。
【0073】
樹脂被覆紙の樹脂層の構成は、単層、2層以上の多層のいずれであっても良い。この場合にも、上記のポリオレフィン樹脂を単独にまたは2種以上を混合して用いることができる。また、多層の各層を互いに異なる組成とすることも同一の組成とすることもできる。多層からなる樹脂層を形成する方法としては、共押出コーティング法と逐次コーティング法のいずれを採用しても良い。
【0074】
一方、樹脂被覆紙の樹脂層は膜形成能のあるラテックスをコーテイングすることによって形成することもできる。例えば、最低成膜温度(MFT)の低いラテックスを、樹脂被覆紙用の原紙にコーテイングした後、最低成膜温度以上の温度に加熱することによっても形成することができる。
【0075】
樹脂被覆紙の被覆樹脂層の厚みとしては特に制限はないが、一般に5〜50μmの厚みに表面のみ、または表裏両面にコーティングされる。
【0076】
樹脂被覆紙の樹脂中には、酸化チタン、酸化亜鉛、タルク、炭酸カルシウム等の白色顔料、ステアリン酸アミド、アラキジン酸アミド等の脂肪酸アミド、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸マグネシウム等の脂肪酸金属塩、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、トリフェニルホスファイト等の酸化防止剤、コバルトブルー、群青、セシリアンブルー、フタロシアニンブルー等のブルーの顔料や染料、コバルトバイオレット、ファストバイオレット、マンガン紫等のマゼンタの顔料や染料、蛍光増白剤、紫外線吸収剤等の各種の添加剤を適宜組み合わせて加えることができる。
【0077】
本発明においてインクジェット用被記録材料を製造する場合には、界面活性剤を添加しなくても良好な塗布性を得ることができる場合が多いが、より塗布性を改善するため、あるいはインクがインク吸収層に付着した時のドット径を調整することを目的として、界面活性剤を添加することができる。用いられる界面活性剤は、ノニオン性のものが好ましいが、必要に応じてアニオン系、カチオン系、ノニオン系、ベタイン系のいずれのタイプから選択してもよく、また、低分子のものでも高分子のものでも良い。1種もしくは2種以上界面活性剤を組み合わせて用いても良い。界面活性剤の添加量は、固形分量でインク吸収層を構成するアルミナ水和物100重量部に対して0.001〜5重量部が好ましく、より好ましくは0.01〜3重量部である。
【0078】
更に、上記の界面活性剤の他に、無機顔料、着色染料、着色顔料、インク染料の定着剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、顔料の分散剤、消泡剤、レベリング剤、防腐剤、蛍光増白剤、粘度安定剤、pH調節剤等の公知の各種添加剤を添加することもできる。
【0079】
また、画像の解像性を向上させるために、アルミナ水和物の分散液と混合した際に、凝集等を生じることがなければ、インク吸収層にフッ素樹脂系、シリコーン樹脂系またはアルキルケテンダイマー系の撥水剤またはサイズ剤を含有することにより、印字ドット径をコントロールして画像の解像性を向上させることができる。これらのフッ素樹脂系、シリコーン樹脂系またはアルキルケテンダイマー系の撥水剤またはサイズ剤としては、一般に市販されているものを使用することができる。また、これらの溶液または水系エマルジョンのどちらでも使用可能である。インク吸収層へのこれらの添加量により印字ドット径をコントロールすることができる。その添加量は各成分や濃度および希望する印字ドット径によって異なるが、通常有効固形成分としてインク吸収層の全固形分に対して0.05〜10重量%、特に好ましくは0.1〜5重量%である。
【0080】
本発明におけるインク吸収層は塗工装置を用いて塗布、乾燥することにより形成される。塗液の塗工方法としては、例えば、スライドホッパー方式、カーテン方式、エクストルージョン方式、エアナイフ方式、ロールコーティング方式、ロッドバーコーティング方式等の通常用いられている塗工方法が用いられる。
【0081】
また、インク吸収層は支持体の少なくとも片面に設けられるが、カールを防止する等の目的で支持体の両面に設けても良い。
【0082】
インク吸収層塗液の塗布量としては固形分換算で3〜50g/m2、より好ましくは20〜45g/m2である。塗布量がそれ以上になるとインク吸収層の乾燥性が悪くなり、さらにクラックが非常に発生しやすくなるため好ましくない。
【0083】
【実施例】
以下、実施例により本発明を詳しく説明するが、本発明の内容は実施例に限定されるものではない。
【0084】
(アルミナ水和物の合成)
下記にインク吸収層に用いるアルミナ水和物の合成例を示す。使用した原材料はすべて市販品であり、精製は特に行わずそのまま使用した。
【0085】
イオン交換水1200g、イソプロピルアルコール900gを3Lの反応器に仕込み、75℃に加熱した。アルミニウムイソプロポキシド408gを加え、75℃で24時間、95℃で4時間加水分解を行った。その後、酢酸24gを加え、95℃にて48時間撹拌した後、固形分濃度が15%になるように濃縮し、白色のアルミナ水和物の分散液を得た。
【0086】
このゾルを室温で乾燥させ、X線回折を測定したところ、擬ベーマイト構造を示した。また、窒素吸着脱離方法によってBET比表面積、平均細孔半径、細孔半径1nm〜30nmの細孔容積、細孔半径2nm〜10nmの細孔容積を測定したところ、それぞれ136m2/g、5.8nm、0.54ml/g、0.50ml/gであった。
【0087】
(インク吸収層の作製)
作製した擬ベーマイト構造のアルミナ水和物の分散液100gにケン化度97%、重合度2600のポリビニルアルコール(信越化学工業社製、商品名MA−26)の10%水溶液15gと、グリオキザールの40%水溶液(日本合成化学製、商品名グリオキザールGX)を0.75gを添加し、よく混合、撹拌して塗工用分散液を得た。この塗工液をJIS−K−7105によるヘーズ(曇価)が2.19である、表面易接着処理を施した透明ポリエステルフィルム(東レ社製、商品名ルミラー125T)に、乾燥後の固形分塗布量が35g/m2になるように塗工、乾燥し、140℃で5分間加熱処理し「インク吸収層」を得た。
【0088】
実施例1
鎖状コロイダルシリカ(日産化学製、商品名スノーテックスUP、SiO2濃度20重量%)90重量部、平均粒子径100nmのコロイダルシリカ(日産化学製、商品名MP−1040、SiO2濃度40重量%)5重量部、イオン交換水5重量部にポリビニルアルコール10重量%水溶液(クラレ製、PVA−117)10重量部を加えて撹拌し、塗液を調製した。この塗液を「インク吸収層」上にワイヤーバーを用いて乾燥塗工量が0.5g/m2となるように塗工、130℃熱風乾燥して実施例1のインクジェット用被記録材料を得た。
【0089】
実施例2
鎖状コロイダルシリカ(日産化学製、商品名スノーテックスUP、SiO2濃度20重量%)95重量部、平均粒子径100nmのコロイダルシリカ(日産化学製、商品名MP−1040、SiO2濃度40重量%)2.5重量部、イオン交換水2.5重量部にポリビニルアルコール10重量%水溶液(クラレ製、PVA−117)10重量部を加えて撹拌し、塗液を調製した。この塗液を「インク吸収層」上にワイヤーバーを用いて乾燥塗工量が0.5g/m2となるように塗工、130℃熱風乾燥して実施例2のインクジェット用被記録材料を得た。
【0090】
実施例3
鎖状コロイダルシリカ(日産化学製、商品名スノーテックスUP、SiO2濃度20重量%)99重量部、平均粒子径100nmのコロイダルシリカ(日産化学製、商品名MP−1040、SiO2濃度40重量%)0.5重量部、イオン交換水0.5重量部にポリビニルアルコール10重量%水溶液(クラレ製、PVA−117)10重量部を加えて撹拌し、塗液を調製した。この塗液を「インク吸収層」上にワイヤーバーを用いて乾燥塗工量が0.5g/m2となるように塗工、130℃熱風乾燥して実施例3のインクジェット用被記録材料を得た。
【0091】
実施例4
実施例1に用いた平均粒子径100nmのコロイダルシリカの代わりに、平均粒子径300nmのコロイダルシリカ(日産化学製、商品名MP−3040、SiO2濃度40重量%)を用いた以外は実施例1と同様にして実施例4のインクジェット用被記録材料を得た。
【0092】
実施例5
実施例2に用いた平均粒子径100nmのコロイダルシリカの代わりに、平均粒子径300nmのコロイダルシリカ(日産化学製、商品名MP−3040、SiO2濃度40重量%)を用いた以外は実施例2と同様にして実施例5のインクジェット用被記録材料を得た。
【0093】
実施例6
実施例3に用いた平均粒子径100nmのコロイダルシリカの代わりに、平均粒子径300nmのコロイダルシリカ(日産化学製、商品名MP−3040、SiO2濃度40重量%)を用いた以外は実施例3と同様にして実施例6のインクジェット用被記録材料を得た。
【0094】
実施例7
実施例1に用いた平均粒子径100nmのコロイダルシリカの代わりに、平均粒子径450nmのコロイダルシリカ(日産化学製、商品名MP−4540、SiO2濃度40重量%)を用いた以外は実施例1と同様にして実施例7のインクジェット用被記録材料を得た。
【0095】
実施例8
実施例2に用いた平均粒子径100nmのコロイダルシリカの代わりに、平均粒子径450nmのコロイダルシリカ(日産化学製、商品名MP−4540、SiO2濃度40重量%)を用いた以外は実施例2と同様にして実施例8のインクジェット用被記録材料を得た。
【0096】
実施例9
実施例3に用いた平均粒子径100nmのコロイダルシリカの代わりに、平均粒子径450nmのコロイダルシリカ(日産化学製、商品名MP−4540、SiO2濃度40重量%)を用いた以外は実施例3と同様にして実施例9のインクジェット用被記録材料を得た。
【0097】
実施例10
実施例4に用いた鎖状コロイダルシリカの代わりに、パールネックレス状コロイダルシリカ(日産化学製、商品名スノーテックスPS−M、SiO2濃度20重量%)を用いた以外は実施例4と同様にして実施例10のインクジェット用被記録材料を得た。
【0098】
実施例11
実施例5に用いた鎖状コロイダルシリカの代わりに、パールネックレス状コロイダルシリカ(日産化学製、商品名スノーテックスPS−M、SiO2濃度20重量%)を用いた以外は実施例5と同様にして実施例11のインクジェット用被記録材料を得た。
【0099】
実施例12
実施例6に用いた鎖状コロイダルシリカの代わりに、パールネックレス状コロイダルシリカ(日産化学製、商品名スノーテックスPS−M、SiO2濃度20重量%)を用いた以外は実施例6と同様にして実施例12のインクジェット用被記録材料を得た。
【0100】
実施例13
鎖状コロイダルシリカ(日産化学製、商品名スノーテックスUP、SiO2濃度20重量%)100重量部、平均粒子径500nmのシリコーン微粒子(東芝シリコーン製、商品名トスパール105)0.01重量部にポリビニルアルコール10重量%水溶液(クラレ製、PVA−117)10重量部を加えて撹拌し、塗液を調製した。この塗液を「インク吸収層」上にワイヤーバーを用いて乾燥塗工量が0.25g/m2となるように塗工、100℃熱風乾燥して実施例13のインクジェット用被記録材料を得た。
【0101】
実施例14
実施例13に用いた平均粒子径500nmのシリコーン微粒子(東芝シリコーン製、商品名トスパール105)の代わりに、平均粒子径2μmのシリコーン微粒子(東芝シリコーン製、商品名トスパール120)を用いた以外は実施例13と同様にして塗液を調整した。この塗液を「インク吸収層」上にワイヤーバーを用いて乾燥塗工量が0.25g/m2となるように塗工、100℃熱風乾燥して実施例14のインクジェット用被記録材料を得た。
【0102】
実施例15
実施例13に用いた平均粒子径500nmのシリコーン微粒子(東芝シリコーン製、商品名トスパール105)の代わりに、平均粒子径6μmの架橋ポリスチレン微粒子(積水化成品工業製、商品名SBX−6)を用いた以外は実施例13と同様にして保護層塗液を調整した。この塗液を「インク吸収層」上にワイヤーバーを用いて乾燥塗工量が0.25g/m2となるように塗工、100℃熱風乾燥して実施例15のインクジェット用被記録材料を得た。
【0103】
比較例1
鎖状コロイダルシリカ(日産化学製、商品名スノーテックスUP、SiO2濃度20〜21重量%)90重量部、平均粒子径40〜60nmのコロイダルシリカ(日産化学製、商品名スノーテックスXL、SiO2濃度40重量%)10重量部にポリビニルアルコール10重量%水溶液(クラレ製、PVA−117)10重量部を加えて撹拌し、塗液を調製した。この塗液を「インク吸収層」上にワイヤーバーを用いて乾燥塗工量が0.5g/m2となるように塗工、130℃熱風乾燥して比較例1のインクジェット用被記録材料を得た。
【0104】
比較例2
鎖状コロイダルシリカ(日産化学製、商品名スノーテックスUP、SiO2濃度20〜21重量%)95重量部、平均粒子径40〜60nmのコロイダルシリカ(日産化学製、商品名スノーテックスXL、SiO2濃度40重量%)5重量部にポリビニルアルコール10重量%水溶液(クラレ製、PVA−117)10重量部を加えて撹拌し、塗液を調製した。この塗液を「インク吸収層」上にワイヤーバーを用いて乾燥塗工量が0.5g/m2となるように塗工、130℃熱風乾燥して比較例2のインクジェット用被記録材料を得た。
【0105】
比較例3
鎖状コロイダルシリカ(日産化学製、商品名スノーテックスUP、SiO2濃度20〜21重量%)99重量部、平均粒子径40〜60nmのコロイダルシリカ(日産化学製、商品名スノーテックスXL、SiO2濃度40重量%)1重量部にポリビニルアルコール10重量%水溶液(クラレ製、PVA−117)10重量部を加えて撹拌し、塗液を調製した。この塗液を「インク吸収層」上にワイヤーバーを用いて乾燥塗工量が0.5g/m2となるように塗工、130℃熱風乾燥して比較例3のインクジェット用被記録材料を得た。
【0106】
比較例4
鎖状コロイダルシリカ(日産化学製、商品名スノーテックスUP、SiO2濃度20〜21重量%)100重量部にポリビニルアルコール10重量%水溶液(クラレ製、PVA−117)10重量部を加えて撹拌し、塗液を調製した。この塗液を「インク吸収層」上にワイヤーバーを用いて乾燥塗工量が0.5g/m2となるように塗工、130℃熱風乾燥して比較例4のインクジェット用被記録材料を得た。
【0107】
比較例5
球状コロイダルシリカ(日産化学製、商品名スノーテックス20、SiO2濃度20重量%、粒子径10〜20nm)100重量部にポリビニルアルコール10重量%水溶液(クラレ製、PVA−117)10重量部を加えて撹拌し、塗液を調製した。この塗液を「インク吸収層」上にワイヤーバーを用いて乾燥塗工量が0.5g/m2となるように塗工、130℃熱風乾燥して比較例5のインクジェット用被記録材料を得た。
【0108】
比較例6
球状コロイダルシリカ(日産化学製、商品名スノーテックス20、SiO2濃度20重量%、粒子径10〜20nm)95重量部、平均粒子径40〜60nmのコロイダルシリカ(日産化学製、商品名スノーテックスXL、SiO2濃度40重量%)5重量部ポリビニルアルコール10重量%水溶液(クラレ製、PVA−117)10重量部を加えて撹拌し、塗液を調製した。この塗液を「インク吸収層」上にワイヤーバーを用いて乾燥塗工量が0.5g/m2となるように塗工、130℃熱風乾燥して比較例6のインクジェット用被記録材料を得た。
【0109】
比較例7
球状コロイダルシリカ(日産化学製、商品名スノーテックス20、SiO2濃度20重量%、粒子径10〜20nm)95重量部、平均粒子径300nmのコロイダルシリカ(日産化学製、商品名MP−3040、SiO2濃度40重量%)2.5重量部、イオン交換水2.5重量部にポリビニルアルコール10重量%水溶液(クラレ製、PVA−117)10重量部を加えて撹拌し、塗液を調製した。この塗液を「インク吸収層」上にワイヤーバーを用いて乾燥塗工量が0.5g/m2となるように塗工、130℃熱風乾燥して比較例7のインクジェット用被記録材料を得た。
【0110】
比較例8
球状コロイダルシリカ(触媒化成製、カタロイドUSB−1、SiO2濃度20重量%、粒子径20〜40nm)100重量部にポリビニルアルコール10重量%水溶液(クラレ製、PVA−117)10重量部を加えて撹拌し、塗液を調製した。この塗液を「インク吸収層」上にワイヤーバーを用いて乾燥塗工量が0.5g/m2となるように塗工、130℃熱風乾燥して比較例8のインクジェット用被記録材料を得た。
【0111】
比較例9
球状コロイダルシリカ(日産化学製、スノーテックスXL、SiO2濃度40重量%、粒子径40〜60nm)100重量部にポリビニルアルコール10重量%水溶液(クラレ製、PVA−117)10重量部を加えて撹拌し、塗液を調製した。この塗液を「インク吸収層」上にワイヤーバーを用いて乾燥塗工量が0.5g/m2となるように塗工、130℃熱風乾燥して比較例9のインクジェット用被記録材料を得た。
【0112】
比較例10
球状コロイダルシリカ(日産化学製、MP−1040、SiO2濃度40重量%、粒子径100nm)50重量部、イオン交換水50重量部にポリビニルアルコール10重量%水溶液(クラレ製、PVA−117)10重量部を加えて撹拌し、塗液を調製した。この塗液を「インク吸収層」上にワイヤーバーを用いて乾燥塗工量が0.5g/m2となるように塗工、130℃熱風乾燥して比較例10のインクジェット用被記録材料を得た。
【0113】
比較例11
「インク吸収層」の上に保護層を設けないで、比較例11のインクジェット用被記録材料を得た。
【0114】
以上のよう作製した実施例1〜15、比較例1〜11のインクジェット用被記録材料の保護層の配合表を表1、表2に示す。
【0115】
【表1】
Figure 0003743481
【0116】
【表2】
Figure 0003743481
【0117】
以上のようにして作製した実施例1〜15、比較例1〜11のインクジェット用被記録材料について、「耐擦傷性」「インク吸収性」「ヘーズ」「動摩擦係数」の項目で評価を行った。
【0118】
「耐擦傷性」の評価は摩擦試験機(スガ試験機株式会社製)を使用し、記録材料の塗工面に400gの荷重で木綿のガーゼを押しつけて100回摩擦試験を行い、傷が全く生じなかったものを「○」とした。また、100回摩擦試験では多少傷が生じたが、20回摩擦試験では全く傷が生じなかったものを「△」、20回でも傷の生じたものを「×」とした。
【0119】
「インク吸収性」の評価はインクジェットプリンター(セイコーエプソン製、商品名PM−750C)を用いて印字を行い、その品質を見て判定した。「○」のものは優れた印字像が得られた。「△」は実用上は問題ないが、「○」のものと比較すると劣っていた。「×」のものは印字品質が悪く、実用上問題のあるレベルであった。
【0120】
「ヘーズ」の評価は日本電色工業製「NDH−300A」(JIS−K−7105準拠)を用いて測定した。
【0121】
「動摩擦係数」の評価は摩擦係数試験機(テスター産業株式会社製)を用いて、基材に使用した透明ポリエステルフィルムの裏面とインクジェット用被記録材料の表面との動摩擦係数を測定した。動摩擦係数は0.50よりも低いことが好ましい。それ以上の場合、インクジェット用被記録材料を2枚以上重ねてプリンターに入れ連続印字した際に、2枚またはそれ以上が重なって通紙されることがあるため好ましくない。特に0.40以下が好ましい。
【0122】
【表3】
Figure 0003743481
【0123】
【表4】
Figure 0003743481
【0124】
「耐擦傷性」に関しては、非球状シリカ粒子を用いた実施例1〜15、比較例1〜4ものはいずれも良好であった。比較例5〜11は皮膜の強度は不十分でった。
【0125】
「インク吸収性」に関しては、非球状シリカ粒子を用いた実施例1〜15は良好であったが、球状シリカ粒子を用いた比較例5〜10、比較例1〜3は保護層がインク吸収性を阻害していた。
【0126】
「ヘーズ」に関しては、実施例1〜15は保護層を設けていない比較例11よりも高くなっているが、特に実用上問題ないレベルである。
【0127】
「動摩擦係数」に関しては、実施例より明らかなように平均粒子径100nm以上の球状粒子を添加することにより、動摩擦係数を0.4以下にすることができ、表面滑り性がより良好となった。
【0128】
【発明の効果】
実施例より明かなように、耐擦傷性に優れ、優れたインク吸収性を有し、かつ表面滑り性にも優れたインクジェット用被記録材料を得ることができる。さらに詳しくは、支持体上に擬ベーマイト状アルミナ水和物を主成分とするインク吸収層を設け、更にその上に少なくとも非球状シリカ粒子及び平均粒子径100nm以上の球状粒子からなる保護層を設けることで、カラー記録での要望が高い写真調の光沢を有するインクジェット用被記録シート、またはオーバーヘッドプロジェクター用(OHP)フィルムとして使用可能な高品質のインクジェット用被記録材料を提供することができた。

Claims (1)

  1. 支持体上に擬ベーマイト状アルミナ水和物を主成分とするインク吸収層を設け、更にその上に保護層を有してなるインクジェット用被記録材料において、該保護層が非球状シリカ粒子として粒子形状が、シリカの一次粒子が細長く連結した鎖状粒子、シリカの球状の一次粒子が複数個連結したパールネックレス状粒子から選ばれる少なくとも1種である非球状コロイダルシリカ及び、コロイダルシリカ、シリコーン微粒子および架橋ポリスチレン微粒子から選ばれる少なくとも1種の平均粒子径100nm以上μm以下の球状粒子及び、バインダーを含有し、該保護層において非球状シリカ粒子と球状粒子の固形分に対してバインダーを1〜30重量%含有することを特徴とするインクジェット用被記録材料。
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