JPH0914587A - 天然ガス焚きガスタービン複合サイクル発電所の燃料用lng気化装置 - Google Patents

天然ガス焚きガスタービン複合サイクル発電所の燃料用lng気化装置

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JPH0914587A
JPH0914587A JP15771195A JP15771195A JPH0914587A JP H0914587 A JPH0914587 A JP H0914587A JP 15771195 A JP15771195 A JP 15771195A JP 15771195 A JP15771195 A JP 15771195A JP H0914587 A JPH0914587 A JP H0914587A
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Shunichi Yasui
俊一 安井
Hiroshi Makihara
洋 牧原
Keijirou Yoshida
圭二郎 吉田
Haruki Yajima
春喜 矢嶋
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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  • Filling Or Discharging Of Gas Storage Vessels (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 NG焚きガスタービン複合発電所において、
発電所の負荷に応じて必要量のNGガスを迅速に発生で
き、しかも設備内で水の氷結が起きない安全かつ経済性
の高いLNG気化装置を提供すること。 【構成】 ガスタービン吸気を吸気冷却器(20)で冷
却して受熱した冷却水を熱源水とし、熱媒蒸発器(1)
とLNG気化器(3),(4)および熱媒蒸発(12)
とLNG気化器(1)で不燃性の熱媒Aを介して、LN
Gを気化させる。また必要により、発電所内の機器類
(31)を冷却した冷却水を所内冷却器(39)の入口
から熱媒蒸発器(12)および(1)に導いて、熱源水
とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は天然ガス焚きガスタービ
ン複合サイクル発電所の燃料用LNG(液化天然ガス)
の気化装置に関し、さらに詳しくは発電所のガスタービ
ンの吸気を冷却して得られる熱や同発電所の機器類を冷
却して得られる熱を利用して、発電所が必要する量のL
NGを気化させるとともに、そのLNGの冷熱を利用し
てガスタービンの吸気を冷却してガスタービンの出力を
向上させる装置に関する。
【0002】
【従来の技術】LNGを燃料とする発電所は、エネルギ
ーを有効利用する上から、近年、ガスタービンと蒸気タ
ービンを併用したガスタービン複合サイクル発電所が主
流となってきている。
【0003】しかし、ガスタービン複合サイクル発電設
備は、ガスタービンの吸引空気流量が容積流量一定のた
め、大気温度が高くなると吸引される空気の質量流量が
小さくなってガスタービンの出力が低下する特性があ
り、電力消費が高くなる夏場において発電能力が低下す
るという問題がある。
【0004】この問題を改善するため、LNGの冷熱を
利用してガスタービンの吸気を冷却するとともに、吸気
を冷却して得られる熱を利用してLNGを気化させる手
段が考えられ、例えば図3に示す特開平1−14221
9号公報に示された手段が提案されている。
【0005】この提案の骨子は、図3に示すようにLN
Gの気化気(3)とガスタービンの吸気冷却装置(8)
の間に蓄熱器(4)を設け、LNG気化器(3)と蓄熱
器(4)間に第1熱媒体の循環系を設けるとともに蓄熱
器(4)と吸気冷却装置(8)の間に第2熱媒体の循環
系を設けて、第1熱媒体の循環系でLNGの気化と蓄熱
器内にある蓄熱剤(4a)の冷却を行い、第2熱媒体の
循環系でガスタービンの吸気を冷却する手段である。
【0006】この従来の手段はLNGの気化熱源をガス
タービンの吸気を冷却して得られる熱のみに頼っており
気化天然ガス(NG)の発生量及びNGの温度が大気条
件によって左右されるばかりでなく、冬場などガスター
ビン吸気の冷却を行う必要がない場合にはLNGの気化
熱源がなくなるため、海水等を熱源とする新たなLNG
気化器を必要とする欠点がある。
【0007】海水を熱源として使用するLNG気化器に
おいては、周知の如く次のような欠点がある。
【0008】(1)LNGの気化熱源として大量の海水
を必要とするため、海水ポンプや取水設備を初めとする
大容量の海水供給設備が必要であり、LNG気化設備の
構成が複雑となる。
【0009】(2)海水供給設備の接水部には海棲生物
の付着や材料の腐蝕等の問題が発生しやすく、これがL
NG気化設備の保守作業を煩雑化かつ長期化させる原因
となる。
【0010】(3)LNGの気化熱源として使用した後
の海水は海洋に放流されるが、低温であるため海洋生態
系に何らかの影響を及ぼすことになり、LNG気化設備
の立地における一つの制約条件となる。
【0011】また、海水まはた温水を熱源流体に使用し
てLNGを気化・加熱する従来の装置として、図4に示
す特公昭61−24634号公報に示された装置が提案
されている。
【0012】この提案の骨子は、図4に示すように、中
間熱媒体1aを内蔵した中間熱媒体式間接熱交換器1内
において、該熱交換器1内の管群に導管4から供給さ
れ、導管5から流出する熱源流体によって中間熱媒体1
aを加熱・蒸発させ、その蒸発した中間熱媒体蒸気で、
熱交換器1内に収容された管群7に導管6から供給され
るLNGを加熱する。中間熱媒体の蒸気は、LNGとの
熱交換によって凝縮液化して、下方の液相部に落下し
て、再度蒸発を繰返す。熱交換器1で加熱されたLNG
は、導管8を通って多管式熱交換器2に供給され、該熱
交換器2内で導管3から供給される熱源流体によってさ
らに加熱され、使用に適した温度まで加熱された後、気
化NGとして導管9から排出される方式の装置である。
【0013】この従来方式の装置の欠点は次の2点であ
る。
【0014】(1)多管式熱交換器2内で、LNGと熱
源流体が中間熱媒体を介することなく直接熱交換する方
式が採用されており、可燃性のLNGが熱源流体ライン
に漏洩する可能性が大きい。その理由は、この種LNG
気化装置内でのLNGの操作圧力は通常20〜50kg
/cm2 Gであるのに対し、熱源流体の操作圧力は10
kg/cm2 G以下と低く、熱交換器2内でピンホール
などの小さな欠陥が発生した場合でも、熱源流体ライン
に大量のLNGが漏洩することになる。特に熱源流体と
して、発電所の温水を使用する場合には、この温水ライ
ンにLNGが漏洩すると発電所内に可燃性ガスを拡散さ
せることになり発電所の保安上問題となる。
【0015】(2)0℃近くの温度で氷結する熱源流体
とLNGを置換熱交換させることは、熱交換器2内で熱
源流体を氷結させる可能性が常につきまとうこととな
る。熱交換器2内で氷結が発生した場合には、その融氷
には長時間を要するとともに融氷操作の間、LNGの気
化操作を停止しなければならなくなる。また、氷結まで
は到らなくても氷を生成させると、離脱した氷片による
エロージョンが発生し、熱交換器2が破損して、LNG
が熱源流体ラインに漏洩する可能性を増長することとな
る。この従来方式において、熱交換器2で氷が生成しな
い温度になるまでLNGが加熱されるように熱交換器1
の設計がなされていたとしても、LNGの負荷変動時あ
るいは熱源流体の流量変動等が発生した場合には、依然
として氷結の可能性がある。特に、多管式熱交換器では
管群内を流れる流体に偏流が発生しやすく、流体の流速
が遅くなる管では氷が生成しやすくなる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、天然
ガス焚きガスタービン複合サイクル発電所の燃料用LN
Gを、少なくとも同発電所が必要とするだけ常時気化で
き、かつそのLNGの冷熱を利用してガスタービンの吸
気冷却を行い、夏場などにおける発電所の発電能力の低
下を防止でき、しかも安全性と経済性に優れたLNG気
化装置を提供することにある。この目的を達成するため
には次の課題を解決する必要がある。
【0017】 発電所の安全確保上、系外に可燃性ガ
スを漏洩させない対策と、少量の漏洩でも容易に検出で
きる方策がとられていること。
【0018】 LNGの冷熱を利用してガスタービン
の吸気が冷却でき、かつガスタービンの吸気を冷却して
得られる熱がLNGの気化熱源として利用できること。
【0019】 発電設備のあらゆる運用状況下におい
て、発電所が必要とするLNGを全量気化するのに必要
とする熱を賄える安価な熱源が準備されており、かつそ
の熱源はガスタービンの吸気を冷却して得られる熱の補
助熱源としていつでも使用できること。
【0020】 LNG気化装置の運転に使用する動
力、及び水蒸気などの新たな熱源が少なくできること。
【0021】 ガスタービンの吸気冷却を行う夏場に
おいては、大気温度の上昇に応じてガスタービンの吸気
冷却効果を向上させる機能が備わっていること。
【0022】 熱源流体の氷結など、LNG気化設備
の正常操業を阻害する要因を排除できること。
【0023】 発電設備の負荷変動に追従して、必要
とするLNGの全量を気化できること。
【0024】 NGの温度は、発電設備の保全上、0
℃以上であること。
【0025】
【課題を解決するための手段】本発明の発明者らは、前
記課題を解決するための手段として、次の〔1)ないし
〔6〕に示される天然ガス焚きガスタービン複合サイク
ル発電所の燃料用LNG気化装置を提案するものであ
る。
【0026】〔1〕金属壁を隔てて熱媒蒸気でLNGを
加熱するとともにその熱媒蒸気を冷却し凝縮させるLN
G気化器と;該LNG気化器で冷却され凝縮した前記熱
媒液を水で加熱して蒸発させ前記熱媒蒸気を発生させる
とともに前記水を冷却する熱媒蒸発器と;該熱媒蒸発器
で冷却された前記水により天然ガス焚きガスタービン複
合サイクル発電所のガスタービン吸気を冷却する吸気冷
却器と;前記発電所の機器類を冷却するための水を海水
によって冷却する所内冷却水冷却器と;該所内冷却水冷
却器に前記発電所の機器類を冷却した後の水を供給する
所内冷却水循環ポンプの水出口を前記所内冷却水冷却器
の水入口に通過する管路と;前記所内冷却水循環ポンプ
の水出口を前記所内冷却水冷却器をバイパスして前記発
電所の機器類に連通する管路と;前記吸気冷却器の水出
口を前記熱媒蒸発器の水入口に連通する管路と;前記所
内冷却水循環ポンプの水出口を前記熱媒蒸発器の水入口
に連通する管路と;前記熱媒蒸発器の水出口を前記吸気
冷却器の水入口に連通する管路と;前記熱媒蒸発器の水
出口及び前記吸気冷却器の水出口の少なくともいずれか
一方を前記所内冷却水冷却器の水入口及び水出口の少な
くともいずれか一方に連通する管路とを備えたことを特
徴とする天然ガス焚きガスタービン複合サイクル発電所
の燃料用LNG気化装置。
【0027】〔2〕前記熱媒が1,2,2,2−テトラ
フルオロエタン〔HFC−134a〕であることを特徴
とする前記〔1〕記載の天然ガス焚きガスタービン複合
サイクル発電所の燃料用LNG気化装置。
【0028】〔3〕前記所内冷却水循環ポンプの水出口
を前記所内冷却水冷却器の水入口に通過する管路及び前
記所内冷却水循環ポンプの水出口を前記所内冷却水冷却
器をバイパスして前記発電所の機器類に連通する管路の
少くともいずれか一方に設けられた所内冷却水温度調節
用流量制御弁と、前記発電所の機器類を冷却するための
水の温度を検出する温度検出計と、該温度検出計の検出
値に基づいて前記所内冷却水温度調節用流量制御弁の開
度を調節する手段とを備えたことを特徴とする前記
〔1〕または前記〔2〕記載の天然ガス焚きガスタービ
ン複合サイクル発電所の燃料用LNG気化装置。
【0029】〔4〕前記吸気冷却器の水出口を前記熱媒
蒸発器の水入口に連通する管路及び前記所内冷却水循環
ポンプの水出口を前記熱媒蒸発器の水入口に連通する管
路の少くともいずれか一方に設けられた熱媒蒸発器供給
水温度調節用流量制御弁と、前記熱媒蒸発器に供給され
る水の温度を検出する温度検出計と、該温度検出計の検
出値に基づいて前記熱媒蒸発器供給水温度調節用流量制
御弁の開度を調節する手段とを備えたことを特徴とする
前記〔1〕、前記〔2〕または前記〔3〕記載の天然ガ
ス焚きガスタービン複合サイクル発電所の燃料用LNG
気化装置。
【0030】〔5〕上方部分には熱媒蒸気相を有し、下
方部分には熱媒液相を有する第1熱媒蒸発器胴体内の前
記液相部に収容した第1熱媒蒸発器と;前記第1熱媒蒸
発器の設置位置より高い位置に設置され、上方部分を前
記第1熱媒蒸発器胴体内の熱媒蒸気に連通する管路で結
ばれ、下方部分を前記第1熱媒蒸発器胴体内の熱媒液相
に連通する管路で結ばれた胴体内に収容した第1LNG
気化器及び第2LNG気化器と;熱媒を封入した胴体内
の上部の熱媒蒸気相部に収容した第3LNG気化器と;
前記の熱媒を封入した胴体内の下部の熱媒液相部に収容
した第2熱媒蒸発器と;前記第1LNG気化器のLNG
出口を前記第2LNG気化器のLNG入口に連通する管
路と;前記第2LNG気化器のLNG出口を前記第3L
NG気化器のLNG入口に連通する管路と;前記第2熱
媒蒸発器の水入口を前記吸気冷却器の水出口及び前記所
内冷却水循環ポンプの水出口に連通する管路と;前記第
2熱媒蒸発器の水出口を前記第1熱媒蒸発器の水入口に
連通する管路と;前記第1熱媒蒸発器の水出口を前記吸
気冷却器の水入口に連通する管路とを備えたことを特徴
とする前記〔1〕、前記〔2〕、前記〔3〕または前記
〔4〕記載の天然ガス焚きガスタービン複合サイクル発
電所の燃料用LNG気化装置。
【0031】〔6〕前記第1熱媒蒸発器内の圧力を検出
して制御信号を出力する圧力検出・調節計と、同圧力検
出・調節計の出力信号と水供給量のディマンド信号とを
入力してそのうちの何れか小さい方の信号を水供給量の
設定信号として出力する水流量信号選択器と、前記第1
熱媒蒸発器に供給される水の流量を検出する水流量検出
器と、同水流量検出器の検出信号と前記水流量信号選択
器の出力信号とを入力して水流量制御信号を出力する水
流量調節計と、同水流量調節計の出力信号により制御さ
れる前記第1熱媒蒸発器への水供給量制御弁とで構成さ
れる水供給量制御手段と;前記第1熱媒蒸発器内の圧力
を検出して制御信号を出力する圧力検出・調節計と、同
圧力検出・調節計の出力信号とLNG供給量のディマン
ド信号とを入力してそのうちの何れか小さい方の信号を
LNG供給量の設定信号として出力するLNG流量信号
選択器と、前記第1LNG気化器に供給されるLNGの
流量を検出するLNG流量検出器と、同LNG流量検出
器の検出信号と前記LNG流量選択器の出力信号とを入
力してLNG流量制御信号を出力するLNG流量調節計
と、前記第1LNG気化器のLNG入口に設けられ前記
LNG流量調節計の出力信号により制御されるLNG流
量制御弁とで、構成されるLNG供給量制御手段とを備
えたことを特徴とする前記〔5〕記載の天然ガス焚きガ
スタービン複合サイクル発電所の燃料用LNG気化装
置。
【0032】
【作用】
1)前記解決手段〔1〕においては、金属壁を隔てて水
で加熱され蒸発した熱媒によって金属壁を隔ててLNG
を加熱し気化させるので、水の循環系にLNGが漏洩す
ることはない。熱媒とLNGを隔てている金属壁に、万
が一ピンホールなどの欠陥が発生したにしても、LNG
は熱媒中に漏洩するので、通常のプロセス計器でその漏
洩は容易に検知できる。
【0033】また、熱媒を介してLNGによって冷却さ
れた水によりガスタービンの吸気を冷却するので、大気
温度が高い場合でも、ガスタービンの出力低下を防止で
きる。そしてガスタービンの吸気で加熱された前記水は
熱媒の加熱に用いられるので、ガスタービンの吸気を冷
却して得られる熱が間接的にLNGの加熱・気化に利用
される。
【0034】更に発電所の機器類を冷却した後の温水が
上記熱媒の加熱に利用できるばかりでなく発電所の機器
類の発生熱が必要量だけ利用できる。このことは、従来
捨てられていた熱源が必要量だけLNGの加熱・気化熱
源に利用できることを意味する。
【0035】そのうえ、発電所の機器類の発生熱が少な
い場合は、同機器類を冷却するための水(所内冷却水)
を海水で冷却する所内冷却水冷却器の水入口に、LNG
で冷却された前記水を供給して海水による加熱ができる
ようにしているため、例えは発電所の機器類の発生熱が
少ない場合は、海水が保有する熱をLNGの加熱・気化
熱源に利用でき、発電設備のあらゆる運用状況下で発電
所が必要とするLNGの加熱気化熱源が確保できる。
【0036】また、発電所の機器類の発生熱が多い場合
は、LNGで冷却された低温の前記水を、前記所内冷却
水冷却器の水出口に供給できるようにしているため、前
記所内冷却水冷却器に供給する海水のポンプ動力を少な
くすることができる。
【0037】2)前記解決手段〔2〕においては、熱媒
として不燃性のHFC−134aを用いるので、熱媒が
水の循環系に万一漏洩したとしても爆発・火災等の心配
がなく、またHFC−134aは毒性がなく、かつオゾ
ン破壊係数が0であるため地球環境保全上も問題ない。
【0038】3)前記解決手段〔3〕においては、発電
所の機器類を冷却した後の所内冷却水を所内冷却水冷却
器に供給する管路及び同所内冷却水が該所内冷却器をバ
イパスする管路の少くともいずれか一方に流量制御弁を
設け、発電所の機器類を冷却するための所内冷却水の温
度に基づいてこの流量制御弁の開度を調節するので、発
電所の機器類の発生熱量に応じて所内冷却水の温度を任
意に調節することができる。
【0039】このことは発電所の機器類の発生熱量の大
小にかかわらずLNGの加熱・気化熱源の確保を確実に
するものであり、また所内冷却水温度を高く設定するこ
とによって、熱媒蒸発器に供給する所内冷却水量を少な
くでき、冷却水の輸送動力を少なくすることができる。
【0040】4)前記解決手段〔4〕において、ガスタ
ービンの吸気を冷却した後の水を熱媒蒸発器に供給する
管路及び発電所の機器類を冷却した後の水を熱媒蒸発器
に供給する管路の少くともいずれか一方に流量制御弁を
設け、熱媒蒸発器に供給される熱源水の温度に基づいて
この流量制御弁の開度を調節するので、ガスタービンの
吸気を冷却して得られる熱の補助熱源として発電所の機
器類を冷却して得られる熱を必要に応じて使用でき、ま
た熱媒蒸発器に供給する熱源水の温度を所定の値に保つ
ことができる。
【0041】5)前記解決手段〔5〕において、第1と
第2の熱媒蒸発器を設け、熱源水すなわちガスタービン
吸気を冷却した後の水及び発電所の機器類を冷却した後
の温度の高い水の少くともいずれか一方は、先ず第2の
熱媒蒸発器に導入され冷却された後、次いで第1の熱媒
蒸発器に導入され冷却された後吸気冷却器及び発電所の
所内冷却水循環系の少くともいずれか一方に供給され
る。またLNGは、先ず第1LNG気化器に導入され、
次いで第2LNG気化器、第3LNG気化器へと順次供
給され、最終的に第3LNG気化器に供給されたLNG
は、第2熱媒蒸発器で発生する温度の高い熱媒蒸気で加
熱されるため、容易に0℃以上のNGとなる。一方、ガ
スタービンの吸気冷却に使用される冷却水は、第1熱媒
蒸発器において冷却水が氷結しない範囲内で低温にする
ことができる。
【0042】このことは、気化NG温度を0℃以上に保
ちつつ、ガスタービンの吸気冷却水温度を低くできるこ
とを意味し、ガスタービンの吸気冷却効果を向上させる
ことができる。
【0043】6)前記解決手段〔6〕においては、第1
熱媒蒸発器内の熱媒圧力を検出して、その熱媒圧力が一
定になるように第1熱媒蒸発器に供給する水量を調節し
ようとする信号と、第1熱媒蒸発器に供給したい水供給
量のディマンド信号を比較して、そのうちの何れか小さ
い方の信号で第1熱媒蒸発器に供給する水量が調節され
る。またLNGの供給量は、第1熱媒蒸発器内の熱媒圧
力を検出して、その熱媒圧力が一定になるようにLNG
の供給量を調節しようとする信号と、希望するLNG供
給量のディマンド信号を比較して、そのうちの何れか小
さい方の信号で調節される。
【0044】この手段を用いると、第1熱媒蒸発器内の
熱媒圧力の制御目標値を温度0℃の熱媒の飽和蒸気圧以
上の圧力に設定しておけば、熱媒蒸発器内で水が氷結す
ることはなくなる。
【0045】また、LNGの供給量を制御するための熱
媒圧力の制御目標値を温度0℃の熱媒の飽和蒸気圧以上
にして、かつ水供給量を制御するための熱媒圧力の制御
目標値より低い値に設定した条件下で、ガスタービンの
吸気冷却効果を最大にしたい夏場においては水供給量の
設定値(ディマンド信号)を設備上許容される流量に設
定したうえ、LNG供給量を最大値に設定した運用を行
う。そうすると、水を氷結させることなく設備の性能を
最大限発揮して冷却された温度の冷却水が得られ、ガス
タービンの吸気冷却効果を最大にすることができる。
【0046】また、LNG気化装置の運転に使用する動
力、すなわち熱媒蒸発器への熱源水供給ポンプの動力を
少なくしたい冬場においては、前記解決手段〔3〕,
〔4〕を用いて第2熱媒蒸発器に供給される熱源水温度
を高温に調節したうえ、LNGの供給量を希望する値に
設定した運用を行うと、熱源水の流量は自動的にそのL
NGの気化に必要な最小流量となり、ポンプ動力を少な
くすることができる。
【0047】
【実施例】図1及び図2は本発明の一実施例を示す系統
図である。即ち図1の左端に示すX,Y,Zが、図2の
右端に示すX,Y,Zと連通して本実施例が完成するも
のであり、以下、ここで両者が連通されているものとし
て説明する。
【0048】(1)は胴内に伝熱管群(1a)が配設さ
れた第1熱媒蒸発器である。この第1熱媒蒸発器(1)
の胴側に収容された熱媒(A)は、水供給管(23)を
通って水供給口(23i)から伝熱管群(1a)内へ流
れる水により加熱されて蒸発する。蒸発した熱媒蒸気
は、熱媒蒸気排出口(5θ)から排出される。伝熱管群
(1a)内を流れて管外の熱媒(A)の蒸発潜熱で冷却
された水は、水排出口(22θ)から排出される。
【0049】(2)は、第1LNG気化器(3)のU字
形管群(3a)と第2LNG気化器(4)のU字形管路
(4a)が配設された胴体を示し、その胴体(2)の胴
側には、前記第1熱媒蒸発器(1)で蒸発した熱媒蒸気
が導管(5)を経て熱媒蒸発気供給口(5i)から導入
される。一方LNGは、LNG供給管(7)を通って、
まず第1LNG気化器(3)にLNG供給口(7i)か
ら導入され、U字形管群(3a)を通ってLNG排出口
(8θ)からLNG導管(8)に排出され、さらにLN
G導管(8)を通ってLNG供給口(8i)から第2L
NG気化器(4)に導入され、U字形管群(4a)を通
ってLNG排出口(9θ)からLNG導管(9)に排出
される。LNGはU字形管群(3a)及び(4a)を通
る間に熱媒蒸気供給口(5i)から供給される熱媒蒸気
によって加熱・気化される。
【0050】一方、熱媒蒸気はLNGを加熱・気化させ
ることによって凝縮液化し、その凝縮液化した熱媒は熱
媒排出口(6θ)から排出され、導管(6)を通って熱
媒供給口(6i)から第1熱媒蒸発器(1)の胴内に循
環される。すなわち、第1LNG気化器(3)及び第2
LNG気化器(4)を収容した胴体(2)は、第1熱媒
蒸発器(1)の設置位置より高い位置に設置されて、熱
媒が第1熱媒蒸発器(1)と第1LNG気化器(3)及
び第2LNG気化器(4)を収容した胴体(2)との間
で自己循環されるようになっている。
【0051】第1LNG気化器(3)及び第2LNG気
化器(4)は別々の胴体に収容し第1熱媒蒸発器(1)
で発生する熱媒蒸気を別々に導入してもよく、またLN
G気化器の構成基数も任意に選定することができる。し
かし、−100℃以下の極低温のLNGが導入される第
1LNG気化器(3)の管板は、熱応力対策上小さいこ
とが好ましく、第1LNG気化器(3)の伝熱面積を大
きくしないよう配慮する必要がある。このため、第1L
NG気化器(3)ではLNGの予熱すなわちLNGを沸
点近傍まで加熱するのにとどめ、大きな熱量を必要とす
るLNGの気化操作は第2LNG気化器(4)で行うの
が好ましい。また、設備費を低減する上から第1LNG
気化器(3)及び第2LNG気化器(4)は、一つの胴
体(2)内に収容するのが得策である。
【0052】(10)は、第2熱媒蒸発器(12)の管
群(12a)と第3LNG気化器(11)のU字形管群
(11a)が配設された胴体を示し、その胴体(10)
の胴側に収容された熱媒(A)は水供給管(24)を通
って水供給口(24i)から伝熱管群(12a)内を流
れ、水排出口(23θ)から水供給管(23)へ排出さ
れる水により加熱されて蒸発する。蒸発した熱媒蒸気
は、LNG導管(9)を通ってLNG供給口(9i)か
らU字形管群(11a)内を流れるLNGを加熱するこ
とによってU字形管群(11a)の管壁で凝縮液化し、
熱媒(A)の液面に自重で落下する。一方、熱媒蒸気に
よって加熱されたLNGは、0℃以上のNGとなってN
G排出口(13θ)からNG導管(13)に排出され
る。
【0053】第2熱媒蒸発器(12)と第3LNG気化
器(11)は、前述の第1熱媒蒸発器(1)と第1LN
G気化器(3)及び第2LNG気化器(4)を収容した
胴体(2)と同じように別々の胴体に収容したうえ、両
方の胴体を熱媒蒸気導管と熱媒液導管で連結してもよい
が、設備費を低減する上から同一胴体(10)内に収容
するのが好ましい。
【0054】第1熱媒蒸発器(1)及び第2熱媒蒸発器
の胴体(10)内に充填される熱媒(A)は、熱媒蒸発
器で気化しLNG気化器で液化するというような、いわ
ゆる気化設備の操業条件下で気液の相変化をして、これ
に伴って熱を移動させる物質である必要がある。また凝
固点が低く、不燃性で、毒性がなくかつ地球環境保全上
問題のない物質が好ましい。このような物質として例え
ば1,2,2,2−テトラフルオロエタン(HFC−1
34a)を使用するのが好適である。すなわちHFC−
134aの凝固点は−101℃と低く、極低温のLNG
を気化させる場合においても、LNG気化器においてH
FC−134aが凝固して正常操業を阻害する懸念は全
くない。LNG気化設備の正常操業を阻害する最大の懸
念は、熱媒蒸発器における熱源水の氷結であるが、この
問題は後述の手段を用いて熱媒蒸発器内の熱媒温度を0
℃以上に保持することにより解決できる。
【0055】熱媒としてHFC−134aを使用する
と、熱源水は不燃性のHFC−134aの液体と熱交換
し、LNGは不燃性のHFC−134aの蒸気と熱交換
することになる。すなわち、従来のLNG気化装置の如
く熱源水とLNGが直接熱交換する箇所はすべて排除さ
れており、LNGが熱源水内に漏洩する可能性は全くな
い。
【0056】例えば、気化器の欠陥でLNGが熱媒蒸気
内に漏洩したとしても、LNGは熱媒の操作条件下では
液状で存在することはなく、熱媒蒸発器側の熱媒液中に
LNGが混入することはない。また、熱媒蒸気中に漏洩
したLNGは不凝縮ガスとなって気化器内での熱媒蒸気
とLNG間の熱交換を阻害する。このため微量の漏洩で
も熱媒蒸気系の圧力が熱媒体の飽和蒸気圧以上に上昇す
る。
【0057】従って、熱媒蒸気系の圧力と温度を適当な
プロセス計器(図系なし)を用いて監視することでLN
Gの微小漏洩が容易に検知でき、この検知をもとにLN
Gの供給を遮断するといった対策で熱源水中へのLNG
の漏洩を完全に防止することができる。また、LNGの
大気への漏洩は、従来この種ガス設備で採用されている
ガス検知手段によって容易に検知できる。すなわち本実
施例によれば前記の課題が解決でき、発電所の温水を
熱源水として使用することができる。
【0058】(21)はガスタービン設備を示し、空気
圧縮機(21a)、燃焼器(21b)、ガスタービン
(21c)の主要設備で構成される。燃料用NGはNG
導管(13)を通って燃焼器(21b)に導入され、燃
焼用空気は吸気ダクト(19)から空気圧縮器(21
a)に吸引されて燃焼器(21b)に供給され、燃焼ガ
スはガスタービン(21c)に導入される。周知の如
く、ガスタービン(21c)の空気圧縮機(21a)は
定容量式のため吸気温度が高くなると吸引される空気の
質量が小さくなり、結果としてガスタービン(21c)
の出力を低下させる。
【0059】このため、電力消費量が大きくなる夏場に
おいて発電量が低下する欠点があり、この欠点を解消し
ようとするのもここでの課題である。すなわち、LNG
の冷熱を利用してガスタービン(21c)の吸気を冷却
しようとするもので、ガスタービン(21c)の吸気ダ
クト(19)には、ガスタービン(21c)の吸気を冷
却するための吸気冷却器(20)が空気流入口(19
i)及び空気流出口(19θ)で接続されている。
【0060】この吸気冷却器(20)と前記の第2熱媒
蒸発器(12)及び第1熱媒蒸発器(1)とは吸気冷却
水循環ポンプ(25)を介して水の導管(24),(2
3)及び(22)の順に連結され、ガスタービン吸気冷
却水の循環系が形成されている。
【0061】すなわち、−100℃以下の極低温のLN
Gを0℃以上のNGにするために、第2熱媒蒸発器(1
2)及び第1熱媒蒸発器(1)で蒸発する熱媒の蒸発潜
熱で冷却された水によってガスタービン(21c)の吸
気を冷却し、またガスタービン(21c)の吸気を冷却
することによって加熱された水によって熱媒を加熱・蒸
発させ、その蒸発した熱媒蒸気でLNGを加熱・気化さ
せるようになっている。
【0062】ガスタービン(21c)の吸気は、出来る
だけ冷却して吸気冷却効果を上げた方がよい。このため
吸気冷却器(20)には、水を流すフィン付伝熱管群
(20a)が水供給口(22i)及び水排出口(24
θ)に連通して配設されている。この吸気冷却器の伝熱
管群としては色々な形式のものが選定できるが、空気の
流通圧損が小さく、かつ吸気冷却器単位容積あたりの伝
熱面積が大きくとれるフィン付管群が好適である。
【0063】吸気冷却効果を上げるためには、吸気冷却
器(20)に供給される冷却水、すなわち第1熱媒蒸発
器出口(22θ)の水温を低くする必要があるが、水温
はやみくもに低くできるものではなく、気化NG温度を
0℃以上に確保し,かつ熱媒蒸発器き水管内で氷を生成
させないという制約がある。
【0064】しかし、本実施例によれば、第2熱媒蒸発
器(12)において温い水で加熱・蒸発した熱媒蒸気
で、最終的にNGは加熱されるため第1熱媒蒸発器出口
(22θ)の水温を低くしたにしても気化NG温度は容
易に0℃以上にすることができる。また、水管内で氷が
生成するおそれがある箇所は第1熱媒蒸発器(1)の水
管内であるが、後述するように本実施例によれば、これ
も容易に解決できる。
【0065】大気温度が低くなると、ガスタービンの吸
気を冷却して得られる熱だけでは、ガスタービンコンバ
インドブラントが必要とするLNGを全量気化させるこ
とが出来なくなるが、この対策として、本実施例では発
電所の機器類を冷却して得られる熱、すなわち従来全く
利用されていなかった熱源も利用しようとするものであ
る。
【0066】(31)は発電所の機器類を示し、(3
4)は発電所の機器類(31)を冷却するための水(所
内冷却水)を循環するための所内冷却水循環ポンプを示
し、(39)は所内冷却水を海水によって冷却するため
の所内冷却水冷却器を示す。発電所の機器類(31)冷
却する通常の手段は、これらの機器を導管(33),
(35)及び(32)で連結して所内冷却水循環系を形
成させているのみである。
【0067】すなわち、発電所の機器類(31)を冷却
することによって加熱された所内冷却水は導管(33)
を通って所内冷却水循環ポンプ(34)に吸引された
後、導管(35)を通して所内冷却水冷却器(39)の
胴側に水入口(35i)から供給され、導管(40)か
ら導入されて伝熱管群(39a)を通り導管(41)か
ら流出する海水によって冷却された後、水出口(23
θ)から排出され導管(32)を通して再び発電所の機
器類(31)の冷却に利用されるようになっている。
【0068】この通常の手段の最大の欠点は所内冷却水
温度を所定値に調節することが出来ず、結果として発電
所の機器類(31)を冷却して得られる熱がLNGの気
化熱源に利用できなくなることである。しかし、この不
都合も本実施例の手段を用いれば容易に解決することが
できる。
【0069】本実施例では、前記所内冷却水循環ポンプ
(34)の水出口(35θ)と所内冷却水冷却器(3
9)の水入口(35i)を連通する管路(35)に加え
て、所内冷却水冷却器(39)をバイパスして所内冷却
水を流す管路、すなわち所内冷却水冷却器(39)の水
出口(32θ)と発電所の機器類(31)とを連通する
管路(32)と前記管路(35)を連通させる管路(3
6)を設け、所内冷却水冷却器(39)に供給される水
量を調節して、所内冷却水冷却器(39)での除熱量を
調節できるようにしたものである。
【0070】所内冷却水冷却器(39)での除熱量を調
節するには、本実施例では、所内冷却水循環ポンプ(3
4)から所内冷却水冷却器(39)に水を供給する管路
(35)及び所内冷却水冷却器(39)をバイパスさせ
て水を流す管路(36)に、互いに逆作動する流量制御
弁(37a)及び(37b)を設けるとともに、発電所
の機器類(31)の冷却に供される所内冷却水の温度
を、温度検出・調節計(37)で検出し、その検出値に
基づいて流量制御弁(37a)及び(37b)の開度を
制御する。流量制御弁(37b)を流れる水は所内冷却
水冷却器(39)で冷却されるため、流量制御弁(37
a)を流れる水より低温となる。
【0071】従って温度検出・調節計(37)の検出温
度が制御目標温度より低い場合は流量制御弁(37a)
の開度は開ける方向に、逆に流量制御弁(37b)の開
度は閉める方向に作動して、所内冷却水温度を制御目標
値に制御する。この制御の目的とする所は、所内冷却水
冷却器(39)の除熱量を調節して所内冷却水の温度を
所定値に制御しようとするものであり、流量制御弁(3
7a)及び(37b)は何れか一つを設置するだけでも
よく、また流量制御弁の設置位置も所内冷却水冷却器
(39)への供給水量が調節できる所であれば任意に選
定することができる。
【0072】このように、所内冷却水温度を所定値に調
節できる手段を採用したことにより、発電所の機器類
(31)を冷却して得られる熱をLNGの気化熱源とし
て利用することができる。具体的には、吸気冷却水循環
ポンプ(25)を介して、前記吸気冷却器(20)の水
出口(24θ)と前記第2熱媒蒸発器(12)の水入口
(24i)を連通する導管(24)と前記所内冷却水循
環系の導管(35)を連通させる導管(38)を設けて
前記所内冷却水循環ポンプ(34)の水出口(35θ)
を吸気冷却水循環ポンプ(25)を介して前記第2熱媒
蒸発器(12)の水入口(24i)に連通させて発電所
の機器類(31)を冷却した後の所内冷却水を熱媒蒸発
器に供給できるようにする。
【0073】こうすることによって、発電所の機器類
(31)を冷却して得られる熱が、熱媒(A)を介して
間接的にLNGの気化熱源として利用できることにな
る。
【0074】また前記導管(24)と(35)を連通さ
せる導管(26),(28)及び前記導管(24)と
(32)を連通させる導管(26),(29)を設け
て、前記吸気冷却器(20)の水出口(24θ)と前記
所内冷却水冷却器(39)の水入口(35i)及び水出
口(32θ)を連通させる。こうすることによって、ガ
スタービン(21c)の吸気を冷却した後の水が吸気冷
却水循環系に供給される所内冷却水と同量だけ所内冷却
水冷却器(39)の水入口(35i)または所内冷却水
冷却器(39)で冷却された後の所内の冷却水中に戻せ
ることになる。
【0075】吸気冷却水循環系に供給される所内冷却水
量の調節は、本実施例では前記吸気冷却器(20)の水
出口(24θ)が吸気冷却水循環ポンプ(25)を介し
て前記第2熱媒蒸発器の水入口(24i)に連通する管
路(24)の吸気冷却水循環ポンプ(25)の水吸引側
及び前記管路(38)に、互いに逆作動する流量制御弁
(30a)及び(30b)を設けるとともに、第2熱媒
蒸発器(12)に供給される水の温度を温度検出・調節
計(30)で検出し、その検出値に基づいて流量制御弁
(30a)及び(30b)の開度を制御する。この制御
にあたっては、流量制御弁(30a)を流れる水を低温
流体、流量制御弁(30b)を流れる水を高温流体とし
て、温度検出・調節計(30)の検出温度が制御目標値
より低い場合は流量制御弁(30a)の開度は閉める方
向に、逆に流量制御弁(30b)の開度は開ける方向に
作動して、熱媒蒸発器に供給する水の温度が所定値に制
御される。なお、流量制御弁(30a),(30b)
は、いずれか一方を設置するだけでもよく、また、その
設置位置も第2熱媒蒸発器(10)への供給水量が調節
できる所であれば任意に選定することができる。
【0076】大気温度が低く、ガスタービン吸気を冷却
する必要のない冬期においては所内冷却水のみを熱媒蒸
発器に供給し、熱媒蒸発器出口の水は吸気冷却器(2
0)を通さずにそのまま所内冷却水冷却器(39)の水
入口(35i)または所内冷却水冷却器出口(32θ)
の水流中に返す。すなわち、第1熱媒蒸発器(1)の水
出口(22θ)と吸気冷却器(20)の水入口(22
i)を連通する管路(22)と、前記管路(28)及び
(29)に連通する管路(27)を設けて、熱媒蒸発器
で冷却された水が所内冷却水冷却器(39)の水入口
(35i)または所内冷却水冷却器(39)の水出口
(32θ)から流出する水流中に返す。
【0077】所内冷却水冷却器(39)の水入口(35
i)に、熱媒蒸発器で冷却された水を返すことは、通常
所内冷却水の冷却に使用されている海水によって熱媒蒸
発器で冷却された水を加熱しようとするもので、特に所
内冷却水系の処理熱量の小さいプラントにおいては、L
NGの気化熱源を確保する上で有効な手段となる。
【0078】国内でLNG焚きガスタービン複合サイク
ル発電所が設置される場所の周辺海水温度は、冬期にお
いても7〜8℃以上であり、熱媒蒸発器で1〜4℃に冷
却された水を加熱することができる。すなわち、熱媒蒸
発器で1〜4℃に冷却された水は所内冷却水冷却器(3
9)で海水温度近くまで加熱された後、さらに発電所の
機器類(31)の発生熱で加熱されて、LNGの気化用
熱源水となる。所内冷却水冷却器の海水からの入熱及び
発電所の機器類(31)の発生熱だけでは、所要のLN
Gの気化熱源が不足する場合は、別のLNG気化用補助
熱源が必要となる。
【0079】このLNG気化用補助熱源としては、発電
所で容易に入手できる水蒸気が適当であり、吸気冷却水
循環ポンプ(25)の吐出ラインに工業的に多用されて
いる水蒸気加熱器(図示なし)を設置して熱媒蒸発器に
供給する熱源水温度を調節する手段が採用できる。
【0080】一方、所内冷却水系の処理熱量が大きく、
所要のLNGの気化熱源が十分確保できるコンバインド
プラントにおいては、熱媒蒸発器で冷却された水は所内
冷却水冷却器(39)の水出口(32θ)から流出する
水流中に返すのが適当である。これは、熱媒蒸発器で冷
却された水を発電所の機器類(31)の冷却に使用しよ
うとするもので、こうすることによって所内冷却水冷却
器(39)の熱負荷を低減することができ、結果として
所内冷却水冷却用の海水ポンプの負荷を低減することが
できる。
【0081】次に本実施例のLNG気化器周りの制御手
段について説明する。
【0082】LNG気化器周りの制御系に要求される機
能は次のとおりである。
【0083】 いかなる運用条件下においても熱媒蒸
発器の水管内で氷を生成させないこと。
【0084】 発電設備の負荷変動等にも追従して、
LNGの負荷量が調節できること。
【0085】 大気温度の高い夏場においては、LN
Gの供給量を設備上許容される最大流量に設定すれば、
冷却水量が設備上許容される最大流量となり、かつ冷却
水温度が設備の性能上達成し得る最低温度となって、ガ
スタービンの吸気冷却効果を最大にすることができるこ
と。
【0086】 ガスタービンの吸気冷却を必要としな
い冬場においては、LNGの供給量を発電プラントの燃
料消費量と同等程度に設定すれば、熱媒蒸発器に供給さ
れる熱源水流量がLNGの気化に必要な最小流量となっ
て、ポンフ動力が低減できること。
【0087】以上の機能は、本実施例の制御手段を用い
ることにより容易に達成できる。
【0088】まず水の流量制御手段について述べると、
(18a)は第2熱媒蒸発器(12)及び第1熱媒蒸発
器(1)に供給される水の流量検出器を示し、(18)
は水の流量調節計、(18b)は水の流量制御弁を示
す。また,(16b)は第1熱媒蒸発器(1)内の圧力
検出・調節計を示し、(17)は水流量信号選択器を示
す。圧力検出・調節計(16b)は第1熱媒蒸発器
(1)内の圧力が設定値以下になれば水の流量を増やす
方向の信号すなわち出力信号が大きい値となり、逆に圧
力が設定値以上になれば水の流量を減らす方向の信号、
すなわち出力信号が小さくなるように作動する。
【0089】水流量信号選択器(17)は水供給量のデ
ィマンド信号、すなわち水供給量の設定信号と圧力検出
・調節計(16b)からの信号を受入れて、小さい方の
信号すなわち水の流量制御弁(18b)の開度を小さく
する方の信号を選択して、その信号を水の流量調節計
(18)に出力する機能を持つ。また、水の流量調節計
(18)は、水の流量検出器(18a)の検出信号と前
記水流量信号選択器(17)の出力信号を入力して、前
記水の流量制御弁(18b)に制御信号を出力する機能
を持つ。
【0090】次にLNGの供給量制御手段について説明
する。
【0091】(14a)はLNG気化器に供給するLN
Gの流量検出器を示し、(14)はLNGの流量調節
計、(14b)はLNGの流量制御弁を示す。また、
(16a)は第1熱媒蒸発器(1)内の圧力検出・調節
計を示し、(15)はLNG流量信号選択器を示す。圧
力検出・調節計(16a)は、第1熱媒蒸発器(1)内
の圧力が設定値以下になれば、前記水の流量制御の場合
とは逆にLNGの流量を減らす方向の信号すなわち出力
信号が小さくなり、また圧力が設定値以上になればLN
Gの流量を増やす方向の信号、すなわち出力信号が大き
くなるように作動する。
【0092】LNG流量信号選択器(15)は、LNG
供給量のディマンド信号及び圧力検出・調節計(16
a)の出力信号を受入れて、両者のうち小さい方の信号
すなわちLNGの流量制御弁(14b)の開度を小さく
する方の信号を選択して、その信号をLNGの流量調節
計(14)に出力する機能を持つ。また、LNGの流量
調節計(14)は、LNG流量検出器(14a)の検出
信号とLNG流量信号選択器(15)の出力信号を入力
して、前記LNG流量制御弁(14b)に制御信号を出
力する機能を持つ。
【0093】第1熱媒蒸発器(1)内の圧力は、該蒸発
器内の熱媒の飽和蒸気圧とほぼ等しく、圧力検出・調節
計(16a)及び(16b)の設定値を0℃における熱
媒の飽和蒸気圧以上とすれば、第1熱媒蒸発器(1)内
の熱媒温度は0℃以下にはならず、第1熱媒蒸発器の管
群(1a)内で水が氷結することは全くなく、かつ第1
熱媒蒸発器(1)に供給する前の温い水が供給される第
2熱媒蒸発器の管群(12a)内で氷が生成することも
全くない。
【0094】また、LNGの流量を調節するための圧力
検出・調節計(16a)の設定値をLNGの供給量を設
備の許容最大流量にした時の許容最低値(例えば0℃に
おける熱媒の飽和蒸気圧)に設定し、また水の流量を調
節するための圧力検出・調節計(16b)の設定値を、
LNGの負荷変動時においても熱媒温度が0℃以下にな
らない圧力(例えば1℃における熱媒の飽和蒸気圧)に
設定しておけば、熱媒蒸発器の水管内で氷を生成させる
ことがなく、LNGの負荷変動にも追従し、かつガスタ
ービンの吸気冷却効果を最大にする運用及び前記吸気冷
却水循環ポンプ(25)のポンプ動力を最小化できる運
用が容易に可能となる。
【0095】その理由を更に詳しく説明する。
【0096】いま、水供給量ディマンド信号すなわち水
供給量の設定値を設備上許容される最大流量に設定し、
圧力検出・調節計(16a)の設定値を0℃における熱
媒の飽和蒸気圧に、圧力検出・調節計(16b)の設定
値を1℃における熱媒の飽和蒸気圧に設定し、かつ吸気
冷却水循環ポンプ(25)出口の熱源水温度が所定の温
度に制御されている状態で考える。
【0097】まず、ガスタービンの吸気冷却効果を最大
化する目的でLNG供給量のディマンド信号を最大値に
設定したとすると、第1熱媒蒸発器(1)内の圧力は圧
力検出・調節計(16a)の設定値近くになって熱媒温
度は0℃近くまで低下する。この状態になると、水の流
量を調節するための圧力検出・調節計(16b)の出力
信号は水供給量ディマンド信号より大きくなって、水流
量信号選択器(17)からの出力信号は水供給量ディマ
ンド信号となり、水の供給量は設備上許容される最大流
量(設定値)に制御される。
【0098】一方、LNGの流量を調節するための圧力
検出・調節計(16a)の出力信号は、LNG供給量の
ディマンド信号より小さくなって、LNG流量信号選択
器(15)からの出力信号は圧力検出・調節計(16
a)からの信号となり、LNGの供給量は第1熱媒蒸発
器(1)内の圧力が圧力検出・調節計(16a)の設定
値になるよう制御される。
【0099】このような状態は、水の供給量及びLNG
の供給量が設備上許容される最大流量で、かつ第1熱媒
蒸発器(1)内の熱媒温度も最低温度となっているた
め、この熱媒で冷却される水も低温となる。すなわち、
吸気冷却器(20)に供給される冷却水は、設備上許容
される最大流量であって、かつ設備性能を最大限発揮し
て冷却されたものであり、吸気冷却効果も最大化され
る。また、このような状態は第1熱媒蒸発器(1)の水
管(1a)内の水の流速が最大で氷が生成しにくい条件
であり、かつLNGの負荷も最大となっていてLNGの
負荷上昇もない条件であり、第1熱媒蒸発器(1)内の
熱媒温度を0℃にしても水管内で氷が生成する懸念は全
くない。なお、このような運用を行うと気化NG量が発
電所の燃料消費量以上となることがあるが、この場合は
余剰のNGは他の燃料に流用する。
【0100】次に吸気冷却を必要としない冬場など、L
NGの供給量を発電所の燃料消費量程度に少なくした場
合の系の特性について説明する。
【0101】LNG供給量のディマンド信号を小さい値
に設定したとすると、第1熱媒蒸発器(1)内の圧力は
圧力検出・調節計(16b)の設定値近傍となって熱媒
温度は1℃近くまで上昇し、圧力検出・調節計(16
b)の出力信号は水供給量のディマンド信号より小さく
なって水流量信号選択器(17)からの出力信号は圧力
検出・調節計(16b)からの信号となり、水の供給量
は第1熱媒蒸発器(1)内の圧力が圧力検出・調節計
(16b)の設定値になる必要最小流量で制御される。
【0102】一方、LNGの流量を調節するための圧力
検出・調節計(16a)の出力信号は、LNG供給量の
ディマンド信号より大きくなって、LNG流量信号選択
器(15)からの出力信号はLNG供給量のディマンド
信号となって、LNGの供給量は、LNG供給量のディ
マンド信号で制御される。
【0103】すなわち、本実施例によれば、所定のLN
Gを気化させる熱源水量を必要最少限にすることを可能
にしたものであり、LNGの気化操作に要する動力を節
減することが可能である。特に、吸気冷却を必要としな
い冬場においては、前記〔3〕の手段を用いて熱源水温
度を高めに設定すると、LNGの気化操作に要する動力
の節減効果がさらに向上する。また、LNGの供給量が
設備容量の限界値以下でLNGの負荷上昇が起こり得る
条件下では、第1熱媒蒸発器(1)内の熱媒温度が高い
温度に保持され、かつ熱源水の流量も設備上余裕のある
状態で運用されており、LNGの負荷を上げた場合でも
第1熱媒蒸発器(1)の水管内で氷を生成させることな
くLNGの気化操作が可能となる。
【0104】なお、本実施例では、第1熱媒蒸発器
(1)の水出口(22θ)から連絡する導管(22)→
(27)及び吸気冷却器(20)の水出口(24θ)か
ら連絡する導管(24)→(26)を、所内冷却水冷却
器(39)の水入口(35i)へ連絡する導管(28)
及び水出口(32θ)へ連絡する導管(29)へそれぞ
れ連通したものとして説明したが、上記導管(27),
(26),(28)及び(29)の途中にそれぞれ必要
に応じて流量制御弁または流量調整弁を介装し、各流量
制御弁または流量調整弁を相互に関連づけて制御または
調整すれば、発電所の稼働状況に応じた多彩な流量分布
の制御・調整が可能であり、そのような応用例が本発明
の技術的思想の範囲に包含されることは勿論である。
【0105】なおまた、本発明は上記実施例に限定され
ることなく、特許請求の範囲に示す本発明の範囲内で、
その具体的構成に種々の変更を加えてよいことはいうま
でもない。
【0106】
【発明の効果】以上詳細に説明したことからも明らかな
ように、本発明によれば次の効果が得られる。
【0107】(ア)天然ガス焚きガスタービン複合サイ
クル発電所の燃料用LNGの冷熱を利用してガスタービ
ンの吸気を冷却することが可能となり、発電所の夏場の
出力低下を防止することができる。
【0108】(イ)発電所の燃料用LNGの気化熱源と
して、ガスタービンの吸気を冷却して得られる熱源のみ
ならず、発電所の機器類を冷却して得られる良質な熱源
及び発電所に必要不可欠な所内冷却水冷却器の海水から
の入熱を必要に応じて利用できるようにしたので、冬場
においても発電所が必要とする量のLNGを安定して気
化させることができるとともに、LNGの気化操作に要
する動力及び補助熱源を節減することができる。
【0109】(ウ)LNG気化設備と発電設備との熱の
授受、すなわち上記(ア),(イ)を行うのに所内冷却
水の閉ループ系が使用されるため、海水をLNGの気化
熱源に使用する従来のLNG気化設備のような海水の取
水・排水設備等の特殊な設備の設置、海生物の寄生・付
着に対するそれら設備のメインテナンス、公共海域への
冷水・温水の流出等々、海水利用に伴う問題点が回避で
きるばかりでなく、閉ループ系であるため、所内冷却水
の水質保全も容易である。
【0110】(エ)熱源水とLNGとの熱交換を不燃性
の熱媒を介して行うことにより、LNG気化設備から、
系外、特に発電設備への可燃性ガス漏洩が防止され、上
記(ア),(イ),(ウ)を実施する上で発電所の安全
が確保される。
【0111】(オ)本発明のLNG気化設備は、発電所
の燃料に適した気化天然ガスを、発電所の負荷変動に追
従して、必要量いつでも発生でき、かつ設備の正常操業
を阻害する設備内での水の氷結といった懸念が解消され
ており、信頼性の高い発電用燃料設備を提供したことに
なる。すなわち、本発明は性能、安全性及び経済性に優
れ、公共性の高い発電設備として最適な天然ガス焚きガ
スタービン複合サイクル発電所の燃料用LNG気化装置
を提供するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の半分を示す系統図。
【図2】本発明の一実施例の残りの半分を示す系統図。
【図3】LNGの冷熱を利用してガスタービンの吸気冷
却を行う従来の手段を示す系統図。
【図4】従来のLNG気化装置を示す系統図。
【符号の説明】
(1) 第1熱媒蒸
発器 (1a),(12a),(39a) 伝熱管群 (A) 熱媒 (2),(10) 胴体 (3) 第1LNG
気化器 (3a),(4a),(11a) U字形管群 (4) 第2LNG
気化器 (5) 熱媒蒸気導
管 (5i) 熱媒蒸気供
給口 (5θ) 熱媒蒸気排
出口 (6) 熱媒導管 (6i) 熱媒供給口 (6θ) 熱媒排出口 (7) LNG供給
管 (7i),(8i),(9i) LNG供給
口 (8),(9) LNG導管 (8θ),(9θ) LNG排出
口 (11) 第3LNG
気化器 (12) 第2熱媒蒸
発器 (13) 気化NG導
管 (13θ) 気化NG排
出口 (14) LNGの流
量調節計 (14a) LNGの流
量検出器 (14b) LNGの流
量制御弁 (15) LNG流量
信号選択器 (16a),(16b) 圧力検出・
調節計 (17) 水流量信号
選択器 (18) 水の流量調
節計 (18a) 水の流量検
出器 (18b) 水の流量制
御弁 (19) ガスタービ
ンの吸気ダクト (19i) 空気流入口 (19θ) 空気流出口 (20) 吸気冷却器 (20a) フィン付伝
熱管群 (21) ガスタービ
ン設備 (21a) 空気圧縮機 (21b) 燃焼器 (21c) ガスタービ
ン (22),(23),(24),(26) 水の導管 (27),(28),(29),(32) 水の導管 (33),(35),(36),(38) 水の導管 (22i),(23i),(24i) 水供給口 (33i),(35i) 水供給口 (22θ),(23θ),(24θ) 水排出口 (32θ),(35θ) 水排出口 (25) 吸気冷却水
循環ポンプ (30),(37) 温度検出・
調節計 (30a),(30b),(37a) 流量制御弁 (37b) 流量制御弁 (31) 発電所の機
器類 (34) 所内冷却水
循環ポンプ (39) 所内冷却水
冷却器 (40),(41) 海水の導管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 牧原 洋 広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱 重工業株式会社広島研究所内 (72)発明者 吉田 圭二郎 東京都千代田区丸の内二丁目5番1号 三 菱重工業株式会社内 (72)発明者 矢嶋 春喜 兵庫県高砂市荒井町新浜二丁目1番1号 三菱重工業株式会社高砂製作所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属壁を隔てて熱媒蒸気でLNGを加熱
    するとともにその熱媒蒸気を冷却し凝縮させるLNG気
    化器と;該LNG気化器で冷却され凝縮した前記熱媒液
    を水で加熱して蒸発させ前記熱媒蒸気を発生させるとと
    もに前記水を冷却する熱媒蒸発器と;該熱媒蒸発器で冷
    却された前記水により天然ガス焚きガスタービン複合サ
    イクル発電所のガスタービン吸気を冷却する吸気冷却器
    と;前記発電所の機器類を冷却するための水を海水によ
    って冷却する所内冷却水冷却器と;該所内冷却水冷却器
    に前記発電所の機器類を冷却した後の水を冷却する所内
    冷却水循環ポンプの水出口を前記所内冷却水冷却器の水
    入口に連通する管路と;前記所内冷却水循環ポンプの水
    出口を前記所内冷却水冷却器をバイパスして前記発電所
    の機器類に連通する管路と;前記吸気冷却器の水出口を
    前記熱媒蒸発器の水入口に連通する管路と;前記所内冷
    却水循環ポンプの水出口を前記熱媒蒸発器の水入口に連
    通する管路と;前記熱媒蒸発器の水出口を前記吸気冷却
    器の水入口に連通する管路と;前記熱媒蒸発器の水出口
    及び前記吸気冷却器の水出口の少くともいずれか一方を
    前記所内冷却水冷却器の水入口及び水出口の少くともい
    ずれか一方に連通する管路とを備えたことを特徴とする
    天然ガス焚きガスタービン複合サイクル発電所の燃料用
    LNG気化装置。
  2. 【請求項2】 前記熱媒が1,2,2,2−デトラフル
    オロエタン〔HFC−134a〕であることを特徴とす
    る請求項1記載の天然ガス焚きガスタービン複合サイク
    ル発電所の燃料用LNG気化装置。
  3. 【請求項3】 前記所内冷却水循環ポンプの水出口を前
    記所内冷却水冷却器の水入口に連通する管路及び前記所
    内冷却水循環ポンプの水出口を前記所内冷却水冷却器を
    バイパスして前記発電所の機器類に連通する管路の少く
    ともいずれか一方に設けられた所内冷却水温度調節用流
    量制御弁と、前記発電所の機器類を冷却するための水の
    温度を検出する温度検出計と、該温度検出計の検出値に
    基づいて前記所内冷却水温度調節用流量制御弁の開度を
    調節する手段とを備えたことを特徴とする請求項1また
    は請求項2記載の天然ガス焚きガスタービン複合サイク
    ル発電所の燃料用LNG気化装置。
  4. 【請求項4】 前記吸気冷却器の水出口を前記熱媒蒸発
    器の水入口に連通する管路及び前記所内冷却水循環ポン
    プの水出口を前記熱媒蒸発器の水入口に連通する管路の
    少くともいずれか一方に設けられた熱媒蒸発器供給水温
    度調節用流量制御弁と、前記熱媒蒸発器に供給される水
    の温度を検出する温度検出計と、該温度検出計の検出値
    に基づいて前記熱媒蒸発器供給水温度調節用流量制御弁
    の開度を調節する手段とを備えたことを特徴とする請求
    項1、請求項2または請求項3記載の天然ガス焚きガス
    タービン複合サイクル発電所の燃料用LNG気化装置。
  5. 【請求項5】 上方部分には熱媒蒸発気相を有し、下方
    部分には熱媒液相を有する第1熱媒蒸発器胴体内の前記
    液相部に収容した第1熱媒蒸発器と;前記第1熱媒蒸発
    器の設置位置より高い位置に設置され、上方部分を前記
    第1熱媒蒸発器胴体内の熱媒蒸気相に連通する管路で結
    ばれ、下方部分を前記第1熱媒蒸発器胴体内の熱媒液相
    に連通する管路で結ばれた胴体内に収容した第1LNG
    気化器及び第2LNG気化器と;熱媒を封入した胴体内
    の上部の熱媒蒸気相部に収容した第3LNG気化器と;
    前記熱媒を封入した胴体内の下部の熱媒液相部に収容し
    た第2熱媒蒸発器と;前記第1LNG気化器のLNG出
    口を前記第2LNG気化器のLNG入口に連通する管路
    と;前記第2LNG気化器のLNG出口を前記第3LN
    G気化器のLNG入口に連通する管路と;前記第2熱媒
    蒸発器の水入口を前記吸気冷却器の水出口、及び前記所
    内冷却水循環ポンプの水出口に連通する管路と;前記第
    2熱媒蒸発器の水出口を前記第1熱媒蒸発器の水入口に
    連通する管路と;前記第1熱媒蒸発器の水出口を前記吸
    気冷却器の水入口に連通する管路とを備えたことを特徴
    とする請求項1、請求項2、請求項3または請求項4記
    載の天然ガス焚きガスタービン複合サイクル発電所の燃
    料用LNG気化装置。
  6. 【請求項6】 前記第1熱媒蒸発器内の圧力を検出して
    制御信号を出力する圧力検出・調節計と、同圧力検出・
    調節計の出力信号と水供給量のディマンド信号とを入力
    して、そのうちの何れか小さい方の信号を水供給量の設
    定信号として出力する水流量信号選択器と、前記第1熱
    媒蒸発器に供給される水の流量を検出する水流量検出器
    と、同水流量検出器の検出信号と前記水流量信号選択器
    の出力信号とを入力して水流量制御信号を出力する水流
    量調節計と、同水流量調節計の出力信号により制御され
    る前記第1熱媒蒸発器への水供給量制御弁とで構成され
    る水供給量制御手段と;前記第1熱媒蒸発器内の圧力を
    検出して制御信号を出力する圧力検出・調節計と、同圧
    力検出・調節計の出力信号とLNG供給量のディマンド
    信号とを入力して、そのうちの何れか小さい方の信号を
    LNG供給量の設定信号として出力するLNG流量信号
    選択器と、前記第1LNG気化器に供給されるLNGの
    流量を検出するLNG流量検出器と、同LNG流量検出
    器の検出信号と前記LNG流量選択器の出力信号とを入
    力してLNG流量制御信号を出力するLNG流量調節計
    と、前記第1LNG気化器のLNG入口に設けられ前記
    LNG流量調節計の出力信号により制御されるLNG流
    量制御弁とで構成されるLNG供給量制御手段とを備え
    たことを特徴とする請求項5記載の天然ガス焚きガスタ
    ービン複合サイクル発電所の燃料用LNG気化装置。
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