JPH0816205A - サーボ制御システム及びそのチューニング方法 - Google Patents

サーボ制御システム及びそのチューニング方法

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JPH0816205A
JPH0816205A JP15023194A JP15023194A JPH0816205A JP H0816205 A JPH0816205 A JP H0816205A JP 15023194 A JP15023194 A JP 15023194A JP 15023194 A JP15023194 A JP 15023194A JP H0816205 A JPH0816205 A JP H0816205A
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JP
Japan
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coefficient
evaluation value
evaluation
deviation
control
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Withdrawn
Application number
JP15023194A
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English (en)
Inventor
Yoshitaka Iida
好高 飯田
Tsugihito Maruyama
次人 丸山
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 生産機械・プリンタ・磁気ディスク・ロボッ
ト等の移動機構に用いられるサーボ制御システム及びチ
ューニング方法に関し、制御ゲインの調整を高速で、か
つ、正確に行なえるサーボ制御システム及びチューニン
グ方法に関する。 【構成】 ステップ状目標値によりサーボモータ11を
駆動し、そのときのサーボモータ11の応答を検知し、
所望の応答波形との異差を評価する所定の評価関数に代
入し、所望の応答波形との異差を示す評価値を算出し、
算出された評価値に応じて制御ゲインKP ,KI ,KD
を制御し、所望の応答波形に近似させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はサーボ制御システム及び
チューニング方法に係り、特に、生産機械・プリンタ・
磁気ディスク・ロボット等の移動機構に用いられるサー
ボ制御システム及びチューニング方法に関する。
【0002】近年、生産機械・プリンタ・磁気ディスク
・ロボット等の動作の高精度化に伴って、これらの動作
を行なわせるサーボモータにも高精度の動作が要求され
ている。
【0003】サーボモータを高精度に動作させるために
はサーボモータの駆動信号を制御する制御ゲインの高精
度の調整が必要となる。
【0004】
【従来の技術】図13に従来のサーボモータの構成図を
示す。同図中、31はサーボモータを示す。サーボモー
タ31はDC(直流)モータ等よりなり、入力端子TIN
に入力される駆動信号の極性により正逆転される。
【0005】サーボモータ31の回転軸には回転位置検
出装置32が結合されており、回転位置検出装置32に
よりサーボモータ31の回転位置が検出されている。
【0006】回転位置検出装置32で検出された回転位
置に応じた信号は偏差検出部33に供給される。
【0007】偏差検出部33では回転位置検出装置32
から供給されるサーボモータ31の実際の回転位置と外
部から指示された目標とする位置の信号との偏差を検出
する。
【0008】偏差検出部33で検出された偏差は操作量
調整部34に供給される。操作量調整部34は比例部3
5,積分部36,微分部37より構成され、比例
(P),積分(I),微分(D)動作により各種操作量
を生成する。
【0009】比例部35aは供給された偏差をKP 倍し
て加算部37に供給する。このとき、比例部35aの伝
達関数は入力信号に対して出力が単純な比例関係にある
と見なすため、KP (KP :定数)で表すことができ
る。積分演算部20bは供給された偏差の時間積分量を
求める。比例部35aにより制御すべき量に比例した信
号が得られる。以上の比例部35aによる操作量だけで
は一般に比例ゲインKPを大きくとると操作量の変化を
大きくとれるが偏差を打ち消す新しい平衡操作量が得ら
れず、定常的な偏差が生じてしまい、正確な位置決めが
行なえない。そこで、これを解消するために偏差の時間
的積分量を操作量に加えるのが一般的である。このと
き、積分部36の伝達関数はKI /S(KI :定数S:
ラプラス演算子)で表わされる。
【0010】また、以上の比例部35及び積分部36に
より得られる偏差量だけでは、一般にオフセット(残留
偏差)を打ち消すことはできるが、偏差が一定の方向に
残る限りこれをなくすように一方向に操作量が変化する
ため、偏差が目標値を超えて、符号が反転するまで積分
動作の操作量の向きが変わらず、この積分動作の操作量
の蓄積により応答の遅れが生じてしまう。そこで、これ
を解消するために偏差を微分して偏差の変化の傾向を求
め、操作量に加える操作が行われている。微分37は供
給された偏差の微分値を求める。このとき、微分部36
の伝達関数はK D S(KD :定数 S:ラプラス演算
子)で表わされる。
【0011】加算部38は上記比例部35で得られた操
作量、積分部36で得られた操作量、微分部37で得ら
れた操作量を加算する。加算部38で得られた総合的な
操作量がサーボモータ31に供給される。
【0012】このとき、従来は比例部35,積分部3
6,微分部37の制御ゲインKP ,K I ,KD は人が例
えば回転位置検出装置32の出力信号波形を検出するオ
シロスコープ等の波形検出手段を見ながら最適と思われ
る波形となるように調整していた。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、従来のサー
ボモータの制御ゲイン調整システムは、設計した制御ゲ
インをもとにサーボモータにステップ状目標値応答また
は、ステップ状外乱応答を与え、人間がオシロスコープ
等を見ながらその波形が設計通りになるように制御ゲイ
ンを少しづつ変えチューニングを行っていたため、試行
錯誤による部分が多く、また、判定を人間が下すことに
なり、調整には時間がかかり、例えば、高い精度が要求
されるロボットでは6個のモータを調整するのに1カ月
程度かかってしまう等の問題点があった。
【0014】本発明は上記の点に鑑みてなされたもの
で、制御ゲインの調整を高速で、かつ、正確に行なえる
サーボ制御システム及びチューニング方法に関する。
【0015】
【課題を解決するための手段】図1に本発明の原理図を
示す。偏差検出手段2は、制御対象1の制御量と該制御
量の目標値との偏差を検出する。増幅手段3は、予め設
定された所定の係数に応じて増幅し、該制御対象1を操
作する操作量を生成し、該制御対象1を該操作量に応じ
て操作する。
【0016】応答特性検出手段3は、前記制御対象1の
応答特性を検出する。
【0017】評価値算出手段4は、前記応答特性検出手
段3で検出された前記応答特性を予め設定された評価関
数に代入し、評価値を算出する。
【0018】係数制御手段6は、前記評価値算出手段4
で算出された前記評価値に応じて前記係数を制御する。
【0019】請求項2は、前記制御対象をステップ状目
標値により駆動し、該ステップ状目標値印加時の前記制
御対象の応答特性を前記応答特性検出手段により検出
し、前記評価値算出手段により前記応答特性検出手段で
検出された前記応答特性を予め設定された評価関数に代
入して評価値を算出し、前記評価値算出手段で算出され
た前記評価値に応じて前記係数制御手段を制御し、サー
ボ制御システムのチューニングを行なう。
【0020】請求項3は、前記制御対象にステップ状外
乱を印加し、該ステップ状外乱の印加時の前記制御対象
の応答特性を前記応答特性検出手段により検出し、前記
評価値算出手段により前記応答特性検出手段で検出され
た前記応答特性を予め設定された評価関数に代入して評
価値を算出し、前記評価値算出手段で算出された前記評
価値に応じて前記係数制御手段を制御し、前記係数を制
御させる。
【0021】請求項4は前記評価値算出手段に所望の応
答波形と前記応答波形検出手段で検出される応答波形と
の異差を評価擦る評価関数を設定し、前記評価値を算出
し、前記評価値により前記係数を制御させる。
【0022】請求項5は、前記評価値算出手段、前記応
答波形検出手段で検出される応答波形とステップ状目標
値との異差を評価する評価関数を設定し、評価値関数に
より算出される評価値が最小となるように前記係数を制
御させる。
【0023】請求項6は、前記評価値算出手段に前記応
答波形検出手段で検出される応答波形とステップ状外乱
との異差を評価する評価関数を設定し、該評価関数によ
り算出される評価値が最小となるように前記係数を制御
させる。
【0024】
【作用】請求項1,2によれば、応答特性検出手段で制
御対象の応答特性を検出し、評価値算出手段により検出
した応答特性を予め設定された評価関数に代入し、評価
値を算出し、係数制御手段により算出された評価値に応
じて制御対象の応答特性が所望する応答特性となるよう
に係数を制御する。このように制御対象の応答特性を検
出する毎に係数が制御され、制御対象の応答特性を所望
の応答に近似されるため、人手による係数調整が不要と
なり、調整作業が容易となると共に、人為が働かないた
め調整の個体差を無くすことができる。
【0025】請求項3によれば、所望の応答波形と実際
に検出した応答波形との異差を評価値として検知できる
ため、この評価値により係数を制御することにより、所
望の応答波形に近似した応答波形が得られる。
【0026】請求項4によれば、検出した応答波形と目
標値との異差を評価値として検知し、この評価値が最小
となるように係数を制御するため、応答波形を目標値に
早く収束させるように係数制御ができ、応答を高速に行
なわせることができる。
【0027】請求項5によれば、検出した応答波形自体
を評価値として検知し、この評価値が最小となるように
係数を制御するため、応答波形が早く収まるように係数
が制御され、応答を高速に行なわせることができる。
【0028】請求項6によれば、複数の係数の組み合わ
せのうち、評価値の小さくなる所定組を選択した後、所
定組夫々に対して複数の係数の増減による制御を行ない
これをくり返すことにより最適の組み合わせの係数を選
択するため、種々の傾向により評価値の小さくなる係数
の組み合わせを選択し、これらから最適な組み合わせを
選択することになり、したがって、最善の結果を得るこ
とができる。
【0029】
【実施例】図1に本発明の一実施例のブロック構成図を
示す。同図中、11はサーボモータ、12はサーボモー
タ11の回転位置を検出するロータリエンコーダ、13
はサーボモータ11を駆動する駆動回路部を示す。
【0030】サーボモータ11は例えば直流(D,C)
モータより構成され、駆動回路部13から供給される駆
動信号の極性が正のときには正転、極性が負のときには
逆転する。
【0031】ロータリエンコーダ12はサーボモータ1
1の回転軸11aに結合されており、サーボモータ11
の回転に応じてパルス信号を発生する。ロータリエンコ
ーダ12で発生したパルス信号は駆動回路部13に供給
される。
【0032】駆動回路部13はパルス信号をカウントす
るカウンタボード14,駆動信号に応じたディジタルデ
ータを生成すると共に、制御ゲインのチューニングを行
なう処理を行なうCPUボード15,チューニングを行
なうのに必要なデータが記憶される記憶部16,CPU
ボード15で生成されたデータをサーボモータ11に供
給するアナログ信号に変換するD/A変換ボード17,
目標値等を入力する入力部18より構成される。
【0033】カウンタボード14にはロータリエンコー
ダ12よりサーボモータ11の回転に応じたパルスが供
給され、カウンタボード14は供給されたパルスをカウ
ントし、カウント値をCPUボード15に供給する。C
PUボード15はカウンタボード14からのカウント値
によりサーボモータ11の回転位置を認識し、サーボモ
ータ11の回転位置が所定の位置となるようにD/A変
換ボード17に駆動データを供給する。
【0034】図3に、CPUボード15の構成図を示
す。CPUボード15は入力部18から供給される目標
値とカウンタボード14から供給される制御値との偏差
を検出する偏差検出部19,偏差検出部19で検出され
た偏差に対してP(比例)、I(積分)、D(微分)の
3項の調整演算を行なう調整演算部20,調整演算部2
0の各項の係数を制御する係数制御部21,制御値より
応答特性を検出する応答特性検出部22,応答特性検出
部22で検出した応答特性に応じて評価値を算出する評
価値算出部23とより構成される。
【0035】偏差検出部19にはサーボモータ11の現
在の回転位置から入力部18により指示された目標とす
る位置までのロータリエンコーダ12でのパルス数に応
じた目標値が供給されると共にカウンタボード14より
サーボモータ11のロータリエンコーダ12により検出
される実際のパルスに応じた制御値が供給されており、
偏差検出部19は目標値から制御値を減算した値を偏差
として検知する。
【0036】調整演算部20は偏差が供給され、偏差の
量に比例した操作量を得る比例演算部20a,偏差が供
給され、偏差の時間積分量に応じた操作量を得る積分演
算部20b,偏差が供給され、偏差の微分に応じた操作
量を得る微分演算部20c,比例演算部20a,積分演
算部20b,微分演算部20cで演算された操作量を加
算する加算部20dより構成される。
【0037】比例演算部20aは供給された偏差をKP
倍して加算部20dに供給する。このとき、比例演算部
20aの伝達関数はKP (KP :定数)で表すことがで
きる。積分演算部20bは供給された偏差の時間積分量
を求める。比例演算部20aにより制御すべき量に比例
した信号が得られる。以上の比例演算部20aによる操
作量だけでは一般に比例ゲインKP を大きくとると操作
量の変化を大きくとれるが偏差を打ち消す新しい平衡操
作量が得られず、定常的な偏差が生じてしまい、正確な
位置決めが行なえない。そこで、これを解消するために
偏差の時間的積分量を操作量に加えるのが一般的であ
る。このとき、積分演算部20bの伝達関数はKI /S
(KI :定数S:ラプラス演算子)で表わされる。
【0038】また、以上の比例演算部20a及び積分演
算部20bにより得られる偏差量だけでは、一般にオフ
セット(残留偏差)を打ち消すことはできるが、偏差が
一定の方向に残る限りこれをなくすように一方向に操作
量が変化するため、偏差が目標値を超えて、符号が反転
するまで積分動作の操作量の向きが変わらず、この積分
動作の操作量の蓄積により応答の遅れが生じてしまう。
そこで、これを解消するために偏差を微分して偏差の変
化の傾向を求め、操作量に加える操作が行われている。
微分演算部20cは供給された偏差の微分値を求める。
このとき、微分演算部20cの伝達関数はKD
(KD :定数 S:ラプラス演算子)で表わされる。
【0039】加算部20dは上記比例演算部20aで得
られた操作量、積分演算部20cで得られた操作量を加
算する。加算部20aで得られた総合的な操作量はD/
A変換ボード17に供給される。
【0040】上記比例演算部20a,積分演算部20
b,微分演算部20cは係数制御部21に接続されてお
り、係数制御部21より供給される係数KP ,KI ,K
D に応じて上記演算処理を行ない偏差より操作量を求め
る。
【0041】係数制御部21は評価値算出部23からの
算出評価値に応じて係数を設定し比例演算部20a,積
分演算部20b,微分演算部20cに供給する。
【0042】評価値算出部23は応答特性検出部22か
らの検出応答特性に応じて評価関数に基づいて後述する
如く、評価値を算出する。
【0043】応答特性検出部22はカウンタボード14
より制御値が供給され、制御値に応じて制御値の時間的
変化を示す応答特性を検出する。
【0044】図4に本発明の第1実施例のゲイン調整時
の動作フローチャート、図5,図6は動作説明図を示
す。
【0045】制御系設計者は、入力部18によりサーボ
モータ11の制御特性が希望する仕様を満たすように、
ζ,ωn を指定する(ステップS1-1)。
【0046】次に評価値算出部23の評価値の算出方法
について説明する。本実施例ではシミュレーションによ
り予め得ようとするステップ状目標値応答波形を得、こ
のステップ状目標値応答波形と実際に得られる応答波形
特性とを比較し、そのずれに応じた評価関数より評価値
を求める。
【0047】まず、シミュレーションによるステップ状
目標値応答波形の求め方について説明する。
【0048】(式4)の評価関数における(YS (t)
−Y(t))は図6(B)の斜線の部分である。この斜
線の面積が小さくなれば実際の応答波形が計算で得られ
る理想の応答波形に近似したことになる。また、(式
4)の第2項は、モータに加える指令電圧の最大値を制
限するものである。従って、(式4)を最小にするよう
に、制御ゲインKP ,KI ,KD を決定すれば、希望す
る仕様の制御性能となる。
【0049】サーボモータ11を含むサーボ制御系の伝
達関数を2次形〔G(s)=ωn 2/(s2 +2ζωn
s+ωn 2 )〕とする。
【0050】ここで、ζは減衰率、ωn は共振角周波
数、sはラプラス演算子を示す。また、シミュレーショ
ン値は以下に示す式で算出できる。ここでY0 は目標
値、Ys(t)はシミュレーション値、Y(t)は実測
位置である。
【0051】
【数1】
【0052】ここで、評価関数を、時間重み付2乗制御
面積が最小になるように次のように設定すると評価関数
Jは J=Σ{t2 (Ys(t)−Y(t))}2 +Σ{δu(t)2 } (式4) ここで、Jは評価関数、δは重み係数、u(t)は操作
量(指令電圧)である。制御ゲインのKP ,KI ,KD
の変更方法は、最初に設定した制御ゲインを、図6のよ
うにすべての組み合わせについて増減させることにより
実行される。これにより実行される制御ゲインの増減
は、例えば制御ゲインを大きくする場合は、1.1 倍し、
小さくする場合は0.9 倍する等所定の倍率で行なう。こ
れより(式4)の評価関数を求めると8点のデータを
得、8点の中から小さい3点を選び、2回目以降のチュ
ーニングを行なう(ステップS1-8〜S1-9)。
【0053】次に、ステップS1-9で選択された3点を
PIDゲインKP ,KI ,KD としてステップS1-2
S1-7を実行する。2回目以降のチューニングでは1回
目のチューニングで選択された3点についてステップS
-2〜S1-7をくり返し、(式4)の評価関数を最小に
するKP ,KI ,KD の制御ゲインが決定する(ステッ
プS1-10 〜S1-11 )。このとき、決定できない場合
は評価関数が設定値内に入った時点で終了する。
【0054】次にCPUボード15はPID(比例、積
分、微分)ゲインKP ,KI ,KDを所定の値に設定
し、PID制御を実施する(ステップS1-3)。
【0055】PID制御では図6(A)に示すようなス
テップ状目標値を入力し(ステップS1-4)、このステ
ップ状目標値に応じた例えば、図6(B)に実線で示す
ような応答波形を検出する(ステップS1-5)。
【0056】また、CPUボード15では図6(A)に
示すようなステップ状目標値に対応して得ようとする応
答波形を式(1),式(2),式(3)より計算する
(ステップS1-6)。
【0057】次に実際に検出した応答波形と式(1)〜
式(3)による計算により得た応答波形とを式(4)の
評価関数に代入して評価値を算出する(ステップS
-7)。
【0058】制御ゲインの変更方法は、1回目のチュー
ニングで複数個の制御ゲインを同時に変更可能な組合わ
せ個数行い、それぞれにおいて評価関数を計算し、小さ
い何点かを選び、おのおの制御ゲインを同時に変更し、
それぞれにおいて評価関数を計算し小さい何点かを選び
出す。この作業を繰り返すことにより、評価関数が最小
になるような制御ゲインを求める。
【0059】以上のように本実施例によれば、従来、手
作業で行っていた制御ゲインのチューニングを自動化
し、制御ゲインのチューニング時間の短縮化及び、計算
機による所定の判定を加えることにより、サーボモータ
のチューニングにおける個体差を無くすことができる。
【0060】以上はステップ状目標値による応答波形に
基づいてチューニングを行なう場合説明したが、これに
限ることはなく他にステップ状外乱応答波形によりチュ
ーニングを行なう方法も考えられる。第2実施例として
サーボモータのステップ状外乱応答波形が、シミュレー
ションで得られたステップ状外乱応答に近づくように、
評価関数を用いて制御ゲインをチューニングする方法に
ついて説明する。
【0061】図3に本発明の第2実施例の動作フローチ
ャート、図4は動作説明図を示す。なお構成は図2と略
同じであるためその説明は省略する。
【0062】伝達関数が2次形では、ステップ状外乱応
答波形は次のように計算できる。
【0063】
【数2】
【0064】ここで、Ds(t)はシミュレーション
値、D0 は入力外乱値である。
【0065】評価関数Jを第1実施例と同様にすると、
評価関数Jは J=Σ{t2 (Ds(t)−Y(t))}2 +Σ{δu(t)2 } (式8) ここで、Jは評価関数、δは重み係数、u(t)は操作
量(指令電圧)である。
【0066】本実施例は応答波形を得るときにステップ
状目標値入力に代え、図8(A)に示すステップ状外乱
入力に変えたものである。制御系設計者はサーボモータ
11の制御特性が希望する仕様を満たすように、ζ,ω
n を指定する(ステップS2 -1)。次に、PIDゲイン
P ,KI ,KD を所定の値に設定し、PID制御を行
なう(ステップS2-2,S2-3)。PID制御は図8
(A)に示すようにサーボモータ11にステップ状外乱
入力を加えこのときの応答波形を計測する(ステップS
-4,S2-5)。また、印加したステップ状外乱に応じ
て式(5)〜式(7)より得ようとする応答波形の計算
を行なう(ステップS2-6)。ステップS2-6のシミュ
レーションで得られるステップ状外乱応答波形Ds
(t)は、(式5)(式6)(式7)より計算され図8
(B)の破線の通りとなる。このとき、実際にステップ
状外乱入力を加えた時のサーボモータの実測位置Y
(t)を図8(B)の実線に示す。(式8)における
(Ds(t)−Y(t))は図8(B)の斜線の部分で
ある。この斜線の部分が最小となるように制御ゲインの
変更を行なえば、応答波形を得ようとする応答波形に近
似させることができる。式(8)によりこの斜線部分を
求める(ステップS2-7)。制御ゲインの変更方法S2
-8〜S2-11 は、上記第1実施例と同じであるためその
その説明は省略する。
【0067】以上の第1,第2実施例では所望の応答波
形をシミュレーションにより得て、シミュレーションに
より得た応答波形と実際に駆動して得た応答波形とを比
較し、PID制御ゲインKP ,KI ,KD を制御して所
望の応答波形を得ていたが、これに限ることはなく、応
答波形に制限がなければ最小の時間で目標値に収束する
波形を想定すればよく、シミュレーションにより所望の
応答波形を計算する必要がなくなる。
【0068】ここで、第3実施例としてサーボモータの
ステップ状目標値応答波形を取り、目標値に対する評価
関数が最小になるように制御ゲインをチューニングする
方法について説明する。
【0069】図9に本発明の第3実施例の動作フローチ
ャート、図10に動作説明図を示す。なお、構成は図2
及び図3と同一となるためその説明は省略する。
【0070】本実施例ではまず制御ゲインKP ,KI
D を所定の値に設定し、PID制御を行なう(ステッ
プS3-1,S3-2)。
【0071】PID制御はステップ状目標値を入力し、
ステップ状目標値に応じた応答波形を計測する(ステッ
プS3-4)。
【0072】次に計測した応答波形を評価関数に代入し
てその時に得られる評価値に応じてチューニングを実施
する(ステップS3-5)。
【0073】この時、評価関数は次のように設定され
る。
【0074】 J=Σ{t2 (Y0 −Y(t))}2 +Σ{δu(t)2 } (式9) 式(9)は応答波形を図10に実線で示すような波形と
した時、実線と目標値Y0 とで囲まれる斜線部分の面積
に相当する。
【0075】従って、式(9)の値が最小となるように
制御ゲインKP ,KI ,KD を制御することにより収束
の速い応答が得られることになる。
【0076】制御ゲインKP ,KI ,KD を制御する方
法(ステップS3-6〜S3-9)は図2のステップS1-8
〜S1-11 に相当するためその説明は省略する。
【0077】また、第4実施例としてサーボモータのス
テップ状外乱応答波形を取り、外乱に対する評価関数が
最小になるように制御ゲインをチューニングする方法に
ついて説明する。
【0078】図11に本発明の第3実施例の動作フロー
チャート、図12に動作説明図を示す。なお、構成は図
2及び図3と同一となるためその説明は省略する。
【0079】本実施例ではまず制御ゲインKP ,KI
D を所定の値に設定し、PID制御を行なう(ステッ
プS4-1,S4-2)。
【0080】PID制御はステップ状外乱を入力し、ス
テップ状外乱に応じた応答波形を計測する(ステップS
-4)。
【0081】次に計測した応答波形を評価関数に代入し
てそのときに得られる評価値に応じてチューニングを実
施する(ステップS4-5)。
【0082】評価関数を次のように設定する。
【0083】 J=Σ{t2 Y(t)}2 +Σ{δu(t)2 } (式10) 式(10)は応答波形を図12に実線で示すような波形
としたとき実線と外乱Oを示す線分とで囲まれる斜線部
分の面積に相当する。
【0084】従って式(10)の値が最小となるように
制御ゲインKP ,KI ,KD を制御することにより収束
の速い応答波形が得られることになる。
【0085】制御ゲインKP ,KI ,KD を制御する方
法(ステップS4-6〜S4-9)に図2のステップS1-8
〜S1-11 に相当するためその説明は省略する。
【0086】なお、本発明の実施例では、フィードバッ
クのみのPID制御を示したが、フィードフォワードが
加わったPID制御系、さらには、2自由度PID制御
系にも適用可能である。
【0087】
【発明の効果】上述の如く、本発明の請求項1,2によ
れば係数の調整を自動的に行なうことができるため、調
整作業の作業時間を大幅に短縮できると共に、人為が働
かないため、個体差を無くすことができ、性能の均一化
が計れる等の特長を有する。
【0088】請求項3によれば、所望の応答波形と実際
に検出した応答波形との異差を評価値として検知できる
ため、この評価値により係数を制御することにより、所
望の応答波形に近似した応答波形が得られる等の特長を
有する。
【0089】請求項4によれば、検出した応答波形と目
標値との異差を評価値として検知し、この評価値が最小
となるように係数を制御するため、応答波形を目標値に
早く収束させるように係数制御ができ、応答を高速に行
なわせることができる等の特長を有する。
【0090】請求項5によれば、検出した応答波形自体
を評価値として検知し、この評価値が最小となるように
係数を制御するため、応答波形が早く収まるように係数
が制御され、応答を高速に行なわせることができる等の
特長を有する。
【0091】請求項6によれば、種々の傾向により評価
値の小さくなる係数の組み合わせを選択し、これらから
最適な組み合わせを選択することになり、したがって、
最善の結果を得ることができる等の特長を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理図である。
【図2】本発明の第1実施例のブロック構成図である。
【図3】本発明の第1実施例の要部の機能ブロック図で
ある。
【図4】本発明の第1実施例の動作フローチャートであ
る。
【図5】本発明の第1実施例の動作説明図である。
【図6】本発明の第1実施例の動作説明図である。
【図7】本発明の第2実施例の動作フローチャートであ
る。
【図8】本発明の第2実施例の動作説明図である。
【図9】本発明の第3実施例の動作フローチャートであ
る。
【図10】本発明の第3実施例の動作説明図である。
【図11】本発明の第4実施例の動作フローチャートで
ある。
【図12】本発明の第4実施例の動作説明図である。
【図13】サーボモータ駆動回路の構成図である。
【符号の説明】
1 制御対象 2 偏差検出手段 3 増幅手段 4 応答特性検出手段 5 評価値算出手段 6 係数制御手段 11 サーボモータ 12 ロータリエンコーダ 13 駆動回路部 14 カウンタボード 15 CPUボード 16 記憶部 17 D/A変換ボード 18 入力部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 制御対象(1)の制御量と該制御量の目
    標値との偏差を検出する偏差検出手段(2)と、該偏差
    検出手段(2)で検出された該偏差を予め設定された所
    定の係数で増幅し、該制御対象(1)を操作する操作量
    を生成し、該制御対象(1)を該操作量に応じて操作す
    る増幅手段(3)とを有するサーボ制御システムにおい
    て、 前記制御対象(1)の応答特性を検出する応答特性検出
    手段(4)と、 前記応答特性検出手段(4)で検出された前記応答特性
    を予め、設定された評価関数に代入し、評価値を算出す
    る評価値算出手段(5)と、 前記評価値算出手段(5)で算出された前記評価値に応
    じて前記増幅手段(3)の前記係数を前記制御対象
    (1)の応答特性が所望する応答特性となるように制御
    する係数制御手段(6)とを有することを特徴とするサ
    ーボ制御システム。
  2. 【請求項2】 前記制御対象(1)を所定の信号で駆動
    し、 該所定の信号に応じた前記制御対象(1)の応答特性を
    前記応答特性検出手段(4)により検出し、 前記評価値算出手段(5)により前記応答特性検出手段
    (4)で検出された前記応答特性を予め設定された評価
    関数に代入して評価値を算出し、 前記評価値算出手段(5)で算出された前記評価値に応
    じて前記係数制御手段(6)を制御し、前記係数を制御
    することを特徴とする請求項1記載のサーボ制御システ
    ムのチューニング方法。
  3. 【請求項3】 前記評価値算出手段(5)に所望の応答
    波形と前記応答波形検出手段(4)で検出される応答波
    形との異差を評価する評価関数を設定し、前記評価値を
    算出し、前記評価値により前記係数を制御することを特
    徴とする請求項2又は3記載のチューニング方法。
  4. 【請求項4】 前記評価値算出手段(5)に前記応答波
    形検出手段(4)で検出される応答波形とステップ状目
    標値との異差を評価する評価関数を設定し、該評価関数
    により算出される評価値が最小となるように前記係数を
    制御することを特徴とする請求項2記載のチューニング
    方法。
  5. 【請求項5】 前記評価値算出手段(5),前記応答波
    形検出手段(4)で検出される応答波形とを評価する評
    価関数を設定し、該評価関数により算出される評価値が
    最小となるように前記係数を制御することを特徴とする
    請求項2記載のチューニング方法。
  6. 【請求項6】 複数の係数の増減による制御の組み合わ
    せのうち評価値の小さくなる所定組を選択し、該所定組
    夫々について、複数の係数の増減による制御を行ない、
    該複数の係数の増減をくり返すことにより該複数の係数
    の制御を行なうことを特徴とする請求項2乃至5記載の
    チューニング方法。
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