JP3504771B2 - 天然ガス焚きガスタービンコンバインドサイクル発電所の燃料用液化天然ガスの気化装置 - Google Patents

天然ガス焚きガスタービンコンバインドサイクル発電所の燃料用液化天然ガスの気化装置

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JP3504771B2
JP3504771B2 JP9512795A JP9512795A JP3504771B2 JP 3504771 B2 JP3504771 B2 JP 3504771B2 JP 9512795 A JP9512795 A JP 9512795A JP 9512795 A JP9512795 A JP 9512795A JP 3504771 B2 JP3504771 B2 JP 3504771B2
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  • Filling Or Discharging Of Gas Storage Vessels (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は天然ガス焚きガスタービ
ン複合サイクル発電所の燃料用LNG(液化天然ガス)
の気化装置に関し、さらに詳しくは、発電所のガスター
ビンの吸気を冷却して得られる熱や同発電所の機器類を
冷却して得られる熱を利用して、発電所が必要とする量
のLNGを気化させるとともに、そのLNGの冷熱を利
用してガスタービンの吸気を冷却してガスタービンの出
力を向上させる装置を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】LNGを燃料とする発電所は、エネルギ
ーを有効利用する上から、近年ガスタービンと蒸気ター
ビンを併用したガスタービン複合サイクル発電所が主流
となってきている。
【0003】図5に天然ガス焚き複合サイクル発電設備
における従来のLNG気化系統の一例を示す。この図に
おいて、LNGタンク(01)を出たLNGはLNG加
圧ポンプ(02)により加圧されてLNG気化器(0
3)に供給され、ここで海水ポンプ(04)から供給さ
れる海水により加熱され、気化してNG(天然ガス)に
なった後に、発電所(05)の燃料として例えばガスタ
ービン燃焼器に供給される。
【0004】次に図6は、天然ガス焚き複合サイクル発
電設備における従来のガスタービン吸気冷却水系統の一
例を示す図である。この図において、LNG気化器(0
11)でLNGの冷熱を利用して冷却されて温度が降下
したガスタービン吸気冷却水は、ガスタービン吸気冷却
水循環ポンプ(012)で加圧されており、ガスタービ
ン吸気冷却器(013)でガスタービン発電装置(01
4)の軸流空気圧縮機(015)に流入するガスタービ
ン吸気を冷却して昇温し、LNG気化器(011)に還
流する循環系路(016)となっている。LNGは、L
NG気化器(011)で気化されることによりNGとな
って、ガスタービン燃焼器(017)に供給されて燃焼
し、その燃焼ガスがガスタービン(018)に送られて
発電機(019)が駆動される。空気圧縮機(15)の
吸引空気量は容積流量が一定なので、大気温度が高くな
ると吸引される空気の質量流量が小さくなってガスター
ビンの出力が低下するが、LNG冷熱で吸気を冷却する
ことにより、夏場に発電能力が低下するのを防止する。
【0005】このようにLNG冷熱により冷却水を介し
てガスタービン吸気を冷却する方法は、ガスタービン吸
気冷却器(013)内にLNG伝熱管を設置するLNG
直接利用方式に比べて、次のような特長がある。
【0006】1)伝熱面表面温度を0℃以上に保つこと
ができるから、伝熱面表面への着霜・着氷がなく、その
除去対策が不要となる。
【0007】2)ガスタービン吸気中にLNGやNGが
混入するトラブルが発生する懸念がないから、爆発燃焼
の心配がない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】以上述べた従来のLN
G焚き複合サイクル発電設備にあっては、次に述べるよ
うな問題があった。
【0009】まず、図5に示された従来のLNG気化系
統にあっては、次の問題があった。
【0010】1)LNG気化器(03)の熱源として大
量の海水を必要とするため、海水ポンプ(04)や取水
設備を初めとする大容量の海水供給設備が必要であり、
LNG気化設備の構成が非常に複雑となる。
【0011】2)海水供給設備の接水部には海棲生物の
付着や材料の腐蝕等の問題が発生し易く、これがLNG
気化設備の保守作業を煩雑化かつ長期化させる原因にな
る。
【0012】3)LNG気化器(03)を出た海水は海
洋に放流されるが、低温であるため生態系に何らかの影
響を及ぼすこととなり、LNG気化設備の立地における
ひとつの制約条件となる。
【0013】次に、図6に示された従来のガスタービン
吸気冷却水系統にあっては、次の問題があった。
【0014】1)大気温度または相対温度の低下に伴っ
て、ガスタービン吸気冷却器(013)における熱交換
量が減少すると、同吸気冷却器(013)の出口冷却水
温度は低下する。その結果、LNG気化器(011)の
気化能力が低下し、ガスタービン発電装置(014)の
燃焼器(017)へNGを安定して供給することができ
なくなる。
【0015】2)冬場など、ガスタービン吸気の冷却を
行なう必要がない場合には、LNG気化器(011)の
加熱源がなくなるため、このガスタービン吸気冷却用L
NG気化器(011)とは別個に、海水等を熱源とする
LNG気化器を設置しなければならなくなる。
【0016】3)LNG気化器(011)において水と
LNGとの間で直接熱交換するので、水が氷結する危険
性が極めて高くなる。もし氷結が生じた場合は、熱交換
器内の閉塞のみならず、氷片によるエロージョンの恐れ
もある。
【0017】4)ガスタービン燃焼器(017)に供給
される気化天然ガスの圧力は通常20〜50kg/cm2(G)
の高圧を必要とするため、LNG気化器(011)内の
LNGもそれ以上の圧力で操作する必要がある。したが
って、もし万一LNG気化器(011)内にピンホール
程度の欠陥が発生した場合でも、水中に可燃性のLNG
が漏洩することになり発電所の保安上重大な問題とな
る。
【0018】本発明の目的は、天然ガス焚きガスタービ
ン複合サイクル発電所が必要とする量の燃料用LNGを
常時気化でき、かつそのLNGの冷熱を利用するガスタ
ービンの吸気冷却を可能として、夏場などにおける発電
所の発電能力の低下を防止でき、しかも安全性と経済性
に優れたLNG気化装置を提供することにある。この目
的を達成するためには次の課題を解決する必要がある。
【0019】 発電所の安全確保上、系外に可燃性ガ
スを漏洩させない対策と、少量の漏洩でも容易に検出で
きる方策がとられていること。
【0020】 熱媒体の氷結など、気化設備の正常操
業を阻害する要因を排除できること。
【0021】 発電所の負荷変動に追従して、必要と
するLNGの全量を気化できること。
【0022】 気化天然ガスの温度は、発電設備の保
全上、−5℃以上好ましくは0℃以上であること。
【0023】 ガスタービンの吸気を冷却するための
熱媒体は、LNG気化設備で所定の一定温度に冷却され
ていること。
【0024】 ガスタービンの吸気を冷却して得られ
る熱が、発電所の燃料用LNGの気化熱源として利用で
きること。
【0025】 発電所が必要とするLNGを全量気化
するのに要する熱を賄うことのできる安価な熱源が準備
されており、かつその熱源はガスタービンの吸気を冷却
して得られる熱の補助熱源としていつでも使用できるこ
と。
【0026】 熱を輸送するための熱媒体が、安価に
入手できるか、あるいは消耗されない方策が採られてお
り、かつ熱の輸送動力が必要最小限となる方策がとられ
ていること。
【0027】
【課題を解決するための手段】本発明の発明者らは、前
記課題を解決するための手段として、次の[1]ないし
]に示される天然ガス焚きガスタービンコンバイン
ドサイクル発電所の燃料用液化天然ガスの気化装置を提
案するものである。
【0028】[1]固体壁をへだてて熱媒蒸気でLNG
を加熱し気化させるとともに上記熱媒蒸気を冷却し凝縮
させるLNG気化器と、上記LNG気化器で冷却され凝
縮した上記熱媒を水で加熱して蒸発させ上記LNG気化
器へ送り出すとともに上記水を冷却する熱媒蒸発器と、
上記熱媒蒸発器で冷却された上記水によりガスタービン
吸気を冷却するとともに加熱された上記水を上記熱媒蒸
発器へ送り出す吸気冷却器と、上記吸気冷却器の水入口
および/または水出口をプラント内冷却水冷却器の水出
口に連通する管路と、上記プラント内冷却水冷却器の水
入口を上記熱媒蒸発器の水入口に連通する管路と、上記
プラント内冷却水冷却器の水出口から発電所内機器類を
経て同プラント内冷却水冷却器の水入口まで循環する発
電所内冷却水循環系を形成する管路と、上記LNG気化
器に供給されるLNGの流量を検出するLNG流量検出
器、同LNG流量検出器の検出信号とLNG供給量のデ
ィマンド信号とを入力してLNG流量制御信号を出力す
るLNG流量調節計、並びに上記LNG気化器のLNG
入口に設けられ上記LNG流量調節計の出力信号により
制御されるLNG流量制御弁で構成されるLNG供給量
制御手段と、 上記熱媒蒸発器内の熱媒圧力を検出する
圧力検出計と共働し、同圧力検出計で検出される信号が
下限設定値となった場合に上記LNG気化器へのLNG
供給量の上限値信号となるようにその時の上記LNG流
量調節計の出力信号で上記LNG流量制御弁へ行く信号
を制限するLNG流量制御弁開度上限信号選択器とを備
えたことを特徴とする天然ガス焚きガスタービンコンバ
インドサイクル発電所の燃料用液化天然ガスの気化装
置。
【0029】
【0030】
【0031】
【0032】
【0033】
【0034】[上記熱媒蒸発器内の熱媒圧力を検出
する圧力検出計と共働し、同圧力検出計で検出される信
号が下限設定値となった場合に上記LNG気化器へのL
NG供給量の上限値信号となるようにその時の上記LN
G流量調節計の出力信号で上記LNG流量制御弁へ行く
信号を制限するLNG流量制御弁開度上限信号選択器に
代えて、上記熱媒蒸発器内の熱媒の圧力を検出する圧力
検出計と共働し、同圧力検出計で検出される信号が設定
値以下の範囲において、上記LNG流量調節計の出力信
号に優先させて上記圧力低下信号を上記LNG流量制御
弁に与える優先信号選択器とを備えたことを特徴とする
上記[]記載の天然ガス焚きガスタービンコンバイン
ドサイクル発電所の燃料用液化天然ガスの気化装置。
【0035】[固体壁をへだてて熱媒蒸気でLNG
を加熱し気化させるとともに上記熱媒蒸気を冷却し凝縮
させるLNG気化器と、上記LNG気化器で冷却され凝
縮した上記熱媒を水で加熱して蒸発させ上記LNG気化
器へ送り出すとともに上記水を冷却する熱媒蒸発器と、
上記熱媒蒸発器で冷却された上記水によりガスタービン
吸気を冷却するとともに加熱された上記水を上記熱媒蒸
発器へ送り出す吸気冷却器と、上記吸気冷却器の水入口
および/または水出口をプラント内冷却水冷却器の水出
口に連通する管路と、上記プラント内冷却水冷却器の水
入口を上記熱媒蒸発器の水入口に連通する管路と、上記
プラント内冷却水冷却器の水出口から発電所内機器類を
経て同プラント内冷却水冷却器の水入口まで循環する発
電所内冷却水循環系を形成する管路と、上記熱媒蒸発器
の出口水温を検出する蒸発器出口水温検出器、同蒸発器
出口水温検出器の検出値および制御目標値から上記熱媒
蒸発器への水供給量の補正値を演算しフィードバック補
正信号として出力する温度調節計、上記熱媒蒸発器の入
口水温を検出する蒸発器入口水温検出器、同蒸発器入口
水温検出器の検出値および制御目標値及びLNG供給量
のディマンド信号から熱収支式により上記熱媒蒸発器へ
の水供給量を演算し先行信号として出力する演算器、
記先行信号および上記フィードバック補正信号を加算し
上記熱媒蒸発器への水供給量の制御目標値として出力す
る加算器、上記熱媒蒸発器に供給される水の流量を検出
する水流量検出器、同水流量検出器の検出信号および上
記加算器の出力信号を入力して水流量制御信号を出力す
る水流量調節計、並びに同水流量調節計の出力信号を受
けて上記熱媒蒸発器への水供給量を調節する水流量制御
弁で構成される熱媒蒸発器出口水温制御手段を備えたこ
とを特徴とする天然ガス焚きガスタービンコンバインド
サイクル発電所の燃料用液化天然ガスの気化装置。
【0036】[]上記熱媒蒸発器内の熱媒圧力を検出
する圧力検出計と、同圧力検出計で検出される圧力が下
限設定値となった場合に上記熱媒蒸発器への水供給量の
下限値信号となるようにその時の上記水流量調節計の出
力信号で上記水流量制御弁へ行く信号を制限する水流量
制御弁開度下限値信号選択器とから構成される熱媒蒸発
器内熱媒圧力制御手段を備えたことを特徴とする上記
]記載の天然ガス焚きガスタービンコンバインドサ
イクル発電所の燃料用液化天然ガスの気化装置。
【0037】[]上記熱媒蒸発器内の熱媒圧力を検出
する圧力検出計と、同圧力検出計で検出される信号が設
定値以下の範囲において、上記水流量調節計の出力信号
に優先させて上記圧力低下信号を上記水流量制御弁に与
える優先信号選択器とから構成される熱媒蒸発器内熱媒
圧力制御手段を備えたことを特徴とする上記[]記載
の天然ガス焚きガスタービンコンバインドサイクル発電
所の燃料用液化天然ガスの気化装置。
【0038】
【作用】
1)上記解決手段[1]においては、熱源水で加熱され
蒸発した熱媒によってLNGを加熱し気化させるので、
熱源水循環系にLNGが漏洩する恐れはない。
【0039】また上記熱源水によりガスタービン吸気を
冷却するので、大気温度が高い場合でも、ガスタービン
の出力低下を防止できる。そして加熱された上記熱源水
は熱媒の加熱に用いられるので、ガスタービンの吸気を
冷却して得られる熱は間接的にLNGの加熱・気化に利
用される。
【0040】更にプラント内で冷却水として使用された
水を上記熱媒の加熱に使用できるので、大気温度が低い
場合でも、ガスタービンの吸気を冷却して得られる熱の
補助熱源として、いつでもLNGの気化に利用できる。
【0041】
【0042】
【0043】
【0044】更にまた、LNG流量検出器の検出信号と
LNG供給量のデマンド信号とに基づいてLNG流量制
御弁を制御するので、プラントの負荷変動に応じて、常
にプラントが必要とする量のLNGを供給することがで
きる。そして熱媒蒸発器内の熱媒圧力を検出し、その検
出した圧力が下限設定値となった場合に、その時のLN
G流量調節計の出力信号がLNG気化器へのLNG供給
量の上限値となって、LNG流量制御弁へ行く信号を制
限するので、熱媒蒸発器における熱源水の氷結やLNG
気化器へのLNGの供給遮断という事態が防止される。
【0045】)上記解決手段[2]においては、熱媒
蒸発器内の熱媒圧力を検出し、その検出した圧力信号が
設定値以下の範囲において、LNG流量調節計の出力信
号に優先させて上記圧力低下信号をLNG流量制御弁に
与えるので、熱媒蒸発器における熱源水の氷結やLNG
気化器へのLNGの供給遮断という事態が防止される。
【0046】)上記解決手段[]においては、LN
G流量の変化に対応して熱媒蒸発器への熱源水供給量の
制御目標値を演算し、水流量検出器で検出された流量が
その制御目標値と等しくなるように、流量調節計で水流
量制御弁を調節するので、プラントに必要なLNGの気
化に要する熱源水を迅速に供給でき、また熱媒蒸発器で
冷却される熱源水の温度が、ガスタービンの吸気冷却に
利用できる所定の温度になるように、熱源水量を調節す
ることができる。
【0047】)上記解決手段[],[]において
は、熱媒蒸発器内の熱媒圧力を検出し、その検出した圧
力が下限設定値となった場合に、その時の水流量調節計
の出力信号が熱媒蒸発器への水供給量の下限値信号とな
って、水流量制御弁へ行く信号を制限するか、あるいは
また、検出した上記圧力信号が設定値以下の範囲におい
て、水流量調節計の出力信号に優先させて上記圧力低下
信号を水流量制御弁に与えるかするので、LNGの急激
な負荷変化があるような場合でも、熱媒の温度は許容最
低温度以下にはならず、熱媒蒸発器内で熱源水が氷結す
る懸念はない。
【0048】
【実施例】図1は本発明の一実施例を示す系統図であ
る。
【0049】図1中(1)は胴内に伝熱管群(1a)が
配設された熱媒蒸発器である。この熱媒蒸発器(1)の
胴側に収容された熱媒(A)は、熱源水供給管(26)
を通って水供給口(26b)から伝熱管群(1a)内へ
流れる熱源水により加熱されて蒸発する。蒸発した熱媒
蒸気は、熱媒蒸気排出口(5a)から排出される。伝熱
管群(1a)内を流れて管外の熱媒(A)の蒸発潜熱に
より冷却された水は、水排出口(24a)から排出され
る。
【0050】(2),(3),(4)はそれぞれ胴内に
U字形管群(2a),(3a),(4a)が配設された
LNG気化器である。これらLNG気化器(2),
(3),(4)の胴側(U字形管外部)には、前記熱媒
蒸発器(1)で蒸発した熱媒蒸気が導管(5)を経て熱
媒蒸気供給口(5b)から導入される。一方LNGは、
LNG供給管(7)を通ってまず第1のLNG気化器
(2)にLNG供給口(7b)から導入され、続いてL
NG排出口(8a)、LNG導管(8)を通ってLNG
供給口(8b)から第2のLNG気化器(3)に、更に
LNG排出口(9a)、LNG導管(9)を通ってLN
G供給口(9b)から第3のLNG気化器(4)に順次
導入されて、各LNG気化器において熱媒蒸気で加熱さ
れ、第3のLNG気化器(4)のLNG排出口(10
a)において最終的に−5℃(好ましくは0℃)以上の
気化天然ガスとなり、気化天然ガス(NG)導管(1
0)を通って発電所に設置されたガスタービン(20)
の燃焼器(20b)に供給される。
【0051】LNG気化器(2),(3),(4)と前
記熱媒蒸発器(1)およびそれらの周辺機器でLNG気
化設備を構成する。LNG気化器(2),(3),
(4)は、熱媒蒸発器(1)の設置位置より高い位置に
設置されて、LNG気化器(2),(3),(4)と熱
媒蒸発器との間で熱媒の自己循環流が形成される。すな
わち、熱媒蒸発器(1)で気化した熱媒蒸気は、LNG
気化器(2),(3),(4)においてLNGと熱交換
することにより凝縮液化するが、凝縮液化したその熱媒
液は、熱媒液排出口(6a)から排出され、熱媒液導管
(6)を通ってヘッド差(重力)により蒸発器(1)の
熱媒液流入口(6b)へ還流される。
【0052】LNG気化器を設ける目的は、−100℃
以下の極低温のLNGを熱媒で加熱して、発電所の燃料
に供し得る気化天然ガスを得ることであり、その構成基
数は任意に選定することができるが、2基以上とするの
が好ましい。その理由は、基数を少なくした場合、LN
G気化器1基あたりの伝熱面積を大きくせざるを得ず、
それに伴って管板が大きくなり、熱応力対策上の問題が
生じるからである。また、気化器内の管群をU字形管に
したのは、熱収縮による変形を防止するためである。
【0053】LNG気化器へ熱媒蒸気を導入する方法
は、図1に示される並列導入方法のみならず、直列導入
方法すなわちLNG気化器(4)を出た熱媒をLNG気
化器(3)に、LNG気化器(3)を出た熱媒をLNG
気化器(2)に導入する方法等も採用することができ
る。
【0054】熱媒(A)は、熱媒蒸発器で気化しLNG
気化器で液化するというような、いわゆる気化設備の操
業条件下で気液の相変化をし、これに伴って熱を移動さ
せる物質である必要がある。また凝固点が低く、不燃性
で、毒性がなくかつ地球環境保全上問題のない物質が好
ましい。このような物質として例えば1,2,2,2−
テトラフルオロエタン(HFC−134a)を使用する
のが適当である。すなわちHFC−134aの凝固点は
−101℃と低く、極低温のLNGを気化させる場合に
おいても、LNG気化器においてHFC−134aが凝
固して正常操業を阻害する懸念は全くない。LNG気化
設備の正常操業を阻害する最大の懸念は、熱媒蒸発器に
おける熱源水の氷結であるが、この問題は後述の手段を
用いて熱媒蒸発器内の熱媒温度を0℃以上に保持するこ
とにより解決できる。
【0055】次に、ガスタービンの吸気を冷却して得ら
れる熱をLNGの気化熱源として利用するとともに、L
NGの冷熱で冷却された冷熱源水をガスタービンの吸気
冷却に使用する系について説明する。図1において、ガ
スタービン(20)の空気圧縮機(20a)の吸気ダク
ト(21)には、ガスタービンの吸気を冷却するための
吸気冷却器(22)が空気流入口(21b)および空気
流出口(21a)で接続されている。この吸気冷却器
(22)と前記熱媒蒸発器(1)とは、吸気冷却水循環
ポンプ(23)を介して導管(24),(25)および
(26)で連結され、循環系が形成されている。
【0056】すなわち吸気冷却器(22)は、胴体の一
面に空気流入口(21b)、その空気流入口(21b)
の対面には水との熱交換によって冷却された空気の流出
口(21a)がそれぞれ設けられ、この空気流出口が前
記ガスタービン(20)の圧縮機(20a)入口に連通
している。またこの吸気冷却器(22)の胴体内部に
は、水を流すフィン付伝熱管群(22a)が配設され、
このフィン付伝熱管群(22a)が水供給口(24b)
および水排出口(25a)に連通している。そして、水
排出口(25a)が前記熱媒蒸発器(1)の水供給口
(26b)に水循環ポンプ(23)を介して導管(2
5),(26)で接続され、その熱媒蒸発器(1)の水
排出口(24a)が吸気冷却器(22)の水供給口(2
4b)に導管(24)で接続されて、ガスタービン(2
0)の吸気冷却水循環系を構成している。
【0057】吸気冷却器(22)においてガスタービン
(20)の空気圧縮機(20a)の吸気で加熱された水
は、水排出口(25a)から導管(25)を通って吸気
冷却水循環ポンプ(23)に吸引され、更に導管(2
6)を通って熱媒蒸発器(1)の水供給口(26b)か
ら熱媒蒸発器(1)内の伝熱管群(1a)内に供給され
る。熱媒蒸発器(1)内において、熱媒の蒸発熱で所定
温度まで冷却された水は、熱媒蒸発器(1)の水排出口
(24a)から排出され、導管(24)を通って吸気冷
却器(22)の水供給口からフィン付管群(22a)に
供給されて、ガスタービン(20)の吸気を冷却する。
こうして夏場におけるガスタービンの出力低下を防止す
ることができる。
【0058】吸気冷却器(22)の伝熱管としては種々
の形式のものが選定できるが、空気の流通圧損が小さ
く、かつ吸気冷却器単位容量あたりの伝熱面積が大きく
とれるフィン付管が最も適している。熱媒蒸発器(1)
出口の熱源水すなわちガスタービン吸気冷却用冷却水の
温度は、0〜10℃の範囲から選定するのがよい。0℃
以下では熱媒蒸発器(1)内で熱源水が氷結する危険が
あり、10℃以上ではガスタービンの吸気冷却器(2
2)が大きくなるばかりでなく、吸気冷却水循環ポンプ
(23)の消費動力も大きくなるからである。
【0059】大気温が低くなると、ガスタービンの吸気
を冷却して得られる熱だけでは、発電所が必要とするL
NGを全量気化することが不可能となる。この対策とし
て本実施例では、冬場におけるLNGの気化熱源とし
て、ガスタービンの吸気を上記のように冷却して得られ
る熱だけでなく、発電所の機器類を冷却して得られる
熱、すなわち従来全く利用されていなかった安価な熱源
を利用するのである。
【0060】発電所の機器類を冷却する通常の手段は図
1中にも示されている。すなわち図1において、(3
0)は発電所の機器類、(34)は所内冷却水循環ポン
プ、(35)は所内冷却水冷却器をそれぞれ示す。これ
らの機器は導管(31),(32)および(33)で連
結されて所内冷却水循環系を形成している。発電所の機
器類(30)を冷却することにより加熱された所内冷却
水は、導管(32)を通って所内冷却水循環ポンプ(3
4)に吸引された後、所内冷却水冷却器(35)に圧送
され、導管(36)から流入し導管(37)を経て流出
する海水により冷却された後、再び発電所の機器類(3
0)の冷却に利用される。
【0061】本実施例においては、この所内冷却水循環
系と前述のガスタービン吸気冷却水循環系とを、導管
(28)と導管(27)および/または導管(27a)
とで連通させたもので、これによって発電所の機器類
(30)を冷却して得られる熱が、熱媒(A)を介して
間接的にLNGの気化熱源として利用できることとな
る。具体的には、前記吸気冷却器(22)の水排出口
(25a)を水循環ポンプ(23)に連結した導管(2
5)と、所内冷却水冷却器(35)入口部の導管(3
3)とを、導管(28)により連通させるとともに、上
記導管(25)および/または前記熱媒蒸発器(1)の
水排出口(24a)を吸気冷却器(22)の水供給口
(24b)に連結した導管(24)と、所内冷却水冷却
器(35)出口部の導管(31)とを、導管(27
a),(27)により連通させる。
【0062】本実施例ではまた、所内冷却水冷却器(3
5)入口と水循環ポンプ(23)とを連通する上記導管
(28)に流量制御弁(29a)を設けるとともに、水
循環ポンプ(23)の出口(熱媒蒸発器(1)の入口)
に設けた温度検出・調節計(29)の検出値に基づい
て、この流量制御弁(29a)の開度を制御する。これ
により、発電所の機器類(30)を冷却するために設け
られた所内冷却水循環系から、ガスタービン吸気冷却器
(22)と熱媒蒸発器(1)との間の吸気冷却水循環系
に供給する水の流量を、熱媒蒸発器(1)に供給される
水の温度が所定の値になるように調節する。
【0063】こうすることにより、ガスタービンの吸気
を冷却して得られる熱の補助熱源として所内冷却水が使
用でき、かつ熱媒蒸発器(1)に供給する熱源水温度を
一定に制御することができるので、安定したLNGの気
化操作が可能となる。例えば1650 MWクラスの天然ガス
焚きガスタービン複合サイクル発電所においては、燃料
用LNGの全量を気化させるのに要する熱量が5×107
kcal/hr以下であるのに対し、発電所の機器類を所内冷
却水循環系で冷却して得られる熱は6×107 〜8×107
kcal/hrであり、また機器類を冷却した後の所内冷却水
温度は 30 ℃〜45 ℃と高いので、良質なLNGの気化
熱源だといえる。
【0064】なお、流量制御弁(29a)の調節には、
その流量制御弁の上流に流量検出器(図示せず)を設け
るとともに流量調節計(図示せず)を設置し、その流量
調節計を用いて、温度調節計(29)の出力信号と流量
検出器の検出信号が一致するように流量制御弁(29
a)を調節する、いわゆるカスケード制御方法を採用し
てもよい。
【0065】本実施例においては、天然ガス焚きガスタ
ービン複合サイクル発電所のガスタービンの吸気を冷却
して得られる熱および/または同発電所の機器類を冷却
して得られる熱を利用して、同発電所が必要とする量の
LNGを気化させるとともに、その冷熱を利用してガス
タービンの吸気を冷却し、ガスタービンの出力を向上さ
せるものである。一般に、発電所において冷却水として
使用されている水を熱媒体に用いるために発電設備とL
NGの気化設備との間に水の循環系を設けた場合は、万
が一この水循環系にLNGなどの可燃性ガスが漏洩する
と、発電所の保安上重大な問題となる。しかし本実施例
では、熱源水とLNGで直接熱交換するのではなく、熱
源水とLNGの熱交換を不燃性のHFC−134aを介
して行なうので、熱源水循環系にLNGが漏洩する懸念
はない。仮にLNG気化器の管群にピンホールが生じて
天然ガスが熱媒(HFC−134a)の循環系に混入し
たとしても、その場合は天然ガスが不凝縮性ガスとして
伝熱を阻害するので、熱媒循環系の圧力が熱媒の飽和蒸
気圧以上に上昇するから、熱媒の温度と圧力を監視する
ことによってその漏洩を容易に検知でき、またLNGの
大気への漏洩は、従来この種ガス設備で採用されている
ガス検知手段によって容易に検知できる。
【0066】本実施例は、発電所内の機器類を冷却して
得られる熱という、従来捨てられていた良質な熱源を有
効利用できるようにしたものである。特にガスタービン
の吸気を冷却して得られる熱がLNGの気化熱源として
利用できない冬場においては、この良質な熱源を直ちに
使用することができるので、海水を熱源とする従来のL
NG気化方法に比較して、熱の輸送動力を格段に低減す
ることができる。海水を全く使用しないで済むから又、
海水をLNGの気化熱源に使用する従来のLNG気化設
備に必要であった海水の取水・排水設備等、特殊な設備
の設置、貝類や藻類などの海生物の寄生・付着に対する
それら設備のメインテナンスといった繁雑な業務、公共
海域への冷水の流出等々、海水利用に伴う問題点が回避
できるばかりでなく、発電設備とLNG気化設備間の閉
ループ系で発電所の所内冷却水が使用されるから、その
水質保全も容易である。
【0067】次に本実施例の制御手段について説明す
る。
【0068】まずLNGの供給量制御について述べる
と、図1中(11a)はLNG気化器(2),(3),
(4)に供給されるLNGの流量を検出するLNG流量
検出器、(11)はそのLNG流量検出器(11a)の
検出信号と発電所側から要求されるLNG供給量のディ
マンド信号とを入力し、制御信号を出力するLNG流量
調節計である。また(11b)は上記LNG流量調節計
の出力信号を受けてLNG気化設備に対するLNGの供
給量を調節するLNG流量制御弁である。
【0069】本実施例ではまた、熱媒蒸発器(1)内の
熱媒の圧力を検出する圧力検出計(13b)を設けると
ともに、次のいずれかの選択器(12)を設ける。すな
わち、上記圧力検出計(13b)で検出される圧力の信
号が下限設定値となった場合にその時のLNG流量調節
計(11)の出力信号がLNG気化器(2),(3),
(4)へのLNG供給量の上限値信号となってLNG流
量制御弁(11b)へ行く信号を制限する選択器か、あ
るいは上記圧力検出計(13b)で検出される圧力の信
号が設定値以下の範囲においてLNG流量調節計の出力
信号に優先させてこの圧力低下信号をLNG流量制御弁
(11b)に与える選択器か、いずれかの選択器(1
2)を設ける。
【0070】次に熱媒蒸発器(1)の出口水温制御手段
について説明する。(16a)は熱媒蒸発器(1)の出
口水温を検出する水温検出器、(16)はその水温検出
器(16a)の検出値とその制御目標値とから熱媒蒸発
器(1)に対する水の供給量の補正値を演算し、その演
算した補正値をその水供給量のフィードバック補正信号
として出力する温度調節計である。(17a)は熱媒蒸
発器(1)の入口水温を検出する水温検出端、(17)
は水温検出計であって、これら水温検出端(17a)と
水温検出計(17)で水温検出器を構成する。(18)
は演算器であって、熱媒蒸発器(1)の入口水温検出器
(17),(17a)の検出値、同熱媒蒸発器(1)の
出口水温制御目標値および前記発電所のLNG供給量デ
ィマンド信号を用いて、熱収支式によって熱媒蒸発器
(1)への水の供給量を演算し、その演算した水の供給
量を先行信号として出力する。また(19)は、前記演
算器(18)から出力される先行信号と前記温度調節計
(16)から出力されるフィードバック補正信号とを加
算し、その加算された値を熱媒蒸発器(1)に対する水
の供給量の制御目標値として出力する加算器である。
(15a)は熱媒蒸発器(1)に供給される水の流量を
検出する水流量検出器、(15)はその水流量検出器
(15a)の検出信号と前記加算器(19)の出力信号
を入力し制御信号を出力する水流量調節計である。(1
5b)は前記水流量調節計(15)の出力信号を受け
て、熱媒蒸発器(1)への水の流量を調節する水流量制
御弁である。
【0071】また熱媒蒸発器(1)の圧力制御手段は次
のとおりである。(13a)は熱媒蒸発器(1)内の熱
媒の圧力を検出する圧力検出計である。(14)は次の
いずれかの選択器である。すなわち、上記圧力検出計
(13a)で検出される圧力の信号が下限設定値となっ
た場合に、その時の前記水流量調節計(15)の出力信
号が熱媒蒸発器(1)への水の供給量の下限値信号とな
って前記水流量制御弁(15b)へ行く信号を制限する
選択器か、あるいは上記圧力検出計(13a)で検出さ
れる圧力の信号が設定値以下の範囲において、前記水流
量調節計(15)の出力信号に優先させて、この圧力低
下信号を前記水流量制御弁(15b)に与える選択器
か、どちらかである。
【0072】上記各制御手段による制御方法を次に詳し
く説明する。図1において、発電所の天然ガス消費量お
よび/または発電所への天然ガス供給管内圧が所定値に
なるようなLNG供給量ディマンド信号をLNG流量調
節計(11)に導き、LNG流量検出器(11a)によ
って検出したLNG流量がそのLNG供給量ディマンド
信号で要求されるLNG流量と等しくなるように、その
LNG流量調節計(11)でLNG流量制御弁(11
b)を制御するとともに、LNG流量の変化に見合った
LNGの気化熱源を迅速に与え、かつ熱媒蒸発器(1)
で冷却された熱源水の温度がガスタービン(20)の吸
気冷却に供される所定の温度になるように、熱源水量を
調節する手段が併用される。
【0073】すなわち、上記LNG供給量ディマンド信
号は、LNG流量調節計(11)に送信するとともに演
算器(18)に導かれ、その演算器(18)において、
LNG供給量ディマンド信号で要求されるLNG流量L
と、熱媒蒸発器(1)への熱源水供給管(26)内に検
出端(17a)がある熱源水供給水温検出計(17)で
検出された水温Ti と、熱媒蒸発器出口の熱源水温度制
御目標値To とを用いて、次の[数1]式に示す熱収支
式で、熱媒蒸発器への熱源水の供給要求量を演算する。
【0074】
【数1】
【0075】次に演算器(18)で演算された熱源水の
供給要求量Wに対応した先行信号に、温度調節計(1
6)において温度検出器(16a)で検出した熱媒蒸発
器出口の水温とその制御目標値とから演算した熱媒蒸発
器への熱源水供給量のフィードバック補正信号を、加算
器(19)によって加算し、その加算された出力信号を
熱媒蒸発器への熱源水供給量の制御目標値として水流量
調節計(15)に導いて、熱源水流量検出器(15a)
で検出した流量がその制御目標値と等しくなるように、
水流量調節計(15)により熱源水流量制御弁(15
b)を調節する。以上の制御手段によって、発電所が必
要とする量のLNGとそのLNGの気化に要する熱源水
を迅速に供給でき、また熱媒蒸発器で冷却された熱源水
がガスタービンの吸気冷却に利用できるように、所定の
温度に制御できることとなる。
【0076】しかし、熱媒蒸発器で熱源水や熱媒を氷結
させてはならないという前記課題、および気化天然ガス
の温度を常時−5℃(好ましくは0℃)以上とするとい
う前記課題を解決するためには、LNGの急激な負荷変
化があるような場合など、上記制御手段のみでは不十分
である。もし熱源水が氷結すると、その融氷には長時間
を要するばかりでなく、設備が破損する恐れもある。ま
た気化天然ガス温度が−5℃以下となると、後流設備の
保全上、LNGの供給を遮断する処置がとられるので、
発電用燃料設備として不適となる。そこで本実施例では
次の手段を併用する。
【0077】その手段とは、LNG気化設備の熱媒循環
ラインの圧力を圧力調節計(13a)で検出し、その検
出した圧力が圧力調節計(13a)で設定した下限値と
なった場合は、その時の前記流量調節計(15)の出力
信号が熱媒蒸発器への熱源水供給量の下限値となって、
その熱源水供給量がその下限値以下には調節できないよ
うに前記流量制御弁(15b)への出力信号を制限する
機能、あるいは圧力調節計(13a)で検出した圧力が
その圧力調節計(13a)の設定値以下の範囲において
は、流量調節計(15)の信号に優先させて、この圧力
低下信号を圧力調節計(13a)から受けて流量制御弁
(15b)を調節し、熱媒体循環ラインの圧力を圧力調
節計(13a)の設定値以下にしないよう制御する機能
のいずれかの機能を持つ選択器(14)を設けるのであ
る。
【0078】熱媒循環系の圧力はほぼ熱媒の飽和蒸気圧
と等しく、圧力調節計(13a)の設定値を0℃におけ
る熱媒の飽和蒸気圧以上とすれば、熱媒蒸発器(1)内
における熱媒の温度は0℃以下にはならず、熱媒蒸発器
(1)内で熱源水が氷結する懸念は全くなくなる。また
熱媒蒸発器(1)の入口と出口の熱源水の温度が一定に
制御されている状態で考えると、LNG気化器(2),
(3),(4)へのLNG負荷量が増加するにつれて、
熱媒循環系の圧力は低下してくる。したがって、LNG
気化器へのLNG負荷が設備の許容最大負荷でかつ気化
天然ガス温度が許容最低温度以上である時の熱媒循環系
の圧力を圧力調節計(13a)の設定値にすることによ
り、LNGの負荷変動にも追従して、気化天然ガス温度
を常時許容最低温度以上に保持することができる。
【0079】更に、前述の熱源水まわりの制御系が故障
した場合の対策も兼ねて、次のような手段を併用するこ
ともできる。それは、熱媒循環ラインの圧力を圧力調節
計(13b)で検出し、その検出した圧力がその圧力調
節計(13b)で設定した下限値となった場合は、その
時のLNG流量調節計(11)の出力信号がLNG気化
器(2),(3),(4)へのLNG供給量の上限値と
なって、そのLNG供給量がその上限値以上には調節で
きないように、LNG流量制御弁(11b)への出力信
号を制限する機能、あるいはまた、圧力調節計(13
b)で検出した圧力がその圧力調節計(13b)の設定
値以下の範囲においては、LNG流量調節計(11)か
らの信号に優先させて、この圧力低下信号を圧力調節計
(13b)から受け、LNG流量制御弁(11b)を調
節して、熱媒循環ラインの圧力を圧力調節計(13b)
の設定値以下にしないよう制御する機能、のいずれかの
機能を持つ選択器(12)を設けるのである。この手段
を併用することにより、LNG気化設備に起因する熱媒
蒸発器(1)内の熱源水の氷結やLNGの供給遮断とい
う事態を防止することができる。
【0080】なお、熱媒循環ラインの圧力に代えて、熱
媒蒸発器(1)内の熱媒温度を温度調節計で検出して前
記同様の制御を行なうこと、あるいは熱源水流量制御系
とLNG流量制御系を制御機器の特性に応じて大流量
用、小流量用と複数系列設置して使用することもでき
る。
【0081】
【実験例】
1)一例として、図1の熱媒蒸発器(1)の伝熱面積が
7500 m2、LNG気化器(2),(3),(4)の伝熱
面積がそれそれ 190 m2 、700 m2、580 m2のLNG気化
設備で、LNG供給量が 40 t/hr から 120 t/hr の範
囲における定常状態の熱媒蒸発器(1)出口の水温、熱
媒蒸発器内の熱媒(HFC−134a)の圧力・温度、
LNG気化器(4)出口の気化天然ガス温度の状態、す
なわちLNG気化設備の定常特性を図2に示す。なおL
NG気化器へのLNGの供給圧力は 35 kg/cm2G であ
り、LNGの組成は[表1]のとおりである。
【0082】
【表1】
【0083】図2から明らかなように、熱媒蒸発器
(1)の出口水温は一定温度6℃に制御されて、ガスタ
ービンの吸気冷却水に適した冷却水が安定して製造で
き、かつ熱媒蒸発器内の熱媒の温度も3℃以上なので、
熱媒蒸発器内で水が氷結する心配も全くない。また気化
天然ガス温度も3℃以上となっていて、発電設備の燃料
として問題ない温度条件である。
【0084】2)前記1)に示された気化設備におい
て、LNGの供給圧力と組成も前記1)と同様にして、
LNGの供給量を 67 t/hr から 120 t/hr まで 60 秒
間で増加させた場合、すなわちLNG気化設備の負荷上
昇時の特性を図3に、またLNGの供給量を 120 t/hr
から 67t/hr に 60 秒間で負荷を下降させた場合の特性
を図4にそれぞれ示す。これらの図から明らかなよう
に、本発明によれば、発電所が急激な負荷変動をした場
合でも、LNG気化設備の正常操業を阻害する水の氷結
もなく、発電所の負荷変動に追従して必要量のLNGを
気化することができ、かつガスタービンの吸気冷却に供
し得る冷却水を製造することができる。
【0085】3)ガスタービン7軸で構成される公称 1
650MW の天然ガス焚きガスタービン複合サイクル発電所
のガスタービンの吸気を、伝熱面積 10000 m2 の吸気冷
却器を使用して冷却した場合の効果を[表2]に示す。
【0086】
【表2】
【0087】[表2]から明らかなように、大気温度 2
7 ℃、相対湿度 80 %の夏場の空気を冷却せずにそのま
まガスタービンに吸引させた場合、ガスタービン1軸の
出力は 136 MW で複合サイクル発電プラント1軸の出力
が 219 MW であるのに対し、ガスタービンの吸気を 15
℃まで冷却すると、ガスタービン1軸の出力が 148 MW
に、発電プラント1軸の出力が 232 MW に、それぞれ上
昇する。すなわち発電プラント1軸あたりの出力は 13M
W 上昇しており、1650 MW の発電所全体では 91MWの大
きな出力増加となる。このことは、夏場のピークロード
対策として有効であるばかりでなく、発電所の設備効率
を著しく向上させるものである。
【0088】4)前記1)に示されたLNG気化設備に
おいて、冬場に水温 41 ℃の所内冷却水をそのままLN
G気化設備に供給し、LNG気化設備出口の水温を6℃
に制御する条件で、LNG 120 t/hr を気化させる場
合、吸気冷却水循環ポンプの所要動力は、73 kW であっ
た。1650 MW の発電所では約 240t/hr のLNGを消費
するから、吸気冷却水循環ポンプの所要動力は 146 kW
となる。一方、海水を熱源に使用する従来のオープンラ
ック式気化器の場合、冬場は海水温度が低下するため、
上記規模の発電所のLNG気化設備で使用される海水ポ
ンプの所要動力は1800 kW 以上必要であるといわれてい
る。すなわち本発明によれば、1650 MW の発電所におい
て、従来のLNG気化設備に比べ、1時間あたり 1654
kWh のポンプ動力が節減できることになる。
【0089】
【発明の効果】以上詳細に説明したことからも明らかな
ように、本発明によれば次の効果が得られる。
【0090】(ア)天然ガス焚きガスタービン複合サイ
クル発電所の燃料用LNGの冷熱を利用してガスタービ
ンの吸気を冷却することが可能となり、発電所の夏場の
出力低下を防止することができる。
【0091】(イ)発電所の燃料用LNGの気化熱源と
して、ガスタービンの吸気を冷却して得られる熱源のみ
ならず、発電所の機器類を冷却して得られる良質な熱源
をも必要に応じて利用できるようにしたので、冬場にお
いても発電所が必要とする量のLNGを安定して気化さ
せることができるとともに、LNGの気化操作に要する
動力を節減することができる。
【0092】(ウ)LNG気化設備と発電設備との熱の
授受、すなわち上記(ア),(イ)を行なうのに所内冷
却水の閉ループ系が使用されるため、海水をLNGの気
化熱源に使用する従来のLNG気化設備のような海水の
取水・排水設備等の特殊な設備の設置、海生物の寄生・
付着に対するそれら設備のメインテナンス、公共海域へ
の冷水・温水の流出等々、海水利用に伴う問題点が回避
できるばかりでなく、閉ループ系であるため、所内冷却
水の水質保全も容易である。
【0093】(エ)熱源水とLNGとの熱交換を不燃性
の熱媒を介して行なうことにより、LNG気化設備か
ら、系外、特に発電設備への可燃性ガス漏洩が防止さ
れ、上記(ア),(イ),(ウ)を実施する上で、発電
所の安全が確保される。
【0094】(オ)本発明のLNG気化設備は、発電所
の燃料に適した気化天然ガスを、発電所の負荷変動に追
従して、必要量いつでも発生でき、かつ設備の正常操業
を阻害する設備内での水の氷結といった懸念が解消され
ており、信頼性の高い発電用燃料設備を提供したことに
なる。すなわち、本発明は性能、安全性および経済性に
優れ、公共性の高い発電設備として最適な天然ガス焚き
ガスタービン複合サイクル発電所の燃料用LNG気化装
置を提供するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の一実施例を示す系統図である。
【図2】図2は本発明のLNG気化設備の定常特性を例
示する図である。
【図3】図3は本発明のLNG気化設備の負荷上昇時の
特性を例示する図である。
【図4】図4は本発明のLNG気化設備の負荷下降時の
特性を例示する図である。
【図5】図5は天然ガス焚き複合サイクル発電設備にお
ける従来のLNG気化系統の一例を示す図である。
【図6】図6は天然ガス焚き複合サイクル発電設備にお
ける従来のガスタービン吸気冷却水系統の一例を示す図
である。
【符号の説明】
(1) 熱媒蒸発器 (1a) 熱媒蒸発器の伝熱管
群 (A) 熱媒 (2),(3),(4) LNG気化器 (2a),(3a),(4a) LNG気化器のU字
形管群 (5) 熱媒蒸気導管 (5a) 熱媒蒸気排出口 (5b) 熱媒蒸気供給口 (6) 熱媒液導管 (6a) 熱媒液排出口 (6b) 熱媒液流入口 (7),(8),(9) LNG導管 (7b),(8b),(9b) LNG供給口 (8a),(9a),(10a) LNG排出口 (10) 気化天然ガス導管 (11) LNG流量調節計 (11a) LNG流量検出器 (11b) LNG流量制御弁 (12) 選択器 (13a),(13b) 圧力検出・調節計 (14) 選択器 (15) 熱源水流量調節計 (15a) 水流量検出器 (15b) 水流量制御弁 (16) 温度調節計 (16a) 温度検出器 (17) 温度検出計 (17a) 温度検出端 (18) 演算器 (19) 加算器 (20) ガスタービン (20a) 空気圧縮機 (20b) 燃焼器 (21) ガスタービンの吸気
ダクト (21a) 空気流出口 (21b) 空気流入口 (22) 吸気冷却器 (22a) 吸気冷却器のフィン
付伝熱管群 (23) 吸気冷却水循環ポン
プ (24),(25) 吸気冷却水循環系導
管 (24a),(25a) 水排出口 (24b),(26b) 水供給口 (26) 熱源水供給管 (27),(27a) 吸気冷却水循環系か
ら所内冷却水循環系への導管 (28) 所内冷却水循環系か
ら吸気冷却水循環系への導管 (29) 温度検出・調節計 (29a) 流量制御弁 (30) 発電所の機器類 (31),(32),(33) 所内冷却水循環系導
管 (34) 所内冷却水循環ポン
プ (35) 所内冷却水冷却器 (36),(37) 海水の導管
フロントページの続き (72)発明者 押田 博樹 名古屋市東区東新町1番地 中部電力株 式会社火力部内 (72)発明者 徳田 雅寛 広島市西区観音新町四丁目6番22号 三 菱重工業株式会社広島研究所内 (72)発明者 堀添 浩俊 広島市西区観音新町四丁目6番22号 三 菱重工業株式会社広島研究所内 (72)発明者 吉田 圭二郎 東京都千代田区丸の内二丁目5番1号 三菱重工業株式会社内 (72)発明者 矢嶋 春喜 兵庫県高砂市荒井町新浜二丁目1番1号 三菱重工業株式会社高砂製作所内 (56)参考文献 特開 平6−165599(JP,A) 特開 平5−113108(JP,A) 特開 昭56−47625(JP,A) 特開 昭55−134716(JP,A) 特開 平6−213001(JP,A) 特開 平3−185224(JP,A) 特開 平6−313687(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C01L 3/06 F17C 9/02

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固体壁をへだてて熱媒蒸気でLNGを加
    熱し気化させるとともに上記熱媒蒸気を冷却し凝縮させ
    るLNG気化器と、上記LNG気化器で冷却され凝縮し
    た上記熱媒を水で加熱して蒸発させ上記LNG気化器へ
    送り出すとともに上記水を冷却する熱媒蒸発器と、上記
    熱媒蒸発器で冷却された上記水によりガスタービン吸気
    を冷却するとともに加熱された上記水を上記熱媒蒸発器
    へ送り出す吸気冷却器と、上記吸気冷却器の水入口およ
    び/または水出口をプラント内冷却水冷却器の水出口に
    連通する管路と、上記プラント内冷却水冷却器の水入口
    を上記熱媒蒸発器の水入口に連通する管路と、上記プラ
    ント内冷却水冷却器の水出口から発電所内機器類を経て
    同プラント内冷却水冷却器の水入口まで循環する発電所
    内冷却水循環系を形成する管路と、上記LNG気化器に
    供給されるLNGの流量を検出するLNG流量検出器、
    同LNG流量検出器の検出信号とLNG供給量のディマ
    ンド信号とを入力してLNG流量制御信号を出力するL
    NG流量調節計、並びに上記LNG気化器のLNG入口
    に設けられ上記LNG流量調節計の出力信号により制御
    されるLNG流量制御弁で構成されるLNG供給量制御
    手段と、上記熱媒蒸発器内の熱媒圧力を検出する圧力検
    出計と共働し、同圧力検出計で検出される信号が下限設
    定値となった場合に上記LNG気化器へのLNG供給量
    の上限値信号となるようにその時の上記LNG流量調節
    計の出力信号で上記LNG流量制御弁へ行く信号を制限
    するLNG流量制御弁開度上限信号選択器とを備えたこ
    とを特徴とする天然ガス焚きガスタービンコンバインド
    サイクル発電所の燃料用液化天然ガスの気化装置。
  2. 【請求項2】 上記熱媒蒸発器内の熱媒圧力を検出する
    圧力検出計と共働し、同圧力検出計で検出される信号が
    下限設定値となった場合に上記LNG気化器へのLNG
    供給量の上限値信号となるようにその時の上記LNG流
    量調節計の出力信号で上記LNG流量制御弁へ行く信号
    を制限するLNG流量制御弁開度上限信号選択器に代え
    て、上記熱媒蒸発器内の熱媒の圧力を検出する圧力検出
    計と共働し、同圧力検出計で検出される信号が設定値以
    下の範囲において上記LNG流量調節計の出力信号に優
    先させて上記圧力低下信号を上記LNG流量制御弁に与
    える優先信号選択器とを備えたことを特徴とする請求項
    記載の天然ガス焚きガスタービンコンバインドサイク
    ル発電所の燃料用液化天然ガスの気化装置。
  3. 【請求項3】 固体壁をへだてて熱媒蒸気でLNGを加
    熱し気化させるとともに上記熱媒蒸気を冷却し凝縮させ
    るLNG気化器と、上記LNG気化器で冷却され凝縮し
    た上記熱媒を水で加熱して蒸発させ上記LNG気化器へ
    送り出すとともに上記水を冷却する熱媒蒸発器と、上記
    熱媒蒸発器で冷却された上記水によりガスタービン吸気
    を冷却するとともに加熱された上記水を上記熱媒蒸発器
    へ送り出す吸気冷却器と、上記吸気冷却器の水入口およ
    び/または水出口をプラント内冷却水冷却器の水出口に
    連通する管路と、上記プラント内冷却水冷却器の水入口
    を上記熱媒蒸発器の水入口に連通する管路と、上記プラ
    ント内冷却水冷却器の水出口から発電所内機器類を経て
    同プラント内冷却水冷却器の水入口まで循環する発電所
    内冷却水循環系を形成する管路と、上記熱媒蒸発器の出
    口水温を検出する蒸発器出口水温検出器、同蒸発器出口
    水温検出器の検出値および制御目標値から上記熱媒蒸発
    器への水供給量の補正値を演算しフィードバック補正信
    号として出力する温度調節計、上記熱媒蒸発器の入口水
    温を検出する蒸発器入口水温検出器、同蒸発器入口水温
    検出器の検出値および制御目標値及びLNG供給量のデ
    ィマンド信号から熱収支式により上記熱媒蒸発器への水
    供給量を演算し先行信号として出力する演算器、上記先
    行信号および上記フィードバック補正信号を加算し上記
    熱媒蒸発器への水供給量の制御目標値として出力する加
    器、上記熱媒蒸発器に供給される水の流量を検出する
    水流量検出器、同水流量検出器の検出信号および上記加
    算器の出力信号を入力して水流量制御信号を出力する水
    流量調節計、並びに同水流量調節計の出力信号を受けて
    上記熱媒蒸発器への水供給量を調節する水流量制御弁で
    構成される熱媒蒸発器出口水温制御手段を備えたことを
    特徴とする天然ガス焚きガスタービンコンバインドサイ
    クル発電所の燃料用液化天然ガスの気化装置。
  4. 【請求項4】 上記熱媒蒸発器内の熱媒圧力を検出する
    圧力検出計と、同圧力検出計で検出される圧力が下限設
    定値となった場合に上記熱媒蒸発器への水供給量の下限
    値信号となるようにその時の上記水流量調節計の出力信
    号で上記水流量制御弁へ行く信号を制限する水流量制御
    弁開度下限値信号選択器とから構成される熱媒蒸発器内
    熱媒圧力制御手段を備えたことを特徴とする請求項
    載の天然ガス焚きガスタービンコンバインドサイクル発
    電所の燃料用液化天然ガスの気化装置。
  5. 【請求項5】 上記熱媒蒸発器内の熱媒圧力を検出する
    圧力検出計と、同圧力検出計で検出される信号が設定値
    以下の範囲において上記水流量調節計の出力信号に優先
    させて上記圧力低下信号を上記水流量制御弁に与える優
    先信号選択器とから構成される熱媒蒸発器内熱媒圧力制
    御手段を備えたことを特徴とする請求項記載の天然ガ
    ス焚きガスタービンコンバインドサイクル発電所の燃料
    用液化天然ガスの気化装置。
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