JP4844204B2 - 記録装置、液体噴射装置および駆動機構 - Google Patents

記録装置、液体噴射装置および駆動機構 Download PDF

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Description

本発明は、記録装置、液体噴射装置および駆動機構に関する。より詳細には、回転することにより被記録物を搬送する搬送駆動ローラを有する記録装置、液体噴射装置、および、それらに使用し得る駆動機構に関する。
インクジェット式記録装置等の記録装置の被記録物を搬送するローラなどの搬送部に対して駆動力を与える駆動部として、例えば、被記録物を搬送する搬送ローラに対して複数のギアを介してモータの駆動力を伝動する形態が知られている。また、モータよりも小型の駆動源として圧電素子を利用した振動体を用いた回転型駆動装置が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2004−166479号公報
ところで、記録装置は、搬送ローラの軸方向および搬送ローラの軸方向と直交する方向に一定のガタを持っている。したがって、上記振動体を記録装置の駆動源として用いた場合に、振動体の振動により、搬送ローラの軸方向および搬送ローラの軸方向と直交する方向に搬送ローラががたつくという課題がある。
上記課題を解決するために、本発明の第1の形態においては、被記録物を搬送しつつ被記録物に記録する記録装置であって、回転駆動力が与えられることにより回転する搬送駆動ローラと、搬送駆動ローラとの間で被記録物を挟んで連れ回る搬送従動ローラと、搬送駆動ローラに回転駆動力を与える駆動部とを備え、搬送駆動ローラは、シャフト、および、シャフトと一体的に回転し、シャフトの径よりも大きい径を有するロータを有し、ロータは、シャフトの軸方向に対して傾斜した傾斜面を有し、駆動部は、板状の圧電素子および圧電素子を挟んだ対の電極を少なくとも一つ含み、各々の対の電極の間に周期的な電圧を与えることにより、ロータの傾斜面に対して圧電素子の面方向に伸縮運動し、伸縮運動の少なくとも一部においてロータの傾斜面に当接する振動体を有する記録装置が提供される。これにより、シャフトの軸方向およびシャフトの軸方向と直交する方向に搬送駆動ローラががたつくのを抑えることができる。
上記記録装置において、圧電素子の振動面は、シャフトの軸方向に直交してもよい。この場合、上記駆動部の圧電素子は薄いので、シャフトの軸方向に大きなスペースを必要とすることなく当該駆動部を配することができる。
上記記録装置において、圧電素子の振動面は、シャフトの軸方向に平行であってもよい。この場合、上記駆動部の圧電素子は薄いので、上記記録装置は、例えばシャフトとフレームとの隙間などの狭いスペースにも当該駆動部を配することができる。したがって、上記記録装置は、当該駆動部を配するために、シャフトの軸方向に直交する方向に大きなスペースを必要としない。
上記記録装置において、搬送従動ローラが搬送駆動ローラを押圧している場合、駆動部は、搬送従動ローラと搬送駆動ローラに対して対向する側に配されるとともに、駆動部の振動体は、当該振動体がロータに対して与える力の少なくとも一部が搬送従動ローラが搬送駆動ローラを押圧する方向と同じ方向になるように配されることが好ましい。また、駆動部は、搬送駆動ローラの鉛直上方に配されるとともに、駆動部の振動体は、当該振動体がロータに対して与える力の少なくとも一部が搬送駆動ローラの自重方向と同じ方向になるように配されてもよい。また、駆動部は、搬送駆動ローラに対して、搬送駆動ローラから駆動歯車を介して回転駆動力が伝達される従動歯車と同じ側に配されるとともに、駆動部の振動体は、当該振動体がロータに対して与える力の少なくとも一部が従動歯車から駆動歯車への反力方向と同じ方向になるように配されてもよい。これらの何れかによれば、シャフトの軸方向と直交する方向に搬送駆動ローラががたつくのをより効果的に抑えることができる。
本発明の第2の形態においては、被記録物を搬送しつつ被記録物に液体を噴射する液体噴射装置であって、回転駆動力が与えられることにより回転する搬送駆動ローラと、搬送駆動ローラとの間で被記録物を挟んで連れ回る搬送従動ローラと、搬送駆動ローラに回転駆動力を与える駆動部とを備え、搬送駆動ローラは、シャフト、および、シャフトと一体的に回転し、シャフトの径よりも大きい径を有するロータを有し、ロータは、シャフトの軸方向に対して傾斜した傾斜面を有し、駆動部は、板状の圧電素子および圧電素子を挟んだ対の電極を少なくとも一つ含み、各々の対の電極の間に周期的な電圧を与えることにより、ロータの傾斜面に対して圧電素子の面方向に伸縮運動し、伸縮運動の少なくとも一部においてロータの傾斜面に当接する振動体を有する液体噴射装置が提供される。これにより、シャフトの軸方向およびシャフトの軸方向と直交する方向に搬送駆動ローラががたつくのを抑えることができる。
上記液体噴射装置において、搬送従動ローラが搬送駆動ローラを押圧している場合、駆動部は、搬送従動ローラが搬送駆動ローラに対して当接する側に配されるとともに、駆動部の振動体は、当該振動体がロータに対して与える力の少なくとも一部が搬送従動ローラが搬送駆動ローラを押圧する方向と同じ方向になるように配されることが好ましい。また、駆動部は、搬送駆動ローラの鉛直上方に配されるとともに、駆動部の振動体は、当該振動体がロータに対して与える力の少なくとも一部が搬送駆動ローラの自重方向と同じ方向になるように配されてもよい。また、駆動部は、搬送駆動ローラに対して、搬送駆動ローラから駆動歯車を介して回転駆動力が伝達される従動歯車と同じ側に配されるとともに、駆動部の振動体は、当該振動体がロータに対して与える力の少なくとも一部が従動歯車から駆動歯車への反力方向と同じ方向になるように配されてもよい。これらの何れかによれば、シャフトの軸方向と直交する方向に搬送駆動ローラががたつくのをより効果的に抑えることができる。
本発明の第3の形態においては、回転軸の方向に対して傾斜した傾斜面を有する回転体と、板状の圧電素子および圧電素子を挟んだ対の電極を少なくとも一つ含み、各々の対の電極の間に周期的な電圧を与えることにより、回転体の傾斜面に対して圧電素子の面方向に伸縮運動し、伸縮運動の少なくとも一部において回転体の傾斜面に当接する振動体を有する駆動部とを備える駆動機構が提供される。これにより、駆動機構を用いた種々の装置において、上記効果を得ることができる。
なお、上記発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、本発明の実施形態に係るインクジェット式記録装置10の上ケースを取り外した内部構造を示す斜視図である。図2は、インクジェット式記録装置10を搬送部駆動ギア49の側から見た概略側面図である。インクジェット式記録装置10は、下ケース83と、下ケース83に固定されてインクジェット式記録装置10の両側部および後部で立ち上がったフレーム80と、フレーム80の後部に取り付けられてインクジェット式記録装置10の各部の動作を制御する制御回路11と、被記録物19を載置する給紙部13と、給紙部13に載置された被記録物19を搬送する搬送部40と、搬送部40により搬送された被記録物19を下方から支持するプラテン15と、プラテン15の上方に配されて被記録物19上に記録をする記録部20と、被記録物19を排紙口17へ排出する排出部60と、搬送部40および排出部60を駆動する駆動部100とを備える。
記録部20は、キャリッジモータ32、タイミングベルト30、キャリッジ22および記録ヘッド24を有する。タイミングベルト30は、インクジェット式記録装置10の幅方向に渡って架け渡されており、キャリッジモータ32から回転駆動力を受けて回転する。キャリッジ22は、タイミングベルト30を把持しており、キャリッジモータ32がタイミングベルト30を回転駆動することで、被記録物19上を往復移動する。また、キャリッジ22は、内部にインクを収容したインクカートリッジ26を着脱可能に保持する。記録ヘッド24は、キャリッジ22の下方に保持され、インクカートリッジ26から供給されたインクを被記録物19へ吐出する。
搬送部40は、搬送駆動ローラ41およびこれに対向して配される搬送従動ローラ43を有し、給紙部13と記録部20との間に配される。搬送駆動ローラ41は、シャフト45、ロータ70および搬送部駆動ギア49を含む。シャフト45は、フレーム80に回転自在に支持される。搬送部駆動ギア49、ロータ70、フレーム80、シャフト45は、図2の手前側から、シャフト45の軸方向においてこの順に配される。ロータ70および搬送部駆動ギア49は、それぞれシャフト45に固定されて接続しており、シャフト45を回転の軸としてシャフト45と一体的に回転する。ロータ70は円板状であり、後述するように、その回転軸に対して垂直な面のうちフレーム80から近い側(図2における奥側)の面の一部に、シャフト45の軸方向に対して傾斜した傾斜面71が形成される。搬送従動ローラ43は、フレーム80に回転自在に支持され、シャフト45に連れ回る。
駆動部100は、フレーム80の内側(図2の奥側)に配されて、駆動部固定フレーム85に固定される。駆動部固定フレーム85は、フレーム80および下ケース83に固定される。駆動部100の一端である当接部230は、フレーム80に形成された貫通穴87においてフレーム80の内側から突出しており、ロータ70と当接する。駆動部100の詳細については、以下において別途図示して説明する。
排出部60は、排出駆動ローラ61、排出従動ローラ63、シャフト65および排出部駆動ギア69を有し、記録部20と排紙口17との間に配される。排出駆動ローラ61および排出部駆動ギア69は、シャフト65を回転の軸として、それぞれシャフト65と固定されて接続する。シャフト65は、フレーム80に回転自在に支持される。排出従動ローラ63は、フレーム80に回転自在に支持され、排出駆動ローラ61に連れ回る。
伝動部50は、搬送部40の回転駆動力を排出部60に伝達する。この伝動部50は、シャフト55、第一伝動ギア57、および第二伝動ギア59を有する。第一伝動ギア57および第二伝動ギア59は、図2における手前側からこの順に配され、シャフト65を回転の軸として、それぞれシャフト55と固定されて接続する。シャフト55は、フレーム80に回転自在に支持される。
インクジェット式記録装置10の搬送部駆動ギア49、第一伝動ギア57、第二伝動ギア59、および排出部駆動ギア69は、それぞれ外周部分に複数の歯が形成された歯車形状を成しており、搬送部駆動ギア49と第一伝動ギア57、および、第二伝動ギア59と排出部駆動ギア69、はそれぞれ噛み合っている。したがって、例えば、搬送部駆動ギア49が図2における時計回りに回転した場合、それに連動して第一伝動ギア57および第二伝動ギア59は図2における反時計回りに回転し、排出部駆動ギア69は図2における時計回りに回転する。以上により、シャフト45が図2における時計回りに回転した場合、連動して排出駆動ローラ61も時計回りに回転し、シャフト45に連れ回る搬送従動ローラ43、および、排出駆動ローラ61に連れ回る排出従動ローラ63は、共に反時計回りに回転する。図2において、それぞれのギアの外周部分に形成された歯を省略して歯先円および歯底円を示した。
続いて、インクジェット式記録装置10における記録の動作について説明する。まず、駆動部100がロータ70に対して回転駆動力を与えてロータ70を回転駆動する。これにより、ロータ70と接続したシャフト45が回転駆動し、シャフト45と搬送従動ローラ43との間で被記録物19を挟んで、給紙部13からプラテン15上に被記録物19を搬送する。この状態において、キャリッジモータ32がタイミングベルト30を回転駆動することにより、タイミングベルト30を把持するキャリッジ22がインクジェット式記録装置10の幅方向に往復移動する。キャリッジ22が往復移動するのに伴って、キャリッジ22に保持された記録ヘッド24が、被記録物19上を往復移動しつつ、被記録物19に対してインクカートリッジ26から供給されるインクを吐出して、被記録物19に対して記録を行う。記録ヘッド24は、往復移動の両方向に移動しつつインクを吐出してもよいし、いずれか一方向に移動する場合にインクを吐出してもよい。その後、シャフト45および搬送従動ローラ43が被記録物19をさらに微小量だけ搬送し、さらに記録ヘッド24が被記録物19上を往復移動しつつインクを吐出する。この動作を繰り返すことにより、被記録物19の上面全体に記録が行われる。排出駆動ローラ61および排出従動ローラ63は、搬送駆動ローラ41および搬送従動ローラ43に連動して、記録が行われた被記録物19をプラテン15上から排紙口17へ排出する。また、上記インクジェット式記録装置10において、搬送駆動ローラ41のシャフト45には、シャフト45と一体的に回転するエンコーダスケール(図示せず)が装着される。また、フレーム80には、エンコーダスケールの回転量あるいは回転速度を高精度に検出するエンコーダセンサ(図示せず)が配される。制御回路11は、エンコーダセンサおよび駆動部100と電気的に接続しており、エンコーダセンサが検出した回転量あるいは回転速度の情報が入力されると、その入力情報に基づいてシャフト45の回転量あるいは回転速度が適当かどうかを判断して駆動部100がロータ70に与える回転駆動力を制御する。
図3は、駆動部100の平面図である。図3に示すように、駆動部100は、振動体200と、支持体300と、振動体保持部400とを備える。振動体200は、振動体200を振動可能に固定する支持体300を介して振動体保持部400に取り付けられる。振動体保持部400には、取付穴451が複数個(本実施形態では四つ)設けられており、駆動部固定フレーム85の駆動部100を取り付ける位置において取付穴451に対応する位置に空けられた穴に対して、ネジ450で固定して取り付けられる。
図4は、振動体200および支持体300の分解斜視図である。振動体200は、平板状の補強板210、および補強板210の表裏両面に設けられた平板状の圧電素子220を有する。補強板210は、例えばステンレス鋼などの材料で構成され、短辺の一端には、幅方向略中央に断面略円弧凸状の当接部230が長手方向に突出するように一体的に形成される。補強板210の長手方向略中央には、幅方向両側に腕部240が一体的に形成される。腕部240は、補強板210からほぼ直角に突出しており、これらの端部にはそれぞれ孔241が穿設される。補強板210の両面の略矩形状部分には、それぞれ圧電素子220が接着される。
圧電素子220の材料は、特に限定されず、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT(登録商標))、水晶、ニオブ酸リチウム、チタン酸バリウム、チタン酸鉛、メタニオブ酸鉛、ポリフッ化ビニリデン、亜鉛ニオブ酸鉛、スカンジウムニオブ酸鉛等の各種材料を用いることができる。圧電素子220の両面には、ニッケルまたは金などによる電極221、222、223、224がめっき、スパッタ、蒸着等の方法で形成される。これらの電極221、222、223、224のうち、圧電素子220の補強板210に対向する側の面には、圧電素子220の全面にわたって電極224が形成される。また、圧電素子220の補強板210に対向しない側の面には、圧電素子220の長手方向に沿った中心線を軸として線対称に複数の電極221、222、223が形成される。これらの電極221、222、223は、溝251、252によって互いに電気的に絶縁されており、圧電素子220を挟んで電極224とそれぞれ対を成す。
すなわち、圧電素子220を幅方向にほぼ三等分するように二本の溝251が形成され、これらの溝251で三つに分割された電極のうち両側の電極ではさらに圧電素子220の長手方向をほぼ二等分するように溝252が形成される。これらの溝251、252により、圧電素子220の表面には、圧電素子220の幅方向略中央の電極221と、電極221の両側に対角線上両端の電極をそれぞれ対とする電極222、223とが形成される。なお、これらの電極221、222、223は、補強板210を挟んで設けられた表裏両方の圧電素子220の補強板210に対向しない側の面に同様に形成されており、例えば振動体200における電極221の裏面側には電極221が形成される。
図3に示すように、駆動部100の振動体保持部400には、導通ピン350が振動体200の両側に二つずつ、計四つ設けられる。これら四つの導通ピン350は、周囲に介装された絶縁部材360で互いに絶縁され、また、振動体保持部400とも絶縁される。電極221、222、223、224は、それぞれ別の導通ピン350にリード線(図示せず)で電気的に接続する。また、これら四つの導通ピン350は、圧電素子220に交流電圧を印加する印加装置(図示せず)にも電気的に接続する。導通ピン350は、例えば金属などの導電性を有する材料で構成され、表面には、導通抵抗を小さくするために金めっきが施されることが好ましい。
圧電素子220の寸法、厚さ、および電極の分割形態などは、圧電素子220に印加装置(図示せず)から繰り返し電圧が印加された時に、圧電素子220が長手方向に伸縮する、いわゆる縦振動と、圧電素子220の平面中心に対して点対称に、縦振動に直交する方向に屈曲する、いわゆる屈曲振動とが同時に現れるように適宜設定される。この時、縦振動の共振周波数と、屈曲振動の共振周波数とは互いに近接するように設定されることが望ましく、縦振動の共振周波数に対する屈曲振動の共振周波数はほぼ等しく、その差は3%以下であることが望ましい。また、圧電素子220の長辺と短辺との長さ比は、長辺を1とすると短辺が0.274以上であることが望ましい。なお、圧電素子220の寸法を、長辺の長さを1とした時に短辺の長さを0.274より小さくすると、縦振動の共振周波数が屈曲振動の共振周波数より大きくなり、当接部230において良好な楕円軌道を得ることができない。この時、縦振動の共振周波数に対する屈曲振動の共振周波数はほぼ等しくなる。また、両振動の共振周波数の差が3%よりも大きいと、縦振動の共振点と屈曲振動の共振点とが離れてしまい、両振動の振幅が同時に大きくなる振動周波数を設定することができない。
圧電素子220に印加される電圧の周波数は、縦振動の共振周波数と屈曲振動の共振周波数との間、より好ましくは反共振周波数と屈曲振動の共振周波数との間で両方の振動が良好に現れる周波数を適宜選択する。なお、圧電素子220に印加される電圧の波形は特に限定されず、例えばサイン波、矩形波、台形波などが採用できる。
図4に示すように、支持体300は、振動体200が固定される一対の固定部310、および、これらの固定部310の間に一体的に形成され、振動体保持部400にスライド可能に支持されるスライド部320を有する。支持体300には、例えば硬質プラスチックなど、振動体200による振動に対して要求される耐久性を有する材料であれば所望の材料を用いてもよい。固定部310には、腕部240の孔241に対応する位置にネジ穴311が形成される。このネジ穴311に孔241を貫通してネジ260が螺合されることにより振動体200が固定部310に固定される。従って、ネジ260の螺合を外せば、振動体200を支持体300(振動体保持部400)から取り外すことができる。スライド部320は、振動体保持部400に凹状に形成されたスライド溝420(図3)に配され、スライド部320の幅方向略中央には、圧電素子220の縦振動の方向に平行となるように長孔321が複数箇所(本実施形態では二箇所)形成される。この長孔321には、ネジ421(図3)が貫通して配され、このネジ421は、振動体保持部400に形成されたネジ穴422に螺合される。これにより、支持体300は長孔321の長手方向、すなわち、ロータ70において当接部230が当接される位置からロータ70の回転軸に沿った方向だけにスライドすることができる。
また、図4に示すように、支持体300において、固定部310およびスライド部320とは段差を有して形成される。したがって、固定部310およびスライド部320によって中央に凹状部分が形成される。これにより、振動体200が固定部310に取り付けられた時に振動体200とスライド部320との間には隙間が形成されるので、振動体200が振動してもスライド部320およびネジ421に干渉することがない。
図4に示すように、支持体300の両側の固定部310において、振動体200の当接部230から遠い側の端部側面には、円柱状に突出したバネ取付部331が形成される。図3に示すように、このバネ取付部331は、バネ340の一端に挿入される。また、バネ340の他端には円柱状の当接ピン431が挿入される。この当接ピン431は、振動体保持部400に設けられた係止片430に固定される。このように配されたバネ340は、振動体200が固定された支持体300および振動体保持部400を振動体200の長手方向に離間するようにこれらに対して弾性力を与える。
以下において、駆動部100における振動体200の動作について説明する。図5は、振動体200の縦振動の模式図である。図6は、振動体200の屈曲振動の模式図である。図7は、当接部230の振動軌跡である。振動体200は、電極221、222、223と電極224との間に交流電圧を印加することで振動する。電極221と電極224との間、および電極222と電極224との間に交流電圧を印加した場合、図5に示すように、主に電極221と電極224との間の圧電素子220が長手方向に伸縮することにより、圧電素子220は縦振動を励振する。さらに、図6に示すように、電極221の両側の電極222と電極224との間の圧電素子220が伸縮することにより、圧電素子220は、上記縦振動に直交する方向に、圧電素子220の平面中心に対して点対称に屈曲する屈曲振動を励振する。
これらの縦振動および屈曲振動が同時に現れることにより、振動体200の当接部230は図7に示すように、振動体200の面内において、略楕円軌道を描いて振動する。当接部230は、この楕円軌道の一部においてロータ70を押圧することによってロータ70を回転させる。これを所定周波数で繰り返すことにより、ロータ70は一方向に、この場合では図2の時計回りに、所定の回転速度で回転する。また、ロータ70を反対方向に回転させる場合には、電圧を印加する電極221、222、224を、振動体200の長手方向に沿った中心線を軸として線対称に切り替える。すなわち、圧電素子220の電極221と電極224との間、および電極223と電極224との間に所定周波数の電圧を印加すれば、当接部230は反対方向の楕円軌道を描いて振動する。これにより、ロータ70は反対方向に回転する。
図8は、インクジェット式記録装置10の搬送部40付近を排紙口17の側から見た模式図である。図8において、円内の図は、当接部230の周囲を拡大した図である。図8に示すように、シャフト45は、インクジェット式記録装置10の両側部でフレーム80に支持される。また、フレーム80の外側に配されるロータ70は、その回転軸であるシャフト45に対して垂直な面のうちフレーム80と対向する側の面の一部に、傾斜面71を有する。この傾斜面71は、ロータ70の半径方向の少なくとも一部において円周方向全体に渡って形成されており、シャフト45の軸方向に対して傾斜している。図8に示す形態において、傾斜面71は、その面方向がシャフト45と直交せず、シャフト45に近づくほどフレーム80との距離が大きくなるように形成される。
フレーム80の内側に配される駆動部100の振動体保持部400は、フレーム80および下ケース83に固定された駆動部固定フレーム85に固定される。また、駆動部100の振動体200および支持体300は、圧電素子220の振動面がシャフト45の軸方向と平行になるように振動体保持部400に保持されており、バネ340によってロータ70の側に付勢される。また、駆動部100の一部は、フレーム80に形成された貫通穴87においてフレーム80の外側に突出する。
駆動部100の圧電素子220に電圧をかけていない状態において、振動体200の一端である当接部230は、ロータ70の上記傾斜面71に当接する。これにより、振動体200は、ロータ70に対して、シャフト45の軸方向におけるフレーム80と離間する方向(図8における矢印aの方向)に付勢力を与える。
ここで、傾斜面71がロータ70におけるシャフト45の軸方向に対して傾斜しているので、振動体200は、上記付勢力の分力により、ロータ70に対して、シャフト45の軸方向と直交する方向のうちロータ70の中心から外周に向かう方向(図8における矢印bの方向)にも付勢力を与える。さらに、シャフト45は、インクジェット式記録装置10の両側部でフレーム80に支持されており、ロータ70が配される部分とフレーム80を挟んだ反対側に、軸止め600が固定して取り付けられる。したがって、振動体200がロータ70に対して上記付勢力を与えると、インクジェット式記録装置10は、図8に示すように、軸止め600がフレーム80と当接した状態で維持される。
圧電素子220は、上記のように、交流電圧等の周期的な電圧をかけることにより、当該圧電素子の面内で伸縮運動する。駆動部100の振動体200は、この伸縮運動の少なくとも一部でロータ70の傾斜面71に対して当接して、ロータ70に回転駆動力を与える。このとき、振動体200は、ロータ70に対して、シャフト45の軸方向およびこれに垂直な方向の両方に上記付勢力を加えるので、回転駆動時における振動体200の振動により、シャフト45の軸方向および軸方向と直交する方向にシャフト45ががたつくのを抑えることができる。なお、がたつきをより確実におさえるためには、圧電素子220の上記伸縮運動において、当接部230が傾斜面71を離れずに、傾斜面71への当接を保ちつつ付勢力の大小を周期的に繰り返してロータ70を駆動することが好ましい。
図9は、インクジェット式記録装置10の搬送部40付近を搬送部駆動ギア49の側から見た概略側面図である。インクジェット式記録装置10の駆動部100が固定される位置は、図8に示すようなシャフト45の鉛直下方に限られない。インクジェット式記録装置10において搬送従動ローラ43がシャフト45を図9における矢印cの方向に押圧する場合、例えば図9に示すように、駆動部100は、搬送従動ローラ43とシャフト45に対して対向する側に配されてもよい。このとき、振動体200は、上記と同様に、ロータ70に対して、シャフト45の軸方向と直交する方向のうちロータ70の中心から外周に向かう方向に付勢力を与えるが、この付勢力の方向は、搬送従動ローラ43がシャフト45を押圧する方向と一致する。したがって、上記付勢力と搬送従動ローラ43がシャフト45を押圧する力は共にシャフト45をフレーム80の一方向に押さえつける。故に、シャフト45の軸方向と直交する方向にシャフト45ががたつくのをより効果的に抑えることができる。
駆動部100は、シャフト45の鉛直上方に配されるとともに、駆動部100の振動体200は、当該振動体200がロータ70に対して与える力の少なくとも一部がシャフト45の自重方向と同じ方向になるように配されてもよい。また、駆動部100は、シャフト45から搬送部駆動ギア49を介して回転駆動力が伝達される第一伝動ギア57とシャフト45に対して対向する側に配されるとともに、駆動部100の振動体200は、当該振動体200がロータ70に対して与える力の少なくとも一部が第一伝動ギア57から搬送部駆動ギア49への反力方向と同じ方向になるように配されてもよい。駆動部100が以上のように配された場合でも、シャフト45の軸方向と直交する方向にシャフト45ががたつくのをより効果的に抑えることができる。
図10は、ロータ74を有するインクジェット式記録装置10の搬送部40を排紙口17の側から見た模式図である。図10において、円内の図は、当接部230の周囲を拡大した図である。また、図10において図8および図9と同じ参照番号を付したものについては同じ構成であるので説明を簡略または一部省略する。
図10に示すように、ロータ74は、フレーム80の外側に配される。また、ロータ74は、その外周全体に傾斜面75を有する。この傾斜面75は、シャフト45の軸方向に対して傾斜している。図10に示す形態において、傾斜面75は、その面方向がシャフト45と直交せず、フレーム80に近づくほど傾斜面75とシャフト45との距離が小さくなるように形成される。
フレーム80の外側に配される駆動部100の振動体200および支持体300は、圧電素子220の振動面がシャフト45の軸方向に直交するような姿勢で、フレーム80に固定された振動体保持部400に保持されており、バネ340によってロータ74の側に付勢される。また、振動体200の一端である当接部230は、ロータ74の外周に形成された傾斜面75に当接する。これにより、駆動部100の振動体200は、ロータ74に対して、シャフト45の軸方向と直交する方向(図10における矢印eの方向)に付勢力を与える。
また、傾斜面75がロータ74におけるシャフト45の軸方向に対して傾斜しているので、振動体200は、上記付勢力の分力により、ロータ74に対して、シャフト45の軸方向のうちロータ74をフレーム80から離す方向(図10における矢印fの方向)にも付勢力を与える。よって、インクジェット式記録装置10は、図10に示すように、軸止め600がフレーム80と当接した状態で維持される。この状態で駆動部100がロータ74を回転駆動した場合、回転駆動時における振動体200の振動により、シャフト45の軸方向および軸方向と直交する方向にシャフト45ががたつくのを抑えることができる。
図11は、ロータ74を有するインクジェット式記録装置10の搬送部40付近を搬送部駆動ギア49の側から見た概略側面図である。ロータ74を有するインクジェット式記録装置10において駆動部100が固定される位置は、図10に示すようなシャフト45の鉛直上方に限られない。インクジェット式記録装置10において搬送従動ローラ43がシャフト45を図11における矢印iの方向に押圧する場合、例えば図11に示すように、駆動部100は、シャフト45に対して搬送従動ローラ43と同じ側に配されてもよい。このとき、振動体200は、上記と同様に、ロータ74に対して、シャフト45の軸方向と直交する方向のうちロータ74の外周から中心に向かう方向に付勢力を与えるが、この付勢力の方向は、搬送従動ローラ43がシャフト45を押圧する方向と一致する。したがって、上記付勢力と搬送従動ローラ43がシャフト45を押圧する力は共にシャフト45をフレーム80の一方向に押さえつける。故に、シャフト45の軸方向と直交する方向にシャフト45ががたつくのをより効果的に抑えることができる。
ロータ74を有するインクジェット式記録装置10において、駆動部100は、シャフト45の鉛直上方に配されるとともに、駆動部100の振動体200は、当該振動体200がロータ74に対して与える力の少なくとも一部がシャフト45の自重方向と同じ方向になるように配されてもよい。また、駆動部100は、シャフト45から搬送部駆動ギア49を介して回転駆動力が伝達される第一伝動ギア57とシャフト45に対して同じ側に配されるとともに、駆動部100の振動体200は、当該振動体200がロータ74に対して与える力の少なくとも一部が第一伝動ギア57から搬送部駆動ギア49への反力方向と同じ方向になるように配されてもよい。駆動部100が以上のように配された場合でも、シャフト45の軸方向と直交する方向にシャフト45ががたつくのをより効果的に抑えることができる。
図12は、ロータ76を有するインクジェット式記録装置10の搬送部40を排紙口17の側から見た模式図である。図12において、円内の図は、当接部230の周囲を拡大した図である。また、図12において図8、図9および図10と同じ参照番号を付したものについては同じ構成であるので説明を簡略または一部省略する。
図12に示すように、ロータ76は、フレーム80の外側に配される。このロータ76は、その外周全体に傾斜面77を有する。この傾斜面77は、シャフト45の軸方向に対して傾斜している。図12に示す形態において、傾斜面77は、その面方向がシャフト45と直交せず、フレーム80に近づくほど傾斜面77とシャフト45との距離が大きくなるように形成される。
フレーム80の外側に配される駆動部100の振動体200および支持体300は、圧電素子220の振動面がシャフト45の軸方向に直交するような姿勢で、フレーム80に固定された振動体保持部400に保持されており、バネ340によってロータ76の側に付勢される。また、振動体200の一端である当接部230は、ロータ76の外周に形成された傾斜面77に当接する。これにより、駆動部100の振動体200は、ロータ76に対して、シャフト45の軸方向と直交する方向(図12における矢印gの方向)に付勢力を与える。
また、傾斜面77がロータ76におけるシャフト45の軸方向に対して傾斜しているので、振動体200は、上記付勢力の分力により、ロータ76に対して、シャフト45の軸方向のうちロータ76をフレーム80から離す方向(図12における矢印hの方向)にも付勢力を与える。ここで、シャフト45は、インクジェット式記録装置10の両側部でそれぞれフレーム80に支持される。シャフト45は、フレーム80のうち、駆動部100の振動体保持部400が固定される側とは反対側のフレーム80の内側に、軸止め601が固定して取り付けられる。したがって、振動体200がロータ76に対して上記付勢力を与えるとき、インクジェット式記録装置10は、図12に示すように、軸止め601がフレーム80と当接した状態で維持される。この状態で駆動部100がロータ76を回転駆動した場合、回転駆動時における振動体200の振動により、シャフト45の軸方向および軸方向と直交する方向にシャフト45ががたつくのを抑えることができる。
図13は、ロータ76を有するインクジェット式記録装置10の搬送部40付近を搬送部駆動ギア49の側から見た概略側面図である。ロータ76を有するインクジェット式記録装置10において駆動部100が固定される位置は、図12に示すようなシャフト45の鉛直上方に限られない。インクジェット式記録装置10において搬送従動ローラ43がシャフト45を図13における矢印jの方向に押圧する場合、例えば図13に示すように、駆動部100は、シャフト45に対して搬送従動ローラ43と同じ側に配されてもよい。このとき、振動体200は、上記と同様に、ロータ76に対して、シャフト45の軸方向と直交する方向のうちロータ76の外周から中心に向かう方向に付勢力を与えるが、この付勢力の方向は、搬送従動ローラ43がシャフト45を押圧する方向と一致する。したがって、上記付勢力と搬送従動ローラ43がシャフト45を押圧する力は共にシャフト45をフレーム80の一方向に押さえつける。故に、シャフト45の軸方向と直交する方向にシャフト45ががたつくのをより効果的に抑えることができる。
ロータ76を有するインクジェット式記録装置10において、駆動部100は、シャフト45の鉛直上方に配されるとともに、駆動部100の振動体200は、当該振動体200がロータ76に対して与える力の少なくとも一部がシャフト45の自重方向と同じ方向になるように配されてもよい。また、駆動部100は、シャフト45から搬送部駆動ギア49を介して回転駆動力が伝達される第一伝動ギア57とシャフト45に対して同じ側に配されるとともに、駆動部100の振動体200は、当該振動体200がロータ76に対して与える力の少なくとも一部が第一伝動ギア57から搬送部駆動ギア49への反力方向と同じ方向になるように配されてもよい。駆動部100が以上のように配された場合でも、シャフト45の軸方向と直交する方向にシャフト45ががたつくのをより効果的に抑えることができる。
以上において説明した実施形態において、インクジェット式記録装置10に配されるロータ70、72、74、76のそれぞれに形成される傾斜面71、73、75、77の斜度は、インクジェット式記録装置10においてシャフト45の軸方向および軸方向と直交する方向にシャフト45がどの程度がたつくか、および駆動部100の駆動力のロータ70、72、74、76それぞれに対する伝達効率などを考慮して所望に設定することができる。
また、本実施形態において、インクジェット式記録装置10は、薄い板状の圧電素子220を配した振動体200の振動により駆動する小型の駆動部100を動力源としている。この駆動部100の圧電素子220は薄い板状であるので、駆動部100全体として、モータなどと比べて、狭いスペースにも配置することができる。また、上記実施形態において、インクジェット式記録装置10は、ロータ70、72、74、76をフレーム80の内側に配置することもできる。この場合、図8および図9に示す形態において、駆動部100はフレーム80のさらに内側に配置することができ、また、図10および図12に示す形態においては、駆動部100をフレーム80の内側に配置することができるので、インクジェット式記録装置10をより小型化することができる。
ここで、本実施形態のインクジェット式記録装置10は、液体噴射装置の一例である。また、インクジェット式記録装置10の記録ヘッド24は、液体噴射装置の液体噴射ヘッドの一例である。記録ヘッド24に設けられる吐出口は、液体噴射ヘッドの噴射口の一例である。しかしながら、実施の形態はこれらに限られない。液体噴射装置の他の例は、液晶ディスプレイのカラーフィルタを製造するカラーフィルタ製造装置が挙げられる。この場合、カラーフィルタ製造装置の色材噴射ヘッドが液体噴射ヘッドの一例である。液体噴射装置のさらに他の例は、有機ELディスプレイ、FED(面発光ディスプレイ)等の電極を形成する電極形成装置である。この場合、電極形成装置の電極材(電導ペースト)噴射ヘッドが液体噴射ヘッドの一例である。液体噴射装置のさらに他の例は、バイオチップを製造するバイオチップ製造装置である。この場合、バイオチップ製造装置の生体有機物噴射ヘッドおよび精密ピペットとしての試料噴射ヘッドが液体噴射ヘッドの一例である。上記液体噴射装置は、産業用途を有するその他の液体噴射装置も含む。また被記録物19とは、液体が噴射されることにより記録または印刷が行われる物であり、例えば記録用紙、ディスプレイの電極等の回路パターンが印刷される回路基板、ラベルが印刷されるCD−ROM、DNA回路が印刷されるプレパラートが含まれる。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることができることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
本発明の実施形態に係るインクジェット式記録装置10の上ケースを取り外した内部構造を示す斜視図である。 インクジェット式記録装置10を搬送部駆動ギア49の側から見た概略側面図である。 駆動部100の平面図である。 振動体200および支持体300の分解斜視図である。 振動体200の縦振動の模式図である。 振動体200の屈曲振動の模式図である。 当接部230の振動軌跡である。 インクジェット式記録装置10の模式図である。 インクジェット式記録装置10の概略側面図である。 ロータ74を有するインクジェット式記録装置10の模式図である。 ロータ74を有するインクジェット式記録装置10の概略側面図である。 ロータ76を有するインクジェット式記録装置10の模式図である。 ロータ76を有するインクジェット式記録装置10の概略側面図である。
符号の説明
10 インクジェット式記録装置、11 制御回路、13 給紙部、15 プラテン、17 排紙口、19 被記録物、20 記録部、22 キャリッジ、24 記録ヘッド、26 インクカートリッジ、30 タイミングベルト、32 キャリッジモータ、40 搬送部、41 搬送駆動ローラ、43 搬送従動ローラ、45 シャフト、49 搬送部駆動ギア、50 伝動部、55 シャフト、57 第一伝動ギア、59 第二伝動ギア、60 排出部、61 排出駆動ローラ、63 排出従動ローラ、65 シャフト、69 排出部駆動ギア、70、72、74、76 ロータ、71、73、75、77 傾斜面、80 フレーム、83 下ケース、85 駆動部固定フレーム、87 貫通穴、100 駆動部、200 振動体、210 補強板、220 圧電素子、221 電極、222 電極、223 電極、224 電極、230 当接部、240 腕部、241 孔、251 溝、252 溝、260 ネジ、300 支持体、310 固定部、311 ネジ穴、320 スライド部、321 長孔、331 バネ取付部、340 バネ、350 導通ピン、360 絶縁部材、400 振動体保持部、420 スライド溝、421 ネジ、422 ネジ穴、430 係止片、431 当接ピン、450 ネジ、451 取付穴、600、601 軸止め

Claims (5)

  1. 被記録物を搬送しつつ前記被記録物に記録する記録装置であって、
    回転駆動力が与えられることにより回転する搬送駆動ローラと、
    前記搬送駆動ローラとの間で前記被記録物を挟んで連れ回る搬送従動ローラと、
    前記搬送駆動ローラに回転駆動力を与える駆動部と
    を備え、
    前記搬送駆動ローラは、シャフト、および、前記シャフトと一体的に回転し、前記シャフトの径よりも大きい径を有するロータを有し、
    前記ロータは、前記シャフトの軸方向に対して傾斜した傾斜面を有し、
    前記駆動部は、板状の圧電素子および前記圧電素子を挟んだ対の電極を少なくとも一つ含み、各々の前記対の電極の間に周期的な電圧を与えることにより、前記ロータの前記傾斜面に対して前記圧電素子の面方向に伸縮運動し、前記伸縮運動の少なくとも一部において前記ロータの前記傾斜面に当接する振動体を有し、
    前記振動体が前記ロータに対して与える付勢力の方向と、前記搬送従動ローラが前記シャフトを押圧する方向が一致する
    記録装置。
  2. 前記圧電素子の振動面は、前記シャフトの軸方向に直交する請求項1に記載の記録装置。
  3. 前記圧電素子の振動面は、前記シャフトの軸方向に平行な請求項1に記載の記録装置。
  4. 被記録物を搬送しつつ前記被記録物に液体を噴射する液体噴射装置であって、
    回転駆動力が与えられることにより回転する搬送駆動ローラと、
    前記搬送駆動ローラとの間で前記被記録物を挟んで連れ回る搬送従動ローラと、
    前記搬送駆動ローラに回転駆動力を与える駆動部と
    を備え、
    前記搬送駆動ローラは、シャフト、および、前記シャフトと一体的に回転し、前記シャフトの径よりも大きい径を有するロータを有し、
    前記ロータは、前記シャフトの軸方向に対して傾斜した傾斜面を有し、
    前記駆動部は、板状の圧電素子および前記圧電素子を挟んだ対の電極を少なくとも一つ含み、各々の前記対の電極の間に周期的な電圧を与えることにより、前記ロータの前記傾斜面に対して前記圧電素子の面方向に伸縮運動し、前記伸縮運動の少なくとも一部において前記ロータの前記傾斜面に当接する振動体を有し、
    前記振動体が前記ロータに対して与える付勢力の方向と、前記搬送従動ローラが前記シャフトを押圧する方向が一致する
    液体噴射装置。
  5. 回転駆動力が与えられることにより回転し、回転軸の方向に対して傾斜した傾斜面を有する回転体と、
    前記回転体との間で被記録物を挟んで連れ回る搬送従動ローラと、
    前記回転体に回転駆動力を与える駆動部と、
    板状の圧電素子および前記圧電素子を挟んだ対の電極を少なくとも一つ含み、各々の前記対の電極の間に周期的な電圧を与えることにより、前記回転体の前記傾斜面に対して前記圧電素子の面方向に伸縮運動し、前記伸縮運動の少なくとも一部において前記回転体の前記傾斜面に当接する振動体を有する駆動部と、
    を備え、
    前記回転体はシャフトを有し、
    前記傾斜面は前記シャフトと一体的に回転し、
    前記振動体が前記傾斜面に対して与える付勢力の方向と、前記搬送従動ローラが前記シャフトを押圧する方向が一致する
    駆動機構。
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