JPH0555652B2 - - Google Patents

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JPH0555652B2
JPH0555652B2 JP2275604A JP27560490A JPH0555652B2 JP H0555652 B2 JPH0555652 B2 JP H0555652B2 JP 2275604 A JP2275604 A JP 2275604A JP 27560490 A JP27560490 A JP 27560490A JP H0555652 B2 JPH0555652 B2 JP H0555652B2
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JP
Japan
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water
fish
tank
chute
water level
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Kunikazu Aragata
Hirokatsu Uchida
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Hokoku Kogyo Co Ltd
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Hokoku Kogyo Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0555652B2 publication Critical patent/JPH0555652B2/ja
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
    • Y02A40/60Ecological corridors or buffer zones

Landscapes

  • Mechanical Means For Catching Fish (AREA)
  • Farming Of Fish And Shellfish (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、エレベーター等の搬送手段によつ
て、ダム、堰等の下流河川からダム等の上流の貯
水池を臨む高所まで引き揚げられた遡上魚など
を、水流を用いて貯水池に放流する降下魚道装置
に関する。
(従来技術) 従来、ダム等を建築すると魚の遡上を阻害する
ことになるので、一部のダム等に階段式魚道装置
を設けたり、あるいは水ごと遡上魚を下流からダ
ムの上流側に運搬する装置を設置したりしたもの
がある。
最近、ダム等に魚道を常置しようと云う気運が
盛り上つて来たが、極く最近の事に過ぎず、立地
条件によりその方法はまちまちである。例えば、
ダムを臨む高台に、一旦、魚を運搬しその位置か
らダムの貯水池までシユートを利用して放流する
ものがある。
(発明が解決しようとする課題) 上記の手段は極く小規模の施設において使用さ
れているが、ダムの場合には貯水池の水位が数十
mも変動するので、従来からあつたシユートを使
用しようとすれば末端における水流の速度は十数
m/sにも達し、その結果、シユート内の水深が
極めて小さくなつて魚体が半ば空中に露出し腹部
が擦りつけられ、また、貯水池の水面に激しく叩
きつけられるので、魚を傷付けることになり何等
かの対策が必要である。
しかしながら、従来、一般の水理施設における
減勢方法は、水流を落下させ流速を大きくした後
においてウオータークツシヨンと称する水面また
はバツフルピヤと称するコンクリートの柱に叩き
付けて減勢するものであるから、遡上魚を放流す
る場合に利用すると、魚が損傷され、また、水溜
りに魚が残るおそれがある。
また、ダム等の高揚程の場合には、経済的見地
から魚とともに運搬される水量をなるべく少なく
する必要があり、一方、水流を用いて魚を降下さ
せるシユートは距離が長く落差が大きいので、充
分な水量がなければ水と魚が分離してしまつて魚
を安全に降下させる事は出来ない。
本発明は、シユート内の流下中の水流に断面急
拡損失を与えて減勢するようにし、魚と一緒に放
水する水量を節約するようにした降下魚道装置を
提供するものである。
(課題を解決するための手段) 本発明は、上記課題を解決するために、ダム、
堰等の下流側から運搬手段により貯水地を臨む高
所に設けた放魚槽に放出した魚をシユートを介し
てダム、堰等の上流側の貯水池に放流する降下魚
道装置において、前記シユートを所定の傾斜勾配
に設置し、中央下部に切り欠きを有する隔壁を、
前記シユートの底面とで排出口を形成するように
して複数設け、該シユートの下流端の射流のフル
ード数が所定の値になるように、前記排出口の幅
を全幅の十分の三程度とし、かつ、該複数の隔壁
を所定の間隔に配設したことを特徴とする。
また、前記放魚槽のシユートへの下流側には放
流ゲートを設置し、該放魚槽の上流側には掃流用
水槽を設けると共に掃流ゲートを介在させ、該放
魚槽の流下方向に対する巾を上部を広く下部を狭
く形成し、かつ、底部を流下方向に傾斜させた構
成とする。
(作用) 上記のように構成することによつて、シユート
に流れる流水は斜面を流下しながら水理学上、断
面急拡損失と称されている減勢作用を受けて、そ
の下流の隔壁の上流側には水溜りが形成され、ま
た、隔壁上流の水溜りに飛び込む時の流速が小さ
くなるので水理学上の跳躍水深が少なく、魚が水
面に叩きつけられる事はない。
放流の放半においては、隔壁の直上流側に一旦
溜つていた水は、シユートの巾が十分に大きく、
また、排出口がシユート底面を含むので、隔壁の
上流においては流水は減勢されず排出口から勢い
良く排出されシユート内を流下する。放流を停止
すれば隔壁による水溜りはなくなり、魚をシユー
ト途中に残さないで放流することができる。ま
た、流速が小さいのでひいては排出口の上下流の
水位差が小さいので流量が少なくて済む。
また、放流ゲートを閉じておくことで放魚槽に
は魚が貯留され、放魚槽の上部の巾が大きければ
放流の当初は槽内の流速は小さく、したがつて、
シユート内に十分水が行き渡らない中に魚が放出
される事はない。また、放魚槽の水位が低くなつ
てから上流の掃流用水槽の水を放水すると、魚は
一気に押し流されてシユート内に送り込まれ、そ
の後、暫らく放流が継続されるので、放流が停止
される頃には殆んどの魚を貯水池に到達させるこ
とができる。
(実施例) 以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて説
明する。
第7図に示すように、山間部に流れる河川1に
はダム2が河川全巾に亘つて設けられ、その上流
側に貯水池3が形成される。ダム2の下流側河川
には誘導水路4が設けられ、この箇所から貯水池
3を臨む高所に設けられた放魚槽5まで、誘導水
路4に入つてきた魚を水ごと運搬するエレベータ
ー6が設置されている。また、エレベーター6の
高所到達地点には放魚槽5内に魚を投入する装置
が配されており、貯水池3と放魚槽5とはシユー
ト7で接続されている。
放魚槽5は第1図および第4図に示す通り、シ
ユート7と連通する流れ方向の下流側に設けた放
流ゲート8と、上流側に設けた掃流ゲート9とが
側壁に利用され、また流れ方向の側面は第2図に
示すとおり、その両縁は鉛直とされて中央に向か
う傾斜面5aが連接され、その下部においてコ字
形状の掃流溝5bが形成されている。なお、放魚
槽5の上流側には掃流用水槽10が設けられ前述
した掃流ゲート9によつて隔てられている。
掃流溝5bは魚を押し流すのに適した流速が得
られるよう適当に小さくされ、また、その底面は
流れ方向に適当な勾配が付せられ(第1図参照)、
その側壁は鉛直とされている。
第1図に示すようにシユート7は一様な傾斜を
有する水路であり、実施例ではその勾配は水平距
離に対して高低差0.25程度とされている。すなわ
ち、その勾配は跳水現象を利用して確実に減勢す
るために約、0.25以下にしなければならないが
(昭和46年版、土木学会編、水理公式集300頁参
照)、シユートの勾配を大きくしてその水平距離
を短くしその経済的許容限度に則するように、勾
配は水平距離1に対して高低差0.25程度とされて
いる。
第1,4図に示すように、シユート7には適宜
間隔をもつて隔壁11が設けられ、その両側部は
上流に向つて折り曲げられている。また、第3図
に示すように、隔壁の中央下部にはシユート底面
に接して容易に魚が通過し得る大きさの排出口1
1aが穿たれている。
なお、一般の水理施設においては、一旦、流速
を大きくしてから減勢されているが、本発明にお
いては魚が混つているので、一旦、流速を大きく
してしまうと減勢される時に魚が衝撃を受けるの
で、次の隔壁のその上流側の水溜りに達した時の
流速を余りに大きくする事は出来ない。しかし、
水溜りにおいて定常跳水を生じて水溜り部分の水
流が安定し魚の休息に適するようにするために
は、下流端の射流のフルード数が4.5以上とする
よう昭和60年度版、土木学会編、水理公式集309
頁に記載されているので、流速をなるべく小さく
し、しかもこの条件を充足するには、フルード数
が、4.5以上でなるべく4.5に近くなければならな
い。また、断面急拡の公式を使用するための条件
として、昭和60年版水理公式集204頁には、急拡
前と急拡後の断面の距離はシユート7と排出口1
1aの巾の差の30倍程度とすべきであると定めら
れている。後に、改めて計算例を示して詳しく説
明するが、上記の全ての条件を充足するのは排出
口11aの巾がシユート7の0.3倍程度の場合で
ある。したがつて、本実施例においては、シユー
ト7の巾が1.0m、排出口11aの巾が0.30mと
されている。
次に、放流ゲート8の構成について説明する。
第5図に示すとおり、流路を横断して水平に回
動自在に指示された主軸12に、水路巾方向に対
応して位置する一対のアーム13が固着され、そ
の上流端に主軸12を中心とする円弧状の扉体1
4が固着され、また、アーム13の下流端近くに
カウンターウエイト15が装着されている。一
方、流路の側方には内部が三つに分割され上流側
より順に流入室16、フロート室17、流出室1
8からなる水槽19が設置されている。そして、
主軸12は水槽18の上方まで延出されこの箇所
に上流に向けて突き出されたフロートアーム20
が固着され、この先端にフロート21が懸垂され
てフロート室17内に浮かべられている。
フロート21は下部の密閉された気密室21a
とその上部に位置する導水室21bの二室からな
り、導水室21bはフロート21の大部分を占
め、その底部には気密室21aを貫通する通路を
介して導水管22の一端が接続されている。導水
管22はフロート21の下方において、屈曲自在
な継手22aを介してジグザク状に連接され、フ
ロート21の上昇下降運動に追随し得るように構
成されており、導水管22の他端は流入室16と
流出室18とを連通する管23に連結されてい
る。この管23の流入室16への開口23aは小
径であり、流出室18内へは管23の端部が上・
下方向に分岐して形成され上側はパツキン24に
塞がれてフロート流出口23bは下側に開口され
ている。
また、フロート室17はその下部に流入室16
に連通する小径のフロート室流入口17aを有
し、また、フロート室17は流出室18に連通す
る、端部が上・下方向に分かれて形成された管2
5を突設し下側をパツキン24で塞ぎ上向きに開
口されたフロート室流出口25aが設けられてお
り、フロート流出口23bと対向した位置に〓間
を開けて配されている。また、フロート室流出口
25aはフロート室流入口17aに比して十分に
大きくされている。
上記の二つの管23,25の端部の対向した管
にはパツキン24を貫いて上下方向に連結棒26
が配設され〓間位置には弁体27が固着され上下
方向に移動可能に設けられている。一方、流出室
18には水位検知フロート室28が設置され水位
検知フロート29が浮かべられており、連結棒2
6の上端は水位検知フロート室28の底部に設け
たパツキン24を貫いて水位検知フロート29に
固定されている。水位検知フロート室28は入口
が適当に狭窄された通水貫30を介してシユート
7の最上段の水中に通じている。なお、前述した
パツキン24は連結棒26に固着される。
一方、流入室16はサイフオン31を介して放
魚槽5の掃流溝5bと連通し、また、流出室18
は総流出口18aを介して最上流の隔壁11の下
流のシユート7内に連通されている。
次に、サイフオン31周辺の構成について説明
する。サイフオン31の一方の開口は掃流溝5b
に連通し、中間に頂部を形成し他方はフロート室
流入口17aの下端まで延びてこの位置で上向き
に開口されている。そして、サイフオン31の頂
部にはサイフオンブレーカー32の一端が接続さ
れ、その他端は途中、空気室33を介在して掃流
用水槽10内において下向きに開口されており、
開口の高さはサイフオン作用が有効に利用できる
位置にされている。また、同じくサイフオン31
の頂部には排気管34が接続され、排気管34は
一旦鉛直に下降してから湾曲して上昇し、開口端
34aはフロート室流入口17aの下端よりも僅
かに高い位置において、上向きに開口されてい
る。
次に、サイフオン31と放魚槽5の水位との関
係および空気室33について説明する。サイフオ
ン作用を形成するためには、サイフオン31のク
レストから十分な水量が越流するように、サイフ
オン31の頂部は魚を放出するときの放魚槽5の
最高水位よりも十分に低くする必要がある。しか
し、クレストを低くしたために少量づつ水が越流
して流出するようであつてはならない。したがつ
て、上記の排気管34の下側の開口端34aと排
気管34の最低位置の垂直断面の内上面との高低
差は、放魚槽5の最高水位とサイフオン31のク
レストとの高低差よりもやや大きくされている。
また、サイフオン31の開口部から空気が排出し
ないようにする必要があるので、水が溜るように
サイフオン31も下降してから反転し上昇して排
気管34と同じ高さでもつて開口されている。そ
して、この最低位置の垂直断面の内上面の高さは
排気管34よりもやや低くされている。
一方、放魚槽5内へ魚および水が放流され始め
ると、後述するようにサイフオンブレーカー32
の開口部は水没する。結果としてサイフオン31
内に残つた空気が排気管34から逃げてサイフオ
ン作用を形成されるのであるが、開口部が閉鎖さ
れた時点で気象条件によつて著しく気温が上昇す
れば、サイフオン31等の中の空気が膨張するの
で、未だ放魚槽5等の水位が十分に高くならない
うちに排気管34内の水面が押し下げられサイフ
オン31内の空気が排出されることになる。この
ため、空気室33の容積は空気の膨張による影響
を防ぐ大きさにされており、かつ、同様の趣旨に
よつて、放流から放流までの間においてもつとも
激しい気温が低下した場合にも放魚槽5の水位が
最高水位に達した時に排気管34からの排気が開
始されるように決定されている。
次に、放流ゲート8の本体の構成について補足
説明する。
フロート21の気密室21aの上端の高さは、
掃流ゲート9が作動しているときに放流ゲート8
が全開し得るように、この全開状態においても後
述する掃流計画水位よりも十分に低くされてい
る。また、フロート室流入口17a、導水管22
および総流出口18aの位置は十分に低くされて
おり、フロート21の気密室21aの容積はフロ
ート21に働く浮力が消失したときに放流ゲート
8が閉じ得るよう十分に大きくされている。
次に、放魚槽5の最高水位が降下し、サイフオ
ン31によつて放流ゲート8を作動させたときの
放流計画水位について説明する。
放魚槽5が最高水位到達以降は、サイフオン3
1によつて水槽19に水が供給されるので上流水
位の影響を受けずに放流ゲート8が全開し保持さ
れる。そして、放流計画水位はシユート7の最上
流の隔壁11の上流面においてその頂部よりやや
低くされている。水位検知フロート29は、その
水位検知フロート室28内の水位が放流計画水位
の時に弁体27がフロート流出口23bとフロー
ト室流出口25aの中程に来るようにされてい
る。フロート流出口23bとフロート室流出口2
5a間隔は弁体27が上記のとおり中間の位置に
ある場合に、両方の開口部が僅かにうその狭窄の
影響を受ける程度にされている。
次に掃流ゲート9の構成について説明する。第
6図に示すように、軸35が掃流用水槽10の流
路を横切る方向に水平に回動自在に支持され、こ
れに巾方向に並んで一対のアーム36が固着され
ており、その上流端に軸35を中心とする円弧状
の扉体37が固着され、また、その下流側にカウ
ンターウエイト38が装着されている。軸35は
流路巾より延設されその端部に上流に向けてフロ
ートアーム39が固着され、その先端にフロート
40が懸垂されている。フロート40は、流路の
側方に設けられた流入槽41とフロート室42と
流出槽43とからなる水槽44のフロート室42
内に位置される。フロート40は風等によつて不
用易に掃流ゲート9が開かないようにその下部に
適当な大きさの密閉室40aを有し、その上方に
導水室40bを有している。導水室40bはフロ
ート40の大部分を占め、その底部には密閉室4
0aを貫通する通路を介して導水管45の一端が
接続されている。導水管45はフロート40の下
方において屈曲自在な継手45aを介してジグザ
グ状に連接され、フロート40の上昇下降運動に
追随し得るように構成されており、導水管45の
他端は流入槽41と流出槽43とを連通する管4
6に連結されている。この管46の流入槽41内
への開口46aは小径であり、流出槽43内へは
管46の端部が上・下方向に分岐されて形成され
上側はパツキン24に塞がれてフロート流出口4
6bは下側に開口されている。
また、フロート室42はその下部に流入槽41
に連通する小径のフロート室流入口42aを有
し、また、フロート室42は流出槽43に連通す
る、端部が上・下方向に分岐されて形成された管
47を突設し下側をパツキン24で塞ぎ上向きに
開口されたフロート室流出口47aが設けられて
おり、フロート流出口46bと対向した位置に〓
間を開けて配されている。また、フロート室流出
口47aはフロート室流入口42aに比して十分
に大きくされている。
上記の二つの管46,47の流出槽43内で対
向した端部にはパツキン24を貫いて上下方向に
連結棒48が配設され〓間位置には弁体49が固
着され上下方向に移動可能に設けられている。一
方、流出槽43には水位検知フロート室50が設
置され水位検知フロート51が浮かべられてお
り、連結棒48の上端は水位検知フロート室50
の底部に形成した通水孔52を挿通して水位検知
フロート51に固定されている。
一方、流入槽41は十分に大きな断面から成る
総流入口53を介して掃流用水槽10と連通し、
また、流出槽43は総流出口54を介して放魚槽
5と連通されている。
次に掃流ゲート9が保持すべき掃流計画水位に
ついて説明する。
掃流ゲート9は放流ゲート8が開いて魚を放流
し放魚槽5の水位が下降したときに開くものであ
つて、このときの流水の水位を掃流計画水位とい
い、掃流計画水位はシユート7の最上流の隔壁1
1の上流面においては、上記の放流計画水位より
も数センチ低くされ、排出口11aから流出する
流量をもつて掃流計画流量が定められている。ま
た、放魚槽5内から確実に魚を押し流し、且つ魚
を傷付けないような掃流計画流速が定められ、放
魚槽5の掃流溝の断面、高さおよび勾配は水理計
算にもとづいて定められている。また、掃流ゲー
ト9の総流出口54の出口の水位が掃流計画水位
の時には、弁体49がフロート流出口46bとフ
ロート室流出口47aとの中間の位置に来るよう
にされ、また、その状態において、両開口部とも
に僅かに弁体49の影響を受ける程度に両者の間
隔は定められている。
また、掃流ゲート9のカウンターウエイト38
の大きさはゲート全体が均衡する重さよりもやや
小さくされ、フロート40内とフロート室42内
の水位がほぼ等しくなれば確実に掃流ゲート9が
閉じるようにされている。
また、シユート7の長さが大きくそのために大
量の水を要する場合には、ポンプにより貯水池3
から放魚槽5へ水が補給されるようにされてい
る。
次に本発明実施例の作用について述べる。
エレベーター6により水と魚が運搬されて放魚
槽5内に投入されると、放魚槽5に溜ると共に掃
流用水槽10にも水が順に掃流ゲート9の総流出
口54、流出槽43、フロート室流入口42a、
フロート室42、フロート室流入口42a、流入
槽41および総流入口53を介して流れ、掃流用
水槽10にも自動的に水が貯水される。掃流用水
槽10に水が貯水されてくると放流ゲート8のサ
イフオンブレーカー32の開口部も水没し、それ
以後は両方の槽の水位の上昇につれてサイフオン
31等の中の気圧が高まり、サイフオン31の下
流側の水面は徐々に押し下げられる。しかし、そ
の程度の圧力は空気室33が緩衝作用してサイフ
オン31の出口側の溜り水が排出されないのでサ
イフオン作用の形成が阻害されることはない。
このようにして、サイフオン31の入口側の水
面には徐々に上昇し、一方、サイフオン31の出
口側の水面と排気管34の水面は徐々に低下する
が、いずれも、その開口部と最低断面の内上面の
高低差が放魚槽5の最高水位とサイフオン31の
クレストとの高低差より大きくされているので、
排気管34が作動する以前に水がサイフオン31
から越流する事はない。放魚槽5への一回当りの
注水量は両方の面積に比して極めて僅かである
が、注水が続けられることによつて排気管34内
の水面が低下し遂には空気が噴出する。その際、
一連の装置内に閉じ込められている空気量は、排
気管34の出口付近に貯えられている水量とは皮
革にならない程多いので、排気管34の出口の水
は吹き飛ばされる。このため、サイフオン31の
内部には一気に大気圧となるが、また、放魚槽5
の最高水位に比べてサイフオン31のクレストが
十分に低くされているので、クレスト上の水流は
満流に近く、したがつて、急速にサイフオン31
内の空気が水流によつて排出されサイフオン31
内は負圧になる。勿論、排気管34は閉じている
ので空気が供給される事はなく、極めて短時間内
にサイフオン作用が形成される。
したがつて、放流ゲート8の流入室16内へ水
が流入し、同室16の水位は急速に上昇し始め
る。これと同時にフロート21の導水室21bと
フロート室17内に水が流入する。この段階にお
いては、シユート7内に水がないので放流ゲート
8の水位検知フロート室28内には水がなく、し
たがつて、弁体27は水位検知フロート29の重
みによつてフロート室流出口25aに圧着されて
いる。したがつて、フロート室17内の水面は上
昇し、管23の流水はフロート流出口23bから
流出するのでフロート21内に流れこまない。こ
のため、フロート21が上昇して放流ゲート8は
徐々に開いて流量が増加しシユート7の最上流部
分の水面が上昇して行くが、これが放流計画水位
に近づくと水位検知フロート29が上昇し、弁体
27が上がつてフロート28内に水が流入する。
この段階で、フロート室17内の水面の上昇速度
も遅くなり、ゲートの動きもわずかとなつて流量
が一定に保持されるようになり、シユート7の隔
壁11の上流に次々と水溜りが形成され、跳水を
利用した減勢の準備が出来あがる。
この間、放魚槽5内に投入が続けられているの
で水位は十分に高く、また、上部の巾が十分に大
きくされているのでその上部の流速は極めて小さ
いが、放魚槽5の水面が低下するにつれて流速は
徐々に大きくなる。したがつて、魚の遡河性が誘
発されて魚は放魚槽5の上方部に集まるので水深
が小さいうちに魚が排出されることはなく、ま
た、隔壁11の上流に流水が十分溜つてから流下
するので、コンクリートに叩きつけられ、または
シユート7に擦りつけられる事はない。
このようにして魚を放流する前段階の放流が続
くと、放魚槽5内の水位が下がり放流計画水位よ
り低くなる。そうなれば、シユート7の最上流部
分の水位も保持できなくなり、放流計画水位より
低くなる。その結果、水位検知フロート29が下
降し、再び弁体27がフロート室流出口25aに
圧着され、一方フロート流出口2bは解放される
ので放流ゲート8は開き続け、扉体14が空中に
飛び出して全開状態となる。
上述のとおり、シユート7の最上流において
は、掃流計画水位は放流計画水位よりも数cm低く
されているが、水理計算にもとづいて、放魚槽5
の上流端の掃流計画水位はシユート7のそれより
も高くされている。したがつて、シユート7の上
流端の放流計画水位と放魚槽5の上流端の掃流計
画水位のいずれが高いかと云う事は一概に断言す
ることはできないが、要は、掃流溝5bの勾配と
長さによつて異なる。また、掃流ゲート9が閉じ
ている状態においては、少なくとも放魚槽5の最
上流端の流速は0であるので、放魚槽5内の水面
勾配は掃流ゲート9が開いた後と比べると著しく
小さい。したがつて、放魚槽5の上流端の水位が
この位置の掃流計画水位に達するのは上記のとお
り放流ゲート8が全開する時と前後する事になる
が、たとえ、前者の方が早い場合でも、シユート
7の上流端の水位が掃流水位よりも高い間におい
ては、掃流ゲート9が僅かに開いただけでいわゆ
る堰上背水現象により、放魚槽5の上流端の水位
が掃流水位まで上昇し掃流ゲート9の開動作は停
止されるので、放流ゲート8の全開の支障となる
事はない。
以上、放魚槽5の上流端の水位が掃流計画水位
まで低下する、と云う事を前提にして説明してき
たが、次に、掃流ゲート9の作用について説明す
る。
放流ゲート8が開き始め放後槽5の水位が低く
なつても、当初は弁体27が上限にあつてフロー
ト室流出口25aは解放されているので、フロー
ト室17の水面は低下し、一方、フロート室流入
口17aから水が流入し、したがつて、掃流用水
槽10から放魚槽5に至る水流が形成される。ま
た、フロート室流入口17aが小さくされている
のでフロート室17内の水位はほぼ放魚槽5と等
しくなり、一方、フロート21内の水位はフロー
ト流出口23bが閉塞されているのでほぼ掃流用
水槽10と等しくなつて、掃流ゲート9は全閉し
続ける。また、フロート室流入口17aが小さい
ので、この間における掃流用水槽10の水位の低
下は微々たるものである。このようにして放魚槽
5の水位が低下して掃流計画水位に近づくと、水
位検知フロート29と弁体27が共に下降し始
め、フロート流出口23bが解放されると共にフ
ロート室流出口25aが狭窄され始める。さら
に、放魚槽5の上流端の水位が掃流計画水位より
僅かに低くなればフロート室17よりもフロート
21内の水位が低くなり掃流ゲート9は放魚槽5
の上流端の水位が一定に保持されるように開き始
め。一方、シユート7の上流端の水位も掃流計画
水位まで低下し両地点間に水位差が生じ、しか
も、掃流溝5bの巾が狭く水深も既に小さくなつ
ているので、掃流溝5b内に所定の流速を生じ、
掃流溝5b内に留つていた魚は押し流されてシユ
ート7に送られる。その際、放流ゲート8は既に
全開しているので何等支障をきたさない。
次に、魚道に適応するシユート7の側面と底面
および水深と流速について水理計算式を参照して
これらの関係を説明する。
先ず、シユート7の寸法について説明する。
b1:排出口11aの巾 0.30m b2:シユート7の巾 1.00m h1:排出口11aの鉛直方向の高さ 0.45m H1:排出口11a出口の上端から隔壁11上流
水面までの高低差 2.05m (h1、H1は第1図参照) 上記の排出口11aの大きさは、魚種によつて
考えるべき事は勿論であるが、鮭が対象となる場
所には、むしろ、孵化場を用意するのが適当であ
るので、通常は上記の値で十分であろう。また
H1は最終的には計算結果にもとづいて決定すべ
きものであるが、一応上記のとおり仮定して置い
て計算を進める。
先ず流量について計算する。排出口11aの直
下流の水流の底面の影響を受けるのでもぐり流出
と見なす。1979年版土木工学ハンドブツク上巻
450頁の式7−23と同451頁の表7−6から以下の
通りである。
Q=c・a√2.1=0.604×0.131√2×9.8×
2.05=0.502m3/sec ……(1) α:シユート7の傾斜角 α=tan-10.25=
14.0362° d1:底面に直角に測つた水深 d1=h1cosα=
0.45cos14.0362°=0.437m c:流量係数 c=0.604(上掲) a:排出口11aの断面積 a=b1・d1=0.30×
0.437=0.131m2 g:重力の加速度 g=9.8m/sec/sec 次に排出口11aの出口から跳水直前の射流の
断面(第1図参照)までの距離を求める。昭和
60年版土木学会編水理公式集204頁において、水
路巾の差は30倍以上とすべきであるとされている
が、安全のためこれを水平距離と解釈する。
l1=(b1−b2)×30=(1.00−0.30)×0.30 =21.00m 次の計算に進むために、予め射流の断面(第
1図参照)の諸元を計算しておく。流速について
は流速係数は1に近い事が知られているので、断
面の流速は V1=√2.1=√2×9.8×2.05 =6.339m/sec であり、断面の勢力線の高さは隔壁11の上流
の水面と交らない。
径深については、底面だけに水流が接している
ので R1=d1=0.437m である。したがつて、断面の底面から見た断面
の勢力線の高さは次式による。
h1+H1+l1×0.25=0.45+2.05+21.00×0.25 =7.75m 一方、水理公式による損失水頭は、水理公式集
204頁の式3、5と図3−7から、 急拡による損失水頭は he=ζV2 2/2g ……(2) ζ:損失係数3.6(b1/b2=0.3) 摩擦による損失水頭は hf=(V1 2/R1 4/3+V2 2/R2 4/3)×n2・L1/2 ……(3) であり、ここに n:コンクリートの粗度係数0.015 L1:断面、間の斜距離 L1=l1/cosα=21.00/cos14.0362°=21.646m 断面の水深d2を仮定すれば(4)式を使い、 断面積A2=b2・d2 流速V2=Q/A2 径深R2=A2/b2+2d2 ……(4) エネルギー不滅の法則によつて、d2は次式を充
足するものでなければならない。
he+hf+d2/cosα+V2 2/(2g)=7.75m ……(5) (5)式を充足するのはd2=0.1015mである。この
ことから、 流速は、 V2=0.502/1.00/0.1015=4.946m/sec 断面は、 A2=b1×d1=1.00×0.1015=0.1015m2 径深は、 R2=A2/(b2+2d2)=0.1015/(1.00+2 ×0.1015)=0.0844m である。
フイールド数Fは次式で表される。
F=V2/√・2=4.946/√9.8×0.1015 =4.959>4.50 上記の水理公式集309頁に記載された定常跳水
の範囲4.5〜9.0の範囲にあり、しかも、最低値に
近い。その意義については後に改めて説明する。
ここで、後にシユート7の効果を評価に用いる
ためにheとhfの計算結果を示しておく。
he=ζV2 2/2g=3.6×4.9462/2×9.8=4.448m hf=(V1 2/R1 4/3+V2 2/R2 4/3)×n2・L1/2 =(6.3392/0.4374/3+4.9462/0.08444/3)×0.015
2×21.646/2 =1.904m 次に跳水の計算をする。本発明にかかるシユー
ト7は、既に説明を了したとおり、ほぼ一様な傾
斜を有するものであるが、ダム等の順傾斜水叩工
においては、跳水の始点は傾斜しているが終点は
水平にされる事がある。上記の昭和60年度版の水
理公式集においては、このようなダム用のものの
跳水について記載されているが、本発明は、これ
と条件に異にする。したがつて、ここでは、本発
明と条件を同じくする跳水について記載のある昭
和46年度版の水理公式集を用いる。跳水完了後の
水面を断面(第1図参照)とする。
h2/d2/cosα=0.015/cos14.0362° =0.1046m 46年版公式集301時の図5,10からh3/h2
15.0 よつて、 h3=0.1046×15.0=1.569≪h1+H2 =0.45+2.05=2.50m したがつて、前に仮定したH1=2.05の値は妥
当である。
次に跳水の長さをl2とすれば、同頁の図5,1
1からl2/h3≒2.9 よつて、 l2=1.569×2.9=4.55m 次に、跳水による損失水頭hjを計算する。この
場合、断面の底面を基準にした断面との勢
力線の高さの差として計算する断面の流速は、
極めて小さいのでその流速水頭を無視する。
hj=l2×0.25+h2+V2 2/(2g)−h2 =4.550×0.25 +0.1046+4.9462/19.8−1.569 =0.921m 次は、隔壁11間の高低差と距離を求める。
隣り合つた隔壁11とその上流の水面の高低差
hoは、 h0=H1+h1+(l1+l2)×0.25−h3 =2.05+0.45 +(21.00+4.55)×0.25−1.569=7.319m 隔壁11間の水平距離loは、 lo=7.319/0.25=29.28m である。
次は、シユート7の作用について説明する。排
出口11aの呑口附近において徐々に加速され
て、排出口11aを出る時に流速は最大となり、
V1=6.339m/secとなつているが、排出口11a
を出た途端に断面急拡損失による減勢を受け、急
斜面を流れ下つているにも拘わず流速は徐々に小
さくなり、次の隔壁11の上流に形成された水溜
りにおいて、跳水を開始する直前においては、流
速はV2=4.946m/secまで減速されている。した
がつて、比較的に流量が少ないにも拘らず水深は
比較的に大きく約10cm程度に保たれており、魚体
がシユート7の底面に擦り付けられる事がなく、
また流速が比較的に小さいので、跳水現象によつ
て魚の受ける衝撃力は少なくて済む。
このように良好な結果が得られるのは、本発明
の狙いどおり摩擦損失水頭hf(1.904m)の他に、
その2倍以上にも及ぶ断面急拡損失水頭he(4.448
m)があつたためである。既に厚生の項において
説明したとおり、一般の水理施設においては、一
旦、流速が大きくなつてから減勢する事が可能で
あり、また、それが常通でもあるが魚道において
は絶対に流速大きく出来ないので断面急拡損失の
効果は貴重である。
また、射流の末端流速が小さくて済むので跳躍
水深がh3=1.569mに過ぎず、したがつて、排出
口11aの上下流の水位差H1と流量がQ=0.502
m2/secと比較的に小さくて済み、また、隔壁1
1の上流の常流部分の長さが4m程度残され、下
途中における魚の休息場所となり、また、射流の
フルード数が4.5以上であるので跳水の種類が定
常跳水となり、水流も安定していて休息場に相応
しい。
次に、放流後半時のシユート7の作用について
説明する。掃流用水槽10を併用しても放流を停
止しシユート7内の流量が少なくなつた時に、な
お、僅かに魚がシユート7内に留つている事が予
想されるが、隔壁11の側端が上流に向けて折り
曲げられ、かつ、排出口11aが底面に接して穿
たれているので、流量が少なくなればその上流の
水溜りは消失して水流は減勢を受けず、一気に排
出口11a内を流下する。したがつて、排出口1
1aの箇所の狭窄のためにその上流に魚が残され
る事はない。しかも、排出口11aを通過してそ
の下流の魚が残るおそれの全くない箇所に出れ
ば、流水は断面急拡による減勢を受けてまことに
好適である。
次に、放流ゲート8の作用にもとつて説明を続
ける。上記のようにして掃流用水槽10から放水
が続けられ、魚の殆んどが降下し終えた頃になれ
ば掃流用水槽10の水位が低下して、サイフオン
ブレーカー32の開口部が空中に露出し、ここか
ら空気がサイフオン31内に侵入してサイフオン
作用が切断され、流入室16への水の供給が停止
される。一方、流入室16内の水は導水管22、
流出室18および総流出口18aを通じてシユー
ト7内に排出され続けているので、流入室16
と、これとフロート室流入口17aを介して連通
されているフロート室17の水位が低下し、フロ
ート21の下部に働いていた浮力が消失して放流
ゲート8が全閉される。
その後、暫らく掃流ゲート9は開いていて、掃
流用水槽10から放魚槽5への放流が続けられる
が、放魚槽5内の水位が安全にエレベーター6か
ら投入される魚を受入れられるように上昇すれ
ば、両水槽5,10の水位はほぼ等しくなつて、
フロート21の導水部分の水位がフロート室17
よりも低いために働いていた浮力が消失し、また
カウンターウエイト15の重さが小さくされてい
るので、掃流ゲート9も全閉し、冒頭において説
明した状態にもどる。
さて、上記においては、施設が大規模で、無人
無動力で、安全確実に魚を降下させる実施例につ
いて説明したが、場合によつては、放流ゲート8
と掃流ゲート9は電動機と電極棒等を用いて制御
する周知の電気技術を用いても一向に差支えな
い。また、施設が小規模の場合には、人力によつ
て操作することができるのは勿論である。
また、上記においては、エレベータ6の搬送の
高さが非常に大きく、動力の制約を受けてエレベ
ーター6の搬送が間欠的であると云う事を前提に
した実施例を示したが、施設の規模が小さくエレ
ベーター6の搬送が連続的に行われ、対称となる
魚が小さくそのために排出口11aが小さくて済
む場合には、シユート7の上流に適当な水槽を設
置して、その上流からポンプを用いて注水するだ
けの簡単な装置とすることもできる。
(効果) 本発明は上記説明したように構成したものであ
るので、シユートは水理学上、急拡損失と称され
る減勢工としては全く新しい原理を応用してお
り、斜面を流下中において徐々に減勢され、跳水
直前においてはかえつて流速が小さくなり、この
ため、隔壁の上流側の水深が大きいので魚が擦傷
を受けず、また水勢が弱いので跳水によつて魚が
受ける衝撃が少なく、降下途中において魚の休息
場所が用意され、しかも、放流最後には魚が残る
ような水溜りが残らない。さらに、傾斜も一様と
されて構造が簡単で隔壁の高さが小さく、間隔が
大きいので工費も低廉である。
また、実施例で説明した掃流用水槽、掃流ゲー
トは、放流ゲートと併用して魚を排出し易くさせ
自動的に水を継続して放流するので魚を安全確実
に降下させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例による降下魚道装置の
断面図、第2図は実施例の放魚槽の幅方向の断面
図、第3図は実施例の隔壁の正面図、第4図は実
施例による降下魚道装置の平面図、第5図は実施
例の放流ゲートの断面図、第6図は実施例の掃流
ゲートの断面図、第7図は実施例のダム周辺の平
面図である。 2……ダム、3……貯水池、5……放魚槽、6
……運搬手段(エレベータ)、7……シユート、
11……隔壁、11a……排出口。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ダム、堰等の下流側から運搬手段により貯水
    地を臨む高所に設けた放魚槽に放出した魚をシユ
    ートを介してダム、堰等の上流側の貯水池に放流
    する降下魚道装置において、 前記シユートを所定の傾斜勾配に設置し、中央
    下部に切り欠きを有する隔壁を、前記シユートの
    底面とで排出口を形成するようにして複数設け、
    該シユートの下流端の射流のフルード数が所定の
    値になるように、前記排出口の幅を全幅の十分の
    三程度とし、かつ、該複数の隔壁を所定の間隔に
    配設したことを特徴とする降下魚道装置。 2 前記放魚槽のシユートへの下流側には放流ゲ
    ートを設置し、該放魚槽の上流側には掃流用水槽
    を設けると共に掃流ゲートを介在させ、該放魚槽
    の流下方向に対する巾を上部を広く下部を狭く形
    成し、かつ、底部を流下方向に傾斜させたことを
    特徴とする請求項1に記載の装置。
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