JPH0913353A - 水力エレベータ式魚道装置 - Google Patents

水力エレベータ式魚道装置

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JPH0913353A
JPH0913353A JP7188666A JP18866695A JPH0913353A JP H0913353 A JPH0913353 A JP H0913353A JP 7188666 A JP7188666 A JP 7188666A JP 18866695 A JP18866695 A JP 18866695A JP H0913353 A JPH0913353 A JP H0913353A
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Katsuji Terazono
勝二 寺薗
Masanobu Takao
正信 高尾
Kazuya Shigei
和弥 重井
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DAM SUIGENCHI KANKYO SEIBI CENTER KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 エレベータ式魚道装置に水力を使用し、遡上
・降下魚に対応させる。 【構成】 ダム2の直下流に設けた架構に、ダム2の上
流と下流とに亘るローラチェン16を回転自在に支持
し、ローラチェン16に上面を開口した箱型容器22を
複数個を一定間隔離して固着し、ローラチェン16の下
降回転側において架構側壁で形成される水室26の底部
を箱型容器22の底板23で水密状態に構成し、水室2
6にダム2の上流の流水を流入させる誘導槽11を設
け、箱型容器22が架構上部で回転する位置の下方に、
誘導槽11に連絡する移送用シュート28を設けた。水
室26に流入した水重でローラチェン16が回転し、遡
上魚を収容した箱型容器22が上昇して回転すると、魚
は移送用シュート28に投げ出されて誘導槽11に入
る。降下魚は流水と共に水室26に収容され、箱型容器
22の下降によって下流に放流される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、河川に構築した河川横
断構造物に水位差が充分にある場合に設けられる水力エ
レベータ式魚道装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、河川に河川横断構造物を設けるこ
とによって遡上魚や、下降魚の移動を妨げることになる
ので、魚道装置の付設により魚の遡上、下降ができるよ
うにされている。魚を遡上、下降させるのに無動力で行
えるものには、敷地面積を利用した階段式魚道がある。
これは上流と下流を結ぶ魚道の水路に順次隔壁を配置し
たものであり、河川の水位差を複数の隔壁により分割し
て魚が飛越できるようにし、遡上を図るようにしてい
る。
【0003】また、魚を収容させるボックスをワイヤー
で吊るして下流から上流に移動できるように索道を利用
したものもある。また、水位差の大きい河川横断構造物
では魚を収容させるボックスを昇降機によって垂直に移
動させたエレベータ式の魚道装置が使用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、水位差
の大きい河川横断構造物において、無動力の魚道装置、
すなわち、階段式魚道を付設しようとすると、広い敷地
面積を必要とする問題が発生する。また、索道を利用し
て魚を収容させるボックスを移動させる場合は、ボック
スの姿勢を上昇時と下降時とで同じ状態にさせ、遡上
魚、下降魚を収容して移送することができるが、移送用
駆動装置は省略することはできない。
【0005】本発明は、魚道を垂直型にして設置面積を
小さくし、駆動装置を使用せずに魚の遡上、下降を支援
するようにした水力エレベータ式魚道装置を提供するこ
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、上下水位差を有する河川横断構造物の直下
流に、該河川横断構造物の上流と下流とに亘るエンドレ
スの連結材を回転自在に支持する架構を設け、該連結材
に一側を開口した箱型容器を、前記連結材の上昇回転側
において開口が上面位置になるようにして、複数個を一
定間隔離して固着し、前記連結材の下降回転側において
架構側壁で形成される水室の底部を前記箱型容器の底板
で水密状態に構成し、該水室に前記河川横断構造物の上
流の流水を流入させる誘導槽を設け、前記箱型容器が架
構上部で回転する位置の下方に、前記誘導槽に連絡する
移送用シュートを設けたことを特徴とする。
【0007】上記構成において、エンドレスの連結材の
軌条を、架構の下部において下流側に延設した貯水水路
に沿って設けたことを特徴とする。
【0008】また、貯水水路の最下流端に臨んで誘導水
路を設けると共に呼び水管を配し、該誘導水路と前記貯
水水路とを床面延長上で連絡する底部閉塞板を、該底部
閉塞板の前記誘導水路と連結している側を軸として回動
自在に設けたことを特徴とする。
【0009】さらに、架構の上昇・下降通路を鋼管製の
主柱で枠組みし、該主柱の上部を上流水路側に連通さ
せ、前記主柱の下部を流水用貯水槽および呼び水管に連
絡させたことを特徴とする。
【0010】
【作用】本発明は上記のように構成したものであり、箱
型容器が連結材によって上昇と下降を繰り返し、上昇時
には下流側の流水を運び、遡上魚は流水と共に上流に移
送される。架構の上流端から下降する箱型容器は、底部
が上位置になり開口が下位置になる。したがって、河川
横断構造物の上流では箱型容器の底部が流水が下降する
角筒の上部を閉塞し、上流の水が自由に流下することを
防いでいる。そして、箱型容器で上昇してきた遡上魚
は、箱型容器が回転して向きを変えるときに上流水路に
放される。次に、下降魚の場合について説明する。上流
水路に集まっている下降魚は、箱型容器が下降するに従
い水深が深まる側に移動し、流水と共に下方に移送され
る。そして、箱型容器が下流側に達し角筒から出ると流
水と共に降下魚が放されることになる。
【0011】また、箱型容器は貯水水路を上流側に移動
し、その後、架構の下部から上昇することになるが、貯
水水路を移動中に、貯水水路に集まった遡上魚を寄せ集
めて収容することになる。
【0012】また、貯水水路の最下流端で箱型容器が回
転して向きを変え、上流側に移動するが、誘導水路およ
び底部閉塞板を設け、さらに呼び水管を設けたことによ
り、箱型容器の回転に影響されず、箱型容器が貯水水路
の最下流付近に位置しないときは、貯水水路と誘導水路
の床面が底部閉塞板により連絡し、遡上魚が円滑に貯水
水路に集魚される。さらに、箱型容器が貯水水路の最下
流に位置して回転するときは底部閉塞板を押し上げて回
転する。
【0013】架構の一部に鋼管を使用したことにより、
鋼管の内部に上流水路からの流水を流して貯水水路や誘
導水路に流下させ、この流水によって遡上魚の遡上本能
を刺激する。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて
説明する。魚の遡上を可能にする越流堰や魚道水路の隔
壁は水位差がわずかであるが、図1に示すように、水路
1を遮断する河川横断構造物(以下、ダムと言う)2の
水位差が大きいものには、一例としてエレベータ式魚道
装置3が使用される(図5参照)。このエレベータ式魚
道装置3は、上流側水路に連絡する上部ブロック4、ほ
ぼ鉛直な構造の中間部ブロック5および、下流側に延び
た貯水水路7を構成する下部ブロック6に分割され、各
ブロックの端部のフランジ8を合わせボルト結合して一
体にしたものである。
【0015】また、図1および図4に示すように、ダム
2の上部には貫通水路9および制水ゲート10が設けら
れ、貫通水路9の下流口と上部ブロック4の上流側端と
の間に誘導槽11および土砂溜り12が設けられ、土砂
溜り12には鋼製または木製ブロックの角落しゲート1
3,13aが備えられている。ここで云う誘導槽11と
土砂溜り12は同じものであるが、上流側を土砂溜り1
2とし、本装置の側面側に延びた水路を誘導槽11とし
ている。また、図1および図5に示すように、下部ブロ
ック6を構成する貯水水路7の下流側上方にアンカー1
4が架設され、アンカー14から垂下した吊り棒15が
下部ブロック6に長さ調節自在に連結され、下部ブロッ
ク6の傾斜および、姿勢を保持している。
【0016】各ブロックを構成する架構は鋼管、形鋼等
で製作され、図2および図3に示すように、内部にエン
ドレスの一対のローラチェン(連結材)16が回転自在
に作動するように、上部ブロック4に円弧状(図面上、
円弧角は180度以上)の案内軌条17が左右両側に設
けられている。また、下部ブロック6の貯水水路7の下
流側端にも円弧状(略半円)の案内軌条18が設けられ
ている。そして、中間部ブロック5に並設された上昇・
下降通路19,20に、それぞれローラチェン16を案
内するための軌条21が内蔵されており、上記の案内軌
条17,18と接続されている。
【0017】そして、ローラチェン16には魚類を収容
する箱型容器22が一定間隔で複数個取付けられ、上昇
時には箱型容器22の開口は上方に向けられる。また、
図15に示すように、箱型容器22の降下姿勢のとき
に、底板23に取付けた水密ゴム24と、軌条21から
の漏水を防ぐために軌条21の外側に設けた塞水板25
とで水密を保持し、側壁も塞水板で構成して中間部ブロ
ック5に水室26を形成させている。ただし、下降時に
おける水室26の水密性は後述する水の流れにより完全
でなくても良い。また、箱型容器22が上流端に位置し
たときに水を放流する側の箱型容器22の側面は傾斜し
て作られている。なお、箱型容器22が上昇するときに
鳥に狙われないように回りの隙間を防鳥網27で覆って
いる(図11参照)。
【0018】上部ブロック4は図4ないし図7に示すよ
うに、上昇してきた箱型容器22は円弧状の案内軌条1
7の周上を移動しながら漸次回転する。そして、箱型容
器22から放流される魚を受けて横方向の誘導槽11に
向けて滑らせる移送用シュート28が傾斜して設けられ
ている。また、誘導槽11の底面には、図2、図6、図
9に示すように、流量調整弁29を備えた呼び水用配管
30が取付けられ、土砂溜り12付近の底面からは流量
調整弁31を備えた注水用配管32が取付けられてい
る。また、箱型容器22が反転する位置ではその両側に
スクリーン33を介して余水吐用貯水槽34が取付けら
れ、ここに余水吐用配管35が設けられている。
【0019】また、上部ブロック4のフランジ8の延長
線上の床面には、箱型容器の搬送速度を一定値以上にな
らぬよう安全装置として速度制御装置36が付設されて
いる。速度制御装置36は図12に示すように、上昇側
のローラチェン16に係合して回転するチェンホイール
37を備え、この軸にカップリングを介して変速機38
が連結され、変速機38の出力軸に遠心ブレーキ39が
取付けられている。これはローラチェン16の回転速度
が速くなると遠心ブレーキ39の負荷が大きくなり、ロ
ーラチェン16の回転速度が抑えられるようになってい
る。通常、一定速度に落ち着くことになる。
【0020】ところで、架構の中間部ブロック5は上昇
側と下降側とでそれぞれ4本の鋼管を鉛直に設けて主柱
とし、各主柱の間には補強部材を組み込ませている。そ
して、図8、図9、図10に示すように、注水用配管3
2は下降・上流側の一対の主柱T1に接続され、余水吐
用配管35は上昇・上流側の一対の主柱T3に接続さ
れ、また、呼び水用配管30は上昇・下流側の一対の主
柱T4に接続されている。下降・下流側の一対の主柱T
2のうち、誘導槽11側は上部は降下魚の窒息を防ぐた
めの抜水用に利用され、流量調整弁40を備えた抜水用
配管41によって、主柱T2の上部と水室26となる側
面とを連通させている。また、図10および図14に示
すように、一対の主柱T2の下部に流量調整弁40aを
備えた排水管41aが接続され、排水管41aは下方に
延び開口している。
【0021】また、図14に示すように、下降・下流側
の一対の主柱T2のうち、もう一方の側にはその中間部
に内部の水室26と連通する抜水用孔42が複数個穿設
され、また、下降・上流側の一対の主柱T1に注水用孔
43が穿設され、これら抜水用孔42と注水用孔43は
同じ高さ位置に設けられている(図13参照)。抜水用
孔42および注水用孔43は数グループm1,m2,m
3,・・に分割し、各グループ毎の孔(42,43)p
1,p2,・・の直径を変えている。これは孔位置にお
ける静水頭による流出量をおよそ各グループ共に同量と
するためである。さらに、主柱T1の下部には、図3、
図10に示すように、流量調整弁44を介して貯水用配
管45が接続され、貯水用配管45の先端は流水用貯水
槽46に向けて開口されている。
【0022】ローラチェン16の緩みを取る構造は、中
間部ブロック5の最上部フランジ8をベースに上部ブロ
ック4の下側フランジ8に設けた押しボルトを回転させ
ることにより上部ブロック4を浮かせ、調整管をその空
間部に挿入し、上下フランジ8,8、調整管にボルトを
貫通させて締め付けることにより上下のフランジ8,8
を固着し、ローラチェン16に引っ張り力を与える。
【0023】図3,図4に示すように、下部ブロック6
の貯水水路7の底板の下方は流水用貯水槽46を構成
し、貯水水路7の下流側底部には湧水用孔7aが明けら
れている。貯水水路7の下流端は円弧状の案内軌条18
によりローラチェン16が摺動して箱型容器22が回転
移動するようになっており、貯水水路7の延長上に誘導
水路47が設けられ、貯水水路7の底面と誘導水路47
との底面は底部閉塞板48で連絡されている。底部閉塞
板48はヒンジを介して誘導水路47の底面に回動自在
に取付けられ、先端にウエイト49を設けて常に倒れ勝
手になっている。この底部閉塞板48には水抜き孔48
aが明けられ、底部閉塞板48が回動したときの水の抵
抗を少なくしている。また、貯水水路7の上流側底面は
傾斜されて流水用吐き口50が形成され、ここからも流
水用貯水槽46の水が流下される。
【0024】また、図4に示すように、貯水水路7の両
側には呼び水管51が配設され、誘導水路47の先端位
置から水を散水させるようになっている(図16参
照)。余水吐を流下させている主柱T3は下部において
流量調整弁52を介して補給水用配管53が接続され、
流水用貯水槽46、貯水水路7に流れるようにされてい
る。主柱T4の下部は流量調整弁54を介して呼び水管
51に接続されている。
【0025】次に、魚道装置3の稼働について説明す
る。まず、魚道装置3を作動させるときは、箱型容器2
2や下降側の水室26内に水が入ってないので、図2に
示す流量調整弁31を開き、主柱(配管)T1に注水す
る。主柱T1の注水用孔43から中間部ブロック5に介
在する箱型容器22間の空間に流水が充水され、時間の
経過と共に水重は増加し、水重が搬送系統における走行
抵抗より大幅に増大することで、搬送系統は始動し慣性
力と共に上流側からの流水も誘導槽11の端部から流下
して水室の中に充水され、下降側の箱型容器22が降下
し始め、ローラチェン16が回転をすることになる。
【0026】一定の動きが出た後は流量調節弁31を閉
め、水室26への充水を中止する。充水がなくても箱型
容器22の移動と共に上流の流水が、箱型容器が逆さま
になってその底面が水室26の底面になった中間部ブロ
ック5の下降通路20に流れ込み、ローラチェン16の
可動力を保持し続ける。ローラチェン16を停止させる
には、制水ゲート10を閉めきり本設備への流水供給を
やめれば良い。または、図4,図11に示す角落しゲー
ト13aに数分割された木材、鋼材等のゲートを順次落
とし込んでゆけば流水は遮断できる。しばらくすれば、
主柱T1,T2に形成した複数の抜水用孔42および注
水用孔43から排水管41aおよび貯水用配管45を通
って水室26の水が抜けることになる。
【0027】ローラチェン16の回転速度は排水管41
aから流れる水量によって速度を小さくすることがで
き、回転速度は速度制御装置36によって一定速度以上
にならないように抑制されている。
【0028】下部ブロック6においては、ローラチェン
16は下流側に曲がって貯水水路7に沿って移動する。
貯水水路7の勾配は、下部ブロック6と中間部ブロック
5とのフランジ8の結合時にライナー板を挿入して位置
調整すると共に、吊り棒15の長さ調節を行って決め、
下流水位に合わせて魚道勾配を適正な位置にする。
【0029】遡上魚は誘導水路47の両側の呼び水管5
1からの放水と、流水用貯水槽46の湧水用孔7aから
の湧水と流水用吐き口50からの流水によって、貯水水
路7に誘導される。一定時間経過後、底部閉塞板48よ
り下方に位置していた箱型容器22は底部閉塞板48を
押し上げて貯水水路7に移動することにより、貯水水路
7の下流側は箱型容器22で閉塞される。したがって、
既に前進している箱型容器22と後続する箱型容器22
間に滞溜する魚群を後続する箱型容器22で完全に補足
し遡上魚を確実に上流側に搬送することができる。ま
た、箱型容器22が垂直に移動するとき変曲部を通過し
箱型容器22内の水が不足するが、補給水用配管53で
補水できる。箱型容器22が垂直に上昇しているときは
防鳥網27によって遡上魚の安全性を確保している。
【0030】上部ブロック4の位置においては、箱型容
器22を回転させて遡上魚を放出させ、移送用シュート
28を滑らせて誘導槽11に入れ遡上できるようにさせ
ている。
【0031】降下魚は上部ブロック4の下降側に集ま
り、水流にしたがって中間部ブロック5の水室26に滞
溜する。水室26の底面は箱型容器22の底部が共用さ
れ、箱型容器22の下降と共に、水室26が下方に移動
し下部ブロック6において降下魚は放流される。中間部
ブロック5においては、箱型容器間に魚が閉じ込められ
ることになり、呼吸確保のため、水室26の水を抜水用
配管41を通して主柱T2に流し、空気層の部分を作り
だしている。
【0032】以上説明したように、遡上魚および、降下
魚の搬送のための箱型容器の移動駆動源を河川横断構造
物の上下水位差に相当する水重により得たので、維持、
管理費を安くすることができる。また、遡上魚を誘導す
るための呼び水や流下水、湧水は上流側の水を各主柱T
1,T2,・・を利用して配管するので、構造が簡素に
なって架構外観がすっきりし、かつ、構造強度を向上さ
せている。
【0033】また、エレベータ式魚道装置3を構成する
架構は上中下のブロックに分割されているので現地での
組み立て、据え付けが簡単であり、したがって移設して
使用する場合も、分解、組み立て、据え付けが容易で経
費も安くなる。また、従来技術に比べ、外形の構造は垂
直に立ち上がって上下水位差を消化するので、装置の占
める平面スペースは小さくなり、固定式コンクリート製
魚道のように水平方向に延伸される魚道のような土木施
設費は不要となる。
【0034】
【発明の効果】本発明は、以上のように構成したもので
あるので、エレベータ式魚道装置は水流の落差を利用し
た水力を使用するので、動力のメンテナンスは不要とな
り、水を流す配管は架構の鋼管を利用するので設備費が
安くなり、外観がすっきりするという利点がある。ま
た、呼び水や湧水を利用するので遡上魚の誘導が効果的
である。また、遡上魚を搬送する箱型容器が降下すると
きに上下が反対になってその底部が上位置にくる。これ
によって、架構内に水室ができ、水室の底面が降下する
ことで下降魚を下流に移送することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による実施例の水力エレベータ式魚道装
置を示す側断面図である。
【図2】図1に示す装置の上部拡大図である。
【図3】図1に示す装置の下部拡大図である。
【図4】図1に示す水力エレベータ式魚道装置の平面図
である。
【図5】図1に示す水力エレベータ式魚道装置の正面図
である。
【図6】図5に示す水力エレベータ式魚道装置の拡大図
である。
【図7】実施例の誘導槽および架構の上面図である。
【図8】実施例の中間部ブロックの上部の配管を示す平
面図である。
【図9】実施例の中間部ブロックの主要な配管を示す平
面図である。
【図10】実施例の中間部ブロックの下部の配管を示す
平面図である。
【図11】実施例の上部ブロックの側面図である。
【図12】実施例の上部ブロックの速度制御装置を示す
上面図である。
【図13】実施例の中間部ブロックの下降通路の平面図
である。
【図14】実施例の中間部ブロックの下降通路の主柱を
示す側面図である。
【図15】実施例の中間部ブロックの下降通路の断面図
である。
【図16】実施例の中間部・下部ブロックの周辺を示す
正面図である。
【符号の説明】
2 河川横断構造物 7 貯水水路 11 誘導槽 16 連結材 19 上昇通路 20 下降通路 21 軌条 22 箱型容器 23 底板 26 水室 28 移送用シュート 46 流水用貯水槽 47 誘導水路 48 底部閉塞板 51 呼び水管 T1,T2,T3,T4 主柱

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上下水位差を有する河川横断構造物の直
    下流に、該河川横断構造物の上流と下流とに亘るエンド
    レスの連結材を回転自在に支持する架構を設け、該連結
    材に一側を開口した箱型容器を、前記連結材の上昇回転
    側において開口が上面位置になるようにして、複数個を
    一定間隔離して固着し、前記連結材の下降回転側におい
    て架構側壁で形成される水室の底部を前記箱型容器の底
    板で水密状態に構成し、該水室に前記河川横断構造物の
    上流の流水を流入させる誘導槽を設け、前記箱型容器が
    架構上部で回転する位置の下方に、前記誘導槽に連絡す
    る移送用シュートを設けたことを特徴とする水力エレベ
    ータ式魚道装置。
  2. 【請求項2】 エンドレスの連結材の軌条を、架構の下
    部において下流側に延設した貯水水路に沿って設けたこ
    とを特徴とする請求項1記載の水力エレベータ式魚道装
    置。
  3. 【請求項3】 貯水水路の最下流端に臨んで誘導水路を
    設けると共に呼び水管を配し、該誘導水路と前記貯水水
    路とを床面延長上で連絡する底部閉塞板を、該底部閉塞
    板の前記誘導水路と連結している側を軸として回動自在
    に設けたことを特徴とする請求項2記載の水力エレベー
    タ式魚道装置。
  4. 【請求項4】 架構の上昇・下降通路を鋼管製の主柱で
    枠組みし、該主柱の上部を上流水路側に連通させ、前記
    主柱の下部を流水用貯水槽および呼び水管に連絡させた
    ことを特徴とする請求項1記載の水力エレベータ式魚道
    装置。
JP18866695A 1995-06-30 1995-06-30 水力エレベータ式魚道装置 Expired - Fee Related JP3668907B2 (ja)

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