JPH09147182A - 対面式自動取引装置 - Google Patents

対面式自動取引装置

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Publication number
JPH09147182A
JPH09147182A JP7309084A JP30908495A JPH09147182A JP H09147182 A JPH09147182 A JP H09147182A JP 7309084 A JP7309084 A JP 7309084A JP 30908495 A JP30908495 A JP 30908495A JP H09147182 A JPH09147182 A JP H09147182A
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JP
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Pending
Application number
JP7309084A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsuya Sasaki
徹也 佐々木
Junichiro Hara
純一郎 原
Naoya Shiraishi
直也 白石
Masaru Eda
大 江田
Kunio Fukatsu
邦夫 深津
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 利用者は自然な操作姿勢で不快感を覚えるこ
となく操作することができ、利用者の種類に応じて係員
に利用者の画像や音声を適確に送ることができ、防犯用
の監視カメラとしても利用者の背後を撮影することがで
きる対面式自動取引装置を提供する。 【解決手段】 利用者Pが取引内容を選択操作するため
の操作手段が設けられた第1の操作面Aと、この第1の
操作面Aに対して略垂直に形成され、利用者が取引きを
行なうために必要な口座媒体を挿入するための挿入口が
設けられた第2の操作面Cと、前記第1の操作面Aと第
2の操作面Cとの間に前記第1の操作面に対して所定の
傾斜角を有して形成された第3の操作面Bと、この第3
の操作面Bに対向する装置本体内の位置に設けられ、前
記第1の操作面に設けられた操作手段を操作する利用者
を撮影するための撮像装置23と、具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金融機関において
利用者と係員とが表示画面や音声案内等を介して対話し
ながら現金取り引きを行なう対面式自動取引装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】銀行などの金融機関において、現金自動
支払機や現金自動預出金機などの現金自動取引装置(以
下、ATMという)の普及は目覚ましく、銀行営業店業
務の70%近くをATMで処理するまでに至っている。
当初は単純な入出金取引だけであったものが、最近では
振り込み、振替取引、公共料金の収受取引などの複雑な
取引に業務が拡大されている。
【0003】このような業務内容の拡大に伴い、ATM
の操作は複雑にならざるを得ず、利用者のみの操作では
取引を実行できなくなってきている。これに対処するた
めに、例えば、操作の仕方が分からなくなったら利用者
が係員に相談したり、必要な入力操作が分からないとき
に遠隔する係員が入力を代行する等のシステムが提案さ
れ、表示画面等を介して係員と利用者とが相互に対話し
ながら操作を進めるインタラクティブATM(対話型A
TM)が実用化されつつある。このような対話型ATM
においては、利用者と係員との対話を実行するために、
双方に操作者の顔や動作を相手側に送るためのビデオカ
メラ装置と、これを受けて表示するディスプレイ装置、
また音声の入出力のためのスピーカ/マイクが必要とな
る。
【0004】図11に示すように、従来のATM1は、
その内部に操作のタッチディスプレイ2や紙幣入出金装
置3、通帳プリンタ4等を内蔵し、その前面には紙幣出
入口5や通帳挿入口又はカード挿入口6が設けられてい
る。ATM1の操作面はタッチディスプレイ2などが設
けられた略水平なA面と、挿入口6が設けられた略垂直
なB面とで構成されている。ビデオカメラ7は略垂直な
B面の上部に設けられ、利用者Pの上半身を撮影するよ
うになっている。ATM筐体の高さは、小型化指向のた
め低くなってきており、利用者Pの像をカメラ7でとら
えるためには、画角を上方に向け、かつ広角レンズを用
いる必要がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ATM1においては、利用者PはA面のタッチディスプ
レイ2をみながら操作するので、顔面Fを下方に向けて
いることが多く、これをカメラ7で正面からとらえるこ
とができない。このため、係員は利用者Pの容貌や表情
を正確に把握することが困難となり、利用者からの相談
事やトラブルに適切に対処することができない。
【0006】また、図7に示すように、車椅子の利用者
P2は立位の利用者P1よりも顔面が低い位置にくるの
で、車椅子利用者P2の顔面を適確にとらえることがで
きない。同じカメラで両利用者P1,P2ともに撮影で
きるように広角レンズを取り付け、広範囲の画角をカバ
ーすることも考えられるが、画像に歪みを生じるという
問題がある。
【0007】また別の問題として、防犯上の観点から従
来のATMでは監視カメラを取り付けている場合があっ
たが、監視用カメラと対話用カメラを別々に設けるので
はコスト高になる。
【0008】なお、監視用と対話用を兼ねる多目的カメ
ラを設置したとしても、立位の利用者P1の表情をとら
えると、その背景には天井が撮影されてしまい、立位の
利用者P1の背後に現われる他者の動きをとらえること
ができない。このため、多目的カメラは防犯用としては
不十分である。
【0009】さらに別の問題として、操作面に露出した
カメラで顔面Fを撮影されることに対して利用者Pのな
かには心理的な拒絶反応を示す者があり、取引操作その
ものが利用者にとって不愉快なものとなるおそれがあ
る。
【0010】本発明は上記に鑑み、比較的簡単な構成
で、利用者が自然な操作姿勢をしたままで、対話型AT
Mを操作することができ、かつそれによって、遠隔する
係員に利用者の画像や音声を正確に送信することのでき
るインタラクティブATMの対人入出力装置を提供する
とともに、利用者が一般成人立位から子どもや車椅子等
の顔の位置の低い場合であっても、その表情を確実にと
らえることができ、かつ防犯用の監視カメラとしても利
用者の背後を撮影することができ、これによって、無人
ブース環境等で、万が一、利用中に他者が背後に現れた
場合にこれを利用者に知らせることができる監視システ
ムを実現することができ、かつ利用者に不快感を与える
ことなく取引操作することができる対面式自動取引装置
を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】第1に、本発明に係る対
面式自動取引装置は、利用者が取引内容を選択操作する
ための操作手段が設けられた第1の操作面と、この第1
の操作面に対して略垂直に形成され、利用者が取引きを
行なうために必要な口座媒体を挿入するための挿入口が
設けられた第2の操作面と、前記第1の操作面と第2の
操作面との間に前記第1の操作面に対して所定の傾斜角
を有して形成された第3の操作面と、この第3の操作面
に対向する装置本体内の位置に設けられ、前記第1の操
作面に設けられた操作手段を操作する利用者を撮影する
ための撮像装置と、を具備したことを特徴とする。
【0012】第1の発明では撮像装置を上向傾斜した第
3の操作面に設けているので、利用者Pの顔面Fをほぼ
正面から撮影することができる。このため、係員は利用
者の表情を適確に把握することができ、取引の細かな点
まで配慮して接客することができるようになる。
【0013】前記撮像装置は、利用者を撮影するための
撮像部と、この撮像部を揺動自在に支持する支持部と、
前記第1の操作面に設けられた操作手段を操作する利用
者に応じて前記支持部によって支持されている撮像部を
揺動させる制御手段と、を具備することが望ましい。こ
のような撮像部の揺動手段により利用者の背丈に応じて
撮像部を揺動させるので、利用者Pの顔面Fを正面から
適確にとらえることができる。とくに、車椅子上にある
利用者P2であっても、撮像部の画角を通常より下方に
向けることにより利用者P2の顔面を正面から撮影する
ことができるようになる。
【0014】また、前記第2の操作面には、前記操作手
段によって利用者が選択操作した取引内容に基づいて現
金の入出金を行うための入出金部が設けられていること
が望ましい。
【0015】さらに、前記第2の操作面には、前記操作
手段を操作する利用者が係員との対話を行うための送信
受信手段が取り外し自在に設けられていることが望まし
い。またさらに、この送信受信手段により利用者が係員
との対話を行った場合に、前記撮像装置を動作させて利
用者の撮影を行う制御手段を具備することが好ましい。
このような送信受信手段により通常は顔面が撮影されな
いので、利用者は監視されているという不快感をもちに
くく、気持ちよく取引することができる。
【0016】第2に、本発明に係る対面式自動取引装置
は、利用者が取引内容を選択操作するための操作手段が
設けられた第1の操作面と、この第1の操作面に対して
略垂直に形成され、利用者が取引きを行なうために必要
な口座媒体を挿入するための挿入口が設けられた第2の
操作面と、前記第1の操作面と第2の操作面との間に前
記第1の操作面に対して所定の傾斜角を有して形成され
た第3の操作面と、この第3の操作面に対向する装置本
体内の位置に設けられ、前記第1の操作面に設けられた
操作手段を操作する利用者を撮影するための撮像装置
と、前記操作手段を操作する利用者が係員と対話を行う
ための送信受信手段と、この送信受信手段により利用者
が係員と対話を行った際に、前記撮像装置を動作させて
利用者の撮影を行う制御手段と、具備したことを特徴と
する。
【0017】さらに、前記第1の操作面には利用者が取
引内容を選択操作するためのガイダンスを表示する表示
部を有し、前記制御手段は、前記撮像装置にて利用者の
撮像を開始する前に利用者に対して撮影の許可を問い合
わせる内容を前記表示部に表示する第1の処理手段と、
前記表示部に表示された問い合わせに基づいて前記操作
手段により利用者が撮影を許可した場合に、前記撮像装
置による利用者の撮影を開始する第2の処理手段と、有
することが望ましい。
【0018】送信受信手段により利用者は係員の声を聞
くことができる一方で、係員も利用者の声を聞くことが
できるので、係員は目の不自由な利用者に対しても適確
に応対することができる。このため、係員は取引の細か
な点まで配慮して接客することができるようになる。さ
らに、音声案内手段を第3の操作面に設けると、利用者
が送信受信手段を利用しやすくなる。
【0019】第3に、本発明に係る対面式自動取引装置
は、利用者が取引内容を選択操作するための操作手段が
設けられた第1の操作面と、この第1の操作面に対して
略垂直に形成され、利用者が取引きを行なうために必要
な口座媒体を挿入するための挿入口が設けられた第2の
操作面と、前記第1の操作面と第2の操作面との間に前
記第1の操作面に対して所定の傾斜角を有して形成され
た第3の操作面と、この第3の操作面に対向する装置本
体内の位置に設けられ、前記第1の操作面に設けられた
操作手段を操作する利用者を撮影するための撮像装置
と、この撮像装置が利用者から見えないように隠蔽し、
かつ、撮像装置の隠蔽状態が利用者によって目視できる
ように設けられたシャッター機構と、を具備することを
特徴とする。このようなシャッター機構により撮像部を
利用者から見えないように隠蔽し、かつ、その隠蔽状態
を利用者が容易に目視できるので、利用者は監視されて
いるという不快感をもちにくく、気持ちよく取引操作す
ることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面を参照しながら
本発明の好ましい実施の形態について説明する。先ず図
2〜図6を参照しながら本発明の第1の実施形態とし
て、金融機関の営業店に設置され、預金の受払いをセル
フサービス的に実行する対話型ATMについて説明す
る。図面にて符号10は対話型ATMの本体であり、そ
の前面が操作面として用いられる。ATM10は略水平
なA面(第1の操作面)、略垂直なC面(第2の操作
面)、およびA面とC面との間に上向き傾斜して設けら
れたB面(第3の操作面)の3つの操作面を備えてい
る。これらの操作面は利用者に操作を分かりやすくする
ために、各面ごとにその機能を集中させている。すなわ
ちA面には利用者Pにより接触操作されるタッチパネル
20を設け、利用者と装置とのマンマシン対話の中心手
段として用いられる。
【0021】上向傾斜するB面は、現金の操作面とし
て、後方にはあるが、水平なA面より立上げることによ
って視覚的に強調されるとともに、ハンドセット22、
ビデオカメラ23、音声案内部24、係員呼出しボタン
25を集中させている。B面を上向き斜めとすることに
より、その裏側にある程度の空間を確保し、その裏側空
間にビデオカメラ23等が収納可能となるようにしてい
る。B面の水平面に対する上向傾斜角度θは30度から
75度までの範囲内にあることが望ましく、45度±1
0度の範囲内にあることが最も好ましい。
【0022】また、C面にはカードや通帳等の口座媒体
をATM10に出入りさせるための装入口16,18を
集中させている。図5に示すように、ATM10の中に
は取引を実行するための各種モジュールが実装されてい
る。紙幣入出金部11では入金紙幣の受取り計数、収
納、および指定金額の支払いを実行するようになってい
る。この紙幣入出金部11の紙幣の出入口12は上向傾
斜したB面に設けられている。硬貨入出金部13は硬貨
の受け払い機能を備えている。この硬貨入出金部13の
硬貨の出入口14もB面に設けられている。なお、紙幣
出入口12及び硬貨出入口14はB面で隣り合わせに並
んでいる。
【0023】通帳プリンタ15はATM10の上部に設
けられ、受け入れた通帳の磁気ストライプから口座番号
等を読み取り、この口座に対応する取引の記録を印字す
る機能を持っている。通帳プリンタ15への通帳の出入
口16は略垂直なC面に設けられている。
【0024】カードリーダ/レシートプリンタ17は、
受け入れた磁気カードから口座番号を読み取り、これに
対応する暗唱番号とのマッチングを行い、本人確認をし
たり、通帳を持参しない利用者に対して、取引の記録を
レシートとして印字発行する機能を持つものである。カ
ードとレシートの出入口18はC面に設けられている。
【0025】主制御部19は接客制御部19a、記憶部
19b、伝送制御部19c、電源19dを周辺に備えて
いる。主制御部19は伝送制御部19cを介して遠隔す
るホストコンピュータ31とオンラインでデータを交換
しうるように接続されている。記憶部19bには各種の
取引を実行制御するためのプログラムが収納されてい
る。主制御部19のCPUは入力信号に応じてプログラ
ムを選択し、それに従って情報の授受、演算、記憶、伝
送等を実行するようになっている。主制御部19は接客
制御部19aを介してタッチパネル20,ハンドセット
22,ビデオカメラ23,音声案内24,係員呼出しボ
タン25に接続されている。さらに、主制御部19の出
力側は上記の紙幣入出金部11,硬貨入出金部13,通
帳プリンタ15,カード/レシート部17に接続され、
これらの機構の動作をそれぞれ制御しうるようになって
いる。
【0026】A面に取り付けられたタッチパネル20は
カラー液晶表示装置21を備えている。液晶表示装置2
1はタッチパネル20の下面に対向して設けられてい
る。この液晶表示装置21は、取引のステップに応じ
て、必要な案内文言と、キーボードと、を表示するもの
であり、このキーボードに対向するタッチパネル20に
指を触れることによって当該キー入力が実現できるよう
になっている。
【0027】ハンドセット22は、利用者と遠隔する係
員との音声による通信を行うための送話器と受話器とを
備えている。ビデオカメラ装置23はCCD撮像素子等
から構成される小型のカメラを備えている。音声案内装
置24は小型のスピーカを備えている。係員呼出し用ボ
タン25は係員控室のブザー及びランプに接続されてい
る。
【0028】次に、ビデオカメラ23及びハンドセット
22の取り付け状態について説明する。図3に示すよう
に、ビデオカメラ23はB面の裏側に設けられている。
カメラ23は水平軸26まわりに揺動可能にホルダー2
7によって支持され、撮影方向を変更するためにその画
角を調整できるようになっている。カメラ23の前面は
ハーフミラー28で覆われ、利用者Pがカメラ23を意
識しないで自然にタッチパネル20を見ることによりそ
の表情を適確にとらえることができるようになってい
る。
【0029】図4に示すように、ハンドセット22は、
B面に埋め込むように取り付けられ、B面に取り付けら
れた時にマグネット22aによって軽く保持されるよう
になっている。ハンドセット22のケーブル29は巻き
取り装置30によって巻きとられる構造になっている。
ハンドセット22を手で持ち上げてケーブル29を引き
出した後に、これを元の位置にもどすとケーブル29は
自動的に巻きとられるようになっている。
【0030】図5に示すように、ATM10は2系統の
伝送回線を持っている。一つの回線は遠隔するホストコ
ンピュータ31に伝送制御部19cを介して主制御部1
9に接続され、預金口座情報をリアルタイムに送受信
し、預金取引を行えるようになっている。
【0031】もう一つの回線34はISDN等の高速大
容量の伝送回線として伝送制御部19cを介して主制御
部19に接続され、これが遠隔する対話端末32に接続
されている。対話端末にはATM10と同様に、ビデオ
カメラ33がこの端末を操作している相談係員の表情を
撮影し、ATM側のディスプレイ20に子画面35とし
て表示できるようになっている。
【0032】次に、図6を参照しながら上記の対話型A
TMを利用する場合について説明する。対話型ATM1
0は各種の業務において活用しうるが、ここでは、振込
取引をしている時に、利用者がその振込み先口座の支店
名をうろ覚えで分からなくなった場合を想定して説明す
る。
【0033】先ず、利用者はタッチパネル20に表示さ
れた「振込取引」を指で押して振込取引を選択する(工
程S1)。次いで、利用者は振込先支店名を入力しよう
とするが(工程S2)、その振込み先口座の支店名を利
用者がうろ覚えの状態で、たとえば川崎支店か川崎駅前
支店か分からなくなった場合に(工程S3)、係員呼出
しボタン25を押下すると(工程S4)、遠隔する対話
端末に接続され、音声案内部24からの音声案内で「ハ
ンドセット22をお取り下さい」というメッセージが流
れる(工程S5)。
【0034】利用者がハンドセット22を取ると、双方
の端末の小画面に相手の顔面が表示され(工程S6)、
相手の表情を見ながら同時に音声で対話ができるように
なる。そこで、利用者が不明点等を質問し(工程S
7)、それに対して相談係員が説明し、利用者が理解で
きれば、操作を続行するし、できない場合は、係員が必
要な入力を端末から行い、これをATM10に送信して
代替入力をする(工程S8)。相談係員による代替入力
が済むと、以後の操作は利用者がして取引きを継続す
る。このような操作は、定期預金やローン等の複雑な取
引にも、無人機器で実現できるようになるものである。
【0035】なお、上記実施例では各操作面A,B,C
をそれぞれ平面で構成したが、本発明は必ずしもこれの
みに限られることなく一部又は全部の操作面を凸面又は
凹面の組み合わせからなる三次元曲面で構成してもよ
い。
【0036】上記実施例によれば、利用者は自然な姿勢
で対話型ATMを操作しうる一方で、相談係員は利用者
の顔を正面から見ることができ、その表情を適確にとら
えることができるので、双方で円滑に意思疎通を図るこ
とができる。また、画像情報にさらに音声情報を重ね合
わせているので、相談係員は利用者からの相談に対して
適確かつ迅速に対処することができ、利用者は途中で入
力操作が分からなくなっても取引を中止することなく操
作を続行することができる。
【0037】次に、本発明の第2の実施形態について図
7〜図10を参照しながら説明する。なお、本実施形態
が上記の第1実施形態と共通する部分については説明を
省略する。
【0038】この第2実施形態のATM10において
は、上向傾斜面Bの裏側に設けたビデオカメラ23を利
用者の種類に応じて自動で首振り動作しうるようにして
いる。すなわち、立位の利用者P1の顔面だけでなく、
子供や車椅子の利用者P2の顔面もほぼ正面からとらえ
られるように、ビデオカメラ23の撮像部を首振りさせ
て撮影角度を変え、撮影視野を上方から下方に修正する
ことができるようにしている。
【0039】図8及び図9に示すように、ビデオカメラ
23の前端部は水平軸26を介してホルダ50に取り付
けられ、ビデオカメラ23の後端部は引張スプリング5
5を介してホルダ50に取り付けられている。また、ホ
ルダ50には偏心円形カム51及び小型モータ54が取
り付けられている。
【0040】カム51の軸とモータ54の回転駆動軸と
の間にはベルト52が掛け渡されている。カム51の外
周はカメラ23の下部に当接され、カム51を回転させ
るとカメラ23が軸26まわりに揺動し、その前端部が
首振り動作するようになっている。カメラ23の後端部
はスプリング55によって下方に引っ張られているの
で、カメラ23の前端部は上方を向くように付勢されて
いる。
【0041】さらに、上向傾斜面Bには透明ガラス56
及びシャッタ57が嵌め込まれており、カメラ23の撮
像部は透明ガラス56及びシャッタ57を通して利用者
に対面している。シャッタ57は透明ガラス56の内側
に設けられている。
【0042】図9に示すように、シャッタ57は平行ガ
イド58に沿って平行移動可能に保持されている。シャ
ッタ57の一端部のピン59にはめられたアーム60は
軸61まわりに揺動しうるようになっている。すなわ
ち、アーム60の一端部に直動ソレノイド62の可動部
分が連結され、アーム60を軸61まわりに揺動させる
とシャッタ57がガイド58に沿って移動し、シャッタ
57が開閉されるようになっている。なお、アーム60
はスプリング63で付勢されており、元の位置にアーム
60は自動的にもどされるようになっている。このよう
なシャッタ57を設けることにより利用者はカメラ23
の存在を意識しないで、自然にタッチパネル20を見て
操作することができるようになっている。
【0043】図5に示すように、ATM10の主制御部
19は伝送制御部19cを介して監視端末64に接続さ
れている。この監視端末64は防犯用のシステムに組み
込まれている。
【0044】次に、上記の対話型ATMを利用する場合
について説明する。対話型ATM10は各種の業務にお
いて活用しうるが、ここではカメラの撮影条件を決める
運用について図10のフローチャートを参照しながら説
明する。
【0045】先ず、ビデオカメラ23で監視するかどう
かを決定する要因は曜日や営業時間内か以外かという条
件によるので、それを判断する(工程S21)。例えば
営業時間外では監視モードを選択して監視するとする
と、カメラ23は監視端末64と接続され(工程S2
3)、カメラ23のシャッタ57を開け(工程S2
4)、撮影を開始する(工程S25)。光センサ(図示
せず)が利用者を検出すると、カムの回動によりカメラ
23を首振りさせ、利用者Oの顔面Fや背景をとらえ
る。カメラ23は、上下にその視野を移動するので、利
用者Pの背後を広範囲に撮影できる。この画像を監視セ
ンターに送るだけでなく、ATM側のディスプレイ20
上の小画面35にも表示する(工程S26)。利用者P
は常に画面を見ながら操作しているので、不審者が背後
から近寄ってきても分からない場合があるが、この画像
を見ていることによって、速やかにこれを認識すること
ができる。
【0046】一方、監視モードになっていない時は、取
引モードを選択する(工程S21)。通常の入金や出金
の取引では、カメラ23による撮影は行わない(工程S
22)。この工程S22の取引選択においては、「いら
っしゃいませ。ご希望の取引・項目のボタンを押して下
さい。<ただいま監視中>、入金、残高照会、出金、通
帳記入、相談、届け」というメッセージ及び項目並びに
利用者とその背景がタッチパネル20の画面に表示され
るとともに、同時に音声による案内も流される。このと
き利用者Pの背後に他人が立つと、それがタッチパネル
20の小画面に撮し出されるので、利用者Pはそれを見
て現金の取扱いを用心して行なうことができる。また、
シャッタ57が閉じていることが利用者Pに一目瞭然で
あり、撮影監視されていないことが利用者Pにもわかる
ので、無用な撮影を心理的に嫌う利用者Pにとっても安
心感をもって通常の取引を行なうことができる(工程S
27)。
【0047】利用者Pが通常取引業務ではなく相談業務
を選択し、相談窓口へ接続されると(工程S28)、
「相談・届け窓口の誰某です。ハンドセットを取ると直
接お話しできます。お客様を撮影させていただきます。
NO,YES」というメッセージ及び項目並びに相談係
員の上半身画像がタッチパネル20の画面に表示される
とともに、同時に音声による案内も流され、画面で撮影
許可を利用者Pに求める(工程S29)。利用者Pが撮
影承認ボタンを押すとシャッタ57が開き(工程S3
0)、カメラ23で利用者Pが撮影されはじめる(工程
S31)。このとき相談窓口側のディスプレイには客で
ある利用者Pの映像が撮し出される(工程S32)。ち
なみに、祝日や休日の営業時間外は相談/届け業務を選
択することはできないようになっている。
【0048】タッチパネル20の画面に表示された「相
談YES,NO?」のうちYESを利用者Pが選択する
と、相談業務モードになり、ハンドセット22で窓口と
相談できる状態となり、利用者Pは口頭で係員と対話す
ることができる(工程S33,工程S34)。
【0049】一方、利用者Pが「相談YES,NO?」
のうちNOを選択すると、届け業務モードになり、利用
者Pはハンドセット22で窓口と対話し、係員が所定の
届け様式とその所在を案内する(工程S33,工程S3
5)。これに従い利用者Pは、後に所定の届け様式の用
紙に所定事項を記入し、それを郵送する。
【0050】タッチパネル20の画面に表示された「終
了」ボタンを押し下げると、相談/届け業務は終了する
(工程S36)。上記実施形態によれば、利用者Pが自
然な姿勢でATMを操作することができ、かつそれによ
って、遠隔する係員に利用者の画像や音声を適確に送る
ことができる。また、一般成人の立位の利用者P1から
子どもや車椅子等の顔面位置の低い利用者P2までの幅
広い対象の表情を確実にとらえることができる。さら
に、防犯用の監視カメラとしても利用者の背後を画面に
撮し出すことができ、これによって、無人ブース環境等
で、万が一、利用中に他者が背後に現れた場合にこれを
利用者に知らせることができる。さらにまた、シャッタ
を閉じて利用者側からカメラを見えなくしているので、
利用者Pに心理的な不快感を与えることなく、取引操作
を行わせることができる。
【0051】
【発明の効果】本発明の装置によれば、比較的簡単な構
成で、利用者が自然な姿勢で対話型ATMを操作するこ
とができ、遠隔する係員に利用者の画像や音声を正確に
送ることができる。とくに、水平面にタッチディスプレ
イを有するATMの場合に、利用者の表情を撮影しやす
い角度とした上向傾斜面にカメラを実装することによ
り、従来のように広角レンズを用いる必要がなくなり、
結果的にゆがみのない自然な画面を得ることができる。
【0052】また、上向傾斜面にカメラの他に対話操作
の手段を集中させることによって、利用者の操作がさら
に容易なものとなる。さらに、カメラの上下方向の視野
角度を自動的に回動させ、低い位置から高い位置までの
視野を確保できるようにしているので、利用者が一般成
人立位から子どもや車椅子等の顔の位置の低い場合であ
っても、その表情をほぼ正面からとらえることができ
る。
【0053】さらにまた、監視カメラとして利用者の背
後を撮影することができ、これによって、無人ブース環
境等で、万が一、利用中に他者が後方に現れたらこれを
知らせることができる監視システムを実現することがで
きる。得られた画像は、相談窓口端末と監視端末の両方
に選択的に送信し、監視時はこの監視画像をATMでも
表示するので、利用者が振り向くことなく背後を監視す
ることができる。
【0054】またさらに、カメラの前面にシャッタを取
り付け、利用者はシャッタが閉じていれば撮影されない
ことが一目瞭然であり、さらに撮影する場合は利用者の
許可をとるようにしたので、利用者は安心して取引操作
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る対面式自動操
作装置を備えた自動入出金装置を示す外観斜視図。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る対面式自動操
作装置を備えた自動入出金装置を側方から見て示す縦断
面図。
【図3】対面式自動操作装置を側方から見て示す部分断
面図。
【図4】対面式自動操作装置を側方から見て示す部分断
面図。
【図5】自動入出金装置のシステムブロック図。
【図6】取引きのフローチャート。
【図7】本発明の第2の実施の形態に係る対面式自動操
作装置を備えた自動入出金装置を側方から見て示す縦断
面図。
【図8】ビデオカメラ装置を側方から見て示す側面図。
【図9】ビデオカメラ装置を正面から見て示す正面図。
【図10】取引きのフローチャート。
【図11】従来の装置を側方から見て示す縦断面図であ
る。
【符号の説明】
11…紙幣入出金部、12…紙幣出入口、13…硬貨入
出金部、14…硬貨出入口、15…通帳プリンタ、16
…紙幣受入口、17…カード/レシート部、18…硬貨
受入口、19…主制御部、20…タッチパネル、22…
ハンドセット、23…ビデオカメラ、24…音声案内
部、50…ホルダ、51…偏心カム、52…ベルト、5
4…モータ、56…ガラス窓、57…シャッタ、58…
ガイド、59…ピン、60…アーム、61…軸、62…
ソレノイド、A…第1の操作面、B…第3の操作面、C
…第2の操作面。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 江田 大 神奈川県川崎市幸区柳町70番地 株式会社 東芝柳町工場内 (72)発明者 深津 邦夫 神奈川県川崎市幸区柳町70番地 株式会社 東芝柳町工場内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 利用者が取引内容を選択操作するための
    操作手段が設けられた第1の操作面と、 この第1の操作面に対して略垂直に形成され、利用者が
    取引きを行なうために必要な口座媒体を挿入するための
    挿入口が設けられた第2の操作面と、 前記第1の操作面と第2の操作面との間に前記第1の操
    作面に対して所定の傾斜角を有して形成された第3の操
    作面と、 この第3の操作面に対向する装置本体内の位置に設けら
    れ、前記第1の操作面に設けられた操作手段を操作する
    利用者を撮影するための撮像装置と、を具備したことを
    特徴とする対面式自動取引装置。
  2. 【請求項2】 前記撮像装置は、利用者を撮影するため
    の撮像部と、この撮像部を揺動自在に支持する支持部
    と、前記第1の操作面に設けられた操作手段を操作する
    利用者に応じて前記支持部によって支持されている撮像
    部を揺動させる制御手段と、を具備したことを特徴とす
    る請求項1記載の対面式自動取引装置。
  3. 【請求項3】 前記第2の操作面には、前記操作手段に
    よって利用者が選択操作した取引内容に基づいて現金の
    入出金を行うための入出金部が設けられていることを特
    徴とする請求項1記載の対面式自動取引装置。
  4. 【請求項4】 前記第2の操作面には、前記操作手段を
    操作する利用者が係員との対話を行うための送信受信手
    段が取り外し自在に設けられていることを特徴とする請
    求項3記載の対面式自動取引装置。
  5. 【請求項5】 前記送信受信手段により利用者が係員と
    の対話を行った場合に、前記撮像装置を動作させて利用
    者の撮影を行う制御手段を具備したことを特徴とする請
    求項4記載の対面式自動取引装置。
  6. 【請求項6】 前記第1の操作面には、利用者が取引内
    容を選択操作するためのガイダンスを表示する表示部を
    有し、 前記制御手段は、 前記撮像装置にて利用者の撮像を開始する前に利用者に
    対して撮影の許可を問い合わせる内容を前記表示部に表
    示する第1の処理手段と、 前記表示部に表示された問い合わせに基づいて前記操作
    手段により利用者が撮影を許可した場合に、前記撮像装
    置による利用者の撮影を開始する第2の処理手段と、有
    することを特徴とする請求項5記載の対面式自動取引装
    置。
  7. 【請求項7】 時間的要因に基づき前記撮像装置で撮影
    した画像を監視センターに送る監視モードを選択し、こ
    の監視モードを選択した場合に前記撮像装置の視野を移
    動させて利用者の背後を前記撮像装置に撮影させる制御
    手段と、 前記第1の操作面に設けられ、撮影した利用者の背後の
    画像を表示する表示部と、を有することを特徴とする請
    求項1記載の対面式自動取引装置。
  8. 【請求項8】 利用者が取引内容を選択操作するための
    操作手段が設けられた第1の操作面と、 この第1の操作面に対して略垂直に形成され、利用者が
    取引きを行なうために必要な口座媒体を挿入するための
    挿入口が設けられた第2の操作面と、 前記第1の操作面と第2の操作面との間に前記第1の操
    作面に対して所定の傾斜角を有して形成された第3の操
    作面と、 この第3の操作面に対向する装置本体内の位置に設けら
    れ、前記第1の操作面に設けられた操作手段を操作する
    利用者を撮影するための撮像装置と、 前記操作手段を操作する利用者が係員と対話を行うため
    の送信受信手段と、 この送信受信手段により利用者が係員と対話を行った際
    に、前記撮像装置を動作させて利用者の撮影を行う制御
    手段と、を具備したことを特徴とする対面式自動取引装
    置。
  9. 【請求項9】 前記第1の操作面には利用者が取引内容
    を選択操作するためのガイダンスを表示する表示部を有
    し、 前記制御手段は、 前記撮像装置にて利用者の撮像を開始する前に利用者に
    対して撮影の許可を問い合わせる内容を前記表示部に表
    示する第1の処理手段と、 前記表示部に表示された問い合わせに基づいて前記操作
    手段により利用者が撮影を許可した場合に、前記撮像装
    置による利用者の撮影を開始する第2の処理手段と、有
    することを特徴とする請求項8記載の対面式自動取引装
    置。
  10. 【請求項10】 利用者が取引内容を選択操作するため
    の操作手段が設けられた第1の操作面と、 この第1の操作面に対して略垂直に形成され、利用者が
    取引きを行なうために必要な口座媒体を挿入するための
    挿入口が設けられた第2の操作面と、 前記第1の操作面と第2の操作面との間に前記第1の操
    作面に対して所定の傾斜角を有して形成された第3の操
    作面と、 この第3の操作面に対向する装置本体内の位置に設けら
    れ、前記第1の操作面に設けられた操作手段を操作する
    利用者を撮影するための撮像装置と、 この撮像装置が利用者から見えないように隠蔽し、か
    つ、撮像装置の隠蔽状態が利用者によって目視できるよ
    うに設けられたシャッター機構と、を具備することを特
    徴とする対面式自動取引装置。
JP7309084A 1995-11-28 1995-11-28 対面式自動取引装置 Pending JPH09147182A (ja)

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