JPH1118457A - 電気機械変換素子を使用した回転型駆動装置 - Google Patents

電気機械変換素子を使用した回転型駆動装置

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JPH1118457A
JPH1118457A JP9181880A JP18188097A JPH1118457A JP H1118457 A JPH1118457 A JP H1118457A JP 9181880 A JP9181880 A JP 9181880A JP 18188097 A JP18188097 A JP 18188097A JP H1118457 A JPH1118457 A JP H1118457A
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cone
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drive
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JP9181880A
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Satoshi Araya
聡 新家
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Minolta Co Ltd
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  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 回転速度を自由に変更することができると共
に、高い分解能と信頼性の高い電気機械変換素子を使用
した回転型駆動装置を提供する。 【解決手段】 駆動装置10は、フレ−ム14上に組み
立てられた圧電素子18により軸方向に直線駆動される
駆動軸20と、駆動軸20に対し円錐の稜線が適当な摩
擦力で摩擦結合した円錐摩擦車22及び円錐摩擦車24
から構成される。圧電素子18に駆動パルスを連続的に
印加して駆動軸20に速度の異なる往復振動を発生させ
ることにより、円錐摩擦車22及び24を連続的に所定
方向に回転させることができる。フレ−ム14を上下に
移動することで、駆動軸20に摩擦接触する円錐摩擦車
22及び24の接触位置の半径が変わるから、駆動軸2
0の往復振動の速度が一定でも円錐摩擦車24の回転
数、即ち出力軸26の回転数を変更することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は電気機械変換素子
を使用した回転型駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】回転型のアクチエ−タとしては、電磁モ
−タが広く使用されており、最近は小型で高速回転型の
ものが広く使用されている。一方、この種のアクチエ−
タを使用する各種の装置では精密な位置制御や高い分解
能、即ち回転角の精密な制御が要求されるため、従来は
電磁モ−タに減速機構を組み合わせて対応してきた。
【0003】しかしながら、減速機構を使用するとき
は、装置が大型になるばかりでなく、減速機構を構成す
る歯車のバツクラツシユなどにより回転角を精密に制御
することは実際上困難であつた。
【0004】この課題を解決する手段として、本出願人
は小型で高い分解能、即ち精密に位置の制御ができるア
クチエ−タとして、図7〜図10に示すような電気機械
変換素子を使用した回転型アクチエ−タを提案してきた
(一例として特願平8−253956号参照)。
【0005】このような電気機械変換素子を使用したア
クチエ−タは、電気機械変換素子に伸縮変位を発生さ
せ、その伸縮変位を駆動部材に伝達し、駆動部材に摩擦
結合した回転移動部材を介して被駆動部材を移動させる
ように構成されている。
【0006】その構成を簡単に説明する。図7及び図8
は回転型アクチエ−タの一例を示すものである。回転型
アクチエ−タ100は、基台111、基台111上の支
持ブロツク112、113、114、圧電素子115、
駆動軸116、回転軸117、及び回転軸117に固定
された回転部材を構成する2枚の円板118a、118
bなどから構成される。
【0007】圧電素子115の一端は支持ブロツク11
2に接着固定され、圧電素子115の他の端は駆動軸1
16の一端に接着固定される。駆動軸116は支持ブロ
ツク113と114により軸方向に移動自在に支持され
る。
【0008】円板118a、118bはばね材で構成さ
れ、駆動軸116の直径よりも小さい厚みのスペ−サ1
19により所定の間隔を保つて回転軸117に固定さ
れ、円板118a、118bの回転中心よりも外側に離
れた位置で駆動軸116を上下から挟み、その弾性力に
より駆動軸116との間に回転駆動に必要な摩擦力を発
生するように構成されている。
【0009】次に、その動作を説明する。まず、圧電素
子115に図11の(a)に示すような、緩やかな立上
り部分と急速な立下り部分を持つ鋸歯状波駆動パルスを
印加すると、駆動パルスの緩やかな立上り部分では、圧
電素子115が緩やかに厚み方向に伸び変位し、圧電素
子115に結合する駆動軸116も正方向に緩やかに直
進変位する。この結果、駆動軸116に摩擦結合した円
板118a、118bは、その摩擦結合部分に接線方向
の力(矢印a方向の力)を受け、回転軸117の回りに
正方向(矢印b方向)に回転する。
【0010】駆動パルスの急速な立下り部分では、圧電
素子115が急速に厚み方向に縮み変位し、圧電素子1
15に結合する駆動軸116も負方向(矢印aと反対方
向)に急速に変位する。このとき、駆動軸116に摩擦
結合した円板118a、118bは慣性力により摩擦結
合力に打ち勝つて実質的にその位置に留まり回転しな
い。圧電素子115に前記駆動パルスを連続的に印加す
ることにより、円板118a、118bを連続的に正方
向(矢印b方向)に回転させることができる。
【0011】円板118a、118bを負方向(矢印b
と反対方向)に回転させるには、圧電素子115に図1
1の(b)に示すような、急速な立上り部分と緩やかな
立下り部分を持つ鋸歯状波駆動パルスを印加すれば達成
することができる。
【0012】また、図9及び図10は回転型アクチエ−
タの他の例を示すもので、図9は構成の概略を示す一部
を切り欠いた斜視図、図10は図9のA−A線に沿つた
断面図である。この例では、回転型アクチエ−タ130
は、基台131、基台131上の支持ブロツク132、
133、134、支持ブロツク132と134の間に架
け渡された支持ブロツク131a、圧電素子135、駆
動軸136、上下に回転軸137aと137bとを備え
た第1円板137、及び上下に回転軸138aと138
bとを備えた第2円板138、回転軸137aと回転軸
138aとの間に張架されたスプリング139a、回転
軸137bと回転軸138bとの間に張架されたスプリ
ング139bとから構成される。
【0013】駆動軸136は支持ブロツク133と支持
ブロツク134により軸方向に移動自在に支持されてい
る。圧電素子135の一端は支持ブロツク132に接着
固定され、他の端は駆動軸136の一端に接着固定され
る。駆動軸136は圧電素子135の厚み方向の変位が
生じたとき軸方向(矢印a方向、及びこれと反対方向)
に変位可能に支持されている。この部分の構成は第1実
施例と同じである。
【0014】第1円板137と第2円板138の周縁は
駆動軸136の直径と略同じ厚みを持ち、第1円板13
7と第2円板138との間に配置された駆動軸136に
摩擦接触するように配置されている。第1円板137の
回転軸137a及び137b、第2円板138の回転軸
138a及び138bは、それぞれ支持ブロツク131
aに設けられた穴141a及び基台131に設けた穴1
41b、支持ブロツク131aに設けられた穴142a
及び基台131に設けた穴142bに緩く嵌合して支持
されている。
【0015】回転軸137aと回転軸138aとの間に
はスプリング139aが、回転軸137bと回転軸13
8bとの間にはスプリング139bが張架され、第1円
板137の周縁及び第2円板138の周縁と、駆動軸1
36とが適当な圧接力で摩擦結合するように構成されて
いる。
【0016】前記した第1実施例と同じく、圧電素子1
35に鋸歯状波駆動パルスを印加し、駆動軸136に速
度の異なる往復運動を発生させることで、駆動軸136
に摩擦結合する第1円板137及び第2円板138には
接線方向の駆動力が付与され、第1円板137及び第2
円板138に回転運動を発生させることができる。第1
円板137と第2円板138に、直径の異なる円板を使
用することで異なる2つの回転速度が得られ、分解能の
異なる駆動装置を同時に得ることができる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】上記した電気機械変換
素子を使用したアクチエ−タは、小型で高い分解能と安
定した駆動性能を有するが、減速手段を持たないため回
転速度を変更することが困難であつた。また、上記した
アクチエ−タに歯車減速機構を付加することは可能であ
るが、このような減速機構を付加すると構造が複雑にな
るばかりでなく、バツクラツシュにより位置決め精度が
低下し、電気機械変換素子を使用したアクチエ−タの特
徴である高い分解能を維持することが困難になる。
【0018】この発明は上記課題を解決し、小型で高い
分解能を持ち、且つ回転速度を自由に変更することがで
きる安定した駆動性能を有する電気機械変換素子を使用
した回転型の駆動装置の提供を目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】この発明は上記課題を解
決するもので、請求項1の発明は、電気機械変換素子
と、前記電気機械変換素子の一端に固着結合され、該電
気機械変換素子とともに変位する駆動部材と、前記駆動
部材に摩擦結合すると共に回転軸の回りに回転する被駆
動部材と、前記電気機械変換素子に伸縮変位を与える駆
動パルス発生手段と、駆動制御手段を備え、前記駆動制
御手段の制御の下に電気機械変換素子に駆動パルスを印
加して伸縮変位を発生させることにより駆動部材に速度
の異なる往復振動を発生させ、該駆動部材に摩擦結合し
た被駆動部材を所定方向に回転させる電気機械変換素子
を使用した回転型駆動装置において、前記駆動部材と前
記被駆動部材との摩擦結合位置と、前記被駆動部材の回
転軸との距離が変更可能に構成されていることを特徴と
する。
【0020】そして、前記駆動部材は、前記被駆動部材
の回転軸に対して接近する方向及び離脱する方向に移動
可能に支持され、その移動により駆動部材と被駆動部材
との摩擦結合位置が被駆動部材の回転半径方向に変更可
能に構成される。
【0021】また、前記被駆動部材は、円錐の軸心の回
りに回転する円錐形回転部材から構成され、円錐形回転
部材の円錐の稜線と駆動部材とが摩擦結合するように構
成することができる。この場合、前記被駆動部材は円錐
の軸心の回りに回転する2個の円錐形回転部材から構成
され、2個の円錐形回転部材が駆動部材を挟持する方向
に付勢されて駆動部材と摩擦結合するように構成するこ
とができる。
【0022】さらに、前記被駆動部材は、軸心の回りに
回転する円盤状回転部材から構成され、円盤状回転部材
と駆動部材とが摩擦結合するように構成することができ
る。この場合、前記被駆動部材は軸心の回りに回転する
2個の円盤状回転部材から構成され、2個の円盤状回転
部材が駆動部材を挟持する方向に付勢されて駆動部材と
摩擦結合するように構成することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて説明する。図1はこの発明の第1の実施の形態の電
気機械変換素子を使用した回転型アクチエ−タの構成を
示す斜視図、図2は図1の面A−Aに沿つた断面図、図
3は図1の面B−Bに沿つた断面図で、アクチエ−タを
構成するフレ−ムの断面図である。
【0024】以下、図1、図2及び図3を参照して説明
する。回転型アクチエ−タ10は、基台11、基台11
上に設けられた支柱12、13、支柱12、13に支持
されると共に支柱に沿つて上下方向に移動可能なフレ−
ム14、圧電素子18、駆動軸20、駆動軸20に摩擦
接触する円錐摩擦車22、及び円錐摩擦車24、円錐摩
擦車24に摩擦接触する出力摩擦車27などから構成さ
れる。
【0025】図3の断面図に示すように、フレ−ム14
は基台11上に設けられた支柱12と13に摺動自在に
支持され、上下方向に移動可能とされている。また、フ
レ−ム14には支持ブロツク15、16、17が形成さ
れ、駆動軸20は支持ブロツク16と支持ブロツク17
により軸方向に移動自在に支持されている。圧電素子1
8の一端は支持ブロツク15に接着固定され、圧電素子
18の他の端は駆動軸20の一端に接着固定されてい
る。
【0026】この構成により、基台11に対するフレ−
ム14の高さを変えることにより、基台11に対する駆
動軸20の高さhを変更することができる。また、圧電
素子18に厚み方向の変位が生じたとき、駆動軸20は
軸方向(矢印a方向、及びこれと反対方向)に自由に変
位することができる。フレ−ム14の高さを所望の高さ
に設定した後は、必要に応じてフレ−ム14を支柱1
2、13に固定する。固定手段はねじその他周知の手段
が使用できる。
【0027】図1及び図2に示すように、基台11上に
は、傾斜ブロツク11a及び11bが設けられており、
傾斜ブロツク11aには回転軸21により回転自在に支
持された円錐摩擦車22が、傾斜ブロツク11bには回
転軸23により回転自在に支持された円錐摩擦車24が
配置されている。回転軸21と23の軸の端部にはスプ
リング25が張架され、回転軸21と23とを接近させ
る方向に付勢している。これにより、円錐摩擦車22及
び円錐摩擦車24は、その円錐の稜線と駆動軸20とが
接触して適当な摩擦力で摩擦結合する。
【0028】また、2つの円錐摩擦車22、24は、そ
の円錐の対向する稜線が互に略平行になるように配置さ
れ、駆動軸20の高さhが変更されても、円錐摩擦車2
2及び24と駆動軸20との接触状態は一定に保たれる
ように構成されている。
【0029】基台11の一部は側方に延長された延長部
11cを備え、延長部11cには出力摩擦車27を備え
た出力軸26が回転自在に支持され、出力摩擦車27は
円錐摩擦車24の円錐の稜線に摩擦接触して、円錐摩擦
車24の回転力を出力軸26から取り出すことができる
よに構成されている。
【0030】次に、その動作を説明する。まず、圧電素
子18に、図11の(a)に示すような緩やかな立上り
部分と急速な立下り部分を持つ鋸歯状波駆動パルスを印
加すると、駆動パルスの緩やかな立上り部分では圧電素
子18が緩やかに厚み方向に伸び変位し、圧電素子18
に結合する駆動軸20も正方向(矢印a方向)に緩やか
に直進変位する。この結果、駆動軸20に摩擦接触した
円錐摩擦車22及び24はその摩擦結合部分に接線方向
の力(矢印a方向の力)を受けるので、円錐摩擦車22
及び24は、それぞれ回転軸21及び23の回りに正方
向(図1では矢印c方向)に回転する。
【0031】駆動パルスの急速な立下り部分では、圧電
素子18が急速に厚み方向に縮み変位し、圧電素子18
に結合する駆動軸20も負方向(矢印aと反対方向)に
急速に変位する。このとき、駆動軸20に摩擦結合した
円錐摩擦車22及び24は慣性力により摩擦結合力に打
ち勝つて実質的にその位置に留まり回転しない。
【0032】圧電素子18に前記駆動パルスを連続的に
印加して駆動軸20に速度の異なる往復振動を発生させ
ることにより、円錐摩擦車22及び24を連続的に正方
向(図1では矢印c方向)に回転させることができる。
円錐摩擦車24の正方向(図1では矢印c方向)回転は
出力摩擦車27に伝達され、出力軸26を正方向(図1
では矢印d方向)に回転させることができる。
【0033】なお、ここでいう実質的とは、正方向と反
対方向のいずれにおいても円錐摩擦車22及び24と駆
動軸18との間の摩擦結合面に滑りを生じつつ追動し、
駆動時間の差によつて全体として正方向に回転するもの
も含まれる。
【0034】円錐摩擦車22及び24、即ち出力軸26
を先と反対方向に回転させるには、圧電素子18に印加
する鋸歯状波駆動パルスの波形を変え、図11の(b)
に示すような、急速な立上り部分と緩やかな立下り部分
からなる駆動パルスを印加すれば達成することができ
る。
【0035】出力軸26の回転数、即ち円錐摩擦車24
の回転数を変更するには、基台11に対するフレ−ム1
4の高さを変えることにより、基台11に対する駆動軸
20の高さhを変更する。これにより、駆動軸20に摩
擦接触する円錐摩擦車22及び24の接触位置の半径が
変わるから、駆動軸20の往復振動の速度が一定でも円
錐摩擦車24の回転数、即ち出力軸26の回転数を変更
することができる。
【0036】このほか、基台11に対する駆動軸20の
高さhを変更せずに、円錐摩擦車24に摩擦接触する出
力摩擦車27を図2で矢印g方向に移動して接触位置を
変更することでも、出力軸26の回転数を変更すること
ができる。
【0037】次に、この発明の第2の実施の形態につい
て説明する。図4は第2の実施の形態の電気機械変換素
子を使用した回転型アクチエ−タの構成を示す斜視図、
図5は図4の面A−Aに沿つた断面図、図6はアクチエ
−タを構成するフレ−ムの正面断面図である。
【0038】以下、図4、図5及び図6を参照して説明
する。回転型アクチエ−タ50は、基台51、基台51
上に設けられた案内部材51a及び51b、案内部材5
1a及び51bに沿つて移動可能なフレ−ム52、圧電
素子56、駆動軸57、駆動軸57に摩擦係合する摩擦
円盤車61、出力回転軸62などから構成される。
【0039】図6に示すフレ−ムの正面断面図に示すよ
うに、フレ−ム52は基台51上に設けられた案内部材
51a、51bに沿つて摺動自在に支持され、摩擦円盤
車61の出力回転軸62に接近する方向及び離隔する方
向に移動可能に構成されている。また、フレ−ム52に
は支持ブロツク53、54、55が形成され、駆動軸5
7は支持ブロツク54と支持ブロツク55により軸方向
に移動自在に支持されている。圧電素子56の一端は支
持ブロツク53に接着固定され、圧電素子56の他の端
は駆動軸57の一端に接着固定されている。この構成に
より、圧電素子56に厚み方向の変位が生じたとき、駆
動軸57は軸方向(矢印a方向、及びこれと反対方向)
に自由に変位することができる。
【0040】駆動軸57は、円形断面を備え、後述する
摩擦円盤車61と摩擦結合するが、駆動軸57の中央部
分に、外径が他の部分よりも太い太径部分57aを構成
し、駆動軸57の太径部分57aが摩擦円盤車61の摩
擦円盤61a、61bに摩擦結合するように構成する。
これにより、摩擦円盤61a、61bの周辺部分が駆動
軸57と接触することがないから、駆動軸57の往復振
動を阻害することがない。太径部分57aは、駆動軸5
7の一部をそのまま太径として同一材料で一体形成して
もよく、また、駆動軸57に軽量で高剛性の摩擦部材を
嵌合させて構成してもよい。その他適当な摩擦部材、例
えば硬質ゴムなどの筒状部材を嵌合させて構成すること
もできる。
【0041】摩擦円盤車61は、出力回転軸62に固定
された摩擦円盤61aと、出力回転軸62に嵌挿されて
出力回転軸62と共に回転し、且つ軸方向に移動可能な
摩擦円盤61bとから構成される。摩擦円盤61bは摩
擦円盤61aに向けてばね63で付勢されている。な
お、65はばね63を押える押え板である。2枚の摩擦
円盤61aと61bとの間には駆動軸57が介在し、先
に説明したように摩擦円盤61a、61bと駆動軸57
の中央部分の太径部分57aとが摩擦結合するように配
置される。
【0042】次に、その動作を説明する。まず、圧電素
子56に、図11の(a)に示すような緩やかな立上り
部分と急速な立下り部分を持つ鋸歯状波駆動パルスを印
加すると、駆動パルスの緩やかな立上り部分では圧電素
子56が緩やかに厚み方向に伸び変位し、圧電素子56
に結合する駆動軸57も正方向(矢印a方向)に緩やか
に直進変位する。この結果、駆動軸57に摩擦結合した
摩擦円盤車61の摩擦結合部分は接線方向の力(矢印a
方向の力)を受けるので、摩擦円盤車61は転軸62の
回りに正方向(図4では反時計方向、矢印e方向)に回
転する。
【0043】駆動パルスの急速な立下り部分では、圧電
素子56が急速に厚み方向に縮み変位し、圧電素子56
に結合する駆動軸57も負方向(矢印aと反対方向)に
急速に変位する。このとき、駆動軸57に摩擦結合した
摩擦円盤車61は慣性力により摩擦結合力に打ち勝つて
実質的にその位置に留まり回転しない。圧電素子56に
前記駆動パルスを連続的に印加して駆動軸57に速度の
異なる往復振動を発生させることにより、摩擦円盤車6
1、即ち出力回転軸62を連続的に正方向(図4では反
時計方向、矢印e方向)に回転させることができる。
【0044】なお、ここでいう実質的とは、正方向と反
対方向のいずれにおいても摩擦円盤車61と駆動軸57
との間の摩擦結合面に滑りを生じつつ追動し、駆動時間
の差によつて全体として正方向に回転するものも含まれ
る。
【0045】摩擦円盤車61を先と反対方向(図4では
時計方向、矢印eと反対方向)に回転させるには、圧電
素子56に印加する鋸歯状波駆動パルスの波形を変え、
図11の(b)に示すような、急速な立上り部分と緩や
かな立下り部分からなる駆動パルスを印加すれば達成す
ることができる。
【0046】出力回転軸62の回転数、即ち摩擦円盤車
61の回転数を変更するには、基台51上のフレ−ム5
2の位置を変え、駆動軸57と摩擦円盤車61の間隔を
変更する。これにより、駆動軸57に摩擦接触する摩擦
円盤車61の接触位置の半径が変わるから、駆動軸57
の往復振動の速度が一定でも摩擦円盤車61の回転数、
即ち出力回転軸62の回転数を変更することができる。
【0047】
【発明の効果】以上説明したとおり、この発明は、電気
機械変換素子の伸縮方向に直進移動可能に支持された駆
動部材に、回転可能に支持された回転部材を摩擦結合さ
せ、電気機械変換素子の伸縮方向の変位を回転部材の回
転運動に変換するものであつて、駆動部材と回転部材の
摩擦結合位置を無段階に変更できるものであるから、簡
単な構成で回転速度を自由に変更することができると共
に、高い分解能と信頼性の高い電気機械変換素子を使用
した回転型の駆動装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態の回転型アクチエ−タの構成
を説明する斜視図。
【図2】図1に示す回転型アクチエ−タの面A−Aに沿
つた断面図。
【図3】図1に示す回転型アクチエ−タのフレ−ムの面
B−Bに沿つた断面図。
【図4】第2の実施の形態の回転型アクチエ−タの構成
を説明する斜視図。
【図5】図4に示す回転型アクチエ−タの面A−Aに沿
つた断面図。
【図6】図4に示す回転型アクチエ−タのフレ−ムの正
面断面図。
【図7】従来の回転型アクチエ−タの構成を説明する斜
視図。
【図8】図7に示す従来の回転型アクチエ−タの面A−
Aに沿つた断面図。
【図9】従来の回転型アクチエ−タの構成の他の例を説
明する斜視図。
【図10】図9に示す従来の回転型アクチエ−タの面A
−Aに沿つた断面図。
【図11】駆動パルスの波形を説明する図。
【符号の説明】
10 回転型アクチエ−タ 11 基台 14 フレ−ム 18 圧電素子 20 駆動軸 22 円錐摩擦車 24 円錐摩擦車 25 スプリング 26 出力軸 27 出力摩擦車 50 回転型アクチエ−タ 51 基台 52 フレ−ム 57 駆動軸 61 摩擦円盤車 62 出力回転軸 63 ばね

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気機械変換素子と、 前記電気機械変換素子の一端に固着結合され、該電気機
    械変換素子とともに変位する駆動部材と、 前記駆動部材に摩擦結合すると共に回転軸の回りに回転
    する被駆動部材と、 前記電気機械変換素子に伸縮変位を与える駆動パルス発
    生手段と、 駆動制御手段を備え、 前記駆動制御手段の制御の下に電気機械変換素子に駆動
    パルスを印加して伸縮変位を発生させることにより駆動
    部材に速度の異なる往復振動を発生させ、該駆動部材に
    摩擦結合した被駆動部材を所定方向に回転させる電気機
    械変換素子を使用した回転型駆動装置において、 前記駆動部材と前記被駆動部材との摩擦結合位置と、前
    記被駆動部材の回転軸との距離が変更可能に構成されて
    いることを特徴とする電気機械変換素子を使用した回転
    型駆動装置。
  2. 【請求項2】 前記駆動部材は、前記被駆動部材の回転
    軸に対して接近する方向及び離脱する方向に移動可能に
    支持され、その移動により駆動部材と被駆動部材との摩
    擦結合位置が被駆動部材の回転半径方向に変更可能であ
    ることを特徴とする請求項1記載の電気機械変換素子を
    使用した回転型駆動装置。
  3. 【請求項3】 前記被駆動部材は円錐の軸心の回りに回
    転する円錐形回転部材から構成され、該円錐形回転部材
    の円錐の稜線と駆動部材とが摩擦結合することを特徴と
    する請求項1記載の電気機械変換素子を使用した回転型
    駆動装置。
  4. 【請求項4】 前記被駆動部材は円錐の軸心の回りに回
    転する2個の円錐形回転部材から構成され、該2個の円
    錐形回転部材が駆動部材を挟持する方向に付勢されて駆
    動部材と摩擦結合することを特徴とする請求項3記載の
    電気機械変換素子を使用した回転型駆動装置。
  5. 【請求項5】 前記被駆動部材は軸心の回りに回転する
    円盤状回転部材から構成され、該円盤状回転部材と駆動
    部材とが摩擦結合することを特徴とする請求項1記載の
    電気機械変換素子を使用した回転型駆動装置。
  6. 【請求項6】 前記被駆動部材は軸心の回りに回転する
    2個の円盤状回転部材から構成され、該2個の円盤状回
    転部材が駆動部材を挟持する方向に付勢されて駆動部材
    と摩擦結合することを特徴とする請求項5記載の電気機
    械変換素子を使用した回転型駆動装置。
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