JP6959187B2 - 低温液化燃料ガスの気化装置 - Google Patents

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Description

本発明は、液化天然ガス等を気化して燃料ガスを得るための低温液化燃料ガスの気化装置に関するものである。
昨今、従来の石油燃料に代替するエネルギー源として、環境負荷が少なく、供給安定性に優れた液化天然ガス(LNG)が注目を浴びている。
たとえば、船舶の分野でもLNGの利用が進められ、LNGを燃料とするLNG燃料船の普及が進められている。
LNGを燃料として使用する際には、事前に気化させる必要がある。
船舶用のLNG気化装置としては、ボイラにより発生した蒸気を用いてLNGを気化させるものが知られている。しかし、小型船舶ではボイラを備えるためのスペースが十分に確保できず、上記のような気化装置を用いることは難しい。
このような低温液化ガスの気化装置に関する先行技術文献として、本出願人は、下記の特許文献1〜4を把握している。
特開平6−174195号公報 国際公開第2017/037810号パンフレット 特開2013−32836号公報 特開2017−78475号公報
上記特許文献1は、「LNG気化器」に関するものであり、段落[0008][0009]に、空気を熱源とし、LNGの低温で凍結しにくい不凍液を中間冷媒として使用することが記載されている。また、段落[0011]に、不凍液としてエチレングリコール水溶液を使用することが記載されている。
上記特許文献2は、「船舶用のLNG気化システム」に関するものであり、段落[0007][0008]に、エンジン冷却水とLNGとを直接に熱交換することにより、上記LNGを気化させることが記載されている。
上記特許文献3は、「低温液化ガス気化装置」に関するものであり、段落[0043][0044]に、低温液化ガスを気化させる中間媒体を加熱するために送風機を用いることが記載されている。
上記特許文献4は、「中間媒体式ガス気化器」に関するものであり、段落[0028][0029]に、単一のケーシングにより形成されたガス気化器の中に、中間媒体2,中間媒体蒸発部E1,低温液化ガス気化部E2をまとめて収容することが記載されている。
〔特許文献1の課題〕
上記特許文献1には、空気を熱源とし、LNGの低温で凍結しにくい不凍液を中間冷媒として使用したLNG気化器が開示されている。上記特許文献1には、上記不凍液として、少なくとも−40°Cの温度で凍結しない不凍液を使用するのが好適であることが記載されている。上記不凍液の具体例として、エチレングリコールの含有率が約52から約84wt%のエチレングリコール水溶液、プロピレングリコールの含有率が約56wt%以上のプロピレングリコール水溶液、トリエチレングリコールの含有率が約62から約77wt%のトリエチレングリコール水溶液等があげられている。また、熱源とする空気を加熱するため、空気加熱バーナーを備えている。
しかしながら、上記グリコール水は腐食性があるため、装置には防食処置が必要になる。また、グリコール水は粘性が高いため、循環させるために強力なポンプが必要になる。このように、不凍液を使う技術では、設備コストが高くなることが避けられない。
また、上記グリコール水を使うには濃度管理が必要となる。グリコール水は有害物質であるため排水が容易でない。つまり、グリコール水を使用することには、管理コストもかかってくる。
また、熱源とする空気を加熱する空気加熱バーナーにも、設備と燃料にコストがかかる。
これらのような事情があるため、特許文献1の技術は非常に使いにくく、特に船舶には適用しづらい。
〔特許文献2の課題〕
上記特許文献2には、船舶用のLNG気化システムが開示されている。このシステムは、エンジン冷却水とLNGとを直接に熱交換することにより、上記LNGを気化させるものである。
しかしながら、エンジン冷却水を極低温のLNGと直接に熱交換させることから、エンジン冷却水が昇温しきらない起動初期には、エンジン冷却水が凍結するおそれがある。熱交換器の内部で凍結が起こると、エンジン冷却水が流れずLNGは気化しない。つまり熱交換性能の安定性に問題が生じる。これを防止するため、エンジン冷却水に不凍液を使用すれば、特許文献1と同様の問題が起こる。
このように、エンジン冷却水をLNGと直接に熱交換させるシステムでは、種々の問題が起こる。
〔特許文献3の課題〕
上記特許文献3には、中間媒体との熱交換でLNGを気化させる技術が開示されている。
しかしながら、上記特許文献3では、上記中間媒体を加熱するための送風機を備え、当然のことながら、上記送風機は、外部からのエネルギーの供給を必要とする。
〔特許文献4の課題〕
上記特許文献4には、中間媒体を収容する収容部10を備えた中間媒体式のガス気化器が開示されている。
しかしながら、上記特許文献4のガス気化器は、上記収容部10は単一のケーシングにより形成され、その中に中間媒体2,中間媒体蒸発部E1,低温液化ガス気化部E2をまとめて収容している。このため、圧力容器である収容部10が大型化する。このため、設備が大型になってしまうという問題がある。特に、スペースが限られた船舶には適用しにくい。
〔目的〕
本発明は、上記の課題を解決するため、つぎの目的をもってなされたものである。
ランニングコストを要しない小型で安価な装置により、安定した熱交換で低温液化燃料ガスを気化して燃料ガスを得ることができる低温液化燃料ガスの気化装置を提供する。
請求項1記載の低温液化燃料ガスの気化装置は、上記目的を達成するため、つぎの構成を採用した。
中間媒体が封入される封入空間と、
上記封入空間の下側部分に設けられ、加熱媒体が導入されることによる熱交換により、上記中間媒体を加熱して上記封入空間内で蒸発させる中間媒体蒸発部と、
上記封入空間の上側部分に設けられ、低温液化燃料ガスが導入されることによる熱交換により、上記中間媒体を上記封入空間内で凝縮させるとともに上記低温液化燃料ガスを気化させて燃料ガスとする中間媒体凝縮部と、
上記中間媒体凝縮部において上記低温液化燃料ガスが気化して得られた燃料ガスを燃焼させる燃焼部と、
上記燃焼部における燃焼熱との熱交換により、上記中間媒体蒸発部に導入する上記加熱媒体を加熱する加熱媒体加熱部と
上記封入空間内にある中間媒体の圧力を検知する圧力センサと、
上記圧力センサが検知した圧力値に基づいて、上記中間媒体蒸発部に導入する加熱媒体の熱量を制御する熱量制御手段とを備え
上記熱量制御手段は、
上記中間媒体蒸発部に加熱媒体を導入する導入路における上記加熱媒体の熱量を計測する熱量計と、
上記熱量計が計測した熱量に基づいて、上記中間媒体蒸発部に導入する上記加熱媒体の流量を制御する流量制御装置とを含んで構成されることにより、
上記封入空間内にある中間媒体の圧力が一定範囲にはいるように制御する
請求項2記載の低温液化燃料ガスの気化装置は、請求項1記載の構成に加え、つぎの構成を採用した。
上記封入空間は、上記中間媒体が循環する循環路を含み、
上記中間媒体蒸発部および上記中間媒体凝縮部は、それぞれ上記循環路の途中に設けられている。
請求項記載の低温液化燃料ガスの気化装置は、請求項1または2記載の構成に加え、つぎの構成を採用した。
上記中間媒体は代替フロンである。
請求項記載の低温液化燃料ガスの気化装置は、請求項1〜のいずれか一項に記載の構成に加え、つぎの構成を採用した。
上記中間媒体凝縮部にはマイクロチャンネル熱交換器が利用されている。
請求項1記載の低温液化燃料ガスの気化装置は、封入空間、中間媒体蒸発部、中間媒体凝縮部、燃焼部、加熱媒体加熱部を備えている。
上記封入空間には中間媒体が封入される。上記封入空間の下側部分に上記中間媒体蒸発部が設けられ、上記封入空間の上側部分に上記中間媒体凝縮部が設けられる。
上記中間媒体蒸発部には加熱媒体が導入され、上記中間媒体を、上記加熱媒体と熱交換して加熱し、封入空間内で蒸発させる。
上記中間媒体凝縮部には低温液化燃料ガスが導入され、上記低温液化燃料ガスを、上記蒸発された中間媒体と熱交換して加熱し、気化させて燃料ガスとする。このとき、上記中間媒体は、上記低温液化燃料ガスとの熱交換で冷却され、上記封入空間内で凝縮する。
上記燃焼部は、上記中間媒体凝縮部において上記低温液化燃料ガスが気化することで得られた燃料ガスを燃焼させる。
上記加熱媒体加熱部は、上記中間媒体蒸発部に導入する上記加熱媒体を、上記燃焼部で燃料ガスが燃焼することで発生した燃焼熱と熱交換して加熱する。
上記加熱媒体加熱部で加熱された加熱媒体は、上記中間媒体蒸発部に導入され、上記中間媒体を加熱して蒸発させる。
請求項1記載の気化装置は、蒸発と凝縮を繰り返す中間媒体との熱交換によって低温液化燃料ガスを気化させる。このため、従来のような凍結によるトラブルが発生せず、安定した熱交換性能を維持できる。また、従来のような不凍液の使用にまつわる管理や設備のコストがかからない。
また、請求項1記載の気化装置は、封入空間の下側で中間媒体を蒸発させ、封入空間の上側で中間媒体を凝縮させる。このため、中間媒体を強制的に循環させる手段を必要とせず、装置を小型化できる。
また、請求項1記載の気化装置は、上記中間媒体蒸発部における中間媒体の蒸発は加熱媒体との熱交換で行い、上記加熱媒体の加熱は、上記中間媒体凝縮部で低温液化燃料ガスを気化して得た燃料ガスの燃焼熱との熱交換で行う。つまり、当該低温液化燃料ガスの気化装置で得た燃料ガスの燃焼熱を、当該低温液化燃料ガスの気化に利用する。つまり、低温液化燃料ガスの気化に対して外部からエネルギーの供給を受ける必要がなく、その分ランニングコストがかからない。
請求項1記載の低温液化燃料ガスの気化装置は、上記封入空間内にある中間媒体の圧力を圧力センサが検知し、その圧力値に基づいて、上記中間媒体蒸発部に導入する加熱媒体の熱量を熱量制御手段が制御する。上記熱量制御手段は、上記封入空間内にある中間媒体の圧力が一定範囲にはいるように制御する。
これにより、上記中間媒体が蒸発と凝縮を繰り返すことにより、上記中間媒体は上記循環路を自然循環する。つまり、中間媒体を強制的に循環させる機器を必要とせず、装置を小型化できる。
請求項1記載の低温液化燃料ガスの気化装置は、上記中間媒体蒸発部に加熱媒体を導入する導入路における上記加熱媒体の熱量を熱量計が計測し、その計測した熱量に基づいて、上記中間媒体蒸発部に導入する上記加熱媒体の流量を流量制御装置が制御する。
これにより、上記封入空間内にある中間媒体の圧力が一定範囲にはいるように制御される。したがって、上記中間媒体が蒸発と凝縮を繰り返すことにより、上記中間媒体は上記循環路を自然循環する。つまり、中間媒体を強制的に循環させる機器を必要とせず、装置を小型化できる。
また、上記加熱媒体加熱部において燃料ガスの燃焼熱と熱交換して加熱された加熱媒体の温度に変動があったとしても、上記中間媒体蒸発部に導入する加熱媒体の熱量が一定の範囲になるように制御し、安定した熱交換を実現する。
請求項2記載の低温液化燃料ガスの気化装置は、上記封入空間が、上記中間媒体が循環する循環路を含む。そして、上記中間媒体蒸発部と上記中間媒体凝縮部が、それぞれ上記循環路の途中に設けられている。
このため、上記中間媒体は、循環路の下側の中間媒体蒸発部で蒸発し、循環路の上側の中間媒体凝縮部で凝縮する。したがって、上記中間媒体が蒸発と凝縮を繰り返すことにより、上記中間媒体は上記循環路を循環する。つまり、中間媒体を強制的に循環させる機器を必要とせず、装置を小型化できる。また、封入空間を循環路とすることで、圧力空間である封入空間を配管で形成することができ、装置を小型化できる。
請求項記載の低温液化燃料ガスの気化装置は、上記中間媒体として代替フロンを使用する。
これにより、従来のように低温液化燃料ガス以外に可燃性ガスを使用する危険性がなくなり、安全面において好ましい。また、従来のような凍結によるトラブルが発生せず、安定した熱交換性能を維持できる。また、従来のような不凍液の使用にまつわる管理や設備のコストがかからない。
請求項記載の低温液化燃料ガスの気化装置は、上記中間媒体凝縮部にマイクロチャンネル熱交換器を利用する。
これにより、熱交換器の強度を大幅に向上させることができ、熱交換器のサイズを小型化することもできる。
本発明の低温液化燃料ガスの気化装置の第1実施形態を説明する構成図である。 上記第1気化ユニットを説明する図である。 上記第1実施形態の熱量制御手段を説明する図である。 第2実施形態の第1気化ユニットを説明する図である。
つぎに、本発明を実施するための形態を説明する。
◆第1実施形態
図1〜図3は、本発明が適用された低温液化燃料ガスの気化装置を示す第1実施形態である。
第1実施形態は、上記低温液化燃料ガスが液化天然ガス(LNG)であり、本発明をLNG気化装置に適用した例である。
また第1実施形態では、上記LNG気化装置を船舶に適用した例を説明する。つまり、第1実施形態は、燃料として積載したLNGを船内で気化して燃料ガスであるNGを得る、LNG燃料船に適用した例である。
〔全体構造〕
図1は、第1実施形態の全体構造を説明する構成図である。
第1実施形態は、LNGタンク1、エンジン(燃焼部)30、第1気化ユニット10および第2気化ユニット20を備えている。
上記LNGタンク1は、本LNG燃料船の燃料にするためのLNGが貯留される。上記LNGタンク1は、内容器2と外容器3のあいだに真空断熱層4を有する二重構造の貯留タンクである。
上記エンジン(燃焼部)30は、船舶を推進させる動力を得る内燃機関である。上記エンジン(燃焼部)30は、上記LNGタンク1から取り出したLNGを気化して得られた燃料ガス(天然ガス:NG)を燃焼させることにより、当該船舶を推進するための動力を生みだす。
上記第1気化ユニット10は、上記LNGタンク1から取り出したLNGを気化して燃料ガスを得る。上記第1気化ユニット10で得られた燃料ガスは、上記エンジン(燃焼部)30に燃焼用の燃料として供給される。
上記第2気化ユニット20は、上記LNGタンク1から取り出したLNGを気化して加圧用ガスを得る。上記第2気化ユニット20で得られた加圧用ガスは、上記LNGタンク1の内容器2内に導入される。これにより、LNGタンク1からLNGを取り出すときの内容器2内の圧力を確保する。
〔第1気化ユニット10〕
図2は、上記第1気化ユニット10を説明する構成図である。
上記第1気化ユニット10は、中間媒体が封入され、中間媒体蒸発部13、中間媒体凝縮部15、循環路11を含んで構成されている。
上記中間媒体蒸発部13、中間媒体凝縮部15、循環路11の内部空間は互いに連通し、本発明の封入空間を構成する。つまり、上記封入空間は、上記循環路11を含む。
〔中間媒体〕
第1実施形態では、上記中間媒体として熱媒体用のガスが用いられる。上記熱媒体用のガスは、所定の圧力のもと、熱交換による加熱で蒸発し、熱交換による冷却で凝縮する。
上記中間媒体としては、代替フロンを用いることが好ましい。上記代替フロンは、たとえばハイドロクロロフルオロカーボン(HCFC)類およびハイドロフルオロカーボン(HFC)類等をあげることができる。
上記代替フロンとして具体的には、R134a,R404A,HCFO−1224yd(Z)等を適用することができる。
上記R404Aは、凍結温度が−160℃であり、極低温LNGと熱交換しても凍結するおそれがない。
上記R134aは、温暖化係数が小さい点で好ましい。R134aの凍結温度は−100℃であり、凍結を回避するのには十分なレベルである。
上記HCFO−1224yd(Z)は、温暖化係数がゼロに近い点で好ましい。HCFO−1224yd(Z)の凍結温度は−115℃であり、凍結を回避するのには十分なレベルである。
代替フロンは、これらに限定する趣旨ではない。
〔循環路11〕
上記循環路11は、封入された中間媒体が主にガス状となって循環するガス路11Aと、封入された中間媒体が主に液状となって循環する液体路11Bとから構成されている。上記ガス路11Aは、上記中間媒体蒸発部13の上部と上記中間媒体凝縮部15の上部とを連通させるように接続されている。上記液体路11Bは、上記中間媒体凝縮部15の下部と、上記中間媒体蒸発部13の側部とを連通させるように接続されている。
〔中間媒体蒸発部13〕
上記中間媒体蒸発部13は、上記循環路11の途中である上記封入空間の下側部分に設けられている。上記中間媒体蒸発部13は、後述する加熱媒体が導入されることによる熱交換により、上記中間媒体を加熱して上記封入空間内で蒸発させる。
上記中間媒体蒸発部13には、上記加熱媒体を導入する加熱媒体導入口13Aと、上記加熱媒体を導出する加熱媒体導出口13Bが設けられている。
〔中間媒体凝縮部15〕
上記中間媒体凝縮部15は、上記循環路11の途中である上記封入空間の上側部分に設けられている。上記中間媒体凝縮部15は、LNGが導入されることによる熱交換により、上記中間媒体を冷却して上記封入空間内で凝縮させ、同時に上記LNGを気化させて燃料ガスとする。
上記中間媒体凝縮部15には、上記LNGを導入するLNG導入口15Aと、上記燃料ガスを導出するガス導出口15Bが設けられている。
上記中間媒体凝縮部15には、マイクロチャンネル熱交換器を利用するのが好ましい。上記マイクロチャンネル熱交換器は、微細加工技術などを使って加工した狭隘な流路(マイクロチャンネル)を有する熱交換器である。
〔循環動作〕
上記循環路11では、封入された中間媒体が循環するために流れる。
つまり、中間媒体蒸発部13において、封入された中間媒体が加熱されて蒸発する。ガス状となった中間媒体は、熱対流によって中間媒体蒸発部13の上部からガス路11Aを上昇し、中間媒体凝縮部15にその上部から導入される。中間媒体凝縮部15において、ガス状の中間媒体が冷却されて凝縮する。液状となった中間媒体は、中間媒体凝縮部15の下部から液体路11Bを流下して中間媒体蒸発部13に流入する。この動作が繰り返され、第1気化ユニット10の封入空間内で中間媒体が循環する。
〔第2気化ユニット20〕
上記第2気化ユニット20は、上記中間媒体凝縮部15でLNGを気化させて得られるのが加圧用ガスである。加圧用ガスと燃料ガスは圧力範囲に差があるだけで同じ組成の天然ガスである。つまり、上記第2気化ユニット20は、実質的に上記第1気化ユニット10と同様の構造である。したがって、それ以外の説明を省略する。
図1に戻って説明する。
〔エンジン30:燃焼部〕
第1実施形態のLNG気化装置は、上述したエンジン(燃焼部)30と、上記エンジンを冷却するエンジン冷却器(加熱媒体加熱部)40とを備えている。
上記エンジン(燃焼部)30は、上記中間媒体凝縮部15において上記LNGが気化して得られた燃料ガスを燃焼させて動力を得る内燃機関である。上記エンジン(燃焼部)30は、本発明の燃焼部として機能する。
〔エンジン冷却器40:加熱媒体加熱部〕
上記エンジン冷却器(加熱媒体加熱部)40は、冷却水(加熱媒体)が流通することにより上記エンジン(燃焼部)30における燃焼熱と熱交換することにより、エンジン(燃焼部)30を冷却する。
上記エンジン冷却器(加熱媒体加熱部)40に導入される冷却水(加熱媒体)は、本発明の加熱媒体として機能するものである。したがって、上記エンジン冷却器(加熱媒体加熱部)40は、本発明の加熱媒体加熱部として機能し、上記エンジン(燃焼部)30における燃焼熱との熱交換により、上記中間媒体蒸発部13に導入する上記冷却水(加熱媒体)を加熱する。
〔その他の構成〕
図において、符号45は放熱器45である。上記放熱器45は、上記エンジン冷却器(加熱媒体加熱部)40に流通させる冷却水(加熱媒体)の一部から放熱する。この例では、上記放熱はファン46による空冷で行われる。これにより、上記中間媒体蒸発部13における熱交換で冷却しきれないエンジン(燃焼部)30の燃焼熱を放出する。
図において、符号35はバッファタンク35である。上記バッファタンク35は、上記第1気化ユニット10の上記中間媒体凝縮部15から取り出した燃焼ガスを、エンジン(燃焼部)30に供給する前に一時的に貯留する。これにより安定した供給圧力で燃焼ガスをエンジン(燃焼部)30に供給できる。
〔配管構造:LNG系〕
上記LNGタンク1には、内容器2からLNGを取り出して第1気化ユニット10の中間媒体凝縮部15に導入する第1LNG取出路5が接続されている。上記第1LNG取出路5の下流端は、上記中間媒体凝縮部15のLNG導入口15Aに接続される。
上記中間媒体凝縮部15では上述したように、導入されたLNGがガス状の中間媒体と熱交換されて加熱され、気化して燃料ガスとなる。
上記中間媒体凝縮部15のガス導出口15Bには、上記燃料ガスをバッファタンク35に搬送するガス搬送路6が接続されている。
上記バッファタンク35では上述したように、上記燃料ガスを、エンジン(燃焼部)30に供給する前に一時的に貯留する。
上記バッファタンク35には、上記燃焼ガスを上記エンジン(燃焼部)30に対して供給する燃焼ガス供給路7が接続されている。
上記LNGタンク1には、内容器2からLNGを取り出して第2気化ユニット20の中間媒体凝縮部15に導入する第2LNG取出路25が接続されている。上記第2LNG取出路25の下流端は、上記中間媒体凝縮部15のLNG導入口15Aに接続される。
上記中間媒体凝縮部15では上述したように、導入されたLNGがガス状の中間媒体と熱交換されて加熱され、気化して加圧用ガスとなる。
上記中間媒体凝縮部15のガス導出口15Bには、上記加圧用ガスを上記LNGタンク1の内容器2の上部(気相の部分である)に導入し、内容器2の内圧を保つ加圧路26が接続されている。
図1において、符号8は、エンジン(燃焼部)30で燃料ガスを燃焼した後にでる排ガスを排出する排気路8である。
〔配管構造:冷却水系〕
上記エンジン冷却器(加熱媒体加熱部)40には、エンジン冷却器(加熱媒体加熱部)40で加熱された冷却水(加熱媒体)の一部を取り出して、第1気化ユニット10の中間媒体蒸発部13に導入する第1熱水路41が接続されている。上記第1熱水路41の下流端は、上記中間媒体蒸発部13の加熱媒体導入口13Aに接続されている。上記第1熱水路41は、本発明の導入路として機能する。
上記中間媒体蒸発部13では上述したように、上記加熱された冷却水(加熱媒体)との熱交換により中間媒体を蒸発させる。蒸発してガス化した中間媒体は、上述したように第1気化ユニット10内を循環する。
上記中間媒体蒸発部13の加熱媒体導出口13Bには、中間媒体との熱交換で冷却された冷却水(加熱媒体)を取り出して、上記エンジン冷却器(加熱媒体加熱部)40に戻す第1冷水路42が接続されている。
上記エンジン冷却器(加熱媒体加熱部)40には、エンジン冷却器(加熱媒体加熱部)40で加熱された冷却水(加熱媒体)の一部を取り出して、第2気化ユニット20の中間媒体蒸発部13に導入する第2熱水路51が接続されている。上記第2熱水路51の下流端は、上記中間媒体蒸発部13の加熱媒体導入口13Aに接続されている。
上記中間媒体蒸発部13では上述したように、上記加熱された冷却水(加熱媒体)との熱交換により中間媒体を蒸発させる。蒸発してガス化した中間媒体は、上述したように第2気化ユニット20内を循環する。
上記中間媒体蒸発部13の加熱媒体導出口13Bには、中間媒体との熱交換で冷却された冷却水(加熱媒体)を取り出して、上記エンジン冷却器(加熱媒体加熱部)40に戻す第2冷水路52が接続されている。
上記エンジン冷却器(加熱媒体加熱部)40には、エンジン冷却器(加熱媒体加熱部)40で加熱された冷却水(加熱媒体)の一部を取り出して、放熱器45に送る第3熱水路61が接続されている。上記放熱器45には、ファン46による空冷で冷却された冷却水(加熱媒体)を取り出して、上記エンジン冷却器(加熱媒体加熱部)40に戻す第3冷水路62が接続されている。
〔熱量制御手段70〕
図3は、熱量制御手段70を説明する図である。
上記熱量制御手段70は、圧力センサ71で検知した圧力値に基づいて、上記第1気化ユニット10において、上記中間媒体蒸発部13に導入する加熱媒体の熱量を制御するものである。
上記熱量制御手段70は、流量計72、温度計73、熱量計74、流量制御装置75を備えて構成されている。
上記圧力センサ71は、上記第1気化ユニット10の中間媒体蒸発部13に設けられ、上記第1気化ユニット10の封入空間内の気相部分の圧力を計測し、内部に封入された中間媒体の圧力を検知する。
上記流量計72は、エンジン冷却器(加熱媒体加熱部)40で加熱された冷却水(加熱媒体)を当該エンジン冷却器(加熱媒体加熱部)40から第1気化ユニット10の中間媒体蒸発部13に導入する第1熱水路41に設けられている。上記流量計72は、第1気化ユニット10の中間媒体蒸発部13に導入される加熱された冷却水(加熱媒体)の流量を検知する。
上記温度計73は、エンジン冷却器(加熱媒体加熱部)40で加熱された冷却水(加熱媒体)を当該エンジン冷却器(加熱媒体加熱部)40から第1気化ユニット10の中間媒体蒸発部13に導入する第1熱水路41に設けられている。上記流量計72は、第1気化ユニット10の中間媒体蒸発部13に導入される加熱された冷却水(加熱媒体)の温度を検知する。
上記熱量計74は、上記第1気化ユニット10の中間媒体蒸発部13に加熱された冷却水(加熱媒体)を導入する第1熱水路41(導入路)における上記冷却水(加熱媒体)の熱量を計測する。上記熱量計74は、上記圧力センサ71が検知した圧力値、上記流量計72が検知した流量、上記温度計73が検知した温度に基づいて、上記冷却水(加熱媒体)の熱量を計測する。
上記流量制御装置75は、上記第1熱水路41に設けられた流量制御弁である。上記流量制御装置75は、上記熱量計74が計測した熱量に基づいて、上記中間媒体蒸発部13に導入する上記冷却水(加熱媒体)の流量を制御する。
このようにして上記熱量制御手段70は、圧力センサ71が検知した圧力値に基づいて、上記中間媒体蒸発部13に導入する加熱媒体の熱量を制御する。
これにより、上記熱量制御手段70は、上記封入空間内にある中間媒体の圧力が一定範囲にはいるように制御する。
〔圧力制御〕
上記熱量制御手段70は、上記第1気化ユニット10内の主として気相の圧力を所定の圧力値に制御する。
具体的には、中間媒体がフロンR134aであれば、上記圧力値は、0.468MPaG〜0.915MPaGの範囲内に制御するのが好ましい。
つまり、上記中間媒体の温度は、LNGを−162℃から20℃に加熱するとすれば、20℃以上の温度である必要がある。また、上記中間媒体の温度は、上記冷却水(加熱媒体)を50℃から40℃に冷却するとすれば、40℃以下の温度である必要がある。したがって、上記中間媒体の温度は、20℃〜40℃の範囲とする必要がある。
このとき、上記中間媒体が飽和温度20℃となる圧力は0.468MPaGであり、上記中間媒体が飽和温度40℃となる圧力は0.915MPaGである。
したがって、上記圧力値は、0.468MPaG〜0.915MPaGの範囲内に制御するのが好ましい。
ここで、熱交換の効率をよくするためには、中間媒体とLNGの温度差が大きく、かつ中間媒体と冷却水(加熱媒体)との温度差も大きいことが望ましい。そうすると、上記中間媒体の理想の温度は20℃と40℃のちょうど中央値である30℃となる。このときの中間媒体の圧力値は0.67MPaGである。
したがって、上記中間媒体の圧力値は、0.67MPaGを中央値とする一定範囲内に制御するのが好ましく、最大範囲は0.468MPaG〜0.915MPaGである。
〔第2気化ユニット20〕
以上は主として第1気化ユニット10について説明したが、第2気化ユニット20も同様の構造で同様に動作する。
〔第1実施形態の効果〕
第1実施形態は、つぎの作用効果を奏する。
第1実施形態は、封入空間、中間媒体蒸発部13、中間媒体凝縮部15、エンジン(燃焼部)30、エンジン冷却器(加熱媒体加熱部)40を備えている。
上記封入空間には中間媒体が封入される。上記封入空間の下側部分に上記中間媒体蒸発部13が設けられ、上記封入空間の上側部分に上記中間媒体凝縮部15が設けられる。
上記中間媒体蒸発部13には冷却水(加熱媒体)が導入され、上記中間媒体を、上記冷却水(加熱媒体)と熱交換して加熱し、封入空間内で蒸発させる。
上記中間媒体凝縮部15にはLNGが導入され、上記LNGを、上記蒸発された中間媒体と熱交換して加熱し、気化させて燃料ガスとする。このとき、上記中間媒体は、上記LNGとの熱交換で冷却され、上記封入空間内で凝縮する。
上記エンジン(燃焼部)30は、上記中間媒体凝縮部15において上記LNGが気化することで得られた燃料ガスを燃焼させる。
上記エンジン冷却器(加熱媒体加熱部)40は、上記中間媒体蒸発部13に導入する上記冷却水(加熱媒体)を、上記エンジン(燃焼部)30で燃料ガスが燃焼することで発生した燃焼熱と熱交換して加熱する。
上記エンジン冷却器(加熱媒体加熱部)40で加熱された冷却水(加熱媒体)は、上記中間媒体蒸発部13に導入され、上記中間媒体を加熱して蒸発させる。
第1実施形態は、蒸発と凝縮を繰り返す中間媒体との熱交換によってLNGを気化させる。このため、従来のような凍結によるトラブルが発生せず、安定した熱交換性能を維持できる。また、従来のような不凍液の使用にまつわる管理や設備のコストがかからない。
また、第1実施形態は、封入空間の下側で中間媒体を蒸発させ、封入空間の上側で中間媒体を凝縮させる。このため、中間媒体を強制的に循環させる手段を必要とせず、装置を小型化できる。
また、第1実施形態は、上記中間媒体蒸発部13における中間媒体の蒸発は冷却水(加熱媒体)との熱交換で行い、上記冷却水(加熱媒体)の加熱は、上記中間媒体凝縮部15でLNGを気化して得た燃料ガスの燃焼熱との熱交換で行う。つまり、当該LNG気化装置で得た燃料ガスの燃焼熱を、当該LNGの気化に利用する。つまり、LNGの気化に対して外部からエネルギーの供給を受ける必要がなく、その分ランニングコストがかからない。
第1実施形態は、上記封入空間が、上記中間媒体が循環する循環路11を含む。そして、上記中間媒体蒸発部13と上記中間媒体凝縮部15が、それぞれ上記循環路11の途中に設けられている。
このため、上記中間媒体は、循環路11の下側の中間媒体蒸発部13で蒸発し、循環路11の上側の中間媒体凝縮部15で凝縮する。したがって、上記中間媒体が蒸発と凝縮を繰り返すことにより、上記中間媒体は上記循環路11を循環する。つまり、中間媒体を強制的に循環させる機器を必要とせず、装置を小型化できる。また、封入空間を循環路11とすることで、圧力空間である封入空間を配管で形成することができ、装置を小型化できる。
第1実施形態は、上記封入空間内にある中間媒体の圧力を圧力センサ71が検知し、その圧力値に基づいて、上記中間媒体蒸発部13に導入する冷却水(加熱媒体)の熱量を熱量制御手段70が制御する。上記熱量制御手段70は、上記封入空間内にある中間媒体の圧力が一定範囲にはいるように制御する。
これにより、上記中間媒体が蒸発と凝縮を繰り返すことにより、上記中間媒体は上記循環路11を自然循環する。つまり、中間媒体を強制的に循環させる機器を必要とせず、装置を小型化できる。
第1実施形態は、上記中間媒体蒸発部13に冷却水(加熱媒体)を導入する第1熱水路(導入路)41における上記加熱媒体の熱量を熱量計74が計測し、その計測した熱量に基づいて、上記中間媒体蒸発部13に導入する上記冷却水(加熱媒体)の流量を流量制御装置75が制御する。
これにより、上記封入空間内にある中間媒体の圧力が一定範囲にはいるように制御される。したがって、上記中間媒体が蒸発と凝縮を繰り返すことにより、上記中間媒体は上記循環路11を自然循環する。つまり、中間媒体を強制的に循環させる機器を必要とせず、装置を小型化できる。
また、上記エンジン冷却器(加熱媒体加熱部)40において燃料ガスの燃焼熱と熱交換して加熱された冷却水(加熱媒体)の温度に変動があったとしても、上記中間媒体蒸発部13に導入する冷却水(加熱媒体)の熱量が一定の範囲になるように制御し、安定した熱交換を実現する。
第1実施形態は、上記中間媒体として代替フロンを使用する。
これにより、従来のように低温液化燃料ガス以外に可燃性ガスを使用する危険性がなくなり、安全面において好ましい。また、従来のような凍結によるトラブルが発生せず、安定した熱交換性能を維持できる。また、従来のような不凍液の使用にまつわる管理や設備のコストがかからない。
第1実施形態は、上記中間媒体凝縮部にマイクロチャンネル熱交換器を利用する。
これにより、熱交換器の強度を大幅に向上させることができ、熱交換器のサイズを小型化することもできる。
◆第2実施形態
図4は、本発明が適用された低温液化燃料ガスの気化装置の第2実施形態である。
第2実施形態は、第1気化ユニット10および第2気化ユニット20が箱状に形成されている。
この例では、封入ケース80の内部空間が、中間媒体の封入される封入空間である。
上記封入空間の下側部に、冷却水(加熱媒体)が導入されることによる熱交換で、中間媒体を蒸発させる中間媒体蒸発部13が設けられている。
上記封入空間の上側部に、LNGが導入されることによる熱交換で、中間媒体を凝縮させるとともにLNGを気化させる中間媒体凝縮部15が設けられている。
それ以外は、上記第1実施形態と同様であり、同様の部分には同じ符号を付している。第2実施形態でも上記第1実施形態と同様の作用効果を奏する。
◆まとめ
上記各実施形態は、中間媒体として代替フロンを使用し、フロンの自然循環を利用した気化システムである。
船舶に搭載したエンジン(燃焼部)30を冷却したときの、加熱された冷却水を第1気化ユニット10の中間媒体蒸発部13に通し、中間媒体と熱交換させる。
中間媒体は気化してガス状となり、ガス路11Aを上昇して中間媒体凝縮部15に入る。
中間媒体凝縮部15では、LNGが通過する際に上記ガス状の中間媒体と熱交換する。これにより、LNGは気化されて燃料ガスとなる。同時にガス状の中間媒体は凝縮されて液化する。
液化した中間媒体は、液体路11Bを流下して中間媒体蒸発部13に戻る。
このようにして第1気化ユニット10で中間媒体が循環し、そのサイクルが繰り返される。
この気化システムでは下記のような利点がある。
また、エンジン(燃焼部)30の燃焼熱を利用した中間媒体の圧力制御のみで、中間媒体を自然循環させるため、中間媒体を循環させるためのポンプが不要で、ポンプ等に係る設備コストとメンテナンスコストが不要となる。
また、装置自体を小型化し、省スペースできるため、特に船舶には有効である。
エンジン(燃焼部)30の燃焼熱を利用して中間媒体を蒸発させるため、中間媒体を蒸発させてLNGを気化させるために外部からエネルギーを供給する必要がなく、その分ランニングコストがかからない。
中間媒体として不燃性の代替フロンを用いるため、気化ユニットに万一亀裂が入るようなことがあっても、LNGは密閉された不燃ガス中に漏れるため、着火には至らず、安全性が高い。
LNGと中間媒体の熱交換にマイクロチャンネル気化器を使用することにより、装置の強度が大幅に上がり、長期間に安定して使用できる。また、気化ユニットのサイズを従来品の1/10程度にできる。省スペースで効率的な気化が可能となる。
◆その他の変形例
以上は本発明の特に好ましい実施形態について説明したが、本発明は図示した実施形態に限定する趣旨ではなく、各種の態様に変形して実施することができ、本発明は各種の変形例を包含する趣旨である。
たとえば、上記各実施形態として、船舶においてLNGを気化させる装置を説明したが、これに限定する趣旨ではない。
たとえば、本発明の低温液化燃料ガスはLNGに限定するものではなく、他の低温液化燃料ガスに適用することもできる。
また、本発明は船舶用に限定する趣旨ではない。
また、燃焼部は推進用のエンジン1に限定する趣旨ではなく、各種の燃焼装置を適用することができる。たとえば、上記燃焼装置として、火力発電用ボイラや温水ボイラ等の各種ボイラ装置,焼却炉や熱処理炉等の各種燃焼炉,推進用でない発電用のエンジン等、各種のものを適用することができる。
また、上記各実施形態では、熱量制御手段70によって中間媒体の圧力を制御するようにしている。本発明は、これに限定するものではなく、熱量制御手段70による中間媒体の圧力制御を行わない態様も含む趣旨である。
具体的には、冷却水(加熱媒体)と中間媒体の温度差を小さくし、冷却水(加熱媒体)の流量を増やしてその温度変化を小さくする。このようにして運転することにより、中間媒体の温度は、冷却水(加熱媒体)の入口温度以上にはならない。このため、中間媒体の飽和温度(圧力)の上限値を下げることができる。
このように、冷却水(加熱媒体)と中間媒体の温度差を極力小さくすることにより、冷却水(加熱媒体)を、入口温度が一定となるように一定流量で流し続けるだけで、運転中における中間媒体の圧力変動を狭い範囲内におさめることができる。このようにすることにより、熱量の負荷変動があったとしても、圧力制御を行わずに運転することができる。
この場合、温度差を小さくすることで冷却水(加熱媒体)の流量が増加するため、熱交換器である中間媒体蒸発部13のサイズは大きくなる。しかし、この部分の熱交換器にプレートフィンやプレート式等の高効率熱交換器を採用することにより、サイズの増加は極力抑えることができる。
1:LNGタンク
2:内容器
3:外容器
4:真空断熱層
5:第1LNG取出路
6:ガス搬送路
7:燃焼ガス供給路
8:排気路
10:第1気化ユニット
11:循環路
11A:ガス路
11B:液体路
13:中間媒体蒸発部
13A:加熱媒体導入口
13B:加熱媒体導出口
15:中間媒体凝縮部
15A:LNG導入口
15B:ガス導出口
20:第2気化ユニット
25:第2LNG取出路
26:加圧路
30:エンジン(燃焼部)
35:バッファタンク
40:エンジン冷却器(加熱媒体加熱部)
41:第1熱水路(導入路)
42:第1冷水路
45:放熱器
46:ファン
51:第2熱水路
52:第2冷水路
61:第3熱水路
62:第3冷水路
70:熱量制御手段
71:圧力センサ
72:流量計
73:温度計
74:熱量計
75:流量制御装置
80:封入ケース

Claims (4)

  1. 中間媒体が封入される封入空間と、
    上記封入空間の下側部分に設けられ、加熱媒体が導入されることによる熱交換により、上記中間媒体を加熱して上記封入空間内で蒸発させる中間媒体蒸発部と、
    上記封入空間の上側部分に設けられ、低温液化燃料ガスが導入されることによる熱交換により、上記中間媒体を上記封入空間内で凝縮させるとともに上記低温液化燃料ガスを気化させて燃料ガスとする中間媒体凝縮部と、
    上記中間媒体凝縮部において上記低温液化燃料ガスが気化して得られた燃料ガスを燃焼させる燃焼部と、
    上記燃焼部における燃焼熱との熱交換により、上記中間媒体蒸発部に導入する上記加熱媒体を加熱する加熱媒体加熱部と
    上記封入空間内にある中間媒体の圧力を検知する圧力センサと、
    上記圧力センサが検知した圧力値に基づいて、上記中間媒体蒸発部に導入する加熱媒体の熱量を制御する熱量制御手段とを備え
    上記熱量制御手段は、
    上記中間媒体蒸発部に加熱媒体を導入する導入路における上記加熱媒体の熱量を計測する熱量計と、
    上記熱量計が計測した熱量に基づいて、上記中間媒体蒸発部に導入する上記加熱媒体の流量を制御する流量制御装置とを含んで構成されることにより、
    上記封入空間内にある中間媒体の圧力が一定範囲にはいるように制御する
    ことを特徴とする低温液化燃料ガスの気化装置。
  2. 上記封入空間は、上記中間媒体が循環する循環路を含み、
    上記中間媒体蒸発部および上記中間媒体凝縮部は、それぞれ上記循環路の途中に設けられている
    請求項1記載の低温液化燃料ガスの気化装置。
  3. 上記中間媒体は代替フロンである
    請求項1または2記載の低温液化燃料ガスの気化装置。
  4. 上記中間媒体凝縮部にはマイクロチャンネル熱交換器が利用されている
    請求項1〜のいずれか一項に記載の低温液化燃料ガスの気化装置。
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