JP4996192B2 - Lngのガス化装置 - Google Patents

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Description

本発明は、液化天然ガス(LNG)のサテライト基地等において、LNGをガス化して天然ガス(NG)とするとき、製氷熱を利用してLNGをガス化するようにしたLNGのガス化装置に関する。
LNGのサテライト基地等において、LNGを気化させる場合、通常、気化用の熱源として空気、温水、海水等を使用している。即ち、LNGと空気、温水、海水等とを一種の熱交換器であるLNG気化器によって熱交換させ、LNGを蒸発させてNGとしている(特許文献1、2参照)。
特表2002−506960号公報 特開平8−42795号公報
これらの方式では、LNGをNGに気化させる際の冷熱は大気、海洋等に廃棄されており、環境上生態系に影響を与える可能性がある。また、温水を用いてLNGを気化させる温水式では、冷熱を廃棄するばかりでなく、温水を得るために水を加熱しなければならず、余分な燃料が必要となっていた。
また、LNGを空気、温水等とを熱交換させて蒸発させると、LNGの蒸発温度が水の凝固温度より遙かに低いため、LNGを蒸発させる加熱媒体である空気中の水分、温水等がLNG気化器の伝熱面に凝固して氷が付着してしまう。このため、LNG気化器の適正な熱交換を維持するためには、付着した氷を温水によって融解しなければならず、温水を得るための余分な燃料が必要となる。
ところで、製氷に用いられる冷凍機は、通常、液冷媒が気化するときの気化潜熱で水を冷却して氷にする製氷装置(蒸発器)と、気化したガス冷媒を常温で液化する圧力まで加圧する圧縮機と、圧縮機で加圧されたガス冷媒を大気等と熱交換させて液化する凝縮器と、凝縮器で液化された液冷媒を蒸発器に導入する前に所定の蒸発温度になるように減圧する膨張弁とを備えている。
かかる冷凍サイクルでは、圧縮機を運転するための駆動エネルギーは非常に大きなものとなり、製氷のための設備全体が消費するエネルギーの大部分を占めている。よって、圧縮機を省略できる製氷設備が実現できれば、大幅なコストダウンとなる。
以上の事情を考慮して創案された本発明の目的は、LNGをガス化するときの冷熱を大気、海洋等に廃棄せず、温水製造のエネルギーが不要となり、圧縮機を用いることなく製氷でき、且つLNG気化器の伝熱面にLNGを気化するための加熱媒体が凝固しないLNGのガス化装置を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明に係るLNGのガス化装置は、LNGが気化するときの気化潜熱を利用して冷凍サイクルのガス冷媒を液冷媒に液化し、液冷媒が気化してガス冷媒となるときの気化潜熱を利用して水を冷却して氷を製造するようにしたもの、即ち、LNGの冷熱を冷媒を介して水に伝えるようにし、LNGの気化と水の凝固(製氷)とを行うようにしたものである。
具体的には、本発明に係るLNGのガス化装置は、LNG貯蔵部からLNGをガス化する気化設備に向かうLNGの一部を分流するLNG分岐ラインと、該LNG分岐ラインに配設され、LNGを蒸発させてNGとするための熱交換器であって、LNGを蒸発させるための加熱媒体としてガス冷媒が導入され、LNGと熱交換して凝縮された液冷媒を排出するLNG気化器と、該LNG気化器から排出された液冷媒が流れる液冷媒ラインと、該液冷媒ラインに配設され、液冷媒を蒸発させてガス冷媒とするための熱交換器であって、液冷媒を蒸発させるための加熱媒体として水が導入され、液冷媒と熱交換して凝固された氷を製造する製氷装置と、該製氷装置から排出されたガス冷媒を上記LNG気化器に導くガス冷媒ラインと、上記LNG気化器の内部のガス冷媒の圧力を検出するために上記LNG気化器に設けられたガス冷媒圧力センサと、上記LNG分岐ラインに設けられ、上記ガス冷媒圧力センサの検出値に基づいて上記LNG気化器に流入するLNGの流量を調節することで、上記LNG気化器の内部のガス冷媒の圧力を所定圧力に制御するLNG流量制御弁とを備え、上記LNG気化器の内部のガス冷媒の圧力を所定圧力に制御することで、上記LNG気化器に上記ガス冷媒ラインを介して接続された上記製氷装置の内部の冷媒の蒸発圧力を所定圧力に制御し、上記製氷装置内の冷媒の蒸発温度を所定温度に制御するものである。
また、上記LNG分岐ラインに、上記LNG気化器に流入するLNGの流量を調節するために設けられた別のLNG流量制御弁を備え、この別のLNG流量制御弁は、上記気化設備に供給されるLNGの流量を上記気化設備の円滑な運転を維持するのに必要な流量としつつ、その流量を超える余剰流量を上記LNG気化器に流入させるように開度が制御されるものであってもよい。
また、上記LNG分岐ラインに設けられ、上記LNG気化器に流入するLNGの流量を検出するLNG流量センサと、上記製氷装置に水を導入する水ラインに設けられ、上記製氷装置に流入する水の流量を、上記LNG流量センサで検出された上記LNG気化器に流入するLNGの流量に対応した氷結量となるように制御する水流量制御弁とを備えたものであってもよい。
また、上記LNG気化器から排出されたNGを上記気化設備からNGを排出する排出ラインに導くNG排出ラインと、上記気化設備からNGを排出する排出ラインに設けられ、該排出ライン内のNGの圧力を検出するNG圧力センサとを備え、上記別のLNG流量制御弁は、上記NG圧力センサで検出されたNGの圧力が所定圧力以上となったとき、上記LNG気化器に流入するLNGの流量を減少させるように開度が制御されるものであってもよい。
本発明に係るLNGのガス化装置によれば、LNGをガス化するときの冷熱を大気、海洋等に廃棄せず、温水製造のエネルギーが不要となり、圧縮機を用いることなく製氷でき、且つLNG気化器の伝熱面にLNGを気化するための加熱媒体としての冷媒が凝固しない。
本発明の好適実施形態を添付図面を用いて説明する。
図1に示すように、LNGサテライト基地においては、LNG貯蔵部1のLNGは、供給ライン2を介してメインの気化設備(気化器&NG加温器)RG−1に導かれ、そこでガス化されてNGとされた後、排出ライン3を介してNG供給部4に導かれる。供給ライン2を流れるLNGの一部は、供給ライン2に接続されたLNG分岐ライン5によって分流され、以下に説明する本実施形態に係るLNGのガス化装置6によってガス化された後、排出ライン3に合流される。
本実施形態に係るLNGのガス化装置6は、LNG貯蔵部1からLNGをガス化する気化設備RG−1に向かうLNGの一部を分流するLNG分岐ライン5と、LNG分岐ライン5に配設され、LNGを蒸発させてNGとするための熱交換器であって、LNGを蒸発させるための加熱媒体としてガス冷媒が導入され、LNGと熱交換して凝縮された液冷媒を排出するLNG気化器E−1と、LNG気化器から排出された液冷媒が流れる液冷媒ライン7と、液冷媒ライン7に配設され、液冷媒を蒸発させてガス冷媒とするための熱交換器であって、液冷媒を蒸発させるための加熱媒体として水が導入され、液冷媒と熱交換して凝固された氷を製造する製氷装置I−1と、製氷装置I−1から排出されたガス冷媒をLNG気化器E−1に導くガス冷媒ライン8とを備えている。
LNG気化器E−1は、LNGが蒸発してNGとなるときの気化潜熱(冷熱)を利用してガス冷媒を液冷媒に凝縮するものであり、所謂シェル&チューブ型の横置きのものが採用されている。即ち、LNG気化器E−1は、横置きに配置されたシェル9と、シェル9内を左右にヘッダー室10と熱交換室11とに仕切る管板12と、ヘッダー室10を上下に入口ヘッダー室10aと出口ヘッダー室10bとに仕切る隔壁13と、熱交換室11内にU字状に屈曲されて水平に収容され、一端が入口ヘッダー室10aに接続され他端が出口ヘッダー室10bに接続されるように管板12に装着された複数のチューブ(伝熱管)14とを備えている。
入口ヘッダー室10aには、そこにLNG(約−160℃)を導くために上記LNG分岐ライン5が接続され、出口ヘッダー室10bには、そこからNG(約−50℃)を排出するNG排出ライン15が接続されている。熱交換室11の上部には、熱交換室11にガス冷媒(約−20℃)を導くために上記ガス冷媒ライン8が接続され、熱交換室11の下部には、熱交換室11から液冷媒(約−25℃)を排出するために上記液冷媒ライン7が接続されている。
液冷媒ライン7には、液冷媒を貯留するレシーバD−1が配設されている。レシーバD−1は、LNG気化器E−1の下方に配置されており、熱交換室11内の液冷媒が重力によりレシーバD−1に導かれるようになっている。レシーバD−1の容量は、熱交換室11にて凝縮された液冷媒を全てレシーバD−1内に収めることができ、熱交換室11内に液冷媒が貯留されない容量で、且つ製氷装置I−1での最大要求製氷量に合致した流量の液冷媒を製氷装置I−1に供給できる容量に設定されている。
レシーバD−1より下流側の液冷媒ライン7には、液冷媒を製氷装置I−1に圧送するための冷媒循環ポンプP−1が配設されている。冷媒循環ポンプP−1の下流側の液冷媒ライン7とレシーバD−1とは、短絡ライン16によって接続されており、短絡ライン16には、流量制御弁FCV−1が設けられている。この流量制御弁FCV−1は、冷媒循環ポンプP−1を通過する液冷媒の流量を圧力差に基づいて検出する流量センサΔPIC−1が、冷媒循環ポンプP−1の円滑な運転に必要な流量以下の流量を検出したときに開制御され、製氷装置I−1に向かう液冷媒の一部を短絡ライン16を介してレシーバD−1に戻し、冷媒循環ポンプP−1を通過する液冷媒を必要最低流量以上とする。なお、図1中17は一方向弁(逆止弁)である。
冷媒循環ポンプP−1より下流側の液冷媒ライン7には、製氷装置I−1が配設されている。製氷装置I−1は、そこに流入する液冷媒(約−25℃)が蒸発してガス冷媒(約−20℃)となるときの気化潜熱(冷熱)を利用して水を氷に凝固させるものであり、図示はしないが、液冷媒及びこれが蒸発したガス冷媒が流れる配管と、その配管の外周面に水を供給する機構と、配管の外周面に凝固した氷をスクレープする機構とを備えている。製氷装置I−1には、その内部に水を導入する水ライン18と、内部から余分な水を排出する水排出ライン19とが接続されており、水排出ライン19は給水ドラムD−2及び給水ポンプP−2を介して水ライン18に接続されている。製氷装置I−1で水と熱交換して気化されたガス冷媒(約−20℃)は、上記ガス冷媒ライン8を介して排出され、LNG気化器E−1の熱交換室11の上部に導入される。
LNG気化器E−1の熱交換室11に導入されたガス冷媒(約−20℃)は、チューブ(伝熱管)14内を流れるLNG(約−160℃)と熱交換して冷却されて凝縮(液化)され、液冷媒(約−25℃)となる。ここで、LNG(約−160℃)の温度は極めて低いため、製氷装置I−1から流出したガス冷媒(約−20℃)を殆ど加圧することなく液化することができ、従来の製氷機に適用される冷凍サイクルでは必須となる圧縮機が不要となる。よって、圧縮機を運転するための電気代が不要となり、大幅なコストダウンとなり、安価な氷を提供できる。また、製氷装置I−1は、冷媒の気化潜熱を利用して水を冷却して氷を得るものである点で既存のものと同様であり、液冷媒が流入しガス冷媒が流出するものであるので、既存の製氷装置を流用できる。
冷媒には不燃性のR−404A(或いはR−502)が用いられており、設備の安全性が担保されている。冷媒R−404Aは、疑似共沸点混合物であるので、気相と液相との組成が殆ど変わらず、気・液平衡での沸点と露点との間で圧力に対する温度の関係が略一定値となる。従って、冷媒凝縮器(LNG気化器E−1)、冷媒蒸発器(製氷装置I−1)の設計・運転に便利な冷媒である。
R−404A組成
wt.f m.f MMW
HFC−125 0.44 0.3968 47.6
HFC−143a 0.52 0.5517 56.3
HFC−134a 0.04 0.0515 4.3
1.00 1.0000 108.2
これらの冷媒R−404A、R−502の凝固温度は、約−100℃〜−95℃であり、水の凝固温度(0℃)より遙かに低い。
このため、例えばLNGを水によって加熱して気化させる場合には、LNGからNGに気化するまでの温度(約−160℃〜−50℃)が水の凝固温度(0℃)より遙かに低いため、LNG気化器E−1の伝熱面(チューブ14の外周面)にLNGを気化させる加熱媒体である水が凝固して氷結することが避けられないが、本実施形態のようにLNGを上記冷媒によって加熱して気化させる場合には、LNGからNGに気化するまでの温度(約−160℃〜−50℃)に対して上記冷媒の凝固温度は約−100℃〜−95℃であるので、LNG気化器E−1の伝熱面(チューブ14の外周面)にLNGを気化させる加熱媒体である上記冷媒が凝固することが水に比べると起こり難く有利である。
この点詳述すると、これらの冷媒R−404A、R−502の凝固温度は約−100℃〜−95℃であるために、−100℃以下の温度で気化するLNGとチューブ(伝熱管)14を介して接触すると、チューブ14の外周面に冷媒の凝固体が付着して、伝熱性能の劣化と構造への悪影響を招く可能性が生じる。これを回避するために、本実施形態では、LNG気化器E−1をシェル&チューブ横置型とし、チューブ14内をLNGとして気化させると共にチューブ14外を冷媒として凝縮させる構造とし、LNG気化器E−1の下方に液冷媒を貯留するレシーバD−1を配設することで、LNG気化器E−1の熱交換室11の内部に凝縮された液冷媒が貯留しないようにして、凝縮液がチューブ14を浸さないようにし、チューブ14の外周面に冷媒が凝固して付着するのを防止している。
チューブ14の管壁温度を冷媒の凝固温度(約−100℃〜−95℃)よりも高い温度にするために、チューブ14外の冷媒ガスを滴状凝縮にして境膜伝熱係数を大きくし、内外のバランス温度がチューブ14外の方ができるだけ小さくなるようにする。滴状凝縮にするためには、チューブ14の全長を長くしてチューブ14の段数を少なくし、上部のチューブ14で凝縮した液滴が落下して下部のチューブ14を濡らす量が少なくなるようにして液膜が形成されるのを防止する。これにより、冷媒ガスは、チューブ14の外周面において滴状凝縮となり、凝縮側の境膜伝熱係数が大きくなるためにチューブ14の管壁温度が高くなる。なお、管板12に装着されるチューブ14の配置を千鳥配置とし、上段からの滴下液による下段のチューブ14の濡れる確率を小さくしてもよい。
チューブ(伝熱管)14の管壁の熱バランスの一例を説明する。チューブ14内にて加熱されるLNGの加熱状態は、過冷却領域(−156℃〜−133℃)、沸騰領域(−113℃〜−55℃)、過熱領域(−55℃〜−50℃)の順に変化する。熱交換室11内におけるチューブ14外の冷媒R−404Aの凝固温度は約−94℃以下と推定されるので、チューブ14の外周面への冷媒の凝固付着が問題となるのは、LNGの過冷却及び沸騰領域である。過冷却領域のLNG液相の境膜伝熱係数は沸騰領域に比較して非常に小さいので、この領域ではチューブ14の管壁温度は沸騰領域より高くなる。従って、冷媒R−404Aは、伝熱の全領域においてチューブ14の外周面上で凝固しない。
チューブ14の外周面の凝縮液は、滴状落下するためチューブ14の外周面上に長時間が留まることはないので、極度に冷却されることはない。また、連続的に新しい熱源となるガス冷媒がチューブ14の外周面上に供給されるので、チューブ14の管壁も常に加熱され極度に低温まで冷却されることもない。仮にチューブ14の外周面上に冷媒の凝固が発生しても、凝固体がチューブ14の外周面に付着することにより伝熱抵抗になるために、連続的に被冷却流体(ガス冷媒)がチューブ14の外周面に供給される限り、凝固体の表面温度が高くなり、凝固層が厚く成長することはない。従って、熱交換器の構造に悪影響を及ぼすことはない。
なお、本発明者によるシミュレーションによれば、チューブ14の管壁温度は、冷媒R−404Aの凝固温度(約−94℃)より高い−68℃となることが確認されている。
本実施形態に係るLNGのガス化装置6は、製氷装置I−1において水が氷に相変化するときの凝固熱を利用してガス冷媒を液冷媒に凝縮し、LNG気化器E−1においてガス冷媒が液冷媒に相変化するときの凝縮熱を利用してLNGをNGに気化するようにしたので、LNGがNGに気化するときの冷熱が大気、海洋等の環境に排出されず、氷を得ることができる。また、通常の冷凍サイクルでは必須である圧縮機が不要となるので、極めて低コストで氷を得ることができる。
LNG気化器E−1においてガス冷媒(約−20℃)と熱交換することで気化したNG(約−50℃)は、出口ヘッダー室10bに接続されたNG排出ライン15から排出され、NG加温器E−2によって加温されて約10℃となった後、メインの気化設備(気化器&NG加温器)RG−1の排出ライン3に合流される。NG加温器E−2は、NGをスチーム又は温水と熱交換させて昇温する熱交換器(シェル&チューブ横置型)から構成されている。NG加温器E−2には、スチーム又は温水を導入するための導入ライン20と、スチーム又は温水がNGと熱交換した後に生じた水を排出するために排出ライン21とが接続されている。排出ライン21と導入ライン20との間には、スチーム又は温水を製造する設備22が配設されている。
LNG気化器E−1の熱交換室11には、その内部のガス冷媒の圧力を検出するためのガス冷媒圧力センサPICA−1が設けられ、LNG気化器E−1の入口ヘッダー室10aにLNGを導くLNG分岐ライン5には、入口ヘッダー室10aに流入するLNGの流量を調節するためのLNG流量制御弁PCV−1が配設されている。このLNG流量制御弁PCV−1は、ガス冷媒圧力センサPICA−1の検出値に基づいてLNG気化器E−1に流入するLNGの流量を調節し、LNG気化器E−1の熱交換室11内のガス冷媒の圧力を一定の所定圧力に制御する。例えば、LNG流量制御弁PCV−1は、ガス冷媒圧力センサPICA−1の検出圧力が予め定められた所定圧力を或る程度(所定値)以上下回った場合に閉制御され、熱交換室11内における冷媒の凝縮を弱めてガス冷媒の圧力を高め、逆に、ガス冷媒圧力センサPICA−1の検出圧力が所定圧力を或る程度(所定値)以上上回った場合に開制御され、熱交換室11内における冷媒の凝縮を強めてガス冷媒の圧力を低める。これにより、LNG気化器E−1の熱交換室11内のガス冷媒の圧力が一定の所定圧力に制御される。
LNG気化器E−1の熱交換室11内のガス冷媒の圧力が一定の所定圧力に制御されることで、製氷装置I−1の内部の冷媒の蒸発圧力が一定の所定圧力に制御される。LNG気化器E−1の熱交換室11と製氷装置I−1内の冷媒が通過する配管とが、ガス冷媒ライン8を介して連通されているからである。この結果、製氷装置I−1内の冷媒の蒸発温度が、上述のようにして一定の所定圧力に制御された製氷装置I−1内の冷媒の蒸発圧力に平衡した一定の所定温度に制御され、製氷装置I−1における製氷温度の制御が可能となる。
また、製氷装置I−1に流入した液冷媒が液冷媒のまま流出することを防止し、確実に蒸発して過熱状態のガス冷媒となって流出することを確保するため、製氷装置I−1から冷媒を排出するガス冷媒ライン8には、冷媒の温度を検出する温度センサTIC−1が設けられ、製氷装置I−1に液冷媒を導く液冷媒ライン7には、液冷媒の流入量を調節するための流量制御弁TICV−1が配設されている。
流量制御弁TICV−1は、温度センサTIC−1で検出された製氷装置I−1から流出する冷媒の温度が確実に過熱状態のガス冷媒となる温度となるように、開度が制御される。具体的には、温度センサTIC−1の設定温度を製氷装置I−1内における冷媒の蒸発温度よりも約5〜6℃高く設定することで、製氷装置I−1に流入した液冷媒が、確実に蒸発して過熱状態のガス冷媒となって製氷装置I−1から流出することになる。これにより、製氷装置I−1における冷媒の確実な気化潜熱の利用と、製氷装置I−1からの液冷媒の流出防止とを担保できる。
本実施形態では冷媒にR−404Aを用いているところ、R−404Aは、多成分の混合冷媒であるため、沸点と露点温度に多少相違があるので、上述の過熱制御はシステム上の有効な制御である。
LNG貯蔵部1からメインの気化設備(気化器&NG加温器)RG−1にLNGを導く供給ライン2には、気化設備RG−1に供給されるLNGの流量を検出する流量センサFIC−1が配設されている。また、供給ライン2から分流されたLNGをLNG気化器E−1の入口ヘッダ室10aに導くLNG分岐ライン5には、LNG気化器E−1へのLNGの流量を調節するための別のLNG流量制御弁ESV−1が配設されている。この別のLNG流量制御弁ESV−1は、流量センサFIC−1によって検出されたメインの気化設備RG−1に供給されるLNGの流量を、その気化設備RG−1の円滑な運転を維持するのに必要な流量としつつ、その流量を超える余剰流量を上記LNG気化器E−1に流入させるように、開度が制御される。よって、NG供給部4にて要求されるNG流量が減少したとしても、メインの気化設備(気化器&NG加温器)RG−1の円滑なガス化運転が確保できる。
LNG分岐ライン5には、LNG気化器E−1に流入するLNGの流量を検出するLNG流量センサFIC−2が配設され、製氷装置I−1に水を導入する水ライン18には、水流量制御弁FICV−3が配設されている。この水流量制御弁FICV−3は、製氷装置I−1に流入する水の流量を、LNG流量センサFIC−2で検出されたLNGの流量に対応した氷結量となるように、制御される。詳しくは、水ライン18には水流量センサFIC−3が配設されており、その水流量センサFIC−3によって検出された水流量が、LNG流量センサFIC−2の検出値に基づいて決定された適正な水流量となるように、水流量制御弁FICV−3の開度が制御される。これにより、LNG気化器E−1に流入するLNGの冷熱量にマッチした量の氷が製氷装置I−1にて製氷され、システムの効率が向上する。
本実施形態では、NG供給部4にて要求されるNG量が変動(増加・減少)した場合、LNG気化器E−1に流入する上述した余剰流量の範囲で、LNG気化器E−1に流入するLNG流量を流量制御弁ESV−1によって段階的に制御し、各段階においてNGの需要変動の影響を受けない一定量の氷を生産するようにしている。
即ち、NG供給部4にて要求されるNG量が変動した場合、メインの気化設備(気化器&NG加温器)RG−1の円滑なガス供給運転を維持するために必要なLNG流量を算出し、その余剰流量を製氷用のLNG気化器E−1の入口側の流量センサFIC−2に伝達し、その範囲内の流量で流量制御弁ESV−1により段階的にLNG流量を設定し、各段階においてなるべく長時間一定蒸発量で運転して一定量の製氷を行うようにしている。
メインの気化設備RG−1からNGを排出する排出ライン3には、NGの圧力を検出するNG圧力センサPIC−2が配設されている。このNG圧力センサPIC−2で検出されたNGの圧力が所定圧力以上となったとき、LNG気化器E−1にLNGを供給するLNG分岐ライン5に設けられたLNG流量制御弁ESV−1が閉制御され、LNG気化器E−1に流入するLNGの流量が減少される。これにより、例えばLNG気化器E−1やNG加温器E−2が故障するなどして排出ライン3に排出されるNGの圧力が所定圧力以上となった場合、流量制御弁ESV−1が閉制御されることでメインの気化設備RG−1によって気化されるLNGの割合が高まるため、その故障の影響がNG供給部4に及ばない。
本発明の好適実施形態に係るLNGのガス化装置のシステム図である。
符号の説明
1 LNG貯蔵部
3 排出ライン
5 LNG分岐ライン
6 LNGのガス化装置
7 液冷媒ライン
8 ガス冷媒ライン
15 NG排出ライン
RG−1 気化設備
E−1 LNG気化器
I−1 製氷装置
PICA−1 ガス冷媒圧力センサ
PCV−1 LNG流量制御弁
ESV−1 別のLNG流量制御弁
FIC−2 LNG流量センサ
FICV−3 水流量制御弁
PIC−2 NG圧力センサ

Claims (4)

  1. LNG貯蔵部からLNGをガス化する気化設備に向かうLNGの一部を分流するLNG分岐ラインと、
    該LNG分岐ラインに配設され、LNGを蒸発させてNGとするための熱交換器であって、LNGを蒸発させるための加熱媒体としてガス冷媒が導入され、LNGと熱交換して凝縮された液冷媒を排出するLNG気化器と、
    該LNG気化器から排出された液冷媒が流れる液冷媒ラインと、
    該液冷媒ラインに配設され、液冷媒を蒸発させてガス冷媒とするための熱交換器であって、液冷媒を蒸発させるための加熱媒体として水が導入され、液冷媒と熱交換して凝固された氷を製造する製氷装置と、
    該製氷装置から排出されたガス冷媒を上記LNG気化器に導くガス冷媒ラインと、
    上記LNG気化器の内部のガス冷媒の圧力を検出するために上記LNG気化器に設けられたガス冷媒圧力センサと、
    上記LNG分岐ラインに設けられ、上記ガス冷媒圧力センサの検出値に基づいて上記LNG気化器に流入するLNGの流量を調節することで、上記LNG気化器の内部のガス冷媒の圧力を所定圧力に制御するLNG流量制御弁とを備え、
    上記LNG気化器の内部のガス冷媒の圧力を所定圧力に制御することで、上記LNG気化器に上記ガス冷媒ラインを介して接続された上記製氷装置の内部の冷媒の蒸発圧力を所定圧力に制御し、上記製氷装置内の冷媒の蒸発温度を所定温度に制御することを特徴とするLNGのガス化装置。
  2. 上記LNG分岐ラインに、上記LNG気化器に流入するLNGの流量を調節するために設けられた別のLNG流量制御弁を備え、
    この別のLNG流量制御弁は、上記気化設備に供給されるLNGの流量を上記気化設備の円滑な運転を維持するのに必要な流量としつつ、その流量を超える余剰流量を上記LNG気化器に流入させるように開度が制御されるものである請求項に記載のLNGのガス化装置。
  3. 上記LNG分岐ラインに設けられ、上記LNG気化器に流入するLNGの流量を検出するLNG流量センサと、
    上記製氷装置に水を導入する水ラインに設けられ、上記製氷装置に流入する水の流量を、上記LNG流量センサで検出された上記LNG気化器に流入するLNGの流量に対応した氷結量となるように制御する水流量制御弁とを備えた請求項1又は2に記載のLNGのガス化装置。
  4. 上記LNG気化器から排出されたNGを上記気化設備からNGを排出する排出ラインに導くNG排出ラインと、
    上記気化設備からNGを排出する排出ラインに設けられ、該排出ライン内のNGの圧力を検出するNG圧力センサとを備え、
    上記別のLNG流量制御弁は、上記NG圧力センサで検出されたNGの圧力が所定圧力以上となったとき、上記LNG気化器に流入するLNGの流量を減少させるように開度が制御されるものである請求項2又は3に記載のLNGのガス化装置。
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