JP3286612B2 - 圧電アクチュエータ - Google Patents

圧電アクチュエータ

Info

Publication number
JP3286612B2
JP3286612B2 JP07985299A JP7985299A JP3286612B2 JP 3286612 B2 JP3286612 B2 JP 3286612B2 JP 07985299 A JP07985299 A JP 07985299A JP 7985299 A JP7985299 A JP 7985299A JP 3286612 B2 JP3286612 B2 JP 3286612B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
actuator
displacement mechanism
piezoelectric
piezoelectric actuator
displacement
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP07985299A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000278967A (ja
Inventor
和夫 谷
陽子 鈴木
聖士 渡辺
樹 佐藤
Original Assignee
セイコーインスツルメンツ株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by セイコーインスツルメンツ株式会社 filed Critical セイコーインスツルメンツ株式会社
Priority to JP07985299A priority Critical patent/JP3286612B2/ja
Publication of JP2000278967A publication Critical patent/JP2000278967A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3286612B2 publication Critical patent/JP3286612B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、圧電素子を用い
た屈曲変位機構により駆動を行うものであって、小型化
しても安定的に駆動することができる圧電アクチュエー
タに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、一般的な圧電アクチュエータ
として、駆動源に圧電素子を用い、弾性体よりなる振動
体の表面に移動体を加圧接触させて駆動するものが知ら
れている。その一例としては、特開平7−184382
号公報に記載の、物体を移動させるマイクロモータが挙
げられる。これを含めて従来の圧電アクチュエータで
は、圧電素子にPZTを、加工方法などの点から弾性体
に金属を、移動体の摺動面に耐摩耗性の優れた摩擦材を
使用して構成したものが多い。
【0003】つぎに、圧電アクチュエータの動作原理を
説明する。駆動用に分極された圧電素子を方形の振動体
の一方の面に設け、圧電素子に周期的に電界を印加す
る。これにより、圧電素子に縦振動および撓み振動して
前記振動体全体に伝搬し、印加した電界の位相差から進
行波が発生する。この進行波は、振動体の厚みにより上
下運動を横方向運動に変換することで、振動体表面に楕
円運動を起こす。この振動体に移動体を加圧接触する
と、移動体と振動体との間の摩擦力によって振動体表面
の横方向運動が移動体に伝えられ、移動体が前記横方向
に移動する。
【0004】上記圧電アクチュエータは、構造が簡単
で、構成されるアクチュエータのサイズに関わらず発
生力が大きくなる、応答性に優れ、非磁性材料で構
成できること等の特徴を持っている。また、上記従来の
圧電アクチュエータでは、振動体の上下振動振幅値が数
ミクロンの極めて小さな値であるため、移動体と接触
する振動体の表面に突起をつくり振動を効率よく直線運
動に伝達すること、移動体との接触圧力を大きくする
こと等の方策により、発生出力や移動速度を向上を図っ
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の圧電アクチュエータをそのまま小型化した場合、つ
ぎのような問題点が生じる。 (1)移動体と接触する微小突起部の作成が困難であ
る。 (2)突起部先端に高い加工精度が要求される。 (3)振動体の曲げ剛性が大きいため、振動振幅と移動
速度との間の変換効率が低下する。このため、そのまま
小型化したのでは期待できる機能を実現できないことに
なる。
【0006】そこで、この発明は、上記に鑑みてなされ
たものであって、小型化しても安定的に駆動することが
できる圧電アクチュエータを提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明に係る圧電アクチュエータは、平板状のド
ライブプレートと、このドライブプレートに形成され、
一端自由他端固定とした変位機構部と、この変位機構部
に設けた圧電素子と、ドライブプレートの変位機構部に
接触または近接させたアクチュエータと、アクチュエー
タとの摺動面をサスペンション構造により支持し、アク
チュエータに与圧を加える平板状のテンションプレート
と、を備えたものである。
【0008】圧電素子に電圧を印加すると、電歪効果に
より変位機構部が屈曲する。このため、変位機構部の先
端付近がアクチュエータと接触する。或は、変位機構部
とアクチュエータが接触している場合には、変位機構部
の先端がアクチュエータに対して積極的に押し当てられ
る。この屈曲の横方向成分が、アクチュエータと変位機
構部と間の摩擦力により伝播する。この接触が連続的に
行われることにより、アクチュエータが移動することに
なる。この圧電アクチュエータは、平板状のドライブプ
レートに変位機構部を設け、この変位機構部との摩擦力
を駆動力としてアクチュエータを移動する構成であり、
平板状のテンションプレートによりアクチュエータに与
圧を加えるから、安定した駆動が実現されると共に小さ
く且つ薄くすることができる。また、変位機構部を薄い
平板形状で構成するから、曲げ剛性を小さくでき、振動
振幅および移動速度間の変換効率が向上する。
【0009】また、本発明に係る圧電アクチュエータ
は、上記圧電アクチュエータにおいて、前記変位機構部
を複数形成し、一部の変位機構部を他の変位機構部と逆
方向に形成したものである。変位機構部を逆方向に形成
し、一方向の変位機構部と逆方向の変位機構部を切り替
えて駆動すると、アクチュエータを往復運動させること
ができる。
【0010】また、本発明に係る圧電アクチュエータ
は、上記圧電アクチュエータにおいて、前記変位機構部
をL字形状とし、短辺を固定端部とし長辺を自由端部と
したものである。変位機構部をL字形状にすることで、
自由端部の振動をより大きくすることができる。このた
め、アクチュエータの移動量を大きくすることができ
る。
【0011】また、本発明に係る圧電アクチュエータ
は、上記圧電アクチュエータにおいて、前記変位機構部
の断面を略凸形状にしたものである。構造上、この圧電
アクチュエータは剛性が低いため、振動体加工時に微小
な残留応力が発生したり、アクチュエータ駆動時および
設置時における外力等により塑性変形が発生する。この
塑性変形は微小であるため、完全に取り除くことは不可
能である。また、この圧電アクチュエータは、変位機構
部とアクチュエータとの摩擦力が駆動力となるため、安
定駆動には、アクチュエータとの接触面に対する変位機
構部の投影面積に対し、前記接触面との接触面積を小さ
くすることで、接触領域を指定し接触圧力を大きくする
ようにするのが好ましい。このためには、変位機構部の
断面を略凸形状にすればよく、かかる形状により変位機
構部の頂部にて前記アクチュエータと接触することにな
る。また、略凸形状への加工過程にて残留応力を除去す
ることができる。略凸形状の具体例としては、三角形、
台形、かまぼこ形などを挙げることができる。
【0012】また、本発明に係る圧電アクチュエータ
は、上記圧電アクチュエータにおいて、粗動用の変位機
構部と、粗動用の変位機構部より小さいサイズとした微
動用の変位機構部とを設けたものである。大きなサイズ
の変位機構部を駆動させると、大きな振動が得られるか
ら、アクチュエータを粗動させることができる。小さな
サイズの変位機構部を駆動させると、小さな振動になる
からアクチュエータを微動させることができる。この圧
電アクチュエータは、例えばディスク記憶装置のシーク
・トラッキング制御に有用である。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、この発明につき図面を参照
しつつ詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこ
の発明が限定されるものではない。
【0014】実施の形態1.図1は、この発明の実施の
形態1に係る圧電アクチュエータを示す組立図である。
この圧電アクチュエータ100は、ドライブプレート1
と、テンションプレート2と、ドライブプレート1とテ
ンションプレート2との間に設けたスペーサガイド3
と、平板状のアクチュエータ4とから構成される。ドラ
イブプレート1には、中心穴11が設けられると共に2
つの変位機構部12がそれぞれ逆方向に形成されてい
る。変位機構部12は、ドライブプレート1を切り出し
て形成したL字形状の支持部13を有する。支持部13
は、ドライブプレート1に対して自由に可動する長辺側
の自由端部13aと、ドライブプレート1に固定された
短辺側の固定端部13bとを有する。支持部13の寸法
は、例えば支持部13の長辺を1〜5mm、その幅を
0.2〜1mm、厚さを0.02mm〜0.3mm程度
とする。また、各支持部13の上面には平板状の圧電素
子14が設けられ、この圧電素子14には電気的に接合
した電極15が設けられている。電極15には、駆動用
の駆動装置16が接続されている。なお、圧電素子14
の寸法は、長辺1〜3mm、短辺を0.15〜1mm、
厚さを0.1mm〜0.2mm程度とする。圧電素子は
バルク材を用いたり又は直接形成で支持部に構成する事
も可能である。
【0015】テンションプレート2は、変位機構部12
に対向する摺動面21がサスペンション構造22によっ
て支持されており、支持面23でドライブプレート1お
よびスペーサガイド3に固定される。サスペンション構
造22は複数の矩形枠22aを長辺中心部で繋げた構造
をしており、当該サスペンション構造22で摺動面21
を4点支持している。摺動面21には、摩擦係数が大き
いこと、耐磨耗性に優れること、安定した摩擦係数を維
持できることなどの諸条件を満たす材料を用いるのが好
ましい。例えば酸化皮膜処理を施すことにより摺動面2
1を形成することができる。また、摺動面21を、セル
ロース系繊維、カーボン系繊維、ウィスカとフェノール
樹脂との複合材料、ポリイミド樹脂とポリアミド樹脂と
の複合材料を用いて形成するようにしてもよい。ドライ
ブプレート1およびテンションプレート2には、ステン
レス鋼材を用いる。また、ベリリウム銅、リン青銅、黄
銅、ジュラルミン、チタンやシリコン材の金属系または
非金属系の弾性材料を用いることもできる。
【0016】また、ドライブプレート1およびテンショ
ンプレート2は、エッチング等のフォトファブリケーシ
ョン技術を用いて加工する。非機械加工プロセスを用い
ることで、加工形成時に発生する変形、応力および機械
的ストレスを排除できるためである。また、部品の高精
度化より、各要素部品の組立調整工程を最小限に抑える
ことができると共に、機能および再現性が安定するため
である。
【0017】前記圧電素子14とは、歪発生機能、共振
機能および電圧発生機能を兼ね備えた材料をいう。すな
わち、印加された電圧に応じて応力ないし変位を生じ、
印加電圧の周波数により共振現象を生じさせ、加えられ
た圧力に応じて電圧が発生する特性を示す材料である。
本例の圧電素子14には、圧電定数の高い薄膜ジルコン
チタン酸鉛を用いてある。また、チタン酸バリウム、ニ
オブ酸リチウムやジルコンチタン酸鉛などを用いても良
い。また、これら圧電セラミックスの代わりに、傾斜機
能材料やリチウムナイオベートを用いることもできる。
【0018】また、前記支持部13と圧電素子14とは
接着により一体化する。係る接着に要求される条件は、
非常に薄い接着層であること、接着層が非常に硬く且つ
強靱であること、支持部13と圧電素子14との接着後
は共振周波数付近の抵抗値が小さいことである。支持部
13と圧電素子14との間には、直接接合または接着剤
による接合であっても接合界面が存在する。この接合界
面は、支持部13と圧電素子14との間の伝搬特性を決
める重要な因子となる。このため、接着剤の特性および
その膜厚管理が重要となる。例えば前記接着剤には、ホ
ットメルトおよびエポキシ樹脂に代表される高分子接着
材を用いる。本例では、エポキシ系の接着剤を用いて最
適膜厚になるようにしている。なお、接着剤を用いない
で圧電素子14を直接接合してもよい。また、薄膜形
成、圧膜形成のプロセス手段により圧電素子を設けるよ
うにしてもよい。
【0019】さらに、圧電素子14には、1枚で構成さ
れるユニモルフ型、2枚で構成されるバイモルフ型、ま
たは、4枚以上で構成されるマルチモルフ型があり、い
ずれを用いるようにしても良い。圧電素子14や支持部
13の材料およびこれらの接着方法は、圧電アクチュエ
ータに要求される変位機構部の変位量、力、応答性およ
び構造的制約条件により設定される。本例の変位機構部
12では、ユニモルフ型構成を採用してある。変位電圧
特性上でヒステリシスを持ちにくい特性を持つためであ
る。また、バイモルフ型と比較して変位量は小さいが発
生力が大きいこと、回転移動体の負荷荷重および加圧力
が適当であるためである。なお、圧電アクチュエータの
仕様により、マルチモルフ型を採用し、厚みを一定に維
持した上で層数を増やすことで変位と力とを増加させる
こともできる。また、変位機構部12の固定端部13b
から自由端部13aにかけてテーパを設け、応答性を向
上させることもできる。係る構成によるドライブプレー
ト1によれば、変位機構部12の屈曲変位を極めて安定
に励起することができる。
【0020】スペーサガイド3はコの字形状をしてお
り、互いの短辺31を突き合わせるように配置されてい
る。短辺31の端部31aがアクチュエータのガイド機
能を奏する。このスペーサガイド3は、ドライブプレー
ト1およびテンションプレート2と同様、エッチング等
のフォトファブリケーション技術を用いて加工する。両
ガイド間隔は、アクチュエータ4の幅に合わせて調整す
る。具体的には、ドライブプレート1およびテンション
プレート2との取付穴32を長穴にしておき、組立時、
この範囲で間隔調整を行うようにする(図示省略)。
【0021】スペーサガイド3の厚みは、アクチュエー
タに対して適当な与圧をかけることができる値にしてお
く。このため、少なくともスペーサガイド3の厚みをア
クチュエータ4の厚みより小さくすることが必要にな
る。実際に組み立てた場合、テンションプレート2の摺
動面21がアクチュエータ4に当接し、サスペンション
構造22によって付勢状態になる。与圧値は、0.2〜
1.5g程度とする。また、摺動面21に突起を設ける
ことで付勢力を調整するようにしてもよい(図示省
略)。この場合は、必ずしもスペーサガイド3の厚みを
アクチュエータ4の厚みより小さくする必要はない。
【0022】前記アクチュエータ4は、挿入しやすいよ
うに先端41が半円形状になっている。また、アクチュ
エータ4の上面は、変位機構部12に当接する。アクチ
ュエータ4は、この圧電アクチュエータを構成する部品
ではなく、切符やキャッシュカードなどの他要素であっ
てもよい。駆動装置16は、ドライブパルスを発生する
信号発生回路161と、信号を増幅するドライバ162
と、切換器163とから構成される。切換器163は、
変位機構部12を選択切換してアクチュエータ4の移動
方向を決める。切換部163の切換は、圧電アクチュエ
ータ100を適用する装置の制御部(図示省略)などに
より行う。ドライブパルスの周波数は、200k〜1.
5MHzで、電圧は2〜16Vppとする。
【0023】[動作原理]つぎに、この圧電アクチュエ
ータ100の動作原理について説明する。図2は、本発
明の圧電アクチュエータの駆動原理を示す説明図であ
る。電極15に正の電圧を印加すると、圧電素子14が
屈曲する。電圧をとりされば、圧電素子14は元の形状
に復帰する。圧電素子14が屈曲変位すると、これに伴
い変位機構部12も屈曲し、変位機構部12の自由端部
先端がアクチュエータ4に接触する。自由端部先端の横
方向成分(図中右から左方向)の力が摩擦力を媒介して
アクチュエータ4に伝達され、当該アクチュエータ4が
同方向に微小移動する。従って、圧電素子14に電圧を
周期的に印加することで前記微小移動が繰り返されるか
ら、アクチュエータ4を連続的に移動させることができ
る。なお、アクチュエータ4とドライブプレート1とが
加圧接触しているが、ミクロ的に見て接触していても或
は近接していても上記原理によってアクチュエータ4が
移動することにかわりない。
【0024】[基本動作]まず、アクチュエータ4を、
組立状態の圧電アクチュエータ100に差し込む。これ
により、アクチュエータ4はテンションプレート2から
与圧を受け、ドライブプレート1側の変位機構部12に
押しつけられる。駆動装置16により2つの圧電素子1
4に電圧を印加すると、上記のように変位機構部12が
変位してアクチュエータ4に連続的に接触する。これに
よりアクチュエータ4がスペーサガイド3によりガイド
されつつ移動する。アクチュエータ4を逆方向に移動さ
せるときは、切換部163を切り換えて逆向きの圧電素
子14に電圧を印加し、変位機構部12を変位させる。
なお、圧電アクチュエータ100の入り口にセンサを設
け、アクチュエータ4の差し込みを検出してから駆動装
置16の駆動を開始するようにしてもよい。
【0025】また、上記変位機構部12の支持部13の
形状としては、上記L字形状の他、図3の(a)のよう
な単純梁形状としてもよい。また、同図(b)に示すよ
うに、L字形状の短辺部分にくびれを設けた形状にして
もよい。さらに、同図(c)に示すように、支持部13
の先端部分を断面蒲鉾形状にしてもよい。この形状の場
合、頂部分でアクチュエータ4と接触することになり、
動作が安定する。また、同図(d)に示すように、支持
部13の断面形状を山形にしてもよい。
【0026】実施の形態2.図4は、この発明の実施の
形態2に係る圧電アクチュエータを示す組立図である。
この圧電アクチュエータ200は、実施の形態1にかか
る圧電アクチュエータ100を長尺にした構成である。
変位機構部12その他の構成は、実施の形態1と同様で
あるから説明を省略する。ドライブプレート201に
は、一方向に向いた変位機構部12が複数設けられてい
る。また、これと逆方向に複数の変位機構部12が設け
られている。スペーサガイド203は櫛状に複数の突起
231を有し、互いに対向するように配置されている。
テンションプレート202は、摺動面221を複数のサ
スペンション構造22により支持している。駆動装置1
6は、各変位機構部12の圧電素子14に接続されてい
る。
【0027】この圧電アクチュエータ200の動作につ
いては、上記実施の形態1と同様であるが、この圧電ア
クチュエータ200によれば、アクチュエータ4の移動
距離を大きくすることができる。このため、自動改札機
の切符搬送装置などに適する。また、アクチュエータ4
が弾性変形するようなある程度柔らかいものであれば、
圧電アクチュエータ自体を撓ませて使用することもでき
る。さらに、平面的に湾曲させた構造にすることもでき
る。
【0028】実施の形態3.図5は、この発明の実施の
形態3に係る圧電アクチュエータを示す組立図である。
この圧電アクチュエータ300は、実施の形態1と略同
様の構成であるが、変位機構部12が微動用と粗動用と
に分かれている点に特徴がある。その他の構成は実施の
形態1と同様であるので説明を省略する。微動用の変位
機構部121は、粗動用の変位機構部122に比べて全
体のサイズが小さいものとなっている。支持部131に
設ける圧電素子141も支持部132の圧電素子142
に比べてサイズが小さくなっている。駆動装置316に
は、移動方向の切換を行う切換部163の他に、微動用
と粗動用の変位機構部121、122を切り換える微動
粗動切換器164が設けられている。この切換は、移動
方向の切換器163と同様に圧電アクチュエータ300
を適用する装置の制御部(図示省略)により行われる。
【0029】各変位機構部121、122の動作原理は
上記の通りであり、微動用の変位機構部121を駆動し
た場合、粗動用の変位機構部122に比べて変位量が小
さいため、その分、アクチュエータ4の移動量が小さく
なる。このため、アクチュエータ4の駆動を精密に行う
ことができる。一方、粗動用の変位機構部122を駆動
した場合は、変位量が大きいためアクチュエータ4の移
動量が大きくなる。この圧電アクチュエータ300は、
高速な位置決めと精密な追従制御が必要となる装置に適
しており、例えばハードディスクのような記録装置に最
適といえる。具体的には、アクチュエータ4に磁気記録
媒体を用いると共にドライブプレート301の中心穴3
11に磁気ヘッドを設け、粗動用の変位機構部122で
シーク動作を行い、微動用の変位機構部121によりフ
ォローイング動作を行う。なお、この場合、磁気ヘッド
をアクチュエータ移動方向の垂直方向に移動制御する必
要がある。なお、この圧電アクチュエータ300は、実
施の形態2のように長尺に形成することも可能であり、
また、変位機構部121、122の支持部131、13
2の形状については図3の(b)〜(d)のものを用い
ることもできる。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の圧電ア
クチュエータによれば、従来の圧電アクチュエータに不
可欠であった、駆動対象物と接触する突起部分が不要と
なる。また、変位機構部の剛性が低いため、屈曲振動を
励起するエネルギーが小さくても大きな振動振幅を得ら
れ、伝達効率の高い運動変換系を実現できる。さらに、
テンションプレートによりアクチュエータに与圧を加え
る。この結果、小型にしても安定した駆動が得られ、薄
型化が可能になる。また、極めて少ない部品で直進運動
機能、往復運動機能を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1に係る圧電アクチュエ
ータを示す組立図である。
【図2】本発明の圧電アクチュエータの駆動原理を示す
説明図である。
【図3】変位機構部の変形例を示す説明図である。
【図4】この発明の実施の形態2に係る圧電アクチュエ
ータを示す組立図である。
【図5】この発明の実施の形態3に係る圧電アクチュエ
ータを示す組立図である。
【符号の説明】
100 圧電アクチュエータ 1 ドライブプレート 12 変位機構部 13 支持部 14 圧電素子 15 電極 16 駆動装置 2 テンションプレート 21 摺動面 22 サスペンション構造 23 支持面 3 スペーサガイド 4 アクチュエータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 樹 千葉県千葉市美浜区中瀬1丁目8番地 セイコーインスツルメンツ株式会社内 (56)参考文献 特開 平11−252959(JP,A) 特開 平6−277624(JP,A) 特開 平6−68528(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02N 2/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平板状のドライブプレートと、 このドライブプレートに形成され、一端自由他端固定と
    した変位機構部と、 この変位機構部に設けた圧電素子と、 ドライブプレートの変位機構部に接触または近接させた
    アクチュエータと、 アクチュエータとの摺動面をサスペンション構造により
    支持し、アクチュエータに与圧を加える平板状のテンシ
    ョンプレートと、を備えたことを特徴とする圧電アクチ
    ュエータ。
  2. 【請求項2】 前記変位機構部を複数形成し、一部の変
    位機構部を他の変位機構部と逆方向に形成したことを特
    徴とする請求項1に記載の圧電アクチュエータ。
  3. 【請求項3】 前記変位機構部をL字形状とし、短辺を
    固定端部とし長辺を自由端部としたことを特徴とする請
    求項1または2に記載の圧電アクチュエータ。
  4. 【請求項4】 前記変位機構部の断面を略凸形状にした
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の
    圧電アクチュエータ。
  5. 【請求項5】 粗動用の変位機構部と、粗動用の変位機
    構部より小さいサイズとした微動用の変位機構部とを設
    けたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記
    載の圧電アクチュエータ。
JP07985299A 1999-03-24 1999-03-24 圧電アクチュエータ Expired - Fee Related JP3286612B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP07985299A JP3286612B2 (ja) 1999-03-24 1999-03-24 圧電アクチュエータ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP07985299A JP3286612B2 (ja) 1999-03-24 1999-03-24 圧電アクチュエータ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000278967A JP2000278967A (ja) 2000-10-06
JP3286612B2 true JP3286612B2 (ja) 2002-05-27

Family

ID=13701738

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP07985299A Expired - Fee Related JP3286612B2 (ja) 1999-03-24 1999-03-24 圧電アクチュエータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3286612B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6828342B2 (ja) * 2016-09-23 2021-02-10 セイコーエプソン株式会社 圧電アクチュエーター、圧電モーター、ロボット、電子部品搬送装置、プリンターおよび圧電アクチュエーターの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000278967A (ja) 2000-10-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2003228929A (ja) ヘッド素子の微小位置決め用アクチュエータを備えたヘッドジンバルアセンブリ及び該ヘッドジンバルアセンブリを備えたディスク装置
JP4298911B2 (ja) ディスク装置用サスペンション
JP2003228930A (ja) ヘッド素子の微小位置決め用アクチュエータを備えたヘッドジンバルアセンブリ、該ヘッドジンバルアセンブリを備えたディスク装置及び該ヘッドジンバルアセンブリの製造方法
JP2002050140A (ja) ディスク装置用サスペンション
JP2008512073A (ja) リニア超音波圧電モータ
US6411010B1 (en) Piezoelectric actuator
US9455394B2 (en) Displacement member, driving member, actuator, and driving device
JP3190634B2 (ja) 圧電アクチュエータおよび圧電アクチュエータの駆動方法並びに圧電アクチュエータの駆動方法をコンピュータに実行させるプログラムを格納した、コンピュータが読取可能な記憶媒体
JP3286612B2 (ja) 圧電アクチュエータ
US6278223B1 (en) Differential type piezoelectric actuator
JP3002984B1 (ja) 微小駆動装置および微小位置決め装置および記憶装置
JPH06203351A (ja) 圧電アクチュエータおよびヘッドアクチュエータ
JP2001211668A (ja) 微小位置決めアクチュエータ、薄膜磁気ヘッド素子の位置決め用アクチュエータ及び該アクチュエータを備えたヘッドサスペンションアセンブリ
JP4360053B2 (ja) 微小位置決め用アクチュエータに接着されるヘッドスライダ、該ヘッドスライダを備えたヘッドジンバルアセンブリ、該ヘッドスライダとアクチュエータとの接着方法及びヘッドジンバルアセンブリの製造方法
JP3802625B2 (ja) 超音波モータ駆動装置
US7813063B2 (en) Driving unit and optical pick-up device including the same
JP4578799B2 (ja) 圧電アクチュエータ及びそれを用いた電子機器
JP2003263851A (ja) ヘッド素子の微小位置決め用アクチュエータ、該アクチュエータを備えたヘッドジンバルアセンブリ及び該ヘッドジンバルアセンブリを備えたディスク装置
JP5188061B2 (ja) 振動波駆動装置
JP2010233404A (ja) 屈曲変位素子および当該屈曲変位素子を備えた駆動装置、並びにその利用
JP3926523B2 (ja) 圧電アクチュエータの駆動周波数制御方法
JPH09233865A (ja) 弾性表面波モータ
JP2976703B2 (ja) ヘッドアクチュエータ
JP3814100B2 (ja) 圧電アクチュエータ
JP3492163B2 (ja) 圧電アクチュエータ

Legal Events

Date Code Title Description
S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090308

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100308

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110308

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110308

Year of fee payment: 9

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R3D03

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110308

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120308

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120308

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130308

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140308

Year of fee payment: 12

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees