JPH09149670A - サーボ機構の自動ゲイン調整方法及び装置 - Google Patents
サーボ機構の自動ゲイン調整方法及び装置Info
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- JPH09149670A JPH09149670A JP7329406A JP32940695A JPH09149670A JP H09149670 A JPH09149670 A JP H09149670A JP 7329406 A JP7329406 A JP 7329406A JP 32940695 A JP32940695 A JP 32940695A JP H09149670 A JPH09149670 A JP H09149670A
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Abstract
に行ない、その結果に基づいて最適ゲインを自動的に設
定すると共にテスト運転を行ない、短時間に調整できる
ようにする。 【解決手段】 モータを具備して位置決め及び速度制御
を行なうサーボ機構において、前記モータに負荷がかか
った状態でステップ指令を与えたときの前記モータの応
答に基づいて前記負荷を推定し、前記推定された負荷値
によって前記サーボ機構のゲインを自動調整する。
Description
決め及び速度制御を行なう場合のサーボゲインの自動調
整方法及び装置に関し、特にダイレクトドライブモータ
を具備したサーボ機構の自動ゲイン調整方法及び装置に
関する。
のゲイン調整では、先ず回転モータの負荷である負荷慣
性モーメント[Kgm2]の測定又は算出を行ない、リ
ニアモータの場合には負荷質量[Kg]の測定又は算出
を行なう(ステップS1)。回転モータに対する負荷慣
性モーメント及びリニアモータに対する負荷質量を総称
して、以下では単に「負荷イナーシャ」と呼ぶ。次に上
記で求められた負荷イナーシャに基づいて、取扱い説明
書等で予め定められているゲイン設定表を見ながら3つ
のゲインパラメータ(位置ループゲイン、速度ループゲ
イン、積分ゲイン)を設定し(ステップS2)、その後
に実際に運転を行なって確認し、もし満足な特性でなけ
れば上記3つのゲインを個々に調整する(ステップS
3)ようになっている。
来の技術ではステップS1における負荷イナーシャの算
出が難しく計算できない場合や、ステップS3での3つ
のゲイン調整には最適なゲイン調整をするのに時間がか
かったり、その限界が分かり難いという問題点があっ
た。また、負荷イナーシャをステップ応答で推定すると
き、モータの許容負荷が0〜約1000倍のロータイナ
ーシャのように広範囲な場合、時定数も約1000倍変
化してしまい、その測定が難しかった。
のであり、本発明の目的は、前記ステップS1の負荷イ
ナーシャの算出を自動的に行ないその結果から3つの最
適なゲインを自動的に設定することにより、難しい計算
をすることなく、また、取扱い説明書等を見ることなく
3つのゲイン調整を完了し、さらにテスト運転により更
に調整を行ないたい場合には、1つのパラメータの調整
のみで良く短時間でその限界まで調整可能にしたサーボ
機械の自動ゲイン調整方法及び装置を提供することにあ
る。
ャの算出はステップ応答による時定数の測定による推定
を行ない、モータの負荷がロータイナーシャに対して大
きい場合には、時定数の測定の前に速度制御ゲインを適
切な範囲(時定数が25ミリ秒〜50ミリ秒程度)に自
動的に調整してから推定を行ない、時定数の測定を指令
の10%速度出力から指令の63%速度出力に達する時
間まで行ない、そのデータから時定数を計算することに
より、モータの摩擦の影響を小さくし精度の良い推定を
可能にしたサーボ機械の自動ゲイン調整方法及び装置を
提供することにある。
動ゲイン調整方法に関するもので、本発明の上記目的
は、モータを具備して位置決め及び速度制御を行なうサ
ーボ機構において、前記モータに負荷がかかった状態で
ステップ指令を与えたときの前記モータの応答に基づい
て前記負荷を推定し、前記推定された負荷値によって前
記サーボ機構のゲインを自動調整することによって達成
される。
置決め及び速度制御を行なうサーボ機構において、前記
モータに負荷がかかった状態で駆動部より前記モータに
指令を与え、前記モータの応答に基づいて前記負荷を推
定する推定手段と、前記推定手段で推定された負荷値に
基づいてサーボゲインを設定するゲイン設定手段とを具
備することによって達成される。
た状態でモータ駆動回路よりサーボ機構に指令を与え、
その応答をモータ駆動回路が測定することにより自動的
に負荷イナーシャを算出し、適切なゲイン調整を自動的
に完了する。ゲイン調整は、負荷イナーシャの推定誤差
やある程度の負荷剛性の低い対象にも対応できるように
安定側のゲイン調整とし、ロバストな調整になるように
設定される。その後、ユーザ等のテスト運転により更に
ゲイン調整(微調整)が必要な場合には、位置ループゲ
イン、速度ループゲイン及び積分ゲインを各々調整する
のではなく、新しく設定したサーボゲイン(SG)を調
整するだけで駆動回路内部で自動的に3つのゲインを調
整することにより、調整作業が短時間でゲインの限界ま
で調整することを可能としている。則ち、上記自動調整
後にユーザ等が実際にサーボ機構の位置決めをさせなが
ら、サーボゲインの調整だけで位置決め時間の短縮な
ど、ユーザの目的に合った状態にできるようにしてい
る。
クトドライブモータ(商品名:メガトルクモータ)を具
備したサーボ機構に対して有効である。ここに、ダイレ
クトドライブモータは高分解能の検出器を内蔵し高速、
高精度の位置決めが可能なモータであるが、その性能を
引き出すには負荷イナーシャに応じて適切なサーボゲイ
ンの調整が必要となる。ダイレクトドライブモータに関
しては、NSK Technical Journa
l, No.649(1991)のP37〜P44,同
No.653(1992)のP42〜P49及び同N
o.655(1993)のP53〜P60に詳細に説明
されており、ダイレクトドライブモータの許容負荷はロ
ータイナーシャの約1000倍であり、DC・ACサー
ボモータに比べて広範囲でありその調整範囲も広い。こ
のため従来調整が非常に複雑であり、調整する人によっ
て異なった調整値となったり、調整に時間がかかる場合
があった。本発明は、かかる場合にもゲインの調整を自
動的にかつ短時間に行ない得るものである。
位置制御ゲインPG、速度制御ゲインVG、積分ゲイン
VIの自動ゲイン設定機能について説明する。尚、各図
中の“s”はラプラス演算子を示している。本発明によ
る調整方法としては、以下の3つのステップA〜Cに分
けられる。負荷イナーシャの推定(ステップA):推定
方法として一般に、適応制御で代表されるモデル規範形
適応制御(例えば「測定と制御」、No.31−1(1
992年)のP122〜P124)やセルフチューニン
グコントロール(例えば「計測と制御」、No29−8
(1990年)のP695〜P740)があるが、本発
明では推定時の安定性、計算量等を与えてステップ入力
の時定数測定によるオフライン推定を行なっている。モ
ータ(ダイレクトドライブモータ)に付けられた負荷の
イナーシャJLとモータのロータイナーシャJMとを合
せて負荷イナーシャJ(=JL+JM)とすると、この
負荷イナーシャJを推定するためにサーボ機構で図2に
示すように速度制御(比例制御)を行ない、速度ステッ
プ指令u及びモータの速度出力v(t)を測定すること
により、負荷イナーシャJを推定する。
速度ステップ指令uが与えられると、モータの速度出力
v(t)は数1となる。
に達する時間(時定数)τを測定すると、
御ゲインVG及び増幅器のゲイン(トルク定数)Kaは
既知である。
1000倍大きくなれば時定数τも1000倍大きくな
り(図3参照)、摩擦の影響や駆動回路内部計算の精
度、位置検出器の分解能の問題等により負荷イナーシャ
JがJの推定を正しく行なうことができない。ダイレク
トドライブモータの場合、許容負荷イナーシャはロータ
イナーシャJMの約1000倍以下であり、速度制御ゲ
インが固定では図3に示すように時定数τも約1000
倍変化し、測定が困難になるのである。
な範囲(例えば25ミリ秒〜50ミリ秒)に入るように
速度制御ゲインVGを自動調整し、その自動調整された
速度制御ゲインVGに合わせて測定時の内部データが飽
和しない範囲で速度ステップ指令uを調整し、時定数τ
の測定を速度0から速度ステップ指令uの63%に達す
るまでの時間の測定ではなく、ある程度速度(例えば速
度ステップ指令uの10%の速度)が出てから速度ステ
ップ指令uの63%に達するまでの時間を測定し、その
データから時定数τを算出して負荷イナーシャJを推定
する。図4は、速度制御ゲインVGを自動調整して負荷
イナーシャJを推定する様子を示しており、先ず時定数
τがある程度(50ミリ秒以内)小さくなるまで速度制
御ゲインVGを自動的に大きくし、数回時定数τを測定
して負荷イナーシャJを推定している。この場合、推定
時のモータ回転量を小さくするために(10度以内)、
速度ステップ指令uの値を速度ゲインに合せて変更して
いる。ここにおいて、最小の負荷イナーシャJはロータ
イナーシャであるため、この負荷にて時定数τが25〜
50ミリ秒になる速度制御ゲインVGの値を“1”とす
ると、VG=1のゲインからスタートし、速度ステップ
指令uを与えてもし時定数τが50ミリ秒以上であれば
速度ステップ指令uを“0”にし、速度出力が“0”に
なったら速度制御ゲインVGを2倍にして時定数τを測
定し、時定数τが50ミリ秒以下になるまで同様に速度
制御ゲインVGを2倍にする。速度制御ゲインVGを2
倍にすると数2より時定数τは1/2になるため、モー
タの許容負荷で時定数τが50ミリ秒になる値まで速度
制御ゲインVGを大きくし、それでも時定数τが50ミ
リ秒より大きい場合は推定エラーとする。このようにす
ると、モータの許容負荷の範囲であれば、時定数τが2
5〜50ミリ秒になる速度制御ゲインVGの値を自動的
に求めることができる。
い範囲での調整に関しては、上記数2より負荷イナーシ
ャJと時定数τの関係には速度ステップ指令uの条件は
なく、理論的にはいかなる条件でも良いが、駆動回路内
部の計算精度や検出器の分解能により精度が良い速度ス
テップ指令uにした方が良い。そこで、駆動回路内部で
飽和が生じない範囲で速度ステップ指令uを大きくす
る。駆動回路内部の飽和には速度制御ゲインVGの出力
(トルク指令)の飽和があり、上記自動調整の動作より
速度制御ゲインVGの値が変わるために速度ステップ指
令uも速度制御ゲインVGに合わせて図5のように変更
し、速度制御ゲインVGの値が大きくなると速度ステッ
プ指令uを小さくして内部飽和を防ぎ、精度良く測定で
きる入力としている。また、推定時の負荷動作範囲を小
さくするために、+uの正指令の次は−uの負指令とい
うように順次速度ステップ指令uの符号を切り換えてい
る(図4参照)。
すように、静止摩擦が大きいと時定数(速度指令が0→
63%になる時間)τが変わるが、実際の負荷は同一の
ために静止摩擦の影響を除かなければならない。その方
法として、モータ速度が速度指令の10%から63%に
なる時間を測定し、そのデータから以下のように時定数
τを算出することにより問題を解決した。即ち、前記数
1より速度ステップ指令uがその10%に達する時間t
1は
63%に達する時間t2は
速度ステップ指令uがその10%から63%に達する時
間t2で時定数τを算出するようにしているが、他の時
間でも同様に算出することができる。負荷イナーシャJ
の推定値から各ゲイン(PG,VG,VI)を決める手
方(ステップB):3つのゲイン,即ち、位置制御ゲイ
ンPG、速度制御ゲインVG、積分ゲインVIを決める
手法として、位置ダンピング係数ξp及び速度ダンピン
グ係数ξvを一定にし、サーボ機構の応答性を表わすサ
ーボゲインSGを調整するようにしている。このサーボ
ゲインSGを決めれば3つのゲイン(位置制御ゲインP
G、速度制御ゲインVG、積分ゲインVI)を制御理論
で求めることが可能となり、全ての負荷イナーシャJに
対して同一の値とすることも可能である。しかしなが
ら、負荷イナーシャJがロータイナーシャの1000倍
というように広範囲に変わる対象には負荷に合わせた最
適な値があり、前記ステップAで求めた推定値から予め
実験で求めたイナーシャ推定値とサーボゲインSG値と
のテーブル(図7)を参照してサーボゲインSGを求
め、そのサーボゲインSGの値から3つのゲイン(位置
制御ゲインPG、速度制御ゲインVG、積分ゲインV
I)を自動的に計算している。
C):上記ステップBでの調整後に、もう少し位置決め
時間を短縮したい場合、1つのゲインの調整で上記調整
を可能にしている。即ち、応答性を示すパラメータ(サ
ーボゲイン)SGを新しく追加すると、このサーボゲイ
ンSGを位置制御帯域[Hz]とすると、図1から速度
制御帯域が高いとすると、
は、速度制御帯域をfv[Hz]とすると図8のように
なり、位置入出力伝達関数Gp(s)は
ると、上記数10は2次標準系より
において、速度ループ帯域の計算は速度比例制御系を示
す図9で考えられ、
増幅器のゲインKaは予め分かるためサーボゲインSG
及び位置ダンピング係数ξpが決れば速度制御ゲインV
Gが決る。
0で表わされ、入出力の伝達特性Gv(s)は
分母を2次標準系と考えると
る。
置ダンピング係数ξp及び速度ダンピング係数ξvが決
まれば、位置制御ゲインPG,速度制御ゲインVG及び
積分ゲインVIが決る。尚、位置ダンピング係数ξp及
び速度ダンピング係数ξvは収束性を表わす数値である
ので、シミュレーションで予め決めることができる。
と図11のようにオーバーシュートの量が変わる。図1
1は位置ダンピング係数ξpの違い(1.0,0.8,
0.6)によるステップ応答の例を示している。実験で
はξp=1,ξv=1.4で行ない、サーボゲインSG
のパラメータだけで、位置制御ゲインPG,速度制御ゲ
インVG及び積分ゲインVIを調整可能とした。サーボ
ゲインSGを変えた時のステップ応答は図12に示すよ
うになる。即ち、サーボゲインSG=10,20,30
の例を示している。負荷イナーシャJに合せてサーボゲ
インSGを大小に変化すると、各3つのゲインも大小に
変化する。また、より位置決め時間の短縮を求めるユー
ザは、サーボゲインSGをできるだけ大きくすることに
よって、位置制御ゲインPG、速度制御ゲインVG及び
積分ゲインVIも自動的に大きく調整されて応答性が上
がる。
った例を説明しているが、リニアモータでも全く同様に
実現可能である。
す。最小のロータイナーシャより1000倍のロータイ
ナーシャに対する各々10回の推定結果の最大値及び最
小値を示している。この範囲で推定誤差は±30%以内
であり、難しいイナーシャの計算が必要なくなった。
荷イナーシャJ=0.233Kgm2の30度に対する
位置決め結果を、同図(A)の従来結果と比較して示
す。本発明の自動調整後同図(B)は従来の調整の場合
と比べ約20ミリ秒の位置決め時間の短縮を実現してお
り、さらに微調整を行なうと同図(C)に示すように短
時間の調整で70ミリ秒の位置決め時間の短縮を実現で
きた。
ク図である。
ブロック図である。
である。
例を示す図である。
速度制御ゲインの関係を示す図である。
である。
テーブル例を示す図である。
図である。
答例を示す図である。
答のシミュレーション図である。
を示す図である。
て示す図であり、同図(A)は従来結果を、同図(B)
は自動調整後の結果を、同図(B)はサーボゲインSG
による微調整後の結果をそれぞれ示している。
て示す図であり、同図(A)は従来結果を、同図(B)
は自動調整後の結果を、同図(c)はサーボゲインSG
による微調整後の結果をそれぞれ示している。
Claims (3)
- 【請求項1】 モータを具備して位置決め及び速度制御
を行なうサーボ機構において、前記モータに負荷がかか
った状態でステップ指令を与えたときの前記モータの応
答に基づいて前記負荷の値を推定し、該推定された負荷
値によって前記サーボ機構のサーボゲインを自動設定す
ることを特徴とするサーボ機構の自動ゲイン調整方法。 - 【請求項2】 前記推定を、前記サーボ機構の速度制御
ゲインを設定して後に適宜時定数を調整し、その後前記
調整された速度制御ゲインで前記ステップ指令を与えて
時定数を測定し、前記測定された時定数及び前記調整さ
れた速度制御ゲインに基づいて行なうようになっている
請求項1に記載のサーボ機構の自動ゲイン調整方法。 - 【請求項3】 モータを駆動して位置決め及び速度制御
を行なうサーボ機構において、前記モータに負荷がかか
った状態で駆動部より前記モータに指令を与え、前記モ
ータの応答に基づいて前記負荷を推定する推定手段と、
前記推定手段で推定された負荷値に基づいてサーボゲイ
ンを設定するゲイン設定手段とを具備したことを特徴と
するサーボ機構の自動ゲイン調整装置。
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JP32940695A JP3575148B2 (ja) | 1995-11-27 | 1995-11-27 | サーボ機構の自動ゲイン調整方法及び装置 |
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JPH09149670A true JPH09149670A (ja) | 1997-06-06 |
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Country Status (2)
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