JPH09141964A - 印字ヘッド駆動機構 - Google Patents
印字ヘッド駆動機構Info
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- JPH09141964A JPH09141964A JP30159395A JP30159395A JPH09141964A JP H09141964 A JPH09141964 A JP H09141964A JP 30159395 A JP30159395 A JP 30159395A JP 30159395 A JP30159395 A JP 30159395A JP H09141964 A JPH09141964 A JP H09141964A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 印字性能を向上させることが可能な印字ヘッ
ド駆動機構を提供する。 【解決手段】 本発明の印字ヘッド駆動機構は、超音波
振動子12に位相差を有する2相の交番電圧を印加する
ことにより、この超音波振動子12に縱共振振動と屈曲
共振振動を励起し、これらが合成された超音波楕円振動
を生成する。そして、この超音波振動子12に生じる超
音波楕円振動に基づくリニアな駆動力により、キャリッ
ジ22に固定された印字ヘッド25をリニアガイド棒2
3に沿ってリニアに駆動する。
ド駆動機構を提供する。 【解決手段】 本発明の印字ヘッド駆動機構は、超音波
振動子12に位相差を有する2相の交番電圧を印加する
ことにより、この超音波振動子12に縱共振振動と屈曲
共振振動を励起し、これらが合成された超音波楕円振動
を生成する。そして、この超音波振動子12に生じる超
音波楕円振動に基づくリニアな駆動力により、キャリッ
ジ22に固定された印字ヘッド25をリニアガイド棒2
3に沿ってリニアに駆動する。
Description
【0001】
【発明の属する技術の分野】本発明は、印字ヘッド駆動
装置に関する。
装置に関する。
【0002】(従来の技術)近年、高度情報化社会にお
いて、文字等の出力装置としてプリンター、若しくはプ
ロッターのニーズが高い。上記プリンター等における印
字方式としては、小型、低価格でカラー印字が容易なイ
ンクジェット方式が主流となりつつある。
いて、文字等の出力装置としてプリンター、若しくはプ
ロッターのニーズが高い。上記プリンター等における印
字方式としては、小型、低価格でカラー印字が容易なイ
ンクジェット方式が主流となりつつある。
【0003】インクジエット方式は、印字ヘッドを用紙
に近接させリニアに移動させながら、印字信号に応じて
インクを用紙に噴射する方式である。
に近接させリニアに移動させながら、印字信号に応じて
インクを用紙に噴射する方式である。
【0004】図5に従来の印字ヘッド駆動装置を示す
(「記憶と記録」(テクノライフ選書オーム社1995
年))。
(「記憶と記録」(テクノライフ選書オーム社1995
年))。
【0005】図5に示す印字ヘッド駆動装置において、
印字ヘッド50は、キャリッジ51に取り付けられ、キ
ャリッジ51はリニアガイド捧53に沿って図5の左右
に移動可能となっている。前記リニアガイド捧53の下
側にはタイミングベルト54が配置され、このタイミン
グベルト54を回転型の駆動用モータ55によりリニア
ガイド捧53に沿って往復駆動することで、駆動用モー
タ55の回転運動をタイミングベルト54に伝達し、こ
のタイミングベルト54に取り付けた前記キャリッジ5
1のリニア運動に変換し、これにより、前記印字ヘッド
50を図5に示す矢印方向にリニアに駆動する。
印字ヘッド50は、キャリッジ51に取り付けられ、キ
ャリッジ51はリニアガイド捧53に沿って図5の左右
に移動可能となっている。前記リニアガイド捧53の下
側にはタイミングベルト54が配置され、このタイミン
グベルト54を回転型の駆動用モータ55によりリニア
ガイド捧53に沿って往復駆動することで、駆動用モー
タ55の回転運動をタイミングベルト54に伝達し、こ
のタイミングベルト54に取り付けた前記キャリッジ5
1のリニア運動に変換し、これにより、前記印字ヘッド
50を図5に示す矢印方向にリニアに駆動する。
【0006】また、前記リニアガイド捧53の下側に
は、リニアエンコーダ56が配置され、前記キャリッジ
51に取り付けた光センサー57によってリニアエンコ
ーダ56の位置情報を検出し、キャリッジ51を精度よ
く移動させ、印字が必要なタイミングに合わせて印字ヘ
ッド50からこの印字ヘッド50の移動に合わせて徐々
に図5の矢印方向に搬送される用紙60にインクを吐出
させるものである。
は、リニアエンコーダ56が配置され、前記キャリッジ
51に取り付けた光センサー57によってリニアエンコ
ーダ56の位置情報を検出し、キャリッジ51を精度よ
く移動させ、印字が必要なタイミングに合わせて印字ヘ
ッド50からこの印字ヘッド50の移動に合わせて徐々
に図5の矢印方向に搬送される用紙60にインクを吐出
させるものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
印字ヘッド駆動装置は、前記印字ヘッド50の印字の分
解能を上げようとしたり、印字スピードを上げようとし
たりする場合に次のような課題が生じていた。即ち、キ
ャリッジ51の加速度を大きくして、印字ヘッド50を
短時間で高速の一定速度にしようとする場合にタイミン
グベルト54が振動してしまい、このため、用紙60に
印字される文字等の形が乱れてしまうという課題があ
る。
印字ヘッド駆動装置は、前記印字ヘッド50の印字の分
解能を上げようとしたり、印字スピードを上げようとし
たりする場合に次のような課題が生じていた。即ち、キ
ャリッジ51の加速度を大きくして、印字ヘッド50を
短時間で高速の一定速度にしようとする場合にタイミン
グベルト54が振動してしまい、このため、用紙60に
印字される文字等の形が乱れてしまうという課題があ
る。
【0008】そこで、本発明は、キャリッジを大きな加
速度をもって移動させる場合でも、印字ヘッドの振動を
非常に小さく抑えることができ、印字性能を飛躍的に向
上させることが可能な印字ヘッド駆動機構を提供するこ
とを目的とする。
速度をもって移動させる場合でも、印字ヘッドの振動を
非常に小さく抑えることができ、印字性能を飛躍的に向
上させることが可能な印字ヘッド駆動機構を提供するこ
とを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
複数のリニアガイド棒と、該リニアガイド棒上を移動す
るキャリッジと、該キャリッジに固定された印字ヘッド
と、少なくとも一つのリニアガイド棒に押圧された超音
波振動子と、から少なくともなり、前記超音波振動子
に、同一周波数で位相が90度異なる交番電圧を印加す
ることにより縦共振振動と屈曲共振振動を励起しこれら
が合成された超音波楕円振動を生成させて、この超音波
振動子に生じるリニアな駆動力により前記キャリッジに
固定された印字ヘッドをリニアガイド棒に沿って駆動す
ることを特徴とするものである。
複数のリニアガイド棒と、該リニアガイド棒上を移動す
るキャリッジと、該キャリッジに固定された印字ヘッド
と、少なくとも一つのリニアガイド棒に押圧された超音
波振動子と、から少なくともなり、前記超音波振動子
に、同一周波数で位相が90度異なる交番電圧を印加す
ることにより縦共振振動と屈曲共振振動を励起しこれら
が合成された超音波楕円振動を生成させて、この超音波
振動子に生じるリニアな駆動力により前記キャリッジに
固定された印字ヘッドをリニアガイド棒に沿って駆動す
ることを特徴とするものである。
【0010】請求項2記載の発明は、複数のリニアガイ
ド棒と、該リニアガイド棒上を移動するキャリッジと、
該キャリッジに固定された印字ヘッドと、少なくとも一
つのリニアガイド棒に対して前記キャリッジの移動方向
の剛性が大きい保持用押圧板バネを用いて押圧された超
音波振動子と、から少なくともなり、前記超音波振動子
に、同一周波数で位相が90度異なる交番電圧を印加す
ることにより縦共振振動と屈曲共振振動を励起しこれら
が合成された超音波楕円振動を生成させて、この超音波
振動子に生じるリニアな駆動力により前記キャリッジに
固定された印字ヘッドをリニアガイド棒に沿って駆動す
ることを特徴とするものである。
ド棒と、該リニアガイド棒上を移動するキャリッジと、
該キャリッジに固定された印字ヘッドと、少なくとも一
つのリニアガイド棒に対して前記キャリッジの移動方向
の剛性が大きい保持用押圧板バネを用いて押圧された超
音波振動子と、から少なくともなり、前記超音波振動子
に、同一周波数で位相が90度異なる交番電圧を印加す
ることにより縦共振振動と屈曲共振振動を励起しこれら
が合成された超音波楕円振動を生成させて、この超音波
振動子に生じるリニアな駆動力により前記キャリッジに
固定された印字ヘッドをリニアガイド棒に沿って駆動す
ることを特徴とするものである。
【0011】上述した請求項1記載の発明に係る印字ヘ
ッド駆動機構によれば、前記超音波振動子に位相差を有
する2相の交番電圧を印加することにより、この超音波
振動子に縦共振振動と屈曲共振振動が励起され、これら
が合成された超音波楕円振動が生成される。そして、こ
の超音波振動子に生じる超音波楕円振動に基づくリニア
な駆動力により、前記キャリッジに固定された印字ヘッ
ドをリニアガイド棒に沿ってリニアに駆動することがで
き、この印字ヘッドにより高品位な印字を行うことがで
きる。
ッド駆動機構によれば、前記超音波振動子に位相差を有
する2相の交番電圧を印加することにより、この超音波
振動子に縦共振振動と屈曲共振振動が励起され、これら
が合成された超音波楕円振動が生成される。そして、こ
の超音波振動子に生じる超音波楕円振動に基づくリニア
な駆動力により、前記キャリッジに固定された印字ヘッ
ドをリニアガイド棒に沿ってリニアに駆動することがで
き、この印字ヘッドにより高品位な印字を行うことがで
きる。
【0012】請求項2記載の発明に係る印字ヘッド駆動
機構によれば、請求項1記載の発明に係る印字ヘッド駆
動機構と同様な作用を発揮するとともに、前記超音波振
動子が、少なくとも一つのリニアガイド棒に対して前記
キャリッジの移動方向の剛性が大きい保持用押圧板バネ
を用いて押圧されているので、前記キャリッジ周りの剛
性を大きくとれ、キャリッジを大きな加速度で駆動して
も、印字ヘッドの振動を極力抑え、この印字ヘッドによ
り高品位な印字を行うことができる。
機構によれば、請求項1記載の発明に係る印字ヘッド駆
動機構と同様な作用を発揮するとともに、前記超音波振
動子が、少なくとも一つのリニアガイド棒に対して前記
キャリッジの移動方向の剛性が大きい保持用押圧板バネ
を用いて押圧されているので、前記キャリッジ周りの剛
性を大きくとれ、キャリッジを大きな加速度で駆動して
も、印字ヘッドの振動を極力抑え、この印字ヘッドによ
り高品位な印字を行うことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図1
乃至図4を参照して説明する。
乃至図4を参照して説明する。
【0014】(実施の形態) (超音波振動子の構成)図lに本実施の形態の超音波振
動子10の斜視図を示す。この超音波振動子10は、黄
銅材からなる基本弾性体11を具備している。この基本
弾性体11は、凸の字型に形成され、その寸法は凸部分
を除き、幅30mm、奥行4mm、高さ7.5mmであ
る。また、凸部分の寸法は、幅4mm、高さ2.5m
m、奥行4mmである。さらに、基本弾性体11の幅方
向の中心部で、かつ、底面から6mmの位置には圧入に
よって直径2mmのステンレス材からなるピン16が打
ち込まれている。
動子10の斜視図を示す。この超音波振動子10は、黄
銅材からなる基本弾性体11を具備している。この基本
弾性体11は、凸の字型に形成され、その寸法は凸部分
を除き、幅30mm、奥行4mm、高さ7.5mmであ
る。また、凸部分の寸法は、幅4mm、高さ2.5m
m、奥行4mmである。さらに、基本弾性体11の幅方
向の中心部で、かつ、底面から6mmの位置には圧入に
よって直径2mmのステンレス材からなるピン16が打
ち込まれている。
【0015】電気機械変換素子である積層型圧電素子1
2は、電極処理された圧電素子を数十枚から数百枚積層
したものであって、本実施の形態においては、トーキン
(株)製の積層型圧電素子(NLA−2×3×9)を用
いた。その寸法は、2mm×3.lmm×9mmであ
る。積層型圧電素子12の両端部以外の部分は図1には
示さないがエポキシ系樹脂により被覆されている(被覆
厚:約0.5mm)。
2は、電極処理された圧電素子を数十枚から数百枚積層
したものであって、本実施の形態においては、トーキン
(株)製の積層型圧電素子(NLA−2×3×9)を用
いた。その寸法は、2mm×3.lmm×9mmであ
る。積層型圧電素子12の両端部以外の部分は図1には
示さないがエポキシ系樹脂により被覆されている(被覆
厚:約0.5mm)。
【0016】次に、積層型圧電素子12を用いる超音波
振動子10の組立方法について説明する。図1に示すよ
うに、基本弾性体11の凸部の両側に、積層型圧電素子
12を配置する。そして、保持用弾性部材13(幅4m
m、高さ2.5mm、奥行4mm)により積層型圧電素
子12を基本弾性体11上に固定する。
振動子10の組立方法について説明する。図1に示すよ
うに、基本弾性体11の凸部の両側に、積層型圧電素子
12を配置する。そして、保持用弾性部材13(幅4m
m、高さ2.5mm、奥行4mm)により積層型圧電素
子12を基本弾性体11上に固定する。
【0017】図示しないが前記基本弾性体11には2箇
所にネジのタップが切ってあり、図lに示すように、保
持用弾性体13は2本のビス14を用い、かつ、エポキ
シ系の接着剤を用いて基本弾性体11上に固定される。
所にネジのタップが切ってあり、図lに示すように、保
持用弾性体13は2本のビス14を用い、かつ、エポキ
シ系の接着剤を用いて基本弾性体11上に固定される。
【0018】このとき、積層型圧電素子12に対し、基
本弾性体11の凸部と保持用弾性体13間で圧縮力をか
けた状態で保持固定する。積層型圧電素子12の両端部
と、基本弾性体11の凸部および保持用弾性体13と
は、エポキシ系の接着剤で接着固定され、基本弾性体1
1と接する積層型圧電素子12の側面部分は基本弾性体
11とやはりエポキシ系の接着剤を用いて接着固定され
る。
本弾性体11の凸部と保持用弾性体13間で圧縮力をか
けた状態で保持固定する。積層型圧電素子12の両端部
と、基本弾性体11の凸部および保持用弾性体13と
は、エポキシ系の接着剤で接着固定され、基本弾性体1
1と接する積層型圧電素子12の側面部分は基本弾性体
11とやはりエポキシ系の接着剤を用いて接着固定され
る。
【0019】基本弾性体11の積層型圧電素子12が配
置されている面に対して反対側の面(被駆動体と接触す
る側の面)の両端部から9mmの位置(共振屈曲振動の
振動振幅が極大値を示す位置)には、矩形状(寸法:幅
3mm、奥行4mm、厚さlmm)の摩擦子15(砥石
材:樹脂にアルミナセラミクスの砥粒を分散させたも
の)がエポキシ系の接着剤を用いて接着固定される。
置されている面に対して反対側の面(被駆動体と接触す
る側の面)の両端部から9mmの位置(共振屈曲振動の
振動振幅が極大値を示す位置)には、矩形状(寸法:幅
3mm、奥行4mm、厚さlmm)の摩擦子15(砥石
材:樹脂にアルミナセラミクスの砥粒を分散させたも
の)がエポキシ系の接着剤を用いて接着固定される。
【0020】(超音波振動子の動作)次に、前記超音波
振動子の動作について説明する。上述した各部の寸法形
状によれば、1次の共振縦振動モード及び2次の共振屈
曲振動モードが略同一の周波数55kHzで励起でき
る。これらの振動を有限要素法を用いてコンピュータ解
析した結果、図2、図3に示すような共振縦振動姿態及
び共振屈曲振動姿態が予想され、かつ振動測定の結果そ
れが実証された。
振動子の動作について説明する。上述した各部の寸法形
状によれば、1次の共振縦振動モード及び2次の共振屈
曲振動モードが略同一の周波数55kHzで励起でき
る。これらの振動を有限要素法を用いてコンピュータ解
析した結果、図2、図3に示すような共振縦振動姿態及
び共振屈曲振動姿態が予想され、かつ振動測定の結果そ
れが実証された。
【0021】図1において、左手前側の積層型圧電素子
12から取り出されている電気端子をA、GND(A相
と称する)とし、右奥側の積層型圧電素子12から取り
出されている電気端子をB、GND(B相と称する)と
する。
12から取り出されている電気端子をA、GND(A相
と称する)とし、右奥側の積層型圧電素子12から取り
出されている電気端子をB、GND(B相と称する)と
する。
【0022】まず、A相に周波数55kHzで振幅10
Vp−pの交番電圧を印加し、B相に同一周波数、同振
幅で同位相の交番電圧を印加すると、図2に示すような
一次の共振縦振動が励起できた。次に、A相に周波数5
5kHz、振幅l0Vp−pの交番電圧を印加し、B相
に同一周波数、同振幅で逆位相の交番電圧を印加すると
図3に示すような二次の共振屈曲振動が励起できた。
Vp−pの交番電圧を印加し、B相に同一周波数、同振
幅で同位相の交番電圧を印加すると、図2に示すような
一次の共振縦振動が励起できた。次に、A相に周波数5
5kHz、振幅l0Vp−pの交番電圧を印加し、B相
に同一周波数、同振幅で逆位相の交番電圧を印加すると
図3に示すような二次の共振屈曲振動が励起できた。
【0023】次に、A相に周波数55kHzで振幅10
Vp−pの交番電圧を印加し、B相に同一周波数、同振
幅で位相が±90度異なる交番電圧を印加すると、図1
の摩擦子15の位置において超音波楕円振動が励起でき
た。このとき、この超音波振動子10を図示しない剛体
上に一定の押圧力で押し当てると、超音波振動子10自
体が右方向又は左方向にリニア駆動されることを確認で
きた。
Vp−pの交番電圧を印加し、B相に同一周波数、同振
幅で位相が±90度異なる交番電圧を印加すると、図1
の摩擦子15の位置において超音波楕円振動が励起でき
た。このとき、この超音波振動子10を図示しない剛体
上に一定の押圧力で押し当てると、超音波振動子10自
体が右方向又は左方向にリニア駆動されることを確認で
きた。
【0024】(印字ヘッド駆動機構の構成)次に、図4
を参照して、上記超音波振動子10を用いた印字ヘッド
駆動機構20について説明する。
を参照して、上記超音波振動子10を用いた印字ヘッド
駆動機構20について説明する。
【0025】図4に示すように、前記超音波振動子10
は、前記ピン16の部分で2つの保持押圧板バネ21
(対向する面の板バネは図示せず)により保持されると
ともに、一定の押圧力で第1のガイド棒24に押圧され
ている。前記保持押圧板バネ21は、超音波振動子10
の移動方向には剛性が高く、それと直交する方向には弾
性的にふるまうように形成されている。
は、前記ピン16の部分で2つの保持押圧板バネ21
(対向する面の板バネは図示せず)により保持されると
ともに、一定の押圧力で第1のガイド棒24に押圧され
ている。前記保持押圧板バネ21は、超音波振動子10
の移動方向には剛性が高く、それと直交する方向には弾
性的にふるまうように形成されている。
【0026】第1のガイド棒24は、図4に示すよう
に、一部分が切り欠かれた丸棒であり、その切り欠かれ
た部分には摺動板28が接着により取り付けられてい
る。また、第1のガイド棒24の一端は、サイドフレー
ム26により支持されている。
に、一部分が切り欠かれた丸棒であり、その切り欠かれ
た部分には摺動板28が接着により取り付けられてい
る。また、第1のガイド棒24の一端は、サイドフレー
ム26により支持されている。
【0027】本実施の形態においては、第1のガイド棒
24としてステンレス材、摺動板28としてジルコニア
セラミクス板を用いている。
24としてステンレス材、摺動板28としてジルコニア
セラミクス板を用いている。
【0028】それぞれ環状に形成された一対のキャリッ
ジ22は、第1のガイド棒24に対してリニアに移動可
能なように嵌装されている。本実施の形態においては、
一対のキャリッジ22を、潤滑性の高いポリテトラフル
オロエチレン系の材料で構成しているが、ベアリングを
用いたもの、若しくは境界面に潤滑材を用いたものでも
良い。
ジ22は、第1のガイド棒24に対してリニアに移動可
能なように嵌装されている。本実施の形態においては、
一対のキャリッジ22を、潤滑性の高いポリテトラフル
オロエチレン系の材料で構成しているが、ベアリングを
用いたもの、若しくは境界面に潤滑材を用いたものでも
良い。
【0029】前記保持押圧板バネ21の両端部は、一対
のキャリッジ22に固定される。さらに、一対のキャリ
ッジ29が第2のガイド棒23に対してリニアに移動可
能なように取り付けられている。第2のガイド棒23
は、やはリステンレス材の丸棒からなり、その一端がサ
イドフレーム26により支持されるとともに、第lのガ
イド棒24と第2のガイド棒23とは平行配置となって
いる。
のキャリッジ22に固定される。さらに、一対のキャリ
ッジ29が第2のガイド棒23に対してリニアに移動可
能なように取り付けられている。第2のガイド棒23
は、やはリステンレス材の丸棒からなり、その一端がサ
イドフレーム26により支持されるとともに、第lのガ
イド棒24と第2のガイド棒23とは平行配置となって
いる。
【0030】そして、前記一対のキャリッジ22と一対
のキャリッジ29に対して、印字ヘッド25が取り付け
られている。印字ヘッド25の取り付け位置は、インク
吐出側に位置する用紙27に対し、この印字ヘッド25
のインク吐出部が0.5乃至lmm程度離隔する位置と
なっている。さらに、図示しないが、キャリッジ22若
しくは印字ヘッド25の存在位置検出用にリニアエンコ
ーダが取り付けられている。
のキャリッジ29に対して、印字ヘッド25が取り付け
られている。印字ヘッド25の取り付け位置は、インク
吐出側に位置する用紙27に対し、この印字ヘッド25
のインク吐出部が0.5乃至lmm程度離隔する位置と
なっている。さらに、図示しないが、キャリッジ22若
しくは印字ヘッド25の存在位置検出用にリニアエンコ
ーダが取り付けられている。
【0031】(印字ヘッド駆動機構の動作)次に本実施
の形態の印字ヘッド駆動機構20の動作について説明す
る。先に示したように前記超音波振動子10のA相とB
相に周波数55kHz、振幅10Vp−p、位相差+9
0度又は−90度の交番電圧を印加する。
の形態の印字ヘッド駆動機構20の動作について説明す
る。先に示したように前記超音波振動子10のA相とB
相に周波数55kHz、振幅10Vp−p、位相差+9
0度又は−90度の交番電圧を印加する。
【0032】すると、超音波振動子10は、図4に示す
矢印方向にリニアに移動し、超音波振動子10に対し保
持押圧板バネ21により連結されている前記各キャリッ
ジ22、29及び前記印字ヘッド25も同様にリニア駆
動される。
矢印方向にリニアに移動し、超音波振動子10に対し保
持押圧板バネ21により連結されている前記各キャリッ
ジ22、29及び前記印字ヘッド25も同様にリニア駆
動される。
【0033】実際に用紙27に印字を行う時には、図示
していないがリニアエンコーダによって印字ヘッド25
の位置は常に監視され、印字信号により駆動位置決めさ
れ、これと同期して印字へツド25からインクが用紙2
7に向けて吐出される。
していないがリニアエンコーダによって印字ヘッド25
の位置は常に監視され、印字信号により駆動位置決めさ
れ、これと同期して印字へツド25からインクが用紙2
7に向けて吐出される。
【0034】一定の行分の印字が終了すると、用紙27
は一定量だけ送られて次の一定行の印刷に入る。
は一定量だけ送られて次の一定行の印刷に入る。
【0035】本実施の形態においては、駆動源である超
音波振動子10がキャリッジ22、29若しくは印字ヘ
ッド25に近いため、キャリッジ22、29周辺の剛性
を大きくとれ、キャリッジ22、29、印字ヘッド25
を大きな加速度で駆動しても、印字ヘッド25の振動は
ちいさく抑えられ、これにより、この印字ヘッド25を
用いて用紙27に高品位な印字を行うことができる。
音波振動子10がキャリッジ22、29若しくは印字ヘ
ッド25に近いため、キャリッジ22、29周辺の剛性
を大きくとれ、キャリッジ22、29、印字ヘッド25
を大きな加速度で駆動しても、印字ヘッド25の振動は
ちいさく抑えられ、これにより、この印字ヘッド25を
用いて用紙27に高品位な印字を行うことができる。
【0036】また、本実施の形態においては、駆動源と
して超音波振動子10を用いたので、推力、加速度が大
きく、トータルの印字時間の短縮が可能であり、さら
に、印字の分解能としてサブμmまでとれるきめの細か
い高品位な印字出力を得ることができる。
して超音波振動子10を用いたので、推力、加速度が大
きく、トータルの印字時間の短縮が可能であり、さら
に、印字の分解能としてサブμmまでとれるきめの細か
い高品位な印字出力を得ることができる。
【0037】尚、以上の実施の形態においては、縦共振
振動と屈曲共振振動を合成して超音波楕円振動を生成す
る超音波振動子10を用いた印字ヘッド駆動機構20に
ついて述べたが、超音波楕円振動を生成できるような他
の振動モード(例えば、ねじり振動、すべり振動、呼吸
振動、拡がり振動等)の組み合わせによる超音波振動子
でも良いのは明らかである。
振動と屈曲共振振動を合成して超音波楕円振動を生成す
る超音波振動子10を用いた印字ヘッド駆動機構20に
ついて述べたが、超音波楕円振動を生成できるような他
の振動モード(例えば、ねじり振動、すべり振動、呼吸
振動、拡がり振動等)の組み合わせによる超音波振動子
でも良いのは明らかである。
【0038】また、本実施の形態においては、プリンタ
ー若しくはプロッターに適用する印字ヘッド25を駆動
する場合について述べたが、この他、ハードディスク装
置、フロッピーディスク装置等の磁気ヘッドの駆動、C
D−ROM装置、DVD装置、光磁気ディスク装置の光
ヘッドの駆動にもそのまま適用できることは言うまでも
ない。
ー若しくはプロッターに適用する印字ヘッド25を駆動
する場合について述べたが、この他、ハードディスク装
置、フロッピーディスク装置等の磁気ヘッドの駆動、C
D−ROM装置、DVD装置、光磁気ディスク装置の光
ヘッドの駆動にもそのまま適用できることは言うまでも
ない。
【0039】
【発明の効果】以上説明した請求項1記載の発明によれ
ば、超音波振動子に生じる超音波楕円振動に基づくリニ
アな駆動力により、キャリッジに固定された印字ヘッド
をリニアガイド棒に沿ってリニアに駆動することがで
き、この印字ヘッドにより高品位な印字を行うことがで
きる印字ヘッド駆動機構を提供することができる。
ば、超音波振動子に生じる超音波楕円振動に基づくリニ
アな駆動力により、キャリッジに固定された印字ヘッド
をリニアガイド棒に沿ってリニアに駆動することがで
き、この印字ヘッドにより高品位な印字を行うことがで
きる印字ヘッド駆動機構を提供することができる。
【0040】請求項2記載の発明によれば、請求項1記
載の発明と同様な効果を奏するとともに、前記キャリッ
ジ周りの剛性を大きくとれ、キャリッジを大きな加速度
で駆動しても、印字ヘッドの振動を極力抑え、この印字
ヘッドにより、より高品位な印字を行うことができる印
字ヘッド駆動機構を提供することができる。
載の発明と同様な効果を奏するとともに、前記キャリッ
ジ周りの剛性を大きくとれ、キャリッジを大きな加速度
で駆動しても、印字ヘッドの振動を極力抑え、この印字
ヘッドにより、より高品位な印字を行うことができる印
字ヘッド駆動機構を提供することができる。
【図1】本発明の実施の形態の超音波振動子を示す斜視
図である。
図である。
【図2】本発明の実施の形態の超音波振動子における共
振縦振動の姿態を示す説明図である。
振縦振動の姿態を示す説明図である。
【図3】本発明の実施の形態の超音波振動子における共
振屈曲振動の姿態を示す説明図である。
振屈曲振動の姿態を示す説明図である。
【図4】本発明の実施の形態の印字ヘッド駆動機構の概
略斜視図である。
略斜視図である。
【図5】従来の印字ヘッド駆動機構の概略斜視図であ
る。
る。
【符号の説明】 10 超音波振動子 11 基本弾性体 12 積層型圧電素子 13 保持用弾性体 14 ビス 15 摩擦子 16 ピン 20 印字ヘッド駆動機構 21 保持用押圧板バネ 22 キャリッジ 23 第2のガイド棒 24 第1のガイド棒 25 印字ヘッド 26 サイドフレーム 28 摺動板 29 キャリッジ
Claims (2)
- 【請求項1】 複数のリニアガイド棒と、該リニアガイ
ド棒上を移動するキャリッジと、該キャリッジに固定さ
れた印字ヘッドと、少なくとも一つのリニアガイド棒に
押圧された超音波振動子と、から少なくともなり、 前記超音波振動子に、同一周波数で位相が90度異なる
交番電圧を印加することにより縦共振振動と屈曲共振振
動を励起しこれらが合成された超音波楕円振動を生成さ
せて、この超音波振動子に生じる駆動力により前記キャ
リッジに固定された印字ヘッドをリニアガイド棒に沿っ
て駆動すること、 を特徴とする印字ヘッド駆動機構。 - 【請求項2】 複数のリニアガイド棒と、該リニアガイ
ド棒上を移動するキャリッジと、該キャリッジに固定さ
れた印字ヘッドと、少なくとも一つのリニアガイド棒に
対して前記キャリッジの移動方向の剛性が大きい保持用
押圧板バネを用いて押圧された超音波振動子と、から少
なくともなり、 前記超音波振動子に、同一周波数で位相が90度異なる
交番電圧を印加することにより縦共振振動と屈曲共振振
動を励起しこれらが合成された超音波楕円振動を生成さ
せて、この超音波振動子に生じる駆動力により前記キャ
リッジに固定された印字ヘッドをリニアガイド棒に沿っ
て駆動すること、を特徴とする印字ヘッド駆動機構。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30159395A JPH09141964A (ja) | 1995-11-20 | 1995-11-20 | 印字ヘッド駆動機構 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30159395A JPH09141964A (ja) | 1995-11-20 | 1995-11-20 | 印字ヘッド駆動機構 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09141964A true JPH09141964A (ja) | 1997-06-03 |
Family
ID=17898822
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30159395A Pending JPH09141964A (ja) | 1995-11-20 | 1995-11-20 | 印字ヘッド駆動機構 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09141964A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013515632A (ja) * | 2010-08-17 | 2013-05-09 | ゼンゾウ・レーサイ・サイエンス・アンド・テクノロジー・カンパニー・リミテッド | 広幅カラープリンター |
-
1995
- 1995-11-20 JP JP30159395A patent/JPH09141964A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013515632A (ja) * | 2010-08-17 | 2013-05-09 | ゼンゾウ・レーサイ・サイエンス・アンド・テクノロジー・カンパニー・リミテッド | 広幅カラープリンター |
US8988731B2 (en) | 2010-08-17 | 2015-03-24 | Zhengzhou Lecai Science And Technology Co., Ltd. | Wide-format color printer |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20040217 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |